説明

二軸回転機構のギアオイル潤滑構造

【課題】オイルの循環機能に優れると共により製造し易い合理的な形態の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造を提供すること。
【解決手段】二つの回転軸21、22を上下に配する二軸縦型構造で、一対のギア23、24によって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、上下の軸受ハウジング部13a、13bが設けられてギアボックス10のケーシング11の一部を構成する隔壁部12を備え、上下の軸受ハウジング部13a、13bが、隔壁部12の壁面12cからギアボックス10内へ筒状に突出した筒壁部12a、12bに亘って設けられ、筒壁部12a、12bの上側にオイルシール18へオイルを供給できる深さの溝状のオイル流路14a、14bが形成され、筒壁部筒壁部12a、12bの下側にオイルシール18からオイルを排出できる深さの溝状のオイル流路15a、15bが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス内に配された一対のギアによって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられている二軸回転機構のギアオイル潤滑構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から一般的な二軸回転機構においては、噛合されている一対のギアについて、ギアボックス内でオイル潤滑がなされる。これと同時に、軸受ハウジング部に回転軸を受けるベアリングと共にオイルシールが配設されるため、それらの部分にもオイルを供給してオイル潤滑がなされる必要がある。
【0003】
これに対しては、二軸回転機構を備える装置例としてのルーツポンプにおいて、ロータ軸を支持するギア室側のロータハウジングボス部に、半径方向に延びるオイル導入孔を鉛直に対して回転方向の上側に傾斜するよう設け、該オイル孔の外端はボス部外周に開口し、内端はボス部のオイルシール孔の内周に開口しているオイルシール給油装置(特許文献1参照)が提案されている。
【0004】
これによれば、オイル孔を対応するギアの回転方向において水平線に対し上方に傾斜するよう設けることにより低回転時にもオイルシールのゴムリングへの給油を良好に行うことができる。そのため、ゴムリングを適温に維持でき、その寿命が延長され、良好なシール性を長期にわたって維持することができるという効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−49185号公報(第1頁、第3頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
二軸回転機構のギアオイル潤滑構造に関して解決しようとする問題点は、先行技術ではロータハウジングボス部にオイル流路としてのオイル孔を穿設する工程が必要であり、オイルの循環機能に優れると共により製造し易い合理的な形態が提案されていない点にある。
そこで本発明の目的は、オイルの循環機能に優れると共により製造し易い合理的な形態の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造によれば、水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス内に配された一対のギアによって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、前記回転軸を受けるベアリング及びオイルシールを上下の各位置に収納する上下の軸受ハウジング部が設けられて前記ギアボックスのケーシングの一部を構成する隔壁部を備える二軸回転機構のギアオイル潤滑構造において、前記上下の各軸受ハウジング部が、前記隔壁部の壁面から前記ギアボックス内へ筒状に突出した筒壁部に亘って設けられ、該筒壁部の上側にベアリング及びオイルシールへオイルを供給できる深さの溝状のオイル流路が形成され、前記筒壁部の下側にベアリング及びオイルシールからオイルを排出できる深さの溝状のオイル流路が形成されている。
【0008】
また、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の一形態によれば、水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス内に配された一対のギアによって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、前記回転軸を受けるベアリング及びオイルシールを上下の各位置に収納する上下の軸受ハウジング部が設けられて前記ギアボックスのケーシングの一部を構成する隔壁部を備える二軸回転機構のギアオイル潤滑構造において、前記上下の各軸受ハウジング部が、前記隔壁部の壁面から前記ギアボックス内へ筒状に突出した筒壁部に亘って設けられ、該筒壁部の上側にベアリング及びオイルシールへオイルを供給できる溝状又は貫通孔状のオイル流路が形成され、前記筒壁部の下側にベアリング及びオイルシールからオイルを排出できる溝状又は貫通孔状のオイル流路が形成され、前記ギアボックス内に連通するオイル注入口が、該ギアボックスのケーシング周壁の上端部であって、前記隔壁部の壁面からギアボックス内へ筒状に突出した前記筒壁部よりも前記一対のギアから遠ざかった位置で外部に開口している。
【0009】
また、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の一形態によれば、前記上下のオイル流路が、筒壁部の半径方向で且つ鉛直に対して傾斜した方向に貫かれた形態に設けられ、前記筒壁部の上側に設けられた前記オイル流路に対してオイルの流れを案内すると共に前記隔壁部を補強するように、前記隔壁部の壁面に、前記オイル流路を形成する下側の内側面から連続されるオイルの流れの案内面を有するオイル案内用のリブ部を備えることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の一形態によれば、リング状に形成され、前記筒壁部の端面に固定され、前記ベアリングの外輪を押えると共に、前記溝状のオイル流路を上から覆うように設けられているベアリング押えを具備することを特徴とすることができる。
【0010】
また、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の一形態によれば、前記ケーシング周壁の上端部に設けられた前記オイル注入口よりも該オイル注入口から前記ギアボックスへ連通するオイル用の連通路が広く設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の一形態によれば、前記ギアボックスのケーシング周壁であってギアの上方に位置する上部周壁の内面が前記隔壁部の壁面から遠ざかる外側へ向って下方へ傾斜していることを特徴とすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造によれば、オイルの循環機能に優れると共により製造し易い合理的な形態にすることができるという特別有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る二軸回転機構のギアオイル潤滑構造を備える二軸回転ポンプの形態例を示す断面図である。
【図2】図1の形態例のギアボックスの隔壁部を含むケーシングの一部を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明にかかる二軸回転機構のギアオイル潤滑構造の形態例を添付図面(図1及び2)に基づいて詳細に説明する。
この形態例は、水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸21、22を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス10内に配された一対のギア23、24によって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、二つの回転軸21、22を受けるベアリング17及びオイルシール18を上下の各位置に収納する上下の軸受ハウジング部13a、13bが設けられていると共にポンプ室31を形成するシリンダ30が設けられている側とギアボックス10とを区画してそのギアボックス10のケーシング11の一部を構成する隔壁部12を備える二軸回転ポンプのギアオイル潤滑構造になっている。なお、本形態例の軸受ハウジング部13a、13bは、ベリングのハウジング部及びオイルシールのハウジング部によって構成されている。
【0014】
そして、上下の各軸受ハウジング部13a、13bが、隔壁部12の壁面12cからギアボックス10内へ筒状に突出した筒壁部12a、12bに亘って設けられ、その筒壁部12a、12bの上側にベアリング17及びオイルシール18へオイルを供給できる深さの溝状のオイル流路14a、14bが形成され、筒壁部12a、12bの下側にベアリング17及びオイルシール18からオイルを排出できる深さの溝状のオイル流路15a、15bが形成されている。これによれば、二カ所の軸受ハウジング部13a、13bの各々には、それぞれ二カ所にオイル流路14a、14b、15a、15bが設けられていることになる。
【0015】
これによれば、運転時に、一対のギア23、24についてのオイル潤滑と同時に、上下のオイル流路14a、14b、15a、15bを介してベアリング17とオイルシール18にオイルを循環・潤滑させることができる。
また、初めての運転前などに行うオイル注入時に、ベアリング17とオイルシール18について、上側の溝状のオイル流路14a、14bからオイルを供給でき、下側の溝状のオイル流路15a、15bからオイルを排出できる。これにより、ベアリング17とオイルシール18に潤滑用のオイルを好適に行き渡らせることができる。
そして、オイル流路14a、14b、15a、15bが溝状であることで、型による製造ができ、オイルの循環機能に優れると共により製造し易い合理的な形態になっている。
【0016】
また、本形態例では、上下の溝状のオイル流路14a、14b、15a、15bが、筒壁部12a、12bの半径方向で且つ鉛直に対して傾斜した方向に切り欠かれた形態に設けられている。これによれば、上下の溝状のオイル流路14a、14b、15a、15bが、筒壁部12a、12bの円周180度の反対位置で半径方向へ傾斜した形態に設けられていることになる。
このように上下の溝状のオイル流路14a、14b、15a、15bを設けることで、対称性の高い形態にすることができ、各軸受ハウジング部13a、13bによって、ベアリング17とオイルシール18を適切に保持できる。また、下側の溝状のオイル流路15a、15bが、筒壁部12a、12bの最下部にないことで、下端の弧の部分が油溜まりとして構成され、オイルの循環の機能を向上できる。
【0017】
16a、16bはオイル案内用のリブ部であり、筒壁部12a、12bの上側に設けられた溝状のオイル流路14a、14bに対してオイルの流れを案内すると共に隔壁部12を補強するように、隔壁部12の壁面12cに、溝状のオイル流路14a、14bを形成する下側の溝内側面から連続されるオイルの流れの案内面を有するように設けられている。
また、本形態例では、オイルが上段の軸受ハウジング部13aから下段の軸受ハウジング部13bへ供給され易いように、上段の下側の溝状のオイル流路15aの真下に、下段の上側の溝状のオイル流路14bが配された形態となっている。
【0018】
これによれば、オイル案内用のリブ部16a、16bが、オイル注入時などにオイルの流れを案内し、オイルを上側の溝状のオイル流路14a、14bからベアリング17及びオイルシール18へ好適に供給できる。
そして、オイルを下側の溝状のオイル流路15a、15bから排出できるため、上段の軸受ハウジング部13a内のベアリングとオイルシールに循環したオイルが、上段と同様に設けられた流路を通って下段の軸受ハウジング部13b内のベアリング17とオイルシール18に循環し、潤滑できる。これにより、上段と下段の両方のベアリング17とオイルシール18に潤滑用のオイルを好適に行き渡らせることができる。
【0019】
また、20はベアリング押えであり、本形態例では平板のリング状に形成されており、筒壁部12a、12bの端面に固定され、ベアリング17の外輪を押えると共に、溝状のオイル流路14a、14b、15a、15bを上から覆うように設けられている。これによれば、溝状のオイル流路14a、14b、15a、15bから、オイルがギア23、24側へ流出することを抑制し、ベアリング17とオイルシール18へのオイルの供給が少なくなることを防止できる。
【0020】
また、ギアボックス10内に連通するオイル注入口19が、そのギアボックス10のケーシング周壁11aの上端部であって、隔壁部12の壁面12cからギアボックス10内へ筒状に突出した筒壁部12a、12bよりも一対のギア23、24から遠ざかった位置で外部に開口している。本形態例では、オイル注入口19が、ケーシング周壁11aの上端部において、水平方向について筒壁部12a、12bよりもポンプ室31を形成するシリンダ30の側へ奥まった位置で外部に開口している。
【0021】
このようにオイル注入口19をギアボックス10の内部空間から奥まった位置に設けることで、ギア23、24が回転することで跳ね上げられるオイルが直接的に吹き付けることを阻止できる。このため、ギアボックス10内と外部との間の呼吸を許容するように、オイル注入口19に装着されるオイルブリーザーから、オイルが出ることを好適に阻止できる。なお、この効果は、オイル流路が溝状又は貫通孔状のどちらの場合でも、同等に得ることができる。
【0022】
さらに、ケーシング周壁11aの上端部に設けられたオイル注入口19よりもそのオイル注入口19からギアボックス10へ連通するオイル用の連通路19aが広く設けられている。本形態例では、オイル注入口19の孔の真下の空間から広く設けられている。
これによれば、オイル注入時、オイルが溜まらずに広がり、オイルを効率よくギアボックス10内へ供給できる。
【0023】
また、ギアボックス10のケーシング周壁11aであってギア23、24の上方に位置する上部周壁の内面11bが隔壁部12の壁面12cから遠ざかる外側へ向って下方へ傾斜している。本形態例では、ギアボックス10を構成するためのケース蓋部10aの上部周壁の内面11bがポンプ室31を形成するシリンダ30の側とは反対の外側へ向って下方へ傾斜している。
これによれば、ギア23、24で飛散させたオイルが、傾斜した上部周壁の内面11bに当たり、ベアリング17とオイルシール18方向へ跳ねて循環する。これによれば、オイルの循環・潤滑機能をより高めることができる。
【0024】
また、オイルの流れを良くさせるように、ギアボックス10のケーシング11の一部を構成する隔壁部12の壁面12cの鋳肌について、その表面を滑らかにする処理を施してもよい。これによっても、オイルの循環・潤滑機能をより高めることができる。
【0025】
次に、本形態例の二軸回転ポンプの構成について簡単に説明する。
30はシリンダであり、二つの円の一部を重ね合わせた断面形状のポンプ室31を形成する。32は一方のサイドプレート部であり、シリンダ30の一方の端面を塞ぐように設けられている。また、33は他方のサイドプレート部であり、シリンダ30の他方の端面を塞ぐように設けられている。
【0026】
一対の回転軸21、22が、シリンダ30内に平行に位置するように挿通され、反対方向に同一速度で回転されるように配されている。一方の回転軸21が駆動側の軸であって、一端側21aで電動モータ側に連結されるように設けられている。また、他方の回転軸22が従働側の軸になっている。一対の回転軸21、22の一端側が側壁40にベアリングホルダー41a、41bに保持されたベアリング17を介し、その他端側が前述の隔壁部12に軸受ハウジング部13a、13bに保持されたベアリング17を介して軸受されている。また、その一対の回転軸21、22の他端側の端部には、一対のギア23、24が固定されることで噛合されている。
【0027】
そして、相互に非接触状態で噛合って吸入した気体を圧縮できるように鉤形の爪部などが形成された二つのロータ25、26が、一対の回転軸21、22のそれぞれに一体的に固定されてシリンダ30内に配されている。
【0028】
また、シリンダ30内に連通するように設けられる吸気口と排気口は、シリンダ30の両端面を通して吸排気できるように、両方のサイドプレート部32、33に設けられている。そして、両方のサイドプレート部32、33から延設されている周壁部には、吸気口に連通する吸気接続口、及び排気口に連通する排気接続口が設けられている。また、10bはオイル溜まり部であり、ギア23によってかき上げられるオイルが溜まるように、ギアボックス10の下部に設けられている。
【0029】
本発明を利用できる二軸回転ポンプとしては、クローポンプ、ルーツポンプ、スクリューポンプのような非接触型のポンプを挙げることができる。
なお、本発明は以上に説明した二軸回転ポンプに限定されるものではなく、他の二軸回転機構について汎用できるものである。
【0030】
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明はこの形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
【符号の説明】
【0031】
10 ギアボックス
11 ケーシング
11a ケーシング周壁
11b 上部周壁の内面
12 隔壁部
12a、12b 筒壁部
12c 壁面
13a、13b 軸受ハウジング部
14a、14b 上側のオイル流路
15a、15b 下側のオイル流路
16a、16b オイル案内用のリブ部
17 ベアリング
18 オイルシール
19 オイル注入口
19a オイル用の連通路
20 ベアリング押え
21 回転軸
22 回転軸
23 ギア
24 ギア
30 シリンダ
31 ポンプ室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス内に配された一対のギアによって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、前記回転軸を受けるベアリング及びオイルシールを上下の各位置に収納する上下の軸受ハウジング部が設けられて前記ギアボックスのケーシングの一部を構成する隔壁部を備える二軸回転機構のギアオイル潤滑構造において、
前記上下の各軸受ハウジング部が、前記隔壁部の壁面から前記ギアボックス内へ筒状に突出した筒壁部に亘って設けられ、
該筒壁部の上側にベアリング及びオイルシールへオイルを供給できる深さの溝状のオイル流路が形成され、前記筒壁部の下側にベアリング及びオイルシールからオイルを排出できる深さの溝状のオイル流路が形成されていることを特徴とする二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。
【請求項2】
水平に延びるように軸受けされた二つの回転軸を上下に配する二軸縦型構造で、ギアボックス内に配された一対のギアによって二軸間で駆動力が伝達されるように設けられ、前記回転軸を受けるベアリング及びオイルシールを上下の各位置に収納する上下の軸受ハウジング部が設けられて前記ギアボックスのケーシングの一部を構成する隔壁部を備える二軸回転機構のギアオイル潤滑構造において、
前記上下の各軸受ハウジング部が、前記隔壁部の壁面から前記ギアボックス内へ筒状に突出した筒壁部に亘って設けられ、
該筒壁部の上側にベアリング及びオイルシールへオイルを供給できる溝状又は貫通孔状のオイル流路が形成され、前記筒壁部の下側にベアリング及びオイルシールからオイルを排出できる溝状又は貫通孔状のオイル流路が形成され、
前記ギアボックス内に連通するオイル注入口が、該ギアボックスのケーシング周壁の上端部であって、前記隔壁部の壁面からギアボックス内へ筒状に突出した前記筒壁部よりも前記一対のギアから遠ざかった位置で外部に開口していることを特徴とする二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。
【請求項3】
前記上下のオイル流路が、筒壁部の半径方向で且つ鉛直に対して傾斜した方向に貫かれた形態に設けられ、
前記筒壁部の上側に設けられた前記オイル流路に対してオイルの流れを案内すると共に前記隔壁部を補強するように、前記隔壁部の壁面に、前記オイル流路を形成する下側の内側面から連続されるオイルの流れの案内面を有するオイル案内用のリブ部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。
【請求項4】
前記ケーシング周壁の上端部に設けられた前記オイル注入口よりも該オイル注入口から前記ギアボックスへ連通するオイル用の連通路が広く設けられていることを特徴とする請求項2記載の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。
【請求項5】
リング状に形成され、前記筒壁部の端面に固定され、前記ベアリングの外輪を押えると共に、前記溝状のオイル流路を上から覆うように設けられているベアリング押えを具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。
【請求項6】
前記ギアボックスのケーシング周壁であってギアの上方に位置する上部周壁の内面が前記隔壁部の壁面から遠ざかる外側へ向って下方へ傾斜していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の二軸回転機構のギアオイル潤滑構造。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−137132(P2012−137132A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−288991(P2010−288991)
【出願日】平成22年12月25日(2010.12.25)
【出願人】(000103921)オリオン機械株式会社 (450)
【Fターム(参考)】