説明

充放電回路および2値化回路

【課題】RSSIを使用したASK信号の復調時においても、2値化の閾値と比較される入力信号の振幅を一定に保つ。
【解決手段】RSSI検波器17にて復調されたASK信号はピークホールド回路23に入力され、ピークホールド回路23は、充放電部24に入力される入力信号のピーク値を検出し、クリップ回路22は、充放電部24に入力される入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップし、充放電部24は、クリップ回路22にてクリップされた信号を用いてコンデンサC2を急速充放電することで、コンパレータ27の閾値として用いられる基準電圧Vrefを発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は充放電回路および2値化回路に関し、特に、RSSI(Received Signal Strength Indicator)を使用して復調されたASK(amplitude shift keying)信号の2値化方法に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
FSK(frequency shift keying)信号やASK信号を復調する場合、これらのFSK信号やASK信号の平均電圧を閾値として生成し、これらのFSK信号やASK信号をその閾値と比較することで2値化することが行われている。
このようなFSK信号やASK信号の平均電圧を生成する場合、抵抗とコンデンサとからなる1次ローパスフィルタを用いる方法がある。この1次ローパスフィルタを用いる方法では、FSK信号やASK信号の減衰を防止するために、カットオフ周波数を信号周波数より十分に低く設定すると、平均電圧の立ち上がりが遅くなり、2値化が完了するまでに長い時間がかかる。
このため、1次ローパスフィルタを用いる方法を電池で動作するシステムに適用すると、電池の消耗が激しくなり、電池交換を頻繁に行う必要があることから、使い勝手が悪くなる。このような問題に対処するため、1次ローパスフィルタの抵抗に双方向ダイオードを並列接続し、双方向ダイオード特性回路を介してコンデンサの充放電ができるようにすることで、コンデンサの急速充放電を実現し、平均電圧の立ち上がりを速くする方法が提案されている(特許文献1)。
【0003】
ここで、信号振幅の立ち上がりを高速化するために、ASK信号の復調時にRSSIを用いることがある。
しかしながら、双方向ダイオード特性回路を介してコンデンサの充放電を行う方法では、復調出力が一定である必要がある。このため、ASK信号の復調時にRSSIが使用されると、受信信号のレベルにより復調信号のレベルが変動するため、2値化の閾値として使用される平均電圧を一定に保つのが困難になるという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特願2007−171821号の明細書および図面
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、RSSIを使用したASK信号の復調時においても、2値化の閾値と比較される入力信号の振幅を一定に保つことが可能な充放電回路および2値化回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様によれば、入力信号を平滑化することができる平滑化回路の抵抗をバイパスさせることで、前記平滑化回路のコンデンサを充放電することができる充放電部と、前記充放電部に入力される入力信号の振幅を均一化することができる振幅均一化回路とを備えることを特徴とする充放電回路を提供する。
また、本発明の一態様によれば、抵抗とコンデンサとを有するフィルタを通すことで入力信号を平滑化することができる平滑化回路と、前記平滑化回路にて平滑化して得られた前記入力信号の基準電圧と前記入力信号との比較結果に基づいて、前記入力信号を2値化することができるコンパレータと、前記平滑化回路の抵抗をバイパスさせることで、前記平滑化回路のコンデンサを充放電することができる充放電部と、前記充放電部に入力される入力信号のピーク値を検出することができるピークホールド回路と、前記入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることができるクリップ回路とを備えることを特徴とする2値化回路を提供する。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように、本発明によれば、RSSIを使用したASK信号の復調時においても、2値化の閾値と比較される入力信号の振幅を一定に保つことが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態に係る充放電回路について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る充放電回路が適用される受信回路の概略構成を示すブロック図である。
図1において、受信回路には、電波を受信するアンテナ11、アンテナ11にて受信された受信信号を増幅するローノイズアンプ12、ローノイズアンプ12にて増幅された受信信号の搬送波周波数を中間周波数にダウンコンバートする混合器13、混合器13にてダウンコンバートされた中間周波信号から不要な帯域成分を除去する中間周波フィルタ14、中間周波フィルタ14を通過した中間周波信号を増幅するリミッタアンプ15、リミッタアンプ15にて増幅されたFSK信号をFM復調するFM検波器16、リミッタアンプ15にて増幅されたASK信号をRSSIを使用してAM復調するRSSI検波器17、FM検波器16およびRSSI検波器17にてそれぞれ復調されたFSK信号およびASK信号を2値化する2値化回路18が設けられている。
【0010】
そして、アンテナ11にてFSK信号が受信される場合、FSK信号はローノイズアンプ12にて増幅された後、混合器13にて中間周波数にダウンコンバートされ、中間周波フィルタ14に入力される。そして、中間周波フィルタ14にて不要な帯域成分が除去された後、リミッタアンプ15にて増幅され、FM検波器16にてFM復調された後、2値化回路18に入力される。そして、2値化回路18において、FM検波器16から出力されたFSK信号が平滑化されることでFSK信号の基準電圧Vrefが生成され、その基準電圧VrefとFSK信号とが比較されることでFSK信号が2値化され、2値化データとして出力される。
【0011】
一方、アンテナ11にてASK信号が受信される場合、ASK信号はローノイズアンプ12にて増幅された後、混合器13にて中間周波数にダウンコンバートされ、中間周波フィルタ14に入力される。そして、中間周波フィルタ14にて不要な帯域成分が除去された後、リミッタアンプ15にて増幅され、RSSI検波器17にてAM復調された後、2値化回路18に入力される。そして、2値化回路18において、RSSI検波器17から出力されたASK信号が平滑化されることでASK信号の基準電圧Vrefが生成され、その基準電圧VrefとASK信号とが比較されることでASK信号が2値化され、2値化データとして出力される。
【0012】
図2は、図1のRSSI検波器17のRSSI特性を示す図である。
図2において、RSSI検波器17では、入力レベルが増加するに従ってRSSIレベルが増加する。このため、2値化回路18に入力される復調信号のレベルは、受信信号の入力レベルにより変動する。
【0013】
ここで、2値化回路18では、FSK信号およびASK信号の基準電圧Vrefをそれぞれ生成するために、抵抗とコンデンサとで構成されたローパスフィルタにFSK信号およびASK信号を通すことができる。そして、そのコンデンサが充放電された時のコンデンサ電圧を基準電圧Vrefとして用いることができる。この場合、基準電圧Vrefの立ち上がりを速くするために、基準電圧Vrefを発生させるコンデンサを急速充放電することができ、そのコンデンサを急速充放電するために、ローパスフィルタを構成する抵抗をバイパスさせながらコンデンサを充放電することができる。このローパスフィルタを構成する抵抗をバイパスさせながらコンデンサを充放電する方法として、ローパスフィルタの抵抗に双方向ダイオード特性回路を接続する方法を用いることができる。
【0014】
図3は、図1の2値化回路の概略構成を示すブロック図である。
図3において、2値化回路18には、入力信号を基準電圧Vrefと比較することで2値化データを生成するコンパレータ27が設けられている。そして、コンパレータ27の一方の入力端子は、抵抗R1を介してローパスフィルタ26の出力側に接続され、コンパレータ27の他方の入力端子は、抵抗R2を介してローパスフィルタ26の出力側に接続されるとともに、コンデンサC2に接続されている。なお、抵抗R2およびコンデンサC2はローパスフィルタからなる平滑化回路を構成することができ、コンデンサC2は、コンパレータ27の閾値として用いられる基準電圧Vrefを発生させることができる。
【0015】
また、2値化回路18には、コンデンサC2を急速充放電する充放電回路21が設けられ、充放電回路21には、クリップ回路22、ピークホールド回路23および充放電部24が設けられている。ここで、充放電部24は、コンデンサC2とともに平滑化回路を構成する抵抗R2をバイパスさせることで、コンデンサC2を充放電することができる。
また、ピークホールド回路23は、充放電部24に入力される入力信号のピーク値を検出することができ、その入力信号のピーク値をホールドするコンデンサC1に接続されている。クリップ回路22は、充放電部24に入力される入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることができる。
【0016】
そして、スイッチ25の一方の入力側は、図1のFM検波器16の出力側に接続され、スイッチ25の他方の入力側は、クリップ回路22を介して図1のRSSI検波器17の出力側に接続され、スイッチ25の出力側はローパスフィルタ26の入力側に接続されている。
【0017】
図4は、図3の充放電部の概略構成を示す回路図である。
図4において、充放電部24には、ダイオードD1、D2が設けられている。そして、ダイオードD1、D2は向きが互いに逆になるようにして抵抗R2に並列接続されている。
そして、図3において、アンテナ11にてFSK信号が受信される場合、スイッチ25は、FM検波器16側に切り替えられる。そして、FM検波器16にて復調されたFSK信号は、ローパスフィルタ26にて不要な高域成分が除去された後、抵抗R1を介してコンパレータ27の一方の入力端子に入力されるとともに、充放電部24に入力される。そして、充放電部24において、FSK信号の振幅の方が基準電圧Vrefより大きい場合、図4のダイオードD1を介してコンデンサC2に電流を流し込むことで、基準電圧Vrefを上昇させ、FSK信号の振幅の方が基準電圧Vrefより小さい場合、図4のダイオードD2を介してコンデンサC2から電流を流し出すことで、基準電圧Vrefを下降させ、FSK信号が平滑化された基準電圧VrefをコンデンサC2にて生成させる。
【0018】
そして、コンデンサC2にて生成された基準電圧Vrefは、コンパレータ27の他方の入力端子に入力され、抵抗R1を介して入力されたFSK信号と比較されることで、2値化データが生成される。
【0019】
一方、アンテナ11にてASK信号が受信される場合、スイッチ25は、クリップ回路22側に切り替えられる。そして、クリップ回路22を介して出力されたASK信号は、ローパスフィルタ26にて不要な高域成分が除去された後、抵抗R1を介してコンパレータ27の一方の入力端子に入力されるとともに、ピークホールド回路23および充放電部24に入力される。
そして、ASK信号がピークホールド回路23に入力されると、そのASK信号のピーク値が検出され、クリップ回路22に出力される。そして、クリップ回路22において、ASK信号のピーク値からクリップレベル以下の信号がクリップされることで、ASK信号の振幅が均一化され、ローパスフィルタ26を介して充放電部24に入力される。
【0020】
そして、充放電部24において、ASK信号の振幅の方が基準電圧Vrefより大きい場合、図4のダイオードD1を介してコンデンサC2に電流を流し込むことで、基準電圧Vrefを上昇させ、ASK信号の振幅の方が基準電圧Vrefより小さい場合、図4のダイオードD2を介してコンデンサC2から電流を流し出すことで、基準電圧Vrefを下降させ、ASK信号が平滑化された基準電圧VrefをコンデンサC2にて生成させる。
そして、コンデンサC2にて生成された基準電圧Vrefは、コンパレータ27の他方の入力端子に入力され、抵抗R1を介して入力されたASK信号と比較されることで、2値化データが生成される。
【0021】
ここで、クリップ回路22にてASK信号の振幅を均一化することにより、RSSIを使用したASK信号の復調時においても、基準電圧Vrefと比較される入力信号の振幅を一定に保つことができる。このため、充放電部24を介してコンデンサC2の充放電を行った場合においても、平均電圧Vrefを安定に保つことが可能となり、RSSIを使用したASK信号の復調時においても、平均電圧Vrefの立ち上がりを速くすることを可能として、電池で動作するシステムにおける電池の消耗を低減することができる。
【0022】
図5−1は、図1の充放電回路におけるクリップ処理前の弱入力時のRSSI波形を示す図、図5−2は、図1の充放電回路におけるクリップ処理後の弱入力時のRSSI波形を示す図、図6−1は、図1の充放電回路におけるクリップ処理前の強入力時のRSSI波形を示す図、図6−2は、図1の充放電回路におけるクリップ処理後の強入力時のRSSI波形を示す図である。
図5−1および図6−1において、RSSIを使用して復調されたASK信号の振幅は、受信信号のレベルにより変化する。ここで、図5−2および図6−2に示すように、ASK信号のピーク値から一定値以下のレベルがクリップされるように、クリップ回路22のクリップレベルを設定することで、RSSIを使用したASK信号の復調時においても、充放電部24に入力される入力信号の振幅を一定に保つことができ、充放電部24を介してコンデンサC2を急速充放電することができる。
【0023】
また、ASK信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることで、ベースバンドのビット情報(0,1)が搬送波の2値振幅(LレベルおよびHレベル)に対応され(OOK:on off keying)、Lレベルが無信号状態となる場合においても、無信号状態で発生するノイズを除去することができ、耐ノイズ性を向上させることができる。
【0024】
(第2実施形態)
図7−1は、本発明の第2実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図である。
図7−1において、オペアンプ31の出力端子は、ダイオードD11および抵抗R11を順次介してオペアンプ31の非反転入力端子に接続されるとともに、ダイオードD11を介してオペアンプ31の反転入力端子に接続されている。また、ダイオードD11のカソード端子はコンデンサC1およびバッファ32にそれぞれ接続されている。
【0025】
そして、入力電圧Vinがオペアンプ31の非反転入力端子に入力されると、コンデンサC1のコンデンサ電圧Vpeakと比較される。そして、入力電圧Vinがコンデンサ電圧Vpeakより大きい場合、ダイオードD11を介してコンデンサC1に電圧が印加され、コンデンサ電圧Vpeakが入力電圧Vinのピーク値に一致するまでコンデンサC1が充電されることで、入力電圧Vinのピーク値がコンデンサC1に保持される。
【0026】
(第3実施形態)
図7−2は、本発明の第3実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図である。
図7−2のピークホールド回路図では、図7−1のダイオードD11の代わりに電流供給回路I11が設けられている。そして、入力電圧Vinがコンデンサ電圧Vpeakより大きい場合、電流供給回路I11を介してコンデンサC1に電流が供給され、コンデンサ電圧Vpeakが入力電圧Vinのピーク値に一致するまでコンデンサC1が充電されることで、入力電圧Vinのピーク値がコンデンサC1に保持される。
【0027】
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図である。
図8において、バイポーラトランジスタM11、M12は差動アンプを構成し、バイポーラトランジスタM11、M12のコレクタには電流源I21が共通に接続されている。また、バイポーラトランジスタM13、M14は、バイポーラトランジスタM11を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM15、M16は、バイポーラトランジスタM12を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM17、M18は、バイポーラトランジスタM16を流れる電流に対してカレントミラーを構成している。
なお、バイポーラトランジスタM11、M12、M17、M18はPNP型、バイポーラトランジスタM13、M14、M15、M16はNPN型を用いることができる。
【0028】
そして、入力電圧VinがバイポーラトランジスタM11のベースに入力されると、コンデンサC1のコンデンサ電圧Vpeakと比較される。そして、入力電圧Vinがコンデンサ電圧Vpeakより大きい場合、バイポーラトランジスタM12がオンすることで、バイポーラトランジスタM12に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM12に電流が流れると、バイポーラトランジスタM15、M16のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM16に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM16に電流が流れると、バイポーラトランジスタM17、M18のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM18に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM18に電流が流れると、コンデンサC1に電流が供給され、コンデンサ電圧Vpeakが入力電圧Vinのピーク値に一致するまでコンデンサC1が充電されることで、入力電圧Vinのピーク値がコンデンサC1に保持される。
【0029】
(第5実施形態)
図9−1は、本発明の第5実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図である。
図9−1において、オペアンプ41の出力端子は、ダイオードD21を介してオペアンプ41の反転入力端子に接続されるとともに、オペアンプ41の非反転入力端子には可変電圧源VR1が接続されている。また、ダイオードD21のカソード端子は抵抗R21およびバッファ42にそれぞれ接続されている。
【0030】
そして、コンデンサC1のコンデンサ電圧Vpeakは、可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された後、オペアンプ41の非反転入力端子に入力される。そして、入力電圧Vinが抵抗R21を介してオペアンプ41の反転入力端子に入力されると、出力電圧Voutが、コンデンサ電圧Vpeakから可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された電圧と比較される。そして、出力電圧Voutが、コンデンサ電圧Vpeakから可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された電圧よりも小さい場合、オペアンプ41は、出力電圧Voutが、コンデンサ電圧Vpeakから可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された電圧に一致するように電圧出力を調整することで、出力電圧Voutの振幅が一定になるように出力電圧VoutのLレベルをクリップする。
【0031】
(第6実施形態)
図9−2は、本発明の第6実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図である。
図9−2のクリップ回路では、図9−1のダイオードD21の代わりに電流供給回路I31が設けられている。そして、出力電圧Voutが、コンデンサ電圧Vpeakから可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された電圧よりも小さい場合、オペアンプ41は、出力電圧Voutが、コンデンサ電圧Vpeakから可変電圧源VR1にて設定される電圧だけ降下された電圧に一致するように電流出力を調整することで、出力電圧Voutの振幅が一定になるように出力電圧VoutのLレベルをクリップする。
【0032】
(第7実施形態)
図10は、本発明の第7実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図である。
図10において、バイポーラトランジスタM31、M32は差動アンプを構成し、バイポーラトランジスタM31、M32のコレクタには電流源I41が共通に接続されている。また、バイポーラトランジスタM33、M34は、バイポーラトランジスタM31を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM35、M36は、バイポーラトランジスタM32を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM37、M38は、バイポーラトランジスタM36を流れる電流に対してカレントミラーを構成している。また、抵抗R31には電流源I1が接続され、抵抗R31と電流源I1との接続点にはバイポーラトランジスタM31のベースが接続されている。
なお、バイポーラトランジスタM31、M32、M37、M38はPNP型、バイポーラトランジスタM33、M34、M35、M36はNPN型を用いることができる。
【0033】
そして、コンデンサ電圧Vpeakは抵抗R31を介してバイポーラトランジスタM31のベースに入力される。そして、入力電圧VinがバイポーラトランジスタM32のベースに入力されると、コンデンサ電圧Vpeakから抵抗R31による電圧降下分を引いた電圧と比較される。そして、入力電圧Vinが、コンデンサ電圧Vpeakから抵抗R31による電圧降下分を引いた電圧より小さい場合、バイポーラトランジスタM32がオンすることで、バイポーラトランジスタM32に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM32に電流が流れると、バイポーラトランジスタM35、M36のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM36に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM36に電流が流れると、バイポーラトランジスタM37、M38のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM38に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM38に電流が流れると、バイポーラトランジスタM31、M32は、入力電圧Vinが、コンデンサ電圧Vpeakから抵抗R31による電圧降下分を引いた電圧に一致するように動作することで、入力電圧Vinの振幅が一定になるように入力電圧VinのLレベルをクリップする。
【0034】
一方、入力電圧Vinが、コンデンサ電圧Vpeakから抵抗R31による電圧降下分を引いた電圧より大きい場合、バイポーラトランジスタM31がオフすることで、バイポーラトランジスタM38に流れる電流が遮断され、入力電圧Vinがそのまま出力される。
【0035】
(第8実施形態)
図11は、本発明の第8実施形態に係る充放電回路が適用される2値化回路の概略構成を示すブロック図である。
図11において、この2値化回路には、図3の充放電回路21の代わりに充放電回路121が設けられ、充放電回路121には、クリップ回路122、ピークホールド回路123、充放電部124およびAM閾値可変回路125が設けられている。ここで、充放電部124は、充放電部124に入力される入力信号と基準電圧Vrefとの比較結果に応じて生成される駆動電圧または駆動電流に基づいて、コンデンサC2を充放電することができる。また、ピークホールド回路123は、充放電部124に入力される入力信号のピーク値を検出することができ、その入力信号のピーク値をホールドするコンデンサC1に接続されている。クリップ回路122は、充放電部124に入力される入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることができる。AM閾値可変回路125は、ピークホールド回路123にて検出された入力信号のピーク値に基づいて、クリップ回路122のクリップレベルを変化させることができる。
【0036】
図12は、図11のAM閾値可変回路125によるクリップレベル可変特性の一例を示す図である。
図12において、AM閾値可変回路125は、入力信号のピーク値が増大するに従って信号振幅が大きくなるように、クリップレベルを変化させることができる
【0037】
そして、図1のアンテナ11にてFSK信号が受信される場合、スイッチ25は、FM検波器16側に切り替えられる。そして、FM検波器16にて復調されたFSK信号は、ローパスフィルタ26にて不要な高域成分が除去された後、抵抗R1を介してコンパレータ27の一方の入力端子に入力されるとともに、充放電部124に入力される。そして、充放電部124において、FSK信号と基準電圧Vrefとを比較し、その比較結果に応じた駆動電圧または駆動電流を生成する。そして、充放電部124は、その駆動電圧または駆動電流にてコンデンサC2の充放電を行うことで、FSK信号が平滑化された基準電圧VrefをコンデンサC2にて生成させる。
そして、コンデンサC2にて生成された基準電圧Vrefは、コンパレータ27の他方の入力端子に入力され、抵抗R1を介して入力されたFSK信号と比較されることで、2値化データが生成される。
【0038】
一方、アンテナ11にてASK信号が受信される場合、スイッチ25は、クリップ回路122側に切り替えられる。そして、クリップ回路122を介して出力されたASK信号は、ローパスフィルタ26にて不要な高域成分が除去された後、抵抗R1を介してコンパレータ27の一方の入力端子に入力されるとともに、ピークホールド回路123および充放電部124に入力される。
そして、ASK信号がピークホールド回路123に入力されると、そのASK信号のピーク値が検出され、クリップ回路122およびAM閾値可変回路125に出力される。そして、AM閾値可変回路125は、ASK信号のピーク値に基づいて、クリップ回路122のクリップレベルを調整するとともに、充放電部124に入力されるASK信号のレベルを調整する。
【0039】
そして、クリップ回路122において、ASK信号のピーク値からクリップレベル以下の信号がクリップされることで、ASK信号の振幅が均一化され、ローパスフィルタ26を介して充放電部124に入力される。
そして、充放電部124において、ASK信号の入力レベルを調整した後、基準電圧Vrefと比較し、その比較結果に応じた駆動電圧または駆動電流を生成する。そして、充放電部124は、その駆動電圧または駆動電流にてコンデンサC2の充放電を行うことで、ASK信号が平滑化された基準電圧VrefをコンデンサC2にて生成させる。
そして、コンデンサC2にて生成された基準電圧Vrefは、コンパレータ27の他方の入力端子に入力され、抵抗R1を介して入力されたASK信号と比較されることで、2値化データが生成される。
【0040】
図13−1は、図11の充放電回路におけるクリップ処理後の弱入力時のRSSI波形を示す図、図13−2は、図11の充放電回路におけるクリップ処理後の強入力時のRSSI波形を示す図である。
図13−1に示すように、ASK信号の受信レベルが小さい時にはクリップレベルを小さくすることで、充放電部124に入力される入力信号の振幅を確保することが可能となるとともに、ASK信号の受信レベルが大きい時にはクリップレベルを大きくすることで、充放電部124に入力される入力信号の振幅を拡大することを可能としつつ、ノイズを効率よく除去することができる。
【0041】
(第9実施形態)
図14−1は、本発明の第9実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図である。
図14−1において、図11の2値化回路には、充放電部124として充放電部124aが設けられている。ここで、充放電部124aにおいて、オペアンプ51の非反転入力端子は可変電圧源VR51の正側端子に接続され、オペアンプ51の反転入力端子はダイオードD51のアノード端子およびコンデンサC2に接続され、オペアンプ51の出力端子はダイオードD51のカソード端子に接続されている。また、オペアンプ52の非反転入力端子は可変電圧源VR52の負側端子に接続され、オペアンプ52の反転入力端子はダイオードD52のカソード端子およびコンデンサC2に接続され、オペアンプ51の出力端子はダイオードD52のアノード端子に接続されている。また、可変電圧源VR51の負側端子と可変電圧源VR52の正側端子とは、抵抗R1、R2の接続点に接続されている。
【0042】
そして、入力電圧Vinは、可変電圧源VR51による電圧分だけ上昇された後、オペアンプ51の非反転入力端子に入力されるとともに、可変電圧源VR52による電圧分だけ降下された後、オペアンプ52の非反転入力端子に入力される。そして、オペアンプ51では、可変電圧源VR51による電圧分だけ入力電圧Vinが上昇された値が基準電圧Vrefと比較され、可変電圧源VR51による電圧分だけ入力電圧Vinが上昇された値が基準電圧Vrefよりも小さい場合、オペアンプ51の電圧出力を調整し、ダイオードD51を介してコンデンサC2から電流を流し出すことで、基準電圧Vrefを下降させる。
【0043】
一方、オペアンプ52では、可変電圧源VR52による電圧分だけ入力電圧Vinが下降された値が基準電圧Vrefと比較され、可変電圧源VR52による電圧分だけ入力電圧Vinが下降された値が基準電圧Vrefよりも大きい場合、オペアンプ52の電圧出力を調整し、ダイオードD52を介してコンデンサC2に電流を流し込むことで、基準電圧Vrefを上昇させる。
ここで、図11のAM閾値可変回路125は、クリップ回路122のクリップレベルを変化させる場合、そのクリップレベルの変化に対応して可変電圧源VR51、VR52の電圧を変化させることで、入力電圧Vinのレベルを変化させることができる。
【0044】
(第10実施形態)
図14−2は、本発明の第10実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図である。
図14−2において、図11の2値化回路には、充放電部124として充放電部124bが設けられている。ここで、充放電部124bでは、図14−1のダイオードD51、D52の代わりに電流供給回路I51、I52がそれぞれ設けられている。
そして、入力電圧Vinは、可変電圧源VR51による電圧分だけ上昇された後、オペアンプ51の非反転入力端子に入力されるとともに、可変電圧源VR52による電圧分だけ降下された後、オペアンプ52の非反転入力端子に入力される。そして、オペアンプ51では、可変電圧源VR51による電圧分だけ入力電圧Vinが上昇された値が基準電圧Vrefと比較され、可変電圧源VR51による電圧分だけ入力電圧Vinが上昇された値が基準電圧Vrefよりも小さい場合、オペアンプ51の電流出力を調整し、電流供給回路I51を介してコンデンサC2から電流を流し出すことで、基準電圧Vrefを下降させる。
【0045】
一方、オペアンプ52では、可変電圧源VR52による電圧分だけ入力電圧Vinが下降された値が基準電圧Vrefと比較され、可変電圧源VR52による電圧分だけ入力電圧Vinが下降された値が基準電圧Vrefよりも大きい場合、オペアンプ52の電流出力を調整し、電流供給回路I52を介してコンデンサC2に電流を流し込むことで、基準電圧Vrefを上昇させる。
【0046】
(第11実施形態)
図15は、本発明の第11実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図である。
図15において、バイポーラトランジスタM61、M62は差動アンプを構成し、バイポーラトランジスタM61、M62のコレクタには電流源I61が共通に接続されている。また、バイポーラトランジスタM63、M64は、バイポーラトランジスタM62を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM65、M66は、バイポーラトランジスタM61を流れる電流に対してカレントミラーを構成している。
また、バイポーラトランジスタM71、M72は差動アンプを構成し、バイポーラトランジスタM71、M72のコレクタには電流源I71が共通に接続されている。また、バイポーラトランジスタM73、M74は、バイポーラトランジスタM71を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM75、M76は、バイポーラトランジスタM72を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM77、M78は、バイポーラトランジスタM76を流れる電流に対してカレントミラーを構成している。
【0047】
また、電流源I2、抵抗R61、R71および電流源I3は順次直列に接続され、電流源I2と抵抗R61との接続点にはバイポーラトランジスタM61のベースが接続され、電流源I3と抵抗R71との接続点にはバイポーラトランジスタM71のベースが接続されている。
なお、バイポーラトランジスタM61、M62、M71、M72、M77、M78はPNP型、バイポーラトランジスタM63、M64、M65、M66、M73、M74、M75、M76はNPN型を用いることができる。
【0048】
そして、入力電圧Vinが抵抗R61、R71をそれぞれ介してバイポーラトランジスタM61、M71のベースに入力されることで、バイポーラトランジスタM61のベースには、入力電圧Vinから抵抗R61による電圧降下分だけ上昇した電圧が入力され、バイポーラトランジスタM71のベースには、入力電圧Vinから抵抗R71による電圧降下分だけ下降した電圧が入力される。また、バイポーラトランジスタM62、M72のベースには、基準電圧Vrefが入力される。
【0049】
そして、入力電圧Vinから抵抗R61による電圧降下分だけ上昇した電圧がバイポーラトランジスタM61のベースに入力されると、バイポーラトランジスタM61、M62にて基準電圧Vrefと比較される。そして、入力電圧Vinから抵抗R61による電圧降下分だけ上昇した電圧が基準電圧Vrefより小さい場合、バイポーラトランジスタM61がオンすることで、バイポーラトランジスタM61に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM61に電流が流れると、バイポーラトランジスタM65、M66のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM66に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM66に電流が流れると、図11のコンデンサC2から電流が引き抜かれ、基準電圧Vrefを下降させる。
【0050】
一方、入力電圧Vinから抵抗R71による電圧降下分だけ下降した電圧がバイポーラトランジスタM71のベースに入力されると、バイポーラトランジスタM71、M72にて基準電圧Vrefと比較される。そして、入力電圧Vinから抵抗R71による電圧降下分だけ下降した電圧が基準電圧Vrefより大きい場合、バイポーラトランジスタM72がオンすることで、バイポーラトランジスタM72に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM72に電流が流れると、バイポーラトランジスタM75、M76のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM76に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM76に電流が流れると、バイポーラトランジスタM77、M78のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM78に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM78に電流が流れると、図11のコンデンサC2に電流が供給され、基準電圧Vrefを上昇させる。
【0051】
ここで、図11のAM閾値可変回路125は、クリップ回路122のクリップレベルを変化させる場合、そのクリップレベルの変化に対応して電流源I2、I3の電流をそれぞれ変化させることで、抵抗R61、R71による電圧降下分をそれぞれ変化させ、入力電圧Vinのレベルを変化させることができる。
【0052】
(第12実施形態)
図16は、本発明の第12実施形態に係る充放電回路に適用される閾値可変回路の概略構成を示す回路図である。
図16において、バイポーラトランジスタM81、M82は差動アンプを構成し、バイポーラトランジスタM81のコレクタには電流源Iaが接続され、バイポーラトランジスタM82のコレクタには電流源Ibが接続されている。また、バイポーラトランジスタM81、M82のコレクタ間には抵抗R81が接続されている。
また、バイポーラトランジスタM83、M84は、バイポーラトランジスタM81を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM85、M86は、バイポーラトランジスタM82を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM90〜M92は、バイポーラトランジスタM86を流れる電流に対してカレントミラーを構成し、バイポーラトランジスタM87〜M89は、バイポーラトランジスタM91を流れる電流に対してカレントミラーを構成している。
【0053】
そして、バイポーラトランジスタM82のベースには電圧源Vinbが接続され、バイポーラトランジスタM90のコレクタには電流源Icが接続されている。また、バイポーラトランジスタM89のコレクタ端子は図10の電流源I1として用いることができ、バイポーラトランジスタM92のコレクタ端子は図15の電流源I2として用いることができ、バイポーラトランジスタM88のコレクタ端子は図15の電流源I3として用いることができる。
なお、バイポーラトランジスタM81、M82、M90〜M92はPNP型、バイポーラトランジスタM83〜M89はNPN型を用いることができる。
【0054】
そして、入力電圧VinaがバイポーラトランジスタM81のベースに入力されると、電圧源Vinbの電圧と比較される。なお、入力電圧Vinaとしては、図11のピークホールド回路123の出力を用いることができる。そして、入力電圧Vinaが電圧源Vinbの電圧より大きい場合、バイポーラトランジスタM82がオンすることで、バイポーラトランジスタM82に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM82に電流が流れると、バイポーラトランジスタM85、M86のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM86に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM86に電流が流れると、バイポーラトランジスタM90〜M92のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM91、M92に電流が流れる。そして、バイポーラトランジスタM91に電流が流れると、バイポーラトランジスタM87〜M89のカレントミラー動作によってバイポーラトランジスタM88、M89に電流が流れる。
【0055】
そして、バイポーラトランジスタM89に電流が流れると、図10の電流源I1に電流が流れ、抵抗R31による電圧降下が増大することで、クリップレベルが下がり、入力電圧Vinの振幅を増大させることができる。
また、バイポーラトランジスタM92に電流が流れると、図15の電流源I2に電流が流れ、抵抗R61による電圧降下が増大することで、図11のコンデンサC2から電流を引く抜く時の入力電圧Vinのレベルを下げることができる。
また、バイポーラトランジスタM88に電流が流れると、図15の電流源I3に電流が流れ、抵抗R71による電圧降下が増大することで、図11のコンデンサC2に電流を流し込む時の入力電圧Vinのレベルを上げることができる。
【0056】
図17は、本発明の第13実施形態に係る充放電回路が適用される2値化回路の概略構成を示すブロック図である。
図17において、この2値化回路には、図10の充放電部124およびAM閾値可変回路125の代わりに充放電部224およびFM閾値可変回路225が設けられている。ここで、充放電部224は、充放電部224に入力される入力信号と基準電圧Vrefとの比較結果に応じて生成される駆動電圧または駆動電流に基づいて、コンデンサC2を充放電することができる。FM閾値可変回路225は、コンデンサC2の充放電を充放電部224に開始させる閾値を変化させることができる。
【0057】
そして、図1のアンテナ11にてFSK信号が受信される場合、スイッチ25は、FM検波器16側に切り替えられる。そして、FM検波器16にて復調されたFSK信号は、ローパスフィルタ26にて不要な高域成分が除去された後、抵抗R1を介してコンパレータ27の一方の入力端子に入力されるとともに、充放電部224に入力される。そして、充放電部224において、FM閾値可変回路225にて設定された閾値分がFSK信号に加算またはFSK信号から減算され、その閾値分が加算または減算されたFSK信号と基準電圧Vrefとを比較することで、その比較結果に応じた駆動電圧または駆動電流を生成する。そして、充放電部224は、その駆動電圧または駆動電流にてコンデンサC2の充放電を行うことで、FSK信号が平滑化された基準電圧VrefをコンデンサC2にて生成させる。
そして、コンデンサC2にて生成された基準電圧Vrefは、コンパレータ27の他方の入力端子に入力され、抵抗R1を介して入力されたFSK信号と比較されることで、2値化データが生成される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の第1実施形態に係る充放電回路が適用される受信回路の概略構成を示すブロック図。
【図2】図1のRSSI検波器のRSSI特性を示す図。
【図3】図1の2値化回路の概略構成を示すブロック図。
【図4】図3の充放電部の概略構成を示す回路図。
【図5−1】図1の充放電回路におけるクリップ処理前の弱入力時のRSSI波形を示す図。
【図5−2】図1の充放電回路におけるクリップ処理後の弱入力時のRSSI波形を示す図。
【図6−1】図1の充放電回路におけるクリップ処理前の強入力時のRSSI波形を示す図。
【図6−2】図1の充放電回路におけるクリップ処理後の強入力時のRSSI波形を示す図。
【図7−1】本発明の第2実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図。
【図7−2】本発明の第3実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図。
【図8】本発明の第4実施形態に係る充放電回路に適用されるピークホールド回路の概略構成を示す回路図。
【図9−1】本発明の第5実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図。
【図9−2】本発明の第6実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図。
【図10】本発明の第7実施形態に係る充放電回路に適用されるクリップ回路の概略構成を示す回路図。
【図11】本発明の第8実施形態に係る充放電回路が適用される2値化回路の概略構成を示すブロック図。
【図12】図11の充放電回路のクリップレベル可変特性の一例を示す図。
【図13−1】図11の充放電回路におけるクリップ処理後の弱入力時のRSSI波形を示す図。
【図13−2】図11の充放電回路におけるクリップ処理後の強入力時のRSSI波形を示す図。
【図14−1】本発明の第9実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図。
【図14−2】本発明の第10実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図。
【図15】本発明の第11実施形態に係る充放電回路に適用される充放電部の概略構成を示す回路図。
【図16】本発明の第12実施形態に係る充放電回路に適用される閾値可変回路の概略構成を示す回路図。
【図17】本発明の第13実施形態に係る充放電回路が適用される2値化回路の概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0059】
11 アンテナ、12 ローノイズアンプ、13 混合器、14 中間周波フィルタ、15 リミッタアンプ、16 FM検波器、17 RSSI検波器、18 2値化回路、21、121 充放電回路、22、122 クリップ回路、23、123 ピークホールド回路、24、124、124a、124b 充放電部、25 スイッチ、26 ローパスフィルタ、27 コンパレータ、125 閾値可変回路、R1、R2、R11、R21、R31、R61、R71、R81 抵抗、C1、C2 コンデンサ、D1、D2、D11、D21、D51、D52 ダイオード、31、41、51、52 オペアンプ、32、42 バッファ、I1〜I3、I21、I41、I61、I71、Ia〜Ic 電流源、I11、I31、I51、I52 電流供給回路、M11〜M18、M31〜M38、M61〜M66、M71〜M78、M81〜M92 バイポーラトランジスタ、VR1、VR51、VR52 可変電圧源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号を平滑化することができる平滑化回路の抵抗をバイパスさせることで、前記平滑化回路のコンデンサを充放電することができる充放電部と、
前記充放電部に入力される入力信号の振幅を均一化することができる振幅均一化回路とを備えることを特徴とする充放電回路。
【請求項2】
前記振幅均一化回路は、
前記入力信号のピーク値を検出することができるピークホールド回路と、
前記入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることができるクリップ回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の充放電回路。
【請求項3】
前記ピークホールド回路にて検出された前記入力信号のピーク値に基づいて、前記クリップ回路のクリップレベルを変化させることができる閾値可変回路をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の充放電回路。
【請求項4】
前記充放電部に入力される入力信号は、RSSIを使用して復調されたASK信号であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の充放電回路。
【請求項5】
抵抗とコンデンサとを有するフィルタを通すことで入力信号を平滑化することができる平滑化回路と、
前記平滑化回路にて平滑化して得られた前記入力信号の基準電圧と前記入力信号との比較結果に基づいて、前記入力信号を2値化することができるコンパレータと、
前記平滑化回路の抵抗をバイパスさせることで、前記平滑化回路のコンデンサを放充電することができる充放電部と、
前記充放電部に入力される入力信号のピーク値を検出することができるピークホールド回路と、
前記入力信号のピーク値から一定値以下のレベルをクリップすることができるクリップ回路とを備えることを特徴とする2値化回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13−1】
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【図13−2】
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【図14−1】
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【図14−2】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−253306(P2009−253306A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−94599(P2008−94599)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(391016358)東芝情報システム株式会社 (149)
【出願人】(506101285)東芝情報システムテクノロジー株式会社 (28)
【Fターム(参考)】