説明

光ファイバセンサのための方法およびシステム

【課題】軸受の複数のパラメータを検出する光ファイバ感知デバイスのための方法およびシステムを提供する。
【解決手段】光ファイバセンサシステムは、光ファイバケーブルと、1つまたは複数の分離タブ218によって互いに接合された第1の接続端と第2の接続端204を含むキャリア200とを備え、第1の接続端は、光ファイバケーブルの遠位端を第1の接続端に固定するように構成された第1のファイバ取付け点210を含み、第2の接続端は、光ファイバケーブルを第2の接続端に固定するように構成された第2のファイバ取付け点212を含み、さらに1つまたは複数の分離タブは、キャリアおよび分離タブよりも構造的に弱いブレークエリアを使用して第1の接続端と第2の接続端に接合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般に軸受に関し、より詳細には、軸受の複数のパラメータを検出する光ファイバ感知デバイスのための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ボール軸受の寿命は、その動作スラスト荷重に大きく依存している。荷重が大きすぎると、軸受寿命はかなり短くなる可能性がある。同様に、軸受荷重が小さすぎると、スキッドが生じて早期故障につながることがある。エンジン空洞圧力を変化させることによるロータスラスト制御は、ロータスラストを管理する1つの方法である。効果的に変化を起こすためには、能動的方法または受動的方法において、正確かつ信頼性の高い測定機器が必要である。
【0003】
光ファイバセンサは、スラストを監視する信頼性の高い手段を提供する。さらに、光ファイバセンサは、電磁干渉(EMI)効果の影響を実質的に受けず、このことは、エンジン作動中に大きな信号歪みを拾い上げる電気的な歪みゲージに優る大きな有利点を提供する。
【0004】
エンジンのスラストセンサによって、作業者は、制御方式を統合してエンジン作動中の有害なスラスト反作用を最小限にしおよび/または軽減することができるようになり、このことは、軸受寿命の延び、エンジンオーバーホールのためのダウンタイムの短縮、および実時間で軸受状態を監視する可能な手段につながる。歪みゲージは、一般に、軸受スラスト荷重測定を行うために使用される。しかし、既存技術の電気抵抗歪みゲージ技術は、いくつかの問題および限界に直面している。直面する1つの問題は、歪みゲージの示す出力がどんなスラスト荷重でも温度環境に依存し、その結果測定に誤りを引き起こすことである。さらに、歪みゲージは、機械疲労故障したがって信号の損失が生じやすい。他の問題は、歪みゲージが電磁干渉または他の誘導電気雑音を受けやすく、したがってスラスト荷重測定に誤りを引き起こすことである。直面するさらに他の問題は、歪みゲージが電気的風袋バランスおよび他の熱的補償を必要とするので、絶対測定でないことである。また、電気抵抗をベースとする歪みゲージは、ゲージ率として知られている較正定数を持ち、この較正定数は、温度の関数として変化し、さらに、表示されたスラスト測定の誤りを引き起こす。従来の技術は、また、軸受にかかるスラスト荷重の軽減に関連する問題に効果的に対処していない。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、光ファイバセンサは、光ファイバケーブルと、1つまたは複数の分離タブによって互いに接合された第1の接続端および第2の接続端を含むキャリアとを含み、第1の接続端は、光ファイバケーブルの遠位端を第1の接続端に固定するように構成された第1のファイバ取付け点を含み、第2の接続端は、光ファイバケーブルを第2の接続端に固定するように構成された第2のファイバ取付け点を含み、1つまたは複数の分離タブは、キャリアおよび分離タブよりも構造的に弱いブレークエリアを使用して第1の接続端と第2の接続端に接合されている。
【0006】
他の実施形態では、光ファイバセンサアセンブリを組み立てる方法は、光ファイバセンサをキャリアの第1の部分に結合するステップと、所定の張力を光ファイバセンサに加えるステップと、張力を維持しながら光ファイバセンサをキャリアの第2の部分に結合するステップとを含む。また、本方法は、キャリアの第1および第2の部分を、離れた軸受構成部分に結合するステップと、光ファイバセンサがキャリアの第1の部分とキャリアの第2の部分の間に結合され張力を受けたままであるように、キャリアの第1の部分と第2の部分を切り離すステップとを含む。
【0007】
さらに他の実施形態では、光ファイバセンサキャリアは、第1の接続端と、第2の接続端と、第1の接続端と第2の接続端の間で長手方向に延びる本体とを含む。本体は、第1の接続端に近接する第1のファイバ取付け点と、第2の接続端に近接する第2のファイバ取付け点と、本体を通って延びる横方向穴と、横方向穴をまたぐ1つまたは複数の分離タブとを含み、各タブは、タブと本体の間にブレークヒンジを含み、ブレークヒンジは、本体およびタブよりも構造的に弱いように構成されており、その結果、タブに曲げ力を加えることによってブレークヒンジがタブを本体から切り離す。
【0008】
図1〜4は、本明細書で説明される方法およびシステムの例示の実施形態を示す図である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の例示の実施形態による光ファイバをベースとする測定システムを示す模式図である。
【図2】図1に示された測定システムで使用されてもよい、本発明の例示の実施形態によるキャリアを示す平面図である。
【図3】本発明の例示の実施形態による軸受箱に固定された、図2に示されたキャリアを示す透視図である。
【図4】光ファイバセンサアセンブリを組み立てる方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態は、例えばスプリングフィンガハウジングからロータスラスト測定値をロバストに抽出するために開発されたセンサ本体の形状を詳細に説明する。
【0011】
本発明の実施形態は、軸受箱内でのスラスト測定と温度測定の分離を可能にする光ファイバセンサ(ファイバブラッグ回折格子)を保持するように特に設計されたキャリアを含む。このキャリア本体によって、繰り返し可能にファイバセンサを軸受箱構造に確実かつ強固に取り付けることが可能になる。
【0012】
光ファイバセンサは、キャリアの中心軸に沿った2つの点位置で所定の位置に保持される。キャリアの目的は、光ファイバセンサと軸受箱の間で媒体として働くことである。キャリアは、ファイバブラッグ回折格子が常にぴんと張った状態で動作するように(スラスト荷重ベクトルの方向にかかわらず)、光ファイバセンサ線に事前張力をかける繰り返し可能な手段を提供する。補償光ファイバセンサを使用することによって、スラストセンサの波長の、温度によるシフトを信号から除去することができる。
【0013】
説明されたように、補償ファイバには、2つの取付け点がある。ファイバの熱膨張係数はキャリアのそれよりもしばしば小さいので、2つの異なる取付け点を持つことで、低温(組立温度よりも低い)を測定するために補償ファイバに事前張力がかかっていることが必要になる。様々な実施形態で、補償ファイバをキャリアに付着させるエポキシ樹脂が、温度変化の間中、キャリアの引っ張りおよび圧縮荷重を補償ファイバに効果的に伝えるように、補償ファイバは、キャリアの長さに沿ってキャリアに付着される。そのような実施形態では、2つの離れた取付け点は必要でなく、補償ファイバはキャリアに直接取り付けられる。
【0014】
いくつかの環境で、センサキャリアは、キャリア本体を歪み場から隔離してキャリアの応力の大きさを最小限にする分離特徴を持つことができ、キャリアをスプリングハウジングに貼り付け分離特徴を取り除いた後で金属キャリアの寿命延長を可能にする。
【0015】
図1は、本発明の例示の実施形態による光ファイバをベースとする測定システム100の模式図である。例示の実施形態では、システム100は、1つまたは複数の光ファイバセンサ102を含む。軸受用のスラスト荷重センサとして図示され説明されるが、測定システム100は、本明細書で説明されるように任意の物理パラメータを測定するために使用することができる。各センサ102は、非周期的な屈折率変調を有する光ファイバケーブル104を含む。光ファイバケーブル104は、コア106と、コア106の周囲に配置されたクラッド108とを含む。一連の回折格子要素120、122は、所定の距離123だけ間隔を空けてコア106の中に配置され、回折格子要素120、122の回折格子周期に対応する波長の光を同相で反射するように構成されている。クラッド108は、ケーブル104内で光のほぼ完全な内部反射を実現し、それによって光は、光ファイバケーブル104によってその中を通って軸方向に伝達されるようになる。複数の回折格子要素120、122の屈折率は、コア106の屈折率と異なっている。たった2つの回折格子要素120、122が図示されているが、他の実施形態では、2よりも多い回折格子要素が使用されてもよい。動作中に、入力光124信号が光源126から光ファイバケーブル104に供給され、その入力光信号の一部127は、光の或る波長に対応して同相で回折格子要素120、122によって反射されるが、一方で、残りの波長は、伝達信号128で表されるように伝達される。回折格子要素120、122の屈折率および回折格子要素120、122間の距離が、回折格子要素120、122によって同相で反射される光の波長を決定する。
【0016】
測定システム100は、また、光源126からの入力光信号127と、また、光ファイバケーブル104からの反射信号とを調節するように構成された光カップラ130を含む。光カップラ130は、適切な反射信号を光検出器システムなどのような検出器システム132の方に向ける。検出器システム132は、ケーブル104からの反射光信号を受け取り、出力信号をプロセッサ134に供給する。プロセッサ134は、検出器システム132からの出力信号に埋め込まれた情報を分析し、さらに光ファイバケーブル104の複数の回折格子要素120、122で生成された回折ピークに基づいて、軸受箱(図1に示されていない)の複数のパラメータの状態を判断する。パラメータは、温度、歪み、圧力、振動、または同様なものを含むことがある。例示の実施形態では、光ファイバケーブル104は、複数の強い回折ピークを発生させ、それによって様々なパラメータの分離を容易にする。第1の回折格子要素120は、光の第1の波長を同相で反射するように構成されている。回折格子要素120からの反射光信号は、軸受箱の温度を示すことがある。また、第2の回折格子要素122は、光の第2の波長を同相で反射するように構成されている。回折格子要素122からの反射光信号は、軸受箱の歪みを示すことがある。一例では、回折格子要素122は、アポダイズされた短周期回折格子であることがある。軸受箱のパラメータを示す出力信号は、プロセッサ134から、制御装置、パーソナルコンピュータ、パーソナルデバイス、ラップトップ、またはサーバなどの出力デバイス136に伝えることができる。出力情報を使用して軸受箱の問題に対処し、または軸受箱に変化を引き起こすことができる。
【0017】
一実施形態では、システム100は、光源142および検出器システム144と光通信で結合された補償センサ140を含むセンサ補償システム139を含む。検出器システム144の出力145は、プロセッサ134に通信で結合されている。システム139は、センサ102の近くでパラメータを測定して、補償センサ140で測定されたパラメータの影響を補償するようにセンサ102の出力を修正するために使用することができる信号を供給するように構成されている。
【0018】
図2は、測定システム100(図1に示される)で使用することができる、本発明の例示の実施形態によるキャリア200の平面図である。例示の実施形態では、キャリア200は、第1の接続端202と、第2の接続端204と、第1の接続端202と第2の接続端204の間で長手方向軸208に沿って延びる本体206とを含む。本体206は、第1の接続端202に近接して光ファイバケーブル104の遠位端を受け取りかつ固定するように構成された第1のファイバ取付け点210を含む。第2のファイバ取付け点212は、第2の接続端204に近接して光ファイバケーブル104を受け取りかつ固定するように構成されている。第2のファイバ取付け点212は、光ファイバケーブル104が壊れないで通ってキャリア200を出て光カップラ130に続くように構成されている。様々な実施形態で、キャリア200は、本体206の中を通って延びかつ第1のファイバ取付け点210と第2のファイバ取付け点212の間で長手方向に延びる細長い穴214を含むことがある。様々な他の実施形態で、キャリア200は、軸208に対して横方向に本体206の中を通って延びる横方向穴216を含む。1つまたは複数の分離タブ218が横方向穴216をまたいでいる。各タブ218は、タブ218と本体206の間にブレークヒンジ220を含む。各ブレークヒンジ220は、本体206およびタブ218よりも構造的に弱いように構成されており、その結果、タブ218に曲げ力を加えることにより、ブレークヒンジ220が折れてタブ218を本体206から切り離すことを可能にする。
【0019】
様々な実施形態で、キャリア200は、また、補償光ファイバケーブル留め金222を含む。光ファイバケーブル留め金222は、補償光ファイバケーブル(図2に示されない)を受け取りかつ固定するように構成された第1の補償ファイバ取付け点224および第2の補償ファイバ取付け点226を含む。第1の補償ファイバ取付け点224および第2の補償ファイバ取付け点226は共に、第1の接続端202または第2の接続端204に配置される。補償光ファイバケーブルは、横方向穴216をまたいでいないので光ファイバケーブル104によって測定されるパラメータの影響を受けない。例えば、光ファイバセンサ102は、光ファイバケーブル104を使用して軸受にかかるスラスト荷重を測定することがある。しかし、スラストの測定は、また、光ファイバケーブル104付近の温度変化の影響を受けることがある。補償光ファイバケーブルは、また、光ファイバセンサ102付近の温度変化の影響を受けるが、光ファイバケーブル104を使用して光ファイバセンサ102によって測定されるスラスト荷重を測定することができない。したがって、補償光ファイバケーブルを使用して、光ファイバケーブル104のスラスト測定を温度補償することができる。
【0020】
組立中に、光ファイバケーブル104は、第2のファイバ取付け点212を通され、さらに、限定されないがエポキシ樹脂などの接着剤で第1のファイバ取付け点210に取り付けられる。光ファイバケーブル104に張力が加えられ、光ファイバケーブル104は、光ファイバケーブル104にかかる張力が維持されるように、接着剤を使用して第2のファイバ取付け点212で固定される。
【0021】
設置中に、第1の接続端202は、軸受箱(図2に示されない)の第1の部分に結合され、第2の接続端204は、軸受箱の第2の部分に結合される。軸受にかかるスラスト荷重が、第1の接続端202および第2の接続端204を通して光ファイバセンサ102によって感知されるように、軸受箱の第1および第2の部分は選ばれる。様々な実施形態で、接続端202および204は、例えば溶接、蝋付け、または接着剤を使用して結合されることがある。第1の接続端202および第2の接続端204が軸受箱に結合されたとき、タブ218を本体206から切断して光ファイバセンサ102を活動化することができる。第1の接続端202と第2の接続端204のどのような相対的な動きも、回折格子要素120、122から反射されて戻る光の周波数のシフトとして光ファイバをベースとする測定システム100で測定することができる。
【0022】
図3は、本発明の例示の実施形態による、軸受箱300に固定されたキャリア200(図2に示された)の透視図である。例示の実施形態で、キャリア200は、任意の適切な構成、配置、方法で、および/または任意の適切な構造で軸受箱300に取り付けることができる。例示の実施形態で、キャリア200は、軸受箱300の第1の面304の第1の突出部302と軸受箱300の第2の面308の第2の突出部306との間で軸受箱300に固定されている。第1の突出部302および第2の突出部306は、ギャップ310によって隔てられ、このギャップ310は、設置中にキャリア200によって埋められている。軸受箱300がスラスト荷重を受けたとき第1の突出部302と第2の突出部306が軸方向にずれるように、第1の突出部302および第2の突出部306は、各々、軸受箱300の分離した半分の上に位置付けされている。スラスト荷重は、圧縮または引っ張りであることがあるが、キャリア200は、設計スラスト荷重では光ファイバケーブルがぴんと張った状態のままであることを保証する。
【0023】
軸受箱300が引っ張り荷重か圧縮荷重かのどちらかの状態にされたときに、箱300の軸方向寸法は、例えば約0から+/−約数ミル変化する。軸受箱300のこの軸方向寸法の変化が、光ファイバセンサ102にかかる荷重(または、たわみ)を引き起こす。光ファイバセンサ102にかかる荷重(または、たわみ)は、光ファイバセンサ102によって反射される光の波長のシフトを引き起こす。光ファイバセンサ102から反射される光の波長のシフトを検出することによって、軸受箱300にかかる荷重を検出器システム132で検出しプロセッサ134で決定することができる。
【0024】
図4は、光ファイバセンサアセンブリを組み立てる方法400の流れ図である。例示の実施形態では、方法400は、光ファイバセンサをキャリアの第1の部分に結合するステップ402、所定の張力を光ファイバセンサに加えるステップ404、および張力を維持しながら光ファイバセンサをキャリアの第2の部分に結合するステップ406を含む。また、方法400は、キャリアの第1および第2の部分を、離れた軸受構成部分に結合するステップ408と、光ファイバセンサがキャリアの第1の部分とキャリアの第2の部分の間に結合され張力を受けたままであるようにキャリアの第1の部分と第2の部分を切り離すステップ410とを含む。
【0025】
プロセッサという用語は、本明細書で使用されるときに、中央処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路、および本明細書で説明された機能を実行することができる任意の他の回路またはプロセッサを意味する。
【0026】
本明細書で使用されるときに、「ソフトウェア」および「ファームウェア」という用語は、取り替え可能であり、プロセッサ134で実行するために、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、および不揮発RAM(NVRAM)メモリなどのメモリに格納された任意のコンピュータプログラムを含む。上のメモリのタイプは、単に例示に過ぎないので、コンピュータプログラムを格納するために使用できるメモリのタイプについて限定するものでない。
【0027】
前述の明細に基づいて理解されるように、本開示の上述の実施形態は、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはこれらの任意の組合せまたはサブセットを含めてコンピュータプログラミングまたは工学技術を使用して実施可能であり、技術的効果は、光ファイバ荷重センサを繰り返し可能なように頑丈で信頼性の高いセンサハウジング中に取り付け、さらにオンボード補償測定を使用してスラスト荷重を監視することである。結果として得られるそのようプログラムのどれも、コンピュータ読取り可能コード手段を有し、1つまたは複数のコンピュータ読取り可能媒体内に具現または実現されることがあり、それによって、本開示の述べられた実施形態によるコンピュータプログラム製品、すなわち製造品が作られる。コンピュータ読取り可能媒体は、例えば、固定(ハード)ドライブ、ディスケット、光ディスク、磁気テープ、読出し専用メモリ(ROM)のような半導体メモリ、および/またはインターネットまたは他の通信ネットワークまたはリンクのような任意の送信/受信媒体であることがあるが、これらに限定されない。コンピュータコードを含む製造品は、コードを1つの媒体から直接実行することによって、コードを1つの媒体から別の媒体にコピーすることによって、またはネットワーク上でコードを伝送することによって、製作および/または使用されてもよい。
【0028】
光ファイバセンサを取り付ける方法およびシステムの上述の実施形態は、繰り返し可能で頑丈なセンサパッケージを実現する経済的で信頼性の高い手段を提供する。さらに具体的には、本明細書で説明された方法およびシステムによって、センサを設置した後まで光ファイバ感知ケーブルにかかる適切な張力を維持することが容易になる。さらに、上述の方法およびシステムによって、オンボード補償光ファイバセンサを使用して光ファイバセンサ出力を補償することが容易になる。その結果として、本明細書で説明された方法およびシステムによって、経済的で信頼性の高い方法で光ファイバセンサを自動的に監視し補償することが容易になる。
【0029】
先のアセンブリ、軸受、および方法は、ガスタービンエンジンの軸受箱に固定される特定のアセンブリに関連して本明細書で説明され、および/または図示された。しかし、そのような感知要素は、多くの代替え固定装置で使用することができることを理解されたい。したがって、感知要素を軸受箱に固定する方法は、例示の構成であり、感知要素は、他の固定アセンブリに関連して使用することができる。
【0030】
例示の実施形態のアセンブリ、軸受、および方法は、本明細書で詳細に説明され、および/または図示された。これらのアセンブリ、方法、および軸受は、本明細書で説明されおよび/または図示された特定の実施形態に限定されず、それどころか、各アセンブリおよび軸受の構成部分、並びに各方法のステップは、本明細書で説明されおよび/または図示された他の構成部分および/またはステップから独立して別個に利用される可能性がある。各構成部分および/またはステップは、また、他の構成部分および/またはステップと組み合わせて使用することができる。
【0031】
本明細書で説明されおよび/または図示されたアセンブリ、軸受、および方法の要素/構成部分/その他を紹介するとき、冠詞「或る一つの」、「その」および「前記の」は、1つまたは複数の要素/構成部分/その他があることを意味するものとする。用語「備える」、「含む」および「有する」は、包括的で、列挙された要素/構成部分/その他のほかに追加の要素/構成部分/その他がある可能性があることを意味するものとする。
【0032】
本書は、最良の形態を含めて本発明を開示し、さらにまた当業者が本発明を作り使用することができるように例を使用している。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思い付く他の例を含む可能性がある。そのような他の例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言と実質的差異のない同等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0033】
100 光ファイバをベースとする測定システム
102 光ファイバセンサ
104 光ファイバケーブル
106 コア
108 クラッド
120 回折格子要素
122 第2の回折格子要素、
123 距離
124 入力光
126 光源
127 入力光信号の一部
128 伝達信号
130 光カップラ
132 検出器システム
134 プロセッサ
136 出力デバイス
139 センサ補償システム
140 補償センサ
142 光源
144 検出器システム

200 キャリア
202 第1の接続端
204 第2の接続端
206 本体
208 長手方向軸
210 第1のファイバ取付け点
212 第2のファイバ取付け点
214 細長い穴
216 横方向の穴
218 分離タブ
220 ブレークヒンジ
222 光ファイバケーブル留め金
224 第1の補償ファイバ取付け点
226 第2の補償ファイバ取付け点
300 軸受箱
302 第1の突出部
304 第1の面
306 第2の突出部
308 第2の面
310 ギャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバケーブル(104)と、
1つまたは複数の分離タブ(218)によって互いに接合された第1の接続端(202)および第2の接続端(204)を含むキャリア(200)と
を備え、
前記第1の接続端が、前記光ファイバケーブルの遠位端を前記第1の接続端に固定するように構成された第1のファイバ取付け点(210)を備え、前記第2の接続端が、前記光ファイバケーブルを前記第2の接続端に固定するように構成された第2のファイバ取付け点(212)を備え、前記1つまたは複数の分離タブが、前記キャリアおよび前記分離タブよりも構造的に弱いブレークエリア(220)を使用して前記第1の接続端と前記第2の接続端に接合されている、光ファイバセンサシステム(100)。
【請求項2】
前記光ファイバケーブルが、所定の距離(123)だけ間隔を空けて配置されかつ回折格子要素の回折格子周期に対応する光の波長を反射するように構成された前記回折格子要素(120、122)を有するコア(106)を備え、前記光ファイバケーブルが、前記コアを少なくとも部分的に囲繞するクラッド(108)をさらに備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項3】
前記光ファイバケーブルが、複数のファイバブラッグ回折格子要素(120、122)を備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項4】
前記キャリアが、前記第1の接続端と前記第2の接続端の間で長手方向に延びる本体(206)を備え、前記本体が、
前記第1の接続端に近接する第1のファイバ取付け点と、
前記第2の接続端に近接する第2のファイバ取付け点と、
前記本体を通って延びさらに前記第1のファイバ取付け点と前記第2のファイバ取付け点の間で長手方向に延びる細長い穴(214)と
を備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項5】
前記本体を通って延びる横方向穴(216)と、
前記横方向穴をまたぐ1つまたは複数の分離タブと
をさらに備え、前記タブの各々が、前記タブと前記本体の間にブレークヒンジ(220)を含み、前記ブレークヒンジが、前記本体および前記タブよりも構造的に弱いように構成されており、その結果、前記タブに曲げ力を加えることによって前記ブレークヒンジが前記タブを前記本体から切り離す、請求項4記載のセンサ。
【請求項6】
前記第1の接続端か前記第2の接続端の1つだけに結合された光ファイバケーブルを備える第2の光ファイバセンサ(222)をさらに備える、請求項1記載のセンサ。
【請求項7】
前記第2の光ファイバセンサが、複数のファイバブラッグ回折格子を備える、請求項6記載のセンサ。
【請求項8】
前記第2の光ファイバセンサの出力(145)が、前記光ファイバケーブルの出力(127)を補償するために使用される、請求項6記載のセンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−29502(P2013−29502A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−144829(P2012−144829)
【出願日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】