説明

光路反射型ズームレンズ及びそれを備える撮像装置

【課題】高い変倍比を備え、かつ小型で光学性能も良好な光路反射型のズームレンズ、及びこのズームレンズを備えた撮像装置を提供する。
【解決手段】物体側から像側に順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、第1レンズ群G1は反射部材を含み、リアレンズ群グループは、物体側から像側に順に、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5の3つのレンズ群からなり、広角端から望遠端への変倍の際に、各レンズ群の間の距離が変化し、以下の条件式を満足する。0.1<f1G/fT<0.8(1)、−0.5<f2G/fT<−0.05(2)、5.5<β2T/β2W<20(3)、0.5<βRT/βRW<3(4)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズ、特に光路反射型のズームレンズおよびこのズームレンズを備えた撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光路反射型のズームレンズとして、特許文献1に開示されたズームレンズがある。特許文献1には、2つのズームレンズが開示されている。
1つは、物体側から像側に順に、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群からなるズームレンズである。
もう1つは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群からなるズームレンズである。特許文献1のズームレンズは、135フォーマット換算で広角端焦点距離が35mmに相当する画角を有し、変倍比が7となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−304195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光路反射型のズームレンズは、撮影装置の薄型化に向いている。このようなズームレンズは、使用時においても、光学系全体が撮影装置の本体に内蔵されたままになる。そのため、光学系の大きさが制限されやすいが、高変倍比化により画角の選択自由度を大きくすることが好ましい。
【0005】
しかしながら、これまでのところ、高い変倍比を備えた光路反射型のズームレンズは実現されていない。より具体的には、高い変倍比を備え、かつ小型で光学性能も良好な光路反射型のズームレンズは実現されていない。もしくは、高い変倍比を備え、小型で広角端での画角が広い光路反射型のズームレンズは実現されていない。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み、高い変倍比を備え、かつ小型で光学性能も良好な光路反射型のズームレンズ、及びこのズームレンズを備えた撮像装置を提供することを目的とする。また、高い変倍比を備え、小型で広角端での画角が広い光路反射型ズームレンズ、及びこの光路反射型ズームレンズを備えた撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明の光路反射型ズームレンズは、
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
リアレンズ群グループは、物体側から像側に順に、正の屈折力の第3レンズ群と、負の屈折力の第4レンズ群と、正の屈折力の第5レンズ群の3つのレンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に、各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(1)、(2)、(3)、(4)を満足することを特徴とする。
0.1<f1G/fT<0.8 (1)
−0.5<f2G/fT<−0.05 (2)
5.5<β2T/β2W<20 (3)
0.5<βRT/βRW<3 (4)
但し、
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、第2レンズ群の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際のズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
βRTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際のリアレンズ群グループの横倍率、
βRWは、広角端における最も遠距離に合焦した際のリアレンズ群グループの横倍率、
である。
【0008】
第1の発明の光路反射型ズームレンズでは、正の屈折力の第1レンズ群と負の屈折力の第2レンズ群のそれぞれに、適切な屈折力を持たせるようにしている。これにより、負の屈折力の第2レンズ群の移動量による変倍作用を十分に大きくすることができる。その結果、変倍比が大きいにもかかわらず、厚さ方向や光学系の全長が短いズームレンズを実現できる。なお、変倍作用は、変倍比、変倍率、変倍量等、変倍の大きさを表す量によって表現することもできる。
【0009】
また、第1の発明の光路反射型ズームレンズでは、リアレンズ群グループを、正の屈折力の第3レンズ群と、負の屈折力の第4レンズ群と、正の屈折力の第5レンズ群で構成している。このようにすることで、第2レンズ群から第4レンズ群までのレンズ群において、その有効径を小さくすることができる。そのため、これらのレンズ群を移動させたとしても、移動機構を含めた全体のサイズを小さくすることができる。さらに、撮像装置の厚さ方向(被写体から撮像装置に向かう方向)の小型化に有利となる。
【0010】
なお、ズームレンズの全長が長くなることを抑えた状態で、リアレンズ群グループが負担する変倍作用の割合を多くすると、リアレンズ群グループで発生する色収差、特に望遠端で発生する色収差が大きくなる。そこで、第1の発明のズームレンズは、条件式(1)、(2)、(3)、(4)を満足するように構成している。
【0011】
条件式(1)は、第1レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものである。条件式(1)を満足することで、第2レンズ群において必要な変倍作用を得ることができると共に、第1レンズ群における収差を低減することができる。
【0012】
条件式(1)の下限値を下回らないように第1レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第1レンズ群での収差低減に有利となる。
条件式(1)の上限値を上回らないように第1レンズ群の屈折力を確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
【0013】
条件式(2)は第2レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものである。
条件式(2)の下限値を下回らないように第2レンズ群の屈折力を確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
条件式(2)の上限値を上回らないように第2レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第2レンズ群での収差低減に有利となる。
【0014】
条件式(3)は第2レンズ群の好ましい変倍負担を特定するものである。
条件式(3)の下限値を下回らないように第2レンズ群の変倍負担を十分に確保することでリアレンズ群グループでの変倍負担の増加による軸上の色収差を抑えやすくなる。
上限値を上回らないように第2レンズ群の変倍負担の過剰を抑えることで広角側での非点収差を抑えやすくなる。
【0015】
条件式(4)はリアレンズ群グループの好ましい変倍負担を特定するものである。
条件式(4)の下限値を下回らないようにすることでリアレンズ群グループの過剰な減倍を抑えられ、第2レンズ群での変倍負担軽減による第2レンズ群の移動量の低減となりズームレンズの小型化につながる。もしくは、第2レンズ群の屈折力を抑えやすくなり収差を抑えやすくなる。
条件式(4)の上限値を上回らないようにすることでリアレンズ群グループでの軸上収差を軽減しやすくなりリアレンズ群グループのレンズ枚数の低減などの低コスト化に有利となる。
【0016】
このように構成することで、変倍比を確保しつつも小型で光学性能も良好な光路反射型のズームレンズを提供できる。
【0017】
また、第2の発明の光路反射型ズームレンズは、
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
複数のレンズ群を含み全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
反射部材は反射面を内面反射面として有し且つ物体側の屈折面である物体側面と像側の屈折面である像側面を持つ反射プリズムからなり、
第1レンズ群における反射面よりも物体側の合成屈折力は負の屈折力であり、
第1レンズ群における反射面よりも像側の合成屈折力は正の屈折力であり、
広角端から望遠端への変倍の際に、各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(1)、(2)、(3)、(16)を満足することを特徴とする。
0.1<f1G/fT<0.8 (1)
−0.5<f2G/fT<−0.05 (2)
5.5<β2T/β2W<20 (3)
1.0<fW/IHmax<1.43 (16)
但し、
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、第2レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端における最も遠距離に合焦した際のズームレンズ全系の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際のズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
IHmaxは、光路反射型ズームレンズにおける像高であり、像高が変化する場合はとりうる範囲での最大値、
である。
【0018】
正屈折力の第1レンズ群、負屈折力の第2レンズ群の屈折力を確保して、負屈折力の第2レンズ群の移動量に対する変倍負担を確保することで、ズームレンズ全体の変倍比を確保し厚さ方向、全長ともに小さい光路反射型ズームレンズとなる。
【0019】
第1レンズ群の構成について、説明する。
第1レンズ群中の内部反射面よりも物体側の合成屈折力を負の屈折力とし、内部反射面よりも像側を正の屈折力とする。これにより、第1レンズ群がワイドコンバージョンレンズのように振る舞い、広角端での画角の確保に有利となる。また、反射部材をプリズムにて構成することで、プリズム内の光路の空気換算距離を小さくできる。これにより、ズームレンズの入射側の有効径の小型化とズームレンズの厚さ方向の小型化に有利となる。
そして、上述の各条件式を同時に満足する構成としている。
【0020】
条件式(1)は第1レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものである。
条件式(1)の下限値を下回らないように第1レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第1レンズ群での収差低減に有利となる。
条件式(1)の上限値を上回らないように第1レンズ群の屈折力を確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
【0021】
条件式(2)は第2レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものである。
条件式(2)の下限値を下回らないように第2レンズ群の屈折力を確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
条件式(2)の上限値を上回らないように第2レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第2レンズ群での収差低減に有利となる。
【0022】
条件式(3)は第2レンズ群の好ましい変倍負担を特定するものである。
条件式(3)の下限値を下回らないように第2レンズ群の変倍負担を十分に確保することでリアレンズ群グループでの変倍負担の増加による軸上の色収差を抑えやすくなる。
条件式(3)の上限値を上回らないように第2レンズ群の変倍負担の過剰を抑えることで広角側での非点収差を抑えやすくなる。
【0023】
条件式(16)は光路反射型ズームレンズの好ましい広角端焦点距離を特定するものである。
条件式(16)の下限値を下回らないようにすることで、広角端での第1レンズ群での有効径を小さくでき、プリズムの大きさを適度に抑えられ、ズームレンズの小型化につながる。
条件式(16)の上限値を上回らないようにして、広角端での焦点距離が長くならないようにすることで、高変倍比化したときの望遠端での明るさを確保しやすくなる。そのための第1レンズ群での有効径の増大を抑えやすくなり小型化につながる。
【0024】
このように構成することで、変倍比を確保しつつも小型で広角端での画角も確保し易い光路反射型のズームレンズを提供できる。
【0025】
また、第3の発明の光路反射型ズームレンズは、
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
複数のレンズ群を含み全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
反射部材は反射面を内面反射面として有し且つ物体側の屈折面である物体側面と像側の屈折面である像側面を持つ反射プリズムからなり、
第1レンズ群における反射面よりも物体側の合成屈折力は負の屈折力であり、
第1レンズ群における反射面よりも像側の合成屈折力は正の屈折力であり、
リアレンズ群グループは、物体側から像側に順に、
物体側サブレンズ群グループと、レンズ群中にて間隔が全て一定の像側レンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に、各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(5)、(6)、(7)、(8)を満足することを特徴とする。
0.1<f1G/fT<0.38 (5)
−0.18<f2G/fT<−0.09 (6)
7<(β2T×βRFT)/(β2W×βRFW)<20 (7)
2.1<P/fW<3.1 (8)
ただし、
f1Gは、第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、第2レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端における最も遠距離に合焦した際のズームレンズ全系の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際のズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の第2レンズ群の横倍率、
βRFTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の物体側サブレンズ群グループの横倍率、
βRFWは、広角端における最も遠距離に合焦した際の物体側サブレンズ群グループの横倍率、
Pは、第1レンズ群中の反射部材の物体側面から像側面までの光軸に沿った実距離、
である。
【0026】
正屈折力の第1レンズ群、負屈折力の第2レンズ群の屈折力を確保して、負屈折力の第2レンズ群の移動量に対する変倍負担を確保することで、ズームレンズ全体の変倍比を確保し厚さ方向、全長ともに小さい光路反射型ズームレンズとなる。
【0027】
第1レンズ群の構成について、説明する。
第1レンズ群中の内部反射面よりも物体側の合成屈折力を負の屈折力とし、内部反射面よりも像側を正の屈折力とする。このことで第1レンズ群がワイドコンバージョンレンズのように振る舞い、広角端での画角の確保に有利となる。また、反射部材をプリズムにて構成する。これにより、プリズム内の光路の空気換算距離を小さくでき、ズームレンズの入射側の有効径の小型化とズームレンズの厚さ方向の小型化に有利となる。
そして、上述の各条件式を同時に満足する構成としている。
【0028】
条件式(5)は第1レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものであり、条件式(1)の上限値を限定したものである。
条件式(5)の下限値を下回らないように第1レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第1レンズ群での収差低減に有利となる。
条件式(5)の上限値を上回らないように第1レンズ群の屈折力をより確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
【0029】
条件式(6)は第2レンズ群の好ましい焦点距離を特定するものであり、条件式(2)の下限値を限定したものである。
条件式(6)の下限値を下回らないように第2レンズ群の屈折力をより確保することで、第2レンズ群での変倍負担の確保につながる。
条件式(6)の上限値を上回らないように第2レンズ群の屈折力の過剰を抑えることで第2レンズ群での収差低減に有利となる。
【0030】
条件式(7)は第2レンズ群と物体側サブレンズ群グループの合成系の好ましい変倍負担を特定したものである。
条件式(7)の下限値を下回らないように第2レンズ群と物体側サブレンズ群グループの合成系の変倍寄与を確保する。これにより、像側レンズ群での増倍負担を軽減でき、ズーミング駆動のためのメカ構成の複雑化を抑えやすくなる。
条件式(7)の上限値を上回らないようにすることで、リアレンズ群グループでの変倍寄与を軽減しやすくなり、軸上の色収差の変動を抑えやすくなる。
【0031】
条件式(8)は第1レンズ群中のプリズムの好ましい大きさを特定するものである。
条件式(8)の下限値を下回らないようにプリズムの大きさを確保することで、広画角高変倍時の周辺光量の確保に有利となる。
条件式(8)の上限値を上回らないようにプリズムの大きさを適度に抑えることで、ズームレンズの小型化につながる。
このように構成することで、変倍比を確保しつつも小型で広角端での画角も確保し易い光路反射型のズームレンズを提供できる。
【0032】
また、本発明の好ましい態様によれば、物体側サブレンズ群グループが広角端から望遠端への変倍に際して移動する複数のレンズ群を含むことが望ましい。
【0033】
また、本発明の好ましい態様によれば、物体側サブレンズ群グループが広角端から望遠端への変倍に際して相互に間隔を変化させて移動する正レンズ群と負レンズ群を含むことが望ましい。
【0034】
これにより、変倍比の確保などに有利となる。
また、いずれの構成も同時に満足することがより好ましい。
また、以下に示す構成の一つもしくは複数を同時に満足することがより好ましい。
【0035】
また、本発明の好ましい態様によれば、第1レンズ群は、反射部材と、反射部材よりも物体側に配置された負屈折力の物体側サブレンズ群と反射部材よりも像側に配置された正屈折力の像側サブレンズ群からなり、物体側サブレンズ群が像側に凹面を向けた1つの負レンズからなり、像側サブレンズ群が2つの正レンズからなることが望ましい。
【0036】
第1レンズ群中のレンズ配置がワイドコンバージョンレンズのような配置となり広角端での画角の確保に有利となる。加えて、第1レンズ群に必要な正の屈折力の確保を行いつつ反射部材を配置するスペースを適度に確保でき第1レンズ群の小型化に有利となる。この結果、ズームレンズの厚さ方向の小型化に有利となる。
【0037】
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式(9)を満足することが望ましい。
1.2<P/fW<5 (9)
ただし、
fWは、広角端におけるズームレンズ全系の焦点距離であって、最も遠距離に合焦した際の焦点距離、
Pは、反射部材の物体側面から像側面までの光軸に沿った実距離、
である。
【0038】
条件式(9)の下限値を下回らないようにすることで、反射部材を配置するスペースを確保しやすくなり、画角および周辺の光量の確保に有利となる。
条件式(9)の上限値を上回らないようにすることで反射部材を小型にでき、ズームレンズの厚さ方向の小型化に有利となる。
【0039】
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式(10)、(11)を満足することが望ましい。
20<|νd1−νd2|<70 (10)
20<|νd1−νd3|<70 (11)
ただし、
νd1は、第1レンズ群中の最も物体側にある負レンズのd線基準のアッベ数、
νd2は、第1レンズ群中の像側サブレンズ群の物体側にある正レンズd線基準のアッベ数、
νd3は、第1レンズ群中の像側サブレンズ群の像側にある正レンズd線基準のアッベ数、
である。
【0040】
高変倍かつ光学全長を抑えた光学系では、条件式(10)、(11)の下限値を下回らないようにアッベ数差を確保することで、第1レンズ群中の最も物体側にある負レンズで発生した倍率色収差を効率よく抑えることができる。
条件式(10)、(11)の上限値を上回らないようにすることで、組み合わせる材料の加工性の低減を抑え、コストの面でも有利となる。
【0041】
また、本発明の好ましい態様によれば、第2レンズ群が、物体側から像側に順に、第1のメニスカス負レンズ、第2のメニスカス負レンズ、正レンズからなり、
第1のメニスカス負レンズと第2のメニスカス負レンズが以下の条件式(12)、(13)を満足することが望ましい。
1<SF21 (12)
SF22<−1 (13)
ただし、
SF21は、第1のメニスカス負レンズの形状ファクターであり、
SF22は、第2のメニスカス負レンズの形状ファクターであり、
第1のメニスカス負レンズの物体側面の近軸曲率半径をR21、
第1のメニスカス負レンズの像側面の近軸曲率半径をR22、
第2のメニスカス負レンズの物体側面の近軸曲率半径をR23、
第2のメニスカス負レンズの像側面の近軸曲率半径をR24としたとき、
SF21=(R21+R22)/(R21−R22)、
SF22=(R23+R24)/(R23−R24)、
である。
【0042】
条件式(12)の下限値を下回らず、条件式(13)の上限値を上回らないようにすることで、広角側のコマ収差、変倍域全体の像面湾曲補正に有利となる。
【0043】
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループのうち、負屈折率を持つレンズ群が正レンズと負レンズを接合した接合レンズからなり、
下記の条件式(14)を満足することが望ましい。
0.1<|nd1−nd2|<0.5 (14)
ただし、
nd1は、接合レンズの正レンズのd線における屈折率、
nd2は、接合レンズの負レンズのd線における屈折率、
である。
【0044】
第4レンズ群を接合レンズとし、2枚のレンズの屈折率差を条件式(14)のように取ることにより、像面湾曲の補正に有利となる。
条件式(14)の下限値を下回らないことで、各レンズの屈折率差を確保でき、像面湾曲を補正することに有利となる。
条件式(14)の上限値を上回らないようにすることで、組み合わせる材料の加工性の低減を抑え、コストの面でも有利となる。
【0045】
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループが、物体側から像側に順に、1つまたは2つの正屈折力のレンズ群からなる正レンズ群グループと、負屈折力の負レンズ群と、正屈折力の正レンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に各レンズ群の間の距離が変化することが望ましい。
【0046】
1つまたは2つの正屈折力のレンズ群よりも像側の負屈折力のレンズ群により全体の光線束を広げた後に像側の正屈折力のレンズ群にて像側に光線が収斂される。
それにより、像側へのテレセントリック性を良好に保ちつつ、ズームレンズ全体の小径化につながりズームレンズの薄型化に有利となる。
【0047】
また、本発明の好ましい態様によれば、以下の条件式(15)を満足することが望ましい。
0.25<(βRNT/βRNW)/(βRPFT/βRPFW)<7 (15)
ただし、
βRNTは、リアレンズ群グループ中の負レンズ群の望遠端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRNWは、リアレンズ群グループ中の負レンズ群の広角端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRPFTは、リアレンズ群グループ中の正レンズ群グループの望遠端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRPFWは、リアレンズ群グループ中の正レンズ群グループの広角端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
である。
【0048】
リアレンズ群グループ中の正レンズ群グループと負レンズ群のそれぞれの好ましい変倍負担割合を特定するものである。
条件式(15)の下限値を下回らないように負レンズ群の変倍負担を確保することで変倍比の向上に有利となる。
条件式(15)の上限値を上回らないように負レンズ群の変倍負担の過剰を抑えることで軸上色収差・倍率色収差の補正に有利となる。
【0049】
また、本発明の好ましい態様によれば、リアレンズ群グループ中の負の屈折力のレンズ群が、1つの単レンズ又は接合レンズからなり、フォーカシングのために移動し、
リアレンズ群中の負レンズよりも像側の正レンズ群が変倍時に固定されることが望ましい。
【0050】
フォーカシングするレンズ群の径を小さく軽くできるので駆動機構を配置しやすくメカ構成も含めた薄型化に有利となる。
有効径が大きくなりやすい最も像側の正レンズ群を固定とすることで、メカ構成も含めた構成の薄型化に有利となる。
【0051】
また、本発明によれば、上述の光路反射型ズームレンズと、
該光路反射型ズームレンズの像側に配置され、光路反射型ズームレンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置を提供できる。
【0052】
これにより、広画角で高い変倍比を持ちながら、諸収差が良好に補正された薄型の撮像装置を実現できる。
【0053】
また、上述の各条件式については、更に以下のようにすることが好ましい。このようにすることで、各条件式で説明した効果がより有効に得ることができる。
条件式(1)の下限値を0.15、更には0.2、更には0.23とすることがより好ましい。
条件式(1)の上限値を0.7、更には0.5、更には0.32とすることがより好ましい。
条件式(2)の下限値を−0.4、更には−0.3、更には−0.18とすることがより好ましい。
条件式(2)の上限値を−0.07、更には−0.1、更には−0.11、更には−0.12とすることがより好ましい。
条件式(3)の下限値を6、更には6.5、更には7、更には7.5とすることがより好ましい。
条件式(3)の上限値を17、更には15、更には13とすることがより好ましい。
条件式(4)の下限値を0.6、更には0.7、更には0.8とすることがより好ましい。
条件式(4)の上限値を2.5、更には2、更には1.5とすることがより好ましい。
条件式(5)の下限値を0.15、更には0.2、更には0.23とすることがより好ましい。
条件式(5)の上限値を0.36、更には0.34、更には0.32とすることがより好ましい。
条件式(6)の下限値を−0.175、更には−0.17、更には−0.16とすることがより好ましい。
条件式(6)の上限値を−0.1、更には−0.11、更には−0.12、更には−0.13とすることがより好ましい。
条件式(7)の下限値を7.5、更には8、更には8.5、更には9とすることがより好ましい。
条件式(7)の上限値を17、更には14、更には12とすることがより好ましい。
条件式(8)の下限値を2.2、更には2.3とすることがより好ましい。
条件式(8)の上限値を3、更には2.9、更には2.8とすることがより好ましい。
条件式(9)の下限値を1.5、更には1.8、更には2.1、更には2.3とすることがより好ましい。
条件式(9)の上限値を4、更には3.5、更には3、更には2.8とすることがより好ましい。
条件式(10)の下限値を25、更には30、更には35、更には40とすることがより好ましい。
条件式(10)の上限値を66、更には62、更には58とすることがより好ましい。
条件式(11)の下限値を23、更には26、更には29、とすることがより好ましい。
条件式(11)の上限値を65、更には60、更には55、更には50とすることがより好ましい。
条件式(12)の下限値を1.1、更には1.15とすることがより好ましい。
条件式(12)の上限値10を設け、これを上回らないようにすることで、第1のメニスカス負レンズの負屈折力を確保しやすくなる。その結果、第2レンズ群の屈折力の確保につながる。
条件式(12)の上限値を5.0、更には3.6、更には1.6とすることが好ましい。
条件式(13)に下限値−10を設け、これを下回らないようにすることで、第2のメニスカス負レンズの負屈折力を確保しやすくなる。その結果、第2レンズ群の屈折力の確保につながる。
条件式(13)の下限値を−5.0更には−3.6とすることがより好ましい。
条件式(13)の上限値を−1.1、更には−1.15、更には−1.25とすることがより好ましい。
条件式(14)の下限値を0.15、更には0.2、更には0.25とすることがより好ましい。
条件式(14)の上限値を0.45、更には0.4、更には0.35、更には0.32とすることがより好ましい。
条件式(15)の下限値を0.5、更には1、更には1.5、更には2とすることがより好ましい。
条件式(15)の上限値を6、更には5、更には4、更には3.5とすることがより好ましい。
条件式(16)の下限値を1.05、更には1.1、更には1.2とすることがより好ましい。
条件式(16)の上限値を1.38、更には1.34、更には1.3とすることがより好ましい。
【0054】
なお、上述の各発明を、任意に複数を同時に満足することがより好ましい。また、各条件式について、より限定した条件式の数値範囲の上限値あるいは下限値のみを限定しても構わない。また、上述の各構成は、任意に組み合わせて構わない。
【発明の効果】
【0055】
本発明によれば、高い変倍比を備え、かつ小型で光学性能も良好なズームレンズ、及びこのズームレンズを備えた撮像装置を提供することができる。また、本発明によれば、高い変倍比を備え、小型で広角端での画角が広いズームレンズ、及びこのズームレンズを備えた撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の光路反射型ズームレンズの第1実施例の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間焦点距離状態(b)、広角端(c)でのレンズ断面図である。
【図2】本発明の光路反射型ズームレンズの第2実施例の図1と同様の図である。
【図3】本発明の光路反射型ズームレンズの第3実施例の図1と同様の図である。
【図4】本発明の光路反射型ズームレンズの第4実施例の図1と同様の図である。
【図5】本発明の光路反射型ズームレンズの第5実施例の図1と同様の図である。
【図6】本発明の光路反射型ズームレンズの第6実施例の図1と同様の図である。
【図7】本発明の光路反射型ズームレンズの第7実施例の図1と同様の図である。
【図8】本発明の光路反射型ズームレンズの第8実施例の図1と同様の図である。
【図9】本発明の光路反射型ズームレンズの第9実施例の図1と同様の図である。
【図10】本発明の光路反射型ズームレンズの第10実施例の図1と同様の図である。
【図11】本発明の光路反射型ズームレンズの第11実施例の図1と同様の図である。
【図12】実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図13】実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図14】実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図15】実施例4の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図16】実施例5の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図17】実施例6の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図18】実施例7の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図19】実施例8の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図20】実施例9の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図21】実施例10の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図22】実施例11の無限遠物点合焦時の収差図である。
【図23】歪曲収差の補正を説明する図である。
【図24】本発明による光路折り曲げズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。
【図25】上記デジタルカメラの後方図である。
【図26】上記デジタルカメラの断面図である。
【図27】デジタルカメラの主要部の内部回路の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下に、本発明にかかる光路反射型ズームレンズ及び撮像装置の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【0058】
以下、本発明の光路反射型ズームレンズ(以下、適宜「ズームレンズ」という)の実施例1〜11について説明する。実施例1〜11の無限遠物点合焦時の広角端(a)、中間焦点距離状態(b)、広角端(c)でのレンズ断面図を図1〜11に示す。図1〜11中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、第6レンズ群はG6、赤外光カットフィルターはF、カバーガラスはC、像面はIで示してある。
【0059】
ここで、赤外光カットフィルターFは、ローパスフィルタ上に赤外光をカットするコート(多層膜)を施したものであっても良い。また、カバーガラスCは電子撮像素子の平行平板である。なお、カバーガラスCの表面に赤外光をカットするコートを施しても良い。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしても良い。
【0060】
また、数値データは、いずれも無限遠の物体(被写体)に合焦した状態でのデータである。各数値の長さの単位はmm、角度は°(度)である。さらに、ズームデータは広角端(WE)、中間焦点距離状態(ST)、望遠端(TE)での値である。
また、フォーカシングは、像面側から2番目のレンズ群の移動により行う。
【0061】
また、図1〜図11では、プリズム(反射部材)中の反射面の図示を省略して、展開した図としてプリズムを2つの平面で図示しているが、実際は図26に示すように、プリズムは直角プリズムである。
【0062】
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0063】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0064】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0065】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0066】
図1において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0067】
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0068】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0069】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0070】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの物体側面との8面に用いている。
【0071】
図2において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0072】
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0073】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0074】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0075】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0076】
図3において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0077】
実施例4のズームレンズは、図4に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0078】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0079】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0080】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0081】
図4において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0082】
実施例5のズームレンズは、図5に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0083】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0084】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0085】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0086】
図5において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0087】
実施例6のズームレンズは、図6に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0088】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0089】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、両凸正レンズと、両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0090】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側の両凸正レンズの両面と接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0091】
図6において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0092】
実施例7のズームレンズは、図7に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0093】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0094】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0095】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの両面と像側の接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0096】
図7において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0097】
実施例8のズームレンズは、図8に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0098】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0099】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0100】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの両面と像側の接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0101】
図8において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0102】
実施例9のズームレンズは、図9に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを有している。
【0103】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は物体側に移動し、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0104】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、両凹負レンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、両凸正レンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第4レンズ群G4は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
【0105】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの両面と像側の接合レンズを構成する両凸正レンズの像側面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との9面に用いている。
【0106】
図9において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で、像側レンズ群は第5レンズ群G5である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第3レンズ群G3と第4レンズ群G4である。
【0107】
実施例10のズームレンズは、図10に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、正の屈折力の第6レンズ群G6を有している。
【0108】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は固定であり、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は物体側に移動し、第6レンズ群G6は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0109】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる。第6レンズ群G6は、両凸正レンズからなる。
【0110】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの像側面と、物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側の両凹負レンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの物体側面と、第4レンズ群G4の像側の両凸正レンズの両面との8面に用いている。
【0111】
図10において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5、第6レンズ群G6である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5で、像側レンズ群は第6レンズ群G6である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第4レンズ群G4と第5レンズ群G5である。
【0112】
実施例11のズームレンズは、図11に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4と、負の屈折力の第5レンズ群G5と、正の屈折力の第6レンズ群G6を有している。
【0113】
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群G1は固定であり、第2レンズ群G2は像側に移動し、第3レンズ群G3は固定であり、第4レンズ群G4は物体側に移動し、第5レンズ群G5は物体側に移動し、第6レンズ群G6は固定である。また、明るさ絞りSは固定であり、開口サイズを変化させて光量を調整する。
【0114】
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと、光路折り曲げプリズムと、両凸正レンズと、両凸正レンズとからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズとからなる。第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズと両凹負レンズの接合レンズと、両凸正レンズとからなる。第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる。第6レンズ群G6は、両凸正レンズからなる。
【0115】
非球面は、第1レンズ群G1の物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの像側面と、物体側の両凸正レンズの両面と、第2レンズ群G2の物体側の両凹負レンズの両面と、第3レンズ群G3の物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズの物体側面と、第4レンズ群G4の像側の両凸正レンズの両面との8面に用いている。
【0116】
図11において、プリズムの物体側面と像側面はいずれも平面で、両者の間に反射面(不図示)がある。リアレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、第5レンズ群G5、第6レンズ群G6である。また、物体側サブレンズ群グループは第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5で、像側レンズ群は第6レンズ群G6である。また、物体側サブレンズ群グループにおいて、変倍時に移動するレンズ群は第4レンズ群G4と第5レンズ群G5である。
【0117】
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記の外、fは全系焦点距離、BFはバックフォーカス、f1、f2…は各レンズ群の焦点距離、IHは像高、FNOはFナンバー、ωは半画角、WEは広角端、STは中間焦点距離状態、TEは望遠端、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。後述するレンズ全長は、レンズ最前面からレンズ最終面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。BF(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。
【0118】
なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
【0119】
x=(y/r)/[1+{1−(K+1)(y/r)1/2
+A+A+A+A1010+A1212
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A、A、A、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「e−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
【0120】
また、以下の数値実施例では、広角端での像高が、中間焦点距離状態や望遠端での像高に対して小さくなっている。これは、上述したように、たる型のディストーションが発生しているからである。そして、数値実施例における広角端での全画角(2ω)の値は、たる型の有効撮像領域の像高に対応する画角を表示している。
【0121】
また、数値実施例において、反射部材(反射プリズム)の反射面を示す数値はデータから省略しているが、第3面が反射部材の入射面、第4面が反射部材の射出面を示している。よって、反射面は第3面と第4面の間に存在する。
【0122】
数値実施例1
単位:mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -38.646 0.60 1.91082 35.25
2 25.525 1.38
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 30.399 2.41 1.49710 81.56
6* -19.351 0.20
7 13.699 2.37 1.49700 81.61
8 -101.298 可変
9* 23.420 0.40 1.85135 40.10
10* 3.900 2.61
11 -6.136 0.40 1.77250 49.60
12 -10.960 0.20
13 21.168 1.29 1.92286 20.88
14 -33.044 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.156 2.28 1.58313 59.38
17* -160.000 2.20
18 26.793 0.40 1.91082 35.25
19 4.533 2.50 1.49710 81.56
20* -14.522 可変
21 -9.613 0.40 1.88300 40.76
22 154.684 可変
23* 20.000 2.03 1.53071 55.69
24* -10.075 0.60
25 ∞ 0.30 1.51633 64.14
26 ∞ 0.40
27 ∞ 0.50 1.51633 64.14
28 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-8.77447e-05,A6=1.19932e-07,A8=-4.22253e-09
第6面
k=0.000
A4=-2.44399e-05,A6=1.40843e-08,A8=-4.66640e-09
第9面
k=0.000
A4=-5.29160e-04,A6=6.90232e-06,A8=7.89760e-08
第10面
k=0.000
A4=-1.63560e-03,A6=-8.13594e-05,A8=1.38576e-06,A10=-4.45546e-07
第16面
k=0.000
A4=-3.32461e-04,A6=-1.03060e-05,A8=-1.51250e-07
第17面
k=0.000
A4=5.59151e-05,A6=-1.14432e-05,A8=2.35680e-07
第20面
k=0.000
A4=2.86930e-04,A6=8.49386e-06,A8=-1.19082e-07
第23面
k=0.000
A4=-1.51026e-05,A6=1.42653e-05,A8=-5.78961e-07,A10=-1.52863e-08
第24面
k=0.000
A4=1.18036e-03,A6=-4.25065e-05,A8=1.45214e-06,A10=-4.58349e-08

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.94 14.32 47.75
Fno. 3.99 6.39 6.80
画角2ω 81.76 30.72 9.48
fb (in air) 1.86 1.86 1.86
全長 (in air) 67.00 67.00 67.00

d8 0.50 5.92 12.90
d14 13.17 7.75 0.78
d15 6.30 1.20 0.92
d20 9.68 12.49 5.33
d22 1.11 3.41 10.83

群焦点距離
f1=14.71 f2=-7.26 f3=12.38 f4=-10.24 f5=12.93

【0123】
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -38.491 0.50 1.91082 35.25
2 24.582 1.47
3 ∞ 13.00 2.00100 29.14
4 ∞ 0.20
5* 26.807 2.62 1.49710 81.56
6* -18.492 0.20
7 15.124 1.87 1.55332 71.68
8 202.717 可変
9* 22.779 0.35 1.80566 36.85
10* 4.742 3.76
11 -7.842 0.77 1.55023 73.61
12 -70.000 0.20
13 25.371 1.04 1.92286 20.88
14 -34.812 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.630 2.20 1.58313 59.38
17* -136.608 2.55
18 25.759 0.40 1.91082 35.25
19 4.493 3.30 1.49710 81.56
20* -11.799 可変
21 -15.313 1.05 1.58784 39.29
22 -7.675 0.40 1.88300 40.76
23 37.579 可変
24* 14.191 2.00 1.52542 55.78
25 -19.310 0.70
26 ∞ 0.30 1.51633 64.14
27 ∞ 0.40
28 ∞ 0.50 1.51633 64.14
29 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-2.71360e-05,A6=-1.35516e-06,A8=2.99419e-08,A10=-1.39186e-10,
A12=-4.46089e-12
第6面
k=0.000
A4=1.89772e-05,A6=-1.10300e-06,A8=1.57845e-08,A10=1.79050e-10,
A12=-7.15821e-12
第9面
k=0.000
A4=1.47502e-05,A6=-8.08548e-06
第10面
k=0.000
A4=-4.48141e-04,A6=-2.24110e-05,A8=-5.55792e-07,A10=-9.67179e-08
第16面
k=0.000
A4=-2.76758e-04,A6=-2.17307e-07,A8=-1.19918e-06,A10=1.15396e-07,
A12=-5.46985e-09
第17面
k=0.000
A4=1.00226e-04,A6=-2.86487e-06,A8=-5.67227e-07,A10=9.66144e-08,
A12=-6.30352e-09
第20面
k=0.000
A4=-8.30132e-06,A6=4.62547e-06,A8=-2.21987e-06,A10=1.02141e-07
第24面
k=0.000
A4=-4.17529e-04,A6=1.93617e-05,A8=-5.57160e-07

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 5.04 14.72 48.69
FNO. 4.00 6.49 6.99
画角2ω 80.55 29.86 9.22
fb (in air) 2.00 2.00 2.00
全長 (in air) 69.93 69.93 69.93

d8 0.30 6.33 13.97
d14 13.97 7.94 0.30
d15 6.60 1.58 0.40
d20 8.45 9.57 3.88
d23 0.73 4.62 11.49

群焦点距離
f1=16.14 f2=-8.41 f3=12.79 f4=-9.78 f5=15.89

【0124】
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -36.182 0.60 1.91082 35.25
2 26.698 1.30
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 27.415 2.51 1.49710 81.56
6* -20.194 0.20
7 14.115 2.30 1.49700 81.61
8 -75.293 可変
9* 19.065 0.40 1.85135 40.10
10* 4.007 3.03
11 -5.658 0.40 1.77250 49.60
12 -10.960 0.20
13 34.741 1.29 1.92286 20.88
14 -21.223 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.618 2.25 1.58313 59.38
17* -400.190 2.85
18 35.885 0.40 1.91082 35.25
19 4.908 2.50 1.49710 81.56
20* -9.691 可変
21 -10.122 0.40 1.88300 40.76
22 58.737 可変
23* 18.828 2.25 1.53071 55.69
24* -10.493 0.60
25 ∞ 0.30 1.51633 64.14
26 ∞ 0.40
27 ∞ 0.50 1.51633 64.14
28 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-7.68593e-05,A6=-2.08825e-07,A8=-2.60631e-09
第6面
k=0.000
A4=-7.72156e-06,A6=-2.45929e-07,A8=-3.49853e-09
第9面
k=0.000
A4=-3.40844e-04,A6=8.15533e-06,A8=1.31968e-09
第10面
k=0.000
A4=-1.37937e-03,A6=-5.08949e-05,A8=2.12493e-07,A10=-2.74517e-07
第16面
k=0.000
A4=-2.70089e-04,A6=-6.54167e-06,A8=-4.34110e-08
第17面
k=0.000
A4=1.45744e-04,A6=-8.09878e-06,A8=1.63509e-07
第20面
k=0.000
A4=1.43426e-04,A6=3.01580e-06,A8=-3.98364e-07
第23面
k=0.000
A4=-4.60178e-04,A6= 2.72937e-05,A8=-1.21822e-06,A10=-5.38348e-10
第24面
k=0.000
A4=2.73798e-04,A6=-6.72354e-09,A8=-5.96964e-07,A10=-2.03935e-10

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 5.01 14.01 48.18
Fno. 3.99 6.06 6.81
画角2ω 79.63 31.25 9.46
fb (in air) 1.90 1.90 1.90
全長 (in air) 66.97 66.97 66.97

d8 0.50 6.34 12.94
d14 13.22 7.37 0.78
d15 5.33 1.40 0.93
d20 9.29 11.20 3.66
d22 1.15 3.17 11.16

群焦点距離
f1=14.43 f2=-7.24 f3=12.39 f4=-9.75 f5=13.04

【0125】
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -35.640 0.60 1.91082 35.25
2 26.599 1.30
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 34.287 2.57 1.49710 81.56
6* -17.495 0.20
7 13.040 2.21 1.49700 81.61
8 -358.603 可変
9* 23.806 0.45 1.80610 40.88
10* 4.014 2.69
11 -7.645 0.40 1.77250 49.60
12 -21.350 0.20
13 21.001 1.29 1.92286 20.88
14 -29.482 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.450 3.02 1.58313 59.38
17* -39.000 1.73
18 284.896 0.50 1.91082 35.25
19 5.213 2.49 1.49710 81.56
20* -9.795 可変
21 -11.803 0.40 1.88300 40.76
22 32.483 可変
23* 30.000 2.33 1.53071 55.69
24* -8.370 0.60
25 ∞ 0.30 1.51633 64.14
26 ∞ 0.40
27 ∞ 0.50 1.51633 64.14
28 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-6.73485e-05,A6=-1.91241e-07,A8=6.59739e-09,A10=-4.51795e-11
第6面
k=0.000
A4=-8.11814e-06,A6=-2.33240e-07,A8=3.97526e-09,A10=-1.65226e-11
第9面
k=0.000
A4=-3.02998e-04,A6=-1.17258e-05,A8=3.33223e-07,A10=5.63001e-10
第10面
k=0.000
A4=-1.17291e-03,A6=-6.32284e-05,A8=-2.08134e-06,A10=-2.77928e-07
第16面
k=0.000
A4=-4.54822e-04,A6=-1.39454e-05,A8=-9.72912e-07,A10=-4.50729e-08
第17面
k=0.000
A4=-1.77671e-04,A6=-1.78840e-05,A8=-2.45050e-06,A10=5.39837e-08
第20面
k=0.000
A4=5.29117e-04,A6=8.02554e-06,A8=4.10645e-06,A10=-1.95603e-07
第23面
k=0.000
A4=-6.62860e-04,A6=1.10689e-04,A8=-8.48041e-06,A10=1.69964e-07
第24面
k=0.000
A4=-1.16707e-05,A6=1.86095e-04,A8=-1.39048e-05,A10=2.82049e-07

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.99 14.54 48.08
Fno. 3.94 6.11 6.81
画角2ω 79.83 29.84 9.31
fb (in air) 1.90 1.90 1.90
全長 (in air) 67.00 67.00 67.00

d8 0.50 6.70 13.38
d14 13.65 7.45 0.78
d15 5.55 1.50 0.93
d20 9.12 11.03 3.86
d22 1.18 3.32 11.05

群焦点距離
f1=14.87 f2=-7.42 f3=12.14 f4=-9.76 f5=12.60

【0126】
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -34.017 0.60 1.91082 35.25
2 26.036 1.30
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 34.353 2.71 1.49710 81.56
6* -16.380 0.20
7 13.188 2.19 1.49700 81.61
8 4859.001 可変
9 23.759 0.45 1.88300 40.76
10 4.417 2.23
11* -13.541 0.54 1.74320 49.29
12* -119.194 0.31
13 15.321 1.29 1.94595 17.98
14 -2927.944 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.924 3.02 1.58313 59.38
17* -181.891 1.68
18 57.499 0.81 1.91082 35.25
19 5.604 2.49 1.49710 81.56
20* -8.552 可変
21 -9.659 0.40 1.88300 40.76
22 207.971 可変
23* 30.000 1.96 1.53071 55.69
24* -12.866 0.60
25 ∞ 0.30 1.51633 64.14
26 ∞ 0.40
27 ∞ 0.50 1.51633 64.14
28 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-5.21636e-05,A6=4.12593e-07,A8=-2.50862e-09,A10=-1.75695e-11
第6面
k=0.000
A4=4.07273e-06,A6=2.68010e-07,A8=-2.66164e-10,A10=-2.45670e-11
第11面
k=0.000
A4=1.06235e-03,A6=-1.54699e-04,A8=2.15426e-06
第12面
k=0.000
A4=5.36376e-04,A6=-1.51632e-04,A8=2.92988e-06
第16面
k=0.000
A4=-1.44787e-04,A6=1.02960e-06,A8=-2.96739e-07,A10= 4.74654e-09
第17面
k=0.000
A4=3.97649e-04,A6=4.43858e-06,A8=-3.76271e-07
第20面
k=0.000
A4=4.89562e-05,A6=-2.75931e-06,A8=-8.79122e-08,A10=2.63682e-09
第23面
k=0.000
A4=2.89414e-05,A6=3.60745e-05,A8=-2.55996e-06,A10=6.59659e-10
第24面
k=0.000
A4=4.73922e-04,A6=1.68428e-04,A8=-1.28948e-05,A10=2.17813e-07

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.99 14.45 47.88
Fno. 3.91 6.09 6.90
画角2ω 79.59 30.04 9.30
fb (in air) 1.92 1.92 1.92
全長 (in air) 67.10 67.10 67.10

d8 0.50 6.93 13.61
d14 13.85 7.45 0.78
d15 5.21 1.51 0.93
d20 9.48 11.00 3.66
d22 1.26 3.44 11.35

群焦点距離
f1=14.88 f2=-7.49 f3=12.07 f4=-10.44 f5=17.24

【0127】
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -35.617 0.60 1.91082 35.25
2 26.397 1.30
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 40.941 2.54 1.49710 81.56
6* -16.570 0.20
7 12.788 2.21 1.49700 81.61
8 -1110.979 可変
9* 23.733 0.45 1.80610 40.88
10* 3.999 2.45
11 -7.884 0.40 1.77250 49.60
12 -20.492 0.20
13 18.263 1.29 1.92286 20.88
14 -39.100 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.798 2.81 1.58313 59.38
17* -8284.202 0.30
18 22.145 1.37 1.50212 53.46
19 -2002.086 0.97
20 -1699.213 0.40 1.91082 35.25
21 5.264 2.49 1.49710 81.56
22* -9.833 可変
23 -10.248 0.40 1.88300 40.76
24 57.410 可変
25* 30.000 2.25 1.53071 55.69
26* -8.954 0.60
27 ∞ 0.30 1.51633 64.14
28 ∞ 0.40
29 ∞ 0.50 1.51633 64.14
30 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-6.25108e-05,A6=-1.72547e-08,A8=-2.08623e-09
第6面
k=0.000
A4=-5.55562e-06,A6=-8.80122e-08,A8=-2.30137e-09
第9面
k=0.000
A4=-5.72637e-04,A6= 5.54240e-06,A8=-1.99201e-07
第10面
k=0.000
A4=-1.53138e-03,A6=-6.16398e-05,A8=-7.50957e-08,A10=-4.57370e-07
第16面
k=0.000
A4=-3.90171e-04,A6=-1.32077e-05,A8=-7.49447e-07,A10=-2.55835e-08
第17面
k=0.000
A4=-1.59970e-04,A6=-1.50117e-05,A8=-1.89000e-06,A10=3.77025e-08
第22面
k=0.000
A4=5.09649e-04,A6=1.71231e-06,A8=3.66261e-06,A10=-1.63600e-07
第25面
k=0.000
A4=-5.51937e-04,A6=7.16367e-07,A8=2.56257e-06,A10=-1.20484e-07
第26面
k=0.000
A4=6.27287e-04,A6=-5.56227e-05,A8=4.99951e-06,A10=-1.54861e-07

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.98 14.53 48.07
Fno. 3.89 5.94 6.87
画角2ω 80.05 29.84 9.35
fb (in air) 1.89 1.89 1.89
全長 (in air) 67.26 67.26 67.26

d8 0.50 6.98 13.59
d14 13.87 7.39 0.78
d15 5.70 1.87 0.93
d22 8.80 10.57 3.67
d24 1.15 3.22 11.05

群焦点距離
f1=15.08 f2=-7.55 f3=12.11 f4=-9.82 f5=13.26

【0128】
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -42.881 0.60 1.91082 35.25
2 24.081 1.37
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 34.329 2.53 1.49710 81.56
6* -17.897 0.20
7 13.249 2.21 1.49700 81.61
8 -286.719 可変
9* 57.052 0.45 1.80610 40.88
10* 4.180 2.56
11 -8.766 0.40 1.77250 49.60
12 -21.921 0.20
13 19.245 1.29 1.92286 20.88
14 -35.971 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.830 2.05 1.58313 59.38
17* 30.554 0.20
18 8.801 2.48 1.51633 64.14
19 -6.508 0.40 1.77250 49.60
20 41.847 0.75
21 16.971 0.40 1.91082 35.25
22 5.069 2.49 1.49710 81.56
23* -13.422 可変
24 -11.405 0.40 1.88300 40.76
25 38.665 可変
26* 30.000 2.08 1.53071 55.69
27* -10.549 0.60
28 ∞ 0.30 1.51633 64.14
29 ∞ 0.40
30 ∞ 0.50 1.51633 64.14
31 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-5.04310e-05,A6=-2.44765e-07,A8=2.47491e-10
第6面
k=0.000
A4=1.98396e-06,A6=-2.57276e-07,A8=-6.27553e-10
第9面
k=0.000
A4=-3.72445e-04,A6=-9.80828e-06,A8=5.60749e-07
第10面
k=0.000
A4=-1.35287e-03,A6=-4.86456e-05,A8=-3.70033e-06
第16面
k=0.000
A4=-4.58767e-05,A6=1.66566e-06,A8=-1.18212e-07
第17面
k=0.000
A4=-9.44377e-05,A6=-3.59387e-06,A8=-4.66235e-07
第23面
k=0.000
A4=8.21514e-04,A6=8.38794e-06,A8=2.19610e-06
第28面
k=0.000
A4=-8.94023e-04,A6=9.64440e-05,A8=-3.77249e-06
第27面
k=0.000
A4=-1.72418e-05,A6=7.65004e-05,A8=-3.48336e-06

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 5.00 14.49 48.10
Fno. 3.94 5.78 6.86
画角2ω 79.86 30.05 9.35
fb (in air) 1.89 1.89 1.89
全長 (in air) 67.37 67.37 67.37

d8 0.50 7.05 13.51
d14 13.78 7.23 0.78
d15 5.94 2.21 0.93
d23 8.09 9.94 3.57
d25 1.40 3.29 10.94

群焦点距離
f1=15.12 f2=-7.48 f3=12.01 f4=-9.94 f5=14.97

【0129】
数値実施例8
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -42.747 0.60 1.91082 35.25
2 23.943 1.39
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 33.481 2.58 1.49710 81.56
6* -17.368 0.20
7 12.954 2.21 1.49700 81.61
8 -1392.453 可変
9* 53.771 0.45 1.80610 40.88
10* 4.139 2.54
11 -8.289 0.40 1.77250 49.60
12 -21.707 0.20
13 20.111 1.29 1.92286 20.88
14 -30.027 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.788 2.05 1.58313 59.38
17* 28.602 0.20
18 9.382 2.24 1.51633 64.14
19 -8.664 0.41 1.80400 46.57
20 53.177 0.91
21 16.166 0.40 1.91082 35.25
22 5.106 2.49 1.49710 81.56
23* -16.079 可変
24 -18.147 1.02 1.59270 35.31
25 -7.692 0.40 1.88300 40.80
26 40.447 可変
27* 25.990 2.08 1.53071 55.69
28* -14.110 0.60
29 ∞ 0.30 1.51633 64.14
30 ∞ 0.40
31 ∞ 0.50 1.51633 64.14
32 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-4.85472e-05,A6=-2.76697e-07,A8=1.62474e-09
第6面
k=0.000
A4=5.41766e-06,A6=-2.92562e-07,A8=6.96116e-10
第9面
k=0.000
A4=-3.24125e-04,A6=-1.29326e-05,A8=5.07407e-07
第10面
k=0.000
A4=-1.31262e-03,A6=-4.50253e-05,A8=-5.07424e-06
第16面
k=0.000
A4=-3.12822e-07,A6=-1.44759e-05,A8=5.33715e-07
第17面
k=0.000
A4=6.40750e-05,A6=-2.36056e-05,A8=7.58035e-07
第23面
k=0.000
A4=7.90058e-04,A6=2.67963e-05,A8=1.04453e-06
第27面
k=0.000
A4=-1.15807e-03,A6=1.21020e-04,A8=-4.32818e-06
第28面
k=0.000
A4=-7.12582e-04,A6=1.27701e-04,A8=-4.79005e-06

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.98 14.51 48.00
Fno. 3.94 5.78 6.72
画角2ω 80.02 30.04 9.37
fb (in air) 1.90 1.90 1.90
全長 (in air) 67.67 67.67 67.67

d8 0.50 6.96 13.36
d14 13.63 7.17 0.78
d15 5.96 2.21 0.93
d23 7.54 9.28 2.55
d26 1.40 3.40 11.42

群焦点距離
f1=14.85 f2=-7.38 f3=11.95 f4=-10.66 f5=17.55

【0130】
数値実施例9
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 -42.638 0.60 1.91082 35.25
2 23.736 1.40
3 ∞ 12.50 1.90366 31.32
4 ∞ 0.20
5* 38.203 2.57 1.49710 81.56
6* -16.866 0.20
7 12.908 2.21 1.49700 81.61
8 -1558.552 可変
9* 47.442 0.45 1.80610 40.88
10* 4.181 2.61
11 -8.399 0.40 1.77250 49.60
12 -21.851 0.20
13 20.463 1.29 1.92286 20.88
14 -30.822 可変
15(絞り) ∞ 可変
16* 6.740 2.05 1.58313 59.38
17* 30.234 0.20
18 10.498 2.24 1.53172 48.84
19 -7.277 0.40 1.76200 40.10
20 65.229 0.91
21 19.523 0.40 1.91082 35.25
22 5.069 2.49 1.49710 81.56
23* -12.738 可変
24 -17.039 1.01 1.59551 39.24
25 -8.122 0.40 1.88300 40.76
26 40.520 可変
27* 27.007 2.08 1.53071 55.69
28* -14.348 0.60
29 ∞ 0.30 1.51633 64.14
30 ∞ 0.40
31 ∞ 0.50 1.51633 64.14
32 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第5面
k=0.000
A4=-5.10488e-05,A6=-2.00093e-07,A8=1.93559e-09
第6面
k=0.000
A4=1.13214e-06,A6=-2.28173e-07,A8=1.02834e-09
第9面
k=0.000
A4=-4.28804e-04,A6=-9.29076e-06,A8=5.13867e-07
第10面
k=0.000
A4=-1.38831e-03,A6=-4.73200e-05,A8=-4.07096e-06
第16面
k=0.000
A4=-5.66901e-05,A6=-4.99021e-06,A8=2.53365e-07
第17面
k=0.000
A4=9.78066e-07,A6=-9.59051e-06,A8=2.30600e-07
第23面
k=0.000
A4=6.33623e-04,A6=1.47846e-05,A8=1.10880e-06
第27面
k=0.000
A4=-9.17880e-04,A6=9.84765e-05,A8=-3.80817e-06
第28面
k=0.000
A4=-3.73708e-04,A6=9.66563e-05,A8=-4.09629e-06

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 5.00 14.53 48.02
Fno. 3.98 5.82 6.81
画角2ω 79.84 29.99 9.37
fb (in air) 1.90 1.90 1.90
全長 (in air) 68.28 68.28 68.28

d8 0.50 7.11 13.62
d14 13.89 7.28 0.78
d15 5.98 2.21 0.93
d23 7.79 9.48 2.94
d26 1.41 3.48 11.31

群焦点距離
f1=15.07 f2=-7.52 f3=12.11 f4=-10.67 f5=17.97

【0131】
数値実施例10
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 78.570 0.62 1.90200 25.10
2* 12.038 2.73
3 ∞ 11.97 2.00069 25.46
4 ∞ 0.20
5* 21.938 3.25 1.49700 81.54
6* -13.773 0.20
7 29.700 2.07 1.69575 56.39
8 -49.852 可変
9* -17.356 0.40 1.76802 49.24
10* 6.262 1.30
11 -16.296 0.50 1.88300 40.76
12 14.721 1.72 1.94595 17.98
13 -30.504 可変
14(絞り) ∞ 0.60
15* 7.086 1.45 1.58313 59.38
16 12.916 可変
17 7.273 2.92 1.49700 81.54
18 -34.798 0.50 1.90366 31.32
19 11.203 0.20
20* 10.919 2.18 1.52500 55.80
21* -9.055 可変
22 14.809 1.10 1.89991 30.66
23 5.293 可変
24 29.036 2.60 1.52542 55.78
25 -10.758 0.15
26 ∞ 0.42 1.51633 64.14
27 ∞ 0.50
28 ∞ 0.50 1.51633 64.14
29 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第2面
k=-4.467
A4=3.91245e-04,A6=-2.16192e-06,A8=3.03393e-08
第5面
k=-3.000
A4=-1.84363e-05,A6=-5.92060e-07,A8=4.11059e-09
第6面
k=-0.046
A4=3.03309e-05,A6=-5.52836e-07,A8=1.91955e-09
第9面
k=0.000
A4=1.42686e-04
第10面
k=0.000
A4=-6.35859e-04,A6=-6.24495e-06
第15面
k=0.000
A4=-3.09946e-04,A6=-5.03020e-06
第20面
k=0.000
A4=-7.60026e-04
第21面
k=0.000
A4=2.41202e-04

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.61 18.32 44.25
Fno. 3.97 5.64 7.00
画角2ω 81.32 23.56 10.34
fb (in air) 1.64 1.64 1.64
全長 (in air) 67.60 67.60 67.60

d8 0.50 7.00 10.12
d13 10.62 4.12 1.00
d16 9.01 4.24 1.40
d21 7.10 6.80 1.90
d23 2.22 7.30 15.03

群焦点距離
f1=11.14 f2=-5.47 f3=24.66 f4=12.90 f5=-9.68 f6=15.28

【0132】
数値実施例11
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 71.194 0.62 1.90200 25.10
2* 11.844 2.73
3 ∞ 11.97 2.00069 25.46
4 ∞ 0.20
5* 21.524 3.25 1.49700 81.54
6* -13.870 0.20
7 35.864 2.07 1.69680 55.53
8 -39.094 可変
9* -19.044 0.40 1.76802 49.24
10* 6.099 1.30
11 -17.782 0.50 1.88300 40.76
12 14.050 1.72 1.94595 17.98
13 -35.404 可変
14(絞り) ∞ 0.60
15* 6.857 1.45 1.58313 59.38
16 12.449 可変
17 7.601 2.92 1.49700 81.54
18 -28.563 0.50 1.90366 31.32
19 12.457 0.20
20* 10.745 2.10 1.52542 55.78
21* -9.320 可変
22 15.297 1.10 1.90366 31.32
23 5.292 可変
24 32.730 2.83 1.52542 55.78
25 -10.510 0.15
26 ∞ 0.42 1.51633 64.14
27 ∞ 0.50
28 ∞ 0.50 1.51633 64.14
29 ∞ 0.37
像面(撮像面) ∞

非球面データ
第2面
k=-4.467
A4=4.19128e-04,A6=-2.47164e-06,A8=3.81504e-08
第5面
k=-3.000
A4=-1.91140e-05,A6=-7.15817e-07,A8=5.76963e-09
第6面
k=-0.080
A4=3.31594e-05,A6=-6.59299e-07,A8=2.84116e-09
第9面
k=0.000
A4=1.45475e-04
第10面
k=0.000
A4=-6.03068e-04,A6=-8.00932e-06
第15面
k=0.000
A4=-3.28572e-04,A6=-5.03020e-06
第20面
k=0.000
A4=-6.90145e-04
第21面
k=0.000
A4=2.97105e-04

ズームデータ
広角 中間 望遠
焦点距離 4.63 19.32 44.24
Fno. 3.97 5.55 7.00
画角2ω 81.51 22.46 10.40
fb (in air) 1.65 1.65 1.65
全長 (in air) 67.60 67.60 67.60

d8 0.50 7.36 10.15
d13 10.65 3.80 1.00
d16 9.16 4.51 1.23
d21 6.76 6.43 1.92
d23 2.23 7.20 15.00

群焦点距離
f1=11.17 f2=-5.47 f3=23.90 f4=12.70 f5=-9.45 f6=15.49

【0133】
以上の実施例1〜11の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図12〜図22に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。各図中、”FIY”は最大像高を示す。
【0134】
各実施例の条件式対応値を以下に掲げる。

実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
(1) (5) 0.308 0.331 0.300 0.309
(2) (6) -0.152 -0.173 -0.150 -0.154
(3) 7.888 8.148 11.092 10.502
(4) 1.224 1.187 0.867 0.917
(7) 9.667 9.697 9.624 9.605
(8) (9) 2.528 2.582 2.495 2.503
(10) 46.31 46.31 46.31 46.31
(11) 46.36 36.43 46.36 46.36
(12) 1.400 1.526 1.532 1.406
(13) -3.544 -1.252 -3.134 -2.116
(14) - 0.295 - -
(15) 2.189 2.515 3.200 2.989
(16) 1.281 1.305 1.298 1.294

実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
(1) (5) 0.311 0.314 0.314 0.309
(2) (6) -0.156 -0.157 -0.156 -0.154
(3) 11.799 10.085 8.896 9.562
(4) 0.814 0.957 1.082 1.007
(7) 9.553 9.666 9.634 9.662
(8) (9) 2.507 2.509 2.501 2.508
(10) 46.31 46.31 46.31 46.31
(11) 46.36 46.36 46.36 46.36
(12) 1.457 1.405 1.158 1.167
(13) -1.256 -2.251 -2.333 -2.236
(14) - - - 0.290
(15) 3.339 2.885 2.453 2.620
(16) 1.291 1.291 1.295 1.291

実施例9 実施例10 実施例11
(1) (5) 0.314 0.252 0.253
(2) (6) -0.157 -0.124 -0.124
(3) 9.323 8.060 7.794
(4) 1.031 1.190 1.226
(7) 9.616 9.611 9.568
(8) (9) 2.502 2.595 2.586
(10) 46.31 56.44 56.44
(11) 46.36 31.2865 30.43
(12) 1.193 0.470 0.515
(13) -2.249 0.051 0.117
(14) 0.287 - -
(15) 2.527 2.848 2.761
(16) 1.294 1.201 1.206

【0135】
(歪曲収差の補正)
ところで、本発明のズームレンズを用いたときに、像の歪曲は電気的にデジタル補正する。そのため、広角端付近での像高IHを小さくし、広角端付近での有効撮像領域をたる型にしている。
以下に、像の歪曲をデジタル補正するための基本的概念について説明する。
【0136】
例えば、図23に示すように、光軸と撮像面との交点を中心として有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円周上(像高)での倍率を固定し、この円周を補正の基準とする。そして、それ以外の任意の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正する。
【0137】
例えば、図23において、半径Rの円の内側に位置する任意の半径r1(ω)の円周上の点P1は、円の中心に向けて補正すべき半径r1'(ω)円周上の点P2に移動させる。また、半径Rの円の外側に位置する任意の半径r2(ω)の円周上の点Q1は、円の中心から離れる方向に向けて補正すべき半径r2'(ω)円周上の点Q2に移動させる。
【0138】
ここで、r'(ω)は次のように表すことができる。
r'(ω)=α・f・tanω (0≦α≦1)
ただし、
ωは被写体半画角、fは結像光学系(本発明では、ズームレンズ)の焦点距離、
αは0以上1以下である。
【0139】
ここで、半径Rの円上(像高)に対応する理想像高をYとすると、
α=R/Y=R/(f・tanω)
となる。
【0140】
光学系は、理想的には、光軸に対して回転対称であり、すなわち歪曲収差も光軸に対して回転対称に発生する。したがって、上述のように、光学的に発生した歪曲収差を電気的に補正する場合には、再現画像上で光軸と撮像面との交点を中心とした有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円の円周上(像高)の倍率を固定して、それ以外の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正することができれば、データ量や演算量の点で有利と考えられる。
【0141】
ところが、光学像は、電子撮像素子で撮像された時点で(サンプリングのため)連続量ではなくなる。したがって、厳密には光学像上に描かれる上記半径Rの円も、電子撮像素子上の画素が放射状に配列されていない限り正確な円ではなくなる。
【0142】
つまり、離散的座標点毎に表される画像データの形状補正においては、上記倍率を固定できる円は存在しない。そこで、各画素(Xi,Yj)毎に、移動先の座標(Xi',Yj' )を決める方法を用いるのがよい。なお、座標(Xi',Yj')に(Xi,Yj)の2点以上が移動してきた場合には、各画素が有する値の平均値をとる。また、移動してくる点がない場合には、周囲のいくつかの画素の座標(Xi',Yj')の値を用いて補間すればよい。
【0143】
このような方法は、特にズームレンズを有する電子撮像装置において光学系や電子撮像素子の製造誤差等のために光軸に対して歪みが著しく、光学像上に描かれる上記半径Rの円が非対称になった場合の補正に有効である。また、撮像素子あるいは各種出力装置において信号を画像に再現する際に幾何学的歪み等が発生する場合等の補正に有効である。
【0144】
本発明の電子撮像装置では、補正量r’(ω)−r(ω)を計算するために、r(ω)すなわち半画角と像高との関係、あるいは、実像高rと理想像高r’/αとの関係が、電子撮像装置に内蔵された記録媒体に記録されている構成としてもよい。
【0145】
なお、歪曲補正後の画像が短辺方向の両端において光量が極端に不足することのないようにするには、半径Rが、次の条件式を満足するのがよい。
【0146】
0≦R≦0.6Ls
ただし、Lsは有効撮像面の短辺の長さである。
【0147】
好ましくは、半径Rは、次の条件式を満足するのがよい。
0.3Ls≦R≦0.6Ls
さらには、半径Rは、略有効撮像面の短辺方向の内接円の半径に一致させるのが最も有利である。なお、半径R=0の近傍、すなわち、軸上近傍において倍率を固定した補正の場合は、画質の面で若干の不利があるが、広画角化しても小型化にするための効果は確保できる。
【0148】
なお、補正が必要な焦点距離区間については、いくつかの焦点ゾーンに分割する。そして、該分割された焦点ゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合と同じ補正量で補正してもよい。
【0149】
ただし、その場合、分割された焦点ゾーン内の広角端において樽型歪曲量がある程度残存してしまう。また、分割ゾーン数を増加させてしまうと、補正のために必要な固有データを記録媒体に余計に保有する必要が生じあまり好ましくない。そこで、分割された焦点ゾーン内の各焦点距離に関連した1つ又は数個の係数を予め算出しておく。この係数は、シミュレーションや実機による測定に基づいて決定しておけばよい。
【0150】
そして、分割されたゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合の補正量を算出し、この補正量に対して焦点距離毎に係数を一律に掛けて最終的な補正量にしてもよい。
【0151】
ところで、無限遠物体を結像させて得られた像に歪曲がない場合は、
f=y/tanω
が成立する。
ただし、yは像点の光軸からの高さ(像高)、fは結像系(本発明ではズームレンズ)の焦点距離、ωは撮像面上の中心からyの位置に結ぶ像点に対応する物点方向の光軸に対する角度(被写体半画角)である。
【0152】
結像系に樽型の歪曲収差がある場合は、
f>y/tanω
となる。つまり、結像系の焦点距離fと、像高yとを一定とすると、ωの値は大きくなる。
【0153】
(光路折り曲げ式デジタルカメラ)
さて、以上のような本発明のズームレンズで物体像を形成しその像をCCD等の電子撮像素子に受光させて撮影を行う電子撮影装置、とりわけデジタルカメラやビデオカメラ等に用いることができる。以下に、その実施形態を例示する。
【0154】
図24〜図26は、本発明によるズームレンズをデジタルカメラの撮影光学系141に組み込んだ構成の概念図を示す。図24はデジタルカメラ140の外観を示す前方斜視図、図25は同後方斜視図、図26はデジタルカメラ140の構成を示す断面図である。デジタルカメラ140は、この例の場合、撮影用光路142を有する撮影光学系141、ファインダー用光路144を有するファインダー光学系143、シャッター145、フラッシュ146、液晶表示モニター147等を含み、カメラ140の上部に配置されたシャッター145を押圧すると、それに連動して撮影光学系141、例えば実施例1の光路折り曲げズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系141によって形成された物体像が、近赤外カットフィルターと光学的ローパスフィルターFを介してCCD149の撮像面上に形成される。このCCD149で受光された物体像は、処理手段151を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター147に表示される。また、この処理手段151には記録手段152が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段152は処理手段151と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD149に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
【0155】
さらに、ファインダー用光路144上にはファインダー用対物光学系153が配置してある。このファインダー用対物光学系153によって形成された物体像は、像正立部材であるポロプリズム155の視野枠157上に形成される。このポリプリズム155の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系159が配置されている。なお、撮影光学系141及びファインダー用対物光学系153の入射側、接眼光学系159の射出側にそれぞれカバー部材150が配置されている。
【0156】
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が10倍程度の高変倍比で、高い光学性能を有するズームレンズであるので、高性能で、奥行き方向が極めて薄い安価なデジタルカメラが実現できる。
【0157】
なお、図26の例では、カバー部材150として平行平面板を配置しているが、省いてもよい。
歪曲収差補正回路
【0158】
(内部回路構成)
図27は、上記デジタルカメラ140の主要部の内部回路の構成ブロック図である。なお、以下の説明では、上記の処理手段は、例えばCDS/ADC部124、一時記憶メモリ117、画像処理部118等からなり、記憶手段は、例えば記憶媒体部119等からなる。
【0159】
図27に示すように、デジタルカメラ140は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、この制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
【0160】
上記の一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121は、バス122を介して相互にデータの入力又は出力が可能なように構成され、また、撮像駆動回路116には、CCD149とCDS/ADC部124が接続されている。
【0161】
操作部112は各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらの入力ボタンやスイッチを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部に通知する回路である。
【0162】
制御部113は、例えばCPU等からなる中央演算処理装置であり、不図示のプログラムメモリを内蔵し、そのプログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、操作部112を介してカメラ使用者から入力される指示命令を受けてデジタルカメラ140全体を制御する回路である。
【0163】
CCD149は、本発明による撮影光学系141を介して形成された物体像を受光する。CCD149は、撮像駆動回路116により駆動制御され、その物体像の各画素ごとの光量を電気信号に変換してCDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
【0164】
CDS/ADC部124は、CCD149から入力する電気信号を増幅しかつアナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ117に出力する回路である。
【0165】
一時記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力される上記RAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一時記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113から指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
【0166】
記録媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、それらカード型又はスティック型のフラッシュメモリに、一時記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する装置の制御回路である。
【0167】
表示部120は、液晶表示モニターを備え、その液晶表示モニターに画像や操作メニュー等を表示する回路である。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、そのROM部から読み出された画質パラメータの中から操作部112の入力操作によって選択された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。設定情報記憶メモリ部121は、それらのメモリへの入出力を制御する回路である。
【0168】
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が、本発明により、十分な広角域を有し、コンパクトな構成としながら、高変倍で全変倍域で結像性能が極めて安定的であるので、高性能・小型化・広画角化が実現できる。そして、広角側、望遠側での速い合焦動作が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0169】
以上のように、本発明にかかるズームレンズは、高い光学性能の維持と低コスト化に有用であり、特に、CCDやCMOS等の電子撮像素子を備える撮像装置の光学系に適している。
【符号の説明】
【0170】
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
G5…第5レンズ群
G6…第6レンズ群
S…開口絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
P…プリズム
I…像面
112…操作部
113…制御部
114…バス
115…バス
116…撮像駆動回路
117…一時記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部
140…デジタルカメラ
141…撮影光学系
142…撮影用光路
143…ファインダー光学系
144…ファインダー用光路
145…シャッターボタン
146…フラッシュ
147…液晶表示モニター
149…CCD
150…カバー部材
151…処理手段
152…記録手段
153…ファインダー用対物光学系
155…正立プリズム
157…視野枠
159…接眼光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
前記第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
前記リアレンズ群グループは、物体側から像側に順に、正の屈折力の第3レンズ群と、負の屈折力の第4レンズ群と、正の屈折力の第5レンズ群の3つのレンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に、前記各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(1)、(2)、(3)、(4)を満足することを特徴とする光路反射型ズームレンズ。
0.1<f1G/fT<0.8 (1)
−0.5<f2G/fT<−0.05 (2)
5.5<β2T/β2W<20 (3)
0.5<βRT/βRW<3 (4)
但し、
f1Gは、前記第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、前記第2レンズ群の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記ズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
βRTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記リアレンズ群グループの横倍率、
βRWは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記リアレンズ群グループの横倍率、
である。
【請求項2】
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
複数のレンズ群を含み全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
前記第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
前記反射部材は前記反射面を内面反射面として有し且つ物体側の屈折面である物体側面と像側の屈折面である像側面を持つ反射プリズムからなり、
前記第1レンズ群における前記反射面よりも物体側の合成屈折力は負の屈折力であり、
前記第1レンズ群における前記反射面よりも像側の合成屈折力は正の屈折力であり、
広角端から望遠端への変倍の際に、前記各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(1)、(2)、(3)、(16)を満足することを特徴とする光路反射型ズームレンズ。
0.1<f1G/fT<0.8 (1)
−0.5<f2G/fT<−0.05 (2)
5.5<β2T/β2W<20 (3)
1.0<fW/IHmax<1.43 (16)
但し、
f1Gは、前記第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、前記第2レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記ズームレンズ全系の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記ズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
IHmaxは、光路反射型ズームレンズにおける像高であり、像高が変化する場合はとりうる範囲での最大値、
である。
【請求項3】
物体側から像側に順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
複数のレンズ群を含み全体で正の屈折力のリアレンズ群グループからなり、
前記第1レンズ群は光線を反射させる反射面を含む反射部材を含み、
前記反射部材は前記反射面を内面反射面として有し且つ物体側の屈折面である物体側面と像側の屈折面である像側面を持つ反射プリズムからなり、
前記第1レンズ群における前記反射面よりも物体側の合成屈折力は負の屈折力であり、
前記第1レンズ群における前記反射面よりも像側の合成屈折力は正の屈折力であり、 前記リアレンズ群グループは、物体側から像側に順に、
物体側サブレンズ群グループと、レンズ群中にて間隔が全て一定の像側レンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に、前記各レンズ群の間の距離が変化し、
以下の条件式(5)、(6)、(7)、(8)を満足することを特徴とする光路反射型ズームレンズ。
0.1<f1G/fT<0.38 (5)
−0.18<f2G/fT<−0.09 (6)
7<(β2T×βRFT)/(β2W×βRFW)<20 (7)
2.1<P/fW<3.1 (8)
ただし、
f1Gは、前記第1レンズ群の焦点距離、
f2Gは、前記第2レンズ群の焦点距離、
fWは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記ズームレンズ全系の焦点距離、
fTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記ズームレンズ全系の焦点距離、
β2Tは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
β2Wは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記第2レンズ群の横倍率、
βRFTは、望遠端における最も遠距離に合焦した際の前記物体側サブレンズ群グループの横倍率、
βRFWは、広角端における最も遠距離に合焦した際の前記物体側サブレンズ群グループの横倍率、
Pは、前記第1レンズ群中の前記反射部材の前記物体側面から前記像側面までの光軸に沿った実距離、
である。
【請求項4】
前記物体側サブレンズ群グループが広角端から望遠端への変倍に際して移動する複数のレンズ群を含むことを特徴とする請求項3に記載の光路反射型ズームレンズ。
【請求項5】
前記物体側サブレンズ群グループが広角端から望遠端への変倍に際して相互に間隔を変化させて移動する正レンズ群と負レンズ群を含むことを特徴とする請求項4に記載の光路反射型ズームレンズ。
【請求項6】
前記第1レンズ群は、前記反射部材と、前記反射部材よりも物体側に配置された負屈折力の物体側サブレンズ群と前記反射部材よりも像側に配置された正屈折力の像側サブレンズ群からなり、前記物体側サブレンズ群が像側に凹面を向けた1つの負レンズからなり、前記像側サブレンズ群が2つの正レンズからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズ。
【請求項7】
以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1に記載の光路反射型ズームレンズ。
1.2<P/fW<5 (9)
ただし、
fWは、広角端における前記ズームレンズ全系の焦点距離であって、最も遠距離に合焦した際の焦点距離、
Pは、前記反射部材の物体側面から像側面までの光軸に沿った実距離、
である。
【請求項8】
以下の条件式(10)、(11)を満足することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズ。
20<|νd1−νd2|<70 (10)
20<|νd1−νd3|<70 (11)
ただし、
νd1は、前記第1レンズ群中の最も物体側にある負レンズのd線基準のアッベ数、
νd2は、前記第1レンズ群中の前記像側サブレンズ群の物体側にある正レンズd線基準のアッベ数、
νd3は、前記第1レンズ群中の前記像側サブレンズ群の像側にある正レンズd線基準のアッベ数、
である。
【請求項9】
前記第2レンズ群が、物体側から像側に順に、第1のメニスカス負レンズ、第2のメニスカス負レンズ、正レンズからなり、
前記第1のメニスカス負レンズと前記第2のメニスカス負レンズが以下の条件式(12)、(13)を満足することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズ。
1<SF21 (12)
SF22<−1 (13)
ただし、
SF21は、前記第1のメニスカス負レンズの形状ファクターであり、
SF22は、前記第2のメニスカス負レンズの形状ファクターであり、
前記第1のメニスカス負レンズの物体側面の近軸曲率半径をR21、
前記第1のメニスカス負レンズの像側面の近軸曲率半径をR22、
前記第2のメニスカス負レンズの物体側面の近軸曲率半径をR23、
前記第2のメニスカス負レンズの像側面の近軸曲率半径をR24としたとき、
SF21=(R21+R22)/(R21−R22)、
SF22=(R23+R24)/(R23−R24)、
である。
【請求項10】
前記リアレンズ群グループのうち、負屈折率を持つレンズ群が正レンズと負レンズを接合した接合レンズからなり、
下記の条件式(14)を満足することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズ。
0.1<|nd1−nd2|<0.5 (14)
ただし、
nd1は、前記接合レンズの前記正レンズのd線における屈折率、
nd2は、前記接合レンズの前記負レンズのd線における屈折率、
である。
【請求項11】
リアレンズ群グループが、物体側から像側に順に、1つまたは2つの正屈折力のレンズ群からなる正レンズ群グループと、負屈折力の負レンズ群と、正屈折力の正レンズ群からなり、
広角端から望遠端への変倍の際に各レンズ群の間の距離が変化することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズ。
【請求項12】
以下の条件式(15)を満足することを特徴とする請求項11に記載の光路反射型ズームレンズ。
0.25<(βRNT/βRNW)/(βRPFT/βRPFW)<7 (15)
ただし、
βRNTは、前記リアレンズ群グループ中の前記負レンズ群の望遠端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRNWは、前記リアレンズ群グループ中の前記負レンズ群の広角端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRPFTは、前記リアレンズ群グループ中の前記正レンズ群グループの望遠端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
βRPFWは、前記リアレンズ群グループ中の前記正レンズ群グループの広角端における最も遠距離に合焦した際の横倍率、
である。
【請求項13】
前記リアレンズ群グループ中の前記負の屈折力のレンズ群が、1つの単レンズ又は接合レンズからなり、フォーカシングのために移動し、
前記リアレンズ群中の前記負レンズよりも像側の前記正レンズ群が変倍時に固定されること特徴とする請求項11または請求項12に記載の光路反射型ズームレンズ。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の光路反射型ズームレンズと、
該光路反射型ズームレンズの像側に配置され、前記光路反射型ズームレンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2012−242617(P2012−242617A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112723(P2011−112723)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】