説明

入退場管理システム

【課題】 工場等の施設の入退場許可判定を行う方法として移動体通信端末を使用し入退場管理を行うシステムがあるが、個人を特定する移動体通信端末を所有する本人以外の者が当該端末を不正な手段で入手して使用しても判別ができない。
【解決手段】 基地局3によりカバーされる移動体通信サービスエリア5内に移動体通信端末4、施設2が存在し、この施設2の出入口近傍に設置された入退場管理手段1と出入口を通過しようとする端末4との間で通信を行わせることにより端末4の所有者の施設2への入退場管理を行う入退場管理システムであって、入退場管理手段1は、端末4の入退場許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置と、端末4との通信を行う送受信装置と、入退場データ処理装置による情報を表示する情報表示装置とを有している。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入退場管理システムに関し、特に、移動体通信端末(以下、端末と略記する)が通常の移動体通信サービスで使用する位置登録要求手段を使用して、端末識別コードを認識し、端末所有者の施設への入退場許可/非許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場管理システムに関する。
【0002】本発明はまた、通常の移動体通信サービスに用いられる端末に変更を加えることなく使用可能であることと、当該移動体通信サービスに与える影響を最小限にできること、さらに端末所有者以外の者が不正な手段で端末を入手して入退場を試みた場合に識別可能であることを特徴とする入退場管理システムに関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、工場等の施設における入退場許可判定や入退場時間管理を行う方法の第1の従来例として、各個人が保有する身分証明書等を提示させ、人手により行う方法、または、各個人が保有する磁気カードを、施設の出入口付近に設置されたカードリーダに読み込ませることにより行う方法が採用されている。
【0004】また、第2の従来例として、移動体通信端末を使用して入退場管理を行うシステムが提案されており、その一例が、例えば特開2000−184068号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第1の従来例における方法においては、入退場管理のための身分証明書や磁気カードを携帯しなければならないという問題点があった。
【0006】また、第2の従来例の方法においては、次に示す問題点があった。
【0007】第1に、個人を特定する移動体通信端末を所有する本人以外のものが、当該端末を不正な手段で入手して使用しても判別することができないことである。
【0008】第2に、位置情報や端末の識別情報を端末から送信する場合に、同一方式、周波数を使用する近隣の商用システムに影響を与える可能性があるということである。
【0009】本発明は従来の上記実情に鑑みてなされたものであり、従って本発明の目的は、従来の技術に内在する上記諸欠点を解消することを可能とした新規な入退場管理システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る入退場管理システムは、基地局によりカバーされる移動体通信サービスエリア内に移動体通信端末、施設が存在し、該施設の出入口近傍に設置された入退場管理手段と前記出入口を通過しようとする前記端末との間で通信を行わせることにより前記端末の所有者の前記施設への入退場管理を行う入退場管理システムにおいて、前記入退場管理手段は、前記端末の入退場許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置と、前記端末との通信を行う送受信装置と、前記入退場データ処理装置による情報を表示する情報表示装置とを備えて構成される。
【0011】前記入退場データ処理装置は、入退場を許可すべき端末の識別コード及びその所有者情報を記憶する端末情報記憶手段と、入退場の履歴を記憶する入退場履歴記憶手段と、前記端末に送信する位置情報の生成と使用可能リソースの選定を行う位置情報生成手段と、保守者がシステム動作のために必要な情報を入力する情報入力手段と、入退場許可判定及び情報表示装置で表示する情報の送出及び前記送受信装置とのデータ送受を行う入退場データ処理手段とを有し、前記送受信装置は、前記端末との無線信号の送受を行う無線手段と、該無線手段の制御を行う制御手段とを有し、前記情報表示装置は、端末所有者に関する情報を表示する表示手段と、該表示手段の制御を行う制御手段とを有している。
【0012】前記入退場管理手段が前記端末との無線通信に使用するリソースの選定動作について、該入退場管理手段は、前記送受信装置の前記無線手段を通して、通常の商用移動体通信サービスで使用される端末の初期同期動作と同様に、あらかじめ与えられた制御チャネルのテーブルに従って走査を行い、同時に各制御チャネルの報知情報から位置情報の受信も行ない、精度向上のために、前記走査を入退場管理手段の保守者により定められた回数分行ない、定められた回数分の測定結果を平均化し、受信レベルが検出できない程度に低いものがあればそれらを最優先として、受信レベルの低い順に優先順位づけをしたテーブルを作成する。
【0013】前記保守者により定められた閾値と、前記優先順位づけしたテーブルの最上位チャネルの受信レベルとの比較を行い、最上位チャネルの受信レベルが前記閾値を下回るものであれば、当該チャネルを前記入退場管理手段と前記端末との無線通信で使用するリソースとして採用する。
【0014】前記入退場データ処理装置の前記位置情報生成手段により生成された位置情報を、前記送受信装置の制御手段で報知情報の中に組み込み、無線手段により、前記基地局が属する商用移動体通信サービスと同一フォーマットの無線信号として送信し、前記端末が前記入退場データ処理装置の近傍を通過する際に、前記入退場管理手段の前記無線手段より送信される前記報知情報を受信し、ここに含まれる位置情報が前記基地局のものと異なることを認識して位置登録要求を無線信号として送信し、前記入退場管理手段は、前記無線手段で受信した前記端末からの無線信号から、前記制御手段で位置登録要求信号を抽出して前記入退場データ処理手段に対して送出し、該入退場データ処理手段では、受信した前記位置登録要求信号から端末識別コードを抽出して前記端末情報記憶手段に登録されている入退場を許可する端末の端末識別コードと照合し、受信した前記端末識別コードが前記端末情報記憶手段に登録されているものと一致した場合には入退場許可と判定することを特徴としている。
【0015】前記位置情報は、前記制御チャネルの優先順位付けで作成されたテーブルの優先順位が高いチャネルのものとし、送信する前記報知情報の中で前記端末の位置登録動作時の送信電力を商用移動体通信サービスに影響を与えないレベルとなるように指定を行う。
【0016】本発明に係る入退場管理システムはまた、基地局によりカバーされる移動体通信サービスエリア内に移動体通信端末、施設が存在し、該施設の出入口近傍に設置された入退場管理手段と前記出入口を通過しようとする前記端末との間で通信を行わせることにより前記端末の所有者の前記施設への入退場管理を行う入退場管理システムにおいて、前記入退場管理手段は、前記端末の入退場許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置と、前記端末との通信を行う送受信装置と、前記入退場データ処理装置による判定結果に従って入退場制御を行う自動改札装置とを備えて構成される。
【0017】前記入退場データ処理装置は、入退場を許可すべき端末の識別コード及びその所有者情報を記憶する端末情報記憶手段と、入退場の履歴を記憶する入退場履歴記憶手段と、前記端末に送信する位置情報の生成と使用可能リソースの選定を行う位置情報生成手段と、保守者がシステム動作のために必要な情報を入力する情報入力手段と、入退場許可判定及び情報表示装置で表示する情報の送出及び前記送受信装置とのデータ送受を行う入退場データ処理手段とを有し、前記送受信装置は、前記端末との無線信号の送受を行う無線手段と、該無線手段の制御を行う制御手段とを有し、前記自動改札装置は、前記入退場データ処理手段の出力を入力して制御信号を発生する制御手段と、該制御手段の制御出力により所有者情報を検知する所有者情報検知手段と、前記制御手段の制御出力により入退場非許可となった者の入退場制限を行うゲート手段とを有している。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明をその好ましい各実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
【実施の形態1】図1は本発明が適用される移動体通信サービスシステムのブロック図であり、図2は本発明による入退場管理システムの実施の形態1を示すブロック構成図である。
【0020】
【実施の形態1の構成】図1を参照するに、端末4は、基地局3によりカバーされる移動体通信サービスエリア5内に存在し、通信事業者が提供する本来の移動体通信サービスを受ける際には、基地局3と通信を行う。
【0021】次に、施設2も基地局3によりカバーされる移動体通信サービスエリア5内に存在し、その出入口付近に設置された入退場管理システム1と出入口を通過しようとする端末4間で通信を行わせることにより、端末4の所有者の施設2への入退場管理を行う。
【0022】また、移動体通信サービスエリア8及び9は、それぞれ基地局6及び7によりカバーされ、移動体通信サービスエリア5に隣接するものである。
【0023】ここで、入退場管理システム1は、図2に示されるとおり、端末4の入退場許可判定、入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置10と、端末4との通信を行う送受信装置20、さらに入退場データ処理装置10による情報を表示する情報表示装置30により構成される。
【0024】入退場データ処理装置10は、入退場を許可すべき端末の識別コード及びその所有者情報を記憶する端末情報記憶部11、入退場の履歴を記憶する入退場履歴記憶部12、端末に送信する位置情報の生成と使用可能リソースの選定を行う位置情報生成部13、保守者がシステム動作のために必要な情報を入力する情報入力部14、そして、入退場許可判定、情報表示装置30で表示する情報の送出及び送受信装置20とのデータ送受を行う入退場データ処理部15により構成される。
【0025】送受信装置20は、端末との無線信号の送受を行う無線部22と、この無線部22の制御を行う制御部21により構成される。
【0026】情報表示装置30は、端末所有者に関する情報を表示する表示部32と、この表示部32の制御を行う制御部31により構成される。
【0027】
【実施の形態1の動作】次に本発明による実施の形態1の動作について説明する。
【0028】まず、図1における入退場管理システム1が端末4との無線通信に使用するリソースの選定動作について図2及び図3を用いて説明する。
【0029】図3は本発明に係る入退場管理システムのリソース決定動作の動作フローを示すフローチャートである。
【0030】入退場管理システム1は、送受信装置20の無線部22を通して、通常の商用移動体通信サービスで使用される端末の初期同期動作と同様に、あらかじめ与えられた制御チャネルのテーブルに従って走査を行う(ステップA1)。また、各制御チャネルの報知情報から位置情報の受信も行っておく。
【0031】次に、精度向上のために、ステップA1の走査を入退場管理システム1の保守者(以下、保守者)により定められた回数分行なう(ステップA2)。
【0032】次に、定められた回数分の測定結果を平均化し、受信レベルが検出できない程度に低いものがあればそれらを最優先として、受信レベルの低い順に優先順位づけをしたテーブルを作成する(ステップA3)。
【0033】本例においては、施設の存在する移動体通信サービスエリア5をカバーする基地局3や、隣接する移動体通信サービスエリア8、9をカバーする基地局6、7は、優先順位は低く設定される。
【0034】次に、ステップA4において、保守者により定められた閾値と、上記ステップA3にて作成したテーブルの最上位チャネルの受信レベルとの比較を行い、ステップA4の比較の結果、最上位チャネルの受信レベルが閾値を下回るものであれば、当該チャネルを入退場管理システム1と端末4との無線通信で使用するリソースとして採用する(ステップA5)。ステップA4の比較の結果、閾値を下回るものでない場合には、情報表示装置30の表示部32を通して保守者に通知を行う(ステップA7)。
【0035】また、商用移動体通信サービスにおける基地局増設等のシステム変更により、使用可能なリソースが変更となる可能性があるために、前記のリソース選定動作は、保守者により定められた周期で定期的に行なうものとする(ステップA6)。
【0036】次に、端末4の入退場時における、入退場管理システム1の動作につき図1、図2及び図4を用いて説明する。
【0037】図4は本発明に係る入退場管理システムの動作フローを示すフローチャートである。
【0038】まず、図4のステップB1において、入退場データ処理装置10の位置情報生成部13により生成された位置情報を、送受信装置20の制御部21で報知情報の中に組み込み、無線部22により、基地局3が属する商用移動体通信サービスと同一フォーマットの無線信号として送信する。
【0039】ここで使用する位置情報は、前記制御チャネルの優先順位付け(図3のステップA3)で作成されたテーブルの優先順位が高いチャネルのものとする。また、送信する報知情報の中で、端末4の位置登録動作時の送信電力を商用移動体通信サービスに影響を与えないレベルとなるように指定を行う。また、入退場管理システム1の送信電力についても、端末4との通信のための必要最低限のものとする。
【0040】端末4が入退場データ処理装置10の近傍を通過する際に、入退場管理システム1の無線部22より送信される報知情報を受信し、ここに含まれる位置情報が、基地局3のものと異なることを認識して、位置登録要求を無線信号として送信する。
【0041】入退場管理システム1は、無線部22で受信した端末4からの無線信号から、制御部21で位置登録要求信号を抽出し、入退場データ処理部15に対して送出する(ステップB2)。
【0042】次に入退場データ処理部15では、受信した位置登録要求信号から、端末識別コードを抽出し、端末情報記憶部11に登録されている入退場を許可する端末の端末識別コードと照合する(ステップB3)。
【0043】次に、ステップB4において、端末4の識別情報が登録されているものと一致するか否かが判断され、このステップB4の判断の結果、受信した端末識別コードが端末情報記憶部11に登録されているものと一致した場合には入退場許可と判定し、一致しない場合には、入退場非許可と判定し、その旨を情報表示装置30の制御部31を通して、表示部32で表示を行う(ステップB5、ステップB8)。
【0044】また、判定が入退場許可となった場合には、端末情報記憶部11に登録されている端末所有者に関する情報、例えば、所有者の名前、性別、年齢、所有者の顔写真、身長/体重などの身体的特徴等を併せて引き出し、判定結果と同様に制御部31を通して表示部32で表示を行う(ステップB6)。さらに、入退場履歴として、入退場日時、端末識別コード、端末所有者に関する情報を入退場履歴記憶部12に記録する(ステップB7)。
【0045】次に入場を許可する端末の登録方法の一例につき、図2及び図5を用いて説明する。
【0046】図5は本発明に係る入退場管理システムの端末識別コードの登録動作の動作フローを示すフローチャートである。
【0047】通常の入退場許可判定動作時と同様に位置情報を組み込んだ報知情報を送信する(ステップC1)。
【0048】登録対象の端末を入退場管理システム1に接近させることにより、端末4から位置登録要求を無線信号として送信させ、送受信装置20の無線部22で受信する(ステップC2)。
【0049】無線部22で受信した端末4からの無線信号から、制御部21で位置登録要求信号を抽出し、入退場データ処理部15で、位置登録要求信号から端末識別コードを抽出する(ステップC3)。
【0050】端末情報記憶部11に入退場を許可すべき端末の端末識別情報として登録を行う(ステップC4)。
【0051】この時、情報入力部14を通して端末情報記憶部11に端末所有者に関する情報、例えば、所有者の名前、性別、年齢、所有者の顔写真、身長/体重などの身体的特徴等を併せて登録する(ステップC5)。
【0052】尚、登録すべき端末の識別コードが既知の場合には、上記方法に限定せず、情報入力部14を通して保守者が入力を行ってもよい。
【0053】
【実施の形態2】次に、本発明による実施の形態2について図6及び図7を用いて説明する。
【0054】図6は本発明による実施の形態2を示すブロック構成図であり、図7は本実施の形態2の動作フローを示すフローチャートである。
【0055】
【実施の形態2の構成】図6を参照するに、本発明による実施の形態2においては、入退場管理システム1は、入退場非許可となった者の入退場制限を行う自動改札装置40を備えている。
【0056】本発明による実施の形態2では、前記実施の形態1で入退場許可/非許可の最終判断を、人間が情報表示装置30に表示された判定結果を見て行っていたのに対し、入退場データ処理装置10による判定結果に従って、自動改札装置40のゲート部43を制御することにより行う点で、前記の実施の形態1と異なっている。
【0057】
【実施の形態2の動作】次に本発明による実施の形態2の動作について説明する。
【0058】図6、図7を参照するに、入退場データ処理装置10は、前記した実施の形態1と同様の動作により、端末識別コードを用いて、入退場許可あるいは非許可の仮判定を行う(ステップD1)。
【0059】ステップD1の判定結果が入退場非許可の場合には、自動改札装置40のゲート部43を閉じたままとし、端末所有者の通過を阻止する(ステップD6)。
【0060】ステップD1の判定結果が入退場許可の場合には、自動改札装置40の所有者情報検知部42により、端末所有者の情報を取得し(ステップD2)、端末情報記憶部11に記録されている当該端末所有者に関する情報との照合を行う(ステップD3)。ここで、端末所有者情報の取得方法の一例として、画像認識装置により身体的特徴を認識する方法や、圧力センサにより体重を検知する方法が挙げられる。
【0061】ステップD3による照合結果が一致した場合には、最終的な判定を入退場許可とし、ゲート部43を解放する(ステップD4)。
【0062】ステップD3による照合結果に一致しない部分がある場合には、最終的な判定を入退場非許可とし、ゲート部43を閉じたままとする(ステップD6)。
【0063】この時、前記した実施の形態1と同様に、入退場履歴を入退場履歴記憶部12に記録する(ステップD5)。
【0064】以上により、本実施の形態2においては、前記実施の形態1の効果に加えて、自動改札装置40により、入退場非許可となったものの入退場制限を行うために、人手を必要とせず、設備管理にかかる人件費コストの削減が図れる、という効果を奏する。
【0065】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され、作用するものであり、本発明によれば以下に示すような効果が得られる。
【0066】第1の効果は、通常の商用移動体通信サービスで使用される端末を全く変更を加えず使用することにより、専用端末の開発や、所有者が専用端末を所有する必要がないことである。
【0067】第2の効果は、入退場管理システムが自律的に使用可能なリソースを選定することにより、移動体通信事業者からの情報提供なしに、商用移動体通信サービスに与える影響を最小限にできることである。
【0068】第3の効果は、入退場を許可する端末の所有者の情報を表示することにより、第3者が不正な手段で端末を入手し、入退場を試みた場合にも識別が可能であることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される移動体通信サービスシステムのブロック図である。
【図2】本発明による入退場管理システムの実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図3】本発明に係る入退場管理システムの使用リソース決定動作の動作フローを示すフローチャートである。
【図4】本発明に係る入退場管理システムの動作フローを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る入退場管理システムの端末識別コードの登録動作の動作フローを示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る入退場管理システムの実施の形態2を示すブロック構成図である。
【図7】本発明による実施の形態2の動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…入退場管理システム
2…施設
3、6、7…基地局
4…端末
5、8、9…移動体通信サービスエリア
10…入退場データ処理装置
11…端末情報記憶部
12…入退場履歴記憶部
13…位置情報生成部
14…情報入力部
15…入退場データ処理部
20…送受信装置
21…制御部
22…無線部
30…情報表示装置
31…制御部
32…表示部
40…自動改札装置
41…制御部
42…所有者情報検知部
43…ゲート部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 基地局によりカバーされる移動体通信サービスエリア内に移動体通信端末、施設が存在し、該施設の出入口近傍に設置された入退場管理手段と前記出入口を通過しようとする前記端末との間で通信を行わせることにより前記端末の所有者の前記施設への入退場管理を行う入退場管理システムにおいて、前記入退場管理手段は、前記端末の入退場許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置と、前記端末との通信を行う送受信装置と、前記入退場データ処理装置による情報を表示する情報表示装置とを具備することを特徴とした入退場管理システム。
【請求項2】 前記入退場データ処理装置は、入退場を許可すべき端末の識別コード及びその所有者情報を記憶する端末情報記憶手段と、入退場の履歴を記憶する入退場履歴記憶手段と、前記端末に送信する位置情報の生成と使用可能リソースの選定を行う位置情報生成手段と、保守者がシステム動作のために必要な情報を入力する情報入力手段と、入退場許可判定及び情報表示装置で表示する情報の送出及び前記送受信装置とのデータ送受を行う入退場データ処理手段とを有し、前記送受信装置は、前記端末との無線信号の送受を行う無線手段と、該無線手段の制御を行う制御手段とを有し、前記情報表示装置は、端末所有者に関する情報を表示する表示手段と、該表示手段の制御を行う制御手段とを有することを更に特徴とする請求項1に記載の入退場管理システム。
【請求項3】 前記入退場管理手段が前記端末との無線通信に使用するリソースの選定動作について、該入退場管理手段は、前記送受信装置の前記無線手段を通して、通常の商用移動体通信サービスで使用される端末の初期同期動作と同様に、あらかじめ与えられた制御チャネルのテーブルに従って走査を行い、同時に各制御チャネルの報知情報から位置情報の受信も行ない、精度向上のために、前記走査を入退場管理手段の保守者により定められた回数分行ない、定められた回数分の測定結果を平均化し、受信レベルが検出できない程度に低いものがあればそれらを最優先として、受信レベルの低い順に優先順位づけをしたテーブルを作成することを更に特徴とする請求項2に記載の入退場管理システム。
【請求項4】 前記保守者により定められた閾値と、前記優先順位づけしたテーブルの最上位チャネルの受信レベルとの比較を行い、最上位チャネルの受信レベルが前記閾値を下回るものであれば、当該チャネルを前記入退場管理手段と前記端末との無線通信で使用するリソースとして採用することを更に特徴とする請求項3に記載の入退場管理システム。
【請求項5】 前記入退場データ処理装置の前記位置情報生成手段により生成された位置情報を、前記送受信装置の制御手段で報知情報の中に組み込み、無線手段により、前記基地局が属する商用移動体通信サービスと同一フォーマットの無線信号として送信し、前記端末が前記入退場データ処理装置の近傍を通過する際に、前記入退場管理手段の前記無線手段より送信される前記報知情報を受信し、ここに含まれる位置情報が前記基地局のものと異なることを認識して位置登録要求を無線信号として送信し、前記入退場管理手段は、前記無線手段で受信した前記端末からの無線信号から、前記制御手段で位置登録要求信号を抽出して前記入退場データ処理手段に対して送出し、該入退場データ処理手段では、受信した前記位置登録要求信号から端末識別コードを抽出して前記端末情報記憶手段に登録されている入退場を許可する端末の端末識別コードと照合し、受信した前記端末識別コードが前記端末情報記憶手段に登録されているものと一致した場合には入退場許可と判定することを更に特徴とする請求項2に記載の入退場管理システム。
【請求項6】 前記位置情報は、前記制御チャネルの優先順位付けで作成されたテーブルの優先順位が高いチャネルのものとし、送信する前記報知情報の中で前記端末の位置登録動作時の送信電力を商用移動体通信サービスに影響を与えないレベルとなるように指定を行うことを更に特徴とする請求項5に記載の入退場管理システム。
【請求項7】 基地局によりカバーされる移動体通信サービスエリア内に移動体通信端末、施設が存在し、該施設の出入口近傍に設置された入退場管理手段と前記出入口を通過しようとする前記端末との間で通信を行わせることにより前記端末の所有者の前記施設への入退場管理を行う入退場管理システムにおいて、前記入退場管理手段は、前記端末の入退場許可判定及び入退場履歴管理を行う入退場データ処理装置と、前記端末との通信を行う送受信装置と、前記入退場データ処理装置による判定結果に従って入退場制御を行う自動改札装置とを具備することを特徴とした入退場管理システム。
【請求項8】 前記入退場データ処理装置は、入退場を許可すべき端末の識別コード及びその所有者情報を記憶する端末情報記憶手段と、入退場の履歴を記憶する入退場履歴記憶手段と、前記端末に送信する位置情報の生成と使用可能リソースの選定を行う位置情報生成手段と、保守者がシステム動作のために必要な情報を入力する情報入力手段と、入退場許可判定及び情報表示装置で表示する情報の送出及び前記送受信装置とのデータ送受を行う入退場データ処理手段とを有し、前記送受信装置は、前記端末との無線信号の送受を行う無線手段と、該無線手段の制御を行う制御手段とを有し、前記自動改札装置は、前記入退場データ処理手段の出力を入力して制御信号を発生する制御手段と、該制御手段の制御出力により所有者情報を検知する所有者情報検知手段と、前記制御手段の制御出力により入退場非許可となった者の入退場制限を行うゲート手段とを有することを更に特徴とする請求項7に記載の入退場管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2002−288705(P2002−288705A)
【公開日】平成14年10月4日(2002.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−89000(P2001−89000)
【出願日】平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】