説明

共通ゲームを実行するゲーミングマシン、及びその通信制御方法

【課題】共通ゲームの内容の変更に係る作業負担を軽減させる。
【解決手段】スロットマシン10は、起動時に遊技情報要求指令を送信する。外部制御装置200は、当該遊技情報要求指令を受信した場合、RAM243に記憶されている、共通ゲームを実行する際に用いられる共通ゲーム用遊技情報を、当該スロットマシン10に対して送信する。スロットマシン10は、外部制御装置200から受信した共通ゲーム用遊技情報に基づいて、共通ゲームを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共通ゲームを実行するゲーミングマシン及びその通信制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のゲーム端末と、ゲーム端末毎に設けられ、ゲーム端末にゲームを実行させる端末コントローラと、ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置と、統括制御装置に設けられたセンターコントローラとを有するゲーミングマシンが開示されている(特許文献1〜7)。各端末コントローラは、ゲーム端末毎に独立して単独ゲームを実行し、単独ゲームの実行に基づいて配当を付与する。センターコントローラは、ゲーム端末における単独ゲームの実行状態に基づいて、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームを開始するか否かを判定する。また、センターコントローラは、ゲーム端末における共通ゲームの実行状態に基づいて、共通ゲームのゲーム結果を決定する。なお、この共通ゲームとして、例えば、複数のゲーム端末を介して複数の遊技者が、プログレッシブジャックポット、ミステリージャックポット等様々なジャックポットを競い合うゲームなどが挙げられる。
【0003】
単独ゲームを実行する際に用いるゲームプログラム(単独ゲームプログラム)は、各々のゲーム端末に取り付けられたCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))などの記憶媒体に格納されている。そして単独ゲームプログラムを記憶媒体からゲーム端末に取り込み、当該単独ゲームプログラムに基づいて単独ゲームがゲーム端末にて実行される(特許文献8)。
また、共通ゲームを実行する際に用いるゲームプログラム(共通ゲームプログラム)も同様に、各々のゲーム端末に取り付けられたCFなどの記憶媒体に格納されている。そして、共通ゲームプログラムを記憶媒体からゲーム端末に取り込み、センターコントローラが共通ゲームを開始すると判定した場合に、各々のゲーム端末において、この共通ゲームプログラムに基づいて、共通ゲームが実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許5820459号明細書
【特許文献2】米国特許4283709号明細書
【特許文献3】米国特許6003013号明細書
【特許文献4】米国特許公開公報2002/0042296号明細書
【特許文献5】米国特許6733390号明細書
【特許文献6】米国特許6142872号明細書
【特許文献7】米国特許6361441号明細書
【特許文献8】米国特許公開公報2009/0005177号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームは、遊技者がすぐに飽きてしまうことが多いなどの理由により、ゲーム提供者(カジノの運営者など)は共通ゲームの内容(共通ゲームプログラム)を短期間のうちに変更する必要がある。
【0006】
しかしながら、共通ゲームの内容を変更させるには、各々のゲーム端末に取り付けられた記憶媒体を取り換える必要があり、ゲーム提供者に多大な作業負担が強いられていた。
【0007】
本発明の目的は、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームにおける共通ゲームの内容の変更に係る作業負担を軽減させることができるゲーミングマシン、及びその通信制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a6)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記共通ゲームの開始条件を判定するために用いられるトリガー数値の累積値が、前記複数のゲーム端末共通の合計累積値として、或いは前記ゲーム端末毎の個別累積値として記憶されるゲーム端末情報記憶装置と、前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置とを備え、前記端末コントローラは、(a1)前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、(a2)前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、(a3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、(a4)前記単独ゲームが実行される毎に、前記トリガー数値を前記統括制御装置に送信する処理、(a5)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、(a6)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理を実行し、前記センターコントローラは、(b1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する処理、(b2)前記各ゲーム端末から前記トリガー数値を受信した場合、前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信した前記ゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶する処理、(b3)前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値、或いは前記個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、前記各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を、前記複数のゲーム端末に対して送信する処理、(b4)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理(b5)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、を実行する。
【0009】
上記の構成によれば、端末コントローラは、ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を統括制御装置に送信する。センターコントローラは、ゲーム端末からの遊技情報要求指令に基づいて、遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する。端末コントローラは、統括制御装置から受信した共通ゲーム用遊技情報を端末側遊技情報記憶装置に記憶する。端末コントローラは、単独ゲームが実行される毎に、トリガー数値を統括制御装置に送信する。また、センターコントローラは、各ゲーム端末からトリガー数値を受信した場合、ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信したゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶する。そして、センターコントローラは、合計累積値、或いは個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を複数のゲーム端末に対して送信する。端末コントローラは、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶装置に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する。
したがって、統括制御装置の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、統括制御装置に通信可能に接続された全てのゲーム端末の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、ゲーム端末の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を統括制御装置から受信するため、ゲーム端末は、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【0010】
また、本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c5)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置とを備え、前記端末コントローラは、(c1)前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、(c2)前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、(c3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、(c4)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、(c5)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理を実行し、前記センターコントローラは、(d1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する処理、(d2)前記ゲーム端末各々における前記単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、(d3)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、前記複数のゲーム端末に対して前記共通ゲーム開始指令を送信する処理、(d4)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理(d5)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、を実行する。
【0011】
上記の構成によれば、端末コントローラは、ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を統括制御装置に送信する。センターコントローラは、ゲーム端末からの遊技情報要求指令に基づいて、遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する。端末コントローラは、統括制御装置から受信した共通ゲーム用遊技情報を端末側遊技情報記憶装置に記憶する。また、センターコントローラは、ゲーム端末各々における単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして共通ゲーム開始条件が成立した場合、複数のゲーム端末に対して共通ゲーム開始指令を送信する。端末コントローラは、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶装置に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する。
したがって、統括制御装置の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、統括制御装置に通信可能に接続された全てのゲーム端末の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、ゲーム端末の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を統括制御装置から受信するため、ゲーム端末は、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【0012】
また、本発明は、下記構成を備えるゲーミングマシンであり、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、当該共通ゲーム用遊技情報に対応した識別情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e5)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、前記共通ゲーム用遊技情報、及び前記識別情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(f1)〜(f6)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置とを備え、前記端末コントローラは、(e1)前記ゲーム端末の起動時に、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記識別情報を含む遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、(e2)前記共通ゲーム用遊技情報、及び前記識別情報を前記統括制御装置から受信した場合に、受信した共通ゲーム用遊技情報、及び識別情報を前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、(e3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、(e4)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、(e5)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理、を実行し、前記センターコントローラは、(f1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令を受信し、当該遊技情報要求指令に含まれた前記識別情報と、前記遊技情報管理装置により管理された前記識別情報とが一致するか否かを判定する処理、(f2)前記(f1)の処理において、前記識別情報が一致していないと判定した場合のみ、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報、及び当該共通ゲーム用遊技情報に対応した識別情報を、前記遊技情報要求指令を送信した前記ゲーム端末に送信する処理、(f3)前記ゲーム端末各々における前記単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、(f4)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、前記複数のゲーム端末に対して前記共通ゲーム開始指令を送信する処理、(f5)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理(f6)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、を実行する。
【0013】
上記の構成によれば、端末コントローラは、ゲーム端末の起動時に、端末側遊技情報記憶装置に記憶されている識別情報を含む遊技情報要求指令を統括制御装置に送信する。センターコントローラは、ゲーム端末からの遊技情報要求指令に含まれた前記識別情報と、前記遊技情報管理装置により管理された前記識別情報とが一致するか否かを判定する。そして識別情報が一致していないと判定した場合のみ、遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報、及び識別情報を当該ゲーム端末に送信する。端末コントローラは、統括制御装置から受信した共通ゲーム用遊技情報を端末側遊技情報記憶装置に記憶する。また、センターコントローラは、ゲーム端末各々における単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する。そして共通ゲーム開始条件が成立した場合、複数のゲーム端末に対して共通ゲーム開始指令を送信する。端末コントローラは、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶装置に記憶された共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する。
したがって、統括制御装置の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、統括制御装置に通信可能に接続された全てのゲーム端末の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、ゲーム端末の端末側遊技情報記憶装置に記憶されている共通ゲーム用遊技情報と、統括制御装置の遊技情報管理装置で管理されている共通ゲーム用情報が一致していない場合にのみ、統括制御装置は、共通ゲーム用情報をゲーム端末に送信するため、共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減することができる。
また、ゲーム端末の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を統括制御装置から受信するため、ゲーム端末は、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【0014】
また、本発明は、複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスとを有する複数のゲーム端末と、前記共通ゲームの開始条件を判定するために用いられるトリガー数値の累積値が、前記複数のゲーム端末共通の合計累積値として、或いは前記ゲーム端末毎の個別累積値として記憶されるゲーム端末情報記憶装置と、前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置とを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置と、を備えたゲーミングマシンの通信制御方法であり、前記ゲーム端末は、前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信するステップと、前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶するステップと、前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行するステップと、前記単独ゲームが実行される毎に、前記トリガー数値を前記統括制御装置に送信するステップと、前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行するステップと、前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与するステップとを実行し、前記統括制御装置は、前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信するステップと、前記各ゲーム端末から前記トリガー数値を受信した場合、前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信した前記ゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶するステップと、前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値、或いは前記個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、前記各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を前記複数のゲーム端末に対して送信するステップと、前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定するステップと、前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信するステップと、を実行する。
【0015】
上記の構成によれば、ゲーム端末は、ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を統括制御装置に送信する。統括制御装置は、ゲーム端末からの遊技情報要求指令に基づいて、遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する。ゲーム端末は、統括制御装置から受信した共通ゲーム用遊技情報を端末側遊技情報記憶装置に記憶する。端末コントローラは、単独ゲームが実行される毎に、トリガー数値を統括制御装置に送信する。また、統括制御装置は、各ゲーム端末からトリガー数値を受信した場合、ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信したゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶する。そして、統括制御装置は、合計累積値、或いは個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、前記各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を複数のゲーム端末に対して送信する。ゲーム端末は、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶装置に記憶された共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する。
したがって、統括制御装置の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、統括制御装置に通信可能に接続された全てのゲーム端末の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、ゲーム端末の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を統括制御装置から受信するため、ゲーム端末は、統括制御装置からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るゲーミングマシン及びその通信制御方法を示す説明図である。
【図2】ゲーミングマシンにおけるスロットマシンのブロック図である。
【図3】ゲーミングマシンにおける外部制御装置のブロック図である。
【図4】ゲーミングマシンの通信制御方法を示すフローチャート図である。
【図5】ゲーミングマシンの全体を示す斜視図である。
【図6】ゲーミングマシンの正面図である。
【図7】ゲーミングマシンにおけるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図8】ゲーム端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】外部制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】単独ゲームにおけるシンボル列を示す説明図である。
【図11】単独ゲームにおけるシンボル組合せテーブルを示す説明図である。
【図12】共通ゲームについて説明する説明図である。
【図13】共通ゲームにおけるシンボル列を示す説明図である。
【図14】共通ゲームにおけるシンボル組合せテーブルを示す説明図である。
【図15】ゲーム端末で実行される端末側処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図16】ゲーム端末で実行される端末側遊技情報送受信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図17】ゲーム端末で実行される単独ゲーム実行処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図18】ゲーム端末で実行されるコイン投入・スタートチェック処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図19】ゲーム端末で実行されるジャックポット関連処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図20】ゲーム端末で実行されるインシュランス関連処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図21】ゲーム端末で実行されるシンボル抽選処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図22】ゲーム端末で実行されるシンボル表示制御処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図23】ゲーム端末で実行される払出数決定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図24】ゲーム端末で実行される払出数決定処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図25】ゲーム端末で実行されるボーナスゲーム処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図26】ゲーム端末で実行されるインシュランス選択処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図27】ゲーム端末で実行される共通ゲーム実行処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図28】外部制御装置で実行されるセンター側処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図29】外部制御装置で実行されるファイル送信処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図30】別の実施形態に係るゲーム端末で実行される端末側処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図31】別の実施形態に係る外部制御装置で実行されるセンター側処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図32】本発明の実施例であるスロットマシンのマザーボード周辺の構成について説明する説明図である。
【図33】本発明の実施例であるゲーミングマシンのゲームプログラムの構成について説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(ゲーミングマシンの概要)
図1に示すようにゲーミングマシン300は、ゲーム端末であるスロットマシン10の複数台を通信可能に、統括制御装置である外部制御装置200に接続し、スロットマシン10の起動時に、複数台のスロットマシン10で共通に実行される、共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報を、外部制御装置200からスロットマシン10に送信する構成にされている。
【0019】
具体的には、ゲーミングマシン300は、複数のスロットマシン10で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と各スロットマシン10で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a6)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のスロットマシン10と、共通ゲームの開始条件を判定するために用いられるトリガー数値の累積値が、複数のスロットマシン共通の合計累積値として、或いはスロットマシン毎の個別累積値として記憶されるゲーム端末情報記憶装置と、共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、スロットマシン10に対して通信可能に接続された外部制御装置200とを備えている。
【0020】
スロットマシン10の端末コントローラが実行するステップ(a1)〜(a6)の内容について説明すると、ステップ(a1)は、スロットマシン10の起動時に、遊技情報要求指令を外部制御装置200に送信する処理である。『遊技要求指令』とは、遊技情報管理装置に管理されている共通ゲーム用遊技情報の、スロットマシン10への送信を要求する指令である。『共通ゲーム用遊技情報』とは、各スロットマシン10において共通ゲームを実行する際に用いられるゲームプログラムである。
【0021】
ステップ(a2)は、外部制御装置200から受信した共通ゲーム用遊技情報を、端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理である。ステップ(a3)は、インプットデバイスのスタート操作の入力により、端末側遊技情報記憶装置に記憶されている単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理である。『単独ゲーム用遊技情報』とは、単独ゲームを実行する際に用いられるゲームプログラムである。
【0022】
ステップ(a4)は、単独ゲームが実行される毎に、トリガー数値を外部制御装置200に送信する処理である。『トリガー数値』とは、単独ゲームにおいてBETされるBET額などの遊技価値や、単独ゲームの実行回数などの値であり、共通ゲームの開始条件を判定するために用いられる。
【0023】
ステップ(a5)は、外部制御装置200からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶装置に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理である。尚、共通ゲームは、単独ゲームに代えて実行されてもよいし、単独ゲームと共通ゲームとが並列的に実行されてもよい。
【0024】
ステップ(a6)は、外部制御装置200からの共通ゲームのゲーム結果に基づいて、共通ゲームの配当を付与する処理である。
【0025】
次に、外部制御装置200が実行するステップ(b1)〜(b5)の内容について説明すると、ステップ(b1)は、スロットマシン10からの遊技情報要求指令に基づいて、遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を当該スロットマシン10に送信する処理である。ステップ(b2)は、各スロットマシン10からトリガー数値を受信した場合、ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信したスロットマシン10に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶する処理である。
【0026】
『合計累積値』とは、外部制御装置200に通信可能に接続されている複数のスロットマシン10から送信されてくるトリガー数値を合計して累積した値であり、外部制御装置200のゲーム端末情報記憶装置に記憶されている値である。また、『個別累積値』は、スロットマシン10毎に、トリガー数値を累積した値であり、外部制御装置200のゲーム端末情報記憶装置にスロットマシン10毎に対応づけられて記憶されている数値である。つまり、外部制御装置200に通信可能に接続されているスロットマシン10の台数と同数の個別累積値がある。
【0027】
ステップ(b3)は、ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、合計累積値、或いは個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、各スロットマシン10で共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を複数のスロットマシン10に送信する処理である。ステップ(b4)は、スロットマシン10各々の共通ゲームの実行状態に基づいて、共通ゲームのゲーム結果を決定する処理である。ステップ(b5)は、複数のスロットマシン10に、共通ゲームのゲーム結果を送信する処理である。
【0028】
上記の『スロットマシン10』は、ゲーミングマシン300におけるゲーム端末の一種である。尚、本実施形態においては、スロットマシン10をゲーム端末の一例として説明するが、これに限定されるものではなく、何らかの単独ゲームを独立して実行可能な端末コントローラを備えた機種をゲーム端末として適用できる。
【0029】
本実施形態における『単独ゲーム』は、単独ゲーム用遊技情報に基づいてスロットマシン10により実行されるゲームである。単独ゲームは、単独ゲーム用の複数のシンボル501を再配置するスロットゲームである。尚、単独ゲームは、スロットゲームに限定されるものではなく、スロットマシン10等のゲーム端末において独立して実行可能なゲームであればよい。
また、本実施の形態において、単独ゲームは通常ゲームとボーナスゲームの2種類あるが、これに限定されるものではない。
【0030】
スロットゲームにおけるシンボル501の再配置は、シンボル表示領域4において行われる。スロットゲームは、遊技価値のBETを条件として、シンボル表示領域4においてシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じた通常配当を付与する通常ゲームを実行する処理と、通常ゲームにおいてシンボル501が所定条件で再配置された場合、通常ゲームよりも大きなペイアウト率となる条件でシンボル501を再配置し、再配置されたシンボル501に応じたボーナス配当を付与するボーナスゲームを実行する処理とを有している。
【0031】
『遊技価値』とは、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報である。尚、本発明における遊技価値は、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケット等の遊技媒体であってもよい。チケットは、特に限定されるものではなく、例えば、後述のバーコード付きチケット等であってもよい。
【0032】
『ボーナスゲーム』とは、フィーチャーゲームと同義である。本実施形態におけるボーナスゲームは、フリーゲームを繰り返すゲームとして説明しているが、ボーナスゲームは、通常ゲームよりも有利な遊技状態であれば、どのような種類のゲームであってもよい。また、遊技者にとって有利な遊技状態、即ち、通常ゲームより有利な遊技状態であれば、他のボーナスゲームを合わせて採用してもよい。例えば、ボーナスゲームは、通常ゲームより多くの遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより高い確率で遊技価値を獲得し得る状態、通常ゲームより遊技価値の消費数が少なくなる状態等の各種の状態を単独や組み合わせて実現されてもよい。
【0033】
『フリーゲーム』とは、通常ゲームよりも遊技価値のBETを少なく実行可能であるゲームのことである。『遊技価値のBETを少なく実行可能』は、BETが“0”の場合を含む。従って、『フリーゲーム』は、遊技価値のBETを条件とすることなく実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことであってもよい。換言すれば、『フリーゲーム』とは、遊技価値の消費を前提とせずに開始されるゲームであってもよい。これに対し、『通常ゲーム』は、遊技価値のBETを条件として実行され、再配置されたシンボル501に応じた量の遊技価値を支払うゲームのことである。換言すれば、『通常ゲーム』とは、遊技価値の消費を前提として開始されるゲームのことである。
【0034】
『再配置』とは、シンボル501の配置が解除された後、再びシンボル501が配置される状態を意味する。『配置』とは、シンボル501が外部の遊技者に対して目視により確認可能な状態であることを意味する。
【0035】
『共通ゲーム』とは、複数のスロットマシン10で共通に実行されるゲームのことである。各スロットマシン10は、外部制御装置200からの共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶部に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームが実行される。外部制御装置200は、各スロットマシン10の共通ゲームの実行状態に基づいて、共通ゲームのゲーム結果を決定し、当該ゲーム結果を示すゲーム結果情報を各スロットマシン10に送信する。スロットマシン10は、外部制御装置200からのゲーム結果情報に基づいて、共通ゲームの配当が付与される。
【0036】
具体的には、本実施形態における共通ゲームは以下の通りである。まず、各々のスロットマシン10において、共通ゲーム用の複数のシンボル180をシンボル表示領域4に再配置させる。次に再配置された複数のシンボル180により、共通ゲーム用の入賞役が成立した場合に、その入賞役が成立したスロットマシン10に対応する道部401の位置402から共通ゲーム配当表示部400に向けて順に発光部403の状態を変化させる。そして、複数の発光部403の状態が共通ゲーム配当表示部400まで変化した場合には、その道部401に対応するスロットマシン10で共通ゲームの配当が付与される。
以上が、本実施形態に係る共通ゲームの概略である。なお、本発明はこの共通ゲームに限定されるものではなく、クラップスゲーム等の共通ゲームでもよく、複数のスロットマシン10で共通に実行されるゲームであればよい。
【0037】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック:スロットマシン)
上記のように構成されたゲーミングマシン300は、図2、及び図3に示すように、スロットマシン10と、スロットマシン10にデータ通信可能に接続された外部制御装置200とを有している。外部制御装置200は、ホール内に設置された複数のスロットマシン10にデータ通信可能に接続されている。
【0038】
スロットマシン10は、BETボタン部601とスピンボタン部602とディスプレイ部614とを有していると共に、これらの各部を制御する端末コントローラ630を有している。尚、BETボタン部601とスピンボタン部602は、インプットデバイスの一種である。さらに、スロットマシン10は、外部制御装置200とのデータ通信を可能にする端末側送受信部652を有している。
【0039】
上記のBETボタン部601は、遊技者の操作によりBET額を受け付ける機能を有している。スピンボタン部602は、遊技者の操作、即ち、スタート操作により通常ゲーム等のゲームの開始を受け付ける機能を有している。ディスプレイ部614は、各種のシンボル501や数値、記号等の静止画情報及び演出映像等の動画情報を表示する機能を有している。さらに、ディスプレイ部614は、インプットデバイスとしてタッチパネルを有し、遊技者の押圧動作による各種の指令を受付可能な機能を有している。ディスプレイ部614は、シンボル表示領域614aと映像表示領域614bと共通ゲーム表示領域614cとを有している。シンボル表示領域614aは、図1のシンボル501を表示する。映像表示領域614bは、ゲーム進行中に実行される各種の演出映像情報を動画や静止画により表示する。共通ゲーム表示領域614cは、共通ゲームを表示する領域である。尚、共通ゲーム表示領域614cは、シンボル表示領域614aや映像表示領域614bと一緒に形成されてもよいし、共通ゲームを実行するときにだけ置き換えて出現されてもよい。
【0040】
端末コントローラ630は、コイン投入・スタートチェック部603と、通常ゲーム実行部605と、ボーナスゲーム開始判定部606と、ボーナスゲーム実行部607と、乱数値抽出部615と、シンボル決定部612と、演出用乱数値抽出部616と、演出内容決定部613と、スピーカ部617と、ランプ部618と、入賞判定部619と、払い出し部620と、を有している。
【0041】
通常ゲーム実行部605は、BETボタン部601の操作を条件として通常ゲームを実行する機能を有している。ボーナスゲーム開始判定部606は、通常ゲームにおいて再配置されたシンボル501の組み合わせに基づいてボーナスゲームを実行するか否かを判定する。即ち、ボーナスゲーム開始判定部606は、ボーナスゲームのトリガーとなるトリガーシンボルが所定条件で再配置されたときに、ボーナスゲームに当選したと判定し、次回の単位ゲームからボーナスゲームを実行するようにボーナスゲーム実行部607に処理を移行する機能を有している。
【0042】
ここで、『単位ゲーム』とは、BETの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。例えば、通常ゲームの単位ゲームは、BETを受け付けるBETタイムと、停止されたシンボル501を再配置するゲームタイムと、配当を付与する払出処理の払出タイムとを、それぞれ1回含む状態である。尚、通常ゲームにおける単位ゲームは、単位通常ゲームと言う。
【0043】
ボーナスゲーム実行部607は、スピンボタン部602の操作だけでフリーゲームを複数のゲーム数で繰り返すボーナスゲームを実行する機能を有している。
【0044】
シンボル決定部612は、乱数値抽出部615からの乱数値を用いて、再配置の対象となるシンボル501を決定する機能と、決定したシンボル501をディスプレイ部614のシンボル表示領域614aに再配置する機能と、シンボル501の再配置情報を入賞判定部619に出力する機能と、シンボル501の再配置の状態に基づいて演出指定信号を演出用乱数値抽出部616に出力する機能とを有している。
【0045】
演出用乱数値抽出部616は、シンボル決定部612から演出指令信号を受けた場合に、演出用乱数値を抽出する機能と、演出用乱数値を演出内容決定部613に出力する機能とを有している。演出内容決定部613は、演出用乱数値を用いて演出内容を決定する機能と、決定した演出内容の映像情報をディスプレイ部614の映像表示領域614bに出力する機能と、決定した演出内容の音声・発光情報をスピーカ部617及びランプ部618に出力する機能とを有している。
【0046】
入賞判定部619は、ディスプレイ部614において再配置された表示状態であるシンボル501の再配置情報が得られた場合に、入賞の有無を判定する機能と、入賞したと判定したときに入賞役に基づいて払い出し量を算出する機能と、払い出し量に基づいた払い出し信号を払い出し部620に出力する機能とを有している。払い出し部620は、コインやメダル、クレジット等の形態で遊技価値を遊技者に払い出す機能を有している。
【0047】
さらに、端末コントローラ630は、スロットマシン起動検出部663と、端末側遊技情報記憶部654とを有している。スロットマシン起動検出部663は、スロットマシン10の起動を検出し、当該スロットマシン10の起動情報を、端末側遊技情報記憶部654に出力する機能を有している。
【0048】
端末側遊技情報記憶部654は、ハードディスク装置やメモリ等のデータを書き替え可能に記憶する装置であり、例えば、単独ゲーム用遊技情報や、外部制御装置200から受信した共通ゲーム用遊技情報を記憶する機能を有している。また、端末側遊技情報記憶部654は、スロットマシン起動検出部663から起動情報を受信した場合に、記憶されている共通ゲーム用遊技情報に対応した識別情報を、端末側送受信部652を介して外部制御装置200に送信する機能を有している。
【0049】
さらに、端末コントローラ630は、共通ゲーム実行部653を有している。共通ゲーム実行部653は、単位通常ゲーム毎にトリガー数値を、端末側送受信部652を介して外部制御装置200に出力する機能と、外部制御装置200から受信した共通ゲーム開始指令により、端末側遊技情報記憶部654に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて、共通ゲームを実行する機能と、外部制御装置200から受信した共通ゲームのゲーム結果情報に基づいて、配当を付与する機能とを有している。
【0050】
(ゲーミングマシン300の機能ブロック:外部制御装置)
上記のように構成されたスロットマシン10は、外部制御装置200に接続されている。外部制御装置200は、各スロットマシン10の動作状況や共通ゲームなどの各種のゲーム設定の変更等の処理を遠隔操作および遠隔監視する機能を備えている。
【0051】
図3に示すように、外部制御装置200は、センター側送受信部622と、センターコントローラ621とを有している。詳細に説明すると、センターコントローラ621は、ゲーム端末情報記憶部6211と、遊技情報管理部6212と、共通ゲーム開始部6213と、識別情報参照部6214と、共通ゲーム結果決定部6215と、共通ゲーム実行部6216と、表示制御部6217と、発光制御部6218とを有している。
【0052】
ゲーム端末情報記憶部6211は、単位通常ゲーム毎にスロットマシン10から送信されるトリガー数値を、累積的に記憶する機能を有している。なお、スロットマシン10から送信されるトリガー数値は、全スロットマシン10から送信されるトリガー数値を合計して累積する合計累積値として、或いは当該トリガー数値を送信したスロットマシン10に対応される個別累積値として累積記憶される。
【0053】
また、ゲーム端末情報記憶部6211は、共通ゲーム開始の条件となる、合計累積値の閾値、或いは個別累積値の閾値を記憶する機能と、各スロットマシン10から送信されるスロットマシン10の使用状況を記憶する機能とを有している。なお、合計累積値の閾値、及び個別累積値の閾値は、スロットマシン10の使用状況に基づいて、変動されるようにされていてもよい。
【0054】
また、ゲーム端末情報記憶部6211は、合計累積値、或いは個別累積値に基づいて、共通ゲームの配当額を算出し、当該算出した共通ゲームの配当額を記憶する機能を有している。
【0055】
遊技情報管理部6212は、共通ゲーム用遊技情報と、当該共通ゲーム用遊技情報に対応する識別情報を記憶する機能を有している。なお、遊技情報管理部6212は、複数の共通ゲーム用遊技情報を記憶し、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されているスロットマシン10の使用状況や、日時等に応じてスロットマシン10に送信する共通ゲーム用遊技情報を、当該記憶された複数の共通ゲーム用遊技情報から自動で選択されるようにされていてもよい。
【0056】
共通ゲーム開始部6213は、所定の条件が成立している場合に、共通ゲーム開始信号を出力する機能を有している。出力された共通ゲーム開始信号は、後述する共通ゲーム実行部6216に入力される。なお、所定の条件が成立している場合とは、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されている合計累積値、或いは個別累積値が、共通ゲーム開始の条件となる閾値以上である場合である。
【0057】
識別情報参照部6214は、スロットマシン10から遊技情報要求指令を受信した場合に、当該遊技情報要求指令に含まれる識別情報と、遊技情報管理部6212に記憶されている識別情報とを比較する機能と、比較した結果、
識別情報が一致していないと判定した場合に、遊技情報管理部に記憶されている共通ゲーム用遊技情報、及び当該共通ゲーム用遊技情報に対応する識別情報をスロットマシン10に対して送信する機能を有している。
【0058】
表示制御部6217は、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されている共通ゲームの配当額を、共通ゲーム配当表示部400に表示させる機能を有している。
【0059】
共通ゲーム実行部6216は、共通ゲーム開始部6213から受信した共通ゲーム開始信号をトリガーとして、スロットマシン10に対して共通ゲーム開始指令を出力する機能を有している。なお、共通ゲーム実行部6216は、外部制御装置200に通信可能に接続されている全てのスロットマシン10に対して共通ゲーム開始指令を出力するようにされていてもよく、また、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されている個別累積値が予め設定されている設定値未満である、当該個別累積値に対応するスロットマシン10を除いたスロットマシン10に対して共通ゲーム開始指令を出力するようにされていてもよい。
【0060】
また、共通ゲーム実行部6216は、スロットマシン10の共通ゲームの実行状態を示すウイニング信号を、各スロットマシン10から取得する機能と、当該取得したウイニング信号を発光制御部6218に出力する機能とを有している。
【0061】
発光制御部6218は、共通ゲーム実行部6216から受信したウイニング信号に基づいて、発光部403の状態を、共通ゲーム配当表示部400に向けて変化させる機能を有している。
【0062】
共通ゲーム結果決定部6215は、各道部401において、共通ゲーム配当表示部400まで複数の発光部403の状態が変化しているかを判定する機能を有している。また、共通ゲーム結果決定部6215は、共通ゲーム配当表示部400まで発光部403の状態が変化したと判定した場合には、その道部401に対応するスロットマシン10に対しては、共通ゲームの配当が付与されることを示す共通ゲームのゲーム結果情報を、それ以外のスロットマシン10に対しては共通ゲームの配当が付与されないことを示す共通ゲームのゲーム結果情報を出力する機能を有している。
【0063】
センター側送受信部622は、スロットマシン10との間でデータを送受信可能にする機能を有している。
【0064】
(ゲーミングマシン300の動作)
上記の機能ブロックで構成されたゲーミングマシン300の動作を図4のフローチャートを用いて説明する。尚、本実施形態においてフローチャートにおける『ゲーム端末』は、スロットゲームを実行するスロットマシン10を意味するが、これに限定されるものではない。
【0065】
(スロットマシン10の動作)
ゲーム端末であるスロットマシン10は、端末側処理(A1)〜(A9)を実行する。具体的には、先ず、ゲーム端末の起動を検出し(ステップA1)、遊技情報要求指令を外部制御装置200に送信する(ステップA2)。なお、端末側遊技情報記憶部654に共通ゲーム用遊技情報が記憶されている場合、当該共通ゲーム用遊技情報に対応する識別情報を外部制御装置200に送信するようにされていてもよい。
【0066】
次に、外部制御装置200から共通ゲーム用遊技情報を受信し、端末側遊技情報記憶部654に記憶する(ステップA3)。
【0067】
次に、スロットマシン10は、端末側遊技情報記憶部654に記憶されている単独ゲーム用遊技情報に基づいて、通常ゲームを実行する(ステップA3)。具体的には、以下の一連の動作が実行される。
【0068】
(コイン投入・スタートチェック)
先ず、スロットマシン10は、BETボタン部601が遊技者により押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタン部602が遊技者により押されたか否かをチェックする。
【0069】
(シンボル決定)
次に、スロットマシン10は、スピンボタン部602が遊技者により押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、ディスプレイ部614上に表示する複数のビデオリールのそれぞれに応じて、シンボル列のスクロールを停止させたときに遊技者に表示するシンボル501を決定する。
【0070】
(シンボル表示)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールを開始させ、決定されたシンボル501が遊技者に表示されるようにスクロールを停止させる。
【0071】
(入賞判定)
次に、スロットマシン10は、各ビデオリールのシンボル列のスクロールが停止されると、遊技者に表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
【0072】
(払い出し)
次に、スロットマシン10は、遊技者に表示されたシンボル501の組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボル501の組合せの種類に応じた特典を遊技者に与える。
【0073】
例えば、スロットマシン10は、コインの払い出しに係るシンボル501の組合せが表示されたとき、そのシンボル501の組合せに応じた数のコインを遊技者に払い出す。
【0074】
次に、ボーナス役に入賞したか否かが判定される。ボーナス役に入賞した場合には、ボーナスゲーム処理が実行される。一方、ボーナス役に入賞しなかった場合には、通常ゲームが再実行される。このような通常ゲーム及びボーナスゲームを含む単独ゲームが実行されている期間において、通常ゲーム等の単位ゲームの開始や終了を示す実行状態情報が外部制御装置200に送信される。これにより、各スロットマシン10の実行状態情報が外部制御装置200において集中管理されることになる。
【0075】
次に、スロットマシン10は、単位通常ゲーム毎にトリガー数値を外部制御装置200に送信する(ステップA5)。次に、スロットマシン10は、外部制御装置200から共通ゲーム開始指令を受信したか否かを判断する(ステップA6)。
【0076】
スロットマシン10は、共通ゲーム開始指令を受信していないと判断した場合(ステップA6:NO)には、ステップA4の処理に戻る。一方、共通ゲーム開始指令を受信したと判断した場合には(ステップA6:YES)、端末側遊技情報記憶部654に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて、共通ゲームを実行する(ステップA7)。
【0077】
次に、スロットマシン10は、外部制御装置200から共通ゲームのゲーム結果情報を受信し(ステップA8)、当該共通ゲームのゲーム結果情報に基づいて配当を付与する(ステップA9)。
【0078】
(外部制御装置200の動作)
上記のようにしてスロットマシン10が動作しているときに、外部制御装置200は、スロットマシン10と同期しながら以下のセンター側処理(B1)〜(B8)を実行している。
【0079】
まず、外部制御装置200は、スロットマシン10から遊技情報要求指令を受信し(ステップB1)、当該遊技情報要求指令を送信したスロットマシン10に対して共通ゲーム用遊技情報を送信する(ステップB2)。なお、遊技情報要求指令に含まれる識別情報と、遊技情報管理部6212に記憶される識別情報とが一致した場合には、共通ゲーム用遊技情報の送信を行わないようにされていてもよい。
【0080】
次に、外部制御装置200は、スロットマシン10からのトリガー数値を受信し、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されている合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信したスロットマシン10に対応する個別累積値に、このトリガー数値を累積加算して記憶する(ステップB3)。
【0081】
次に、外部制御装置200は、ゲーム端末情報記憶部6211に記憶されている合計累積値、或いは個別累積値が、予め設定された閾値に達したか否かを判定する(ステップB4)。予め設定された閾値に達していないと判定した場合(ステップB4:NO)には、ステップB3の処理に戻る。一方、予め設定された閾値に達したと判定した場合(ステップB4:YES)には、共通ゲーム開始指令を、外部制御装置200に対して通信可能に接続された複数のスロットマシン10に対して、共通ゲーム開始指令を送信する(ステップB5)。
【0082】
次に、外部制御装置200は、スロットマシン10各々の共通ゲームの実行状態を取得し(ステップB6)、当該取得した共通ゲームの実行状態に基づいて、共通ゲームのゲーム結果を決定する(ステップB7)。次に、外部制御装置200は、複数のスロットマシン10に、共通ゲームのゲーム結果を示すゲーム結果情報を送信する(ステップB8)。
【0083】
以上のように、ゲーミングマシン300は、端末側処理(A1)〜(A9)を実行する複数のスロットマシン10とセンター側処理(B1)〜(B8)を実行する外部制御装置200とを有している。
【0084】
これにより、外部制御装置200の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、外部制御装置200に通信可能に接続された全てのスロットマシン10の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、スロットマシン10の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を外部制御装置200から受信するため、スロットマシン10は、外部制御装置200からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【0085】
[ゲームマシンの全体]
次に、図5、及び図6を参照して、ゲームマシンの構成について説明する。
【0086】
図5に示すように、ゲーミングマシン300は、複数のスロットマシン10と、各スロットマシン10と通信回線301を介して接続された外部制御装置200とを備えている。
【0087】
外部制御装置200は、複数のスロットマシン10を制御するものである。本実施形態において、外部制御装置200は、複数のスロットマシン10を有する遊技施設に設置されているいわゆるホールサーバである。各スロットマシン10にはそれぞれ固有の識別番号が付されており、外部制御装置200は、識別番号により、各スロットマシン10から送られてくるデータの出所を判別している。また、外部制御装置200からスロットマシン10にデータを送信する場合にも、識別番号を用いて送信先を指定している。
【0088】
なお、ゲーミングマシン300は、カジノ等の様々な遊技を行うことが可能な1つの遊技施設内に構築されてもよいし、複数の遊技施設間に構築されてもよい。また、1つの遊技施設内に構築される場合には、遊技施設のフロアやセクションごとにゲーミングマシン300が構築されてもよい。通信回線301は、有線であっても無線であってもよく、専用回線又は交換回線等を採用することが可能である。
【0089】
また、ゲーミングマシン300は、図6に示すように、個々に単独ゲームを実行するスロットマシン10と、共通ゲームにおいて付与される配当の大きさを表示する共通ゲーム配当表示部400と、各スロットマシン10と共通ゲーム配当表示部400とを結ぶように複数の発光部403により形成された道部401を有している。
【0090】
共通ゲーム配当表示部400は、共通ゲームにおいて付与される配当の大きさを表示する。図6に示す例では、共通ゲームの配当は、$1234.56であることを表示している。共通ゲーム配当表示部400は、本実施形態において、複数の発光体としてのLEDが配置されて構成されているが、1つの液晶ディスプレイとして構成されていてもよい。発光体は、発光する部材であれば、LED(light-emitting diode)に限られるものではない。
【0091】
道部401は、各スロットマシン10と共通ゲーム配当表示部400とを結ぶように、複数の発光部403が配置されることにより形成されている。図6に示すように、道部401aは、スロットマシン10aに対応する位置402から、共通ゲーム配当表示部400まで形成されている。
【0092】
発光部403は、LED(light-emitting diode)であり、複数の色で発光可能な部材である。発光部403は、各スロットマシン10に対応する位置402から共通ゲーム配当表示部400に向かって順に状態が変化するように制御される。
【0093】
なお、発光部403は、発光する部材であればLEDに限られるものではなく、発光部403の状態の変化は、非点灯状態から点灯状態への変化に限られず、非点滅状態から点滅状態への変化、任意の異なる点灯色への変化であってもよい。また、発光部403は、単色のみ発光可能であってもよいが、多彩な演出を行うためには、複数の色で発光可能であることが好適である。
【0094】
[スロットマシンの全体構造]
本実施形態に係るゲーミングマシンの構成についての説明は以上である。次に、図7を参照して、スロットマシンの全体構造について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの全体構成を示す図である。
【0095】
スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0096】
メインドア13の中央には、下側画像表示パネル141が設けられている。下側画像表示パネル141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。下側画像表示パネル141は、メインディスプレイ101とサブディスプレイ102を有する。メインディスプレイ101は、シンボル表示領域4を有する。シンボル表示領域4には、5つのビデオリール3(3a,3b,3c,3d,3e)が表示される。
本実施形態において、ビデオリールとは、複数のシンボルがその周面に描かれた機械式リールの回転及び停止の動作を映像により表現するものである。各ビデオリール3には、予め定められた複数(本実施形態では22個)のシンボル180からなるシンボル列が割り当てられている(後述の図10、図13を参照)。
【0097】
シンボル表示領域4では、各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列がそれぞれスクロールされ、所定時間の経過後、停止する。その結果、それぞれのシンボル列の一部(本実施形態では連続する4個のシンボル)が遊技者に表示される。
シンボル表示領域4には、各ビデオリール3に応じて、上段、中央上段、中央下段及び下段の4つの領域にそれぞれ1個のシンボルが表示される。つまり、シンボル表示領域4には、5列×4個の20個のシンボルが表示される。
【0098】
本実施形態では、上記4つの領域の何れかを各ビデオリール3に応じて選択し、それぞれを結んで形成されるラインを、入賞ラインLとしている。
なお、入賞ラインLの具体的な態様は任意に採用することができるが、例えば各ビデオリール3に応じた中央上段の領域をそれぞれ結んでなる直線状のラインのほか、V字状や屈曲状のラインなどを採用することができる。また、入賞ラインLの数についても、例えば30本など、任意に採用することができる。
【0099】
また、下側画像表示パネル141は、クレジット数表示領域142及びペイアウト数表示領域143を有する。クレジット数表示領域142には、遊技者が所有するコインであってスロットマシン10内部に預けられたコインの数(以下、クレジット数)が表示される。また、ペイアウト数表示領域143には、入賞が成立したときに遊技者に払い出されるコインの数(以下、払出数)が表示される。
【0100】
また、下側画像表示パネル141には、タッチパネル114が内蔵されている。遊技者は下側画像表示パネル141に触れることで各種の指示を入力することができる。
【0101】
下側画像表示パネル141の下方には、コントロールパネル30に配された各種ボタンをはじめ、遊技者による操作の対象となる各種装置が配されている。
【0102】
スピンボタン31は、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する際に用いられるものである。チェンジボタン32は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン33は、スロットマシン10内部に預けられているコインをコイントレイ15に払い出す際に用いられるものである。
【0103】
1−BETボタン34及び最大BETボタン35は、スロットマシン10内部に預けられているコインから遊技に用いるコインの数(以下、BET数)を決定するためのものである。1−BETボタン34は、上記BET数を1枚単位で決定する際に用いられるものである。最大BETボタン35は、上記BET数を規定上限数とする際に用いられるものである。
【0104】
コイン受入口36は、コインを受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣を受け入れるために設けられている。紙幣識別器115は、紙幣が適正であるか否かを選別し、適正な紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器115は、後述するバーコード付チケット175を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0105】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル131が設けられている。上側画像表示パネル131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。また、トップボックス12には、スピーカ112及びランプ111が設けられている。スロットマシン10では、画像の表示、音の出力及び光の出力によって演出が実行される。
【0106】
上側画像表示パネル131の下方には、チケットプリンタ171と、カードスロット176と、データ表示器174と、キーパッド173とが設けられている。
【0107】
チケットプリンタ171は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力するものである。遊技者は、バーコード付チケット175をゲーミングマシンに読み取らせて遊技を行ったり、バーコード付チケット175を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0108】
カードスロット176は、所定のデータが記憶されているカードを挿入するためのものである。例えば、カードには、遊技者を識別するためのデータ、遊技者が行った遊技の履歴に関するデータが記憶されている。
カードスロット176に挿入されたカードは、後述のカードリーダ172によってデータの読み取り及びデータの書き込みが行われる。なお、カードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。
【0109】
データ表示器174は、蛍光ディスプレイやLED等からなり、例えば、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド173は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0110】
[ゲーミングマシンが備える回路の構成]
スロットマシン10の全体構造についての説明は以上である。次に、図8、図9を参照して、ゲーミングマシンが備える回路の構成について説明する。
【0111】
[スロットマシンが備える回路の構成]
図8は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのゲーム端末であるスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【0112】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53と、ゲーミングカセットボード54に対応した差込スロット55とを備えている。
【0113】
ゲーミングカセットボード54には、ゲームプログラム用CF57(GP用CF)と、ゲームシステムプログラム用CF58(GS用CF)と、GAL56(Generic Array Logic)とを備えている。
【0114】
ゲームシステムプログラム用CF58には、ゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラム用CF57には、単独ゲーム用遊技情報である単独ゲームプログラムを記憶している。単独ゲームプログラムには、単独ゲームの遊技進行に係るプログラム、抽籤プログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている(例えば後述の図15〜図27を参照)。また、上記単独ゲームプログラムには、単独ゲームにおける各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータ(図10を参照)が含まれている。
【0115】
抽籤プログラムは、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定するためのプログラムである。停止予定シンボルは、シンボル列を構成する22個のシンボルのうち、シンボル表示領域4により表示する4個のシンボルを決定するためのデータである。本実施形態のスロットマシン10は、シンボル表示領域4の各ビデオリール3に応じた4つの領域のうち、所定の領域(例えば、上段の領域)に表示するシンボルを、停止予定シンボルとして決定する。
【0116】
上記抽籤プログラムには、シンボル決定データが含まれている。シンボル決定データは、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成する22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれが均等の確率(つまり、1/22)で決定されるように乱数値を規定するデータである。
22個のシンボルのそれぞれが決定される確率は基本的に均等である。ただし、22個のシンボルの中に含まれる各種シンボルの個数が異なるので、各種シンボルが決定される確率は異なる(つまり、重みが生じる)。例えば、単独ゲームにおけるシンボル列である図10を参照すると、第1ビデオリール3aのシンボル列には、シンボル「STRAWBERRY」は1個含まれているのに対して、シンボル「ORANGE」は8個含まれている。したがって、前者は「1/22」の確率で決定されるのに対して、後者は「8/22」の確率で決定されることになる。
【0117】
また、ゲームプログラム用CF57には、共通ゲームにおいて、外部制御装置200から受信する共通ゲーム用遊技情報以外に必要な共通ゲーム用のプログラムを記憶している。すなわち、本実施の形態において、共通ゲームは、共通ゲーム用遊技情報と、ゲームプログラム用CF57に記憶されている共通ゲーム用のプログラムとを用いて実行される。外部制御装置200から受信する共通ゲーム用遊技情報は、例えば、共通ゲームにおける各ビデオリール3に割り当てられたシンボル列の構成を規定するデータ(図13を参照)や、共通ゲームの払い出しを規定するシンボル組合せテーブル(図14を参照)が挙げられる。なお、ゲームプログラム用CF57に記憶されている共通ゲーム用のプログラムは、ゲームプログラム用CF57に記憶されている単独ゲームプログラムと同一のもの、或いは単独ゲームプログラムの一部を利用するものでもよい。
【0118】
なお、本実施の形態では、図10及び図13に示すように各ビデオリール3のシンボル列を構成するシンボルの個数が同じとなるようにデータが規定されているが、各ビデオリール3に応じて、シンボル列を構成するシンボルの個数が異なるようにしてもよい。例えば、第1ビデオリール3aのシンボル列は22個のシンボルから構成される一方で、第2ビデオリール3bのシンボル列は30個のシンボルから構成されるようにしてもよい。これにより、各ビデオリール3に応じて各種シンボルが決定される確率を設定する際の自由度が増す。
【0119】
また、差込スロット55は、ゲーミングカセットボード54を差し込み可能なスロットであり、ゲームプログラム用CF57からはゲームプログラムを、ゲームシステムプログラム用CF58からはゲームシステムプログラムを読み出し可能な状態でゲーミングカセットボード54を接続できるようになっている。
【0120】
GAL56は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(Programmable Logic Device)の一種である。GAL56は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
【0121】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM52及びブートROM53は、PCIバスによってマザーボード70に接続されている。PCIバスは、マザーボード70とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード70からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0122】
ROM52には、認証プログラムが記憶される。ブートROM53には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
認証プログラムは、単独ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラム及び予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
【0123】
マザーボード70は、メインCPU71と、ROM72と、RAM73と、端末側通信インターフェイス82とを備えている。
【0124】
ROM72は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU71により実行されるBIOS等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU71によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード50を介して、ゲームプログラム用CF57、及びゲームシステムプログラム用CF58に記憶されている単独ゲームプログラム、ゲームシステムプログラム、及び共通ゲーム用のプログラムの取込処理が開始される。
【0125】
RAM73には、メインCPU71が動作する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM73には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、単独ゲームの遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
【0126】
また、RAM73には、外部制御装置から受信した共通ゲーム用遊技情報が記憶される。
【0127】
端末側通信インターフェイス82は、通信回線301を介して、サーバ等の外部制御装置200との通信を行うためのものである。また、マザーボード70には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)90及び本体PCB110が、それぞれUSBによって接続されている。さらに、マザーボード70には、電源ユニット81が接続されている。
電源ユニット81からマザーボード70に電力が供給されると、マザーボード70のメインCPU71が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動される。
【0128】
ドアPCB90及び本体PCB110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU71により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB90には、コントロールパネル30、リバータ91、コインカウンタ92C及び冷陰極管93が接続されている。
【0129】
コントロールパネル30には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ31S、チェンジスイッチ32S、CASHOUTスイッチ33S、1−BETスイッチ34S及び最大BETスイッチ35Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンが遊技者によって押されたことを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0130】
コインカウンタ92Cは、コイン受入口36に入れられたコインが材質や形状等が適正であるか否かを選別し、適正なコインを検出したとき、メインCPU71に対して信号を出力する。また、適正でないコインは、コイン払出口15Aから排出される。
【0131】
リバータ91は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ92Cによって選別された適正なコインを、ホッパー113又はキャッシュボックス(図示せず)に振り分ける。ホッパー113がコインで満たされていない場合はホッパー113に、ホッパー113がコインで満たされている場合はキャッシュボックスに振り分けられる。
【0132】
冷陰極管93は、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0133】
本体PCB110には、ランプ111、スピーカ112、ホッパー113、コイン検出部113S、タッチパネル114、紙幣識別器115、グラフィックボード130、チケットプリンタ171、カードリーダ172、キースイッチ173S及びデータ表示器174が接続されている。
【0134】
ランプ111は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ112は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。
【0135】
ホッパー113は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて動作し、指定された払出数のコインをコイン払出口15Aからコイントレイ15に払い出す。コイン検出部113Sは、ホッパー113により払い出されるコインを検出し、メインCPU71に対して信号を出力する。
【0136】
タッチパネル114は、下側画像表示パネル上で遊技者の指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU71に対して出力する。紙幣識別器115は、適正な紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に応じた信号をメインCPU71に対して出力する。
【0137】
グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル131及び下側画像表示パネル141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4には、5つのビデオリール3が表示され、各ビデオリール3が有するシンボル列のスクロール及びその停止の動作が表示される。グラフィックボード130は、画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAM等を備えている。下側画像表示パネル141のクレジット数表示領域142には、RAM73に記憶されているクレジット数が表示される。下側画像表示パネル141のペイアウト数表示領域143には、コインの払出数が表示される。
【0138】
また、グラフィックボード130は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、ゲームプログラム用CF57から読み出されてRAM73に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0139】
チケットプリンタ171は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、RAM73に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット175として出力する。
【0140】
カードリーダ172は、カードスロット176に入れられたカードについて、記憶されているデータを読み取ってメインCPU71へ送信したり、メインCPU71からの制御信号に基づいてデータの書き込みを行ったりする。
【0141】
キースイッチ173Sは、キーパッド173に設けられており、キーパッド173が遊技者によって操作されたとき、所定の信号をメインCPU71へ出力する。
【0142】
データ表示器174は、メインCPU71から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ172が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド173を介して入力されたデータを表示する。
【0143】
[外部制御装置が備える回路の構成]
図9は、外部制御装置200の電気構成を示したブロック図である。外部制御装置200の内部には、制御ユニットが設けられている。制御ユニットは、マザーボード240、ゲーミングボード250、電源ユニット245等の構成要素を備えている。
【0144】
ゲーミングボード250は、メインCPU241、ROM255及びブートROM252と、メモリカード253に対応したカードスロット253Sと、GAL254に対応したICソケット254Sとを備えている。メモリカード253には、共通ゲーム用遊技情報、及び当該共通ゲーム用遊技情報に対応する識別情報を記憶している。なお、メモリカード253に記憶されている共通ゲーム用遊技情報は1種類には限定されず、複数種の共通ゲーム用遊技情報が記憶されていてもよい。
【0145】
マザーボード240は、スロットマシン10のマザーボード40と同一構成である。即ち、マザーボード240は、メインCPU241と、ROM242と、RAM243とを備えている。センター側通信インターフェイス244は、通信回線301を介してスロットマシン10との間で通信を行うためのものである。
【0146】
RAM243には、各スロットマシン10から受信したトリガー数値の累積値である合計累積値、或いは個別累積値が記憶される。また、RAM243には、共通ゲーム開始の条件となる閾値が記憶される。
【0147】
グラフィックボード268は、スロットマシン10のグラフィックボード68と同一構成であるが、メインCPU241から出力される制御信号に基づいて、共通ゲーム配当表示部400の画像表示を制御するという点で異なる。
【0148】
発光部制御回路308は、発光部403としてのLEDの作動を制御し、メインCPU241から出力される制御信号に基づいて、発光部403の状態を変化させる。
【0149】
[単独ゲームのビデオリールのシンボル列]
ゲーミングマシンの回路構成についての説明は以上である。次に、図10を参照して、単独ゲームにおけるスロットマシン10のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
図10は、本発明の実施形態に係る単独ゲームにおけるスロットマシンのリールの周面に描かれたシンボルの配列を示す図である。
【0150】
第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3d及び第5ビデオリール3eにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列が割り当てられている。
【0151】
シンボルの種類には、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」及び「APPLE」が設けられている。
【0152】
[単独ゲームにおけるシンボル組合せテーブルの構成]
次に、図11を参照して、単独ゲームにおけるシンボル組合せテーブルについて説明する。
図11は、本発明の実施形態に係る単独ゲームにおけるスロットマシンのシンボル組合せテーブルを示す図である。
【0153】
シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと払出数とを規定している。スロットマシン10では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが停止され、入賞ラインL上に表示されるシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞役に応じて、コインの払い出しやボーナスゲームの開始といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
【0154】
基本的に、それぞれのビデオリール3により入賞ラインL上に表示されるシンボルが全て、「APPLE」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」及び「ORANGE」のうちの1種類のシンボルである場合、入賞が成立する。ただし、「CHERRY」及び「ORANGE」の各種類のシンボルについては、一方の種類のシンボルが1つ又は3つ、ビデオリール3により入賞ラインL上に表示された場合にも、入賞が成立する。
例えば、全てのビデオリール3によりシンボル「BLUE 7」が入賞ラインL上に揃って表示された場合、入賞役は「BLUE」となり、払出数として「10」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてコインの払い出しが行われる。コインの払い出しは、コイン払出口15Aから実際にコインを排出するか、クレジット数に加算するか、又はバーコードチケットを発行することによって行われる。
【0155】
「APPLE」は、ボーナスゲームトリガーに係るシンボルである。全てのビデオリール3によりシンボル「APPLE」が入賞ラインL上に揃って表示された場合、入賞役は「ボーナスゲームトリガー」となり、次回の遊技からボーナスゲームが開始される。
【0156】
[共通ゲーム]
次に、本発明の実施形態に係る共通ゲームの概略について図12を参照して説明する。
【0157】
外部制御装置200のRAM243に記憶されている合計累積値、或いは個別累積値が、外部制御装置200のRAM243に記憶されている閾値に達すると、共通ゲームが開始される。共通ゲームの実行中は、各スロットマシン10において、共通ゲーム用の複数のシンボル180がシンボル表示領域4に再配置される。再配置された複数のシンボル180により所定の入賞役が成立した場合には、その成立したスロットマシン10に対応する位置402から共通ゲーム配当表示部400に向けて順に発光部403の状態を変化させる。これらの動作は、いずれかの道部401における複数の発光部403の状態が、共通ゲーム配当表示部400まで変化するまで繰り返される。なお、非点灯状態から点灯状態へと状態が変化した発光部403を403aとして示し、状態が変化していない発光部403を発光部403bとして示す。
【0158】
そして、図12に示すように、複数の発光部403の状態が共通ゲーム配当表示部400まで変化した場合には、その道部401に対応するスロットマシン10に共通ゲーム配当表示部400に表示された配当額が付与される。図12に示す例では、道部401b(401)の発光部403の状態が共通ゲーム配当表示部400まで変化しているため、道部401b(401)に対応するスロットマシン10b(10)に共通ゲームの配当が付与されている。
【0159】
[共通ゲームのビデオリールのシンボル列]
次に、図13を参照して、共通ゲームにおけるスロットマシン10のビデオリール3が有するシンボル列の構成について説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る共通ゲームにおけるスロットマシンのリールの周面に描かれたシンボルの配列を示す図である。
【0160】
図10の単独ゲームにおけるシンボル列と同様、第1ビデオリール3a、第2ビデオリール3b、第3ビデオリール3c、第4ビデオリール3d及び第5ビデオリール3eにはそれぞれ、コードナンバー「00」〜「21」に対応する22個のシンボルから構成されるシンボル列が割り当てられている。
【0161】
シンボルの種類には、『Angelfish』、『Clownfish』、『7』、『Tuna』、及び『Coelacanth』が設けられている。
【0162】
[共通ゲームにおけるシンボル組合せテーブルの構成]
次に、図14を参照して、共通ゲームにおけるシンボル組合せテーブルについて説明する。
図14は、本発明の実施形態に係る共通ゲームにおけるスロットマシンのシンボル組合せテーブルを示す図である。
【0163】
共通ゲーム用シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと、払出数と、共通ゲーム配当表示部400に向けて状態を変化させる発光部403の数を規定している。スロットマシン10では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが停止され、入賞ラインL上に表示されるシンボルの組合せが、共通ゲーム用シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞役に応じて、コインの払い出しといった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
【0164】
入賞ラインL上に『Angelfish』、『Clownfish』、『7』、『Tuna』、及び『Coelacanth』のうちの1種類のシンボルが3つ以上表示された場合、入賞が成立する。
例えば、入賞ラインL上に「Angelfish」が3つ以上表示された場合、払出数として「12」、共通ゲーム配当表示部400に向けて状態を変化させる発光部403の数として「6」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてコインの払い出しが行われる。また、当該スロットマシン10に対応する道部401における、6個の発光部403の状態が新たに変化させられる。
【0165】
[プログラムの内容]
共通ゲーム用シンボル組合せテーブルについての説明は以上である。次に、図15〜図29を参照して、ゲーミングマシン300により実行されるプログラムについて説明する。なお、図15〜27はスロットマシン10で実行されるプログラムであり、図28〜29は外部制御装置200で実行されるプログラムである。
【0166】
〈端末側処理〉
まず、図15を参照して、端末側処理について説明する。
図15は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンにおけるスロットマシンの端末側処理のフローチャートを示す図である。
【0167】
はじめに、メインCPU71は、スロットマシン10の起動を検出する(ステップA11)。次に、ゲーミングボード50を介して、ゲームプログラム用CF57、及びゲームシステムプログラム用CF58から認証したゲームシステムプログラム、及び単独ゲーム用遊技情報である単位ゲームプログラム、及び共通ゲーム用のプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップA12)。
【0168】
次に、メインCPU71は、後で図16を参照して説明する端末側遊技情報送受信処理をする(ステップA13)。この処理では、外部制御装置200からの共通ゲーム用遊技情報の受信などが行われる
【0169】
次に、メインCPU71は、後で図17を参照して説明する単独ゲーム実行処理をする(ステップA14)。次にメインCPU71は、外部制御装置200から共通ゲーム開始指令を受信したか否かを判定する(ステップA15)。共通ゲーム開始指令を受信していないと判定した場合(ステップA15:NO)には、ステップA14の処理に戻る。一方、共通ゲーム開始指令を受信したと判定した場合(ステップA15:YES)には、後で図27を参照して説明する共通ゲーム実行処理をし(ステップA16)、ステップA14の処理に戻る。
【0170】
〈端末側遊技情報送受信処理〉
次に、図16を参照して、端末側遊技情報送受信処理について説明する。
【0171】
まず、メインCPU71は、共通ゲーム用遊技情報を外部制御装置200から受信するためのダウンロードプログラムを起動し(ステップA81)、RAM73に記憶されている共通ゲーム用遊技情報の識別情報を含む遊技情報要求指令を外部制御装置200に送信するダウンロードリクエストを行う(ステップA82)。なお、RAM73に共通ゲーム用遊技情報が記憶されていない場合は、共通ゲーム用遊技情報が記憶されていない旨を示す情報を含む、遊技情報要求指令を外部制御装置200に送信する。
【0172】
次に、メインCPU71は、RAM73に記憶されている共通ゲーム用遊技情報を更新するか否かを示す更新指令情報を外部制御装置200から受信したか否かを判定する(ステップA83)。更新指令情報を受信していないと判定した場合(ステップA83:NO)には、ステップA83の処理に戻る。
【0173】
一方、メインCPU71は、更新指令情報を受信したと判定した場合(ステップA83:YES)には、当該更新指令情報に基づいて、RAM73に記憶されている共通ゲーム用遊技情報を更新するか否かを判定する(ステップA84)。共通ゲーム用遊技情報を更新しないと判定した場合(ステップA84:NO)には、本処理ルーチン終了する。
【0174】
一方で、メインCPU71は、共通ゲーム用遊技情報を更新すると判定した場合(ステップA84:YES)には、外部制御装置200からの共通ゲーム用遊技情報のファイル送信を待つ待機状態にする(ステップA85)。次に、メインCPU71は、外部制御装置200から共通ゲーム用遊技情報のファイルを受信したか否かを判定する(ステップA86)。メインCPU71は、共通ゲーム用遊技情報のファイルを受信していないと判定した場合(ステップA86:NO)には、ステップA85の処理に戻る。一方で、共通ゲーム用遊技情報のファイルを受信したと判定した場合(ステップA86:YES)には、RAM73に当該ファイルを記憶するファイル保存処理をする(ステップA87)。
【0175】
次に、メインCPU71は、共通ゲーム用遊技情報のファイルの送信が終了したことを示す送信終了信号を外部制御装置200から受信したか否かを判定する(ステップA88)。送信終了信号を受信していないと判定した場合(ステップA88:NO)には、ステップA85の処理に戻る。
【0176】
一方で、メインCPU71は、送信終了信号を受信したと判定した場合(ステップA88:YES)には、送信されてきた共通ゲーム用遊技情報のファイルからシグネチャを抽出するシグネチャチェックをし(ステップA89)、当該抽出したシグネチャであるシグネチャ結果を外部制御装置200に送信する(ステップA90)。
【0177】
次に、メインCPU71は、ダウンロードプログラムを終了し(ステップA91)、ゲームプログラムを起動する(ステップA92)。
【0178】
次に、メインCPU71は、スロットマシン10と外部制御装置200との通信途中で、ファイルのデータ改竄等の不正の有無を判定したシグネチャ判定結果を外部制御装置200から受信したか否かを判定する(ステップA93)シグネチャ判定結果を受信していないと判定した場合(ステップA93:NO)には、ステップA93の処理に戻る。
【0179】
一方で、メインCPU71は、シグネチャ判定結果を受信したと判定した場合(ステップA93:YES)には、当該シグネチャ判定結果が、外部制御装置200から送信されてきた共通ゲーム用遊技情報のファイルが正当であることを示すものであるか否か判定する(ステップA94)。共通ゲーム用遊技情報のファイルが正当であることを示すものであると判定した場合(ステップA94:YES)には、本処理ルーチン終了する。一方で、メインCPU71は、共通ゲーム用遊技情報のファイルが正当であることを示すものではないと判定した場合(ステップA94:NO)には、当該共通ゲーム用遊技情報のファイルに基づいて、共通ゲームが実行されないようにし(ステップA95)、ステップA81の処理に戻る。
【0180】
〈単独ゲーム実行処理〉
次に、図17を参照して、単独ゲーム実行処理について説明する。
【0181】
まず、メインCPU71は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS12)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM73の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
【0182】
次に、メインCPU71は、後で図18を参照して説明するコイン投入・スタートチェック処理を行う(ステップS13)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
【0183】
次に、メインCPU71は、後で図21を参照して説明するシンボル抽籤処理を行う(ステップS14)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
【0184】
次に、メインCPU71は、ミステリーボーナス抽籤処理を行う(ステップS15)。この処理では、ミステリーボーナストリガーを成立させるか否かを決定する抽籤が行われる。例えば、メインCPU71は、「0〜99」の範囲からミステリーボーナス用乱数値を抽出し、抽出された乱数値が「0」である場合に、ミステリーボーナストリガーを成立させる。
【0185】
次に、メインCPU71は、演出内容決定処理を行う(ステップS16)。メインCPU71は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。
【0186】
次に、メインCPU71は、後で図22を参照して説明するシンボル表示制御処理を行う(ステップS17)。この処理では、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールが開始され、ステップS14のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示領域4における上段の領域)に停止される。つまり、停止予定シンボルを含む4つのシンボルがシンボル表示領域4内に表示される。例えば、停止予定シンボルがコードナンバー「10」のシンボルであり、これを上段の領域に表示する場合であれば、コードナンバー「11」、「12」及び「13」の各シンボルがシンボル表示領域4内の中上段、中下段及び下段のそれぞれに表示される。
【0187】
次に、メインCPU71は、後で図23を参照して説明する払出数決定処理を行う(ステップS18)。この処理では、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せに基づいて払出数が決定され、RAM73に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0188】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(ステップS19)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したとき(ステップS19:YES)には、後で図25を参照して説明するボーナスゲーム処理を行う(ステップS20)。
【0189】
次に、メインCPU71は、ステップS20の処理の後、又はステップS19においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したとき(ステップS19:NO)には、ミステリーボーナストリガーが成立したか否かを判別する(ステップS21)。メインCPU71は、ミステリーボーナストリガーが成立したと判別したとき(ステップS21:YES)には、ミステリーボーナス処理を行う(ステップS22)。この処理では、ミステリーボーナス用に設定された払出数(例えば300)がRAM73に設けられた払出数記憶領域に格納される。
【0190】
メインCPU71は、ステップS22の処理の後、又はステップS21においてミステリーボーナストリガーが成立していないと判別したとき(ステップS21:NO)には、後で図24を参照して説明するインシュランスチェック処理を行う(ステップS23)。この処理では、インシュランスによる払い出しを行うか否かがチェックされる。
【0191】
次に、メインCPU71は、払出処理を行う(ステップS24)。メインCPU71は、払出数記憶領域に格納されている値を、RAM73に設けられているクレジット数記憶領域に格納されている値に加算する。なお、CASHOUTスイッチ33Sの入力に基づいてホッパー113の駆動を制御し、払出数記憶領域に格納されている値に応じたコインをコイン払出口15Aから排出するようにしてもよい。また、チケットプリンタ171の駆動を制御し、払出数記憶領域に格納されている値が記録されたバーコード付チケットを発行するようにしてもよい。この処理が行われた後、単独ゲーム実行処理を終了する。
【0192】
〈コイン投入・スタートチェック処理〉
次に、図18を参照して、コイン投入・スタートチェック処理について説明する。
図18は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのコイン投入・スタートチェック処理のフローチャートを示す図である。
【0193】
はじめに、メインCPU71は、コインカウンタ92Cによりコインの投入を検出したか否かを判別する(ステップS41)。メインCPU71は、コインの投入を検出したと判別したとき(ステップS41:YES)には、クレジット数記憶領域に格納されている値を加算する(ステップS42)。なお、コインの投入に加えて、紙幣識別器115により紙幣の投入を検出したか否かを判別し、紙幣の投入を検出したと判別したときに、紙幣に応じた値をクレジット数記憶領域に格納されている値に加算するようにしてもよい。
【0194】
メインCPU71は、ステップS42の後、又はステップS41においてコインの投入を検出していないと判別したとき(ステップS41:NO)には、クレジット数記憶領域に格納されている値は0であるか否かを判別する(ステップS43)。メインCPU71は、クレジット数記憶領域に格納されている値は0ではないと判別したとき(ステップS43:NO)には、BETボタンの操作受付を許可する(ステップS44)。
【0195】
次に、メインCPU71は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(ステップS45)。メインCPU71は、BETボタンが遊技者によって押されたことをBETスイッチにより検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM73に設けられているBET数記憶領域に格納されている値を加算し、クレジット数記憶領域に格納されている値を減算する(ステップS46)。
【0196】
次に、メインCPU71は、BET数記憶領域に格納されている値は最大であるか否かを判別する(ステップS47)。メインCPU71は、BET数記憶領域に格納されている値は最大であると判別したとき(ステップS47:YES)には、BET数記憶領域に格納されている値の更新を禁止する(ステップS48)。メインCPU71は、ステップS48の後、又はステップS47においてBET数記憶領域に格納されている値は最大ではないと判別したとき(ステップS47:NO)には、スピンボタンの操作受付を許可する(ステップS49)。
【0197】
メインCPU71は、ステップS49の後、ステップS45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき(ステップS45:NO)、又はステップS43においてクレジット数記憶領域に格納されている値は0であると判別したとき(ステップS43:YES)には、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(ステップS50)。メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したとき(ステップS50:NO)には、ステップS41に移る。
【0198】
メインCPU71は、スピンボタンの操作を検出したと判別した(ステップS50:YES)ときには、後で図19を参照して説明するジャックポット関連処理を行う(ステップS51)。この処理では、トリガー数値が算出され、外部制御装置200に送信される。
【0199】
次に、メインCPU71は、後で図20を参照して説明するインシュランス関連処理を行う(ステップS52)。この処理では、インシュランスによる払い出しが行われる契機となる遊技回数のカウントが行われる。この処理が行われると、コイン投入・スタートチェック処理を終了する。
【0200】
〈ジャックポット関連処理〉
次に、図19を参照して、ジャックポット関連処理について説明する。
図19は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのジャックポット関連処理のフローチャートを示す図である。
【0201】
はじめに、メインCPU71は、トリガー数値を算出する(ステップS71)。メインCPU71は、BET数記憶領域に格納されている値と予め設定された累積割合との積をもとめ、トリガー数値を算出する。なお、本実施形態においては、トリガー数値はBET数に基づいて算出されているが、これに限定されるものではない。
【0202】
次に、メインCPU71は、算出されたトリガー数値を外部制御装置200に対して送信する(ステップS72)。
【0203】
〈インシュランス関連処理〉
次に、図20を参照して、インシュランス関連処理について説明する。
図20は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのインシュランス関連処理のフローチャートを示す図である。
【0204】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS91)。インシュランス有効フラグは、後で図26を参照して説明するインシュランス選択処理において、遊技者によりインシュランスを有効にする指示が入力されたときにオンにセットされる。
【0205】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したとき(ステップS91:NO)には、インシュランス関連処理を終了する。一方で、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したとき(ステップS91:YES)には、RAM73に設けられているインシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値を更新する(ステップS92)。インシュランス用遊技回数記憶領域は、インシュランスによる払い出しが行われるまでの遊技回数を記憶する領域である。ステップS92の処理において、メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値に1を加算する。この処理が行われると、インシュランス関連処理を終了する。
【0206】
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図21を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。
図21は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのシンボル抽籤処理のフローチャートを示す図である。
【0207】
はじめに、メインCPU71は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(ステップS111)。次に、メインCPU71は、各ビデオリール3の停止予定シンボルを抽籤により決定する(ステップS112)。メインCPU71は、各ビデオリール3に応じて抽籤を行い、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)の何れかを停止予定シンボルとして決定する。このとき、22個のシンボル(コードナンバー「00」〜「21」)のそれぞれは均等の確率(つまり、1/22)で決定される。
【0208】
次に、メインCPU71は、決定した各ビデオリール3の停止予定シンボルをRAM73に設けられているシンボル格納領域に格納する(ステップS113)。次に、メインCPU71は、単独ゲームの場合は単独ゲーム用シンボル組合せテーブル(図11)を、共通ゲームの場合は共通ゲーム用シンボル組合せテーブル(図14)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(ステップS114)。メインCPU71は、各ビデオリール3により入賞ラインL上に表示されるシンボルの組合せと、単独ゲーム用シンボル組合せテーブル、又は共通ゲーム用シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
【0209】
〈シンボル表示制御処理〉
次に、図22を参照して、シンボル表示制御処理について説明する。
図22は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのシンボル表示制御処理のフローチャートを示す図である。
【0210】
はじめに、メインCPU71は、下側画像表示パネル141のシンボル表示領域4に表示した各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを開始する(ステップS131)。次に、メインCPU71は、前述のシンボル格納領域に基づいて、各ビデオリール3のシンボル列のスクロールを停止する(ステップS132)。この処理が行われると、シンボル表示制御処理を終了する。
【0211】
〈払出数決定処理〉
次に、図23を参照して、払出数決定処理について説明する。
図23は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの払出数決定処理のフローチャートを示す図である。
【0212】
はじめに、メインCPU71は、入賞役に対応する払出数を決定する(ステップS152)。例えば、単独ゲームにおいて入賞役が「BELL」であるとき、払出数として「8」が決定される(図11を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU71は、決定した払出数を払出数記憶領域に格納する(ステップS153)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
【0213】
〈インシュランスチェック処理〉
次に、図24を参照して、インシュランスチェック処理について説明する。
図24は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのインシュランスチェック処理のフローチャートを示す図である。
【0214】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS171)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別した(ステップS171:NO)ときには、インシュランスチェック処理を終了する。
【0215】
メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであると判別したとき(ステップS171:YES)には、所定の入賞役が成立したか否かを判別する(ステップS172)。本実施形態では、所定の入賞役として「ボーナスゲームトリガー」、及び「ミステリーボーナス」を対象としている。
【0216】
メインCPU71は、所定の入賞役が成立していないと判別したとき(ステップS172:NO)には、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値が所定回数(例えば300)に達したか否かを判別する(ステップS173)。メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値が所定回数に達していないと判別したとき(ステップS173:NO)には、インシュランスチェック処理を終了する。
【0217】
メインCPU71は、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値が所定回数に達したと判別したとき(ステップS173:YES)には、インシュランス額に基づいて払出処理を行う(ステップS174)。メインCPU71は、インシュランス額として予め定められた額(例えば200)をクレジット数記憶領域に格納されている値に加算する。
【0218】
メインCPU71は、ステップS174の後、又はステップS172において所定の入賞役が成立したと判別したとき(ステップS172:NO)には、インシュランス用遊技回数記憶領域に格納されている値をリセットする(ステップS175)。次に、メインCPU71は、インシュランス有効フラグをオフにする(ステップS176)。この処理が行われると、インシュランスチェック処理を終了する。
【0219】
〈ボーナスゲーム処理〉
次に、図25を参照して、ボーナスゲーム処理について説明する。
図25は、本発明の実施形態に係るスロットマシンのボーナスゲーム処理のフローチャートを示す図である。
【0220】
はじめに、メインCPU71は、ボーナスゲーム数を決定する(ステップS191)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数決定用乱数値を抽出し、例えば「50」、「70」及び「100」といった複数種類のボーナスゲーム数の何れかを抽籤により決定する。
【0221】
次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をRAM73に設けられているボーナスゲーム数記憶領域に格納する(ステップS192)。
【0222】
次に、メインCPU71は、図17を参照して説明したステップS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理を行う(ステップS193)。次に、メインCPU71は、図21を参照して説明したシンボル抽籤処理を行う(ステップS194)。次に、メインCPU71は、図17を参照して説明したステップS16の処理と同様に、演出内容決定処理を行う(ステップS195)。次に、メインCPU71は、図22を参照して説明したシンボル表示制御処理を行う(ステップS196)。次に、メインCPU71は、図23を参照して説明した払出数決定処理を行う(ステップS197)。
【0223】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したか否かを判別する(ステップS198)。メインCPU71は、ボーナスゲームトリガーが成立したと判別したとき(ステップS198:YES)には、追加するボーナスゲーム数を決定する(ステップS199)。前述のステップS191の処理と同様に、ボーナスゲーム数の決定が行われる。次に、メインCPU71は、決定したボーナスゲーム数をボーナスゲーム数記憶領域に格納されている値に加算する(ステップS200)。
【0224】
メインCPU71は、ステップS200の処理の後、又はステップS198においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判別したとき(ステップS198:NO)には、払出処理を行う(ステップS201)。この払出処理では、メインCPU71は、前述のステップS197の払出数決定処理にて払出数記憶領域に格納された値を、ボーナス用払出数記憶領域に格納されている値に加算する。ボーナス用払出数記憶領域は、ボーナスゲーム中に決定された払出数の合計を記憶する領域である。
そして、ボーナスゲーム処理が終了すると、メインCPU71は、図17を参照して説明したステップS24の払出処理にて、ボーナス用払出数記憶領域に格納されている値をRAM73に設けられているクレジット数記憶領域に格納されている値に加算する。つまり、ボーナスゲームにおいて決定された払出数の合計がまとめて払い出されることになる。なお、コイン払出口15Aからコインを排出するようにしてもよいし、バーコード付チケットを発行するようにしてもよい。
【0225】
次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数記憶領域に格納されている値を1減算する(ステップS202)。次に、メインCPU71は、ボーナスゲーム数記憶領域に格納されている値は0であるか否かを判別する(ステップS203)。メインCPU71は、ボーナスゲーム数記憶領域に格納されている値は0ではないと判別したとき(ステップS203:NO)には、ステップS193の処理に移る。一方で、ボーナスゲーム数記憶領域に格納されている値は0であると判別したとき(ステップS203:YES)には、ボーナスゲーム処理を終了する。ボーナスゲーム処理が終了すると、図17を参照して説明したステップS21の処理に移る。
【0226】
〈インシュランス選択処理〉
次に、図26を参照して、インシュランス選択処理について説明する。
図26は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンのインシュランス選択処理のフローチャートを示す図である。
【0227】
はじめに、メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS221)。メインCPU71は、インシュランス有効フラグはオンではないと判別したとき(ステップS221:NO)には、インシュランス無効画像を表示する(ステップS222)。メインCPU71は、インシュランス無効画像を表示する指令をグラフィックボード130に対して送信する。グラフィックボード130は、その指令に基づいて、インシュランス無効画像を生成し、下側画像表示パネル141に表示する。
インシュランス無効画像としては、例えば、「INSURANCE BET $1.00 TOUCH TO BET」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスを有効にするか否かの選択を遊技者に促すとともに、インシュランスを有効にするために必要な額を遊技者に知らせるための画像である。遊技者は、タッチパネル114上の所定箇所に触れることによって、インシュランスを有効にする旨の指示を入力することができる。
【0228】
続いて、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有るか否かを判別する(ステップS223)。メインCPU71は、インシュランス有効指示入力がないと判別したとき(ステップS223:NO)には、インシュランス有効フラグはオフのまま、ステップS221に移る。その一方で、メインCPU71は、インシュランス有効指示入力が有ると判別したとき(ステップS223:YES)には、インシュランス有効フラグをオンにする(ステップS224)。
【0229】
次に、メインCPU71は、クレジット数記憶領域に格納されている値からインシュランス加入値を減算する(ステップS225)。本実施形態では、例えば1ドルに相当する値がクレジット数記憶領域に格納されている値から減算される。メインCPU71は、ステップS225の後、又はステップS221においてインシュランス有効フラグはオンであると判別したとき(ステップS221:YES)には、インシュランス有効画像を表示する(ステップS226)。
インシュランス有効画像としては、例えば、「INSURANCE継続中 WIN 200 CREDIT」を示す画像が表示される。この画像は、インシュランスが有効である旨、及びインシュランスの条件が満たされると「200」の値がクレジット数記憶領域に格納されている値に加算される旨を遊技者に知らせる画像である。この処理が行われると、ステップS221に移る。
【0230】
〈共通ゲーム実行処理〉
次に、図27を参照して、共通ゲーム実行処理について説明する。
図27は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの共通ゲーム実行処理のフローチャートを示す図である。
【0231】
まず、メインCPU71は、RAM73に記憶されている共通ゲーム用遊技情報、及び共通ゲーム用のプログラムに基づいて、スロットマシン10の遊技設定を共通ゲーム用の遊技設定に変更する(ステップA41)。例えば、シンボル列を単独ゲーム用シンボル図柄列(図10を参照)から共通ゲーム用シンボル列(図13を参照)に変更したり、シンボル組合せテーブルを単独ゲーム用シンボル組合せテーブル(図11を参照)から共通ゲーム用シンボル組合せテーブル(図14を参照)に変更したりする。
【0232】
次に、メインCPU71は、図17を参照して説明したステップS12の処理と同様に、1ゲーム終了時初期化処理をし(ステップA42)、図18を参照して説明したコイン投入スタートチェック処理をする(ステップA43)。次にメインCPU71は、図21を参照して説明したシンボル抽選処理をする(ステップA44)。
【0233】
次に、メインCPU71は、図22を参照して説明したシンボル表示制御処理をする(ステップA45)。次にメインCPU71は、入賞ラインL上に再配置されたシンボル180により、入賞役が成立しているか否かを判定する(ステップA46)。入賞役が成立していないと判定した場合(ステップA46:NO)には、ステップA49の処理に移る。
【0234】
一方、メインCPU71は、入賞役が成立していると判定した場合(ステップA46:YES)には、成立した入賞役に基づいて払出処理をし(ステップA47)、状態を変化させる発光部403の個数情報を含むウイニング信号を外部制御装置200に送信し(ステップA48)、ステップA49の処理に移る。
【0235】
ステップA49の処理では、メインCPU71は、外部制御装置200から共通ゲームのゲーム結果情報を受信したか否かを判定する。ゲーム結果情報を受信していないと判定した場合(ステップA49:NO)には、ステップA42の処理に戻る
【0236】
一方、ゲーム結果情報を受信したと判定した場合(ステップA49:YES)には、メインCPU71は、当該ゲーム結果情報に基づいて、配当を付与する(ステップA50)。次にRAM73に記憶されている単独ゲーム用遊技情報に基づいて、遊技設定を単独ゲーム用に変更し(ステップA51)、本処理ルーチン終了する。
【0237】
〈センター側処理〉
次に、図28を参照して、センター側処理について説明する。
図28は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンにおける外部制御装置のセンター側処理のフローチャートを示す図である。
【0238】
まず、メインCPU241は、スロットマシン10から遊技情報要求指令を受信したか否かを判定する(ステップB11)。遊技情報要求指令を受信したと判定した場合(ステップB11:YES)には、本処理ルーチンとは独立して実行するファイル送信処理(図29を参照)のスレッドを起動し(ステップB12)、ステップB11の処理に戻る。なお、ファイル送信処理は、共通ゲーム用遊技情報のファイルをスロットマシン10に送信する処理である。
【0239】
一方で、遊技情報要求指令を受信していないと判定した場合(ステップB11:NO)には、メインCPU241は、スロットマシン10からトリガー数値を受信したか否かを判定する(ステップB13)。トリガー数値を受信していないと判定した場合(ステップB13:NO)には、ステップB17の処理に移す。
【0240】
一方で、トリガー数値を受信したと判定した場合(ステップB13:YES)には、メインCPU241は、RAM243に記憶されている合計累積値に、或いは個別累積値に、当該トリガー数値を累積的に記憶する(ステップB14)。次に、メインCPU241は、RAM243に記憶されている合計累積値、或いは個別累積値が、RAM243に記憶されている閾値に達したか否かを判定する(ステップB15)。閾値に達していないと判定した場合(ステップB15:NO)には、ステップB11の処理に戻る。
【0241】
一方、閾値に達したと判定した場合(ステップB15:YES)には、メインCPU241は、共通ゲーム開始信号を複数のスロットマシン10に対して送信し(ステップB16)、ステップB11の処理に戻る。
【0242】
ステップB17の処理では、メインCPU241は、ウイニング信号を受信したか否かを判定する。ウイニング信号を受信していないと判定した場合(ステップB17:NO)には、ステップB22の処理に移す。
【0243】
一方で、ウイニング信号を受信したと判定した場合(ステップB17:YES)には、メインCPU241は、ウイニング信号に基づいて、当該ウイニング信号を送信したスロットマシン10に対応する道部401の発光部403の状態を共通ゲーム配当表示部400に向けて変化させる(ステップB18)。次に、メインCPU241は、共通ゲーム配当表示部400まで複数の発光部403の状態が変化した道部401が存在するか否かを判定することにより、共通ゲームの配当の付与が成立しているか否かを判定する(ステップB19)。共通ゲームの配当の付与が成立していないと判定した場合(ステップB19:NO)には、ステップB11の処理に戻る。
【0244】
一方で、共通ゲームの配当の付与が成立していると判定した場合(ステップB19:YES)には、メインCPU241は、共通ゲームの配当を付与する配当付与処理が実行され、共通ゲームのゲーム結果情報を出力する。(ステップB20)。なお、配当付与対象のスロットマシン10に対して送信される共通ゲームのゲーム結果情報には、共通ゲームの配当額を示す配当付与信号が含まれている。次に、メインCPU241は、合計累積値、或いは個別累積値から、共通ゲームにおいて付与された配当額に応じて所定の数値を減算してRAM243に記憶し(ステップB21)、ステップB11の処理に戻る。なお、ステップB21において、RAM243に記憶されている、共通ゲームの開始条件である合計累積値の閾値、或いは個別累積値の閾値の値を変更してもよい。
【0245】
ステップB22では、メインCPU241は、スロットマシン10からシグネチャ結果を受信したか否かを判定する。シグネチャ結果を受信していないと判定した場合(ステップB22:NO)には、ステップB11の処理に戻る。
【0246】
一方で、シグネチャ結果を受信したと判定した場合(ステップB22:YES)には、メインCPU241は、RAM243に記憶されている共通ゲーム用遊技情報に基づいて抽出されたシグネチャと、シグネチャ結果を照合し、スロットマシン10と外部制御装置200との通信途中で、ファイルのデータ改竄等の不正の有無があるか否かを判定する(ステップB23)。次に、メインCPU241は、当該不正の有無の判定結果であるシグネチャ判定結果を、シグネチャ結果を送信したスロットマシン10に対して送信し(ステップB24)、ステップB11の処理に戻る。
【0247】
〈ファイル送信処理〉
次に、図29を参照して、ファイル送信処理について説明する。
図29は、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンにおける外部制御装置のファイル送信処理のフローチャートを示す図である。
【0248】
まず、メインCPU241は、スロットマシン10から送信されてきた遊技情報要求指令に含まれている識別情報と、RAM243に記憶された共通ゲーム用遊技情報に対応する識別情報とが一致するか否かを判定する。(ステップB31)。一致すると判定した場合(ステップB31:YES)には、メインCPU241は、スロットマシン10に対して共通ゲーム用遊技情報の送信を行わないことを示す更新指令情報を送信し(ステップB32)、本処理ルーチン終了する。
【0249】
一方で、一致しないと判定した場合(ステップB31:NO)には、スロットマシン10に対して共通ゲーム用遊技情報の送信を行うことを示す更新指令情報を送信する(ステップB33)。次に、メモリカード253に記憶されている共通ゲーム用遊技情報のファイルのファイルサイズをスロットマシン10に送信する(ステップB34)。
【0250】
次に、メインCPU241は、メモリカード253に記憶されている共通ゲーム用遊技情報のファイルを50KB毎に読み込み、スロットマシン10に送信する(ステップB35)。なお、ステップB35において、メインCPU241は当該共通ゲーム用遊技情報に対応された識別情報もスロットマシン10に対して送信する。
【0251】
次に、メインCPU241は、メモリカード253に記憶されている共通ゲーム用遊技情報のファイルの全データをスロットマシン10に対して送信したか否かを判定する(ステップB36)。全データを送信していないと判定した場合(ステップB36:NO)には、ステップB35の処理に戻る。一方で、全データを送信したと判定した場合(ステップB36:YES)には、共通ゲーム用遊技情報のファイルの全データの送信が終了したことを示す送信終了信号をスロットマシン10に対して送信し(ステップB37)、本処理ルーチン終了する。
【0252】
上記のように、スロットマシン10の起動時に、複数台のスロットマシン10で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報を、外部制御装置200から受信する構成にされているので、外部制御装置200の遊技情報管理装置により管理された共通ゲーム用遊技情報を変更させると、外部制御装置200に通信可能に接続された全てのスロットマシン10の共通ゲーム用遊技情報を変更させることができる。これにより、共通ゲームに用いられる共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減させることができる。
また、スロットマシン10の起動時に、共通ゲーム用遊技情報を外部制御装置200から受信するため、スロットマシン10は、外部制御装置200からの共通ゲーム開始指令を受信すると、すぐに共通ゲーム用遊技情報に基づいた共通ゲームを実行することが可能となる。
【0253】
また、上記のように、スロットマシン10の端末側遊技情報記憶装置に記憶されている共通ゲーム用遊技情報と、外部制御装置200の遊技情報管理装置に記憶されている共通ゲーム用情報が一致していない場合にのみ、外部制御装置200は、共通ゲーム用情報をスロットマシン10に送信するため、共通ゲーム用遊技情報の変更に係る作業負担を軽減することができる。
【0254】
以上、本発明の一実施形態について説明した。なお、本発明において上記の実施形態に限られるものではない。以下に説明する本発明の別の実施形態にしてもよい。以下、本発明の別の実施形態に係るゲーミングマシンについて説明する。
【0255】
別の実施形態に係るゲーミングマシンは、スロットマシン10において、所定の時間、遊技者による遊技が行われていない場合に、共通ゲーム用遊技情報を外部制御装置200から受信し、共通ゲームの内容を変更させる構成にされている。
【0256】
[端末側処理]
まず、図30を参照して、別の実施形態に係る端末側処理について説明する。
図30は、本発明の別の実施形態に係るゲーミングマシンにおけるスロットマシンの端末側実行処理のフローチャートを示す図である。
【0257】
はじめに、メインCPU71は、スロットマシン10の起動を検出する(ステップA61)。次に、ゲーミングボード50を介して、ゲームプログラム用CF57、及びゲームシステムプログラム用CF58から認証したゲームシステムプログラム、及び単独ゲーム用遊技情報であるゲームプログラム、及び共通ゲーム用のプログラムを読み出し、RAM73に書き込む(ステップA62)。
【0258】
次に、メインCPU71は、図16を参照して説明した端末側遊技情報送受信処理をする(ステップA63)。
【0259】
次に、メインCPU71は、外部制御装置200から、変更する共通ゲーム用遊技情報の識別情報を含む共通ゲーム更新情報を受信したか否かを判定する(ステップA64)。共通ゲーム更新情報を受信していないと判定した場合(ステップA64:NO)には、ステップA71の処理に移る。
【0260】
一方、共通ゲーム更新情報を受信したと判定した場合(ステップA64:YES)には、メインCPU71は、所定の時間、スロットマシン10が遊技者による遊技がされているか否かを判定する(ステップA65)。遊技者による遊技がされていると判定した場合(ステップA65:NO)には、ステップA71の処理に移る。
【0261】
一方、メインCPU71は、遊技者による遊技がされていないと判定した場合(ステップA65:YES)には、遊技者による遊技がされていないことを示す端末不使用信号を送信する(ステップA66)。次に、メインCPU71は、共通ゲーム更新情報に含まれた識別情報と、RAM73に記憶されている識別情報とが一致するか否かを判定することによって、共通ゲーム用遊技情報を既に取得されているか否かを判定する(ステップA67)。共通ゲーム用遊技情報を既に取得していると判定した場合(ステップA67:NO)には、ステップA69の処理に移る。
【0262】
一方で、共通ゲーム用遊技情報を取得していないと判定した場合(ステップA67:YES)には、メインCPU71は、図16を参照して説明した端末側遊技情報送受信処理をし(ステップA68)、ステップA69の処理に移る。なお、ステップA68の処理をする前に、RAM73に記憶されていた共通ゲーム用遊技情報(以下、第1共通ゲーム用遊技情報)は、後で説明するステップA70の処理を実行するまでは消去されないでRAM73に記憶されている。また、ステップA70の処理を実行するまでは、ステップA68の処理において、外部制御装置200から受信した共通ゲーム用遊技情報(以下、第2共通ゲーム用遊技情報)を用いずに、第1共通ゲーム用遊技情報を用いて共通ゲームが実行される。
【0263】
ステップA69の処理では、メインCPU71は、外部制御装置200から共通ゲーム更新指令を受信したか否かを判定する。共通ゲーム更新指令を受信していないと判定した場合(ステップA69:NO)には、ステップA64の処理に戻る。
【0264】
一方で、共通ゲーム更新指令を受信したと判定した場合(ステップA69:YES)には、メインCPU71は、ステップA69の処理以降に実行される共通ゲームにおいて、第2共通ゲーム用遊技情報を用いて実行されるように遊技設定を変更し(ステップA70)、ステップA64の処理に戻る。
【0265】
ステップA71の処理においては、メインCPU71は、図17を参照して説明した単独ゲーム実行処理をする。次にメインCPU71は、外部制御装置200から共通ゲーム開始指令を受信したか否かを判定する(ステップA72)。共通ゲーム開始指令を受信していないと判定した場合(ステップA72:NO)には、ステップA64の処理に戻る。一方、共通ゲーム開始指令を受信したと判定した場合(ステップA72:YES)には、図27を参照して説明した共通ゲーム実行処理をし(ステップA73)、ステップA64の処理に戻る。
【0266】
[センター側処理]
まず、図31を参照して、別の実施形態に係るセンター側処理について説明する。
図31は、本発明の別の実施形態に係るゲーミングマシンにおける外部制御装置のセンター側処理のフローチャートを示す図である。
【0267】
ステップB11からステップB24までの処理は、図28を参照して説明した上記のセンター側処理と、同様の処理であるので説明は割愛する。
【0268】
ステップB22において、メインCPU241は、シグネチャ結果を受信していないと判定した場合(ステップB22:NO)には、共通ゲーム更新指令を受信しているか否かを判定する(ステップB41)。共通ゲーム更新指令とは、例えば、カードスロット253Sに挿入されているメモリカード253が変更された場合や、メモリカード253に記憶してある別の共通ゲーム用遊技情報を共通ゲームで用いることを、外部の操作等によって指示された場合に発せられる指令である。
【0269】
共通ゲーム更新指令を受信していると判定した場合(ステップB41:YES)には、メインCPU241は、スロットマシン10に対して、共通ゲーム更新情報を送信し(ステップB42)、ステップB11の処理に戻る。
【0270】
一方、共通ゲーム更新指令を受信していないと判定した場合(ステップB42:NO)、メインCPU241は、外部制御装置200に通信可能に接続されている全てのスロットマシン10への共通ゲーム用遊技情報の送信が完了しているか否かを判定する(ステップB43)。なお、この処理において、外部制御装置200に通信可能に接続されている全てのスロットマシン10から、端末不使用信号を受信していることを条件に加えてもよい。すなわち、外部制御装置200に通信可能に接続されている全てのスロットマシン10への共通ゲーム用遊技情報の送信が完了し、かつ当該全てのスロットマシン10から端末不使用信号を受信しているか否かを判定するようにされていてもよい。
【0271】
全てのスロットマシン10への共通ゲーム用遊技情報の送信が完了していないと判定した場合(ステップB43:NO)には、メインCPU241は、ステップB11の処理に戻る。
【0272】
一方で、共通ゲーム用遊技情報の送信が完了していると判定した場合には、メインCPU241は、スロットマシン10に対して、共通ゲーム更新指令を送信し(ステップB44)、ステップB11の処理に戻る。
【0273】
以上のように、別の実施形態においては、遊技者による遊技が行われていない時に、共通ゲーム用遊技情報を外部制御装置200から受信し、共通ゲームの内容を変更させる構成となっているため、外部制御装置200に通信可能に接続されている複数のスロットマシン10に対する共通ゲーム用遊技情報を送信するタイミングを異ならせることが可能となる。このため、複数のスロットマシン10から外部制御装置200にアクセスが集中することを防ぐことができ、各スロットマシン10に対する共通ゲーム用遊技情報の送信時間を短いものとすることができる。
【0274】
[実施例]
次に、図32〜33を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0275】
[マザーボード周辺の構成]
図32は、本発明におけるスロットマシン10のマザーボード70の周辺の構成を説明する説明図である。
【0276】
図32に示すように、マザーボード70は、ゲーミングボード50、グラフィックボード130、CASE・FAN751、CPU・FAN752、アンプ753、及び温度センサ754と通信可能に接続されている。
【0277】
ゲーミングボード50は、ゲームプログラム用CF57(GP用CF)と、ゲームシステムプログラム用CF58(GS用CF)と、GAL56とを備えているゲーミングカセットボード54、DOOR・SW777、及びシリアルI/F757と通信可能に接続されている。
【0278】
また、図32に示すように、マザーボード70は、PCI−Express758、LGA759、NOUTHBRIDGE760、LANポート761、USBポート762、シリアルI/F763、SOUTHBRIDGE764、RAM73と接続するDDR2ソケット757、POSTコード表示部766、PCII/F767、IDEI/F768、MULTI I/O769、HD Audio770、EEPROM771、BIOS ROM772、SUPER I/O773、SATA I/O774、I20 I/O775を有している。
【0279】
[ゲームプログラムの構成]
次に、本発明の実施例であるゲーミングマシンのプログラム構成について説明する。
【0280】
図33に示すように、本発明の実施例におけるプログラム構成は、3つのレイヤを有する。第1のレイヤには、音や画像に関するライブラリ等のプログラムを有する基本システム502がある。
【0281】
この基本システム502の下の階層である第2のレイヤには、POWERUPモード503、AUDITモード504、GAMEモード505、LINK BONUSモード506がある。
【0282】
POWERUPモード503は、電源投入時のセルフテストを行うプログラムを有する。AUDITモード504は、入出力のテストなどを行うプログラムを有する。GAMEモード505は、ビデオリール3をスピンさせるプログラム等ゲームを実行する際に基本となるプログラム等を有する。POWERUPモード503、AUDITモード504、GAMEモード505は、スロットマシン10の差込スロット55に挿入されたゲームプログラム用CF57、及びゲームシステムプログラム用CF58に記憶されている。
【0283】
LINK BONUSモード506は、外部制御装置200から受信した共通ゲーム用遊技情報であり、共通ゲームを実行する際に用いられるプログラムである。このLINK BONUSモード506は、DLL(Dynamic Link Library)で構成されている。
【0284】
また、POWERUPモード503、AUDITモード504、GAMEモード505、LINKモード BONUS506には、下の階層である第3のレイヤをそれぞれ有している。
【0285】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的な公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
【0286】
以上の詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される処理を含むものである。以上の説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップや、所定の処理機能を備えたブロックは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップや各ブロックでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップや各ブロックにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップや各ブロックにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップや各ブロックのために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【符号の説明】
【0287】
10 スロットマシン(ゲーム端末)
31 スピンボタン
71 メインCPU
73 RAM
200 外部制御装置(統括制御装置)
241 メインCPU
243 RAM
300 ゲーミングマシン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(a1)〜(a6)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記共通ゲームの開始条件を判定するために用いられるトリガー数値の累積値が、前記複数のゲーム端末共通の合計累積値として、或いは前記ゲーム端末毎の個別累積値として記憶されるゲーム端末情報記憶装置と、前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(b1)〜(b5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置と
を備え、
前記端末コントローラは、
(a1)前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、
(a2)前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、
(a3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、
(a4)前記単独ゲームが実行される毎に、前記トリガー数値を前記統括制御装置に送信する処理、
(a5)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、
(a6)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理
を実行し、
前記センターコントローラは、
(b1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する処理、
(b2)前記各ゲーム端末から前記トリガー数値を受信した場合、前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信した前記ゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶する処理、
(b3)前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値、或いは前記個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、前記各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を、前記複数のゲーム端末に対して送信する処理、
(b4)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理
(b5)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、
を実行する。
【請求項2】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(c1)〜(c5)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(d1)〜(d5)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置とを備え、
前記端末コントローラは、
(c1)前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、
(c2)前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、
(c3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、
(c4)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、
(c5)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理
を実行し、
前記センターコントローラは、
(d1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信する処理、
(d2)前記ゲーム端末各々における前記単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(d3)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、前記複数のゲーム端末に対して前記共通ゲーム開始指令を送信する処理、
(d4)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理
(d5)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、
を実行する。
【請求項3】
下記構成を備えるゲーミングマシンであり、
複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と、当該共通ゲーム用遊技情報に対応した識別情報と、各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスと、以下(e1)〜(e5)の処理を実行するようにプログラムされた端末コントローラとを有する複数のゲーム端末と、
前記共通ゲーム用遊技情報、及び前記識別情報を管理する遊技情報管理装置と、以下(f1)〜(f6)の処理を実行するようにプログラムされたセンターコントローラとを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置と
を備え、
前記端末コントローラは、
(e1)前記ゲーム端末の起動時に、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記識別情報を含む遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信する処理、
(e2)前記共通ゲーム用遊技情報、及び前記識別情報を前記統括制御装置から受信した場合に、受信した共通ゲーム用遊技情報、及び識別情報を前記端末側遊技情報記憶装置に記憶する処理、
(e3)前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行する処理、
(e4)前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行する処理、
(e5)前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与する処理、
を実行し、
前記センターコントローラは、
(f1)前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令を受信し、当該遊技情報要求指令に含まれた前記識別情報と、前記遊技情報管理装置により管理された前記識別情報とが一致するか否かを判定する処理、
(f2)前記(f1)の処理において、前記識別情報が一致していないと判定した場合のみ、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報、及び当該共通ゲーム用遊技情報に対応した識別情報を、前記遊技情報要求指令を送信した前記ゲーム端末に送信する処理、
(f3)前記ゲーム端末各々における前記単独ゲームの実行状態に基づいて共通ゲーム開始条件が成立したか否かを判定する処理、
(f4)前記共通ゲーム開始条件が成立した場合、前記複数のゲーム端末に対して前記共通ゲーム開始指令を送信する処理、
(f5)前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定する処理
(f6)前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信する処理、
を実行する。
【請求項4】
複数のゲーム端末で共通に実行される共通ゲームで用いられる共通ゲーム用遊技情報と各ゲーム端末で個別に実行される単独ゲームで用いられる単独ゲーム用遊技情報とが記憶される端末側遊技情報記憶装置と、外部からの入力が可能なインプットデバイスとを有する複数のゲーム端末と、前記共通ゲームの開始条件を判定するために用いられるトリガー数値の累積値が、前記複数のゲーム端末共通の合計累積値として、或いは前記ゲーム端末毎の個別累積値として記憶されるゲーム端末情報記憶装置と、前記共通ゲーム用遊技情報を管理する遊技情報管理装置とを有し、前記ゲーム端末に対して通信可能に接続された統括制御装置と、を備えたゲーミングマシンの通信制御方法であり、
前記ゲーム端末は、
前記ゲーム端末の起動時に、遊技情報要求指令を前記統括制御装置に送信するステップと、
前記統括制御装置から受信した前記共通ゲーム用遊技情報を、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶するステップと、
前記インプットデバイスのスタート操作の入力により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記単独ゲーム用遊技情報に基づいて単独ゲームを実行するステップと、
前記単独ゲームが実行される毎に、前記トリガー数値を前記統括制御装置に送信するステップと、
前記統括制御装置からの共通ゲーム開始指令により、前記端末側遊技情報記憶装置に記憶されている前記共通ゲーム用遊技情報に基づいて共通ゲームを実行するステップと、
前記統括制御装置からの前記共通ゲームのゲーム結果に基づいて、前記共通ゲームの配当を付与するステップと
を実行し、
前記統括制御装置は、
前記ゲーム端末からの前記遊技情報要求指令に基づいて、前記遊技情報管理装置により管理された前記共通ゲーム用遊技情報を当該ゲーム端末に送信するステップと、
前記各ゲーム端末から前記トリガー数値を受信した場合、前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値に、或いは当該トリガー数値を送信した前記ゲーム端末に対応される個別累積値に、当該トリガー数値を累積して記憶するステップと、
前記ゲーム端末情報記憶装置に記憶されている、前記合計累積値、或いは前記個別累積値が、予め設定された閾値に達した場合、前記各ゲーム端末で前記共通ゲームを開始するための共通ゲーム開始指令を前記複数のゲーム端末に対して送信するステップと、
前記ゲーム端末各々の前記共通ゲームの実行状態に基づいて、前記共通ゲームのゲーム結果を決定するステップと、
前記複数のゲーム端末に、前記共通ゲームのゲーム結果を送信するステップと、
を実行する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2010−274062(P2010−274062A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−132467(P2009−132467)
【出願日】平成21年6月1日(2009.6.1)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】