説明

内燃機関の始動制御装置

【課題】ガソリンとアルコールの混合燃料を燃焼して駆動する内燃機関であって低温での始動性をさらに向上させた内燃機関の始動制御装置を提供することにある。
【解決手段】吸気通路3における補助燃料噴射弁11の下流側に設けられた加熱ヒータ12と、補助燃料噴射弁11へ供給する混合燃料21に圧力を付与する第2の燃圧ポンプ23と、エンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twを検出する水温センサ41と、水温センサで検出された冷却水の温度が第1の所定値T1以下である場合、第1のデータマップに基づき補助燃料噴射弁11および第2の燃圧ポンプ23を制御すると共に、水温センサ41で検出された冷却水の温度が第1の所定値よりも低い第2の所定値T2以下である場合、第2のデータマップに基づき加熱ヒータ12を制御する電子制御ユニット40とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の始動制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境やエネルギなどの観点から、ガソリンとアルコール(例えばエタノールなど)を混合した混合燃料を燃焼して駆動する内燃機関を具備する自動車が開発されている。アルコールは単一成分でありその沸点がガソリンに含まれる低沸点成分よりも高いため、低温領域、例えばマイナス15℃以下においては従来のガソリンを燃焼して駆動する内燃機関と比べて内燃機関の始動性が悪かった。具体的には、アルコールはガソリンと比べて理論空燃比が小さく内燃機関の筒内へアルコールを多量に送り込む必要があり、筒内に設けられた点火プラグがアルコールで濡れかぶった状態となり発火しない可能性があった。また、アルコールはガソリンと比べて気化潜熱が高くアルコール気化時にこのアルコールの周囲を冷却しており、従来のガソリンを燃焼して駆動する内燃機関と比べて内燃機関の始動性を悪くする一因でもあった。よって、低温での内燃機関の始動性を向上させるため種々の改善が行われていた。
【0003】
例えば、特許文献1には、エンジンの吸気管に設けられたサージタンク、インテークマニホールドからなる主空気通路をバイパスして各シリンダに空気を供給するバイパス通路と、このバイパス通路に設けられ、ヒータおよび副噴射弁からなる燃料気化装置とを具備する内燃機関の燃料気化装置が記載されている。この内燃機関の燃料気化装置では、内燃機関の運転状態に応じてヒータに通電するよう制御している。
【0004】
【特許文献1】特開2006−194204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の内燃機関の燃料気化装置では、内燃機関の運転状態に応じてヒータを制御して燃料の気化を促進することで内燃機関の始動性がある程度向上するものの、内燃機関の始動性の更なる向上が望まれていた。
【0006】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたもので、ガソリンとアルコールの混合燃料を燃焼して駆動する内燃機関であって低温での始動性をさらに向上させた内燃機関の始動制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する第1の発明に係る内燃機関の始動制御装置は、
ガソリンとアルコールとを混合した混合燃料が使用可能であって、主燃料噴射弁より上流側の吸気通路に補助燃料噴射弁を備えた内燃機関の始動を制御する内燃機関の始動制御装置において、
前記吸気通路における前記補助燃料噴射弁の下流側に設けられた加熱手段と、
前記混合燃料の供給圧力である燃圧を調整する燃圧調整手段と、
前記内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度が第1の所定値以下である場合は、前記補助燃料噴射弁を作動させると共に前記燃圧を上昇させるよう燃圧調整手段を制御し、前記温度検出手段で検出された冷却媒体の温度が前記第1の所定値よりも低い第2の所定値以下である場合は、更に前記加熱手段を作動させる制御手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0008】
上述した課題を解決する第2の発明に係る内燃機関の始動制御装置は、
第1の発明に係る内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段が、前記温度検出手段で検出される温度の低下に伴い前記燃圧を高くするよう前記燃圧調整手段を制御する
ことを特徴とする。
【0009】
上述した課題を解決する第3の発明に係る内燃機関の始動制御装置は、
第2の発明に係る内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段が第1のデータマップに基づいて前記燃圧調整手段を制御し、前記第1のデータマップが、前記アルコールの混合割合毎に、予め作成された前記温度と前記燃圧との関係を示すマップである
ことを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決する第4の発明に係る内燃機関の始動制御装置は、
第1乃至第3の何れか一つの発明に係る内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段が、第2のデータマップに基づいて前記加熱手段を制御し、前記第2のデータマップが、前記アルコールの混合割合毎に、予め作成された前記温度と前記加熱手段の状態との関係を示すマップである
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る内燃機関の始動制御装置によれば、内燃機関内の温度が第1の所定値以下である場合は、補助燃料噴射弁を作動させると共に燃圧を上昇させるので、上流側からの燃料噴射による気化時間の実質的な増加(補助燃料噴射弁と内燃機関の気筒の距離が主燃料噴射弁と内燃機関の気筒の距離より長いため混合燃料の気化が促進される)と燃圧上昇による微粒化促進により低温始動性を改善できるし、温度が第1の所定値よりも低い第2の所定値以下である場合は、更に加熱手段を作動させるので、補助燃料噴射弁と燃圧上昇と加熱手段との相乗効果により極低温時でも確実な始動を実現できる。
【0012】
本発明に係る内燃機関の始動制御装置によれば、内燃機関内の温度に応じて的確に燃圧が調整されるので、効率よく内燃機関の始動性を向上させることができる。
【0013】
本発明に係る内燃機関の始動制御装置によれば、第1のデータマップが、アルコールの混合割合毎に、予め作成された冷却媒体の温度と混合燃料の圧力との関係を示すマップであることにより、アルコールの混合割合と温度に応じて適切に燃圧を調整でき低温での内燃機関の始動性を効率よく高めることができる。
【0014】
本発明に係る内燃機関の始動制御装置によれば、第2のデータマップが、アルコールの混合割合毎に、予め作成された冷却媒体の温度と加熱手段の状態との関係を示すマップであることにより、アルコールの混合割合と温度に応じて加熱手段の制御を適切に調整でき、加熱手段を作動させるためのエネルギ源への負荷を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係る内燃機関の始動制御装置の最良の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0016】
[第一の実施形態]
本発明に係る内燃機関の始動制御装置をガソリンに含まれる低沸点成分よりも高沸点であるエタノールとガソリンを含む混合燃料を燃焼して駆動する内燃機関に適用した場合の第一の実施形態につき図1〜4を用いて説明する。
図1は、内燃機関の始動制御装置を4つの気筒を有する内燃機関に適用した場合を模式的に示した図であり、図2はその制御フローを示す図である。図3は、冷却水の温度と燃圧との関係の一例を示すデータマップであり、図4は、冷却水の温度とヒータ電流との関係の一例を示すデータマップである。図3,4にて、実線はエタノール濃度が85%(E85)の場合を示し、1点鎖線はエタノール濃度が50%(E50)の場合を示し、2点鎖線はエタノール濃度が20%(E20)の場合を示す。
【0017】
本実施形態に係る内燃機関の始動制御装置は、アルコール、例えばエタノールとガソリンとを混合してなる混合燃料を燃焼して駆動する内燃機関の始動の制御に利用される。
この内燃機関の始動制御装置50は、図1に示すように、主燃料噴射弁4、始動時用の補助燃料噴射弁11、加熱ヒータ(加熱手段)12などを具備する。前記混合燃料としては、エタノール濃度が20%のE20、エタノール濃度が50%のE50、エタノール濃度が85%のE85などが挙げられる。
【0018】
内燃機関であるエンジン本体1は、エンジン本体1の各気筒2に空気を吸気する吸気通路3を具備する。この吸気通路3は、エンジン本体1の各気筒2に対応して分岐しこれら気筒2のそれぞれに連通する分岐部3aと、これら分岐部3aが上流側で集合して延在する集合部3bとを有する。
【0019】
主燃料噴射弁4は、吸気通路3における気筒毎の分岐部3aのそれぞれに配置される。補助燃料噴射弁11は、主燃料噴射弁4より上流側に位置して吸気通路3の集合部3bに配置される。この吸気通路3の集合部3bにおける補助燃料噴射弁11の下流側(分岐部3a側)に位置して加熱ヒータ12が配置される。また、吸気通路3の集合部3bにおける補助燃料噴射弁11の上流側に位置して電子制御スロットル弁6が設けられる。なお、加熱ヒータ12は、図示しないバッテリにより作動する。
【0020】
主燃料噴射弁4には、燃料タンク20に貯蔵された混合燃料21が第1の燃圧ポンプ22により燃料噴射管5を介して送給される。補助燃料噴射弁11には、燃料タンク20に貯蔵された混合燃料21が第2の燃圧ポンプ(燃圧調整手段)23により送給される。
【0021】
上述した内燃機関の始動制御装置50は、制御手段である電子制御ユニット(以下、ECUと称す)40をさらに具備する。
このECU40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えたマイクロコンピュータからなる。ECU40には、エンジン本体1のウォータジャケット内を流れる冷却水(冷却媒体)の温度Twを検出する温度検出手段である水温センサ41の検出信号が入力される。さらに、ECU40には、スタータモータ42が接続されている。
【0022】
そして、ECU40は、水温センサ41で検出された冷却水の温度Twが第1の所定値T1以下である場合、冷却水の温度Twに基づき補助燃料噴射弁11および第2の燃圧ポンプ23を制御すると共に、水温センサ41で検出された冷却水の温度Twが第1の所定値T1よりも低い第2の所定値T2以下である場合は、更に第2のデータマップに基づき加熱ヒータ12を制御する。またECU40は、主燃料噴射弁4を制御して第2のデータマップに基づき加熱ヒータ12を制御した後に混合燃料31を噴射する。
【0023】
このようなECU40による制御を図2〜4を用いて説明する。
【0024】
図2に示すように、最初に、ステップS1にて、水温センサ41にて検出されたエンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twが第1の所定値T1、例えば、マイナス15℃以下であるか判定する。冷却水の温度Twが第1の所定値T1以下である場合には、ステップS2に進む。他方、冷却水の温度Twが第1の所定値T1よりも高くなっている場合には、そのまま終了となり、通常の内燃機関の燃料噴射の制御が行われる。すなわち、冷却水の温度Twが第1の所定値T1よりも高くなっている場合には、通常時の制御として主燃料噴射弁4から混合燃料21を噴射するように第1の燃圧ポンプ22および主燃料噴射弁4の制御が行われる。
【0025】
続いて、ステップS2にて、冷却水の温度と第2の燃圧ポンプ23の燃料圧力との関係を示す燃圧マップ(第1のデータマップ)、例えば図3に示す燃圧マップを読み込む。この図3に示すように、低温側においては、エタノール濃度が高いほど燃圧を高く設定する。すなわち、マイナス22℃以下において、第2の燃圧ポンプ23の燃圧は、エタノール濃度20%の場合と比べて、エタノール濃度50%の場合やエタノール濃度85%の場合の方が高く設定される。さらに、第2の燃圧ポンプ23の燃圧は、エタノール濃度50%の場合と比べて、エタノール濃度85%の場合の方が高く設定される。すなわち、エタノール濃度85%の混合燃料21を用いてエンジン本体1を始動するときであって、冷却水の温度Twがマイナス15℃より高い温度である第1の温度領域A1にある場合には主燃料噴射弁4のみを作動するように設定する。他方、冷却水の温度Twがマイナス15℃以下の低い温度である第2の温度領域A2にある場合には補助燃料噴射弁11を作動するように設定する。これにより、冷却水の温度Twがマイナス15℃以下の低い温度である場合であっても、混合燃料21に含まれる低沸点成分の気化を促進できる。
【0026】
続くステップS3では、ステップS2で読み込んだ燃圧を実現するよう第2の燃圧ポンプ23の作動を調整し、ステップS4進む。ステップS4では、水温センサ41にて検出されたエンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twが第2の所定値T2、例えば、マイナス24℃以下であるか判定する。冷却水の温度Twが第2の所定値T2以下である場合には、ステップS5に進み、所定値T2以下でない場合にはステップS7に進む。
【0027】
ステップS5に進み、このステップS5にてヒータ電流マップ(第2のデータマップ)、例えば図4に示すヒータ電流マップを読み込む。この図4に示すように、低温領域においては、エタノール濃度が高いほどヒータ電流(加熱ヒータ12)がON状態となる温度領域を広く設定する。すなわち、マイナス24℃以下の低温領域において、ヒータ電流は、エタノール濃度20%の場合と比べて、エタノール濃度50%の場合やエタノール濃度85%の場合の方が高い温度側でもONとなるように設定される。さらに、ヒータ電流は、エタノール濃度50%の場合と比べて、エタノール濃度85%の場合の方が高い温度側でONとなるように設定される。すなわち、エタノール濃度85%の混合燃料21を用いてエンジン本体1を始動するときであって、冷却水の温度Twがマイナス24℃より高い温度である第3の温度領域B1にある場合には加熱ヒータ12がOFFとなるように設定する。他方、冷却水の温度Twがマイナス24℃以下の低い温度である第4の温度領域B2にある場合には加熱ヒータ12がONとなるように設定する。よって、高沸点であるエタノールが多量に混合燃料21に含まれている場合であっても、加熱ヒータ12により吸気通路3内が加熱され、これによりエタノールの気化熱を得ることができるため、エンジン本体1の始動性を向上させることができる。
【0028】
続いて、ステップS6に進み、ステップS5にて読み込まれたヒータ電流マップに基づきヒータ電流がONとなる。すなわち、エンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twに応じ加熱ヒータ12が通電されて吸気通路3およびその周囲が加熱される。
【0029】
続いて、ステップS7に進み、このステップS7にてスタートインジェクタ始動時のクランキング作動に合わせて作動させるよう設定する。すなわち、ステップS2にて読み込まれた燃圧マップに基づき第2の燃圧ポンプ23を制御して補助燃焼噴射弁11から吸気通路3内へ混合燃料32を噴射する。
【0030】
続いて、ステップS9に進み、このステップS9にて始動判定が行われる。エンジンが回転した場合にはステップS10に進み、エンジンが回転しない場合にはステップS7に戻る。
【0031】
ステップS10にて、ヒータ電流(加熱ヒータ12)、スタートインジェクタをOFF状態に設定し、終了となり、上述した通常の内燃機関の燃料噴射の制御が行われる。
【0032】
したがって、本実施形態に係る内燃機関の始動制御装置50によれば、エンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twに応じて、加熱ヒータ12を制御することで、補助燃料噴射弁11から吸気通路3内へ噴射した混合燃料32の気化熱を加熱ヒータ12から得ることができ、気化した状態の混合燃料33をエンジン本体1の各気筒2へ供給できる。さらに、エンジン本体1のウォータジャケット内の冷却水の温度Twに応じて、補助燃料噴射弁11および第2の燃圧ポンプ23を制御することで、補助燃料噴射弁11から吸気通路3へ噴射する混合燃料21の量を最適に調整することができる。また、この補助燃料噴射弁11とエンジン本体1の気筒2の距離が主燃料噴射弁4とエンジン本体1の気筒2の距離より長いため、その間にて補助燃料噴射弁11から噴射された混合燃料32の気化が、エンジン本体1の気筒2内へ供給されるまでの間にて促進される。
【0033】
すなわち、内燃機関内の温度が第1の所定値以下である場合は、補助燃料噴射弁を作動させると共に燃圧を上昇させるので、上流側からの燃料噴射による気化時間の実質的な増加と燃圧上昇による微粒化促進により低温始動性を改善できるし、温度が第1の所定値よりも低い第2の所定値以下である場合は、更にヒータを作動させるので、補助燃料噴射弁と燃圧上昇とヒータとの相乗効果により極低温時でも確実な始動を実現できる。
【0034】
第1のデータマップが、アルコールの混合割合に相関して、予め作成された冷却水の温度と混合燃料の圧力との関係を示すマップであることにより、アルコールの混合割合に応じて補助燃料噴射弁11から噴射する混合燃料32の量を調整でき、混合燃料32に含まれる低沸点成分の気化を促進して、この低沸点成分の気化により低温でのエンジン本体1の始動性を高めることができる。
【0035】
第2のデータマップが、アルコールの混合割合に相関して、予め作成された冷却水の温度と加熱ヒータ12の状態との関係を示すマップであることにより、アルコールの混合割合に応じて加熱ヒータ12の制御を調整でき、加熱ヒータ12を作動させるバッテリへの負荷を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る内燃機関の始動制御装置を4つの気筒を有する内燃機関に適用した一実施形態を模式的に示した図である。
【図2】本発明に係る内燃機関の始動制御装置を4つの気筒を有する内燃機関に適用した一実施形態の制御フローを示す図である。
【図3】冷却水の温度と燃圧との関係の一例を示すデータマップである。
【図4】冷却水の温度とヒータ電流との関係の一例を示すデータマップである。
【符号の説明】
【0037】
1 エンジン本体
3 吸気通路
11 補助燃料噴射弁
12 加熱ヒータ
21 混合燃料
23 第2の燃圧ポンプ
40 電子制御ユニット(ECU)
41 水温センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガソリンとアルコールとを混合した混合燃料が使用可能であって、主燃料噴射弁より上流側の吸気通路に補助燃料噴射弁を備えた内燃機関の始動を制御する内燃機関の始動制御装置において、
前記吸気通路における前記補助燃料噴射弁の下流側に設けられた加熱手段と、
前記混合燃料の供給圧力である燃圧を調整する燃圧調整手段と、
前記内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度が第1の所定値以下である場合は、前記補助燃料噴射弁を作動させると共に前記燃圧を上昇させるよう燃圧調整手段を制御し、前記温度検出手段で検出された冷却媒体の温度が前記第1の所定値よりも低い第2の所定値以下である場合は、更に前記加熱手段を作動させる制御手段とを具備する
ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載された内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段は、前記温度検出手段で検出される温度の低下に伴い前記燃圧を高くするよう前記燃圧調整手段を制御する
ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載された内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段は第1のデータマップに基づいて前記燃圧調整手段を制御し、前記第1のデータマップは、前記アルコールの混合割合毎に、予め作成された前記温度と前記燃圧との関係を示すマップである
ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載された内燃機関の始動制御装置であって、
前記制御手段は、第2のデータマップに基づいて前記加熱手段を制御し、前記第2のデータマップは、前記アルコールの混合割合毎に、予め作成された前記温度と前記加熱手段の状態との関係を示すマップである
ことを特徴とする内燃機関の始動制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−167964(P2009−167964A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9008(P2008−9008)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】