説明

利用者誘導システムと利用者誘導センタ装置と利用者誘導方法

【課題】電子マネーで決済ができ、利用者の身体等の状況と目的地までの経路上の現時点での状況とを加味した誘導情報が提供され、移動に対応して次の誘導情報が自動的に入手できる利用者誘導システムを提供する
【解決手段】利用者携帯端末20から目的地への誘導を利用者誘導センタ装置10に申込んだ時、即時に電子マネーによって料金の徴収が行なわれ、利用者の身体等の状況に加えて、路上情報収集端末30が取得した路上情報や外部情報提供者端末40から取得した道路交通情報を勘案した目的地までの経路上の現時点での状況を加味した最適な経路が検索されて、誘導が利用者携帯端末20の画面および音声によって行われ、一定時間ごとに自動的に利用者携帯端末20のGPSによって現在位置が確認され、利用者が経路より離れた場合は自動的に新たな経路が提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は利用者誘導システムに関し、特に利用者誘導センタ装置を中核とする利用者誘導システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車運転者の負荷を軽減するためのシステムとして、例えば、GPS(global positioning system;全地球測位システム)を利用したり、電波により情報サービスセンタから位置情報を受信したりすることによって、車両の走行経路と現在位置を表示部の画面上に表示したり、音声で報知したりして車両を目的地に誘導するカーナビゲーションシステムが広く利用されている。
【0003】
この車両用のナビゲーションシステムの歩行者への応用も試みられており、例えば、必要な地図情報をセンタより入手し、その入手した情報に基づいて端末で現在位置などを表示し、その情報の更新が常に正確に行なわれるナビゲーションシステムが開示されている(特許文献1参照)。図8はこの従来例のナビゲーションシステムの概略ブロック図であり、この従来のナビゲーションシステムは、端末510と、センタ520とから構成されている。
【0004】
このような構成を有する従来のナビゲーションシステムは次のように動作する。端末510はGPS受信部511が測位をした現在位置と入力部512から入力した目的地とをセンタ520に送信し、センタ520では制御部524が受信した情報を基に現在地から目的地までの最適経路を検索し、検索した最適経路中に多数の分割候補点が存在するので、先ず現在地に最も近い分割点を決定し、分割点までの地図情報などを記憶部522より取り出し、続いて、分割点より先の分割候補点までの地図情報などを予備情報として記憶部522より取り出し、先の地図情報などに付加する。さらに端末510が更新要求を出す地点として分割点を選択し、地図情報などに付加し、これらの情報を全て端末510側に送信し、端末510は送受信部513で受信して記憶部515に記憶するとともに表示部514に表示し、利用者は表示に従って進み、分割点ごとに携帯端末を操作することによって情報を更新して目的地に到達する。
【特許文献1】特開2003−307425号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来例においては利用料金の決済についての記載がないが、従来のビジネス方法では、利用料金の徴収が電気通信事業者による代行徴収や、クレジットによる決済にて行われている。そのために、利用者誘導においては利用料金の決済のために個人情報をセンタサーバに格納し、利用者からの誘導依頼の時には、利用者の取得したGPSによる現在位置を収集して目的地への案内情報の通知を行い、利用者の個人情報に基づいて利用料金の決済をおこなっているので、以下のような問題点があった。
(1)料金の徴収のためのクレジット情報登録などの操作を利用者が行わなければならないが、第三者によって不正にクレジット情報が登録された場合は不正に登録された名義人に請求が行なわれることになり、事業者・名義人共に損害を被る。
(2)クレジット情報登録などに用いられる個人情報は、センタまで送信されて格納されるため、送信中およびセンタでの格納時に情報漏えいが発生する可能性がある。
(3)現在位置と目的地だけで地図に従った誘導が行なわれるので、利用者の歩行の障害となる身体の状況と目的地までの経路上の現時点における道路状況とを加味した誘導が行えない。
(4)利用者は、移動の途中の選択された分割点において携帯端末を操作しないと次の誘導情報を入手することができない。
【0006】
本発明の目的は、電子マネーで決済ができ、利用者の身体等の状況と目的地までの経路上の現時点での状況とを加味した誘導情報が提供され、移動に対応して次の誘導情報が自動的に入手できる利用者誘導システムと利用者誘導センタ装置と利用者誘導方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の利用者誘導システムは、
第1の態様では、現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する複数の利用者携帯端末と、誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して誘導依頼を送信した利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段を有し、利用者携帯端末は、利用者誘導センタ装置からの課金をその利用者携帯端末に蓄積されている電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段を有することを特徴とする。
【0008】
第2の態様では、利用者携帯端末は、GPS測位手段で測位された現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段を有し、利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段を有することを特徴とする。
【0009】
第3の態様では、利用者携帯端末は、利用者誘導センタ装置から最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔でGPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を利用者誘導センタ装置に送信し、その利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段を有し、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在移動位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段を有することを特徴とする。
【0010】
第4の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段とを有し、利用者携帯端末は、利用者誘導センタ装置からの課金をその利用者携帯端末に蓄積されている電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段とを有することを特徴とする。
【0011】
第5の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有し、利用者携帯端末は、利用者誘導センタ装置からの課金をその利用者携帯端末に蓄積されている電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、利用者誘導センタ装置から最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔でGPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を利用者誘導センタ装置に送信し、その利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0012】
第6の態様では、利用者携帯端末は、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段と、利用者誘導センタ装置から最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔でGPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を利用者誘導センタ装置に送信し、その利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有し、
利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0013】
第7の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有し、利用者携帯端末は、利用者誘導センタ装置からの課金をその利用者携帯端末に蓄積されている電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段と、利用者誘導センタ装置から最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔でGPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を利用者誘導センタ装置に送信し、その利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0014】
各態様において、利用者携帯端末の利用者が歩行の際に使用する補助機器に設けられていて、その補助機器が通行可能な経路を判断するための参考となる機器の情報が格納されており、格納されている機器の情報が、直接通信可能な利用者携帯端末を経由して利用者誘導センタ装置に送信される補助機器情報発信端末を有していてもよい。さらに、路上に配置されて道路上の状況を撮影する複数の路上情報収集端末を有していてもよく、利用者誘導センタ装置は、その利用者誘導センタ装置が利用者携帯端末に提供した利用者誘導情報の経路の統計を解析して、路上情報収集端末の最適な配置を決定する路上情報収集端末配置最適化手段を有していてもよい。
【0015】
本発明の利用者誘導センタ装置は、
第1の態様では、現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段を有する利用者携帯端末と、誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して誘導依頼を送信した利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段を有することを特徴とする。
【0016】
第2の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段を有することを特徴とする。
【0017】
第3の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段を有することを特徴とする。
【0018】
第4の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段とを有することを特徴とする。
【0019】
第5の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0020】
第6の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0021】
第7の態様では、利用者誘導センタ装置は、利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、利用者携帯端末に最適経路の情報を送信した後、利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、その移動位置情報の示す現在位置と最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする。
【0022】
本発明の利用者誘導方法は、
利用者誘導センタ装置、利用者携帯端末、路上に配置されて道路上の状況を撮影する複数の路上情報収集端末、および利用者誘導センタ装置と利用者携帯端末と路上情報収集端末とを接続して情報を伝達する通信ネットワークを有する利用者誘導システムにおける利用者誘導方法であって、利用者誘導センタが、地図情報を格納し、路上情報収集端末から取得した路上情報を分析して地図情報と関連付けて格納し、道路交通情報を分析して地図情報と関連付けて格納するステップと、利用者携帯端末が、衛星から受信したGPS信号を解析して現在位置を算出するステップと、利用者携帯端末が、現在位置情報と目的地情報と利用者の歩行の障害となる身体状況を付して誘導依頼を利用者誘導センタ装置に送信するステップと、利用者誘導センタ装置が、誘導に対する課金情報を利用者携帯端末に送信し、その利用者携帯端末が非接触チップに蓄積した電子マネー運営者が運営する電子マネーシステムの電子マネーで決済処理を行い、誘導センタ装置が入金処理を行うステップと、利用者誘導センタ装置が決済の完了した誘導依頼の内容を解析して、その利用者誘導センタ装置に格納されている地図情報、路上情報、および道路交通情報と照合して最適経路を検索し、最適経路地図・誘導情報を作成して利用者携帯端末に送信するステップと、利用者携帯端末が、受信した最適経路地図・誘導情報を格納して表示するステップと、利用者携帯端末が、所定の時間間隔で現在位置を利用者誘導センタ装置に送信し、その利用者誘導センタ装置が現在位置を最適経路と照合して、位置の乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して利用者携帯端末に送信し、その利用者携帯端末は最適経路地図・誘導情報を更新するステップとを有する。
【0023】
代金の決済が電子マネーで行なわれるので個人情報を提示する必要がなく、路上情報収集端末で常時路上の状況を監視しているのでその時点における路面状況に対応した誘導経路の設定ができ、歩行の障害となる身体状況を参照して経路の選択が行なわれるので歩行の障害となる身体状況に対応した最適経路が設定され、定期的に取得した利用者携帯端末の現在移動位置が最適経路より離れている場合には自動的に新規経路情報が作成されるので利用者携帯端末は特に操作を行なう必要がない。
【発明の効果】
【0024】
本発明の利用者誘導システムには、以下のような効果がある。即ち、
第1の効果は、料金の支払・徴収が利用者携帯端末にチャージされた電子マネーにより即座に確実に行えるので、これまでのような第三者によって不正にクレジット情報が登録された場合の事業者・名義人が受ける損害を低減できることにある。
【0025】
第2の効果は、クレジット情報登録などに用いられる個人情報は利用者誘導センタ装置に事前に登録する必要がないので、個人情報送信中および個人情報格納時における情報漏えいの被害を低減することができることにある。
【0026】
第3の効果は、利用者誘導センタ装置が、路上情報収集端末より配信された情報ならびに外部道路交通情報を収集して分析し、最適経路検索機能により経路の状態や利用者の身体等の状況に応じた最適経路を検索するので、利用者の身体等の状況と目的地までの経路上の現時点での道路交通状況とを加味した誘導ができることにある。
【0027】
第4の効果は、利用者誘導センタ装置が指定した時間間隔で現在移動位置を確認し、利用者が経路から外れた場合には補正情報を音声と画像情報とで提供するので、利用者は携帯端末を操作することなく効率良く目的地に到着できることにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の利用者誘導システムでは、利用者が所有する利用者携帯端末から目的地への誘導を利用者誘導センタ装置に申し込んだ時、即時に料金の徴収が電子マネーで行なわれ、誘導に必要な情報を携帯端末に送信したときでも利用者誘導センタ装置には最低限の個人情報のみしか格納されず、利用者の身体等の状況や目的地までの経路上の現時点での状況とを加味した最適な経路が検索されて、誘導が利用者携帯端末の画面および音声にて行われ、一定時間ごとに利用者の現在位置が確認され、利用者が最適経路より離れた場合は自動的に新たな経路が提示されることに特徴がある。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の構成について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の利用者誘導システムの模式的ブロック構成図である。図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態の利用者誘導システム1は、中核となる利用者誘導センタ装置10、音声/データ通信機能と情報記憶機能とGPS機能と非接触形ICを用いた電子マネー機能とを有する利用者携帯端末20、映像情報収集・配信機能を有する路上情報収集端末30、道路交通情報を提供する外部情報提供者端末40、およびこれらと接続して情報を伝達するインターネットなどの通信ネットワーク50から構成されている。道路交通情報を入手する手段が別にあれば必ずしも通信ネットワーク50と接続する外部情報提供者端末40はなくてもよい。これらの利用者誘導センタ装置10、利用者携帯端末20、および路上情報収集端末30は、プログラム制御により動作し、通信ネットワーク50を介して相互に接続されている。
【0030】
図2は本実施の形態の利用者誘導センタ装置の機能的ブロック構成図である。利用者誘導センタ装置10は、ワークステーション・サーバー等の情報処理装置によって構成され、入力部11、データ処理装置12、記憶部14、出力部15、マイク111、ユーザ入力部112、画像表示部151、スピーカ152を備えている。
【0031】
入力部11は、通信ネットワーク50を経由して利用者携帯端末20、路上情報収集端末30および、例えば財団法人日本道路交通情報センターなどの外部情報提供者端末40と接続し、マイク111から音声を、キーボードなどのユーザ入力部112から利用者の指示を入力できる。
【0032】
出力部15は、通信ネットワーク50を経由して利用者携帯端末20、路上情報収集端末30、外部情報者提供端末40と接続し、データを画像表示部151に表示し、必要に応じスピーカ152から音声が発信される。
【0033】
データ処理装置12は、各部の処理を制御する中央処理部139、外部交通情報取得部121、外部交通情報分析部122、路上情報取得部123、路上情報分析部124、誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部125、課金処理部126、課金受領部127、最適経路検索部128、最適経路地図・誘導情報作成部129、最適経路地図・誘導情報送信部130、利用者位置定時受理部131、定時利用者位置判定部132、新規経路情報作成部133、新規経路情報送信部134、誘導経路統計解析部135、および路上情報収集端末配置変更部136を有する。
【0034】
記憶部14は、地図情報格納部141、外部交通情報分析結果格納部142、路上情報分析結果格納部143、利用者誘導情報格納部144、課金情報格納部145、および路上情報収集端末位置格納部146を有する。
【0035】
外部交通情報取得部121、外部交通情報分析部122、路上情報取得部123、路上情報分析部124、地図情報格納部141、外部交通情報分析結果格納部142、および路上情報分析結果格納部143により道路状況把握手段が構成され、課金処理部126、課金受領部127、および課金情報格納部145により課金手段が構成され、誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部125、最適経路検索部128、最適経路地図・誘導情報作成部129、最適経路地図・誘導情報送信部130、および利用者誘導情報格納部144により最適経路検索誘導手段が構成され、利用者位置定時受理部131、定時利用者位置判定部132、新規経路情報作成部133、および新規経路情報送信部134により最適経路再設定手段が構成される。誘導経路統計解析部135、路上情報収集端末配置変更部136、および路上情報収集端末位置格納部146により路上情報収集端末配置最適化手段が構成される。
【0036】
道路状況把握手段では、予め地図情報格納部141に全誘導範囲の地図と道路、建物等の主要構成要素の情報を格納しており、外部交通情報取得部121で外部情報提供者からの道路交通情報を取得し、外部交通情報分析部122で分析して地図情報と関連付けて外部交通情報分析結果格納部142に格納し、路上情報取得部123で各地に配置された路上情報収集端末30からの混雑状態、障害物等の路上情報を取得し、路上情報分析部124で分析して地図情報と関連付けて路上情報分析結果格納部143に格納する。
【0037】
最適経路検索誘導手段では、誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部125で利用者携帯端末20からの誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況を受理し、課金手段により入金が確認されると、最適経路検索部128が地図情報格納部141、外部交通情報分析結果格納部142、および路上情報分析結果格納部143を参照して利用者の現在位置、目的地、歩行の障害となる身体状況に対応した最適経路を検索し、最適経路地図・誘導情報作成部129で最適経路地図・誘導情報を作成し、最適経路地図・誘導情報送信部130により映像および音声として利用者携帯端末に送信するとともに利用者誘導情報格納部144に格納する。ここで歩行の障害となる身体状況とは車椅子利用、階段回避、急傾斜地昇降困難といった歩行に影響を及ぼすサービス利用時の身体等の状況であり、歩行の障害となる身体状況については予め項目を設定しておき利用者端末が項目を選択するようにすれば経路の検索が容易となる。
【0038】
課金手段は電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムを利用した課金手段であり、課金手段では、課金処理部126が誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部125から誘導依頼があった旨の通知を受けると、課金処理部126が所定の金額の電子マネーでの支払要求を利用者携帯端末20に送信し、利用者携帯端末20から通信ネットワーク50を介して電子マネーの送達を受けると課金受領部127が入金処理を行い、その結果が課金情報格納部145に格納される。
【0039】
最適経路再設定手段では、誘導中の利用者携帯端末20から予め設定されている時間間隔で送信された現在移動位置情報が利用者位置定時受理部131で受信されると、定時利用者位置判定部132が利用者誘導情報格納部144に格納されている最適経路と比較して、現在移動位置が最適経路から所定の範囲以上に離れていると、新規経路情報作成部133が現在移動位置を始点とし目標地を終点とする新規経路情報を作成し、新規経路情報送信部134により利用者携帯端末20に送信する。
【0040】
路上情報収集端末配置最適化手段では、誘導経路統計解析部135が、利用者誘導情報格納部144に格納されている利用者誘導履歴から誘導経路を統計的に解析して、路上情報収集端末配置変更部136が効率的な配置案を作成して、路上情報収集端末位置格納部146に格納する。
【0041】
利用者携帯端末20に提供した誘導経路情報を誘導経路統計解析機能により分析した結果に基づき利用頻度の高い路上を中心に路上情報収集端末30の設置を行うので、路上情報収集端末30を効率的に設置できるという効果がある。
【0042】
利用者誘導センタ装置10は、このように外部情報提供者端末40から入力した道路交通情報と、所定の路上に設置されている複数の路上情報収集端末30から入力した路上情報とを分析して地図情報格納部141に格納されている地図情報と関連付けて格納し、利用者携帯端末20から誘導依頼を受けると利用者携帯端末20にチャージされている電子マネーによって誘導のための課金を受領し、利用者の現在地と目的地と身体状況に基づいて、格納されている地図情報、外部交通情報、路上情報を参照して最適経路を検索して、経路地図と誘導情報を作成して利用者携帯端末20に映像および音声で送信し、所定の時間間隔で利用者携帯端末20の現在移動位置情報を取得して最適経路との乖離を判断し、所定以上の乖離を生じたときには新たな現在移動位置に対応した誘導情報を作成して利用者携帯端末20に送信する機能を有する。
【0043】
また、利用者誘導情報格納部144に格納されている利用者誘導情報を参照して誘導経路統計解析を行って、路上情報収集端末30の配置を適正化する機能を有する。
【0044】
図3は本実施の形態の利用者携帯端末の機能的ブロック構成図である。利用者携帯端末20は、携帯電話機能の他にGPS機能と電子マネー入出金機能とを有する利用者誘導装置でもあり、入力部21、音声・データ通信部22、データ処理装置23、記憶部24、出力部25、マイク211、ユーザ入力部212、画像表示部251、スピーカ252、GPS入力部271を備える。
【0045】
入力部21と出力部25は通信アンテナ26を経由して通信ネットワーク50と接続し、GPS入力部271はGPSアンテナ27と接続して人工衛星の電波を受信し、マイク211から音声を、ユーザ入力部212からオペレータの指示を入力できる。出力部25はデータを画像表示部251に表示し、必要に応じスピーカ252から音声が発信される。音声データ通信部22は入力部21、出力部25、データ処理装置23と接続して、音声・データの外部との間の通信機能を果たす。
【0046】
データ処理装置23は、各部の処理を制御する中央処理部239、現在位置取得部231、課金情報入力部232、課金決済部233、誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況送信部234、および定時位置送信部235を有する。記憶部24は、誘導情報格納部241、位置確認時間格納部242、および電子マネー蓄積用非接触ICチップ243を有する。
【0047】
利用者携帯端末20は、通信アンテナ26を経由して通信ネットワーク50と接続し、GPS入力部271がGPSアンテナ27を経由して人工衛星の電波を受信し、現在位置取得部231が入力したGPSデータから現在位置を取得する。
【0048】
誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況送信部235では、利用者から入力された目的地情報・歩行の障害となる身体状況が、現在位置取得部231で取得された現在位置情報とともに利用者からの誘導依頼の入力によって音声・データ通信部22を経由して誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況として利用者誘導センタ装置10に送信される。歩行の障害となる身体状況とは車椅子利用、階段回避、急傾斜地昇降困難といった歩行に影響を及ぼすサービス利用時の身体等の状況であり、予め作成されたフォーマットにより選択するようになっていれば、入力も利用者誘導センタ10における処理も容易となる。
【0049】
利用者誘導センタ装置10からの誘導依頼に対する課金情報を課金情報入力部232が利用者誘導センタ装置10から受けると、課金決済部233が電子マネー蓄積用非接触ICチップ243に蓄積されている電子マネーから課金を引き落として利用者誘導センタ装置10に通信ネットワーク50を介して送達する。電子マネーによる決済には現在開発されている携帯電話を利用した電子マネー決済システムが応用できる。
【0050】
利用者誘導センタ装置10から最適経路地図・誘導情報を受信すると画像表示部251に表示し、必要に応じてスピーカ252から音声出力し、内容を誘導情報格納部241に格納する。また、利用者携帯端末20の位置確認時間格納部242には最適経路地図・誘導情報を受信した際に利用者が入力した位置確認時間間隔が格納され、所定の時刻になると定時位置送信部235から現在位置取得部231で取得された現在の移動位置情報が利用者誘導センタ装置10に送信され、現在移動位置が最適経路から乖離していて、利用者誘導センタ装置10から新規の経路情報が送信されると、誘導情報格納部241の格納内容を更新して新しい誘導情報を画像表示部251に表示し、必要に応じてスピーカ252から音声出力する。利用者が目的地の位置への到着を入力すると位置確認時間格納部242と誘導情報格納部241との格納内容は削除される。
【0051】
図4は本実施の形態の路上情報収集端末のブロック構成図である。路上情報収集端末30は、入出力部31とカメラ制御部32とカメラ33と通信アンテナ34とを有し、道路を見通せる場所に設置されて、カメラ32で撮像した道路の映像を通信ネットワーク50を経由して利用者誘導センタ装置10に送信する。カメラ33は固定でもよいが、利用者誘導センタ装置10から通信ネットワーク50を経由してカメラ制御部32で方向やズームが制御されてもよい。
【0052】
次に、図5のフローチャートを参照して本発明の第1の実施の形態の動作について詳細に説明する。図5は本発明の第1の実施の形態の利用者誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【0053】
利用者誘導システムの動作には、ステップS101〜ステップS105の道路状況把握ステップと、ステップS201〜ステップS209の課金・最適経路検索誘導ステップと、ステップS301〜ステップS308の最適経路再設定ステップと、ステップS401、ステップS402の路上情報収集端末配置最適化ステップとがある。
【0054】
道路状況把握ステップでは、利用者誘導センタ装置10は地図情報を格納し(ステップS101)、路上情報収集端末30は取得した路上情報を利用者誘導センタ装置20に送信し(ステップS102)、利用者誘導センタ装置10は路上情報を分析して地図情報と関連させて格納する(ステップS103)。外部情報提供者端末40は定期的に道路交通情報を送信し(ステップS104)、利用者誘導センタ装置10は道路交通情報を分析して地図情報と関連させて格納し(ステップS105)、ステップS103、S105は繰り返される。
【0055】
課金・最適経路検索誘導ステップでは、利用者携帯端末20は入力したGPS信号を解析して現在位置を算出する動作を繰り返し(ステップS201)、利用者携帯端末20は利用者が入力した目的地情報・歩行の障害となる身体状況を、GPSで取得した現在位置情報とともに誘導依頼として利用者誘導センタ装置20に送信する(ステップS202)。歩行の障害となる身体状況とは車椅子利用・階段回避などサービス利用時の身体等の状況である。利用者誘導センタ装置10では電子マネーによる課金情報を利用者携帯端末20に送信し(ステップS203)、利用者携帯端末20は非接触チップ243から電子マネーを引き落として利用者誘導センタ装置10に送達し(ステップS204)、利用者誘導センタ装置10は入金処理を行い(ステップS205)、利用者携帯端末20からの依頼内容を解析し(ステップS206)、把握している道路状況に基づいて最適経路を検索し(ステップS207)、決定した最適経路の最適経路地図・誘導情報を映像、必要に応じ音声で利用者携帯端末20に送信し(ステップS208)、利用者携帯端末20は最適経路地図・誘導情報を格納するとともに画像表示部251に表示し、あるいはスピーカ252より音声として出力し、(ステップS209)、利用者は最適経路地図・誘導情報に従って目的地に向かう。
【0056】
最適経路再設定ステップでは、利用者携帯端末20は位置確認時間間隔を設定して格納して(ステップS301)、確認時間を待ち(ステップS302N)、確認時間がきたら(ステップS302Y)、現在移動位置情報を利用者誘導センタ装置10に送信し(ステップS303)、利用者誘導センタ装置10は利用者移動位置を判定し(ステップS304)、最適経路と利用者の現在移動位置とを対比し、最適経路上にあるときは次の現在位置情報を待ち(ステップS305Y)、最適経路から乖離しているときには(ステップS305N)、新経路を設定し(ステップS306)、新経路地図・誘導情報を利用者携帯端末20に送信し(S307)、利用者携帯端末20は格納している最適経路地図・誘導情報を新経路地図・誘導情報に更新して格納・表示を行う(S209)。利用者携帯端末20は目的地に到着していないのならば(ステップS308N)、ステップS302に戻り、目的地に到着したならば(ステップS308Y)、処理を終了する。
【0057】
路上情報収集端末配置最適化ステップでは、利用者誘導センタ装置10は利用者誘導情報格納部144に格納されている利用者誘導履歴から誘導経路を統計的に解析して(ステップS401)、路上情報収集端末30の効率的な配置変更案を作成する(ステップS402)。路上情報収集端末30は変更案に従って配置位置が変更される。
【0058】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図6は本発明の第2の実施の形態の利用者誘導システムの模式的ブロック構成図である。
【0059】
本実施の形態においては、利用者の歩行上の障害となる身体等の状況を的確に伝える手段として、利用者が歩行に利用する、杖、ベビーカー、車椅子等の補助機器に、通行可能な経路を判断するためのその機器のサイズなどの機器の情報を格納してその情報を発信する補助機器情報発信端末60を有する点が第1の実施の形態と異なるだけであり、その他の構成は第1の実施の形態と同じなので、同じ構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
第1の実施の形態では、車椅子利用・階段回避などサービス利用時の歩行上の障害となる身体等の状況を誘導依頼時に利用者が利用者携帯端末20に入力していたが、第2の実施の形態では、歩行の制限となる情報が予め利用者携帯端末20に送信可能になるように記録された補助機器情報発信端末60がそれぞれの補助機器に設けられており、利用者携帯端末20からの指示により利用者携帯端末20を経由して利用者誘導センタ装置10に送信される。利用者携帯端末20と補助機器情報発信端末60との間の通信手段は電波や赤外線のような光であってもよく、有線であってもよく、補助機器情報発信端末60は補助機器に取り外し可能に取り付けられていてもよい。
【0061】
次に、図7のフローチャートを参照して本発明の第2の実施の形態の動作について詳細に説明する。図7は本発明の第2の実施の形態の利用者誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。第2の実施の形態では、道路状況把握ステップと、最適経路再設定ステップと、路上情報収集端末配置最適化ステップとは、第1の実施の形態と同じなので記載を省略し、第1の実施の形態と異なる課金・最適経路検索誘導ステップについてのみ説明する。
【0062】
課金・最適経路検索誘導ステップでは、利用者携帯端末20は入力したGPS信号を解析して現在位置を算出する動作を繰り返し(ステップS501)、利用者携帯端末20は利用者が入力した目的地情報・歩行の障害となる身体状況をGPSで取得した現在位置情報とともに誘導依頼として利用者誘導センタ装置20に送信する(ステップS502)。歩行の障害となる身体状況とは補助機器情報発信部60に格納されていない階段回避、急傾斜地昇降困難などサービス利用時の身体等の状況である。利用者誘導センタ装置10では電子マネーによる課金情報を利用者携帯端末20に送信し(ステップS503)、利用者携帯端末20は非接触チップ243から電子マネーを引き落として利用者誘導センタ装置10に通信ネットワーク50を経由して送達し(ステップS504)、利用者誘導センタ装置10は入金処理を行う(ステップS505)。この段階で補助機器情報発信端末60に記憶されている歩行補助器具使用可能条件が利用者携帯端末20を経由して利用者誘導センタ装置10に送信される(ステップS506、507)。このステップはステップS502の誘導依頼に引き続いて行なわれてもよい。利用者誘導センタ装置10は利用者携帯端末20からの依頼内容を解析し(ステップS508)、把握している道路状況に基づいて最適経路を検索し(ステップS509)、決定した最適経路の最適経路地図・誘導情報を映像、必要に応じ音声で利用者携帯端末20に送信し(ステップS510)、利用者携帯端末20は最適経路地図・誘導情報を格納するとともに画像表示部251に表示し、あるいはスピーカ252より音声として出力し、(ステップS511)、利用者は最適経路地図・誘導情報に従って目的地に向かう。
【0063】
以上のように、本実施の形態によれば、補助機器情報発信端末60を利用することにより、歩行補助器具の使用可能条件を正確に利用者誘導センタ装置10に伝えるので、利用者の入力の負荷を軽減することができ、かつより適切な誘導を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1の実施の形態の利用者誘導システムの模式的ブロック構成図である。
【図2】本実施の形態の利用者誘導センタ装置の機能的ブロック構成図である。
【図3】本実施の形態の利用者携帯端末の機能的ブロック構成図である。
【図4】本実施の形態の路上情報収集端末のブロック構成図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の利用者誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態の利用者誘導システムの模式的ブロック構成図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の利用者誘導システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】従来例のナビゲーションシステムの概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
1 利用者誘導システム
10 利用者誘導センタ装置
11、21 入力部
12、23 データ処理装置
14、24 記憶部
15、25 出力部
20 利用者携帯端末
22 音声・データ通信部
26 通信アンテナ
27 GPSアンテナ
30 路上情報収集端末
31 入出力部
32 カメラ制御部
33 カメラ
40 外部情報提供者端末
50 通信ネットワーク
60 補助機器情報発信端末
111、211 マイク
112、212 ユーザ入力部
121 外部交通情報取得部
122 外部交通情報分析部
123 路上情報取得部
124 路上情報分析部
125 誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部
126 課金処理部
127 課金受領部
128 最適経路検索部
129 最適経路地図・誘導情報作成部
130 最適経路地図・誘導情報送信部
131 利用者位置定時受理部
132 定時利用者位置判定部
133 新規経路情報作成部
134 新規経路情報送信部
135 誘導経路統計解析部
136 路上情報収集端末配置変更部
139、239 中央処理部
141 地図情報格納部
142 外部交通情報分析結果格納部
143 路上情報分析結果格納部
144 利用者誘導情報格納部
145 課金情報格納部
146 路上情報収集端末位置格納部
151、251 画像表示部
152、252 スピーカ
231 現在位置取得部
232 課金情報入力部
233 課金決済部
234 誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況送信部
235 定時位置送信部
241 誘導情報格納部
242 位置確認時間格納部
243 電子マネー蓄積用非接触ICチップ
271 GPS入力部
510 端末
511 GPS受信部
512 入力部
513、521 送受信部
514 表示部
515 記憶部
516、524 制御部
520 センタ
522 記憶部
523 外部情報収集部
S101〜S105、S201〜S209、S301〜S308、S401、S402、S501〜S511 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段を有する複数の利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを、前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段を有し、
前記利用者携帯端末は、前記利用者誘導センタ装置からの課金を該利用者携帯端末に蓄積されている前記電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段を有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項2】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者携帯端末は、前記GPS測位手段で測位された現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段を有し、
前記利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段を有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項3】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者携帯端末は、前記利用者誘導センタ装置から前記最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔で前記GPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を前記利用者誘導センタ装置に送信し、該利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は前記最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段を有し、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段を有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項4】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを、前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段とを有し、
前記利用者携帯端末は、前記利用者誘導センタ装置からの課金を該利用者携帯端末に蓄積されている前記電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段とを有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項5】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有し、
前記利用者携帯端末は、前記利用者誘導センタ装置からの課金を該利用者携帯端末に蓄積されている前記電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、前記利用者誘導センタ装置から前記最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔で前記GPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を前記利用者誘導センタ装置に送信し、該利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は前記最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項6】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者携帯端末は、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段と、前記利用者誘導センタ装置から前記最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔で前記GPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を前記利用者誘導センタ装置に送信し、該利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は前記最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有し、
前記利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項7】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する複数の利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおいて、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを、前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有し、
前記利用者携帯端末は、前記利用者誘導センタ装置からの課金を該利用者携帯端末に蓄積されている前記電子マネーシステムの電子マネーから引き落としが可能とされている電子マネー蓄積決済手段と、現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とを含む誘導依頼を送信する手段と、前記利用者誘導センタ装置から前記最適経路の情報を受領したあと、所定の時間間隔で前記GPS測位手段で取得した現在の移動位置を示す現在移動位置情報を前記利用者誘導センタ装置に送信し、該利用者誘導センタ装置から現在の移動位置に対応した新規経路情報が送信された場合は前記最適経路の情報を更新する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導システム。
【請求項8】
前記利用者携帯端末の利用者が歩行の際に使用する補助機器に設けられていて、該補助機器が通行可能な経路を判断するための参考となる機器の情報が格納されており、格納されている機器の情報が、直接通信可能な前記利用者携帯端末を経由して前記利用者誘導センタ装置に送信される補助機器情報発信端末を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の利用者誘導システム。
【請求項9】
さらに、路上に配置されて道路上の状況を撮影する複数の路上情報収集端末を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の利用者誘導システム。
【請求項10】
前記利用者誘導センタ装置は、該利用者誘導センタ装置が前記利用者携帯端末に提供した利用者誘導情報の経路の統計を解析して、前記路上情報収集端末の最適な配置を決定する路上情報収集端末配置最適化手段を有する、請求項9に記載の利用者誘導システム。
【請求項11】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段を有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段を有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項12】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段を有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項13】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段を有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項14】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段とを有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項15】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項16】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項17】
現在位置情報と目的地情報とを含む誘導依頼を送信する手段とGPS測位手段とを有する利用者携帯端末と、前記誘導依頼を受け付けてこれに示される現在位置から目的地までの最適経路を検索して前記誘導依頼を送信した前記利用者携帯端末に返信する利用者誘導センタ装置とを備えた利用者誘導システムにおける利用者誘導センタ装置において、
前記利用者誘導センタ装置は、前記利用者携帯端末に誘導のための料金を課金して電子マネー運営者の運営する電子マネーシステムにより回収することを前記誘導依頼を受け付けた時点で行う課金手段と、利用者の現在位置情報と目的地情報に加えて利用者の歩行の障害となる身体状況とから最適経路を検索して誘導する最適経路検索誘導手段と、前記利用者携帯端末に前記最適経路の情報を送信した後、前記利用者携帯端末からの現在の移動位置情報を受けると、該移動位置情報の示す現在移動位置と前記最適経路との乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信する最適経路再設定手段とを有することを特徴とする利用者誘導センタ装置。
【請求項18】
通信ネットワークと接続する入力部および出力部と、データ処理装置と、記憶部とを備え、
前記データ処理装置は、
前記道路状況把握手段である、外部交通情報取得部、外部交通情報分析部、路上情報取得部、および路上情報分析部と、
前記課金手段である、課金処理部、および課金受領部と、
前記最適経路検索誘導手段である、誘導依頼・現在位置情報・目的地情報・身体状況受理部、最適経路検索部、最適経路地図・誘導情報作成部、および最適経路地図・誘導情報送信部と、
前記最適経路再設定手段である、利用者位置定時受理部、定時利用者位置判定部、新規経路情報作成部、および新規経路情報送信部と、を有し、
前記記憶部は、
前記道路状況把握手段である、地図情報格納部、外部交通情報分析結果格納部、および路上情報分析結果格納部と、
前記課金手段である、課金情報格納部と、
前記最適経路検索誘導手段である利用者誘導情報格納部とを有する、請求項17に記載の利用者誘導センタ装置。
【請求項19】
前記利用者誘導センタ装置が前記利用者携帯端末に提供した利用者誘導情報の経路の統計を解析して、前記路上情報収集端末の最適な配置を決定する路上情報収集端末配置最適化手段を有する、請求項11から請求項17のいずれか1項に記載の利用者誘導センタ装置。
【請求項20】
前記データ処理装置は、前記路上情報収集端末配置最適化手段である、誘導経路統計解析部、および路上情報収集端末配置変更部を有し、前記記憶部は、前記路上情報収集端末配置最適化手段である路上情報収集端末位置格納部を有する、請求項19に記載の利用者誘導センタ装置。
【請求項21】
利用者誘導センタ装置、利用者携帯端末、路上に配置されて道路上の状況を撮影する複数の路上情報収集端末、および前記利用者誘導センタ装置と前記利用者携帯端末と前記路上情報収集端末とを接続して情報を伝達する通信ネットワークを有する利用者誘導システムにおける利用者誘導方法であって、
前記利用者誘導センタが、地図情報を格納し、前記路上情報収集端末から取得した路上情報を分析して前記地図情報と関連付けて格納し、道路交通情報を分析して前記地図情報と関連付けて格納するステップと、
前記利用者携帯端末が、衛星から受信したGPS信号を解析して現在位置を算出するステップと、
前記利用者携帯端末が、現在位置情報と目的地情報と利用者の歩行の障害となる身体状況を付して誘導依頼を前記利用者誘導センタ装置に送信するステップと、
前記利用者誘導センタ装置が、誘導に対する課金情報を前記利用者携帯端末に送信し、該利用者携帯端末が非接触チップに蓄積した電子マネー運営者が運営する電子マネーシステムの電子マネーで決済処理を行い、前記誘導センタ装置が入金処理を行うステップと、
前記利用者誘導センタ装置が決済の完了した誘導依頼の内容を解析して、該利用者誘導センタ装置に格納されている地図情報、路上情報、および道路交通情報と照合して最適経路を検索し、最適経路地図・誘導情報を作成して前記利用者携帯端末に送信するステップと、
前記利用者携帯端末が、受信した最適経路地図・誘導情報を格納して表示するステップと、
前記利用者携帯端末が、所定の時間間隔で現在位置を前記利用者誘導センタ装置に送信し、該前記利用者誘導センタ装置が現在移動位置を最適経路と照合して、位置の乖離が所定距離以上あるかを確認し、所定距離以上ある場合には、現在移動位置と目的地とを結ぶ最適経路を検索し、新規経路情報を作成して前記利用者携帯端末に送信し、該利用者携帯端末は前記最適経路地図・誘導情報を更新するステップとを有する、利用者誘導方法。
【請求項22】
前記利用者誘導システムは、前記利用者携帯端末の利用者が歩行の際に使用する補助機器に設けられていて通行可能な経路を判断するための参考となる前記補助機器の情報が格納されており、格納されている補助機器の情報が直接通信可能な前記利用者携帯端末を経由して前記利用者誘導センタ装置に送信される補助機器情報発信端末を有し、
誘導依頼に付せられる条件として、前記補助機器の情報が前記利用者誘導センタ装置に送信されるステップを含む、請求項21に記載の利用者誘導方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−133060(P2006−133060A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−321904(P2004−321904)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】