説明

包装部材

【課題】一枚の段ボール紙から折り上げ、薄型携帯電話本体及び電池パック等各種形状の付属品を収納するための凹みを形成し、これらの凹みに緩衝機能を持たせて、製品本体及び付属品が破損することの無いように収納し、かつ、コンパクトに効率的に収納することができるようにし、しかも、折り上げる時間を短縮し、段ボール紙の使用量を減らしてコスト削減を図るようにした包装部材を提供する。
【解決手段】段ボールを折り曲げることによって形成され、外箱200Cの中に組み込む包装部材であって、アクセサリートレイ200Bと緩衝トレイ200Aとから構成され、前記アクセサリートレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成し、かつ、前記緩衝トレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成するとともに、この底面の裏側に凸部が形成され、前記アクセサリートレイの前記凹部に、前記緩衝トレイの裏側の前記凸部が嵌着される包装部材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話及びその付属品を包装するための段ボール製の包装部材に関する。詳しくは、スマートフォン等の携帯情報端末の機能を融合した多機能型の薄型携帯電話及びその付属品を包装するための包装部材であって、一枚の段ボール紙から折り上げることによって複数箇所の収納部を形成し、製品本体及びその付属部品をコンパクトに収納できるようにした包装部材に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品或いは液晶ディスプレイ等ガラス部品を内蔵するデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、特にスマートフォン等多機能型の薄型携帯電話等の電子機器は、落下や外部からの衝撃に対して弱く破損し易い。このため、これらの製品本体を緩衝材で包み、その周りに付属品及び取り扱い説明書等を収納することが行われている。スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話本体は、電池パック、充電アダプタ等の付属品と一緒に包装することが多く、そのため形状の異なるものを一つの箱のスペースに効率的に収容する必要がある。例えば、従来の携帯電話を包装する例では、携帯電話本体と電池に形状をあわせた樹脂成型品の内箱を段ボール製の外箱に装着する方式となっている。また他の方法としては、スポンジなどの不定型なクッション材を段ボール製の外箱と本体及び電池との隙間に詰めることが行われている。その他、スマートフォン等の多機能型の特に、薄型携帯電話を包装するための段ボール製包装部材の従来例を以下に示す。図21に示すように、外箱200C'に下段にアクセサリートレイ200B'及びその上に緩衝トレイ200A'を載置する。下段のアクセサリーレイ200B'の詳細を図20に示し、四方の側壁に囲まれた凹部に各種形状の付属品を収納する。例えば、凹部300B'におけるフラップ7B'によって仕切られた部位に、PC接続用USBケーブル、充電ケーブル、イヤホン変換アダプタ等の付属品を区分けして収納する。上段の、緩衝トレイ200A'の詳細を図19に示し、四方の側壁に囲まれた凹部300A'にスマートフォン本体及び電池パック、電池カバーを収納する。なお、緩衝トレイ200A'の展開図である緩衝トレイ段ボール100A'として図18に示す。これらのアクセサリーレイ200B'及び緩衝トレイ200A'によると、例えば、図18に示す緩衝トレイ段ボール100A'は、矩形状の段ボール紙素材から四隅を落とした異形状に構成されるので、段ボール紙素材の使用歩留まりが低い。しかも、緩衝トレイ段ボール100A'は、側壁や各種形状のフラップと折り目が複雑に絡むように設計されているので、組み立て手順が複雑になり折り曲げ難いので工数が掛かってコスト高になる。他に、下段のアクセサリートレイの側壁の上縁に緩衝トレイを載せるので積層した全体の高さが高くなる。
【0003】
他に、本出願人は先に薄型ではない携帯電話に関する包装箱の提案をしている。具体的には、以下のような構成からなる。一枚の段ボール紙を折り上げることによって、携帯電話等電子機器の製品本体及びバッテリー等の付属品を収納するための凹みを夫々形成し、これらの凹みに製品本体及び付属品を安全、かつ、確実に収納することを目的とする。しかも、場合によっては段ボール紙を平坦状に折り畳んだ状態で納品し、製品を包装するラインにおいて折畳み体から瞬時に直方体状の箱体へと折り上げることによって製品本体或いは付属品を収納することを目的とするものである。そして、その構成は、略長方形の一枚の段ボールが複数の折り目、或いは切れ目を介して上面、底面、左右の側壁、内側壁等に仕切られ、前記段ボールを折り上げることによって略直方体状の箱体が形成され、この直方体状の箱体は前記上面、前記底面、左右の前記側壁、一方の側壁に内側から折り重なる前記内側壁等から構成され、前記上面の中央に主体部及びこれに隣接して付属部が設けられ、かつ、前記主体部は、前記底面の一部が左右の前記側壁、前記内側壁及び前後の主体側片によって囲まれるように凹みが形成され、一方、前記付属部は、前記上面の一部が折り目を介して前記底面側へ折り曲げられることによって凹みが形成された包装部材であって、前記上面又は前記内側壁に夫々折り目を介して種々のストッパー片を設け、これらのストッパー片は折り目から前記箱体の内側へ曲げられ、かつ、これらのストッパー片は前記主体部の前後の前記主体側片の夫々背面側に位置することを特徴とする(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開2010−137877号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上に説明したようにスマートフォン等多機能型の薄型携帯電話等電子機器及びその付属品を包装するための従来の包装部材に関しては、以下に示すような課題を抱えている。
【0006】
スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話本体の他に各種形状の付属品を収納するための包装部材となるアクセサリートレイに緩衝トレイを積層した高さが高くなる。また、段ボール紙素材の使用歩留まりが低い。また、緩衝トレイを組み立てるための工数がかかりコスト高になる等の問題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、一枚の段ボール紙から折り上げ、スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話本体及び電池パック等各種形状の付属品を収納するための凹みを形成し、これらの凹みに緩衝機能を持たせることによって、製品本体及び付属品が破損することの無いように収納し、かつ、コンパクトに効率的に収納することができるようにした包装部材を提供することにある。しかも、一枚の段ボール紙から折り上げる時間を短縮し、かつ、段ボール紙の使用量を減らすことによってコスト削減を図るようにした包装部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、段ボールを折り曲げることによって形成され、外箱の中に組み込む包装部材であって、アクセサリートレイと緩衝トレイとから構成され、前記アクセサリートレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成し、かつ、前記緩衝トレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成するとともに、この底面の裏側に凸部が形成され、前記アクセサリートレイの前記凹部に、前記緩衝トレイの裏側の前記凸部が嵌着されることを特徴とする。請求項2の発明は、請求項1の発明の上記特徴に加えて、前記アクセサリートレイの前記凹部中央に、底面から前後一対のフラップが略直立し、これらのフラップの上辺に左右逆向きの一対のL字状辺が形成され、前記一対のL字状辺に、前記緩衝トレイの裏側の凸部が嵌着されることを特徴とする。請求項3の発明は、請求項1の発明の上記特徴に加えて、前記緩衝トレイは、下段緩衝トレイ部材に中段緩衝トレイ部材を係止した構成からなり、前記下段緩衝トレイ部材における左右の前記側壁に鈍角の角部を設け、一方、前記中段緩衝トレイ部材における前後の前記側壁に楔状の突起を設け、前記角部に前記突起を係止することを特徴とする。請求項4の発明は、請求項1の発明の上記特徴に加えて、前記緩衝トレイの前記凹部に上段緩衝トレイ部材を載置し、この上に携帯電話本体を収納することを特徴とする。請求項5の発明は請求項1の発明の上記特徴に加えて、前記アクセサリートレイの前記凹部に、付属品を収納することを特徴とする。
【0009】
ここで、本明細書でいう「緩衝トレイ」とは、液晶ディスプレイを備えるスマートフォン等多機能型の薄型携帯電話本体を破損することの無いように装入するための桶状の包装部材をいう。また、「アクセサリートレイ」とは、各種形状の付属部品を効率的に収納するための桶状の包装部材をいう。
【発明の効果】
【0010】
本発明にかかわる段ボール製の包装部材によれば、スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話本体及び電池パック等の付属品を収納するに当たり、携帯電話本体を外部からの衝撃による損傷から保護し、かつ、付属品を効率よくコンパクトに収納可能とし実用性に優れた包装部材である。そして、緩衝トレイ及びアクセサリートレイに、薄型携帯電話本体及び付属品を個々に収納するための凹部を区画して形成するので、薄型携帯電話本体及び付属品が相互に緩衝して傷を発生させるようなこともなく、また、外部からの衝撃による損傷から製品を保護することができる。これらの凹部には、四方の側壁および複数のフラップによって立体的な空間が形成されるので、優れた緩衝機能を有する。本発明の包装部材の生産者側からみると以下のように生産効率が改善された。緩衝トレイの組み立て性については、凹みを有する組み立て治具の上に予め折り目を備えた段ボールを載置し、この凹みに倣って上から段ボールを押さえることによって、折り目に沿って凹みが形成される。本発明の緩衝トレイでは、段ボールに折り目が効率的に配設せれていること及び組み立て治具を使用することによって、従来対比半分の時間で緩衝トレイを折上げることができる等作業性がよい。次に、この折り上げた緩衝トレイ同士を段積みする時、上段の底面裏側の凸部が下段の凹部に嵌合して沈むので重ね高さが低くなり、緩衝トレイ同士を多段にスタックすることができる。この理由により、緩衝トレイを納品する際に、従来対比6割増のスタック段数をかせぐことができるので段積み効率がよい。他方のアクセサリートレイの場合も同様に、上段の底面裏側の凸部が下段の凹部に嵌合して沈みながら重ね高さが低くなり、アクセサリートレイ同士を多段にスタックすることができる。納品する際に、従来対比2倍のスタック個数をかせぐことができるので段積み効率がよい。これらの包装部材を月間20万台納品すると仮定すると、これらの理由によって、従来対比4トントラック2台分の削減が可能である。その他、緩衝トレイの段ボール紙素材の使用量を、従来対比4割削減することができた。この段ボール使用量の削減と組み立て作業時間の短縮とを併せて大幅なコスト削減を実現した。一方、スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話の生産者側からみると、携帯電話本体及び電池パック等の付属品を包装部材に収納する際に、付属品を収納したアクセサリートレイの上に、薄型携帯電話本体及び他の付属品を収納した緩衝トレイを重ねた高さが低くなり、包装部材のダウンサイジングが可能である。詳しくは、アクセサリートレイに緩衝トレイを重ねた高さは、従来対比11mm低くなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
【実施例1】
【0012】
本実施例について、図1〜17を参照しながら説明する。本実施例は段ボールを凹んだトレイ状に折り上げた状態で納品し、ラインにおいてスマートフォン本体或いは付属部品を夫々の区画に収納できるようにした包装部材である。図1は、本発明の実施例に係る緩衝トレイの展開図で、段ボール100Aである。図2は、アクセサリートレイの展開図で、段ボール100Bである。図3は、外箱の展開図で、段ボール100Cである。図4は、折り上げた上段緩衝トレイ部材200A1である。図5は、緩衝トレイを折り上げる治具である。図6は、下段緩衝トレイ部材200A3を折り上げる状態図である。図7は、中段緩衝トレイ部材200A2を折り上げる状態図である。図8は、折り上げた緩衝トレイ200Aの斜視図である。図9は、折り上げたアクセサリートレイ200Bの斜視図である。図10は、外箱200Cへ緩衝トレイ200Aとアクセサリートレイ200Bを組み込んだ状態を示す斜視図である。図11は、緩衝トレイ200Aの上に上段緩衝トレイ200A1を載置し、その上にスマートフォン本体を載置した状態を示す斜視図である。図12は、緩衝トレイの段ボール使用量を、従来と比較した図である。図13は、緩衝トレイ200Aの係止部を拡大した図である。図14は、アクセサリートレイ200Bの上に緩衝トレイ200Aを積層した状態の高さを、従来と比較した図である。図15は、緩衝トレイ200Aをスタックした状態を示す図である。図16は、アクセサリートレイ200Bをスタックした状態を示す図である。図17は、スマートフォン本体及び付属品を収納する手順を示す図である。
【0013】
図1に示す展開図の輪郭内における点線は折り目を、実線は切れ目を示し、後述する他の部材の展開図についても同様である。同図は、スマートフォン本体及び付属品を収納するための緩衝トレイの展開図で段ボール100Aを示し、上から順に上段緩衝段ボール100A1、下段緩衝段ボール100A3、中段緩衝段ボール100A2を示し、切れ目X、Yによって夫々これらの3区分の段ボールに切り離される。切り離したこれらの3区分の段ボールは、上下左右対称である。上方の上段緩衝段ボール100A1は略矩形状で、中央に棚面1A及び上下端部寄りの折れ目Fを介して低いケタ11Aを設ける。この下の下段緩衝段ボール100A3も略矩形状で、中央寄りの四方の切れ目を介して中央部に異形状の穴を備える。この異形状の穴の周囲に、左右端部に平行に、折り目G、Hを段違いに設け、これらの折り目に沿って内側に異形状の側壁2A、3Aを設け、上下端部の中央に略矩形状の切欠き穴4Aを設ける。また、これらの側壁の外周には縁面9Aが廻る。そして、側壁2Aの上方寄りに凹状で鈍角の角部21Aを設ける。下方の中段緩衝段ボール100A2は、左右の端部が中央に括れた異形の矩形状である。図示のように、上下端部寄りに平行に折り目J、K、L、M、Nを設け、これらの折り目と左右の切り目を介して前後側壁5A、6Aを設ける。後述するが、折り目Kと折り目Lとの距離を短縮することによって、前後側壁5Aは折り目Kを軸として斜め下方に傾斜しながら、折り目Lを介して底面7Aを吊り下げる。そして、前後側壁5A、6Aの中央に底面7Aを設け、上下端部に沿って中央に折り目Jを介して略矩形状の係止片8Aを設ける。また、これらの側壁の上下左右には縁面10Aが設けられる。そして、前後側壁5Aの左右で折り目L寄りに鋭角に尖る楔状の突起51Aを設ける。
【0014】
図2は、付属品を収納するためのアクセサリートレイの展開図で段ボール100Bを示す。異形の略矩形状で、図示のように、上から平行に二重折り目P、折り目Qを設け、折り目Qの上側に側壁1B、2Bを設ける。これらの折り目と直角方向に折り目Vを設け、この外側に側壁5Bを設ける。この側壁5Bの上方に、折り目Vとこれに略直角から僅かに傾斜して折り目U、Tを設け、これらに仕切られて側壁3B、4Bを設ける。後述するが、折り目U、Tが傾斜しているので側壁が斜め上方に起立し、側壁が開口に向けて拡がる。そして、側壁2B、5Bの内側中央に底面8Bを設ける。この底面8Bには、折り目Qの内側に折り目Rを介してフラップ6B設ける。また、中央寄りに折り目Sを介してフラップ7Bを設け、左方から端片73B、主片71B、折り目S2を介して端片72Bが繋がる。この端片72Bから上方に突起74Bが突き出ており、端片72Bの下側に係止穴81Bが底面8Bに形成される。図示のように、一対のフラップ7B、7Bは、お互い逆向きの形状である。なお、フラップ6B、7B周囲の他の異形状穴は、これらを起立させるための指穴である。
【0015】
図3は、アクセサリートレイ及び緩衝トレイを包むための外箱の展開図で、略矩形状の段ボール100Cを示し、中心線に対して左右対称である。複数の折り目によって仕切られた蓋面1C、側壁2C、底面3C、側壁4C、蓋片41C、側壁5C、フラップ6Cの他、蓋を閉じるための係止片等からなる。
【0016】
前述した緩衝トレイ段ボール100Aを緩衝トレイへ折り上げ、或いはアクセサリートレイ段ボール100Bをアクセサリートレイへ折り上げる手順を以下に説明する。なお、図1に示した上段緩衝トレイ段ボールA1を折り目に沿って折ると、図4に示すように低いケタ11Aを下方へ向けた断面コ字状の上段緩衝トレイ部材200A1を得る。上面の棚面1Aの両側下方へ略直角に折れ曲がる低いケタ11A、11Aが形成される。
【0017】
次に、緩衝トレイ段ボール100Aから緩衝トレイを折り上げる手順について説明する。緩衝トレイの組立て治具50を図5に示し、緩衝トレイの底が突出する凸部の形状に倣って、この組立て治具50の中央に逆の凹部を設ける。輪郭が略矩形状の組立て治具50は中心線に対して左右対称であり、輪郭の内周に異形状の外輪郭52が廻り、かつ、この内側に異形状の内輪郭53が一周廻る。外輪郭52の内側に一段下がって凹部521が形成され、更に内輪郭53の内側に凹部531が形成される。図6では、下段緩衝トレイ部材を折り上げる状態を示し、同図(a)のように、組立て治具50の凹部521及び中央の凹部531の上に下段緩衝トレイ段ボール100A3を載せる。組立て治具50の外輪郭52の寸法を、下段緩衝トレイ段ボール100A3の外寸法に合わせたので、この段ボールは外輪郭521の内周の凹部521に収まる。次に、折り目G、Hの部位から夫々左右側壁2A、3Aを下方へ押し曲げる。このようにして、組立て治具50中央の凹部531の形状に倣って側壁が斜め下方へ折れ曲がり、下段緩衝トレイ部材200A3が形成される。同図(b)には、左右側壁が斜め下方へ折れ曲がった下段緩衝トレイ部材200A3を斜視図として示す。次に、図6の組立て治具50上に載る下段緩衝トレイ部材200A3の上から中段緩衝トレイ段ボール100A2を載せ、この状態を図7に示す。組立て治具50の外輪郭52の寸法を、中段緩衝トレイ段ボール100A2の外寸法にも合わせたので、この段ボールは外輪郭52の内周の凹部521に収まる。次に、折り目K、L、M、Nの部位から夫々前後側壁5A、6Aを下方へ押し曲げる。このようにして、組立て治具50中央の凹部531の形状に倣って側壁が斜め下方へ折れ曲がり、下段緩衝トレイ部材200A3の上に下段緩衝トレイ部材200A2が重なり、お互いの側壁同士が絡み合って嵌着される。同図(b)には、前後側壁が斜め下方へ折れ曲がり、中央に底面7Aが形成された中段緩衝トレイ部材200A2のみを斜視図として示す。次に、組立て治具50の上で、下段緩衝トレイ部材200A3の上から中段緩衝トレイ部材200A2が重なり、側壁同士が絡み合って嵌着された状態で、中段緩衝トレイ部材200A2の前後端に沿う係止片8Aを折り目Jの部位から、下段緩衝トレイ部材200A3の切欠き穴4Aに係止させ、重なった状態が離れないように合体する。この状態を緩衝トレイ200Aの斜視図として図8に示す。同図(a)では、下段緩衝トレイ部材200A3の上から中段緩衝トレイ部材200A2が重なり、お互い斜め下方に折れ曲がる四方の側壁同士が絡まって嵌着される。即ち、下側の中段緩衝トレイ部材200A3の左右側壁2A、3Aが、上側の中段緩衝トレイ部材200A2の前後側壁5A、6Aの間に見え、四方の側壁同士が絡まる状態が解る。このようにして、中央部が凹んだ桶状の緩衝トレイ200Aが完成し、四方の側壁が斜め上方に起立して開口部に向けて拡がり、中央の底面7Aが窪んだ凹部300Aが形成される。緩衝トレイ200Aの中央では、下段緩衝トレイ部材200A3の凹部に中段緩衝トレイ部材200A2の凸部が嵌着し、上下端部では、中段緩衝トレイ部材200A2の係止片8Aが、上方から下段緩衝トレイ部材200A3の切欠き穴4Aに係止する。前後側壁5Aと左右側壁2Aとが交差して形成される稜線部における記号W1は、中段緩衝トレイ部材200A2と下段緩衝トレイ部材200A3とを結合する係止部である。同図(b)では、緩衝トレイ200Aを裏返して裏面側から見た状態を示す。中段緩衝トレイ部材200A2に下段緩衝トレイ部材200A3が被さり、中央に底面の裏側に突出する凸部300AAが形成される。凸部300AAにおける前後方向に出っ張る部位の幅寸法を左右幅寸法Z1とし、左右方向に出っ張る部位の幅寸法を前後幅寸法Z2とする。前後側壁5Aと左右側壁2Aとが交差して形成される稜線部の記号W2は、中段緩衝トレイ部材200A2と下段緩衝トレイ部材200A3とを結合する係止部であり、図(a)の記号W1を裏側から見たものである。なお、図8(a)に示す緩衝トレイ200Aの図において、長手方向を前後と称し、これと直角方向を左右と称する。
【0018】
次に、アクセサリートレイを折り上げる手順について述べる。図2の展開図を基に、底面から折り目に沿って四方の側壁を起立させて折り上げ、それを図9に示す。前後側壁2Bを折り目Qの部位から起立させるとともに、二重折り目Pの部位から前後側壁1Bが内側になるように折り曲げる。同時に左右側壁5Bを折り目Vの部位から起立させるとともに、四隅側壁4Bを斜めの折り目Uの部位から折り曲げて起立させる。このようにして、底面8Bを囲むように四方の側壁が斜め上に起立して開口部が拡がるように立ち上がって、桶状のアクセサリートレイ200Bが形成され、中央に凹部300Bが形成される。この時、側壁3Bが二重の側壁1B、2Bの間に挟まれ、同時に、前後側壁1Bの端部から僅かに突出た突起11Bを、折り目Qに沿う係止溝61Bに嵌め込む。このようにして、四方の側壁及び四隅側壁が底面から斜め上に起立した状態を保つ。本図8に示すアクセサリートレイ200Bにおいて、長手方向を前後と称し、これと直角方向を左右と称する。底面では、底面8Bの前後側壁1B寄りのフラップ6Bが折り目Rから起立し、中央寄りのフラップ7Bが折り目Sから起立する。詳しくは、フラップ7Bの端片73Bと主片71Bを起立させながら、端片72Bが折り目S2の部位から中央側へ略直角に折れ、同時に、端部から僅かに突出た突起74Bを底面8Bの係止穴81Bに嵌めて係止させることによって、フラップ7Bを安定して略直立状態に保持する。このようにして、前方のフラップ7Bによって、側辺731B、上辺711B及び上辺721BからなるL字状辺が形成される。一方、後方のフラップ7Bが底面から略直立し、左右逆向きのL字状辺が互いに対面して形成される。底面8Bの中央寄りにおいて、前後のフラップ7B、7Bによって、一対の逆向きL字状辺が形成されることになる。ここで、前後一対の逆向きL字状辺における前方の側辺731Bと後方の側辺731Bとで挟まれる左右の間隔は、緩衝トレイ200Aの凸部300AAにおける突出部の左右方向幅寸法Z1より僅かに大きい。また、上下のL字状辺とで挟まれる前後の間隔は、緩衝トレイ200Aの凸部300AAにおける突出部の前後方向幅寸法Z2より僅かに大きい(図8参照)。
【0019】
次に、外箱へアクセサリートレイ及び緩衝トレイを包み込む状態を図10に基づき説明する。先ず、外箱200Cの底面にアクセサリートレイ200Bを載置し、その上に緩衝トレイ200Aを置き、更にこの中央に上段緩衝トレイ部材200A1を載せる。外箱200Cの中へ、下段にアクセサリートレイ200B、その上に緩衝トレイ200Aを載せる。次いで、その上に上段緩衝トレイ部材200A1を載せ、この上にスマートフォン96を載置し、図11に示す。なお、付属品を収納する手順については、別途後述する。
【0020】
包装部材は以上のようにして外箱の中に組み込まれ、以下に主要部材の作用或いはその機能について説明する。
【0021】
本実施例の緩衝トレイ段ボールの展開図は、図1に示したように上段緩衝トレイ段ボール、下段緩衝トレイ段ボール及び中段緩衝トレイ段ボールが上下に帯状に長く繋がり、全体が略矩形状となる。本実施例における緩衝トレイ段ボールと従来の緩衝トレイ段ボール(図18参照)との大きさを図12において比較する。同図の左側に本実施例の緩衝トレイ段ボール100Aを示し、右側に従来の緩衝トレイ段ボール100A'を示す。本実施例の衝トレイ段ボールは帯状に長く繋がり全体が略矩形状であるのに対し、従来の緩衝トレイ段ボールは、異形状で四隅が異形に切り取られている。詳しくは、従来の緩衝トレイ段ボールの最大幅寸法L2は、本実施例の緩衝トレイ段ボールの最大幅寸法L1より大きい。一方、従来の緩衝トレイ段ボールの最長寸法L4は本実施例の寸法L3より小さいが、従来の緩衝トレイ段ボールは四隅が異形状に除かれる割合が大きいので段ボール紙素材の無駄が多い。これらの緩衝トレイ段ボールについて、切り取る前の原料の段ボール紙素材の使用量を比較すると、本実施例の緩衝トレイでは、段ボール紙素材の使用量を従来対比4割程削減することができる。
【0022】
次に、緩衝トレイの組み立て能率について述べる。図5に組立て治具を示したように、緩衝トレイ200Aの底が突出する形状に倣って、逆に組立て治具50の中央に凹部を設けたものである。更に、組立て治具50には、下段緩衝トレイ段ボール100A3及び中段緩衝トレイ段ボール100A2の複数の折り目に倣って、段差を有する外輪郭52及び内輪郭53を設けた。従って、組立て治具50の上に下段緩衝トレイ段ボール100A3を載せて上から押すと、段差を有する外輪郭52及び内輪郭53に倣って瞬時に下段緩衝トレイ段ボール100A3が凹む。同様に、この上に中段緩衝トレイ段ボール100A2を載せて上から押すと同様に瞬時に凹む。従って、作業者は、熟練を要すること無く、かつ正確に緩衝トレイ段ボールを2段に重ねた緩衝トレイ200Aを瞬時に折り上げることができる。従来の緩衝トレイの組み立て時間が40秒かかったのに対し、本実施例では半分の20秒で済んだ。
【0023】
次に、緩衝トレイを組み立てる際の、下段緩衝トレイ部材200A3と中段緩衝トレイ部材200A2とを係止して結合する機構について説明する。図8に示した緩衝トレイ200Aにおける前後側壁5Aと左右側壁2Aとの係止部である記号W1部を拡大して図13に示す。なお、記号W1部を裏側から見た状態を前述した図8(b)に記号W2として示す。前後側壁5Aに備える鋭角の楔部51A(図1の下段緩衝トレイ段ボール100A2を参照)が側壁2Aに備える凹状で鈍角の角部21A(図1の中段緩衝トレイ段ボール100A3を参照)に食い込み、係合する(図8(b)の記号W2の部位を参照)。下段緩衝トレイ部材200A3と中段緩衝トレイ部材200A2の結合において、同様な結合の機構を8箇所設ける。この他、左右端部では、中段緩衝トレイ部材200A2の矩形状の係止片8Aが、下段緩衝トレイ部材200A3の矩形状先拡がりの切欠き穴4Aに係止する。このように、鋭角の楔部51Aが係止部21Aに合計8箇所で係合すること、及び、係止片8Aが切欠き穴4Aに2箇所で係合することによって、下段緩衝トレイ部材200A3と中段緩衝トレイ部材200A2は確実に結合されて、上下に離れない。
【0024】
アクセサリートレイに付属品を装入した後、この中央の凹部の形状に合わせて上から緩衝トレイを載せ、嵌めする。この積層した状態を図14に示し、本実施例品と従来品との積層高さを比較する。左側に本実施例品を示し、右側に従来品を示す。本実施例品は、下側にアクセサリートレイ200Bをその上に緩衝トレイ200Aを載せたものであり、一方、従来品も同様に、下側にアクセサリートレイ200B'をその上に緩衝トレイ200A'を載せたものである。本実施例品は、図9で説明したように、アクセサリートレイ200Bにおける、底面8Bを囲む四方の側壁が開口部に向けて拡がるように斜め上方に起立するので、中央に窪んだ凹部300Bが形成される。一方、図8で説明したように、緩衝トレイ200Aにおける、底面8Aの四方に側壁が斜め上方に起立するので、中央に窪んだ凹部300Aが形成され、底面8Aの裏面が逆に凸部が形成される。従って、アクセサリートレイ200Bの凹部300Bの中に、上方から緩衝トレイ200Aの裏面から突出する凸部300AAが嵌着して沈む。一方、従来品は、下側にアクセサリートレイ200B'の四方の側壁の上辺に緩衝トレイ200A'が載るので積層高さが高くなる。このような理由によって、本実施例品の高さh1は、従来品の高さh2よりも11mm低くなり、本実施例品では、アクセサリートレイに緩衝トレイを積層する際のダウンサイジングを可能にした。
【0025】
以下、包装部材の納品形態について述べる。本実施例の緩衝トレイは、図15に示すように、複数個をスタックして納品する。同図(a)に示すように、緩衝トレイ200Aは中央に凹部300Aを備えるので、二段にスタックすると上下段の凹部300A同士が嵌合するので積層高さが低くなる。同図(b)では、緩衝トレイ200Aの積層段数を増やしてスタックした状態を示し、比較のために同図(b)の左側に従来の緩衝トレイを多段にスタックした状態を示す。左側の従来の緩衝トレイ200A'を10段スタックした同じ高さで、右側の本実施例の緩衝トレイ200Aを16段スタックすることができる。
【0026】
また、一方のアクセサリートレイは、図16に示すような状態で納品する。本実施例のアクセサリートレイBは、図9に示すように中央に凹部300Bを備えるので、スタックすると上下段の凹部300B同士が嵌合して重なり積層高さが低くなる。比較のため、同図の左側に従来のアクセサリートレイ200B'を多段にスタックした状態を示し、右側に本実施例のアクセサリートレイ200B多段にスタックした状態を示す。左側の従来のアクセサリートレイ200B'を10段スタックする同じ高さで、右側の本実施例のアクセサリートレイ200Bを20段スタックすることができる。
【0027】
以上の通り、包装部材の納品時に本実施例の緩衝トレイのスタック高さが低くなり、従来品対比積層効率が6割アップする。同様に、本実施例ではアクセサリートレイのスタック高さが低くなり、従来品対比積層効率が2倍にアップする。これらの積層効率が主な要因となって、納品の際トラックの輸送効率が上がり、以下に詳細について説明する。緩衝トレイ、アクセサリートレイ及び外箱を1セットにして月間20万セットを、4トントラックによって輸送、納品することにする。パレットの大きさを縦1,100mm、横1,100mmとすると、従来の緩衝トレイ、アクセサリートレイ及び外箱のセットの場合、16台の4トントラックを必要とする。一方、本実施例の緩衝トレイ、アクセサリートレイ及び外箱のセットの場合、14台の4トントラックで済み、従来対比月間4トントラック2台の削減が可能である。
【0028】
本実施例の包装部材に関する作用について最後に、スマートフォン本体又は付属品を収納した緩衝トレイ及びアクセサリートレイを外箱へ組み込んで包装する手順について、図17を参照しながら説明する。同(a)では、矢印で示すように付属品のPC接続用USBケーブル91、充電ケーブル92及びイヤホン変換アダプタ93を、矢印に従ってアクセサリートレイ200Bに装入する。次に、図(b)では、3種の付属品が夫々アクセサリートレイ200Bに収納され、これをそのまま外箱200Cの中に組み込んだ状態を示す。ここで、アクセサリートレイ200Bにおいて、前後のフラップ7B、7Bは、折れ目Sに沿って底面8Bから起立させるとともに、小片71Bが折れ目S2の部位から折れて曲がる。そして、底面8Bから起立した前後のフラップ7B、7Bによって、3箇所の仕切りスペースが形成される。PC接続用USBケーブル91は前方のフラップ6Bと前方のフラップ7Bとの間に挟まれるように収納され、充電ケーブル92は前方のフラップ7Bと後方のフラップ7Bとの間に挟まれるように収納され、そしてイヤホン変換アダプタ93が後方のフラップ7Bと後方のフラップ6Bとの間に挟まれるように収納される。次に、図(c)に示すように、付属品を収めたアクセサリートレイ200Bの上へ、矢印に従って緩衝トレイ200Aを夫々の長手方向を揃えて載せ、嵌着する。この時、下段緩衝トレイ部材200A3の裏面の凸部300AAを、アクセサリートレイ200Bのフラップ7B、7Bの上に載せる。詳しくは、直立した前後のフラップ7B、7Bによって、夫々の側辺731B、上辺711B及び上辺721Bによって左右逆向きの一対のL字状辺が形成される。そして、これらの左右逆向きの一対のL字状辺の上に、緩衝トレイ200Aの下段緩衝トレイ部材200A3の凸部300AAを載せる(図8、9参照)。ここで、図8(a)に示す下段緩衝トレイ部材200A3に中段緩衝トレイ部材200A2を結合した緩衝トレイ200Aは、アクセサリートレイ200Bにおける直立した前後のフラップ7B、7Bに形成され、左右逆向きの一対のL字状辺及び四方の側壁の上辺によって支えられる。詳細を述べると、左右逆向きの一対のL字状辺における前方の側辺731Bと後方の側辺731Bの夫々の延長線間の寸法は、緩衝トレイ200Aの凸部300AAの左右幅寸法Z1より僅かに大きい。また、左右逆向きの一対のL字状辺間の寸法は、凸部300AAの前後幅寸法Z2より僅かに大きい。従って、上に載る緩衝トレイ200Aの凸部300AAは、下のアクセサリートレイ200Bの底面に形成される左右逆向きの一対のL字状辺に挟まれるように嵌着され、前後左右方向で拘束され、位置決めされる。ここで、フラップ7Bの突起74Bを底面8Bの係止穴81Bに入れて係止させたので、フラップ7Bは安定して直立状態に保持される(図9参照)。従って、アクセサリートレイ200Bの底面に形成される逆向きの一対のL字状辺に挟まれるように、安定して上方の緩衝トレイ200Aは嵌着される。この緩衝トレイ200Aの中央の凹部300Aに電池パック95を入れ、その上に電池カバー94を被せ、次いでその上から上段緩衝トレイ部材200A1を載置し、被せる。次に、図(d)に示すように、上段緩衝トレイ部材200A1の上にスマートフォン本体96を矢印に従って載せる。上段緩衝トレイ部材200A1における棚面1の両側下方へ略直角に折れ曲がるケタ11A、11Aは、スマートフォン本体96に対して緩衝機能を有し液晶を有する本体を外部からの衝撃に対して保護する。ここで、緩衝トレイ200Aは、アクセサリートレイ200Bの直立したフラップ7B、7Bの一対のL字状辺及び四方の側壁の上辺によって支えられ、かつ、上段緩衝トレイ部材200A1の上にスマートフォン本体96を載置するので、スマートフォン本体96は下からの衝撃に対して二重に保護される。このように、外箱200Cにアクセサリートレイ200Bを入れ、その上に付属品を装入した緩衝トレイ200Aを載せ、この上に上段緩衝トレイ部材200A1、その上にスマートフォン本体96を載せ、これで全ての包装が完了しこれを図(e)に示す。
【産業上の利用可能性】
【0029】
実施例では、スマートフォン等多機能型の薄型携帯電話を収納する包装部材について説明した。しかし、必ずしも、携帯電話に限定するものではない。外部からの衝撃に対して弱い液晶ディスプレイ等のガラス部品を内蔵する光学カメラや精密部品を内蔵する電子機器を梱包するために、本発明の包装部材を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施例に係る緩衝トレイの展開図で、段ボール100Aである。
【図2】同上、アクセサリートレイの展開図で、段ボール100Bである。
【図3】同上、外箱の展開図で、段ボール100Cである。
【図4】同上、折り上げた上段緩衝トレイ部材200A1である。
【図5】同上、緩衝トレイを折り上げる治具である。
【図6】同上、下段緩衝トレイ部材200A3を折り上げる状態図である。
【図7】同上、中段緩衝トレイ部材200A2を折り上げる状態図である。
【図8】同上、折り上げた緩衝トレイ200Aの斜視図である。
【図9】同上、折り上げたアクセサリートレイ200Bの斜視図である。
【図10】同上、外箱200Cへ緩衝トレイ200Aとアクセサリートレイ200Bを組み込んだ状態を示す斜視図である。
【図11】同上、緩衝トレイ200Aの上に上段緩衝トレイ部材200A1を載置し、その上にスマートフォン本体を載置した状態を示す斜視図である。
【図12】同上、緩衝トレイの段ボール使用量を、従来と比較した図である。
【図13】同上、緩衝トレイ200Aの係止部を拡大した図である。
【図14】同上、アクセサリートレイ200Bの上に緩衝トレイ200Aを積層した状態の高さを、従来と比較した図である。
【図15】同上、緩衝トレイ200Aをスタックした状態を示す図である。
【図16】同上、アクセサリートレイ200Bをスタックした状態を示す図である。
【図17】同上、スマートフォン本体及び付属品を収納する手順を示す図である。
【図18】従来例に係る緩衝部トレイの展開図で、段ボール100A'である。
【図19】同上、緩衝トレイ200A'である。
【図20】同上、アクセサリートレイ200B'である。
【図21】同上、外箱200C'へアクセサリートレイ200B'と緩衝トレイ300A'を組み込んだ状態を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
100A、100A' 緩衝トレイ段ボール
100A1 上段緩衝トレイ段ボール
100A2 中段緩衝トレイ段ボール
100A3 下段緩衝トレイ段ボール
200A1 上段緩衝トレイ部材
200A2 中段緩衝トレイ部材
200A3 下段緩衝トレイ部材
200A、200A' 緩衝トレイ
100B アクセサリートレイ段ボール
200B、B' アクセサリートレイ
100C、C' 外箱段ボール
200C、C' 外箱
300A、300A'、300B、300B' 凹部
300AA 凸部
F、G、H、J、K、L、M、N、Q、R、S、S1、T、U、V 折り目
P 二重折り目
X、Y 切れ目
L1、L2、L3、L4 寸法
h1、h2 高さ
W1、W2 記号
Z1、Z2 幅寸法
1A 棚面、11A ケタ
2A、3A、6A 左右前後側壁5A 前後側壁
21A 角部、4A 切欠き穴、51A 突起
7A 底面、8A 係止片、9A 縁面、10A 縁面
1B、2B 前後側壁、3B 側壁、4B 四隅側壁、5B 左右側壁
6B フラップ、61B 係止溝
7B、7B' フラップ
71B 主片、72B、73B 端片、74B 突起
711B、721 上辺、731B 側辺
8B 底面、81B 係止穴
11B 突起
1C 蓋面、11C 係止片、12C 係止溝
3C 底面
2C、4C、5C 側壁
41C 蓋片、42C 係止片、43C 係止溝
6C フラップ
50 組立て治具、52 外輪郭、53 内輪郭
521、531 凹部
91 PC接続用USBケーブル
92 充電ケーブル
93 イヤホン変換アダプタ
94 電池カバー
95 電池パック
96 スマートフォン本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールを折り曲げることによって形成され、外箱の中に組み込む包装部材であって、
アクセサリートレイと緩衝トレイとから構成され、
前記アクセサリートレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成し、
かつ、前記緩衝トレイは四方の側壁が底面から起立して凹部を形成するとともに、この底面の裏側に凸部が形成され、
前記アクセサリートレイの前記凹部に、
前記緩衝トレイの裏側の前記凸部が嵌着されることを特徴とする包装部材。
【請求項2】
前記アクセサリートレイの前記凹部中央に、底面から前後一対のフラップが略直立し、
これらのフラップの上辺に左右逆向きの一対のL字状辺が形成され、
前記一対のL字状辺に、前記緩衝トレイの裏側の凸部が嵌着されることを特徴とする請求項1記載の包装部材。
【請求項3】
前記緩衝トレイは、下段緩衝トレイ部材に中段緩衝トレイ部材を係止した構成からなり、
前記下段緩衝トレイ部材における左右の前記側壁に鈍角の角部を設け、
一方、前記中段緩衝トレイ部材における前後の前記側壁に楔状の突起を設け、
前記角部に前記突起を係止することを特徴とする請求項1記載の包装部材。
【請求項4】
前記緩衝トレイの前記凹部に上段緩衝トレイ部材を載置し、
この上に携帯電話本体を収納することを特徴とする請求項1記載の包装部材。
【請求項5】
前記アクセサリートレイの前記凹部に、
付属品を収納することを特徴とする請求項1記載の包装部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−49434(P2013−49434A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186924(P2011−186924)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(390019493)中央紙器工業株式会社 (26)
【Fターム(参考)】