説明

医療画像処理方法およびそれを利用した医療画像処理装置、医療画像処理システム

【課題】内視鏡画像に対する画像処理の内容を容易に決定したい。
【解決手段】画像受信部56は、予め規定された複数種類の観察モードのうちのいずれかにて撮像された医療画像を受けつける。モード受信部50は、受けつけた医療画像に対して使用された観察モードを受けつける。検索部52は、受けつけるべき観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する。処理部58は、特定した画像処理内容にしたがって、受けつけた医療画像に対して画像処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療画像処理技術に関し、特に内視鏡画像を処理する医療画像処理方法およびそれを利用した医療画像処理装置、医療画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡を使用することによって、切開せずに患者の体腔内部が観察される。また、内視鏡において処置具を使用すると、治療処置が可能になる。このような内視鏡検査によって撮像された内視鏡画像に対して画像処理を施すことによって、正常部位か病変部位であるかの識別が容易になる。このような画像処理には、例えば生体機能情報が使用される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−335451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に内視鏡検査システムでは、電子内視鏡がビデオプロセッサに接続されており、ビデオプロセッサにおいて、内視鏡画像に対する画像処理がなされる。医師等は、内視鏡検査システムを使用する際に、ビデオプロセッサを操作することによって画像処理内容を決定する。このような操作は煩雑であり、医師等にとっては、画像処理の内容が容易に決定される方が望ましい。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、内視鏡画像に対する画像処理の内容を容易に決定する医療画像処理技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の医療画像処理装置は、予め規定された複数種類の観察モードのうちのいずれかにて撮像された医療画像を受けつける第1受付部と、第1受付部において受けつけた医療画像に対して使用された観察モードを受けつける第2受付部と、第2受付部において受けつけるべき観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、第2受付部において受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する特定部と、特定部において特定した画像処理内容にしたがって、第1受付部において受けつけた医療画像に対して画像処理を実行する処理部と、処理部において画像処理した医療画像を出力する出力部と、を備える。
【0006】
この態様によると、観察モードを使用する際の画像処理内容との関係を予め規定し、観察モードに対応した画像処理内容を自動的に特定するので、画像処理内容を設定しなくても、当該画像処理内容に応じた医療画像を出力できる。
【0007】
画像処理内容の選択の指示を受けつける第3受付部をさらに備えてもよい。特定部によって参照される関係は、ひとつの観察モードに少なくともひとつの画像処理内容を対応づけており、特定部は、第2受付部において受けつけた観察モードと第3受付部において受けつけた指示をもとに、画像処理内容を特定してもよい。この場合、ひとつの観察モードに少なくともひとつの画像処理内容を対応づけるので、画像処理内容を詳細に設定できる。
【0008】
第1受付部において受けつけた医療画像と、処理部において画像処理した医療画像とを対応づけながら記録する記録部をさらに備えてもよい。この場合、ふたつの医療画像を対応づけるので、ふたつの医療画像の関係を明確に維持しながら、ふたつの医療画像を記録できる。
【0009】
第1受付部において受けつけた医療画像と、特定部において特定した画像処理内容とを対応づけながら記録する記録部をさらに備えてもよい。この場合、医療画像と画像処理内容を記録するので、両者の関係を維持できるとともに、ふたつの医療画像を記録する場合よりも記録容量を減少できる。
【0010】
出力部は、第2受付部において受けつけた観察モードと、特定部において特定した画像処理内容も出力してもよい。この場合、観察モードと画像処理内容を出力するので、医療画像に対して実行した処理を明確に通知できる。
【0011】
本発明の別の態様は、医療画像処理システムである。この医療画像処理システムは、内視鏡画像を取得する内視鏡装置と、内視鏡装置に接続され、内視鏡装置によって取得された内視鏡画像を記録する内視鏡画像ファイリング装置とを備える。内視鏡装置は、内視鏡画像を取得する際の観察モードを設定する設定部と、設定部において設定された観察モードにて内視鏡画像を表示する表示部とを備える。内視鏡画像ファイリング装置は、内視鏡装置から内視鏡画像および観察モードを受けつける受付部と、受付部において受けつけるべき観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、受付部において受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する特定部と、特定部において特定した画像処理内容にしたがって、受付部において受けつけた医療画像に対して画像処理を実行する処理部と、処理部において画像処理した医療画像を表示部に出力する出力部とを備える。
【0012】
この態様によると、観察モードを使用する際の画像処理内容との関係を予め規定し、観察モードに対応した画像処理内容を自動的に特定するので、画像処理内容を設定しなくても、当該画像処理内容に応じた医療画像を出力できる。
【0013】
内視鏡装置は、スコープを備えてもよい。設定部は、スコープに設けられたスコープスイッチであってもよい。この場合、スコープスイッチを使用して設定を実行するので、設定を容易に実行できる。
【0014】
表示部は、設定部において設定した観察モードと、特定部において特定した画像処理内容も表示してもよい。この場合、観察モードと画像処理内容を表示するので、医療画像に対して実行した処理を明確に通知できる。
【0015】
本発明のさらに別の態様は、医療画像処理方法である。この方法は、予め規定された複数種類の観察モードのうちのいずれかにて撮像された医療画像を受けつけるステップと、受けつけた医療画像に対して使用された観察モードを受けつけるステップと、観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定するステップと、特定した画像処理内容にしたがって、受けつけた医療画像に対して画像処理を実行するステップと、画像処理した医療画像を出力するステップと、を備える。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、内視鏡画像に対する画像処理の内容を容易に決定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、内視鏡画像を撮影するための内視鏡検査システムに関する。内視鏡検査システムでは、電子内視鏡にビデオプロセッサが接続され、ビデオプロセッサにファイリング装置が接続される。また、ビデオプロセッサには、モニタも表示されている。内視鏡検査の内容に応じて、電子内視鏡およびビデオプロセッサにおいて内視鏡画像を撮像する際のパラメータ(以下、パラメータのひとつあるいは組合せを総称して「観察モード」という)が変更される。観察モードが変更されると、撮像された内視鏡画像も異なるので、観察モードのそれぞれに適した画像処理の内容も異なる。なお、前述のごとく、医師等にとって、画像処理の内容の設定は簡易にできる方が望ましい。そのため、本実施例に係る内視鏡検査システムは、以下の処理を実行する。
【0019】
観察モードと画像処理内容との関係が、観察モード毎に予め規定されており、ファイリング装置が当該関係を記録している。電子内視鏡またはビデオプロセッサにおいて観察モードが設定されると、ビデオプロセッサは、設定した観察モードをファイリング装置に通知するとともに、当該観察モードにて撮像した内視鏡画像(以下、「撮像画像」という)をファイリング装置に送信する。ファイリング装置は、記録した関係を参照しながら、受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定し、特定した画像処理内容によって撮像画像に対して画像処理を実行する。ここでは、画像処理が実行された内視鏡画像を「処理画像」という。ファイリング装置は、処理画像をビデオプロセッサに出力し、ビデオプロセッサは、処理画像をモニタに表示する。
【0020】
観察モードと画像処理内容との関係を予め規定することによって、観察モードが決定されると、自動的に画像処理内容も決定される。そのため、医師等が通常通りに観察モードを設定するだけで、画像処理内容を設定しなくても、観察モードに適した画像処理が実行される。
【0021】
図1は、本発明の実施例に係る院内情報システム100の構成を示す。院内情報システム100は、内視鏡部門システム102、放射線部門システム104、輸血部門システム106、看護部門システム108、LAN110を含む。ここでは、内視鏡部門システム102、放射線部門システム104、輸血部門システム106、看護部門システム108が、LAN110によって接続されている。内視鏡部門システム102は、内視鏡検査を実行するために構築されたシステムであり、放射線部門システム104は、放射線検査を実行するために構築されたシステムであり、輸血部門システム106は、輸血の管理および実行のために構築されたシステムであり、看護部門システム108は、患者の看護のために構築されたシステムである。
【0022】
それぞれのシステムにおいて、複数の装置、サーバ、PC等が図示しないネットワークを介して接続されている。なお、院内情報システム100に含まれるシステムとして、ここでは、内視鏡部門システム102、放射線部門システム104、輸血部門システム106、看護部門システム108を示したが、これらは例示であり、これら以外のシステムが院内情報システム100に含まれてもよい。例えば、電子カルテシステムである。
【0023】
図2は、内視鏡部門システム102に含まれる内視鏡検査システム10の構成を示す。内視鏡検査システム10は、電子内視鏡2、ユニバーサルコード6、ビデオプロセッサ20、ファイリング装置22、モニタ24を含む。また、電子内視鏡2は、先端部12、湾曲部16、操作部8、湾曲操作ノブ14、挿入部18を含む。
【0024】
電子内視鏡2は、細長で例えば可動性の挿入部18を有し、挿入部18の後端に太幅の操作部8が連設されている。操作部8の後端側側部から可撓性のユニバーサルコード6が延設され、ユニバーサルコード6の端部がビデオプロセッサ20に接続されている。挿入部18の先端側には、硬性の先端部12および先端部12に隣接する後方側に湾曲可能な湾曲部16が順次設けられている。また、操作部8に設けられた湾曲操作ノブ14を回動操作することによって、湾曲部16は、左右方向あるいは上下方向に湾曲される。
【0025】
図示しないが、先端部12における照明窓および観察窓には、照明レンズと対物光学系とがそれぞれ取り付けている。照明レンズの後端側には、ライトガイドが連設され、このライトガイドは、ユニバーサルコード6内を挿通され、ビデオプロセッサ20に接続されている。また、ビデオプロセッサ20内の図示しない光源装置から出射される照明光が、ライトガイドの入射端に入力される。光源装置は、ランプと、ランプの照明光路中に配設され、モータによって回転される回転フィルタとを備えている。ランプは、紫外から赤外にかけての光を出射する。回転フィルタには、互いに異なる波長領域の光を透過する複数種類の色透過フィルタが周方向に沿って配列されている。複数種類の色透過フィルタの特性は、R,G,Bの各波長域をそれぞれ通す特性に設定してある。
【0026】
ランプから出射された光は、回転フィルタにより、各波長領域に時系列的に分離されて、ライトガイドの入射端に入射される。この照明光は、ライトガイドによって先端部12に導かれて先端面の照明窓に取り付けた照明レンズを通って被検査部位等の被写体を照射できる。一方、対物光学系の結像位置には、固体撮像素子として、例えば、CCDが配設されている。そして、面順次照明光によって照明された被写体像が、対物光学系によってCCDの光電変換面に結像され、CCDにより電気信号に変換される。CCDからの画像信号は、ビデオプロセッサ20に出力される。
【0027】
ビデオプロセッサ20は、入力した画像信号を増幅した後に、γ補正を実行する。さらに、A/Dコンバータは、γ補正した画像信号をディジタル信号に変換する。ディジタル信号は、R,G,Bの各色信号に分離される。分離されたR,G,B各色信号は、R,G,Bにそれぞれ対応するメモリに記憶される。各メモリから読み出された色信号R,G,Bは、D/Aコンバータによってアナログの3原色信号R,G,Bにそれぞれ変換され、モニタ24に出力される。なお、ビデオプロセッサ20は、ディジタル信号に対して観察モードに応じた処理を実行する。ファイリング装置22は、ビデオプロセッサ20に接続され、画像処理を実行すると共に、内視鏡画像を記録する。ファイリング装置22の構成の詳細は、後述する。
【0028】
図3は、内視鏡検査システム10の機能構成を示す。内視鏡検査システム10は、ビデオプロセッサ20、ファイリング装置22、モニタ24を含む。ビデオプロセッサ20は、モード設定部30、モード送信部32、撮像部34、画像送信部36、画像受信部38、表示制御部40を含み、ファイリング装置22は、モード受信部50、検索部52、DB部54、画像受信部56、処理部58、記録制御部60、記録部62、画像送信部66を含む。
【0029】
モード設定部30は、内視鏡画像を取得する際の観察モードを設定する。観察モードを変更することによって、前述の照明光の色が変更されたり、ディジタル信号に対して所定の処理がなされる。観察モードとして、例えば、「通常観察」、「内視鏡画像反転」、「特殊光観察1」、「特殊光観察2」等が定義されている。ここで、「通常観察」とは、通常の照明光が使用され、ディジタル信号に対して所定の処理がなされない場合に相当し、「内視鏡画像反転」とは、ディジタル信号のスケールを反転させる場合に相当し、これによって解剖構造がよりわかりやすくなることもある。「特殊光観察1」、「特殊光観察2」とは、照明光として異なった照明光が使用される場合に相当する。モード設定部30は、所定のインターフェイスを有し、当該インターフェイスを介して医師等から観察モードを受けつけてもよい。モード送信部32は、モード設定部30において設定した観察モードをファイリング装置22に出力する。
【0030】
撮像部34は、モード設定部30での設定に応じた処理を実行しながら、図示しない電子内視鏡2に含まれたCCDからの画像信号を受けつけ、観察モードに対応した内視鏡画像を出力する。なお、撮像部34から出力される内視鏡画像が前述の撮像画像に相当する。画像送信部36は、撮像部34からの撮像画像をファイリング装置22に出力する。
【0031】
DB部54は、観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係をデータベースとして記録する。図4は、DB部54に記録されるデータベースのデータ構造を示す。番号欄200、観察モード欄202、子画面欄204、コントラスト強調欄206、エンハンス強調欄208、ノイズ除去欄210が含まれる。番号欄200は、画像処理内容を特定するための識別番号を示す。観察モード欄202は、観察モードの種類を示す。子画面欄204は、モニタ24に表示する際の子画面についての設定を示す。モニタ24には、左下の隅を原点として、水平方向と垂直方向の軸がそれぞれX軸、Y軸として規定されている。
【0032】
例えば、「(0,0)から(100,100)」の設定のうち、(100,100)は、X軸での値100と、Y軸での値100とによって特定される点を示す。また、上記の設定は、(0,0)、(100,0)、(100,100)、(0,100)の4点によって囲まれる四角形を示す。コントラスト強調欄206は、コントラスト強調を実行するか否か、さらにコントラスト強調を実行する場合のその種類を示す。コントラスト強調は、「暗い部分はより暗く、明るい部分はより明るく」する処理に相当する。その際、撮像画像の画素値に対して所定の処理がなされる。所定の処理とは、例えば以下のように示される。
【0033】
出力画素値 = (入力画素値+補正値*(入力画素値−画素の中間値))
この式の意味は、画素の中間値より明るい点はより明るくし、中間値より暗い点はより暗くするということに相当する。なお、コントラスト強調は、上式に限定されるものではなく、別の処理も含まれており、それらは、コントラスト強調欄206において「1」、「2」によって識別される。
【0034】
エンハンス強調欄208は、エンハンス強調を実行するか否か、さらにエンハンス強調を実行する際のその種類を示す。ノイズ除去欄210は、ノイズ除去を実行するか否かを示す。エンハンス強調やノイズ除去には、公知の技術が使用されればよいので、ここでは、説明を省略する。なお、観察モードに対応して、別の処理が対応づけられてもよい。図3に戻る。
【0035】
モード受信部50は、モード送信部32から観察モードを受信する。モード受信部50は、受信した観察モードを検索部52に出力する。検索部52は、DB部54に記録した関係を参照しながら、モード受信部50において受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する。検索部52は、DB部54に記録した関係を読み込み、テーブルの観察モード欄202の値と受けつけた観察モードでの値を比較する。検索部52は、値が一致したとき、一致した行の各パラメータを画像処理内容として決定する。画像受信部56は、画像送信部36から撮像画像を受信する。処理部58は、検索部52において特定した画像処理内容にしたがって、画像受信部56において受けつけた撮像画像に対して画像処理を実行する。処理の内容は、前述の通りなので、ここでは、説明を省略する。
【0036】
記録制御部60は、内視鏡画像を記録部62に記録させたり、記録部62に記録した内視鏡画像を読み出す。記録部62は、画像受信部56において受けつけた撮像画像と、処理部58において画像処理した処理画像とを対応づけながら記録する。具体的には、ファイリング装置22にビデオプロセッサ20からのレリーズコマンドが到着した後、記録制御部60は、撮像画像を記録部62に記録する。また、記録制御部60は、同じステップにおいて、処理画像を記録部62に記録する。ここで記録されるふたつの画像は、シーケンス番号を連続にし、さらにふたつの画像が組であることを示すリンク情報が双方の画像あるいは記録部62などに記録される。
【0037】
図5は、記録部62に記録される画像のデータ構造を示す。第1処理画像222aは、第1撮像画像220aに対して画像処理を実行した画像に相当する。また、第2処理画像222b、第3処理画像222c、第4処理画像222dについても同様である。図示のごとく、記録部62は、撮像画像220と処理画像222とを対応づけて記録する。図2に戻る。
【0038】
画像送信部66は、処理部58において画像処理した処理画像をビデオプロセッサ20に送信する。その際に、検索部52において特定した画像処理内容が送信されてもよい。画像受信部38は、画像送信部66から処理画像を受信する。表示制御部40は、モード設定部30にて設定された観察モードでの撮像画像をモニタ24に表示する。また、表示制御部40は、画像受信部38において受信した処理画像をモニタ24に表示する。このとき、画像処理内容の指示に応じて、表示制御部40は、モニタ24でのひとつの画面に撮像画像と処理画像とを表示してもよい。図6は、モニタ24に表示される画面を示す。モニタ24の画面の全体に撮像画像220が表示される。また、モニタ24の画面の左下の部分に処理画像222が表示される。図示された表示は、図4において観察モードが内視鏡画像反転である場合の子画面の表示に相当する。
【0039】
例えば、モード設定部30において「特殊光観察1」という観察モードが設定された場合、図4の「N0.3」にて特定される行での画像処理内容が特定され、特定された画像処理内容に応じた処理画像がモニタ24に表示される。その際、処理画像は、子画面として表示され、コントラスト強調「2」、エンハンス強調「2」、ノイズ除去の処理がなされている。
【0040】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0041】
以上の構成による内視鏡検査システム10の動作を説明する。図7は、内視鏡検査システム10による画像処理手順を示すシーケンス図である。ビデオプロセッサ20は、観察モードの変更の指示を受けつける(S10)。ビデオプロセッサ20は、観察モードを送信する(S12)。観察モードは、ビデオプロセッサ20からファイリング装置22に送信される(S14)。ファイリング装置22は、観察モードを受信する(S16)。また、ファイリング装置22は、DB部54を検索する(S18)ことによって画像処理内容を特定した(S20)後、画像処理を実行する(S22)。ファイリング装置22は、画像処理した処理画像を送信する(S24)。処理画像は、ファイリング装置22からビデオプロセッサ20に送信される(S26)。ビデオプロセッサ20は、画像処理した処理画像を受信する(S28)。ビデオプロセッサ20は、処理画像をモニタ24に出力する(S30)。
【0042】
以下では、これまで説明した実施例の変形例を説明する。DB部54に記録されたデータベースでは、ひとつの観察モードに対して1種類の画像処理内容の組合せが規定される。変形例では、ひとつの観察モードに対して複数の画像処理内容の組合せが規定される。例えば、DB部54に記録されたデータベースが医師毎に規定される。具体的には、図4のデータベースに医師欄が新しく追加される。ビデオプロセッサ20を使用している医師名がビデオプロセッサ20から通知されると、検索部52は、DB部54を参照しながら、観察モードと医師名との組合せに対応した画像処理内容を特定する。ここで、医師名は、ビデオプロセッサ20のモード設定部30にて設定される。また、ファイリング装置22に医師名を設定するためのインターフェイスが設けられてもよい。
【0043】
また、ひとつの観察モードに対して複数種類の画像処理内容が規定されてもよい。例えば、「特殊光観察1」に対して複数種類の画像処理内容が規定される。また、図示しない電子内視鏡2には、スコープスイッチが設けられる。検索部52は、これまでと同様にDB部54を参照しながら、観察モードに対応した画像処理内容を特定する。ここで、特定された画像処理内容は、複数存在する。処理部58は、画像送信部66、画像受信部38を介して、複数の画像処理内容をモニタ24に表示させる。
【0044】
医師は、モニタ24の表示内容を確認しながら、スコープスイッチを押し下げることによって、複数の画像処理内容のうちのいずれかを選択する。つまり、スコープスイッチは、画像処理内容の選択の指示を受けつける。例えば、スコープスイッチの押し下げ回数が、複数の画像処理内容のそれぞれと対応づけられている。押し下げ回数は、検索部52に通知され、検索部52は、押し下げ回数をもとに、複数の画像処理内容のうちのいずれかを選択する。これに続く処理は、これまでと同様であるので、説明を省略する。
【0045】
次に別の変形例を説明する。実施例での記録部62は、撮像画像と処理画像とを対応づけながら記録する。変形例において、記録部62は、モード受信部50において受けつけた撮像画像と、検索部52において特定した画像処理内容とを対応づけながら記録する。図8は、記録部62に記録される画像の別のデータ構造を示す。第1処理内容欄224aは、第1撮像画像220aから第1処理画像222aを生成する際に使用された画像処理内容である。ここでは、第1撮像画像220aと第1処理内容欄224aとが対応づけられている。第2撮像画像220bから第4撮像画像220dについても同様である。
【0046】
記録制御部60は、検索部52において画像処理内容が特定されると、当該特定された画像処理内容と、画像処理内容を実行すべき撮像画像を対応づけて記録部62に記録する。検査後に内視鏡画像を再生する際には、記録制御部60は、撮像画像と画像処理内容の組合せを記録部62から読み出し、処理部58は、読み出した画像処理内容をもとに撮像画像に対して画像処理を実行することによって処理画像を生成する。生成した処理画像は、これまでと同様に、モニタ24に表示される。
【0047】
さらに別の変形例を説明する。表示制御部40は、実施例と同様に、撮像画像と処理画像とをモニタ24に表示させる。さらに、表示制御部40は、モード設定部30において設定した観察モードと、検索部52において特定した画像処理内容もモニタ24に表示させる。そのため、検索部52は、画像送信部66、画像受信部38を介して、表示制御部40に画像処理内容を通知する。また、モード設定部30は、表示制御部40に画像処理内容を通知する。画像処理内容は、ファイリング装置22から表示制御部40に通知されてもよい。図9は、モニタ24に表示される別の画面を示す。モニタ24の画面には、図6と同様に撮像画像220、処理画像222が表示される。さらに、説明用ウインドウ226が表示される。説明用ウインドウ226には、観察モード、画像処理内容等が示されている。
【0048】
また、表示制御部40は、図6のようにモニタ24への表示を実行している場合であっても、前述したスコープスイッチ等の受付手段を介した指示によって、表示制御部40は、撮像画像と処理画像との表示を入れかえてもよい。図10は、モニタ24に表示されるさらに別の画面を示す。図6での表示とは反対に、処理画像222が全体的に表示され、撮像画像220が左下の部分に表示される。つまり、スコープスイッチでの押し下げ情報をもとに、表示制御部40は、図6の表示と図10の表示とを選択的に切りかえる。
【0049】
図3に示された内視鏡検査システム10の構成において、少なくともDB部54がファイリング装置22の外部に配置されてもよい。ここでは、そのような変形例を説明する。図11は、内視鏡部門システム102に含まれる内視鏡検査システム10の別の機能構成を示す。ここでは、DB部54を中心に図3と比較して異なる部分を説明する。内視鏡検査システム10は、ビデオプロセッサ20、ファイリング装置22、内視鏡部門サーバ26、モニタ24を含む。ファイリング装置22は、モード受信部50、DB問合部64、処理部58を含み、内視鏡部門サーバ26は、検索部52、DB部54を含む。モード受信部50は、ビデオプロセッサ20から観察モードを受けつけ、受けつけた観察モードをDB問合部64に出力する。
【0050】
DB問合部64は、観察モードを内視鏡部門サーバ26に出力する。内視鏡部門サーバ26の検索部52は、観察モードを受けつけると、これまでと同様に観察モードに対応した画像処理内容を特定する。検索部52は、特定した画像処理内容をDB問合部64に通知する。以上の処理によれば、DB問合部64は、間接的にDB部54を参照しながら、観察モードに対応した画像処理内容を特定するといえる。処理部58は、DB問合部64において受けつけた画像処理内容によって、撮像画像に対して画像処理を実行する。図11の構成において、内視鏡部門サーバ26とファイリング装置22との組合せは、サーバ・クライアント構成に相当する。また、DB部54ではなく記録部62が内視鏡部門サーバ26に含まれてもよい。
【0051】
以上の構成による内視鏡検査システム10の動作を説明する。図12は、内視鏡検査システム10による画像処理手順を示すシーケンス図である。ビデオプロセッサ20は、観察モードの変更の指示を受けつける(S50)。ビデオプロセッサ20は、観察モードを送信する(S52)。観察モードは、ビデオプロセッサ20からファイリング装置22に送信される(S54)。ファイリング装置22は、観察モードを受信する(S56)。ファイリング装置22は、観察モードを送信する(S58)。観察モードは、ファイリング装置22から内視鏡部門サーバ26に送信される(S60)。内視鏡部門サーバ26は、観察モードを受信する(S62)。
【0052】
また、内視鏡部門サーバ26は、DB部54を検索する(S64)ことによって画像処理内容を特定し(S66)後、特定した画像処理内容を送信する(S68)。画像処理内容は、内視鏡部門サーバ26からファイリング装置22に送信される(S70)。ファイリング装置22は、画像処理内容を受信する(S72)。また、ファイリング装置22は、画像処理を実行する(S74)。ファイリング装置22は、画像処理した処理画像を送信する(S76)。処理画像は、ファイリング装置22からビデオプロセッサ20に送信される(S78)。ビデオプロセッサ20は、画像処理した処理画像を受信する(S80)。ビデオプロセッサ20は、処理画像をモニタ24に出力する(S82)。
【0053】
図3に示された内視鏡検査システム10の構成において、検索部52、DB部54、処理部58がビデオプロセッサ20に備えられてもよい。ここでは、そのような変形例を説明する。図13は、内視鏡部門システム102に含まれる内視鏡検査システム10のさらに別の機能構成を示す。ここでは、検索部52、DB部54、処理部58を中心に図3と比較して異なる部分を説明する。内視鏡検査システム10は、ビデオプロセッサ20、ファイリング装置22、モニタ24を含む。ビデオプロセッサ20は、モード送信部32、検索部52、DB部54、処理部58、画像送信部74を含み、ファイリング装置22は、モード受信部50、画像受信部76、記録制御部60、記録部62を含む。
【0054】
ビデオプロセッサ20のモード送信部32は、前述のごとく、受けつけた観察モードをファイリング装置22に送信する。また、検索部52は、前述のごとく、DB部54を参照しながら観察モードに対応した画像処理内容を特定する。処理部58は、特定した画像処理内容にしたがって、撮像画像に対して画像処理を実行し、処理画像を生成する。画像送信部74は、処理画像をファイリング装置22に送信する。
【0055】
ファイリング装置22のモード受信部50は、観察モードを受信し、画像受信部76は、処理画像を受信する。記録制御部60は、画像受信部76において受けつけた処理画像と、モード受信部50において受けつけた観察モードとを対応づけながら記録部62に記録する。検査後に内視鏡画像を再生する際には、記録制御部60は、処理画像と観察モードとの組合せを記録部62から読み出し、それらをビデオプロセッサ20に送信する。検索部52は、観察モードに対応した画像処理内容を再び特定する。処理部58は、特定した画像処理内容と反対の処理を処理画像に対して実行し、撮像画像を生成する。モニタ24は、処理画像と撮像画像とを表示する。なお、ビデオプロセッサ20は、観察モードと、検索部52において特定した画像処理内容をモニタ24に出力してもよい。
【0056】
ここで、DB部54がリムーバル記録メディアとして構成されてもよい。その場合、ビデオプロセッサ20には、図示しない設定読取部が含まれる。また、ビデオプロセッサ20には、図示しない設定書込部が含まれ、設定書込部が関係をDB部54に書き込んでもよい。このように構成することによって、ひとつのビデオプロセッサ20において設定した関係がリムーバル記録メディアに書き出され、それを別のビデオプロセッサ20が読み取ることによって、複数のビデオプロセッサ20において同一の関係が使用される。なお、DB部54は、ビデオプロセッサ20以外の電子機器に記録されてもよい。また、DB部54を備えた装置が、Ethernet(登録商標)やシリアルケーブルによって接続されてもよい。
【0057】
検索部52、DB部54、処理部58がビデオプロセッサ20に備えられた場合の構成の変形例をさらに説明する。図14は、内視鏡部門システム102に含まれる内視鏡検査システム10のさらに別の機能構成を示す。ここでは、検索部52、DB部54、処理部58を中心に図3と比較して異なる部分を説明する。内視鏡検査システム10は、ビデオプロセッサ20、ファイリング装置22、モニタ24を含む。ビデオプロセッサ20は、モード送信部32、検索部52、DB部54、処理部58、処理画像送信部80、撮像画像送信部84を含み、ファイリング装置22は、モード受信部50、処理画像受信部82、撮像画像受信部86、記録制御部60、記録部62を含む。
【0058】
ビデオプロセッサ20のモード送信部32は、前述のごとく、受けつけた観察モードをファイリング装置22に送信する。また、検索部52は、前述のごとく、DB部54を参照しながら観察モードに対応した画像処理内容を特定する。処理部58は、特定した画像処理内容にしたがって、撮像画像に対して画像処理を実行し、処理画像を生成する。処理画像送信部80は、処理画像をファイリング装置22に送信し、撮像画像送信部84は、撮像画像を処理画像受信部82に送信する。
【0059】
ファイリング装置22のモード受信部50は、観察モードを受信し、処理画像受信部82は、処理画像を受信し、撮像画像受信部86は、撮像画像を受信する。記録制御部60は、処理画像受信部82において受けつけた処理画像と、撮像画像受信部86において受けつけた撮像画像とを対応づけながら記録部62に記録する。また、記録制御部60は、モード受信部50において受けつけた観察モードをさらに対応づけてもよい。検査後に内視鏡画像を再生する際には、記録制御部60は、処理画像と撮像画像との組合せを記録部62から読み出し、それらをビデオプロセッサ20に送信する。モニタ24は、処理画像と撮像画像とを表示する。なお、ふたつのモニタ24がビデオプロセッサ20に接続されて、処理画像と撮像画像とがふたつのモニタ24にそれぞれ表示されてもよい。
【0060】
本発明の実施例によれば、観察モードを使用する際の画像処理内容との関係を予め規定し、観察モードに対応した画像処理内容を自動的に特定するので、画像処理内容を設定しなくても、当該画像処理内容に応じた処理画像を出力できる。また、ひとつの観察モードに少なくともひとつの画像処理内容を対応づけるので、画像処理内容を詳細に設定できる。また、撮像画像と処理画像とを対応づけるので、撮像画像と処理画像との関係を明確に維持しながら、撮像画像と処理画像とを記録できる。また、撮像画像と画像処理内容を記録するので、両者の関係を維持できるとともに、記録容量を減少できる。また、観察モードと画像処理内容を表示するので、医療画像に対して実行した処理を明確に通知できる。また、スコープスイッチを使用して設定するので、設定を容易に実行できる。また、設定を容易に実行できるので、素早く設定を変更できる。
【0061】
また、特殊な観察モードにて検査を実行する場合に、観察モードに応じて画質変更を自動的に実行するので、検査後に検査画像を修正する手間を省略できる。また、医師毎に画質変更を自由に設定できるので、内視鏡検査システムを使用する医師が変わった場合に煩雑な画質変更の設定を省略できる。また、撮像画像と処理画像とを即時に切りかえるので、検査時間を短縮できる。また、撮像画像と処理画像とを対比させながら記録するので、検索を高速に実行できる。また、ビデオプロセッサだけで観察モードに応じて画質変更を自動できに実行するので、内視鏡検査システムの構成を簡易にできる。また、撮像画像と処理画像とを並列に出力するので、それらの伝送を高速に実行できる。また、リムーバル記録メディアに関係を記録するので、複数のビデオプロセッサに同一の関係を設定できる。
【0062】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0063】
本発明の実施例において、DB部54に記録された関係は、データベースの形式を有している。しかしながらこれに限らず例えば、関係は、リストファイルの形式を有してもよい。本変形例によれば、関係がデータベースの形式を有している場合と同様の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施例に係る院内情報システムの構成を示す図である。
【図2】図1の内視鏡部門システムに含まれる内視鏡検査システムの構成を示す図である。
【図3】図2の内視鏡検査システムの機能構成を示す図である。
【図4】図3のDB部に記録されるデータベースのデータ構造を示す図である。
【図5】図3の記録部に記録される画像のデータ構造を示す図である。
【図6】図3のモニタに表示される画面を示す図である。
【図7】図3の内視鏡検査システムによる画像処理手順を示すシーケンス図である。
【図8】図3の記録部に記録される画像の別のデータ構造を示す図である。
【図9】図3のモニタに表示される別の画面を示す図である。
【図10】図3のモニタに表示されるさらに別の画面を示す図である。
【図11】図1の内視鏡部門システムに含まれる内視鏡検査システムの別の機能構成を示す図である。
【図12】図11の内視鏡検査システムによる画像処理手順を示すシーケンス図である。
【図13】図1の内視鏡部門システムに含まれる内視鏡検査システムのさらに別の機能構成を示す図である。
【図14】図1の内視鏡部門システムに含まれる内視鏡検査システムのさらに別の機能構成を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
10 内視鏡検査システム、 20 ビデオプロセッサ、 22 ファイリング装置、 24 モニタ、 30 モード設定部、 32 モード送信部、 34 撮像部、 36 画像送信部、 38 画像受信部、 40 表示制御部、 50 モード受信部、 52 検索部、 54 DB部、 56 画像受信部、 58 処理部、 60 記録制御部、 62 記録部、 64 DB問合部、 66 画像送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め規定された複数種類の観察モードのうちのいずれかにて撮像された医療画像を受けつける第1受付部と、
前記第1受付部において受けつけた医療画像に対して使用された観察モードを受けつける第2受付部と、
前記第2受付部において受けつけるべき観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、前記第2受付部において受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する特定部と、
前記特定部において特定した画像処理内容にしたがって、前記第1受付部において受けつけた医療画像に対して画像処理を実行する処理部と、
前記処理部において画像処理した医療画像を出力する出力部と、
を備えることを特徴とする医療画像処理装置。
【請求項2】
画像処理内容の選択の指示を受けつける第3受付部をさらに備え、
前記特定部によって参照される関係は、ひとつの観察モードに少なくともひとつの画像処理内容を対応づけており、前記特定部は、前記第2受付部において受けつけた観察モードと第3受付部において受けつけた指示をもとに、画像処理内容を特定することを特徴とする請求項1に記載の医療画像処理装置。
【請求項3】
前記第1受付部において受けつけた医療画像と、前記処理部において画像処理した医療画像とを対応づけながら記録する記録部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の医療画像処理装置。
【請求項4】
前記第1受付部において受けつけた医療画像と、前記特定部において特定した画像処理内容とを対応づけながら記録する記録部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の医療画像処理装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記第2受付部において受けつけた観察モードと、前記特定部において特定した画像処理内容も出力することを特徴とする請求項1または2に記載の医療画像処理装置。
【請求項6】
内視鏡画像を取得する内視鏡装置と、
前記内視鏡装置に接続され、前記内視鏡装置によって取得された内視鏡画像を記録する内視鏡画像ファイリング装置とを備え、
前記内視鏡装置は、
内視鏡画像を取得する際の観察モードを設定する設定部と、
前記設定部において設定された観察モードにて内視鏡画像を表示する表示部とを備え、
前記内視鏡画像ファイリング装置は、
前記内視鏡装置から内視鏡画像および観察モードを受けつける受付部と、
前記受付部において受けつけるべき観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、前記受付部において受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定する特定部と、
前記特定部において特定した画像処理内容にしたがって、前記受付部において受けつけた医療画像に対して画像処理を実行する処理部と、
前記処理部において画像処理した医療画像を前記表示部に出力する出力部とを備えることを特徴とする医療画像処理システム。
【請求項7】
前記内視鏡装置は、スコープを備え、
前記設定部は、前記スコープに設けられたスコープスイッチであることを特徴とする請求項6に記載の医療画像処理システム。
【請求項8】
前記表示部は、前記設定部において設定した観察モードと、前記特定部において特定した画像処理内容も表示することを特徴とする請求項6または7に記載の医療画像処理システム。
【請求項9】
予め規定された複数種類の観察モードのうちのいずれかにて撮像された医療画像を受けつけるステップと、
受けつけた医療画像に対して使用された観察モードを受けつけるステップと、
観察モードと、当該観察モードを使用する際の画像処理内容との関係であって、かつ複数種類の観察モードのそれぞれに対して規定された関係を参照しながら、受けつけた観察モードに対応した画像処理内容を特定するステップと、
特定した画像処理内容にしたがって、受けつけた医療画像に対して画像処理を実行するステップと、
画像処理した医療画像を出力するステップと、
を備えることを特徴とする医療画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−23017(P2008−23017A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197686(P2006−197686)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】