説明

半導体ウェーハの製造方法及びその装置

【課題】半導体に悪影響を及ぼしたり、半導体ウェーハの獲得が困難になるのを抑制し、製造装置を簡素化できる半導体ウェーハの製造方法及びその装置を提供する。
【解決手段】厚い半導体ウェーハ1を搭載する加工ステージ10とレーザ照射装置20用の制御装置30により、集光レンズ23の光軸27を半導体ウェーハ1の表面周縁部に位置させ、半導体ウェーハ1内に集光点を形成できるようレーザ照射装置20の高さを調整する機能、集光点の線速度が一定になるよう回転ステージ11を回転させ、照射するレーザ光線21を回転ステージ11の回転毎に半導体ウェーハ1の表面周縁部から中心部方向に移動させる機能、回転ステージ11の回転軸16と光軸27が近距離に達した場合に回転ステージ11とレーザ照射装置20を停止し、加工ステージ10を移動させ、半導体ウェーハ1の表面中心部にレーザ光線21を照射して中間品を形成する機能を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄い半導体ウェーハを切り出して製造する半導体ウェーハの製造方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、シリコンのインゴットから薄い半導体ウェーハを切り出したり、切り出した半導体ウェーハを薄片化する方法としては、図示しないが、加工ステージに搭載された厚い半導体の表面にレーザ光線を集光レンズを介して照射し、厚い半導体の内部に集光点を形成して変質層を複数形成し、加工ステージと共に厚い半導体を回転させて複数の変質層を接続するとともに、厚い半導体の内部に加工領域を設け、この加工領域を設けることにより、薄い半導体ウェーハの中間品を形成し、その後、この中間品の表面を加工領域を境に剥離して薄い半導体ウェーハを得る方法が提案されている(特許文献1、2、3、4、5参照)。
【0003】
レーザ光線は、YAGレーザのようなパルスレーザ、あるいはCOレーザ等のCWレーザが適宜採用され、制御装置による出力制御下でレーザ照射装置から厚い半導体の表面、具体的には、半導体表面の中心部から周縁部にかけて照射される。レーザ照射装置は、厚い半導体の表面に太いレーザ光線を照射して均一な変質層を形成できるよう、厚い半導体に対して集光レンズと共に全体が精密に移動可能に構成されている。
【0004】
集光レンズは、厚い半導体の表面にダメージを与えることなく、厚い半導体の内部に加工領域を適切に設ける観点から、大きな開口数のレンズが使用され、大きく広がった円錐形のレーザ光線を半導体に導くよう機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005‐294656号公報
【特許文献2】特開2005‐059354号公報
【特許文献3】特開2005‐33190号公報
【特許文献4】特開2004‐079667号公報
【特許文献5】特開2001‐102332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の方法では、レーザ光線の制御に限界があるので、半導体表面の中心部付近にレーザ光線を照射する場合には、半導体表面の中心部が高速で回転する関係上、過剰な照射を招いたり、照射が困難化することがあり、その結果、半導体に悪影響を及ぼすおそれがある。また、半導体表面の周縁部にレーザ光線を照射する場合には、照射エネルギの密度が不足して加工領域を十分に設けることができず、その結果、中間品の表面を適切に剥離して薄い半導体ウェーハを得るのが困難な場合がある。
【0007】
さらに、半導体の表面にダメージを与えることなく、厚い半導体の内部に加工領域を設けるためには、レーザ照射装置やその光学系を精密に移動させる必要があるので、装置が複雑で大掛かりになるおそれがある。
【0008】
本発明は上記に鑑みなされたもので、レーザ光線を適切に照射して半導体に悪影響を及ぼしたり、半導体ウェーハの獲得が困難になるのを抑制し、製造装置の簡素化を図ることのできる半導体ウェーハの製造方法及びその装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明においては上記課題を解決するため、XY方向のうち少なくともX方向に移動可能な移動ステージに回転ステージを支持させた加工ステージと、この加工ステージに搭載された半導体にレーザ光線を照射するレーザ照射手段とを備え、
加工ステージの回転ステージに搭載された半導体の表面にレーザ光線を集光レンズを介し照射して半導体の内部に集光点を形成し、半導体と集光点とを相対的に移動させ、半導体の内部に加工領域を設けることにより、半導体ウェーハの中間品を形成するとともに、この中間品の表面を加工領域を境に剥離して半導体ウェーハを得る半導体ウェーハの製造方法であって、
加工ステージの移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させ、半導体の内部に集光点を形成できるようレーザ照射手段の高さを調整し、集光点の線速度が略一定になるよう回転ステージを回転させ、レーザ照射手段からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージの移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させ、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を停止し、その後、加工ステージの移動ステージを移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射して半導体ウェーハの中間品を形成することを特徴としている。
【0010】
なお、半導体ウェーハの中間品の一部を除去して加工領域を露出させることができる。
また、中間品の剥離開始領域に対するレーザ光線の照射量を、剥離開始領域以外の他領域に対するレーザ光線の照射量の2倍以上とすることができる。
また、中間品の表裏面のうち少なくとも表面に剥離補助基材を固定し、この剥離補助基材と共に中間品の表面を剥離して半導体ウェーハを得ることができる。
【0011】
また、本発明においては上記課題を解決するため、半導体を搭載する加工ステージと、この加工ステージに搭載された半導体にレーザ光線を照射するレーザ照射手段と、これら加工ステージとレーザ照射手段とを制御する制御手段とを備え、
加工ステージに搭載された半導体の表面にレーザ光線を集光レンズを介し照射して半導体の内部に集光点を形成し、半導体と集光点とを相対的に移動させ、半導体の内部に加工領域を設けることにより、半導体ウェーハの中間品を形成するとともに、この中間品の表面を加工領域を境に剥離して半導体ウェーハを得る装置であって、
加工ステージは、半導体を搭載する回転ステージと、この回転ステージを支持してXY方向のうち少なくともX方向に移動可能な移動ステージとを含み、
制御手段は、加工ステージの移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させ、半導体の内部に集光点を形成できるようレーザ照射手段の高さを調整する機能と、集光点の線速度が略一定になるよう回転ステージの回転数を制御して回転させ、レーザ照射手段からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージの移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させる機能と、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を抑制し、加工ステージの移動ステージを移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射する機能とを実現することを特徴としている。
【0012】
なお、加工ステージは、回転ステージを支持してX方向に移動可能なX方向移動ステージと、このX方向移動ステージを支持してY方向に移動可能なY方向移動ステージとを含み、
制御手段は、加工ステージの少なくともX方向移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させる機能と、加工ステージのX方向移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させる機能と、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の近距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を停止し、加工ステージのX方向移動ステージとY方向移動ステージとをそれぞれ移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射して半導体ウェーハの中間品を形成する機能とを実現することが好ましい。
【0013】
また、レーザ照射手段は、半導体の表面と集光レンズとの間に介在するレーザ光線用の収差増強ガラスと、集光レンズ及び収差増強ガラスを保持する上下動可能な焦点位置調整手段とを含むと良い。
【0014】
ここで、特許請求の範囲における加工ステージの移動ステージは、少なくともX方向に移動する一軸構造であれば良い。また、半導体としては、シリコン、シリコンカーバイト、サファイヤ、ダイヤモンド等が該当する。この半導体には、少なくとも適当な長さにブロック化されたインゴットや厚い(例えば、0.1〜10mm等の厚さ)半導体ウェーハが含まれる。半導体は、平面視で円形や多角形に形成され、表面中心部には、中心部とその近傍が含まれる。
【0015】
レーザ光線は、多光子吸収と呼ばれる光学的損傷現象を発生させるタイプでも良いし、そうでなくても良い。このレーザ光線は、半導体の表面周縁部から中心部方向に移動する際、同心円、渦巻き形、螺旋形等のパターンを描くことが好ましい。集光レンズには、凹面鏡や各種レンズが含まれる。また、収差増強ガラスは、単数複数を特に問うものではない。
【0016】
制御手段は、コントローラでも良いし、制御プログラムでも良い。この制御手段は、回転ステージの回転軸の距離と集光レンズの光軸との距離により、レーザ照射手段を制御する。具体的には、レーザ光線の照射を抑制したり、停止することが好ましい。さらに、剥離補助基材としては、半導体や中間品に着脱自在に粘着するシート、フィルム、これらを備えた弾性変形可能な板等があげられる。
【0017】
本発明によれば、半導体から半導体ウェーハを製造する場合には、加工ステージの移動ステージを移動させてレーザ照射手段の集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させ、半導体内に集光点を形成できるよう集光レンズの高さを調整する。
【0018】
次いで、集光点の線速度が略一定になるよう加工ステージの回転ステージを回転させ、レーザ照射手段からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージの移動ステージを移動させ、レーザ光線を回転ステージが所定の角度で回転する毎に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させる。この際、回転ステージは、集光点の線速度が略一定を維持するよう回転を継続する。また、レーザ光線は、移動ステージの移動で回転ステージの回転軸が接近することにより、半導体の表面周縁部から中心部方向にパターンを描きながら移動し、半導体内に加工領域を形成する。
【0019】
次いで、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の距離に達し、半導体の表面中心部にレーザ光線の未照射領域が形成されたら、レーザ光線の照射を停止する。レーザ照射を停止したら、加工ステージの移動ステージを移動させ、半導体ウェーハの表面中心部付近、すなわち未照射領域にレーザ光線を照射して半導体内に加工領域を形成し、半導体ウェーハの中間品を形成後、この中間品の表面を剥離すれば、半導体ウェーハを得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、レーザ光線を適切に照射して半導体に悪影響を及ぼしたり、半導体ウェーハの獲得が困難になるのを抑制し、製造装置の簡素化を図ることができるという効果がある。
【0021】
また、半導体ウェーハの中間品の一部を除去して加工領域を露出させれば、剥離作業の起点を得ることができるので、半導体ウェーハの中間品を容易に剥離することができる。
また、中間品の少なくとも表面に剥離補助基材を固定し、この剥離補助基材と共に中間品の表面を剥離して半導体ウェーハを得るようにすれば、汚染を招くことなく、中間品全体を均一に剥離し、損傷部分の少ない薄い半導体ウェーハを得ることが可能になる。
【0022】
また、レーザ照射手段に、半導体の表面と集光レンズとの間に介在するレーザ光線用の収差増強ガラスと、集光レンズ及び収差増強ガラスを保持する上下動可能な焦点位置調整手段とを含めば、集光スポットを拡大してレーザ光線の照射回数を減少させることができる。さらに、レーザ照射手段の集光レンズ及び収差増強ガラス以外の部品を動作させる必要がないので、製造装置の構造の簡素化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及びその装置の実施形態を模式的に示す全体斜視説明図である。
【図2】本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及びその装置の実施形態におけるレーザ光線の照射状態を模式的に示す要部説明図である。
【図3】本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及びその装置の実施形態における半導体ウェーハに照射されるレーザ光線のパターンを模式的に示す平面説明図である。
【図4】本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及びその装置の実施形態における中間品の表面を剥離する途中の状態を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における半導体ウェーハの製造装置は、図1ないし図4に示すように、厚い半導体ウェーハ1を搭載する加工ステージ10と、この加工ステージ10に搭載された厚い半導体ウェーハ1にレーザ光線21を照射するレーザ照射装置20と、これら加工ステージ10とレーザ照射装置20とをそれぞれ制御する制御装置30とを備え、厚い半導体ウェーハ1の表面にレーザ光線21を集光レンズ23を介し照射して半導体ウェーハ1の内部に集光点26を形成し、厚い半導体ウェーハ1と集光点26とを相対的に移動させ、半導体ウェーハ1の内部に加工領域3を形成することにより、薄い半導体ウェーハ6の中間品5を形成し、この中間品5の表面を加工領域3を境に剥離して太陽電池用の薄い半導体ウェーハ6を得る製造装置である。
【0025】
厚い半導体ウェーハ1は、特に限定されるものではないが、例えば平面円形のシリコンウェーハからなり、レーザ光線21の照射される表面が予め平坦化されていることが好ましい。
【0026】
加工ステージ10とレーザ照射装置20の一部とは、精密な回転、移動、上下動等を図る観点から、図示しない防振性の台座に固定され、加工ステージ10の上方にレーザ照射装置20が配設される。
【0027】
加工ステージ10は、図1に示すように、厚い半導体ウェーハ1を水平に搭載する回転ステージ11と、この回転ステージ11の支持軸12を直立状態に支持してX方向に移動可能なX方向移動ステージ14と、このX方向移動ステージ14を支持してY方向に移動可能なY方向移動ステージ15とを備えた多軸構造に構成される。
【0028】
回転ステージ11は、表面に厚い半導体ウェーハ1を着脱自在に位置決め固定する平面円形の保持テーブル13が装着され、所定のモータの駆動により回転する。この回転ステージ11、支持軸12、及び保持テーブル13は、中心部が位置合わせされる。所定のモータとしては、例えばレーザ光線21の照射特性に応じ、回転数を制御可能なステッピングモータや各種サーボモータ(例えば、ACサーボモータ)等が適宜採用されるが、厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部にレーザ光線21を均一に照射する観点から、間歇的ではなく、連続的に駆動するサーボモータが好ましい。
【0029】
X方向移動ステージ14とY方向移動ステージ15とは、例えば所定のモータの駆動で回転する螺子棒により水平にスライドしたり、所定のシリンダの駆動で進退動するプランジャロッドにより水平にスライドする。また、所定のモータの駆動で回転するエンドレスの駆動ベルトにより水平にスライドする構成でも良いし、リニアモータの駆動で水平にスライドする構成でも良い。
【0030】
レーザ照射装置20は、図1や図2に示すように、レーザ光線21を下方に向けて照射する固定のレーザ光源22と、このレーザ光源22から照射されたレーザ光線21を集光する集光レンズ23と、厚い半導体ウェーハ1の表面と集光レンズ23との間に介在するレーザ光線21用の収差増強ガラス24と、集光レンズ23及び収差増強ガラス24を上下に並べて保持する上下動可能な焦点位置調整具25とを備え、厚い半導体ウェーハ1の表面状態を撮像して検査・測定可能な検査装置(図示せず)が選択的に付設される。
【0031】
レーザ光源22は、厚い半導体ウェーハ1の内部に集光点26を形成する観点から、半導体ウェーハ1に対して透過性のある光源が使用される。例えば、シリコン製のインゴットやスライスされた半導体ウェーハ1の場合には、YAGレーザの基本波や炭酸ガスレーザ等、波長1000nm以上の赤外線レーザが使用される。
【0032】
集光レンズ23は、半導体ウェーハ1の内部にレーザ光線21のエネルギを効率的に集中させるよう機能する。この集光レンズ23の開口数(NA)は、半導体ウェーハ1の表面におけるアブレーション等による損失を防止する観点から、大きな数値、具体的には0.5以上、0.5〜0.8が好ましい。
【0033】
収差増強ガラス24は、特に限定されるものではないが、例えば厚いカバーガラスやスライドガラス等が使用され、集光スポットを拡大してその間隔を大きくし、単位面積当たりのレーザ光線21の照射回数を削減するよう機能する。また、焦点位置調整具25は、例えば集光レンズ23と収差増強ガラス24とを挟持して相対向する左右一対の保持爪等からなり、厚い半導体ウェーハ1の表面に対して光軸27方向に集光レンズ23を上下動し、半導体ウェーハ1の内部に焦点を移動させ、集光点26を形成して加工領域3を加工する。
【0034】
制御装置30は、図1に示すように、例えばプリント回路基板からなる回路基板に、水晶発振回路、演算処理機能を有するCPU、ROM、RAM、動作不良等を検知するエラー検知センサ、その他の電子部品が実装され、加工ステージ10とレーザ照射装置20とにケーブルを介してそれぞれ接続されており、CPUがRAMを作業領域としてROMに記憶された所定のプログラムを読み込むことにより、コンピュータとして所定の機能を実現する。
【0035】
具体的には、加工ステージ10のX方向移動ステージ14をX方向に移動させて集光レンズ23の光軸27を回転ステージ11に搭載された厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部に位置させ、厚い半導体ウェーハ1の内部に集光点26を形成できるようレーザ照射装置20の高さを調整する機能と、集光点26の線速度が一定になるよう回転ステージ11の回転数を制御して回転させ、レーザ照射装置20からレーザ光線21を照射するとともに、加工ステージ10のX方向移動ステージ14をX方向に移動させてレーザ光線21を回転ステージ11が所定の回転角度(例えば360°等)で回転する毎に厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部から中心部方向に所定のパターンを描かせながら移動させる機能と、回転ステージ11の回転軸16と集光レンズ23の光軸27とが所定の近距離に達した場合に回転ステージ11の回転とレーザ照射装置20の照射を一旦停止し、その後、加工ステージ10のX方向移動ステージ14とY方向移動ステージ15とをそれぞれXY方向に移動させ、厚い半導体ウェーハ1の表面中心部に向けてレーザ光線21をレーザ照射装置20から再度照射して薄い半導体ウェーハ6の中間品5を形成する機能とを実現する(図1、図3参照)。
【0036】
上記構成において、厚い半導体ウェーハ1を切り出して薄い半導体ウェーハ6を製造する場合には、先ず、加工ステージ10の回転ステージ11に加工対象である厚い半導体ウェーハ1を保持テーブル13を介して搭載して保持テーブル13と厚い半導体ウェーハ1との中心部を位置合わせし、加工ステージ10のX方向移動ステージ14をX方向に移動させてレーザ照射装置20の集光レンズ23の光軸27を回転ステージ11に搭載された厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部に位置させる。この光軸27が位置する半導体ウェーハの表面周縁部は、厚い半導体ウェーハ1から薄い半導体ウェーハ6を得るための剥離開始領域2となる。
【0037】
こうして集光レンズ23の光軸27を厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部に位置させたら、厚い半導体ウェーハ1の表面に集光点26が位置するようレーザ照射装置20の焦点位置調整具25を下降させ、その後、厚い半導体ウェーハ1の内部に加工領域3用の集光点26を形成できるよう焦点位置調整具25を下降させ、厚い半導体ウェーハ1の表面に集光レンズ23と収差増強ガラス24とを接近させる。
【0038】
次いで、集光点26の線速度が一定値になるよう回転ステージ11の回転数を制御しつつ回転させ、集光点26の線速度が一定値に達したら、レーザ照射装置20からレーザ光線21を照射するとともに、加工ステージ10のX方向移動ステージ14をX方向に移動させ、レーザ光線21を回転ステージ11が一回転する毎に厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部から中心部方向に所定のピッチで移動させる。
【0039】
この際、回転ステージ11は、集光点26の線速度が一定値を維持するよう回転を継続する。また、レーザ光線21は、中間品5の剥離を確実にする観点から、中間品5の剥離開始領域2、具体的には半導体ウェーハ1の表面周縁部に対する照射量が剥離開始領域2以外の他領域に対する照射量の2倍以上に設定される。
【0040】
レーザ光線21は、X方向移動ステージ14の移動で回転する回転ステージ11の回転軸16(支持軸12の中心でもある)が接近して来ることにより、厚い半導体ウェーハ1の表面周縁部から中心部方向に渦巻きパターンを描きながら移動し、半導体ウェーハ1の内部に加工領域3を半導体ウェーハ1の表面に平行に連続形成する(図2参照)。レーザ光線21の照射に際しては、厚い半導体ウェーハ1のXY方向の表面状態を撮像して測定する検査装置によりスキャンしながらレーザ光線21を照射することができる。
【0041】
次いで、回転ステージ11の回転軸16と集光レンズ23の光軸27とが所定の近距離に達するとともに、回転ステージ11の回転数が上限値に達し、厚い半導体ウェーハ1の表面中心部に円形の未照射領域4が区画形成されたら、回転ステージ11の回転とレーザ照射装置20の照射とを停止する。レーザ照射装置20の照射を停止したら、加工ステージ10のX方向移動ステージ14とY方向移動ステージ15とをそれぞれ移動させ、厚い半導体ウェーハ1の表面中心部、すなわち未照射領域4にレーザ光線21をレーザ照射装置20から再び照射して半導体ウェーハ1の内部に加工領域3を上記と同様に連続形成し、薄い半導体ウェーハ6の中間品5を形成する。
【0042】
この際、加工ステージ10のX方向移動ステージ14は往復移動し、Y方向移動ステージ15は所定のピッチで移動する。また、厚い半導体ウェーハ1の未照射領域4にレーザ光線21を照射する場合には、厚い半導体ウェーハ1のXY方向の表面状態を撮像して測定する検査装置でスキャンしながらレーザ光線21を照射することができる。
【0043】
薄い半導体ウェーハ6の中間品5を形成したら、中間品5の全表面に剥離補助板40を着脱自在に粘着固定し、その後、連続した加工領域3を境界面として中間品5を剥離補助板40と共に剥離開始領域2から上方に剥離(図4参照)すれば、厚い半導体ウェーハ1から中間品5が剥離することにより、中間品5が薄い半導体ウェーハ6となる。
【0044】
剥離補助板40は、特に限定されるものではないが、例えば厚い半導体ウェーハ1よりも大きい平板からなり、薄い半導体ウェーハ6の中間品5に対向する平坦な対向面に、自己粘着性のシートが粘着される。この剥離補助板40として、例えばアクリル板等を適宜使用することができる。
なお、剥離補助板40を粘着固定する際、回転ステージ11から取り外した半導体ウェーハ1の裏面に別の剥離補助板40を着脱自在に粘着固定し、中間品5の剥離をさらに容易にしても良い。
【0045】
上記構成によれば、厚い半導体ウェーハ1表面の中心部付近にレーザ光線21を照射する場合には、半導体ウェーハ1を回転させつつレーザ光線21を照射するのではなく、X方向移動ステージ14とY方向移動ステージ15との移動を組み合わせながらレーザ光線21を照射するので、レーザ光線21の照射が過剰化したり、困難になることがない。したがって、半導体ウェーハ6に何ら悪影響を及ぼすことがない。
【0046】
また、厚い半導体ウェーハ1表面の周縁部にレーザ光線21を照射する場合には、集光点26の線速度が一定値を維持するよう回転ステージ11を回転させるので、照射エネルギの密度を適切な値にして十分な加工領域3を設け、中間品5の表面を適切に剥離して薄い半導体ウェーハ6を容易に得ることができる。さらに、レーザ照射装置20のレーザ光源22やレーザ発振器等を固定し、焦点位置調整具25のみを精密に上下動させれば良いので、レーザ光源22やレーザ発振器の動作時の振動に伴う弊害を排除したり、装置が複雑で大掛かりになるおそれを有効に払拭することができる。
【0047】
なお、上記実施形態では加工ステージ10の回転ステージ11を単に回転させたが、必要に応じ、回転ステージ11を昇降させても良い。また、回転ステージ11の保持テーブル13に半導体ウェーハ1を固定して搭載したが、回転ステージ11に半導体ウェーハ1をワックス、粘着テープ、クランプ具等を介して搭載しても良い。
【0048】
また、特に支障を来たさなければ、集光レンズ23のみ使用し、収差増強ガラス24を省略しても良い。また、厚い半導体ウェーハ1の平面円形の未照射領域4を一括してスキャンしても良いが、平面円形の未照射領域4を四分割し、回転ステージ11を45°ずつ回転させて分割した各未照射領域4の走査を順次完了するようにしても良い。
【0049】
また、上記実施形態では中間品5の表面に剥離補助板40を粘着固定し、中間品5を剥離補助板40と共に剥離開始領域2から剥離したが、中間品5を剥離開始領域2から剥離する前に、厚い半導体ウェーハ1の表面や周面を一部除去し、剥離開始領域2の側面(周面)に加工領域3を露出させて中間品5の剥離を容易化することもできる。
【0050】
加工領域3を露出させる方法としては、半導体ウェーハ1の表面から加工領域3までの深さを集光レンズ23の位置や屈折率から予測し、半導体ウェーハ1の周面にレーザ光線21を照射して一部除去する方法、半導体ウェーハ1の表面をダイヤモンドカッタやレーザーアブレーション等の手段により一部除去する方法等があげられる。このように剥離開始領域2の側面に加工領域3を露出させ、剥離作業の起点とすれば、中間品5を円滑かつ容易に剥離することができる。
【0051】
以下、本発明に係る半導体ウェーハの製造方法及びその装置の実施例を比較例と共に説明する。
【実施例】
【0052】
先ず、鏡面研磨された10□mmの単結晶シリコンウェーハからなる半導体ウェーハと、この半導体ウェーハを粘着テープを介して位置決め保持する加工ステージと、この加工ステージに搭載された半導体ウェーハにレーザ光線を照射するレーザ照射装置と、これら加工ステージとレーザ照射装置とを制御する制御装置とを用意し、加工ステージとレーザ照射装置とを防振性の台座に固定した。
【0053】
加工ステージは、図1に示すように、半導体ウェーハを中央部に水平に搭載する回転ステージと、この回転ステージの支持軸を直立状態に支持してX方向に20mmのストロークで移動可能なX方向移動ステージと、このX方向移動ステージを支持してY方向に10mmのストロークで移動可能なY方向移動ステージとを備えた多軸構造のステージを使用することとした。
【0054】
回転ステージは、支持軸を挟んで−2〜18mmの範囲にレーザ光線を照射できるようレーザ照射装置と共に調整され、毎分回転数が0〜60rpmの範囲で調整される。また、X方向移動ステージとY方向移動ステージとは、移動速度が0〜15mm/秒の範囲で調整される。X方向移動ステージは、支持軸から−0.050〜19.950mmの範囲にレーザ光線を照射できるようレーザ照射装置と共に調整される。
【0055】
レーザ照射装置は、図1に示すように、波長1064nm、繰り返し発振周波数10kHz、出力0.68W、パルス幅200n秒でYAGレーザを照射する装置を使用することとした。このレーザ照射装置の集光レンズは、開口数(NA)が0.8で、2mmの焦点距離とした。また、収差増強ガラスとしては、厚み0.15mm、屈折率が1.5のカバーガラスを用いた。
【0056】
制御装置は、三軸用のコントローラからなり、加工ステージの回転ステージ、X方向移動ステージ、Y方向移動ステージの位置、回転数、移動速度を制御するとともに、レーザ照射装置のレーザ照射のON‐OFFを制御する装置を使用することとした。
【0057】
次いで、加工ステージの回転ステージに厚い半導体ウェーハを搭載し、加工ステージのX方向移動ステージをX方向に移動させてレーザ照射装置の集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体ウェーハの表面周縁部に位置させた。こうして集光レンズの光軸を半導体ウェーハの表面周縁部に位置させたら、半導体ウェーハの表面に集光点が位置するようレーザ照射装置の焦点位置調整具を下降させ、その後、半導体ウェーハの内部に加工領域用の集光点を形成できるよう焦点位置調整具を下降させ、半導体ウェーハの表面に集光レンズと収差増強ガラスとを接近させた。この際の距離は、集光点の深さが0.05〜0.2mmの範囲の場合には、集光点の深さの0.3〜0.4倍である。
【0058】
次いで、集光点の線速度が10mm/秒となるよう回転ステージの回転数を制御しつつ回転させ、集光点の線速度が10mm/秒に達したら、レーザ照射装置からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージのX方向移動ステージをX方向に移動させ、回転ステージが一回転する毎に回転ステージの回転軸を光軸方向に1μmピッチで移動させた。
【0059】
次いで、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが1.6mmの近距離に達したらレーザ照射装置の照射を停止し、加工ステージのX方向移動ステージとY方向移動ステージとをそれぞれ移動させるとともに、半導体ウェーハの表面中心部、すなわち未照射領域にレーザ光線をレーザ照射装置から再び照射して半導体ウェーハの内部に1μmピッチで集合光点を形成し、薄い半導体ウェーハの中間品を形成し、その後、レーザ光線の照射を停止した。
【0060】
この際、加工ステージのX方向移動ステージを10mm秒で往復移動させ、Y方向移動ステージを1μmピッチで移動させた。また、レーザ光線の照射停止後、中間品の外観を観察したが、表面は鏡面のままであり、外観に変化は見られなかった。
【0061】
薄い半導体ウェーハの中間品を形成したら、加工ステージの回転ステージから薄い半導体ウェーハの中間品を取り外してその周縁部端面を劈開で除去し、剥離開始領域の周面に加工領域を露出させ、中間品の表裏面に5mmの厚さを有するアクリル板製の剥離補助板をそれぞれ粘着固定し、その後、連続した加工領域を境界面として中間品を剥離補助板と共に剥離開始領域から剥離することにより、薄い半導体ウェーハを容易に製造することができた。
【比較例】
【0062】
基本的には実施例と同様だが、回転ステージの回転数を毎秒1回転に固定し、回転ステージを回転させつつ、半導体ウェーハの表面周縁部から中心部までの範囲にレーザ光線を照射した。
その他は実施例と同様にして薄い半導体ウェーハの中間品を形成したが、レーザ光線の照射を停止して中間品の外観を観察したところ、中間品の表面中心部に白化が認められた。
【0063】
中間品を取り外してその周縁部端面を劈開で除去し、剥離開始領域の周面に加工領域を露出させ、中間品の表裏面に5mmの厚さを有するアクリル板製の剥離補助板をそれぞれ粘着固定して剥離しようとしたが、加工領域を境界面として剥離することができず、薄い半導体ウェーハを得ることができなかった。
【符号の説明】
【0064】
1 厚い半導体ウェーハ(半導体)
2 剥離開始領域
3 加工領域
4 未照射領域
5 中間品
6 薄い半導体ウェーハ(半導体ウェーハ)
10 加工ステージ
11 回転ステージ
12 支持軸
14 X方向移動ステージ(移動ステージ)
15 Y方向移動ステージ(移動ステージ)
16 回転軸
20 レーザ照射装置(レーザ照射手段)
21 レーザ光線
22 レーザ光源
23 集光レンズ
24 収差増強ガラス
25 焦点位置調整具(焦点位置調整手段)
26 集光点
27 光軸
30 制御装置(制御手段)
40 剥離補助板(剥離補助基材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
XY方向のうち少なくともX方向に移動可能な移動ステージに回転ステージを支持させた加工ステージと、この加工ステージに搭載された半導体にレーザ光線を照射するレーザ照射手段とを備え、
加工ステージの回転ステージに搭載された半導体の表面にレーザ光線を集光レンズを介し照射して半導体の内部に集光点を形成し、半導体と集光点とを相対的に移動させ、半導体の内部に加工領域を設けることにより、半導体ウェーハの中間品を形成するとともに、この中間品の表面を加工領域を境に剥離して半導体ウェーハを得る半導体ウェーハの製造方法であって、
加工ステージの移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させ、半導体の内部に集光点を形成できるようレーザ照射手段の高さを調整し、集光点の線速度が略一定になるよう回転ステージを回転させ、レーザ照射手段からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージの移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させ、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を停止し、その後、加工ステージの移動ステージを移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射して半導体ウェーハの中間品を形成することを特徴とする半導体ウェーハの製造方法。
【請求項2】
半導体ウェーハの中間品の一部を除去して加工領域を露出させる請求項1記載の半導体ウェーハの製造方法。
【請求項3】
中間品の表裏面のうち少なくとも表面に剥離補助基材を固定し、この剥離補助基材と共に中間品の表面を剥離して半導体ウェーハを得る請求項1又は2記載の半導体ウェーハの製造方法。
【請求項4】
半導体を搭載する加工ステージと、この加工ステージに搭載された半導体にレーザ光線を照射するレーザ照射手段と、これら加工ステージとレーザ照射手段とを制御する制御手段とを備え、
加工ステージに搭載された半導体の表面にレーザ光線を集光レンズを介し照射して半導体の内部に集光点を形成し、半導体と集光点とを相対的に移動させ、半導体の内部に加工領域を設けることにより、半導体ウェーハの中間品を形成するとともに、この中間品の表面を加工領域を境に剥離して半導体ウェーハを得る半導体ウェーハの製造装置であって、
加工ステージは、半導体を搭載する回転ステージと、この回転ステージを支持してXY方向のうち少なくともX方向に移動可能な移動ステージとを含み、
制御手段は、加工ステージの移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させ、半導体の内部に集光点を形成できるようレーザ照射手段の高さを調整する機能と、集光点の線速度が略一定になるよう回転ステージの回転数を制御して回転させ、レーザ照射手段からレーザ光線を照射するとともに、加工ステージの移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させる機能と、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を抑制し、加工ステージの移動ステージを移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射する機能とを実現することを特徴とする半導体ウェーハの製造装置。
【請求項5】
加工ステージは、回転ステージを支持してX方向に移動可能なX方向移動ステージと、このX方向移動ステージを支持してY方向に移動可能なY方向移動ステージとを含み、
制御手段は、加工ステージの少なくともX方向移動ステージを移動させて集光レンズの光軸を回転ステージに搭載された半導体の表面周縁部に位置させる機能と、加工ステージのX方向移動ステージを移動させてレーザ光線を回転ステージが所定の回転角で回転する度に半導体の表面周縁部から中心部方向に移動させる機能と、回転ステージの回転軸と集光レンズの光軸とが所定の近距離に達した場合にレーザ照射手段の照射を停止し、加工ステージのX方向移動ステージとY方向移動ステージとをそれぞれ移動させ、半導体の表面中心部方向に向けてレーザ光線をレーザ照射手段から照射して半導体ウェーハの中間品を形成する機能とを実現する請求項4記載の半導体ウェーハの製造装置。
【請求項6】
レーザ照射手段は、半導体の表面と集光レンズとの間に介在するレーザ光線用の収差増強ガラスと、集光レンズ及び収差増強ガラスを保持する上下動可能な焦点位置調整手段とを含んでなる請求項4又は5記載の半導体ウェーハの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−247189(P2010−247189A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99713(P2009−99713)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】