説明

半導体検査方法及びそのシステム

【課題】本発明が解決しようとする課題は、プローブのランダムアクセス操作のような厄介な作業をすることなく、電子顕微鏡等の走査型荷電粒子顕微鏡の観察から半導体デバイスにおける回路要素の導通等の検査を可能とする検査手法を提示し、それを実現するシステムを提供することにある。
【解決手段】本発明の検査手法は電子鏡筒2とイオンビーム鏡筒1と二次荷電粒子検出器4とをそなえた複合装置を用い、電子ビーム又は正電荷のイオンビームを半導体デバイス試料面に照射して高い帯電をさせた場合と、該高い帯電状態を示した領域の所望のパターンに逆電荷の正電荷のイオンビーム又は電子ビームを照射した場合との試料面のコントラスト変化を顕微鏡観察して電子回路検査するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体検査方法及びその半導体の検査に適した走査型電子顕微鏡(SEM)を備えた集束イオンビーム(FIB)装置に関する。
【背景技術】
【0002】
システム中に導電性のプローブを備えたSEM装置で、試料を観察中にプローブが試料の局部に触れると、ディスプレイ上でその部分が明るくなったり、反対に暗くなったりする現象が見られる。この現象は電位コントラストと呼ばれ、図8左に示すようにSEMに
よって表面に配線Rが露出している試料面を観察しているとき、その配線R部分がSEM観察画像では明るく表示されているとする。その明るく表示されている配線B部分に導電性のプローブPが接触した瞬間、図8右に示すように配線Rの部分が暗くなるといった現
象である。これはSEM観察に際して試料表面にはマイナスの電荷を帯びた電子が照射されることになり、その電子が配線B部分に帯電した状態となっていたところ、導電性のプローブPが接触してそのチャージを放出しその部分の電位が変化したものである。SEMの観察画像は電子ビームが試料面上で例えばラスタ状に走査されるとき、照射部分の性状に応じて二次電子が放出されるので、この二次電子を検出して照射位置と対応させ、二次元的に画像表示させたものである。図9の上段に示すように試料のある領域がプラスに帯
電していたとすると、電子ビームの照射によって放出された二次電子はマイナスの電荷をもっているため、この領域に引きつけられ、二次電子検出器(SED)に届きにくく検出されにくい状態となる。したがって、その部分の画像は暗くなる。これに対し図9の下段
に示すように試料のある領域がマイナスに帯電していたとすると、電子ビームの照射によって放出された二次電子にはこの領域のチャージによる反発力が及び、二次電子検出器方向に押し出され検出され易い状態となる。したがって、その部分の画像は明るくなる。この現象を利用し導電性のプローブを半導体デバイスの接触させることで配線に生じる電圧コントラスト(VC)変化により配線の導通や欠陥の有無を検査する技術が非特許文献1に開示されている。
【0003】
この検査方法はSEMによって試料面を観察しながら、検査対象となる配線部分等の領域にプローブを運ばねばならず、そのランダムアクセスはオペレータにとって厄介な作業であり、時間を要するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−123749号公報 「断面加工観察装置」 第2頁、図3
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】K.URA AND H.Fujioka “Electron Beam Testing” Advanced In Electronics AND Electron Physics VoL73 P2 47 FIG.8
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、プローブのランダムアクセス操作のような厄介な作業をすることなく、電子顕微鏡等の走査型荷電粒子顕微鏡の観察から半導体デバイスにおける回路要素の導通等の検査を可能とする検査手法を提示し、それを実現するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の検査手法は電子ビーム又は正電荷のイオンビームを試料面に照射して帯電させた状態と、高い帯電状態を示した領域に逆電荷の正電荷のイオンビーム又は電子ビームを照射したときの状態変化を顕微鏡観察して解析することを特徴とする。
【0008】
本発明の検査システムは、電子鏡筒とイオンビーム鏡筒と二次荷電粒子検出器とをそなえた複合装置であって、試料面に対し一方の鏡筒から荷電粒子を照射させる手段と、試料面を観察する顕微鏡機能を備えた手段と、他方の鏡筒から照射した荷電粒子とは逆電荷の荷電粒子を所望領域に照射する手段とを備えるようにした。
【発明の効果】
【0009】
本発明の半導体検査方法は、電子ビーム又は正電荷のイオンビームを試料面に照射して帯電させた状態と、高い帯電状態を示した領域に逆電荷のイオンビーム又は電子ビームを照射したときの状態変化を顕微鏡観察して解析するものであるから、単にビームスポット位置を特定領域に決めるだけでよく、プローブを運ぶような作業が必要でないため、オペレータへの負担が軽く作業時間を短縮できる。
【0010】
また、本発明の半導体検査方法は、電子ビームを照射して試料を負電荷に帯電させると共に、SEM機能で観察し、正電荷のイオンビームをスポット照射させてコントラストの反転をSEMで観察する際に、スポット照射するイオンビームの加速電圧を10kV以下の低加速で行うようにすることで、試料面がスパッタエッチングや残留イオンによる汚染の弊害を防止できる。
【0011】
また、本発明の半導体検査方法は、スポット照射するイオンビームは所定電荷量の断続パルス形態とすることにより、そのパルス回数で帯電量をデジタル計測することが可能である。
【0012】
更に本発明の検査方法を標準試料に対して実施してその変化を比較することにより、多様な状態を解析する検査を実現することができる。
【0013】
本発明の半導体検査システムは、電子鏡筒とイオンビーム鏡筒と二次荷電粒子検出器とをそなえた複合装置であって、観察手段として、試料面に対し一方の鏡筒から荷電粒子を照射させる手段と、試料面を観察する顕微鏡機能を備えた手段と、逆電荷照射手段として、他方の鏡筒から照射した荷電粒子とは逆電荷の荷電粒子を所望領域に照射する手段とを備えたものであるから、プローブを特定位置へマニピュレータ操作によって、移動させるといった厄介な作業を必要とせず、荷電粒子ビームの照射位置制御で対応できる。更に、照射位置制御手段として、顕微鏡像で特定された領域の位置情報を出力する手段と、その位置情報に基づいて指定された荷電粒子ビームをその位置に照射させる手段とを備えることにより、特定位置に高速且つ高精度で荷電粒子ビームを移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の検査方法を実施するシステムの基本構成を示す図である。
【図2】電子チャージを利用した本発明の現象を説明する図である。
【図3】正電荷のイオンチャージを利用した本発明の現象を説明する図である。
【図4】パルス状の逆電荷注入を利用した本発明の作動形態を説明する図である。
【図5】低加速電圧でイオン電荷注入した本発明の作動形態を説明する図である。
【図6】本発明によって行う導通検査を説明する図である。
【図7】本発明によって行う配線不良検査を説明する図である。
【図8】本発明の基礎となる従来技術を説明する図である。
【図9】本発明が利用する現象の原因を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は走査型電子顕微鏡(SEM)と集束イオンビーム(FIB)装置を共に備えた複合装置を用いて半導体の検査を行うものである。これまで電子鏡筒とイオンビーム鏡筒とを備えた所謂ダブル鏡筒の複合装置は、FIBによって行う試料加工をSEMによって観察するという形態で、迅速且つ高精度の加工を行えるシステムとして実用化されている(特許文献1参照)。本発明は同じようなSEM/FIB複合装置を用いるものではあるが、イオン源としてプラスイオンを採用した場合、電子とイオンの電荷が逆であることを利用して半導体の検査を行うという全く新しい技術的思想である。
【0016】
本発明検査方法のフローは、まず第1に試料を帯電させることから始まる。この帯電には電子ビームを用いる場合とイオンビームを用いる場合がある。電子ビームを用いる場合は、SEMのビーム電流を大電流(nA程度)とし、電子ビームを試料に照射し試料を負に帯電させる(ステップ1)。
【0017】
次にSEMを用いて試料面の観察を行う(ステップ2)。このときのSEM像から試料の
構造に対応したパターンが観察されると共に、帯電状態によってパターンのコントラストが変化する。この観察は帯電のための電子ビームを照射しながら行うことができる。その場合、帯電が高くなるにつれてコントラストが次第に強くなることが観察できる。このときの変化を基準試料における変化と比較をすることによって各構成要素の解析を行うこともできる。
【0018】
帯電に伴うコントラスト変化が明らかになったなら、検査したい目標箇所にビームスポットが来るように設定しイオン照射して正の電荷を注入する(ステップ3)。
【0019】
ステップ3のイオン照射を行いながら、そのときの試料面の様子をSEM観察する(ステップ4)。ここにおいて、目標箇所のコントラスト変化が観察されると共に同じコントラスト変化を示す領域が観察されればその領域と目標箇所とは導通していると判定できるし、目標箇所のコントラスト変化の程度からそのキャパシター容量値や抵抗値を推定することができる。すなわち、イオン照射領域への正電荷の注入により電位の変化が電圧コントラストとしてSEM像に現れるので、その変化から配線の導通や欠陥の有無(配線の導通・コンタクト不良・トランジスタ不良)を同定するなど該当領域についての電子回路解析が可能となる。
【0020】
本発明の検査方法を実行するためのシステムの基本構成を図1に示す。1はFIB鏡筒、2はSEM鏡筒、3は真空チャンバ、4は二次電子検出器であり、5は本システムを制御するコンピュータ、6はディスプレイ、7はコンピュータ5への入力手段そして8はFIB用の電源、9はSEM用の電源である。
【0021】
本構成図に基づいて上記検査フローの各ステップについて説明する。
ステップ1
帯電に電子を用いるかイオンを用いるかの選択、そしてビーム電流をいくらにするかの設定をキーボード等の入力手段7を介してコンピュータ5へ入力する。それを受けてコンピュータ5は指定されたFIB鏡筒1又はSEM鏡筒2のFIB用電源8又はSEM用電源9へ設定情報を送り、荷電粒子を試料に照射して試料を観察すると共に帯電させる。以下ここではSEM鏡筒2により帯電に電子を用いることを選択した場合について述べる。試料の大電流観察で、帯電が十分進みコントラスト変化が明らかになった段階で電子ビームの電流値を落とし観察機能だけを考えた観察モードに切り替える。
ステップ2
コンピュータ5からの走査指令を受けSEM鏡筒2が顕微鏡観察用の電子ビーム走査を実行すると、電子ビームは照射した箇所から二次電子を放出させ、二次電子検出器4が検出してコンピュータ5へその検出値を位置データと共に記憶する。走査領域のデータが記憶蓄積されたなら、コンピュータ5はそれを画像情報としてディスプレイ6へ出力しディスプレイ6はその時の試料画像を表示する。
ステップ3
上記試料画像からオペレータが検査したい目標箇所を決めてディスプレイ上でその位置をマウス等の入力手段7で指定すると、コンピュータ5はその位置情報を、チャージを中和する電荷をもった側の鏡筒であるFIB鏡筒に送る。信号を受信したFIB鏡筒は目標箇所にビームスポットが来るように偏向器を調整すると共に指示された加速電圧でイオンビームを照射してイオンを注入する。
ステップ4
コンピュータ5の制御の下に電子鏡筒が顕微鏡機能で作動され、上記ステップ3のイオン照射がなされるときの試料面の様子をSEM観察する。
【実施例1】
【0022】
図2に本発明の半導体検査方法の1形態を示す。SEMの電子ビームを大電流に設定し
て試料面を走査させ、試料面上にマイナスの電荷を帯電させると共にその顕微鏡画像を観察すると、配線部分が周りの基板部分に比べ明るくなっている。図2の左側がこの状態を示している。そこで、顕微鏡画像上でこの配線領域にカーソルを合わせてクリックする。するとコンピュータ5はその位置情報を読み取り、その位置情報をFIB鏡筒1に送る。これを受けたFIB鏡筒1はビーム照射位置がそこに来るように偏向機構を制御し設定されたビーム電流でGa+等のプラスイオンを照射する。SEMの観察がなされる中で次第
に配線部分は暗くなっていき周りの基板部分に比べより暗くコントラストが反転するのが観察できる。
【実施例2】
【0023】
図3にFIBを帯電と観察に用い、電子ビームでチャージを中和し逆帯電させる形態を示す。Ga+等のプラスイオンを照射することにより、試料面はプラスに帯電することに
なる。そのため、配線部分は電位が高くなり、FIB照射によって放出される二次電子は試料側に引きつけられ、二次電子検出器4に届きにくくなる。そのため、図3の左側に示すように配線部分が周りの基板部分に比べより暗くなっている。そこで、顕微鏡画像上でこの配線領域にカーソルを合わせてクリックするとコンピュータ5はその位置情報を読み取り、その位置情報を今度はSEM鏡筒2に送る。これを受けたSEM鏡筒2はビーム照射位置がそこに来るように偏向機構を制御し設定されたビーム電流で電子ビームを照射する。走査型イオン顕微鏡(SIM)の観察がなされる中で次第に配線部分は明るくなっていき周りの基板部分に比べより明るくコントラストが反転するのが観察できる。
【実施例3】
【0024】
図4に帯電中和にプラス電荷のイオンビームを用いるもので、そのFIBを断続的なパルス形態で照射する例を示す。基本的に[0008]と同様な動作となるが、図4の左側に示すように配線部分が周りの基板部分に比べ明るくなった状態で、顕微鏡画像上でこの配線領域にカーソルを合わせてクリックする。コンピュータ5がその位置情報を読み取り、その位置情報をFIB鏡筒1に送り、これを受けたFIB鏡筒1がビーム照射位置がそこに来るように偏向機構を制御する点は先の例と同様であるが、この場合設定されたビーム電流でGa+等のプラスイオンを連続照射ではなくパルス状に断続照射する。これはFIB鏡筒1内のブランキング電極を制御することでパルス照射される。SEMの観察がなされる中でパルス回数が増えるにつれ次第に配線部分は暗くなっていき周りの基板部分に比べより暗くコントラストが反転するのが観察できる。パルス回数と変化の状態を対応させ、デジタル量として解析することができる。また、電子ビームとイオンビームの電流値そしてイオンビームのパルス断続時間の設定によっては、イオンビームのパルス照射の期間中にコントラストが反転し、遮断期間に電子チャージによって逆に反転してこの反転をパルス照射の度に繰り返すといった現象を観察することもできる。実施例2においても電子ビームをパルス状に照射することで同様な効果が得られる。
【実施例4】
【0025】
図5に示す態様は帯電を中和する際に用いるFIBを10kV以下の低加速電圧で行うものである。加速電圧を高くしてイオン照射を行うと試料表面がエッチングされてしまったり、イオンが試料内に打ち込まれて残留するといった現象を伴う。これはFIB照射によって試料が受けるそのようなダメージを軽減するため、FIBの加速電圧を低く抑えるものである。実施例2において観察、帯電に使用するFIBを10kV以下の低加速電圧で行うことでダメージを軽減することが可能である。
【実施例5】
【0026】
図6に示す態様は本発明の検査方法で断線検査が簡単に行えることを示したものであって、高電荷に帯電した配線部と素子が導通しているかを確認する例である。図6のAに示すように試料面上の走査領域には高電荷に帯電した配線部と素子の領域があったとして、
配線と素子が導通しているか否かは、その着目している配線領域に中和させるビームを照射してその素子が配線領域と同様なコントラスト変化をするかで導通関係にあることを診断する。図のBに示すように着目している配線領域にFIBを照射し、その着目している配線領域の変化と同様に素子領域が導通していると判断されるし、図のCに示すように粗飼料域のコントラストの変化がなければ断線していることが分かる。
【実施例6】
【0027】
図7に示す態様は高電荷に帯電した配線部とどの素子が導通しているかを確認するものである。図7のAに示すように試料面上の走査領域には高電荷に帯電した領域が複数箇所あったとして、そのうちのどの領域が着目している配線と導通しているかは、その着目している配線領域に中和させるビームを照射してその領域と同様なコントラスト変化をする領域を探す。図7のBに示すように全ての領域が着目している配線領域と同じコントラスト変化をしたならば、それらが導通関係にあることが分かる。もし、これらに領域がシリーズに接続されているはずのものであるにもかかわらず、図のCに示すように途中の領域からコントラストの変化を示さないなら、それはその間で断線していると分かる。また、着目している配線領域の変化に対し時間遅れで変化する領域があればその間はあるインピーダンスで接続されていると推定することができる。更に標準試料における変化と時系列的に比較することによりその試料の多様な品質診断を行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明の半導体検査方法は上記したようにSEM/FIB複合装置を用いて行うものであるから、本発明のそれを実施するシステムは検査専用である必要はなく、試料の断面切り出し加工を行う従来のSEM/FIB複合装置に改良を加えることで試料の加工作業から本発明で提示した検査方法までを同じチャンバ内で一貫作業として実行することができる。
【0029】
また、半導体素子の検査をSEM/FIB複合装置を用いる本発明によって実行し、欠陥個所が特定できたなら、その加工をFIBのエッチング機能やCVD機能を用いて修正加工を同じチャンバ内で一貫作業として実行することも可能である。
【符号の説明】
【0030】
1…FIB鏡筒
2…SEM鏡筒
3…真空チャンバ
4…二次電子検出器
5…コンピュータ
6…ディスプレイ
7…入力手段
8…FIB用電源
9…SEM用電源
P…プローブ
R…配線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気回路を帯電させ、観察する観察手段と、帯電させた電荷に対して逆の電荷を照射する逆電荷照射手段とを備えた半導体検査システムにおいて、
前記観察手段は、
第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記電気回路の一部を帯電させる第一の荷電粒子鏡筒と、
前記第一の荷電粒子ビームを照射し、前記電気回路から放出される二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出器と、
前記二次荷電粒子検出器の検出信号と前記第一の荷電粒子ビームの照射位置情報のそれぞれから前記電気回路の顕微鏡像を取得する顕微鏡手段と、
を有し、
前記逆電荷照射手段は、
前記第一の荷電粒子ビームの電荷に対して逆の電荷を有する第二の荷電粒子ビームを前記電気回路の帯電状態を示した領域に照射する第二の荷電粒子鏡筒と、
前記顕微鏡像上で前記領域を選択する入力信号から照射位置情報を読み取り、前記領域に前記第二の荷電粒子ビームを照射する照射位置制御手段と、
を有する半導体検査システム。
【請求項2】
前記観察手段は、前記第二の荷電粒子ビームを照射した前記領域の帯電状態の変化を観察する請求項1に記載の半導体検査システム。
【請求項3】
前記観察手段は、前記第二の荷電粒子ビームを照射した前記領域を含む前記電気回路を観察する請求項1に記載の半導体検査システム。
【請求項4】
前記第一の荷電粒子鏡筒は電子鏡筒であり、かつ、前記第二の荷電粒子鏡筒はイオンビーム鏡筒である請求項1に記載の半導体検査システム。
【請求項5】
前記イオンビーム鏡筒からイオンビームを走査照射し、前記領域に断面切り出し加工を行う請求項4に記載の半導体検査システム。
【請求項6】
CVDガスを前記領域に供給し、イオンビームCVDを行うCVD手段を有する請求項4に記載の半導体検査システム。
【請求項7】
第一の荷電粒子ビームを照射し、電気回路の一部を帯電させる帯電工程と、
前記第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記電気回路から放出される二次荷電粒子を検出し、前記電気回路の顕微鏡像を取得する第一の観察工程と、
前記第一の荷電粒子ビームの電荷に対して逆の電荷を有する第二の荷電粒子ビームの照射位置を前記顕微鏡像上で帯電状態を示した領域に設定する照射位置設定工程と、
前記第二の荷電粒子ビームを前記照射位置に照射する逆電荷照射工程と、
前記第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記領域の帯電状態を観察する第二の観察工程と、
を有する半導体検査方法。
【請求項8】
前記帯電工程は、大電流の前記第一の荷電粒子ビームで前記電気回路を帯電させ、
第一の観察工程は、電流量の小さい前記第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記顕微鏡像を取得する請求項7に記載の半導体検査方法。
【請求項9】
前記第一の荷電粒子ビームは電子ビームであり、かつ、前記第二の荷電粒子ビームはイオンビームであって、
前記イオンビームを照射し、前記領域の断面切り出し加工を行い、前記断面を検査する請求項7に記載の半導体検査方法。
【請求項10】
前記第一の荷電粒子ビームは電子ビームであり、かつ、前記第二の荷電粒子ビームはイオンビームであって、
CVDガスを前記領域に供給し、前記イオンビームを照射し、イオンビームCVDで修正加工を行う請求項7に記載の半導体検査方法。
【請求項11】
前記第二の観察工程において、
前記第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記領域を含む前記電気回路の帯電状態を観察し、前記領域と前記電気回路内の他の領域との導通関係を検査する請求項7に記載の半導体検査方法。
【請求項12】
前記第二の観察工程において、
前記第一の荷電粒子ビームを走査照射し、前記領域を含む前記電気回路の帯電状態の時間変化を観察し、前記電気回路内のインピーダンス接続関係を検査する請求項7に記載の半導体検査方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−67994(P2010−67994A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277917(P2009−277917)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【分割の表示】特願2004−50296(P2004−50296)の分割
【原出願日】平成16年2月25日(2004.2.25)
【出願人】(503460323)エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 (330)
【Fターム(参考)】