説明

半導体発光素子

【課題】単一基板上に複数の発光素子が設けられた半導体発光素子において、本構成を用いない場合に比べて光取出効率を向上する半導体発光素子を提供する。
【解決手段】半導体発光素子1は、基板10上に第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層を含む半導体積層構造21を有する発光部1Aと、基板10上に発光部1Bと離間して異なる領域に設けられ、第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層を有する半導体積層構造21を有する発光部1Bと、発光部1Aの第1導電型層と、発光部1Bの第2の導電型層とを電気的に接続する内部配線層83と、発光部1Aの発光層及び発光部1Bの発光層の少なくともいずれかの発光層と、内部配線層83との間に設けられ、発光部1Aの発光層及び発光部1Bの発光層の少なくともいずれかの発光層から発光した光の少なくとも一部を反射する反射層93とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体発光素子として、単一基板上に二次元的に配列された複数の発光素子を内部配線によって電気的に接続する半導体発光素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の半導体発光素子は、単一基板上に複数の半導体積層構造が離間されて二次元的に配列され、これら半導体積層構造に電極等を設けて複数の発光素子を構成するとともに、複数の発光素子それぞれの一方の電極は、他の発光素子の他方の電極と半導体プロセスによって形成される内部配線によって電気的に接続されるため、複数の発光素子全てにボンディングする必要がなく、配線の工程数を減少することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2010−521807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載の半導体発光素子では、内部配線に導電率のよいAu、Ti、Ni等の金属を用いると内部配線が半導体積層構造の発光層から発光する光を吸収するために光取出効率が低下し、また内部配線に反射率の高いAlやAg等の金属を用いるとマイグレーションが生じるために発光素子の電気的特性が損なわれるという問題があった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、単一基板上に複数の発光素子が設けられた半導体発光素子において、本構成を用いない場合に比べて光取出効率を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するため、基板上に設けられ、第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層とからなる半導体積層構造を有する第1の半導体発光素子と、前記基板上に前記第1の半導体発光素子と離間して異なる領域に設けられ、第1導電型層と第2導電型層とに挟まれた発光層とからなる半導体積層構造を有する第2の半導体発光素子と、前記第1の半導体発光素子の前記第1導電型層と、前記第2の半導体発光素子の前記第2の導電型層とを電気的に接続する配線層と、前記第1の半導体発光素子の前記発光層及び前記第2の半導体発光素子の前記発光層と、前記配線層との間に設けられ、前記第1の半導体発光素子の前記発光層及び前記第2の半導体発光素子の前記発光層から発光した光の少なくとも一部を反射する反射層とを有する半導体発光素子が提供される。
【0008】
前記反射層は、前記発光層から発せられた光の反射率が前記配線層よりも高く、前記配線層、前記第1導電型層及び前記第2導電型層と接触しないように、絶縁層中に形成してもよい。
【0009】
前記第1の半導体素子又は前記第2の半導体素子は、前記第2の導電型層にオーミック接触する透明電極と、前記透明電極上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成されたワイヤボンディング用の上側電極と、前記絶縁層を貫通し、前記透明電極及び前記ワイヤボンディング用電極にオーミック接触する下側電極とを有し、前記配線層は、前記第1導電型層に電気的に接続された前記上側電極と、前記第2導電型層に電気的に接続された前記上側電極とを電気的に接続し、前記反射層は、前記第1導電型層に電気的に接続された前記上側電極、前記第1導電型層に電気的に接続された上側電極及び前記下側電極と接触しないように前記絶縁層中に形成してもよい。
【0010】
前記上側電極は、ボンディングワイヤを接続するためのボンディング領域と、前記ボンディング領域から延在する線状の延在部と、を含み、前記反射部は、さらに前記延在部の下方に形成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、単一基板上に複数の発光素子が設けられた半導体発光素子において、本構成を用いない場合に比べて光取出効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、半導体発光素子の模式断面図である。
【図2】図2は、半導体発光素子の一部を拡大した模式断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態を示す半導体発光素子の模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1〜図3は本発明の実施の形態を示し、図1は、半導体装置の模式断面図、図2は、半導体発光素子の一部を拡大した模式断面図である。また、図3は半導体発光素子の模式平面図である。
【0014】
(発光素子の構成)
この発光素子1は、図1〜3に示すように、サファイア等の基板10上に2つの発光部1A及び1Bを有し、発光部1A及び1Bそれぞれの一方の電極は互いに内部配線層83によって直列に接続されている。なお、発光素子1は、3以上の発光素子を直列に設けるものであってもよい。
【0015】
(発光素子の構成)
(半導体積層構造)
発光部1A及び1Bは、基板10上に設けられるバッファ層20と、バッファ層20上に設けられるn型コンタクト層22と、n型コンタクト層22上に設けられるn型ESD(Electro Static Discharge)層23と、n型ESD層23上に形成されるn型クラッド層24と、n型クラッド層24上に設けられる発光層であるMQW層25と、発光層25上に設けられるp型クラッド層26と、p型クラッド層26上に設けられるp型コンタクト層27とを含む半導体積層構造21を備える。また、p型コンタクト層27からn型コンタクト層22の一部がエッチングにより除去され、n型コンタクト層22の一部が露出している。
【0016】
ここで、バッファ層20と、n型コンタクト層22と、n型ESD層23と、n型クラッド層24と、発光層25と、p型クラッド層26と、p型コンタクト層27とはそれぞれ、III族窒化物化合物半導体からなる層である。III族窒化物化合物半導体は、例えば、AlGaIn1−x−yN(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の四元系のIII族窒化物化合物半導体を用いることができる。
【0017】
本実施形態においては、バッファ層20は、AlNから形成される。そして、n型コンタクト層22、n型ESD層23及びn型クラッド層24は、所定量のn型ドーパント(例えば、Si)をそれぞれドーピングしたn−GaNからそれぞれ形成される。また、発光層25は、複数の井戸層と複数の障壁層とを含んで形成される多重量子井戸構造を有する。井戸層は例えばGaNから、障壁層は例えばInGaN若しくはAlGaN等から形成される。さらに、p型クラッド層26及びp型コンタクト層27は、所定量のp型ドーパント(例えば、Mg)をドーピングしたp−GaNからそれぞれ形成される。
【0018】
基板10の上に設けられるバッファ層20からp型コンタクト層27までの各層は、例えば、有機金属化学気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition : MOCVD)、分子線エピタキシー法(Molecular Beam Epitaxy : MBE)、ハライド気相エピタキシー法(Halide Vapor Phase Epitaxy : HVPE)等によって形成することができる。ここで、バッファ層20がAlNから形成されるものを例示したが、バッファ層20はGaNから形成することもできる。また、発光層25の量子井戸構造は、多重量子井戸構造でなく、単一量子井戸構造、歪量子井戸構造にすることもできる。
【0019】
(電極)
また、発光部1A及び1Bは、p型コンタクト層27上に設けられる透明電極30と、透明電極30上及び半導体積層構造上に形成される絶縁層40と、を備えている。さらに、発光部1A及び1Bは、絶縁層40を貫通し透明電極30とオーミック接触する下側p電極50と、絶縁層40を貫通しn型コンタクト層22とオーミック接触する下側n電極60と、を備えている。
【0020】
透明電極30は、発光層25から発せられる光に対して透明な導電性酸化物から形成され、本実施形態においてはITO(Indium Tin Oxide)から形成される。透明電極30は、例えば、真空蒸着法を用いて形成される。なお、透明電極30は、スパッタリング法又はCVD法等により形成することもできる。
【0021】
本実施形態においては、絶縁層40としてSiOが用いられる。なお、絶縁層40として他の材料を用いてもよく、例えばSiNの他、TiO、Al、Ta等の金属酸化物、若しくはポリイミド等の電気絶縁性を有する樹脂材料から形成することもできる。絶縁層40は、例えば真空蒸着法により形成されるが、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition : CVD)により形成することもできる。絶縁層40における透明電極30の上側の一部と、n型コンタクト層22の上側の一部は、下側p電極50及び下側n電極60を形成するために、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて除去される。
【0022】
下側p電極50は、透明電極30と接触する第1金属層52と、この上に形成される第2金属層54と、を含む。第1金属層52は、例えばNi、Rh、Ti、Cr等のITOとオーミック接触する金属からなる。本実施形態においては、第1金属層52としてNiが、第2金属層54としてAuがそれぞれ用いられる。また、下側n電極60は、n型コンタクト層22と接触する第1金属層62と、この上に形成される第2金属層64と、を含む。第2金属層62は、例えばNi、Rh、Ti、V、Pt、Cr等のn型コンタクト層22とオーミック接触する金属からなる。本実施形態においては、第1金属層62と第2金属層64は、下側p電極50の第1金属層52及び第2金属層64と同じ材料が用いられる。
【0023】
下側p電極50及び下側n電極60は、例えば真空蒸着法を用いて形成される。本実施形態において、下側p電極50を構成する材料と、下側n電極60を構成する材料とは、同一材料であり、電極材料を同時に真空蒸着することにより各電極50,60が形成される。なお、下側p電極50と下側n電極60を異なる材料としてもよく、この場合は同時でなく別々に形成される。また、下側p電極50及び下側n電極60を、スパッタリング法により形成することもできる。
【0024】
また、発光部1Bは、絶縁層40上に形成され、下側p電極50とオーミック接触する上側p電極70を備えている。上側p電極70は、平面視にて、下側p電極50よりも大きく形成される。上側p電極70は、絶縁層40及び下側p電極50と接触し、実装時にボンディングワイヤ(図示せず)が接続される。上側p電極70は、ボンディングワイヤとの接合に適した金属が選択される。本実施形態においては、上側p電極70としてAuが用いられる。なお、上側p電極70は、Ti又はNiを主成分として含む合金から形成することもできる。
【0025】
また、発光部1Aは、絶縁層40上に形成され、下側n電極60とオーミック接触する上側n電極80を備えている。上側n電極80は、平面視にて、下側n電極60よりも大きく形成される。上側n電極80は、絶縁層40及び下側n電極60と接触し、実装時にボンディングワイヤ(図示せず)が接続される。上側n電極80は、ボンディングワイヤとの接合に適した金属が選択される。本実施形態においては、上側n電極80は、上側p電極70と同じ材料が用いられる。
【0026】
発光部1Bの上側p電極70の延在部700及び発光部1Aの延在部720が、平面視にて、それぞれ発光部1B及び1Aの辺部に沿って延びている。また、発光部1Aの上側n電極80の延在部800及び発光部1Bの延在部820は、平面視にて、それぞれ発光部1A及び1Bの中央を所定方向へ延び、それぞれ延在部720及び700に囲まれている。延在部800及び820には、複数の下側p電極60が、延在部700及び720には、複数の下側n電極50が接続されており、効率よく電流が拡散されるようになっている。
【0027】
また、延在部720と延在部820は、内部配線層83により一体に形成されており、発光部1A及び1Bを電気的に直列に接続する。
【0028】
(反射層)
また、発光部1A及び1Bは、MQW層25から発せられる光を反射する反射層90、92、93、94及び96を有する。
【0029】
反射層90、92、93、94及び96は、それぞれ透明電極30、下側p電極50、下側n電極60、上側p電極70、上側n電極80、延在部700、720、800、820及び内部配線層83等の導電部材と接触しないように、絶縁層40中に、反射率の高い金属、例えば、Al、Ag等を用いて形成される。一般に、反射率が高い金属は、エレクトロマイグレーションが発生しやすいものが多い。そのため、他の導電部材に接続される部材に反射率が高い金属を用いる場合、材料の選択の幅が狭くなるという問題が生じる。しかし、本実施の形態の反射層90、92、93、94及び96は、全面が絶縁層40に覆われ、他の導電部材と接触しないため、エレクトロマイグレーションが発生した場合であっても、発光部1A及び1Bの電気的特性を損なうおそれがない。そのため、反射層90、92、93、94及び96の材料の選択の幅は、他の導電部材等のそれよりも広い。すなわち、反射層90、92、93、94及び96を用いることにより、発光層25から発せられる光に対する高い反射率を有する反射部の材料の選択の幅を広げることができる。
【0030】
反射層90、92、93、94及び96は、少なくともそれぞれ対応した導電部材である上側n電極80及び延在部800、延在部720、内部配線層83、延在部820並びに上側p電極70及び延在部700の下方に、導電部材の形状に対応した形状に形成される。これにより、発光部1A及び1Bからの光取り出し量をより向上させることができる。
【0031】
反射層90、92、93、94及び96が、導電部材の形状に対応した形状に形成されるのは、発光層25から導電部材の方向へ進む光を反射し、それ以外の方向へ進む光をそのまま外部へ取り出すためである。
【0032】
例えば、内部配線層83の下方の反射層93の領域は、内部配線層83の幅となるべく近い幅を有する、内部配線層83の長さ方向に沿った線状の領域であることが好ましい。この反射層93の線状の領域の長さ方向の中心線は、内部配線層83の直下の領域内にある。
【0033】
(その他の構成)
なお、下側p電極50の第2金属層54が透明電極30と適切にコンタクトできる材料からなる場合は、第1金属層52の形成を省略することができる。また、下側n電極60の第2金属層64がn型コンタクト層22と適切にコンタクトできる材料からなる場合は、第1金属層62の形成を省略することができる。なお、特に図示していないが、下側p電極50と上側p電極70の間にバリア層を形成してもよい。
【0034】
なお、発光素子1は平面視にて略長方形状に形成される。発光素子1の平面寸法は、例えば、縦寸法及び横寸法がそれぞれ略350μm及び1000μmである。本実施形態においては、上側p電極70及び上側n電極80は、それぞれ発光部1Bの右端及び発光部1Aの左端に配置されている。
【0035】
(作用効果)
以上のように構成された発光素子1によれば、上側p電極70及び上側n電極80にボンディングワイヤが接続される。そして、上側p電極70及び上側n電極80に順方向の電圧を印加すると、発光部1A及び1Bの発光層25から青色領域の波長の光が発せられる。例えば、各発光部1A及び1Bは、それぞれ順電圧が3V程度で、順電流が20mAの場合に、ピーク波長が455nm程度の光を発する。
【0036】
発光層25から発せられた光のうち、内部配線層83へ入射する光は、比較的大きく吸収される。しかしながら、本実施形態の発光部1A及び1Bによれば、絶縁層40上に形成されている反射率の高い反射層93にて反射され、光の吸収が比較的大きい内部配線層83まで達することはない。
【0037】
このように、導電性に優れた内部配線層83と、内部配線層83の下方に絶縁層40を介して反射率の高い反射層93とを別個に形成したので、内部配線層83における光の吸収量を小さくするとともに、効率よく光を反射させることができ、発光素子1からの光取り出し量を向上させることができる。
【0038】
また、同様に上側p電極70及び延在部700の方向へ入射する光の殆どは、反射層92にて反射され、上側p電極70及び延在部700まで到達することはない。また、上側n電極80、延在部800、延在部720及び820の方向へ入射する光の殆どは、反射層90、92にて反射される。
【0039】
また、下側p電極50へ入射する光は、透明電極30とオーミック接触している第1層52にて比較的大きく吸収される。しかしながら、本実施形態の発光部1A及び1Bによれば、下側p電極50がワイヤボンディングに必要な面積を有する上側p電極70より小さく形成されているので、第1層52への入射量が比較的小さくなっている。
【0040】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記に記載した実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0041】
例えば、上記の各実施の形態においては、半導体積層構造のn型の層とp型の層が逆であってもよい。すなわち、n型コンタクト層22、n型ESD層23、及びn型クラッド層24から構成されるn型半導体層の代わりにp型半導体層が形成され、p型クラッド層26及びp型コンタクト層27から構成されるp型半導体層の代わりにn型半導体層が形成されてもよい。
【0042】
また、本実施形態においては、フェイスアップ実装の例を示したが、フリップチップ実装であってもよいことは勿論である。
【0043】
また、本実施形態においては、上側p電極70及び上側n電極80が両端に配置されるものを示したが、電極の配置は任意である。例えば、上側p電極70及び上側n電極80が対角状に配置されるものであってもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、発光部1A及び1Bが青色領域にピーク波長を有するLEDであるものを示したが、紫外領域、緑色領域等にピーク波長を有するLEDであってもよいことは勿論である。
【0045】
また、前記実施形態においては、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光部1A及び1Bについて述べたが、GaAlAsやGaP、GaAsP、InGaAlP等の化合物半導体を用いた発光素子に対しても、本発明の思想を逸脱しない範囲内で適用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 発光素子
1A 発光部
1B 発光部
10 基板
20 バッファ層
21 半導体積層構造
22 n型コンタクト層
23 n型ESD層
24 n型クラッド層
25 発光層(MQW層)
26 p型クラッド層
27 p型コンタクト層
30 透明電極
40 絶縁層
50 下側p電極
60 下側n電極
70 上側p電極
80 上側n電極
83 内部配線層
90、92、93、94、96 反射層
700、720、800、820 延在部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられ、第1導電型の第1導電型層と第2導電型の第2導電型層とに挟まれた発光層を含む半導体積層構造を有する第1の発光部と、
前記基板上に前記第1の発光部と離間して異なる領域に設けられ、前記第1導電型の第1導電型層と前記第2導電型の第2導電型層とに挟まれた発光層を含む半導体積層構造を有する第2の発光部と、
前記第1の発光部の前記第1導電型層と、前記第2の発光部の前記第2の導電型層とを電気的に接続する配線層と、
前記第1の発光部の前記発光層及び前記第2の発光部の前記発光層の少なくとも何れかの発光層と、前記配線層との間に設けられ、前記少なくとも何れかの発光層から発光した光の一部を反射する反射層とを備える半導体発光素子。
【請求項2】
前記反射層は、前記発光層から発せられた光の反射率が前記配線層よりも高く、前記配線層、前記第1導電型層及び前記第2導電型層と接触しないように、絶縁層中に形成される請求項1に記載の半導体発光素子。
【請求項3】
前記第1の発光部は、前記第1導電型層とオーミック接触する透明電極と、前記透明電極上に形成された絶縁層と、前記絶縁層を貫通し、前記透明電極にオーミック接触する第1の電極を有し、
前記第2の発光部は、前記第2導電型層上に形成された絶縁層と、前記絶縁層を貫通し、前記第2導電型層にオーミック接触する第2の電極を有し、
前記配線層は、前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続し、
前記反射層は、前記第1の電極、前記第2の電極、及び前記透明電極と接触しないように前記絶縁層中に前記配線層の形状に対応した形状に形成される請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
【請求項4】
前記第1の発光部の前記第1の電極は、前記配線層との接続部から延在する線状の第1の延在部を含み、
前記第2の発光部の前記第2の電極は、前記配線層との接続部から延在する線状の第2の延在部を含み、
前記反射部は、さらに前記第1の延在部及び前記第2の延在部の下方に前記延在部の形状に対応した形状に形成される請求項3に記載の半導体発光素子。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−204373(P2012−204373A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64595(P2011−64595)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000241463)豊田合成株式会社 (3,467)
【Fターム(参考)】