説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】半導体パッケージにおいて長期接続信頼性を向上させ、エレクトロマイグレーション耐性を改善する。
【解決手段】半導体素子1の電極パッドと基板21上の電極パッド20とをはんだボールによって接続する。はんだボールは、金属製コア部11と、金属製コア部11の周囲に設けられ、前記コア部11よりも剛性が低く融点が低いはんだ部10とで構成されている。はんだボールを半導体素子1にリフローによって接続する。その後、半田ボールが付いた半導体素子1と基板21を超音波にて接続し、基板21側において、金属コア11と電極20を直接接続する。これによって熱ストレスの少ない、かつ、抵抗の小さい接続を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家電用や民生機器用、産業用に用いられる半導体装置に係り、特に信頼性の高いはんだ接続に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器を中心として高機能化・高性能化の要求が年々増加しており、これに伴い高速、大容量な半導体デバイスが必要となってきている。一方で、機器の小型化も大きなニーズとなっており、これらを両立させた半導体パッケージの開発が行われている。これを実現するキーテクノロジーとして、半導体素子を突起バンプで接続するフリップチップ実装が注目を浴びており、既に様々なパッケージに使用されている。
【0003】
フリップチップ実装はパッド上にバンプを形成したチップを基板の電極上にフェイスダウンにより接続する実装方式である。フリップチップ実装方式は、従来のワイヤボンディング接続方式に比べて、接続長が短くなることにより信号伝播の遅延を抑えることができ高速伝送が可能であること、チップサイズがパッケージサイズとなるため小型化が可能であることなどの利点が挙げられる。
【0004】
主なフリップチップ実装方式として、図18に示すように、チップ1と基板21間をはんだバンプ13で接続するはんだバンプ接続方式、チップ側に金スタッドバンプを形成したのちスタッドバンプと基板側配線をはんだにて接続するAuバンプ/はんだ接続方式、チップ側に金スタッドバンプを形成したのちスタッドバンプと基板側配線を超音波接続により接続する超音波接続方式、チップ側にスタッドバンプを形成したのちスタッドバンプと基板側配線を銀ペーストやACF(Anisotropic Conductive Film)などの樹脂材を主とした材料で接続する接触接続方式などが主流となっている。
【0005】
この中でもはんだバンプ接続方式は接続部のはんだ材が変形することにより、温度変化や落下衝撃などの実使用環境下で発生する接続部へのストレスを緩和する機構を備えた有力な接続方法である。従来は微細なはんだバンプを形成することが困難であることから、バンプ径100μm以下が主流となる半導体素子と基板間の接続にはスタッドバンプが広く使われている。しかし、昨今100μm以下のはんだボールも量産されており、今後はんだボールもますます微細ピッチ接続へ適用されていくものと推定される。
【0006】
はんだボール接続は上記の通り応力緩和機構を持つ接続であるが、ボール径が100μm以下となると接続面積も小さくなる。はんだ接続部の歪み発生の主な原因はチップと基板間の線膨張係数差に起因する環境温度変化時のせん断歪みである。せん断歪みはチップ中心からの距離に比例し接続部高さに反比例するので、中心から同一距離にあるはんだボールの径を小さくすると増大する。
【0007】
また、はんだボールの接続部高さは初期はんだボール径の50から70%ほどになることが多いため、100μmのはんだボールの場合接続部高さは50から70μm程度になる。これに伴いせん断歪みが増大することが類推できる。更に昨今のチップの高性能化に伴い電流量も増大しているが、接続部はますます微細化が進んでいる。このような背景から接続部の電流密度が上昇しており、この電流密度の上昇ははんだボール内のエレクトロマイグレーションによる断線不良を引き起こすことが懸念されている。
【0008】
このような想定される課題を解決する手段として、せん断歪みの低下と耐エレクトロマイグレーション性を実現できるはんだボール材として、金属コアはんだボールが提案されている。金属コアはんだボールとは任意の粒径の金属をはんだでコーティングすることにより形成したはんだボールであり、コアが介在することにより接続部の高さをコア粒径以上に保つことができる。また、コアにはんだよりも電気伝導性の高い金属を用いることによりエレクトロマイグレーション耐性も向上することができる。
【0009】
「特許文献1」では、金属コアボールはんだの金属コア外周に窪みを形成し、その窪みにはんだを充填させることによりボール外周部のはんだ量を増加させる金属コアはんだボール形状が記載されている。また「特許文献2」では金属コアのない通常のはんだボールを超音波にて接続し、ボールを溶融させることなく低温で接続できる製造プロセスを提示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003-101207
【特許文献2】特開2005-26579
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記の通り金属コアはんだは、はんだボールが微細化した際も一定の接続高さを確保できるため、接続部に発生するひずみを低減することができる。しかし、他の懸念事項であるエレクトロマイグレーション性向上についてはまだ明確な対策がなされていない。電気伝導性ははんだよりも金属コアの方が良好であるため、従来のはんだボールよりもエレクトロマイグレーション耐性も向上することが推定される。しかし、チップ側電極とコアボール、コアボールと基板側電極いずれにもはんだが介在する構造であるため、微細化に向けてエレクトロマイグレーション耐性を更に高めることが課題となる。また、特許文献1などをはじめとする微細なはんだボールを用いた接続では、はんだを溶融させて接続するため約260℃の熱負荷を半導体部品に与える必要がある。更に260℃から室温に冷却する際に、チップと基板の線膨張係数差によりはんだ接続部にひずみが発生する。このように、リフローによる熱プロセスを用いるため、パッケージ形成時に環境に負荷を与えることが懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の特徴は、第一の部材上の第一の電極パッドと第二の部材上の第二の電極パッドとをはんだボールによって接続する半導体装置において、前記はんだボールは、金属製のコア部と、前記コア部の周囲に設けられ、前記コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、前記金属製のコア部が前記第一の部材上の第一の電極パッドもしくは前記第二の部材上の第二の電極パッドの一部もしくは全部が直接接続されていることを特徴とする半導体装置である。
【0013】
また、本発明の特徴は、前記はんだボールは、金属製のコア部と、前記コア部の周囲に設けられ、前記コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、加熱により前記はんだ部を溶融させることにより、前記はんだボールを前記第一の電極パッドへ接続する工程と、前記第一の電極パッドに接続されたはんだボールを前記第二の電極パッドに接触させた状態で、前記はんだボール及び前記第二の電極パッドに超音波を印加することにより、前記第二の電極パッドと前記はんだボールのコア部とを超音波接合する工程とを含む電子機器の製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、金属コアを介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できること、金属コアとチップ側電極もしくは基板側電極を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できる。また、本発明によれば、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できること、超音波接続プロセスにより室温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明における金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図2】実施例1および実施例2における超音波接続前の金属コアはんだの断面図である。
【図3】実施例1の超音波接続後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図4】実施例1の接続部の詳細断面模式図である。
【図5】実施例1による接続部の時間経過後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図6】実施例2の超音波接続後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図7】実施例2の接続部の他の断面模式図である。
【図8】実施例2による接続部の時間経過後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図9】実施例3における超音波接続前の金属コアはんだの断面図である。
【図10】実施例3の超音波接続後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図11】実施例3による接続部の時間経過後の金属コアはんだ接続部の断面図である。
【図12】実施例4による半導体素子上への金属コアはんだ形成プロセスの一例を示す断面図である。
【図13】図12に対応する組み立てプロセスの一例を示す断面図である。
【図14】実施例5による基板上への金属コアはんだ形成プロセス一例の断面図である。
【図15】図14に対応する組み立てプロセスの一例を示す断面図である。
【図16】実施例6におけるはんだ接続の例を示す断面図である。
【図17】実施例6におけるはんだ接続の他の例を示す断面図である。
【図18】はんだバンプを用いた従来接続部の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明の接続部断面模式図である。1は半導体素子、10ははんだ、11は金属コア、20は基板側電極、21は基板である。1は半導体素子を一例として記載したが、半導体素子上で再配線を施したウェハレベルパッケージや基板上にチップを実装してモールドした半導体パッケージなどでもよい。図1では、半導体素子1の電極(図示せず)にはんだ10と金属コア11を有する金属コアはんだボールを形成した一例を示す。
【0018】
まず、金属コア10を有するはんだボールをリフローによって半導体素子1に接続する。その後、半導体素子1を冷却すると、半導体素子1の電極に金属コアはんだボールがはんだによって接続されることになる。
【0019】
その後、金属コアはんだボールを有する半導体素子1の電極と、基板21上の基板側電極20を位置あわせを行う。位置あわせ後、半導体素子1の電極上に形成した金属コアはんだボールと、基板21上の基板側電極20とを接触させ、加圧を行いながら超音波を印加する。この超音波印加により金属コアはんだボールを介して半導体素子1の電極と、基板21上の基板側電極20との電気的接続を得る構造となる。
【0020】
図1では図示していないが、基板側電極20上にはんだを形成してもよい。ここで、基板21はセラミック基板、プリント基板、シリコン基板、ガラス基板、フレキシブル基板、金属ベース基板などである。図1では半導体素子1の電極に金属コアはんだボールを形成した例を示したが、半導体素子1の電極上に金属コアはんだボールを形成せずに、基板側電極20上に金属コアボールをあらかじめ形成しておいてもよい。半導体素子1の形状は立方体、直方体、円柱、多角柱など特に規定はしないが、最長辺の長さが20mm以下であることが望ましい。
【0021】
図2は第一および第二の実施例における接続前金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板である。図2に示すように、超音波接続前にあらかじめ金属コアボールをチップ側電極2に接続する。
【0022】
接続時はリフロー炉などで金属コアはんだボールのはんだ10を溶融させて接続するため、チップ側電極2とはんだ10が反応し、チップ側電極2とはんだ10の界面にチップ側金属間化合物3が形成される。同様に金属コア11とはんだ10の界面でも金属間化合物12が形成される。
【0023】
はんだ10は錫、インジウム、亜鉛、鉛の少なくとも一種の元素を主成分とするはんだであればよい。ここで金属コア11は、はんだよりも硬い材料、例えば銅、ニッケル、アルミニウム、タングステン、金、銀、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする合金であればよい。
【0024】
また金属コア11は、二種類以上の金属の複合体、もしくは積層体、例えば銅コアの周囲をニッケルで覆ったもの、ニッケルのコアの周囲を銅で覆ったものなどでもよい。更に、金属コア11は最外周部が金属であれば樹脂コアの周囲を金属で覆ったもの、例えば樹脂ボールの周囲に銅をコーティングしたものでもよい。超音波接続前の状態ではチップ側電極2とはんだ10、および金属コア11とはんだ10の界面に、各々チップ側金属間化合物3と金属間化合物12が形成されている。
【0025】
チップ側電極2は、銅、アルミニウム、ニッケル、金、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする材料であればよい。また、基板側電極20は銅、アルミニウム、ニッケル、金、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする材料であればよい。超音波接続は室温で行うものとするが、半導体素子1もしくは基板21の少なくとも一方をヒータなどで200℃以下に加熱することにより、接続性を向上することができる。
【0026】
図3は第一の実施例における超音波接続直後の金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板である。図2の状態から、半導体素子1に加圧して金属コアはんだボールと基板側電極20を接触させる。本実施例においては、金属間化合物12と基板側電極20を部分的に接触させたのち、超音波を印加する。
【0027】
加圧と超音波印加により、金属コア11が変形しながら金属間化合物12と基板側電極20が擦りあわされるため、金属間化合物12と基板側電極20の間に介在するはんだ10は金属間化合物12と基板側電極20の界面からほとんど排出される。接続後は図3に示すように、金属間化合物12と基板側電極20が部分的に界面にはんだ10を残存させた接続が得られる。
【0028】
なお、図3において、金属間化合物12と基板側電極20が直接接触している箇所においても、はんだがわずかに残存している箇所もある。図4はこの様子を示す拡大模式図である。図4において、金属間化合物と基板側電極が接触している部分において、はんだが完全に除去されなかった部分101が存在している。
【0029】
図2と図3を用いて説明した接続プロセスは図1のプロセスにて行うことが可能である。また、図2および図3に示した金属コアはんだボール断面図は図1に示した接続プロセスにおけるはんだボール接続部の一部を取り出したものである。なお金属コア11の形状は、球、楕円、円柱、立方体、多角柱などであればよい。また半導体素子1と基板21の接続高さを確保するためには、金属コア11のサイズをはんだボール径の50%以上とすることが望ましい。
【0030】
このように、超音波により金属コア11の金属間化合物12と基板側電極20を直接接続させた形状を形成することができる。この構造により、半導体素子1と基板21の接続部に金属コア11を介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できる。また、金属コア11とチップ側電極2もしくは基板側電極20を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できる。さらに、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できる。またさらに、超音波接続プロセスにより低温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができることが可能となる。なお、環境に対する負荷を軽減できるとは、超音波接続を使用することによって、はんだリフロー装置を省略できるので、使用エネルギーを低減できるということである。
【0031】
図5は第一の実施例における超音波接続後時間経過した金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板、22は基板側金属間化合物である。図5は図3の状態から実使用環境などの時間経過後の金属コアはんだボールの断面図であり、はんだ10と基板側電極20の界面に基板側金属間化合物22が成長した様子を示している。超音波接続時にはんだ10と基板側電極20が接続した箇所において、時間経過に伴い反応が進行することにより化合物が形成される。
【実施例2】
【0032】
図6は第二の実施例における超音波接続直後の金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板である。図2の状態から、半導体素子1に加圧して金属コアはんだボールと基板側電極20を接触させる。
【0033】
本実施例においては、第一の実施例よりも高い荷重を負荷することにより、金属間化合物12もしくは金属コア11と基板側電極20を部分的に接触させたのち、超音波を印加する。加圧と超音波印加により、金属コア11と金属間化合物12が変形しながら、金属間化合物12および金属コア11と基板側電極20が擦りあわされるため、金属間化合物12と基板側電極20の間に介在するはんだ10は金属間化合物12と基板側電極20の界面からほとんど排出される。
【0034】
また、第一の実施例よりも高い加圧と超音波印加により、金属間化合物12も破壊され、接続後は図6に示すように、金属コア11と基板側電極20を直接接続した構造が得られる。
【0035】
ただし、接続界面に局所的に金属間化合物12、あるいは、はんだ10が残存することもある。この様子を図7に示す、図7は金属間金属コア11と基板側電極20との界面に金属間化合物121およびはんだ101が取り残された状態を示す断面模式図である。
【0036】
図2と図6を用いて説明した接続プロセスは図1のプロセスにて行うことが可能である。また、図2および図6に示した金属コアはんだボール断面図は図1に示した接続プロセスにおけるはんだボール接続部の一部を取り出したものである。なお金属コア11の形状は、球、楕円、円柱、立方体、多角柱などであればよい。また半導体素子1と基板21の接続高さを確保するためには、金属コア11のサイズをはんだボール径の50%以上とすることが望ましい。
【0037】
このように、超音波により金属コア11と基板側電極20を直接接続させた形状を形成することができる。この構造により、半導体素子1と基板21の接続部に金属コア11を介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できること、金属コア11とチップ側電極2もしくは基板側電極20を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できること、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できること、超音波接続プロセスにより低温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができることが可能となる。更に、第二の実施例では金属コア11が配線側電極20に直接接続されるため、第一の実施例に比べて接続部の電気抵抗が低下し、耐エレクトロマイグレーション性は向上する。
【0038】
図8は第二の実施例における超音波接続後時間経過した金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板、22は基板側金属間化合物である。図8は図6の状態から実使用環境などの時間経過後の金属コアはんだボールの断面図であり、はんだ10と基板側電極20の界面に基板側金属間化合物22が成長した様子を示している。超音波接続時にはんだ10と基板側電極20が接続した箇所において、時間経過に伴い反応が進行することにより化合物が形成される。
【実施例3】
【0039】
図9は第三の実施例における接続前金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板、22は基板側金属間化合物である。図9に示すように、超音波接続前にあらかじめ金属コアボールを基板側電極20に接続する。
【0040】
接続時はリフロー炉などで金属コアはんだボールのはんだ10を溶融させて接続するため、基板側電極20とはんだ10が反応し、基板側電極20とはんだ10の界面に基板側金属間化合物22が形成される。同様に金属コア11とはんだ10の界面でも金属間化合物12が形成される。はんだ10は錫、インジウム、亜鉛、鉛の少なくとも一種の元素を主成分とするはんだであればよい。
【0041】
ここで金属コア11は、はんだよりも硬い材料、例えば銅、ニッケル、アルミニウム、タングステン、金、銀、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする合金であればよい。また金属コア11は、二種類以上の金属の複合体、もしくは積層体、例えば銅コアの周囲をニッケルで覆ったもの、ニッケルのコアの周囲を銅で覆ったものなどでもよい。更に、金属コア11は最外周部が金属であれば樹脂コアの周囲を金属で覆ったもの、例えば樹脂ボールの周囲に銅をコーティングしたものでもよい。
【0042】
このように、超音波接続前の状態では基板側電極20とはんだ10、および金属コア11とはんだ10の界面に、各々基板側金属間化合物22と金属間化合物12が形成されている。基板側電極20は、銅、アルミニウム、ニッケル、金、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする材料であればよい。また、基板側電極20は銅、アルミニウム、ニッケル、金、もしくはこれらのうち少なくともひとつの金属を主成分とする材料であればよい。超音波接続は室温で行うものとするが、半導体素子1もしくは基板21の少なくとも一方をヒータなどで200℃以下に加熱することにより、接続性を向上することができる。
【0043】
図10は第三の実施例における超音波接続直後の金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板、22は基板側金属間化合物である。図9の状態から、加圧して金属コアはんだボールとチップ側電極2を接触させる。本実施例においては、金属間化合物12もしくは金属コア11とチップ側電極2を部分的に接触させたのち、超音波を印加する。
【0044】
加圧と超音波印加により、金属コア11と金属間化合物12が変形しながら、金属間化合物12および金属コア11とチップ側電極2が擦りあわされるため、金属間化合物12とチップ側電極2の間に介在するはんだ10は金属間化合物12とチップ側電極2の界面からほとんど排出される。
【0045】
また、高い加圧と超音波印加により、金属間化合物12も破壊され、接続後は図10に示すように、金属コア11とチップ側電極2を直接接続した構造が得られる。ただし、接続界面に局所的に金属間化合物あるいははんだが残存することもある。これは実施例1あるいは実施例2で述べた金属コア11と基板側電極20の界面を示す図4あるいは図7と同様である。
【0046】
このように、超音波により金属コア11とチップ側電極2を直接接続させた形状を形成することができる。なお金属コア11の形状は、球、楕円、円柱、立方体、多角柱などであればよい。また半導体素子1と基板21の接続高さを確保するためには、金属コア11のサイズをはんだボール径の50%以上とすることが望ましい。
【0047】
この構造により、半導体素子1と基板21の接続部に金属コア11を介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できること、金属コア11とチップ側電極2もしくは基板側電極20を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できること、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できること、超音波接続プロセスにより低温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができることが可能となる。
【0048】
更に、第三の実施例では金属コア11がチップ側電極2に直接接続されるため、第一の実施例に比べて接続部の電気抵抗が低下し、耐エレクトロマイグレーション性は向上する。
【0049】
図11は第三の実施例における超音波接続後時間経過した金属コアはんだボールの断面図である。1は半導体素子、2はチップ側電極、3はチップ側金属間化合物、10ははんだ、11は金属コア、12は金属間化合物、20は基板側電極、21は基板、22は基板側金属間化合物である。図11は図10の状態から実使用環境などの時間経過後の金属コアはんだボールの断面図であり、はんだ10とチップ側電極2の界面にチップ側金属間化合物3が成長した様子を示している。超音波接続時にはんだ10とチップ側電極2が接続した箇所において、時間経過に伴い反応が進行することにより化合物が形成する。
【実施例4】
【0050】
図12に第一および第二の実施例に関する半導体素子上電極への金属コアはんだボール形成方法を示す。30はチップ側電極、31は半導体素子、40はフラックス印刷用マスク、41はスキージ、42はフラックス、43ははんだ振込み用マスク、50は金属コアはんだである。
【0051】
図12(a)はチップ電極30を有する半導体素子31である。図12(b)に示すように、金属コアはんだボールを搭載する箇所に開口部を持つフラックス印刷用マスク40の位置あわせを行う。フラックス印刷用マスク40の厚さは転写したいフラックス厚さであればよく、例えば直径100μmの金属コアはんだボールを搭載したい場合は10-40μm厚程度が望ましい。
【0052】
位置あわせ後、フラックス印刷用マスク40上の任意の箇所にフラックス42を塗布し、スキージ41で印刷することによりフラックス印刷用マスク40に形成している開口部にフラックスを形成する(図12(c))。印刷後、フラックス印刷用マスク40を取り外すことにより、金属コアはんだボール搭載箇所にフラックス42を印刷した半導体素子1が完成する。
【0053】
次にはんだ振込み用マスク43をフラックス42を印刷済みの半導体素子1に位置あわせし、そののち、金属コアはんだ50を振り込む(図12(d))。はんだ振込み用マスク43の厚さは金属コアはんだ50の直径に近い方が望ましい。はんだ振込み用マスク43を搭載した状態で、金属コアはんだ50を配置した半導体素子1をリフロー炉にて熱処理を行い、金属コアはんだ50のはんだ部を溶融させることにより金属コアはんだ50と半導体素子1上のチップ側電極30とを接続する(図12(e))。
【0054】
例えば金属コアはんだ50としてSn-Cu系の材料を使用した場合は、リフロー時の接続部の最大温度を250℃から260℃とする。最後にはんだ振込み用マスク43を取り除くことにより、金属コアはんだボールを形成した半導体素子が完成する(図12(f))。
【0055】
ここでは個片に分割した素子を用いて説明したが、ウェハ状態で図10のプロセスではんだボールを形成したのちに、ダイシングもしくはサンドブラストなどで個片に分割してもかまわない。また、ここでははんだ振込みでボールを形成する方法を示したが、ボールを吸着させたのちに転写する転写方法などで形成してもよい。また、第一および第二の実施例に関するボール形成方法は上記方法に限るものではない。
【0056】
図13に第一および第二の実施例に関する半導体素子上電極と基板の組み立てプロセスを示す。60は基板、61は基板側電極、70はアンダーフィルである。例えば図12のプロセスで形成した金属コアはんだボールを有する半導体素子の電極と、基板60上の基板側電極61の位置あわせを行う(図13(a))。
【0057】
位置あわせ後、半導体素子の電極上に形成した金属コアはんだボールと、基板60上の基板側電極61とを接触させ、加圧を行いながら超音波を印加する(図13(b))。この超音波印加により金属コアはんだボールを介して半導体素子の電極と、基板60上の基板側電極61との電気的接続を得る。図13では図示していないが、基板側電極61上にはんだを形成してもよい。
【0058】
最後に接続部の長期接続信頼性を向上させるためにアンダーフィル70を注入し、硬化させる(図13(c))。これにより、金属コアはんだボールにて半導体素子上の電極と基板上電極の電気的導通を確保した半導体装置が完成する。なおアンダーフィル70は必要に応じて形成すればよい。ここで、基板60はセラミック基板、プリント基板、シリコン基板、ガラス基板、フレキシブル基板、金属ベース基板などである。
【0059】
ここでは個片に分割した素子および基板を用いて説明したが、ウェハ状態で図10のプロセスではんだボールを形成したのちに、基板60にウェハ状態で接続を行い、その後ダイシングもしくはサンドブラストなどでウェハおよび基板を個片に分割してもかまわない。
【0060】
図13では半導体素子と基板60のサイズを同等として記したが、個片に分割した半導体素子を基板60に搭載する際は、半導体素子のサイズが基板サイズより小さくてもかまわない。また、第一および第二の実施例に関する組み立てプロセスは上記方法に限るものではない。
【0061】
このプロセスで形成した構造により、半導体素子と基板の接続部に金属コアを介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できること、金属コアとチップ側電極もしくは基板側電極を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できること、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できること、超音波接続プロセスにより低温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができることが可能となる。
【実施例5】
【0062】
図14に第三の実施例に関する基板上電極への金属コアはんだボール形成方法を示す。40はフラックス印刷用マスク、41はスキージ、42はフラックス、43ははんだ振込み用マスク、50は金属コアはんだ、60は基板、61は基板上電極である。
【0063】
図14(a)は基板上電極61を有する基板60である。図14(b)に示すように、金属コアはんだボールを搭載する箇所に開口部を持つフラックス印刷用マスク40の位置あわせを行う。フラックス印刷用マスク40の厚さは転写したいフラックス厚さであればよく、例えば直径100μmの金属コアはんだボールを搭載したい場合は10-40μm厚程度が望ましい。
【0064】
位置あわせ後、フラックス印刷用マスク40上の任意の箇所にフラックス42を塗布し、スキージ41で印刷することによりフラックス印刷用マスク40に形成している開口部にフラックスを形成する(図14(c))。印刷後、フラックス印刷用マスク40を取り外すことにより、金属コアはんだボール搭載箇所にフラックス42を印刷した基板60が完成する。
【0065】
次にはんだ振込み用マスク43をフラックス42印刷済みの基板60に位置あわせし、そののち、金属コアはんだ50を振り込む(図14(d))。はんだ振込み用マスク43の厚さは金属コアはんだ50の直径に近い方が望ましい。はんだ振込み用マスク43を搭載した状態で、金属コアはんだ50を配置した基板60をリフロー炉にて熱処理を行い、金属コアはんだ50のはんだ部を溶融させることにより金属コアはんだ50と基板60上の基板側電極61とを接続する(図14(e))。
【0066】
例えば金属コアはんだ50としてSn-Cu系の材料を使用した場合は、リフロー時の接続部の最大温度を250℃から260℃とする。最後にはんだ振込み用マスク43を取り除くことにより、金属コアはんだボールを形成した基板が完成する(図14(f))。
【0067】
ここでは個片に分割した基板を用いて説明したが、個片分割前状態で図14のプロセスではんだボールを形成したのちに、ダイシングもしくはサンドブラストなどで基板60を個片に分割してもかまわない。ここでははんだ振込みでボールを形成する方法を示したが、ボールを吸着させたのちに転写する転写方法などで形成してもよい。また、第三の実施例に関するボール形成方法は上記方法に限るものではない。
【0068】
図15に第三の実施例に関する半導体素子上電極と基板の組み立てプロセスを示す。図15において、30はチップ側電極、31は半導体素子、60は基板、61は基板側電極、70はアンダーフィルである。例えば図14のプロセスで形成した金属コアはんだボールを有する基板側電極61と、半導体素子31上のチップ側電極30の位置あわせを行う(図15(a))。
【0069】
位置あわせ後、半導体素子31のチップ側電極30と、基板60上の基板側電極61上に形成した金属コアはんだボールとを接触させ、加圧を行いながら超音波を印加する(図15(b))。この超音波印加により金属コアはんだボールを介して半導体素子31のチップ側電極30と、基板60上の基板側電極61との電気的接続を得る。図13では図示していないが、チップ側電極30上にはんだを形成してもよい。
【0070】
最後に接続部の長期接続信頼性を向上させるためにアンダーフィル70を注入し、硬化させる(図15(c))。これにより、金属コアはんだボールにて半導体素子上の電極と基板上電極の電気的導通を確保した半導体装置が完成する。なおアンダーフィル70は必要に応じて形成すればよい。
【0071】
ここで、基板60はセラミック基板、プリント基板、シリコン基板、ガラス基板、フレキシブル基板、金属ベース基板などである。ここでは個片に分割した素子および基板を用いて説明したが、個片分割前の状態で図14のプロセスではんだボールを基板上に形成したのちに、半導体ウェハに個片分割前状態で接続を行い、その後ダイシングもしくはサンドブラストなどでウェハおよび基板を個片に分割してもかまわない。また、第三の実施例に関する組み立てプロセスは上記方法に限るものではない。
【0072】
このプロセスで形成した構造により、半導体素子と基板の接続部に金属コアを介在することにより接続高さを確保し接続部の歪みを低減できること、金属コアとチップ側電極もしくは基板側電極を直接接続することにより接続部の電気抵抗を低減し耐エレクトロマイグレーション性を向上できること、接続温度がはんだ溶融温度よりも低いため接続時に発生する接続部の剪断歪みを低減できること、超音波接続プロセスにより低温にて接続が完了できるため部品に対する熱負荷や環境に対する負荷を回避することができることが可能となる。
【0073】
また、このプロセスにより超音波による接続面が超音波を印加する半導体素子側であることから、第一および第二の実施例に比べて低いパワーで超音波接続を行うことができる。すなわち、超音波を半導体素子側から加えるとすると、はんだボールとの接続部分は、チップ側の電極のほうが基板側の電極よりも超音波源に近いからである。
【実施例6】
【0074】
本実施例では、実施例2あるいは実施例3よりも基板と半導体チップ間の接続部の電気抵抗をさらに小さくすることが可能な構成を開示する。
【0075】
実施例2では、半導体素子と基板との間に強い荷重を加えて超音波を印加することによって、はんだボールの金属コア11と基板側電極20を直接接続している。実施例2の構成において、半導体素子と基板との間にさらに強い荷重を加えて超音波を印加すると、リフローによって接続している側のはんだあるいは金属間化合物も破壊されて、半導体素子側においても、チップ側電極2と金属コア11が直接接続するようになる。この状態を図16に示す。このような構成によれば、接続部の抵抗をさらに小さくすることが出来、エレクトロマイグレーションの危険はさらに減少する。
【0076】
実施例3では、半導体素子と基板との間に強い荷重を加えて超音波を印加することによって、はんだボールの金属コア11とチップ側電極2を直接接続している。実施例3の構成において、半導体素子と基板との間にさらに強い荷重を加えて超音波を印加すると、リフローによって接続している側のはんだあるいは金属間化合物も破壊されて、基板側においても、基板側電極20と金属コア11が直接接続するようになる。この状態を図17に示す。このような構成によれば、接続部の抵抗をさらに小さくすることが出来、エレクトロマイグレーションの危険はさらに減少する。
【符号の説明】
【0077】
1 半導体素子
2 チップ側電極
3 チップ側金属間化合物
10 はんだ
11 金属コア
12 金属間化合物
13 はんだバンプ
20 基板側電極
21 基板
22 基板側金属間化合物
30 チップ側電極
31 半導体素子
40 フラックス印刷用マスク
41 スキージ
42 フラックス
43 はんだ振込み用マスク
50 金属コアはんだ
60 基板
61 基板側配線
70 アンダーフィル
101 はんだの残存部
121 金属間化合物の残存部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の部材上の第一の電極パッドと第二の部材上の第二の電極パッドとをはんだボールによって接続している半導体装置において、
前記はんだボールは、金属製コア部と、前記金属製コア部の周囲に設けられ、前記金属性コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、
前記金属製のコア部が前記第一の部材上の第一の電極パッドもしくは前記第二の部材上の第二の電極パッドと直接接続していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置において、
前記金属製コア部と前記はんだの間には金属間化合物が形成され、前記金属製のコア部が前記第一の部材上の第一の電極パッドもしくは前記第二の部材上の第二の電極パッドと直接接続している界面には、前記はんだあるいは前記金属間化合物が残存している部分が存在していることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
第一の部材上の第一の電極パッドと第二の部材上の第二の電極パッドとをはんだボールによって接続している半導体装置において、
前記はんだボールは、金属製コア部と、前記金属製コア部の周囲に設けられ、前記金属製コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、
前記金属製コア部と前記はんだとの間には金属間化合物が形成され、
前記金属間化合物が前記第一の部材上の第一の電極パッドもしくは前記第二の部材上の第二の電極パッドと直接接続していることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項3に記載の半導体装置において、
前記金属製コア部が前記第一の部材上の第一の電極パッドもしくは前記第二の部材上の第二の電極パッドと直接接続している界面には、前記はんだが残存している部分が存在していることを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記金属製コア部と前記第一の電極あるいは前記第二の電極が超音波接続にて接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記金属製コア部の材質が銅、ニッケル、金または銀を主成分とする金属からなる半導体装置。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置において、
前記金属製コア部の外周の材質が銅、ニッケル、金または銀を主成分とする金属で覆われていることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
第一の部材上の第一の電極パッドと第二の部材上の第二の電極パッドとをはんだボールによって接続している半導体装置において、
前記はんだボールは、金属製コア部と、前記金属製コア部の周囲に設けられ、前記コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、
前記金属製コア部が前記第一の部材上の第一の電極パッドおよび前記第二の部材上の第二の電極パッドと直接接続していることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
第一の部材上の第一の電極パッドと第二の部材上の第二の電極パッドとをはんだボールによって接続する電子機器の製造方法において、
前記はんだボールは、金属製のコア部と、前記コア部の周囲に設けられ、前記コア部よりも硬度が低く融点が低いはんだ部とを有し、
加熱により前記はんだ部を溶融させることにより、前記はんだボールを前記第一の電極パッドへ接続する工程と、
前記第一の電極パッドに接続されたはんだボールを前記第二の電極パッドに接触させた状態で、前記はんだボール及び前記第二の電極パッドに超音波を印加することにより、前記第二の電極パッドと前記はんだボールのコア部とを超音波接合する工程と、を含む電子機器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−187635(P2011−187635A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50615(P2010−50615)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000005083)日立金属株式会社 (2,051)
【Fターム(参考)】