説明

半導体装置の実装構造及び半導体装置の実装方法

【課題】接続信頼性に優れた半導体装置の実装構造及び半導体装置の実装方法を提供すること。
【解決手段】所定方向に沿って複数の第1端子が配列され、前記第1端子間に形成された撥液部を有する第1基板と、前記第1基板に対向して設けられ、前記第1端子に対応する複数の第2端子が配列され、前記第2端子に接続される半導体装置を有する第2基板と、前記第1端子と前記第2端子とで挟持され、前記撥液部に対して疎性を有する材料を含み、前記第1端子及び前記第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の実装構造及び半導体装置の実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロデバイスを製造する方法の一つとして液滴吐出法(インクジェット法)が提案されている。この液滴吐出法は、デバイスを形成するための材料を含む機能液を液滴状にして、液滴吐出ヘッドより吐出する方法である。特許文献1には、液滴吐出ヘッドに関する技術の一例が開示されており、ワイヤボンディングを用いて半導体チップの上面に設けられた端子と回路基板上の端子とを電気的に配線接続する技術が記載されている。また、特許文献2には、駆動素子(圧電素子)が、駆動デバイス(ドライバIC)にワイヤボンディングで接続された液滴吐出ヘッドが記載されている。
【0003】
特に近年では、液滴吐出法に基づいてマイクロデバイスを製造する際、マイクロデバイスの更なる微細化の要求に応えるために、液滴吐出ヘッドに設けられたノズル開口部同士の間の距離(ノズルピッチ)をできるだけ小さく(狭く)することが望まれている。駆動素子はノズル開口部に対応して複数設けられるため、ノズルピッチを小さくすると、そのノズルピッチに対応して駆動素子同士の間の距離も小さく(短く)する必要がある。
【0004】
しかしながら、駆動素子同士の間隔を狭くすると、これら複数の駆動素子のそれぞれと駆動デバイスとをワイヤボンディングによって接続する際に、ワイヤの本数が大量であるため、隣接するワイヤ(配線)間で短絡が生じ易くなることからワイヤボンディングを行うためには配線(実装)が非常に難しくなり、作業性が著しく低下してしまう。また、このようなワイヤボンディング実装では接続部の強度が弱く、歩留まりが向上しないという問題がある。また、ワイヤの本数が大量であるため、ワイヤボンディング実装に長時間を要することになる。
【0005】
そこで、このようなワイヤボンディングによる接続に起因する問題を解消するため、アウターリードとして機能する配線パターンを予め形成したフレキシブル基板を用いて、アウターリードボンディング(OLB:Outer Lead Bonding)接続を行うことで、ワイヤ同士の短絡等の不都合を生じさせることなく、駆動素子と駆動デバイスとの間の電気的接続を行うことが考えられている(特許文献3参照)。
【0006】
一般に、OLB接続においては、異方導電性フィルム(ACF: Anisotropic Conductive Film)や異方導電性接着材(ACP: Anisotropic Conductive Paste)のような異方導電性材料を利用してフレキシブル基板を被接続基板に実装する方法が好適に採用されている。以下、この方法について、駆動素子と電気的に接続された複数の端子部が一定方向に互いに間隔をあけて配列された被接続基板を用いる場合を例として説明する。
【0007】
この方法では、まず、被接続基板の複数の端子部上に異方導電性材料を配置する。また、フレキシブル基板をボンディング工具で吸着する。次いで、塗布された異方導電性材料を間に挟んで、被接続基板の複数の端子部と、これらの端子部に対応して形成されると共にフレキシブル基板において駆動デバイスに電気的に接続された複数の端子部と、が対向するように、フレキシブル基板が吸着されたボンディング工具を被接続基板上に位置させる。そして、異方導電性材料を加熱すると共にボンディング工具によりフレキシブル基板を被接続基板に加圧しながら押し付けることで、フレキシブル基板と被接続基板との間に異方導電性材料が充填されて硬化する。これにより、フレキシブル基板の端子部と被接続基板の端子部とを電気的に接続させ、フレキシブル基板を被接続基板に実装することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−9235号公報
【特許文献2】特開2003−159800号公報
【特許文献3】特開2000−68989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述したような異方導電性材料を用いたOLB接続において異方導電性接着材を用いる場合、被接続基板の端子部間に異方導電性接着材が入り込んでしまい、端子部同士で電気的短絡を引き起こしてしまう虞がある。
【0010】
以上のような事情に鑑み、本発明は、接続信頼性に優れた半導体装置の実装構造及び半導体装置の実装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る半導体装置の実装構造は、所定方向に沿って複数の第1端子が配列され、前記第1端子間に形成された撥液部を有する第1基板と、前記第1基板に対向して設けられ、前記第1端子に対応する複数の第2端子が配列され、前記第2端子に接続される半導体装置を有する第2基板と、前記第1端子と前記第2端子とで挟持され、前記撥液部に対して疎性を有する材料を含み、前記第1端子及び前記第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、第1端子間に撥液部が形成されると共に、第1端子及び第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材が撥液部に対して疎性を有する材料を含んでいるので、異方導電性接着材が撥液部上を空けるように配置されることになる。これにより、異方導電性接着材による第1端子間の電気的短絡を防ぐことができ、接続信頼性に優れた実装構造が得られる。
【0013】
上記の半導体装置の実装構造は、前記撥液部は、前記第1端子に対して前記所定方向の直交方向にはみ出して形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、撥液部が第1端子に対して所定方向の直交方向にはみ出して形成されているので、異方導電性接着材が第1端子をはみ出して第1基板に付着する場合であっても、第1端子間を空けるように配置されることになる。これにより、異方導電性接着材による第1端子間の電気的短絡をより確実に防ぐことができる。
【0014】
上記の半導体装置の実装構造は、前記異方導電性接着材は、前記撥液部に重なる領域を空けるように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、異方導電性接着材が撥液部に重なる領域を空けるように形成されていることとしたので、第1端子間の電気的短絡をより確実に防ぐことができる。
【0015】
本発明に係る半導体装置の実装方法は、所定方向に沿って複数の第1端子が配列された第1基板のうち前記第1端子間に撥液部を形成する第1ステップと、前記第1端子に対応する複数の第2端子が配列され前記第2端子に接続される半導体装置を有する第2基板を、前記第1基板に対向して配置する第2ステップと、前記撥液部に対して疎性を有する材料を含み前記第1端子及び前記第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材を、前記第1端子と前記第2端子とで挟持させる第3ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、第1端子間に撥液部を形成し、撥液部に対して疎性を有する材料を含んでいる異方導電性接着材を用いて第1端子及び第2端子を電気的に接続するので、第1端子と第2端子とで異方導電性接着材を挟持させる際において異方導電性接着材が撥液部側にはみ出すのを抑制することができる。これにより、第1端子間に異方導電性接着材が配置されるのを防ぐことができるため、異方導電性接着材による第1端子間の電気的短絡を防ぐことができ、接続信頼性に優れた実装構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る液滴吐出ヘッドの斜視図。
【図2】図1に示す液滴吐出ヘッドの分解斜視図。
【図3】図1に示す液滴吐出ヘッドをノズル基板側から見た斜視図。
【図4】図1に示す断面矢視A−A図。
【図5】図4に示す断面矢視図における基体の凹部近傍の部分拡大図る。
【図6】実装構造の構成を示す図。
【図7】図1に示す液滴吐出ヘッドに備えられたフレキシブル基板の展開図。
【図8】実装方法を示す工程図。
【図9】同、工程図。
【図10】同、工程図。
【図11】図1に示す液滴吐出ヘッドを備える液滴吐出装置の斜視図。
【図12】本発明の半導体装置の実装構造の他の形態を示す図。
【図13】本発明の半導体装置の実装構造の他の形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実装構造及び実装方法]
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。液滴吐出ヘッドの短手方向(ノズルの配列方向)をX軸方向、液滴吐出ヘッドの長手方向(X軸方向と直交する方向)をY軸方向、液滴吐出ヘッドの厚さ方向(X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向)をZ軸方向とする。
【0019】
図1〜図4に示すように、液滴吐出ヘッド1は、ドライバIC(駆動デバイス)26が実装されたフレキシブル基板(デバイス基板)27と、圧電素子(駆動素子)23が実装され当該圧電素子23の作動時に変位する振動板(被接続基板)24と、振動板24の上面に接合されたリザーバ形成基板25と、リザーバ形成基板25の上面に接合されたケース部材101と、振動板24の下面側に配設され液滴を吐出するノズル開口部31が形成されたノズル基板21と、ノズル基板21と振動板24との間に挟まれた状態で接合された流路形成基板22とを備えたヘッド本体1Aを有している。
【0020】
本実施形態においては、一つのヘッド本体1Aにより液滴吐出ヘッド1を構成しているが、複数のヘッド本体1Aをユニット化することで液滴吐出ヘッド1を構成するようにしてもよい。
【0021】
図3に示すように、ノズル基板21は、例えばステンレスやガラスセラミックスによって構成されている。ノズル基板21には、当該ノズル基板21を貫通する貫通孔であって機能液の液滴を吐出するノズル開口部31が複数形成されている。Y軸方向に複数並んで形成されたノズル開口部31により、第1ノズル開口群31A〜第4ノズル開口群31Dが構成されている。
【0022】
第1ノズル開口群31Aと第2ノズル開口群31BとはX軸方向に関して対向配置されている。第3ノズル開口群31Cと第4ノズル開口群31DとはX軸方向に関して対向配置されている。第3ノズル開口群31Cは第1ノズル開口群31Aに対してY軸方向で隣り合うように形成されている。第4ノズル開口群31Dは第2ノズル開口群31Bに対してY軸方向で隣り合うように形成されている。
【0023】
図3では、第1ノズル開口群31A〜第4ノズル開口群31Dがそれぞれ6個のノズル開口部31によって構成されているように示されているが、実際には、例えば720個程度のノズル開口部31が形成されている。
【0024】
流路形成基板22は、例えば剛体であるシリコン単結晶によって形成されている。流路形成基板22には、複数の隔壁35が形成されている。複数の隔壁35は、流路形成基板22の母材であるシリコン単結晶基板を異方性エッチングすることで形成されている。
【0025】
流路形成基板22の下面には例えば接着剤や熱溶着フィルムなどを介して前記ノズル基板21が固定されている。流路形成基板22の上面には前記振動板24が設けられている。
【0026】
図3及び図4に示すように、複数の隔壁35を有する流路形成基板22と、ノズル基板21と、振動板24とで囲まれた空間によって、ノズル開口部31より吐出される機能液が配置される圧力発生室36が形成されている。図3に示すように、この圧力発生室36は、第1から第4ノズル開口群31A〜31Dのそれぞれを構成する複数のノズル開口部31に対応するようにして、Y軸方向に複数並んで形成されている。
【0027】
第1ノズル開口群31Aに対応して形成された複数の圧力発生室36によって第1圧力発生室群36Aが構成される。第2ノズル開口群31Bに対応する複数の圧力発生室36によって第2圧力発生室群36Bが構成される。第3ノズル開口群31Cに対応する複数の圧力発生室36によって第3圧力発生室群36Cが構成される。第4ノズル開口群31Dに対応する複数の圧力発生室36によって第4圧力発生室群36Dが構成される。
【0028】
第1圧力発生室群36Aと第2圧力発生室群36BとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。第3圧力発生室群36Cと第4圧力発生室群36DとはX軸方向に関して互いに対向するように配置されている。
【0029】
各圧力発生室群36A〜36Dに対してX軸方向の外側には、各圧力発生室群36A〜36Dに対応して設けられた連通部39が形成されている。連通部39は、流路形成基板22、振動板24及びリザーバ形成基板25を貫通するように形成されている。図4に示すように、第1圧力発生室群36Aを構成する複数の圧力発生室36の一方の端部は、供給路38を介して連通部39に連通されている。したがって、第1圧力発生室群36Aを構成する複数の圧力発生室36は、互いに連通されていることになる。同様に、第2から第4圧力発生室群36B〜36Dを構成する圧力発生室36についても、それぞれ供給路38及び連通部39を介して互いに連通されていることになる。
【0030】
振動板24は、流路形成基板22の上面を覆うように設けられた弾性膜41と、弾性膜41の上面に設けられた下電極膜42と、を備えている。弾性膜41は、例えば厚さ1〜2μm程度の二酸化シリコンによって形成されている。下電極膜42は、例えば厚さ0.2μm程度の白金などによって形成されている。本実施形態において、下電極膜42は、複数の圧電素子23に共通する電極となっている。
【0031】
図4及び図5に示すように、振動板24(下電極膜42)の上面には、リード電極(第1端子)47が形成されている。このリード電極47は、圧電素子23に対して電気的に接続されている電極である。リード電極47は、異方導電性接着材79を介してフレキシブル基板27の配線パターン(第2端子)70に電気的に接続されている。本実施形態では、リード電極47が圧電素子23を構成する電極を兼ねている。
【0032】
振動板24を変位させるための圧電素子23は、下電極膜42の上面に設けられた圧電体膜45と、圧電体膜45の上面に設けられた上電極膜46と、上電極膜46の引出配線である前記リード電極47と、を備えている。
【0033】
圧電体膜45は、例えば厚さ1μm程度の金属酸化物によって構成されている。上電極膜46は、例えば厚さ0.1μm程度の白金などによって構成されている。リード電極47は、例えば厚さ0.1μm程度の金などによって構成されている。リード電極47と下電極膜42との間には、絶縁膜(図示略)が設けられている。
【0034】
圧電素子23は、複数のノズル開口部31及び圧力発生室36のそれぞれに対応するように複数設けられている。このため、圧電素子23は、ノズル開口部31ごと(圧力発生室36ごと)に設けられていることになる。上述のように、下電極膜42が複数の圧電素子23の共通電極として機能し、上電極膜46及びリード電極47が複数の圧電素子23の個別電極として機能する。
【0035】
図4に示すように、第1ノズル開口群31Aを構成する各ノズル開口部31と対応するようにY軸方向に複数並んで設けられた圧電素子23により、第1圧電素子群23Aが形成される。同様に、第2ノズル開口群31Bと対応する第2圧電素子群23Bが形成され、第3ノズル開口群31Cと対応する第3圧電素子群(図示略)が形成され、第4ノズル開口群31Dと対応する第4圧電素子群(図示略)が形成されている。これら第1圧電素子群23Aと第2圧電素子群23Bとは、X軸方向において互いに対向するように配置されている。また、第3圧電素子群と第4圧電素子群とは、X軸方向において互いに対向するように配置されている。
【0036】
圧電素子23は、圧電体膜45、上電極膜46及びリード電極47に加えて下電極膜42を含むものであってもよい。即ち、下電極膜42は、圧電素子23としての機能と振動板24としての機能とを兼ね備える構成としてもよい。また、本実施形態では、弾性膜41及び下電極膜42によって振動板24が構成されているが、弾性膜41を省略して下電極膜42が弾性膜41の機能を兼ね備える構成としてもよい。
【0037】
リザーバ形成基板25は、例えば流路形成基板22と同一材料であるシリコン単結晶をエッチングすることで形成されている。また、リザーバ形成基板25は、例えば熱酸化により表面に絶縁膜が形成された状態となっている。なお、リザーバ形成基板25としては、流路形成基板22の熱膨張率とほぼ同一の熱膨張率を有する材料によって形成されていることが好ましく、例えばガラスやセラミックス材料などを用いてもよい。
【0038】
リザーバ形成基板25には、連通部39のそれぞれと対応するリザーバ部51がY軸方向に延びるように形成されている。リザーバ部51と、連通部39と、によってリザーバ37が構成される。
【0039】
リザーバ形成基板25には、各連通部39の側壁に接続されて各連通部39に機能液を導入する導入路52が形成されている。
【0040】
リザーバ形成基板25の上面には、コンプライアンス基板53が接合されている。このコンプライアンス基板53は、封止膜54及び固定板55を有する。
【0041】
封止膜54は、例えば厚さ6μm程度のポリフェニレンスルフィドフィルムのような剛性が低く可撓性を有する材料によって形成されている。そして、封止膜54によってリザーバ部51の上部が封止されている。
【0042】
固定板55は、例えば厚さ30μm程度のステンレス鋼のような金属などの硬質の材料によって形成されている。この固定板55のうち、リザーバ部51に対応する領域は、Z軸方向に完全に除去された開口部56となっている。従って、リザーバ部51の上部は、可撓性を有する封止膜54のみによって封止されており、これにより、内部圧力の変化によって変形可能な可撓部57となっている。また、コンプライアンス基板53上には、前記ケース部材101が設けられている。
【0043】
ケース部材101は、ステンレスによって構成されている。このケース部材101は、液滴吐出ヘッド1を後述するような液滴吐出装置IJに搭載する際の取付け部材として利用されるものである。
【0044】
コンプライアンス基板53及びケース部材101においてリザーバ部51よりもX軸方向の外側に位置する部分には、導入路52に連通してリザーバ部51に機能液を供給するための機能液導入口58が形成されている。通常、機能液導入口58からリザーバ部51に機能液が供給されると、例えば圧電素子23の駆動時の機能液の流れや周囲の熱などによってリザーバ部51内に圧力変化が生じる。しかしながら、上述のように、リザーバ部51の上部が封止膜54のみによって封止された可撓部57となっているので、この可撓部57が撓み変形してその圧力変化を吸収する。従って、リザーバ部51内は一定の圧力に保持される。なお、封止膜54の他の部分(可撓部57を除く部分)は固定板55によって十分な強度に保持されている。また、ケース部材101は、可撓部57の変形状態を損なわないように可撓部57に非接触状態で設けられている。
【0045】
図2に示すように、リザーバ形成基板25のX軸方向における中央部には、Y軸方向に延びる開口部60が2つ形成されている。図4に示すように、リザーバ形成基板25において開口部60のX軸方向外側に位置する領域には、第1圧電素子群23Aから第4圧電素子群を振動板24との間で封止する第1および第2封止部61A,61Bと、第3および第4封止部(図示略)とが形成されている。より詳しくは、第1封止部61Aは、第1圧力発生室群36Aに対応する第1圧電素子群23Aを振動板24との間で封止し、第2封止部61Bは第2圧電素子群23Bを封止している。第3封止部および第4封止部は、第3および第4圧電素子群を封止している。
【0046】
リザーバ形成基板25のうち、圧電素子23と対向する領域には、圧電素子23の運動を阻害しない程度の空間が確保されており、この空間を密封可能な圧電素子保持部62が形成されている。圧電素子保持部62は、第1および第2封止部61A,61Bと、第3および第4封止部のそれぞれに形成されており、第1圧電素子群23Aから第4圧電素子群を覆う大きさで形成されている。また、圧電素子23のうち、少なくとも圧電体膜45は、この圧電素子保持部62内に密封されている。
【0047】
このように、リザーバ形成基板25は、圧電素子23を外部環境から遮断し、圧電素子23を封止するための封止部材としての機能を有している。リザーバ形成基板25で圧電素子23を封止することにより、水分などの外部環境による圧電素子23の破壊を防止することができる。なお、本実施形態では、圧電素子保持部62の内部を密封した状態としただけであるが、例えば圧電素子保持部62内の空間を真空や、窒素またはアルゴン雰囲気などとすることで圧電素子保持部62内を低湿度に保持することができ、圧電素子23の破壊をより確実に防止することができる。
【0048】
第1封止部61Aの圧電素子保持部62によって封止されている圧電素子23のうち、リード電極47の一方の端部は、第1封止部61Aの外側まで延びており、開口部60において露出した振動板24上に配置されている。
【0049】
同様に、第2封止部61Bの圧電素子保持部62によって封止される圧電素子23のうち、リード電極47の他方の端部は、第2封止部61Bの外側まで延びており、開口部60において露出した振動板24上に配置されている。また、第3及び第4封止部の圧電素子保持部62によって封止される圧電素子23のうち、リード電極47の一部が、第3及び第4封止部の外側まで延びており、第3及び第4封止部同士の間に設けられた開口部60において露出した振動板24上に配置されている。
【0050】
図5に示すように、以上のように形成された振動板24及びリザーバ形成基板25は、凹部81が形成された基体80を構成している。即ち、この基体80において凹部81は、リザーバ形成基板25の開口部60を画成する部分を側壁82とし、振動板24においてこの開口部60に露出する部分を底面83として構成される。また、各封止部61A、61Bに封止されている圧電素子23のリード電極47において、前記底面83上に配置されている部分が、このリード電極47の端子部47aとして機能する。
【0051】
図1及び図2に示すように、ケース部材101のX軸方向における中央部には、Y軸方向に沿って形成される開口部102が形成されている。この開口部102は、少なくとも前記リザーバ形成基板25に形成された前記開口部60の開口領域を含む大きさとされており、開口部102には、ドライバIC26の保持領域103が切欠状に形成されている。
【0052】
ドライバIC26は、例えば回路基板や駆動回路を含む半導体集積回路(IC)を有するドライバICであり、第1から第4ノズル開口群31A〜31Dに応じて4つ設けられている。各ドライバIC26(第1から第4ドライバIC26A〜26D)は、4つのフレキシブル基板27A〜27Dの一方側の面である表面27aの実装領域(所定領域)にそれぞれフリップチップ実装されている。また、図5に示すように、ドライバIC26とフレキシブル基板27との間には、接続強度を高めるための樹脂(接着剤)78が設けられている。
【0053】
ドライバIC26は、ケース部材101に形成された開口部102の保持領域103の側壁面102aに放熱性樹脂65によってモールドされている。これにより、ドライバIC26は、ケース部材101の保持領域103の側壁面102aにリザーバ形成基板25の面方向(XY平面)に対して垂直状態で保持されている。
【0054】
図7に示すように、各フレキシブル基板27A〜27Dは、可撓性を有したフレキシブル回路基板からなるもので、フィルム基材71と、フィルム基材71の表面27aに実装された前記ドライバIC26と、フィルム基材71の表面27aに形成され振動板24のリード電極47と対応する前記配線パターン70と、を備えている。
【0055】
各フレキシブル基板27A〜27Dは、平面視略L字状に形成されており、一端側の端部が一点鎖線Oにて略90度屈曲された接続部27bとなっている。そして、各フレキシブル基板27A〜27Dは、この接続部27bを介してリード電極47の端子部47aに接続されるようになっている。
【0056】
なお、図7においてはフレキシブル基板27A,27Dを図示しているが、フレキシブル基板27B,27Cについては外部信号入力部77の延在方向が反対となる以外の構成については同様である。
【0057】
フィルム基材71は、例えば厚さ25μm程度のポリイミドからなる絶縁性のフィルムである。配線パターン70は、銅などの導電性材料からなり、プリント方式により電解メッキやエッチングなどの手法によって形成されている。この配線パターン70は、実装されたドライバIC26にそれぞれ電気的に接続される第1配線パターン72、第2配線パターン74、およびグランド配線76を備えている。
【0058】
第1配線パターン72は、ドライバIC26から接続部27bに向かって延在するパターンであり、接続部27bにおける一端側が、リード電極47の端子部47aに電気的に接続される配線パターン70の端子部73として機能する。この端子部73は、フィルム基材71の幅方向に互いに間隔をあけて配列されている。
【0059】
一方、第2配線パターン74とグランド配線76は、外部コントローラCTと電気的に接続される外部信号入力部77として機能する。外部信号入力部77から入力された外部信号は、第2配線パターン74を介してドライバIC26へと入力される。
【0060】
フィルム基材71の接続部27bにおいて前記端子部73が形成されている側の面、つまりフィルム基材71の接続部27bの表面27aである端子面75は、基体80の底面83の面積よりも小さくなっている。また、図7では、図面の見易さのため、第1配線パターン72を実際の数より少なく図示している。
【0061】
図5及び図7に示すように、液滴吐出ヘッド1には、凹部81の底面83と前記端子面75との間に介在し底面83と端子面75とを接着すると共に配線パターン70の端子部73とリード電極の端子部47aとを電気的に接続する異方導電性接着材79が備えられている。
【0062】
異方導電性接着材79は、例えば熱硬化性樹脂と、この熱硬化性樹脂の粘度の調整や熱硬化性樹脂の補強を行うフィラーと、が混合されて構成されている。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ等を採用することができる。この異方導電性接着材79は、後述するボンディング工程における加圧による圧縮応力が歪みとして蓄積されていると共に、後述するボンディング工程における加熱により硬化収縮されている。そして、異方導電性接着材79では、これらの歪み及び硬化収縮が、端子面75と前記底面83とを強固に接着する接着力として作用している。
【0063】
異方導電性接着材79には、導電性粒子が含まれており、この導電性粒子により、リード電極47の端子部47aと第1配線パターン70の端子部73とを電気的に接続している。
【0064】
図6は、フレキシブル基板27と振動板24との間の実装構造85の構成を示す図である。図6(a)は、実装構造85の断面構成を示す図である。図6(b)は、実装構造85の平面構成を示す図である。図6においては、振動板24を構成する弾性膜41及び下電極膜42をまとめて振動板24として示している。
【0065】
図6(a)及び図(b)に示すように、振動板24上には、Y軸方向(所定方向)に間隔を空けるように複数の端子部47aが配列されている。各端子部47aは、X軸方向に長手方向を有している。各端子部47aの長手方向の寸法は、均一になっている。端子部47aは、Y軸方向に等しいピッチで配列されている。振動板24上のうち端子部47aの間には、撥液膜2が形成されている。
【0066】
撥液膜2は、例えばフッ素系樹脂などの材料を用いて形成されている。撥液膜2は、図6(a)に示すように、例えば端子部47aの厚さ(Z軸方向の寸法)よりも薄く形成されている。各撥液膜2は、それぞれ均一な厚さに形成されている。撥液膜2は、図6(b)に示すように、Y軸方向の寸法が各端子部47aと同一となるように形成されている。撥液膜2は、振動板24上のうち端子部47aの間の領域を隙間なく埋めるように形成されている。
【0067】
フレキシブル基板27は、端子部47aに対応する端子部73を有している。端子部73と端子部47aとは同数設けられている。端子部73は、端子部47aに平面視で重なる位置に配置されている。端子部73は、異方導電性接着材79を介して接続されている。端子部73は、異方導電性接着材79の接着部材79aによって端子部47aに固定されている。接着部材79a内には、撥液膜2に対して疎性を有する材料が含まれている。端子部73は、端子部47aとの間で導電粒子79bを挟持した状態になっている。端子部73は、導電粒子79bを介して端子部47aに電気的に接続されている。図6(b)に示すように、隣接する端子部47a上に配置されている異方導電性接着材79は、互いに間隔を空けて配置された状態になっている。
【0068】
次に、上述した構成の液滴吐出ヘッド1の製造方法について説明する。なお、以下の説明において、フレキシブル基板27を振動板24に対して実装する実装方法を中心に説明する。ここでは、液滴吐出ヘッド1のうち、ノズル基板21、流路形成基板22、リザーバ形成基板25、ケース部材101、圧電素子23などの製造及び接続、配置作業はすでに完了しているものとする。
【0069】
はじめに、フレキシブル基板27を準備する準備工程を行う。
図7に示すように、フィルム基材71の表面27aに、端子部73を含む第1配線パターン72、第2配線パターン74、グランド配線76等の配線パターン70を形成する。これらは、フィルム基材71上に、プリント方式を用いた電解メッキやエッチングなどの手法を用いて形成する。ここで、配線パターン70における複数の端子部73は、ノズル開口部31同士の間隔(ノズルピッチ)、即ち圧電素子23同士の間隔に応じてフィルム基材71の幅方向に間隔をあけて精度よく形成される。
【0070】
次に、第1から第4フレキシブル基板27A〜27Dに、第1から第4ドライバIC26A〜26Dをそれぞれ実装する。この際、第1から第4ドライバIC26A〜26Dを、第1から第4フレキシブル基板27A〜27Dのフィルム基材71の表面27aの前記実装領域にそれぞれフリップチップ実装すると共に、樹脂78によって第1から第4フレキシブル基板27A〜27Dと第1から第4ドライバIC26A〜26Dとをそれぞれ固定する。そして、各フレキシブル基板27を一点鎖線Oにて折り曲げ加工(例えば、プレス加工)を施す。
以上で準備工程が終了する。
【0071】
次に、図8に示すように、振動板24の端子部47a間に撥液膜2を形成する(第1ステップ)。撥液膜2は、上記のフッ素系樹脂を含んだ材料を、例えばディスペンス法(インクジェット法を含む)、フォトリソグラフィ法などによって端子部47a間に供給して形成する。
【0072】
次に、図9に示すように、撥液膜2が形成された振動板24の端子部47a上に異方導電性接着材79を塗布する(第2ステップ)。例えば、異方導電性接着材79を複数の端子部47aに跨るように形成する。この場合、異方導電性接着材79は、撥液膜2上にも配置されることになる。
【0073】
本実施形態では、異方導電性接着材79を構成する接着部材には、撥液膜2に対して疎性を有する材料が含まれているため、図10に示すように、接着部材79aが撥液膜2を避けるように端子部47aへ移動する。この結果、接着部材79aに引っ張られるように導電粒子79bも端子部47a上に配置されることになる。
【0074】
次に、フレキシブル基板27のうち端子部73が形成された面を異方導電性接着材79側に向けると共に、端子部73と端子部47aとが平面視で重なるように位置合わせを行う。位置合わせの後、異方導電性接着材79を加熱し、不図示のボンディング工具などを用いてフレキシブル基板27を振動板24側へ押し付ける(第3ステップ)。
【0075】
フレキシブル基板27の押し付けにより、異方導電性接着材79が押し潰される。端子部47aの間に撥液膜2が形成されているため、異方導電性接着材79は撥液膜2を避けるように端子部47a上で広がり、その後硬化する。フレキシブル基板27を押し付けることで端子部47aと端子部73との間で導電粒子79bが挟持され、当該端子部47aと端子部73とが電気的に接続される。これにより、リード電極47と配線パターン70とが導通される。
【0076】
以上のように、本実施形態によれば、端子部47a間に撥液膜2が形成されると共に、端子部47a及び端子部73を電気的に接続する異方導電性接着材79の接着部材79aが撥液膜2に対して疎性を有する材料を含んでいるので、フレキシブル基板27の実装時には異方導電性接着材79が撥液膜2上を避けるように移動する。このため、撥液膜2上を空けるように異方導電性接着材79が配置されることになる。これにより、異方導電性接着材79による端子部47a間の電気的短絡を防ぐことができ、接続信頼性に優れた実装構造85が得られる。
【0077】
[液滴吐出装置]
次に、上述した液滴吐出ヘッド1を備えた本発明の液滴吐出装置IJの一例について、図11を参照しながら説明する。
【0078】
液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と、駆動軸4と、ガイド軸5と、外部コントローラCTと、ステージ7と、クリーニング機構8と、基台9と、ヒータ6とを備えている。なお、液滴吐出ヘッド1は、不図示のキャッリッジにケース部材101が固定されることで液滴吐出装置IJに取付けられている。ステージ7は、液滴吐出ヘッド1によって機能液が吐出される基板Pを支持するもので、基板Pを基準位置に固定する不図示の固定機構を備えたものである。液滴吐出ヘッド1のノズル開口部31からは、ステージ7に支持されている基板Pに対し、機能液が吐出されるようになっている。
【0079】
駆動軸4には駆動モータ2が接続されている。駆動モータ2はステッピングモータ等からなるもので、外部コントローラCTからY軸方向の駆動信号が供給されると、駆動軸4を回転させるようになっている。駆動軸4が回転すると、液滴吐出ヘッド1はY軸方向に移動する。ガイド軸5は基台9に対して動かないように固定されている。ステージ7は、駆動モータ3を備えている。駆動モータ3はステッピングモータ等からなるもので、外部コントローラCTからX軸方向の駆動信号が供給されると、ステージ7をX軸方向に移動するようになっている。
【0080】
外部コントローラCTは、液滴吐出ヘッド1に対して液滴吐出を制御するための電圧を供給する。さらに、外部コントローラCTは、駆動モータ2に対して液滴吐出ヘッド1のY軸方向への移動を制御する駆動パルス信号を供給するとともに、駆動モータ3に対してステージ7のX軸方向への移動を制御する駆動パルス信号を供給する。
【0081】
クリーニング機構8は液滴吐出ヘッド1をクリーニングするものであって、図示しない駆動モータを備えている。この駆動モータの駆動により、クリーニング機構8はガイド軸5に沿ってX軸方向に移動する。クリーニング機構8の移動も外部コントローラCTにより制御される。ヒータ6は、ここではランプアニールにより基板Pを熱処理する手段であり、基板P上に塗布された機能液に含まれる溶媒の蒸発及び乾燥を行うようになっている。このヒータ6の電源の投入及び遮断も、外部コントローラCTによって制御されるようになっている。液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と基板Pを支持するステージ7とを相対的に走査しつつ基板Pに対して液滴を吐出する。
【0082】
以上に示した液滴吐出装置IJによれば、作動の信頼性が高く高品質な液滴吐出ヘッド1を備えているので、同様に作動の信頼性を高めて高品質化を図ることができる。なお、本実施形態において、液滴吐出ヘッド1より吐出される機能液としては、液晶表示デバイスを形成するための液晶表示デバイス形成用材料、有機EL表示デバイスを形成するための有機EL形成用材料、電子回路の配線パターンを形成するための配線パターン形成用材料などを含むものとする。これにより、液滴吐出装置IJは、液滴吐出法に基づいて吐出した機能液によって、前記各デバイスを製造することができる。
【0083】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、撥液膜2のY方向の寸法を端子部47aのY方向の寸法と同一としたが、これに限られることは無い。例えば図12に示すように、撥液膜2のY方向の寸法を端子部47aのY方向の寸法よりも大きくする構成、すなわち、撥液膜2が端子部47aの配列方向の直交方向にはみ出すように形成されている構成としても構わない。
【0084】
この場合、例えば図13に示すように、フレキシブル基板27の実装時に端子部47a上から異方導電性接着材79が振動板24上にあふれ出した場合であっても、当該あふれ出した異方導電性接着材79が端子部47a間に入り込むのを防ぐことができる。このため、一層確実に端子部47a間の電気的短絡を防ぐことができる。
【0085】
また、液滴吐出ヘッド1および液滴吐出装置IJは、前記実施形態で示したデバイス実装方法で実装されたフレキシブル基板及び振動板を備えていれば、前記実施形態に示すものに限られるものではない。
【0086】
また、上記実施形態では、本発明に係るデバイス実装方法を、基体80の凹部81の底面83にフレキシブル基板27を実装させる場合に採用するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば凹部のない被接続基板(基体)上にデバイス基板(フレキシブル基板)を実装させる際に前記実施形態に係るデバイス実装方法を採用することも可能である。また、端子が形成された電子部品を基板上に実装する場合であっても、本発明の実装構造及び実装方法を適用することは可能である。
【0087】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 液滴吐出ヘッド
2 撥液膜
21 ノズル基板
22 流路形成基板
24 振動板(第1基板)
26、26A、26B、26C、26D ドライバIC(半導体装置)
27、27A、27B、27C、27D フレキシブル基板(第2基板)
47a 端子部(第1端子)
73 端子部(第2端子)
79 異方導電性ペースト
IJ 液滴吐出装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に沿って複数の第1端子が配列され、前記第1端子間に形成された撥液部を有する第1基板と、
前記第1基板に対向して設けられ、前記第1端子に対応する複数の第2端子が配列され、前記第2端子に接続される半導体装置を有する第2基板と、
前記第1端子と前記第2端子とで挟持され、前記撥液部に対して疎性を有する材料を含み、前記第1端子及び前記第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材と
を備えることを特徴とする半導体装置の実装構造。
【請求項2】
前記撥液部は、前記第1端子に対して前記所定方向の直交方向にはみ出して形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の実装構造。
【請求項3】
前記異方導電性接着材は、前記撥液部に重なる領域を空けるように形成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の実装構造。
【請求項4】
所定方向に沿って複数の第1端子が配列された第1基板のうち前記第1端子間に撥液部を形成する第1ステップと、
前記第1端子に対応する複数の第2端子が配列され前記第2端子に接続される半導体装置を有する第2基板を、前記第1基板に対向して配置する第2ステップと、
前記撥液部に対して疎性を有する材料を含み前記第1端子及び前記第2端子を電気的に接続する異方導電性接着材を、前記第1端子と前記第2端子とで挟持させる第3ステップと
を含むことを特徴とする半導体装置の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−228249(P2010−228249A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77572(P2009−77572)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】