説明

半導体装置の製造方法及びリードフレーム

【課題】リードフレームに不要な封止樹脂を残存させることなく、確実に除去する半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】まず、リードフレーム200のダイパッド210上に半導体チップ100を搭載する。次いで、リードフレーム200を金型内に配置して封止樹脂により封止する(モールド工程)。次いで、封止されたリードフレーム200を金型から取り出す。次いで、封止樹脂の不要部分を除去する(除去工程)。ここで、リードフレーム200の支持フレーム240には、切れ込みが形成されている。これにより、支持フレーム240の一部が可動部260として、支持フレーム240の本体につながりつつ、折畳み可能になっている。また、除去工程において、可動部260を除去することにより、不要部分を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法、及びリードフレームに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の半導体チップを搭載したリードフレームを、封止樹脂でモールドする工程において、ランナを介して個々のキャビティに封止樹脂を流入させる方法が採られている。この方法では、金型に封止樹脂を充填させて硬化させる際に、ランナに残留する封止樹脂がリードフレーム上で固着してしまうので、このランナ部分の封止樹脂を確実に除去することが望まれる。
【0003】
例えば、特許文献1では、リードフレームに設けた開口穴から、ピンでランナ部分の封止樹脂を押し出すことにより、不要部分を除去する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平03-184351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の方法では、ランナとリードフレームの密着力が強い場合、ランナの一部の封止樹脂が、打ち抜きピンで押し出しても剥離しきれず、リードフレームの表面に残存してしまう可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
リードフレームのダイパッド上に半導体チップを搭載する工程と、
前記リードフレームを金型内に配置して封止樹脂により封止するモールド工程と、
封止された前記リードフレームを前記金型から取り出す工程と、
前記封止樹脂の不要部分を除去する除去工程と、
を有し、
前記リードフレームの支持フレームは、切れ込みを形成することにより、前記支持フレームの一部が可動部として、前記支持フレームの本体につながりつつ、折畳み可能になっており、
前記モールド工程前において、前記リードフレームの前記可動部を折畳む工程を有し、
前記モールド工程において、前記半導体チップを内包するキャビティに前記封止樹脂を案内するランナを、前記可動部の折畳まれた側の上を通るように配置し、
前記不要部分は、前記ランナに残留した前記封止樹脂であり、
前記除去工程において、前記可動部を除去することにより前記不要部分を除去する半導体装置の製造方法、が提供される。
【0007】
本発明によれば、
少なくとも一つ以上のダイパッドと、
前記ダイパッドを支持する吊りリードと、
前記吊りリードを支持する支持フレームと、
を有し、
前記支持フレームは、切れ込みを形成することにより、前記支持フレームの一部が可動部として、前記支持フレームの本体につながりつつ、折畳み可能になっているリードフレーム、が提供される。
【0008】
本発明によれば、モールド工程において、折畳まれた可動部を、ランナに残留した封止樹脂と固着させる。これにより、支持フレーム本体のうち、封止樹脂と固着する部分が小さくなる。したがって、その後の除去工程において、可動部を切断することにより、不要部分を容易に除去することが出来る。以上により、リードフレームに不要な封止樹脂を残存させることなく、確実に除去することが出来る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リードフレームに不要な封止樹脂を残存させることなく、確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。
【図2】第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。
【図3】第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図4】第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図5】第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図6】第一、第二の実施形態における可動部を示す断面図である。
【図7】第三の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。
【図8】第三の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図9】第四の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【図10】第五の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
(第一の実施形態)
図1は、第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。図1を用いて、第一の実施形態で用いられるリードフレーム200について説明する。本実施形態のリードフレーム200は、少なくとも一つ以上のダイパッド210と、ダイパッド210を支持する吊りリード220と、吊りリード220を支持する支持フレーム240と、を有している。支持フレーム240には、切れ込みが形成されている。これにより、支持フレーム240の一部が可動部260として、支持フレーム240の本体につながりつつ、折畳み可能になっている。この可動部260は、折畳まれた後にランナ(図2の340)に残留した封止樹脂と固着する。これにより、支持フレーム240本体のうち封止樹脂と固着する部分を小さくすることができる。以下、詳細を説明する。
【0013】
図1(a)は、半導体チップ100が搭載されたリードフレーム200を示している。リードフレーム200は、ダイパッド210と、吊りリード220と、リード230と、支持フレーム240を有する。
【0014】
ダイパッド210は、吊りリード220によって支持されている。また、図1のダイパッド210上には、半導体チップ100が固定されている。リード230は、半導体チップ100上の電極パッド(非表示)とボンディングワイヤ120により接続されている。
【0015】
図1(a)のように、支持フレーム240には、切れ込みが形成されている。これにより、支持フレーム240の一部が可動部260として、支持フレーム240の本体につながっている。また、図1(b)のように、可動部260は、連結部262で支持フレーム240の本体とつながりつつ、折畳み可能になっている。
【0016】
また、リードフレーム200には、複数の可動部260が第一の方向に沿って繰り返し形成されている。このとき、可動部260の相互間隔Lは、例えば、可動部260の長さLに等しい。また、第一の方向とは、例えば、後述する封止樹脂を案内するランナ(図2の340)の延伸方向である。これにより、図1(b)のように可動部260を折畳んだ際に、半導体チップ100の搭載面の裏面において、支持フレーム240の本体が、可動部260により覆われる。
【0017】
次に、図1〜5を用いて、第一の実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図1、図2は、第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図であり、図3、図4、図5は、第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。本実施形態の半導体装置の製造方法は、以下の工程を有している。まず、リードフレーム200のダイパッド210上に半導体チップ100を搭載する。次いで、リードフレーム200を金型内に配置して封止樹脂により封止する(モールド工程)。次いで、封止されたリードフレーム200を金型から取り出す。次いで、封止樹脂の不要部分600を除去する(除去工程)。ここで、リードフレーム200の支持フレーム240には、切れ込みが形成されている。これにより、支持フレーム240の一部が可動部260として、支持フレーム240の本体につながりつつ、折畳み可能になっている。また、モールド工程前において、リードフレーム200の可動部260を折畳む。次いで、モールド工程において、半導体チップ100を内包するキャビティ380に封止樹脂を案内するランナ340を、可動部260の折畳まれた側の上を通るように配置して封止する。また、不要部分600とは、ランナ340に残留した封止樹脂である。次いで、除去工程において、可動部260を除去することにより、不要部分600を除去する。以下、詳細を説明する。
【0018】
まず、図1(a)に示すように、リードフレーム200のダイパッド210上に半導体チップ100を搭載する。次いで、半導体チップ上の電極パッド(非表示)とリード230とを、ボンディングワイヤ120により接続する。
【0019】
次いで、図1(b)に示すように、後述するモールド工程よりも前において、可動部260を、連結部262から支持フレーム240の本体とつながった状態で折畳む。このとき、複数の可動部260は、封止樹脂を案内するランナの延伸方向に沿って繰り返し形成されている。また、可動部260の相互間隔Lは、例えば、可動部260の長さLに等しい。これにより、その後のモールド工程において、支持フレーム240本体のうち、封止樹脂と固着する部分が小さくなる。
【0020】
なお、この折畳み工程は、半導体チップ100の搭載工程の前に行ってもよい。また、折畳みが不十分でリードフレーム200から浮いている状態になる場合は、可動部260を叩いてもよい。これにより、リードフレーム200の搬送不具合を防ぐことができる。
【0021】
次いで、以下のように、モールド工程を行う。まず、リードフレーム200を金型内に投入する。ここで、図2は、金型内に配置したリードフレーム200を示している。また、図3(a)は、図2のA−A'線断面図を示している。また、図3(b)は図2のB−B'線断面図を示している。なお、図2、図3中の太実線部は、金型の内壁形状を示している。図2、図3(a)のように、半導体チップ100を内包するキャビティ380に封止樹脂を案内するランナ340を、可動部260の折畳まれた側の上を通るように配置する。これにより、可動部260で覆われた支持フレーム240には、封止樹脂が固着することがない。
【0022】
次いで、図3(a)、図3(b)のように、プランジャ460を押すことにより、封止樹脂をカル320からキャビティ380まで充填させる。次いで、加熱して封止樹脂を硬化させる。このとき、図3(a)のように、可動部260の相互間隔Lが可動部260の長さLに等しい場合、支持フレーム240本体は可動部260で覆われている。したがって、支持フレーム240本体のうち、ランナ340に残留した封止樹脂と固着する部分は小さい。次いで、封止樹脂を硬化した後、上金型420と下金型440を外して、リードフレーム200を取り出す。
【0023】
次いで、図4で示すように、不要部分600の除去工程を行う。図4(a)、図4(b)は、第一の実施形態における除去工程で可動部260を切断する工程を示している。ここで、不要部分600とは、ランナ340に残留した封止樹脂のことである。
【0024】
図4(a)のように、可動部260が折畳まれることによって形成された開口の直上に、その開口に対して挿入できる範囲で大きい断面を有する打ち抜きピン540を配置する。
【0025】
図4(b)のように、この打ち抜きピン540により、可動部260の連結部262を切断部分264から切断するとともに、不要部分600を押し出す。このとき、支持フレーム240本体のうち、封止樹脂と固着する部分は小さい。この場合において、「支持フレーム240本体のうち、封止樹脂と固着する部分」とは、可動部260を折り畳むことにより形成された開口の断面、キャビティ380に接続するゲート(不図示)と接する部分、および連結部262のみである。したがって、連結部262を切断することにより、ランナ340の封止樹脂(不要部分600)を容易に除去することができる。なお、上記した他の「封止樹脂と固着する部分」は、固着面積が小さいため、弱い力をかけるだけで簡単に剥離させることができる。
【0026】
なお、本実施形態では、打ち抜きピン540により切断したが、切断するための切断治具と、封止樹脂を押し出すための打ち抜きピンとが、別の治具であっても構わない。
【0027】
図5は、第一の実施形態における除去工程で不要部分600を分離したときを示している。図5(a)のように、プッシャプレート520を下降させることで、不要部分600を打ち抜きピン540により押し出す。このとき、ランナ340の封止樹脂(不要部分600)は、連結部262を切断されているので、容易に分離される。また、不要部分600のうち、キャビティ380に接続するゲート(不図示)と接する部分は、半導体パッケージ部620近傍で細くなっているため、容易に分離される。したがって、図5(b)のように、半導体パッケージ部620をリードフレーム200に残しつつ、不要部分600だけを的確に除去することができる。
【0028】
その後、リードフレーム200における吊りリード220とリード230を切断し、各々の半導体装置を得る。
【0029】
次に、本実施形態の効果について説明する。本発明によれば、モールド工程前の段階で、可動部260を、連結部262により支持フレーム240の本体とつながった状態で折畳む。次いで、モールド工程において、折畳まれた可動部260を、ランナ340に残留した封止樹脂と固着させる。これにより、支持フレーム240本体のうち、封止樹脂と固着する部分が小さくなる。したがって、その後の除去工程において、可動部260を切断することにより、不要部分600を容易に除去することが出来る。以上により、リードフレーム200に不要な封止樹脂を残存させることなく、確実に除去することができる。
【0030】
(第二の実施形態)
図6を用いて、第二の実施形態で用いられるリードフレーム200、および半導体装置の製造方法について説明する。第二の実施形態は、可動部260の連結部262がハーフエッチング加工されている点を除いて、第一の実施形態と同様である。
【0031】
図6は、第一、第二の実施形態における可動部260を示す断面図である。図6において、図6(a−1)は第一の実施形態における可動部260の折畳み前、図6(a−2)は折畳み後を示している。一方、図6(b−1)は第二の実施形態における可動部260の折畳み前、図6(b−2)は折畳み後を示している。
【0032】
図6(b−1)のように、第二の実施形態において、可動部260の連結部262は、ハーフエッチング加工されている。
【0033】
第二の実施形態では、除去工程において、可動部260をハーフエッチング加工された連結部262から切断して除去する。
【0034】
第一の実施形態において、図6(a−1)のように、連結部262の厚さは、支持フレーム240の厚さと等しい。
【0035】
これに対して、第二の実施形態によれば、図6(b−1)のように、連結部262はハーフエッチング加工されている。これにより、可動部260を折り畳み易くなっている。
【0036】
また、第二の実施形態によれば、除去工程において、連結部262から切断するとき、連結部262の切断面が小さい。これにより、連結部262を容易に切断することが出来る。
【0037】
(第三の実施形態)
図7、8を用いて、第三の実施形態で用いられるリードフレーム200、および半導体装置の製造方法について説明する。図7は、第三の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す平面図である。また、図8は、第三の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。なお、図8は、図7のA−A'線断面図を示している。本実施形態は以下の点を除いて、第一の実施形態と同様である。
【0038】
図7は、第三の実施形態における金型内に配置したリードフレーム200を示している。図7のように、リードフレーム200の支持フレーム240には、可動部260よりも小さい開口穴280が、可動部260が折畳まれた状態で対向する位置に設けられている。
【0039】
第二の実施形態のモールド工程までは、第一の実施形態と同様である。図7のように、第一の実施形態と同様のモールド工程が行われた後、金型からリードフレーム200が取り出される。
【0040】
図8は、第三の実施形態における除去工程で不要部分600を分離したときを示している。打ち抜きピン540が、可動部260の位置だけでなく、本実施形態におけるリードフレーム200の開口穴280の位置にも配置する。
【0041】
第三の実施形態によれば、除去工程において、第一の実施形態と同様に、可動部260の連結部262を切断するとともに、不要部分600であるランナ340の封止樹脂を押し出す。このとき、可動部260が折畳まれた状態で対向する位置に設けられた開口穴280から、打ち抜きピン540により可動部260を押し出す。これにより、確実に不要部分600を除去することが出来る。
【0042】
(第四の実施形態)
図9を用いて、第四の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図9は、第四の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。第四の実施形態は可動部260を仮接着する点を除いて、第一の実施形態と同様である。
【0043】
図9(a)は、第四の実施形態のモールド工程前において、可動部260を連結部262から折畳む工程を示している。このとき、不要部分600の除去工程で剥離可能な接着強度を有する接着剤700により、可動部260を支持フレーム240に仮接着する。このとき、接着剤700により仮接着する領域は、必ずしも可動部260全面である必要はない。接着剤700により仮接着する領域は、少なくとも、可動部260が支持フレーム240と接する一部分であれば良い。また、少なくとも可動部260が支持フレーム240と接する面において、除去工程時に剥離可能な接着強度であればよい。例えば、接着剤700の接着強度が封止樹脂よりも弱ければ良い。
【0044】
図9(b)は、本実施形態のモールド工程を示している。図9(b)のように、可動部260を支持フレーム240に仮接着した状態で封止する。
【0045】
図9(c)は、本実施形態の不要部分600の除去工程を示している。図9(c)のように、第一の実施形態と同様にして、打ち抜きピン540により、可動部260の連結部262を切断し、同時に不要部分600を押し出す。このとき、接着剤700は除去工程時に剥離可能な接着強度であるため、接着剤700も不要部分600と同時に除去することができる。
【0046】
第四の実施形態によれば、可動部260の連結部262から折畳む工程において、除去工程時に剥離可能な接着強度を有する接着剤700により、可動部260を支持フレーム240に仮接着する。これにより、可動部260が折畳み位置で固定され、リードフレーム200の搬送不具合を生じさせることがない。また、不要部分600の除去工程まで、可動部260が折畳み位置で固定されることにより、可動部260における連結部262の形状が維持される。したがって、不要部分600の除去工程において、打ち抜きピン540を切断位置に対して正確に位置合わせすることができる。以上のように、安定的に可動部260を切断することができる。
【0047】
(第五の実施形態)
図10を用いて、第五の実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図10は、第五の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。第五の実施形態は以下の点を除いて、第四の実施形態と同様である。可動部260の仮接着工程後において、連結部262を切断または除去した状態でモールド工程を行う。以下、詳細を説明する。
【0048】
図10(a)のように、第四の実施形態と同様の方法により、可動部260を支持フレーム240に仮接着する。
【0049】
次いで、図10(b)のように、可動部260における支持フレーム240の本体とつながっている連結部262を切断または除去する。連結部262を切断または除去する方法は、たとえば、あらかじめ打ち抜きピン540で打ち抜く方法である。または、たとえば、連結部262をレーザー加工する方法などである。これにより、可動部260は、支持フレーム240との仮接着している部分だけで固定されている。
【0050】
次いで、図10(c)のように、上記した連結部262を切断または除去した状態でモールド工程を行う。
【0051】
第五の実施形態によれば、可動部260の仮接着工程後において、連結部262を切断または除去した状態でモールド工程を行う。これにより、打ち抜きピン540で不要部分600を除去する除去工程において、連結部262が予め除去されている。したがって、第四の実施形態よりも、小さな力で打ち抜くことができる。また、打ち抜きピン540の外形寸法や、支持フレーム240に対する相対的位置の精度を緩和することができる。
【0052】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0053】
100 半導体チップ
120 ボンディングワイヤ
200 リードフレーム
210 ダイパッド
220 吊りリード
230 リード
240 支持フレーム
260 可動部
262 連結部
264 切断部分
280 開口穴
320 カル
340 ランナ
380 キャビティ
420 上金型
440 下金型
460 プランジャ
520 プッシャプレート
540 打ち抜きピン
600 不要部分
620 半導体パッケージ部
700 接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リードフレームのダイパッド上に半導体チップを搭載する工程と、
前記リードフレームを金型内に配置して封止樹脂により封止するモールド工程と、
封止された前記リードフレームを前記金型から取り出す工程と、
前記封止樹脂の不要部分を除去する除去工程と、
を有し、
前記リードフレームの支持フレームは、切れ込みを形成することにより、前記支持フレームの一部が可動部として、前記支持フレームの本体につながりつつ、折畳み可能になっており、
前記モールド工程前において、前記リードフレームの前記可動部を折畳む工程を有し、
前記モールド工程において、前記半導体チップを内包するキャビティに前記封止樹脂を案内するランナを、前記可動部の折畳まれた側の上を通るように配置し、
前記不要部分は、前記ランナに残留した前記封止樹脂であり、
前記除去工程において、前記可動部を除去することにより前記不要部分を除去する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記支持フレームには、複数の前記可動部が前記ランナの延伸方向に沿って繰り返し形成され、前記可動部の相互間隔が前記可動部の長さに等しい半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記可動部における前記支持フレームの本体とつながっている部分は、ハーフエッチング加工されており、
前記除去工程において、前記可動部を前記ハーフエッチング加工された部分から切断して除去する半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記支持フレームには、前記可動部よりも小さい開口穴が、前記可動部が折畳まれた状態で対向する位置に設けられ、
前記除去工程において、前記可動部を前記開口穴からピンにより押し出す半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記リードフレームの前記可動部を折畳む工程において、前記除去工程で剥離可能な接着強度を有する接着剤により、前記可動部を前記支持フレームに仮接着する仮接着工程を有し、
前記除去工程において、前記接着剤も除去する半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
前記仮接着工程後において、前記可動部における前記支持フレームの本体とつながっている部分を切断または除去した状態で前記モールド工程を行う半導体装置の製造方法。
【請求項7】
少なくとも一つ以上のダイパッドと、
前記ダイパッドを支持する吊りリードと、
前記吊りリードを支持する支持フレームと、
を有し、
前記支持フレームは、切れ込みを形成することにより、前記支持フレームの一部が可動部として、前記支持フレームの本体につながりつつ、折畳み可能になっているリードフレーム。
【請求項8】
請求項7に記載のリードフレームにおいて、
前記支持フレームには、複数の前記可動部が第一の方向に沿って繰り返し形成され、前記可動部の相互間隔が前記可動部の長さに等しいリードフレーム。
【請求項9】
請求項7または8に記載のリードフレームにおいて、
前記可動部における前記支持フレームの本体とつながっている部分は、ハーフエッチング加工されているリードフレーム。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか一項に記載のリードフレームにおいて、
前記可動部よりも小さい開口穴が、前記可動部が折畳まれた状態で対向する位置に設けられているリードフレーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−199465(P2012−199465A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63666(P2011−63666)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】