説明

半導体装置

【課題】ダイシング処理に起因する、チップ用パッド同士のショートを抑制することが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】半導体基板と複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備える半導体装置であり、第1のパッドは素子形成領域IMC内に、第2のパッドは素子形成領域IMCを取り囲むダイシングライン領域DLR内に形成される。ダイシングライン領域DLRには、第2のパッド同士が電気的短絡を生じさせやすい第1の領域SLRと、第2のパッド同士が電気的短絡を生じさせにくい第2の領域SURとを有している。第1の領域SLRに対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、第2の領域SURに対向する位置に配置された残りの第1のパッドよりも、素子形成領域IMCの外縁の1辺BDLから離れて配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特にパッドを有する半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路の微細化が進むにつれ、半導体装置を外部回路と電気的に接続するボンディングワイヤがワイヤ間にてショートする問題が起こる可能性が高くなる。これは隣り合うワイヤ間の距離が狭くなり、隣り合うワイヤ同士が接触する可能性が高くなるためである。
【0003】
たとえば特開平6−53266号公報(特許文献1)に開示される半導体装置においては、半導体チップの角部近傍のボンディング用パッドの間隔が、他の部分のボンディング用パッドの間隔よりも広くなっている。このようにすれば、半導体チップを樹脂により封止する工程において、ワイヤが樹脂によって流されてもワイヤ間の接触によるショートの発生が抑制される。
【0004】
また、たとえば特開平2−130946号公報(特許文献2)に記載の半導体装置においては、半導体チップの中央部の電源用パッドに接続されるコンタクト用突起物により、半導体チップと外部回路とが電気的に接続される。このような構成とすることにより、電源用のパッドと外部回路とを導通する部分における電位低下が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平6−53266号公報
【特許文献2】特開平2−130946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半導体チップは、半導体素子が形成された半導体ウェハをダイシングすることにより形成される。具体的には、半導体基板は、半導体素子が複数形成された素子形成領域の周囲に配置された周辺領域(ダイシングライン領域)においてダイシングされ、半導体チップとなる。ダイシングライン領域には多数のTEG(Test element Group)およびTEG用パッドが形成されている。TEGおよびTEG用パッドは、たとえば素子形成領域に形成された半導体素子の特性を評価するために用いられる。
【0007】
半導体ウェハをダイシングすれば、ダイシングライン領域に形成されたTEGやTEG用パッドの導電材料が飛び散って、素子形成領域に形成されたチップ用パッド同士を電気的に短絡することがある。
【0008】
上記の各特許文献においては、ダイシング時の導電材料の飛び散りによるチップ用パッド同士のショートは考慮されていない。
【0009】
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものである。その目的は、ダイシング処理に起因する、チップ用パッド同士のショートを抑制することが可能な半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。複数の第2のパッドが1列に配置された領域は第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有している。複数の第1のパッドのうちの第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の第1のパッドのうちの第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドよりも上記1辺から離れて配置されている。
【0011】
本発明の他の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。複数の第2のパッドが1列に配置された領域は第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有している。複数の第1のパッドのうちの第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の第1のパッドのうちの第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドよりも小さい平面形状を有している。
【0012】
本発明のさらに他の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。複数の第2のパッドが1列に配置された領域は第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有している。複数の第1のパッドのうちの第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の第1のパッドのうちの第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドの配置ピッチと同じピッチで並んだ複数のパッド配置箇所に位置するように配置され、かつ所定のパッド配置箇所において第1のパッドが配置されておらず間引かれている。
【0013】
本発明のさらに他の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。1列に配置された複数の第1のパッドは、中央部に配置された中央部パッドと、中央部パッドの両端の各々に配置された端部パッドとを有している。端部パッドは中央部パッドよりも大きい平面形状を有している。中央部パッドが配置された領域に対向する位置には第2のパッドが配置されており、端部パッドが配置された領域に対向する位置には第2のパッドが配置されていない。
【0014】
本発明のさらに他の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。1列に配置された複数の第1のパッドは、中央部に配置された第1中央部パッドと、第1中央部パッドの両端の各々に配置された第1端部パッドとを有している。第1端部パッドは第1中央部パッドよりも大きい平面形状を有している。複数の第2のパッドは、第1中央部パッドが配置された領域に対向する位置に配置された第2中央部パッドと、第1端部パッドが配置された領域に対向する位置に配置された第2端部パッドとを有している。第2端部パッドは、第2中央部パッドよりも小さい平面形状を有している。
【0015】
本発明のさらに他の実施例の半導体装置は、半導体基板と、複数の第1のパッドと、複数の第2のパッドとを備えている。半導体基板は、主表面を有し、かつ主表面に素子形成領域と、素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有している。複数の第1のパッドは、素子形成領域内に形成されている。複数の第2のパッドは、ダイシングライン領域内に形成されている。複数の第1のパッドおよび複数の第2のパッドは、それぞれ素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されている。1列に配置された複数の第1のパッドは、複数の第1のパッドが配置された領域の中央部に配置された第1中央部パッドと、第1中央部パッドの両端の各々に配置された第1端部パッドとを有しており、第1端部パッドは、第1中央部パッドよりも大きい平面形状を有している。複数の第2のパッドでは、複数の第2のパッドが配置された領域の中央部側に配置された第2のパッド同士のピッチよりも、中央部側よりも端部側に配置された第2のパッド同士のピッチの方が小さい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の各実施例によれば、複数の第2のパッドが1列に配置された領域がダイシングにより切断されても、第1のパッド同士の電気的短絡(ショート)を生じさせやすい第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドの配置が適正化されているため、第1のパッド同士の電気的短絡を抑制することができる。
【0017】
本発明の実施例によれば、端部パッドが配置された領域に対向する位置には第2のパッドが配置されていない。このため、端部パッドと第2のパッドとの間での電気的短絡を抑制することができる。
【0018】
本発明の実施例によれば、第2端部パッドが第2中央部パッドより小さい平面形状を有している。このため、たとえば第2端部パッドと、第1端部パッドとの間での電気的短絡を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施の形態1に係る半導体装置であってウェハの状態を示す概略平面図である。
【図2】図1中の丸点線「II」で囲まれた領域の概略拡大平面図である。
【図3】本実施の形態1に係る半導体装置のパッドの配置の変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図4】図2が示す領域に対するダイシングの態様を示す、概略拡大平面図である。
【図5】図2が示す領域のダイシングにより、配線がチップ用パッドの形成される領域に落下した状態を示す、概略拡大平面図である。
【図6】従来の半導体装置のダイシングにより、配線がチップ用パッドの形成される領域に落下した状態を示す、概略拡大平面図である。
【図7】ダイシングライン領域のうちショートを生じさせやすい領域の一例を示す概略拡大平面図である。
【図8】ダイシングライン領域のうちショートを生じさせやすい領域の、図7とは異なる他の例を示す概略拡大平面図である。
【図9】ダイシングライン領域のうちショートを生じさせやすい領域の、図8とは異なる他の例を示す概略拡大平面図である。
【図10】ダイシングライン領域のうちショートを生じさせやすい領域の、図9とは異なる他の例を示す概略拡大平面図である。
【図11】本実施の形態2に係る半導体装置の、図2と同様の概略拡大平面図である。
【図12】本実施の形態2に係る半導体装置のパッドの配置の変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図13】本実施の形態2に係る半導体装置のパッドの配置の、図12とは異なる変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図14】本実施の形態3に係る半導体装置の、図2と同様の概略拡大平面図である。
【図15】本実施の形態4に係る半導体装置の、図2と同様の概略拡大平面図である。
【図16】本実施の形態4に係る半導体装置のパッドの配置の第1変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図17】本実施の形態4に係る半導体装置のパッドの配置の第2変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図18】本実施の形態4に係る半導体装置のパッドの配置の第3変形例を示す、概略拡大平面図である。
【図19】本発明に係る半導体ウェハをダイシングした後の半導体チップの状態を示す概略平面図である。
【図20】本実施の形態1に係る半導体チップの、図19中の丸点線で囲まれた領域の状態を示す概略拡大平面図である。
【図21】本実施の形態2に係る半導体チップの、図19中の丸点線で囲まれた領域の状態を示す概略拡大平面図である。
【図22】本実施の形態3に係る半導体チップの、図19中の丸点線で囲まれた領域の状態を示す概略拡大平面図である。
【図23】本実施の形態4に係る半導体チップの、図19中の丸点線で囲まれた領域の状態を示す概略拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず、本実施の形態としてウェハ状態の半導体装置について説明する。
【0021】
図1および図2を参照して、たとえば半導体ウェハSWには、複数のチップ領域(素子形成領域)IMCおよびダイシングライン領域DLRが形成されている。半導体ウェハSWは、たとえばシリコンなどの半導体結晶からなる半導体基板を含んでいる。複数のチップ領域IMCの各々は矩形の平面形状を有し、行列状に配置されている。複数のチップ領域IMCの周囲の領域がダイシングライン領域DLRとなっている。チップ領域IMCとダイシングライン領域DLRとは、境界線BDLにより区画されている。
【0022】
主に図2を参照して、複数のチップ領域IMCの各々には、複数のチップ用パッド(第1のパッド)MPD1、MPD2が形成されている。チップ用パッドMPD1、MPD2はたとえばアルミニウムや銅などの金属材料から形成されている。なお図2においてはチップ領域IMCはたとえば正方形の平面形状を有しているが、これに限らず長方形などの任意の形状とすることができる。
【0023】
複数のチップ領域IMCの各々は、図示しないたとえばMIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタ、ダイオードなどの半導体素子を有している。チップ用パッドMPD1、MPD2は、それらの半導体素子の各端子と電気的に接続されている。
【0024】
複数のダイシングライン領域DLRの各々には、複数のTEG用パッド(第2のパッド)TPD1、TPD2が形成されている。TEG用パッドTPD1、TPD2もチップ用パッドMPD1、MPD2と同様に、たとえばアルミニウムや銅などの金属材料から形成されている。
【0025】
チップ用パッドMPD1、MPD2やTEG用パッドTPD1、TPD2の各々は、たとえば図2に示すような正方形の平面形状に限らず、たとえば長方形など任意の形状とすることができる。
【0026】
複数のダイシングライン領域DLRの各々には、図示しないTEGが形成されている。TEG用パッドは、それらのTEGの各端子と電気的に接続されている。
【0027】
ダイシングライン領域DLRに形成されるTEGは、たとえばチップ領域IMCに形成される半導体素子の特性を評価するためのものである。またTEG用パッドは、ダイシングライン領域DLRに形成されるTEGの特性を評価するためにプローブを接続するために用いられる。
【0028】
なお本実施の形態においては、すべてのチップ用パッドMPD1、MPD2およびTEG用パッドTPD1、TPD2は、平面視において同じ大きさとなっている。ここでチップ用パッドMPD1、MPD2およびTEG用パッドTPD1、TPD2の大きさとは、パッド用導電層が最上層のパッシベーション膜から露出した部分の平面的な大きさのことであって、パッドが同じ大きさとはパッドの平面形状と寸法とがほぼ同じであることを意味する。
【0029】
チップ用パッドMPD1、MPD2やTEG用パッドTPD1、TPD2は、境界線(チップ領域IMCの外縁の1辺)BDLに沿って1列に配列されている。ここで1列とは、各パッドの中心が仮想の直線状に配置されているものだけでなく、各パッドの中心が仮想の直線上からずれて配置されたものも含んでいる。
【0030】
ダイシングライン領域DLRにはTEG用パッドTPD1、TPD2が1列に配置されたTEG用パッド配置領域TGRが形成されている。TEG用パッド配置領域TGRは、チップ用パッド同士のショート(電気的短絡)を生じさせやすい領域(第1の領域)SLRと、チップ用パッド同士のショート(電気的短絡)を生じさせにくい領域(第2の領域)SURとを有している。
【0031】
ショートを生じさせやすい領域SLRにはTEG用パッドTPD1が配置されており、ショートを生じさせにくい領域SURにはTEG用パッドTPD2が配置されている。TEG用パッドTPD1とTEG用パッドTPD2とはいずれも配置ピッチP(パッドの中央部の間隔(ピッチ))が同じとなるように、かつ配置の間隔W1(パッド間の最短距離)が同じとなるように配置されている。
【0032】
1列に配置されたチップ用パッドMPD1、MPD2は、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向(境界線BDLの直交方向に対向)するように配置されたチップ用パッド(一部の第1のパッド)MPD1と、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するように配置されたチップ用パッド(残りの第1のパッド)MPD2とを有している。チップ用パッドMPD1とチップ用パッドMPD2とはいずれも配置ピッチPが同じとなるように、かつ配置の間隔W1が同じとなるように配置されている。
【0033】
ただしチップ用パッドMPD1はチップ用パッドMPD2よりも、境界線BDLから離れて配置されている。つまりチップ用パッドMPD1と境界線BDLとの距離L1は、チップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離L2よりも長い。なおここで距離とは、境界線BDLに直交する方向でとった長さを表わす。これによりチップ用パッドMPD1とTEG用パッドTPD1との間隔はチップ用パッドMPD2とTEG用パッドTPD2との間隔よりも大きくなっている。
【0034】
ここで、チップ用パッド同士のショートを生じさせやすい領域SLRと、ショートを生じさせにくい領域SURとが具体的にどの領域を指すかについて説明する。
【0035】
ショートを生じさせやすい領域SLRとは、ダイシング時にチップ領域IMCの方へ飛散しうる長い配線等が形成された領域である。長い配線等が形成された領域が切断されると、切断されて飛び散った配線がチップ用パッドMPDに達することにより、チップ用パッドMPD同士をショートさせる可能性が高いためである。
【0036】
具体的には、ショートを生じさせやすい領域SLRとは、(1)3つ以上の端子を有するTEG(たとえばトランジスタ)が形成された領域、(2)2つ以下の端子を有するTEG(たとえばダイオード)が形成され、かつTEG用パッドを跨いで延びる配線を有する領域、または(3)配線評価用のTEGが形成された領域を意味する。
【0037】
図7は、TEGとして3つ以上の端子を有する素子としてたとえばMISトランジスタが形成された場合の構成を示している。図7を参照して、MISトランジスタの場合、ソース電位、ドレイン電位、ゲート電位、および基板電位の4つの電位を与える必要がある。これに応じてたとえばダイシングライン領域DLRには、ゲートに電気的に接続されるTEG用パッドTPD1G、ソースに電気的に接続されるTEG用パッドTPD1S、ドレインに電気的に接続されるTEG用パッドTPD1D、基板に電気的に接続されるTEG用パッド(図示せず)が配置されている。MISトランジスタはたとえば破線で示す領域R1に形成されている。
【0038】
このようにTEG用パッドTPD1SとTPD1Dとの間にMISトランジスタの形成領域R1が位置する場合、MISトランジスタのゲートからTEG用パッドTPD1Gに延びる配線GEPは他のTEG用パッド(たとえばTEG用パッドTPD1S)を跨いで延びる必要がある。このため、この配線GEPは長い距離を引き回されることになる。
【0039】
またMISトランジスタ形成領域R1において基板に電気的に接続された配線BEPも、基板に電気的に接続されるTEG用パッドまで延ばす必要がある。このため、この配線BEPも、他のTEG用パッド(たとえばTEG用パッドTPD1G、TPD1S、TPD1D)を跨いで延びる必要があり、長い距離を引き回されている。
【0040】
このようなMISトランジスタの形成領域R1と、TEG用パッドTPD1G、TPD1S、TPD1Dと、基板に電気的に接続されるTEG用パッドと、MISトランジスタから各TEG用パッドに延びる配線とが配置された領域が、ショートを生じさせやすい領域である。
【0041】
図8および図9も、TEGとして3つ以上の端子を有する素子としてたとえばMISトランジスタが形成された場合の構成を示している。図8では、複数のMISトランジスタに対してソース配線SEP、ゲート配線GEPおよび基板配線BEPが共有されている。このため、ソース配線SEP、ゲート配線GEPおよび基板配線BEPの各々が、他のTEG用パッド(たとえばTEG用パッドTPD1S、TPD1D)を跨いで延びる必要があり、長い距離を引き回されている。この図8の構成においては、MISトランジスタの形成領域R1と、TEG用パッドTPD1D、TPD1Sと、ゲートに電気的に接続されるTEG用パッドと、基板に電気的に接続されるTEG用パッドと、MISトランジスタから各TEG用パッドに延びる配線とが配置された領域が、ショートを生じさせやすい領域である。
【0042】
また図9では、複数のMISトランジスタに対してソース配線SEPおよびゲート配線GEPが共有されている。またこれ以外の他の配線MTLも引き回されている。このため、ソース配線SEP、ゲート配線GEPおよび他の配線MTLの各々が、他のTEG用パッド(たとえばTEG用パッドTPD1D)を跨いで延びる必要があり、長い距離を引き回されている。この図9の構成においては、MISトランジスタの形成領域R1と、TEG用パッドTPD1Dと、ソースに電気的に接続されたTEG用パッドと、ゲートに電気的に接続されるTEG用パッドと、基板に電気的に接続されるTEG用パッドと、MISトランジスタから各TEG用パッドに延びる配線と、他の配線MTLとが配置された領域が、ショートを生じさせやすい領域である。
【0043】
図10は、配線間のショートを評価するための配線評価用のTEGが形成された場合の構成を示している。図10では、TEG用パッドTPD12とTPD13との間で、3本の配線MTL1〜MTL3が互いに並走するように配置されている。配線MTL1はTEG用パッドTPD11に電気的に接続されており、配線MTL2はTEG用パッドTPD12に電気的に接続されており、配線MTL3はTEG用パッドTPD13に電気的に接続されている。特に配線MTL1はTEG用パッドTPD12を跨いで延びる必要があり、長い距離を引き回されている。この図10の構成においては、3本の配線MTL1〜MTL3と、TEG用パッドTPD11〜TPD13とが配置された領域が、ショートを生じさせやすい領域である。
【0044】
この図10に示す配線評価用TEGにおいては、3本の互いに並走した配線MTL1〜MTL3の間に導電性の異物が存在することにより配線同士がショートするか否かを評価することができる。
【0045】
なお図8〜図10においては図7と対応する要素において同一の符号を付している。
またショートを生じさせにくい領域SURとは、上記のショートを生じさせやすい領域SLRに形成されるTEGとは異なる構成を有するものである。つまりショートを生じさせにくい領域SURとは、配線評価用のTEGやTEG用パッドを跨ぐ配線を有するようなTEGを有しない領域のことである。
【0046】
なお図2においては、1列に配置された複数のチップ用パッドMPD1、MPD2の配置ピッチPが同じである場合について説明したが、1列に配置された複数のチップ用パッドの配置ピッチは異なっていてもよい。この場合、たとえば図3に示すように、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1の配置ピッチP2は、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD2の配置ピッチP1よりも長くすることが好ましい。この場合、複数のチップ用パッドMPD1、MPD2の各々が同じ大きさを有しているため、チップ用パッドMPD1間の間隔W2は、チップ用パッドMPD2間の間隔W1よりも大きくなる。またTEG用パッドについては、TEG用パッドTPD1、TEG用パッドTPD2ともに、一定の配置ピッチP3で、かつ一定の間隔W3で配置されている。
【0047】
図3のこれ以外の構成は、図に示されたパッドの個数などを除いて基本的に図2の構成と同じであるため、図3の要素のうち図2の要素と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。また図2や図3などの異なる図中におけるP1、W1、P2などの寸法の値は、互いに独立している。
【0048】
次に、本実施の形態の半導体装置の作用効果について比較例(図6)と対比して説明する。
【0049】
たとえば図2のようなチップ用パッド、TEG用パッドの配列を有する半導体ウェハSWは、ダイシングライン領域DLRにて切断される。そのとき、図4に示すように、切断線SCLは、たとえばTEG用パッドTPD1、TPD2の上(TEG用パッドTPD1、TPD2を切断するように)とされる。
【0050】
図5を参照して、ダイシングライン領域DLRには、上述のように複数のTEG用パッドTPD1、TPD2のほか、たとえばMISトランジスタTRなどが形成されている。そしてMISトランジスタTRからはゲート配線GEP、ソース配線SEP、ドレイン配線DEPなどが延びている。
【0051】
ダイシングライン領域DLRにて半導体ウェハSWがダイシングされるが、その位置精度には誤差が生じる。具体的には、たとえば図5に示すように、切断線SCLが、対向する境界線BDLの中央部から離れた(一方の境界線BDLに近接した)領域になることがある。
【0052】
このとき、切断線SCLがたとえばゲート配線GEP上に沿った位置になると、ゲート配線GEPの切断された破片であるチッピング配線CPD1が、チップ領域IMC上へ飛散することがある。このチッピング配線CPD1が、たとえば隣り合うチップ用パッドMPD1を跨ぐように配置されると、隣り合うチップ用パッドMPD同士がショートする。
【0053】
図6の比較例の半導体ウェハは、すべてのチップ用パッドMPD1、MPD2が、境界線BDLからの距離がL2となるように配置されている点において、本実施の形態の半導体ウェハと異なる。この状況で、ダイシングライン領域DLRをダイシングすることによりゲート配線GEPが切断され、その破片がチップ領域IMCに飛散する場合を考える。
【0054】
ゲート配線GEPの破片であるチッピング配線CPD2が、チップ領域IMCの境界線BDLからの距離がL2以上L1未満の領域の上に飛散すれば、互いに隣り合う2つのチップ用パッドMPD1を跨ぐように配置されることがある。すると、チッピング配線CPD2は隣り合う2つのチップ用パッドMPD1をショートさせる。
【0055】
これに対して、図5の本実施の形態の半導体ウェハでは、図6の半導体ウェハと同じ位置に飛散した同じ長さのチッピング配線CPD1は、チップ用パッドMPD1上に落下しない。これはショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1が、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD2よりも境界線BDLから離れた(境界線BDLとの距離がL2より長い)領域に形成されているためである。したがって、本実施の形態のチップ用パッドMPD1の配置とすることにより、チッピング配線CPD1に起因するショートの発生を抑制することができる。
【0056】
ただし、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離はL2(<L1)とされている。仮に全てのチップ用パッドの、境界線BDLとの距離をL1と大きくすれば、チップ領域IMC内のパッド配置に必要な領域の面積の割合が大きくなる。するとチップ領域IMC内の半導体素子の配置に必要な領域の面積の割合が小さくなる。このため、チップ領域IMCに形成される半導体素子の集積度が低下する可能性がある。本実施の形態ではチップ用パッドMPD2は、チップ用パッドMPD1よりも境界線BDLの近くに配置されているため、チップ領域IMC内における半導体素子の集積度を向上させることができる。
【0057】
また図3に示すように、チップ用パッドMPD2同士の配置ピッチP1が、チップ用パッドMPD1同士の配置ピッチP2よりも小さいため、チップ領域IMCの平面形状を小さくできるか、またはチップ領域IMC内に配置するパッドの数を増やすことができる。
【0058】
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1と比較して、チップ用パッドの構成において異なっている。以下、本実施の形態における半導体装置について説明する。
【0059】
図11および図12を参照して、本実施の形態の半導体装置においては、ダイシングライン領域DLRのショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッド(一部の第1のパッド)MPD1の平面視における大きさは、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッド(残りの第1のパッド)MPD2に比べて小さい。
【0060】
平面形状の小さいチップ用パッドMPD1は、境界線BDLからもっとも離れた位置が、通常の大きさのチップ用パッドMPD2と揃うように形成されることが好ましい。ここでチップ用パッドMPD2とは、たとえば実施の形態1のチップ用パッドMPD1、MPD2と同じ大きさである。つまりチップ用パッドMPD1の境界線BDLからもっとも離れた位置と、チップ用パッドMPD2の境界線BDLからもっとも離れた位置とを結ぶ直線が、境界線BDLとほぼ平行になるように形成されることが好ましい。この場合、チップ用パッドMPD1と境界線BDLとの距離L1は、チップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離L2よりも大きくなる。
【0061】
なお図11の半導体装置においてはチップ用パッドMPD1、MPD2と、TEG用パッドTPD1、TPD2とはすべて同一の配置ピッチPで配列されている。ただしチップ用パッドMPD1の大きさとチップ用パッドMPD2の大きさとが異なるため、隣り合うパッド間の間隔が異なる。具体的には、チップ用パッドMPD1間の間隔W2は、チップ用パッドMPD2の間隔W1よりも大きくなっている。なお図11の構成においては、TEG用パッドはすべて同一の大きさ、同一の配置ピッチP、同一の間隔W3を有している。
【0062】
一方、図12の半導体装置においては、大きさが異なる3種類のチップ用パッドMPD1、MPD2、MPD3が形成されている。ショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1の平面視における大きさがもっとも小さく、チップ用パッドMPD2がこれに次ぐ。そして、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD3がもっとも大きい。これら各チップ用パッドのそれぞれの間隔はすべて等しくW1となっている。これに対してチップ用パッドMPD1間の配置ピッチP2は、チップ用パッドMPD3間の配置ピッチP1より小さくなっている。なお図12の半導体装置においても、TEG用パッドはすべて同一の大きさ、同一の配置ピッチP3、同一の間隔W2を有している。
【0063】
チップ用パッドMPD1の境界線BDLからもっとも離れた位置は、チップ用パッドMPD2の境界線BDLからもっとも離れた位置およびチップ用パッドMPD3の境界線BDLからもっとも離れた位置と揃っている。このため、チップ用パッドMPD1と境界線BDLとの距離L1は、チップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離L2よりも大きくなる。また、その距離L2は、チップ用パッドMPD3と境界線BDLとの距離L3よりも大きくなる。
【0064】
図11〜図12において、上記以外は実施の形態1の半導体装置とほぼ同じであるため、本実施の形態において実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。たとえばチップ用パッドMPD3の材質は、実施の形態1のチップ用パッドMPD1、MPD2の材質と同様である。
【0065】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
図11に示す本実施の形態の半導体装置は、チップ用パッドMPD1と境界線BDLとの距離L1は、チップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離L2よりも大きくなる。つまり実施の形態1の半導体装置と同様に、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1と境界線BDLとの距離L1が、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD2と境界線BDLとの距離L2よりも大きくなる。これによりチップ用パッドMPD1とTEG用パッドTPD1との、境界線BDLに垂直な方向に関する間隔は、チップ用パッドMPD2とTEG用パッドTPD2との、境界線BDLに垂直な方向に関する間隔よりも大きくなっている。
【0066】
このため本実施の形態においても、実施の形態1の半導体装置と同様に、ダイシングライン領域DLRを切断する際にチッピング配線CPD2(図6参照)がチップ用パッドをショートする不具合を抑制することができる。
【0067】
同様に、図12に示す変形例の半導体装置は、チップ用パッドMPD1の境界線BDLとの距離L1がもっとも大きく、チップ用パッドMPD2の境界線BDLとの距離L2がこれに次ぐ。そしてチップ用パッドMPD3の境界線BDLとの距離L3がもっとも小さい。つまりショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドと境界線BDLとの距離が大きくされている。つまりチップ用パッドMPD1とTEG用パッドTPD1との距離L1、L2は、チップ用パッドMPD3とTEG用パッドTPD2との距離L3よりも大きくなっている。このため図11の半導体装置と同様に、チップ用パッドをショートする不具合を抑制することができる。
【0068】
図11の構成では、チップ用パッドMPD1の配置ピッチPとチップ用パッドMPD2の配置ピッチPとが同じであり、チップ用パッドMPD1の大きさがチップ用パッドMPD2の大きさよりも小さい。このためチップ用パッドMPD1の間隔W2は、チップ用パッドMPD2の間隔W1よりも大きくなる。これにより、チップ用パッドMPD1同士のショートをさらに抑制することができる。
【0069】
また図12の構成では、チップ用パッドMPD1の間隔W1と、チップ用パッドMPD3の間隔W1とが同じであるため、チップ領域IMCの平面形状を小さくできるか、またはチップ領域IMC内に配置するチップ用パッドMPD1〜MPD3の数を増やすことができる。
【0070】
また図12の構成では、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1とチップ用パッドMPD2との大きさが異なっている。これにより、ショートのしやすさに応じてチップ内パッドの大きさを変更することができ、設計の自由度が高まる。
【0071】
また図12の構成では、チップ用パッドMPD1の間隔W1とチップ用パッドMPD3の間隔W1とが同じ場合について説明したが、図13に示すようにチップ用パッドMPD1の間隔W2はチップ用パッドMPD3の間隔W1と異なっていてもよい。図13では、チップ用パッドMPD1の間隔W2はチップ用パッドMPD3の間隔W1よりも大きい。またチップ用パッドMPD2の間隔およびチップ用パッドMPD1とチップ用パッドMPD2との間隔も上記間隔W1よりも大きくなっている。これにより、チップ用パッドMPD1同士のショートをさらに抑制することができる。
【0072】
また図11〜図13の構成では、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドの大きさは、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドの大きさよりも大きい。またショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドは境界線BDLの中央部に配置され、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドは境界線BDLの端部に配置されている。境界線BDLの端部に配置されるチップ用パッドには通常、平面的に見て境界線BDLに対して直交状態から大きく傾いた角度でボンディングワイヤが接続される。これは、チップ用パッドの配置ピッチに対して、それらに対応するインナーリード部の配置ピッチが大きくなるからである。
【0073】
このように平面的に見て境界線BDLに対して大きく傾いた角度でボンディングワイヤが接続される場合、チップ用パッドの平面形状が小さいと、そのチップ用パッドへのボンディングワイヤの接続が困難となる。これに対して、図11〜図13の構成では上述したように、境界線BDLの端部に配置されるチップ用パッド(ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッド)の大きさが他のチップ用パッドの大きさより大きい。このため、上記のボンディングワイヤの接続も容易となり、接続もより確実となる。
【0074】
本実施の形態は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態2について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0075】
(実施の形態3)
本実施の形態は、実施の形態1と比較して、チップ用パッドMPDの構成において異なっている。以下、本実施の形態における半導体装置について説明する。
【0076】
図14を参照して、本実施の形態の半導体装置は、基本的にすべてのチップ用パッド、TEG用パッドが、平面視において同じ大きさを有している。また、すべてのチップ用パッドと境界線BDLとの距離はほぼ同じ(たとえば図2におけるL1)となっている。そして基本的に、隣り合う各チップ用パッド、TEG用パッド間の配置ピッチは一定の値(P)、TEG用パッド間の間隔も一定の値(W1)となっており、各チップ用パッドは、TEG用パッドに対向する位置に形成されている。つまりショートを生じさせやすい領域SLRに対向するチップ用パッドMPD1と、ショートを生じさせにくい領域SURに対向するチップ用パッドMPD2とは、いずれも同一の配置ピッチPで並んでいる。
【0077】
ただし本実施の形態においては、ショートを生じさせやすい領域SLRに対向する領域の一部において、本来TEG用パッドMPD1が配置されるべき位置に、チップ用パッドMPDが形成されていない。つまり、図14において丸点線で囲んだ、TEG用パッドTPD1に対向するチップ領域IMC内部の、本来チップ用パッドMPD1が形成されるべき位置に、チップ用パッドMPD1が形成されておらず、間引かれている。
【0078】
図14において、上記以外は実施の形態1の半導体装置とほぼ同じであるため、本実施の形態において実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0079】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態のようにチップ用パッドMPD1が間引かれた領域を設ければ、ダイシング時に形成されるチッピング配線CPD2(図6参照)が隣り合うチップ用パッドMPD1間を跨ぐ位置に飛散されることによるショートの発生を抑制することができる。これはチップ用パッドMPD1が間引かれる分だけ、チップ用パッドMPD1間の配置ピッチが大きくなり、当該領域においてチップ用パッドMPD1同士がショートされる可能性が低減されるためである。具体的には図14においては丸点線で囲まれたチップ用パッドMPD1が間引かれた領域においては、チップ用パッドMPD1間の配置ピッチが他の領域の2倍の2Pになっている。
【0080】
なお上記において、チップ用パッドMPD1およびチップ用パッドMPD2はいずれも同一の大きさの平面形状を有している。このようにすれば、特定の領域においてショートが起こりやすくなるなどの不具合を抑制することができる。
【0081】
本実施の形態は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態3について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0082】
(実施の形態4)
本実施の形態は、実施の形態1と比較して、チップ用パッドおよびTEG用パッドの構成において異なっている。以下、本実施の形態における半導体装置について説明する。
【0083】
図15を参照して、本実施の形態の半導体装置は、複数のチップ領域IMCの各々に形成された複数のチップ用パッド(第1のパッド)MPD1、MPD2と、複数のダイシングライン領域DLRの各々に形成された複数のTEG用パッド(第2のパッド)TPDとを有している。
【0084】
複数のチップ用パッドMPD1、MPD2およびTEG用パッドTPDの各々は、境界線(チップ領域IMCの外縁の1辺)BDLに沿って1列に配列されている。1列に配置された複数のチップ用パッドMPD1、MPD2は、中央部に配置されたチップ用パッド(中央部パッド)MPD1と、その中央部パッドMPD1の両端の各々に配置されたチップ用パッド(端部パッド)MPD2とを有している。端部パッドMPD2の平面形状は中央部パッドMPD1の平面形状よりも大きい。複数の中央部パッドMPD1の各々の平面形状(形状と寸法)は同じである。第1中央部パッドMPD1が配置された領域に対向する位置にはTEG用パッドTPDが配置されており、端部パッドMPD2が配置された領域に対向する位置(図15中にて丸点線で囲まれた領域)にはTEG用パッドTPDが配置されていない。
【0085】
中央部パッドMPD1同士の配置ピッチPと、中央部パッドMPD1と端部パッドMPD2との配置ピッチPとが同じとなるように、中央部パッドMPD1と端部パッドMPD2とは配置されている。また中央部パッドMPD1の間隔W1が、中央部パッドMPD1と端部パッドMPD2との間隔W2よりも大きくなるように、中央部パッドMPD1と端部パッドMPD2とは配置されている。
【0086】
また中央部パッドMPD1の境界線BDLからもっとも離れた位置は端部パッドMPD2の境界線BDLからもっとも離れた位置と揃っている。これにより、中央部パッドMPD1と境界線BDLとの間の距離L1は、端部パッドMPD2と境界線BDLとの間の距離L2よりも大きくなっている。また中央部パッドMPD1とそれに対向するTEG用パッドTPDとの間の距離は、端部パッドMPD2とそれに対向するTEG用パッドTPDとの間の距離よりも大きくなっている。
【0087】
なお図15には図示されていないが、他の実施の形態と同様に、ダイシングライン領域DLRにはTEG用パッドTPDに電気的に接続されるTEGや配線などが形成されている。しかしダイシングライン領域DLRのうち、端部のチップ用パッドMPD2に対向する領域においては、このようなTEGや配線などが形成されていない。
【0088】
一方、図16に示す本実施の形態の第1変形例においては、図15とほぼ同様の態様を備えている。しかし図16においては、チップ用パッド(第1のパッド)として、中央部に配置された中央部パッドMPD1(第1中央部パッド)と、中央部パッドMPD1の両端の各々に配置された端部パッドMPD2(第1端部パッド)とを有している。そして端部パッドMPD2が配置された領域に対向するTEG用パッド(第2のパッド)として、TEG用パッドTPD3(第2端部パッド)が配置されている点において、図15と異なっている。
【0089】
図16の半導体装置は、TEG用パッドTPD3は複数のTEG用パッドTPD(第2中央部パッド)よりも、平面視において小さい平面形状を有している。ただしTEG用パッドTPD3と隣り合うTEG用パッドTPDとの配置ピッチPは、TEG用パッドTPD同士の配置ピッチPにほぼ等しい。またTEG用パッドTPD3は、TEG用パッドTPD3の中心と境界線BDLとの距離が、TEG用パッドTPDの中心と境界線BDLとの距離にほぼ等しい。
【0090】
このようにすれば、TEG用パッドTPD3とこれに隣り合うTEG用パッドTPDとの間隔W3は、互いに隣り合うTEG用パッドTPD同士の間隔W1よりも大きくなる。さらにTEG用パッドTPD3とこれに対向する端部パッドMPD2との間の距離L3は、TEG用パッドTPD3と同じ位置に中心を有する(TEG用パッドTPDと同じ大きさの平面形状を有する)、仮想的なTEG用パッドTPDと端部パッドMPD2との間の距離L4よりも大きくなる。
【0091】
図16の半導体装置の、上記以外の構成は図15の半導体装置の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0092】
さらに図17に示す本実施の形態の第2変形例の半導体装置は、図16の半導体装置とほぼ同様の態様を示している。しかし図17においては、複数のTEG用パッドTPDは、複数のTEG用パッドTPDが配置された領域の中央部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の配置ピッチPよりも、その中央部側よりも端部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の配置ピッチP1の方が小さい。1列に配置された複数のTEG用パッドTPDのうち最端部に配置されたTEG用パッドTPDは、第1端部パッドMPD2に対向する位置に配置されていてもよく、またその第1端部パッドMPD2に対向する位置よりも中央側に配置されていてもよい。
【0093】
なお図17における最端部のTEG用パッドTPDの平面形状の大きさは、TEG用パッドTPDの平面形状の大きさに等しい。またすべてのTEG用パッドTPDの各々と境界線BDLとの距離L3は、それぞれ互いに等しい。
【0094】
図17の半導体装置の、上記以外の構成は図15の半導体装置の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0095】
さらに図18に示す本実施の形態の第3変形例の半導体装置は、図17の半導体装置とほぼ同様の態様を示している。しかし図18においては、1列に配置された複数のTEG用パッドTPDのうち、最端部に配置されたTEG用パッドTPDは、他のTEG用パッドTPDよりも小さい平面形状を有している。
【0096】
図18の最端部に配置されたTEG用パッドTPDの中心と境界線BDLとの距離は、他のTEG用パッドTPDの中心と境界線BDLとの距離に等しい。
【0097】
図18の半導体装置の、上記以外の構成は図17の半導体装置の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0098】
図16のTEG用パッドTPD3の材質は、実施の形態1のTEG用パッドTPD1、TPD2の材質と同様である。
【0099】
なお本実施の形態においては、左右方向の中央部のパッド間においてもショートが起こりやすいが、特に各図の左右方向の端部において、チップ用パッドとTEG用パッドとの間でショートが起こりやすいものとする。このため図15においてはショートしやすい領域においてTEG用パッドTPDが間引かれている。図16においてはショートしやすい領域においてTEG用パッドのサイズが小さくなっている。図17においてはショートしやすい領域においてTEG用パッドTPD同士の配置ピッチが他の領域よりも小さくなっている。図18においてはショートしやすい領域においてTEG用パッドTPDのサイズおよび配置ピッチが小さくなっている。
【0100】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
図15を参照して、本実施の形態においては、中央部パッドMPD1の平面形状が端部パッドMPD2の平面形状よりも小さくなっている。このため、中央部パッドMPD1同士の間隔W1は、端部パッドMPD2とそれに隣り合う中央部パッドMPD1との間隔W2よりも大きくなっている。よって、中央部パッドMPD1同士のショートを抑制することができる。
【0101】
また中央部パッドMPD1と境界線BDLとの間の距離L1は、端部パッドMPD2と境界線BDLとの間の距離L2よりも大きくなっているため、これによっても中央部パッドMPD1同士のショートを抑制することができる。
【0102】
また端部パッドMPD2には、実施の形態2で説明したように、通常、平面的に見て、境界線BDLに対して直交状態から大きく傾いた角度でボンディングワイヤが接続される。このため、この端部パッドMPD2の平面形状が小さいと、端部パッドMPD2へのボンディングワイヤの接続が困難となる。これに対して本実施の形態では、端部パッドMPD2の平面形状は中央部パッドMPD1の平面形状よりも大きくなっている。このため、上記のボンディングワイヤの接続も容易となり、その接続も確実となる。
【0103】
また端部パッドMPD2の平面形状が中央部パッドMPD1の平面形状よりも大きくなっている。このため、この端部パッドMPD2に付いたプローブ接触時の傷の大きさは、端部パッドMPD2の平面面積の割合に比して小さくなる。よって、安定したTEGの測定が可能となる。また端部パッドへのボンディングワイヤのボンディング不良も抑制され、半導体チップ不良も生じにくく、半導体チップの信頼性も向上する。
【0104】
また端部パッドMPD2が配置された領域に対向する位置にはTEG用パッドTPDが配置されていない。このため、ダイシング時に、端部パッドMPD2に対向するTEG用パッドTPDからTEG片が飛び散って端部パッドMPD2に達することもない。したがってショートしやすい領域(端部)における、TEG片に起因する(TEG用パッドTPDと端部パッドMPD2との間での)ショートの発生が抑制される。
【0105】
また図16に示す、本実施の形態の第1変形例の半導体装置は、上記のようにL3>L4となる。このためTEG用パッドTPD3がダイシングされた場合に発生するTEG用パッドTPD3の切り屑が、端部パッドMPD2とTEG用パッドTPD3とをショートする可能性を抑制することができる。
【0106】
さらに図17に示す、本実施の形態の第2変形例の半導体装置は、中央部側よりも端部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の配置ピッチP1が、中央部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の配置ピッチPよりも小さい。このため中央部側よりも端部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の間に配置されるゲート配線GEP、ソース配線SEP、ドレイン配線DEPなどの各配線を、中央部側に配置されたTEG用パッドTPD同士の間に配置される上記各配線よりも短くすることができる。したがって、ダイシングによりゲート配線GEPなどが切断された破片であるチッピング配線CPD1(図5参照)などがチップ領域IMC上へ飛散し、特にショートしやすい端部側の隣り合うチップ用パッド同士をショートさせる可能性を低減することができる。
【0107】
また図18に示す、本実施の形態の第3変形例の半導体装置は、上記図16の半導体装置と同様に、最端部に配置されたTEG用パッドTPDが他のTEG用パッドTPDよりも小さい平面形状を有する。このため図18に示す、最端部に配置されたTEG用パッドTPDと端部パッドMPD2との最短距離L3(境界線BDLにほぼ垂直な方向に限られない)は、たとえば当該TEG用パッドTPDがより大きい平面形状を有する場合に比べて大きくなる。このため図16の半導体装置と同様に、最端部に配置されたTEG用パッドTPDがダイシングされた場合に発生する最端部のTEG用パッドTPDの切り屑が、端部パッドMPD2と最端部のTEG用パッドTPDとをショートする可能性を抑制することができる。
【0108】
さらに図18の半導体装置は、上記図17の半導体装置と同様に、ゲート配線GEPなどを短くすることによるチップ用パッド同士のショートを抑制することができる。したがって図18の半導体装置は、図16の半導体装置と図17の半導体装置との効果の両方を有する。
【0109】
本実施の形態は、以上に述べた各点についてのみ、本発明の実施の形態1と異なる。すなわち、本発明の実施の形態4について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て本発明の実施の形態1に順ずる。
【0110】
なお、以上に説明した実施の形態を適宜組み合わせて本発明による半導体装置を構成してもよく、その場合、上記の各実施の形態に記載の効果が組み合わせられた効果を同様に奏することができる。
【0111】
図19を参照して、以上の各実施の形態に示す半導体ウェハSWがダイシングされた半導体チップCHは、中心部にチップ領域IMCが配置され、チップ領域IMCを取り囲むようにダイシングライン領域DLRが配置される。図19中の点線で囲む領域には、図20〜図23に示す、実施の形態1〜実施の形態4のそれぞれの代表例に係る配置や大きさのチップ用パッドMPD1、MPD2やTEG用パッドTPD1、TPD2が形成される。
【0112】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は、特性評価用のパッドが複数形成された半導体装置に特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0114】
BDL 境界線、BEP 基板配線、CH 半導体チップ、CPD1,CPD2 チッピング配線、DEP ドレイン配線、DLR ダイシングライン領域、GEP ゲート配線、IMC チップ領域、MPD1,MPD2,MPD3 チップ用パッド、MTL,MTL1,MTL2,MTL3 金属配線、R1 形成領域、SEP ソース配線、SCL 切断線、SLR ショートを生じさせやすい領域、SUR ショートを生じさせにくい領域、SW 半導体ウェハ、TGR TEG用パッド配置領域、TPD,TPD1,TPD1S,TPD1G,TPD1D,TPD2,TPD3,TPD11,TPD12,TPD13 TEG用パッド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
複数の前記第2のパッドが1列に配置された領域は前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有し、
複数の前記第1のパッドのうちの前記第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の前記第1のパッドのうちの前記第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドよりも前記1辺から離れて配置されている、半導体装置。
【請求項2】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
複数の前記第2のパッドが1列に配置された領域は前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有し、
複数の前記第1のパッドのうちの前記第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の前記第1のパッドのうちの前記第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドよりも小さい平面形状を有している、半導体装置。
【請求項3】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
複数の前記第2のパッドが1列に配置された領域は前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせやすい第1の領域と、前記第1のパッド同士の電気的短絡を生じさせにくい第2の領域とを有し、
複数の前記第1のパッドのうちの前記第1の領域に対向する位置に配置された一部の第1のパッドは、複数の前記第1のパッドのうちの前記第2の領域に対向する位置に配置された残りの第1のパッドの配置ピッチと同じピッチで並んだ複数のパッド配置箇所に位置するように配置され、かつ所定の前記パッド配置箇所において前記第1のパッドが配置されておらず間引かれている、半導体装置。
【請求項4】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
1列に配置された複数の前記第1のパッドは、中央部に配置された中央部パッドと、前記中央部パッドの両端の各々に配置された端部パッドとを有し、
前記端部パッドは、前記中央部パッドよりも大きい平面形状を有しており、
前記中央部パッドが配置された領域に対向する位置には前記第2のパッドが配置されており、前記端部パッドが配置された領域に対向する位置には前記第2のパッドが配置されていない、半導体装置。
【請求項5】
複数の前記第1のパッドのそれぞれは同一のピッチで並んでいる、請求項1、2および4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記一部の第1のパッドの配置ピッチは、前記残りの第1のパッドの配置ピッチよりも大きい、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1のパッドのそれぞれは同一の間隔で並んでいる、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記一部の第1のパッドの配置される間隔は、前記残りの第1のパッドの配置される間隔よりも大きい、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記中央部パッド同士の配置される間隔は、前記端部パッドと前記中央部パッドとの配置される間隔よりも大きい、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項10】
複数の前記第1のパッドのそれぞれは同一の大きさの平面形状を有している、請求項1または3に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記一部の第1のパッドと前記1辺との距離は、前記残りの第1のパッドと前記1辺との距離よりも大きい、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記中央部パッドと前記1辺との距離は、前記端部パッドと前記1辺との距離よりも大きい、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項13】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
1列に配置された複数の前記第1のパッドは、中央部に配置された第1中央部パッドと、前記第1中央部パッドの両端の各々に配置された第1端部パッドとを有し、
前記第1端部パッドは、前記第1中央部パッドよりも大きい平面形状を有しており、
複数の前記第2のパッドは、前記第1中央部パッドが配置された領域に対向する位置に配置された第2中央部パッドと、前記第1端部パッドが配置された領域に対向する位置に配置された第2端部パッドとを有し、
前記第2端部パッドは、前記第2中央部パッドよりも小さい平面形状を有している、半導体装置。
【請求項14】
主表面を有し、かつ前記主表面に素子形成領域と、前記素子形成領域を取り囲むダイシングライン領域とを有する半導体基板と、
前記素子形成領域内に形成された複数の第1のパッドと、
前記ダイシングライン領域内に形成された複数の第2のパッドとを備え、
複数の前記第1のパッドおよび複数の前記第2のパッドは、それぞれ前記素子形成領域の外縁の1辺に沿って1列に配置されており、
1列に配置された複数の前記第1のパッドは、複数の前記第1のパッドが配置された領域の中央部に配置された第1中央部パッドと、前記第1中央部パッドの両端の各々に配置された第1端部パッドとを有し、
前記第1端部パッドは、前記第1中央部パッドよりも大きい平面形状を有しており、
複数の前記第2のパッドでは、複数の前記第2のパッドが配置された領域の中央部側に配置された前記第2のパッド同士のピッチよりも、前記中央部側よりも端部側に配置された前記第2のパッド同士のピッチの方が小さい、半導体装置。
【請求項15】
1列に配置された複数の前記第2のパッドのうち、最端部に配置された前記第2のパッドは、他の前記第2のパッドよりも小さい平面形状を有している、請求項14に記載の半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−4202(P2012−4202A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135855(P2010−135855)
【出願日】平成22年6月15日(2010.6.15)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】