説明

半導体装置

【課題】第1の半導体素子および第2の半導体素子について、各半導体素子の両側にヒートシンクを配置するとともに、各半導体素子におけるヒートシンク間を、導電部を介して電気的に接続してなる半導体装置において、導電部による接続を適切に確保できるようにする。
【解決手段】第2のヒートシンク20から第3のヒートシンク30側に延び第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30とを電気的に接続する導電部90を備え、第3のヒートシンク30における導電部90との接続部位には、導電性接着材80を溜める凹部100が設けられており、この凹部100に導電部90の先端側が挿入されて導電性接着材80によって接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の半導体素子および第2の半導体素子について、各半導体素子の両側にヒートシンクを配置するとともに、各半導体素子におけるヒートシンク間を、導電部を介して電気的に接続してなる半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の半導体装置としては、たとえば、特許文献1に記載のものが提案されている。このものは、第1の半導体素子と第2の半導体素子とが、それぞれ一対のヒートシンクに挟まれてなるものである。
【0003】
具体的には、第1の半導体素子の一面側に設けられ、第1の半導体素子の一面側に電気的に接続された導電性の第1のヒートシンクと、第1の半導体素子の他面側に設けられ、第1の半導体素子の他面側に電気的に接続された導電性の第2のヒートシンクとを備えている。
【0004】
また、第1のヒートシンクと同一平面上には、導電性の第3のヒートシンクが配置され、第2のヒートシンクと同一平面上には、導電性の第4のヒートシンクが配置されている。そして、これら第3のヒートシンクと第4のヒートシンクとの間には、第2の半導体素子が介在し、第2の半導体素子の一面側が第3のヒートシンクに電気的に接続され、他面側が第4のヒートシンクに電気的に接続されている。
【0005】
さらに、第2のヒートシンクから第3のヒートシンク側に延び第2のヒートシンクと第3のヒートシンクとを電気接続する導電部が備えられ、第3のヒートシンクと導電部の先端側とは、はんだ等の導電性接着材を介して電気的に接続されており、この導電部を介して第1の半導体素子の他面側と第2の半導体素子の一面とが同電位とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−140217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来構成のものにおいては、導電部および導電性接着材の高さばらつきや、第2のヒートシンクと第3のヒートシンク間の距離ばらつきにより、第2のヒートシンクまたは第3のヒートシンクが傾いて当該両ヒートシンクの平行度が悪化したり、導電部と両ヒートシンクとの接触不良が発生したりするという問題が生じる。
【0008】
特に、導電部による接続は、第1および第2の両半導体素子間の電気的接続を行うものであり、当該導電部の接続が不安定であることは、そのまま半導体装置の電気特性に影響することとなる。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、第1の半導体素子および第2の半導体素子について、各半導体素子の両側にヒートシンクを配置するとともに、各半導体素子におけるヒートシンク間を、導電部を介して電気的に接続してなる半導体装置において、導電部による接続を適切に確保できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1の半導体素子(50)の一面(51)側に設けられ、第1の半導体素子(50)の一面(51)側に電気的に接続された導電性の第1のヒートシンク(10)と、第1の半導体素子(50)の他面(52)側に設けられ、第1の半導体素子(50)の他面(52)側に電気的に接続された導電性の第2のヒートシンク(20)と、第1のヒートシンク(10)と同一平面上に配置された導電性の第3のヒートシンク(30)と、第2のヒートシンク(20)と同一平面上に配置された導電性の第4のヒートシンク(40)と、第3のヒートシンク(30)と第4のヒートシンク(40)との間に介在し、一面(61)側が第3のヒートシンク(30)に電気的に接続され、他面(62)側が第4のヒートシンク(40)に電気的に接続された第2の半導体素子(60)と、第2のヒートシンク(20)から第3のヒートシンク(30)側に延び第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)とを電気的に接続する導電部(90)と、を備え、
第3のヒートシンク(30)と導電部(90)の先端側とは、導電性接着材(80)を介して電気的に接続されており、導電部(90)を介して第1の半導体素子(50)の他面(52)側と第2の半導体素子(60)の一面(61)とが同電位とされている半導体装置において、
第3のヒートシンク(30)における導電部(90)との接続部位には、導電性接着材(80)を溜める凹部(100)が設けられており、この凹部(100)に導電部(90)の先端側が挿入されて導電性接着材(80)によって接続されていることを特徴とする。
【0011】
それによれば、第3のヒートシンク(30)に設けられた凹部(100)に導電性接着材(80)が溜められ、そこに導電部(90)の先端側が挿入されて導電性接着材(80)によって接続されているから、導電部(90)の高さや第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)間の距離がばらついても、凹部(100)の深さ方向にて当該ばらつきが吸収される。
【0012】
その結果、導電部(90)を介して接続される第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)との平行度が確保され、また、導電部(90)による接続不良が防止される。よって、本発明によれば、導電部(90)による接続を適切に確保することができる。
【0013】
ここで、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の半導体装置において、導電部(90)は、第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)との間に延びる柱状であって、導電部(90)のうち凹部(100)に挿入されて導電性接着材(80)に接触する部位が、折り曲げられた形状とされていることを特徴とする(図1等参照)。
【0014】
それによれば、折り曲げられた分、導電部(90)と導電性接着材(80)との接触面積が大きくなり接続強度の向上が期待できる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の半導体装置において、凹部(100)は、第3のヒートシンク(30)自体に設けられたものであることを特徴とする(図1等参照)。
【0016】
さらに、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の半導体装置において、第3のヒートシンク(30)のうち凹部(100)が形成されている部位は、第3のヒートシンク(30)の他の部位よりも薄い薄肉部(30a)とされていることを特徴とする(図15〜図18等参照)。
【0017】
それによれば、第3のヒートシンク(30)に、プレス加工により凹部(100)を形成する場合、上記薄肉部(30a)に当該凹部(100)を形成することで、厚いまま加工する場合よりもプレスが容易になる。
【0018】
さらに、請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の半導体装置において、第1のヒートシンク(10)および第2のヒートシンク(20)は、互いに対向する面を内面(11、21)として、この内面(11、21)とは反対側の外面を放熱面(12、22)とするものであり、第3のヒートシンク(30)および第4のヒートシンク(40)は、互いに対向する面を内面(31、41)として、この内面(31、41)とは反対側の外面を放熱面(32、42)とするものであり、
第1、第2、第3および第4のヒートシンク(10〜40)は、モールド樹脂(110)で封止されるとともに、これら各ヒートシンク(10〜40)の放熱面(12〜42)が前記モールド樹脂(110)の外面にて露出しており、
第3のヒートシンク(30)においては当該第3のヒートシンク(30)の放熱面(32)よりも第1のヒートシンク(10)寄りの部位が前記薄肉部(30a)とされ、この第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)は、外面(32a)を第3のヒートシンク(30)の放熱面(32)よりも凹ませることで薄くされたものであって、当該第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)の外面(32a)はモールド樹脂(110)に封止されており、第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)の内面(31a)に前記凹部(100)が形成されていることを特徴とする(図15〜図17参照)。
【0019】
この場合も、プレスによる凹部(100)形成が容易になる。また、この場合、第3のヒートシンク(30)において、凹部(100)形成による外面側の膨らみが発生しやすいが、薄肉部(30a)の外面(32a)側は、放熱面(32)よりも凹んでいるので、当該膨らみが放熱面(32)よりも突出することを抑制できる。
【0020】
さらに、この場合、同一平面上に配置されモールド樹脂(110)で封止された第1のヒートシンク(10)と第3のヒートシンク(30)とのモールド樹脂(110)を介した互いの放熱面(12、32)間の距離、いわゆる沿面距離(L)を、第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)の外面(32a)が樹脂封止されている分、長くすることができ、電気的な絶縁信頼性の確保のために好ましい。
【0021】
さらに、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の半導体装置において、第2のヒートシンク(20)においては当該第2のヒートシンク(20)の放熱面(22)よりも第4のヒートシンク(40)寄りの部位が、外面(22a)を当該第2のヒートシンク(20)の放熱面(22)よりも凹ませることで薄くされた薄肉部(20a)とされており、
この第2のヒートシンク(20)の薄肉部(20a)の外面(22a)はモールド樹脂(110)に封止されており、第2のヒートシンク(20)の薄肉部(20a)から導電部(90)が第3のヒートシンク(30)側に延びていることを特徴とする(図16、図17参照)。
【0022】
それによれば、さらに、同一平面上に配置されモールド樹脂(110)で封止された第2のヒートシンク(20)と第4のヒートシンク(40)とのモールド樹脂(110)を介した互いの放熱面(22、42)間の距離、いわゆる沿面距離を、第2のヒートシンク(20)の薄肉部(20a)の外面(22a)が樹脂封止されている分、長くすることができ、電気的な絶縁信頼性の確保のために好ましい。
【0023】
また、請求項7に記載の発明では、請求項4に記載の半導体装置において、第3のヒートシンク(30)は、第4のヒートシンク(40)と対向する面を内面(31)として、この内面(31)とは反対側の外面を放熱面(32)とするものであり、薄肉部(30a)は、第3のヒートシンク(30)の内面(31)の一部を凹ませることで薄くされたものであり、薄肉部(30a)の内面(31a)に凹部(100)が形成されていることを特徴とする(図18参照)。
【0024】
それによれば、薄肉部(30a)も、凹部(100)も、ともに第3のヒートシンク(30)の内面(31)側から、プレス等により加工することで形成でき、当該加工が容易となる。
【0025】
また、請求項8に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)における導電性接着材(80)との接続部位と、第3のヒートシンク(30)における第2の半導体素子(60)との接続部位とは同一平面に位置していることを特徴とする(図1等参照)。
【0026】
それによれば、第3のヒートシンク(30)において導電部(90)の接続箇所の検査を、第2の半導体素子(60)の接続部と同時に検査することが可能となる。
【0027】
また、請求項9に記載の発明では、請求項1または2に記載の半導体装置において、凹部(100)は、第3のヒートシンク(30)に電気的に接続された別体の部材(160)に設けられたものであることを特徴とする(図19参照)。
【0028】
このように別体の部材(160)を介して、凹部(100)を第3のヒートシンク(30)に設けてもよい。
【0029】
また、請求項10に記載の発明では、請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)は、第1、第2、第3、第4のヒートシンク(10〜40)よりも薄肉のものであることを特徴とする(図1等参照)。
【0030】
それによれば、各ヒートシンク(10〜40)は厚肉として放熱性を確保できるとともに、導電部(90)は薄肉として体格の小型化が期待できる。
【0031】
また、請求項11に記載の発明では、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)は、第2のヒートシンク(20)と第4のヒートシンク(40)との対向する間から外れた位置に設けられていることを特徴とする(図20〜図24参照)。
【0032】
それによれば、各半導体素子(50、60)間において、対向するヒートシンク間に導電部(90)を位置させないことで、当該ヒートシンク間の間隔を小さくできるから、半導体装置の体格の小型化に好ましい。
【0033】
また、請求項12に記載の発明では、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)は、第2のヒートシンク(20)と一体に形成されたものであることを特徴とする(図1等参照)。
【0034】
このように、導電部(90)は第2のヒートシンク(20)と一体に形成されたものでもよいし、次の請求項13のように、別体のものであってもよい。
【0035】
すなわち、請求項13に記載の発明では、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)は、第2のヒートシンク(20)とは別体のものであって、第2のヒートシンク(20)とは、導電性接着材(80)を介して電気的に接続されたものであることを特徴とする(図8、図9参照)。
【0036】
また、請求項14に記載の発明では、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体装置において、導電部(90)の内部には、導電部(90)の先端に開口し、底部が凹部(100)よりも外側に位置する内孔(91)が設けられており、導電性接着材(80)は、この内孔(91)の全体に充填されていることを特徴とする(図13参照)。
【0037】
それによれば、凹部(100)の開口面積や深さが小さいものであっても、導電部(90)と導電性接着材(80)との接触面積を効率良く稼ぐことができる。具体的には、導電部(90)の内孔(91)に導電性接着材(80)を毛細管現象等により入り込ませることができる。
【0038】
請求項15に記載の発明では、第1の半導体素子(50)の一面(51)側に設けられ、第1の半導体素子(50)の一面(51)側に電気的に接続された導電性の第1のヒートシンク(10)と、第1の半導体素子(50)の他面(52)側に設けられ、第1の半導体素子(50)の他面(52)側に電気的に接続された導電性の第2のヒートシンク(20)と、第1のヒートシンク(10)と同一平面上に配置された導電性の第3のヒートシンク(30)と、第2のヒートシンク(20)と同一平面上に配置された導電性の第4のヒートシンク(40)と、第3のヒートシンク(30)と第4のヒートシンク(40)との間に介在し、一面(61)側が第3のヒートシンク(30)に電気的に接続され、他面(62)側が第4のヒートシンク(40)に電気的に接続された第2の半導体素子(60)と、第2のヒートシンク(20)から第3のヒートシンク(30)側に延び第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)とを電気的に接続する導電部(90)と、を備え、
第3のヒートシンク(30)と導電部(90)の先端側とは、導電性接着材(80)を介して電気的に接続されており、導電部(90)を介して第1の半導体素子(50)の他面(52)側と第2の半導体素子(60)の一面(61)とが同電位とされている半導体装置において、
導電部(90)は、第2のヒートシンク(20)とは別体のものであり、第2のヒートシンク(20)には、孔部(25)が設けられており、この孔部(25)に導電部(90)の根元側が挿入されるとともに、孔部(25)内にて導電部(90)と第2のヒートシンク(20)とが導電性接着材(80)を介して電気的に接続されていることを特徴とする(図26、図27参照)。
【0039】
それによれば、第2のヒートシンク(20)に設けられた孔部(25)に導電性接着材(80)を設け、そこに導電部(90)の根元側が挿入されて導電性接着材(80)による接続がなされているから、導電部(90)の高さや第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)間の距離がばらついても、孔部(91)の深さ方向にて当該ばらつきが吸収される。
【0040】
その結果、導電部(90)を介して接続される第2のヒートシンク(20)と第3のヒートシンク(30)との平行度が確保され、また、導電部(90)による接続不良が防止される。よって、本発明によれば、導電部(90)による接続を適切に確保することができる。
【0041】
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の概略断面図、(b)は(a)中のA矢視概略平面図である。
【図2】図1(a)中の半導体装置のA矢視概略外観図である。
【図3】第1実施形態に係る半導体装置により構成される回路の一例を示す回路等価図である。
【図4】第1実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図6】第2実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図7】第2実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図9】第3実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図10】第3実施形態における導電部の平面構成のバリエーションの第1の例を示す概略平面図である。
【図11】第3実施形態における導電部の平面構成のバリエーションの第2の例を示す概略平面図である。
【図12】第3実施形態における導電部の平面構成のバリエーションの第3の例を示す概略平面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図14】第4実施形態の他の例としての導電部の概略断面図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図16】第5実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図17】第5実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図18】第5実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【図19】本発明の第6実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図20】本発明の第7実施形態に係る半導体装置の概略平面図である。
【図21】第7実施形態の他の例を示す概略平面図である。
【図22】第7実施形態の他の例を示す概略平面図である。
【図23】第7実施形態の他の例を示す概略平面図である。
【図24】第7実施形態の他の例を示す概略平面図である。
【図25】本発明の第8実施形態に係る半導体装置の概略断面図である。
【図26】(a)は、本発明の第9実施形態に係る半導体装置の概略断面図、(b)は(a)中のB矢視概略平面図である。
【図27】(a)は、第9実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図、(b)は(a)中のC矢視概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
【0044】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す図であり、図1において(a)は概略断面図、(b)は(a)中の矢印A方向からモールド樹脂110を透過して視たときの各ヒートシンク10〜40の概略平面構成を示す図である。なお、図1(b)では、各ヒートシンクの細部は一部省略し、モールド樹脂110の外形を一点鎖線にて示してある。
【0045】
第1の半導体素子50、第2の半導体素子60は、それぞれシリコン半導体などよりなる板状の半導体チップであり、一方の主面である一面51、61、これとは反対側の主面である他面52、62に図示しない電極を有する半導体素子である。具体的には、IGBTやパワートランジスタなどのパワー素子が採用される。
【0046】
第1の半導体素子50の一面51側には、導電性の第1のヒートシンク10が設けられ、この第1のヒートシンク10は、第1の半導体素子50の一面51側に電気的に接続されている。また、第1の半導体素子50の他面52側には、導電性の第2のヒートシンク20が設けられ、この第2のヒートシンク20は、第1の半導体素子50の他面52側に電気的に接続されている。
【0047】
そして、第1のヒートシンク10と同一平面上には、導電性の第3のヒートシンク30が配置され、第2のヒートシンク20と同一平面上には、導電性の第4のヒートシンク40が配置されている。
【0048】
そして、第3のヒートシンク30と第4のヒートシンク40との間には、第2の半導体素子60が介在し、第2の半導体素子60の一面61側が第3のヒートシンク30に電気的に接続され、他面62側が第4のヒートシンク40に電気的に接続されている。
【0049】
つまり、第2の半導体素子60の一面61側が第1の半導体素子50の一面51側と同一方向を向くように、第1の半導体素子50と第2の半導体素子60とは平面的に配置されており、このような両半導体素子50、60の配置において、第2の半導体素子60の一面61側には、導電性の第3のヒートシンク30が設けられ、第2の半導体素子60の他面61側には、導電性の第4のヒートシンク40が設けられているのである。
【0050】
ここで、各ヒートシンク10〜40は、CuやFeなどの放熱性に優れた金属よりなる板状をなすもので、ここでは、この種の半導体装置の典型的な例として矩形板状をなしている。
【0051】
そして、第1のヒートシンク10と第2のヒートシンク20とは、互いの内面11、21を対向させつつ、当該内面11、21間に第1の半導体素子50を挟み込んでいる。一方、第3のヒートシンク30と第4のヒートシンク40とは、互いの内面31、41を対向させつつ、当該内面31、41間に第2の半導体素子60を挟み込んでいる。
【0052】
ここで、第1の半導体素子50の他面52と第2のヒートシンク20との間には、Cuなどよりなる導電性のスペーサ71が介在しており、これら積層された第1のヒートシンク10、第1の半導体素子50、スペーサ71、第2のヒートシンク20の各間は、導電性接着材80を介して電気的および機械的に接続されている。
【0053】
一方、第2の半導体素子60の他面62と第4のヒートシンク40との間には、Cuなどよりなる導電性のスペーサ72が介在しており、これら積層された第3のヒートシンク30、第2の半導体素子60、スペーサ72、第4のヒートシンク40の各間は、導電性接着材80を介して電気的および機械的に接続されている。ここで、上記導電性接着材80は、はんだ、または銀ペーストに代表される導電性接着剤などよりなる。
【0054】
そして、これら各ヒートシンク10〜40の外面12、22、32、42は、外部に露出し、半導体素子50、60の熱を放熱する放熱面12、22、32、42として構成されている。ここで、第1のヒートシンク10および第2のヒートシンク20の外面12、22同士は平行であり、第3のヒートシンク30および第4のヒートシンク40の外面32、42同士は平行である。
【0055】
さらに、第1のヒートシンク10の外面12と第3のヒートシンク30の外面32とは同一平面に位置し、第2のヒートシンク20の外面22と第4のヒートシンク40の外面42とは同一平面に位置している。
【0056】
そして、図1に示されるように、本半導体装置においては、第2のヒートシンク20から第3のヒートシンク30側に延びる導電部90が設けられており、この導電部90により、第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30とを電気的に接続している。
【0057】
ここでは、導電部90は、第2のヒートシンク20における第4のヒートシンク40との対向する部位に一体に形成されたものであり、第2のヒートシンク20側を根元側として、先端側が第3のヒートシンク30に延びる柱状をなすものである。
【0058】
そして、第3のヒートシンク30の内面31側と導電部90の先端側とは、上記同様の導電性接着材80を介して電気的に接続されている。これにより、導電部90を介して第1の半導体素子50の他面52側と第2の半導体素子60の一面61とが、電気的に接続されて同電位とされている。
【0059】
ここで、第3のヒートシンク30における導電部90との接続部位には、導電性接着材80を溜める凹部100が設けられており、この凹部100に導電部90の先端側が挿入されて導電性接着材80によって接続されている。ここでは、凹部100は、第3のヒートシンク30自体に設けられたものであり、プレスやエッチング、切削などにより形成される。
【0060】
また、本実施形態では、導電部90は、第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との間に延びる柱状であるが、さらに導電部90の先端側、すなわち導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられた形状とされている。ここでは、導電部90の先端側を、第3のヒートシンク30の内面31に平行な方向に曲げている。
【0061】
また、図1に示されるように、導電部90は、第1、第2、第3、第4のヒートシンク10〜40よりも薄肉のものとされている。ここでは、導電部90は、第2のヒートシンク20と一体に形成されたものであるが、このような導電部90は、プレスや曲げ加工あるいは切削などにより容易に形成される。
【0062】
そして、図1に示されるように、これら各ヒートシンク10〜40および半導体素子50、60は、エポキシ樹脂などの一般的なモールド樹脂110で封止されている。ここで、上述したが、各ヒートシンク10〜40の外面12〜42は、放熱面12〜42として、モールド樹脂110で被覆されずに露出している。
【0063】
また、図2は、図1(a)中の半導体装置を矢印A方向から視たときの概略外観図であり、図3は、本半導体装置により構成される回路の一例を示す回路等価図である。
【0064】
本実施形態では、第1の半導体素子50、第2の半導体素子60ともに、図3に示されるように、ダイオード内蔵型のIGBT(RC−IGBT)またはMOSFETとして1チップで構成されたものとしているが、たとえばIGBTとダイオードが別々の素子で構成される実施形態においても、本願の効果は損なわれることはない。
【0065】
ここで、本実施形態では、図3中の正極120、出力電極130、負極140は、それぞれ図2に示されるように、第1のヒートシンク10と一体形成もしくは接続されてモールド樹脂110より突出する部位、第2のヒートシンク20と一体形成もしくは接続されてモールド樹脂110より突出する部位、第4のヒートシンク40と一体形成もしくは接続されてモールド樹脂110より突出する部位とされ、当該各極を形成する端子として構成されている。なお、出力電極130は、第2のヒートシンク20に代えて、第2のヒートシンク20と同電位である第3のヒートシンク30に設けてもよい。
【0066】
そして、この場合、第1の半導体素子50は、一面51側をコレクタ側として、第1のヒートシンク10に電気的に接続され、他面52側をエミッタ側として、スペーサ71を介して第2のヒートシンク20に電気的に接続されている。
【0067】
また、第2の半導体素子60は、一面61側をコレクタ側として、第3のヒートシンク30に電気的に接続され、他面62側をエミッタ側として、スペーサ72を介して第4のヒートシンク40に電気的に接続されている。
【0068】
そして、図3に示されるように、第1の半導体素子50のエミッタ側と第2の半導体素子60のコレクタ側とは、導電部90を介して電気的に接続されて同電位とされている。この図3に示されるような回路は、たとえば3相交流駆動されるモータなどを制御するインバータに用いられる。
【0069】
また、図2に示されるように、本実施形態の半導体装置においては、一端側がモールド樹脂110に埋設され他端側がモールド樹脂110より突出する制御端子150、151が設けられている。
【0070】
この制御端子150、151は、モールド樹脂110内にて図示しないワイヤボンディングなどにより、各半導体素子50、60のゲートやセンサ部などに電気的に接続されている。つまり、図3中の各半導体素子50、60のゲートは、当該制御端子150、151につながっているものである。なお、上記スペーサ71、72は、この制御端子150、151のワイヤボンディング高さの確保などの役割を果たすものである。
【0071】
このような本実施形態の半導体装置は、各半導体素子50、60を制御端子150、151にワイヤボンド接続し、各半導体素子50、60を、スペーサ71、72を介してヒートシンク10〜40で挟んで導電性接着材80で接続するとともに、導電部90による接続を行った後、このものを金型に投入して、モールド樹脂110で封止することにより製造される。
【0072】
そして、本半導体装置は、第1および第3のヒートシンク10、30側と第2および第4のヒートシンク20、40側の両側に図示しない冷却部材を配置し、各ヒートシンク10〜40の外面12〜42を当該冷却部材に接触させることにより、放熱および冷却を行うものである。
【0073】
ところで、本実施形態によれば、第3のヒートシンク30に設けられた凹部100に導電性接着材80が溜められ、そこに第2のヒートシンク20側から延びる導電部90の先端側が挿入されて導電性接着材80によって接続されている。そのため、導電部90の高さや第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との間の距離がばらついても、凹部100の深さ方向にて当該ばらつきが吸収される。
【0074】
その結果、導電部90を介して接続される第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との平行度が確保され、また、導電部90による接続不良が防止される。よって、本実施形態によれば、導電部90による接続が適切に確保される。
【0075】
また、本実施形態によれば、導電部90は、第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との間に延びる柱状であって、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられた形状とされている。そのため、この折り曲げられた分、導電部90と導電性接着材80との接触面積が大きくなり接続強度が向上する。
【0076】
ここで、導電部90は、第2のヒートシンク20から第3のヒートシンク30に向かう方向を延びる方向とする柱状のものであればよく、この延びる方向と直交する方向の幅寸法が広い幅広の板状の場合、すなわち板状の場合も含むものである。
【0077】
また、本実施形態では、導電部90は、第1、第2、第3、第4のヒートシンク10〜40よりも薄肉のものであるため、これら各ヒートシンク10〜40については、厚肉のものにして放熱性が確保できる。一方、導電部90については薄肉の構成として小型化が図れ、結果、装置の体格の小型化につながる。
【0078】
また、図1に示されるように、本実施形態では、第3のヒートシンク30において、導電部90における導電性接着材80との接続部位と、当該第3のヒートシンク30における第2の半導体素子60との接続部位とは同一平面に位置している。
【0079】
それにより、第3のヒートシンク30において同一平面に位置する導電部90の接続部位と第2の半導体素子50の接続部位とを、検査治具による一括した接続が容易となるため、導電部90の接続箇所の検査を、第2の半導体素子60の接続部と同時に検査することが可能となる
ここで、図4に、本実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図を示す。上記図1の場合、導電部90の先端の折り曲げ部分の一部が、導電性接着材80より出ていたが、この図4に示されるように、当該折り曲げ部分の全体が、導電性接着材90に埋没していてもよい。
【0080】
いずれにせよ、導電部90の先端側が、凹部100に挿入されて凹部100内にて導電性接着材80に接続されていれば、上記したような凹部100の深さ方向におけるばらつき吸収の効果が発揮される。
【0081】
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に述べることとする。
【0082】
上記第1実施形態では、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられた形状とされていたが、本実施形態では、図5に示されるように、この導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられずに真っ直ぐな形状とされている。つまり、当該部位は、凹部100の深さ方向に真っ直ぐに延びる形状とされている。
【0083】
この場合も、導電部90の高さや第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との間の距離がばらついても、凹部100の深さ方向にて当該ばらつきが吸収されるため、上記第1実施形態と同様に、導電部90による接続が適切に確保される。
【0084】
ここで、図6、図7は、それぞれ本第2実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。
【0085】
上記図5の例では、上記図1と同様、導電部90は、第2のヒートシンク20から第3のヒートシンク30に向かって斜めに延び、凹部100の外側の中間部分で1箇所曲げられて、その曲げ部分から第3のヒートシンク30の内面31に対して垂直方向に延びる形状とされていた。
【0086】
これに対して、図6、図7の導電部90のように、全体が第3のヒートシンク30の内面31に対して垂直な柱状をなしているものでもよい。なお、これら図6および図7に示される導電部90において、さらに、上記図1のように、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられた形状とされていてもよいことはもちろんである。
【0087】
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。
【0088】
上記図1では、導電部90は、第2のヒートシンク20と一体に形成されたものであったが、図8に示されるように、導電部90は、第2のヒートシンク20とは別体のものであって、第2のヒートシンク20とは、導電性接着材80を介して電気的に接続されたものであってもよい。
【0089】
この場合、導電部90は、第2のヒートシンク20と同一の材質であってもよいが、導電性を有するものであればよく、第2のヒートシンク20とは異なる材質のものであってもよい。本実施形態においても、凹部100の深さ方向におけるばらつき吸収の効果が発揮されるため、上記同様、導電部90による接続が適切に確保される。
【0090】
図9は、本第3実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。この図9の例に示されるように、本実施形態においても、別体の導電部90は、上記第2実施形態と同様に、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられずに真っ直ぐな形状とされていてもよい。
【0091】
また、図10、図11、図12は、それぞれ本第3実施形態における導電部90の平面構成のバリエーションの第1の例、第2の例、第3の例を示す概略平面図である。
【0092】
図10に示されるように、導電部90は1個でもよいし、図11に示されるように、導電部90は2個でもよいし、図13に示されるように、導電部90は4個でもよい。また、これら以外にも、導電部90の個数には制限を設けない。
【0093】
なお、これら図10〜図12に示される平面構成は、導電部90が第2のヒートシンク20から折り曲げられて一体形成されたものにおいても、同様に適用できることはもちろんである。さらには、これら図10〜図12において、上記図1のように、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられた形状とされていてもよいことはもちろんである。
【0094】
(第4実施形態)
図13は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。この図13においても、上記第3実施形態の図9と同様、導電部90は、第2のヒートシンク20とは別体であって、第2のヒートシンク20とは導電性接着材80を介して電気的に接続したものとされている。
【0095】
ここで、本実施形態では、さらに、導電部90における第3のヒートシンク30側の端部側、すなわち導電部90の先端側に内孔91が設けられている。この内孔91は、導電部90の内部から導電部90の先端に開口し、底部が凹部100よりもはみ出して凹部100の外側の位置にあるものである。このような内孔91は、切削などにより形成されるものである。
【0096】
そして、導電性接着材80は、この内孔91の開口部から入り込み底部まで、内孔91の全体に充填されている。それによれば、凹部91の開口面積や深さが小さいものであっても、内孔91に導電性接着材80が入り込んだ分、導電部90と導電性接着材80との接触面積を効率良く稼ぐことができる。具体的には、内孔91には、導電性接着材80を毛細管現象等により入り込ませることができる。
【0097】
なお、図13では、導電部90が第2のヒートシンク20と別体の場合を述べたが、本実施形態においても、導電部90は上記したような第2のヒートシンク20と一体に形成されたものであってもよい。
【0098】
また、図13では、導電部90のうち凹部100に挿入されて導電性接着材80に接触する部位が、折り曲げられずに真っ直ぐな形状とされていたが、上記図1などと同様に、当該部位が折り曲げられた形状であってもよい。この本第4実施形態における導電部90の折り曲げ形状の例を、図14に示しておく。
【0099】
(第5実施形態)
図15は、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。図15では、導電部90は、第2のヒートシンク20と一体に形成されて全体に真っ直ぐな形状をなすものとされている。
【0100】
また、図15に示されるように、本実施形態においても、第1のヒートシンク10および第2のヒートシンク20は、互いに対向する面を内面11、21として、この内面11、21とは反対側の外面12、22を放熱面12、22とするものである。
【0101】
また、第3のヒートシンク30および第4のヒートシンク40は、互いに対向する面を内面31、41として、この内面31、41とは反対側の外面32、42を放熱面32、42とするものである。
【0102】
そして、ここでも、上記同様、第1〜第4の各ヒートシンク10〜40は、モールド樹脂110で封止されるとともに、これら各ヒートシンク10〜40の放熱面12〜42がモールド樹脂110の外面にて露出している。そして、凹部100は、第3のヒートシンク30自体に設けられており、具体的には、凹部100は、第3のヒートシンク30の内面31に形成されている。
【0103】
ここで、本実施形態では、さらに、第3のヒートシンク30のうち凹部100が形成されている部位は、第3のヒートシンク30の他の部位よりも薄い薄肉部30aとされている。ここでは、この第3のヒートシンク30の薄肉部30aは、第3のヒートシンク30において放熱面32よりも第1のヒートシンク10寄りの部位に形成されている。
【0104】
さらに、この図15の例では、第3のヒートシンク30の薄肉部30aは、外面32aを第3のヒートシンク30の放熱面32よりも凹ませることで薄くされたものであって、当該第3のヒートシンク30の薄肉部30aの外面32aはモールド樹脂110に封止されている。そして、第3のヒートシンク30の薄肉部30aの内面31aに凹部100が形成されている。このような薄肉部30aは、プレス加工や押出成形等により形成される。
【0105】
本実施形態によれば、第3のヒートシンク30に、プレス加工により凹部100を形成する場合、上記薄肉部30aに当該凹部100を形成することになるから、厚肉部分に形成する場合よりも、プレスが容易になる。
【0106】
また、この場合、凹部100形成による第3のヒートシンク30の放熱面32側の膨らみが発生しやすいが、薄肉部30aの外面32a側は、当該放熱面32よりも凹んでいるので、当該膨らみが放熱面32よりも突出することは防止される。その結果、第3のヒートシンク30の放熱面32と、外部の冷却部材との接触が良好になり、冷却性能の確保という点で好ましい。
【0107】
さらに、この場合、同一平面上に配置されモールド樹脂110で封止された第1のヒートシンク10と第3のヒートシンク30とのモールド樹脂110を介した互いの放熱面12、32間の距離L、いわゆる沿面距離L(図15参照)を、第3のヒートシンク30の薄肉部30aの外面32aが封止されている分、長くすることができ、電気的な絶縁信頼性の向上が期待される。
【0108】
また、図16は、本第5実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図である。この図16に示されるように、第2のヒートシンク20側にも、第2のヒートシンク20と第4のヒートシンク40間の沿面距離を確保するための薄肉部20aを設けても良い。
【0109】
この場合、第2のヒートシンク20においては当該第2のヒートシンク20の放熱面22よりも第4のヒートシンク40寄りの部位が、薄肉部20aとされている。そして、この薄肉部20aは、外面22aを当該第2のヒートシンク20の放熱面22よりも凹ませることで薄くされたものとされている。
【0110】
そして、この第2のヒートシンク20の薄肉部20aの外面22aをモールド樹脂110にて封止し、第2のヒートシンク20の薄肉部20aから導電部90が第3のヒートシンク30側に延びるように構成されている。
【0111】
この図16によれば、さらに、同一平面上に配置されモールド樹脂110で封止された第2のヒートシンク20と第4のヒートシンク40との沿面距離を、第2のヒートシンク20の薄肉部20aの外面22aが樹脂封止されている分、長くすることができ、電気的な絶縁信頼性の向上が期待される。
【0112】
また、図17は、本第5実施形態の他の例としての半導体装置の概略断面図であり、これは、上記図16において、さらに、導電部90の先端を折り曲げたものである。
【0113】
また、図18は、本第5実施形態のさらなる他の例としての半導体装置の概略断面図である。図18においても、第3のヒートシンク30のうち凹部100が形成されている部位は、第3のヒートシンク30の他の部位よりも薄い薄肉部30aとされている。
【0114】
ここでは、第3のヒートシンク30の薄肉部30aは、第3のヒートシンク30の内面31の一部を凹ませることで薄くされたものであり、この薄肉部30aの内面31aに凹部100を形成している。それによれば、薄肉部30aも、凹部100も、ともに第3のヒートシンク30の内面21側から、プレス等により加工することで形成できるから、当該加工が容易となる。
【0115】
なお、本第5実施形態は、凹部100を、第3のヒートシンク30自体に設けた場合に上記薄肉部30aの構成を採用したものであるから、導電部90を第2のヒートシンク20とは別体のものとするなど、上記各実施形態と適宜組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0116】
(第6実施形態)
図19は、本発明の第6実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。
【0117】
上記各実施形態では、凹部100は、第3のヒートシンク30自体に形成されていたが、本実施形態の図19に示されるように、凹部100は、第3のヒートシンク30に電気的に接続された、第3のヒートシンク30とは別体の部材160に設けられたものとしてもよい。
【0118】
ここで、別体の部材160は、導電性のものであればよく、第3のヒートシンク30と同一の材質でも、異なる材質のものであってもよい。別体の部材160と第3のヒートシンク30とは、ここでは、導電性接着材80により電気的および機械的に接続されているが、その他、たとえば、かしめ、溶接等により接続されてもよい。
【0119】
このように本実施形態は、別体の部材160を介して、凹部100を第3のヒートシンク30に設けたものであるから、この部分以外については、適宜、上記第1〜第5の各実施形態に示される態様と組み合わせて適用可能であることは言うまでもない。
【0120】
(第7実施形態)
図20は、本発明の第7実施形態に係る半導体装置の概略平面構成を示す図である。
【0121】
上記図1では、導電部90は、第2のヒートシンク20における第4のヒートシンク40との対向する部位に一体に形成されたものであったが、本実施形態では、図20に示されるように、導電部90は、第2のヒートシンク20における第4のヒートシンク40との対向する部位から外れた位置に設けられている。
【0122】
具体的に図20では、矩形板状をなす第2のヒートシンク20のうち第4のヒートシンク40と対向する辺とは直交する辺の一部を、当該直交する辺と直交方向にてヒートシンク20の平面方向に突出させ、この突出した部位である突出部23に導電部90を設けている。これにより、導電部90は、第2のヒートシンク20と第4のヒートシンク40との対向する間から外れた位置に設けられたものとされている。
【0123】
ここで、導電部90に対応して、第3のヒートシンク30のうち第1のヒートシンク10との対向する間から外れた位置に突出部33を設け、この突出部33に凹部100を設けている。つまり、導電部90およびこれに接続される凹部100は、ともに、第2のヒートシンク20と第4のヒートシンク40との対向する間から外れた位置、および、第1のヒートシンク10と第3のヒートシンク30との対向する間から外れた位置に配置されている。
【0124】
本実施形態によれば、各半導体素子50、60間において、対向するヒートシンク10〜40間に導電部90を位置させないことで、当該ヒートシンク間の間隔を小さくできるから、半導体装置の体格の小型化に好ましい構成とされる。
【0125】
図21、図22、図23、図24は、それぞれ、本第7実施形態の他の例を示す概略平面図である。ここで、図21〜23は、導電部90が第2のヒートシンク20と別体のものであり、図24は、一体のものであって上記図1に相当するものである。本実施形態における導電部90の構成は、これら図21〜図24に示されるようなものであってもよい。
【0126】
なお、本実施形態は、導電部90を、第2のヒートシンク20と第4のヒートシンク40との対向する間から外れた位置に設けたものであり、この部分以外については、適宜、上記第1〜第6の各実施形態に示される態様と組み合わせて適用可能であることはもちろんである。
【0127】
(第8実施形態)
図25は、本発明の第8実施形態に係る半導体装置の概略断面構成を示す図である。
【0128】
上記各実施形態では、上記第1の半導体素子50、第2の半導体素子60は、ともにダイオード内蔵型のIGBT(RC−IGBT)として1チップで構成されたものであったが、たとえばIGBTを構成する第1のチップ50a、60aとダイオードを構成する第2のチップ50b、60bとの2個により、上記各半導体素子50、60が構成されている構成、いわゆる2in1構成でもよい。
【0129】
(第9実施形態)
図26は、本発明の第9実施形態に係る半導体装置の概略構成を示す図であり、図26において(a)は概略断面図、(b)は(a)中の矢印B方向からモールド樹脂110を透過して視たときの各ヒートシンク10〜40の概略平面構成を示す図である。
【0130】
本実施形態は、上記各実施形態とは異なり、導電部90の根元側すなわち導電部90における第2のヒートシンク20側との接続構成を工夫することで、導電部90による接続を適切に確保するようにしたものである。
【0131】
すなわち、図26に示されるように、本実施形態では、導電部90を第2のヒートシンク20とは別体のものとし、第2のヒートシンク20に孔部25を設け、この孔部25に導電部90の根元側を挿入するとともに、この孔部25内にて導電部90と第2のヒートシンク20とを導電性接着材80を介して電気的に接続している。
【0132】
ここでは、孔部25は、プレスなどにより形成された、第2のヒートシンク20の内面21および外面22に開口する貫通孔とされているが、内面21に開口し外面22では閉塞する有底孔でもよい。また、図25では、第3のヒートシンク30における導電部90との接続部位には、上記凹部100は設けておらず、従来と同様、第2の半導体素子60の接続面である内面31に、そのまま導電性接着材80を介して接続している。
【0133】
本実施形態によれば、第2のヒートシンク20に設けられた孔部25に導電性接着材80を設け、そこに導電部90の根元側が挿入されて導電性接着材80による接続がなされているから、導電部90の高さや第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30間の距離がばらついても、孔部25の深さ方向にて当該ばらつきが吸収される。
【0134】
その結果、導電部90を介して接続される第2のヒートシンク20と第3のヒートシンク30との平行度が確保され、また、導電部90による接続不良が防止される。よって、本実施形態によっても、導電部90による接続を適切に確保することができる。
【0135】
図27は、本第9実施形態の他の例としての半導体装置の概略構成を示す図であり、図27において(a)は概略断面図、(b)は(a)中の矢印C方向からモールド樹脂110を透過して視たときの各ヒートシンク10〜40の概略平面構成を示す図である。
【0136】
この図27に示されるように、本実施形態においても、さらに、上記第1実施形態などと同様に、第3のヒートシンク30における導電部90との接続部位に、上記凹部100を設けたり、導電部90の先端部を折り曲げた形状としたりしてもよい。
【0137】
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、導電部90は、第1、第2、第3、第4のヒートシンク10〜40よりも薄肉のものであったが、同等もしくは厚肉であってもよい。また、モールド樹脂110は可能ならば省略した構成でもよい。
【符号の説明】
【0138】
10 第1のヒートシンク
11 第1のヒートシンクの内面
12 第1のヒートシンクの外面としての放熱面
20 第2のヒートシンク
20a 第2のヒートシンクの薄肉部
21 第2のヒートシンクの内面
21a 第2のヒートシンクの薄肉部の内面
22 第2のヒートシンクの外面としての放熱面
22a 第2のヒートシンクの薄肉部の外面
25 第2のヒートシンクの孔部
30 第3のヒートシンク
30a 第3のヒートシンクの薄肉部
31 第3のヒートシンクの内面
31a 第3のヒートシンクの薄肉部の内面
32 第3のヒートシンクの外面としての放熱面
32a 第3のヒートシンクの薄肉部の外面
40 第4のヒートシンク
41 第4のヒートシンクの内面
42 第4のヒートシンクの外面としての放熱面
50 第1の半導体素子
51 第1の半導体素子の一面
52 第1の半導体素子の他面
60 第2の半導体素子
61 第2の半導体素子の一面
62 第2の半導体素子の他面
80 導電性接着材
90 導電部
91 導電部の内孔
100 凹部
160 別体の部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の半導体素子(50)の一面(51)側に設けられ、前記第1の半導体素子(50)の一面(51)側に電気的に接続された導電性の第1のヒートシンク(10)と、
前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側に設けられ、前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側に電気的に接続された導電性の第2のヒートシンク(20)と、
前記第1のヒートシンク(10)と同一平面上に配置された導電性の第3のヒートシンク(30)と、
前記第2のヒートシンク(20)と同一平面上に配置された導電性の第4のヒートシンク(40)と、
前記第3のヒートシンク(30)と前記第4のヒートシンク(40)との間に介在し、一面(61)側が前記第3のヒートシンク(30)に電気的に接続され、他面(62)側が前記第4のヒートシンク(40)に電気的に接続された第2の半導体素子(60)と、
前記第2のヒートシンク(20)から前記第3のヒートシンク(30)側に延び前記第2のヒートシンク(20)と前記第3のヒートシンク(30)とを電気的に接続する導電部(90)と、を備え、
前記第3のヒートシンク(30)と前記導電部(90)の先端側とは、導電性接着材(80)を介して電気的に接続されており、
前記導電部(90)を介して前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側と前記第2の半導体素子(60)の一面(61)とが同電位とされている半導体装置において、
前記第3のヒートシンク(30)における前記導電部(90)との接続部位には、前記導電性接着材(80)を溜める凹部(100)が設けられており、この凹部(100)に前記導電部(90)の先端側が挿入されて前記導電性接着材(80)によって接続されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記導電部(90)は、前記第2のヒートシンク(20)と前記第3のヒートシンク(30)との間に延びる柱状であって、前記導電部(90)のうち前記凹部(100)に挿入されて前記導電性接着材(80)に接触する部位が、折り曲げられた形状とされていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記凹部(100)は、前記第3のヒートシンク(30)自体に設けられたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第3のヒートシンク(30)のうち前記凹部(100)が形成されている部位は、前記第3のヒートシンク(30)の他の部位よりも薄い薄肉部(30a)とされていることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1のヒートシンク(10)および前記第2のヒートシンク(20)は、互いに対向する面を内面(11、21)として、この内面(11、21)とは反対側の外面を放熱面(12、22)とするものであり、
前記第3のヒートシンク(30)および前記第4のヒートシンク(40)は、互いに対向する面を内面(31、41)として、この内面(31、41)とは反対側の外面を放熱面(32、42)とするものであり、
前記第1、前記第2、前記第3および前記第4のヒートシンク(10〜40)は、モールド樹脂(110)で封止されるとともに、これら各ヒートシンク(10〜40)の放熱面(12〜42)が前記モールド樹脂(110)の外面にて露出しており、
前記第3のヒートシンク(30)においては当該第3のヒートシンク(30)の放熱面(32)よりも前記第1のヒートシンク(10)寄りの部位が前記薄肉部(30a)とされ、
この第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)は、外面(32a)を前記第3のヒートシンク(30)の放熱面(32)よりも凹ませることで薄くされたものであって、当該第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)の外面(32a)は前記モールド樹脂(110)に封止されており、
前記第3のヒートシンク(30)の薄肉部(30a)の内面(31a)に前記凹部(100)が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2のヒートシンク(20)においては当該第2のヒートシンク(20)の放熱面(22)よりも前記第4のヒートシンク(40)寄りの部位が、外面(22a)を当該第2のヒートシンク(20)の放熱面(22)よりも凹ませることで薄くされた薄肉部(20a)とされており、
この第2のヒートシンク(20)の薄肉部(20a)の外面(22a)は前記モールド樹脂(110)に封止されており、
前記第2のヒートシンク(20)の薄肉部(20a)から前記導電部(90)が前記第3のヒートシンク(30)側に延びていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第3のヒートシンク(30)は、前記第4のヒートシンク(40)と対向する面を内面(31)として、この内面(31)とは反対側の外面を放熱面(32)とするものであり、
前記薄肉部(30a)は、前記第3のヒートシンク(30)の内面(31)の一部を凹ませることで薄くされたものであり、
前記薄肉部(30a)の内面(31a)に前記凹部(100)が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記導電部(90)における前記導電性接着材(80)との接続部位と、前記第3のヒートシンク(30)における前記第2の半導体素子(60)との接続部位とは同一平面に位置していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項9】
前記凹部(100)は、前記第3のヒートシンク(30)に電気的に接続された別体の部材(160)に設けられたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記導電部(90)は、前記第1、第2、第3、第4のヒートシンク(10〜40)よりも薄肉のものであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項11】
前記導電部(90)は、前記第2のヒートシンク(20)と前記第4のヒートシンク(40)との対向する間から外れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項12】
前記導電部(90)は、前記第2のヒートシンク(20)と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項13】
前記導電部(90)は、前記第2のヒートシンク(20)とは別体のものであって、前記第2のヒートシンク(20)とは、前記導電性接着材(80)を介して電気的に接続されたものであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項14】
前記導電部(90)の内部には、前記導電部(90)の先端に開口し、底部が前記凹部(100)よりも外側に位置する内孔(91)が設けられており、
前記導電性接着材(80)は、この内孔(91)の全体に充填されていることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項15】
第1の半導体素子(50)の一面(51)側に設けられ、前記第1の半導体素子(50)の一面(51)側に電気的に接続された導電性の第1のヒートシンク(10)と、
前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側に設けられ、前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側に電気的に接続された導電性の第2のヒートシンク(20)と、
前記第1のヒートシンク(10)と同一平面上に配置された導電性の第3のヒートシンク(30)と、
前記第2のヒートシンク(20)と同一平面上に配置された導電性の第4のヒートシンク(40)と、
前記第3のヒートシンク(30)と前記第4のヒートシンク(40)との間に介在し、一面(61)側が前記第3のヒートシンク(30)に電気的に接続され、他面(62)側が前記第4のヒートシンク(40)に電気的に接続された第2の半導体素子(60)と、
前記第2のヒートシンク(20)から前記第3のヒートシンク(30)側に延び前記第2のヒートシンク(20)と前記第3のヒートシンク(30)とを電気的に接続する導電部(90)と、を備え、
前記第3のヒートシンク(30)と前記導電部(90)の先端側とは、導電性接着材(80)を介して電気的に接続されており、
前記導電部(90)を介して前記第1の半導体素子(50)の他面(52)側と前記第2の半導体素子(60)の一面(61)とが同電位とされている半導体装置において、
前記導電部(90)は、前記第2のヒートシンク(20)とは別体のものであり、
前記第2のヒートシンク(20)には、孔部(25)が設けられており、
この孔部(25)に前記導電部(90)の根元側が挿入されるとともに、前記孔部(25)内にて前記導電部(90)と前記第2のヒートシンク(20)とが前記導電性接着材(80)を介して電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−16623(P2013−16623A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−148136(P2011−148136)
【出願日】平成23年7月4日(2011.7.4)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】