半導体複合装置、半導体複合装置の製造方法、半導体複合装置を使用したLEDヘッド及びこのLEDヘッドを用いた画像形成装置
【課題】 半導体薄膜と金属との分子間力を利用した安定なボンディング特性が得られる半導体薄膜と異種基板間の接合形態を提供する。
【解決手段】 半導体薄膜304−308と、基板101上に設けた金属層102とを有する。この金属層102の上に半導体薄膜304−308を接合してなる半導体複合装置であり、半導体薄膜と金属層102との間に金属層の酸化物を含む領域を有する構造とする。金属層は、Pd、Ni及びAuからなる群のうちの1つを含む。金属の表面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備える。
【解決手段】 半導体薄膜304−308と、基板101上に設けた金属層102とを有する。この金属層102の上に半導体薄膜304−308を接合してなる半導体複合装置であり、半導体薄膜と金属層102との間に金属層の酸化物を含む領域を有する構造とする。金属層は、Pd、Ni及びAuからなる群のうちの1つを含む。金属の表面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体複合装置、半導体複合装置の製造方法、半導体複合装置を使用したLEDヘッド及びこのLEDヘッドを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11は、LED(発光ダイオード)チップを搭載した従来のLEDユニットの一例を示す斜視図である。図12は図20のLEDチップ2001の一部を示す平面図である。図13は、図12の線A−Aに沿って見た断面図である。LEDユニット2000は、図11に示すように、主に、複数のLEDを配列したLEDチップ2001との間、LEDを駆動制御するためのドライバICチップ2002、LEDチップとドライバ2001、LEDチップとドライバICチップ2002との間を電気的に接続するためのLED/IC間接続ワイヤ2003及びユニット基板2005から構成されている。LEDチップは図12に示すように主に、発光部2101、個別電極2102、ワイヤ接続のための個別電極パッド2103から構成される。個別電極パッド2103は、例えば、Au線をワイヤボンドするための十分なスペースを確保する必要があるので、パッドサイズを、例えば、100×100μm程度に選択する必要がある。1枚のウエハから取れるチップ数がチップコストを決める要因の1つであり、チップの設計では、チップ幅をいかに小さくするかが重要である。したがって、LEDチップやICチップ上でパッドが占める面積をできるだけ小さくしたり、ワイヤボンディングをなくすことが課題となっていた。
【0003】
【特許文献1】特開平11―186598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記課題を解決する手段として例えば、発光素子を駆動制御するためのドライバICが形成されているSi基板上に、発光素子を含む半導体体薄膜をボンディングし、発光素子とドライバICを金属配線で結線する形態が考えられる。この場合には、半導体薄膜をどのようにして、異種基板上にボンディングするかが課題の1つとなる。
【0005】
たとえば、発光素子の配列を、その駆動ICが形成されているSi基板上にボンディングする形態では、Si基板上に設けた金属層上に発光素子を含む半導体薄膜をボンディングすれば便利であると考えられる。一方、半導体薄膜を異種基板にボンディングする場合には、半導体薄膜と異種基板との間の分子間力を利用したボンディング方法が考えられる。この分子間力(ファンデルワールス力、Vander Waals forces)を使ったボンディングでは、親水化したボンディング面を密に接して、ボンディング面同士を水素結合によってボンディングさせることが考えられる。しかしながら、金属表面は疎水性であることが多く、半導体薄膜と金属との分子間力を使ったボンディングでは、どのような接触面を準備すればよいか明確ではなかった。
【0006】
本発明では、半導体薄膜と異種基板間のボンディングにおいて、半導体薄膜と金属との分子間力を利用した安定なボンディング特性が得られるボンディング形態を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体複合装置は、半導体薄膜と、
金属面を有するとともに、前記金属面上に前記半導体薄膜が接合される基板と、
前記半導体薄膜と前記金属面との間に、前記金属面を形成する金属の酸化物を含む領域とを有することを特徴とする。
【0008】
前記金属面は、基板上に設けられた金属層の表面であることを特徴とする。
【0009】
金属面は、Pd、NiGe、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする。
【0010】
金属面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備えたことを特徴とする。
【0011】
半導体薄膜が基板上に接合してなる半導体複合装置において、
半導体薄膜の基板側表面には第1の金属層を備え、
第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属面を備え、
第1の金属層と前記金属面と間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物と、前記金属面が含む金属元素の酸化物を含む領域とを備えていることを特徴とする。
【0012】
前記金属面は、基板上に設けられた第2の金属層の表面であることを特徴とする。
【0013】
金属面は、Pd、NiGe、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする。
【0014】
金属面は、Pd層又はNi層を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の別の半導体装置は、第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜を、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
第2の基板に対向する前記半導体薄膜の表面に、第1の金属層を備え、
前記第1の金属層と第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を備えることを特徴とする。
【0016】
前記第1の金属層は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr又はAuを含むことを特徴とする。
【0017】
前記第1の金属層の表面に、Ni層又はPd層を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明のLEDヘッドは前記半導体複合装置を備えることを特徴とする。
【0019】
前記半導体薄膜には、発光素子と、受光素子と、トランジスタ素子と、回路素子と、集積回路とのうち少なくとも1つが形成されていることを特徴とする。
【0020】
前記半導体薄膜内に形成された発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)であることを特徴とする。
【0021】
前記半導体薄膜内に形成された発光素子は、例えば、レーザダイオード(LD)であることを特徴とする。
【0022】
前記LEDヘッドは、前記半導体複合装置が出力する光を調整する光学手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明のLEDヘッドを用いた画像形成装置は、前記LEDヘッドと、前記LEDヘッドにより露光される感光体とを有することを特徴とする。
【0024】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と第2の金属層との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物層と第2の金属層が含む金属元素の酸化物層を含む領域を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜が第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、金属層を設けた第2の基板とを接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜を、第2の基板上の金属層と接触させる工程と
前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属の酸化物を含む領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0027】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
半導体薄膜と基板のうちの少なくとも一方に金属層を形成する工程と、
前記金属層の金属酸化膜を形成する工程と、
前記金属酸化膜と前記酸化膜の表面に形成された水の層を介して前記半導体薄膜と基板とを密着させる工程と、
前記基板及び半導体薄膜にシンターを施す工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
半導体薄膜と、基板上に設けた金属層とを有し、前記金属層の上に前記半導体薄膜を接合してなる半導体複合装置において、前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属層の酸化物を含む領域を形成したので、ボンディングの際に、半導体薄膜と金属層との間に水分を介在させ、水の表面張力を利用して半導体薄膜と金属層をボンディングする工程において、半導体薄膜と金属層の密着性が向上し、良好なボンディング強度が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1を示す模式図である。図1において、第1の基板101は、例えばSi基板であり、この第1の基板101の上には金属層102を設ける。この金属層102は、単層の金属層もしくはいくつかの金属を積層した金属層である。酸化物層103は、金属層102の元素を含む酸化物層および第2の材料からなる半導体薄膜104の元素を含む酸化物層である。半導体薄膜層104は、例えば、III−V族元素から構成される化合物半導体薄膜層であり、半導体エピタキシャル層の単層または積層である。酸化物層103は、金属層側に金属元素を含む金属酸化物層を、また、半導体薄膜側に半導体薄膜を構成する元素を含む酸化物層を有している。
【0030】
図2は、例えば、第2の基板から剥離された半導体薄膜104の構成例を示す。図2において、第1のコンタクト層201は、例えばn型GaAs層である。第1のクラッド層202は、例えばn型AlxGa1−xAs層である。活性層203は、例えばn型AlyGA1−yAs層である。第2のクラッド層204は、例えばp型AlzGa1−zAs層である。第2のコンタクト層205は、例えばp型GaAs層である。ここで、x、y、zの関係は、1≧x、z>y≧0である。
【0031】
図3(a)から図3(e)は、層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示している。図3(a)において、基板301は、例えば、GaAs基板であり、バッファ層302は、例えば、GaAsバッファー層である。剥離層303は、半導体薄膜層と選択的なエッチングが可能であり、例えば、AlAs層を示している。
【0032】
図3(b)に示すように、エッチングマスク311を半導体エピタキシャル基板上に設け、半導体薄膜層を複数の個別領域に分割するためのメサエッチング溝312を形成する。このメサエッチング溝312は少なくとも剥離層303が露出する深さとする。次に、図3(c)に示すように、個別の半導体薄膜層を剥離するための剥離層エッチングを行なう。エッチング液としては、例えば10%HF(弗化水素)を使うことができる。その他、半導体薄膜層/剥離層が選択エッチング可能な酸を用いてもよい。次に半導体薄膜を、金属層/金属酸化層を設けた別の基板、例えば金属層/金属酸化層を設けたSi基板上にボンディングする(図3(d))。
【0033】
ここで、金属層は、例えば、Pd層、Ni層、Au、Ge、Pt、Ti、Crのいずれかを1つ以上含む単層または積層若しくは合金層を含む金属層、又はPd層でコーティングしたAuを含む金属層、又はNi層でコーティングしたAuを含む金属層などを使うことができる。Auは酸化されにくいので、金属層がAuの場合は、非常に薄い(例えば、3―5nm)酸化膜または酸素を吸着した非常に薄い(例えば、3―5nm)Auの膜或いはこれらの複合層が生成される。金属層102の表面に酸素プラズマを照射し、金属表面に金属の酸化物を含む薄い酸化層を形成する。金属層の表面が金属で覆われている状態では、表面が疎水性であり、水分をはじいてしまう。しかし、最表面に金属層の酸化物層を薄く形成したため表面は親水性となり、よく濡れた状態ができ、半導体薄膜がボンディング領域に極めて良好に密着する状態を準備することができる。酸素原子は水分子と親和性が高いので、金属酸化物表面の酸化原子に水の分子が吸着するものと考えられる。金属層としては、上記金属の他にアルミも使用できる。ただし、アルミは一般的に表面が平坦化されにくいので、成膜条件を工夫して表面を平坦化するか、成膜後に表面の平坦化処理をするのが好ましい。
【0034】
金属酸化層103の厚さには特別の制限を設けなくともよいが、例えば半導体薄膜の裏面と金属層の間で電気的なコンタクトを形成する場合には、例えば1−10nmの範囲が好適である。これは、以下の理由による。半導体薄膜の裏面と金属層の間で電気的なコンタクトを形成する場合には、後述のように、半導体薄膜をボンディングした後、シンターを実施することにより、ボンディング界面付近の原子が移動する。シンターは、100−400℃にて、0.5−5時間行う。コンタクトを形成する際に、酸化層103が厚い場合は、酸化層を通して半導体薄膜層の原子や金属層の原子が酸化層を通過しない。したがって、相互に反応しないから、低抵抗のコンタクトを形成し難いためである。
【0035】
次に、例えば、水分を介して、半導体薄膜と金属層/金属酸化層を密着させてVDWB(Vander Waals Bonding)を行なう。次に、半導体薄膜上の支持体311を除去する(図3(e))。
【0036】
図4は、図3(e)の状態から、例えば、200℃/1hで、更にシンターを施した後の、半導体薄膜と金属層/金属酸化層のボンディング界面付近の状態を模式的に描いたものである。シンターを行う温度は、金属層103の融点よりも低い温度(例えば、Auは1064℃)である。金属と化合した酸化物分子あるいは酸素原子が金属中で拡散可能な温度及び時間を必要とする。図4に示すように、半導体薄膜のコンタクト層304と金属層102との間の金属酸化層103及びコンタクト層304表面の酸化層中に、金属層102表面付近の金属が拡散し、金属/半導体反応領域410を形成する。それにより、半導体薄膜と金属層間のボンディングが強固になるとともに、半導体薄膜と金属層間に低抵抗の電気的コンタクトが形成される。
【0037】
実施の形態1によれば、半導体薄膜を、異種基板上に金属層を介してボンディングする場合に、金属層表面に金属の酸化層を設ける。これにより、ボンディングの際に、半導体薄膜と金属層との間に水分を介在させ、水の表面張力を利用して半導体薄膜と金属層をボンディングする工程において、半導体薄膜と金属層の密着性が向上し、良好なボンディング強度が得られる。また、金属酸化層を設けることによって、半導体薄膜のコンタクト層(ボンディング層)と金属間の反応が緩和され、反応の進行によって形成されるヴォイドを低減するように制御でき、信頼性の高いボンディング界面が実現する。尚、本実施の形態では、半導体基板としてSi基板を用いる例を説明したが、これに代えてGaAs基板等の半導体基板、セラミックあるいはガラスなどの絶縁基板、銅板、ステンレス板又はアルミニウム板等の金属からなる導電性基板を用いることができる。基板として金属基板を用いた場合は、この上に新たに金属層を形成して酸化することなく、基板の表面に、例えば、ナノオーダのラフネスを準備して、基板自身を酸化しても良い。
【0038】
実施の形態2
図5は実施の形態2を示す。基板101は、例えばSi基板であり、このSi基板101の上に金属層102を形成し、更に、金属層102の表面には、金属層102の酸化層103を形成する。半導体薄膜104のコンタクト層下に設けた金属層501の下面には、金属酸化層502を形成する。実施の形態1との相違点は、半導体薄膜104側にも金属/金属酸化層を設けた点である。
【0039】
金属層501には、例えば、PdゃAuGe、Ni、Pt、Tiを含む金属層、Ni層、PdまたはNi層で被覆されたAuを含む金属層などを使うことができる。金属酸化層502は、実施の形態1で説明したように、例えば、酸素プラズマ照射によって形成することができる。金属酸化層502の厚さは、実施の形態1と同様、半導体薄膜/金属層のボンディング界面で電気的なコンタクトを形成する場合には、1−10nmの範囲で形成することが望ましい。
【0040】
図6は、図5の状態のものに対してシンター(例えば200℃/1h)を実施した後のボンディング界面付近の反応状態を示している。図6において、酸化層103と酸化層502の内部を金属が相互に拡散し、金属/金属の反応領域610が形成されている。
【0041】
実施の形態2では、実施の形態1に加えて、半導体薄膜側にも金属層/金属酸化層を形成したので、より密着性の高い接合界面が得られ、実施の形態1に加えて、半導体薄膜/金属間のコンタクト抵抗がより低い状態を実現できる。また、金属供給源が、半導体薄膜側と基板側の双方に存在しているので、金属酸化層内の金属の充分な拡散が実現され、強固なボンディングが得られると同時にヴォイドが形成されない。
【0042】
実施の形態3
図7は実施の形態3を示す。実施の形態3が、実施の形態1と異なる点は、半導体薄膜104側に金属層501/金属酸化層502を設けたことである。図7において、異種基板101は、例えばSi基板である。図8は、図7に示す形態のものに対して、シンター(例えば500℃/10分)を実施した後のボンディング界面付近の状態を模式的に示す。金属層が酸化層内を拡散し、基板との間で金属化合物710が形成されている。
【0043】
実施の形態3によれば、半導体薄膜側に金属層501/金属酸化層502を設けたので、より高温でシンター処理をすることができ、半導体薄膜/金属層間のコンタクト抵抗をより一層低減することができる。また、金属/Si間にはシリサイドが形成され強固なボンディングが得られる。
【0044】
図9は、本発明の半導体装置を搭載したLEDヘッドを説明するためのLEDヘッドの横断面図である。図9において、LEDヘッド100は、ベース部材101とこの上に固定されたLEDユニット102とを有する。このLEDユニット102は、前述の実施の形態1から実施の形態3で説明した各種LED/ドライバ複合チップのいずれかが使用される。したがって、その発光部102aとしては、前述のLEDエピフィルムが使用され、多数の発光素子が直線上に並んでいる。この発光部102aの発光部の上方には、発光部から出た光を集光する光学素子としてのロッドレンズアレイ103が配設されている。ロッドレンズアレイ103は、発光素子の列に沿って、ロッド状の光学レンズを多数配列した配列されたものであり、光学素子ホルダに相当するレンズホルダ104によって所定位置に保持されている。
【0045】
レンズホルダ104は、図9に示すように、ベース部材101及びLEDユニット102を覆うように形成されている。そして、ベース部材101、LEDユニット102、レンズホルダ104は、ベース部材101及びレイズホルダ104に形成された開口部101a及び104aを介して配設されるクランパ105によって一体的に挟持される。
【0046】
したがって、発光部102aで発生した光は、ロッドレンズアレイ103を通して所定の外部部材に照射される。このLEDヘッド100は、例えば、電子写真画像形成装置や電子写真コピー装置等の露光装置として使用される。
【0047】
上述のLEDヘッド100では、LEDユニット102として、前述の実施の形態で示したLED/トライバIC複合チップのいずれかが使用されるため、コンパクトで高品質、更には大幅な材料コストの低減が実現可能なLEDヘッドを提供することができる。
【0048】
図10は、本発明の半導体複合装置を利用したLEDヘッドを組み込んだ画像形成装置を示す。図10において、画像形成装置200は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各画像を、それぞれ形成するプロセスユニット201−204を有し、これらが記録媒体205の搬送経路の上流側から順に配置されている。これらプロセスユニット201−204の内部構成は共通なので、例えば、シアンのプロセスユニット203を例にとり、説明する。
【0049】
プロセスユニット203には、像担持体としての感光体ドラム203aが矢印方向に回転可能に配置され、この感光体ドラム203aの周囲には、その回転方向の上流から順に、感光体ドラム203aの表面に電荷を供給して帯電させる帯電装置203b、帯電された感光体ドラム203aの表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する露光装置203cが配設される。更に、静電潜像が形成された感光体ドラム203aの表面にシアンのトナーを付着させてトナー像を発生させる現像装置203dと、感光体ドラム203a上のトナーのトナー像を転写した際に残留したトナーを除去するクリーニング装置203eが配設される。なお、これら各装置に使用されるドラムまたはローラは、図示しない駆動源からギヤなどを経由して伝達される動力により回転する。
【0050】
画像形成装置200は、その下部に、紙などの記録媒体205を堆積した状態で収納する用紙カセット206を装着し、その上方には記録媒体205を1枚ずつ分離させて搬送するホッピングローラ207が配設されている。更に、記録媒体205の搬送方向において、ホッピングローラ207の下流側にはピンチローラ208、209と共に記録媒体205を挟持することによって、記録媒体205を搬送する搬送ローラ210及び記録媒体205の斜行を修正し、プロセスユニット201に搬送するレジストローラ211を配設している。これらのホッピングローラ207、搬送ローラ210及びレジストローラ211は、図示されない駆動源からギヤ等を介して伝達される動力により回転する。
【0051】
プロセスユニット201−204の各感光体ドラムに対向する位置には、それぞれ半導電性のゴム等により形成された転写ローラ212が配設されている。これら転写ローラ212には感光体ドラム203a上に付着されたトナーによるトナー像を、記録媒体205に転写する際、感光体ドラム201a−204aの表面電位とこれら各転写ローラ214の表面電位に差を持たせるための電位が印加される。
【0052】
定着装置213は加熱ローラとバックアップローラとを有し、記録媒体205上に転写されたトナーを加圧及び加熱することにより、トナー像を定着する。この下流の排出ローラ214、215は定着装置213から排出された記録媒体205を、排出部のピンチローラ216、217と共に挟持し、スタッカ部218に搬送する。これら定着装置213、排出ローラ214等は図示しない駆動源からギヤ等を経由して伝達される動力により回転される。ここで利用される露光装置203cには、前述のLEDヘッドが用いられる。
【0053】
上記構成の画像記録装置の動作を説明する。まず、用紙カセット206に堆積した状態で収納されている記録媒体205がホッピングローラ207によって、上から1枚ずつ分離されて搬送される。続いて、この記録媒体205は、搬送ローラ210、レジストローラ211及びピンチローラ208、209に挟持されて、プセスユニット201の感光体ドラム201aと転写ローラ212の間に搬送される。その後、記録媒体205は、感光体ドラム201aと転写ローラ212に挟持され、その記録面にトナー像が転写されると同時に感光体ドラム201aの回転によって搬送される。
【0054】
また、同様に、記録媒体はプロセスユニットを通過する。各露光装置201c−204cでは、対応の色の静電潜像を形成し、現像装置201d−204dによって静電潜像をトナー像に現像する。記録媒体205がプロセスユニット202−204を順次通過する過程で、各色のトナー像が、記録媒体205の記録面に順次重ね合せて転写される。そして、記録媒体205は、定着装置213へ入り、トナー像が定着された後、排出ローラ214、215及びピンチローラ216、217に挟持されて、画像記録装置200の外部のスタッカ部218へ排出される。以上の過程を経て、カラー画像が記録媒体205上に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態1を示す模式図である。
【図2】例えば、第1の基板から剥離された半導体薄膜の構成例を示す。
【図3a】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3b】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3c】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3d】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3e】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図4】図3(e)の状態から、シンターを施した後の、半導体薄膜と金属層/金属酸化層のボンディング界面付近の状態を示す。
【図5】実施の形態2を示す。
【図6】図5の状態のものに対してシンターを実施した後のボンディング界面付近の反応状態を示す。
【図7】実施の形態3を示す。
【図8】図7に示す形態のものに対して、シンターを実施した後のボンディング界面付近の状態を模式的に示す。
【図9】本発明の半導体装置を搭載したLEDヘッドを説明するためのLEDヘッドの横断面図である。
【図10】本発明の半導体複合装置を利用したLEDヘッドを組み込んだ画像形成装置を示す。
【図11】LEDチップを搭載した従来のLEDユニットの一例を示す斜視図である。
【図12】図11のLEDチップ2001の一部を示す平面図である。
【図13】図12の線A−Aに沿って見た断面図である。
【符号の説明】
【0056】
103 金属酸化層、
102 金属層、
304 コンタクト層、
410 金属/半導体反応領域、
501 金属層、
502 金属酸化層、
610 金属/金属反応領域、
710 金属化合物。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体複合装置、半導体複合装置の製造方法、半導体複合装置を使用したLEDヘッド及びこのLEDヘッドを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図11は、LED(発光ダイオード)チップを搭載した従来のLEDユニットの一例を示す斜視図である。図12は図20のLEDチップ2001の一部を示す平面図である。図13は、図12の線A−Aに沿って見た断面図である。LEDユニット2000は、図11に示すように、主に、複数のLEDを配列したLEDチップ2001との間、LEDを駆動制御するためのドライバICチップ2002、LEDチップとドライバ2001、LEDチップとドライバICチップ2002との間を電気的に接続するためのLED/IC間接続ワイヤ2003及びユニット基板2005から構成されている。LEDチップは図12に示すように主に、発光部2101、個別電極2102、ワイヤ接続のための個別電極パッド2103から構成される。個別電極パッド2103は、例えば、Au線をワイヤボンドするための十分なスペースを確保する必要があるので、パッドサイズを、例えば、100×100μm程度に選択する必要がある。1枚のウエハから取れるチップ数がチップコストを決める要因の1つであり、チップの設計では、チップ幅をいかに小さくするかが重要である。したがって、LEDチップやICチップ上でパッドが占める面積をできるだけ小さくしたり、ワイヤボンディングをなくすことが課題となっていた。
【0003】
【特許文献1】特開平11―186598号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記課題を解決する手段として例えば、発光素子を駆動制御するためのドライバICが形成されているSi基板上に、発光素子を含む半導体体薄膜をボンディングし、発光素子とドライバICを金属配線で結線する形態が考えられる。この場合には、半導体薄膜をどのようにして、異種基板上にボンディングするかが課題の1つとなる。
【0005】
たとえば、発光素子の配列を、その駆動ICが形成されているSi基板上にボンディングする形態では、Si基板上に設けた金属層上に発光素子を含む半導体薄膜をボンディングすれば便利であると考えられる。一方、半導体薄膜を異種基板にボンディングする場合には、半導体薄膜と異種基板との間の分子間力を利用したボンディング方法が考えられる。この分子間力(ファンデルワールス力、Vander Waals forces)を使ったボンディングでは、親水化したボンディング面を密に接して、ボンディング面同士を水素結合によってボンディングさせることが考えられる。しかしながら、金属表面は疎水性であることが多く、半導体薄膜と金属との分子間力を使ったボンディングでは、どのような接触面を準備すればよいか明確ではなかった。
【0006】
本発明では、半導体薄膜と異種基板間のボンディングにおいて、半導体薄膜と金属との分子間力を利用した安定なボンディング特性が得られるボンディング形態を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の半導体複合装置は、半導体薄膜と、
金属面を有するとともに、前記金属面上に前記半導体薄膜が接合される基板と、
前記半導体薄膜と前記金属面との間に、前記金属面を形成する金属の酸化物を含む領域とを有することを特徴とする。
【0008】
前記金属面は、基板上に設けられた金属層の表面であることを特徴とする。
【0009】
金属面は、Pd、NiGe、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする。
【0010】
金属面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備えたことを特徴とする。
【0011】
半導体薄膜が基板上に接合してなる半導体複合装置において、
半導体薄膜の基板側表面には第1の金属層を備え、
第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属面を備え、
第1の金属層と前記金属面と間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物と、前記金属面が含む金属元素の酸化物を含む領域とを備えていることを特徴とする。
【0012】
前記金属面は、基板上に設けられた第2の金属層の表面であることを特徴とする。
【0013】
金属面は、Pd、NiGe、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする。
【0014】
金属面は、Pd層又はNi層を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明の別の半導体装置は、第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜を、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
第2の基板に対向する前記半導体薄膜の表面に、第1の金属層を備え、
前記第1の金属層と第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を備えることを特徴とする。
【0016】
前記第1の金属層は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr又はAuを含むことを特徴とする。
【0017】
前記第1の金属層の表面に、Ni層又はPd層を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明のLEDヘッドは前記半導体複合装置を備えることを特徴とする。
【0019】
前記半導体薄膜には、発光素子と、受光素子と、トランジスタ素子と、回路素子と、集積回路とのうち少なくとも1つが形成されていることを特徴とする。
【0020】
前記半導体薄膜内に形成された発光素子は、例えば、発光ダイオード(LED)であることを特徴とする。
【0021】
前記半導体薄膜内に形成された発光素子は、例えば、レーザダイオード(LD)であることを特徴とする。
【0022】
前記LEDヘッドは、前記半導体複合装置が出力する光を調整する光学手段とを備えたことを特徴とする。
【0023】
本発明のLEDヘッドを用いた画像形成装置は、前記LEDヘッドと、前記LEDヘッドにより露光される感光体とを有することを特徴とする。
【0024】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と第2の金属層との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物層と第2の金属層が含む金属元素の酸化物層を含む領域を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜が第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、金属層を設けた第2の基板とを接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜を、第2の基板上の金属層と接触させる工程と
前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属の酸化物を含む領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
【0027】
本発明の半導体複合装置の製造方法は、
半導体薄膜と基板のうちの少なくとも一方に金属層を形成する工程と、
前記金属層の金属酸化膜を形成する工程と、
前記金属酸化膜と前記酸化膜の表面に形成された水の層を介して前記半導体薄膜と基板とを密着させる工程と、
前記基板及び半導体薄膜にシンターを施す工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
半導体薄膜と、基板上に設けた金属層とを有し、前記金属層の上に前記半導体薄膜を接合してなる半導体複合装置において、前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属層の酸化物を含む領域を形成したので、ボンディングの際に、半導体薄膜と金属層との間に水分を介在させ、水の表面張力を利用して半導体薄膜と金属層をボンディングする工程において、半導体薄膜と金属層の密着性が向上し、良好なボンディング強度が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1を示す模式図である。図1において、第1の基板101は、例えばSi基板であり、この第1の基板101の上には金属層102を設ける。この金属層102は、単層の金属層もしくはいくつかの金属を積層した金属層である。酸化物層103は、金属層102の元素を含む酸化物層および第2の材料からなる半導体薄膜104の元素を含む酸化物層である。半導体薄膜層104は、例えば、III−V族元素から構成される化合物半導体薄膜層であり、半導体エピタキシャル層の単層または積層である。酸化物層103は、金属層側に金属元素を含む金属酸化物層を、また、半導体薄膜側に半導体薄膜を構成する元素を含む酸化物層を有している。
【0030】
図2は、例えば、第2の基板から剥離された半導体薄膜104の構成例を示す。図2において、第1のコンタクト層201は、例えばn型GaAs層である。第1のクラッド層202は、例えばn型AlxGa1−xAs層である。活性層203は、例えばn型AlyGA1−yAs層である。第2のクラッド層204は、例えばp型AlzGa1−zAs層である。第2のコンタクト層205は、例えばp型GaAs層である。ここで、x、y、zの関係は、1≧x、z>y≧0である。
【0031】
図3(a)から図3(e)は、層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示している。図3(a)において、基板301は、例えば、GaAs基板であり、バッファ層302は、例えば、GaAsバッファー層である。剥離層303は、半導体薄膜層と選択的なエッチングが可能であり、例えば、AlAs層を示している。
【0032】
図3(b)に示すように、エッチングマスク311を半導体エピタキシャル基板上に設け、半導体薄膜層を複数の個別領域に分割するためのメサエッチング溝312を形成する。このメサエッチング溝312は少なくとも剥離層303が露出する深さとする。次に、図3(c)に示すように、個別の半導体薄膜層を剥離するための剥離層エッチングを行なう。エッチング液としては、例えば10%HF(弗化水素)を使うことができる。その他、半導体薄膜層/剥離層が選択エッチング可能な酸を用いてもよい。次に半導体薄膜を、金属層/金属酸化層を設けた別の基板、例えば金属層/金属酸化層を設けたSi基板上にボンディングする(図3(d))。
【0033】
ここで、金属層は、例えば、Pd層、Ni層、Au、Ge、Pt、Ti、Crのいずれかを1つ以上含む単層または積層若しくは合金層を含む金属層、又はPd層でコーティングしたAuを含む金属層、又はNi層でコーティングしたAuを含む金属層などを使うことができる。Auは酸化されにくいので、金属層がAuの場合は、非常に薄い(例えば、3―5nm)酸化膜または酸素を吸着した非常に薄い(例えば、3―5nm)Auの膜或いはこれらの複合層が生成される。金属層102の表面に酸素プラズマを照射し、金属表面に金属の酸化物を含む薄い酸化層を形成する。金属層の表面が金属で覆われている状態では、表面が疎水性であり、水分をはじいてしまう。しかし、最表面に金属層の酸化物層を薄く形成したため表面は親水性となり、よく濡れた状態ができ、半導体薄膜がボンディング領域に極めて良好に密着する状態を準備することができる。酸素原子は水分子と親和性が高いので、金属酸化物表面の酸化原子に水の分子が吸着するものと考えられる。金属層としては、上記金属の他にアルミも使用できる。ただし、アルミは一般的に表面が平坦化されにくいので、成膜条件を工夫して表面を平坦化するか、成膜後に表面の平坦化処理をするのが好ましい。
【0034】
金属酸化層103の厚さには特別の制限を設けなくともよいが、例えば半導体薄膜の裏面と金属層の間で電気的なコンタクトを形成する場合には、例えば1−10nmの範囲が好適である。これは、以下の理由による。半導体薄膜の裏面と金属層の間で電気的なコンタクトを形成する場合には、後述のように、半導体薄膜をボンディングした後、シンターを実施することにより、ボンディング界面付近の原子が移動する。シンターは、100−400℃にて、0.5−5時間行う。コンタクトを形成する際に、酸化層103が厚い場合は、酸化層を通して半導体薄膜層の原子や金属層の原子が酸化層を通過しない。したがって、相互に反応しないから、低抵抗のコンタクトを形成し難いためである。
【0035】
次に、例えば、水分を介して、半導体薄膜と金属層/金属酸化層を密着させてVDWB(Vander Waals Bonding)を行なう。次に、半導体薄膜上の支持体311を除去する(図3(e))。
【0036】
図4は、図3(e)の状態から、例えば、200℃/1hで、更にシンターを施した後の、半導体薄膜と金属層/金属酸化層のボンディング界面付近の状態を模式的に描いたものである。シンターを行う温度は、金属層103の融点よりも低い温度(例えば、Auは1064℃)である。金属と化合した酸化物分子あるいは酸素原子が金属中で拡散可能な温度及び時間を必要とする。図4に示すように、半導体薄膜のコンタクト層304と金属層102との間の金属酸化層103及びコンタクト層304表面の酸化層中に、金属層102表面付近の金属が拡散し、金属/半導体反応領域410を形成する。それにより、半導体薄膜と金属層間のボンディングが強固になるとともに、半導体薄膜と金属層間に低抵抗の電気的コンタクトが形成される。
【0037】
実施の形態1によれば、半導体薄膜を、異種基板上に金属層を介してボンディングする場合に、金属層表面に金属の酸化層を設ける。これにより、ボンディングの際に、半導体薄膜と金属層との間に水分を介在させ、水の表面張力を利用して半導体薄膜と金属層をボンディングする工程において、半導体薄膜と金属層の密着性が向上し、良好なボンディング強度が得られる。また、金属酸化層を設けることによって、半導体薄膜のコンタクト層(ボンディング層)と金属間の反応が緩和され、反応の進行によって形成されるヴォイドを低減するように制御でき、信頼性の高いボンディング界面が実現する。尚、本実施の形態では、半導体基板としてSi基板を用いる例を説明したが、これに代えてGaAs基板等の半導体基板、セラミックあるいはガラスなどの絶縁基板、銅板、ステンレス板又はアルミニウム板等の金属からなる導電性基板を用いることができる。基板として金属基板を用いた場合は、この上に新たに金属層を形成して酸化することなく、基板の表面に、例えば、ナノオーダのラフネスを準備して、基板自身を酸化しても良い。
【0038】
実施の形態2
図5は実施の形態2を示す。基板101は、例えばSi基板であり、このSi基板101の上に金属層102を形成し、更に、金属層102の表面には、金属層102の酸化層103を形成する。半導体薄膜104のコンタクト層下に設けた金属層501の下面には、金属酸化層502を形成する。実施の形態1との相違点は、半導体薄膜104側にも金属/金属酸化層を設けた点である。
【0039】
金属層501には、例えば、PdゃAuGe、Ni、Pt、Tiを含む金属層、Ni層、PdまたはNi層で被覆されたAuを含む金属層などを使うことができる。金属酸化層502は、実施の形態1で説明したように、例えば、酸素プラズマ照射によって形成することができる。金属酸化層502の厚さは、実施の形態1と同様、半導体薄膜/金属層のボンディング界面で電気的なコンタクトを形成する場合には、1−10nmの範囲で形成することが望ましい。
【0040】
図6は、図5の状態のものに対してシンター(例えば200℃/1h)を実施した後のボンディング界面付近の反応状態を示している。図6において、酸化層103と酸化層502の内部を金属が相互に拡散し、金属/金属の反応領域610が形成されている。
【0041】
実施の形態2では、実施の形態1に加えて、半導体薄膜側にも金属層/金属酸化層を形成したので、より密着性の高い接合界面が得られ、実施の形態1に加えて、半導体薄膜/金属間のコンタクト抵抗がより低い状態を実現できる。また、金属供給源が、半導体薄膜側と基板側の双方に存在しているので、金属酸化層内の金属の充分な拡散が実現され、強固なボンディングが得られると同時にヴォイドが形成されない。
【0042】
実施の形態3
図7は実施の形態3を示す。実施の形態3が、実施の形態1と異なる点は、半導体薄膜104側に金属層501/金属酸化層502を設けたことである。図7において、異種基板101は、例えばSi基板である。図8は、図7に示す形態のものに対して、シンター(例えば500℃/10分)を実施した後のボンディング界面付近の状態を模式的に示す。金属層が酸化層内を拡散し、基板との間で金属化合物710が形成されている。
【0043】
実施の形態3によれば、半導体薄膜側に金属層501/金属酸化層502を設けたので、より高温でシンター処理をすることができ、半導体薄膜/金属層間のコンタクト抵抗をより一層低減することができる。また、金属/Si間にはシリサイドが形成され強固なボンディングが得られる。
【0044】
図9は、本発明の半導体装置を搭載したLEDヘッドを説明するためのLEDヘッドの横断面図である。図9において、LEDヘッド100は、ベース部材101とこの上に固定されたLEDユニット102とを有する。このLEDユニット102は、前述の実施の形態1から実施の形態3で説明した各種LED/ドライバ複合チップのいずれかが使用される。したがって、その発光部102aとしては、前述のLEDエピフィルムが使用され、多数の発光素子が直線上に並んでいる。この発光部102aの発光部の上方には、発光部から出た光を集光する光学素子としてのロッドレンズアレイ103が配設されている。ロッドレンズアレイ103は、発光素子の列に沿って、ロッド状の光学レンズを多数配列した配列されたものであり、光学素子ホルダに相当するレンズホルダ104によって所定位置に保持されている。
【0045】
レンズホルダ104は、図9に示すように、ベース部材101及びLEDユニット102を覆うように形成されている。そして、ベース部材101、LEDユニット102、レンズホルダ104は、ベース部材101及びレイズホルダ104に形成された開口部101a及び104aを介して配設されるクランパ105によって一体的に挟持される。
【0046】
したがって、発光部102aで発生した光は、ロッドレンズアレイ103を通して所定の外部部材に照射される。このLEDヘッド100は、例えば、電子写真画像形成装置や電子写真コピー装置等の露光装置として使用される。
【0047】
上述のLEDヘッド100では、LEDユニット102として、前述の実施の形態で示したLED/トライバIC複合チップのいずれかが使用されるため、コンパクトで高品質、更には大幅な材料コストの低減が実現可能なLEDヘッドを提供することができる。
【0048】
図10は、本発明の半導体複合装置を利用したLEDヘッドを組み込んだ画像形成装置を示す。図10において、画像形成装置200は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各画像を、それぞれ形成するプロセスユニット201−204を有し、これらが記録媒体205の搬送経路の上流側から順に配置されている。これらプロセスユニット201−204の内部構成は共通なので、例えば、シアンのプロセスユニット203を例にとり、説明する。
【0049】
プロセスユニット203には、像担持体としての感光体ドラム203aが矢印方向に回転可能に配置され、この感光体ドラム203aの周囲には、その回転方向の上流から順に、感光体ドラム203aの表面に電荷を供給して帯電させる帯電装置203b、帯電された感光体ドラム203aの表面に選択的に光を照射して静電潜像を形成する露光装置203cが配設される。更に、静電潜像が形成された感光体ドラム203aの表面にシアンのトナーを付着させてトナー像を発生させる現像装置203dと、感光体ドラム203a上のトナーのトナー像を転写した際に残留したトナーを除去するクリーニング装置203eが配設される。なお、これら各装置に使用されるドラムまたはローラは、図示しない駆動源からギヤなどを経由して伝達される動力により回転する。
【0050】
画像形成装置200は、その下部に、紙などの記録媒体205を堆積した状態で収納する用紙カセット206を装着し、その上方には記録媒体205を1枚ずつ分離させて搬送するホッピングローラ207が配設されている。更に、記録媒体205の搬送方向において、ホッピングローラ207の下流側にはピンチローラ208、209と共に記録媒体205を挟持することによって、記録媒体205を搬送する搬送ローラ210及び記録媒体205の斜行を修正し、プロセスユニット201に搬送するレジストローラ211を配設している。これらのホッピングローラ207、搬送ローラ210及びレジストローラ211は、図示されない駆動源からギヤ等を介して伝達される動力により回転する。
【0051】
プロセスユニット201−204の各感光体ドラムに対向する位置には、それぞれ半導電性のゴム等により形成された転写ローラ212が配設されている。これら転写ローラ212には感光体ドラム203a上に付着されたトナーによるトナー像を、記録媒体205に転写する際、感光体ドラム201a−204aの表面電位とこれら各転写ローラ214の表面電位に差を持たせるための電位が印加される。
【0052】
定着装置213は加熱ローラとバックアップローラとを有し、記録媒体205上に転写されたトナーを加圧及び加熱することにより、トナー像を定着する。この下流の排出ローラ214、215は定着装置213から排出された記録媒体205を、排出部のピンチローラ216、217と共に挟持し、スタッカ部218に搬送する。これら定着装置213、排出ローラ214等は図示しない駆動源からギヤ等を経由して伝達される動力により回転される。ここで利用される露光装置203cには、前述のLEDヘッドが用いられる。
【0053】
上記構成の画像記録装置の動作を説明する。まず、用紙カセット206に堆積した状態で収納されている記録媒体205がホッピングローラ207によって、上から1枚ずつ分離されて搬送される。続いて、この記録媒体205は、搬送ローラ210、レジストローラ211及びピンチローラ208、209に挟持されて、プセスユニット201の感光体ドラム201aと転写ローラ212の間に搬送される。その後、記録媒体205は、感光体ドラム201aと転写ローラ212に挟持され、その記録面にトナー像が転写されると同時に感光体ドラム201aの回転によって搬送される。
【0054】
また、同様に、記録媒体はプロセスユニットを通過する。各露光装置201c−204cでは、対応の色の静電潜像を形成し、現像装置201d−204dによって静電潜像をトナー像に現像する。記録媒体205がプロセスユニット202−204を順次通過する過程で、各色のトナー像が、記録媒体205の記録面に順次重ね合せて転写される。そして、記録媒体205は、定着装置213へ入り、トナー像が定着された後、排出ローラ214、215及びピンチローラ216、217に挟持されて、画像記録装置200の外部のスタッカ部218へ排出される。以上の過程を経て、カラー画像が記録媒体205上に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の実施の形態1を示す模式図である。
【図2】例えば、第1の基板から剥離された半導体薄膜の構成例を示す。
【図3a】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3b】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3c】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3d】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図3e】層304−308からなる半導体薄膜を形成する工程の一例を示す。
【図4】図3(e)の状態から、シンターを施した後の、半導体薄膜と金属層/金属酸化層のボンディング界面付近の状態を示す。
【図5】実施の形態2を示す。
【図6】図5の状態のものに対してシンターを実施した後のボンディング界面付近の反応状態を示す。
【図7】実施の形態3を示す。
【図8】図7に示す形態のものに対して、シンターを実施した後のボンディング界面付近の状態を模式的に示す。
【図9】本発明の半導体装置を搭載したLEDヘッドを説明するためのLEDヘッドの横断面図である。
【図10】本発明の半導体複合装置を利用したLEDヘッドを組み込んだ画像形成装置を示す。
【図11】LEDチップを搭載した従来のLEDユニットの一例を示す斜視図である。
【図12】図11のLEDチップ2001の一部を示す平面図である。
【図13】図12の線A−Aに沿って見た断面図である。
【符号の説明】
【0056】
103 金属酸化層、
102 金属層、
304 コンタクト層、
410 金属/半導体反応領域、
501 金属層、
502 金属酸化層、
610 金属/金属反応領域、
710 金属化合物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体薄膜と、
金属面を有するとともに、前記金属面上に前記半導体薄膜が接合される基板と、
前記半導体薄膜と前記金属面との間に前記金属面を形成する金属の酸化物を含む領域とを有することを特徴とする半導体複合装置。
【請求項2】
前記金属面は、基板上に設けられた金属層の表面であることを特徴とする請求項1に記載の半導体複合装置。
【請求項3】
前記金属面は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体複合装置。
【請求項4】
前記金属面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備えたことを特徴とする請求項2に記載の半導体複合装置。
【請求項5】
半導体薄膜が基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の基板側表面には第1の金属層を備え、
前記基板の半導体薄膜側には金属面を備え、
前記第1の金属層と前記金属面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物と、前記金属面が含む金属元素の酸化物とを含む領域を備えていることを特徴とする半導体複合装置。
【請求項6】
前記金属面は、基板上に設けられた第2の金属層の表面であることを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項7】
前記金属面は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項8】
前記金属面は、Pd層又はNi層を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項9】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜が第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
第2の基板に対向する前記半導体薄膜の表面に、第1の金属層を備え、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を備えることを特徴とする半導体複合装置。
【請求項10】
前記第1の金属層は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr又はAuを含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体複合装置。
【請求項11】
前記第1の金属層の表面に、Ni層又はPd層を含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体複合装置。
【請求項12】
前記半導体薄膜には、発光素子と、受光素子と、トランジスタ素子と、回路素子と、集積回路の少なくとも1つが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の半導体複合装置。
【請求項13】
前記発光素子が発光ダイオード(LED)であることを特徴とする請求項12に記載の半導体複合装置。
【請求項14】
前記発光素子がレーザダイオード(LD)であることを特徴とする請求項12に記載の半導体複合装置。
【請求項15】
請求項1に記載の半導体複合装置を備えたことを特徴とするLEDヘッド。
【請求項16】
請求項13に記載の半導体複合装置と、
前記半導体複合装置が出力する光を調整する光学手段とを備えたことを特徴とするLEDヘッド。
【請求項17】
請求項12に記載のLEDヘッドと、
前記ヘッドにより露光される感光体とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、金属層を設けた第2の基板とを接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜を、第2の基板上の金属層と接触させる工程と
前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属の酸化物を含む領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項19】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と第2の金属層との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物層と、第2の金属層が含む金属元素の酸化物層とを含む領域を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項20】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜を、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項21】
半導体薄膜と基板のうちの少なくとも一方に金属層を形成する工程と、
前記金属層の金属酸化膜を形成する工程と、
前記金属酸化膜と前記酸化膜の表面に形成された水の層を介して前記半導体薄膜と基板とを密着させる工程と、
前記基板及び半導体薄膜にシンターを施す工程とを有することを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項1】
半導体薄膜と、
金属面を有するとともに、前記金属面上に前記半導体薄膜が接合される基板と、
前記半導体薄膜と前記金属面との間に前記金属面を形成する金属の酸化物を含む領域とを有することを特徴とする半導体複合装置。
【請求項2】
前記金属面は、基板上に設けられた金属層の表面であることを特徴とする請求項1に記載の半導体複合装置。
【請求項3】
前記金属面は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体複合装置。
【請求項4】
前記金属面にPd層とNi層のうちのいずれか1つを備えたことを特徴とする請求項2に記載の半導体複合装置。
【請求項5】
半導体薄膜が基板上に接合してなる半導体複合装置において、
前記半導体薄膜の基板側表面には第1の金属層を備え、
前記基板の半導体薄膜側には金属面を備え、
前記第1の金属層と前記金属面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物と、前記金属面が含む金属元素の酸化物とを含む領域を備えていることを特徴とする半導体複合装置。
【請求項6】
前記金属面は、基板上に設けられた第2の金属層の表面であることを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項7】
前記金属面は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr及びAuからなる群のうちの1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項8】
前記金属面は、Pd層又はNi層を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体複合装置。
【請求項9】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜が第2の基板上に接合してなる半導体複合装置において、
第2の基板に対向する前記半導体薄膜の表面に、第1の金属層を備え、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を備えることを特徴とする半導体複合装置。
【請求項10】
前記第1の金属層は、Pd、Ni、Ge、Pt、Ti、Cr又はAuを含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体複合装置。
【請求項11】
前記第1の金属層の表面に、Ni層又はPd層を含むことを特徴とする請求項9に記載の半導体複合装置。
【請求項12】
前記半導体薄膜には、発光素子と、受光素子と、トランジスタ素子と、回路素子と、集積回路の少なくとも1つが形成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の半導体複合装置。
【請求項13】
前記発光素子が発光ダイオード(LED)であることを特徴とする請求項12に記載の半導体複合装置。
【請求項14】
前記発光素子がレーザダイオード(LD)であることを特徴とする請求項12に記載の半導体複合装置。
【請求項15】
請求項1に記載の半導体複合装置を備えたことを特徴とするLEDヘッド。
【請求項16】
請求項13に記載の半導体複合装置と、
前記半導体複合装置が出力する光を調整する光学手段とを備えたことを特徴とするLEDヘッド。
【請求項17】
請求項12に記載のLEDヘッドと、
前記ヘッドにより露光される感光体とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、金属層を設けた第2の基板とを接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜を、第2の基板上の金属層と接触させる工程と
前記半導体薄膜と前記金属層との間に前記金属の酸化物を含む領域を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項19】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜と、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第2の基板の半導体薄膜側には第2の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と第2の金属層との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物層と、第2の金属層が含む金属元素の酸化物層とを含む領域を形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項20】
第1の基板上に形成した半導体層を第1の基板から剥離してなる半導体薄膜を、第2の基板上に接合してなる半導体複合装置の製造方法において、
前記半導体薄膜の第2の基板側表面には第1の金属層を設ける工程と、
前記第1の金属層と、前記第2の基板の表面との間に、第1の金属層が含む金属元素の酸化物を含む領域を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【請求項21】
半導体薄膜と基板のうちの少なくとも一方に金属層を形成する工程と、
前記金属層の金属酸化膜を形成する工程と、
前記金属酸化膜と前記酸化膜の表面に形成された水の層を介して前記半導体薄膜と基板とを密着させる工程と、
前記基板及び半導体薄膜にシンターを施す工程とを有することを特徴とする半導体複合装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図3e】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−82260(P2006−82260A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−266834(P2004−266834)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(500002571)株式会社沖デジタルイメージング (186)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(500002571)株式会社沖デジタルイメージング (186)
【Fターム(参考)】
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