説明

反応容器とこの反応容器を用いた分析装置

【課題】液体試料の微量化が可能な反応容器と小型化が可能な分析装置を提供すること。
【解決手段】側壁と底壁とを有し、検体と試薬とを含む液体試料が分注され、液体試料が反応した反応液を保持する反応容器と分析装置。反応容器15は、側壁上部の水平方向の断面積を側壁下部の水平方向の断面積よりも大きく設定して積み重ね可能とし、底壁の一部又は全部を金属薄膜15bとした。分析装置は、反応容器の金属薄膜を透明な恒温液Ltに浸し、液体試料を所定温度に保持する恒温槽9と、恒温槽を介して金属薄膜に臨界角以上の入射角で光を照射する光源6aと、金属薄膜によって反射された光を受光する受光素子6dと、金属薄膜に照射された光の表面プラズモン共鳴の共鳴角から反応液の屈折率を算出し、測定しておいた共鳴角における反応液の屈折率と吸光度との関係並びに吸光度と反応液の物質濃度との関係から反応液の物質濃度を求める制御部とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、反応容器とこの反応容器を用いた分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、血液等の生体試料(検体)を分析する分析装置は、反応容器に検体と試薬とをそれぞれ分注して反応させ、この反応液の吸光度を光電的に測定することによって反応液中の物質濃度を分析している。このとき、分析装置は、測定機構の簡略化の点で優れていることから反応液を反応容器に入れたままで測光する方式を採用し、種々の反応容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特公平1−21455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の反応容器は、反応液の吸光度を測定するため直径2〜3mmの光束を反応液に透過させる必要がある。このため、従来の反応容器は、反応液の量を少なくとも数十μL必要とし、患者の肉体的負担軽減のための検体の微量化に伴う小型化が難しく、分析装置の小型化も難しいという問題があった。また、分析装置は、一度に多数の検体を扱う関係上、反応容器を多数使用するため、これら多数の反応容器を収容する広いスペースを必要とし、小型化が難しかった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液体試料の微量化が可能な反応容器と小型化が可能な分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に係る反応容器は、側壁と底壁とを有し、検体と試薬とを含む液体試料が分注され、前記液体試料が反応した反応液を保持する反応容器であって、前記側壁上部の水平方向の断面積を前記側壁下部の水平方向の断面積よりも大きく設定して積み重ね可能とすると共に、前記底壁の一部又は全部を金属薄膜としたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る反応容器は、上記の発明において、前記側壁は、積み重ねた他の容器の側壁との間に隙間を形成する凸部が外面に設けられていることを特徴とする。
【0008】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項3に係る分析装置は、容器に保持された検体と試薬とを含む液体試料を反応させ、反応液を分析する分析装置であって、前記反応容器の前記金属薄膜を透明な恒温液に浸し、前記液体試料を所定温度に保持する恒温槽と、前記恒温槽を介して前記金属薄膜に臨界角以上の入射角で光を照射する光源と、前記金属薄膜によって反射された光を受光する受光素子と、前記金属薄膜に照射された光の表面プラズモン共鳴の共鳴角から前記反応液の屈折率を算出し、予め測定しておいた前記共鳴角における前記反応液の屈折率と吸光度との関係並びに前記吸光度と前記反応液の物質濃度との関係から前記反応液の物質濃度を求める制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項4に係る分析装置は、上記の発明において、更に、前記反応容器を複数積み重ねて収納し、1つずつ供給する容器供給装置を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項5に係る分析装置は、上記の発明において、更に、測定が終了した前記反応容器を廃棄する廃棄装置を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる反応容器は、底壁の一部又は全部を金属薄膜としたので、表面プラズモン共鳴を利用することによって微量の液体試料であっても分析できるため、小型化が可能となる。また、この反応容器を用いた本発明の分析装置は、反応容器の金属薄膜を透明な恒温液に浸し、前記液体試料を所定温度に保持する恒温槽と、前記恒温槽を介して前記金属薄膜に臨界角以上の入射角で光を照射する光源と、前記金属薄膜によって反射された光を受光する受光素子と、前記金属薄膜に照射された光の表面プラズモン共鳴の共鳴角から前記反応液の屈折率を算出し、予め測定しておいた前記共鳴角における前記反応液の屈折率と吸光度との関係並びに前記吸光度と前記反応液の物質濃度との関係から前記反応液の物質濃度を求める制御部とを備えた。このため、本発明の分析装置は、検体を含む液体試料が微量であっても分析することができる。また、小型化される反応容器は、側壁上部の水平方向の断面積を前記側壁下部の水平方向の断面積よりも大きく設定して積み重ね可能とした。このため、本発明の分析装置は、複数の反応容器であってもスペースを取ることなくコンパクトに収容できるため、小型化が可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の反応容器とこの反応容器を用いた分析装置にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の分析装置の実施の形態を示す自動分析装置の概略構成図である。図2は、図1の自動分析装置の測光部、恒温槽及び測光部近傍のターンテーブルを断面にして示す拡大図である。図3は、図1の自動分析装置で使用する本発明の反応容器の斜視図である。
【0013】
自動分析装置1は、図1に示すように、ターンテーブル2の周囲並びに下部に試料分注部3、試薬分注部4、攪拌部5、測光部6、廃棄装置7、容器供給装置8及び恒温槽9が配置され、制御部11と記憶部12を備えている。
【0014】
ターンテーブル2は、駆動手段2aによって回転軸2bを中心として回転され、外縁側は周方向に沿って反応容器15が等間隔で配置されている。ターンテーブル2は、図2に示すように、反応容器15を配置する部分に開口2cが形成されている。ここで、ターンテーブル2は、1回転毎に反応容器15の1個分多く回転する。即ち、図1に示すターンテーブル2は、周方向に16個の反応容器15が配置されているが、1回転したときは360°ではなく360°+反応容器15の1個分(=22.5°)多く回転する。
【0015】
試料分注部3は、血清等の生体試料(検体)を反応容器15に分注する部分であり、分注アーム3aの先端にプローブが設けられている。
【0016】
試薬分注部4は、試薬を反応容器15に分注する部分であり、分注アーム4aの先端に設けたプローブが所定の試薬容器から試薬を順次反応容器15に分注する。ここで、試薬分注部4は、図1に示す自動分析装置1では一箇所であるが、二箇所以上に設けて二種類以上の試薬を使用できるようにしてもよい。
【0017】
攪拌部5は、反応容器15に分注された検体と試薬とを含む液体試料を攪拌する部分であり、例えば、ターンテーブル2の外縁下部に配置した音波発生素子によって反応容器15に保持された液体試料を音波によって非接触で攪拌する。
【0018】
測光部6は、図2に示すように、光源6a、レンズ6b、駆動部6c及び受光素子6dを有している。光源6aは、反応容器15の金属薄膜15bにp偏光した光を臨界角以上の入射角となるように照射する。レンズ6bは、光源6aが出射した光を集光させて金属薄膜15bの下面に照射する。駆動部6cは、光源6aの向きを変えることにより金属薄膜15bに入射する光の入射角を臨界角以上の角度範囲で連続的に変化させるアクチュエータであり、入射角を高精度に設定し、変更し得る角度ステージ等が使用される。受光素子6dは、金属薄膜15bが反射した光を受光し、吸光度に関する光信号として制御部11に出力する。ここで、入射角が測定できれば、受光素子6dが受光した反射光の反射角から入射角を求めてもよい。
【0019】
廃棄装置7は、ターンテーブル2の回転によって搬送されてくる分析が終了した反応容器15を廃棄する。
【0020】
容器供給装置8は、図4及び図5に示すように、反応容器15の収納部8a、アーム8b,8c及びアーム8b,8cを個別に駆動する駆動部8dを備えている。アーム8b,8cは、先端部分が反応容器15の本体15aの側面形状に合わせて半円形に切り欠かれている。容器供給装置8は、収納部8aに収納した複数の反応容器15をアーム8bによって支持し、駆動部8dによってアーム8b,8cを図中左右方向に移動させることにより、反応容器15をターンテーブル2の開口2cに1つずつ供給する。
【0021】
恒温槽9は、測光部6の光源6aが出射した光を金属薄膜15bに照射し、その反射光を受光素子6dで受光可能なように光学的に透明な素材からリング状に成形されており、ターンテーブル2の開口2cの下部に配置されている。恒温槽9は、図2に示すように、透明で、検体と試薬との反応液Lrや空気よりも屈折率の大きい、例えば、セダー油等の恒温液Ltを保持すると共に、温度制御装置10によって恒温液Ltを所定温度、例えば、37℃に保持している。従って、光源6aが出射した光は、恒温液Ltに入射する際に屈折し、臨界角以上の入射角となるように反応容器15の金属薄膜15bに照射される。また、反応容器15に分注された検体と試薬とを含む液体試料も37℃に保持される。このため、自動分析装置1は、反応容器15によって反応液Lrの共鳴角、従って反応液Lrの物質濃度を精度よく求めることができる。
【0022】
制御部11は、試料分注部3、試薬分注部4、攪拌部5、測光部6、廃棄装置7及び容器供給装置8と接続され、例えば、マイクロコンピュータ等が使用される。制御部11は、自動分析装置1の各部の作動を制御する。このとき、制御部11は、駆動部6cに出力する駆動信号をもとに金属薄膜15bにおける光の反射率が激減した際の金属薄膜15bへ入射する光の入射角θを測定する。この入射角θが、表面プラズモン共鳴現象が生じたときの共鳴角θspである。また、制御部11は、測定した共鳴角θspと既知の値から反応液Lrの屈折率を算出し、記憶部12に記憶した校正曲線等から反応液Lrの物質濃度を求める。記憶部12は、予め反応容器15に分注された検体と試薬との反応液Lrの屈折率と吸光度とに基づいて予め作成された校正曲線や校正表等が記憶されている。
【0023】
反応容器15は、図3に示すように、円錐の頂部を切除した逆円錐台形状の部材からなる本体15aを側壁とし、本体15aの底面を金或いは銀等からなる厚さ数十nmの金属薄膜15bで覆って底壁としたものである。反応容器15は、使い捨てタイプの容器であり、安価に製造するため、本体15aは合成樹脂から成形する。反応容器15は、本体15a外面の適宜箇所に突起15cが設けられている。突起15cは、積み重ねた際に本体15a同士が密着して外れなくなることがないように他の反応容器15の本体15aとの間に隙間を形成する。従って、反応容器15は、凸部を突起15cに代えて周方向に延びる凸条としてもよい。反応容器15は、ターンテーブル2の開口2cに反応容器15を配置すると、底壁となる金属薄膜15bが恒温槽9の恒温液Ltに浸され、透明な恒温液Ltと金属薄膜15bが測光部6の光源6a及び受光素子6dと協働して表面プラズモン共鳴センサを構成する。
【0024】
以上のように構成される自動分析装置1は、ターンテーブル2の回転によって搬送される反応容器15に試料分注部3が検体を順次分注する。検体が分注された反応容器15は、ターンテーブル2の回転によって試薬分注部4の近傍へ搬送され、試薬分注部4のプローブから試薬が分注される。そして、試薬が分注された反応容器15は、攪拌部5において試薬と検体とが攪拌されて反応し、反応液が測光部6で測光されて入射角θと光透過部の屈折率とをもとに反応液中の物質濃度が分析される。そして、自動分析装置1は、ターンテーブル2の回転によって更に反応容器15を搬送し、廃棄装置7において分析が終了した反応容器15を廃棄した後、容器供給装置8によって新たな反応容器15が供給され、再度新たな検体の分析が行われる。
【0025】
このとき、容器供給装置8は、図6に示すように、ターンテーブル2の回転によって図4に示す反応容器15が試料分注部3側へ搬送されるまで停止している。そして、ターンテーブル2の回転によって反応容器15が配置されていない開口2cが移動してくると、容器供給装置8は、図7に示すように、下段のアーム8cを右方へ移動させる。これにより、容器供給装置8は、最下段の反応容器15を落下させて開口2cに配置すると共に、2段目以上の反応容器15を上段のアーム8bによって支持する。
【0026】
次に、容器供給装置8は、図8に示すように、下段のアーム8cを左方へ移動させて元の位置へ戻す。このとき、開口2cに配置されていた反応容器15は、ターンテーブル2の回転によって試料分注部3側へ搬送されている。次いで、容器供給装置8は、図9に示すように、上段のアーム8bを右方へ移動させる。これにより、容器供給装置8は、上段のアーム8bによって支持していた複数の反応容器15を下段のアーム8cに移動させる。
【0027】
この後、容器供給装置8は、上段のアーム8bを左方へ移動させて元の位置へ戻し、図10に示すように、複数の反応容器15を上段と下段のアーム8b,8cによって支持する。そして、以下、同様の操作を繰り返すことにより、容器供給装置8は、収納部8aに収容した複数の反応容器15をターンテーブル2の開口2cに1つずつ供給してゆく。
【0028】
このとき、反応容器15は、本体15aの底面を金属薄膜15bで覆って底壁としている。また、自動分析装置1は、反応容器15の金属薄膜15bを恒温槽9の恒温液Ltに浸し、光源6aを駆動部6cによって駆動することによって臨界角以上の角度で入射角θを連続的に変化させながらp偏光した光を金属薄膜15bに下方から照射する。このため、反応容器15は、自動分析装置1のターンテーブル2に配置すると、測光部6を通過する際に、光源6aから金属薄膜15bに臨界角以上の入射角θで光が照射される。すると、金属薄膜15b近傍の反応液中にエバネッセント波が発生し、金属薄膜15bの下面には表面プラズモン波が光のトンネル効果によって励起される。
【0029】
このとき、エバネッセント波と表面プラズモン波の波数が等しいと、表面プラズモン共鳴現象が生じ、照射光のエネルギーが表面プラズモン波の励起エネルギーとして使用される。このため、表面プラズモン共鳴現象が生じると、図11に示すように、共鳴が生じる特定の入射角、即ち、共鳴角θspにおいて、金属薄膜15bにおける光の反射率が著しく減少する。このとき、共鳴角θspは、反応液Lrの屈折率をns、恒温液Ltの屈折率をnt、金属薄膜15bの誘電率をεとすると、次式で与えられる。
θsp=sin-1〔1/nt{(ε×ns2)/(ε+ns2)}1/2〕……(1)
【0030】
従って、共鳴角θspを測定すると、金属薄膜15bの誘電率ε,恒温液Ltの屈折率npは既知の値であるから、式(1)より反応液Lrの屈折率nsを算出することができる。このとき、反応液Lrの屈折率nsは、マクスウェルの方程式から媒質の誘電率で規定でき、生体物質による生物化学的反応の進行と媒質の誘電率、従って反応液Lrの物質濃度とは相関関係がある。このため、共鳴角θspにおける反応液Lrの屈折率nsと反応液Lrの吸光度との関係並びに吸光度と反応液Lrの物質濃度との関係を予め測定し、校正曲線或いは校正表として測定対象毎に記憶部12に記憶させておく。このようにすると、自動分析装置1は、数μL以下の微量な反応液であっても、求めた共鳴角θspにおける反応液Lrの屈折率nsをもとに制御部11において反応液Lrの物質濃度を求めることができる。但し、自動分析装置1は、反応液Lrの吸光度と共鳴角θspとの校正曲線を予め測定対象毎に記憶部12に記憶させておき、共鳴角θspをもとに制御部11において反応液Lrの吸光度を求めてもよい。
【0031】
このようにして表面プラズモン共鳴を利用して反応液の物質濃度を求める場合、反応液Lrは数μL以下の僅かな量でよいので、本体15a、従って反応容器15を小さくすることができるうえ、反応容器15は積み重ねることができるので、自動分析装置1を小型化することができる。しかも、反応容器15は、反応液が数μL以下であるため、用いる試薬の量も数μL以下と微量でよいので、自動分析装置1のランニングコストを低減することができる。
【0032】
また、反応容器15は、底壁となる金属薄膜15bを恒温液Ltに浸し、ターンテーブル2を回転させながら反応液Lrの共鳴角θspを測定することができる。従って、反応容器15を使用すると、自動分析装置1は、ターンテーブル2を停止させることなく、共鳴角θspを連続して測定することができるので、検体の高速処理が可能となり、従って従来と同じ時間で多くの検体を処理することができる。
【0033】
ここで、本発明の反応容器は、図12に示す反応容器17のように、逆円錐台形状の側壁17aに連設される底壁17bの一部、即ち、中央に開口17cを有し、底壁17bの下面全体を金属箔膜17dで覆うことにより、底壁17bの一部を金属箔膜17dとしてもよい。このようにすると、反応容器17は、金属箔膜17dを底壁17bによって保護することができる。なお、側壁17aは、適宜箇所に突起17eを設ける。
【0034】
また、本発明の反応容器は、必ずしも側が壁逆円錐台形状である必要はなく、逆多角錐台形状、例えば、図13に示す反応容器18のように、逆四角錐台形状の側壁18aとし、側壁18aの底面を金或いは銀等からなる厚さ数十nmの金属薄膜18bで覆って底壁としてもよい。このとき、側壁18aは、適宜箇所に突起18cを設ける。また、反応容器18は、反応容器17のように、底壁の一部を金属薄膜としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の分析装置の実施の形態を示す自動分析装置の概略構成図である。
【図2】図1の自動分析装置の測光部、恒温槽及び測光部近傍のターンテーブルを断面にして示す拡大図である。
【図3】図1の自動分析装置で使用する本発明の反応容器の斜視図である。
【図4】反応容器を配置したターンテーブルと共に容器供給装置を示した正面図である。
【図5】容器供給装置を反応容器と共に示した平面図である。
【図6】図4に示す容器供給装置及びターンテーブルの作動による変化を示す図であり、図4に示す位置から変化した後の第一の状態を示す正面図である。
【図7】図4に示す容器供給装置及びターンテーブルの作動による変化を示す図であり、図4に示す位置から変化した後の第二の状態を示す正面図である。
【図8】図4に示す容器供給装置及びターンテーブルの作動による変化を示す図であり、図4に示す位置から変化した後の第三の状態を示す正面図である。
【図9】図4に示す容器供給装置及びターンテーブルの作動による変化を示す図であり、図4に示す位置から変化した後の第四の状態を示す正面図である。
【図10】図4に示す容器供給装置及びターンテーブルの作動による変化を示す図であり、図4に示す位置から変化した後の第五の状態を示す正面図である。
【図11】共鳴角において光の反射率が著しく減少する一例を示す入射角に対する反射率の特性図である。
【図12】反応容器の第一の変形例を示す断面図である。
【図13】反応容器の第二の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 自動分析装置
2 ターンテーブル
2c 開口
3 試料分注部
4 試薬分注部
5 攪拌部
6 測光部
6a 光源
6b レンズ
6c 駆動部
6d 受光素子
7 廃棄装置
8 容器供給装置
9 恒温槽
10 温度制御装置
11 制御部
12 記憶部
15 反応容器
15a 本体
15b 金属薄膜
15c 突起
17 反応容器
17a 側壁
17b 底壁
17c 開口
17d 金属箔膜
17e 突起
18 反応容器
18a 側壁
18b 金属薄膜
18c 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側壁と底壁とを有し、検体と試薬とを含む液体試料が分注され、前記液体試料が反応した反応液を保持する反応容器であって、
前記側壁上部の水平方向の断面積を前記側壁下部の水平方向の断面積よりも大きく設定して積み重ね可能とすると共に、前記底壁の一部又は全部を金属薄膜としたことを特徴とする反応容器。
【請求項2】
前記側壁は、積み重ねた他の容器の側壁との間に隙間を形成する凸部が外面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の反応容器。
【請求項3】
容器に保持された検体と試薬とを含む液体試料を反応させ、反応液を分析する分析装置であって、
請求項1又は2に記載の反応容器の前記金属薄膜を透明な恒温液に浸し、前記液体試料を所定温度に保持する恒温槽と、
前記恒温槽を介して前記金属薄膜に臨界角以上の入射角で光を照射する光源と、
前記金属薄膜によって反射された光を受光する受光素子と、
前記金属薄膜に照射された光の表面プラズモン共鳴の共鳴角から前記反応液の屈折率を算出し、予め測定しておいた前記共鳴角における前記反応液の屈折率と吸光度との関係並びに前記吸光度と前記反応液の物質濃度との関係から前記反応液の物質濃度を求める制御部と、
を備えたことを特徴とする分析装置。
【請求項4】
更に、前記反応容器を複数積み重ねて収納し、1つずつ供給する容器供給装置を備えていることを特徴とする請求項3に記載の分析装置。
【請求項5】
更に、測定が終了した前記反応容器を廃棄する廃棄装置を備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−40845(P2007−40845A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−225867(P2005−225867)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】