説明

固形潤滑剤および固形潤滑剤封入転がり軸受

【課題】グリースと超高分子量ポリオレフィンとで構成される固形潤滑剤であって、油分離率に優れ潤滑性の向上を図れるとともに、機械的強度等に優れる固形潤滑剤および該固形潤滑剤を封入した転がり軸受を提供する。
【解決手段】
グリースと、平均分子量 1×106〜5×106 を有する超高分子量ポリオレフィン粉末とを少なくとも含む混合物を、前記超高分子量ポリオレフィン粉末の融点以上かつ分解温度以下の温度で撹拌混合した後、冷却して固形化してなる固形潤滑剤であって、上記固形潤滑剤を 70℃で 168 時間放置したとき、次式で定義される油分離率 が 10 重量%以上である。
油分離率 (重量%)={(放置前重量−放置後重量)/放置前重量}×100
また転がり軸受は、内輪2および外輪3と、この内輪2および外輪3間に介在する転動体4とを備え、この転動体4の周囲に上記の固形潤滑剤5を封入してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己潤滑が必要な潤滑材および潤滑剤自体の流動性が潤滑の妨げとなるような条件下で使用される高強度・高油分離の固形潤滑剤および該固形潤滑剤を封入した転がり軸受に関し、特に、撚線機、電動機器または自動車部品等の各種軸受として利用される固形潤滑剤封入転がり軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、グリースを用いて潤滑する転がり軸受には、軸受回転中のグリースの流動性に対応するため、シール部材等の密封装置を設けて密封しておく必要がある。したがって、密封装置を付け得ない幅寸法の小さな特殊軸受には、このグリース潤滑方式が採用できなかった。また、軸受自体が遠心運動する撚線機においては、軸受内のグリースが遠心力の作用によって飛散し、短期間に焼け付くので軸受の頻繁な取り換えを余儀なくされていた。
【0003】
そこで、シール部材等を不要として軸受を小寸法化し、軸受自体の遠心運動によっても潤滑剤が飛散しないための潤滑組成物、例えば超高分子量ポリエチレンと鉱油等の潤滑油を混合して得られる液状・半固体状の混合物を、軸受空間に充填した後、軸受とともに加熱処理して固化する潤滑組成物が開発され、上記特殊軸受には一応その成果を挙げていた。
【0004】
しかし、このような潤滑組成物でも、その加熱処理前は潤滑組成物の全体または潤滑油だけが自然流動する。従って、軸受に充填する場合、硬化するまで混合物を軸受の内・外輪間の内部空間に人為的に保持しておく必要があり、金属製の蓋等で流出防止をしていた。また高い流動性があるために軸受内部空間一杯に充填され易く、部分的な充填に留めることが困難であり、その結果、軸受トルクが増大しやすい。さらに潤滑油にジエステル等の合成油を用いると、加熱時に離油、すなわち固形潤滑剤から油の滲み出しが生じる問題もあった。
【0005】
本発明者等は、上述の種々の問題点に対処するため、超高分子量のポリエチレンと、このポリエチレンの融点より高い滴点を有するグリースを配合した混合物を前記融点以上に加熱し、固形化した軸受用潤滑組成物を開示した(特許文献1および特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、これらの方法ではある程度の油分離率および機械的強度を有するものはできるものの、さらに潤滑性を向上させたいときに、油分離率が小さすぎるという問題や、高速回転下において遠心力を受けて固形状態が破壊する場合があるなどの問題がある。
【特許文献1】特公昭63−23239号公報
【特許文献2】特許第2912733号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題点に対処するためになされたものであり、グリースと超高分子量ポリオレフィンとで構成される固形潤滑剤であって、油分離率に優れ潤滑性の向上を図れるとともに、機械的強度等に優れる固形潤滑剤および該固形潤滑剤を封入した転がり軸受の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の固形潤滑剤は、グリースと、平均分子量 1×106〜5×106 を有する超高分子量ポリオレフィン粉末とを少なくとも含む混合物を、上記超高分子量ポリオレフィン粉末の融点以上かつ分解温度以下の温度で撹拌混合した後、冷却して固形化してなる固形潤滑剤であって、記固形潤滑剤を 70℃で 168 時間放置したとき、次式で定義される油分離率 が 10 重量%以上であることを特徴とする。
油分離率 (重量%)={(放置前重量−放置後重量)/放置前重量}×100
【0009】
また、上記混合物は、上記グリース 70〜90 重量%と、上記超高分子量ポリオレフィン粉末 30〜10 重量%とからなることを特徴とする。
また、上記混合物は、上記グリース 60〜89 重量%と、上記超高分子量ポリオレフィン粉末 30〜10 重量%と、固体ワックス 10〜1 重量%とからなることを特徴とする。
【0010】
本発明の固形潤滑剤封入転がり軸受は、内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する転動体とを備え、この転動体の周囲に固形潤滑剤を封入してなる転がり軸受であって、この固形潤滑剤が、上記の固形潤滑剤であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の固形潤滑剤は、グリースと、平均分子量約 1×106〜5×106 の超高分子量ポリオレフィン粉末と、固体ワックスとを所定の割合で配合した混合物を、超高分子量ポリオレフィン粉末の融点以上かつ分解温度以下で撹拌混合した後、冷却し固形化したものであり、上記式で定義される油分離率が 10 重量%以上であるので、潤滑性に優れる。
【0012】
本発明の固形潤滑剤封入転がり軸受は、上記本発明の固形潤滑剤を封入してなるので、潤滑性および機械的強度に優れ、撚線機、電動機器、印刷機、自動車部品、電装補機、建設機械等の各種産業用機械の軸受に用いられる固形潤滑剤として好適に利用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明に用いる超高分子量ポリオレフィン粉末は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンもしくはこれらの共重合体からなる粉末またはそれぞれ単独の粉末を配合した混合粉末であればよく、各粉末の、粘度法により測定される平均分子量は、1×106〜5×106 である。このような分子量の範囲にあるポリオレフィンは、剛性及び保油性において低分子量のポリオレフィンより優れ、高温に加熱してもほとんど流動することがない。
【0014】
本発明に用いる基油としては、鉱油、合成炭化水素油、ジエステル油、ポリオールエステル油、アルキルジフェニルエーテル油、シリコーン油、フッ素油等を挙げることができる。
【0015】
本発明に用いるグリースは、特に限定されるものでなく、上記基油を、石けんまたは非石けんで増ちょうしたグリースである。石けんとしてはリチウム石けん、ナトリウム石けん、アルミニウム石けん、カルシウム石けん、バリウム石けん等、またはこれら石けんの複合石けんおよび混合石けんであり、非石けんとしてはウレア、ナトリウムテレフタラメート、ポリテトラフルオロエチレン、ベントナイト、シリカゲル等である。
【0016】
本発明の固形潤滑剤は、グリースと、超高分子量ポリオレフィン粉末との混合物を超高分子量ポリオレフィンの融点以上かつ分解温度以下で撹拌混合した後、冷却して固形化し、油性面すなわち油が滲み出る面を有する固形潤滑剤とする。
撹拌混合は、加熱機構を装着したケミカルミキサー、ラボプラストミル、スクリュー式射出成形機、溶融押出機(単軸押出機、二軸押出機)、熱ローラ、ニーダー、バンバリーミキサー等の熱を加えて撹拌混合する装置を用いて行なう。また、撹拌混合温度は上記のとおり、超高分子量ポリオレフィン粉末を固形化させる融点以上で、かつ、超高分子量ポリオレフィン粉末が分解しない分解温度以下とする。
上記温度範囲で撹拌することにより、超高分子量ポリオレフィン粉末が完全に融着するとともに、油と超高分子量ポリオレフィンが相分離しそれぞれが連続相を形成すると考えられる。
【0017】
本発明に係る超高分子量ポリオレフィン粉末の融点は、平均分子量に対応して変化するため一定ではないが、例えば粘度法による平均分子量が 2×106 のものの融点は 略 136℃である。また、この分解温度は略 300℃である。 したがって、この場合では上記撹拌混合温度は、150℃〜240℃とすることが好ましい。
【0018】
超高分子量ポリオレフィン粉末が融解する温度以上で、グリースと超高分子量ポリオレフィン粉末との混合物を加熱し、しかる後、冷却しただけの固形潤滑剤はある程度の油分離率および機械的強度を有するものはできるが、70℃に 168 時間放置したときの油分離率は 10 重量%以下と小さく、機械的強度も引張強さが 4 MPa 以下と小さくなる。なお、該引張強さは、ASTM D 1708に基づき測定されるものである。
【0019】
固形潤滑剤におけるグリースと超高分子量ポリオレフィン粉末との配合割合は、該固形潤滑剤を 70℃で 168 時間放置したとき、次式で定義される油分離率 が 10 重量%以上となる割合とする。
油分離率 (重量%)={(放置前重量−放置後重量)/放置前重量}×100
好ましい配合割合としては、グリースが 70〜90 重量%、超高分子量ポリオレフィン粉末が 30〜10 重量%である。より好ましくは、グリースが 85〜75 重量%、超高分子量ポリオレフィン粉末が 25〜15 重量%である。該範囲とすることにより、油分離率を 10 重量%以上とすることができる。
また高含油率を維持しつつ、剛性を大きくするために、各種有機あるいは無機充填材を配合することができる。
【0020】
また、本発明に用いる固体ワックスは、油の滲み出しを抑制するための添加剤であり、固形潤滑剤の油性面に滲出する油の分離率を適度に抑えるものであって、ワックス(ロウ)のうち固体ワックスまたはこれを含む低分子ポリオレフィンなどの配合物であってよい。上記固体ワックスとしては、カルナバロウ、カンデリナロウ等の植物性ワックス、ミツロウ、虫白ロウ等の動物性ワックス、またはパラフィンロウなどの石油系ワックスが挙げられる。
固体ワックスの配合割合は、固形潤滑剤全体に対して 1〜10 重量%である。この配合割合が多い程、油分離率が抑制でき、油が滲み出る速度が小さくなる。しかし、10 重量%をこえる場合は、固形潤滑剤の機械的強度を低下させることとなるので好ましくない。
なお、該固体ワックスを配合する場合において、固形潤滑剤全体の好ましい配合割合は、グリースが 60〜89 重量%、超高分子量ポリオレフィン粉末 が 30〜10 重量%と、固体ワックスが 10〜1 重量%である。
【0021】
本発明の固形潤滑剤封入転がり軸受の一例を図1および図2に示す。図1は固形潤滑剤をスポットパック状に封入する転がり軸受の断面図を、図2は固形潤滑剤をフルパック状に封入する転がり軸受の断面図をそれぞれ示す。
本発明の固形潤滑剤封入転がり軸受1は、内輪2および外輪3と、この内輪2および外輪3との間に介在する転動体4とを備え、この転動体4の周囲に固形潤滑剤5を封入することで得られる。
固形潤滑剤5の封入方法の一例として、以下の方法が挙げられる。所定量の潤滑剤(上記油または上記グリース)と、所定量の超高分子量ポリオレフィン粉末を融点以上かつ分解温度以下で撹拌混合した後、軸受1内に封入する。その封入の方法は、図1(a)および図1(b)に示されるように、内輪2と外輪3の間で二枚の帯板からなる保持器6がリベット7によって重ねて固定されている部分に、いわゆるスポットパック状に封入するものや、図2(a)および図2(b)に示されるように、内輪2と外輪3の間全体に、いわゆるフルパック状に状に充填するものが挙げられる。上記のように封入された状態で、軸受全体を冷却することにより、上記撹拌混合物が固形化して固形潤滑剤となり、固形潤滑剤封入転がり軸受1が製造される。なお、封入する際は、必要に応じて軸受1の側面に金具で蓋をし、固形潤滑剤が漏れない様にする。
【0022】
本発明の固形潤滑剤は、油分離率に優れ潤滑性の向上を図れるとともに、機械的強度等に優れるので固形潤滑剤を封入する軸受の寿命を向上させることができる。このため、玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、針状ころ軸受、スラスト円筒ころ軸受、スラスト円すいころ軸受、スラスト針状ころ軸受、スラスト自動調心ころ軸受等に封入する固形潤滑剤として使用できる。
【実施例】
【0023】
実施例1〜実施例2
表1に示す割合でリチウム石けん−鉱油グリースと、超高分子量ポリオレフィン粉末と、固体ワックスとを真空脱泡ミキサー(愛工舎製作所製:AGM−30X10LVTH)で混合し、さらに 160℃まで加熱し、140 rpm で 5 分間撹拌した。この混合物を厚さ 1.5 mm 板状の金型に入れ、冷却して固形化し固形潤滑剤試験片とした。また上記混合物を、TS3−6204C3軸受(鉄板保持器)の内外輪、および内外輪の両端面側に設置した防塵シールで囲まれる空間の 90%以上まで満たすように封入し、防塵シールを取り付けたものを試験用軸受とした。なお防塵シールは内輪シール溝に非接触のタイプを用いた。
得られた固形潤滑剤試験片を用いて以下に示す固形潤滑剤試験方法にてデュロメータA硬さ、引張強さ、および油分離率を、また試験用軸受を用いて以下に示す軸受特性試験方法にて許容回転数、許容回転数条件で 1 時間運転後の油分離率、および許容回転数到達推移を、それぞれ測定した。結果を表1に示す。
【0024】
<固形潤滑剤特性試験方法>
[デュロメータA硬さ]:JIS K6253に基づき測定した。
[引張強さ( MPa )]:ASTM D 1708(温度 23℃、引張速度 10 mm/min)に基づき測定した。
[油分離率(重量%)]:表1に示すサイズの試験片について、試験片の放置前重量、70℃に設定した恒温槽(JTM K05−1991:日本試験機工業会の高温恒温槽)に 168 時間放置した後の試験片の放置後重量を測定し、以下の式に基づき計算した。
油分離率 (重量%)={(放置前重量−放置後重量)/放置前重量}×100
【0025】
<軸受特性試験方法>
[許容回転数]:試験軸受を、100℃×1000 rpm の条件で 1 時間、内輪回転させた後、試験軸受を取り外し、軸受の回転具合および封入した固形潤滑剤の外観を点検し、試験初期と比較して異常が見られない場合は、回転数を 2000 rpm に上げ、さらに 1 時間運転する。このように軸受に異常が見られない場合には、1000 rpm ずつ回転数を上昇させて 1 時間運転するという操作を繰り返す。点検時に軸受あるいは固形潤滑剤に異常が現れた時点で試験終了とし、異常が発生しなかった最高回転数を許容回転数とした。
[許容回転数運転後の油分離率(重量%)]:以下の式に基づき計算した。
許容回転数運転後の油分離率(重量%)={(試験前軸受重量−試験終了後軸受重量)/試験前軸受重量}×100
[許容回転数到達推移]:許容回転数測定において軸受あるいは固形潤滑剤に異常が現れない場合に「○」を、異常が現れた時点で試験終了とし「×」を、表1に併記した。
【0026】
比較例1〜比較例2
160℃での撹拌をしない条件以外は実施例1と同様に処理し、得られた試験片および試験用軸受を実施例1と同様に測定した。結果を表1に併記する。
【0027】
【表1】

【0028】
表1に示すように、本発明の固形潤滑剤である実施例は比較例よりも、固形潤滑剤の硬度、油分離率および引張強さの全てにおいて優れていることがわかる。
これは、比較例が混合物を金型に封入し、加熱した後、冷却して固形化した固形潤滑剤は超高分子量ポリオレフィン粉末が部分的に粉末同士の接触部が溶着しているだけに対して、本発明の固形潤滑剤である実施例は、高温で撹拌することによって超高分子量ポリオレフィン粉末が完全に融着するとともに、油と超高分子量ポリオレフィンが相分離しそれぞれが連続相を形成するためであると考えられる。この結果、機械的強度が大きくなり高速回転下での遠心力が大きくなっても破壊しなくなり、油分離率が大きくなって潤滑性が向上する。
【0029】
実施例に示した固形潤滑剤を封入することで、許容回転数は 2 倍以上向上する結果が得られた。また比較例に示した固形潤滑剤を封入した試験軸受は、転動体中心部の遠心力が 700 G 程度の条件で破損するのに対し、実施例に示した試験軸受は転動体中心部の遠心力が 2000 G 以上という高い遠心力条件まで破損しない。
これは、実施例に示した固形潤滑剤は母材の融着が強くなり、機械的強度の向上のみならず固形潤滑剤の剛性も向上したと考えられる。そのため、高い遠心力が加わった際の変形量が抑制され、転動体および軸受外輪との接触面圧は減少し、摩擦による発熱量が減少したものと考えられる。また、高い遠心力下でも固形潤滑剤から継続的に離油することも、発熱量を低減させることに寄与し、結果として固形潤滑剤の破壊が起こりにくくなったと考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の固形潤滑剤は、優れた潤滑性および機械的強度を有するので、撚線機、電動機器、印刷機、自動車部品、電装補機、建設機械等の各種産業用機械の軸受に用いられる固形潤滑剤として好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に一実施例に係る固形潤滑剤封入転がり軸受の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る固形潤滑剤封入転がり軸受の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 固形潤滑剤封入転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5 固形潤滑剤
6 保持器
7 リベット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリースと、平均分子量 1×106〜5×106 を有する超高分子量ポリオレフィン粉末とを少なくとも含む混合物を、前記超高分子量ポリオレフィン粉末の融点以上かつ分解温度以下の温度で撹拌混合した後、冷却して固形化してなる固形潤滑剤であって、
該固形潤滑剤を 70℃で 168 時間放置したとき、次式で定義される油分離率 が 10 重量%以上であることを特徴とする固形潤滑剤。
油分離率 (重量%)={(放置前重量−放置後重量)/放置前重量}×100
【請求項2】
前記混合物は、前記グリース 70〜90 重量%と、前記超高分子量ポリオレフィン粉末 30〜10 重量%とからなることを特徴とする請求項1記載の固形潤滑剤。
【請求項3】
前記混合物は、前記グリース 60〜89 重量%と、前記超高分子量ポリオレフィン粉末 30〜10 重量%と、固体ワックス 10〜1 重量%とからなることを特徴とする請求項1記載の固形潤滑剤。
【請求項4】
内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する転動体とを備え、この転動体の周囲に固形潤滑剤を封入してなる転がり軸受であって、
前記固形潤滑剤が、請求項1、請求項2または請求項3記載の固形潤滑剤であることを特徴とする固形潤滑剤封入転がり軸受。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−2213(P2007−2213A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−354914(P2005−354914)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】