説明

地図情報表示制御装置、地図情報配信サーバ装置、地図情報表示方法、地図情報表示制御プログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体

【課題】 移動経路などの地図に関する情報を容易に登録変更が可能であって、複数の異なる経路を容易に比較することができる地図情報表示制御装置を提供すること。
【解決手段】 情報処理装置100は、操作者の所望する経路を構成するための地図データ上の地点が設定されると、設定された各地点の名称と当該地点に対応付けられた記憶されている緯度経度データを登録変更可能に地点データとして登録するとともに、当該登録された地点データに基づいて、当該登録された各地点を経由する経路を特定し、表示された地図データ上に、登録された地点および特定された経路を経路データとして表示する経路表示処理を行うようになっている。特に、本実施形態の情報処理装置100は、操作者の所望する経路が複数ある場合に、当該操作者が所望する経路毎に地点を設定して登録すると、特定された各経路を地図データ上に同時に表示するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図に関する情報を表示する地図情報表示制御装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道や路線バスなどの公共交通機関の発達により、例えば所要時間が短い移動経
路や、料金が安い移動経路など、利用者の目的に即した移動経路を、パーソナルコンピュータや携帯用電話機その他の通信端末装置において、適宜検索することが可能となってきている。特に、最近では、出発地や目的地など複数の地図データ上の地点を設定することによって当該地図データ上に経路を表示させるパーソナルコンピュータのアプリケーションソフトまたはこれらのデータを配信するデータ配信装置が知られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のアプリケーションソフトまたはデータ配信装置であっては、操作者が、出発地または目的地など少なくとも一部の登録事項が同一な経路についても、検索を行いたい場合には、出発地または目的地など、再度、検索を行うために必要な事項を全て入力する必要が生じ、煩雑な作業が必要となり、特に、経由地など入力する事項が多い場合には、再入力における操作労力が多大になる。
【0004】
また、従来のアプリケーションソフトまたはデータ配信装置であっては、異なる経路を表示画面上において、同時に表示することができないため、当該異なる経路を印刷にて出力させて比較するなど複数の異なる経路を容易に比較することができない。
【0005】
本発明は、上記の課題の一例を解決するものとして、移動経路などの地図に関する情報を容易に登録変更が可能であって、複数の異なる経路を容易に比較することができる地図情報表示制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示する地図情報表示制御装置であって、地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録手段と、前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する算出手段と、前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御手段と、少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更手段と、を備え、前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、前記算出手段が、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出するとともに、前記表示制御手段が、表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新する構成を有している。
【0007】
また、請求項19に記載の発明は、特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を端末装置に提供する地図情報配信サーバ装置であって、緯度および経度の情報を有する地図情報を前記端末装置に提供する第1提供手段と、前記端末装置によって前記提供された地図情報の地図データ上に操作者の所望する地点が緯度および経度に対応づけられてグループ毎に登録された地点情報を取得する第1取得手段と、前記緯度および経度に基づいて、前記取得された地点情報における地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する算出手段と、前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させるために前記端末装置に提供する第2提供手段と、前記端末装置によって少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更された場合に、当該変更された情報を示す地点変更情報を取得する第2取得手段と、を備え、前記算出手段が、前記取得された変更情報に基づいて、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出するとともに、前記第2提供手段が、前記端末装置に提供されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新させる構成を有している。
【0008】
また、請求項22に記載の発明は、特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示する地図情報表示方法であって、地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録工程と、前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する第1算出工程と、前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御工程と、少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更工程と、前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出する第2算出工程と、表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新する更新工程と、を含む構成を有している。
【0009】
また、請求項25および28に記載の発明は、前記コンピュータを、特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示するための地図情報表示制御プログラムであって、前記コンピュータを、地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録手段、前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する第1算出手段、前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御手段、少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更手段、前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出する第2算出手段、表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新する更新手段、として機能させる構成を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0011】
〔第1実施形態〕
初めに、図1〜図11を用いて本願の第1実施形態における地図情報表示制御装置について説明する。また、以下に説明する実施形態は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に対して本願の地図情報表示制御装置を適用した場合の実施形態である。
【0012】
まず、図1に用いて本実施形態における情報処理装置の構成について説明する。なお、図1は、本実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0013】
本実施形態の情報処理装置100は、操作者の所望する経路を構成するための地図データ上の地点(以下、単に、「地点」という。)が設定されると、設定された各地点の名称と当該地点に対応付けられた記憶されている緯度経度データを地点データとして登録するとともに、当該登録された地点データに基づいて、当該登録された各地点を経由する経路を特定し、表示された地図データ上に、登録された地点および特定された経路を経路データとして表示する経路表示処理を行うようになっている。
【0014】
特に、本実施形態の情報処理装置100は、操作者の所望する経路が複数ある場合に、当該操作者が所望する経路毎に地点を設定して登録すると、特定された各経路を地図データ上に同時に表示するようになっている。
【0015】
また、この情報処理装置100は、各経路毎に操作者が所望する順序にて登録された地点間の経路(以下、「地点間経路」という。)を算出し、登録された地点全体における経路を特定するようになっており、登録された地点とともに算出された地点間経路を地点間経路データとして各経路毎に保持するようになっている。
【0016】
そして、この情報処理装置100は、登録された地点に対して、消去、追加、または、変更が行われた場合に、当該登録された地点データを編集し、編集された地点データに基づいて該当する地点間経路を更新し、すなわち、該当する地点間経路を算出し直し、表示された地図データ上に、更新された経路を経路データとして編集された各地点とともに表示する処理(以下、「更新処理」という。)を行うようになっている。
【0017】
一方、この情報処理装置100は、各地点が登録されると、特定された経路毎に登録された各地点において決定された名称を、地図とは別に、一覧表的にリストデータとして表示するようになっている。
【0018】
そして、この情報処理装置100は、リストデータを表示する際に、各地点間経路または経路全体の距離および所要時間を算出して表示するとともに、操作者の操作によって、表示された当該一の経路におけるリストデータを、他のリストデータより優先的に表示させると、地図データ上に表示された経路と連動して当該優先的に表示されたリストデータに対応する経路が他の経路より強調されて表示されるようになっている。
【0019】
このような情報処理装置100は、図1に示すように、地図データを記憶する地図データ記憶部110と、操作者が所望する地点の登録および登録された地点に基づいて経路を特定する経路データ処理部120と、登録および編集する地点を入力する際に、および、地図データ上に経路データを表示する際に用いられる操作部130と、地図データ、経路データおよびリストデータを表示する表示部140と、表示部140を制御する表示制御部150と、各部を制御するシステム制御部160と、各部を制御する際に用いられ、特に、地点データおよび地点間経路データを記憶するROM/RAM170と、を有している。
【0020】
なお、例えば、本実施形態の地図データ記憶部110は、本発明の登録手段および記憶手段を構成し、経路データ処理部120は、本発明の登録手段、算出手段、変更手段、登録制御手段、第1算出手段、および、第2算出手段を構成する。また、例えば、本実施形態の操作部130は、本発明の特定手段を構成し、表示部140は、本発明の表示手段を構成する。さらに、本実施形態の表示制御部150は、本発明の表示制御手段および更新手段を構成し、ROM/RAM170は、本発明の保持手段を構成する。
【0021】
地図データ記憶部110は、例えば、ハードディスク(Hard Disc)、または、DVD(Digital Versatile Disc)およびDVDドライブによって構成されるようになっており、この地図データ記憶部110には、経路データを表示する際に用いられ、表示部140に表示される道路地図などの地図データが読み出し可能に記憶されている。
【0022】
なお、本実施形態における地図データ記憶部110に記憶される地図データの詳細については、後述する。
【0023】
経路データ処理部120は、システム制御部160の制御の下、上述したように、操作者が所望する経路毎に、操作部130を介して設定された地点に対して、名称を決定するとともに、決定された名称と地図データ記憶部110に記憶されたデータに基づいて取得した緯度経度データとを地点データとしてROM/RAM170に登録するようになっており、当該登録される各地点データに基づいて各地点間経路を算出し、操作者が所望する経路の特定を行うようになっている。
【0024】
また、この経路データ処理部120は、登録された各地点および特定された各経路を、経路データとして、表示部140に表示された地図データ上に同時に表示させるとともに、各経路毎に各地点間経路または経路全体の距離および所要時間などの経路補助データを算出し、各経路毎に、表示部140に表示された地図データとは別に、当該算出された経路補助データと登録された各地点データの名称からなる後述するリストデータを表示部140に表示させるようになっている。
【0025】
そして、この経路データ処理部120は、表示されている各経路を構成する各地点に対して、消去、追加、または、変更が生じた際に、地点データの登録を更新し、当該登録された地点データに基づいて地点間経路を算出して経路の特定を行うとともに、登録された各地点および特定された各経路を、経路データとして、表示部140に表示された地図データ上に同時に表示させるようになっている。
【0026】
さらに、この経路データ処理部120は、操作部130を介して操作者によって表示された当該一の経路におけるリストデータが選択された場合には、地図データ上に表示された経路と連動して当該選択されたリストデータに対応する経路が他の経路より強調されて表示させるようになっている。
【0027】
なお、本実施形態における経路データ処理部120の構成およびその動作の詳細については、後述する。
【0028】
操作部130は、各種確認ボタン、選択ボタン及び数字キー等の多数のキーを含むリモートコントロール装置、キーボードまたはマウスなどの入力インターフェースにより構成されている。また、この操作部130は、表示制御部150と連動し、表示部140に表示された地図データに基づいて操作者が所望する経路を特定する場合に、設定する地点の入力、登録された地点データの消去、追加または変更の際に用いられるとともに、表示されている経路データの表示に関する操作を行う際に用いられるようになっており、各操作キーに基づく指令をシステム制御部160に出力するようになっている。
【0029】
表示部140は、例えば、CRT、液晶表示素子またはEL(Electro Luminescence)素子によって構成され、表示制御部150の制御にしたがって地図データの表示を種々の態様で表示するとともに、これに重畳して登録された地点または経路の各データと、当該地図データとは別に特定された各経路におけるリストデータと、を表示するようになっている。
【0030】
表示制御部150には、経路データ処理部120において生成された各データが入力されるようになっており、この表示制御部150は、このシステム制御部160の指示に基づいて、上述のように、経路データ処理部120において処理された各データにおける表示部140に表示すべき表示データを生成し、当該生成された表示データを表示部140に表示出力するようになっている。
【0031】
特に、本実施形態の表示制御部150は、地図データを表示部140に表示させるとともに、地図データとは別に、当該地図データとともに後述する特定された各経路毎のリストデータを表示部140に表示させるようになっている。また、この表示制御部150は、地図データとは別にリストデータを表示部140に表示させるので、表示領域が制限されている関係上、各経路毎のリストデータを画面奥行き方向に重畳的に表示させるようになっており、操作部130において操作者が希望するリストデータが選択されると、選択された経路のリストデータが最前面に表示されるように表示データを生成するようになっている。
【0032】
システム制御部160は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成されるとともに、キー入力ポート、表示制御ポート等の各種入出力ポートを含み、情報処理装置100における全般的な機能を実行するための全般的な機能を総括的に制御するようになっている。
【0033】
本実施形態のシステム制御部160は、情報処理装置100全体の動作を制御する際に、ROM/RAM170に格納されるOS(Operating System)およびOS上に展開される各種のプログラムを含む制御プログラムを読み出して各処理を実行し、当該ROM/RAM170に処理中のデータを一時的に保持させるようになっている。
【0034】
特に、本実施形態では、システム制御部160は、経路データ処理部120にて経路表示処理を実行させる際に、地図データ記憶部110、操作部130、表示制御部150、および、ROM/RAM170を連動させるための各処理を行うとともに、地点データの登録時または経路データを構成する地点に対する追加、消去、変更が生じた際に登録された地点データ、地点間経路データおよび経路データの各種のデータの更新を行いつつ、経路表示の更新処理を行うようになっている。
【0035】
なお、本実施形態におけるシステム制御部160の経路表示処理および更新処理の動作の詳細については、後述する。
【0036】
ROM/RAM170は、制御プログラムその他の必要なプログラムが記憶されるとともに、システム制御部160が各部を制御している際の所定のデータを一時的に保持するようになっている。具体的には、ROM/RAM170は、上述したように地点データの登録時または経路データを構成する地点に対する追加、消去または変更が生じた際に登録された地点データの更新時に当該地点データ、地点間経路データおよび経路データの各種のデータが所定のデータとして一時的に保持するようになっている。
【0037】
次に、図2または図3を用いて本実施形態における地図データ記憶部110に記憶される地図データについて説明する。なお、図2は、地図データを構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図であり、図3は、地図データを構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【0038】
本実施形態の地図データ記憶部110には、表示部140に表示するためのPOI(Point Of Interest)データと呼ばれる表示用データVMと、操作者によって設定された各地点を地図データ上の地点としてマッチングするためのマッチングデータMMと、経路を特定するための経路特定用データと、その他の検索用のデータ(以下、「検索用データ」という。)が記憶される。
【0039】
表示用データVMは、図2に示すように、それぞれ固有の番号が付加された複数の表示用メッシュデータVMxから構成されているとともに、一部の領域に関する表示用メッシュデータVMxに複数分割され、表示用メッシュデータVMxが縦横に複数連続して構成されている。
【0040】
この各表示用メッシュデータVMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、地図情報の全体、例えば地球の地図における緯度経度データが対応づけられて構成されている。
【0041】
また、この表示用メッシュデータVMxは、例えば交差点の名称などの名称データVMxAと、道路データVMxBと、背景データVMxCと、にて構成されている。
【0042】
名称データVMxAは、テーブル構造にて構成され、交差点の名称や地域の名称などその領域における他要素データである緯度経度データとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータである。
【0043】
道路データVMxBは、テーブル構造にて構成され、その領域における道路要素データである道路を緯度経度データとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータである。
【0044】
背景データVMxCは、テーブル構造にて構成され、他要素データである著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す他要素データである画像情報などを緯度経度データとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータである。
【0045】
なお、表示用メッシュデータVMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュデータVMxにさらに複数分割されていてもよい。
【0046】
一方、マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番
号が付加された一部の領域に関するマッチングメッシュデータMMxに複数分割され、マッチングメッシュデータMMxが縦横に複数連続して構成されている。
【0047】
なお、マッチングメッシュデータMMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュデータMMxにさらに複数分割されていてもよい。また、マッチングメッシュデータMMxは、表示用メッシュデータVMxと異なる領域を表すデータ構造、すなわち分割される領域の縮尺が異なっていてもよい。ただし、縮尺が同一であれば固有の番号の情報を用いてデータを関連付けておけばよく、また、縮尺が異なる場合であれば例えば緯度経度データを用いてデータを関連付けるなどすればよい。
【0048】
各マッチングメッシュデータMMxは、設定された一辺の長さ、すなわち、実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における緯度経度データの情報を有している。
【0049】
また、マッチングデータMMは、複数のリンク列ブロック情報を有しており、このリンク列ブロック情報は、テーブル構造にて構成され、図3に示すように、道路を構成し地点を表すノードNを結ぶ線分であるリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータである。具体的には、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列となるもので関連付けられている。そして、リンクLは、各リンクL毎に付加された固有の番号である線分固有情報(以下、リンクIDという。)と、リンクLが結ぶ2つのノードNを表す固有の番号などのノード情報とを有している。
【0050】
ノードNは、各道路の交差点や屈曲点、分岐点、合流点などの結節点に相当する。そして、ノードNに関する情報(以下、「ノード情報」という。)は、リンク列ブロック情報におけるノードN毎に付加された固有の番号である地点固有情報と、各ノードNが存在する位置の緯度経度データと、交差点や分岐点などの複数のリンクが交差する分岐位置か否かの分岐情報であるフラグ情報と、を有している。
【0051】
なお、ノードNには、単に道路の形状を表すためにフラグ情報を有しない地点固有情報および座標情報のみを有したものや、トンネルや道路の幅員などの道路の構成を表す情報である属性情報をさらに有したものもある。
【0052】
一方、マッチングデータMMのリンク列ブロック情報には、道路の構成に関する情報、例えば車線数、本線か否か、国道や県道、有料道路などの種別やトンネル内などの構成などが関連付けられている。これら道路の構成に関する情報により、表示用データVMに対応して道路を地図表示可能となっている。
【0053】
移動経路探索用地図データは、例えばマッチングデータMMと同様のテーブル構造、すなわち道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、かつ、移動経路を探索するために道路を表すためのデータ構造を有している。
【0054】
検索用データは、例えば地図情報における所定の地点の情報を取得するためのデータであるとともに、階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造にて構成され、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市区町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報などから構成されている。
【0055】
次に、図4〜図6を用いて本実施形態における経路データ処理部120について説明する。なお、図4は、本実施形態における経路データ処理部120の構成を示すブロック図であり、図5および図6は、本実施形態の経路データ生成部123において生成される表示部140に表示するための経路データの一例である。
【0056】
経路データ処理部120は、図4に示すように、経路を構成する各地点を登録する地点登録部121と、地点が登録される毎に地点間の地点間経路を算出して経路の特定を行う経路特定部122と、算出された地点間経路毎に表示部140に表示するための経路データを生成する経路データ生成部123と、特定された経路に基づいて経路補助データを算出する経路補助データ算出部124と、登録された地点を算出された経路補助データとともに表示部140に表示するためのリストデータを生成するリストデータ生成部125と、から構成される。
【0057】
なお、例えば、本実施形態の地点登録部121は、本発明の登録手段、登録制御手段および変更手段を構成し、経路特定部122は、算出手段、第1算出手段および第2算出手段を構成する。
【0058】
地点登録部121は、システム制御部160の制御の下、操作部130、表示部140およびROM/RAM170と連動して出発地、経由地および目的地などの経路を構成する各地点を操作者が所望する経路毎に地点データとして登録するようになっている。
【0059】
具体的には、本実施形態の地点登録部121は、表示部140によって表示されている地図データ上の所定の位置、すなわち、表示用メッシュデータVMx上の位置が、操作者が操作部130を介して経路を構成する地点として指定されると、名称データVMxA、道路データVMxBおよび背景データVMxCを参照しつつ、指定された地点の名称を決定するようになっている。また、この地点登録部121は、表示用メッシュデータVMxに対応付けられた緯度経度データを参照しつつ、当該所定の位置の緯度経度データを特定し、当該決定された名称、付与された番号(以下、「経路構成番号」という。)および特定された緯度経度データを地点データとして経路毎にROM/RAM170に登録するようになっている。
【0060】
特に、本実施形態の地点登録部121は、一の経路を構成する地点として各地点を登録する際に、操作者によって操作部130を介して指定された位置毎に順に経路を構成する地点として経路構成番号を順に付して登録するようになっている。
【0061】
一方、本実施形態の地点登録部121は、一の経路を構成する地点として全ての地点データが登録された後に、一部の登録された地点の位置または順序が、操作者によって操作部130を介して変更された場合には、新たな地点の順序を指定しつつ追加された場合には、または、一部の登録された地点が削除された場合には、変更、追加および削除が指示された地点に対して地点データの変更、追加および削除を行うようになっている。
【0062】
具体的には、この地点登録部121は、一部の地点の位置が変更された場合には、変更された地点における地点の名称および当該変更された位置の緯度経度データを特定し、変更指示された地点における地点データの内容をこの特定された名称および緯度経度データに変更し、登録し直す、すなわち、更新するようになっている。
【0063】
また、この地点登録部121は、一部の登録された地点の順序が変更された場合には、登録されている名称データおよび緯度経度データを維持しつつ、登録時に付与された経路構成番号を入れ替えて該当する地点データを更新するようになっている。
【0064】
さらに、この地点登録部121は、新たな地点が追加された場合には、上述したように、指定された位置における名称を決定し、かつ、緯度経度データを特定し、挿入する際の経路構成番号を付して登録するとともに、当該新たな地点が登録されることによって変更対象となる地点データの経路構成番号を更新するようになっており、一部の登録された地点が削除された場合には、削除対象となる地点データを削除し、地点が削除されることによって変更対象となる地点データの経路構成番号を更新するようになっている。
【0065】
経路特定部122は、システム制御部160の制御の下、各経路を構成する地点における地点データが登録される毎に、登録された順における2つの地点間の地点間経路を算出して経路の特定を行い、算出された各地点間経路を地点間経路データとして各地点データに対応付けてROM/RAM170に記憶するようになっている。
【0066】
具体的には、本実施形態の経路特定部122は、一の経路を特定する場合に、地点データが登録される毎に、登録された地点データと当該登録された地点データに付与された経路構成番号の一つ若い経路構成番号を有する地点データとに基づいて、地点間の地図データ上の直線経路または地図データ記憶部110に記憶されたマッチングメッシュデータMMxを参照しつつ、当該地図データ上における道路に沿った経路(以下、「道路上経路」という。)を算出し、当算出された直線経路または道路上経路を地点間経路データとしてROM/RAM170に記憶するようになっている。
【0067】
特に、この経路特定部122は、道路上経路を算出する場合には、マッチングメッシュデータMMxにおけるノード情報を参照しつつ、地点間を結ぶ最小距離となる経路を道路上経路として算出するようになっている。
【0068】
なお、本実施形態における経路特定部122は、操作者における操作部130を介した指示に基づいて、直線経路または道路上経路を選択して算出するようになっている。
【0069】
一方、この経路特定部122は、登録された地点データが変更、削除および追加された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データにて算出された地点間経路を、上述と同様に、算出し直して特定された経路を更新するようになっている。また。この経路特定部122は、算出し直した地点間経路を地点間経路データとしてROM/RAM170に更新登録するようになっている。
【0070】
経路データ生成部123は、システム制御部160の制御の下、経路特定部122と連動し、操作者が所望する経路毎に、かつ、地点データが登録される毎に、登録された地点データおよび算出された地点間経路データに基づいて、地点間経路毎に表示部140に表示された地図データ上に表示するための経路データを生成し、生成された各経路毎の経路データを表示制御部150に出力するようになっている。
【0071】
具体的には、この経路データ生成部123は、所望する経路毎に、かつ、地点データが登録されるとともに、地点間経路データが算出される毎に、登録された地点データおよび算出された地点間経路データに基づいて、登録された各地点に付与された経路構成番号を示すマークを表示させるマークデータD1を生成するとともに、地点間経路データに基づいて、各マーク間を直線にてまたは道路に沿って連結させた連結データD2を経路データとして生成するようになっている。
【0072】
例えば、本実施形態の経路データ生成部123は、図5(a)〜(c)に示すように、「地点A」から「地点B」までの経路を特定する場合には、「地点A(地点0)」から順次「地点7」まで、地点データが登録されると、地点データが登録される毎に、登録された地点の経路構成番号を示すマークデータD1および地点間経路示す連結データD2を生成するようになっており、最終的に「地点B(地点7)」までの各地点におけるマークデータD1および連結データD2を生成するようになっている。
【0073】
なお、本実施形態の経路データ生成部123は、スタートとなる地点に対しては、「地点0」のマークデータD1を生成するようになっている。
【0074】
一方、この経路データ生成部123は、特定された経路毎に、表示色、または、形状など異なるマークデータD1および連結データD2を生成するとともに、一の経路における地点データを登録している際に、または、複数の経路が全て表示され、上述のように、表示部140に表示されたリストデータが当該表示部140の最前面に表示するように操作部130によって選択された際に、他の経路におけるマークデータD1および連結データD2より、強調されて、または、優先されて表示するための各経路毎のマークデータD1および連結データD2を生成するようになっている。
【0075】
例えば、本実施形態の経路データ生成部123は、「経路α」および「経路β」の2種類の経路を表示する場合であって、「経路β」におけるリストデータが選択された場合には、図6に示すように、「経路β」が強調され、かつ、優先的に表示部140に表示されるように、経路データを生成するようになっている。
【0076】
なお、「優先的に表示する」とは、各経路が交差する場合、または、併走する場合には、一方の経路を他の経路の上に、マークデータD1および連結データD2が表示されるとともに、優先的に表示される経路以外のマークデータD1を表示させないことをいう。
【0077】
他方、経路データ生成部123は、登録された地点データが変更、削除および追加された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データと、当該、変更、削除および追加の対象となった地点データにて更新された地点間経路データに基づいて、対象となる経路に対してのみ、かつ、対象となる地点および地点間経路のみにおけるマークデータD1および連結データD2を生成し直し、生成されたマークデータD1および連結データD2を既に生成されている当該対象となる経路におけるマークデータD1および連結データD2とともに更新された経路データとして表示制御部150に出力するようになっている。
【0078】
なお、この場合には、経路データ生成部123は、他の特定された経路におけるマークデータD1および連結データD2を示す経路データにおいても、更新された経路データとともに、表示制御部150に出力する、または、更新前の当該他の経路データの表示を表示制御部150に保持させるようになっている。このため、表示部140は、複数の経路データを同時に表示することができるようになっている。
【0079】
経路補助データ算出部124は、登録された地点データに基づいて、算出された地点間経路データにおける地点間の距離(以下、「地点間距離」という。)および地点間の所要時間(以下、「地点間所要時間」という。)を算出するようになっている。
【0080】
具体的には、本実施形態の経路補助データ算出部124は、直線経路における地点間距離を算出する場合には、登録された地点データにおける緯度経度データに基づいて地点間距離を算出するとともに、道路上経路を算出する場合には、地図データ記憶部110に記憶されたマッチングメッシュデータMMxを参照しつつ、緯度経度データに基づいて地点間距離を算出するようになっている。
【0081】
また、この経路補助データ算出部124は、予め操作部130を介して登録された移動速度と算出された地点間距離に基づいて、地点間所要時間を算出するとともに、経路全体が特定された場合には、算出された地点間距離を加算して経路全体の距離(以下、「総経路距離」という。)を算出するとともに、算出された地点間所要時間を加算して経路全体の所要時間(以下、「総経路所要時間」という。)を算出するようになっている。
【0082】
なお、本実施形態の経路補助データ算出部124は、通常、所定の移動速度(例えば、徒歩で移動する際に相当する移動速度)に設定されているが、操作者が所望する場合には、当該所定の移動速度を算出された地点間距離毎に設定することができるようになっている。
【0083】
一方、この経路補助データ算出部124は、登録された地点データが変更、削除および追加された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データと、当該、変更、削除および追加の対象となった地点データに基づいて更新された地点間経路データに基づいて、対象となる経路に対してのみ、かつ、対象となる地点および地点間経路のみにおける地点間距離および地点間所要時間を算出するとともに、算出された地点間距離を加算して総経路距離を算出するとともに、算出された地点間所要時間を加算して総経路所要時間を算出するようになっている。
【0084】
リストデータ生成部125は、特定された経路毎に、地点データとして登録された各地点の名称を経路順に一覧表示するリストデータを生成するとともに、当該生成されたリストデータに、経路補助データ算出部124において算出された地点間距離、地点間所要時間、総経路距離および総経路所要時間の各経路補助データを組み込むようになっている。そして、このリストデータ生成部125は、各経路補助データが組み込まれた各経路毎のリストデータを表示制御部150に出力するようになっている。
【0085】
次に、図7を用いて本実施形態におけるシステム制御部160の経路表示処理の動作について説明する。なお、図7は、本実施形態におけるシステム制御部160の経路表示処理の動作を示すフローチャートである。
【0086】
以下に説明する動作では、表示部140に表示される地図データ内にて経路が特定されるものとし、地点間経路としては直線経路を算出するものとする。
【0087】
まず、操作部130によって経路表示処理を行う旨が入力され、システム制御部160が操作部130を介して入力された経路表示処理を行う旨の指示を検出すると(ステップS11)、当該システム制御部160は、操作部130および表示制御部150と連動して経路表示を行う地図データを表示部140に表示させる(ステップS12)。
【0088】
次いで、システム制御部160は、経路データ生成部123に経路を特定および表示する際の初期設定を実行させ、操作部130を介して入力される表示部140にて表示される地図データ上における経路を構成する地点の指定を待機する(ステップS13)。具体的には、経路データ生成部123は、初期設定としては、設定された地点に経路順の経路構成番号を付与する際に用いるカウンタのリセット、表示制御部150と連動して2つめ以降の経路を特定する際には最初の経路のスタート地点に、すなわち、経路構成番号「0」が付与された地点に表示部140の表示画面上に地点を指定するために用いるカーソルを表示させること、および、マークデータD1および連結データD2を表する際に用いる表示色の選択を行う。
【0089】
次いで、システム制御部160は、地図データ上の所定の位置が経路を構成する地点に指定されたことを検出すると(ステップS14)、地点登録部121に当該指定された地点の名称を決定させるとともに、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、ROM/RAM170に決定された名称と取得させた緯度経度データを付与され経路構成番号とともに地点データとして記憶させる(ステップS15)。
【0090】
次いで、システム制御部160は、経路特定部122に登録された地点データと登録された地点データの前回に登録された地点データ(付与される経路構成番号の一つ若い番号を有する地点データ)の地点間経路データを算出させる(ステップS16)。なお、経路特定部122は、登録された地点データにおける経路構成番号が「0」の場合には、地点間距離を算出することができないので、当該地点間経路データを算出せずにステップS16の処理に移行する。
【0091】
次いで、システム制御部160は、経路データ生成部123に経路データを生成させる(ステップS17)。具体的には、経路データ生成部123は、ステップS14にて登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、ステップS16の処理において地点間経路データが算出されている場合には、連結データD2を生成する。
【0092】
次いで、システム制御部160は、表示制御部150を制御して表示部140に生成されたマークデータD1および地点間経路データが算出されている場合には、生成された連結データD2を表示させるとともに、表示部140制御を介して当該経路の指定されるべき次の地点の有無を示す表示を行わせ、その指示の入力を待機する(ステップS18)。
【0093】
次いで、システム制御部160は、操作部130における操作指示を検出すると(ステップS19)、当該操作指示が当該経路を構成する他の地点の有無を示す指示を検出し(ステップS20)、当該経路を構成する他の地点があると指示された場合には、その指定を検出するため、ステップS15の処理に移行する。
【0094】
一方、システム制御部160は、当該経路を構成する他の地点がないと、すなわち、特定すべき経路が終点にあると指示された場合には、経路補助データ算出部124に当該経路の登録されている各地点データに基づいて地点間距離などの経路補助データを算出させる(ステップS21)。
【0095】
次いで、システム制御部160は、リストデータ生成部125に算出された各経路補助データに基づいてリストデータを生成させ、表示制御部150に出力させる(ステップS22)。このとき、表示制御部150は、入力されたリストデータに基づいて表示部140にリストデータを表示させるとともに、特定された経路が2つ目以降の場合には、前回表示部140に表示されたリストデータの表示上の前面に重畳して表示させる。
【0096】
次いで、システム制御部160は、表示部140を介して当該経路における次の特定すべき経路があるか否かを示す表示を行わせ、操作指示が特定すべき他の経路の有無を示す指示を検出してその判断を行う(ステップS23)。このとき、システム制御部160は、特定すべき他の経路があると指示された場合には、ステップS13の処理に移行し、特定すべき他の経路がないと指示された場合には、本動作を終了させる。
【0097】
次に、図8〜図10を用いて本実施形態におけるシステム制御部160の更新処理の動作について説明する。なお、図8〜図10は、本実施形態におけるシステム制御部160の更新処理の動作を示すフローチャートである。
【0098】
以下に説明する動作では、操作者によって特定された二種類の複数の地点から構成される経路データが予め登録されて表示されているものとする。
【0099】
まず、操作部130によって一方の経路データにおける更新処理を行う旨が入力され、システム制御部160が入力された更新処理を行う旨の指示を検出すると(ステップS101)、当該システム制御部160は、操作部130によって入力された指示に基づいて、更新処理を行う経路データを認識する(ステップS102)。
【0100】
具体的には、システム制御部160は、ステップS102の処理において、表示制御部150を制御して特定すべき経路データを表示部140に表示させつつ、操作部130によって選択された経路データを特定する。
【0101】
次いで、システム制御部160は、表示部140制御を介して認識された経路データにおける更新処理が地点データの変更、追加および削除の何れかであるかを示す表示を行わせ、入力された指示を認識する(ステップS103)。
【0102】
システム制御部160は、入力された操作部130の指示が地点データの削除であると認識した場合には、ステップS104の処理に移行し、地点データの変更であると認識した場合には、ステップS107の処理に移行する。また、システム制御部160は、入力された操作部130の指示が地点データの追加であると認識した場合には、ステップS112の処理に移行する。
【0103】
次いで、システム制御部160は、ステップS103において入力された操作部130の指示が地点データの削除であると認識した場合には、地点登録部121に削除された地点データ以降の経路構成番号を有する地点データの経路構成番号を、最初の経路構成番号が連続された番号となるように付与し直すとともに、当該経路構成番号が付与し直された地点データの登録を更新する(ステップS104)。
【0104】
次いで、システム制御部160は、経路特定部122に削除された経路構成番号の前後の経路構成番号を有する地点間の地点間経路データを算出し直させるとともに(ステップS105)、経路データ生成部123に当該算出された経路データおよび更新された地点データに基づいて経路データを生成させる(ステップS106)。具体的には、経路データ生成部123は、ステップS106の処理において、上述のステップS17と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点間経路データに基づいて連結データD2を生成する。
【0105】
一方、システム制御部160は、ステップS103において入力された操作部130の指示が地点データの変更であると認識した場合には、変更すべき地点データの指定と、当該変更すべき地点データの地図データ上における変更位置の入力と、を行わせるための表示を行い、その指定および入力を待機する(ステップS107)。
【0106】
システム制御部160は、操作部130の操作に基づいて、変更すべき地点データの指定と当該変更すべき地点データの地図データ上における変更位置の入力とを検出すると(ステップS108)、地点登録部121に当該指定された地点の名称を決定させるとともに、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、ROM/RAM170の変更すべき地点データが記憶されていた領域に、決定された名称と取得させた緯度経度データを上書きして記憶させる(ステップS109)。
【0107】
次いで、システム制御部160は、経路特定部122に更新登録された地点データと当該更新登録された地点データの経路構成番号が前後の地点データの地点間経路データを算出させるとともに(ステップS110)、経路データ生成部123に当該算出された地点経路データおよび更新された地点データに基づいて経路データを生成させる(ステップS111)。具体的には、システム制御部160は、ステップS111の処理において、上述のステップS17と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点間経路データに基づいて連結データD2を生成する。
【0108】
他方、システム制御部160は、ステップS103において入力された操作部130の指示が地点データの追加であると認識した場合には、当該追加すべき地点データの地図データ上における位置の入力および当該地点データを追加する経路順の入力を行わせるための表示を行い、その入力を待機する(ステップS112)。
【0109】
システム制御部160は、操作部130の操作に基づいて、追加すべき地点データの地図データ上における位置および経路順の入力を検出すると(ステップS113)、地点登録部121に当該指定された地点の名称を決定させるとともに、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、入力された経路順に基づいて、ROM/RAM170に決定された名称と取得させた緯度経度データを所定の経路構成番号を付与して記憶させる(ステップS114)。
【0110】
次いで、システム制御部160は、地点登録部121に追加された地点データ以降の経路構成番号を有する地点データの経路構成番号を、最初の経路構成番号が連続された番号となるように付与し直すとともに、当該経路構成番号が付与し直された地点データの登録を更新する(ステップS115)。
【0111】
次いで、システム制御部160は、経路特定部122に追加された経路構成番号の前後の経路構成番号を有する地点データと当該追加された地点データとの地点間の地点間経路データを算出し直させるとともに(ステップS116)、経路データ生成部123に当該算出された経路データおよび更新された地点データに基づいて経路データを生成させる(ステップS117)。具体的には、経路データ生成部123は、ステップS117の処理において、上述のステップS17と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点間経路データに基づいて連結データD2を生成する。
【0112】
次いで、システム制御部160は、表示制御部150を制御して表示部140に生成されたマークデータD1および生成された連結データD2を表示させる(ステップS118)。
【0113】
次いで、システム制御部160は、経路補助データ算出部124に当該経路の登録されている各地点データに基づいて地点間距離などの経路補助データを算出させる(ステップS119)。
【0114】
次いで、システム制御部160は、リストデータ生成部125に算出された各経路補助データに基づいてリストデータを生成させるとともに、表示制御部150に出力させ、本動作を終了させる(ステップS120)。なお、表示制御部150は、特定された経路データを他の経路データのリストデータの表示上の前面に重畳して表示させる。
【0115】
以上本実施形態の情報処理装置100は、特定された地点に対応付けられた経路データを表示部140に表示する情報処理装置100であって、地図データ上に操作者の所望する地点を地点データとして緯度経度データに対応づけて経路データ毎に登録する地点登録部121と、緯度経度データに基づいて、登録された地点データにおける地点間距離を算出し、経路データを経路毎に特定する経路特定部122と、特定された経路データを、経路データ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御部150と、を備え、少なくとも一の経路データに属する登録された地点データが変更された場合に、経路特定部122が、登録が変更された地点データに関わる地点間距離を特定するとともに、表示制御部150が、表示されている経路データを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出された経路データに更新することを特徴とする。
【0116】
この構成により、本実施形態の情報処理装置100は、経路データ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させるとともに、少なくとも一の経路データに属する登録された地点データが変更された場合に、登録が変更された地点データに関わる地点間距離を特定し、表示されている経路データを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出された経路データに更新する。
【0117】
したがって、本実施形態の情報処理装置100は、操作者の所望する複数の異なる経路データを地図データ上に設定し、表示させることができるとともに、各経路データを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができる。
【0118】
この結果、本実施形態の情報処理装置100は、当該複数の異なる経路データを一の地図データ上において容易に比較することができるとともに、経路を地図データ上に容易に設定することができ、操作者の利便性を向上させることができる。
【0119】
また、本実施形態の情報処理装置100は、表示部140に表示させる地図データに対応付けて当該地図データ上の各地点の緯度経度データが記憶される地図データ記憶部110と、表示部140に地図データが表示された際に当該表示された地図データ上の各地点を特定する際に用いられる操作部130と、操作部130によって操作者の所望する地点が特定された際に、特定された地点を、地図データ記憶部110に記憶された緯度経度データに対応づけて経路毎にROM/RAM170に登録する地点登録部121と、を備える構成を有している。
【0120】
この構成により、本実施形態の情報処理装置100は、操作部130によって操作者の所望する地点が特定された際に、特定された地点を、地図データ記憶部110に記憶された緯度経度データに対応づけて経路毎にROM/RAM170に登録するので、各経路データを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができる。
【0121】
また、本実施形態の情報処理装置100は、表示制御部150が、登録された各地点の名称を経路毎に一覧表的に表示するリストデータを、地図データとともに表示部140にさせる構成を有している。
【0122】
この構成により、本実施形態の情報処理装置100は、登録された各地点の名称を経路毎に一覧表的に表示するリストデータを、地図データとともに表示部140にさせることができるので、異なる観点から経路データを比較するための情報を提供することができる。
【0123】
また、本実施形態の情報処理装置100は、表示制御部150が、算出された各経路に対応する経路補助データを、各経路のリストデータに対応づけて表示させる構成を有している。
【0124】
この構成により、本実施形態の情報処理装置100は、算出された各経路に対応する経路補助データを、各経路のリストデータに対応づけて表示させることができるので、異なる観点から経路データを比較するための情報に経路補助データを含めることができるので、経路データの比較時に操作者の利便性を向上させることができる。
【0125】
また、本実施形態の情報処理装置100は、経路補助データ算出部124が、各経路に対応する経路補助データとして各地点間の所要時間または当該経路の総所要時間の少なくとも何れか一方を算出する場合に、各地点間にて異なる移動速度を用いて算出する構成を有している。
【0126】
この構成により、本実施形態の情報処理装置100は、各経路に対応する経路補助データとして各地点間の所要時間または当該経路の総所要時間の少なくとも何れか一方を算出する場合に、各地点間にて異なる移動速度を用いて算出するので、的確に地点間距離所要時間または総経路所要時間を算出することができる。
【0127】
なお、本実施形態では、地点登録部121は、指定された地点の位置の緯度経度データを地点データとして登録しているが、指定された地点が道路上でない場合には、道路上の地点に補正して名称の決定および緯度経度データの特定を行うようにしてもよい。
【0128】
この場合には、地点登録部121は、地図データ記憶部110に記憶された名称データVMxA、道路データVMxBおよび背景データVMxCを参照しつつ、道路以外の点が指定された場合には、直線距離で再近傍の道路上の地点に補正し、当該補正された地点に基づいて名称の決定および緯度経度データの特定を行う。この結果、的確に道路上の地点を特定することができるので、正確な経路を特定することができる。
【0129】
また、本実施形態では、地点間距離などの経路補助データをリストデータに表示するようになっているが、地図データ上に経路データとともに表示するようにしてもよい。
【0130】
この場合には、経路補助データ生成部124は、算出された補助データに基づいて地図データ上に経路補助表示データを生成し、生成された経路補助表示データを経路データとともに表示制御部150に出力する。この結果、特定された経路を比較する上で、参考となる経路補助データにおいても、地点データの登録変更に伴って更新されるとともに、印刷などリストデータを出力しない場合など地図データのみで参考となる経路補助データも提供することができる。
【0131】
また、本実施形態では、操作部130によって選択されたリストデータに対応する経路データに対して、地図データ上に優先的に表示し、かつ、強調表示するようになっているが、算出された経路補助データにおける総経路距離または総経路所要時間が最小となる経路データを識別し、当該識別された経路データについて地図データ上に優先的に表示し、かつ、強調表示するようにしてもよい。
【0132】
また、本実施形態では、経路補助情報における地点間所要時間または総経路所要時間を算出する場合に、予め設定された移動速度または操作部130を介して設定された移動速度に基づいて当該地点間所要時間または総経路所要時間を算出するようになっているが、特定された地点間経路データに基づいて、地図データ記憶部110に記憶された道路データVMxBを参照しつつ、道路種別を認識し、当該認識された地点間経路データにおける道路種別に基づいて移動速度を設定するようにしてもよい。例えば、地点間経路データとして高速道路上、または、鉄道の線路上が特定された場合には、当該高速道路の平均速度または鉄道の平均速度を移動速度として設定する。
【0133】
また、本実施形態では、特定すべき経路毎に操作部130の操作に基づいて地点、すなわち、地点データを特定するようになっているが、他の特定された経路において、経路データを構成する地点データの一部または全部を複写することによって、特定すべき経路の地点データを登録するようにしてもよい。例えば、本実施形態では、操作部130の操作により必要な地点データを他の特定すべき経路のデータとして複写指示が為されると、ROM/RAM170に記憶されている決定された名称および特定された緯度経度データを他の経路における地点データとして複写する。
【0134】
また、本実施形態では、システム制御部160によって、経路表示処理および更新処理を行うようになっているが、地図データを格納するための情報記録媒体を有するコンピュータにおいて、上述の経路表示処理および更新処理を実行する制御プログラムを格納する記録媒体を備え、このコンピュータで当該各制御プログラムを読み込むことによって上述と同様の経路表示処理および更新処理を行うようにしてもよい。
【0135】
〔第2実施形態〕
次に、図11を用いて本願の第2実施形態における地図情報配信サーバ装置について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、インターネットなどのネットワークを介してパーソナルコンピュータまたは携帯用電話機などの通信端末装置からの指示に基づいて当該通信端末装置に地図データおよび地図データに関連するデータを提供するデータ配信サーバ装置に対して本願の地図情報配信サーバ装置を適用した場合の実施形態である。
【0136】
本実施形態では、第1実施形態における情報処理装置において経路表示処理および更新処理を行う点に代えて、通信端末装置の指示に基づいて当該通信端末装置地図データ等を提供するデータ配信サーバ装置にて行う点に特徴があり、その他の構成は、同一の構成を有しているため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0137】
なお、本実施形態の経路表示処理および更新処理については、通信端末装置に通信制御部を介して提供する点が変更される点を除き、第1実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
【0138】
図11を用いて本実施形態におけるデータ配信サーバ装置の構成について説明する。なお、図11は、本実施形態のデータ配信サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【0139】
本実施形態のデータ配信サーバ装置200は、図11に示すように、アンテナATを介して通信端末装置と通信および当該通信の制御を行う通信制御部210と、地図データ記憶部110と、通信端末装置の操作者が所望する地点の登録および登録された地点に基づいて経路を特定する経路データ処理部120と、システム制御部220と、ROM/RAM230と、を有している。
【0140】
なお、例えば、本実施形態の通信制御部210は、本発明の第1提供手段、第2提供手段、第1取得手段および第2取得手段を構成し、経路データ処理部120は、本発明の算出手段を構成する。
【0141】
通信制御部210は、アンテナATを介してインターネットなどのネットワークに接続されるようになっており、システム制御部220の制御の下、通信端末装置の指示を示す各データ、当該通信端末装置に提供する地図データ、経路データおよび経路補助データなどの各データの授受を行うとともに、当該各データの授受に関する通信制御を行うようになっている。
【0142】
特に、本実施形態の通信制御部210は、緯度経度データとともに地図データを通信端末装置に送信するようになっており、通信端末装置において登録すべき経路を構成する地点が指定されると、当該指定された地点を示す緯度経度データを受信するようになっている。また、この通信制御部210は、通信端末装置によって登録された地点データが変更、削除および追加の指示が為された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データにおける緯度経度データを変更データとして受信し、経路データ処理部120に出力するようになっている。
【0143】
なお、経路データ処理部120は、取得された緯度経度データに基づいて、名称データVMxA、道路データVMxBおよび背景データVMxCを参照しつつ、指定された地点の名称を決定し、当該決定された名称、付与された経路構成番号および取得された緯度経度データを地点データとして経路毎にROM/RAM230に登録する点を除き、第1実施形態と同様な構成を有している。
【0144】
以上本実施形態のデータ配信サーバ装置200は、特定された地点に対応付けられた経路データを通信端末装置に提供するデータ配信サーバ装置200であって、地図データを通信端末装置に提供するとともに、通信端末装置によって提供された地図データの地図データ上に操作者の所望する地点を緯度経度データに対応づけて特定すべき経路毎に登録された地点データを取得する通信制御部210と、緯度経度データに基づいて、取得された地点データにおける地点間距離を前記経路毎に算出する経路データ処理部120と、を備え、通信制御部210は、算出された地図データを、経路毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる通信端末装置に提供すること、通信端末装置によって少なくとも一の経路における登録された地点データを変更された場合に、当該変更された地点の変更データを取得すること、および、経路データ処理部120によって、取得された変更データに基づいて、登録が変更された地点における地点間距離データが算出された場合に、通信端末装置に提供されている地図データを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出された経路データに更新させる構成を有している。
【0145】
この構成により、本実施形態のデータ配信サーバ装置200は、経路データ毎に地図データとともに通信端末装置に表示された当該地図データ上に同時に表示させるとともに、少なくとも一の経路データに属する登録された地点データが変更された場合に、登録が変更された地点データに関わる地点間距離を特定し、通信端末装置に表示されている経路データを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出された経路データに更新する。
【0146】
したがって、本実施形態のデータ配信サーバ装置200は、第1実施形態と同様に、操作者の所望する複数の異なる経路データを地図データ上に設定し、表示させることができるとともに、各経路データを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができるので、当該複数の異なる経路データを一の地図データ上において容易に比較することができるとともに、経路を地図データ上に容易に設定することができ、操作者の利便性を向上させることができる。
【0147】
なお、本実施形態では、地点間距離などの経路補助データをリストデータに表示するようになっているが、地図データ上に経路データとともに表示するようにしてもよい。
【0148】
この場合には、経路補助データ生成部124は、算出された補助データに基づいて地図データ上に経路補助表示データを生成し、生成された経路補助表示データを経路データとともに通信端末装置に出力する。この結果、特定された経路を比較する上で、参考となる経路補助データにおいても、地点データの登録変更に伴って更新されるとともに、印刷などリストデータを出力しない場合など地図データのみで参考となる経路補助データも通信端末装置に提供することができる。
【0149】
また、本実施形態では、通信端末装置から指示されたリストデータに対応する経路データに対して、地図データ上に優先的に表示し、かつ、強調表示するようになっているが、算出された経路補助データにおける総経路距離または総経路所要時間が最小となる経路データを識別し、通信端末装置に当該識別された経路データについて地図データ上に優先的に表示させ、かつ、強調表示させるようにしてもよい。
【0150】
また、本実施形態では、経路補助情報における地点間所要時間または総経路所要時間を算出する場合に、予め設定された移動速度または通信端末装置を介して設定された移動速度に基づいて当該地点間所要時間または総経路所要時間を算出するようになっているが、特定された地点間経路データに基づいて、地図データ記憶部110に記憶された道路データVMxBを参照しつつ、道路種別を認識し、当該認識された地点間経路データにおける道路種別に基づいて移動速度を設定するようにしてもよい。例えば、地点間経路データとして高速道路上、または、鉄道の線路上が特定された場合には、当該高速道路の平均速度または鉄道の平均速度を移動速度として設定する。
【0151】
〔第3実施形態〕
次に、図12〜図18を用いて本願の第3実施形態における情報処理装置について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、第1実施形態と同様に、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に対して本願の地図情報表示制御装置を適用した場合の実施形態である。
【0152】
本実施形態では、第1実施形態における情報処理装置において操作者が所望する経路を特定し、当該特定された経路における経路表示処理および更新処理を行う点に代えて、操作者が所望する地図データ上のエリアを特定し、当該特定されたエリアにおける表示処理(以下、「エリア表示処理」という。)および当該エリアに関する更新処理(以下、単に「更新処理」という。)を行う点に特徴がある。その他の構成は、同一の構成を有しているため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0153】
まず、図12を用いて本実施形態における情報処理装置の構成について説明する。なお、図12は、本実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【0154】
本実施形態情報処理装置300は、図12に示すように、地図データ記憶部110と、操作者が所望する地点の登録および登録された地点に基づいてエリアを特定するエリアデータ処理部310と、操作部130と、表示部140と、表示制御部150と、エリア表示処理を行うとともに、地点データが更新された際の更新処理の各制御を行うシステム制御部320と、ROM/RAM330と、を有している。
【0155】
なお、例えば、本実施形態の地図データ記憶部110は、本発明の登録手段および記憶手段を構成し、エリアデータ処理部310は、本発明の登録手段、算出手段、変更手段、登録制御手段、第1算出手段、および、第2算出手段を構成する。また、例えば、本実施形態の操作部130は、本発明の特定手段を構成し、表示部140は、本発明の表示手段を構成する。さらに、本実施形態の表示制御部150は、本発明の表示制御手段および更新手段を構成し、ROM/RAM330は、本発明の保持手段を構成する。
【0156】
次に、図13および図14を用いて本実施形態におけるエリアデータ処理部310の構成について説明する。なお、図13は、本実施形態のエリアデータ処理部310の構成を示すブロック図であり、図14は、本実施形態のエリアデータ生成部312において生成される表示部140に表示するためのエリアデータの一例である。
【0157】
エリアデータ処理部310は、図13に示すように、エリアを構成する各地点を登録する地点登録部311と、地点が登録される毎に地点にて囲まれるエリアを特定しつつ、特定されたエリアをエリア毎に表示部140に表示するためのエリアデータを生成するエリアデータ生成部312と、特定されたエリアに基づいてエリア補助データを算出するエリア補助データ算出部313と、登録された地点を算出されたエリア補助データとともに表示部140に表示するためのリストデータを生成するリストデータ生成部314と、から構成される。
【0158】
なお、例えば、本実施形態の地点登録部311は、本発明の登録手段、登録制御手段および変更手段を構成し、エリアデータ生成部312は、算出手段、第1算出手段および第2算出手段を構成する。
【0159】
地点登録部311は、システム制御部320の制御の下、操作部130、表示部140およびROM/RAM330と連動して各地点を操作者が所望するエリア毎に地点データとして登録するようになっている。
【0160】
具体的には、本実施形態の地点登録部311は、表示部140によって表示されている地図データ上の所定の位置、すなわち、表示用メッシュデータVMx上の位置が、操作者が操作部130を介してエリアを構成する地点として指定されると、名称データVMxA、道路データVMxBおよび背景データVMxCを参照しつつ、表示用メッシュデータVMxに対応付けられた緯度経度データを参照しつつ、当該所定の位置の緯度経度データを特定し、付与された番号(以下、「エリア構成番号」という。)および特定された緯度経度データを地点データとしてエリア毎にROM/RAM330に登録するようになっている。
【0161】
特に、本実施形態の地点登録部311は、一のエリアを構成する地点として各地点を登録する際に、操作者によって操作部130を介して指定された位置毎に順にエリアを構成する地点としてエリア構成番号を順に付して登録するようになっている。
【0162】
一方、本実施形態の地点登録部311は、一のエリアを構成する地点として全ての地点データが登録された後に、一部の登録された地点の位置が、操作者によって操作部130を介して変更された場合には、または、一部の登録された地点が削除された場合には、変更、追加および削除が指示された地点に対して地点データの変更、追加および削除を行うようになっている。
【0163】
具体的には、この地点登録部311は、一部の地点の位置が変更された場合には、変更された地点における位置の緯度経度データを特定し、変更指示された地点における地点データの内容をこの特定された緯度経度データに変更し、登録し直す、すなわち、更新するようになっている。
【0164】
また、この地点登録部311は、新たな地点が追加された場合には、上述したように、緯度経度データを特定し、挿入する際のエリア構成番号を付して登録するとともに、当該新たな地点が登録されることによって変更対象となる地点データのエリア構成番号を更新するようになっており、一部の登録された地点が削除された場合には、削除対象となる地点データを削除し、地点が削除されることによって変更対象となる地点データのエリア構成番号を更新するようになっている。
【0165】
エリアデータ生成部312は、システム制御部320の制御の下、地点登録部311と連動し、操作者が所望するエリア毎に、かつ、地点データが登録される毎に、登録された地点データに基づいて、表示部140に表示された地図データ上に表示するためのエリアデータを生成し、生成された各エリア毎のエリアデータを表示制御部150に出力するとともに、ROM/RAM330に記憶するようになっている。
【0166】
具体的には、このエリアデータ生成部312は、所望するエリア毎に、かつ、地点データが登録される毎に、登録された地点データに基づいて、登録された各地点に付与されたエリア構成番号を示すマークを表示させるマークデータD1を生成するとともに、緯度経度上に隣接する各地点データにおける各マーク間を直線にて連結させた連結データD2と、連結データD2にて閉じたられた領域に対して他の領域と差別化するための強調表示を行うための領域マークデータD3と、をエリアデータとして生成するようになっている。
【0167】
例えば、本実施形態のエリアデータ生成部312は、図14に示すように、「エリアA」を特定する場合には、「エリアA」の周囲において、順次「地点0」から「地点3」までの地点データが登録されると、地点データが登録される毎に、登録された地点のエリア構成番号を示すマークデータD1、各地点データにおける各マーク間を連結する連結データD2および領域マークデータD3を生成するようになっており、最終的に「エリアA」の各地点におけるマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を生成するようになっている。
【0168】
なお、本実施形態のエリアデータ生成部312は、3点以上の地点データが登録された際に、マークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を生成するようになっている。
【0169】
一方、このエリアデータ生成部312は、特定されたエリア毎に、表示色、または、形状など異なるマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を生成するとともに、一のエリアにおける地点データを登録している際に、または、複数のエリアが全て表示され、上述のように、表示部140に表示されたリストデータが当該表示部140の最前面に表示するように操作部130によって選択された際に、他のエリアにおけるマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3より、強調されて、または、優先されて表示するための各エリア毎のマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を生成するようになっている。
【0170】
他方、エリアデータ生成部312は、登録された地点データが変更、削除および追加された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データに基づいて、対象となるエリアに対してのみ、かつ、対象となる地点におけるマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を生成し直し、生成されたマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を、エリアデータとして表示制御部150に出力するようになっている。
【0171】
なお、この場合には、エリアデータ生成部312は、他の特定されたエリアにおけるマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を示すエリアデータにおいても、更新されたエリアデータとともに、表示制御部150に出力する、または、更新前の当該他のエリアデータの表示を表示制御部150に保持させるようになっている。このため、表示部140は、複数のエリアデータを同時に表示することができるようになっている。
【0172】
エリア補助データ算出部313は、登録されたエリアデータに基づいて、エリアの面積値(以下、「エリア面積値」という。)をエリア面積値データとして算出するとともに、各地点データの緯度経度データに基づいてエリアを構成する隣接する地点間の距離を算出するようになっている。具体的には、本実施形態のエリア補助データ算出部313は、エリアデータ毎に登録された地点データにおける緯度経度データに基づいてエリア面積値を算出するとともに、緯度および経度において再近傍にあるとともに、特定されたエリア毎に、連結データD2にて連結され、かつ、一のエリアを構成するように各地点間の直線距離を距離データとして算出するようになっている。
【0173】
また、このエリア補助データ算出部313は、登録された地点データが変更および追加された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データと、既に登録されている地点データに基づいて、登録された地点データが削除された場合には、当該削除された地点データを除き、登録されている他の地点データに基づいて、対象となるエリアに対してのみエリア面積値データおよび距離データを算出するようになっている。
【0174】
リストデータ生成部314は、特定されたエリア毎に、地点データとして登録された各エリア構成番号をエリア順に一覧表示するリストデータを生成するとともに、当該生成されたリストデータに、エリア補助データ算出部313において算出されたエリア面積値データおよび距離データを組み込むようになっている。そして、このリストデータ生成部314は、各エリア補助データが組み込まれた各エリア毎のリストデータを表示制御部150に出力するようになっている。
【0175】
次に、図15を用いて本実施形態におけるシステム制御部320のエリア表示処理の動作について説明する。なお、図15は、本実施形態におけるシステム制御部320のエリア表示処理の動作を示すフローチャートである。
【0176】
以下に説明する動作では、表示部140に表示される地図データ内にてエリアが特定されるものとする。
【0177】
まず、に操作部130によってエリア表示処理を行う旨が入力され、システム制御部320が操作部130を介して入力されたエリア表示処理を行う旨の指示を検出すると(ステップS31)、当該システム制御部320は、操作部130および表示制御部150と連動してエリア表示を行う地図データを表示部140に表示させる(ステップS32)。
【0178】
次いで、システム制御部320は、エリアデータ生成部312にエリアを特定および表示する際の初期設定を実行させ、操作部130を介して入力される表示部140にて表示される地図データ上におけるエリアを構成する地点の指定を待機する(ステップS33)。具体的には、エリアデータ生成部312は、設定された地点にエリア順のエリア構成番号を付与する際に用いるカウンタのリセット、表示制御部150と連動して2つめ以降のエリアを特定する際には最初のエリアのスタート地点に、すなわち、エリア構成番号「0」が付与された地点に表示部140の表示画面上に地点を指定するために用いるカーソルを表示させること、および、マークデータD1、連結データD2、領域マークデータD3を表する際に用いる表示色の選択を行う。
【0179】
次いで、システム制御部320は、地図データ上の所定の位置がエリアを構成する地点に指定されたことを検出すると(ステップS34)、地点登録部311に、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、ROM/RAM330に取得させた緯度経度データを付与されエリア構成番号とともに地点データとして記憶させる(ステップS35)。
【0180】
次いで、システム制御部320は、エリアデータ生成部312に地点データに基づいてエリアを特定させ、エリアデータを生成させる(ステップS36)。具体的には、エリアデータ生成部312は、ステップS34にて登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、当該登録された地点データが3つ目以降の場合には、各地点間を連結する連結データD2および領域マークデータD3を生成する。
【0181】
次いで、システム制御部320は、表示制御部150を制御して表示部140に生成されたマークデータD1および当該登録された地点データが3つ目以降の場合には、生成された連結データD2および領域マークデータD3を表示させるとともに、表示部140制御を介して当該エリアの指定されるべき次の地点の有無を示す表示を行わせ、その指示の入力を待機する(ステップS37)。
【0182】
次いで、システム制御部320は、操作部130における操作指示を検出すると(ステップS38)、当該操作指示が当該エリアを構成する他の地点の有無を示す指示を検出し(ステップS39)、当該エリアを構成する他の地点があると指示された場合には、その指定を検出するため、ステップS34の処理に移行する。
【0183】
一方、システム制御部320は、当該エリアを構成する他の地点がないと指示された場合には、エリア補助データ算出部313に当該エリアの登録されている各地点データに基づいてエリア面積値データなどのエリア補助データを算出させる(ステップS40)。
【0184】
次いで、システム制御部320は、リストデータ生成部314に算出された各エリア補助データに基づいてリストデータを生成させ、表示制御部150に出力させる(ステップS41)。このとき、表示制御部150は、入力されたリストデータに基づいて表示部140にリストデータを表示させるとともに、特定されたエリアが2つ目以降の場合には、前回表示部140に表示されたリストデータの表示上の前面に重畳して表示させる。
【0185】
次いで、システム制御部320は、表示部140を介して当該エリアにおける次の特定すべきエリアがあるか否かを示す表示を行わせ、操作部130における操作指示を検出してその判断を行う(ステップS42)。このとき、システム制御部320は、特定すべき他のエリアがあると指示された場合には、ステップS33の処理に移行し、特定すべき他のエリアがないと指示された場合には、本動作を終了させる。
【0186】
次に、図16〜図18を用いて本実施形態におけるシステム制御部320の更新処理の動作について説明する。なお、図16〜図18は、本実施形態におけるシステム制御部320の更新処理の動作を示すフローチャートである。
【0187】
以下に説明する動作では、操作者によって特定された二種類のエリアデータが予め登録されて表示されているものとし、まず、操作部130によって一方のエリアデータにおける更新処理を行う旨が入力され、システム制御部320が入力された更新処理を行う旨の指示を検出すると(ステップS201)、当該システム制御部320は、操作部130によって入力された指示に基づいて、更新処理を行うエリアデータを認識する(ステップS202)。
【0188】
具体的には、システム制御部320は、ステップS202の処理において、表示制御部150を制御して特定すべきエリアデータを表示部140に表示させつつ、操作部130によって選択されたエリアデータを特定する。
【0189】
次いで、システム制御部320は、表示部140制御を介して認識されたエリアデータにおける更新処理が地点データの変更、追加および削除の何れかであるかを示す表示を行わせ、入力された指示を認識する(ステップS203)。
【0190】
システム制御部320は、入力された操作部130の指示が地点データの削除であると認識した場合には、ステップS204の処理に移行し、地点データの変更であると認識した場合には、ステップS206の処理に移行する。また、システム制御部320は、入力された操作部130の指示が地点データの追加であると認識した場合には、ステップS210の処理に移行する。
【0191】
次いで、システム制御部320は、ステップS203において入力された操作部130の指示が地点データの削除であると認識した場合には、地点登録部311に削除された地点データ以降のエリア構成番号を有する地点データのエリア構成番号を、最初のエリア構成番号が連続された番号となるように付与し直すとともに、当該エリア構成番号が付与し直された地点データの登録を更新する(ステップS204)。
【0192】
次いで、システム制御部320は、エリアデータ生成部312に当該算出されたエリアデータおよび更新された地点データに基づいてエリアデータを生成させる(ステップS205)。具体的には、エリアデータ生成部312は、ステップS205の処理において、上述のステップS36と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点データに基づいて連結データD2および領域マークデータD3を生成する。
【0193】
一方、システム制御部320は、ステップS203において入力された操作部130の指示が地点データの変更であると認識した場合には、変更すべき地点データの指定と、当該変更すべき地点データの地図データ上における変更位置の入力とを行わせるための表示を行い、その指定および入力を待機する(ステップS206)。
【0194】
システム制御部320は、操作部130の操作に基づいて、変更すべき地点データの指定と当該変更すべき地点データの地図データ上における変更位置の入力とを検出すると(ステップS207)、地点登録部311に、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、ROM/RAM330の変更すべき地点データが記憶されていた領域に、取得させた緯度経度データを上書きして記憶させる(ステップS208)。
【0195】
次いで、システム制御部320は、エリアデータ生成部312に更新された地点データに基づいてエリアデータを生成させる(ステップS209)。具体的には、システム制御部320は、ステップS209の処理において、上述のステップS36と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点データに基づいて連結データD2および領域マークデータD3を生成する。
【0196】
他方、システム制御部320は、ステップS203において入力された操作部130の指示が地点データの追加であると認識した場合には、当該追加すべき地点データの地図データ上における位置の入力を行わせるための表示を行い、その入力を待機する(ステップS210)。
【0197】
システム制御部320は、操作部130の操作に基づいて、追加すべき地点データの地図データ上における位置を検出すると(ステップS211)、地点登録部311に、地図データ記憶部110に記憶された表示用メッシュデータに対応付けて記憶された緯度経度データを取得させ、ROM/RAM330に決定された名称と取得させた緯度経度データを所定のエリア構成番号を付与して記憶させる(ステップS212)。
【0198】
次いで、システム制御部320は、エリアデータ生成部312に更新された地点データに基づいてエリアデータを生成させる(ステップS213)。具体的には、エリアデータ生成部312は、エリア構成番号を更新しつつ、上述のステップS36と同様に、登録された地点データにおけるマークデータD1を生成するとともに、地点データに基づいて連結データD2および領域マークデータD3を生成する。
【0199】
次いで、システム制御部320は、表示制御部150を制御して表示部140に生成されたマークデータD1、連結データD2および領域マークデータD3を表示させる(ステップS214)。
【0200】
次いで、システム制御部320は、エリア補助データ算出部313に当該エリアの登録されている各地点データに基づいてエリア面積値などのエリア補助データを算出させ(ステップS215)。
【0201】
次いで、システム制御部320は、リストデータ生成部314に算出された各エリア補助データに基づいてリストデータを生成させるとともに、表示制御部150に出力させ、本動作を終了させる(ステップS216)。なお、表示制御部150は、特定されたエリアデータを他のエリアデータのリストデータの表示上の前面に重畳して表示させる。
【0202】
以上本実施形態の情報処理装置300は、特定された地点に対応付けられたエリアデータを表示部140に表示する情報処理装置300であって、地図データ上に操作者の所望する地点を地点データとして緯度経度データに対応づけてエリアデータ毎に登録する地点登録部311と、緯度経度データに基づいて、登録された地点データが属するエリアをエリア毎に特定するエリアデータ生成部312と、特定されたエリアデータを、エリアデータ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御部150と、を備え、少なくとも一のエリアデータに属する登録された地点データが変更された場合に、エリアデータ生成部312が、登録が変更された地点データにおけるエリアデータを特定するとともに、表示制御部150が、表示されているエリアデータを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出されたエリアデータに更新することを特徴とする。
【0203】
この構成により、本実施形態の情報処理装置300は、エリアデータ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させるとともに、少なくとも一のエリアデータに属する登録された地点データが変更された場合に、登録が変更された地点データに関わるエリアデータを特定し、表示されているエリアデータを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出されたエリアデータに更新する。
【0204】
したがって、本実施形態の情報処理装置300は、操作者の所望する複数の異なるエリアデータを地図データ上に設定し、表示させることができるとともに、各エリアデータを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができるので、当該複数の異なるエリアデータを一の地図データ上において容易に比較することができるとともに、エリアを地図データ上に容易に設定することができ、操作者の利便性を向上させることができる。
【0205】
また、本実施形態の情報処理装置300は、表示部140に表示させる地図データに対応付けて当該地図データ上の各地点の緯度経度データが記憶される地図データ記憶部110と、表示部140に地図データが表示された際に当該表示された地図データ上の少なくとも3以上の各地点を特定する際に用いられる操作部130と、操作部130によって操作者の所望する地点が特定された際に、特定された地点を、地図データ記憶部110に記憶された緯度経度データに対応づけてエリア毎にROM/RAM330に登録する地点登録部311と、を備える構成を有している。
【0206】
この構成により、本実施形態の情報処理装置300は、操作部130によって操作者の所望する地点が特定された際に、特定された地点を、地図データ記憶部110に記憶された緯度経度データに対応づけてエリア毎にROM/RAM330に登録するので、各経路データを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができる。
【0207】
なお、本実施形態では、地図データ上における所定の位置を少なくとも3点以上設定登録することによってエリアデータを算出するようになっているが、地図データ記憶部110に記憶されている背景データVMxCに基づいて、地図データ上の一の施設を選択した際に当該選択された施設を一のエリアとして特定するようにしてもよい。例えば、地図データ記憶部110には、背景データVMxCとして、一の領域を有するポリゴンデータを有し、当該ポリゴンデータが存在する領域内を操作部130によって指定すると、当該ポリゴンデータを一のエリアデータとして特定するようになっている。
【0208】
また、本実施形態では、面積値などのエリア補助データをリストデータに表示するようになっているが、地図データ上にエリアデータとともに表示するようにしてもよい。
【0209】
この場合には、エリア補助データ生成部は、登録された地点データに基づいて地図データ上にエリア補助表示データを生成し、生成された経路補助表示データをエリアデータとともに表示制御部150に出力する。この結果、特定されたエリアを比較する上で、参考となるエリア補助データにおいても、地点データの登録変更に伴って更新されるとともに、印刷などリストデータを出力しない場合など地図データのみで参考となるエリア補助データも提供することができる。
【0210】
また、本実施形態では、エリア補助データ生成部は、各エリア毎に面積値を算出する際に、操作者によって特定された2以上の領域の面積値について加算または減算を行うとともに、表示制御部150が、演算された面積値を表示させてもよい。
【0211】
また、本実施形態では、地図データ記憶部110に、所定の単位毎における土地の値段が所定の地域毎に値段情報として記憶されるとともに、エリア補助データ生成部は、前記記憶された所定の地域ごとの値段情報に基づいて、当該算出された面積値における各エリアの値段をエリア領域補助データとして算出してもよい。
【0212】
また、本実施形態では、システム制御部320によって、エリア表示処理および更新処理を行うようになっているが、地図データを格納するための情報記録媒体を有するコンピュータにおいて、上述のエリア表示処理および更新処理を実行する制御プログラムを格納する記録媒体を備え、このコンピュータで当該各制御プログラムを読み込むことによって上述と同様のエリア表示処理および更新処理を行うようにしてもよい。
【0213】
〔第4実施形態〕
次に、図19を用いて本願の第4実施形態における地図情報配信サーバ装置について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、第2実施形態と同様に、インターネットなどのネットワークを介してパーソナルコンピュータまたは携帯用電話機などの通信端末装置からの指示に基づいて当該通信端末装置に地図データおよび地図データに関連するデータを提供するデータ配信サーバ装置に対して本願の地図情報配信サーバ装置を適用した場合の実施形態である。
【0214】
本実施形態では、第3実施形態における情報処理装置においてエリア表示処理および更新処理を行う点に代えて、通信端末装置の指示に基づいて当該通信端末装置地図データ等を提供するデータ配信サーバ装置にて当該エリア表示処理および更新処理を行う点に特徴があり、その他の構成は、同一の構成を有しているため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0215】
なお、本実施形態のエリア表示処理および更新処理については、通信端末装置に通信制御部を介して提供する点が変更される点を除き、第3実施形態と同一であるため、その説明を省略する。
【0216】
図19を用いて本実施形態におけるデータ配信サーバ装置の構成について説明する。なお、図19は、本実施形態のデータ配信サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【0217】
本実施形態のデータ配信サーバ装置400は、図19に示すように、アンテナATを介して通信端末装置と通信および当該通信の制御を行う通信制御部410と、地図データ記憶部110と、通信端末装置の操作者が所望する地点の登録および登録された地点に基づいて経路を特定するエリアデータ処理部310と、システム制御部420と、ROM/RAM430と、を有している。
【0218】
なお、例えば、本実施形態の通信制御部410は、本発明の第1提供手段、第2提供手段、第1取得手段および第2取得手段を構成し、エリアデータ処理部310は、本発明の算出手段を構成する。
【0219】
通信制御部410は、アンテナATを介してインターネットなどのネットワークに接続されるようになっており、システム制御部420の制御の下、通信端末装置の指示を示す各データ、当該通信端末装置に提供する地図データ、エリアデータおよびエリア補助データなどの各データの授受を行うとともに、当該各データの授受に関する通信制御を行うようになっている。
【0220】
特に、本実施形態の通信制御部410は、緯度経度データとともに地図データを通信端末装置に送信するようになっており、通信端末装置において登録すべきエリアを構成する地点が指定されると、当該指定された地点を示す緯度経度データを受信するようになっている。また、この通信制御部410は、通信端末装置によって登録された地点データが変更、削除および追加の指示が為された場合には、変更、削除および追加の対象となった地点データにおける緯度経度データを変更データとして受信し、エリアデータ処理部310に出力するようになっている。
【0221】
なお、エリアデータ処理部310は、取得された緯度経度データに基づいて、名称データVMxA、道路データVMxBおよび背景データVMxCを参照しつつ、付与されたエリア構成番号および取得された緯度経度データを地点データとしてエリア毎にROM/RAM430に登録する点を除き、第1実施形態と同様な構成を有している。
【0222】
以上本実施形態のデータ配信サーバ装置400は、特定された地点に対応付けられたエリアデータを通信端末装置に提供するデータ配信サーバ装置400であって、地図データを通信端末装置に提供するとともに、通信端末装置によって提供された地図データの地図データ上に操作者の所望する地点を緯度経度データに対応づけて特定すべきエリア毎に登録された地点データを取得する通信制御部410と、緯度経度データに基づいて、取得された地点データに基づいてエリアデータを前記エリア毎に算出するエリアデータ処理部310と、を備え、通信制御部410は、算出された地図データを、エリア毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる通信端末装置に提供すること、通信端末装置によって少なくとも一のエリアにおける登録された地点データを変更された場合に、当該変更された地点の変更データを取得すること、および、エリアデータ処理部310によって、取得された変更データに基づいて、登録が変更された地点データに基づいてエリアデータが算出された場合に、通信端末装置に提供されている地図データを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出されたエリアデータに更新させる構成を有している。
【0223】
この構成により、本実施形態のデータ配信サーバ装置400は、エリアデータ毎に地図データとともに通信端末装置に表示された当該地図データ上に同時に表示させるとともに、少なくとも一のエリアデータに属する登録された地点データが変更された場合に、登録が変更された地点データに関わる地点間距離を特定し、通信端末装置に表示されているエリアデータを、登録された地点データが変更されることによって新たに算出されたエリアデータに更新する。
【0224】
したがって、本実施形態のデータ配信サーバ装置400は、第3実施形態と同様に、操作者の所望する複数の異なるエリアデータを地図データ上に設定し、表示させることができるとともに、各エリアデータを特定する際の地点データを変更する場合には、容易に地点データの登録変更を行うことができるので、当該複数の異なるエリアデータを一の地図データ上において容易に比較することができるとともに、エリアを地図データ上に容易に設定することができ、操作者の利便性を向上させることができる。
【0225】
なお、本実施形態では、地図データ上における所定の位置を少なくとも3点以上設定登録することによってエリアデータを算出するようになっているが、地図データ記憶部110に記憶されている背景データVMxCに基づいて、地図データ上の一の施設を選択した際に当該選択された施設を一のエリアとして特定するようにしてもよい。例えば、地図データ記憶部110には、背景データVMxCとして、一の領域を有するポリゴンデータを有し、当該ポリゴンデータが存在する領域内を操作部130によって指定すると、当該ポリゴンデータを一のエリアデータとして特定するようになっている。
【0226】
また、本実施形態では、面積値などのエリア補助データをリストデータに表示するようになっているが、地図データ上にエリアデータとともに表示するようにしてもよい。
【0227】
この場合には、エリア補助データ生成部は、登録された地点データに基づいて地図データ上にエリア補助表示データを生成し、生成された経路補助表示データをエリアデータとともに表示制御部150に出力する。この結果、特定されたエリアを比較する上で、参考となるエリア補助データにおいても、地点データの登録変更に伴って更新されるとともに、印刷などリストデータを出力しない場合など地図データのみで参考となるエリア補助データも提供することができる。
【0228】
また、本実施形態では、エリア補助データ生成部は、各エリア毎に面積値を算出する際に、操作者によって特定された2以上の領域の面積値について加算または減算を行うとともに、表示制御部150が、演算された面積値を表示させてもよい。
【0229】
また、本実施形態では、地図データ記憶部110に、所定の単位毎における土地の値段が所定の地域毎に値段情報として記憶されるとともに、エリア補助データ生成部は、前記記憶された所定の地域ごとの値段情報に基づいて、当該算出された面積値における各エリアの値段をエリア領域補助データとして算出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0230】
【図1】本願に係る第1実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】地図データを構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図3】地図データを構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。
【図4】第1実施形態における経路データ処理部の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態の経路データ生成部において生成される表示部に表示するための経路データの一例(I)である。
【図6】第1実施形態の経路データ生成部において生成される表示部に表示するための経路データの一例(II)である。
【図7】第1実施形態におけるシステム制御部の経路表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図8】第1実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(I)である。
【図9】第1実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(II)である。
【図10】第1実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(III)である。
【図11】本願に係る第2実施形態のデータ配信サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本願に係る第3実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図13】第3実施形態におけるエリアデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【図14】第3実施形態のエリアデータ生成部において生成される表示部に表示するためのエリアデータの一例である。
【図15】第3実施形態におけるシステム制御部のエリア表示処理の動作を示すフローチャートである。
【図16】第3実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(I)である。
【図17】第3実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(II)である。
【図18】第3実施形態におけるシステム制御部の更新処理の動作を示すフローチャート(III)である。
【図19】本願に係る第4実施形態のデータ配信サーバ装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0231】
100、300 … 情報処理装置
110 … 地図データ記憶部110
120 … 経路データ処理部
121、311 … 地点登録部
122 … 経路特定部
123 … 経路データ生成部
124 … 経路補助データ算出部
125、314 … リストデータ生成部
130 … 操作部
140 … 表示部
150 … 表示制御部
160、220、320、420 … システム制御部
170、230、330、430 … ROM/RAM
200 … データ配信サーバ装置
210、410 … 通信制御部
310 … エリアデータ処理部
312 … エリアデータ生成部
313 … エリア補助データ算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示する地図情報表示制御装置であって、
地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録手段と、
前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する算出手段と、
前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御手段と、
少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更手段と、
を備え、
前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、
前記算出手段が、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出するとともに、
前記表示制御手段が、表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図情報表示制御装置において、
前記地点に関する情報が少なくとも2以上の地点から構成される経路を示す経路情報であって、当該一の経路を構成する2以上の地点が前記グループとして登録される場合に、
前記表示制御手段が、前記経路情報を前記経路毎に同時に前記地図データ上に表示させるとともに、前記変更手段によって少なくとも一の経路を構成する登録された地点が変更されたときに、表示されている経路情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された経路情報に更新することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の地図情報表示制御装置において、
前記登録手段が、
前記表示手段に表示させる地図データに対応付けて当該地図データ上の各地点の緯度および経度を示す緯度経度情報が記憶される記憶手段と、
前記表示手段に地図データが表示された際に当該表示された地図データ上の各地点を特定する際に用いられる特定手段と、
前記特定手段によって前記操作者の所望する地点が特定された際に、前記特定された地点を、前記記憶手段に記憶された緯度経度情報に対応づけて経路毎に保持する保持手段に登録する登録制御手段と、
から構成されることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の地図情報表示制御装置において、
前記記憶手段には、前記各地点には道路上であるか否かを示す属性情報が記憶されている場合に、
前記登録制御手段が、前記特定手段によって前記道路上でない属性情報を有する地点が特定された場合に、緯度経度上にて最近傍の道路上であることを示す属性情報を示す地点を、登録すべき地点として前記保持手段に登録することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項5】
請求項2乃至4の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記算出手段が、前記各地点から構成される地図データ上の経路を示す前記各経路情報とともに前記各地点間の距離、当該各地点間の所要時間、前記経路の総距離、または当該経路の総所要時間の少なくとも何れか一方の情報を前記各経路毎に前記経路補助情報として算出し、
前記表示制御手段が、前記各経路情報および当該各経路に対応する経路補助情報を、地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させ、前記変更手段によって少なくとも一の経路を構成する登録された地点が変更されたときに、表示されている前記各経路情報および当該各経路に対応する経路補助情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された経路情報および経路補助情報に更新することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の地図情報表示制御装置において、
前記表示制御手段が、前記経路補助情報を表示させる場合に、前記経路補助情報によって示される予め設定された値が最小の経路を、他の経路より優先的に表示させることまたは他の経路より強調して表示させることの少なくとも何れか一方にて表示させることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項7】
請求項2乃至6の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記表示制御手段が、前記登録された各地点の名称を前記経路毎に一覧表的に表示するリスト情報を、前記地図データとともに前記表示手段にさせることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の地図情報表示制御装置において、
前記算出手段が、前記各経路に対応する経路補助情報を算出する場合に、
前記表示制御手段が、前記算出された各経路に対応する経路補助情報を、前記各経路のリスト情報に対応づけて表示させることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項9】
請求項5乃至8の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記算出手段が、前記各経路に対応する経路補助情報として各地点間の所要時間または当該経路の総所要時間の少なくとも何れか一方を算出する場合に、前記各地点間にて異なる移動速度を用いて算出することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の地図情報表示制御装置において、
前記特定手段によって前記各地点が特定される際に、当該各地点間の道路種別が認識することができる場合に、
前記算出手段が、前記特定された各地点に基づいて各地点間の道路種別を認識し、当該認識された道路種別に基づいて前記各地点間にて異なる移動速度を用いて算出することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項11】
請求項2乃至10の何れか一方に記載の地図情報表示装置において、
前記登録手段が、前記他の経路の登録された地点に基づいて当該経路の地点を登録することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項12】
請求項1に記載の地図情報表示制御装置において、
前記地点に関する情報が少なくとも一の地点が属する領域に関する情報を示す領域情報であって、当該一の領域を構成する地点が前記グループとして登録される場合に、
前記表示制御手段が、前記領域情報を前記領域毎に前記地図データ上に表示させるとともに、前記変更手段によって少なくとも一の領域に属する登録された地点が変更されたときに、表示されている領域情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された領域情報に更新することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項13】
請求項12に記載の地図情報表示制御装置において、
前記登録手段が、
前記表示手段に表示させる地図データに対応付けて当該地図データ上の各地点の緯度および経度を示す緯度経度情報が記憶される記憶手段と、
前記表示手段に地図データが表示された際に当該表示された地図データ上の少なくとも3以上の各地点を特定する際に用いられる特定手段と、
前記特定手段によって前記操作者の所望する地点が特定された際に、前記特定された地点にて閉じられた領域を、前記各地点に属する領域情報として、前記記憶手段に記憶された緯度経度情報に対応づけて領域毎に保持する保持手段に登録する登録制御手段と、
から構成されることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項14】
請求項12に記載の地図情報表示制御装置において、
前記登録手段が、
前記表示手段に表示させる地図データに対応付けて当該地図データ上の所定の地点が所定の領域を有して記憶されるとともに、当該地点における所定の領域における緯度および経度を示す緯度経度情報が記憶される記憶手段と、
前記表示手段に地図データが表示された際に当該表示された地図データ上の少なくとも所定の地点を特定する際に用いられる特定手段と、
前記特定手段によって前記操作者の所望する地点が特定された際に、前記特定された地点が属する所定の領域を、前記領域情報として、前記記憶手段に記憶された緯度経度情報に対応づけて領域毎に保持する保持手段に登録する登録制御手段と、
から構成されることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項15】
請求項12乃至14の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記算出手段が、前記各領域の面積値を前記各領域毎に前記領域補助情報として算出し、
前記表示制御手段が、前記各領域情報および当該各領域に対応する領域補助情報を、地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させ、前記変更手段によって少なくとも一の領域に属する登録された地点が変更されたときに、表示されている前記各領域情報および当該各領域に対応する領域補助情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された領域情報および領域補助情報に更新することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項16】
請求項15に記載の地図情報表示制御装置において、
前記表示制御手段が、前記領域補助情報を表示させる場合に、前記領域補助情報によって示される予め設定された面積値が最小の領域を、他の領域より優先的に表示させることまたは他の領域より強調して表示させることの少なくとも何れか一方にて表示させることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項17】
請求項12乃至16の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記算出手段が、前記領域補助情報として前記登録された各領域の面積値を算出する場合に、前記操作者によって特定された2以上の領域の面積値について加算または減算の少なくとも何れか一方の演算を行うとともに、
前記表示制御手段が、前記演算された面積値を表示させることを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項18】
請求項15乃至17の何れか一項に記載の地図情報表示制御装置において、
前記所定の単位毎における土地の値段が所定の地域毎に値段情報として格納された格納手段を更に備え、
前記算出手段が、前記面積値を前記領域補助情報として算出する場合に、前記格納された所定の地域ごとの値段情報に基づいて、当該算出された面積値における領域の値段を前記領域補助情報として算出することを特徴とする地図情報表示制御装置。
【請求項19】
特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を端末装置に提供する地図情報配信サーバ装置であって、
緯度および経度の情報を有する地図情報を前記端末装置に提供する第1提供手段と、
前記端末装置によって前記提供された地図情報の地図データ上に操作者の所望する地点が緯度および経度に対応づけられてグループ毎に登録された地点情報を取得する第1取得手段と、
前記緯度および経度に基づいて、前記取得された地点情報における地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する算出手段と、
前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させるために前記端末装置に提供する第2提供手段と、
前記端末装置によって少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更された場合に、当該変更された情報を示す地点変更情報を取得する第2取得手段と、
を備え、
前記算出手段が、前記取得された変更情報に基づいて、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出するとともに、
前記第2提供手段が、前記端末装置に提供されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新させることを特徴とする地図情報配信サーバ装置。
【請求項20】
請求項19に記載の地図情報配信サーバ装置において、
前記地点に関する情報が少なくとも2以上の地点から構成される経路を示す経路情報であって、当該一の経路を構成する2以上の地点が前記グループとして登録される場合に、
前記第2提供手段が、前記経路情報を前記経路毎に同時に前記地図データ上に表示させるために前記端末装置に提供するとともに、少なくとも一の経路を構成する登録された地点が変更されたときに、前記端末装置に提供されている経路情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された経路情報に更新することを特徴とする地図情報配信サーバ装置。
【請求項21】
請求項19に記載の地図情報表示方法において、
前記地点に関する情報が少なくとも一の地点が属する領域に関する情報を示す領域情報であって、当該一の領域を構成する地点が前記グループとして登録される場合に、
前記第2提供手段が、前記領域情報を前記領域毎に前記地図データ上に表示させるために前記端末装置に提供するとともに、少なくとも一の領域に属する登録された地点が変更されたときに、前記端末装置に提供されている領域情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された領域情報に更新することを特徴とする地図情報配信サーバ装置。
【請求項22】
特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示する地図情報表示方法であって、
地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録工程と、
前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する第1算出工程と、
前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御工程と、
少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更工程と、
前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出する第2算出工程と、
表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新する更新工程と、
を含むことを特徴とする地図情報表示方法。
【請求項23】
請求項22に記載の地図情報表示方法において、
前記地点に関する情報が少なくとも2以上の地点から構成される経路を示す経路情報であって、当該一の経路を構成する2以上の地点が前記グループとして登録される場合に、
前記表示制御工程においては、前記経路情報を前記経路毎に同時に前記地図データ上に表示させるとともに、
前記更新工程においては、少なくとも一の経路を構成する登録された地点が変更されたときに、表示されている経路情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された経路情報に更新することを特徴とする地図情報表示方法。
【請求項24】
請求項22に記載の地図情報表示方法において、
前記地点に関する情報が少なくとも一の地点が属する領域に関する情報を示す領域情報であって、当該一の領域を構成する地点が前記グループとして登録される場合に、
前記表示制御工程においては、前記領域情報を前記領域毎に前記地図データ上に表示させるとともに、
前記更新工程においては、少なくとも一の領域に属する登録された地点が変更されたときに、表示されている領域情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された領域情報に更新することを特徴とする地図情報表示方法。
【請求項25】
前記コンピュータを、特定された地点に対応付けられた地図に関する情報を表示手段に表示するための地図情報表示制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
地図データ上に操作者の所望する地点を緯度および経度に対応づけてグループ毎に登録する登録手段、
前記緯度および経度に基づいて、前記登録された地点間の距離に関する情報または前記登録された地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を前記グループ毎に算出する第1算出手段、
前記算出された地図に関する情報を、前記グループ毎に地図データとともに当該地図データ上に同時に表示させる表示制御手段、
少なくとも一のグループに属する登録された地点を変更する変更手段、
前記変更手段によって少なくとも一のグループに属する登録された地点が変更された場合に、前記登録が変更された地点に関わる地点間の距離に関する情報または地点が属する領域に関する情報の少なくとも何れか一方の前記地図に関する情報を算出する第2算出手段、
表示されている前記地図に関する情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された地図に関する情報に更新する更新手段、
として機能させることを特徴とする地図情報表示制御プログラム。
【請求項26】
請求項25に記載の地図情報表示制御プログラムにおいて、
前記地点に関する情報が少なくとも2以上の地点から構成される経路を示す経路情報であって、当該一の経路を構成する2以上の地点が前記グループとして登録される場合に、
前記コンピュータを、
前記経路情報を前記経路毎に同時に前記地図データ上に表示させるとともに、少なくとも一の経路を構成する登録された地点が変更されたときに、表示されている経路情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された経路情報に更新する前記更新手段として機能させることを特徴とする地図情報表示制御プログラム。
【請求項27】
請求項25に記載の地図情報表示方法において、
前記地点に関する情報が少なくとも一の地点が属する領域に関する情報を示す領域情報であって、当該一の領域を構成する地点が前記グループとして登録される場合に、
前記コンピュータを、
前記領域情報を前記領域毎に前記地図データ上に表示させるとともに、少なくとも一の領域に属する登録された地点が変更されたときに、表示されている領域情報を、登録された地点が変更されることによって新たに算出された領域情報に更新する前記更新手段として機能させることを特徴とする地図情報表示方法。
【請求項28】
請求項25乃至27の何れか一項に記載の地図情報表示制御プログラムをコンピュータに読み取り可能に記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−317538(P2006−317538A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−137503(P2005−137503)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】