説明

基板処理装置

【課題】高温高圧流体の準備を行う容器の急激な圧力変動を抑え、簡素な手法で液体原料の移送を行うことが可能な基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、高温高圧流体により基板Wの乾燥を行うための処理容器1と、液体状態の原料を収容する原料収容部3と、高温高圧流体を処理容器1に供給するための供給部2と、を備え、この供給部2は、前記処理容器1及び原料収容部2に接続され、密閉自在な外部容器21と、この外部容器21を加熱するための加熱機構25と、外部容器21内に設けられ、原料収容部3から原料を受け入れて、加熱機構25により加熱される外部容器21の被加熱部に向けて当該原料を落下させるための開孔部221が設けられた内部容器22と、を備え、内部容器22に原料を受け入れた後、当該原料を前記被加熱部に接触させて得られた高温高圧流体を処理容器1へ供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄などの処理が行われた被処理基板を、高温高圧流体を利用して乾燥する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
被処理基板である例えば半導体ウエハ(以下、ウエハという)の表面に集積回路の積層構造を形成する半導体装置の製造工程などにおいては、薬液などの洗浄液によりウエハ表面の微小なごみや自然酸化膜を除去するなど、液体を利用してウエハ表面を処理する液処理工程が設けられている。
【0003】
例えばウエハの洗浄を行う枚葉式のスピン洗浄装置は、ノズルを用いてウエハの表面に例えばアルカリ性や酸性の薬液を供給しながらウエハを回転させることによってウエハ表面のごみや自然酸化物などを除去する。この場合にはウエハ表面は、例えば純水などを利用したリンス洗浄により残った薬液が除去された後、ウエハを回転させて残った液体を振り飛ばす振切乾燥などによって乾燥される。
【0004】
ところが半導体装置の高集積化に伴い、こうした液体などを除去する処理において、いわゆるパターン倒れの問題が大きくなってきている。パターン倒れは、例えばウエハ表面に残った液体を乾燥させる際に、パターンを形成する凹凸の例えば凸部の左右に残っている液体が不均一に乾燥することにより、この凸部を左右に引っ張る表面張力のバランスが崩れて液体の多く残っている方向に凸部が倒れる現象である。
【0005】
こうしたパターン倒れの発生を抑えつつウエハ表面に残った液体を除去する手法として高温高圧流体の一種である超臨界状態の流体(超臨界流体)を用いた乾燥方法が知られている。超臨界流体は、液体と比べて粘度が小さく、また液体を溶解する能力も高いことに加え、超臨界流体と平衡状態にある液体や気体との間で界面が存在しない。そこで、液体の付着した状態のウエハを超臨界流体と置換し、しかる後、超臨界流体を気体に状態変化させると、表面張力の影響を受けることなく液体を乾燥させることができる。
【0006】
出願人は、液体状態の原料(以下、液体原料という)を加熱して超臨界流体を生成し、ウエハが載置されている雰囲気に供給してウエハ表面の液体を乾燥させる動作をウエハの処理毎に繰り返す枚葉式のウエハ処理装置の開発を行っている。このとき、必要量の超臨界流体をウエハ処理の度に生成することができれば、大量の超臨界流体を予め準備し、貯留しておく必要がなく、ウエハ処理装置の小型化等に寄与する。
【0007】
ウエハ処理の毎に必要量の超臨界流体を準備する手法としては、例えば金属製の容器に液体原料を移送してから密閉し、当該容器の本体を加熱することにより間接的に内部の液体原料を加熱して昇温昇圧する手法などが考えられる。しかしながら、内部が高温高圧雰囲気となる容器は十分な耐圧性を備える必要があり、熱容量も大きく温度制御を行う際の応答性が悪い。
【0008】
また、一旦、超臨界温度以上にまで加熱された容器に、次の処理用の液体原料を移送すると、容器の本体と接触した液体原料が蒸発を開始して内部の圧力が上昇してしまう。このため、液体原料の移送に高圧ポンプが必要となるか、容器本体を冷却する冷却機構が必要となってしまい、設備コストの上昇や超臨界流体の準備の長時間化につながるおそれもある。
【0009】
ここで特許文献1には、洗浄部にて洗浄された基板を乾燥処理室内に搬送し、次いで当該乾燥処理室内の圧力が乾燥処理用の処理流体(本例では二酸化炭素)の臨界圧以上となるように予め昇圧してから、当該乾燥処理室内に超臨界流体を供給することにより被処理基板の乾燥を行う技術が記載されている。しかしながら、特許文献1には液体原料から超臨界流体を準備する技術についての言及はなく、上述の課題を解決する手法は開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−72118号公報:段落0025〜0029、段落0038〜0039、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温高圧流体の準備を行う容器の急激な圧力変動を抑え、簡素な手法で液体原料の移送を行うことが可能な基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る基板処理装置は、高温高圧流体により基板の乾燥を行うための処理容器と、
液体状態の原料を収容する原料収容部と、
この原料収容部から受け入れた原料を高温高圧流体状態にして前記処理容器に供給するための供給部と、を備え、
この供給部は、
開閉弁が設けられた高温高圧流体供給路を介して前記処理容器に接続されると共に、開閉弁が設けられた原料供給路を介して前記原料収容部に接続された密閉自在な外部容器と、
この外部容器を加熱するための加熱機構と、
前記外部容器の内部雰囲気と連通した状態でこの外部容器内に設けられ、前記原料収容部から原料を受け入れるための内部容器と、
前記原料収容部から受け入れた原料を、前記加熱機構により加熱される外部容器の被加熱部に向けて落下させるために前記内部容器に設けられた開孔部と、を備え、
前記内部容器に原料を受け入れた後、当該原料を前記被加熱部に接触させ、密閉された外部容器雰囲気内で加熱して得られた高温高圧流体を前記処理容器へ供給することを特徴とする。
【0013】
上述の基板処理装置は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記内部容器は、前記被加熱部から離間させた状態で外部容器内に設けられていること。
(b)前記原料収容部は、前記原料供給路を介して、内部の原料を前記内部容器に向けて流下させるために、前記供給部よりも高い位置に設けられ、当該原料収容部と前記外部容器との間には、前記原料を流下させる際に当該原料収容部内の雰囲気と外部容器内の雰囲気とを連通させるための、開閉弁を備えた連通路が設けられていること。
(c)前記内部容器の熱容量は、前記外部容器の熱容量よりも小さいこと。
(d)前記外部容器は、前記外部容器内の圧力が予め設定された設定圧力を超えると、当該設定圧力となるまで内部の高温高圧流体の一部を排出するリリーフ弁を備えた排出路に接続され、前記供給部は、前記設定圧力を超える量の原料を前記原料収容部から受け入れ、前記リリーフ弁が作動してから前記処理容器に高温高圧流体を供給すること。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、液体状態の原料を高温高圧流体状態として処理容器に供給する供給部に内部容器を設け、原料収容部から受け入れた原料をこの内部容器で一旦受けてから、前記加熱機構によって加熱されている外部容器の被加熱部へと落下させるので、被加熱部に対して原料をゆっくりと供給することができる。この結果、原料移送時における外部容器内の圧力の急激な上昇を抑え、原料を移送しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施の形態に係わるウエハ処理装置の全体構成を示す説明図である。
【図2】前記ウエハ処理装置に設けられている処理容器の斜視図である。
【図3】前記ウエハ処理装置に設けられている、超臨界IPAの供給部の構成を示す一部破断斜視図である。
【図4】前記供給部及びの液体IPAの収容部の構成を示す縦断側面図である。
【図5】前記ウエハ処理装置の作用を示す第1の説明図である。
【図6】前記ウエハ処理装置の作用を示す第2の説明図である。
【図7】前記ウエハ処理装置の作用を示す第3の説明図である。
【図8】前記ウエハ処理装置の作用を示す第4の説明図である。
【図9】前記ウエハ処理装置の作用を示す第5の説明図である。
【図10】他の実施の形態に係わるウエハ処理装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の基板処理装置の実施の形態の一例として、洗浄液による液処理が行われた後のウエハWに付着している乾燥防止用の液体を超臨界状態(高温高圧状態)のIPA(IsoPropyl Alcohol、以下「超臨界IPA」という)と接触させて除去するウエハ処理装置の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0017】
図1に示すようにウエハ処理装置は、超臨界IPAを用いてウエハW表面に付着した液体を除去する処理が行われる処理容器1と、この処理容器1に超臨界IPA(臨界温度235℃、臨界圧力(絶対圧)4.8MPa)を供給するための供給部2と、超臨界IPAの原料となる液体状態のIPAを収容する収容部3(原料収容部)と、処理容器1にて使用された後のIPAを回収する回収タンク4と、を備えている。
【0018】
図2に示すように処理容器1は、ウエハWの搬入出用の開口部12が形成された筐体状の容器本体11と、処理対象の基板であるウエハWを横向きに保持する保持板14と、この保持板14を支持すると共に、ウエハWを容器本体11内に搬入したとき前記開口部12を密閉する蓋部材13とを備えている。
【0019】
容器本体11は、例えば直径300mmのウエハWを1枚ずつ収容可能な、200〜10000cm程度の処理空間が形成された金属製の容器であり、その壁部には、供給ライン508(高温高圧流体供給路)及び排出ライン510が接続されている。また、処理容器1には処理空間内に供給された超臨界IPAから受ける内圧に抗して、容器本体11に向けて蓋部材13を押し付け、処理空間を密閉するための不図示の押圧機構が設けられている。
【0020】
また図1に示すように処理容器1の容器本体11には、処理空間内に供給された超臨界IPAが超臨界状態を保てるように処理空間内を加熱するためのヒーター15が設けられている。ヒーター15は給電部16と接続されており、不図示の温度計測部による処理空間内の温度の計測結果に基づき、給電部16からヒーター15への給電量を調節して、処理空間内の温度を予め設定した温度に保つことができる。ヒーター15と給電部16とは、処理容器1の加熱機構を構成している。
【0021】
図1に示すように処理容器1に超臨界IPAを供給する供給ライン508の上流側には、開閉弁V9を介して供給部2が接続されており、さらにこの供給部2には収容部3が接続されている。
図3、図4を参照しながら供給部2の構成について説明すると、供給部2は、超臨界IPAを収容する容器本体を成すと共に、収容部3から受け入れた液体IPAを超臨界状態にするための加熱を行う外部容器21と、この外部容器21を加熱する加熱機構と、外部容器21内の圧力の急激な変化を避けるために、収容部3から受け入れた液体IPAを一旦受け止めて、外部容器21に接触する液体IPAの量を調節するための内部容器22と、を備えている。
【0022】
外部容器21は、耐圧性を備えた例えば金属製の円筒形状の容器であり、円筒の中心軸を水平方向に向けて横向きに配置されている。図4に示すように外部容器21には、その側周壁を覆うようにテープヒータなどからなるヒーター25が設けられている。このように、設計上、外部容器21の側周壁は、ヒーター25によって加熱されることを目的とした部位であり、供給部2の被加熱部に相当する。この被加熱部は、外部容器21内に供給された液体IPAを超臨界状態に変化させるために、ヒーター25から供給された熱をIPAに伝達する役割を果たす。
【0023】
ヒーター25は給電部26に接続されており、不図示の温度計測部による外部容器21内の温度の計測結果に基づき、給電部26からヒーター25への給電量を調節して、外部容器21内の温度を予め設定した温度に保つことができる。ヒーター25と給電部26とは、供給部2の加熱機構を構成している。
【0024】
横向きに配置された外部容器21の左右の端面の一方側には開口部が設けられており、この開口部は蓋部材23により塞がれている。蓋部材23は、前記開口部を囲んで形成されたフランジ部211に対してボルトなどによって締結され、当該開口部を気密に塞ぐことができ、本発明の外部容器の一部を構成している。
【0025】
図3、図4に示すように、蓋部材23の内壁面には内部容器22が取り付けられており、フランジ部211に蓋部材23を締結することにより当該内部容器22が外部容器21内に挿入される。例えば内部容器22は、外部容器21よりも直径の小さな円筒形状の金属製の容器であり、外部容器21と同様に、その中心軸を水平方向に向けて横向きに配置されて二重円筒が構成される。
【0026】
内部容器22は、上面側の側周壁部が切り欠かれ、軒樋のように上面側が開口し、この開口部を介して外部容器21の内部雰囲気に連通している。一方、左右の端面には壁部が形成されており、開口部を介して受け入れた液体IPAを溜めることができる。
【0027】
また既述のように内部容器22は外部容器21との間で二重円筒を構成し、外部容器21の被加熱部(外部容器21の内壁面)から離間した位置に配置されている。この結果、ヒーター25から供給された熱が内部容器22に直接、伝わりにくく、液体IPAの急激な蒸発が抑えられる。
【0028】
本例では、ヒーター25から供給された熱の一部は、外部容器21のフランジ部211や蓋部材23を介して内部容器22に伝わるが、ヒーター25によって直接加熱されている外部容器21の被加熱部(外部容器21の側周壁)と比較して、ヒーター25から内部容器22への伝熱の影響は小さい。また外部容器21と比較して肉厚の薄い金属材料を使用することなどにより、外部容器21に比べて内部容器22は熱容量が小さくなっている。従って、液体IPAの蒸発時に熱を奪われたり、超臨界IPAの膨張時にIPAから熱を奪われたりする際に温度低下しやすい。この結果、液体IPAを受け入れたとき、これを液体の状態で保持可能な温度となる。
【0029】
さらに内部容器22の円筒形状の側周壁の下端部(内部容器22の底部)には、内部に溜まった液体IPAを外部容器21の被加熱部(外部容器21の側周壁の内面)に向けて落下させるための複数の開孔部221が設けられている。開孔部221は、円筒形状の内部容器22の中心軸が伸びる方向に沿って互いに間隔をおいて設けられている。
【0030】
各開孔部221の開口径は、収容部3から内部容器22への液体IPAの供給流量に比べ、内部容器22からの液体IPAの落下流量を十分に遅くすることが可能な大きさに調節されている。このため、外部容器21内に供給された液体IPAは、一旦、内部容器22に受け止められ、開孔部221にて流量を調整されながら外部容器21の被加熱部(外部容器21の側周壁の内面)に供給されることになる。
【0031】
図4に示すように外部容器21は、流下ライン505(原料供給路)を介して収容部3に接続されている。当該流下ライン505の下端は、蓋部材23を貫通して内部容器22の開口部の上方側まで伸び出し、内部容器22に液体IPAを供給するノズル部24を形成している。図中、V7は供給部2と収容部3との接続、切り離しを行う開閉弁である。
収容部3は、収容部本体31と当該収容部本体31の上面側の開口部を塞ぐ蓋部材32とからなる液体タンクであり、複数回分のウエハ処理に使用される液体IPAを収容することができる。
【0032】
さらに外部容器21と収容部3との間には、外部容器21の側周壁と収容部3の蓋部材32との間をつなぐ連通ライン507(連通路)が設けられている。連通ライン507は、外部容器21内の雰囲気と、収容部3に収容されている液体IPAの上方側の気相雰囲気とを連通させる役割を果たす。図中、V8は供給部2と収容部3との接続、切り離しを行う開閉弁である。
【0033】
そして収容部3は、収容部3内に収容されている液体IPAの下端の位置が、外部容器21内に挿入されたノズル部24の吐出口よりも高い位置に配置されている。この結果、連通ライン507の開閉弁V8を開いた状態で流下ライン505の開閉弁V7を開くと、収容部3内の液体IPAとノズル部24の吐出口との間の液位差により、流下ライン505内を液体IPAが流下することができる。このように、供給部2と収容部3とは、ポンプ等を使用せずに内部容器22へ液体IPAを供給することが可能な位置関係に配置されている。
【0034】
また図1、図3に示すように外部容器21には、外部容器21に溜まった液体を排出するためのドレインライン509や外部容器21内の圧力が予め設定した値を超えたとき、外部容器21内のIPAを外部へ抜き出すための抜き出しライン506が設けられている。そしてドレインライン509には開閉弁V10、抜き出しライン506にはリリーフ弁RV1及び安全弁SV3が設けられている。
【0035】
ここで、抜き出しライン506のリリーフ弁RV1及び安全弁SV3は、各々の設定値以下の圧力では閉じた状態となっており、上述の各ライン505、507〜509の開閉弁V7〜V10を閉じると外部容器21内は密閉された雰囲気となる。この密閉雰囲気下で液体IPAを加熱すると、IPAの温度、圧力が上昇し、超臨界IPAを得ることができる。
【0036】
また図1に示すように、収容部3の上部(例えば蓋部材32)には、液体IPAの受け入れ時などに収容部3内の気相側の雰囲気を排気する排気ライン504と、収容部3内の圧力が予め設定した値を超えたら、収容部3内の雰囲気を外部へ抜き出すための抜き出しライン503とが設けられている。同図中、排気ライン504に設けられたV6は開閉弁、抜き出しライン503に設けられたRV2、SV2は、各々リリーフ弁及び安全弁である。
【0037】
一方、収容部3の下部側(例えば収容部本体31の底面)には、外部から液体IPAを受け入れるためのIPA受け入れライン501が接続されている。このIPA受け入れライン501は、払い出しライン502を介して、処理容器1にて使用された後のIPAを回収する回収タンク4と接続されており、回収タンク4に回収されたIPAを収容部3へ向けて供給することもできる。IPA受け入れライン501、払い出しライン502に設けられたV1、V2、V5は開閉弁、F1、F2はパーティクルフィルタである。
【0038】
回収タンク4は開閉弁V11及び冷却器62aが介設された排出ライン510を介して処理容器1に接続されており、処理容器1から排出されたIPAを冷却し、液化して得られた液体IPAを貯留することができる。この排出ライン510には、供給部2の抜き出しライン506及び収容部3の抜き出しライン503が合流しており、供給部2及び収容部3から抜き出されたIPAを冷却器62bで冷却し、回収することもできる。
【0039】
回収タンク4に設けられた41は回収タンク4内の液体IPAの液位を計測する液面計であり、開閉弁V3が介設された512は回収タンク4内の液体IPAの圧送を行うための窒素供給ライン、安全弁SV1が設けられた511は回収タンク4内の圧力が予め設定した圧力を超えたら、回収タンク4内の雰囲気を外部へ抜き出すための抜き出しラインである。
【0040】
以上に説明した構成を備えたウエハ処理装置の処理容器1、供給部2、収容部3、回収タンク4の開閉バルブV1〜V11や給電部16、26、液面計41などは、制御部6と接続されている。制御部6は図示しないCPUと記憶部とを備えたコンピュータからなり、その記憶部にはウエハ処理装置の作用、つまり、表面が液体で濡れたウエハWを処理容器1に搬入してから、超臨界IPAにより前記液体を除去し、ウエハWを取り出すまでの動作に係わる制御についてのステップ(命令)群が組まれたプログラムが記録されている。このプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。
【0041】
以下、図5〜図9の作用図を参照しながらウエハ処理装置の動作について説明する。なお、図5〜図9では、図1に示した符号の記載を一部省略してある。
ウエハ処理装置の上流側では、枚葉式のスピン洗浄装置により、ウエハWの表面に各種の洗浄液を供給し、当該ウエハW表面の微小なごみや自然酸化膜を除去する液処理が実行される。液処理を終えたウエハWには例えばIPAなどの乾燥防止用の液体が供給され、当該IPAがウエハWの表面に液盛りされた状態でウエハ搬送アームに受け渡されて、本例のウエハ処理装置へと搬送される。
【0042】
一方、図5には処理容器1にウエハWが搬入される前であって、収容部3内の液体IPAの量が低下して、外部から液体IPAを受け入れるタイミングにおけるウエハ処理装置が示されている。
本図では、外部から液体IPAを受け入れるIPA受け入れライン501及び回収タンク4から液体IPAを払い出す払い出しライン502の各開閉バルブV1、V2、V5が開かれている(図5中に「O」の符号を付してある。以下の図においても同じ)。そして収容部3に設けられた排気ライン504の開閉バルブV6も開放され、収容部3内は例えば大気圧雰囲気となっている。また、収容部3と供給部2とをつなぐ流下ライン505及び連通ライン507の開閉バルブV7、V8は閉じられている(図5中に「S」の符号を付してある。以下の図においても同じ)。
【0043】
まず回収タンク4の窒素供給ライン512から加圧用の窒素ガスを受け入れ、液面計41の液位を監視しながら所定量の液体IPAを収容部3へ移送する。また、蒸発などにより失われたIPAを補うため、流量計などにより供給量を確認しながら、外部から所定量の液体IPAを受け入れる。
【0044】
ここで本例の収容部3には液面計は設けられていないが、液体IPAの受け入れ量と払い出し量との差から、収容部3内の液体IPAの量を把握することができる。また、液体IPAの量をより正確に把握するため、例えば収容部3にドレインラインを設けておき、当該ドレインラインから液体IPAを排出して収容部3の内を空の状態にしてから、液体IPAの受け入れを行ってもよい。また、収容部3に液面計を設けてもよいことは勿論である。
【0045】
こうして所定量の液体IPAを収容部3に移送したら、IPA受け入れライン501及び排気ライン504の開閉弁V5、V6を閉じ、次いで収容部3と供給部2とをつなぐ流下ライン505及び連通ライン507の開閉バルブV7、V8を開く(図6)。
連通ライン507の開閉バルブV8を開くことにより、供給部2の外部容器21内の雰囲気と、収容部3の気相側の雰囲気とが連通し、これらの雰囲気の圧力がほぼ等しくなるように調整される。
【0046】
一方で、流下ライン505の開閉バルブV7を開くと、収容部3内の液体IPAとノズル部24の吐出口との液位差により収容部3内の液体IPAが流下ライン505内を流下してノズル部24より外部容器21内に吐出される。図3に示すようにノズル部24の吐出口は内部容器22の開口の上方位置に配置されており、ノズル部24から吐出された液体IPAは内部容器22に受け止められる。このとき、供給部2に設けられている他のライン508、509の開閉弁V9、V10は閉じられている。
【0047】
ここでヒーター25に電力を供給する給電部26は常時「オン」の状態となっており、外部容器21の被加熱部(外部容器21の側周壁)はIPAの臨界温度以上の例えば250℃に加熱されている。一方、この被加熱部から離間させた状態で外部容器21内に配置されている内部容器22の温度は、250℃よりも低い状態となっている。
【0048】
この内部容器22に向けてノズル部24から液体IPAが供給されると、液体IPAの一部は内部容器22に接触することにより加熱されて蒸発するが、既述のように内部容器22は熱容量が比較的小さくなっているので、この蒸発により気化熱を奪われて温度が低下する。こうして温度の低下した内部容器22へ液体IPAの供給を継続すると、次第に内部容器22内に液溜まりが形成される。
【0049】
内部容器22内に溜まった液体IPAは、底部に設けられた開孔部221を通過し、ヒーター25によって加熱されている被加熱部である外部容器21の側周壁面へ向けて落下し、この側周壁に液体IPAが接触すると蒸発して気体IPAとなる。この結果、外部容器21内の圧力が上昇するが、外部容器21内の雰囲気と、収容部3の雰囲気とは連通ライン507を介して連通しているので、双方の雰囲気の圧力はほぼ同じとなるように調整される。
【0050】
外部容器21と収容部3の内部雰囲気がほぼ同じ圧力に調整されることにより、ノズル部24から吐出される液体IPAは外部容器21内の圧力上昇によって押し戻されることなく、液位差のみを利用して液体IPAの移送を継続することができる。
また内部容器22を設け、収容部3から供給部2への液体IPAの供給流量に比べて、内部容器22の開孔部221からの液体IPAの落下流量を十分に小さくすることにより、内部容器22に液体IPAが溜まった状態で液体IPAの移送を終え、供給部2と収容部3とを切り離すことができる。
【0051】
超臨界IPAを収容する外部容器21の内部は高温高圧状態となるため、流下ライン505の配管や開閉バルブV7も耐圧性を備える必要があるが、コスト増を避けるため大口径のものを採用することが難しい。そのため、内部容器22を設けずに直接、外部容器21の被加熱部に向けて液体IPAを供給すると、単位時間あたりのIPAの蒸発量が流下ライン505内を流下する液体IPAの流量を上回ってしまう場合がある。
【0052】
このとき外部容器21内の雰囲気は収容部3の雰囲気と連通しているので、供給量したIPAが全て蒸発すると、蒸発したIPAは連通ライン507内を流れて収容部3に流入し、冷却されて液体IPAに戻ってしまう。この結果、IPAは収容部3と供給部2との間を循環し、超臨界IPAを得ることができないおそれがある。
【0053】
一方、ヒーター25のオン、オフなどを行って、外部容器21に受け入れた液体IPAの急激な蒸発を抑えようとすると、肉厚の厚い外部容器21の冷却、加熱に長い時間がかかる。このため、ウエハWの処理を行う際の制約になってしまうおそれがあるか、別途、外部容器21の冷却機構が必要となる。
【0054】
そこで本例のウエハ処理装置は、ヒーター25による被加熱部(外部容器21の側周壁)から離間させた状態で内部容器22を配置し、収容部3から受け入れた液体IPAをこの内部容器22にて一旦受け止め、開孔部221を介してゆっくりと滴下させる。これにより、外部容器21内(外部容器21の内側に配置された内部容器22内)に液体IPAを溜めた状態で、収容部3から供給部2への液体IPAの移送を終えることができる。
【0055】
収容部3から供給部2への液体IPAの移送量は、例えば予備実験などで収容部3内の液体IPAの液高さと流下ライン505内を流下する流量、及び連通ライン507からの戻り流量との関係を把握しておくことなどにより調整することができる。
液体IPAの流下流量に基づき、予め設定した時間だけ流下ライン505と連通ライン507の開閉バルブV7、V8を開き、所定量の液体IPAを供給部2へ移送したら、これらの開閉バルブV7、V8を閉じて外部容器21を密閉する(図7)。
【0056】
外部容器21の内部では、継続して内部容器22から被加熱部へ向けて液体IPAが落下し、密閉された外部容器21内の圧力と温度が次第に上昇していく。また、内部容器22の内部は開口部を介して外部容器21の内部雰囲気と連通しているので、被加熱部である外部容器21の側周壁全体から熱を受け取ったIPAは、開口部側を介して内部容器22の内側に流れ込んで液体IPAと接触し、当該液体IPAを加熱する。
【0057】
こうして密閉された外部容器21内でIPAの加熱を継続すると、内部雰囲気の温度、圧力が上昇し、IPAの温度及び圧力が臨界点を超え、外部容器21が超臨界IPAで満たされた状態となる。
【0058】
一方、これらの動作と並行して処理容器1では、液処理を終え、外部のウエハ搬送アームにより搬送されてきたウエハWが保持板14上に受け渡される。当該保持板14は容器本体11に向けてスライドし、蓋部材13により開口部12を塞いで密閉する。このときヒーター15に電力を供給する給電部16は常時「オン」の状態となっており、処理容器1内の処理空間はIPAの臨界温度以上の例えば250℃に加熱されている。
【0059】
加熱された処理空間内にウエハWが搬入されると、ウエハW上に液盛りされている乾燥防止用のIPAが蒸発する前に供給ライン508の開閉バルブV9を開く。開閉バルブV9を開くと、供給部2(外部容器21)内の超臨界IPAが膨張して供給ライン508内を流れ、処理空間に流入していく(図8)。このとき処理容器1と回収タンク4とをつなぐ排出ライン510の開閉弁V11は閉じられている。
【0060】
そして(1)供給部2内に準備する超臨界IPAの温度及び圧力を臨界温度、臨界圧力よりも十分に高い状態としておくこと、(2)処理空間の容積や供給ライン508の容積をできるだけ小さくして超臨界IPAの膨張率を抑えること、(3)ヒーター15によって処理空間内を予め加熱しておき、また開閉バルブV9を開く前後で、外部容器21内の温度及び圧力がほぼ同じ値に維持されるように、供給部2側のヒーター25の出力を増大させて等温等圧膨張に近い状態で超臨界IPAを膨張させること、などにより超臨界状態を保ったままIPAを処理空間内に供給することができる。
【0061】
そして処理空間内に供給された超臨界IPAがウエハWに液盛りされた液体IPAと接触すると、液体IPAは超臨界IPAから熱を受け取って蒸発し超臨界状態となる。この結果、ウエハWの表面は液体IPAから超臨界IPAに置換されていくことになるが、平衡状態において液体IPAと超臨界IPAとの間には界面が形成されないので、パターン倒れを引き起こすことなくウエハW表面の流体を超臨界IPAに置換することができる。
【0062】
また上述の動作と並行して、次の液体IPAの移送や受け入れなどに備えるため、図8に示すように排気ライン504のバルブV6を開き、収容部3内の圧力を大気圧まで下げておくとよい。
【0063】
こうして処理空間内に超臨界IPAを供給してから予め設定した時間が経過し、ウエハWの表面が超臨界IPAにて置換された状態となったら、図9に示すように排出ライン510の開閉バルブV11を開いて処理容器1及び供給部2内の超臨界IPAを回収タンク4に向けて排出する。排出ライン510を流れるIPAは冷却器62aにて冷却され、液化IPAとなって回収タンク4にて回収される。
【0064】
一方、IPAを排出する処理容器1や供給部2内の圧力は次第に低下していくが、これらの内部の温度は常圧におけるIPAの沸点(82.4℃)よりも高い温度に保たれている。このため、処理空間内のIPAは超臨界の状態から気体の状態に変化することになるが、超臨界状態と気体との間には界面が形成されないので表面に形成されたパターンに表面張力を作用させることなく、ウエハWを乾燥することができる。また、被加熱部から離間させた状態で配置された内部容器22は、IPAの膨張に伴って熱を奪われその温度が低下する。IPAの排出を終えたら供給ライン508及び排出ライン510の開閉バルブV9、V11を閉じて待機する。
【0065】
以上のプロセスにより、ウエハWの表面に付着している液体を除去する処理を終えたら、保持板14を移動させ、外部のウエハ搬送アームにウエハWを受け渡して処理を終える。ウエハ搬送アームは複数枚のウエハWを収納するキャリアなどに当該ウエハWを搬入して一連の動作が完了する。
こうして所定回数の処理毎に回収タンク4から収容部3への液体IPAの移送を行いつつ、図6〜図9を用いて説明した動作を繰り返して複数枚のウエハWに対する処理を実行する。
【0066】
本実施の形態に係るウエハ処理装置によれば以下の効果がある。液体IPAを超臨界IPAとして処理容器1に供給する供給部2に、ヒーター25によって加熱されている外部容器21の被加熱部から離間させた状態で内部容器22を設け、収容部3から受け入れた液体IPAをこの内部容器22で一旦、受けてから前記被加熱部へと落下させるので、被加熱部に対して液体IPAをゆっくりと供給することができる。この結果、液体IPA移送時における外部容器21内の圧力の急激な上昇を抑え、液体IPAを移送しやすくすることができる。
【0067】
図10は、抜き出しライン506(抜き出し路)に設けられたリリーフ弁RV1を利用して外部容器21内の超臨界IPAの圧力及びIPA量を調節する手法を示している。この場合には図6を用いて説明した流下ライン505内に液体IPAを流下させて収容部3から供給部2に移送する際に、流下ライン505、連通ライン507の開閉弁V7、V8を開く時間を長くして、必要量よりも多い量の液体IPAを移送する。
【0068】
そして、前記開閉弁V7、V8を閉じて供給部2から収容部3を切り離し、2内部容器22から外部容器21の被加熱部に液体IPAを落下させて外部容器21内のIPAを昇温、昇圧する点は図7を用いて説明した場合と同様である。このとき、過剰量の液体IPAを外部容器21内に移送しておくと、外部容器21内の圧力がリリーフ弁RV1の設定圧力を超え、図10に示すように抜き出しライン506から回収タンク4へ向けて外部容器21内のIPAの一部が抜き出される。
【0069】
その結果、次第に外部容器21内の圧力が低下し、リリーフ弁RV1の作動圧力を下回ると当該リリーフ弁RV1が閉じられる。これにより外部容器21内は処理毎に同じ圧力、同じ量の超臨界IPAが収容された状態となる。従って、液面計などを設けずに、開閉弁V7、V8の開放時間だけで液体IPAの移送量を把握する場合であっても、処理毎に安定した状態の超臨界IPAを供給できる。
【0070】
このほか収容部3から供給部2へ液体IPAを移送する手法は、液体IPAの液位差を利用する場合にのみに限られるものではなく、窒素ガスによる圧送や送液ポンプを利用してもよい。外部容器21の被加熱部から離間させた状態で内部容器22を配置することにより、外部容器21内の急激な圧力上昇が抑えられるので、比較的小さな力で液体IPAを外部容器21内に移送することができる。
【0071】
また図3に示した供給部2は、外部容器21の被加熱部(外部容器21の内壁面)から離間した位置に内部容器22を設けた構成となっているが、内部容器22は外部容器21の被加熱部から完全に離間していなくてもよい。収容部3から受け入れた液体IPAが外部容器21の被加熱部に直接接触する場合に比べて、内部容器22にて液体IPAを一旦受け止めた方が、液体IPAの急激な蒸発を抑えられる程度の温度差が内部容器22と外部容器21の被加熱部との間に形成されていれば、内部容器22を構成する部材は外部容器22の被加熱部と接触していてもよい。
【0072】
さらに外部容器21や内部容器22の形状は図3に示したものに限られず、例えば中心軸が鉛直方向に伸びるように配置された円筒形状の外部容器21内に、上面が開口した皿状の内部容器22を配置して、この内部容器22の底面に開孔部221を設けてもよい。
【0073】
そしてウエハWの乾燥を行うために用いる高温高圧流体の原料は、IPAに限定されるものではなく、例えばHFE(Hydro Fluoro Ether)を用いてもよい。さらに高温高圧流体状態は、超臨界状態の場合に限られず、原料の液体を亜臨界状態(例えばIPAの場合は、温度100℃〜300℃の範囲、圧力1MPa〜3MPaの範囲内)として、この亜臨界流体を用いてウエハWの乾燥を行う場合も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0074】
さらには、本発明にて実施される処理はウエハWの表面の液体を除去する乾燥処理だけに限定されるものではない。例えばレジスト膜を用いてパターニングを行った後のウエハWを超臨界状態のIPAと接触させて、ウエハWからレジスト膜を除去する処理と当該ウエハWを乾燥させる処理とを一括して行う洗浄、乾燥処理にも本発明は適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
W ウエハ
1 処理容器
2 供給部
21 外部容器
22 内部容器
221 開孔部
25 ヒーター
26 給電部
3 収容部
4 回収タンク
6 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温高圧流体により基板の乾燥を行うための処理容器と、
液体状態の原料を収容する原料収容部と、
この原料収容部から受け入れた原料を高温高圧流体状態にして前記処理容器に供給するための供給部と、を備え、
この供給部は、
開閉弁が設けられた高温高圧流体供給路を介して前記処理容器に接続されると共に、開閉弁が設けられた原料供給路を介して前記原料収容部に接続された密閉自在な外部容器と、
この外部容器を加熱するための加熱機構と、
前記外部容器の内部雰囲気と連通した状態でこの外部容器内に設けられ、前記原料収容部から原料を受け入れるための内部容器と、
前記原料収容部から受け入れた原料を、前記加熱機構により加熱される外部容器の被加熱部に向けて落下させるために前記内部容器に設けられた開孔部と、を備え、
前記内部容器に原料を受け入れた後、当該原料を前記被加熱部に接触させ、密閉された外部容器雰囲気内で加熱して得られた高温高圧流体を前記処理容器へ供給することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記内部容器は、前記被加熱部から離間させた状態で外部容器内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記原料収容部は、前記原料供給路を介して、内部の原料を前記内部容器に向けて流下させるために、前記供給部よりも高い位置に設けられ、当該原料収容部と前記外部容器との間には、前記原料を流下させる際に当該原料収容部内の雰囲気と外部容器内の雰囲気とを連通させるための、開閉弁を備えた連通路が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記内部容器の熱容量は、前記外部容器の熱容量よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記外部容器は、前記外部容器内の圧力が予め設定された設定圧力を超えると、当該設定圧力となるまで内部の高温高圧流体の一部を抜き出すためのリリーフ弁を備えた排出路に接続され、前記供給部は、前記設定圧力を超える量の原料を前記原料収容部から受け入れ、前記リリーフ弁が作動してから前記処理容器に高温高圧流体を供給することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の基板処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−77610(P2013−77610A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215116(P2011−215116)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】