説明

実装システム

【課題】接着テープに損傷を与えることなく、また接着テープを劣化させることなく、受動部品が実装された回路基板に半導体素子を実装する実装システムを提供する。
【解決手段】実装システム100は、半導体素子102が実装される実装予定領域103の周囲に受動部品105が実装された回路基板101に半導体素子102を実装する実装システムであって、実装予定領域103に半導体素子102を仮固定する接着テープ115を実装予定領域103に案内するガイドローラ113と、接着テープ115から切り分けた接着シート104を実装予定領域103に加熱・加圧で貼付する貼付ツール111とを備え、ガイドローラ113が実装予定領域103の周囲上方に配置され、接着テープ115において接着シート104に隣接する部分に対面する貼付ツール111の側面に断熱材111bが取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を回路基板に実装する実装システムに関し、特に、抵抗やコンデンサーなどの電子部品が表面実装技術で実装された回路基板に半導体素子などの電子部品をフリップチップ実装技術で実装する実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やデジタルカメラなどのように、小型化・軽量化が求められている製品では、回路基板の薄型化や小型化へのニーズが高まっている。これに伴い、これまで以上に高密度実装が要求されている。このような状況のなか、表面実装技術とフリップチップ実装技術とが併用される場合が増えてきている。
【0003】
ここで、表面実装技術とは、パッケージされた電子部品に形成された電極と回路基板の表面に形成された電極とを直接半田付けする実装技術である。フリップチップ実装技術とは、パッケージされていない電子部品(ベアチップ)に形成された突起電極(バンプ)と回路基板の表面に形成された電極とを直接接合する実装技術である。
【0004】
例えば、抵抗やコンデンサーなどの電子部品(以下、受動部品と総称する。)を表面実装技術で回路基板に実装し、半導体素子などの電子部品(以下、半導体素子と総称する。)をフリップチップ実装技術で回路基板に実装するとする。この場合において、接着シートを使用して、半導体素子を回路基板に固定する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
具体的には、下記(工程1)〜(工程4)に従って、半導体素子と受動部品とを回路基板に実装する。
(工程1)まず、図11(A),図11(B)に示す回路基板1を準備する(準備工程)。ここで、回路基板1は、フリップチップ実装技術に対応した回路基板である。回路基板1の表面には、受動部品(不図示)が実装される位置に合わせて基板電極6が形成されている。また、半導体素子(不図示)が実装される位置に合わせて基板電極7が形成されている。回路基板1において半導体素子(不図示)が実装される実装予定領域3の周囲に受動部品(不図示)が実装される。
【0006】
(工程2)次に、図12(A),図12(B)に示すように、実装予定領域(図11(B)に示す実装予定領域3)に接着テープ15を送り出す。接着テープ15の接着フィルム15bから、半導体素子(不図示)よりも一回り大きいサイズの接着シート4を切り分ける。切り分けた接着シート4を貼付ツール11で加熱・加圧して、実装予定領域(図11(B)に示す実装予定領域3)に接着シート4を貼付する(貼付工程)。ここで、接着テープ15は、表面剥離ライナ15aと、60〜80℃で粘着性が増加するエポキシ樹脂製の接着フィルム15bとから構成される2層構造のテープである。
【0007】
(工程3)次に、図13(A),図13(B)に示すように、実装予定領域(図11(B)に示す実装予定領域3)に貼付された接着シート4からはみ出さずに、半導体素子2を接着シート4の上に設置する(設置工程)。ここで、半導体素子2には、ワイヤボンディング工法やメッキ工法などで、先の尖った突起電極9が形成されている。
【0008】
(工程4)次に、図14(A),図14(B)に示すように、接着シート4の上に設置された半導体素子2を回路基板1に圧着で固定する。このとき、半導体素子2に熱と荷重とを加えて、突起電極9と基板電極7とを強固に接合する(圧着工程)。
【0009】
そして、半導体素子2が実装された周囲に形成された基板電極6の上にクリームはんだ8を印刷で形成する。クリームはんだ8が形成された基板電極6の位置に合わせて受動部品5を実装する。場合によっては、受動部品5が実装された後に半導体素子2が実装されることもある。
【特許文献1】特開2007−12641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の技術においては、受動部品5が実装された後に半導体素子2が実装される場合には、先に実装された受動部品5が、半導体素子2を実装するときの妨げになり、不具合が生じる場合がある。
【0011】
例えば、回路基板を小型化するために高密度で実装するとする。この場合において、受動部品5と半導体素子2との間に十分なクリアランスが確保され難い。このため、受動部品5が先に実装されると、図15(A),図15(B)に示すように、接着フィルム15bが受動部品5と接触し易くなり、それによって接着フィルム15bが破れ易くなる。
【0012】
具体的には、接着フィルム15bが受動部品5と接触した状態で、貼付ツール11が下降すれば、接着フィルム15bにおいて受動部品5と接触する接触部分15cが折れ曲がったり、破れたりする。また、貼付ツール11の角で表面剥離ライナ15aが傷ついたり削れたりし、ゴミが生じて散乱する。
【0013】
また、十分なクリアランスを確保しようとして、接着テープ15を貼付ツール11に近づけると、貼付ツール11からの輻射熱で、接着フィルム15bにおいて接着シート4に隣接する隣接部分15dが軟化する。そして、軟化した隣接部分15dが冷えることによって硬化反応が起こり、隣接部分15dが劣化する。
【0014】
このような問題については、半導体素子2を実装した後に受動部品5を実装することによって、解決することができる。しかし、その場合には、別の問題が生じる。
例えば、製品の小型化・軽量化に伴い、受動部品5が、1005サイズの部品から0603サイズの部品に、さらに0603サイズの部品から0402サイズの部品に移行してきている。これに伴い、高精度のメタルマスクでクリームはんだを回路基板1に印刷する必要性が高まってきている。このような状況のなか、半導体素子2が実装された後に受動部品5が実装される場合においては、先に実装された半導体素子2が、高精度のメタルマスクを使用するときの妨げになり、高精度のメタルマスクを使用することができない。
【0015】
これは、実装されている半導体素子2の位置・形状に合わせてエンボス加工を施したメタルマスクよりは、フラットのメタルマスクの方が、実装密度の高さや印刷バラツキの少なさで有利であり、印刷精度を高めることができる。このことから、大抵の高精度のメタルマスクがフラットであるからである。
【0016】
このため、半導体素子2が妨げにならないように、受動部品5が実装された後に半導体素子2が実装される必要がある。しかし、受動部品5が実装された後に半導体素子2が実装される場合においては、上記の問題が生じる。
【0017】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高密度で実装する場合のように、フリップチップ実装技術で実装される第1の電子部品と表面実装技術で実装される第2の電子部品との間に十分なクリアランスが確保され難い場合においても、接着テープに損傷を与えることなく、また接着テープを劣化させることなく、第2の電子部品が実装された回路基板に第1の電子部品を実装する実装システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明に係わる実装システムは、下記に示す特徴を備える。
(CL1)実装システムは、(a)第1の電子部品が実装される実装予定領域の周囲に第2の電子部品が実装された回路基板に前記第1の電子部品を実装する実装システムであって、(b)前記実装予定領域に前記第1の電子部品を仮固定する接着テープを前記実装予定領域に案内する案内部材と、(c)前記接着テープから切り分けた接着シートを前記実装予定領域に加熱・加圧で貼付する貼付ツールとを備え、(d)前記案内部材が前記実装予定領域の周囲上方に配置され、前記接着テープにおいて前記接着シートに隣接する部分に対面する前記貼付ツールの側面に断熱材が取り付けられている。
【0019】
(CL2)上記(CL1)に記載の実装システムは、前記断熱材において前記接着テープに対面する部分がR面取りされているとしてもよい。
なお、本発明は、実装システムとして実現されるだけではなく、実装システムを使用した実装方法として実現されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、実装予定領域の周囲上方に案内部材(ガイドローラ)が配置される。これによって、接着テープが第2の電子部品(受動部品)と接触することを回避することができる。断熱材において接着テープに対面する部分がR面取りされているので、接着テープ(表面剥離ライナ)が傷ついたり削れたりすることを回避することができる。貼付ツールからの輻射熱が断熱材で遮断されるので、隣接部分が軟化することを抑止することができる。硬化反応が起こり難くなり、隣接部分が劣化することを回避することができる。
【0021】
これらのことから、第2の電子部品(受動部品)と第1の電子部品(半導体素子)との間に十分なクリアランスが確保され難い場合においても、接着テープに損傷を与えることなく、また接着テープを劣化させることなく、第2の電子部品(受動部品)が実装された回路基板に第1の電子部品(半導体素子)を実装することができる。限られた領域内を最大限に使用して、実装密度を高くすることができる。特に、小型化・軽量化が要求される携帯電話装置やデジタルカメラなどの製品に使用される半導体パッケージに対して非常に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(実施の形態)
以下、本発明に係わる実施の形態について説明する。
<概要>
図1に示すように、実装システム100は、回路基板101に半導体素子102をフリップチップ実装技術で実装するシステムである。回路基板101において半導体素子102が実装される実装予定領域103に接着シート104を加熱・加圧で貼付する貼付装置110を備える。
【0023】
図2(A),図2(B)に示すように、回路基板101は、フリップチップ実装技術に対応した回路基板である。ここでは、実装予定領域103の周囲に形成された基板電極106の上にクリームはんだ108を印刷で形成する。クリームはんだ108が形成された基板電極106の位置に合わせて受動部品105が表面実装技術で実装されている。図3(A),図3(B)に示すように、回路基板101の表面には、半導体素子102が実装される位置に合わせて基板電極107が形成されている。受動部品105と同一の平面上に半導体素子102がフリップチップ実装技術で実装される。
【0024】
図4に示すように、貼付装置110は、実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に半導体素子(図3(B)に示す半導体素子102)を仮固定する接着テープ115を実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に案内するガイドローラ113と、接着テープ115から切り分けた接着シート104を実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に加熱・加圧で貼付する貼付ツール111とを備える。ガイドローラ113が実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)の周囲上方に配置され、接着テープ115において接着シート104に隣接する隣接部分115dに対面する貼付ツール111の側面に断熱材111bが取り付けられている。さらに、断熱材111bの下部において接着テープ115に対面する部分がR面取りされている。隣接部分115dが断熱材111bと接触している。
【0025】
これによって、ガイドローラ113が受動部品105の上方に配置されるので、接着テープ115が受動部品105と接触することを回避することができる。断熱材111bにおいて接着テープ115に対面する部分がR面取りされているので、接着テープ115が傷ついたり削れたりすることを回避することができる。貼付ツール111からの輻射熱が断熱材111bで遮断されるので、隣接部分115dが軟化することを抑止することができる。それによって、硬化反応が起こり難くなり、隣接部分115dが劣化することを回避することができる。
【0026】
これらのことから、受動部品105と半導体素子102との間に十分なクリアランスが確保され難い場合においても、接着テープ115に損傷を与えることなく、また接着テープ115を劣化させることなく、受動部品105が実装された回路基板101に半導体素子102を実装することができる。
【0027】
<実装システム100>
ここでは、一例として、図1に示すように、実装システム100は、貼付装置110と、設置装置120と、圧着装置130とを備える。
【0028】
貼付装置110は、実装予定領域103に接着シート104を貼付する装置である。制御装置141に設定された設計データに基づいて、制御装置141によって制御される。
設置装置120は、実装予定領域103に貼付された接着シート104の上に半導体素子102を設置する装置である。制御装置142に設定された設定データに基づいて、制御装置142によって制御される。
【0029】
圧着装置130は、接着シート104の上に設置された半導体素子102を回路基板101に圧着で固定する装置である。制御装置143に設定された設定データに基づいて、制御装置143によって制御される。
【0030】
<貼付装置110>
ここでは、一例として、図1,図4に示すように、貼付装置110は、貼付ツール111と、搬送台112と、ガイドローラ113と、剥離ローラ114とを備える。
【0031】
貼付ツール111は、実装予定領域103に接着シート104を貼付するツールである。回路基板101よりも上方に配置され、垂直方向(Z方向)に昇降可能である。実装予定領域103に接着シート104を貼付するときには、接着シート104が実装予定領域103に接触するまで下降し、接着シート104を加熱・加圧する。実装予定領域103に接着シート104を貼付した後には、上昇する。
【0032】
また、貼付ツール111は、少なくとも接着テープ115を送り出す方向(X方向)の下部両端部がR面取りされた直方体である。下面の平坦領域の縦横寸法が、実装予定領域103の周囲に実装された受動部品105に下部が接触しない範囲内で、実装予定領域103に貼付される接着シート104の縦横寸法以上である。
【0033】
また、貼付ツール111は、貼付ツール111を熱するヒータ111aが内蔵されている。側面から下面にかけて丸みを帯びた断熱材111bが接着テープ115に対面する両側に取り付けられている。
【0034】
搬送台112は、回路基板101が吸着で固定される台である。回路基板101の裏面側に配置され、水平方向(Z方向に直交する方向)に移動可能である。貼付ツール111が下降するよりも先に、実装予定領域103が貼付ツール111の下方に来るように移動する。実装予定領域103に接着シート104が貼付されるまで待機する。
【0035】
ガイドローラ113は、接着テープ115を実装予定領域103に送り出すローラである。回路基板101よりも上方に配置され、X方向とZ方向とに直交する方向を軸方向として回転可能であり、X方向に移動可能である。実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に接着シート104を貼付するときには、実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)の左方に実装された受動部品105の上方に配置される。
【0036】
剥離ローラ114は、接着シート104(接着フィルム115b)から表面剥離ライナ115aを引き剥がすローラである。回路基板101よりも上方に配置され、X方向とZ方向とに直交する方向を軸方向として回転可能であり、X方向に移動可能である。実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に接着シート104を貼付するときには、ガイドローラ113と剥離ローラ114との間隙に貼付ツール111が出入りできるように、実装予定領域103の右方に実装された受動部品105の上方に配置される。実装予定領域103に接着シート104を貼付した後には、ガイドローラ113の方へと移動し、実装予定領域103の上方に配置される。
【0037】
接着テープ115は、表面剥離ライナ115aと、接着フィルム115bと、裏面剥離ライナ115cとから構成される3層構造のテープである。
表面剥離ライナ115aと裏面剥離ライナ115cとは、外部から接着フィルム115bを保護するテープである。剥離可能な状態で接着フィルム115bに貼付されている。
【0038】
接着フィルム115bは、60〜80℃で粘着性が増加するエポキシ樹脂製のテープである。表面剥離ライナ115aと裏面剥離ライナ115cとで挟まれている。
また、接着テープ115は、表面剥離ライナ115aを上にして先端がガイドローラ113に掛けられ、ガイドローラ113の右方に位置する裏面剥離ライナ115cの部分が捲られ、捲られた裏面剥離ライナ115cの部分がガイドローラ113の左方に送り出される。裏面剥離ライナ115cが捲られた接着テープ115の部分に、カッターユニット(不図示)で切れ込みが入れられる。このとき、表面剥離ライナ115aが切り離されずに、実装予定領域(図2(B)に示す実装予定領域103)に実装される半導体素子(図3(B)に示す半導体素子102)の横寸法よりも少し長めに接着フィルム115bが切り分けられる。
【0039】
また、接着テープ115は、接着シート104から引き剥がされた表面剥離ライナ115aの部分が剥離ローラ114に掛けられ、剥離ローラ114の右方に送り出される。ここで、ガイドローラ113よりも剥離ローラ114の方が軸の位置が高く、接着シート104の右側から表面剥離ライナ115aが剥がれ易くなっている。
【0040】
また、接着テープ115は、接着シート104が実装予定領域103に接触するまで貼付ツール111が下降したときには、U字状に撓む。このとき、裏面剥離ライナ115cは、ガイドローラ113の円周の右側半分(0時から6時までの円周部分)と接触する。
表面剥離ライナ115aは、剥離ローラ114の円周の左上(9時から12時までの円周部分)と接触する。
【0041】
このように、貼付装置110は、下面の平坦領域の縦横寸法が接着シート104の縦横寸法以上であるので、接着シート104に熱・荷重を均一に加えることができる。また、貼付ツール111の側面に断熱材111bが取り付けられているので、接着フィルム115bにおいて接着シート104に隣接する隣接部分115dが軟化することを抑止することができる。硬化反応が起こり難くなり、隣接部分115dが劣化することを回避することができる。断熱材111bにおいて接着テープ115に対面する部分がR面取りされているので、表面剥離ライナ115aが傷ついたり削れたりし難くなり、接着テープ115が損傷することを回避することができる。
【0042】
なお、断熱材111bとして、厚み2mmのマイカセラミックスを使用するとしてもよい。ここで、マイカセラミックスは、熱伝導率が、レーザーフラッシュ法で、0.0005〜0.01cal/cm・s・℃である。耐熱温度が、最大1200℃である。旋盤、フライス、穴あけ等で精密加工したときの加工精度が10μmである。
【0043】
例えば、ヒータ111aで130℃に温度調整された貼付ツール111で、1秒間、接着テープ115が加熱・加圧されたとする。この場合において、接着シート104の温度が130℃ぐらいまで上昇し、接着テープ115において断熱材111bと接触する部分の温度が60℃手前ぐらいまで上昇した。このように、接着テープ115と接触する両側に断熱材111bを備えるので、接着テープ115の温度上昇を抑えることができる。
【0044】
<設置装置120>
ここでは、一例として、図1,図5に示すように、設置装置120は、設置ツール121と、搬送台122とを備える。
【0045】
設置ツール121は、接着シート104の上に半導体素子102を設置するツールである。回路基板101よりも上方に配置され、垂直方向(Z方向)に昇降可能である。接着シート104の上に半導体素子102を設置するときには、半導体素子102の突起電極109が接着シート104に突き刺さるまで下降する。
【0046】
ここで、半導体素子102には、ワイヤボンディング工法やメッキ工法などで、先の尖った突起電極109が形成されている。また、半導体素子102として、電気検査で良品と判定されたものを使用する。
【0047】
また、設置ツール121は、上段121aと下段121bとからなる段状の柱体である。下段121bの下面の縦横寸法が、接着シート104の周囲に実装された受動部品105に下段が接触しない範囲内で、接着シート104の上に設置される半導体素子102の縦横寸法以上である。
【0048】
また、設置ツール121は、下段121bの下面中央に形成された吸引口121cから垂直方向(Z方向)に下段121bと上段121aとを貫通した吸引路121dが形成されている。接着シート104の上に半導体素子102を設置するときには、突起電極109が形成されている面を下にして半導体素子102を吸引し、半導体素子102を下段121bの下面に密着する。接着シート104の上に半導体素子102を設置した後には、吸引を解除することによって、半導体素子102を下段121bの下面から遊離し、設置ツール121だけ上昇する。
【0049】
搬送台122は、回路基板101が吸着で固定される台である。回路基板101の裏面側に配置され、水平方向(Z方向に直交する方向)に移動可能である。設置ツール121が下降するよりも先に、接着シート104が設置ツール121の下方に来るように移動する。接着シート104に半導体素子102が設置されるまで待機する。
【0050】
<圧着装置130>
ここでは、一例として、図1,図6に示すように、圧着装置130は、圧着ツール131と、搬送台132と、基板押さえ133とを備える。
【0051】
圧着ツール131は、半導体素子102を回路基板101に圧着で固定するツールである。回路基板101よりも上方に配置され、垂直方向(Z方向)に昇降可能である。半導体素子102を回路基板101に圧着で固定するときには、保護テープ134を介して、半導体素子102に接触するまで下降し、半導体素子102を加熱・加圧する。
【0052】
また、圧着ツール131は、上段131aと下段131bとからなる段状の柱体である。下段131bの下面の縦横寸法が、半導体素子102の周囲に実装された受動部品105に下段131bが接触しない範囲内で、回路基板101に固定される半導体素子102の縦横寸法以上である。
【0053】
また、圧着ツール131は、圧着ツール131を熱するヒータ131cが上段131aに内蔵されている。ダイヤモンドチップ131dが下段131bの下面に取り付けられている。
【0054】
このように、圧着ツール131は、ダイヤモンドチップ131dによってヘッド剛性が確保されているので、圧着ツール131に高荷重を加えたときに、ヘッド剛性負けによる横ずれが起こり難く、半導体素子102に高荷重を均一に加えることができる。
【0055】
搬送台132は、回路基板101が吸着で固定される台である。回路基板101の裏面側に配置され、水平方向(Z方向に直交する方向)に移動可能である。基板押さえ133が下降するよりも先に、半導体素子102が圧着ツール131の下方に来るように移動する。半導体素子102が回路基板101に圧着で固定されるまで待機する。
【0056】
基板押さえ133は、回路基板101を押さえて回路基板101の反りを直すツールである。回路基板101よりも上方に配置され、垂直方向(Z方向)に昇降可能である。圧着ツール131よりも先に、足部133a,133bが回路基板101に接触するまで下降し、回路基板101に下向きの力を加える。これによって、回路基板101と搬送台132とが密着し、回路基板101の反りを抑えることができる。
【0057】
また、基板押さえ133は、足部133a,133bと手部133c,133dとからなるフレームである。足部133a,133bの下部に切欠き133e,133fが形成されている。手部133c,133dに、X方向とZ方向とに直交する方向を軸方向として回転可能な軸133g,133hが取り付けられている。切欠き133e,133fを通過するようにして軸133g,133hの間に保護テープ134が張られている。切欠き133e,133fのX方向とZ方向とに直交する方向の寸法が、保護テープ134の幅(X方向とZ方向とに直交する方向の長さ)以上である。切欠き133e,133fのZ方向の寸法が、半導体素子102の表面と回路基板101の表面との距離(Z方向の間隔)以下である。軸133g,133hに巻き取られた保護テープ134が半導体素子102の周囲に実装された受動部品105と接触しない範囲内で軸133g,133hが配置されている。
【0058】
また、基板押さえ133は、足部133a,133bと手部133c,133dとによって、圧着ツール131が出入り可能な通路133iが形成されている。通路133iの縦横寸法が、半導体素子102の周囲に実装された受動部品105に足部133a,133bが接触しない範囲内で、半導体素子102の縦横寸法以上である。さらに、半導体素子102の縦横寸法に応じて、通路133iの縦横寸法が変更可能である。
【0059】
なお、保護テープ134として、弾性率が550MPaであって12.5μm厚のポリイミドフィルムと、弾性率が392MPaであって5.0μm厚のフッ化樹脂フィルムとの2層構造のテープを使用するとしてもよい。
【0060】
<実装方法>
次に、実装システム100を使用した実装方法について説明する。ここでは、下記(工程1)〜(工程4)の実装方法によって、半導体素子102が回路基板101に実装される。
【0061】
<準備工程>
(工程1)まず、図2(A),図2(B)に示すように、実装予定領域103の周囲に受動部品105が実装された回路基板101を準備する(準備工程)。ここで、実装予定領域103の周囲に受動部品105が実装された回路基板101は、下記(手順1)〜(手順6)に従って作製される。
【0062】
(手順1)図7(A),図7(B)に示す回路基板101の上にメタルマスク(不図示)を設置する。
ここで、回路基板101は、フリップチップ実装技術に対応した基板である。受動部品(図2(A),図2(B)に示す受動部品105)が配置される位置に合わせて基板電極106が形成されている。また、半導体素子(図3(A),図3(B)に示す半導体素子102)が配置される位置に合わせて基板電極107が形成されている。ここでは、回路基板101として、4〜6層のアリブB基板や6〜8層のビルドアップ基板などを使用する。
【0063】
また、基板電極106,107には、金メッキが施されている。これによって、加熱したときに酸化膜が形成されること無く、良好な接合が得られる。ここでは、基板電極106,107として、回路基板101に形成された銅電極の上に無電解ニッケルメッキが施されて3〜7μmの薄膜が形成され、さらに、その上に無電解金メッキが施されて0.03〜0.10μmの薄膜が形成された電極である。
【0064】
メタルマスク(不図示)は、基板電極106の位置に合わせて開口が形成された金属製の印刷版である。
(手順2)メタルマスク(不図示)の上からクリームはんだを塗布し、受動部品(図2(A)に示す受動部品105)が配置される基板電極106の上にクリームはんだ(図2(A)に示すクリームはんだ108)を形成する。
【0065】
(手順3)クリームはんだ(図2(A)に示すクリームはんだ108)が形成された基板電極106の位置に合わせて受動部品(図2(A)に示す受動部品105)を配置する。
【0066】
(手順4)受動部品(図2(A)に示す受動部品105)が配置された回路基板101を、リフロー炉(不図示)に投入して240〜265℃で加熱し、基板電極106の上に形成されたクリームはんだ(図2(A)に示すクリームはんだ108)を溶融させる。その後、加熱した回路基板101を冷却し、溶融させたクリームはんだ(図2(A)に示すクリームはんだ108)を凝固させる。これによって、受動部品(図2(A)に示す受動部品105)が、基板電極106と電気的に接続された状態で、回路基板101の上に固定される。
【0067】
(手順5)有機溶剤や水などによるウェット洗浄を行い、実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に形成された基板電極107に付着している有機物を除去する。
【0068】
(手順6)紫外線(UV)や減圧プラズマなどによるドライ洗浄を行い、ナノメートルレベルで形成されたニッケルの酸化膜やスズの酸化膜などを除去する。
<貼付工程>
(工程2)次に、図8(A),図8(B)に示すように、下記(手順1)〜(手順4)に従って、実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に接着シート104を貼付する(貼付工程)。
【0069】
(手順1)まず、接着テープ115を、表面剥離ライナ115aを上にして、ガイドローラ113の上側に設置する。図中において時計回りにガイドローラ113を回転させ、剥離ローラ114が配置する方に、接着テープ115を送る。このとき、接着テープ115から裏面剥離ライナ115cを捲り、捲った裏面剥離ライナ115cをガイドローラ113の左方に送り出す。裏面剥離ライナ115cが捲られた接着テープ115の部分を、剥離ローラ114の方に送り出す。
【0070】
(手順2)次に、裏面剥離ライナ115cを捲った接着テープ115の部分に、カッターユニット(不図示)で切れ込みを入れる。このとき、半導体素子102よりも一回り大きいサイズの接着シート104が接着フィルム115bから切り分けられ、また表面剥離ライナ115aが切り離されないように切れ込みが入れられる。
【0071】
なお、複数の半導体素子102を実装する場合においては、各半導体素子102のサイズに合わせて、接着テープの幅とカットする長さを変化させ、貼付シートのサイズを変更する。
【0072】
(手順3)次に、貼付ツール111の下方を横切るようにして、表面剥離ライナ115aに貼付した接着フィルム115bを供給する。回路基板101の実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に接着シート104が供給される頃合を見計らって、貼付ツール111を下降させる。ガイドローラ113と剥離ローラ114とに掛けられた接着テープ115に、下降中の貼付ツール111を接触させ、そのまま、貼付ツール111を下降させ、接着シート104を実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に接触させる。これによって、貼付ツール111から表面剥離ライナ115aを介して接着シート104に熱が伝わり、接着シート104が加熱される。同時に、貼付ツール111から表面剥離ライナ115aを介して接着シート104に荷重が掛かり、接着シート104が加圧される。接着シート104が実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に貼付される。このとき、貼付ツール111の温度が130℃であり、押圧時間が1秒であり、接着シート104が80℃以下であり、接着シート104の隣接部分115dが60℃以下である。
【0073】
(手順4)次に、貼付ツール111を上昇させる。剥離ローラ114をガイドロール113の方へと移動させる。これによって、表面剥離ライナ115aが剥離ローラ114の右方に送り出され、表面剥離ライナ115aと接着シート104とが接触する部分に上方の力が加わり、表面剥離ライナ115aが接着シート104から引き剥がされる。
【0074】
<設置工程>
(工程3)次に、図9(A),図9(B)に示すように、下記(手順1)〜(手順4)に従って、実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に貼付された接着シート104の上に半導体素子102を設置する(設置工程)。
【0075】
(手順1)突起電極109が形成された面を下にして、設置ツール121で半導体素子102を吸引する。
(手順2)回路基板101に印刷されている認識マーク(不図示)を画像処理で特定する。特定した認識マーク(不図示)から回路基板101の位置を割り出す。割り出した位置から半導体素子102の位置を調整する。このとき、接着シート104が貼付された実装予定領域(図3(B)に示す実装予定領域103)に形成された基板電極107に対して、回路基板101の面方向に沿って、±5μm以内に突起電極109の位置を調整する。
【0076】
(手順3)突起電極109の数に応じて異なるが、10〜20Nの範囲内で、設置ツール121で荷重を掛けながら、常温で半導体素子102を接着シート104の上に設置する。これによって、突起電極109が接着シート104に突き刺さり、半導体素子102が接着シート104に固定される。
【0077】
(手順4)接着シート104の上に半導体素子102を設置した後、半導体素子102を吸引することを止めて、半導体素子102を下段121bの下面から遊離し、設置ツール121だけ上昇させる。
【0078】
<圧着工程>
(工程4)次に、図10(A),図10(B)に示すように、下記(手順1)〜(手順2)に従って、接着シート104の上に設置された半導体素子102を回路基板101に圧着で固定する(圧着工程)。
【0079】
(手順1)図10(A)に示すように、足部133a,133bが回路基板101に接触するまで、基板押さえ133を下降させる。このとき、切欠き133e,133fを通過するようにして軸133g,133hの間に張られている保護テープ134が半導体素子102と接触する。保護テープ134と接触する半導体素子102の表面に下向きの力が加わる。これによって、回路基板101に対して反りを直す方向に力が働き、搬送台132と回路基板101とが密着する。また、回路基板101と半導体素子102とが平行になる。
【0080】
(手順2)次に、図10(B)に示すように、基板押さえ133で回路基板101に下向きの力を加えたまま、圧着ツール131の下面が保護テープ134に接触するまで、通路133iの内壁に沿って圧着ツール131を下降させる。このとき、圧着ツール131の温度が180〜200℃であり、圧着ツール131で半導体素子102に荷重を掛ける時間が10〜20秒間であり、圧着ツール131で半導体素子102に掛ける荷重が295〜685Nである。圧着ツール131から保護テープ134を介して半導体素子102に荷重と熱とが加えられる。これによって、突起電極109が、基板電極107の上で変形しながら、突起電極109と基板電極107との接触面積を増加させて、基板電極107と電気的に接続される。
【0081】
同時に、半導体素子102を介して接着シート104にも熱が伝わり、接着シート104が温度上昇し、温度上昇によってエポキシ樹脂の粘度が低下し、圧着ツール131からの荷重で半導体素子102が接着シート104に沈み込み、突起電極109の先端がつぶれながら回路基板101の基板電極107に接触する。突起電極109が基板電極107と接触した状態で、接着シート104が冷めて樹脂硬化反応を起こし、軟化状態から硬化状態になり、電気的な導通が維持されたまま、半導体素子102が回路基板101に固定される。
【0082】
さらに、圧着ツール131が半導体素子102に荷重を掛けている10〜20秒間に注目すると、半導体素子102に隣接する受動部品105と圧着ツール131との間に、足部133a,133bが介在している。足部133a,133bによって、半導体素子102に隣接する受動部品105に対する熱輻射が遮蔽されている。これによって、高密度実装の場合であっても、受動部品105に過剰な熱ストレスを加えることなく、電子部品の実装状態に与える影響を小さくすることができる。
【0083】
(手順3)接着シート104が硬化し、半導体素子102と回路基板101とが電気的に接続され、かつ固定された状態になると、圧着ツール131を上昇させる。加熱・加圧することを終了させる。その後に、基板押さえ133を上昇させ、1つの半導体素子102の実装を終了する。
【0084】
<まとめ>
以上、本実施の形態によれば、ガイドローラ113が受動部品105の上方に配置されるので、接着テープ115が受動部品105と接触することを回避することができる。断熱材111bにおいて接着テープ115と接触する部分がR面取りされているので、接着テープ115(表面剥離ライナ115a)が傷ついたり削れたりすることを回避することができる。貼付ツール111からの輻射熱が断熱材111bで遮断されるので、隣接部分115dが軟化することを抑止することができる。硬化反応が起こり難くなり、隣接部分115dが劣化することを回避することができる。
【0085】
これらのことから、受動部品105と半導体素子102との間に十分なクリアランスが確保され難い場合においても、接着テープ115に損傷を与えることなく、また接着テープ115を劣化させることなく、受動部品105が実装された回路基板101に半導体素子102を実装することができる。限られた領域内を最大限に使用して、実装密度を高くすることができる。特に、小型化・軽量化が要求される携帯電話装置やデジタルカメラなどの製品に使用される半導体パッケージに対して非常に有効である。
【0086】
(その他)
なお、実装システム100としては、貼付装置110と、設置装置120と、圧着装置130とを備えるシステムの代わりに、貼付装置110と、設置装置120と、圧着装置130とを統合した実装装置を備えるシステムとしてもよい。
【0087】
なお、半導体素子102としては、平面形状が矩形である半導体素子の代わりに、平面形状がL字形状や六角形である半導体素子としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、電子部品を回路基板に実装する実装システムなどとして、特に、抵抗やコンデンサーなどの電子部品が表面実装技術で実装された回路基板に半導体素子などの電子部品をフリップチップ実装技術で実装する実装システムなどとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】実施の形態における実装システムの概要を示す図である。
【図2】実施の形態における実装システムで使用される回路基板を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図3】実施の形態における実装システムで半導体素子が実装された回路基板を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図4】実施の形態における貼付装置の概要を示す図である。
【図5】実施の形態における設置装置の概要を示す図である。
【図6】実施の形態における圧着装置の概要を示す図である。
【図7】実施の形態における実装システムで使用される回路基板を作製するにあたって使用される基板を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図8】実施の形態における実装方法の貼付工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図9】実施の形態における実装方法の設置工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図10】実施の形態における実装方法の圧着工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、断面図である。
【図11】従来の技術における実装方法で使用される回路基板を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図12】従来の技術における実装方法の貼付工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図13】従来の技術における実装方法の設置工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図14】従来の技術における実装方法の圧着工程を示す図であり、(A)は、断面図であり、(B)は、上から見たレイアウト図である。
【図15】(A),(B)は、従来の技術における実装方法で、受動部品が実装された回路基板に接着シートが貼付されるときの問題点を示す模式図である。
【符号の説明】
【0090】
1 回路基板
2 半導体素子
3 実装予定領域
4 接着シート
5 受動部品
6 基板電極
7 基板電極
11 貼付ツール
15 接着テープ
15a 表面剥離ライナ
15b 接着フィルム
100 実装システム
101 回路基板
102 半導体素子
103 実装予定領域
104 接着シート
105 受動部品
106 基板電極
107 基板電極
108 クリームはんだ
109 突起電極
110 貼付装置
111 貼付ツール
111a ヒータ
111b 断熱材
112 搬送台
113 ガイドローラ
114 剥離ローラ
115 接着テープ
115a 表面剥離ライナ
115b 接着フィルム
115c 裏面剥離ライナ
120 設置装置
121 設置ツール
121a 上段
121b 下段
121c 吸引口
121d 吸引路
122 搬送台
130 圧着装置
131 圧着ツール
131a 上段
131b 下段
131c ヒータ
132 搬送台
133 基板押さえ
133a,133b 足部
133c,133d 手部
133e,133f 切欠き
133g,133h 軸
133i 通路
134 保護テープ
141,142,143 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子部品が実装される実装予定領域の周囲に第2の電子部品が実装された回路基板に前記第1の電子部品を実装する実装システムであって、
前記実装予定領域に前記第1の電子部品を仮固定する接着テープを前記実装予定領域に案内する案内部材と、
前記接着テープから切り分けた接着シートを前記実装予定領域に加熱・加圧で貼付する貼付ツールとを備え、
前記案内部材が前記実装予定領域の周囲上方に配置され、前記接着テープにおいて前記接着シートに隣接する部分に対面する前記貼付ツールの側面に断熱材が取り付けられている
ことを特徴とする実装システム。
【請求項2】
前記断熱材において前記接着テープに対面する部分がR面取りされている
ことを特徴とする請求項1に記載の実装システム。
【請求項3】
請求項1に記載の実装システムを使用して、前記実装予定領域に前記接着シートを貼付する貼付工程を含む、
ことを特徴とする実装方法。
【請求項4】
前記実装予定領域に貼付された前記接着シートの上に前記第1の電子部品を設置する設置工程と、
前記接着シートの上に設置された前記第1の電子部品を前記回路基板に加熱・加圧で固定する圧着工程とを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の実装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−3856(P2010−3856A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−161065(P2008−161065)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】