説明

実装構造体、電気光学装置及び電子機器

【課題】接続基板や電子部品に設けられた端子群中の各端子のパターンずれを低減するこ
とにより、実装不良を低減する。
【解決手段】本発明の電気光学装置は、電気光学パネル110とこれに実装された接続基
板120とを有し、電気光学パネルには複数の第1の端子115tが配列されてなる第1
の端子群115Gが設けられ、接続基板には複数の第2の端子125tが配列されてなる
第2の端子群125Gが設けられ、電気光学パネルと接続基板の実装範囲は、複数の第1
の端子が実質的に既定の周期で配列されてなる端子配列領域と、第1の端子が既定の周期
より広範囲に亘って欠損し、或いは、第1のダミー端子115Dtが形成されてなる端子
欠損領域とを含み、第2の端子群は、端子配列領域では複数の第2の端子が第1の端子に
対応して配列され、また、端子欠損領域に配置された第2のダミー端子125dtを有す
る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は実装構造体、電気光学装置及び電子機器に係り、特に、複数の端子がそれぞれ
配列された端子群同士を導電接続させてなる実装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話機やノート型コンピュータ装置、テレビ受像機等の電子機器に搭載さ
れる電気光学装置として、液晶表示パネル等の電気光学パネルと、この電気光学パネルに
実装されたフレキシブル配線基板とを含む構造が知られている。ここで、電気光学パネル
を駆動する駆動回路がパネル側に設けられている場合には、フレキシブル配線基板は電子
機器の表示制御系から送出される表示データや制御信号を電気光学パネルへ供給する。ま
た、電気光学パネル側に駆動回路が設けられない場合には、駆動回路はフレキシブル配線
基板上に実装されたり、或いは、フレキシブル配線基板が接続されてなる別の回路基板上
に実装されたりする。この場合には、フレキシブル配線基板は、駆動回路が出力する駆動
信号を電気光学パネルへ供給する。
【0003】
上記の構成では、電気光学パネルの端縁部には複数の入力端子が一列に配列され、また
、フレキシブル配線基板の端縁部には複数の接続端子が入力端子と対応して一列に配列さ
れている。そして、電気光学パネルにフレキシブル配線基板を実装する場合には、入力端
子列と接続端子列とが異方性導電膜(ACF;Anisotropic Conductive Film)等を挟ん
で対向するように配置され、ツールにより熱及び圧力を加えることにより、対応する入力
端子と接続端子がそれぞれ導電接続した状態とされる。
【0004】
上記のフレキシブル配線基板の接続端子列は、電気光学パネルの入力端子列と正確に対
応するように形成されるが、フレキシブル配線基板はポリイミド樹脂等をベースとして構
成されているので、温度変化や吸湿等による膨張や収縮が大きく、これによって接続端子
列の端子ピッチが変化する。したがって、温度変化や吸湿に起因する影響を受けにくいガ
ラス基板上に形成される入力端子列との間に配列ピッチのずれが生じ、これにより接続端
子と入力端子の配列方向の端子位置が整合しなくなるため、実装不良を招くという問題点
がある。
【0005】
そこで、上記複数の入力端子及び複数の接続端子を、入力端子列及び接続端子列からそ
れぞれ端子の配列方向と交差する既定の方向に離間した共通点を通過する複数の線に沿っ
た帯状に構成し、これによってフレキシブル配線基板の膨張や収縮によって接続端子列の
配列ピッチが多少変化しても、入力端子列と接続端子列を上記共通点からの距離が変化す
る方向に相対的にずらすことによって配列ピッチを整合させることができるように構成し
た端子構造及び実装方法が提案されている(例えば、以下の特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−258027号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように実装時の位置調整により配列ピッチを整合可能にした構造
であっても、フレキシブル配線基板の膨張や収縮が不均一に生ずることにより、端子間の
整合状態が得られず、実装不良をきたすことがあるという問題点がある。
【0007】
また、フレキシブル配線基板の接続端子の形成パターンのばらつき(例えば、接続端子
の幅のばらつき)により、上記と同様に端子間の整合状態が得られず、実装不良が生ずる
こともある。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、接続基板や電子部品
に設けられた端子群中の各端子のパターンずれを低減することにより、実装不良を低減す
ることのできる実装構造体及び電気光学装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
斯かる実情に鑑み、本発明の実装構造体は、第1の電子部品と、該第1の電子部品に実
装された第2の電子部品とを有する実装構造体において、前記第1の電子部品には、端子
の配列方向と交差する既定の方向に離間した第1の共通点を通過する複数の線に沿って伸
びる帯状の複数の第1の端子が配列されてなる第1の端子群が設けられ、前記第2の電子
部品には前記第1の端子群の対応する前記第1の端子にそれぞれ導電接続された、前記第
1の共通点に実質的に対応する第2の共通点を通過する複数の線に沿って伸びる帯状の複
数の第2の端子が配列されてなる第2の端子群が設けられ、前記第1の電子部品と前記第
2の電子部品の実装範囲は、前記複数の第1の端子が実質的に既定の周期で配列された端
子配列領域と、前記第1の端子が前記既定の周期より広範囲に亘って欠損し、或いは、前
記第1の端子の代わりに第1のダミー端子が形成されてなる端子欠損領域とを含み、前記
第2の端子群は、前記端子配列領域では前記複数の第2の端子が前記第1の端子に対応し
て配列されているとともに、前記端子欠損領域に配置された、前記第2の共通点を通過す
る線に沿って伸びる帯状の第2のダミー端子を有することを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、第2電子部品の第2の端子群は、端子欠落領域に配置された第2の
ダミー端子を有することにより、温度変化や吸湿等に起因する端子欠落領域の寸法変化率
を端子配列領域のそれに近づけて、寸法変化の均一性を高めることができるとともに、端
子配列領域の端縁に形成された第2の端子に隣接する第2のダミー端子の存在によって、
当該第2の端子のパターニング状態を、別の第2の端子のそれに近い状態へと変えること
ができるため、パターニングのばらつきも低減できる。したがって、第1の端子と第2の
端子の不整合に起因する実装不良を低減することが可能になる。特に、本発明は、第1の
電子部品よりも第2の電子部品の温度変化や吸湿等に起因する寸法変化が大きいときに特
に有効である。
【0011】
次に、本発明の電気光学装置は、電気光学パネルと、該電気光学パネルに実装された接
続基板とを有する電気光学装置において、前記電気光学パネルには複数の第1の端子が配
列されてなる第1の端子群が設けられ、前記接続基板には前記第1の端子群の対応する前
記第1の端子にそれぞれ導電接続された複数の第2の端子が配列されてなる第2の端子群
が設けられ、前記電気光学パネルと前記接続基板の実装範囲は、前記複数の第1の端子が
実質的に既定の周期で配列されてなる端子配列領域と、前記第1の端子が前記既定の周期
より広範囲に亘って欠損し、或いは、前記第1の端子の代わりに第1のダミー端子が形成
されてなる端子欠損領域とを含み、前記第2の端子群は、前記端子配列領域では前記複数
の第2の端子が前記第1の端子に対応して配列されているとともに、前記端子欠損領域に
配置された第2のダミー端子を有することを特徴とする。
【0012】
電気光学パネルの基板に設けられた第1の端子群には、第1の端子として、例えば、画
素毎に形成され、画素電極に接続された能動素子(例えばTFT素子)を選択するための
選択(ゲート)電位入力端子と、当該能動素子に所定の電位を供給するためのデータ(ソ
ース)電位入力端子と、画素電極と対向する共通電極に電位を供給するための共通電位入
力端子とがあり、これらの複数種類の端子群は、検査時や実装時などにおける識別性を高
めるために、種類毎に間隔を隔てて配置されることがある。したがって、一般的には複数
の第1の端子は端子配列領域において既定の周期で等ピッチに配列されるが、第1の端子
の種類が変わるところで、上記既定の周期よりも広い範囲を有する端子欠落領域が形成さ
れる。すなわち、端子配列領域の間に端子欠落領域が形成される。なお、この端子欠落領
域には、端子が全く形成されない場合もあり、また、第1のダミー端子が配置される場合
もある。
【0013】
このような場合、フレキシブル配線基板等の接続基板の第2の端子群には、端子配列領
域においては第2の端子が既定の周期で等ピッチに配列されるが、端子欠落領域において
は第2の端子が形成されない。すると、接続基板の端子欠落領域では、温度変化や吸湿等
に起因する膨張や収縮への影響が端子配列領域とは異なるものとなり、均一な寸法変化が
得られないので、実装時の位置調整を行っても端子間の整合性を確保することができなく
なり、実装不良を防止することができない。また、端子配列領域の端縁に形成された第2
の端子は、隣接する端子欠落領域側に他の端子が存在しないことにより、そのパターニン
グ状態が端子配列領域中の他の第2の端子(これは両側を別の第2の端子にはさまれたも
のである。)に比べて異なるものとなるため、パターン形状(例えば端子幅)にばらつき
が生じ、これによって実装不良が生ずることもある。
【0014】
これに対して、本発明では、接続基板の第2の端子群に、端子欠落領域に配置された第
2のダミー端子を設けたことにより、温度変化や吸湿等に起因する端子欠落領域の寸法変
化率を端子配列領域のそれに近づけて、寸法変化の均一性を高めることができるとともに
、端子配列領域の端縁に形成された第2の端子に隣接する第2のダミー端子の存在によっ
て、当該第2の端子のパターニング状態を、別の第2の端子のそれに近い状態へと変える
ことができるため、パターニングのばらつきも低減できる。したがって、第1の端子と第
2の端子の不整合に起因する実装不良を低減することが可能になる。
【0015】
本発明において、前記第1の端子群には、一の種類の配線に設けられ、一の前記端子配
列領域内に配列された複数の第1の端子と、前記一の端子配列領域に対して前記端子欠損
領域を介して配置された、他の種類の配線に設けられた前記第1の端子とを含むことが好
ましい。この場合には、一の種類の配線に設けられた複数の第1の端子と、他の種類の配
線に設けられた第1の端子とが端子欠損領域を介して配置されていることにより、検査時
等における端子の識別性を高めることができる。ここで、一の種類の配線と他の種類の配
線は、例えば、画素に設けられた能動素子に接続される選択(ゲート)配線とデータ(ソ
ース)配線、或いは、選択配線と共通電極に接続される共通配線、データ配線と共通配線
などを言う。
【0016】
本発明において、前記接続基板は、前記第2の端子を備えた配線と、前記第2のダミー
配線を備えたダミー配線とを有し、前記配線と前記ダミー配線とが等ピッチで配列されて
いることが好ましい。これによれば、接続基板の実装範囲だけでなく、実装範囲に隣接す
る配線領域においてもダミー配線を設けることによって、接続基板の寸法変化及び端子の
パターニングの均一性を向上させることができる。
【0017】
本発明において、前記端子欠損領域に配置された前記第2のダミー端子が前記端子配列
領域に配置された前記複数の第2の端子とともに実質的に前記既定の周期で配列された端
子列を一体的に形成することが好ましい。これによれば、端子欠損領域に配置された第2
のダミー端子が端子配列領域に配置された複数の第2の端子とともに実質的に既定の周期
で配列された端子列を一体的に形成することにより、端子配列領域の端縁に配置された第
2の端子が他の第2の端子と同等の状況下に配置されていることとなるため、第1の端子
と第2の端子の不整合に起因する実装不良をさらに低減することが可能になる。
【0018】
本発明において、複数の前記第2のダミー端子が前記端子欠損領域において実質的に前
記既定の周期で配列されていることが好ましい。これによれば、端子欠損領域内において
も複数の第2のダミー端子が第2の端子と同様に実質的に既定の周期で配列されているこ
とにより、温度変化や吸湿に起因する端子欠損領域の寸法変化をさらに低減することがで
きるため、第1の端子と第2の端子の不整合に起因する実装不良をさらに低減することが
可能になる。
【0019】
この場合において、前記複数の第2のダミー端子が前記端子欠損領域において前記端子
配列領域に配置された前記複数の第2の端子の配列位相と整合した位置に配置されている
ことが好ましい。これによれば、端子欠損領域内の第2のダミー端子の配列態様が端子配
列領域内の第2の端子の配列態様と整合した状態となるので、さらにいっそう実装不良を
低減できる。
【0020】
本発明において、前記複数の第1の端子及び前記複数の第2の端子は、端子の配列方向
と交差する既定の方向に離間した共通点を実質的に通過する複数の線に沿ってそれぞれ伸
びる帯状に形成されていることが好ましい。これによれば、設計時において対応して設定
された第1の端子群と第2の端子群の配列ピッチが温度変化や吸湿等に起因して相互に異
なるものとなった場合でも、実装時において共通点からの距離が変化する方向に第1の端
子群と第2の端子群とを相対的に移動させることにより、配列ピッチのずれを補償して第
1の端子と第2の端子とを整合させることが可能になるので、端子間の不整合に起因する
実装不良を低減することが可能になる。
【0021】
本発明において、前記第2のダミー端子は前記共通点を実質的に通過する線に沿って伸
びる帯状に形成されていることが好ましい。第2のダミー端子についても第2の端子と同
様に共通点を実質的に通過する線に沿って形成されていることにより接続基板の延びをよ
り精度良く管理することが可能になる。
【0022】
本発明において、前記接続基板はフレキシブル配線基板であることが好ましい。これに
よれば、フレキシブル配線基板は温度変化や吸湿による寸法変化が激しいため、本発明を
適用することによってきわめて大きな効果を得ることができる。
【0023】
次に、本発明の電子機器は、上記のいずれかに記載の電気光学装置を搭載したことを特
徴とする。電子機器としては、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ装置、テレ
ビ受像機、電子時計、液晶プロジェクタ等が挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
[第1実施形態]
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は第1実施
形態の電気光学装置(実装構造体)100の全体構成を模式的に示す概略平面図である。
本実施形態の電気光学装置100は、電気光学パネル(第1の電子部品)110と、これ
に実装された接続基板(第2の電子部品)120とを有している。なお、図1では図示の
都合上、接続基板の基体を通して配線や端子が透視されるように描いてあるが、実際には
基体は不透明であってもよい。
【0025】
電気光学パネル110は、電気光学物質に電界を印加することによって所望の表示態様
を実現可能なものであり、図示例では、液晶表示パネルで構成されている。電気光学パネ
ル110は、ガラスやプラスチック等で構成された基板111と112がシール材113
を介して貼り合わせられ、これらの基板間に液晶114を封入してなる。基板111と1
12の対向する内面上にはそれぞれITO等の透明導電体で構成される複数の電極が配列
され、相互に対向する電極が平面的に重なる領域が画素となっている。この画素は縦横に
マトリクス状に配列されている。
【0026】
ここで、基板111上に形成された電極は後述する選択配線115g及びデータ配線1
15sに接続された能動素子(TFT;薄膜トランジスタ)に接続された画素電極であり
、基板112上に形成された電極は後述する共通配線115cに接続された共通電極であ
る。なお、能動素子としては上記のTFTのような三端子型非線形素子だけでなく、TF
D(薄膜ダイオード)のような二端子型非線形素子を用いることもできる。この場合には
、共通電極は複数の帯状の対向電極として構成される。
【0027】
基板111には、基板112の外形から外側へ張り出してなる基板張出部111Tが設
けられ、この基板張出部111Tの表面上に、上記電極に直接若しくは間接的に接続され
た配線115が引き出されている。ここで、配線115として、上記各画素の能動素子(
TFT)に選択信号(ゲート信号)を供給するための複数の選択配線115g、上記各画
素の能動素子(TFT)にデータ信号(ソース信号)を供給するための複数のデータ配線
115s、及び、上記共通電極に共通電位を供給するための1又は複数の共通配線115
cを備えている。複数の選択配線115g及び複数のデータ配線115sは、それぞれ既
定の周期で等ピッチに配列された第1の端子115tを先端部に備えている。また、共通
配線115cが複数設けられる場合には、複数の共通配線115cもまた、既定の周期で
等ピッチに配列された第1の端子115tを先端部に備えている。これらの複数の第1の
端子115tは第1の端子群115Gを構成する。
【0028】
複数の選択配線115gが配列された端子配列領域と、複数のデータ配線115sが配
列された端子配列領域との間には、上記の既定の周期を越える間隔を備えた端子欠落領域
が介在している。この端子欠落領域には第1の端子115tが形成されていない。すなわ
ち、第1の端子群が設けられた実装範囲内においては、異なる種類の配線間に端子欠落領
域が設けられている。この端子欠落領域には何の構造も形成しなくてもよいが、図示例で
は、上記の第1の端子115tの代わりに、電位供給に寄与しない第1のダミー端子11
5Dtが配置されている。第1のダミー端子115Dtはダミー配線115Dの先端部に
構成されている。ただし、ダミー配線115Dを設けずに、第1のダミー端子115tの
みを形成してもよい。
【0029】
図2は、電気光学パネル110と接続基板120の実装領域の幅方向の一部を拡大して
示す拡大部分断面図である。基板111上にはアルミニウム等の金属で構成された配線1
15(115g、115s、115c)及びダミー配線115Dが形成され、この配線1
15及びダミー配線115D上には酸化シリコン、窒化シリコン、アクリル樹脂等で構成
されるパシベーション膜117が形成され、配線115の先端部にはパシベーション膜1
17を貫通して配線115に導電接続されたITO等の透明導電体などで構成された第1
の端子115tが形成されている。
【0030】
また、ダミー配線115Dの先端部の第1のダミー端子115Dtは、配線層が上記パ
シベーション膜117によって被覆されたままの状態とされている。したがって、第1の
ダミー端子115Dtは基本的に実質的な端子構造を有しない構成とされている。ただし
、この第1のダミー端子115Dtを、第1の端子115tと同様に、ダミー配線115
D上にパシベーション膜117を通して導電接続された状態で積層した構造としても構わ
ない。
【0031】
上記のようにダミー配線115Dを形成することで、実装時における熱の伝わり方を実
装領域の幅方向に均一化することができるため、実装状態を安定させ、確実な実装を行う
ことが可能になる。また、第1のダミー端子115Dtを第1の端子115tと同様に構
成すれば、第1の端子115tと第1のダミー端子115Dtとが同じ高さに設けられる
ので、実装時における加圧状態の均一化も図ることができるため、より実装状態の安定化
を図ることができる。
【0032】
一方、接続基板120には、合成樹脂等で構成される基体121上にアルミニウムや銅
のパターン等により複数の配線125がストライプ状に形成されている。これらの配線1
25の先端部にはそれぞれ配線パターン上に金メッキなどを施してなる第2の端子125
tが裏面上に露出した状態に形成され、これらの複数の第2の端子125tは基本的に上
記と同じ既定の周期で等ピッチに配列されている。第2の端子125tは上記の第1の端
子115tに対応して形成されているので、端子配列領域では第1の端子115tと基本
的に同じピッチで周期的に配列され、端子欠落領域には形成されていない。なお、図2に
示す符合127は配線125における第2の端子125t以外の部分を被覆する被覆層(
絶縁レジスト)を示す。
【0033】
接続基板120は、基体121がポリイミド樹脂等で構成されたフレキシブル配線基板
であることが好ましい。フレキシブル配線基板とすることで、電気光学パネル110の配
置や姿勢に拘わらず、接続基板120を適宜の場所に容易に接続することが可能になる。
接続基板120上には、例えば、駆動回路を構成した集積回路チップ(半導体チップ)1
22などの各種電子部品が実装されていてもよい。なお、集積回路チップ122には複数
の入力端子126が導電接続されている。
【0034】
接続基板120には、配線125及びその先端部に形成された第2の端子125t以外
に、ダミー配線125D及びその先端部に形成された第2のダミー端子125Dtを備え
ている。第2のダミー端子125Dtは、基本的に第2の端子125tと全く同様に(す
なわち同じ素材で同じ幅及び厚みとなるように)構成されている。
【0035】
図3は、電気光学パネル110と接続基板120の上記実装領域の幅方向の一部におけ
る実際に実装された状態を示す拡大部分断面図である。電気光学パネル110と接続基板
120の上記実装領域は、例えば、異方性導電膜(ACF)140を介在させて相互に対
向させ、図示しない加圧加熱ツール等によって圧接させることによって実装される。これ
によって、異方性導電膜140中の熱硬化性樹脂等で構成される樹脂基材141が軟化す
ることにより、樹脂基材141中に分散配置されていた微細な導電性粒子142が第1の
端子115tと第2の端子125tに挟持され、これによって両端子が導電接続された状
態となり、この状態は、そのまま上記樹脂基材141が硬化することによって保持される

【0036】
図4は本実施形態の実装領域における平面配置を模式的に示す概略説明図、図5は従来
の実装領域における平面配置を模式的に示す概略説明図である。なお、これらの説明図で
は、図7を参照して後述するように各端子が傾斜姿勢で伸びる帯状となるように構成され
ておらず、単に同じ方向に端子が平行に配列された様子を示してある。これは、本質的に
は本発明が個々の端子のパターン形状や姿勢、平行度には依存しないからである。
【0037】
まず、従来の実装領域について説明する。図5に示すように、接続基板120′の端子
配列領域Aには第2の端子125t′が配列されているが、端子欠落領域Bでは第2の端
子125t′は全く形成されていない。ここで、図には端子欠落領域Bにも等ピッチで端
子を配置した場合と比較できるように存在しない端子形状を点線で示してある。このよう
な構造では、端子の有無によって基体121′の温度変化や吸湿による寸法変化が端子配
列領域Aと端子欠落領域Bとでは異なるものとなり、その結果、端子欠落領域Bの幅方向
両側にある端子配列領域Aの第2の端子125t′の幅方向の位置ずれが生じるので、第
1の端子115t′との間に不整合が生じ、その結果、実装不良が発生する場合が考えら
れる。一般的には、端子の形成された端子配列領域Aよりも端子のない端子欠落領域Bの
方が寸法変化が大きくなる。
【0038】
また、接続基板120′の製造工程においては、基体121′上にアルミニウムや銅の
薄膜を被着し、その後、この薄膜をパターニングすることにより配線パターンを形成する
。この製造段階においては、例えば、フォトリソグラフィ法によるマスク形成やウエット
エッチング法によるパターン除去が行われる。ところが、従来の構造では、マスク形成や
パターン除去の際に、端子配列領域Aの端縁に配置され、端子欠落領域Bに隣接する第2
の端子125t′の幅が、端子配列領域A内の他の第2の端子125t′(これらの端子
は両側を別の第2の端子125t′で挟まれたものである。)の幅と異なる幅になる可能
性がある。これは、露光条件や現像条件が異なることによってマスクの幅が変化したり、
或いは、エッチング所要量のばらつきに起因して生じたエッチング液の不均一性によって
エッチング作用が変化したりするからである。
【0039】
一方、本実施形態では、図4に示すように、端子欠落領域Bにおいても第2のダミー端
子125Dtが形成されているので、端子配列領域Aと端子欠落領域Bの温度変化や吸湿
による寸法変化の差異が少なくなり、また、接続基板120の製造時においても端縁にあ
る第2の端子125tと他の第2の端子の幅との差異が少なくなる。したがって、これら
に起因する位置ずれによる実装不良が低減される。
【0040】
特に、本実施形態では、基本的に第2のダミー端子125Dtは第2の端子125tと
ともに既定の周期で等ピッチで配列された一体の端子列を構成しているので、端子配列領
域Aと端子欠落領域Bの状況の差異がほとんど発生せず、その結果、端子欠落領域Bが形
成されているにも拘わらず、その影響をほとんどなくすことができる。
【0041】
具体的に説明すると、本実施形態では、端子欠落領域Bにおいて複数の第2のダミー端
子125Dtが端子配列領域Aと同じ既定の周期で配列されているため、端子配列領域A
と端子欠落領域Bの寸法変化の差を低減する(なくす)ことができるとともに、パターニ
ングのばらつきをほとんどなくすことができる。また、端子欠落領域Bにおいて第2のダ
ミー端子125Dtが端子配列領域Aにおける第2の端子125tの配列の位相と整合し
た位置に配置されているので、端子配列領域Aと端子欠落領域Bの境界部分の状況変化も
ほとんどなく、連続した一体の端子列が構成されるため、実装領域の全幅に亘って均一な
寸法変化及び均一な端子形状を得ることができる。
【0042】
本実施形態では、図4に示すように、第2のダミー端子125Dtが第2の端子125
tと同じ配列周期で配列され、しかも、同じ配列位相にある位置に配置される結果、第2
の端子125tと第2のダミー端子125Dtとで等ピッチに配列された一体の端子列が
形成されているが、本発明は必ずしもこのような態様に限定されるものではない。例えば
、図6に示すように、端子欠落領域Bにおいて、端子配列領域Aに隣接する第2のダミー
端子125Dtのみを形成してもよい。このようにしても、第2のダミー端子125Dt
が端子欠落領域Bに配置されていることによって、端子配列領域Aに対する端子欠落領域
Bにおける寸法変化の差異が多少でも低減されるとともに、端子配列領域Aの端縁にある
第2の端子125tが端子欠落領域Bの第2のダミー端子125Dtに隣接することによ
って、第2の端子125tのパターン形状のばらつきが抑制される。特に、端子配列領域
Aに隣接する第2のダミー端子125Dtは、端子配列領域Aの端縁にある第2の端子1
25tに対して既定の周期に相当する間隔をもって配置されていることが好ましい。
【0043】
図7は、本実施形態の第1の端子群及び第2の端子群の形成態様について説明するため
の概略説明図である。ただし、図7においては、それぞれ最外縁にある一対の第1の端子
及び第2の端子のみを示し、他の端子(中間に配列されている1又は複数の端子)は図示
を省略してある。
【0044】
本実施形態では、図1に示すように、第1の端子115t(第1のダミー端子115D
tを形成する場合には第1の端子115t及び第1のダミー端子115Dt)、並びに、
第2の端子125t及び第2のダミー端子125Dtをそれぞれ共通点P1、P2を通過
する複数の線に沿って伸びる帯状に構成している。ここで、以下の説明においては、便宜
上、第1のダミー端子115Dt及び第2のダミー端子125Dtは第1の端子115t
及び第2の端子125tに含まれるものとして以下説明する。
【0045】
図7に示すように、複数の第1の端子115tからなる第1の端子群115Gは、各第
1の端子115tの配列方向と直交する方向の中間点を結んでなる配列軸X1(配列方向
に伸びる軸線)と、配列方向と直交し、上記配列軸X1の中間点を通過する中心軸Y1と
によって代表される。また、複数の第2の端子125tからなる第2の端子群125Gは
、各第2の端子125tの配列方位と直交する方向の中間点を結ぶ配列軸X2(配列方向
に伸びる軸線)と、配列方向と直交し、上記配列軸X2の中間点を通過する中心軸Y2と
によって代表される。
【0046】
さらに、共通点P1は、上記中心軸Y1上に配置される点であり、しかも、第1の端子
群115Gから離間した位置にある点である。また、共通点P2は、上記中心軸Y2上に
配置される点であり、しかも、第2の端子群125Gから離間した位置にある点である。
そして、第1の端子群115Gに属する第1の端子115tは、全て共通点P1を通過す
る複数の線に沿って伸びる帯状に構成されている。また、第2の端子群125Gに属する
第2の端子125tは、全て共通点P2を通過する複数の線に沿って伸びる帯状に構成さ
れている。
【0047】
また、共通点P1、これを通過する複数の線、及び、これらの線に沿ってそれぞれ伸び
る複数の第1の端子群115t間の角度及び距離の関係と、共通点P2、これを通過する
複数の線、及び、これらの線に沿ってそれぞれ伸びる複数の端子群125t間の角度及び
距離の関係とは、設計段階においては、温度変化や吸湿による寸法変化を考慮した場合、
或る条件化において完全に対応する(同一となる)ように設定される。
【0048】
上記のように構成されることにより、第1の端子115tの配列ピッチと第2の端子1
25tの配列ピッチが完全に同一である場合には、中心軸Y1とY2を重ね合わせ、配列
軸X1とX2を重ね合わせることにより、複数の第1の端子115tと複数の第2の端子
125tのそれぞれ対応したもの同士が完全に平面的に整合した状態となり、確実に実装
することができる。このような位置合わせは公知のアライメントマークを用いることなど
によって容易に実施できる。
【0049】
一方、例えば、接続基板120が温度変化や吸湿により膨張して、図7に示すように、
第2の端子125tの配列ピッチが第1の端子115tの配列ピッチよりやや大きくなっ
た場合には、配線基板120を中心軸Y1、Y2に沿って上方へ移動させることで、図示
点線で示すように、第2の端子125tを第1の端子115tに重ね合わせることができ
る。この場合には、第1の端子群115Gの配列軸X1に対して第2の端子群125Gの
配列軸X2は上方にずれる。
【0050】
ここで、電気光学パネル110において、第1の端子群115Gの幅をW1とし、第1
の端子群115Gの配列軸X1と共通点P1のY1軸方向の距離をD1として、その比を
W1/D1とする。一方、接続基板120において、第2の端子群125Gの幅をW2と
し、第2の端子群125Gの配列軸X2と共通点P2のY2軸方向の距離をD2として、
その比をW2/D2とする。そして、或る条件下でW1=W2、D1=D2となるように
(すなわち、W1/D1=W2/D2となるように)設計したとする。このとき、寸法変
化が生じてW1<W2となった場合には、一般的にはD1<D2となる。なお、接続基板1
20の膨張や収縮の態様が等方的であれば、寸法変化が生じてもW1/D1=W2/D2
が維持される。
【0051】
上記の状況を仮定すると、図7に示すように第1の端子群115Gの配列軸X1と第2
の端子群125Gの配列軸X2とが重なっているとともに、中心軸Y1とY2も重なって
いるとき、対応する第1の端子115tと第2の端子125tとは幅方向にずれ、そのず
れ量は、中心軸Y1、Y2から幅方向に離れるに従って大きくなり、そのままでは実装不
良となる。また、このとき、仮想上の共通点P1とP2はD1<D2によりΔyだけずれ
た状態となっている。
【0052】
そこで、この共通点P2を共通点P1に向けて移動させていく(上記Δyを減少させて
いく)と、配列軸X2が配列軸X1に対して中心軸Y1、Y2に沿って図示上方にずれて
いくこととなるが、第1の端子115tと第2の端子125tは相互に帯状に構成され、
中心軸Y1、Y2から左右に離れるほど中心軸Y1、Y2に対して傾斜した方向へ伸びる
ように構成されているので、ずれ量が大きいほど大きい端子の傾斜角によって第1の端子
115tと第2の端子125tの間隔が減少していき、やがて図示点線で示すように、第
1の端子115t上に第2の端子125tを重ねることが可能になる。なお、W1/D1
=W2/D2が維持される場合には、共通点P2を共通点P1に重ねることによって、第
1の端子115tと第2の端子125tとを重ねることができる。
【0053】
すなわち、上記構造では、第1の端子群115Gと第2の端子群125Gにおいて複数
の第1の端子115tと第2の端子125tとがそれぞれ配列軸X1、X2と交差(図示
例では直交)する方向に離間した共通点P1,P2を通過する複数の線に沿って伸びる帯
状に構成されていることにより、両端子群(配列軸X1とX2)を中心軸Y1、Y2に沿
った方向(配列軸X1、X2と交差(図示例では直交)する方向)に相対的に移動させる
ことで、両端子間の相対的な端子間隔を実質的に変えることができるようになっている。
したがって、両端子群の配列ピッチに多少の差異が生じても、実装時の位置調整によって
端子同士を完全に整合させることが可能になる。
【0054】
上記のように第1の端子群115G及び第2の端子群125Gが構成されていれば、接
続基板120が温度変化や吸湿等によって寸法変化を生じた場合でも、その寸法変化が配
列軸X2に沿って均一でさえあれば、上記のように第1の端子115tと第2の端子12
5tの位置を調整することにより相互に完全に整合させて、実装不良を防止することがで
きる。したがって、本実施形態のように構成されることによって接続基板120の幅方向
の寸法変化が均一化されると、図7に示す構成の第1の端子群115G及び第2の端子群
125Gの効果はきわめて大きくなる。
【0055】
なお、実装領域の寸法変化の均一性のみを得ることができればよいのであれば、上記の
ダミー配線115D、125Dは不要である。また、電気光学パネル110の寸法変化の
均一性を高める必要がなければ(接続基板120に比べて電気光学パネル110の基板1
11の寸法変化が無視できるのであれば)、上記の第1のダミー端子115Dtは不要で
ある。
【0056】
[第2実施形態]
次に、図8を参照して本発明に係る第2実施形態の電気光学装置(実装構造体)200
について説明する。この実施形態では、第1実施形態と同様に構成された基板211、2
12、基板張出部211T、シール材213、液晶214、配線215(215g、21
5s、215c)、第1の端子215t、ダミー配線215D、第1のダミー端子215
Dtを備えた電気光学パネル210と、これに実装され、基体221、配線225、第2
の端子225t、ダミー配線225D、第2のダミー端子225Dtを備えた接続基板2
20とを備えているが、これらの構造は全て第1実施形態と同様に構成されていることか
ら、それらの説明は省略する。
【0057】
本実施形態では、接続基板220がフレキシブル配線基板として構成され、この接続基
板220がさらに回路基板230に実装されている。回路基板230は、好ましくはガラ
スエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の硬質樹脂からなる基体231と、この基体231上
に形成された配線パターン、駆動回路を構成する集積回路チップ(半導体チップ)232
等の電子部品等によって構成される。
【0058】
接続基板220と回路基板230の実装領域においては、接続基板220上に配列形成
された複数の第3の端子225uと、回路基板230上に配列形成された複数の第4の端
子235uの対応するもの同士が導電接続されている。そして、この実装領域においても
、接続基板220のダミー配線225Dの先端部に形成された第3のダミー端子225D
uが設けられ、また、必要に応じて第3のダミー端子225Duに対応して第4のダミー
端子235Duが設けられる。図示例では第4のダミー端子235Duは回路基板230
上のダミー配線235Dの先端部に形成されている。なお、実装領域のみの寸法変化を均
一化するにはダミー配線225D、235Dは不要である。また、回路基板230の寸法
変化の均一性を高める必要がなければ(接続基板220に比べて回路基板230の寸法変
化が無視できるものであれば)、第4のダミー端子235Duは不要である。
【0059】
なお、接続基板220と回路基板230の実装領域では、複数の第3の端子225uと
複数の第4の端子235uはいずれも平行な姿勢で配列されているが、電気光学パネル2
10と接続基板220の実装領域と同様に、図7に示す端子形状及び配列態様を有してい
ても構わない。
【0060】
[電子機器]
最後に、図9及び図10を参照して、本発明に係る電子機器の例について説明する。図
9は、本発明に係る電子機器の一実施形態であるノート型パーソナルコンピュータを示し
ている。このパーソナルコンピュータ200は、複数の操作ボタン201aや他の操作装
置201bを備えた本体部201と、この本体部201に接続され、表示画面202aを
備えた表示部202とを備えている。図示例の場合、本体部201と表示部202は開閉
可能に構成されている。表示部202の内部には上述の電気光学装置100が内蔵されて
おり、表示画面202aに所望の表示画像が表示されるようになっている。この場合、パ
ーソナルコンピュータ200の内部には、上記液晶装置100を制御する表示制御回路が
設けられる。この表示制御回路は、上記の接続基板120に対して映像信号その他の入力
データや所定の制御信号を送り、上記電気光学パネルの動作態様を決定するように構成さ
れている。
【0061】
図10は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している。ここ
に示す携帯電話機300は、複数の操作ボタン301a,301b及び送話口などを備え
た操作部301と、表示画面302aや受話口などを備えた表示部302とを有し、表示
部302の内部に上記の電気光学装置100が組み込まれてなる。そして表示部302の
表示画面302aにおいて上記電気光学パネル110により形成された表示画像を視認す
ることができるようになっている。この場合、携帯電話機300の内部には、上記電気光
学装置100を制御するための上記と同様の表示制御回路が設けられる。
【0062】
尚、本発明の実装構造体又は電気光学装置は、上述の図示例にのみ限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記各実施形態の電気光学装置は液晶表示体を構成する電気光学パネルを含むも
のとして説明したが、本発明では、液晶表示体に限らず、有機エレクトロルミネッセンス
装置、電気泳動表示体、プラズマディスプレイパネル等の各種の電気光学パネルを用いる
ことができる。また、本発明は、電気光学パネルを含む電気光学装置に限定されるもので
はなく、例えば、接続基板と回路基板とを接続した実装構造体など、2以上の電子部品を
何らかの形で実装してなる構造を備えた各種の実装構造体に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】第1実施形態の全体構成を示す概略平面図。
【図2】第1実施形態の実装領域の対応関係を示す拡大部分断面図。
【図3】第1実施形態の実装領域の拡大部分断面図。
【図4】第1実施形態の実装領域を模式的に示す拡大平面図。
【図5】従来構造の実装領域を模式的に示す拡大平面図。
【図6】異なる例の実装領域を模式的に示す拡大平面図。
【図7】第1実施形態の実装領域の端子群の平面構造を示す説明図。
【図8】第2実施形態の全体構成を示す概略平面図。
【図9】電子機器の一例を示す概略斜視図。
【図10】電子機器の他の例を示す概略斜視図。
【符号の説明】
【0064】
100…電気光学装置(実装構造体)、110…電気光学パネル、111…基板、115
…配線、115t…第1の端子、120…接続基板、125…配線、125t…第2の端
子、125D…ダミー配線、125Dt…第2のダミー端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電子部品と、該第1の電子部品に実装された第2の電子部品とを有する実装構造
体において、
前記第1の電子部品には、端子の配列方向と交差する既定の方向に離間した第1の共通
点を通過する複数の線に沿って伸びる帯状の複数の第1の端子が配列されてなる第1の端
子群が設けられ、
前記第2の電子部品には前記第1の端子群の対応する前記第1の端子にそれぞれ導電接
続された、前記第1の共通点に実質的に対応する第2の共通点を通過する複数の線に沿っ
て伸びる帯状の複数の第2の端子が配列されてなる第2の端子群が設けられ、
前記第1の電子部品と前記第2の電子部品の実装範囲は、前記複数の第1の端子が実質
的に既定の周期で配列された端子配列領域と、前記第1の端子が前記既定の周期より広範
囲に亘って欠損し、或いは、前記第1の端子の代わりに第1のダミー端子が形成されてな
る端子欠損領域とを含み、
前記第2の端子群は、前記端子配列領域では前記複数の第2の端子が前記第1の端子に
対応して配列されているとともに、前記端子欠損領域に配置された、前記第2の共通点を
通過する線に沿って伸びる帯状の第2のダミー端子を有することを特徴とする実装構造体

【請求項2】
電気光学パネルと、該電気光学パネルに実装された接続基板とを有する電気光学装置に
おいて、
前記電気光学パネルには複数の第1の端子が配列されてなる第1の端子群が設けられ、
前記接続基板には前記第1の端子群の対応する前記第1の端子にそれぞれ導電接続され
た複数の第2の端子が配列されてなる第2の端子群が設けられ、
前記電気光学パネルと前記接続基板の実装範囲は、前記複数の第1の端子が実質的に既
定の周期で配列されてなる端子配列領域と、前記第1の端子が前記既定の周期より広範囲
に亘って欠損し、或いは、前記第1の端子の代わりに第1のダミー端子が形成されてなる
端子欠損領域とを含み、
前記第2の端子群は、前記端子配列領域では前記複数の第2の端子が前記第1の端子に
対応して配列されているとともに、前記端子欠損領域に配置された第2のダミー端子を有
することを特徴とする電気光学装置。
【請求項3】
前記第1の端子群には、一の種類の配線に設けられ、一の前記端子配列領域内に配列さ
れた複数の第1の端子と、前記一の端子配列領域に対して前記端子欠損領域を介して配置
された、他の種類の配線に設けられた前記第1の端子とを含むことを特徴とする請求項2
に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記接続基板は、前記第2の端子を備えた配線と、前記第2のダミー配線を備えたダミ
ー配線とを有し、前記配線と前記ダミー配線とが等ピッチで配列されていることを特徴と
する請求項2又は3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記端子欠損領域に配置された前記第2のダミー端子が前記端子配列領域に配置された
前記複数の第2の端子とともに実質的に前記既定の周期で配列された端子列を一体的に形
成することを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置。
【請求項6】
複数の前記第2のダミー端子が前記端子欠損領域において実質的に前記既定の周期で配
列されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記複数の第2のダミー端子が前記端子欠損領域において前記端子配列領域に配置され
た前記複数の第2の端子の配列位相と整合した位置に配置されていることを特徴とする請
求項6に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記複数の第1の端子及び前記複数の第2の端子は、端子の配列方向と交差する既定の
方向に離間した共通点を実質的に通過する複数の線に沿ってそれぞれ伸びる帯状に形成さ
れていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記第2のダミー端子は前記共通点を実質的に通過する線に沿って伸びる帯状に形成さ
れていることを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置。
【請求項10】
前記接続基板はフレキシブル配線基板であることを特徴とする請求項2乃至9のいずれ
か一項に記載の電気光学装置。
【請求項11】
請求項2乃至10のいずれか一項に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電
子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−227597(P2007−227597A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−46401(P2006−46401)
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】