説明

形成・充填・密封プロセス

リザーバ・パッチを作製するための一段階プロセスは、第1の組の密封ローラに、そしてそこから、直接に第2の組の型抜きローラに、そして好ましくは直接にパッケージング・ステップにウェブを供給することを含み、それによって、大部分のオペレータ関連の誤りを回避するとともに、全体的な無菌および再現性を大幅に向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リザーバ経皮パッチのような袋製品の形成、充填、および密封プロセスに関し、このようなプロセスを実行するために好適な装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、経皮パッチは、2つの形態、すなわち、マトリックスまたはリザーバのうちの1つを取る。一般に、マトリックス・パッチは、片面上に粘着剤を有する不浸透性基材からなり、その粘着剤は、また、経皮投与のための活性物質を含む。パッチが皮膚に貼り付けられると、活性物質は、粘着剤から皮膚の中に浸出する。しかしながら、このようなパッチは、皮膚の中への浸出よりもむしろ、十分な活性物質を粘着剤に混入させること、およびその後の粘着剤内の活性物質の高水準の保持という2つの問題がある。
【0003】
対照的に、リザーバ・パッチは、不浸透性基材と粘着剤の間に形成された活性物質のリザーバを有し、この粘着剤は、単に、物質が通過することができるようにする必要があるだけである。一般に、低い混入量および高い保持に関する問題はない。これらのパッチは、特許文献1で概説されている。
【0004】
リザーバ構造製造プロセスは、薬剤含有粘着剤の製造プロセスと同様に、完成品の技術的性能に影響を与えない。粘着剤内の薬剤の製造プロセスのいくつかの要素は、活性薬剤内容物のバッチ間およびバッチ内の著しい混入量変動を引き起こしうるとともに、様々な生体外の性能特性における著しい変動の原因となりうる。原因となる要素としては、温度での粘着剤の硬化、構成要素寸法、および活性薬剤マトリックスの均質化などがある。
【0005】
ニコチンおよびフェンタニルのような揮発性の、または毒性の物質は、推奨使用条件下で有効かつ安全に保持されるとき、製造時および貯蔵寿命の間の製品消失量が最小であることが必要であるとともに、製造における活性混入内容物は、投与時の混入内容物と略一致するべきである。
【0006】
リザーバ・パッチまたは袋型構造の製造プロセスは、かなり良いバッチ内およびバッチ間の結果をもたらす。また、これらのプロセスは、製造時点に活性化合物をカプセル封入して、患者に投与されるときにのみ、それらの混入量の大部分を放出するため、多くの場合、揮発性の、または、毒性の活性化合物により適する。リザーバ型の製造プロセスの中では、連続動作プロセスは、より少ない可動部品を必要とするという点で、間欠プロセスよりも著しい利点を提供できることが認識される。摩耗は間欠プロセスにおいてより大きく、かつカッター寿命はより短いため、連続プロセスでは、より少ない保守管理、および多くの場合、より低い部品交換費用で済む。また、連続プロセスは、間欠プロセスよりも高い成分材料収量を生じるため、大量生産のために運転することがより好ましい。
【0007】
特許文献2は、連続的で、かつ成分材料の廃棄レベルが低いパッチ製造プロセスを開示する。プロセスは、垂直または水平面内において、機械細工の柔軟性を具体化することができる形成・充填・密封プロセスであり、所定の範囲のパッチ寸法を製造することができる。プロセスは、一連のレーンを横切って垂直シールを作るために、垂直面内の複数の対向するローラを使用し、レーン数よりも常にもう1つ多い垂直ローラがあるようになされている。レーン数の全幅をカバーするように伸張する長さを有する2つの対向する水平両刃ジョーが、水平シールを作る。プロセスは、必要に応じてレーン数を増加させることにより、最小の付加的な機械細工で、機械能力を拡張することができる。
【0008】
このプロセスは、試験的規模、または初期の商業規模生産量の、異なった寸法の製品の開発に対して融通性を有するが、この技術には、いくつかの重要な制限がある。
1.作られたパッチは、正方形または長方形であり、角張った角を有する。化粧外観は、インラインで、またはこのプロセスの中で、自動的に変更することができず、個別のステーションにおける後続の型抜き機能、結果として生じるウェブを弾帯形状化することを必要とするであろうポスト・アセンブリ、ならびにウェブを型抜きステーションと同期させるための印刷位置合わせプロセスを必要とする。
2.一次パッケージングは、困難なプロセスである。小量の場合、これは、半自動装置を用いてオフラインで行われ、個々のパッチで、あらかじめ形成された袋を手作業で充填することができる。これは、一貫生産において生産が追いつかない著しい作業、および単価の増大をもたらす。より大量の場合、自動プロセスが、パッチを袋に入れるために使用され、「選択および送リ」または同様の配置機構を有する個別の機械ポスト・アセンブリを使用することができる。この機能は、より低いサイクル速度を有する傾向があり、生産の渋滞をもたらすとともに、追加費用を発生させ、かつパッケージングのためにそれらを選択するときに、パッチを破損する危険性がある。
3.一次生産時に、裂け目タブをパッチに組み込むことができない。経皮的な製品は、それらの仕様にこの特性を含む。具体例は、比較的容易にパッチから除去されうる、より大きな一片の材料上にパッチを配設することにより、または剥離ライナの中に一体化された「裂け目および剥離」、「チョウ形」、または同様の効果を組み込むことにより実現される分離機構を含み、パッチが、使用される前に剥離ライナから分離されうるようになされている。このような効果は、経時的に増加する製品損失に貢献できるため、一般に、剥離ライナの完全性が、パッチの全有効表面積にわたって保持されることを確保することが好ましい。これは、一次プロセスに続くステーションで、パッチの1つ以上の角を個別に横切るように、またはウェブ上の全体に、キスカットを提供することにより実現されうる。この場合も先と同様に、これは、同期を保持するために製品位置合わせを必要とするとともに、二次的パウチングに関連する欠点と同様の欠点を有する。
4.特許文献2で開示されたプロセスは、独自のウェブ・ドライブ・ユニットがないため、水平ジョーと、プロセス全体を通じて材料を駆動するための垂直ローラとの間の接面グリップに依存している。定圧を保持して、かつ滑りを防止するために、これらの表面は、使用される材料により決定される仕様を有するパターンでエッチングされている。これは、見た目には好ましくないような明白なパターンをシール内に生じる。垂直ローラおよび水平ジョーに加えられうる圧力制御のレベルは、ウェブ材料を損傷せず、駆動摩擦力を減少させない範囲に制限される。これらの圧力が減少し過ぎるか、または表面エッチングのないローラが使用されるとき、一方では、一定のウェブ摩擦力を保持する能力が減少し、または他方では、材料の外観の損傷が発生しうる。この両方は、商業的に好ましくなく、かつ製品の技術的性能に影響しうる。
5.より重要なことには、技術のまさに本質により、ウェブは、全体のプロセスの至る所で横ずれを生じうる。供給リールが均一な品質であり、かつ密封ローラが直線的に配置されることを確保することにより、効果は最小となりうるが、リール仕様の不一致が、横ずれを引き起こす可能性があり、この横ずれは、密封および切断プロセスの中に受容されなければならない。これは、上述の変動要因に応じて、寸法が異なりうる完成品をもたらす。結果として、例えば、重量などによる非破壊サンプリングは信頼性がなく、すべてのサンプリングは、必ず破壊的である。
6.プロセスは、パッチ寸法、混入内容物、機械処理能力、および供給リール仕様を選択する際に柔軟性を有するが、この柔軟性は、それにより、もたらされる人為ミスのために、大規模製造では不利となる場合がある。さらに、そのときの機械またはリール状態に基づいて、バッチ内およびバッチ間の両方のばらつきが発生しうる。
7.ローラまたはジョーの表面に加えられうる、もしくはローラまたはジョーの表面で測定されうる制御の程度は、制限されているため、パターンがシール面にエッチングされているときにのみ、ウェブ材料に対する駆動の供給を実現できる。
8.任意の脆弱な形態のエンボス加工またはデボス加工は、非常に困難であり、印刷位置合わせまたはオフラインとの共同でのみ実現されうる。
9.シールの縁端部と一致するようにパッチまたは袋の縁端部を整えることは、本質的に連動させることが難しい。過度のウェブの横ずれは、収量レベルを減少させ、完成品の品質のばらつきに通じうる。
【0009】
特許文献3で開示されたプロセスは、切断前にパッチを作り、密封するために、対をなすモノブロックを提供する。後続の垂直切断プロセスは、横断方向切断ステーションの前に、ウェブを、複数の垂直で平行なレーンに分離する。両方の切断プロセスは、密封ステーションとは別れており、密封ステーションの後に続いている。完成品の位置を合わせて、かつ不正確な切断を最小にするために、別々の摩擦ロールが、密封ステーションと切断ステーションの間に導入されている。特許文献2と同様に、説明された切断プロセスは、正方形または長方形のパッチだけを作ることができる。上述したように、イラスト入りの成形パッチは、別個の型抜きステーションによってのみ実現されうる。さらに、脱気により、液体がシール面に漏出する危険性が存在する。
【0010】
特許文献3および特許文献2で開示されたプロセスのどちらも、機械の「防御」の中に近づくことなしに、インライン・サンプリングを提供できず、インライン・サンプリングを行うことによって、大量の完成品の損失に通じる。すべてのサンプリングは、破壊的である。インライン不合格品管理は、大量の完成品の損失なしには実現できない。一次パッケージングは、個別の機械上でオフラインで行われなければならず、脱気は、より高い不合格率につながりうる。
【0011】
他のプロセスは、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、および特許文献8で開示されているが、モノブロック・プロセスを使用していないため、完成品仕様変化を引き起こす恐れがある。特許文献4以外のすべての開示は、大きなリザーバ胴部を生じ、特許文献6および特許文献8のどちらも、連続プロセスの特徴を有しておらず、静止期における投与をもたらして、より大きなリザーバ胴部につながる。
【0012】
特許文献9は、ティーバッグのような浸出パッケージを製造するプロセスを開示する。茶の山が、水平ウェブに適量ずつ分けられて、この水平ウェブは、バッグが容器に打抜かれる前に、第1の密封ステーションおよび第2の切断ステーションを介して引き寄せられる。ウェブ内の張力は、誤りにつながる場合があり、プロセスは、液体には適さない。
【0013】
バッグの組がタブにより相互に連結されている同様のプロセスが、特許文献10で開示されている。
【特許文献1】欧州特許出願公開第336543号明細書
【特許文献2】国際公開第99/52513号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願公開第4,614,076号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第4,845,926号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第4,004,399号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第3,210,908号明細書
【特許文献7】フランス特許出願公開第1,068,961号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第4,769,974号明細書
【特許文献9】国際公開第90/13487号パンフレット
【特許文献10】英国特許出願公開第2314312号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
驚いたことに、我々は、今、型抜きモノブロックを使用することにより、確認された上
述の問題のうちの、全部ではないが、多数に対する解決法を提供しうることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
したがって、第1の態様では、密封された袋を作製するための一段階プロセスを提供し、このプロセスは、ローラのうちの少なくとも1つが、その上に、ローラの間にウェブを通過させるときに第2のローラと協動して袋のシールを規定する機能を果たす1つ以上の形状を有する、第1の組の協動する密封ローラの間に、複数のウェブを通過させる第1のステップと、ローラのうちの少なくとも1つの上の1つ以上の金型が、ウェブ材料の骨組みから、袋を切断してかつ断ち切る機能を果たす、第2のセットの協動する切断ローラの間に、第1のステップの結果として得られた密封された袋を通過させる第2のステップとを含み、かつ第2のセットのローラは、第1のセットのローラと位置合わせされている。
【0016】
本発明に従って製作された袋は、経皮投与剤形、経口投与剤形、または移植可能剤形で製作されることが好ましい。
技術のプロセスは、縦横にウェブを切断する機能を果たす複数の切断ステーションを含む。したがって、さらに、型抜きプロセスを使用することなしには、成形袋を提供することはできない。例えば、実際に、特許文献3で示された成形袋は、その特許で示された切断手段では製作できない。その特許で説明された第1のローラ上の形状は、任意の形状を取りうるが、切込みローラおよび切断ステーションは、通常の長方形の製造のみを可能にする。さらに、付加的なフリクション・ローラおよび2つ以上の切断ステーションの存在は、誤差の範囲をもたらす。
【0017】
本発明のプロセスは、本発明の様々なローラが、1つのステーションに設置されており、密封されたウェブが直接に1セットのローラから次へと通過する一段階プロセスである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
したがって、簡単な実施形態では、本発明は、リザーバ・パッチを作製するための一段階プロセスを提供し、本発明は、第1の組の密封ローラに、そしてそこから、直接に第2の組の型抜きローラに、そして好ましくは直接にパッケージング・ステップにウェブを供給することを含み、それによって、大部分のオペレータ関連の誤りを回避するとともに、全体的な無菌および再現性を大幅に向上させる。
【0019】
そこに、2セットのローラの間の支持ローラのような支持手段を提供されうるが、対をなすローラ接触面間の距離を最小にすることが好ましいため、一般に、このような支持が必要とされない場合であろう。対をなすローラ間の接触面は、ウェブに張力を与えるようにするために所定の角度をなしうるが、これは一般には好ましくない。
【0020】
より一般的には、第1の組のローラに2つのウェブを供給することが一般に好ましく、一方のウェブは、袋の内容物に対して一般に不浸透性の基材を提供して、他方のウェブは、類似の、または同一の基材、もしくは、より好ましくは、所望の特性の集合を備える材料を提供する。
【0021】
付加的な特性を有するウェブは、1つ以上の層からなり、これらの層は、別々に本発明の装置に供給されて、第1のセットのローラを通過するときに、ラミネート構造に密封されうる。
【0022】
ウェブは、ラミネートで提供されることがより好ましく、例えば、リザーバ・パッチの場合では、このラミネートは、任意の多孔性のウェッビング、接着剤、およびリリース層を含むことができ、これらは、密封ローラを通過するときに、基材層にウェッビングで密
封されうる。
【0023】
シートは、第1のセットのローラで一緒に密封されて、中断することなく第2の組のローラに入って切断されるため、ウェブ材料のシートに艶出しをする、または別な方法でエンボス加工を行う必要性は全くない。したがって、一般に、密封された袋を含む骨組みをしっかりつかむ、または骨組みに張力を与える必要性は全くない。
【0024】
ウェブ材料のシートは、大きなロール上に適切に提供されて、対をなすローラに直接に供給されうる。ラミネートされたウェブ材料は、高価である場合があるため、第1のセットのローラ上の形状にシートを直接に供給して、それによって、隣接する形状の間の無駄を最小にするために、シートがロールを離れるときに、シートを分割することが好ましいかもしれない。
【0025】
例えば、多数の形状がある、または形状が小さい場合には、2つ、3つ、または4つの形状、しかし取り扱いの容易さの点から、好ましくは2つの形状を含むウェブ材料の細片を提供することが好ましいかもしれない。
【0026】
また、一般に、基材は、製作するためにラミネートよりも経済的であるため、一般に、このような細片形態に基材を提供する必要はなく、さらに、また、第1のセットのローラを通過した後に、基材の単一のシートを提供することが、袋を含む骨組みに安定性を与えることが理解されるであろう。
【0027】
一般に、ウェブは、特許文献2で示されているような従来の方法で第1の組のローラに供給されうる。
袋を密封する前に、任意の内容物が、袋の中に配置される必要がある。袋の内容物がガスである場合には、胴部を膨張させるために、ガスまたはガス状混合物の噴流を袋用の形態の中を狙って注入することは、十分に簡単になされることが可能であり、その後、この胴部は、ローラが袋を形成し続けるときに密封される。同様の技術が、液体または粉末に対して使用されうるが、固体またはゲル、および少なくとも有限期間の間、それらの形状を保持できる他の製剤は、第1の組のローラの袋形成機能と位置合わせされた、一方の、または他方のウェブ、または、あまり好ましくないが両方のウェブ上に堆積されうる。このような袋の内容物は、例えば、それ自体で、カプセル構造に入っていてもよく、または袋の内容物が堆積されるウェブが、初期の袋を密封する前にウェブに袋の内容物を固定するために、袋の内容物が堆積されうる、別々に形成された一連の粘着性パッチ、または全体的な粘着層を有することもできる。
【0028】
本発明の著しい利点は、最小限の胴部を有するリザーバ・パッチを製作することが可能であることである。このような胴部を収容することを目的としているポケットおよび他の形状の凹部が、本明細書で議論されているが、胴部は、対象とする袋の内容物に応じて、事実上無視しうる大きさから、かなりの大きさまで多岐にわたりうることが理解されるであろう。ゲル内に高濃度で含有されうる高活性薬剤は、1ミリメートル以下のオーダーの袋の厚さを必要とするのみでありうるが、例えば、昆虫の幼虫を保管するようになされた袋は、大規模な、または、さらに大きいものである必要があるかもしれない。
【0029】
袋の内容物の他の好適な形態としては、ウェブ上への堆積を可能として、かつ袋の形成前における広がりを最小量に抑えるために適当な濃さにされたニコチンの水性ゲルのような薬液などがある。
【0030】
第1の組の密封ローラの間を通過するとき、一体シールが、ローラの間を通過するときに形成される個別の袋を規定しながら、ウェブ材料が結合される。
一実施形態では、ローラのうちの1つは、全く無地であってもよいが、対向するローラは、その外周のまわりに、袋のボリュームを取り囲むように、1つ以上の隆起形状を有し、その隆起壁がシールを規定する。これらの隆起壁は、例えば、隣接する形状の方向に、所望される範囲で延在することができ、その場合、代わりに、袋の胴部を受け入れるための領域は、ローラ内のポケットであると考えることができる。
【0031】
他の実施形態では、ポケットは、袋の胴部を収容するために両方のローラに設けられる。
また、シール形成およびウェブの保持を助けるために、もしくは、シール形成またはウェブの保持を助けるために、シールを規定するローラの一方または両方の上の面積のすべてまたは一部には、隆起、または、くぼみが施されうることが理解されるであろう。
【0032】
シール自体は、単純に圧力で形成され、もしくは粘着剤またはコンタクト接着剤により達成されうる。シールは、熱の効果で作られることが、より好ましく、それにより、例えば、圧力および熱の組み合わせが、2つのウェブのプラスチック成分を共に結合する役目を果たしうる、または熱活性化接着剤により2つのウェブを共に固着する役目を果たしうる。
【0033】
第1の組のローラを通過後には、結合されたウェブは、個別の密封された袋を含む骨組みであると考えられうる。シールは、個々の袋に限定されてもよく、または袋の間で連続してもよい。一実施形態では、シールは、袋の間で、移動方向に対して縦方向に連続している。
【0034】
その後、骨組みは、第2のセットのローラの間を通過する。第2のセットのローラは、第1のセットのローラと位置合わせされているとともに、第1のセットのローラと同じ駆動装置を共有することが好ましい。
【0035】
位置合わせは、当技術分野で公知の任意の好適な手段で実行されてもよく、好適な歯車列を用いるなどの機械的な手段で実行されることが好ましい。一実施形態では、逆回転ローラが、本発明の2組のローラの各々からのローラに接触して配置され、ローラ上の一致する歯をかみ合わせることにより、位置合わせを確保できる。これにより、切断ローラの位置が密封ローラと正確に合っていないとき、逆回転ローラとのかみ合わせが阻害されて、適切な回復動作が取られうるため、密封と、それに続く切断の正確な位置合わせを確保する役目を果たしうる。
【0036】
第1の組のローラと同様に、第2の組のローラのうちの1つは、無地である場合があり、もう片方のローラ上の切断パターンが、無地のローラに対してウェブを切断するのに役立つ。また、上述のように、第2のローラは、袋を収容するためのポケットを有しており、骨組みをローラから離れさせないようにして、かつ袋を切断する際に誤りを引き起こさないようにすることができる。壁を隆起させることで、このようなポケットを作ることができ、壁上の周囲またはフランジが、対向するローラのテンプレート切断端が作動できる切断面として機能する。袋の胴部を収容するために、切断テンプレートの中のポケットが設けられることが好ましい。
【0037】
どちらか一方のローラ上のポケットが、袋に係合する役目を果たすことは、必要ではなく、またそれほど好ましいことでもない。その代わりに、切断されて、骨組みから袋を切り離すことを除いて、袋が、少しも著しい相互作用を行うことなしにローラの間を通過することが好ましい。
【0038】
特に好ましい実施例では、2組のローラの間の経路は、略垂直であり、骨組みが第1の
組のローラから落下して、第2の組のローラと係合するようになされている。「略垂直な」という言葉により、プロセスが重力の方向に進むということ、および、必要に応じて、重力の効果は、プロセスを支援するために使用されうるということを意味している。この点について、水平から45°の角度が最小角度であり、より好ましくは少なくとも80°、より好ましくは85°、特に好ましくは90°±1°である。多くの状況において、許容誤差内で完全に垂直であることが最も好ましい。
【0039】
このような実施形態では、袋の内容物は、例えば、添付図1に示したように、シールの完成前に、部分的に形成された袋の中に滴下されるか、または分注されうる。好適な滴下または分注手段が使用されうる。内容物が自由に流れている場合には、流量調節手段および流量計量手段、もしくは、流量調節手段または流量計量手段が、落下または分注手段と関連することが好ましい。また、このような手段は、本発明の他の態様では内容物分注手段と関連しうることが理解されるであろう。
【0040】
この実施形態は、袋は、開口が上方を向いた状態で開いたままであるが、ウェブは、最終的に密封されるまで、ローラ上を送り込まれ、かつ分量は、袋が形成されるとき、袋がいっぱいになるように計量されうるため、粉末および液体のような流動性内容物に対して特に有効である場合がある。このようにして、こぼれる危険性がほとんどなく、他方、袋は、閉じ込められている、または何らかの形で放出される必要がある過剰の空気がない状態で、実質的に完全にいっぱいにすることができる。
【0041】
また、他の角度を使用することが可能であり、完全な正反対も含まれる。これにより、骨組みは、第1の組のローラから上方に通過するが、経路が水平面の下方、またはそれほど上方ではないところにある場合には、一般に、これは、案内手段を必要とするであろうし、経路が水平面のかなり上方にある場合には、フリクション・ローラを必要とすることさえありうる。前者を使用しなければならない状況を避けることが特に好ましく、後者の必要性を避けることがさらに好ましい。
【0042】
第2の組のローラを通過後に、骨組みは、さらなる使用また処分のために引き離されうる。
好ましい実施形態では、切断後の材料廃棄レベルが、30%以下である。
【0043】
骨組みからの袋の分離を確保するために、袋がキスカットであったために、または単に切断動作の効率を確保するために、打抜きが、ウェブの骨組みから袋を分離するために使用されうる。
【0044】
打抜きが使用される場合、このような打抜きの特徴は、本発明にとって重要ではない。例えば、打抜きが、ウェブが除去されている方向の反対向きに、ローラのうちの1つから一時的に押し出されて、それにより、袋と骨組みの間に、いくらかの接点が残っているとき、袋と骨組みの間に張力を生じるということが起こりうる。
【0045】
ローラ内のこのような打抜き手段は、例えば、好適なカムを使用することにより提供されうる。
打抜き手段が提供される場合、打抜き手段は、両方のローラに設けられてもよく、一般に、カッターで形成された袋の片側の表面積の少なくとも40パーセントに対応するであろう。打抜き面の面積は、袋の表面積の最大90パーセント以上に対応することが好ましい。
【0046】
袋の形成後に一次包装作業を組み入れることで、袋の製造の全体プロセスが、劇的に簡素化されうることを見つけたことは、特に驚くべきことであり、したがって、袋が形成さ
れるとき、袋は、部分的に前形成された容器、または外側の袋の中に直接に分配されて、袋を受け取り次第、すぐに密封されるか、または閉じられうる。これは、無菌状態、または実質的な無菌状態を保持することが必要とされる場合、または袋が弱い場合に、特に有利であるとともに、さらなる取り扱いの欠如により利益を得る。
【0047】
したがって、好ましい態様では、本発明は、一段階プロセスが、第3のステップを含み、これにより、第2の組のローラから送り出された切断された袋が、外側の、または一次的な袋の中に捕捉されて、かつ固定されることをさらなる特徴とする、上述したようなプロセスを提供する。これに関連して、「一段階」は、袋が、例えば、パッケージングの前に取り外されず、かつ保存されないという点で、途切れない、または連続したプロセスを示す。特に、袋が、骨組み、またはウェブから分離されるときに、袋が、外側の袋の中に分配されると想定される。
【0048】
好ましい実施形態では、外側の袋は、切断された袋を挿入するように好適な固定材料のシートと共に引き出すことにより作製される。
袋が、部分的に前形成された外側の袋の中に落とされる場合、これは、好適な密封ローラが袋の片側上の連続した外部シールを規定するとともに、好ましくは、袋とシールの間に間隙を残すことにより実行されうる。間隙の寸法は、本発明にとって重要ではないが、少なくとも3〜5mmであることが好ましい。
【0049】
縦の密封の後に、横密封ジョーが、外側の袋の4つのシールのうちの第3番目を作る役目を果たす。少なくとも1つの切断された袋が、外側の袋の領域の中に位置付けられると、その後、密封ジョーが袋を密封して、後続の袋に対する4つのシールのうちの第3番目を作るとき、装置を通る固定材料シートの進行が、閉じられた外側の袋をもたらすであろう。
【0050】
外側の袋を形成する装置は、任意の好適な方法に適合することができ、例えば、自動接着性の袋の壁が、切断された袋を取り囲むようにリリース・ウェブから分配されうることが理解されるであろう。
【0051】
他の実施形態では、切断された袋は、外側の袋の一部を形成するシート状材料上に分配されて、切断された袋が所定の位置に残るように、シート状材料が垂直方向から傾けられている。この実施形態は、例えば、打抜きが骨組みから袋を分離するために使用される場合に、有用である。その後、連続または不連続のどちらでもよい第2の壁を付加することにより、外側の袋を形成でき、その後、外側の袋は、後続の切断ステーションで切断される。
【0052】
外側の袋を作製する際に、一般に、組み込まれた袋上に不必要な圧力が加わることを避けるために、事前に、印刷、エンボス加工、または点字のような装飾を提供することが好ましいが、切断された袋が組み込まれる前または後に、これらの袋の装飾が付加されうる。
【0053】
本発明の著しい利点は、互いの1サイクル以内に、好ましくは互いの3サイクル以内に、プロセスのすべてのステップを位置付けることができることである。この点で、1サイクルは、形状および切断ローラのどちらかの最大の円周に対応する。
【0054】
また、本発明のプロセスに、裂け目タブを組み込むことができ、これは、第2の組のローラの切断テンプレートに容易に組み込まれる。袋の周囲の刻み目は、すぐに使用可能な裂け目を提供し、他方、シール面の中の刻み目は、刻み目を引き裂く前に、まずシール面を折り曲げなければならないようになされた、子供には扱えない裂け目領域を提供する。
【0055】
また、図3に示したように、例えば、シール面は、切断領域の範囲までは伸張せず、袋の内容物が見えるようにするために、2つのウェブを引き離すことができるようになされうる。本発明のプロセスの利点は、成分材料の廃棄を低レベルに抑える、液体または乾燥粉末の中に支持された活性成分を含むパッチまたは袋用の、連続的で完全に一体化された製造プロセスを提供できることである。
【0056】
好ましい実施形態では、袋は、1つのオスおよび1つのメスの反対の種類の、2つの連続した、対をなすモノブロックで作られ、第1の2つの対向面がシールを形成し、かつ第2の2つの対向面が、同時に、完成品の形状を切断するようになされている。一般に、このような袋の寸法は、例えば約2.5cmの最小寸法から、モノブロックの周辺表面積と同等な最大寸法まで変化しうる。
【0057】
モノブロック間の高度の圧力制御が可能であり、それにより、密封および切断品質が改良され、かつ成分材料に対する過剰圧力または損傷が予防されるとともに、ウェブ材料の駆動の一体化を、当技術分野よりも少ない可動部、および少ない個別のステーションで実現することができる。
【0058】
本発明の著しい利点は、プロセスが、プロセス内のより少ない個別の機能で成形加工された完成品を提供できることである。
本発明のさらなる利点は、バッチ間およびバッチ内の変動を最小に抑えるとともに、完成品の品質の均一性および再現性を向上させることである。
【0059】
本発明の好ましい実施形態では、完全に一体化されたインラインの一次パッケージング・プロセスを提供する。これは、全体のプロセスに対して、1ユニット内の空気制御の保守を可能にするとともに、非殺菌状態での露出、または操作の必要性を最小に抑えることができる。これは、インラインの一次パッケージング用の完全に一体化された設備の提供により、さらに増強されうる。
【0060】
さらなる利点は、有効なインライン不合格品およびサンプリング管理を、非破壊的な方法で提供できることである。例えば、モニタは、ウェブの縁端部を検出し、および充填物質の広がりの度合いを検出でき、もしくは、ウェブの縁端部を検出し、または充填物質の広がりの度合いを検出でき、他方、他の多数のパラメータが、当業者にとって容易に明らかとなりうるが、骨組みからの袋の切断の成功もまたモニタできる。一般に、切断ローラに近接して設置され、かつ切断ローラの下方にあるアームは、廃棄される袋の列を取り除くために十分であり、列が廃棄される間、一次パッケージング装置は、直ちに停止され、それにより、一次パッケージングの浪費を防止する。
【0061】
本発明の好ましい実施形態では、ウェブの中の完成した袋またはパッチの形状は、密封プロセスが実施されるのと同時に規定され、完成品の美しさを改良するために、後続のオフラインの、または別個の機能を少しも必要としない。丸コーナーまたは他のこのような形状を、この段階に組み込むことができる。2つの連続したモノブロックを同期させて、切断が所望の位置で行われることを確保するとともに、印刷位置合わせの必要性を無くする。この統合機能は、以前は、オフラインで別個の機能としてのみ利用可能であったインライン成形プロセスを組み込むことにより、完成品に対する労働コストを削減する。
【0062】
この好ましい実施形態では、第2の連続したモノブロック密封ツール内の一体化された切断機構は、各袋のシールの外側の領域まで、個々の袋の間の材料廃棄レベルを制限し、それにより、リールまたはマシン・コンディションの如何にかかわらず、より一貫した成分材料収量レベルをもたらす。
【0063】
本発明の好ましい実施形態では、あらかじめ較正された基準が事前に設定され、パッチまたは袋の有効な充填量を測定してかつモニタするとともに、条件のうちの1つが適合しないとき、製品を不合格とする。一次パッケージングは、パッチまたは袋の確認された充填量に呼応して、「オンデマンド」で提供されるため、空の一次パックを廃棄することは無く、その結果、損失量を最小に抑える。同様に、リール交換スプライスまたはランアウトが特定されて、いかなる不合格品も、機械運転速度に影響を与えることなく分離されて、それにより、廃棄レベルを最小に抑えて、完成品の収量レベルを増加させることができる。
【0064】
本発明を用いることにより、機械の「防御された」領域にアクセスする必要なく、かつ流れを中断しないで、インライン・サンプリングを実現できる。一貫したウェブ配置、およびより厳しい許容誤差の結果、重量計測試験のような非破壊サンプリングを使用することができる。
【0065】
印刷位置合わせを行うことなく、インラインで重ね刷りが可能であり、それにより、在庫管理を改善することができる。第1段階または第2段階においてインラインで自動挿入を組み込み、生産性を改善することができる。
【0066】
さらに、一体化されたパッキング・プロセスの特徴により、パックは、容易に開封防止機能を付与される。本発明の好ましいプロセスでは、一次パッキングは密封されているため、本質的に開封防止機能が付与されており、封が破れていれば、開封されて不正操作が行われた証拠である。全体のプロセスが連続しており、かつ切離せないため、機械を停止させることなしに本発明のプロセス中に不正操作を行うことは、不可能である。
【0067】
連続的で、一体型であり、かつ一般に小型であるという本発明のプロセスの特徴は、窒素で勢いよく洗い流すなどにより、無菌の、または清浄な環境下で全体のプロセスを実行することを可能とする。全体のプロセスが密閉されていない場合には、清浄な、または無菌のガスを用いて、充填などの段階を洗い流すことが好ましい場合がある。このプロセスは、当技術分野で脱気と呼ばれており、製品の真空排気も含む。本発明のプロセスでは、内側のバッグ(パッチまたは袋)、および外側の一次の(パッケージング)バッグの両方の有効な脱気が、インラインで実現されうる。
【0068】
本発明の好ましい実施形態では、全体的な成分材料の利用、または収量レベルが、袋の全体寸法の70%を超える。
本発明のプロセスの簡潔さ、および固有の誤りの欠如のために、当技術分野の速度(通常、最大40サイクル/分で稼働する)を超えることが可能である。実際に、機械能力は、50サイクル/分、またはより速いレベルに基づいており、サイクル速度を増加させることにより、またはパッチまたは袋のリザーバの標準寸法を基準にして、モノブロック・シリンダの幅、および幅方向のレーン数に基づいて、高められうる。
【0069】
機械能力は、モノブロック・サイクルごとに製作されるパッチまたは袋の寸法および個数に基づいて、モノブロック・シリンダと関連して調整されうる。各パッチまたは袋の寸法は、対応するモノブロックで規定され、各パッチまたは袋の仕様は、それ自身の専用の密封および切断用モノブロックを有する。パッチまたは小袋の寸法変化は、同一機械用の交換部品として、両方のセットのモノブロックを取り換えることにより実現され、バッチ内およびバッチ間の製品のばらつきを減少させるために役立つ。それぞれの異なったセットのモノブロックは、固有の供給リール・ウェブ幅を必要としうる。
【0070】
「バッグ・イン・バッグ」プロセス、または一次パッケージングは、それに続くオフラ
インの、または別個の機能なしに、プロセスの統合機能として提供されることが好ましい。この統合機能は、一次組立てプロセスと同調して行われ、それにより、少なくとも2つの別個のプロセスを単一のインライン機能に組み入れる結果として、いかなる仕掛品も無くする。さらに、製品は、一次、または二次パッケージングに対するプレゼンテーションのために選び出されて、作製されることが可能であり、また、後者は、さらなる仕掛品を無くすためにインライン機能として挿入されうる。
【0071】
好ましい実施形態では、空隙が、両方のモノブロック上のシールの中に取り込まれて、意図されたシール面の一部がシールされないまま残り、それにより、シールの中に組み込み裂け目タブを生じる。これにより、完全な剥離ライナを、袋または小袋の大部分から、はがし取ることができて、利用者は、容易に成分材料を分離することができる。この空隙は、シールの完全性に影響を与えず、かつ保管中に、製品損失の著しい増加を生じない。
【0072】
それぞれの対向するモノブロックに対して、成分材料に対する密封状態を最適化できるように差温制御を行うことができる点が有利である。
連続した、対をなすモノブロックの両方が、ウェブ上に一貫した摩擦を与えるように制御されて、かつモニタされうる圧力を加えることに寄与するため、本発明のプロセスの他の利点は、両方の連続したモノブロック間の一貫した一定の圧力で、連続動作を保持できて、この圧力は、パッチまたは袋の物理的な性質に著しい影響を及ぼすことなく、製品仕様書要求事項を反映するように慎重に制御されて、モニタされて、かつ調整されうることである。また、本発明のプロセスでは、収量または機械処理能力の減少なしに、広い範囲のシール外観をシール面に適用することができる。
【0073】
第1の、または第2のモノブロック、もしくはそれに続くステーションのうちのいずれか、またはすべてにおいて加えられる圧力を制御する能力を与えることで、繊細なパターンを、包装材料にエンボス加工、またはデボス加工することができる。このようなパターンは、消費者に対する標示メッセージとしてのロゴまたは言葉を含み、また、点字を含むことができる。
【0074】
オペレータ変数の個数が比較的少なく、完成品仕様が、より一貫しているため、製品とプロセスの両方は、より高度な製薬品およびcGMP規定標準規格に対して有効とされうる点が有利である。
【0075】
本発明は、例えば、本質的には、小型の経皮パッチに類似しているが、しかし、粘着層、剥離ライナ、または不浸透性の基材を含まないパッチまたは袋のような、袋として販売する任意の製品に適用可能であることが理解されるであろう。このような製剤の1つは、製剤の制御型放出を可能とし、かつ、例えば、経口投与製剤または移植片として使用される製品を得ることを可能とするために選択された膜の2つの外側層の間で密封されうる。
【0076】
他の実施形態では、パッチまたは袋は、基材、および昆虫の幼虫などの袋の内容物が自由に通ることができる、骨組みウェブを露出するための着脱可能な剥離ライナだけを含む。粘着層は、袋の周辺のまわり、または骨組みウェブを横切る領域に適切に制限される。あるいは、粘着剤はなく、袋は、例えば、呼吸可能な包帯で、その場に保持されるようになされうる。したがって、材料の外側層は、侵入を防止するよりもむしろ、単に、内容物を束縛する役目を果たしうる。得られる製品は、幼虫のような生き物の内容物を分類して、かつ搬送するための、ならびに外傷のような末端表面に応用されるときには、防護囲いを提供するための機構として使用されうる。
【0077】
機械ダウンタイムを最小に抑えるとともに、障害の特定を支援するために、本発明の装置に自己診断を組み込むことができる。
本発明は、さらに、ローラのうちの少なくとも1つの上に、ローラの間にウェブを通過させるとき、第2のローラと協動して袋のシールを規定する機能を果たす、1つ以上の形状を有する、第1の組の協動する密封ローラと、第1の組の協動する密封ローラに、複数のウェブを供給するための手段と、ローラのうちの少なくとも1つの上の1つ以上の金型が、ウェブ材料から、第1の組のローラにより作り出された袋を切断してかつ断ち切るのに好適な、第2のセットの協動する切断ローラとを含み、第2のセットのローラが、第1のセットのローラと位置合わせされている、上述したプロセスと共に使用するために好適な装置を提供することが理解されるであろう。
【0078】
第1の組のうちの1つのローラは、その上に、袋のボリュームを取り囲むのに好適な、ポケットを囲む壁を含む、1つ以上の隆起形状を有するとともに、その隆起壁がシールを規定することが好ましい。一般に、袋の胴部を収容するために、ローラ内にポケットを設けることが好ましい。
【0079】
上述したように、第2のセットのローラは、第1のセットのローラと同じ駆動装置を共有することが好ましい。
好ましい装置は、第2の組のローラの後に、ウェブの骨組みを引き離すための手段を有する。また、このような装置は、ウェブの骨組みから袋を分離するための打抜きを含みうる。
【0080】
また、好ましい装置は、それぞれの対向するローラに提供される差温制御を含む。
特に好ましい実施形態に基づいて、本発明の装置は、さらに、第2の組のローラで作られた切断された袋を挿入するようになされた外側の袋の形成手段を含む。
【0081】
また、上述したように、各プロセス・ステップは、次から取り除かれた3サイクル以下であることが好ましく、次から取り除かれた1サイクル以下であることが好ましい。
特に好ましい装置は、単一の空気制御式ユニット内に配設された、袋の内容物の押し出し/分注から袋の密封まで、すべての部分を有する。また、この単一ユニットは、二次パッケージング・ユニットを含むことが好ましい。
【0082】
本発明の特に好ましい実施形態が、図1および図2に示されており、袋およびパッチ用の連続製造プロセスを作り出すための、2つの連続した、対をなして対向するモノブロック・シリンダを提供する。第1の連続したモノブロックは、材料の2つの平行なウェブを一緒にシールして、2つの材料ウェブの間に挿入された選択された製剤を、カプセル封入するリザーバを作る。第2の連続したモノブロックは、密封されたパッチおよび袋のテンプレートを切り離す。第3のステーションでは、対をなす外側の袋の材料のウェブが、1つ以上の袋を取り込みながら、対をなす密封ローラに引き込まれて、それに続く密封ジョーが、外側の袋を密封する役目を果たす。
【0083】
さらに具体的に述べると、袋の包装材料AおよびBが、上部密封ローラに供給される。この実施形態では、投与チューブが示されており、所定の分量の袋の内容物を包装材料B上に分注する。これは、あくまで例を示したに過ぎず、薬量は、ウェブのどちらか一方または両方に施されて、袋の内容物に適した任意の好適な方法で分注されうることが理解されるであろう。一般に、液体または粉末を分注するためのノズルは、密封接合部のすぐ上方に設置され、袋が部分的に形成され、かつシールされて、内容物をこぼすことなく受容できるようになっているとき、内容物が分注されるであろう。
【0084】
このステップ、およびそれに続くステップは、窒素ブランケット(図示せず)のような無菌の、または清浄な環境下で実行される。空気は静止していても良いが、空気を循環させて、かつフィルタリングすることが好ましい。
【0085】
包装材料は、図2に示したように、密封ローラ上の形状により規定された領域で密封される。その後、密封された袋を有する結合されたウェブ材料は、次のローラの組に落下し、そこで袋が切り離されることが理解されうる。この配置では、ウェブは、図2に示したカッター・ローラの周囲の隆起壁により誘導されるが、このような案内装置を必要とせず、ウェブまたは骨組みが、図2に示した金型により与えられた一定の牽引のために、カッター・ローラの中にまっすぐに落ち込むことができることが有利である。
【0086】
その後、袋は、依然として窒素雰囲気に保持された状態で第3の袋詰めステーションに落ち込む。図示したように、不用骨組みは、この段階で除去されて、個々の袋は、外側の袋の形成の中に落ちる。
【0087】
外側の袋は、外側の袋の材料ウェブAおよびBを、下部密封ローラの中に供給することにより形成される。図2に示したように、窒素を同時に外側の袋の中に吹き込み、袋に対して無菌環境を作り出すことができ、それにより、真空排気の必要性を無くする。第1の組の密封ローラの間に袋の内容物を取り込むとき、同様の配置(図示せず)が可能であり、かつ好ましい。
【0088】
すべてのローラは、十分な間隙を備えて図示されており、袋の内容物を圧縮しないようになされている。密封ジョーは、外側の袋の上端および下端をシールし、1つの袋の上端は、次の袋の下端となっており、必要に応じて、さらなる切断ステーションが、1〜3サイクル以内にインラインで設けられるとともに、その後に、必要に応じて、随意的な箱詰め、または他の梱包箱充填機能が設置される。
【0089】
また、図では、外側の袋の材料を装飾することができることを示す。一般に、密封する前に、外側の材料を装飾する方が、より好ましいが、ここでは、袋が組み込まれた後の装飾が示されている。
【図面の簡単な説明】
【0090】
本発明は、添付図面に関して、さらに説明されるであろう。
【図1】一体化された「バッグ・イン・バッグ」一次パッケージングと共に、袋を連続的に作るための対をなすモノブロック配置の概略図を示す、本発明の好ましい実施形態の側面図である。
【図2】90°だけ回転された、図1に示された実施形態の側面図である。
【図3】ウェブの細片上に配設され、かつシールの中に組み込み裂け目タブ空隙を含む、袋の配置の概略図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密封ローラの間にウェブを通過させるときに、第1の組の協動す密封ローラのうちの少なくとも一方が他のローラと協動して袋のシールを規定する機能を果たす1つ以上の形状を有する第1のセットの密封ローラの間に複数のウェブを通過させる第1のステップと、
第2のセットの協働する切断ローラのうちの少なくとも一方の上方において1つ以上の金型が、ウェブ材料の骨組みから、袋を切断してかつ断ち切る機能を果た第2のセットの協動する切断ローラの間に、前記第1のステップの結果として得られた密封された袋を通過させる第2のステップとを含み、
前記第2のセットのローラが、前記第1のセットのローラと位置合わせされている、密封された袋を作製するための一段階プロセス。
【請求項2】
1つのウェブがラミネートである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
少なくとも1枚が、前記第1のセットのローラ上の隣接する形状の間の損失量を減少させるために分割される、請求項1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
1つのウェブが基材であり、かつその1つのウェブが、使用することが要求されている前記第1のセットのローラ上の形状の量と少なくとも同等な幅を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
前記袋のための内容物が、前記第1の組のローラの前記袋形成機能と位置合わせされた、一方の、または他方のウェブ上に堆積される、請求項1乃至4のいずれかに記載のプロセス。
【請求項6】
各袋の前記シールが、送り方向に対して縦方向に、袋の間で連続している、請求項1乃至5のいずれかに記載のプロセス。
【請求項7】
前記第2のセットのローラが、前記第1のセットのローラと同じ駆動装置を共有する、請求項1乃至6のいずれかに記載のプロセス。
【請求項8】
前記2組のローラの間の経路が、略垂直である、請求項1乃至7のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
前記第2の組のローラを通過後に、前記骨組みが引き離される、請求項1乃至8のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
切断後の材料廃棄レベルが30%以下である、請求項1乃至9のいずれかに記載のプロセス。
【請求項11】
経皮投与、経口投与、または移植可能投与に適した袋の製造のための、請求項1乃至10のいずれかに記載のプロセス。
【請求項12】
さらに、前記第2の組のローラから送り出された切断された袋が、外側の袋の中に捕捉されて、かつ固定される第3のステップを含む、請求項1乃至1のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
前記外側の袋が、好適な固定材料のシートと共に引き出してかつ固定して、その好適な固定材料のシートの間に前記切断された袋を挿入することにより作製される、請求項12に記載のプロセス。
【請求項14】
前記切断された袋を組み込む前に、前記外側の袋に装飾を加えるステップを含む、請求項12または13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記装飾が、印刷、エンボス加工、または点字である、請求項14に記載のプロセス。
【請求項16】
前記プロセスの各ステップが、次から取り除かれた3サイクル以下である、請求項1乃至15のいずれかに記載のプロセス。
【請求項17】
各ステップが、次から取り除かれた1サイクル以下である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
裂け目タブが、前記第1および第2の組のローラ、もしくは、前記第1または第2の組のローラの好適な設計により組み込まれる、請求項1乃至17のいずれかに記載のプロセス。
【請求項19】
子供のいたずら予防機構が、前記第1および第2の組のローラ、もしくは、前記第1または第2の組のローラの好適な設計により組み込まれる、請求項1乃至18のいずれかに記載のプロセス。
【請求項20】
単一の空気制御式ユニット内で実施される、請求項1乃至19のいずれかに記載のプロセス。
【請求項21】
インラインの非破壊廃棄およびサンプリング管理を提供する、請求項1乃至20のいずれかに記載のプロセス。
【請求項22】
単列の袋を廃棄することができる、請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記外側のパッケージング・ステップが、袋の列を廃棄するときに、中断することができる、請求項22に記載のプロセス。
【請求項24】
機械能力が50サイクル/分以上である、請求項1乃至23のいずれかに記載のプロセス。
【請求項25】
基材と、前記袋の前記内容物が通ることができる、骨組みウェブを露出するための着脱可能な剥離ライナとを含み、粘着層が、前記袋の周辺のまわり、または前記骨組みウェブを横切る領域に制限される、パッチまたは袋の製造のための、請求項1乃至24のいずれかに記載のプロセス。
【請求項26】
ローラのうちの少なくとも1つが、その上に、ローラの間にウェブを通過させるときに第2のローラと協動して袋のシールを規定する機能を果たす1つ以上の形状を有する、第1の組の協動する密封ローラと、第1の組の協動する密封ローラに、複数のウェブを供給するための手段と、ローラのうちの少なくとも1つの上の1つ以上の金型が、前記ウェブ材料から、前記第1の組のローラにより作り出された袋を切断してかつ断ち切るのに好適な、第2のセットの協動する切断ローラとを含み、前記第2のセットのローラが、前記第1のセットのローラと位置合わせされている、請求項1乃至25のいずれかに基づく使用に適した装置。
【請求項27】
前記第1の組のうちの1つのローラが、その上に、前記袋のボリュームを取り囲むのに好適な、ポケットを囲む壁を含む、1つ以上の隆起形状を有するとともに、前記隆起壁が前
記シールを規定する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記袋の胴部を収容するために前記ローラにポケットを設けてある、請求項26または27に記載の装置。
【請求項29】
前記第2のセットのローラが、前記第1のセットのローラと同じ駆動装置を共有する、請求項26乃至28のいずれかに記載の装置。
【請求項30】
前記第2の組のローラの後に、ウェブの骨組みを引き離すための手段を含む、請求項26乃至29のいずれかに記載の装置。
【請求項31】
打抜きが、前記ウェブの骨組みから前記袋を分離するようになされている、請求項26乃至30のいずれかに記載の装置。
【請求項32】
さらに、前記第2の組のローラで作られた切断された袋を挿入するようになされた外側の袋の形成手段を含む、請求項26乃至 31のいずれかに記載の装置。
【請求項33】
各プロセス・ステップが、次から取り除かれた3サイクル以上であるようになされた、請求項26乃至32のいずれかに記載の装置。
【請求項34】
各プロセス・ステップが、次から取り除かれた1サイクル以上であるようになされた、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記ローラおよび任意の外側の袋の形成手段が、単一の空気制御式ユニット内に配置される、請求項26乃至34のいずれかに記載の装置。
【請求項36】
それぞれの対向するローラ用の差温制御を設けてある、請求項26乃至35のいずれかに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−500242(P2008−500242A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−514082(P2007−514082)
【出願日】平成17年5月24日(2005.5.24)
【国際出願番号】PCT/GB2005/002038
【国際公開番号】WO2005/115843
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(506389953)トランスダーマル テクノロジー アンド システムズ (ティーティーエス) リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】TRANSDERMAL TECHNOLOGY & SYSTEMS (TTS) LIMITED
【Fターム(参考)】