説明

往復式リニアモータ

【課題】三相電源に接続して駆動することができ、大出力を発揮できる往復式リニアモータを提供する。
【解決手段】往復式リニアモータの固定子10は、可動子20の移動方向の両端に配置された第1コイル部11aと、中央コイル部11bと、第2コイル部11cと、第1ティース13aと、第2ティース13bと、第3ティース13cと、第4ティース13dとをもつ。中央コイル部11bでは、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cに対して逆相の電流が流れる。可動子20は、第1永久磁石部21aと、第2永久磁石部21bと、第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bを保持する出力軸23とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は往復式リニアモータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は往復式のリニアモータを開示している。このリニアモータは単相電源で駆動するものであり、ケースと、固定子と、可動子とを有する。固定子は、ケースにおいて可動子移動方向の両端に配置された第1コイル部および第2コイル部と、第1コイル部に対向するように配置された第1ティースと、第2コイル部に対向するように配置された第2ティースとをもつ。可動子は、第1コイル部に対面するS極およびN極のうちの一方を有する第1永久磁石部と、第2コイル部に対面するS極およびN極のうちの他方を有する第2永久磁石部と、第1永久磁石部および第2永久磁石部を保持する可動ヨークとをもつ。第1コイル部および第2コイル部が励磁されると、可動子は可動子移動方向に往復移動する。このリニアモータは単相電源で駆動するものであり、大型化するにあたり三相電源を使用するためには、専用の単相インバータが必要とされている。
【0003】
また特許文献2はリニアモータを開示している。このリニアモータは三相電源に接続されて駆動するものであり、ケースと、固定子と、可動子とを有する。コイル部が励磁されると、可動子は一方向に移動する。このリニアモータは三相電源で駆動するものであるが、正逆切り替えしなければ、往復型に適用できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−130862号公報
【特許文献2】特開2000−184684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、三相電源に直接接続して駆動することができ、大出力を発揮するのに有利な往復式リニアモータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る往復式リニアモータは、(i)ケースと、(ii)ケースにおいて可動子移動方向の両端に配置された第1コイル部および第2コイル部とその間に配置され第1コイル部および第2コイル部に対して逆向きに励磁するように構成された中央コイル部と、中央コイル部から離れるように可動子移動方向において第1コイル部の外側に配置された第1ティースと、第1コイル部と中央コイル部との間に配置された第2ティースと、中央コイル部と第2コイル部との間に配置された第3ティースと、中央コイル部から離れるように可動子移動方向において第2コイル部の外側に配置された第4ティースとをもつ固定子と、(iii)第1コイル部に対面するS極およびN極のうちの一方を有する第1永久磁石部と、第2コイル部に対面するS極およびN極のうちの他方を有する第2永久磁石部と、第1永久磁石部および第2永久磁石部を保持する可動ヨークとをもち可動子移動方向に往復移動する可動子とを具備することを特徴とする。
【0007】
中央コイル部では、第1コイル部および第2コイル部に対して逆向きに励磁される。第1コイル部、中央コイル部および第2コイル部に三相電源に接続して三相電流が通電されると、第1ティース、第2ティース、第3ティース、第4ティースの磁極のN極およびS極が変化すると共に、当該磁極の磁場の大きさが変化する。従って、可動子に搭載されている第1永久磁石部および第2永久磁石に対して吸引力および反発力を発生させ、可動子を可動子移動方向に繰り返して往復駆動させることができる。このように三相電源を直接的に使用できるため、往復式リニアモータの出力を大きくさせることができる。しかも三相電源を単相交流に変換させる変換器を廃止することができる。
【0008】
本発明の一視点によれば、第1ティースおよび第2ティースは可動子の移動方向において互いに近づく方向に延設された第1延設部を備えており、第3ティースおよび第4ティースは可動子の移動方向に互いに近づく方向に延設された第1延設部を備えている。この場合、可動子が往復移動するとき、可動子が一方の死点または他方の死点に到達しているときであっても、その死点から逆方向に移動するときにおいて、吸引力および/または反発力を発生させる磁路が良好に確保され、磁路抵抗が低減され、従って死点から逆方向に良好に移動することができると共に、往復式リニアモータの出力を向上させることができる。
【0009】
本発明の一視点によれば、第2ティースおよび第3ティースは、可動子の移動方向において、互いに近づく方向に延設された第2延設部を備えている。この場合、可動子が往復移動するとき、可動子が一方の死点または他方の死点に到達しているときであっても、その死点から逆方向に良好に移動するときにおいて、吸引力および/または反発力を発生させる磁路が良好に確保され、磁路抵抗が低減され、往復式リニアモータの出力を向上させることができる。
【0010】
本発明の一視点によれば、第1ティースおよび第4ティースは、可動子の移動方向において、互いに遠ざかる方向に延設された第3延設部を備えている。この場合、可動子が往復移動するとき、可動子が一方の死点または他方の死点に到達しているときであっても、その死点から逆方向に移動するときにおいて、吸引力および/または反発力を発生させる磁路が良好に確保され、磁路抵抗が低減され、往復式リニアモータの出力を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1コイル部、中央コイル部および第2コイル部を三相電源の端子に接続して往復式リニアモータを駆動することができる。故に、大出力を発揮できるのに有利となる。第1コイル部、中央コイル部および第2コイル部に三相電源の端子を直接接続させることができて通電できるため、三相電源を単相交流に変換させる変換器を廃止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態1に係り、往復式リニアモータの概念を示す構成図である。
【図2】実施形態1に係り、第1コイル部、中央コイル部および第2コイル部と三相電源との接続形態を示す図である。
【図3】実施形態1に係り、コイル電流と磁束との関係を示すと共に往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図4】実施形態1に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図5】実施形態2に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図6】実施形態3に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図7】実施形態4に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図8】実施形態5に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図9】実施形態5に係り、往復式リニアモータの作動概念を示す構成図である。
【図10】適用形態に係り、往復式リニアモータを適用したリニアコンプレッサを示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
図1は実施例1の概念を示す。往復式リニアモータは、収容室1aをもつ円筒形状のケース1と、収容室1aに配置された円筒形状をなす固定子10と、収容室1aに同軸的に配置され中心軸線P1をもつ可動子20とを備えている。図1は可動子20の可動子20が移動する方向において中立位置にある状態を示す。図1では、固定子10の中心軸線P1に対して軸直角方向の一方側の部分が断面として図示されており、他方側の部分は外観として示されている。
【0014】
固定子10は、中心軸線P1の周りで1周するように設けられており、ケース1において可動子20の移動方向(矢印X方向)の両端に配置された第1コイル部11aおよび第2コイル部11cと、可動子20の移動方向(矢印X方向)においてその間に配置された中央コイル部11bとを有する。中央コイル部11bは、可動子20の移動方向において、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cに対して逆向きに励磁される。
【0015】
更に固定子10は、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cの外周側に筒形状をなすバックヨーク12を有する。
【0016】
第1コイル部11a、第2コイル部11cおよび中央コイル部11bの巻線は、中心軸線P1の周りに円筒形状に巻線を巻回して形成されている。中央コイル部11bは、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cに対して逆向きに励磁されるように構成されている。コイルの巻き方としては、図2に示す(a)および(b)のいずれかが挙げられる。図2の(a)(b)では、便宜上、仮想筒KAのまわりに巻線を巻回している状態を示し、●印は巻線の巻き始めを示す。図2に示す(a)に示すように、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cの巻線は同じ方向に巻回されている。中央コイル部11bの巻線は、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cの巻線と逆方向に巻回されている。図2の(a)では、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cの巻き始めは三相電源の端子に接続されている。更に第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cの巻き終わりは、互いに接続されている。
【0017】
図2の(b)では、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cのそれぞれの巻線は、同じ方向に巻回されている。図2の(b)では、第1コイル部11aの巻き始め、中央コイル部11bの巻き終わり、第2コイル部11cの巻き始めは、三相電源の端子に接続されている。更に図2(b)では、第1コイル部11aの巻き終わり、中央コイル部11bの巻き始め、第2コイル部11cの巻き終わりは、互いに接続されている。
【0018】
図1に示すように、中心軸線P1が延びる方向において、第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13cおよび第4ティース13dが直列的配置で設置されている。具体的には、図1に示すように、第1ティース13aは、中心軸線P1が延びる方向において第1コイル部11aから外側に離れるように第1コイル部11aの外側に配置されている。中心軸線P1が延びる方向において、第2ティース13bは、第1コイル部11aと中央コイル部11bとの間に配置されている。第3ティース13cは、中心軸線P1が延びる方向において、中央コイル部11bと第2コイル部11cとの間に配置されている。第4ティース13dは、中心軸線P1が延びる方向において、第2コイル部11cから外側に離れるように第2コイル部11cの外側に配置されている。
【0019】
第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13cおよび第4ティース13dは、中心軸線P1の回りをそれぞれ1周するように円盤状に設けられており、かつ、バックヨーク12と共に磁路を形成するようにバックヨーク12の内周面に接触または接近されている。なおティース13a,13b,13c,13dおよびバックヨーク12は、それぞれ、透磁率が高い材料で形成されている。
【0020】
図1は、可動子20がこれの右死点と左死点との間における中立位置にある状態を示す。図1に示す形態によれば、可動子20は、(i)可動子20が中立位置にあるとき第1コイル部11aに対面する側にS極(S極およびN極のうちの一方)を有すると共に反対側にN極を有する第1永久磁石部21aと、(ii)可動子20が中立位置にあるとき第2コイル部11cに対面するN極(S極およびN極のうちの他方)を有すると共に反対側にS極を有する第2永久磁石部21bと、(iii)第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bの内周面をそれぞれ保持する円状をなす可動ヨーク22と、(iv)可動ヨーク22の内周面を保持すると共に矢印X方向に延びる出力軸23とをもつ。
【0021】
図1に示すように、出力軸23は、ケース1に筒状のガイド部24によりスライド可能に支持されている。ガイド部24は軸方向に自由支持、または軸方向に弾性支持出来る構成物ならば、図示の形状に限らない。第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bは、中心軸線P1の周りで1周する筒形状をなしている。可動子20は可動子20の移動方向(矢印X方向)に往復移動する。バネ部25は、ケース1の端部1pと可動子20の軸端との間に配置されており、可動子20を可動子20の移動方向(矢印X方向)に往復移動可能に弾性支持する。
【0022】
さて、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cを三相電源に接続した状態で、三相電流を第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに通電したときの磁化状況について説明する。この場合、例えば図1の構成では、第1コイル部11aおよび第2コイル部11c は流入方向の電流に対して図1中X1方向に励磁するが、中央コイル部11bは、第1コイル部11aおよび第2コイル部11cに対して逆向きの図1中X2方向に励磁する。これにより可動子20の中心軸線P1に沿って可動子20が往復移動し、矢印X1方向に移動したり、矢印X2方向に移動したりする。
【0023】
ここで、第1コイル部11aに流れる電流値をIaとし、中央コイル部11bに流れる電流値をIbとし、第2コイル部11cに流れる電流電量をIcとする。定数をIoとし、交流電源の周波数をf(=ω/2π)とする。電流値Ia,Ib,Icについては、次の式(1)が基本的に成立する。
【0024】
【数1】

【0025】
第1コイル部11aによる磁束をφ11aとし、中央コイル部11bによる磁束φを11bとし、第2コイル部11cによる磁束をφ11cとすると、図1の矢印方向(時計回り方向)を正として考えると、係数kを用いると、磁束φ11a,磁束φ11c,φ11cについては、次の式(2)が基本的には成立する。
【0026】
【数2】

【0027】
第1ティース13aを通る磁束φ13a、第2ティース13bを通る磁束φ13b、第3ティース13cを通る磁束φ13c、第4ティース13dを通る磁束φ13dは、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cによる磁束の合算である。このため上向きの磁束方向を正とすると、それぞれ次の式(3)が基本的には成立する。
【0028】
【数3】

【0029】
第1ティース13aを通る磁束φ13aと第2ティース13bを通る磁束φ13bとの磁束差(φ13a−φ13b)については、第1永久磁石部21aに対して、式(4)が基本的には成立する。
【0030】
また、第3ティース13cを通る磁束φ13cと第4ティース13dを通る磁束φ13dとの磁束差(φ13c−φ13d)については、第2永久磁石部21bに対して、式(5)が基本的には成立する。
【0031】
【数4】

【0032】
【数5】

【0033】
第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bのそれぞれの着磁方向を考慮すると、第1永久磁石部21aに対しては、式(3)で示される磁束差(φ13a−φ13b)が図1の左方向(矢印X2方向)に作用する。第2永久磁石部21bに対しては、式(4)で示される磁束差(φ13c−φ13d)が図1の右方向(矢印X1方向)に作用する。
【0034】
従って、磁束差(φ13a−φ13b)および磁束差(φ13c−φ13d)による可動子20に対する吸引力は、同期して周期f(f=ω/2π)をもって交番する。
【0035】
このような本実施形態によれば、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cが三相電源の端子に接続されている状態で、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに三相電流が通電されれば、第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13c、第4ティース13dが発生する吸引力および/または反発力に基づいて、可動子20がケース1に対して可動子20の中心軸線P1に沿って矢印X1,X2方向に繰り返して往復移動する。これにより三相電源で可動子20が往復駆動する往復型のリニアモータが得られる。
【0036】
図3は、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに通電する三相電流と、第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13c、第4ティース13dを通る磁束との関係をシミュレーションした結果を示す。図3に示すティース磁束の欄において、マイナス符号はN極を示し、プラス符号はS極を示す。但し、シミュレーションでは、各ティース13a,13b.13cには、下記で述べる第1延設部、第2延設部が延設されている往復式リニアモータが採用されている。図3における可動子の移動形態を示す図では、N極に磁化された部位を塗りつぶして示し、S極に磁化された部位をハッチングで示す。
【0037】
図3において位相角30°のステップでは、可動子20は左方(矢印X2方向)に移動している。図3において位相角30°のステップから位相角が増加するにつれて、吸引および反発により、可動子20は右方(矢印X1方向)に次第に移動する。位相角60°では可動子20が中立位置に存在している。位相角が120°では、第2ティース13bおよび第4ティース13dの磁化は消失しており、それらの吸引力は可動子20に作用しておらず、可動子20は減速している。位相角が150°で、可動子20を矢印X1方向に向けて吸引することが抑えられており、可動子20は右死点に到達している。位相角が180°では、第1ティース13aおよび第3ティース13cの磁化は消失しており、可動子20は減速している。このように可動子20の右死点の前後において可動子20は減速している。
【0038】
このように可動子20が右死点(一方の死点)に到達した後、可動子20は吸引および反発により左方(矢印X2方向)に移動する。位相角300°で第2ティース13b,第4ティース13dの磁化は消失しており、可動子20は減速されている。位相角330°で可動子20は左死点(他方の死点)に到達する。位相角が360°では、第1ティース13aおよび第3ティース13cの磁化は消失しており、可動子20は減速している。このように可動子20の左死点の前後において可動子20は減速している。上記したように可動子20の右死点と左死点との間において、つまり一方の死点と他方の死点との間において可動子20の往復移動が繰り返される。
【0039】
図4を参照して更に説明を加える。図4の(A)のステップは、可動子20が右死点と左死点との間における中立位置にある状態を示す。この場合、図4の(A)のステップに示すように、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cの励磁により、第1ティース13aの先端面がS極になり、第2ティース13bの先端面がN極になり、第3ティース13cの先端面がN極になり、第4ティース13dの先端面がS極に励磁される。この場合、図4の(A)のステップに示すように、第1ティース13aの先端面と第1永久磁石部21aとは同極(S極,S極)であるため、同極同士に起因する反発力が発生する。且つ、第2ティース13bと第1永久磁石部21aとは異極(N極,S極)同士であるため、異極同士に起因する吸引力が発生する。永久磁石部21a,21bの磁極は、ティース部に対面する部分の磁極を意味する。
【0040】
また、図4の(A)のステップに示すように、第3ティース13cの先端面と第2永久磁石部21bとは同極(N極,N極)であるため、同極同士に起因する反発力が発生し、且つ、第4ティース13dと第2永久磁石部21bとは異極(S極,N極)同士であるため、異極同士に起因する吸引力が発生する。これにより図4の(B)(C)のステップに示すように、吸引および/または反発により、可動子20は矢印X1方向に移動する。
【0041】
また、図4の(B)のステップに示すように、位相角が150°になると、可動子20はこれの右死点(一方の死点)に到達する。右死点では、第1ティース13aおよび第2ティース13bは、これと対向する第1永久磁石部21aのS極と同極となり、第3ティース13cおよび第2ティース13dは、これと対向する第2永久磁石部21bのN極と同極となり、この結果、可動子20を矢印X1方向に移動させる吸引力が発生していない。
【0042】
図4の(C)のステップに示すように、可動子20が右死点に到達した後に、位相角が180°過ぎになると、第1ティース13aの先端面がN極になり、第2ティース13bの先端面がS極になり、第3ティース13cの先端面がS極になり、第4ティース13dの先端面がN極に励磁される。この場合、第1ティース13aの先端面と第1永久磁石部21aとは異極(N極,S極)同士であるため、異極同士に起因する吸引力が発生し、且つ、第3ティース13cと第2永久磁石部21bとは異極(S極,N極)同士であるため、異極同士に起因する吸引力が発生する。これにより可動子20は矢印X2方向において左死点に向けて移動する。図4の(D)のステップに示すように、位相角が330°になると、可動子20は左死点(他方の死点)に到達する。
【0043】
上記したように本実施形態によれば、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに三相電源に接続して三相電流が通電されると、図3および図4から明らかなように、第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13c、第4ティース13dの磁極のN極およびS極が変化すると共に、当該磁極の磁束の大きさが変化する。従って、可動子20に搭載されている第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石21bに対して吸引力および/または反発力を発生させ、可動子20を矢印X1,X2方向に繰り返して往復駆動することができる。このように三相電源を直接的に使用できるため、往復式リニアモータの出力を大きくさせることができる。しかも単相電源を三相交流に変換させる変換器を廃止することができる。
【0044】
(実施形態2)
図5の(A)〜(D)のステップは実施形態2を示す。実施形態2は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。すなわち、実施形態1と同様に、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cを単相電源ではなく、三相電源の端子に接続して往復式リニアモータを駆動することができ、大出力を発揮できるのに有利となる。このように第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに三相電源の端子を直接接続させることができて通電できるため、単相電源を三相交流に変換させる変換器を廃止することができる。
【0045】
以下、実施形態1と相違する部分を中心として説明する。第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bは永久磁石材料で形成されており、磁束を透過させるためのヨーク材料に比較して高価である。そこでコスト低減のため、永久磁石材料をできるだけ節約することが要請されている。
【0046】
この点について本実施形態によれば、図5の(A)〜(D)のステップに示すように、第1ティース13aおよび第2ティース13bは、互いに対向するように突き出る第1延設部13af,13bfをそれぞれ備えている。この第1延設部13af,13bfは可動子20の移動方向に沿って延設されている。第1延設部13af,13bfは、可動子20の中立位置において第1永久磁石部21aに対面しており、且つ、可動子20の移動方向(矢印X方向)において互いに近づいて向き合うように延設されている。すなわち、第1ティース13aのうち第1永久磁石部21aに対面する部分には、第1延設部13afが矢印X1方向に向けて延設されている。第2ティース13bのうち第1永久磁石部21aに対面する部分には、第1延設部13bfが矢印X2方向に向けて延設されている。
【0047】
また第3ティース13cおよび第4ティース13dは、可動子の移動方向において、互いに対向する第1延設部13cf,13dfをそれぞれ備えている。第1延設部13cf,13dfは第2永久磁石部21bに対面しており、且つ、可動子20の移動方向(矢印X方向)において互いに近づいて向き合うように延設されている。すなわち、第3ティース13cのうち第2永久磁石部21bに対面する部分には、第1延設部13cfが矢印X1方向に向けて延設されている。第4ティース13dのうち第2永久磁石部21bに対面する部分には、第1延設部13dfが矢印X2方向に向けて延設されている。第1延設部13af,13bf,第1延設部13cf,13dfは、それぞれ、磁束を透過させるためのヨーク材料で形成されている。
【0048】
以上説明したように本実施形態によれば、第1ティース13aには第1延設部13afが矢印X1方向に向けて延設されている。更に第3ティース13cには第1延設部13cfが矢印X1方向に向けて延設されている。このため、図5(B)に示すように可動子20が矢印X1方向に移動して右死点に到達しているときであっても、図5(C)に示すように第1ティース13a,第3ティース13cの磁極が変化したとき、可動子20を反対方向である矢印X2方向に吸引させるための磁路が良好に確保され、ひいては磁路抵抗が低減され、可動子20を右死点から矢印X2方向に反転させる推力が良好に維持される。
【0049】
更に第2ティース13bには第1延設部13bfが矢印X2方向に向けて延設されている。更に第4ティース13dには第1延設部13dfが矢印X2方向に向けて延設されている。このため、図5(D)に示すように可動子20が矢印X2方向に移動して左死点に到達しているときであっても、可動子20を反対方向である矢印X1方向に吸引させるための磁路が良好に確保され、ひいては磁路抵抗が低減され、可動子20を反転させる推力が良好に維持される。
【0050】
(実施形態3)
図6の(A)〜(D)のステップは実施形態3を示す。実施形態3は実施形態2と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。本実施形態によれば、図6の(A)のステップに示すように、第1永久磁石部21aの長手方向の両端部が切除されて切除部21e,21hとされている。つまり第1永久磁石部21aの長さL1は、切除部21e,21hの長さぶん短縮されている。第2永久磁石部21bの長手方向の両端部が切除されて切除部21e,21hとされている。つまり第2永久磁石の長さL2は、切除部21e,21hの長さぶん短縮されている。高価な永久磁石材料が節約され、コスト低減が図られる。
【0051】
図6の(A)のステップに示すように、実施形態2と同様に、第1ティース13aには第1延設部13afが矢印X1方向に向けて形成され、第2ティース13bには第1延設部13bfが矢印X2方向に向けて形成され、第3ティース13cには第1延設部13cfが矢印X1方向に向けて形成され、第4ティース13dには第1延設部13dfが矢印X2方向に向けて形成されている。このため、第1永久磁石部21aの長さL1および第2永久磁石部21bの長さL2が短縮されていたとしても、可動子20が右死点(一方の死点)または左死点(他方の死点)に存在するときであっても、可動子20を各死点から反転させるための磁路が良好に確保される。ひいては、可動子20が往復移動するときにおいて、磁路抵抗が低減され、可動子20を各死点から反転させる推力が良好に維持される。
【0052】
故に、可動子20の移動方向(矢印X方向)における可動子20のストロークを確保しつつ、永久磁石材料の使用量を低減させてコスト低減を図ることができる。更に、高価な永久磁石材料で形成されている第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bの長さL1,L2が短縮されるぶん、矢印X方向における中央コイル部11bの軸長寸法LM(図6の(A)参照)を抑制させることも期待できる。故に、往復式リニアモータの軸長を短縮することが出来る。
【0053】
本実施形態によれば、図6の(B)のステップに示すように、可動子20の移動方向である矢印X方向において、第1ティース13aの第1延設部13afの軸端面100の位置と、第1永久磁石部21aの外側の軸端面200の位置とを比較するとき、可動子20が矢印X1方向(一方向)に移動して右死点(一方の死点)に到達しているとき、第1永久磁石部21aのうち矢印X1から最も遠い側の軸端面200の位置が第1延設部13afの軸端面100の位置を矢印X1方向(右死点に向かう方向)において越えないという条件のもとで、第1永久磁石部21aの一方の端側に切除部21eが設定されている。
【0054】
換言すると、図6の(B)のステップに示すように、第1永久磁石部21aの外側(左死点側)の軸端面200の位置が矢印WA方向(中心軸芯P1に対して軸直角方向)から視認されるとき、可動子20が矢印X1方向(一方向)に移動して右死点(一方の死点)に到達しているとき、第1永久磁石部21aの軸端面200(左死点側の軸端面,すなわち、第1永久磁石部21aのうち矢印X1から最も遠い側の軸端面)の位置が第1延設部13af(第1永久磁石部21aに対向している第1延設部)に投影されるという条件のもとで、第1永久磁石部21aの一方の軸端側に切除部21eが設定されている。同様に、第2永久磁石部21bの矢印X2方向における軸端側にも、同サイズの切除部21eが設定される。
【0055】
更に、第1永久磁石部21aの長手方向の反対側の切除部21hのサイズについても同様である。すなわち、図6の(D)のステップに示すように、可動子20の移動方向である矢印X方向において、第1ティース13bの第1延設部13bfの軸端面150の位置と、第1永久磁石部21aの軸端面250(右死点側の軸端面)の位置とを比較するとき、可動子20が矢印X2方向(他方向)に移動して左死点(他方の死点)に到達しているとき、第1永久磁石部21aの軸端面250(右死点側の軸端面、すなわち、左死点に向かう方向である矢印X2方向から最も遠い側の軸端面)の位置が第1延設部13bf(第1永久磁石部21aに対向する第1延設部)の軸端面150の位置を矢印X2方向(左死点に向かう方向)において越えないという条件のもとで、第1永久磁石部21aの一方の端側に切除部21hが設定される。
【0056】
換言すると、図6の(D)のステップに示すように、可動子20が矢印X2方向(他方向)に移動して左死点(他方の死点)に到達しているとき、第1永久磁石部21aの軸端面250(右死点側の軸端面)の位置が矢印WA方向(中心軸芯P1に対して軸直角方向)から視認されるとき、第1永久磁石部21aの軸端面250(右死点側の軸端面)の位置が第1延設部13bfに投影されるという条件のもとで、第1永久磁石部21aの他方の端側に切除部21hが設定される。同様に、第2永久磁石部21bの矢印X方向における他方の端側にも、同サイズの切除部21hが設定される。
【0057】
このように図6(B)のステップとして示すように、可動子20が右死点に移動したとしても、矢印WA方向(軸直角方向)から投影されるとき、永久磁石21a,21bの軸端面200(左死点側の軸端面)は、第1延設部13af,13cfに投影されて第1延設部13af,13cfと重なるように設定されている。これにより右死点から左死点に向けて可動子20を容易に復帰させることができる。
【0058】
また図6(D)のステップとして示すように、可動子20が左死点に移動したとしても、矢印WA方向(軸直角方向)から投影されるとき、永久磁石21a,21bの軸端面250(右死点側の軸端面)は、第1延設部13bf,13dfに投影されて第1延設部13bf,13dfと重なるように設定されている。これにより左死点から右死点に向けて可動子20を容易に復帰させることができる。
【0059】
(実施形態4)
図7は実施形態4を示す。実施形態3は実施形態1,2,3と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図7の(A)(B)のステップは、第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bの長さが短縮されておらず、中央コイル部11bの軸長寸法LMが長い状態を示す。
【0060】
図7の(C)(D)(E)のステップは、図7の(A)(B)のステップに示す状態よりも、矢印X方向において、第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bの長さが短縮されており、且つ、中央コイル部11bの軸長寸法LMが短くされた状態を示す。図7の(C)(D)(E)のステップに示すように、実施形態2,3と同様に、第1ティース13aには第1延設部13afが可動子20の移動方向において延設され、第2ティース13bには第1延設部13bfが可動子20の移動方向に延設され、第3ティース13cには第1延設部13cfが可動子20の移動方向に延設され、第4ティース13dには第1延設部13dfが可動子20の移動方向に延設されている。
【0061】
このため、実施形態2でも述べられているように、可動子20の移動方向である矢印X方向において、第1永久磁石部21aの長さおよび第2永久磁石部21bの長さが短縮されていたとしても、可動子20が右死点または左死点に到達している状態においても、磁路が良好に確保され、磁路抵抗が良好に低減され、可動子20が右死点または左死点でターンして反対方向に移動するときにおける推力が良好に維持される。
【0062】
故に、可動子20の移動方向(矢印X方向)における可動子20のストロークを確保しつつ、永久磁石材料の使用量を低減させてコスト低減を図ることができる。更に第1永久磁石部21aおよび第2永久磁石部21bの長さが短縮されるぶん、矢印X方向における中央コイル部11bの軸長寸法LM(図7の(A)参照)が短縮されている。よって、往復式リニアモータの全体の軸長方向の小型化にも貢献できる。
【0063】
(実施形態5)
図8の(B)のステップおよび図9は実施形態5を示す。実施形態4は実施形態1,2,3と基本的には同様の構成および同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図8の(B)のステップによれば、第1ティース13aおよび第2ティース13bは、可動子20の移動方向(矢印X方向)において互いに近づく方向に延設された第1延設部13af,13bfをそれぞれ備えている。また、第3ティース13cおよび第4ティース13dは、可動子20の移動方向(矢印X方向)において、互いに近づく方向に延設された第1延設部13cf,13dfをそれぞれ備えている。
【0064】
これに対して図8の(B)のステップおよび図9によれば、第2ティース13bおよび第3ティース13cは、可動子20の移動方向(矢印X方向)において、互いに近づく方向に延設された第2延設部13bs,13csを備えている。矢印X方向において、第2延設部13bs,13csは互いに対向するように延設されている。従って、第2ティース13bは全体として断面でT字形状をなしている。第3ティース13cは全体として断面でT字形状をなしている。
【0065】
また、図8の(B)のステップおよび図9によれば、第1ティース13aのうち第1永久磁石部21aに対向する面において、第3延設部13atが矢印X方向において第1延設部13afと反対の方向に向けて、つまり外側に向けて延設されている。従って第1ティース13aは断面でT字形状をなしている。また、第4ティース13dのうち第2永久磁石部21bに対向する面において、第3延設部13dtが矢印X方向において第1延設部13dfと反対の方向に向けて、つまり外側に向けて延設されている。従って第4ティース13dは断面でT字形状をなしている。
【0066】
(適用形態)
図10は適用形態の一例に係り、往復式リニアモータを組み込んだリニアコンプレッサを示す。図10に示すように、リニアコンプレッサは、冷凍サイクル等に搭載されており、収容室1aをもつ円筒形状のケース1と、収容室1aに配置された固定子10と、収容室1aに配置され中心軸線P1をもつ可動子20とを備えている。固定子10は、中心軸線P1の周りで1周するように設けられており、ケース1において可動子20の移動方向(矢印X方向)の両端に配置された第1コイル部11aおよび第2コイル部11cと、可動子20の移動方向(矢印X方向)においてその間に配置された中央コイル部11bとを有する。更に固定子10は、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cの外周側に筒形状をなすバックヨーク12を有する。
【0067】
図10に示すように、中心軸線P1が延びる方向において、第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13cおよび第4ティース13dが直列的配置で設置されている。具体的には、第1ティース13aは、中心軸線P1が延びる方向において第1コイル部11aの外側に配置されている。中心軸線P1が延びる方向において、第2ティース13bは、第1コイル部11aと中央コイル部11bとの間に配置されている。第3ティース13cは、中心軸線P1が延びる方向において、中央コイル部11bと第2コイル部11cとの間に配置されている。第4ティース13dは、中心軸線P1が延びる方向において第2コイル部11cの外側に配置されている。第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13cおよび第4ティース13dは、中心軸線P1の回りをそれぞれ1周するように円盤状に設けられている。ティース13a,13b,13c,13dは、バックヨーク12と共に磁路を形成するようにバックヨーク12の内周面に接触されている。なおティース13a,13b,13c,13dおよびバックヨーク12は、それぞれ、透磁率が高い材料で形成されている。出力軸23の先端部にはピストン230が設けられている。
【0068】
さて、第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cを三相電源に接続した状態で、三相電流を第1コイル部11a、中央コイル部11bおよび第2コイル部11cに通電すると、可動子20の中心軸線P1に沿って可動子20が矢印X1方向に移動したり、矢印X2方向に移動したりする。これにより出力軸23と共にピストン230が往復移動する。ひいては、冷媒等の流体がケース1の吸込ポート102から吸込弁104を介して吸込室106に吸い込まれる。更に吸込室106の冷媒等の流体は吐出弁108から吐出ポート110を介して外部に吐出される。
【0069】
(その他)
本発明は上記した各実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。第1ティース13a、第2ティース13b、第3ティース13c、第4ティース13dには、第1延設部が設けられていない形態でも良い。更に第2延設部が設けられていない形態でも良い。更にまた第3延設部が設けられていない形態でも良い。
【符号の説明】
【0070】
1はケース、P1は中心軸線、10は固定子、11aは第1コイル部、11bは第2コイル部、11cは第2コイル部、13aは第1ティース、13bは第2ティース、13cは第3ティース、13dは第4ティース、13afは第1ティースの第1延設部、13bfは第2ティースの第1延設部、13cfは第3ティースの第1延設部、13dfは第4ティースの第1延設部、13bsは第2ティースの第2延設部、13csは第3ティースの第2延設部、13atは第1ティースの第3延設部、13dtは第4ティースの第3延設部、21aは第1永久磁石部、21bは第2永久磁石部、21e,21hは切除部、22は可動ヨーク、23は出力軸、24はガイド部、25はバネ部を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)ケースと、
(ii)前記ケースにおいて可動子移動方向の両端に配置された第1コイル部および第2コイル部とその間に配置され前記第1コイル部および前記第2コイル部に対して逆向きに励磁されるように構成された中央コイル部と、前記中央コイル部から離れるように前記可動子移動方向において前記第1コイル部の外側に配置された第1ティースと、前記第1コイル部と前記中央コイル部との間に配置された第2ティースと、前記中央コイル部と前記第2コイル部との間に配置された第3ティースと、前記中央コイル部から離れるように前記可動子移動方向において前記第2コイル部の外側に配置された第4ティースとをもつ固定子と、
(iii)中立位置において前記第1コイル部に対向する対向面にS極およびN極のうちの一方を有する第1永久磁石部と、前記中立位置において前記第2コイル部に対向する対向面にS極およびN極のうちの他方を有する第2永久磁石部と、前記第1永久磁石部および前記第2永久磁石部を保持する可動ヨークとをもち前記可動子移動方向に往復移動する可動子と、を具備することを特徴とする往復式リニアモータ。
【請求項2】
請求項1において、前記第1ティースおよび前記第2ティースは前記可動子移動方向において互いに近づく方向に延設された第1延設部を備えており、且つ、前記第3ティースおよび前記第4ティースは前記可動子移動方向に互いに近づく方向に延設された第1延設部を備えていることを特徴とする往復式リニアモータ。
【請求項3】
請求項2において、前記第2ティースおよび前記第3ティースは、前記可動子移動方向において、互いに近づく方向に延設された第2延設部を備えていることを特徴とする往復式リニアモータ。
【請求項4】
請求項3において、前記第1ティースおよび前記第4ティースは、前記可動子移動方向において、互いに遠ざかる方向に延設された第3延設部を備えていることを特徴とする往復式リニアモータ。
【請求項5】
請求項1〜4のうちの一項において、前記可動子を前記可動子移動方向に往復移動可能に弾性支持するように前記ケースに設けられたバネ部が設けられていることを特徴とする往復式リニアモータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−187484(P2010−187484A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30588(P2009−30588)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】