説明

情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび通信端末

【課題】コンテンツ配信サーバの負荷の増大および通信端末の通信性能の低下によるコンテンツ再生の中断を防止する。
【解決手段】情報処理装置10は、ネットワークを介して接続された通信端末20にコンテンツを送信する通信部150と、通信部150によるコンテンツの送信を制御する制御部140と、を備え、制御部140は、通信端末20からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末20の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含む第1のファイルを送信させ、第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、第1のファイルの送信時刻に通信端末20の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび通信端末に関し、特に、放送番組を送受信する情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の通信端末で音楽やビデオ等を再生する機能が搭載された携帯電話等の通信端末が開発されて市販されている。また、通信端末においてもコンピュータと同様にインターネットへの接続や情報処理が可能となっており、このような通信端末を用いてインターネット上に設置されたストリーミングサーバから音楽やビデオ等のコンテンツをストリーミング方式によって受信することも可能となっている。
【0003】
通信端末によってインターネット上のストリーミングサーバから受信したファイルを再生する場合、通信端末には一定の容量のバッファメモリが必要となる。ストリーミングサーバから受信したファイルは通信端末のバッファメモリに蓄積されて、該ファイルが順次再生されることにより連続した再生を実現している。
【0004】
しかし、以下の問題が生じることにより、通信端末において連続した再生が困難となっている。
(1)通信端末を有するユーザの位置する場所の通信環境が一定しておらず、十分な通信性能が得られずに、次に受信すべきファイルを受信できない状態が続く。これにより、バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇して再生が中断されてしまう。
(2)通信端末の通信性能が十分であっても、サーバへのアクセスが過剰となっているため、サーバから通信端末への送信を十分に行えない。この場合も(1)同様バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇して再生が中断されてしまう。
【0005】
そこで、通信端末が通信している基地局を切り替える(ハンドオーバー)ことにより、通信回線が一時的に切断された場合でも通信端末に画像データを欠落することなく配信する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−32204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1では、ハンドオーバー以外でファイルが受信できない状態であった場合に再生が中断されてしまう可能性がある。さらに、上記(1)の通信性能の問題を解決すると同時に上記(2)のサーバへのアクセスが過剰となった場合の問題を解決することはできないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、コンテンツ配信サーバの負荷の増大および通信端末の通信性能の低下によるコンテンツ再生の中断を防止することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび通信端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ネットワークを介して接続された通信端末にコンテンツを送信する通信部と、通信部によるコンテンツの送信を制御する制御部と、を備え、制御部は、通信端末からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含む第1のファイルを送信させ、第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、第1のファイルの送信時刻に通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信させる、情報処理装置が提供される。
【0009】
また、制御部は、通信端末の通信不能時間に応じて、第1のファイルに含まれるコンテンツのファイルサイズを算出する算出部を含んでもよい。
【0010】
また、算出部は、コンテンツのファイルサイズを通信端末の通信不能時間分以上のファイルサイズとしてもよい。
【0011】
また、制御部は、算出部により算出された第1のファイルに含まれるコンテンツのファイルサイズに相当する時間長を第1のファイルの送信時刻に加算して第2のファイルの送信予定時刻に決定する決定部を含んでもよい。
【0012】
また、制御部は、所定時間間隔毎に通信部により送信されるファイルの送信回数を検出する検出部と、第2のファイルの送信予定時刻におけるファイルの送信回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、を含み、決定部は、第2のファイルの送信予定時刻におけるファイルの送信回数が所定の閾値を超える場合に、送信回数が所定の閾値以下となる時刻を第2のファイルの送信予定時刻に変更してもよい。
【0013】
また、決定部は、第2のファイルの送信予定時刻におけるファイルの送信回数が所定の閾値を超える場合に、送信予定時刻の前後の所定時間範囲内において送信回数が所定の閾値以下となる時刻を第2のファイルの送信予定時刻に変更してもよい。
【0014】
また、決定部により、送信予定時刻の前後の所定時間範囲内において送信回数が所定の閾値以下となる時刻を第2のファイルの送信予定時刻に変更された場合、算出部は、第2のファイルの送信予定時刻に応じて、第1のファイルに含まれるコンテンツの送信時間を変更してもよい。
【0015】
また、通信端末の通信不能時間は、所定時間内に通信端末が通信不能となった時間幅の最大値であってもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ネットワークを介して接続された通信端末からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含む第1のファイルを送信するステップと、第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、第1のファイルの送信時刻に第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、第1のファイルの送信時刻に通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信するステップと、を含む、情報処理方法が提供される。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータをして、ネットワークを介して接続された通信端末にコンテンツを送信する通信部と、通信端末からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含む第1のファイルを送信させ、第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、第1のファイルの送信時刻に通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信させる制御部と、を備える情報処理装置として機能させるための、プログラムが提供される。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、所定間隔で基地局から受信する電波強度をもとに検出された通信不能時間と、コンテンツの送信要求とをネットワークを介して接続されたサーバに通知する通信部と、サーバから送信される通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含むファイルの再生を制御する制御部と、を備え制御部は、ファイルの送信時刻に通信不能時間を加算した送信予定時刻以前に受信したファイルの再生残量が所定の閾値より少ない場合にサーバに次のファイルの送信要求を通知させる、通信端末が提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、コンテンツ配信サーバの負荷の増大および通信端末の通信性能の低下によるコンテンツ再生の中断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態にかかるサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態にかかるサーバおよび通信端末の機能構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態にかかるサーバの制御部の詳細を示すブロック図である。
【図4】同実施形態にかかる送信予定表の一例を説明する説明図である。
【図5】同実施形態にかかる通信不能時間を説明する説明図である。
【図6】同実施形態にかかる情報処理システムにおける情報処理方法を示すタイミングチャートである。
【図7】同実施形態にかかる通信端末における動作の詳細を示すフローチャートである。
【図8】同実施形態にかかるサーバにおける動作の詳細を示すフローチャートである。
【図9】同実施形態にかかる通信端末が次のファイルを要求するタイミングを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
また、以下に示す順序に従って、当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
〔1〕本実施形態の目的
〔2〕情報処理システムの概要
〔3〕サーバおよび通信端末の機能構成
〔4〕情報処理システムにおける情報処理方法の処理の詳細
〔4−1〕通信端末の動作の詳細
〔4−2〕サーバの動作の詳細
【0023】
〔1〕本実施形態の目的
まず、本発明の実施形態の目的について説明する。近年、携帯電話等の通信端末で音楽やビデオ等を再生する機能が搭載された携帯電話等の通信端末が開発されて市販されている。また、通信端末においてもコンピュータと同様にインターネットへの接続や情報処理が可能となっており、このような通信端末を用いてインターネット上に設置されたストリーミングサーバから音楽やビデオ等のコンテンツをストリーミング方式によって受信することも可能となっている。
【0024】
通信端末によってインターネット上のストリーミングサーバから受信したファイルを再生する場合、通信端末には一定の容量のバッファメモリが必要となる。ストリーミングサーバから受信したファイルは通信端末のバッファメモリに蓄積されて、該ファイルが順次再生されることにより連続した再生を実現している。
【0025】
しかし、以下の問題が生じることにより、通信端末において連続した再生が困難となっている。
(1)通信端末を有するユーザの位置する場所の通信環境が一定しておらず、十分な通信性能が得られずに、次に受信すべきファイルを受信できない状態が続く。これにより、バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇して再生が中断されてしまう。
(2)通信端末の通信性能が十分であっても、サーバへのアクセスが過剰となっているため、サーバから通信端末への送信を十分に行えない。この場合も(1)同様バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇して再生が中断されてしまう。
【0026】
そこで、通信端末が通信している基地局を切り替える(ハンドオーバー)ことにより、通信回線が一時的に切断された場合でも通信端末に画像データを欠落することなく配信する技術が開示されている。しかし、上記技術では、ハンドオーバー以外でファイルが受信できない状態であった場合に再生が中断されてしまう可能性がある。さらに、上記(1)の通信性能の問題を解決すると同時に上記(2)のサーバへのアクセスが過剰となった場合の問題を解決することはできないという問題があった。
【0027】
そこで上記のような事情を一着眼点として、本実施形態にかかる情報処理システム1が創作されるに至った。本実施形態にかかる情報処理システム1によれば、コンテンツ配信サーバの負荷の増大および通信端末の通信性能の低下によるコンテンツ再生の中断を防止することが可能となる。本実施形態においてコンテンツは、通信端末において再生可能なデータであって、動画データや音声データを含むデータである。
【0028】
〔2〕情報処理システムの概要
次に、本実施形態にかかる情報処理システム1の概要について説明する。情報処理システム1は、例えば、放送番組等のコンテンツファイルを入力して記録する情報処理装置であるサーバ10と、サーバ10から放送番組等のコンテンツファイルを受信して再生する通信端末20とを備えて構成される。サーバ10と通信端末20とは、ネットワークを介して接続されており、該ネットワークは、例えばインターネット、電話回線網、衛星通信網等の公衆回線網や、WAN、LAN、IP−VPN等の専用回線網などで構成されており、有線、無線を問わない。
【0029】
また通信端末20は、例えば、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)や小型のPC(Personal Computer)など、再生装置を備える情報処理端末である。サーバ10は、予め定められた一定時間間隔(例えば1分間隔)で放送番組等のコンテンツをエンコーダしてファイル化して記録する。そして、サーバ10は、通信端末20からの送信要求にしたがって、所定の算定方法に従って算定した時間分のファイルを通信端末20に送信する。サーバ10は、通信端末20にファイルを送信する際に、該ファイルの再生時間と再生順序をファイルのヘッダに付加して送信する。
【0030】
サーバ10は、複数の通信端末20と通信して、放送番組等のコンテンツファイルを各通信端末に送信している。サーバ10は、通信端末20からの送信要求に応じて所定時間分のファイルを送信すると、次に通信端末20にファイルを送信する送信予定時刻を設定する。サーバ10は、複数の通信端末20の送信予定時刻を集計して、各送信予定時刻における送信量を記録する。通信端末20は、サーバ10から受信したファイルをバッファメモリに蓄積する。そして、バッファメモリに蓄積されたファイルが順次再生されて、通信端末20において連続したコンテンツ再生が実現される。
【0031】
また、通信端末20は、定期的に基地局等との通信能力を検出して、該通信能力のレベルを記録している。通信端末20は、記録した通信能力が、予め定められた通信能力を下回った場合の時間幅を通信不能時間として記録する。そして、通信端末20は、サーバ10に記録した通信不能時間を送信して、コンテンツファイルの送信を要求する。サーバ10に送信する通信不能時間は、所定時間(例えば1時間)内に発生した通信不能時間のうちの最大値である。
【0032】
サーバ10は、通信端末20から送信された通信不能時間の最大値と、予め定められた時間とを比較して、長い時間を初期設定送信時間とする。そして、該初期設定送信時間にファイル送信に要する送信時間を加算して、次に初期設定送信時間分のファイルを送信する送信予定時刻を設定する。サーバ10は、通信端末20の通信不能時間に基づいて設定した送信予定時刻における送信量を参照する。そして、該送信量が所定の閾値を超えていた場合には、送信予定時刻の前後の時間内から送信量が閾値を越えない時刻を検出して、該時刻を送信予定時刻に再度設定する。
【0033】
このように、情報処理システム1のサーバ10は、ファイルを受信する通信端末20の通信不能時間に応じた時間分のファイルを通信端末20に送信して、通信不能時間分のファイルが通信端末20のバッファメモリに蓄積される。これにより、通信端末20側で十分な通信性能が得られずに次のファイルが受信できない状態が続いても、バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇することがないため、コンテンツの再生が中断するのを防止することができる。また、サーバ10は、複数の通信端末20へ送信する送信量を参照して送信時刻を設定するため、サーバへのアクセスが過剰となってサーバ10から通信端末20への送信が不能となるのを防止することができる。
【0034】
〔3〕サーバおよび通信端末の機能構成
以上、情報処理システム1の概要について説明した。次に、図1を参照して、情報処理装置1のサーバ10および通信端末20のハードウェア構成について説明する。サーバ10および通信端末20のハードウェア構成はほぼ同様のため、特に、サーバ10のハードウェア構成について説明する。
【0035】
サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ホストバス104と、ブリッジ105と、外部バス106と、インタフェース107と、入力装置108と、出力装置109と、ストレージ(HDD)130と、ドライブ111と、通信装置112とを備える。
【0036】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従ってサーバ10内の動作全般を制御する。また、CPU101は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM102は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス104により相互に接続されている。
【0037】
ホストバス104は、ブリッジ105を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。なお、必ずしもホストバス104、ブリッジ105および外部バス106を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0038】
入力装置108は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。サーバ10のユーザは、該入力装置108を操作することにより、サーバ10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0039】
出力装置109は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Display)装置およびランプなどの表示装置と、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置で構成される。出力装置109は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0040】
ストレージ130は、本実施形態にかかるサーバ10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ストレージ130は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ130は、ハードディスクを駆動し、CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0041】
ドライブ111は、記憶媒体用リーダライタであり、サーバ10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ111は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体113に記録されている情報を読み出して、RAM103に出力する。
【0042】
通信装置112は、例えば、通信網50に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置112は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、ワイヤレスUSB対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。この通信装置112は、通信端末20との間で、通信網50を介して、設定情報などの各種データを送受信する。
【0043】
以上、サーバ10のハードウェア構成について説明した。次に、図2を参照して、サーバ10および通信端末20の機能構成について説明する。図2は、サーバ10および通信端末20の機能構成を示すブロック図である。図2に示したように、サーバ10は、主に、放送番組入力部110、エンコーダ120、制御部140、通信部150、ストレージ130などを備える。
【0044】
放送番組入力部110は、ネットワークを介して他の装置や放送波から放送番組の音声映像信号を入力する機能を有する。放送番組入力部110は、入力した音声映像信号をエンコーダ120に提供する。本実施形態では、サーバ10に入力される音声映像信号を放送番組の音声映像信号としたが、かかる例に限定されず、放送番組以外の音声映像信号であってもよい。エンコーダ120は、放送番組入力部110から提供された音声映像信号をエンコードしてデジタルデータを出力する機能を有する。
【0045】
制御部140は、エンコーダ120によりエンコードされたデジタルデータを、所定時間間隔でファイル化してストレージ130に記録する。ストレージ130に記録されるファイルは、サーバ10から複数の通信端末20に順次配信されて、通信端末20により再生される放送番組等のコンテンツのファイルである。
【0046】
ストレージ130に記録されるファイルは、例えば、1分単位でファイル化される。制御部140は、ファイル160のヘッダに記録時刻と再生順を付加して、ファイル160をストレージ130に記録する。また、制御部140は、ストレージ130に記録されたファイル160を、通信部150を介して通信端末20に送信する。制御部140は、ファイル160が通信端末20に送信される毎に、その送信時刻とファイル160のファイル長を記録して図4に示した送信予定表を作成する。
【0047】
図4に示した送信予定表は、例えば、10秒程度毎の送信回数(送信量)を記録したものである。図4に示したように、例えば、送信回数(送信量)170回を閾値とした場合、送信回数170回を超える送信をした場合には、サーバ10の負荷が増大して通信性能が低下する恐れがある。したがって、サーバ10は、送信回数が170回を超えない範囲で送信スケジュールを組む必要がある。
【0048】
また、制御部140は、通信端末20からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末20の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含むファイル(第1のファイル)を通信部150に送信させる。そして、先に送信した第1のファイルの送信後、第1のファイルの送信時刻に通信端末20の通信不能時間を加算した送信予定時刻に次に送信する第2のファイルを通信部150に送信させる。制御部140は、上記したCPU101の一例である。
【0049】
ここで、通信不能時間とは、通信端末20が通信不能となった時間である。サーバ10は、通信端末20からコンテンツの送信要求とともに、通信不能時間を受け取る。例えば、通信端末20が定期的に基地局等との通信能力を検出して、通信能力のレベルを記録している場合には、記録した通信能力が予め定められた通信能力を下回った場合の時間幅を通信不能時間として記録する。例えば、図5に示したように、所定時間C(例えば1分)分毎に通信能力を検出しているとする。予め定めた通信能力Xを下回った場合の時間幅を通信不能時間として記録する。
【0050】
図5に示したように、例えば、通信不能時間がD1、D2、D3、D4と記録された場合には、一定時間(E)内に発生した通信不能時間の最大値Dmaxを検出して、通信不能時間としてもよい。通信端末20により通信不能時間の検出については、後で詳細に説明する。
【0051】
通信端末20から送信要求とともに通信不能時間を通知されたサーバ10は、上記のとおり送信するファイルに含まれるコンテンツの送信時間と、ファイルを送信する送信予定時刻を決定する。サーバ10は、送信予定時刻を決定する際に、該送信予定時刻の送信量を参照する。そして、該送信量が所定の閾値を超えていた場合には、送信予定時刻の前後の時間内から送信量が閾値を越えない時刻を検出して、該時刻を送信予定時刻に再度設定する。
【0052】
ここで、図3を参照して、制御部140の詳細について説明する。図3は、制御部140の詳細を示すブロック図である。図3に示したように、制御部140は、主に、算出部141、決定部142、検出部143、判定部144などを備える。算出部141は、通信端末20の通信不能時間に応じて、通信端末20に送信するファイルに含まれるコンテンツのファイルサイズを算出する機能を有する。算出部141は、送信するファイルに含まれるコンテンツのファイルサイズを、通信端末20の通信不能時間分以上の送信時間とする。また、コンテンツの送信時間が予め決められている場合には、予め決められている時間と通信端末20の通信不能時間とを比較して、長い時間分に相当するファイルサイズをコンテンツのファイルサイズとしてもよい。
【0053】
決定部142は、算出部141により算出された第1のファイルに含まれるコンテンツのファイルサイズに相当する時間長を第1のファイルの送信時刻に加算して、第2のファイルの送信予定時刻に決定する機能を有する。図4に示した送信予定表を用いて、決定部142により決定される送信予定時刻について説明する。まず、第1のファイルを送信した時刻をT1とする。そして、時刻T1に算出部により算出されたコンテンツのファイルサイズに相当する時間長の送信時間(G時間とする。)を加算した時刻T2を算出する。
【0054】
図3に戻り、検出部143は、所定時間間隔毎に通信部150により送信されるファイルの送信回数を検出する機能を有する。上記したように、検出部143は、検出されたファイルの送信回数を記録して図4に示す送信予定表を作成する。また、判定部144は、次に送信するファイルの送信予定時刻におけるファイルの送信回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する機能を有する。
【0055】
例えば、図4に示した送信予定表においては、判定部144は、決定部142により決定された送信予定時刻(時刻T2)におけるファイルの送信回数が所定の閾値(170)を超えるか否かを判定する。図4に示したように、判定部144により、決定部142により決定された送信予定時刻T2の時点におけるファイルの送信回数は170を超えていると判定される。判定部144により判定結果を提供された決定部142は、送信予定時刻T2の前後の所定時間範囲内(例えばJ時間)において、送信回数が所定の閾値以下となる時刻を次に送信するファイルの送信予定時刻T3に決定する。
【0056】
ここで、送信予定時刻T2の前後の所定時間範囲内(J時間)において、送信回数が最小となる時刻は、例えば時刻A1、A2、A3などである。例えば、送信予定時刻T3を、T2より前の時刻A1に設定したとする。この場合、時刻T1において先のファイル(第1のファイル)が送信され、時刻T3において次のファイル(第2のファイル)が送信されることとなる。このとき、制御部140は、時刻A1における送信回数のカウントを「1」加算する。
【0057】
算出部141は、決定部142により決定された送信予定時刻に応じて、時刻T1において送信するコンテンツのファイルサイズを変更するようにしてもよい。例えば、最初に設定された時刻T2より早い時刻T3に送信予定時刻が決定された場合には、先に算出したG時間から、T1からT3の時刻までの時間幅分(K時間)のコンテンツのファイルサイズに変えて通信端末20に送信するようにしてもよい。
【0058】
また、最初に設定された時刻T2より遅い時刻に送信予定時刻が決定された場合には、先に算出したG時間よりも長い時間幅分のコンテンツのファイルサイズに変えて通信端末20に送信するようにしてもよい。時刻T1の時点で送信するファイルに含まれるコンテンツは、K時間よりも長い時間分のコンテンツである必要がある。したがって、送信予定時刻が早まる場合には、先に算出されたコンテンツのファイルサイズを変更しなくてもよい。一方、送信予定時刻が遅くなる場合には、先に算出されたコンテンツの時間よりも長い時間分のコンテンツを含むファイルを通信端末20に送信する必要がある。
【0059】
これにより、通信端末20が通信不能となる時間よりも長い時間分のコンテンツを送信して、通信端末20側で通信不能でファイルが受信できずに再生が中断するのを防止することが可能となる。さらに、次にファイルを送信する時刻に、サーバの送信量が過剰となって送信不能となることを防止することができる。
【0060】
通信部150は、制御部140の制御のもと、ネットワークを介して接続された通信端末20にコンテンツを送信する機能を有する。通信部150は、上記した通信装置112の一例である。以上、サーバ10の機能構成について説明した。次に、通信端末20の機能構成について説明する。
【0061】
図2に示したように、通信端末20は、放送番組出力部210と、デコーダ220と、ストレージ230と、制御部240と、通信部250などを備える。
【0062】
通信部250は、予め定められた時間間隔で基地局等に向かって位置の通知を行って、基地局からの返信でAckを受ける。このAckの受信時に電界強度(電波の強さ)等の情報を受信する。制御部240は、通信部250により受信された電波の強さ(以降、電波強度と称する。)と予め定められた電波強度と比較する。そして、受信した電波強度が予め定められた電波強度Xよりも小さい場合に、通信不能とする。その後、電波強度が電波強度Xを超えた場合に、通信不能であった時間幅を通信不能時間D1として記録する。
【0063】
図5に示したように、通信不能時間の検出作業を繰り返し、通信不能時間D1、D2・・・Dnを記録する。そして、所定時間(例えばE時間)のうちに発生した通信不能時間のうちの最大値をDmaxとする。ユーザ操作に応じて番組再生ボタンが押下された場合に、制御部240は、コンテンツを含むファイルの送信要求とともに通信不能時間の最大値Dmaxをサーバ10に通信部250を介して送信する。
【0064】
通信部250はサーバ10から送信されたコンテンツを含むファイルを受信し、制御部240により該ファイル260がストレージ230に格納される。制御部240は、ストレージ230に番組ファイルが格納されると、ただちにデコーダ220に該ファイルの再生を指示する。そして、放送番組出力部210により、番組ファイルが再生される。
【0065】
また、制御部240は、ストレージ230に格納されているコンテンツのファイルの残り時間を検出する。そして、検出したコンテンツの残りの時間量が予め決められた値(例えばL時間)と比較する。比較の結果、コンテンツの残りの時間量がL時間よりも小さいと判定された場合には、サーバ10に新たに検出したDmax値を送信して次のファイルの送信を要求する。
【0066】
通信部250は、サーバ10から送信されたコンテンツのファイルを受信して、ストレージ230に以前に格納したファイルと連続するように格納する。以上、通信端末20の機能構成について説明した。
【0067】
〔4〕情報処理システムにおける情報処理方法の処理の詳細
次に、図6を参照して、情報処理システム1における情報処理方法について説明する。図6は、情報処理システムにおける情報処理方法を示すタイミングチャートである。図6に示したように、まず、サーバ10は、所定時間間隔で放送番組入力部110から入力される番組(音声映像信号)をエンコーダ120によりエンコードして、ストレージ130に蓄積する(S102)。
【0068】
通信端末20は、定期的に通信不能時間Dを記録する(S104)。ステップS104における通信不能時間Dの記録については、後で詳細に説明する。そして、ユーザ操作に応じて通信端末20に備わる再生ボタンが押下される(S106)。ステップS106において再生ボタンが押下されると、通信不能時間Dの最大値Dmaxが算出される(S108)。そして、ファイルの送信要求(S110)とともに、ステップS108において算出されたDmaxをサーバ10に送信する(S112)。
【0069】
ステップS110においてファイルの送信要求を受け、ステップS112においてDmaxを受信したサーバ10は、コンテンツの送信ファイル長Kを算出する(S114)。また、ステップS116において、次にファイルを送信する送信予定時刻を決定する。そして、サーバ10は、ステップS114において算出したK分分のコンテンツを含むファイルを通信端末20に送信する(S116)。ステップS114における送信ファイル長の算出および送信予定時刻の決定については、後で詳細に説明する。
【0070】
そして、サーバ10は、送信予定時刻の送信回数に「1」を加算する(S118)。そして、サーバ10は、K分後にK分分のファイルを通信端末20に送信する(S120)。情報処理システム1における情報処理方法について説明した。
【0071】
〔4−1〕通信端末の動作の詳細
次に、図7を参照して、通信端末20における動作の詳細について説明する。以下では、特に、通信端末20における通信不能時間の記録について説明する。まず、通信端末20の制御部240は、C=0をセットする(S201)。そして、通信端末20の通信部250は、基地局等に自己の位置を通知する(S202)。ステップS202において、基地局等に自己の位置を通知した通信端末20の通信部250は、基地局からのAckを受信する(S204)。上記したように、ステップS204におけるAckの受信時に、電波強度等の情報も受信する。
【0072】
制御部240は、ステップS204において受信した電波強度が所定の強度より大きいか否かを判定する(S206)。ステップS206において、電波強度が所定の強度より小さいと判定された場合には、ステップS208の処理を実行する。ステップS206において、電波強度が所定の強度より大きいと判定された場合には、ステップS210以降の処理を実行する。
【0073】
ステップS208において、電波強度が所定の強度より小さいと判定された場合には、CにC+1をセットして、ステップS202の処理を繰り返す。ステップS202〜ステップS206の処理を繰り返すことにより、通信端末20は、電波強度の判定を定期的に(例えばW秒毎に)行うこととなる。
【0074】
ステップS206において、電波強度が所定の強度より大きいと判定された場合には、通信不能時間DにC×W(秒)をセットする。ここで、CはステップS202〜ステップS206を繰り返した回数であり、Wは予め設定された電波強度判定処理の実行間隔である。そして、通信端末20は、通信不能時間Dを記録する(S212)。
【0075】
通信端末20は、サーバ10にファイルの送信要求を行う際に通信不能時間の記録処理を実行してもよいし、定期的に通信不能時間の記録処理を実行するようにしてもよい。また、ファイルの送信要求を行う際に、所定時間内で通信不能時間を所定間隔で記録するようにしてもよい。その場合には、所定時間内での通信不能時間の最大値Dmaxを通信不能時間としてサーバ10に送信する。以上、通信端末20における通信不能時間の記録について説明した。
【0076】
〔4−2〕サーバの動作の詳細
次に、図8を参照して、サーバ10における動作の詳細について説明する。以下では、特に、サーバ10における通信端末20へ送信する送信ファイル長の算出および送信予定時刻の決定について詳細に説明する。まず、サーバ10は、通信端末20からファイルの送信要求とともに上記したDmaxを受信する(S302)。そして、ステップS302において受信したDmax時間と予め設定されたF時間を比較する(S304)。ステップS204においてDmaxと比較されるF時間は、通信端末20からのファイル送信要求後に所定時間間隔でファイルを送信するために予め設定された時間である。
【0077】
ステップS304の比較の結果、DmaxがFより大きいと判定された場合には、Dmaxを初期設定送信時間Gに設定する(S306)。また、ステップS304の比較の結果、DmaxがFより小さいと判定された場合には、Fを初期設定送信時間Gに設定する(S308)。
【0078】
次に、G分分のファイルを送信する(S310)。そして、FにGをセット(F=G)する(S312)。
【0079】
次に、ステップS310において送信されたG分分のファイルのファイル長をもとに、次回の送信時刻を算出する(S314)。ステップS314において算出される送信予定時刻は、ステップS310において送信されたG分分のファイルのファイル長に送信に必要な時間を加算した時刻を、ステップS312においてファイルを送信した送信時刻に加算して算出する。
【0080】
そして、ステップS314において算出した送信予定時刻における送信回数が閾値以下か否かを判定する(S316)。ステップS316において、送信予定時刻における送信回数が閾値以下ではないと判定された場合には、送信予定時刻を変更する(S318)。ステップS316において、送信予定時刻における送信回数が閾値以下であると判定された場合には、ステップS320の処理を実行する。ステップS318においては、ステップS314において算出された送信予定時刻の前後の所定の時間内で、送信回数が閾値以下である時刻を検出して、該時刻を次にファイルを送信する時刻に変更する。
【0081】
そして、次に送信するファイルの送信予定時刻の送信回数に「1」を加算する(S320)。その後、ステップS314において算出した送信予定時刻またはステップS318において変更した送信予定時刻に次に送信するファイルを送信する(S322)。ステップS322において送信されるファイル長は、G分分のファイル長である。
【0082】
ここで、図9を参照して、通信端末20が次のファイルを要求するタイミングについて説明する。図9に示したように、通信端末20は、サーバ10に番組ファイルを要求した後(S402)、再生すべきファイルの残量時間が、所定時間Lより大きいか否かを判定する(S404)。
【0083】
ステップS404において、再生すべきファイルの残量時間が所定時間Lより小さいと判定された場合には、サーバ10に次のファイルを要求し(S406)、ファイルを受信する(S408)。ステップS404において再生すべきファイルの残量時間が所定時間Lより大きいと判定された場合には、サーバ10により設定された送信予定時刻にファイルを受信する(S408)。以上、通信端末20が次のファイルを要求するタイミングについて説明した。
【0084】
上記実施形態にかかる情報処理システム1によれば、通信端末20からのコンテンツの送信要求に応じて、通信端末20により送信された通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含むファイル(第1のファイル)を送信して、通信端末20の通信不能時間に対応する時間分のコンテンツを含むファイル(第2のファイル)を第1のファイルの送信後、第1のファイルの送信時刻に通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信する。これにより、通信端末20側で十分な通信性能が得られずに次のファイルが受信できない状態が続いても、バッファメモリに蓄積されたファイルが枯渇することがないため、コンテンツ再生が中断するのを防止することができる。また、サーバ10は、複数の通信端末20へ送信する送信量を参照して送信時刻を設定するため、サーバへのアクセスが過剰となってサーバ10から通信端末20への送信が不能となるのを防止することができる。
【0085】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0086】
例えば、本明細書のサーバ10および通信端末20の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。すなわち、サーバ10の処理における各ステップは、異なる処理であっても並列的に実行されてもよい。
【0087】
また、サーバ10、通信端末20などに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述したサーバ10、通信端末20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0088】
10 サーバ
110 放送番組入力部
120 エンコーダ
130 ストレージ
140 制御部
141 算出部
142 決定部
143 検出部
144 判定部
150 通信部
20 通信端末
210 放送番組出力部
220 デコーダ
230 ストレージ
240 制御部
250 通信部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続された通信端末にコンテンツを送信する通信部と、
前記通信部による前記コンテンツの送信を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記通信端末からの前記コンテンツの送信要求に応じて、前記通信端末の通信不能時間に対応する時間分の前記コンテンツを含む第1のファイルを送信させ、
前記第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、前記第1のファイルの送信時刻に前記通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記通信端末の前記通信不能時間に応じて、前記第1のファイルに含まれる前記コンテンツのファイルサイズを算出する算出部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記コンテンツのファイルサイズを前記通信端末の通信不能時間分以上のファイルサイズとする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記算出部により算出された前記第1のファイルに含まれる前記コンテンツのファイルサイズに相当する時間長を前記第1のファイルの送信時刻に加算して前記第2のファイルの送信予定時刻に決定する決定部を含むことを特徴とする、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
所定時間間隔毎に前記通信部により送信されるファイルの送信回数を検出する検出部と、
前記第2のファイルの前記送信予定時刻における前記ファイルの前記送信回数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
を含み、
前記決定部は、前記第2のファイルの前記送信予定時刻における前記ファイルの前記送信回数が所定の閾値を超える場合に、前記送信回数が所定の閾値以下となる時刻を前記第2のファイルの送信予定時刻に変更する、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定部は、前記第2のファイルの前記送信予定時刻における前記ファイルの前記送信回数が所定の閾値を超える場合に、前記送信予定時刻の前後の所定時間範囲内において前記送信回数が所定の閾値以下となる時刻を前記第2のファイルの送信予定時刻に変更する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部により、前記送信予定時刻の前後の所定時間範囲内において前記送信回数が所定の閾値以下となる時刻を前記第2のファイルの送信予定時刻に変更された場合、
前記算出部は、前記第2のファイルの送信予定時刻に応じて、前記第1のファイルに含まれる前記コンテンツの送信時間を変更する、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記通信端末の通信不能時間は、所定時間内に前記通信端末が通信不能となった時間幅の最大値である、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して接続された通信端末からのコンテンツの送信要求に応じて、前記通信端末の通信不能時間に対応する時間分の前記コンテンツを含む第1のファイルを送信するステップと、
前記第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、前記第1のファイルの送信時刻に前記第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、前記第1のファイルの送信時刻に前記通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
ネットワークを介して接続された通信端末にコンテンツを送信する通信部と、
前記通信端末からの前記コンテンツの送信要求に応じて、前記通信端末の通信不能時間に対応する時間分の前記コンテンツを含む第1のファイルを送信させ、
前記第1のファイルの次に送信する第2のファイルを、前記第1のファイルの送信時刻に前記通信端末の通信不能時間を加算した送信予定時刻に送信させる制御部と、
を備える情報処理装置として機能させるための、プログラム。
【請求項11】
所定間隔で基地局から受信する電波強度をもとに検出された通信不能時間と、コンテンツの送信要求とをネットワークを介して接続されたサーバに通知する通信部と、
前記サーバから送信される前記通信不能時間に対応する時間分の前記コンテンツを含むファイルの再生を制御する制御部と、
を備え
前記制御部は、前記ファイルの送信時刻に前記通信不能時間を加算した送信予定時刻以前に前記受信したファイルの再生残量が所定の閾値より少ない場合に前記サーバに次のファイルの送信要求を通知させる、通信端末。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−41018(P2011−41018A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−186790(P2009−186790)
【出願日】平成21年8月11日(2009.8.11)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】