説明

情報記録装置、情報記録方法、情報記録用プログラム及び情報記録媒体

【課題】 情報再生装置を低コスト化し結果として情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることが可能なように音楽情報等を記録媒体に記録することが可能であると共に、配信後の音楽情報等の著作権法上の管理を有効ならしめることが可能な情報記録装置等を提供する。
【解決手段】 ネットワークを介して配信されてきた音楽情報であって記録すべき音楽情報である配信情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化された音楽情報を記録すると共に、配信情報をその配信方式のまま記録し、更に符号化された音楽情報の記録位置を示すアドレス情報と、その配信方式のまま記録された配信情報の記録位置を示すアドレス情報と、を記録する。そして、配信情報を記録した後において、その配信情報が外部に移動されたとき、当該移動された配信情報に対応する各アドレス情報を削除する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報記録装置、情報記録方法、情報記録用プログラム及び情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、例えばインターネット等のネットワークを介して配信されてくる音楽情報又は画像情報等の記録情報を、光ディスク、磁気ディスク又は半導体メモリ等の記録媒体に記録する情報記録装置及び情報記録方法並びに当該記録処理を実行するための情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムを記録した情報記録媒体の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年音楽情報及び音声情報等を含むオーディオ情報を、例えばDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録するための記録フォーマットに関する研究開発が行われている。
【0003】一方最近ではインターネット等のネットワークを介して上記オーディオ情報等を個人用のパーソナルコンピュータ等に配信する、いわゆる音楽配信(一般にはEMD(Electronics Music Distribution);電子的音楽流通)と称されることもある)が開始されつつあり従って上記した現在開発中の記録フォーマットについても、この音楽配信の方式に適合していることが望ましい。
【0004】このとき、現状の音楽配信における配信方式(より具体的には配信の際に用いられている圧縮方式)としては、例えばAC−3(Audio Compression-3)方式又はMP3(MPEG(Moving Picture Expert Group)1 Audio layer 3)方式等相互に互換性のない複数の配信方式が混在している。
【0005】他方、上記音楽配信により配信される音楽情報は、いわゆる著作権法により保護されているのが一般的であり、配信後の音楽情報がその著作権者等の許可なく自由に複写等されることは有効に防止されなければならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の音楽配信の方式において当該各方式に則って配信された音楽情報をそのままDVD等の記録媒体に記録するとすると、異なる圧縮方式により圧縮された複数種類の音楽情報が一の記録媒体に混在することとなり結果として、この記録媒体に記録されている音楽情報を再生する場合を考えると一の情報再生装置により複数種類の圧縮方式に適合せざるを得ない状態となる。
【0007】従ってこの場合にはいわゆる再生処理における互換性が確保できず情報再生装置として複数の圧縮方式に適合させるべくその製造コストが高騰してしまうと言う問題点があった。
【0008】そして、この問題点は情報再生装置としての製造コストの高騰により当該情報再生装置及び当該音楽情報を記録媒体に記録する情報記録装置を含む情報記録再生システム全体としての製造コストの高騰化を招来し当該情報記録再生システムを普及させることができないと言う問題点に繋がることとなる。
【0009】一方、上記配信された音楽情報をその配信先において他の記録媒体に移動する場合等を考えると、その移動後に元の記録媒体上に残置している情報により移動したはずの音楽情報がその元の記録媒体上から再生可能な状態になるとすると、その配信先において同一の音楽情報がその著作権者の許可なく複数個生成されることとなり、結果としてその音楽情報に付随している著作権を有効に保護できないと言う問題点が生じる。
【0010】そこで、本発明は上記の各問題点に鑑みて為されたものでその課題は情報再生装置を低コスト化し結果として情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることが可能なように音楽情報等を記録媒体に記録することが可能であると共に、配信後の音楽情報等の著作権法上の管理を有効ならしめることが可能な情報記録装置及び情報記録方法並びに当該記録処理を実行するための情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムを記録した情報記録媒体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成するデコーダ等の符号化手段と、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録するピックアップ等の第1記録手段と、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録するピックアップ等の第2記録手段と、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するピックアップ等のアドレス情報記録手段と、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除するシステムコントローラ等の削除手段と、を備える。
【0012】よって、記録情報を特定符号化方式により符号化するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0013】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0014】上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報記録装置において、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであるように構成される。
【0015】よって、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0016】上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報記録装置において、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録手段は、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録するように構成される。
【0017】よって、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0018】上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記記録情報はSDMI規格に則ってネットワークを介して配信されてくるように構成される。
【0019】よって、当該SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行することができる。
【0020】上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、光ディスク等の記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成する符号化工程と、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録する第1記録工程と、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録する第2記録工程と、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するアドレス情報記録工程と、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除する削除工程と、を備える。
【0021】よって、記録情報を特定符号化方式により符号化するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0022】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0023】上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の情報記録方法において、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであるように構成される。
【0024】よって、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0025】上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の情報記録方法において、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録工程においては、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録するように構成される。
【0026】よって、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0027】上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記記録情報はSDMI規格に則ってネットワークを介して配信されてくるように構成される。
【0028】よって、当該SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行することができる。
【0029】上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、情報記録装置に含まれるコンピュータを、光ディスク等の記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成する符号化手段、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録する第1記録手段、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録する第2記録手段、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するアドレス情報記録手段、及び、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除する削除手段、として機能させる。
【0030】よって、記録情報を特定符号化方式により符号化するようにコンピュータが機能するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0031】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するようにコンピュータが機能するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0032】上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであるように構成される。
【0033】よって、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるようにコンピュータが機能するので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0034】上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録手段として機能する前記コンピュータを、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録するように機能させる。
【0035】よって、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するようにコンピュータが機能するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0036】上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、請求項9から11のいずれか一項に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記記録情報はSDMI規格に則ってネットワークを介して配信されてくるように構成される。
【0037】よって、当該SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行するようにコンピュータを機能させることができる。
【0038】上記の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、請求項9から12のいずれか一項に記載の情報記録用プログラムが前記コンピュータで読取可能に記録されている。
【0039】よって、請求項9に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これをコンピュータにより読み出して実行することにより、記録情報を特定符号化方式により符号化するように当該コンピュータが機能するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0040】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するように当該コンピュータが機能するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0041】更に、請求項10に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これをコンピュータにより読み出して実行することにより、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるように当該コンピュータが機能するので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0042】更にまた、請求項11に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これをコンピュータにより読み出して実行することにより、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するように当該コンピュータが機能するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0043】また、請求項12に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これをコンピュータにより読み出して実行することにより、SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行するように当該コンピュータを機能させることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明に好適な実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0045】なお、以下に説明する実施の形態は、上記したEMDにより配信される音楽情報を、記録可能な記録媒体としての光ディスクに記録する情報記録装置に対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0046】(I)SDMI規格について初めに、具体的な実施の形態について説明する前に、実施形態に係る情報記録装置が準拠しており、音楽情報等の著作物を不法複写等から保護するために現在策定されつつあるSDMI規格について簡単に説明する。
【0047】当該SDMI規格は、音楽情報を含む著作物を不法複写等から保護するために当該著作物を記録媒体に記録する情報記録装置等が準拠すべき規格として策定されつつあるものであり、米国の音楽産業を中心として策定されつつある規格である。そして現段階では、配信元からEMDにより例えばパーソナルコンピュータ等に正規に音楽情報を配信・記録したときには、配信先である当該パーソナルコンピュータ(以下、一次受信元と称する)による再生のみを許可すること、また、更には上記一次受信元から他の携帯型の再生装置等(以下、二次受信元と称する)にその著作物を(複写ではなく)移動する場合には当該二次受信元における再生回数を制限すること、或いはEMDにより配信される音楽情報にはいわゆる電子透かし技術により著作権情報が埋め込まれること、等が当該規格に含まれることとされている。
【0048】ここで、当該SDMI規格においては、EMDを用いて音楽情報が配信された場合には、当該配信対象の音楽情報は、配信元から一次受信元への複写(すなわち、配信元にその音楽情報を残置させたまま一次受信元へ配信すること)ではなく、受信された一次受信元上にのみ存在することとされている。そして、当該一次受信元から上記二次受信元にその音楽情報を移動する場合にも、移動完了時には当該一次受信元上にはその音楽情報はもはや存在せず、移動先である二次受信元上にのみ存在することとされている。
【0049】更に、音楽情報の聴取が上記二次受信元において行われる必要が無くなったときには、その音楽情報を元の一次受信元に返還することが可能とされている。このとき、当該返還後においては、二次受信元上からは、同様にその音楽情報は消失していることとされている。
【0050】このように、SDMI規格においては、音楽情報自体について、その複写ではなく移動のみを許可することで、その音楽情報を著作物として確実に保護する試みが為されているのである。
【0051】なお、上述したSDMI規格においては、音楽情報を一次受信元から二次受信元に配信することをチェックアウト(Check out)と称し、一方、二次受信元から一次受信元に返還することをチェックイン(Check in)と称することとされている。すなわち、チェックアウトおよびチェックインは、必ずある一つの一次受信元と二次受信元との間で為される限定型の双方向の移動方法を規定するものであり、もちろん、この際には二次受信元には種々の再生装置を指定することが可能である。更には、一次受信元から、同時に、複数の二次受信元との双方向の限定移動を可能とする移動先回数設定機能も運用可能とされている(このとき、当該回数は、配信元により設定されるパラメータである)。
【0052】なお、当該SDMI規格においては、上記チェックアウト及びチェックインによる音楽情報の移動手法とは異なり、一次受信元と二次受信元との間で、単に単一方向の複写ではない移動を行うムーヴ(Move)と称する比較的簡単な移動方法も規定されている。但し、この場合は一次受信元への音楽情報の返還又は格納が補償されない場合もあり得る。また、移動に際しては、上記チェックアウトおよびチェックインと同様に異動元の音楽情報は消失する。
【0053】(II)実施形態次に、上述したSDMI規格に準拠した実施形態に係る情報記録装置について、図1乃至図6を用いて説明する。
【0054】なお、図1は実施形態に係る情報記録装置の概要構成を示すブロック図であり、図2は当該情報記録装置において実行されるデータ記録処理を示すフローチャートであり、図3は実施形態のデータ記録処理が実行された後の光ディスク上の物理フォーマットを示す図であり、図4は当該データ記録処理の概念を例示する図であり、図5は後述する制御情報の構成(階層構造)を示す図であり、図6は当該情報記録装置において実行されるデータ移動処理を示すフローチャートである。
【0055】実施形態に係る情報記録装置は、上述したEMDにより配信サーバから配信されて来る音楽情報を光ディスクに記録する機能を有しているが、この他に、当該情報記録装置は、図示しない入力端子を介して外部から入力されて来る音楽情報を当該光ディスクに記録すると共に、その記録されている音楽情報を図示しない出力端子を介してスピーカ等の外部機器に出力する機能をも有している。
【0056】すなわち、図1に示すように、実施形態に係る情報記録装置Sは、スピンドルモータ1と、第1記録手段、第2記録手段及びアドレス情報記録手段としてのピックアップ2と、復調部3と、スイッチ4、6及び12と、オーディオ再生部5と、D/A(Digital/Analog)コンバータ7と、削除手段としてのシステムコントローラ8と、システムインタフェース9と、符号化手段としてのデコーダ10と、フォーマッタ11と、A/D(Analog/Digital)コンバータ13と、メモリ14と、変調部15と、サーボIC(Integrated Circuit)16と、により構成されている。
【0057】また、フォーマッタ11は、スイッチ11b及び11cと、記録データ生成器11aと、により構成されている。
【0058】更に、システムコントローラ8は、ナビゲーション情報生成器8aを含んでいる。
【0059】次に動作を説明する。
【0060】(A)外部音源からの記録動作の実施形態初めに、EMDにおける配信サーバ以外の外部音源(より具体的には、例えば光ディスクプレーヤ等)から出力されてくる音楽情報を記録可能な光ディスクDKに記録する場合の動作について説明する。
【0061】なお、このとき、フォーマッタ11内のスイッチ11bはシステムコントローラ8からの制御信号Ssfに基づいてスイッチ12側に切り換えられている。
【0062】先ず、当該外部音源から図示しない入力端子を介して入力された音楽情報が、アナログ信号である音楽情報Sinaである場合には、当該音楽情報SinaはA/Dコンバータ13へ入力され、当該A/Dコンバータ13においてディジタル化された後、ディジタル音楽情報Sadとしてスイッチ12の一方の入力端子に出力される。
【0063】一方、当該外部音源からの音楽情報が、元々ディジタル信号である音楽情報Sindである場合には、当該音楽情報Sindはそのままスイッチ12の他方の入力端子に出力される。
【0064】そして、スイッチ12は、システムコントローラ8からの制御信号Ssc3に基づき、光ディスクDKに記録すべき音楽情報として上記ディジタル音楽情報Sad又は音楽情報Sindのいずれか一方を選択し、入力音楽情報Sinとしてスイッチ11bの一方の入力端子へ出力する。
【0065】これにより、スイッチ12側に切り換えられているスイッチ11bからは当該入力音楽情報Sinが音楽情報Srrとして記録データ生成器11aへ出力される。
【0066】他方、システムコントローラ8内のナビゲーション情報生成器8aは、上記外部音源から入力されてきた上記音楽情報Sina又はSindの内容に基づいて、当該いずれかの音楽情報を光ディスクDKに記録した後にこれを再生する際の再生態様(再生順序又はいずれの音楽情報を再生するか等)を制御するための制御情報(一般には、ナビゲーション情報と称される場合もある)を後述するフォーマットに準拠するように生成し、制御情報Snvとして記録データ生成器11aに出力する。
【0067】ここで、上記制御情報について詳説すると、当該制御情報は音楽情報の再生時における再生態様を示すものであるが、より具体的には、対応する音楽情報をプログラムと称される部分情報に分割し、更に一のプログラムをセルと称される情報単位に分割してその再生態様を制御しようとするものである。すなわち、一の音楽情報に対応する制御情報としては、その音楽情報に含まれているセルを最小単位として当該セル毎に再生順序を記述した情報が含まれている。そして、その再生順序を記述した情報としては、各セルが記録されている光ディスクDK上の記録位置を示すアドレス情報をそのセルの再生順序に対応した順序で記述した情報が含まれている。換言すれば、一の音楽情報に対応する制御情報としては、後述するように物理フォーマットとして各音楽情報内の各プログラム内に含まれている各セルの再生順序を記述した論理情報(論理フォーマットと称されることもある)が含まれることとなるのである。
【0068】次に、記録データ生成器11aは、上記した音楽情報Srrと制御情報Snvとを後述するフォーマットに準拠するように重畳し、重畳情報Smxとして変調部15へ出力する。
【0069】これにより、変調部15は、当該重畳情報Smxに基づいて、ピックアップ2から射出される記録用の光ビームBを強度変調することで当該重畳情報Smxを光ディスクDKに記録するための記録信号Srを生成し、ピックアップ2内の図示しない半導体レーザを駆動する図示しない半導体レーザ駆動部へ出力する。
【0070】この後、当該半導体レーザ駆動部は、記録信号Srの内容に対応して光ビームBを強度変調するように当該半導体レーザを駆動して上記光ビームBを射出させる。そして、当該光ビームBが強度変調されつつ光ディスクDK内の情報記録面に照射されることで、当該情報記録面内に記録信号Srの内容に対応して形状が変化する記録ピットが形成され、これにより、上記音楽情報Sina又はSindが光ディスクDKに記録されることとなる。
【0071】このとき、上記情報記録面に対する垂直方向及び水平方向の光ビームBの照射位置については、サーボIC16からの制御信号Sspに基づき、当該垂直方向の照射位置(すなわち、光ビームBの集光位置)はピックアップ2内の図示しないフォーカスアクチュエータが駆動することにより制御され、一方、当該水平方向の照射位置はピックアップ2内の図示しないトラッキングアクチュエータが駆動することにより制御される。
【0072】更に、スピンドルモータ1は、サーボIC16からの制御信号Ssmに基づいて光ディスクDKを予め設定された回転数となるように回転制御する。
【0073】そして、これらのため、サーボIC16は、システムコントローラ8からの制御信号Sssに基づいて上記制御信号Ssm及びSspを夫々生成して出力する。
【0074】(B)外部への再生出力動作の実施形態次に、上記(A)項において説明した動作により光ディスクDKに記録された音楽情報を再生して外部スピーカ等に出力する場合の動作について説明する。
【0075】なお、このとき、スイッチ4はシステムコントローラ8からの制御信号Ssc1に基づいてオーディオ再生部5側に切り換えられている。
【0076】先ず、当該再生処理時においては、スピンドルモータ1が、サーボIC16からの制御信号Ssmに基づいて光ディスクDKを予め設定された回転数となるように回転制御している。
【0077】そして、ピックアップ2内の図示しない上記半導体レーザからは、再生用の一定強度の光ビームBが光ディスクDKの情報記録面に照射されている。このとき、当該情報記録面に対する垂直方向及び水平方向の光ビームBの照射位置については、上記情報記録時と同様に、サーボIC16からの制御信号Sspに基づき、ピックアップ2内の図示しないフォーカスアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが駆動することにより制御されている。
【0078】更に、これらのため、サーボIC16は、システムコントローラ8からの制御信号Sssに基づいて上記制御信号Ssm及びSspを夫々生成して出力する。
【0079】なお、光ディスクDK上のいずれの位置から情報を再生するかについては、上述した記録処理により音楽情報と共に記録されている制御情報の内容に基づいて再生すべき音楽情報の光ディスクDK上の記録位置を取得し、これに基づいて再生すべき音楽情報が記録されている光ディスクDK上の位置が特定されることとなる。
【0080】次に、上記情報記録面に照射された光ビームBは、当該情報記録面に形成されている上記記録ピットにより変調され、その反射光がピックアップ2内の図示しない光検出器により受光される。そして、当該光検出器により受光された反射光の強度変化に対応して変化する検出信号Sppが生成され、復調部3へ出力される。
【0081】その後復調部3は、検出信号Sppに対して予め設定された復調処理を施して復調信号Spを生成し、これをオーディオ再生部5側に切り換えられているスイッチ4を介してオーディオ再生部5へ出力する。
【0082】これにより、オーディオ再生部5は、当該復調信号Spに対して予め設定された再生処理を施してディジタル信号としての再生信号Soutdを生成し、これをそのまま図示しないディジタル出力端子を介して外部のスピーカ等へ出力すると共にD/Aコンバータ7へ出力する。
【0083】そして、D/Aコンバータ7は、当該再生信号Soutdをアナログ化し、アナログ再生信号Soutaとして図示しないアナログ出力端子を介して外部の他のスピーカ等へ出力する。
【0084】(C)EMDによる音楽情報記録動作の実施形態次に、EMDにおける配信サーバから配信されてくる音楽情報を光ディスクDKに記録する本発明に係る音楽情報記録動作について説明する。
【0085】なお、このとき、フォーマッタ11内のスイッチ11b及びスイッチ11cは、システムコントローラ8からの制御信号Ssfに基づいて夫々スイッチ11c側及びシステムインタフェース9側に切り換えられている。また、スイッチ4はシステムコントローラ8からの制御信号Ssc1に基づいてスイッチ6側に切り換えられており、更にスイッチ6はシステムコントローラ8からの制御信号Sscに基づいてメモリ14側に切り換えられている。
【0086】先ず、当該配信サーバから図示しない入力端子を介して入力された音楽情報Sineは、システムインタフェース9において予め設定されているインタフェース処理が施された後、スイッチ11cの一方の入力端子に出力される。
【0087】そして、システムインタフェース9側に切り換えられているスイッチ11cは、当該音楽情報Sineをそのまま音楽情報Sswとしてスイッチ11bの他方の入力端子に出力する。
【0088】これにより、スイッチ11c側に切り換えられているスイッチ11bは、当該音楽情報Sswをそのまま音楽情報Srrとして記録データ生成器11aへ出力する。
【0089】そして、記録データ生成器11aは、当該音楽情報Srrに対して何ら処理を施すことなく、これを重畳情報Smxとして変調部15へ出力する。
【0090】これにより、変調部15は、当該重畳情報Smxに基づいて記録用の光ビームBを強度変調することで当該重畳情報Smxを光ディスクDKに記録するための記録信号Srを生成し、ピックアップ2内の上記半導体レーザ駆動部へ出力する。
【0091】この後、当該半導体レーザ駆動部は、記録信号Srの内容に対応して光ビームBを強度変調するように当該半導体レーザを駆動して上記光ビームBを射出させる。そして、当該光ビームBが強度変調されつつ光ディスクDK内の情報記録面に照射されることで、当該情報記録面内に記録信号Srの内容に対応して形状が変化する記録ピットが形成され、これにより、上記音楽情報Sineがそのままの形態(そのままの符号化方式)で後述する配信データとして光ディスクDKに記録されることとなる。
【0092】このとき、上記情報記録面に対する垂直方向及び水平方向の光ビームBの照射位置については、上述した(A)外部音源からの記録動作の場合と同様に、ピックアップ2内のフォーカスアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが駆動することにより制御される。
【0093】更に、スピンドルモータ1は、上述した(A)外部音源からの記録動作の場合と同様に、サーボIC16からの制御信号Ssmに基づいて光ディスクDKを予め設定された回転数となるように回転制御する。
【0094】そして、これらのため、サーボIC16は、システムコントローラ8からの制御信号Sssに基づいて上記制御信号Ssm及びSspを夫々生成して出力する。
【0095】上述した一連の記録処理により配信サーバから配信されてきた音楽情報Sineがそのままの形態及び符号化方式で配信データとして光ディスクDKに記録されると、次に、システムコントローラ8は当該記録処理が完了した配信データを再度読み出すべく、光ビームBの照射位置を制御するための上記制御信号SssをサーボIC16に出力する。これにより、サーボIC16は、当該制御信号Sssに基づき、直前に記録された配信データを再生すべく光ビームBの照射位置を制御する。なお、このシステムコントローラ8の処理と並行して、制御信号Ssfに基づきフォーマッタ11内のスイッチ11cがデコーダ10側に切り換えられる。
【0096】そして、ピックアップ2は当該照射位置が制御された光ビームBの光ディスクDKからの反射光を受光し、記録された配信データの内容に対応する上記検出信号Sppを生成して復調部3へ出力する。
【0097】これにより、復調部3は、検出信号Sppに対して予め設定された復調処理を施して復調信号Spを生成し、これを上述した態様で切り換えられているスイッチ4及び6を介してメモリ14に一時的に蓄積する。
【0098】一方、ナビゲーション情報生成器8aは、上記蓄積された復調信号Spの内容をメモリ信号Smmとして読み出して解析し、その解析した内容に基づいて、当該復調信号Sp内の音楽情報を光ディスクDKに記録した後にこれを再生する際の再生態様を制御するための制御情報(ナビゲーション情報)のうち当該音楽情報に重畳して同時に記録すべきものを後述するフォーマットに準拠するように生成し、制御情報Snvとして記録データ生成器11aに出力する。
【0099】他方、メモリ14は、上記蓄積した復調信号Spについて、ナビゲーション情報生成器8aにおける制御情報の生成処理と並行してこれを読み出し、デコーダ10へ出力する。
【0100】そして、デコーダ10は、当該復調信号Spをデコードし、更に当該デコードした復調信号Spに含まれている音楽情報の記録フォーマットを相互に異なる複数種類の情報再生装置により復号可能な記録フォーマット(より具体的には、例えばいわゆるリニアPCM(Pulse Code Modulation)方式の記録フォーマット等)に変換し、変換信号Sdcとしてデコーダ10側に切り換えられているスイッチ11cへ出力する。
【0101】次に、スイッチ11cは、当該変換信号Sdcを音楽情報Sswとしてスイッチ11bの他方の入力端子に出力する。
【0102】これにより、スイッチ11c側に切り換えられているスイッチ11bは、当該音楽情報Sswをそのまま音楽情報Srrとして記録データ生成器11aへ出力する。
【0103】これにより、記録データ生成器11aは、上記した音楽情報Srrと制御情報Snvとを後述するフォーマットに準拠するように重畳し、重畳情報Smxとして変調部15へ出力する。
【0104】そして、変調部15は、当該重畳情報Smxに基づいて記録用の光ビームBを強度変調することで当該重畳情報Smxを光ディスクDKに記録するための記録信号Srを生成し、ピックアップ2内の図示しない半導体レーザ駆動部へ出力する。
【0105】この後、当該半導体レーザ駆動部は、記録信号Srの内容に対応して光ビームBを強度変調するように当該半導体レーザを駆動して上記光ビームBを射出させる。そして、当該光ビームBが強度変調されつつ光ディスクDK内の情報記録面に照射されることで当該情報記録面内に記録信号Srの内容に対応して形状が変化する記録ピットが形成され、これにより、先に記録されている配信データをフォーマット変換した内容の音楽情報が後述する変換データとして光ディスクDKに記録されることとなる。
【0106】このとき、上記情報記録面に対する垂直方向及び水平方向の光ビームBの照射位置については、上述した配信データの記録時と同様にピックアップ2内のフォーカスアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが駆動することにより制御される。
【0107】なお、上述した一連の動作により光ディスクDKに記録された変換データ及び配信データのうち、実際に複数種類の情報再生装置によって音楽情報として再生されるのは変換データとして記録されている音楽情報であり、配信データの方は、上記した二次受信元への音楽情報の移動の際に用いられるものである。
【0108】次に、上述した一連の動作により光ディスクDKに記録された配信データを二次受信元に移動する場合の動作について説明する。
【0109】なお、このとき、スイッチ4はシステムコントローラ8からの制御信号Ssc1に基づいてスイッチ6側に切り換えられており、更に、スイッチ6はシステムコントローラ8からの制御信号Sscに基づいてシステムインタフェース9側に切り換えられている。
【0110】当該移動の処理を実行する場合には、初めに、スピンドルモータ1が、サーボIC16からの制御信号Ssmに基づいて光ディスクDKを予め設定された回転数となるように回転制御している。
【0111】そして、ピックアップ2内の図示しない上記半導体レーザからは、再生用の一定強度の光ビームBが光ディスクDKの情報記録面に照射されている。このとき、当該情報記録面に対する垂直方向及び水平方向の光ビームBの照射位置については、上記情報記録時と同様に、サーボIC16からの制御信号Sspに基づき、ピックアップ2内の図示しないフォーカスアクチュエータ及びトラッキングアクチュエータが駆動することにより制御されている。
【0112】なお、光ディスクDK上のいずれの位置から配信データを再生するかについては、上述した記録処理により音楽情報と共に記録されている制御情報の内容に基づいて再生すべき配信データの光ディスクDK上の記録位置を取得し、これに基づいて再生すべき配信データが記録されている光ディスクDK上の位置が特定されることとなる。
【0113】次に、上記情報記録面に照射された光ビームBは、当該情報記録面に形成されている上記記録ピットにより変調され、その反射光がピックアップ2内の図示しない光検出器により受光され、上記検出信号Sppが生成されて復調部3へ出力される。
【0114】そして、復調部3は、検出信号Sppに対して予め設定された復調処理を施して復調信号Spを生成し、これをスイッチ4及び6を介してシステムインタフェース9へ出力する。
【0115】そして、システムインタフェース9は当該復調信号Spに対して予め設定されているインタフェース処理を施し、音楽情報Souteとして二次受信元に移動する。このとき、当該移動された後の配信データは光ディスクDK上からは消去又は無効化されることとなる。
【0116】次に、上述した一連のEMDによるデータ記録処理について、図2に示すフローチャートにより全体を纏めて説明する。
【0117】図2に示すように、当該データ記録処理においては、初めに、過去においてEMDにより取得された音楽情報がそのままの形態で配信データとして光ディスクDK上に記録されているか否かを確認し(ステップS1)、当該配信データが存在しないときは(ステップS1;NO)そのままステップS3の処理に移行し、一方、過去に配信されてきた配信データが既に記録されている時は(ステップS1;YES)、当該過去の配信データのうち最新のものについてその光ディスクDK上の記録終了位置を取得しておく(ステップS2)。
【0118】次に、配信サーバから上述した如く音楽情報を受信すると共に、光ディスクDKの記録領域の先頭(上記ステップS1;NOの場合)又は過去の配信データのうち最新のものの記録終了位置の直後(上記ステップS2を経る場合)の位置から当該受信した音楽情報を上述した一連の記録処理に則って記録していく(ステップS3)。なお、これら配信データが記録される領域を、以後配信データエリアと称する。
【0119】そして、当該配信データの記録中はそれが完了したか否かを常に監視し(ステップS4)、完了していないときは(ステップS4;NO)ステップS3の処理に戻って受信・記録処理を継続し、一方、完了しているときは(ステップS4;YES)、次に、一度記録された配信データを読み出してデコード10によりデコードし(ステップS5)、更にその記録フォーマットを例えばリニアPCM方式等に変換し(ステップS6)、その変換後の音楽情報を変換データとして光ディスクDK上の後述する変換データエリアARO内に記録する(ステップS7)。なお、このとき、上記した制御情報のうち変換データ内に重畳して記録されるものは当該変換データの記録と同時並行的に記録される。
【0120】そして、当該変換データの記録中はそれが完了したか否かを常に監視し(ステップS8)、完了していないときは(ステップS8;NO)ステップS5の処理に戻ってデコード・変換処理等を継続し、一方、完了しているときは(ステップS8;YES)、当該記録した変換データの内容に対応するように後述するフォーマットで上記制御情報のうち変換データとは別個に記録するもの(上記ステップS2の処理において取得した記録終了位置を含む)を記録し(ステップS9)、一連のデータ記録処理を終了する。
【0121】(D)記録フォーマットの実施形態次に、図1及び図2を用いて説明した動作により配信データ及び変換データを記録する際に用いられている記録フォーマットについて説明する。
【0122】初めに、光ディスクDK上の物理的なデータ構造を示す物理フォーマットについて、図3及び図4を用いて説明する。
【0123】図3上図に示すように、変換データ及び配信データが記録された光ディスクDKには、その内周側から、光ディスクDKに記録されている音楽情報の再生を開始する際に読み込まれるべき制御情報(当該音楽情報等が記録されている光ディスクDK上の領域の先頭を示すアドレス情報等を含む)が記録されているリードインエリアLIと、配信データ及び変換データとして記録されている音楽情報における階層構造を示すファイル情報等が記録されているファイル情報エリアFIAと、実際に当該配信データ及び変換データが記録されているファイルエリアFAと、音楽情報の再生を終了する際に読み込まれるべき制御情報(当該音楽情報等が記録されている光ディスクDK上の領域の終了を示すアドレス情報等を含む)が記録されているリードアウトエリアLOと、が形成されている。
【0124】そして、ファイルエリアFA内には、上記した制御情報(変換データ内に含まれて記録される制御情報を除く)が格納されている制御情報エリアIFOと、上記変換データが、それに含まれる制御情報と共に記録されている変換データエリアAROと、上記配信データのみが格納されている配信データエリアEMDと、上記制御情報エリアIFO内に格納されている制御情報と同一の制御情報がいわゆるバックアップ(予備)情報として格納されている制御情報バックアップ情報エリアBUPと、が形成されている。
【0125】ここで、変換データエリアARO内においては、上述したように一の音楽情報が一又は複数のプログラムにより構成されて記録されており、更に一のプログラムは一又は複数のセルにより構成されて記録されていることとなる。
【0126】次に、図3に示した各エリア内に記録される各データの当該記録態様の変化について、図4を用いて例示しつつ説明する。なお、図4は、初めに一の変換データ及びそれに対応する配信データが、対応する制御情報と共に記録された後、配信サーバ以外の外部音源からの音楽情報が上記リニアPCM形式で変換データとして対応する制御情報と共に記録され、更にその後、再度他の変換データ及びそれに対応する配信データが、対応する制御情報と共に記録される場合について例示している。ここで、各変換データは夫々に、一のセルにより構成されている一のプログラムにより構成されているものとする。
【0127】先ず、一の変換データ及びそれに対応する配信データが、対応する制御情報と共に記録された直後においては、図4(a)に示すように、光ディスクDKの配信データエリアEMD内には当該一の配信データとしての第1配信データED1が格納されており、更にそれを変換して得られる第1変換データRD1が、上記一の変換データとして変換データエリアARO内に格納されていることとなる。
【0128】そして、これに対応する制御情報としての制御情報MGは、当該第1変換データRD1を構成する一のプログラム内に含まれている上記セルの数を示す第1プログラム情報PG1と、当該一のプログラムを構成する一のセルの光ディスクDK上の記録開始位置を示すアドレス情報(変換データエリアAROの先頭からのオフセット論理アドレスを示す。以下、同様。)等を含む第1セル情報C1と、が相互に階層構造を形成して記録されている。
【0129】次に、第1配信データED1及び第1変換データRD1が記録された後に、例えば外部のCD(Compact Disc)再生装置等から出力された音楽情報が上記リニアPCM形式でそのまま対応する制御情報と共に記録された直後においては、図4(b)に示すように、当該音楽情報に相当する第2変換データRD2が変換データエリアARO内に格納されている。なお、この場合の第2変換データRD2は、実質的には外部のCD再生装置等から入力されてきた音楽情報がそのままのリニアPCM方式に則って記録されていることとなる。
【0130】そして、これに対応する制御情報としての制御情報MG’は、当該第2変換データRD2を構成する一のプログラム内に含まれている上記セルの数を示す第2プログラム情報PG2と、当該一のプログラムを構成する一のセルの光ディスクDK上の記録開始位置を示すアドレス情報等を含む第2セル情報C2と、が相互に階層構造を形成して記録されている。
【0131】そして最後に、第2変換データRD2が記録された後に、再度他の変換データ及びそれに対応する配信データが、対応する制御情報と共に記録された直後においては、図4(c)に示すように、光ディスクDKの配信データエリアEMD内には当該他の配信データとしての第2配信データED2が格納されており、更にそれを変換して得られる第3変換データRD3が、上記他の変換データとして変換データエリアARO内に格納されていることとなる。
【0132】そして、これに対応する制御情報としての制御情報MG”は、当該第3変換データRD3を構成する一のプログラム内に含まれている上記セルの数を示す第3プログラム情報PG3と、当該一のプログラムを構成する一のセルの光ディスクDK上の記録開始位置を示すアドレス情報等を含む第3セル情報C3と、が相互に階層構造を形成して記録されている。
【0133】なお、図4を用いて説明した例においては、変換データエリアARO内の各変換データのアドレス情報の例としては、例えば、第1変換データRD1から順に「00000000h(「h」は16進数を示す。以下、同様。)」、「11111111h」及び「22222222h」となり、更に、配信データエリアEMD内の各配信データのアドレス情報(この場合は、配信データエリアEMDの先頭からのオフセット論理アドレスとなる。)の例としては、例えば、第1配信データED1から順に「00000000h」及び「00001111h」となる。
【0134】次に、上記した制御情報内の論理フォーマットについて、より詳細に図4(c)の制御情報MG”を例として図5を用いて説明する。
【0135】第1変換データRD1乃至第3変換データRD3に夫々対応する制御情報を含む制御情報MG”は、図5に示すように、総合情報21と、ファイル情報テーブル22と、プログラムチェーン情報23と、制御情報MG”として必要なその他の情報である他情報24と、により構成されている。
【0136】このとき、総合情報21としては、上記第3変換データRD3までが記録された状態の光ディスクDK全体に関する情報、具体的には、その時に記録されている変換データ及び配信データ夫々の数、変換データエリアARO及び配信データエリアEMD夫々の光ディスクDK上の開始位置等が含まれている。
【0137】次に、ファイル情報テーブル22としては、後述するように各変換データの属性(すなわち、配信データから変換された変換データであるか否か)及び各変換データの光ディスクDK上の記録開始位置等が含まれている。
【0138】更に、プログラムチェーン情報23としては、上記したプログラム情報及びセル情報が含まれている。
【0139】次に、プログラムチェーン情報23についてより具体的に説明する。
【0140】制御情報情報MG”内のプログラムチェーン情報23としては、図5に示すように、総合情報25と、上記第1プログラム情報PG1乃至第3プログラム情報PG3と、上記第1セル情報C1乃至第3セル情報C3が記録されている光ディスクDK上の位置を夫々示す第1セルサーチポインタ27−1乃至第3セルサーチポインタ27−3と、上記第1セル情報C1乃至第3セル情報C3と、が含まれている。
【0141】また、一のセル情報(例えば第1セル情報C1)は、総合情報29と、セル情報として必要な他の情報である他情報30と、により構成されている。
【0142】そして、総合情報29には、当該総合情報29が対応するセルが含まれている変換データの属性を示す属性情報31と、当該総合情報29が含まれているセル情報が対応するセルが含まれる変換データに対応する後述する変換データサーチポインタの番号である変換データサーチポインタ番号情報32と、総合情報29として必要なその他の情報である他情報33と、が含まれている。ここで、上記変換データサーチポインタ番号情報32が総合情報29に含まれていることから、その総合情報29が含まれているセル情報と変換データとの対応付けが可能となるのである。
【0143】また、属性情報31としては、その最上位ビットの内容よりそのセルが含まれている変換データが配信データから変換された変換データであるか否かを示し、更にその下位2ビットの内容によりそのセルが音楽情報としてのセルであるか否かを示している。
【0144】すなわち、例えば、属性情報31の最上位ビットが「1」のときはそのセルが含まれている変換データが配信データから変換されたものであることを示し、一方、当該最上位ビットが「0」であるときはそのセルが含まれている変換データが配信データから変換されたものでない、より具体的には、例えばCD再生装置から再生されたリニアPCM方式の音楽情報であることを示すこととすることができる。更に、属性情報31の下位2ビットが「10」のときはそのセルが音楽情報としてのセルであることを示すこととすることができる。
【0145】次に、ファイル情報テーブル22についてより具体的に説明する。
【0146】当該ファイル情報テーブル22としては、後述する各変換データ情報及び各変換データサーチポインタの数を夫々示す情報等が含まれている総合情報34と、第1変換データRD1に関する記録位置情報等を含む第1変換データ情報36−1と、第2変換データRD2に関する記録位置情報等を含む第2変換データ情報36−2と、第3変換データRD3に関する記録位置情報等を含む第3変換データ情報36−3と、当該第1変換データ情報36−1乃至第3変換データ情報36−3が記録されている光ディスクDK上の位置を夫々示す第1変換データサーチポインタ35−1乃至第3変換データサーチポインタ35−3と、が含まれている。
【0147】また、各変換データ情報には、総合情報37と、変換データユニット情報テーブル38と、が含まれている。
【0148】そして、総合情報37内には、対応する変換データの属性を示す変換データ属性情報(対応する上記属性情報31の内容と同じ内容を有する)39と、総合情報37として必要なその他の情報である他情報40と、が含まれている。
【0149】更に、変換データユニット情報テーブル38内には、総合情報41と、対応する変換データを構成する各情報における情報量を示す変換データユニット情報42と、が含まれている。
【0150】そして、この総合情報41としては、対応する変換データの変換データエリアARO内のアドレス情報である変換データスタートアドレス情報43と、その変換データの変換元である配信データの配信データエリアEMD内のアドレス情報である配信データスタートアドレス情報44と、総合情報41として必要な他の情報である他情報45と、が含まれている。
【0151】ここで、上記配信データスタートアドレス情報44の内容についてより詳細に説明すると、当該配信データスタートアドレス情報44としては、対応する変換データが配信データを変換して得られたものである時(すなわち、上記の例では属性情報31の最上位ビットが「1」であるとき)は上述したようにその変換元となった配信データに対応するアドレス情報が記述されている。一方、対応する変換データが配信データを変換して得られたものでない時(すなわち、上記の例では属性情報31の最上位ビットが「0」であるとき)は、変換元となる配信データがそもそも存在しないことから、配信データスタートアドレス情報44としては本来無効である情報(例えば、「FFFFFFFFh」等)が記述されている。
【0152】また、上記した図2に示すデータ記録処理内のステップS9において、既に配信データが存在する状態(図2ステップS1;YES)で生成される配信データスタートアドレス情報44には、当該図2におけるステップS2の処理で取得された過去の配信データの内の最新のものの終了位置情報が記述されることとなる。
【0153】(E)データ移動処理の実施形態最後に、システムコントローラ8を中心として実行されるSDMI規格に則った一連のデータ移動処理(すなわち、上述したチェックアウトの場合又はムーヴの場合)について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0154】図6に示すように、実施形態のデータ移動処理においては、先ず、当該データ移動処理を実施する旨の操作が図1において図示しない操作部において実行されたか否かがシステムコントローラ8により確認され(ステップS10)、当該操作が実行されていない時は(ステップS10;NO)実行されるまで待機し、一方、実行された時は(ステップS10;YES)、次に、当該データ移動処理の対象となっている変換データに対応する上記属性情報31を確認することにより、その属性情報31が対応するセル(換言すれば、そのセルを含んで対応する変換データ)が配信データを変換して得られたセル(変換データ)であるか否かを判断する(ステップS11)。そして、そのセル(変換データ)が配信データを変換して得られたセルでないときは(ステップS11;NO)、対応する配信データが存在しないことで図6に示すデータ移動処理の実行が不可能であるので、その旨を図示しないディスプレイ上にエラー表示して(ステップS18)データ移動処理自体を終了する。一方、そのセル(変換データ)が配信データを変換して得られたセルであるときは(ステップS11;YES)、次に、移動の対象となっているプログラムを示すプログラム番号を取得し(ステップS12)、更にそのプログラム番号を手掛かりとして対応するプログラム情報PGを取得し(ステップS13)、更にそのプログラム情報PGを手掛かりとして対応するセル情報Cを取得し(ステップS14)、そのセル情報C内の総合情報29に含まれている変換データサーチポインタ番号情報32(図5参照)の内容により当該セルが属する変換データの番号を取得し(ステップS15)、更に取得した番号の変換データに対応する変換データ情報内に記述されている配信データの配信データスタートアドレス情報44を取得する(ステップS16)。
【0155】そして、その取得した配信データスタートアドレス情報44の内容が「FFFFFFFFh」であるか否かを判断し(ステップS17)、その内容が「FFFFFFFFh」、すなわち無効な値である時は(ステップS17;YES)、対応する配信データが存在しないことで図6に示すデータ移動処理の実行が不可能であるので、上述したステップS18のエラー処理を経てデータ移動処理自体を終了する。
【0156】一方、ステップS16の判定において、配信データスタートアドレス情報44の内容が「FFFFFFFFh」以外の値、すなわち有効なアドレス情報である時は(ステップS17;NO)、次に、そのアドレス情報を取得し(ステップS19)、当該取得したアドレス情報により示されるアドレスを先頭として配信データエリアEMD内に記録されている配信データを読み出して上記音楽情報Souteとして二次受信元に移動する(ステップS20)。
【0157】そして、配信データの移動処理が完了したか否かを確認し(ステップS21)、完了していない時は(ステップS21;NO)引き続き処理を継続し、一方、完了しているときは(ステップS21;YES)、光ディスクDK内にある移動対象となった配信データを消去又は無効化し(ステップS22)、更に移動対象となった配信データを変換して変換データエリアARO内に記録されていた変換データも消去又は無効化し(ステップS23)、当該消去された配信データ及び変換データに対応する制御情報の内容を更新して(ステップS24)、一連のデータ移動処理を終了する。
【0158】なお、上記ステップS24の処理について具体的には、上記制御情報内の変換データ情報36のうち、上記ステップS22及びS23において消去又は無効化された配信データ及び変換データに夫々対応する変換データ情報36を、それに含まれる変換データスタートアドレス情報43(ステップS23において消去又は無効化された変換データに対応する)及び配信データスタートアドレス情報44(ステップS22において消去又は無効化された配信データに対応する)と共に削除する処理を行う。
【0159】以上説明したように、実施形態に係る情報記録措置Sの動作によれば、配信されてきた音楽情報をリニアPCM方式に変換して記録するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で配信記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0160】また、少なくとも配信後に記録されている音楽情報が光ディスクDKから検出不能とされたとき、当該検出不能とされた音楽情報に対応する変換データスタートアドレス情報43及び配信データスタートアドレス情報44を光ディスクDK上から削除するので、検出不能とされている音楽情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても変換データスタートアドレス情報43及び配信データスタートアドレス情報44が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0161】更に、配信された音楽情報の移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるので、移動処理後に配信された音楽情報が光ディスクDK上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0162】更にまた、配信された音楽情報以外の音楽情報を光ディスクDKに記録するとき、配信データスタートアドレス情報44が無効であることを示す情報(例えば、「FFFFFFFFh」等)を当該配信データスタートアドレス情報44が記録されるべき位置に記録するので、配信された音楽情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつその他の音楽情報を記録することができる。
【0163】また、SDMI規格に規定されている配信された音楽情報の移動処理実行時の規定を遵守しつつ当該音楽情報の記録処理等を実行することができる。
【0164】なお、上述した実施形態においては、光ディスクDKに記録された配信データをチェックアウトするか又はムーヴする場合について説明したが、これ以外に、配信データ自体ではなく配信後に生成された変換データの方を他の再生装置等に移動した場合において元の光ディスクDKに残置している配信データを上記SDMI規格に則って光ディスクDK上から削除す場合に本発明を適用することもできる。この場合にも、当該配信データを削除した後には、当該配信データに対応する(移動された)変換データと当該配信データ自体と、に夫々対応する変換データ情報36を、それに含まれる配信データスタートアドレス情報44及び変換データスタートアドレス情報43と共に光ディスクDK上から削除することとなる。
【0165】更にまた、本発明は、配信データ又は変換データの少なくともいずれか一方を、チェックアウト又はムーヴではなく単に光ディスクDK上から削除する場合にも適用することができる。この場合にも、当該配信データ又は変換データの少なくともいずれか一方を削除した後には、当該いずれか一方に対応する変換データ情報36を、それに含まれる配信データスタートアドレス情報44及び変換データスタートアドレス情報43と共に光ディスクDK上から削除することとなる。そして、この場合にも、上記実施形態と同様に、削除された配信データ又は変換データをその後の操作により不法に検出可能にしようとしても、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0166】また、上記実施形態においては、配信データについて、これを一時的に光ディスクDKに記録した後に再度読み出して変換データを生成する場合について説明したが、これ以外に、配信データの光ディスクDKへの記録処理と当該配信データの変換データへの変換処理とを、配信されてきた配信データを分岐して用いることにより並行して実行し、当該配信データ自体の光ディスクDKへの記録処理と変換データの光ディスクDKへの記録処理とを並行して実行しても良い。
【0167】更に、上記図2及び図6に示したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等に記録しておき、又はインターネット等のネットワークを介して配信・記録しておき、それを例えば汎用のマイクロコンピュータ等により読み出して実行させることで、当該マイクロコンピュータを実施形態のシステムコントローラ8として機能させることも可能である。
【0168】更に、上述した実施形態では音楽情報を光ディスクDKに記録する場合について説明したが、これ以外にも、対応する音楽情報を含む映像情報を光ディスクDKに記録する場合の互換性確保についても本発明を適用することもできる。
【0169】更にまた、記録媒体として光ディスクDKだけでなくハードディスク又は半導体メモリを用いる場合にも、本発明は適用可能である。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、記録情報を特定符号化方式により符号化するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0171】従って情報再生装置として複数種類の符号化方式に適合させる際に発生するコスト分を削減して情報再生装置を低コスト化し結果として当該情報再生装置及び本発明の情報記録装置を含む情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることができる。
【0172】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0173】請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0174】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加えて、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0175】請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行することができる。
【0176】請求項5に記載の発明によれば、記録情報を特定符号化方式により符号化するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0177】従って情報再生装置として複数種類の符号化方式に適合させる際に発生するコスト分を削減して情報再生装置を低コスト化し結果として当該情報再生装置及び本発明の情報記録装置を含む情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることができる。
【0178】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0179】請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明の効果に加えて、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0180】請求項7に記載の発明によれば、請求項5又は6に記載の発明の効果に加えて、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0181】請求項8に記載の発明によれば、請求項5から7のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行することができる。
【0182】請求項9に記載の発明によれば、記録情報を特定符号化方式により符号化するようにコンピュータが機能するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0183】従って情報再生装置として複数種類の符号化方式に適合させる際に発生するコスト分を削減して情報再生装置を低コスト化し結果として当該情報再生装置及び本発明の情報記録装置を含む情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることができる。
【0184】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するようにコンピュータが機能するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0185】請求項10に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明の効果に加えて、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるようにコンピュータが機能するので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0186】請求項11に記載の発明によれば、請求項9又は10に記載の発明の効果に加えて、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するようにコンピュータが機能するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0187】請求項12に記載の発明によれば、請求項9から11のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行するようにコンピュータを機能させることができる。
【0188】請求項13に記載の発明によれば、請求項9に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これを読み出して実行することにより、記録情報を特定符号化方式により符号化するようにコンピュータが機能するので、複数種類の情報再生装置により復号及び再生が可能な状態で記録情報を記録することができ、再生処理における互換性を確保することができる。
【0189】従って情報再生装置として複数種類の符号化方式に適合させる際に発生するコスト分を削減して情報再生装置を低コスト化し結果として当該情報再生装置及び本発明の情報記録装置を含む情報記録再生システムを低コスト化してその普及を図ることができる。
【0190】また、少なくとも元の符号化方式のまま記録されている記録情報が記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する記録アドレス情報を記録媒体上から削除するようにコンピュータが機能するので、検出不能とされている記録情報をその後の操作により不法に検出可能にしようとしても第1アドレス情報及び第2アドレス情報が共に消失していることとなり、当該不法な操作を実行不可能とすることができる。
【0191】更に、請求項10に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これを読み出して実行することにより、記録情報の削除処理又は移動処理が為された後に各アドレス情報が削除されることとなるようにコンピュータが機能するので、削除処理又は移動処理後に記録情報が記録媒体上において不法に復活されることを確実に防止することができる。
【0192】更にまた、請求項11に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これを読み出して実行することにより、配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録媒体に記録するとき、第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき記録媒体上の位置に記録するようにコンピュータが機能するので、配信されてきた記録情報を記録する場合との記録フォーマット上の互換性を維持しつつ配信されてきた記録情報以外の記録情報を記録することができる。
【0193】また、請求項12に記載の情報記録用プログラムが記録されている場合には、これを読み出して実行することにより、SDMI規格に規定されている記録情報の削除処理実行時又は移動処理実行時の規定を遵守しつつ記録情報の記録処理等を実行するようにコンピュータを機能させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る情報記録装置の概要構成を示すブロック図である。
【図2】データ記録処理を示すフローチャートである。
【図3】光ディスク上の物理フォーマットを示す図である。
【図4】データ記録処理の概念を例示する図である。
【図5】制御情報の構成を示す図である。
【図6】データ移動処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…スピンドルモータ
2…ピックアップ
3…復調部
4、6、11b、11c、12…スイッチ4
5…オーディオ再生部
7…D/Aコンバータ
8…システムコントローラ
8a…ナビゲーション情報生成器
9…システムインタフェース
10…デコーダ
11…フォーマッタ
11a…記録データ生成器
13…A/Dコンバータ
14…メモリ
15…変調部
16…サーボIC
21、25、29、34、37、41…総合情報
22…ファイル情報テーブル
23…プログラムチェーン情報
24、30、33、40、45…他情報
27−1…第1セルサーチポインタ
27−2…第2セルサーチポインタ
27−3…第3セルサーチポインタ
31…属性情報
32…変換データサーチポインタ番号情報
35−1…第1変換データサーチポインタ
35−2…第2変換データサーチポインタ
35−3…第3変換データサーチポインタ
36−1…第1変換データ情報
36−2…第2変換データ情報
36−3…第3変換データ情報
38…変換データユニット情報テーブル
39…変換データ属性情報
42…変換データユニット情報
43…変換データスタートアドレス情報
44…配信データスタートアドレス情報
S…情報記録装置
B…光ビーム
DK…光ディスク
LI…リードインエリア
FIA…ファイル情報エリア
FA…ファイルエリア
IFO…制御情報エリア
ARO…変換データエリア
EMD…配信データエリア
BUP…制御情報バックアップ情報エリア
ED1…第1配信データ
ED2…第2配信データ
RD1…第1変換データ
RD2…第2変換データ
RD3…第3変換データ
PG1…第1プログラム情報
PG2…第2プログラム情報
PG3…第3プログラム情報
C1…第1セル情報
C2…第2セル情報
C3…第3セル情報
Ssf、Ssc3、Ssp、Ssm、Sss、Ssc1、Ssc…制御信号
Sina、Sind、Srr、Sine、Ssw、Soute…音楽情報
Sad…ディジタル音楽情報
Sin…入力音楽情報
Smx…重畳情報
Sr…記録信号
Spp…検出信号
Sp…復調信号
Soutd…再生信号
Souta…アナログ再生信号
Smm…メモリ信号
Snv、MG、MG’、MG”…制御情報
Sdc…変換信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成する符号化手段と、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録する第1記録手段と、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録する第2記録手段と、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するアドレス情報記録手段と、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除する削除手段と、を備えることを特徴とする情報記録装置。
【請求項2】 請求項1に記載の情報記録装置において、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであることを特徴とする情報記録装置。
【請求項3】 請求項1又は2に記載の情報記録装置において、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録手段は、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録することを特徴とする情報記録装置。
【請求項4】 請求項1から3のいずれか一項に記載の情報記録装置において、前記記録情報はSDMI(Secure Digital Music Initiative)規格に則ってネットワークを介して配信されてくることを特徴とする情報記録装置。
【請求項5】 記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成する符号化工程と、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録する第1記録工程と、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録する第2記録工程と、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するアドレス情報記録工程と、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除する削除工程と、を備えることを特徴とする情報記録方法。
【請求項6】 請求項5に記載の情報記録方法において、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであることを特徴とする情報記録方法。
【請求項7】 請求項5又は6に記載の情報記録方法において、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録工程においては、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録することを特徴とする情報記録方法。
【請求項8】 請求項5から7のいずれか一項に記載の情報記録方法において、前記記録情報はSDMI規格に則ってネットワークを介して配信されてくることを特徴とする情報記録方法。
【請求項9】 情報記録装置に含まれるコンピュータを、記録媒体に記録すべき記録情報を、複数種類の情報再生装置により復号可能な特定符号化方式に符号化し、符号化記録情報を生成する符号化手段、前記生成された符号化記録情報を前記記録媒体に記録する第1記録手段、前記記録情報を、当該記録情報における符号化方式のまま前記記録媒体に記録する第2記録手段、前記符号化記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第1アドレス情報と、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が記録された前記記録媒体上の位置を示す第2アドレス情報と、を含む記録アドレス情報を前記記録媒体に記録するアドレス情報記録手段、及び、前記記録情報を前記記録媒体に記録した後において、少なくとも前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたとき、当該検出不能とされた記録情報に対応する前記記録アドレス情報を前記記録媒体上から削除する削除手段、として機能させることを特徴とする情報記録用プログラム。
【請求項10】 請求項9に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記符号化方式のまま記録された前記記録情報が前記記録媒体から検出不能とされたときは、当該記録情報を前記記録媒体から削除する処理が為されたとき又は当該記録情報を前記記録媒体から外部に移動する処理が為されたときのいずれかであることを特徴とする情報記録用プログラム。
【請求項11】 請求項9又は10に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記記録情報が、ネットワークを介して配信されてきた前記記録情報以外の当該記録情報であるとき、前記アドレス情報記録手段として機能する前記コンピュータを、前記第2アドレス情報が無効であることを示す無効情報を当該第2アドレス情報が記録されるべき前記記録媒体上の位置に記録するように機能させることを特徴とする情報記録用プログラム。
【請求項12】 請求項9から11のいずれか一項に記載の情報記録用プログラムにおいて、前記記録情報はSDMI規格に則ってネットワークを介して配信されてくることを特徴とする情報記録用プログラム。
【請求項13】 請求項9から12のいずれか一項に記載の情報記録用プログラムが前記コンピュータで読取可能に記録されていることを特徴とする情報記録媒体。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公開番号】特開2003−208753(P2003−208753A)
【公開日】平成15年7月25日(2003.7.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−3524(P2002−3524)
【出願日】平成14年1月10日(2002.1.10)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】