説明

抗炎症及び抗凝固活性を有するヘパリンコファクターII断片

この発明は、炎症及び/又は過度の血液凝固の処置又は予防における使用のための、血液凝固をモジュレートする天然に存在するタンパク質に由来するアミノ酸配列、又はその断片、変異体、融合体若しくは誘導体、又は前記断片の融合体、その変異体若しくは誘導体を含んでなるか、又はこれらから成るポリペプチドを提供する。本発明の関連する局面は、抗炎症活性を示す、配列番号1〜3のアミノ酸配列、又はその断片、変異体、融合体又は誘導体、あるいは前記断片の融合体、その変異体又は誘導体を含んでなるか、又はこれらから成る単離されたポリペプチド、並びにそれを製造するための単離された核酸分子、ベクター及び宿主細胞を提供する。これに加えて、本発明のポリペプチドを含んでなる医薬組成物、並びに炎症及び/又は過度の血液の凝固の処置及び/又は予防におけるその使用方法が提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
炎症及び/又は過度の血液の凝固の処置又は予防における使用のための、ヘパリンコファクターIIに由来するアミノ酸配列、又はその断片、変異体若しくは誘導体を含んでなるか、又はこれらから成るポリペプチドであって、
該断片、変異体若しくは誘導体は、抗炎症活性及び/又は抗凝固活性を示し、
該ポリペプチドは、15〜100個のアミノ酸の長さである、
上記ポリペプチド。
【請求項2】
ポリペプチドが天然に存在するタンパク質ではない、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
ヘパリンコファクターIIが、ヒトヘパリンコファクターIIである、請求項1又は2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
ヘパリンコファクターIIがスイスプロットアクセッション番号P05546である、請求項3に記載ののポリペプチド。
【請求項5】
下記の配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列:
“KYE28”:KYEITTIHNLFRKLTHRLFRRNFGYTLR[配列番号1]
“KYE21”:KYEITTIHNLFRKLTHRLFRR[配列番号2]
“NLF20”:NLFRKLTHRLFRRNFGYTLR[配列番号3]
又はその断片、変異体若しくは誘導体を含んでなるか、又はこれらから成るポリペプチドであって、該断片、変異体若しくは誘導体は、配列番号1〜3のいずれか1つの抗炎症活性を保持している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項6】
配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項5に記載のポリペプチド。
【請求項7】
ポリペプチド、又はその断片、変異体若しくは誘導体が、L−アミノ酸を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項8】
ポリペプチド、又はその断片、変異体若しくは誘導体が、修飾されているか、あるいは誘導体化されている1つ又はそれより多いアミノ酸を含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項9】
1つ又はそれより多いアミノ酸が、PEG化、アミド化、エステル化、アシル化、アセチル化及び/又はアルキル化によって、修飾されているか又は誘導体化されている請求項8に記載のポリペプチド。
【請求項10】
ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列の断片を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項11】
断片が、配列番号3の少なくとも5個の連続したアミノ酸、例えば少なくとも、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26又は27個の連続したアミノ酸を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項10に記載のポリペプチド。
【請求項12】
ポリペプチドが、配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列の変異体を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項13】
変異体が、配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列と、アミノ酸配列で少なくとも50%の同一性、例えば少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%又は少なくとも99%の同一性を有する、請求項12に記載のポリペプチド。
【請求項14】
ポリペプチドが15〜50個のアミノ酸の長さ、例えば15〜30、17〜30、又は17〜28個のアミノ酸の長さである、請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項15】
ポリペプチドが少なくとも20個のアミノ酸の長さである、請求項14に記載のポリペプチド。
【請求項16】
ポリペプチドが線状である、請求項1〜15のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項17】
ポリペプチドが組み換え型ポリペプチドである、請求項1〜16のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項18】
ポリペプチドがヒト単球由来のマクロファージに起源する1つ又はそれより多い炎症誘発性サイトカインの放出を抑制することができる、請求項1〜17のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項19】
炎症誘発性サイトカインが、マクロファージ阻害因子、TNF−α、HMGB1、C5a、IL−17、IL−8、MCP−1、IFN−γ、Il−6、IL−1b、IL−12から成る群より選択される、請求項18に記載のポリペプチド。
【請求項20】
ポリペプチドが血小板活性化を遮断することができる、請求項1〜19のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項21】
ポリペプチドが、白血球、上皮細胞(ケラチノサイトを含む)及び/又は間葉細胞(線維芽細胞を含む)におけるトル様受容体(TLR)シグナル伝達を妨害することができる、請求項1〜20のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項22】
ポリペプチドが、1つ又はそれより多い以下のモデル:
(a)刺激剤として、LPS、LTA、ザイモサン、フラジェリン、ダニ、ウイルス若しくは細菌のDNA若しくはRNA、又はペプチドグリカンを用いるインビトロマクロファージモデル;
及び/又は
(b)エンドトキシン・ショックのインビボマウスモデル;
(c)抗微生物療法と組み合わせるか、又は単独で与える、インビボ感染症モデル
において抗炎症活性を示す、請求項1〜21のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項23】
ポリペプチドが抗凝固活性を示す、請求項1〜22のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項24】
炎症及び凝固の併用処置又は予防に使用するための、請求項23に記載のポリペプチド。
【請求項25】
ポリペプチドがトル様受容体(TLR)遮断活性を示す、請求項1〜24のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項26】
感染症に関連する炎症の処置又は予防に使用するための、請求項1〜25のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項27】
下記から選択される疾患、状態又は適応の処置又は予防に使用するための請求項1〜26のいずれか1項に記載のポリペプチド:
i)感染性要素の有無にかかわらず、急性全身性炎症疾患、例えば全身性炎症反応症候群(SIRS)、ARDS、敗血症、重症敗血症、及び敗血症性ショック;丹毒、髄膜炎、関節炎、トキシックショック症候群、憩室炎、中垂炎、膵炎、胆嚢炎、大腸炎、蜂巣炎、火傷感染症、肺炎、尿路感染症、術後感染症、及び腹膜炎を含む、他の全身性又は限局性で侵襲性の感染性及び炎症性疾患:
ii)下記を含む慢性炎症性及び/又は感染性疾患;嚢胞性線維症、COPD及び他の肺疾患、慢性皮膚及び胃潰瘍を含む胃腸疾患、アトピー性皮膚炎、口腔内潰瘍(アフタ性潰瘍)、陰部潰瘍及び炎症性変化、歯周炎、結膜炎及び角膜炎を含む眼の炎症、外耳炎、中耳炎、泌尿生殖器の炎症などの他の上皮炎症性及び/又は感染性疾患:
iii)術後炎症;血栓症、DIC、術後凝固異常、並びに体外循環、及び生体材料の使用を含む異物との接触に関連する凝固異常を含む、炎症性及び凝固異常;更に、血管炎関連炎症性疾患、並びにアレルギー性鼻炎及び喘息を含むアレルギー:
iv)過度の接触活性化及び/又は脳卒中(これらに限定されない)に関連する凝固:
v)抗微生物剤処置との併用での過度の炎症;使用される抗微生物剤は、種々のルートによって投与することができる;静脈内(iv)、動脈内、硝子体内、皮下(sc)、筋肉内(im)、腹腔内(ip)、膀胱内、髄こう内、硬膜外、経腸(経口、直腸、胃内、及び他の経腸ルートを含む)、又は局所的(皮膚、鼻への適用、例えば滴剤による眼又は耳内の適用、及び肺吸入を含む);薬剤の例には、ペニシリン系、セファロスポリン系、カルバセフェム系、セファマイシン系、カルバペネム系、モノバクタム系、アミノグリコシド系、グリコペプチド系、キノロン系、テトラサイクリン系、マクロライド系、及びフルオロキノロン系がある;防腐剤には、ヨウ素、銀、銅、クロルヘキシジン、ポリヘキサニド及び他のビグアニド類、キトサン、酢酸、及び過酸化水素が含まれる。
【請求項28】
急性炎症、敗血症、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、喘息、アレルギー性及び他のタイプの鼻炎、皮膚血管炎及び全身性血管炎、血栓症及び播種性血管内凝固(DIC)の処置又は予防に使用するための、請求項1〜27のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項29】
敗血症の処置又は予防に使用するための、請求項28に記載のポリペプチド。
【請求項30】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の処置又は予防に使用するための、請求項28に記載のポリペプチド。
【請求項31】
1つ又はそれより多い別の治療薬と組み合わせて使用するための、請求項1〜30のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項32】
別の治療薬が、抗生剤、抗真菌剤、防腐剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、血管作用薬、受容体遮断薬、受容体作動薬及び防腐剤から成る群より選択される、請求項31に記載のポリペプチド。
【請求項33】
抗生剤が、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤及び駆虫剤から成る群より選択される、請求項32に記載のポリペプチド。
【請求項34】
抗炎症活性及び/又は抗微生物活性及び/又は抗凝固活性を示す、ヘパリンコファクターIIに由来するアミノ酸配列、又はその断片、変異体若しくは誘導体を含んでなるか、これらから成る単離されたポリペプチドであって、
該ポリペプチドは、15〜100個のアミノ酸の長さであり、
但し、該ポリペプチドは天然に存在するタンパク質ではないことを条件とする、上記単離されたポリペプチド。
【請求項35】
ヘパリンコファクターIIが、ヒトヘパリンコファクターIIである、請求項34に記載のポリペプチド。
【請求項36】
ヘパリンコファクターII(HCII)が、スイスプロットアクセション番号P05546に該当する、請求項34又は35に記載のポリペプチド。
【請求項37】
下記の配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列:
“KYE28”:KYEITTIHNLFRKLTHRLFRRNFGYTLR [配列番号1]
“KYE21”:KYEITTIHNLFRKLTHRLFRR [配列番号2]
“NLF20”:NLFRKLTHRLFRRNFGYTLR [配列番号3]、
又は配列番号1〜3のいずれか1つの抗炎症活性及び/又は抗微生物活性及び/又は抗凝固活性を保持している、その断片、変異体若しくは誘導体を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項34〜36のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項38】
配列番号1〜3のいずれか1つのアミノ酸配列を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項37に記載のポリペプチド。
【請求項39】
ポリペプチド、又はその断片、変異体若しくは誘導体がL−アミノ酸を含んでなるか、又はこれらから成る、請求項34〜38のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項40】
ポリペプチド、又はその断片、変異体若しくは誘導体が、修飾されているか、又は誘導体化されている1つ又はそれより多いアミノ酸を含んでなる、請求項34〜39のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項41】
1つ又はそれより多いアミノ酸が、PEG化、アミド化、エステル化、アシル化、アセチル化及び/又はアルキル化によって、修飾されているか又は誘導体化されている、請求項40に記載のポリペプチド。
【請求項42】
ポリペプチドが、15〜50、15〜30、17〜30、又は17〜28個のアミノ酸の長さである、請求項34〜41のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項43】
ポリペプチドが、少なくとも20個のアミノ酸の長さである、請求項42に記載のポリペプチド。
【請求項44】
ポリペプチドが線状である、請求項34〜43のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項45】
ポリペプチドが組み換えポリペプチドである、請求項34〜44のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項46】
ポリペプチドが、ヒト単球由来のマクロファージに起源する1つ又はそれより多い炎症誘発性サイトカインの放出を抑制することができる、請求項30〜42のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項47】
炎症誘発性サイトカインが、マクロファージ阻害因子、TNF−α、HMGB1、C5a、IL−17、IL−8、MCP−1、IFN−γ、Il−6、IL−1b、IL−12から成る群より選択される、請求項46に記載のポリペプチド。
【請求項48】
ポリペプチドが、血小板活性化を遮断することができる、請求項34〜47のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項49】
ポリペプチドが、白血球、上皮細胞(ケラチノサイトを含む)及び/又は間葉細胞(線維芽細胞を含む)におけるトル様受容体(TLR)シグナル伝達を妨害することができる、請求項34〜48のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項50】
ポリペプチドが、1つ又はそれより多い以下のモデル:
(a)刺激剤として、LPS、LTA、ザイモサン、フラジェリン、ダニ、ウイルス若しくは細菌のDNA若しくはRNA、又はペプチドグリカンを用いるインビトロマクロファージモデル;
(b)エンドトキシン・ショックのインビボマウスモデル;
及び/又は
(c)抗微生物療法と組み合わせるか、又は単独で与える、インビボ感染症モデル;
において抗炎症活性を示す、請求項30〜46のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項51】
ポリペプチドが抗凝固活性を示す、請求項34〜50のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項52】
ポリペプチドがトル様受容体(TLR)遮断活性を示す、請求項34〜51のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項53】
請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする、単離された核酸分子。
【請求項54】
請求項53に記載の核酸分子を含んでなる、ベクター。
【請求項55】
ベクターが発現ベクターである、請求項54に記載のベクター。
【請求項56】
請求項53に記載の核酸分子、又は請求項54又は55に記載のベクターを含んでなる、宿主細胞。
【請求項57】
前記ポリペプチドが発現される条件下で、請求項56に記載の宿主細胞の集団を培養し、そしてそれからポリペプチドを単離することを含んでなる、請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチドの製造方法。
【請求項58】
ポリペプチドの液相又は固相合成を含んでなる、請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチドの製造方法。
【請求項59】
請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチドを、製薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、担体、バッファー又はアジュバントと一緒に含んでなる、医薬組成物。
【請求項60】
局所、眼内、経鼻、経肺、口腔、非経口(静脈内、皮下、髄こう内及び筋肉内)、経口、膣内及び直腸から成る群より選択される経路を介して投与するのに適している、請求項59に記載の医薬組成物。
【請求項61】
インプラントを介する投与に適している、請求項59に記載の医薬組成物。
【請求項62】
医薬組成物が、医療に使用されるデバイス又は材料に関連する、請求項60又は61に記載の医薬組成物。
【請求項63】
デバイスが、バイパス手術、体外循環、創傷ケア及び/又は透析において使用されるデバイスである、請求項62に記載の医薬組成物。
【請求項64】
医薬組成物が、縫合糸、人工補綴物、インプラント、創傷被覆材、カテーテル、レンズ、皮膚移植片、代用皮膚、フィブリン接着剤又は包帯に、被覆されるか、塗られるか、噴霧されるか、又はその他の方法で適用される、請求項62又は63に記載の医薬組成物。
【請求項65】
デバイス又は材料が、ポリマー、金属、金属酸化物及び/又はセラミックを含んでなるか、又はこれらから成る、請求項62〜64のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項66】
医療に使用するための、請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチド。
【請求項67】
炎症及び/又は過度の凝固の処置又は予防に使用するための、請求項66に記載のポリペプチド。
【請求項68】
急性及び/又は慢性炎症の処置及び/予防に使用するための、請求項66又は67に記載のポリペプチド。
【請求項69】
微生物感染症(例えば、細菌感染症)の処置及び/予防に使用するための、請求項66に記載のポリペプチド。
【請求項70】
血液凝固のモジュレーションに使用するための、請求項66に記載のポリペプチド。
【請求項71】
創傷の処置に使用するための、請求項66に記載のポリペプチド。
【請求項72】
下記から選択される疾患、状態又は適応の処置又は予防に使用するための請求項66又は71のいずれか1項に記載のポリペプチド:
i)感染性要素の有無にかかわらず、急性全身性炎症疾患、例えば全身性炎症反応症候群(SIRS)、ARDS、敗血症、重症敗血症、及び敗血症性ショック;丹毒、髄膜炎、関節炎、トキシックショック症候群、憩室炎、中垂炎、膵炎、胆嚢炎、大腸炎、蜂巣炎、火傷感染症、肺炎、尿路感染症、術後感染症、及び腹膜炎を含む、他の全身性又は限局性で侵襲性の感染性及び炎症性疾患:
ii)下記を含む慢性炎症性及び/又は感染性疾患;嚢胞性線維症、COPD及び他の肺疾患、慢性皮膚及び胃潰瘍を含む胃腸疾患、アトピー性皮膚炎、口腔内潰瘍(アフタ性潰瘍)、陰部潰瘍及び炎症性変化、歯周炎、結膜炎及び角膜炎を含む眼の炎症、外耳炎、中耳炎、泌尿生殖器の炎症などの他の上皮炎症性及び/又は感染性疾患:
iii)術後炎症;血栓症、DIC、術後凝固異常、並びに体外循環、及び生体材料の使用を含む異物との接触に関連する凝固異常を含む、炎症性疾患及び凝固異常;更に、血管炎関連炎症性疾患、並びにアレルギー性鼻炎及び喘息を含むアレルギー:
iv)過度の接触活性化及び/又は脳卒中(これらに限定されない)に関連する凝固:
v)抗微生物剤処置との併用での過度の炎症;使用される抗微生物剤は、種々のルートによって投与することができる;静脈内(iv)、動脈内、硝子体内、皮下(sc)、筋肉内(im)、腹腔内(ip)、膀胱内、髄こう内、硬膜外、経腸(経口、直腸、胃内、及び他の経腸ルートを含む)、又は局所的(皮膚、鼻への適用、例えば滴剤による眼又は耳内の適用、及び肺吸入を含む);薬剤の例には、ペニシリン系、セファロスポリン系、カルバセフェム系、セファマイシン系、カルバペネム系、モノバクタム系、アミノグリコシド系、グリコペプチド系、キノロン系、テトラサイクリン系、マクロライド系、及びフルオロキノロン系がある;防腐剤には、ヨウ素、銀、銅、クロルヘキシジン、ポリヘキサニド及び他のビグアニド類、キトサン、酢酸、及び過酸化水素が含まれる。
【請求項73】
炎症及び/又は過度の凝固の処置又は予防のための薬剤の製造における、請求項34〜52のいずれか1項に記載のポリペプチドの使用。
【請求項74】
薬剤が、急性炎症、敗血症、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、喘息、アレルギー性及び他のタイプの鼻炎、皮膚血管炎及び全身性血管炎、血栓症及び播種性血管内凝固(DIC)の処置又は予防における使用のためである、請求項73に記載の使用。
【請求項75】
薬剤が敗血症の処置又は予防における使用のためである、請求項74に記載の使用。
【請求項76】
薬剤が慢性閉塞性肺疾患(COPD)の処置又は予防における使用のためである、請求項74に記載の使用。
【請求項77】
薬剤が1つ又はそれより多い別の治療薬と組み合わせて使用するためである、請求項73〜76のいずれか1項に記載の使用。
【請求項78】
別の治療薬が、抗生剤、抗真菌剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、血管作用薬及び防腐剤から成る群より選択される、請求項77に記載の使用。
【請求項79】
抗生剤が、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤及び駆虫剤から成る群より選択される、請求項78に記載の使用。
【請求項80】
別の治療薬がステロイドである、請求項78に記載の使用。
【請求項81】
患者の炎症を処置又は予防する方法であって、治療的に有効な量の請求項1〜52のいずれか1項に記載のポリペプチド、又は請求項59〜65のいずれか1項に記載の医薬組成物を患者に投与することを含んでなる、上記方法。
【請求項82】
患者がヒトである、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
急性炎症、敗血症、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、喘息、アレルギー性及び他のタイプの鼻炎、皮膚血管炎及び全身性血管炎、血栓症及び播種性血管内凝固(DIC)の処置又は予防のための、請求項95又は96に記載の方法。
【請求項84】
敗血症の処置又は予防のための、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の処置又は予防のための、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
1つ又はそれより多い別の治療薬を患者に更に投与する、請求項81〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
別の治療薬が、抗生剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、血管作用薬、受容体遮断薬、受容体作動薬及び防腐剤から成る群より選択される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
抗生剤が、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤及び抗寄生虫剤から成る群より選択される、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
別の治療薬がステロイドである、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
明細書及び図面を参照して実質的にここに記載されている、ポリペプチド。
【請求項91】
明細書及び図面を参照して実質的にここに記載されている、医薬組成物。
【請求項92】
明細書及び図面を参照して実質的にここに記載されている医療用インプラント若しくはデバイス、又は生体材料に使用するための、医療用インプラント若しくはデバイス、又は生体材料。
【請求項93】
明細書及び図面を参照して実質的にここに記載されている、ポリペプチドの使用。
【請求項94】
明細書及び図面を参照して実質的にここに記載されている、炎症を処置又は予防する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公表番号】特表2013−505030(P2013−505030A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530325(P2012−530325)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【国際出願番号】PCT/GB2010/001780
【国際公開番号】WO2011/036444
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(512072094)エクセルミューネ・アクチエボラーグ (2)
【Fターム(参考)】