説明

据置き型チューブシール装置

【課題】装置全体の大型化を抑制しつつ、シール時の作業性を向上することが可能で、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を比較的高い次元で両立することができる据置き型チューブシール装置を提供する。
【解決手段】装置本体10と、装置本体10に設けられ、直線状に配列された4個のチューブシール部20A〜20Dと、4個のチューブシール部におけるチューブシール動作を制御する制御部80とを備える据置き型チューブシール装置1。第3群に属するチューブシール部20Bは、チューブをシール可能な進行位置とチューブをシールできない退避位置との間を進退可能に構成されており、第1及び第2群に属するチューブシール部20A,20C,20Dは、進行位置から退避位置への退避動作ができないように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、据置き型チューブシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、血液バッグ等に接続されたチューブを複数箇所でシールする、いわゆる多点式の据置き型チューブシール装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。従来の据置き型チューブシール装置においては、複数のチューブシール部のそれぞれが、進行位置(シール位置)と退避位置との間で移動可能に設けられている。
なお、この明細書において「据置き型チューブシール装置」とは、机上などに載置した状態で使用する卓上型のチューブシール装置のことを意味している。
また、この明細書において「進行位置」とは、チューブをシール可能な位置のことをいい、「退避位置」とは、チューブをシールできない位置のことをいう。
【0003】
従来の据置き型チューブシール装置によれば、複数のチューブシール部のそれぞれが進行位置と退避位置との間で移動可能に設けられているため、シール時に使用しないチューブシール部(例えば4つのチューブシール部を備える据置き型チューブシール装置において、チューブを3点でシールするときの、使用しない1つのチューブシール部)を、進行位置から退避位置へと引き込むことが可能となる。このため、シール時に使用しないチューブシール部がシール作業の邪魔になることがなくなり、シール時の作業性を向上することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−194933号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の据置き型チューブシール装置においては、複数のチューブシール部のすべてについて、上記のように引込み可能に配設されていることから、装置全体が大型化するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、装置全体の大型化を抑制しつつ、シール時の作業性を向上することが可能で、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を比較的高い次元で両立することができる据置き型チューブシール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明の据置き型チューブシール装置(1)は、装置本体(10)と、前記装置本体(10)に設けられ、直線状に配列されたn個(但し、nは3以上の整数。)のチューブシール部(20A〜20D)と、前記n個のチューブシール部におけるチューブシール動作を制御する制御部(80)とを備え、前記n個のチューブシール部を、前記装置本体の一方側面側に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第1群と、前記装置本体における前記一方側面とは反対の他方側面側に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第2群と、前記第1群に属する前記チューブシール部と前記第2群に属する前記チューブシール部との間に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第3群とに分類したとき、前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)は、チューブをシール可能な進行位置とチューブをシールできない退避位置との間を進退可能に構成されており、前記第1及び第2群に属する前記チューブシール部(20A,20C,20D)は、前記進行位置から前記退避位置への退避動作ができないように構成されていることを特徴とする。
【0008】
このため、本発明の据置き型チューブシール装置によれば、n個のチューブシール部のすべてが進退可能に構成されているのではなく、一部のチューブシール部(第3群に属するチューブシール部)のみ進退可能に構成されていることから、それ以外のチューブシール部(第1及び第2群に属するチューブシール部)を進退可能に構成せずに済む分、装置全体のサイズを従来よりも小さくすることが可能となる。
また、本発明の据置き型チューブシール装置によれば、第3群に属するチューブシール部を退避位置に退避させることができるため、第1又は第2群に属するチューブシール部のみを使用したい場合であっても、第3群に属するチューブシール部がシール作業の邪魔になってしまうこともなく、シール時の作業性を向上することができる。
【0009】
ところで、本発明者は、n個のチューブシール部のうちいずれの位置のチューブシール部を進退可能に構成し、いずれの位置のチューブシール部を退避動作ができないように構成すれば、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を高い次元で両立することができるのか、鋭意研究を重ねた。その結果、装置本体の両側面側に配置されたチューブシール部(第1及び第2群に属するチューブシール部)を退避動作できないように構成し、両側面側に配置されたチューブシール部の間に位置するチューブシール部(第3群に属するチューブシール部)を進退可能に構成すれば、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を比較的高い次元で両立することができることを見出した。なぜなら、装置本体の両側面側に配置されたチューブシール部の隣は、元々チューブシール部が存在しない空間(すなわち、シール作業の邪魔になることのない空間)であるため、第3群に属するチューブシール部を退避位置に退避させてしまえば、第1又は第2群に属するチューブシール部におけるシール作業を、作業性の良い状態で行うことができるからである。換言すれば、1つの群(第3群)に属するチューブシール部を退避させるだけで、2つの群(第1及び第2群)に属するチューブシール部のシール作業性を向上することができるのである。また、この場合に進退可能に構成されたチューブシール部は第3群に属するチューブシール部のみであることから、装置全体のサイズが大きくなりすぎることもなく、従来の据置き型チューブシール装置と比較すれば装置全体のサイズを小さくすることが可能となる。
したがって、本発明の据置き型チューブシール装置は、装置全体の大型化を抑制しつつ、シール時の作業性を向上することが可能で、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を比較的高い次元で両立することができる据置き型チューブシール装置となる。
【0010】
また、本発明の据置き型チューブシール装置によれば、n個のチューブシール部のすべてが進退可能に構成されているのではなく、一部のチューブシール部(第3群に属するチューブシール部)のみ進退可能に構成されていることから、それ以外のチューブシール部(第1及び第2群に属するチューブシール部)を進退可能に構成せずに済む分、従来に比べて装置制御の簡略化を図ることが可能となる。
【0011】
[2]上記[1]に記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)と前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)とは、互いに別個にチューブシール動作可能に構成されていることが好ましい。
【0012】
このように構成することにより、第1群に属するチューブシール部と第2群に属するチューブシール部とを別々に使用することが可能となる。
【0013】
[3]上記[2]に記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)のみのチューブシール動作を作動させるための第1群操作手段(75)と、前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)のみのチューブシール動作を作動させるための第2群操作手段(76)とをさらに備え、前記制御部(80)は、前記第1群操作手段(75)の操作に基づいて、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)のチューブシール動作を制御する機能と、前記第2群操作手段(76)の操作に基づいて、前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)のチューブシール動作を制御する機能とをさらに有することが好ましい。
【0014】
このように構成することにより、第1群操作手段を操作することによって第1群に属するチューブシール部を操作することができ、第2群操作手段を操作することによって第2群に属するチューブシール部を操作することができるため、操作性の良い装置となる。
【0015】
[4]上記[3]に記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記第1群操作手段(75)は、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)の近傍位置に配置されており、前記第2群操作手段(76)は、前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)の近傍位置に配置されていることが好ましい。
【0016】
操作手段とその操作手段に対応するチューブシール部とは、近い位置にある方が使用者にとって使い勝手が良いことから、上記のように構成することにより、装置の使い勝手を向上することができる。
【0017】
[5]上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記進行位置は、前記装置本体(10)外部であり、前記退避位置は、前記装置本体(10)内部であることが好ましい。
【0018】
このように構成することにより、第3群に属するチューブシール部が装置本体内部に収納されることとなるため、シール時の作業性をより良くすることが可能となる。
【0019】
[6]上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の据置き型チューブシール装置においては、前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置と前記退避位置との間で移動させるための移動機構をさらに備え、前記移動機構は、前記進行位置から前記退避位置に沿って延在するレール部材と、前記レール部材上を摺動可能に構成された摺動部材とを有し、前記レール部材及び前記摺動部材のうちいずれか一方は前記装置本体(10)側に配設されており、他方は前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)に配設されていることが好ましい。
【0020】
このように構成することにより、第3群に属するチューブシール部の進退を、比較的簡易な構成でもって実現することができる。
【0021】
[7]上記[6]に記載の据置き型チューブシール装置においては、前記移動機構は、前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置又は前記退避位置で位置固定するロック機構をさらに有することが好ましい。
【0022】
このように構成することにより、第3群に属するチューブシール部の望ましくない移動(進退動作)を禁止することが可能となる。
【0023】
[8]上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置と前記退避位置との間で移動させるための進退装置(50)と、前記進退装置(50)を作動させるための進退操作手段(73)とをさらに備え、前記進退装置(50)は、アクチュエータ(52)と、前記アクチュエータ(52)の駆動力によって前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を進退方向に沿って移動させる進退機構(54)とを有し、前記制御部(80)は、前記進退操作手段(73)の操作に基づいて、前記アクチュエータ(52)の駆動制御を行い前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)の進退動作を制御する機能をさらに有することが好ましい。
【0024】
このように構成することにより、進退操作手段で操作するだけで第3群に属するチューブシール部を進退させることが可能となる。
【0025】
[9]上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の据置き型チューブシール装置(1)においては、前記nは4であり、前記第1及び第2群のうちいずれか一方の群に属する前記チューブシール部の数は1個であり、他方の群に属する前記チューブシール部の数は2個であり、前記第3群に属する前記チューブシール部の数は1個であることが好ましい。
【0026】
このように構成することにより、1点、2点及び4点でシールすることができ、装置全体の大型化を抑制しつつ、さらにはシール作業時の作業性を向上することが可能な4点式の据置き型チューブシール装置となる。
【0027】
なお、特許請求の範囲及び本欄(課題を解決するための手段の欄)に記載した各部材等の文言下に括弧をもって付加された符号は、特許請求の範囲及び本欄に記載された内容の理解を容易にするために用いられたものであって、特許請求の範囲及び本欄に記載された内容を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】実施形態に係る据置き型チューブシール装置1を説明するために示す図。
【図2】チューブシール部20A〜20Dを説明するために示す図。
【図3】チューブシール部20A及び検知部40の構成を模式的に示す図。
【図4】操作部70を説明するために示す図。
【図5】実施形態に係る据置き型チューブシール装置1の電気的構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の据置き型チューブシール装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
【0030】
図1は、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1を説明するために示す図である。図1(a)はチューブシール部20Bが進行位置にある状態の据置き型チューブシール装置1の全体斜視図であり、図1(b)はチューブシール部20Bが退避位置にある状態の据置き型チューブシール装置1の全体斜視図である。
図2は、チューブシール部20A〜20Dを説明するために示す図である。図2(a)はチューブシール部20Bが進行位置にあるときの各チューブシール部20A〜20Dを上から視た図であり、図2(b)はチューブシール部20Bが退避位置にあるときの各チューブシール部20A〜20Dを上から視た図である。
図3は、チューブシール部20A及び検知部40の構成を模式的に示す図である。
図4は、操作部70を説明するために示す図である。
図5は、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【0031】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1は、図1〜図5に示すように、装置本体10と、装置本体10に設けられ、直線状に配列された4個のチューブシール部20A〜20Dと、チューブシール部20A,20Cに設けられた検知部40,45と、チューブシール部20Bを進行位置と退避位置との間で移動させるための進退装置50と、据置き型チューブシール装置1内の各部に電力を供給するための電源部60と、チューブシール部20A〜20Dの上方に設けられた操作部70と、据置き型チューブシール装置1内の各部を統括制御する制御部80とを備える。
【0032】
なお、以下の説明において、装置本体10の正面とは、装置本体10におけるチューブシール部20A〜20Dが設けられた面のことをいう。装置本体10の右側面(一方側面)とは、装置本体10を正面から視たときの右側の面のことをいう。装置本体10の左側面(他方側面)とは、装置本体10を正面から視たときの左側の面のことをいう。
【0033】
また、4個のチューブシール部20A〜20Dのうち、装置本体10の右側面側に配置されるチューブシール部を「第1群に属するチューブシール部」といい、装置本体10の左側面側に配置されるチューブシール部を「第2群に属するチューブシール部」といい、「第1群に属するチューブシール部」と「第2群に属するチューブシール部」との間に配置されるチューブシール部を「第3群に属するチューブシール部」という。
据置き型チューブシール装置1を正面から視たときに、最も右側に配置されたチューブシール部20Aは、第1群に属するチューブシール部である。
据置き型チューブシール装置1を正面から視たときに、左から2番目に配置されたチューブシール部20Cと最も左側に配置されたチューブシール部20Dは、第2群に属するチューブシール部である。
据置き型チューブシール装置1を正面から視たときに、右から2番目に配置されたチューブシール部20Bは、第3群に属するチューブシール部である。
【0034】
チューブシール部20Aは、例えば高周波でチューブを閉塞(シール)する機能を有する高周波チューブシーラーであって、図2及び図3に示すように、一対の電極21A,22Aと、一対の電極21A,22Aをカバーするカバー部材23Aと、電極22Aに接続されたシャフト部材24Aと、シャフト部材24Aを図3に示す矢印A1,A2方向に沿って動かすためのソレノイド25Aと、シャフト部材24Aに接続されたバネ部材26Aとを有する。
【0035】
一対の電極21A,22Aのうち電極21Aは固定電極であり、電極22Aは可動電極である。一対の電極21A,22Aは、装置本体10の前面から張り出すように設けられており、カバー部材23Aによってカバーされている。カバー部材23Aは、図1から分かるように、一対の電極21A,22A間に対して上方よりチューブを挿入可能に設けられている。
【0036】
シャフト部材24A及びソレノイド25Aは、一対の電極21A,22A間を狭くする方向に向けて電極22Aを移動させるための部材である。ソレノイド25Aに電流が流れると、シャフト部材24Aが図3に示す矢印A1方向に引き寄せられ、一対の電極21A,22A間を狭くする方向に向けて電極22Aが移動する。また、ソレノイド25Aに流していた電流を停止すると、バネ部材26Aによる付勢力によって矢印A2方向にシャフト部材24Aが移動し、一対の電極21A,22A間を広くする方向に向けて電極22Aが移動する。
【0037】
他のチューブシール部20B〜20Dの構成は、上記したチューブシール部20Aの構成とほぼ同様である。ただし、第3群に属するチューブシール部20Bには進退装置50が配設され、進行位置と退避位置との間で進退可能に構成されているのに対し、第1群に属するチューブシール部20A及び第2群に属するチューブシール部20C,20Dは、進行位置から退避位置への退避動作ができないように構成されていることから、この点では、チューブシール部20A(20C,20D)とチューブシール部20Bとは構成が若干異なる。
【0038】
なお、図1及び図2から分かるように、「進行位置」とは装置本体10の外部であり、「退避位置」とは装置本体10の内部である。
【0039】
検知部40は、チューブシール部20Aの電極21A,22A間にチューブが配置されたことを検知する機能(チューブ検知機能)を有する。検知部40は、略板状のトリガー部材41と、トリガー部材41の端部に配設され、トリガー部材41の動作を検知する赤外線センサ42とを有する。トリガー部材41は、カバー部材23Aにおけるチューブを挿入するための溝に対して、交差するように設けられており、上方からチューブを押し当てたときに下降可能に構成されている。
チューブをシールするために電極21A,22A間にチューブを配置すると、トリガー部材41が下降する。赤外線センサ42は、トリガー部材41の下降を検知して、当該検知情報を制御部80に送る。制御部80は、当該検知情報に基づいて、チューブをシールするように、特定のチューブシール部(例えばチューブシール部20A)を作動制御する。
【0040】
チューブシール部20Cに設けられた検知部45については、上記した検知部40と同様の機能及び構成を有するため、詳細な説明は省略する。ただし、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、後述するモード切替スイッチ72によって「自動モード」が選択されている場合、検知部45のチューブ検知機能が停止するように構成されている。
【0041】
進退装置50は、図5に示すように、アクチュエータとしてのモータ52と、モータ52の駆動力によってチューブシール部20Bを進退方向(進行位置と退避位置とを結ぶ方向)に沿って移動させる進退機構54とを有する。
なお、進退機構54の具体的構成(機械的構成)については説明を省略するが、モータ52の駆動力によってチューブシール部20Bを進行方向に沿って移動させる機能を有するものであれば、公知の手段(例えば歯車機構、ラック・アンド・ピニオン機構など)を用いて構わない。
【0042】
電源部60は、外部の商用電源などから電源ケーブル(図示せず。)を介して交流電力を導き、内蔵するAC/DC変換部(図示せず。)で変圧・整流・平滑などの処理を行って、据置き型チューブシール装置1の各部に電力を供給する機能を有する。
【0043】
操作部70は、図4及び図5に示すように、据置き型チューブシール装置1の電源のオン/オフを操作するための電源ボタン71と、モード切替スイッチ72と、進退操作手段としての進退操作ボタン73と、第1群操作手段としての第1群操作ボタン75と、第2群操作手段としての第2群操作ボタン76と、右利き用シールボタン77と、左利き用シールボタン78とを有する。
【0044】
モード切替スイッチ72は、「自動モード」と「手動モード」とを切り替えるための切替スイッチである。
自動モードとは、チューブシール部の電極間にチューブを配置すると自動的にチューブがシールされるモードである。手動モードとは、第1若しくは第2群操作ボタン75,76又は右利き用若しくは左利き用シールボタン77,78を押したときにチューブがシールされるモードである。
【0045】
進退操作ボタン73は、上記した進退装置50を作動させるための操作ボタンである。進退操作ボタン73を押すと、第3群に属するチューブシール部20Bは進行位置又は退避位置に移動する。
【0046】
第1群操作ボタン75は、第1群に属するチューブシール部20Aのみ作動させるための操作ボタンであって、チューブシール部20Aの近傍位置(チューブシール部20Aの上方位置)に配置されている。モード切替スイッチ72によって「手動モード」が選択され、かつ、第3群に属するチューブシール部20Bが退避位置にある場合において、第1群操作ボタン75を押すと、第1群に属するチューブシール部20Aのみチューブシール動作が行われる。
【0047】
第2群操作ボタン76は、第2群に属するチューブシール部20C,20Dのみ作動させるための操作ボタンであって、チューブシール部20Dの近傍位置(チューブシール部20Dの上方位置)に配置されている。モード切替スイッチ72によって「手動モード」が選択され、かつ、第3群に属するチューブシール部20Bが退避位置にある場合において、第2群操作ボタン76を押すと、第2群に属するチューブシール部20C,20Dのみチューブシール動作が行われる。
【0048】
右利き用シールボタン77は、チューブシール部20A〜20Dを作動させるための操作ボタンであって、第1群操作ボタン75の上方に配置されている。モード切替スイッチ72によって「手動モード」が選択され、かつ、第3群に属するチューブシール部20Bが進行位置にある場合において、右利き用シールボタン77を押すと、チューブシール部20A〜20Dのチューブシール動作が行われる。
【0049】
左利き用シールボタン78は、チューブシール部20A〜20Dを作動させるための操作ボタンであって、第2群操作ボタン76の上方に配置されている。モード切替スイッチ72によって「手動モード」が選択され、かつ、第3群に属するチューブシール部20Bが進行位置にある場合において、左利き用シールボタン78を押すと、チューブシール部20A〜20Dのチューブシール動作が行われる。
【0050】
制御部80は、例えばマイクロコンピュータ等から構成され、チューブシール部20A〜20Dのチューブシール動作を制御する機能(シール動作制御機能)と、進退操作ボタン73の操作に基づいてモータ52を駆動制御する機能(モータ制御機能)とを少なくとも有する。
【0051】
次に、自動モード又は手動モードにあるときの据置き型チューブシール装置1のチューブシール動作について説明する。
【0052】
A.自動モード選択時
モード切替スイッチ72によって自動モードが選択されると、モード切替スイッチ72から制御部80に向けて所定の信号(自動モードが選択されたことに関する信号)が送られる。当該信号を受けた制御部80は、装置を「自動モード」に設定する。
【0053】
a−1.4点シールする場合
チューブを4点でシールする場合は、チューブシール部20Bが進行位置にある状態で、チューブシール部20A〜20Dの各電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが退避位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを進行位置へと移動させる。
トリガー部材41とチューブが接触してトリガー部材41が下降すると、赤外線センサ42から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20A〜20Dを作動制御する。これにより、チューブが4点でシールされる。
このとき、制御部80は、チューブシール部20A〜20Dを同じタイミングで作動制御してもよいし、例えばチューブシール部20Aからチューブシール部20Dへと順番に、所定の間隔をおいて作動制御してもよい。同じタイミングで作動制御する場合は、4点のシールが同時に行われることとなり、順番に作動制御する場合は、4点のシールが順番に行われることとなる。
【0054】
a−2.1点シールする場合
チューブを1点でシールする場合は、チューブシール部20Bが退避位置にある状態で、チューブシール部20Aの電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが進行位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを退避位置へと移動させる。
トリガー部材41とチューブが接触してトリガー部材41が下降すると、赤外線センサ42から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20Aを作動制御する。これにより、チューブが1点でシールされる。
【0055】
a−3.2点シールする場合
チューブを2点でシールする場合は、チューブシール部20Bが退避位置にある状態で、チューブシール部20C,20Dの電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが進行位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを退避位置へと移動させる。
トリガー部材46とチューブが接触してトリガー部材46が下降すると、検知部45の赤外線センサ47(図示せず。)から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20C,20Dを作動制御する。これにより、チューブが2点でシールされる。
このとき、制御部80は、チューブシール部20C,20Dを同じタイミングで作動制御してもよいし、例えばチューブシール部20Cとチューブシール部20Dとを順番に、所定の間隔をおいて作動制御してもよい。同じタイミングで作動制御する場合は、2点のシールが同時に行われることとなり、順番に作動制御する場合は、2点のシールが順番に行われることとなる。
【0056】
B.手動モード選択時
モード切替スイッチ72によって手動モードが選択されると、モード切替スイッチ72から制御部80に向けて所定の信号(手動モードが選択されたことに関する信号)が送られる。当該信号を受けた制御部80は、装置を「手動モード」に設定する。
【0057】
b−1.4点シールする場合
チューブを4点でシールする場合は、チューブシール部20Bが進行位置にある状態で、チューブシール部20A〜20Dの各電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが退避位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを進行位置へと移動させる。
そして、右利き用又は左利き用シールボタン77,78を押すと、右利き用又は左利き用シールボタン77,78から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20A〜20Dを作動制御する。これにより、チューブが4点でシールされる。
このとき、制御部80は、チューブシール部20A〜20Dを同じタイミングで作動制御してもよいし、例えばチューブシール部20Aからチューブシール部20Dへと順番に、所定の間隔をおいて作動制御してもよい。同じタイミングで作動制御する場合は、4点のシールが同時に行われることとなり、順番に作動制御する場合は、4点のシールが順番に行われることとなる。
【0058】
b−2.1点シールする場合
チューブを1点でシールする場合は、チューブシール部20Bが退避位置にある状態で、チューブシール部20Aの電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが進行位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを退避位置へと移動させる。
そして、第1群操作ボタン75を押すと、第1群操作ボタン75から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20Aを作動制御する。これにより、チューブが1点でシールされる。
【0059】
b−3.2点シールする場合
チューブを2点でシールする場合は、チューブシール部20Bが退避位置にある状態で、チューブシール部20C,20Dの各電極間にチューブを配置する。なお、チューブシール部20Bが進行位置にある場合は、進退操作ボタン73を押して、チューブシール部20Bを退避位置へと移動させる。
そして、第2群操作ボタン76を押すと、第2群操作ボタン76から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブがシールされるよう、チューブシール部20C,20Dを作動制御する。これにより、チューブが2点でシールされる。
このとき、制御部80は、チューブシール部20C,20Dを同じタイミングで作動制御してもよいし、例えばチューブシール部20Cとチューブシール部20Dとを順番に、所定の間隔をおいて作動制御してもよい。同じタイミングで作動制御する場合は、2点のシールが同時に行われることとなり、順番に作動制御する場合は、2点のシールが順番に行われることとなる。
【0060】
次に、第3群に属するチューブシール部20Bの進退動作について説明する。
【0061】
チューブシール部20Bが進行位置にある場合、進退操作ボタン73を押すと、進退操作ボタン73から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブシール部20Bを退避位置に移動させるように、モータ52を駆動制御する。これにより、チューブシール部20Bが退避位置に移動する。
一方、チューブシール部20Bが退避位置にある場合、進退操作ボタン73を押すと、進退操作ボタン73から制御部80に向けて信号が送られる。当該信号を受けた制御部80は、チューブシール部20Bを進行位置に移動させるように、モータ52を駆動制御する。これにより、チューブシール部20Bが進行位置に移動する。
【0062】
以上のように構成された実施形態に係る据置き型チューブシール装置1によれば、4個のチューブシール部のすべてが進退可能に構成されているのではなく、一部のチューブシール部(第3群に属するチューブシール部20B)のみ進退可能に構成されていることから、それ以外のチューブシール部(第1及び第2群に属するチューブシール部20A,20C,20D)を進退可能に構成せずに済む分、装置全体のサイズを従来よりも小さくすることが可能となる。
また、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1によれば、第3群に属するチューブシール部20Bを退避位置に退避させることができるため、第1群に属するチューブシール部20A又は第2群に属するチューブシール部20C,20Dのみを使用したい場合であっても、第3群に属するチューブシール部20Bがシール作業の邪魔になってしまうこともなく、シール時の作業性を向上することができる。
また、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1によれば、1つの群(第3群)に属するチューブシール部20Bを退避させるだけで、2つの群(第1及び第2群)に属するチューブシール部20A,20C,20Dのシール作業性を向上することができることから、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1は、装置全体の大型化を抑制しつつ、シール時の作業性を向上することが可能で、装置全体の大型化抑制及びシール時の作業性向上の効果を比較的高い次元で両立することができる据置き型チューブシール装置となる。
【0063】
また、実施形態に係る据置き型チューブシール装置1によれば、4個のチューブシール部のすべてが進退可能に構成されているのではなく、一部のチューブシール部(第3群に属するチューブシール部20B)のみ進退可能に構成されていることから、それ以外のチューブシール部(第1及び第2群に属するチューブシール部20A,20C,20D)を進退可能に構成せずに済む分、従来に比べて装置制御の簡略化を図ることが可能となる。
【0064】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、上記b−2及びb−3で説明したように、第1群に属するチューブシール部20Aと第2群に属するチューブシール部20C,20Dとは、互いに別個にチューブシール動作可能に構成されている。これにより、第1群に属するチューブシール部20Aと第2群に属するチューブシール部20C,20Dとを別々に使用することが可能となる。
【0065】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、上記した第1群操作ボタン75及び第2群操作ボタン76を備え、制御部80は、各操作ボタン75,76の操作に基づいて、第1群に属するチューブシール部20A又は第2群に属するチューブシール部20C,20Dのチューブシール動作をそれぞれ制御する機能を有する。これにより、各操作ボタン75,76を操作することによって第1群に属するチューブシール部20A又は第2群に属するチューブシール部20C,20Dを操作することができるため、操作性の良い装置となる。
【0066】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、第1群操作ボタン75は、第1群に属するチューブシール部20Aの近傍位置に配置されており、第2群操作ボタン76は、第2群に属するチューブシール部20C,20Dの近傍位置に配置されているため、装置の使い勝手を向上することができる。
【0067】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、進行位置は、装置本体10外部であり、退避位置は、装置本体10内部である。これにより、第3群に属するチューブシール部20Bが装置本体10内部に収納されることとなるため、シール時の作業性をより良くすることが可能となる。
【0068】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、上記した進退装置50と、進退装置50を作動させるための進退操作ボタン73とを備え、制御部80は、進退操作ボタン73の操作に基づいて、モータ52の駆動制御を行い第3群に属するチューブシール部20Bの進退動作を制御する機能を有する。これにより、進退操作ボタン73で操作するだけで第3群に属するチューブシール部20Bを進退させることが可能となる。
【0069】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、チューブシール部の数は4個であり、「第1群」に属するチューブシール部の数は1個であり、「第2群」に属するチューブシール部の数は2個であり、「第3群」に属するチューブシール部の数は1個である。これにより、1点、2点及び4点でシールすることができ、装置全体の大型化を抑制しつつ、さらにはシール作業時の作業性を向上することが可能な4点式の据置き型チューブシール装置となる。
【0070】
実施形態に係る据置き型チューブシール装置1においては、「手動モード」選択時にチューブを4点でシールするための操作ボタンとして、上記した右利き用シールボタン77及び左利き用シールボタン78を備えている。また、右利き用シールボタン77は装置本体10の右側に配置されており、左利き用シールボタン78は装置本体10の左側に配置されている。これにより、装置の使用者が右利きである場合には右利き用シールボタン77を不自由なく押すことができ、装置の使用者が左利きである場合には左利き用シールボタン78を不自由なく押すことができるため、使い勝手に優れた装置となる。
【0071】
以上、本発明の据置き型チューブシール装置を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0072】
(1)上記実施形態においては、アクチュエータとしてのモータ52及びモータ52の駆動力によってチューブシール部20Bを進退方向に沿って移動させる進退機構54を有する進退装置50を備える場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。進退装置50に代えて、進行位置から退避位置に沿って延在するレール部材及びレール部材上を摺動可能に構成された摺動部材を有し、チューブシール部20Bを進行位置と退避位置との間で移動させるための移動機構を備えていてもよい。移動機構を備えている場合は、チューブシール部20Bを進行位置又は退避位置で位置固定するロック機構を有することが好ましい。
【0073】
(2)上記実施形態においては、進退装置50のアクチュエータがモータ52である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第3群に属するチューブシール部を移動することができる駆動能力を有するものであれば、他の公知のアクチュエータ(例えばシリンダ等)を用いてもよい。
【0074】
(3)上記実施形態においては、各チューブシール部20A〜20Dにおけるチューブシール動作を行うための駆動手段として、ソレノイドを備える場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。チューブシール動作を行うことが可能であれば、他の公知のアクチュエータ(例えば電動シリンダ等)を用いてもよい。
【0075】
(4)上記実施形態においては、一対の電極のうち装置本体10とは反対側に位置する電極22A〜22Dが動くように構成されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装置本体10側の電極21A〜21Dが動くように構成されていてもよい。
【0076】
(5)上記実施形態においては、各チューブシール部20A〜20Dが、高周波でチューブを閉塞する機能を有する高周波チューブシーラーである場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、超音波チューブシーラーや、インパルス加熱式チューブシーラーなどであってもよい。
【0077】
(6)上記実施形態においては、トリガー部材41,46の動作を検知する赤外線センサ42,47を有する検知部40,45を備える場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の公知の検知手段(例えば重量センサなど)を有する検知部であってもよい。
【0078】
(7)上記実施形態においては、モード切替スイッチ72によって「自動モード」が選択されている場合、検知部45のチューブ検知機能が停止するように構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、モード切替スイッチ72によって「自動モード」が選択されている場合であっても、検知部45のチューブ検知機能が停止しないように構成されていてもよい。
【0079】
(8)上記実施形態においては、第1群操作ボタン75及び第2群操作ボタン76とは別に、右利き用シールボタン77及び左利き用シールボタン78を備える場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1群操作ボタン及び第2群操作ボタンに右利き用及び左利き用シールボタンが有する機能を付加すれば、第1群操作ボタンと右利き用シールボタンとを合体する(右利き用シールボタンを無くす)ことができ、第2群操作ボタンと左利き用シールボタンとを合体する(左利き用シールボタンを無くす)ことができる。
【0080】
(9)上記実施形態においては、第1群操作ボタン75及び第2群操作ボタン76がチューブシール部20A,20Dの上方位置に配置されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、装置本体10の右側面又は左側面などに配置されていてもよい。右利き用及び左利き用シールボタン77,78についても同様に、チューブシール部20A,20Dの上方位置ではなく、例えば、装置本体10の右側面又は左側面などに配置されていてもよい。また、例えば第1群操作ボタン及び第2群操作ボタンをチューブシール部の上方位置に配置し、右利き用及び左利き用シールボタンを装置本体の側面に配置するというように、操作ボタンとシールボタンとが位置的に離れるように構成されていてもよい。
【0081】
(10)上記実施形態においては、第1群操作手段及び第2群操作手段並びに進退操作手段がそれぞれボタン状に構成されている場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばスイッチ状に構成されていてもよい。
【0082】
(11)上記実施形態においては、進行位置が装置本体10外部であり、退避位置が装置本体10内部である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、進行位置及び退避位置ともに装置本体10外部であって、進退可能に構成されたチューブシール部が上下動するように構成されていてもよい。この場合の退避位置は、チューブシール作業に支障とならない位置であることが好ましい。
【0083】
(12)上記実施形態においては、「第1群」に属するチューブシール部の数が1個であり、「第2群」に属するチューブシール部の数が2個であり、「第3群」に属するチューブシール部の数が1個である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、「第1群」に属するチューブシール部の数が2個であり、「第2群」に属するチューブシール部の数が1個であり、「第3群」に属するチューブシール部の数が1個であってもよい。また、「第1群」及び「第2群」に属するチューブシール部の数が1個であり、「第3群」に属するチューブシール部の数が2個であってもよい。
【0084】
(13)上記実施形態においては、チューブシール部の総数が4個である場合を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば3個であってもよいし、5個以上であってもよい。
【符号の説明】
【0085】
1 据置き型チューブシール装置
10 装置本体
20A〜20D チューブシール部
21A〜21D,22A〜22D 電極
23A〜23D カバー部材
24A シャフト部材
25A ソレノイド
26A バネ部材
40,45 検知部
41,46 トリガー部材
42,47 赤外線センサ
50 進退装置
52 モータ
54 進退機構
60 電源部
70 操作部
71 電源ボタン
72 モード切替ボタン
73 進退操作ボタン
75 第1群操作ボタン
76 第2群操作ボタン
77 右利き用シールボタン
78 左利き用シールボタン
80 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体(10)と、
前記装置本体(10)に設けられ、直線状に配列されたn個(但し、nは3以上の整数。)のチューブシール部(20A〜20D)と、
前記n個のチューブシール部におけるチューブシール動作を制御する制御部(80)とを備え、
前記n個のチューブシール部を、
前記装置本体の一方側面側に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第1群と、
前記装置本体における前記一方側面とは反対の他方側面側に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第2群と、
前記第1群に属する前記チューブシール部と前記第2群に属する前記チューブシール部との間に配置され、少なくとも1個の前記チューブシール部からなる第3群とに分類したとき、
前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)は、チューブをシール可能な進行位置とチューブをシールできない退避位置との間を進退可能に構成されており、
前記第1及び第2群に属する前記チューブシール部(20A,20C,20D)は、前記進行位置から前記退避位置への退避動作ができないように構成されていることを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項2】
請求項1に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)と前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)とは、互いに別個にチューブシール動作可能に構成されていることを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項3】
請求項2に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)のみのチューブシール動作を作動させるための第1群操作手段(75)と、
前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)のみのチューブシール動作を作動させるための第2群操作手段(76)とをさらに備え、
前記制御部(80)は、
前記第1群操作手段(75)の操作に基づいて、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)のチューブシール動作を制御する機能と、
前記第2群操作手段(76)の操作に基づいて、前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)のチューブシール動作を制御する機能とをさらに有することを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項4】
請求項3に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記第1群操作手段(75)は、前記第1群に属する前記チューブシール部(20A)の近傍位置に配置されており、
前記第2群操作手段(76)は、前記第2群に属する前記チューブシール部(20C,20D)の近傍位置に配置されていることを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記進行位置は、前記装置本体(10)外部であり、
前記退避位置は、前記装置本体(10)内部であることを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置と前記退避位置との間で移動させるための移動機構をさらに備え、
前記移動機構は、前記進行位置から前記退避位置に沿って延在するレール部材と、前記レール部材上を摺動可能に構成された摺動部材とを有し、
前記レール部材及び前記摺動部材のうちいずれか一方は前記装置本体(10)側に配設されており、他方は前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)に配設されていることを特徴とする据置き型チューブシール装置。
【請求項7】
請求項6に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記移動機構は、前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置又は前記退避位置で位置固定するロック機構をさらに有することを特徴とする据置き型チューブシール装置。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を前記進行位置と前記退避位置との間で移動させるための進退装置(50)と、
前記進退装置(50)を作動させるための進退操作手段(73)とをさらに備え、
前記進退装置(50)は、アクチュエータ(52)と、前記アクチュエータ(52)の駆動力によって前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)を進退方向に沿って移動させる進退機構(54)とを有し、
前記制御部(80)は、前記進退操作手段(73)の操作に基づいて、前記アクチュエータ(52)の駆動制御を行い前記第3群に属する前記チューブシール部(20B)の進退動作を制御する機能をさらに有することを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の据置き型チューブシール装置において、
前記nは4であり、
前記第1及び第2群のうちいずれか一方の群に属する前記チューブシール部の数は1個であり、他方の群に属する前記チューブシール部の数は2個であり、
前記第3群に属する前記チューブシール部の数は1個であることを特徴とする据置き型チューブシール装置(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−88321(P2011−88321A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−242492(P2009−242492)
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【出願人】(000200035)川澄化学工業株式会社 (103)
【Fターム(参考)】