説明

接着剤含浸基材を用いた部材接合工法と、それに使用される接合用部材と、部材接合構造

【課題】 接着剤直接接着工法では接合面の不陸、接合面の歪みや変形が原因で密着固定が困難、接着強度不足があった。充填式接着工法はシール施工作業、空気抜き作業が面倒であり、シールの一部に孔や隙間があると接着剤漏れがある。既設構造物の接合面の傾斜により接着剤が流れて均一厚に注入しにくく、一度の作業面積に限りがあり作業効率が悪かった。
【解決手段】 接合する部材間に接着剤含浸基材を挟んで部材同士を接合させることにより、全面接着ができ、接着強度が向上し靭性も発揮される部材接合工法にした。一方の部材の接合面に基材又は/及びバックアップ材を取付け、基材を接着剤含浸済み又は接着剤未含浸の接合用部材とした。前記部材接合工法により、部材同士が接着剤含浸基材を挟んで接合された部材接合構造とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は土木、建築等の各種分野で利用できる部材接合工法と、その工法に使用される接合用部材と、その工法で施工された部材接合構造に関し、例えば高架道路、高速道路、河川橋等における既設又は新設の橋梁床版、橋梁橋脚、道路面、ダムやトンネル等の大型構造物の躯体、ビルや家屋等の建築物の壁面、床面、天井面等の各種部材への補強材や被覆材等の接合が可能であり、より具体的には、鋼床版のデッキプレート上へのプレキャスト補強版の接合、ビル、マンション等の建築物の鋼材への補強材の接合、2枚以上の同質板や異質板を積層接合する積層合板の製作等に使用可能なものである。
【背景技術】
【0002】
既設構造物への補強部材の取付け方法としては、従来は、ボルトや溶接を用いる方法が一般的であった。しかし、前者はボルト加工による断面欠損、後者は入熱による材料劣化などの欠点がある。これら方法に変わる方法として接着剤を用いる方法があり、土木構造物においても接着剤による接着(接合)構造が広く施工されている。接着剤による施工例としては図7のように鋼構造物、コンクリート構造物等の既設構造物Aの上面に接着剤Bを塗布し、その上に補強部材Cを敷設して取付ける方法、図8のように既設構造物Aと補強部材Cの間にスペーサーDを置き、補強部材Cの周辺をシールしてから既設構造物Aと補強部材Cとの隙間の空気を抜きながらその隙間に接着剤を充填する方法がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の接着剤による接着は次のような課題があった。
(1)図7の接着方法では既設構造物Aの接合面に不陸(凹凸)があったり接合面の歪みや変形が大きい場合は、補強部材Cを既設構造物Aに密着させることが困難であり、未接着面が残り易く、接着強度の不足、接着強度の経時劣化、剥がれ等の一因となることがあった。
(2)図8の接着方法ではシール作業や空気抜き作業が必要になり、シールしても一部に孔や隙間があると接着剤が漏れるためそれらを埋める作業が必要になり接着作業が面倒であった。また、接着剤の使用量が多くなるとか、使用量が多くなると接着剤が硬化して接着強度が出るまでに時間がかかるので作業性が悪いといった課題もあった。
(3)図7、8のいずれの場合も、既設構造物Aの床面(接合面)が傾斜していると、接着剤が傾斜に沿って流れるため接着剤を均一厚にしにくいとか、一度の作業面積が広いと接着剤の流れが多くなるため一度の施行可能面積に限りがあり作業効率が悪かった。
(4)壁面のような縦向き面(立ち向き面)や天井面のような下向き面に接着する場合は接着剤が流れたり、接着剤の塗布厚が不均一になったりして作業しにくく、作業が面倒で多くの労力を必要とする割には良好な接着が難しかった。
【0004】
本発明は金属製部材同士、コンクリート製部材同士、木材製部材同士、金属製部材とコンクリート製部材、金属製部材と木材製部材、コンクリート製部材と木材製部材といった各種材質同士の接合が可能であり、また、平面部材同士の接着のみならず、各種形状、構造、サイズの部材、平面部材と立体部材の接着、立体部材同士の接着等に利用でき、しかも、前記各種課題を解決できるのみならず、適切な含浸材料を選択することで部材同士を接着剤で直接接着する場合よりも優れた接着効果、例えば接着強度や靭性の向上等を実現可能なものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の部材接合工法は請求項1記載のように、部材同士を接着剤で接着する部材接合工法において、接合する部材間に接着剤含浸基材を挟んで部材同士を接合させる工法である。この場合、請求項2記載のように、接合する部材のうち一方の部材に接着剤含浸済基材又は接着剤未含浸基材を重ね、接着剤含浸済基材の場合はその基材に他方の部材を重ねて、接着剤未含浸基材の場合はそれに接着剤を含浸させてからその基材に他方の部材を重ねて、又は、接着剤を含浸させずにそれに他方の部材を重ねてからその未含浸基材に接着剤を含浸させて両部材を接合させることができる。また、請求項3記載のように、部材同士を接着剤で接合する部材接合工法において、接合する部材のうち一方の部材として片面に接着剤含浸基材又は接着剤未含浸基材を備えた基材一体型部材を使用し、接着剤含浸基材の場合はその基材に他方の部材を重ねて、接着剤未含浸基材の場合はそれに接着剤を含浸させてからその基材に他方の部材を重ねて、又は、接着剤を含浸させずにそれに他方の部材を重ねてからその未含浸基材に接着剤を含浸させて両部材を接合させることができる。
【0006】
本発明の接合用部材は、請求項4記載のように、部材同士を接着剤で接合する部材接合工法に使用される部材であり、一方の部材の接合面に基材又は/及びバックアップ材を取付け、基材を接着剤含浸済み又は接着剤未含浸としたものである。
【0007】
本発明の部材接合構造は、請求項5記載のように、部材同士が接着剤含浸基材を挟んで接合されたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1〜3記載の部材接合工法は次のような効果がある。
(1)接着剤を基材に含浸させて用いるので、従来の接着剤注入工法を用いることなく部材間に厚膜の接着層を形成することが可能となり、部材の接着面に不陸、歪み、変形等があっても基材の変形により部材の接合面の密着が確保され、未接着部のない全面接着が可能となり、接着強度、耐用年数が向上し、剥がれにくくなる。
(2)接着剤を基材に含浸させて用いるので、壁面のような縦向き面とか、天井面のような下向き面に部材を接着する場合であっても、接着材の流れ出しや垂れ落ち等がないため接着作業が容易になり、一度に施工できる作業面積を広くすることもでき、接着剤の使用量が少なくてすむため、短時間での施工が可能になる。このため通行止めにして行われる夜間の道路補修工事などに特に適する。
(3)接着剤含浸基材が補強材の機能をも有するため、接着剤と基材を適切に選定することにより部材間の接着層に優れた強度、靱性を付加することができる。
(4)流出による接着剤の無駄がないため、接着剤量の減量化が可能となり、コスト低減に役立つ。
【0009】
本発明の請求項3記載の部材接合工法は、部材の接合面に接着剤含浸基材又は接着剤未含浸基材を備えた基材一体型部材を使用するため、前記効果の他に、現場での基材の採寸、切断、敷設、位置合わせ等をする必要がなく施工が容易になるという効果もある。
【0010】
本発明の請求項4記載の接合用部材は、部材の接合面に基材又は/及びバックアップ材が取付けられているため、基材又は/及びバックアップ材を現場施工する必要がなく、部材接着作業が容易になる。特に、部材が道路床版のデッキプレート上に接着するプレキャスト版の場合には、使用前に予め量産しておくことができるため、現場に搬入してそのままデッキプレート上に敷設して作業することができ、作業能率が向上し、工期の短縮に役立つ。
【0011】
本発明の請求項5記載の部材接合構造は次のような効果がある。
(1)二つの部材が接着剤含浸基材を挟んで接着されているので接合面に不陸、歪み、変形等があっても全面密着が確保され、接合強度の優れた接合構造である。
(2)接着剤含浸基材が接着機能のみならず、補強材としても機能するため部材間の接着強度が向上し、靱性があり、耐震性にも優れた接合構造である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(部材接合工法の実施形態1)
本発明の部材接合工法の第1の実施形態として図1、2に示すものは、基材を現場で敷設して接着剤を含浸させる接着層現場施工型の場合であり、平面状の部材1の接合面2の上に面状の基材4を敷設し、その基材4に接着剤を含浸させてから、基材4の上に他方の部材5を重ねて両部材を接着するか、その基材4の上に他方の部材5を重ねてから、基材4に接着剤を含浸させて、両部材1、5を接着剤含浸済みの基材4を挟んで接着するようにした工法である。
【0013】
基材4には接着剤が浸透、浸潤、拡散、保持等(以下、これらをまとめて「含浸」という。)され易いものが適し、例えばスポンジ、不織布、織物、グラスウール、スチールウール、炭素繊維、樹脂系繊維等を使用することができる。基材4は面状、網状、多数の孔が開口された開口板状、棒状、チップ状といった各種形状、構造とすることができる。基材4の形状は敷設する部材1或いは重ねる部材5の形状と同じであっても異なるものであってもよい。面状、網状、開口板状の基材4の場合はそれを一方の部材1の上に敷設し、棒状の場合は複数本を一方の部材1の接合面2上に間隔を開けて配置し、チップ状の場合は一方の部材1の接合面2の全面に分散させることができる。基材4が面状、網状、開口板状の場合はその形状、寸法を接着する部材1、5の形状、寸法と同じかそれよりも小さくして基材4に含浸された接着剤が基材4の上に重ねた他方の部材5で押されても両部材1、5の外に流出しないようにするか流出しても僅かとなるようにするのが好ましい。基材4は単一材質製であっても異なる材質のものを2層以上積層した構造であってもよく、いずれの場合も接着剤の含浸性に優れたものが好ましい。積層構造の基材4の場合はその積層材の材質を、部材の接着に適したものにして接着強度を高めるのが望ましい。基材4の厚さはそれを敷設する部材1、重ねる部材5の接合面2の不陸、歪み、変形等によっても異なるが接着剤が十分に含浸できる厚さ、例えば数mm〜数cm程度が適する。
【0014】
基材4に含浸させる接着剤は基材4及び部材1、5との接着性に優れたものが好ましく、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤といった樹脂系接着剤、セメント系接着剤(例えば、SBRモルタル)、新たに開発される接着剤等を使用することができる。
【0015】
基材4への接着剤含浸方法は種々あり、例えば、基材4への接着剤の塗布、吹き付け、接着剤内への基材4の漬け込み等の方法がある。
【0016】
接着剤の硬化方法も種々あり、例えば、接着剤本剤と硬化剤の2種を混合させる方法、接着剤本剤を含浸させた基材4に硬化剤を吹き付ける方法、加熱硬化方法、自然硬化方法等がある。
【0017】
(部材接合工法の実施形態2)
本発明の部材接合工法の第2の実施形態として図3(a)に示すものは実施形態1(図2)と同じ接着層現場施工型の場合であるが、実施形態1と異なるのは、一方の部材1の四隅の内側寄り位置にスペーサー6を配置しておき、そのスペーサー6の上に基材4を敷設し、その上に他方の部材5を重ねたことである。この場合も、基材4への接着剤の含浸は他方の部材5を重ねる前後のいずれに行うこともできる。スペーサー6は接着層の厚さを確保するためのものであり、基材4よりも硬めであって多少弾性のある材質、例えば、クロロプレンゴム等で角型ブロック状に成形されており、その厚さは基材4の厚さにもよるが、基材4の厚さと同じかそれよりもやや薄い程度、具体的には基材4の厚さが5mm〜30mmの場合に5mm〜25mm程度が適する。スペーサー6は部材1に固定せずに載せておくだけでもよく、仮止めしておくこともできる。
【0018】
図3(b)に示すものは部材1の上に重ねる基材4のスペーサー6当接箇所に基材4の底面から上方途中まで開口する切除部3を設けて、その基材4をスペーサー6の上から部材1の上に重ねたときに、切除部3がスペーサー6の外周に被さるようにしてある。切除部3は図3(c)に示すように基材4のスペーサー6当接箇所を上下に貫通させてもよい。スペーサー6の形状は例えば細長棒状、円盤状等といった他の形状にすることもでき、配置位置も図3に示した以外の位置であってもよい。スペーサー6は鋼線、樹脂パイプ等の任意の材質、形状、構造とすることができる。鋼線の場合は3本を三脚状に組んで下の部材1の接合面2の上に立て、その上から基材4を被せて鋼線が基材4に刺さるようにすることもできる。
【0019】
スペーサー6を使用する場合は、その厚さを調節することにより、例えば、道路床版のデッキプレート上に多数枚の補強版を配置する場合に、隣り合う補強版の高さを揃えることができるという利点がある。
【0020】
(部材接合工法の実施形態3)
本発明の部材接合工法の第3の実施形態として図4に示すものは、部材5としてその接合面に予め基材4を取付けてある基材一体型部材を使用する工法であり、部材1の上に部材5を重ねる前或いは重ねた後に基材4に接着剤を含浸させて、接着剤含浸基材4を挟んで部材5を部材1に接着させる工法である。この場合の基材4、接着剤は実施形態1の場合と同様である。
【0021】
(部材接合工法の実施形態4)
本発明の部材接合工法の第4の実施形態として図5に示す工法は、部材5としてその接合面に予め基材4を取付けてある基材一体型部材を使用する工法であることにおいて図4(実施形態3)の場合と同様である、異なるのは部材1の接合面2にスペーサー6を配置し、その上から基材4が取付けられている基材一体型の部材5を重ねることである。この場合、基材4のうちスペーサー6が当たる箇所に切除部3を設けておくと基材4がイチギ召され安定する。
【0022】
(部材接合工法の実施形態5)
本発明の部材接合工法の第5の実施形態として図6(a)〜(c)に示す工法は、一方の部材1の外周縁に方形リング状のバックアップ材(シール材)7を接着固定しておき、その上から基材一体型の部材5(例えば図5の基材一体型の部材5)を重ね、その基材4に接着剤を含浸させて基材一体型の部材5を前記部材1に接着する工法である。図6(a)〜(c)のようにバックアップ材7を使用する場合は、バックアップ材7の上に基材4のみを重ね、その基材4の上に基材なしの部材5を重ね、その基材4に接着剤を含浸させて基材なしの部材5を前記部材1に接着することもできる。これらいずれの場合も基材4の外形をバックアップ材7の内側に緊密に収容できる大きさのサイズにしておくと基材4が安定する。バックアップ材7は基材4に含浸される接着剤が部材1の外に漏れるのを防止するための漏れ止め用であり、漏れ止めの面からは基材4よりも接着剤の含浸しにくい材質製或いは接着剤が全く含浸しない材質製とするのが好ましい。
【0023】
図6の実施形態の場合は基材4に含浸される接着剤へ空気が混入すると空気がバックアップ材7で囲まれて外に逃げ出すことができず基材4内に残留して未接着部発生原因となるため、空気が混入しないように工夫する必要がある。そのためには、例えば、バックアップ材7の一部に空気抜き孔を設けるなどすることができる。バックアップ材7の幅、厚さ等は部材1、5のサイズにもよるが、例えば、幅は10mm程度とすることができる。
【0024】
(部材接合工法の実施形態6)
実施形態1〜5はいずれも平面状の部材5を平面状の下の部材1の上に重ねる場合であるが、本発明では立体構造の部材の接着にも、建造物の壁面のような縦面(垂直面)に横から重ねて接着することも、天井面にその下から重ねて接着することもできる。
【0025】
(部材接合工法の実施形態7)
本発明の一実施形態として道路の既設鋼床版に補強材を接着する場合は、既設鋼床版のアスファルト舗装を予め撤去しておき、その既設鋼床版のデッキプレート(図1の下の部材1に相当)の上面(接合面)を研磨し、その接合面に基材4を配置し、その上からプレキャスト補強版(図1の上の部材5に相当)を重ね、前記基材4に接着剤を含浸させてデッキプレートの上にプレキャスト補強版を接着固定する。プレキャスト補強版には鋼板製の板の上にコンクリート(例えば、SFRC)製の板が積層固定されているものを使用することができる。この場合、鋼板製の板の裏面に基材4を張り付けた基材一体型プレキャスト補強版を用意しておき、それを図4或いは図5のようにして使用することができる。
【0026】
(接合用部材の実施形態1)
本発明の接合用部材の実施形態の一例を図4に基づいて説明する。この接合用部材は一方の部材5の片面全面に基材4を接着剤、両面テープなどの任意の固定手段で仮止め或いは本止めして取付けてある。部材1、5、基材4の形状、材質、厚さ等は前記した本発明の部材接合工法の実施形態1〜5で説明したものと同じもの、或いは異なるものとすることができる。基材4は部材5の片面全面ではなく、数箇所に部分的に取付けることもできる。図5のように、一方の部材1にスペーサー6を取付ける場合は、基材4のうちスペーサー6に当たる部分に切除部3を設けて、基材4をスペーサー6の上からその部材1に重ねたときに、図3(b)のように切除部3がスペーサー6の外周に被さるようにするのがよい。
【0027】
(接合用部材の実施形態2)
本発明の接合用部材の他の実施形態を図6(a)〜(c)に基づいて説明する。この接合用部材は一方の部材5の片面周縁部にバックアップ材(シール材)7を接着剤、両面テープなどの任意の固定手段で仮止め或いは本止めして取付けたものである。バックアップ材7の形状、材質、厚さ等は前記した本発明の部材接合工法の実施形態5で説明したものと同じもの、或いは異なるものとすることができる。バックアップ材7の一部には空気抜き孔を開口しておくこともできる。
【0028】
(部材接合構造の実施形態1)
本発明の部材接合構造の実施形態の一例を図1に基づいて説明する。この部材接合構造は二つの板状の部材1、5間にシート状或いは板状の基材4を挟み、基材4に含浸されている接着剤で両部材1、5を接着させたものである。この部材接合構造は前記した本発明の部材接合工法のいずれの工法で施工することもできる。この場合の部材5、基材4の形状、材質、厚さ等も本発明の前記部材接合工法で説明したものと同じもの、或いは異なるものとすることができる。基材4は部材5の片面全面ではなく、数箇所に部分的に配置することもできる。部材1、5は平面板状のものに限らず立体的なものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の部材接合工法とその工法で施工された部材接合構造の一例を示す説明図。
【図2】本発明の部材接合工法の第1の例を示す説明図。
【図3】(a)は本発明の部材接合工法の第2の例を示す説明図、(b)は基材のスペーサー当接部分を下から上方途中まで切欠いた場合の断面図、(c)は基材のスペーサー当接部分を上下に貫通させた場合の断面図。
【図4】本発明の部材接合工法の第3の例を示す説明図。
【図5】本発明の部材接合工法の第4の例を示す説明図。
【図6】(a)は本発明の部材接合工法の第5の例を示す平面図、(b)は(a)の正面図、(c)は(a)の側面図。
【図7】従来の部材接合工法の一例の説明図。
【図8】従来の部材接合工法の他例の説明図。
【符号の説明】
【0030】
1 一方の部材
2 部材の接合面
3 切除部
4 基材
5 他方の部材
6 スペーサー
7 バックアップ材(シール材)
A 既設構造物
B 接着剤
C 補強部材
D スペーサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部材同士を接着剤で接着する部材接合工法において、接合する部材間に接着剤含浸基材を挟んで部材同士を接合させることを特徴とする部材接合工法。
【請求項2】
部材同士を接着剤で接合する部材接合工法において、接合する部材のうち一方の部材に接着剤含浸済基材又は接着剤未含浸基材を重ね、接着剤含浸済基材の場合はその基材に他方の部材を重ねて、接着剤未含浸基材の場合はそれに接着剤を含浸させてからその基材に他方の部材を重ねて、又は、接着剤を含浸させずにそれに他方の部材を重ねてからその未含浸基材に接着剤を含浸させて両部材を接合させることを特徴とする部材接合工法。
【請求項3】
部材同士を接着剤で接合する部材接合工法において、接合する部材のうち一方の部材として片面に接着剤含浸基材又は接着剤未含浸基材を備えた基材一体型部材を使用し、接着剤含浸基材の場合はその基材に他方の部材を重ねて、接着剤未含浸基材の場合はそれに接着剤を含浸させてからその基材に他方の部材を重ねて、又は、接着剤を含浸させずにそれに他方の部材を重ねてからその未含浸基材に接着剤を含浸させて両部材を接合させることを特徴とする部材接合工法。
【請求項4】
部材同士を接着剤で接合する部材接合工法に使用される部材であり、一方の部材の接合面に基材又は/及びバックアップ材を取付け、基材を接着剤含浸済み又は接着剤未含浸としたことを特徴とする接合用部材。
【請求項5】
部材同士が接着剤含浸基材を挟んで接合されたことを特徴とする部材接合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−69269(P2008−69269A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249212(P2006−249212)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000140384)株式会社横河ブリッジホールディングス (29)
【出願人】(592173135)横河工事株式会社 (20)
【Fターム(参考)】