説明

描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器

【課題】液状材料の給液流路の長さを従来より短縮することができる描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の描画装置1は、液状材料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドキャリッジ3と、ワーク10Aを保持するステージ4とを相対的に移動させ、液滴吐出ヘッドから液状材料の液滴を吐出することにより、ワーク10A上に描画する描画装置であって、ヘッドキャリッジ3を移動させるキャリッジ移動機構5と、液状材料を貯留する貯液部71と、貯液部71と液滴吐出ヘッドとを接続し、貯液部71内の液状材料を液滴吐出ヘッドに供給する給液流路81とを備える。貯液部71は、ヘッドキャリッジ3が移動する空間の上方の空間であって、平面視でヘッドキャリッジ3の可動範囲の中央付近に設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば液晶表示装置のカラーフィルタのフィルタ層を形成したり、有機エレクトロルミネッセンス表示装置の発光層を形成したりする方法として、インクジェット描画装置を用いてワーク上に液状材料の液滴を吐出し、ワーク上に付与された液状材料を固化させてフィルタ層や発光層等の成膜部を形成する方法が知られている。
従来、このようなインクジェット描画装置では、液滴吐出ヘッドに供給する液状材料の圧力が負圧でなければならないので、液状材料を貯留するタンク(貯液部)は、液滴吐出ヘッドより低い位置に設置する必要がある(例えば、特許文献1参照)。したがって、液滴吐出ヘッドが移動したり、ワークを保持するステージが移動したりしても、これらとタンクが干渉しないよう、タンクは、液滴吐出ヘッドおよびステージの移動範囲外に設置されている。このため、タンク内の液状材料を液滴吐出ヘッドに供給するチューブ(給液流路)の長さが長大になっている。
このように、従来の描画装置では、液状材料の流路が極めて長いことが原因となり、液状材料を初期充填する際の作業性が悪いという問題や、液状材料を他種のものに交換する場合などに長大な流路内の液状材料が無駄になるので液状材料の消費量が多いという問題がある。
【0003】
【特許文献1】特開2002−248794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、液状材料の給液流路の長さを従来より短縮することができる描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の描画装置は、液状材料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドキャリッジと、ワークを保持するステージとを相対的に移動させ、前記液滴吐出ヘッドから液状材料の液滴を吐出することにより、前記ワーク上に描画する描画装置であって、
前記ヘッドキャリッジを移動させるキャリッジ移動機構と、
液状材料を貯留する貯液部と、
前記貯液部と前記液滴吐出ヘッドとを接続し、前記貯液部内の液状材料を前記液滴吐出ヘッドに供給する給液流路とを備え、
前記貯液部は、前記ヘッドキャリッジが移動する空間の上方の空間であって、平面視で前記ヘッドキャリッジの可動範囲の中央付近に設置されていることを特徴とする。
【0006】
このような描画装置によれば、液状材料の給液流路の長さを従来より短縮することができ、その結果、次のような利点がある。
第一に、給液流路での流路抵抗(圧力損失)が少ないので、液状材料を貯液部から液滴吐出ヘッドへ安定的に供給することができ、よって、正確かつ安定した描画動作を行うことができる。
第二に、液状材料を初期充填する際の作業性に優れる。
第三に、液状材料の初期充填量が少なくて済むので、液状材料の消費量を節約することができる。また、描画装置に充填された液状材料を他種のものに交換する場合には、給液流路内に残った液状材料が無駄になるが、その無駄になる量も少なくて済む。
【0007】
本発明の描画装置では、前記給液流路の途中に、前記液滴吐出ヘッドに供給される液状材料の圧力がほぼ一定の負圧となるように調整する圧力調整弁を有することが好ましい。
これにより、液滴吐出ヘッドに供給される液状材料の圧力を常に適正なレベルの負圧に保つことができる。よって、液滴吐出ヘッドから液滴を常に安定して正確に吐出することができる。また、液滴吐出ヘッドよりも高い位置に貯液部を配置することを、簡単な構成で実現することができる。
【0008】
本発明の描画装置では、前記圧力調整弁は、前記ヘッドキャリッジに搭載されていることが好ましい。
これにより、圧力調整弁を液滴吐出ヘッドに近い位置に配置することができるので、液滴吐出ヘッドに供給される液状材料の圧力をより正確に制御することができる。
本発明の描画装置では、前記圧力調整弁は、前記貯液部に連通する一次室と、前記液滴吐出ヘッドに連通する二次室と、一方の面が前記二次室に面し他方の面が外気に面するように設置されたダイヤフラムと、前記一次室と前記二次室とを連通する連通路と、前記ダイヤフラムの変位に伴って前記連通路を開閉する弁体とを有することが好ましい。
これにより、比較的簡単な構造の圧力調整弁で、高精度な圧力調整機能が得られる。
【0009】
本発明の描画装置では、前記貯液部は、可撓性を有するバッグ状をなしていることが好ましい。
これにより、液状材料の脱気状態を確実に保持することができる。
本発明の描画装置では、前記キャリッジ移動機構は、前記ヘッドキャリッジを水平な1次元方向に移動させるものであり、
前記ステージを前記ヘッドキャリッジの移動方向に対し垂直であって水平な方向に移動させるステージ移動機構をさらに備えることが好ましい。
これにより、ヘッドキャリッジとステージとの相対移動機構を、キャリッジ移動機構とステージ移動機構とに分散することができるので、全体の構造を比較的簡単にすることができるとともに、ヘッドキャリッジおよびステージの移動制御が容易となり、高精度な描画を行うことができる。
【0010】
本発明の電気光学装置の製造方法は、本発明の描画装置を用いてワーク上に描画を行い、該ワーク上に前記液状材料による成膜部を形成する工程を有することを特徴とする。
これにより、上述したような描画装置を用いて電気光学装置の製造が行われるため、高精度かつ高効率な製造が可能となる。なお、電気光学装置(デバイス)としては、液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置またはSED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置の製造方法により製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする。
これにより、高精度かつ高効率に製造された電気光学装置を搭載することにより高性能かつ低コストな電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1、図2および図3は、それぞれ、本発明の描画装置の実施形態を示す斜視図、平面図および側面図である。
これらの図に示す描画装置1は、カラーフィルタ基板10を製造するためのワーク10Aに対し、フィルタ層を形成するための液状材料111を液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)2のノズル21から液滴として吐出し、描画を行うものである。
【0012】
ここで、本発明において「液状材料」とは、電気光学装置における成膜部を形成するための材料を含み、液滴吐出ヘッド2のノズル21から吐出可能な粘度を有する材料をいう。この場合、材料が水性であると油性であるとを問わない。また、ノズル21から吐出可能な流動性(粘度)を備えていれば十分で、固体物質が分散していても全体として流動体であればよい。
また、本実施形態における液状材料111は、カラーフィルタ基板10の色要素のフィルタ層を形成するための顔料が有機溶剤中に溶解または分散してなる有機溶剤インクである。
【0013】
図1ないし図3に示すように、描画装置1は、ヘッドキャリッジ3と、ヘッドキャリッジ3を移動させるキャリッジ移動機構5と、平板状のワーク10Aを保持するステージ4と、ステージ4を移動させるステージ移動機構6と、貯液部搭載部7とを備えている。
ヘッドキャリッジ3には、液滴吐出ヘッド2が複数個搭載されている。液滴吐出ヘッド2については、後述する。
【0014】
ヘッドキャリッジ3は、キャリッジ移動機構5の作動により、水平な1次元方向(図1および図2中の左右方向)に移動する。キャリッジ移動機構5は、例えば、リニアモータや、送りねじ等を利用した構成とすることができる。
キャリッジ移動機構5の両端部は、支柱11に支持されている。これにより、キャリッジ移動機構5は、ステージ4が移動する空間を跨ぐように配置されている。
【0015】
ステージ4は、水平な平面を有しており、その平面上にワーク10Aを固定または保持できるように構成されている。
ステージ4は、ステージ移動機構6の作動により、ヘッドキャリッジ3の移動方向に対し垂直であって、かつ水平な方向に移動する。ステージ移動機構6は、例えば、リニアモータや、送りねじ等を利用した構成とすることができる。
このような描画装置1では、キャリッジ移動機構5およびステージ移動機構6の作動の組み合わせにより、ステージ4上に保持されたワーク10Aに対しヘッドキャリッジ3を2次元方向に相対的に移動させることができ、これにより、ワーク10Aの全面に対し描画を行うことができる。
【0016】
貯液部搭載部7には、液状材料111を貯留した貯液部71が搭載されている。貯液部71は、ヘッドキャリッジ3に搭載された液滴吐出ヘッド2と同数設けられている。貯液部搭載部7は、支柱72を介して、描画装置1が設置された部屋の天井73に固定されている(図3参照)。
各貯液部71と各液滴吐出ヘッド2とは、個別の給液流路81により接続されている。これらの給液流路81を構成するチューブは、一つにまとめられてチューブ束8を構成し、このチューブ束8が貯液部搭載部7とヘッドキャリッジ3との間に掛け渡されている。チューブ束8の長さは、ヘッドキャリッジ3の移動を許容するのに十分な長さとされている。
【0017】
このように、描画装置1では、貯液部71をヘッドキャリッジ3に搭載せず、別個の場所に固定的に設置したことにより、ヘッドキャリッジ3の重量が軽減されるので、ヘッドキャリッジ3が移動したときの慣性が小さくなり、ヘッドキャリッジ3の位置精度を高精度に制御することができる。よって、正確な描画を行うことができる。さらに、キャリッジ移動機構5の負担が小さいので、キャリッジ移動機構5のコスト削減が図れる。
また、ヘッドキャリッジ3の構造を簡素化することができるので、ヘッド交換等のメンテナンス性の向上が図れる。
【0018】
図1および図3に示すように、貯液部71を搭載した貯液部搭載部7は、ヘッドキャリッジ3が移動する空間の上方の空間に設置されている。さらに、貯液部71を搭載した貯液部搭載部7は、図2に示す平面視で、ヘッドキャリッジ3の可動範囲(可動領域)のほぼ中央に配置されている。
貯液部71を上記のような位置に配置したことにより、描画装置1では、貯液部71を移動しないように設置する場合としては、給液流路81(チューブ束8)の長さを最短にすることができる。
【0019】
よって、描画装置1では、給液流路81の長さを従来よりも短縮することができる。これにより、次のような利点がある。
第一に、給液流路81での流路抵抗(圧力損失)が少ないので、液状材料111を貯液部71から液滴吐出ヘッド2へ安定的に供給することができ、よって、正確かつ安定した描画動作を行うことができる。
第二に、液状材料111を初期充填する際の作業性に優れる。
第三に、液状材料111の初期充填量が少なくて済むので、液状材料111の消費量を節約することができる。また、描画装置1に充填された液状材料111を他種のものに交換する場合には、給液流路81内に残った液状材料111が無駄になるが、その無駄になる量も少なくて済む。
【0020】
図4は、液滴吐出ヘッド2を底面側から見た斜視図である。
図4に示すように、液滴吐出ヘッド2のノズル面22には、多数のノズル(ノズル孔)21が形成されている。図示の構成では、これらのノズル21は、等間隔に直線的に並んだノズル列をなし、このノズル列が2列並んで形成されている。
このような液滴吐出ヘッド2は、公知のインクジェットヘッドで構成されている。すなわち、液滴吐出ヘッド2は、各ノズル21毎に、ノズル21に連通するキャビティと、該キャビティ内の液状材料111の圧力を変化させるアクチュエータとを有しており、該アクチュエータの駆動により、各ノズル21から液状材料111の液滴を吐出する。液滴吐出ヘッド2としては、圧電アクチュエータを用いるものでも、静電アクチュエータを用いるタイプものでもよく、あるいは、キャビティ内の液状材料111に膜沸騰を生じさせるヒータをアクチュエータとして用いるものでもよい。
【0021】
図5は、ヘッドキャリッジ3および貯液部搭載部7の構成を示す側面図である。
図5に示すように、ヘッドキャリッジ3に搭載された各液滴吐出ヘッド2と、貯液部搭載部7に搭載された各貯液部71とは、個別の給液流路81により接続されている。貯液部71内の液状材料111は、給液流路81を通って、対応する液滴吐出ヘッド2に供給される。
【0022】
本実施形態における貯液部71は、可撓性を有するバッグ状をなしている。この貯液部71は、ガスバリア層および水分不透過層を含む積層体からなるシート材の周囲を融着してバッグ状(袋状)に形成したものである。なお、給液流路81を構成するチューブも、同様にガスバリア性および水分不透過性を有する素材で構成されている。
このような貯液部71内には、脱気処理を施すことにより溶存酸素等が除去された液状材料111が真空充填されている。これにより、液状材料111に気泡が生じるのを確実に防止することができ、液滴吐出ヘッド2のノズル21から正確かつ確実に液滴を吐出することができる。
【0023】
給液流路81の途中には、液滴吐出ヘッド2に供給される液状材料111の圧力がほぼ一定の負圧となるように調整する圧力調整弁9が設けられている。すなわち、圧力調整弁9は、液滴吐出ヘッド2および貯液部71と同数設けられている。これらの圧力調整弁9は、ヘッドキャリッジ3に搭載されている。
図6は、圧力調整弁9の断面図である。図6に示すように、圧力調整弁9は、一次室91と、二次室92と、ダイヤフラム93と、一次室91と二次室92とを連通する連通路94と、連通路94を開閉する弁体95とを有している。
【0024】
一次室91に連通して設けられた流入口96には、貯液部71からの給液流路81が接続されている。すなわち、一次室91は、貯液部71に連通しており、貯液部71から供給された液状材料111は、まず一次室91に流入する。
二次室92に連通して設けられた流出口97には、液滴吐出ヘッド2へ向かう給液流路81が接続されている。すなわち、二次室92は、液滴吐出ヘッド2内に連通しており、二次室92内の液状材料111が液滴吐出ヘッド2へ供給される。
【0025】
ダイヤフラム93は、その一方の面が二次室92に面し、他方の面が外気に面するように設置されている。このダイヤフラム93は、可撓性を有する樹脂フィルムで構成されたダイヤフラム本体931と、ダイヤフラム本体931の内面の中央部に固定された受圧板932とで構成されている。
二次室92内には、受圧板932を外側に向かって押圧する受圧板付勢ばね98が設置されている。
【0026】
弁体95は、円板状のフランジ部951と、フランジ部95の中央から突出し連通路94内を挿通する軸部952と、軸部952の根元部の周囲に設置されたパッキン953とで構成されている。
一次室91内には、フランジ部951を連通路94側に向かって押圧する弁体付勢ばね99が設置されている。常時は、この弁体付勢ばね99の付勢力により、パッキン953が連通路94の一次室91側の開口部に押し付けられて、連通路94を閉鎖する。
【0027】
このような圧力調整弁9では、受圧板付勢ばね98がダイヤフラム93を外側に向かって付勢することにより、二次室92内は、負圧に保たれ、これにより、液滴吐出ヘッド2に供給される液状材料111の圧力も負圧に保たれる。
受圧板付勢ばね98のばね定数は、液滴吐出ヘッド2内の負圧が適正レベルとなるような値に設定されている。
【0028】
液滴吐出ヘッド2が液滴を吐出することによって二次室92内の液状材料111が消費され、二次室92内の圧力が適正レベルより低下すると、ダイヤフラム93が大気圧に押されて内側に変形(変位)する。ダイヤフラム93が内側に変形すると、受圧板932が弁体95の軸部952の先端を押圧して弁体95が開弁方向に移動する。弁体95が開弁すると、一次室91内の液状材料111が連通路94を通って二次室92に流入する。液状材料111が二次室92に流入するに従い、二次室92内の負圧が適正レベルまで回復すると、ダイヤフラム93が元の位置に戻り、弁体95が閉弁方向へ移動して、連通路94が封鎖される。
【0029】
描画装置1では、上記のような圧力調整弁9の作動により、液滴吐出ヘッド2に供給される液状材料111の圧力を常に適正なレベルの負圧に保つことができる。よって、液滴吐出ヘッド2から液滴を常に安定して正確に吐出することができる。
また、圧力調整弁9を設けたことにより、液滴吐出ヘッド2よりも高い位置に貯液部71を設置することが可能となる。
【0030】
図7は、図1ないし図3に示す描画装置1の電気的回路構成を示すブロック図である。
図7に示すように、描画装置1は、液滴吐出ヘッド2、キャリッジ移動機構5およびステージ移動機構6の作動を制御する制御手段13を有している。制御手段13は、入力バッファメモリ131と、記憶手段132と、処理部133と、走査駆動部134と、ヘッド駆動部135と、キャリッジ位置検出手段136と、ステージ位置検出手段137とを備えている。
【0031】
入力バッファメモリ131と処理部133とは相互に通信可能に接続されている。処理部133と記憶手段132とは、相互に通信可能に接続されている。処理部133と走査駆動部134とは相互に通信可能に接続されている。処理部133とヘッド駆動部135とは相互に通信可能に接続されている。また、走査駆動部134は、キャリッジ移動機構5およびステージ移動機構6と相互に通信可能に接続されている。同様にヘッド駆動部135は、複数の液滴吐出ヘッド2のそれぞれと相互に通信可能に接続されている。
【0032】
入力バッファメモリ131は、外部情報処理装置から、液状材料111の液滴を吐出する位置に関するデータ、すなわち描画パターンデータを受け取る。入力バッファメモリ131は、この描画パターンデータを処理部133に供給し、処理部133は、描画パターンデータを記憶手段132に格納する。記憶手段132は、RAM、磁気記録媒体、光磁気記録媒体等で構成される。
【0033】
キャリッジ位置検出手段136は、ヘッドキャリッジ3の位置(移動距離)を検出し、その検出信号を処理部133へ入力する。ステージ位置検出手段137は、ステージ4、すなわちワーク10Aの位置(移動距離)を検出し、その検出信号を処理部133へ入力する。キャリッジ位置検出手段136、ステージ位置検出手段137は、例えばリニアエンコーダ、レーザー測長器等で構成される。
【0034】
処理部133は、キャリッジ位置検出手段136およびステージ位置検出手段137の検出信号に基づき、走査駆動部134を介して、キャリッジ移動機構5およびステージ移動機構6の作動を制御(クローズドループ制御)し、ヘッドキャリッジ3の位置と、ワーク10Aの位置とを制御する。
さらに、処理部133は、ステージ移動機構6の作動を制御することにより、ステージ4すなわちワーク10Aの移動速度を制御する。
【0035】
また、処理部133は、前記描画パターンデータに基づいて、吐出タイミング毎のノズル21のオン・オフを指定する選択信号をヘッド駆動部135へ与える。ヘッド駆動部135は、この選択信号に基づいて、液状材料111の吐出に必要な吐出信号を液滴吐出ヘッド2に与える。この結果、液滴吐出ヘッド2における対応するノズル21から、液状材料111が液滴として吐出される。
制御手段13は、CPU、ROM、RAMを含んだコンピュータであってもよい。この場合には、制御手段13の上記機能は、コンピュータによって実行されるソフトウェアプログラムによって実現される。もちろん、制御手段13は、専用の回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。
【0036】
次に、上述したような描画装置1を用いてカラーフィルタ基板10を製造する方法ついて、詳細に説明する。
図8は、カラーフィルタ基板10の製造方法を示す断面図である。図8に示すように、ワーク10Aは、光透過性を有する支持基板12と、支持基板12上に形成されたブラックマトリクス14と、ブラックマトリクス14上に形成されたバンク16とを含む。ブラックマトリクス14は、遮光性を有する材料で形成されている。
【0037】
そして、ブラックマトリクス14とブラックマトリクス14上のバンク16とは、支持基板12上にマトリクス状の複数の光透過部分、すなわちマトリクス状の複数の色要素(吐出領域)18R、18G、18Bが規定されるように位置している。すなわち、支持基板12、ブラックマトリクス14およびバンク16によって、色要素18R、18G、18Bが区画形成されている。色要素18Rは、赤の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FRが形成されるべき領域であり、色要素18Gは、緑の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FGが形成されるべき領域であり、色要素18Bは、青の波長域の光線のみを透過するフィルタ層111FBが形成されるべき領域である。
【0038】
カラーフィルタ基板10を製造する際には、まず、以下の手順にしたがってワーク10Aを作成する。まず、スパッタ法または蒸着法によって、支持基板12上に金属薄膜を形成する。その後、フォトリソグラフィー工程によってこの金属薄膜から格子状のブラックマトリクス14を形成する。ブラックマトリクス14の材料の例は、金属クロムや酸化クロムである。なお、支持基板12は、可視光に対して光透過性を有する基板、例えばガラス基板である。続いて、支持基板12およびブラックマトリクス14を覆うように、ネガ型の感光性樹脂組成物からなるレジスト層を塗布する。そして、そのレジスト層の上にマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム密着させながら、このレジスト層を露光する。その後、レジスト層の未露光部分をエッチング処理で取り除くことで、バンク16が得られる。以上の工程によって、ワーク10Aが得られる。
なお、バンク16に代えて、樹脂ブラックからなるバンクを用いても良い。その場合は、金属薄膜(ブラックマトリクス14)は不要となり、バンク層は、1層のみとなる。
【0039】
次に、大気圧下の酸素プラズマ処理によって、ワーク10Aを親液化する。この処理によって、支持基板12と、ブラックマトリクス14と、バンク16とで規定されたそれぞれの凹部(色要素の一部)における支持基板12の表面と、ブラックマトリクス14の表面と、バンク16の表面とが親液性を呈するようになる。さらに、その後、ワーク10Aに対して、4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理を行う。4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、それぞれの凹部におけるバンク16の表面がフッ化処理(撥液性に処理)され、このことで、バンク16の表面が撥液性を呈するようになる。なお、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、先に親液性を与えられた支持基板12の表面およびブラックマトリクス14の表面は若干親液性を失うが、それでもこれら表面は親液性を維持する。
なお、支持基板12の材質、ブラックマトリクス14の材質、およびバンク16の材質によっては、上記のような表面処理を行わなくても、所望の親液性および撥液性を呈する表面が得られることもあり、そのような場合には、上記表面処理を施さなくてもよい。
【0040】
上記のようにして色要素18R、18G、18Bが形成されたワーク10Aは、描画装置1のステージ4上に運ばれ、ステージ4に保持される。描画装置1は、ステージ移動機構6を作動させてワーク10Aを移動させてヘッドキャリッジ3の下を通過させながら、各液滴吐出ヘッド2から液状材料111の液滴を吐出して、各色要素18R、18G、18Bに付与する。このとき、図8(a)〜(c)に示すように、色要素18Rに対しては、赤色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Rを吐出し、色要素18Gに対しては、緑色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Gを吐出し、色要素18Bに対しては、青色の液状材料(カラーフィルタ材料)111Bを吐出する。
【0041】
各色要素18R、18G、18Bに液状材料111R、111G、111Bが付与されたら、ワーク10Aを図示しない乾燥装置へ搬送し、各色要素18R、18G、18B内の液状材料111R、111G、111Bを乾燥させる。これにより、各色要素18R、18G、18B上にフィルタ層111FR、111FG、111FBが得られる。なお、描画装置1での液状材料111R、111G、111Bの付与と、乾燥装置での乾燥とを繰り返し行って積層することによって最終的なフィルタ層111FR、111FG、111FBを形成してもよい。
また、上記方法に限らず、各色の液状材料111をそれぞれ個別の描画装置1を用いて各色要素18R、18G、18Bに付与するようにしてもよい。
【0042】
その後、ワーク10Aを図示しないオーブン内に搬送し、このオーブンにて、フィルタ層111FR、111FG、111FBを再加熱(ポストベーク)する。
次いで、ワーク10Aを図示しない保護膜形成装置へ搬送し、この保護膜形成装置にて、フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆う保護膜(オーバーコート)20を形成する。
フィルタ層111FR、111FG、111FB、およびバンク16を覆う保護膜20が形成された後に、乾燥装置にて保護膜20を完全に乾燥させる。さらに、図示しない硬化装置にて保護膜20を加熱して完全に硬化することで、ワーク10Aはカラーフィルタ基板10となる。
【0043】
以上説明したような本発明は、カラーフィルタ基板10の製造に限らず、例えばエレクトロルミネッセンス表示装置等の他の電気光学装置の製造にも適用することができる。
図9は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置30の製造方法を示す断面図である。以下、本発明により有機エレクトロルミネッセンス表示装置30を製造する場合について説明するが、前述したカラーフィルタ基板10を製造する場合との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0044】
図9に示すワーク30Aは、有機エレクトロルミネッセンス表示装置30を製造するための基板である。このワーク30Aは、マトリクス状に配置された複数の色要素(吐出領域)38R、38G、38Bが形成されている。
具体的には、ワーク30Aは、支持基板32と、支持基板32上に形成された回路素子層34と、回路素子層34上に形成された複数の画素電極36と、複数の画素電極36の間に形成されたバンク40とを有している。支持基板32は、可視光に対して光透過性を有する基板であり、例えばガラス基板である。複数の画素電極36のそれぞれは、可視光に対して光透過性を有する電極であり、例えば、ITO(Indium-Tin Oxide)電極である。また、複数の画素電極36は、回路素子層34上にマトリクス状に配置されており、それぞれが色要素を規定する。そして、バンク40は、格子状の形状を有しており、複数の画素電極36のそれぞれを囲む。また、バンク40は、回路素子層34上に形成された無機物バンク40Aと、無機物バンク40A上に位置する有機物バンク40Bとからなる。
【0045】
回路素子層34は、支持基板32上で所定の方向に延びる複数の走査電極と、複数の走査電極を覆うように形成された絶縁膜42と、絶縁膜42上に位置するともに複数の走査電極が延びる方向に対して直交する方向に延びる複数の信号電極と、走査電極および信号電極の交点付近に位置する複数のスイッチング素子44と、複数のスイッチング素子44を覆うように形成されたポリイミドなどの層間絶縁膜45とを有する層である。それぞれのスイッチング素子44のゲート電極44Gおよびソース電極44Sは、それぞれ対応する走査電極および対応する信号電極と電気的に接続されている。層間絶縁膜45上には複数の画素電極36が位置する。層間絶縁膜45には、各スイッチング素子44のドレイン電極44Dに対応する部位にスルーホール44Vが設けられており、このスルーホール44Vを介して、スイッチング素子44と、対応する画素電極36との間の電気的接続が形成されている。また、バンク40に対応する位置にそれぞれのスイッチング素子44が位置している。つまり、図9中の上側から観察すると、複数のスイッチング素子44のそれぞれは、バンク40に覆われるように位置している。
【0046】
ワーク30Aの画素電極36とバンク40とで規定される凹部は、色要素38R、色要素38G、色要素38Bに対応する。色要素38Rは、赤の波長域の光線を発光する発光層211FRが形成されるべき領域であり、色要素38Gは、緑の波長域の光線を発光する発光層211FGが形成されるべき領域であり、色要素38Bは、青の波長域の光線を発光する発光層211FBが形成されるべき領域である。
【0047】
このようなワーク30Aは、公知の製膜技術とパターニング技術とを用いて製造することができる。
次に、大気圧下の酸素プラズマ処理によって、このワーク30Aを親液化する。この処理によって、画素電極36とバンク40とで規定された色要素38R、38G、38Bにおける画素電極36の表面、無機物バンク40Aの表面、および有機物バンク40Bの表面が、親液性を呈するようになる。さらに、その後、ワーク30Aに対して、4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理を行う。4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、それぞれの凹部における有機物バンク40Bの表面がフッ化処理(撥液性に処理)されて、このことで有機物バンク40Bの表面が撥液性を呈するようになる。なお、4フッ化メタンを用いたプラズマ処理によって、先に親液性を与えられた画素電極36の表面および無機物バンク40Aの表面は、若干親液性を失うが、それでも親液性を維持する。
【0048】
なお、画素電極36の材質、無機バンク40の材質、および有機バンク40の材質によっては、上記のような表面処理を行わなくても、所望の親液性および撥液性を呈する表面が得られることもある。そのような場合には、上記表面処理を施さなくてもよい。
また、表面処理が施された複数の画素電極36のそれぞれの上に、対応する正孔輸送層37R、37G、37Bを形成してもよい。正孔輸送層37R、37G、37Bが、画素電極36と、後述の発光層211FR、211FG、211FBとの間に位置すれば、エレクトロルミネッセンス表示装置の発光効率が高くなる。
【0049】
上記のようにして色要素38R、38G、38Bが形成されたワーク30Aに対し、図9(a)〜(c)に示すように、本発明の描画装置1を用いて、前述したカラーフィルタ基板10の場合と同様に、各色要素38R、38G、38Bに対し、それぞれ、液状材料211R、211G、211Bを付与する。液状材料211Rは、赤色の有機発光材料を含むものであり、液状材料211Gは、緑色の有機発光材料を含むものであり、液状材料211Bは、青色の有機発光材料を含むものである。
【0050】
その後、ワーク30Aを乾燥装置へ移送して、各色要素38R、38G、38Bに付与された液状材料211R、211G、211Bを乾燥させることにより、各色要素38R、38G、38B上に発光層211FR、FG、FBが得られる。
次に、発光層211FR、211FG、211FB、およびバンク40を覆うように対向電極46を設ける。対向電極46は陰極として機能する。
【0051】
その後、封止基板48とワーク30Aとを、互いの周辺部で接着することで、図9(d)に示す有機エレクトロルミネッセンス表示装置30が得られる。なお、封止基板48とワーク30Aとの間には不活性ガス49が封入されている。
有機エレクトロルミネッセンス表示装置30において、発光層211FR、211FG、211FBから発光した光は、画素電極36と、回路素子層34と、支持基板32と、を介して射出する。このように回路素子層34を介して光を射出するエレクトロルミネッセンス表示装置は、ボトムエミッション型の表示装置と呼ばれる。
【0052】
以上、本発明を液晶表示装置(カラーフィルタ基板)の製造や、エレクトロルミネッセンス表示装置の製造に適用した場合について説明したが、本発明は、これらに限定されず、例えば、プラズマ表示装置の背面基板の製造や、電子放出素子を備えた画像表示装置(SED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)またはFED(Field Emission Display)と呼ばれることもある)の製造にも適用することができる。
【0053】
<本発明の電子機器の実施形態>
前述したような方法で製造されたカラーフィルタ基板10を備えた液晶表示装置や、前述したような方法で製造されたエレクトロルミネッセンス表示装置等の画像表示装置1000は、各種電子機器の表示部に用いることができる。
図10は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
【0054】
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が画像表示装置1000を備えている。
【0055】
図11は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、画像表示装置1000を表示部に備えている。
図12は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
【0056】
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、画像表示装置1000が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
【0057】
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
【0058】
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
【0059】
なお、本発明の電子機器は、上述したパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、ディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
【0060】
以上、本発明の描画装置、電気光学装置の製造方法および電子機器を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。また、描画装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、上述した実施形態では、ヘッドキャリッジとステージとの双方が互いに垂直な方向に移動することによってワークの全面を描画可能とした構成であったが、このような構成に限らず、ステージを固定とし、ヘッドキャリッジが水平面内を2次元方向に移動することによってワークの全面に描画を行うものであってもよい。その場合、貯液部は、平面視で、ヘッドキャリッジの2次元可動領域の中央付近に設置すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の描画装置の実施形態を示す斜視図。
【図2】本発明の描画装置の実施形態を示す平面図。
【図3】本発明の描画装置の実施形態を示す側面図。
【図4】液滴吐出ヘッドを底面側から見た斜視図。
【図5】ヘッドキャリッジおよび貯液部搭載部の構成を示す側面図。
【図6】圧力調整弁の断面図。
【図7】図1ないし図3に示す描画装置の電気的回路構成を示すブロック図。
【図8】カラーフィルタ基板の製造方法を示す断面図。
【図9】有機エレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法を示す断面図。
【図10】本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図。
【図11】本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。
【図12】本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図。
【符号の説明】
【0062】
1……描画装置 2……液滴吐出ヘッド 21……ノズル 22……ノズル面 3……ヘッドキャリッジ 4……ステージ 5……キャリッジ移動機構 6……ステージ移動機構 7……貯液部搭載部 71……貯液部 72……支柱 73……天井 8……チューブ束 81……給液流路 9……圧力調整弁 91……一次室 92……二次室 93……ダイヤフラム 931……ダイヤフラム本体 932……受圧板 94……連通路 95……弁体 951……フランジ部 952……軸部 953……パッキン 96……流入口 97……流出口 98……受圧板付勢ばね 99……弁体付勢ばね 11……支柱 13……制御手段 131……入力バッファメモリ 132……記憶手段 133……処理部 134……走査駆動部 135……ヘッド駆動部 136……キャリッジ位置検出手段 137……ステージ位置検出手段 10A、30A……ワーク 10……カラーフィルタ基板 12、32……支持基板 14……ブラックマトリクス 16、40……バンク 20……保護膜 18R、18G、18B、38R、38G、38B……色要素 111、111R、111G、111B、211R、211G、211B……液状材料 111FR、111FG、111FB……フィルタ層 30……有機エレクトロルミネッセンス表示装置 34……回路素子層 36……画素電極 40A……無機物バンク 40B……有機物バンク 42……絶縁膜 44……スイッチング素子 44G……ゲート電極 44S……ソース電極 44D……ドレイン電極 44V……スルーホール 45……層間絶縁膜 46……対向電極 48……封止基板 49……不活性ガス 1000……画像表示装置 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……回路基板 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ 37R、37G、37B……正孔輸送層 211FR、211FG、211FB……発光層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状材料を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドキャリッジと、ワークを保持するステージとを相対的に移動させ、前記液滴吐出ヘッドから液状材料の液滴を吐出することにより、前記ワーク上に描画する描画装置であって、
前記ヘッドキャリッジを移動させるキャリッジ移動機構と、
液状材料を貯留する貯液部と、
前記貯液部と前記液滴吐出ヘッドとを接続し、前記貯液部内の液状材料を前記液滴吐出ヘッドに供給する給液流路とを備え、
前記貯液部は、前記ヘッドキャリッジが移動する空間の上方の空間であって、平面視で前記ヘッドキャリッジの可動範囲の中央付近に設置されていることを特徴とする描画装置。
【請求項2】
前記給液流路の途中に、前記液滴吐出ヘッドに供給される液状材料の圧力がほぼ一定の負圧となるように調整する圧力調整弁を有する請求項1に記載の描画装置。
【請求項3】
前記圧力調整弁は、前記ヘッドキャリッジに搭載されている請求項2に記載の描画装置。
【請求項4】
前記圧力調整弁は、前記貯液部に連通する一次室と、前記液滴吐出ヘッドに連通する二次室と、一方の面が前記二次室に面し他方の面が外気に面するように設置されたダイヤフラムと、前記一次室と前記二次室とを連通する連通路と、前記ダイヤフラムの変位に伴って前記連通路を開閉する弁体とを有する請求項2または3に記載の描画装置。
【請求項5】
前記貯液部は、可撓性を有するバッグ状をなしている請求項1ないし4のいずれかに記載の描画装置。
【請求項6】
前記キャリッジ移動機構は、前記ヘッドキャリッジを水平な1次元方向に移動させるものであり、
前記ステージを前記ヘッドキャリッジの移動方向に対し垂直であって水平な方向に移動させるステージ移動機構をさらに備える請求項1ないし4のいずれかに記載の描画装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の描画装置を用いてワーク上に描画を行い、該ワーク上に前記液状材料による成膜部を形成する工程を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の電気光学装置の製造方法により製造された電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−167535(P2006−167535A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−361009(P2004−361009)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】