携帯端末動作モード設定方式及び携帯端末動作モード設定方法及び携帯端末
【課題】 携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることにより、携帯端末の動作モードを、場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定する携帯端末動作モード設定方式を提供する。
【解決手段】 携帯端末3が、ルールセット送信装置2により送信された携帯端末3の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセット1の中から、携帯端末3に設定すべき動作モード設定ルールを判定し、この判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末3の動作モードを設定する。
【解決手段】 携帯端末3が、ルールセット送信装置2により送信された携帯端末3の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセット1の中から、携帯端末3に設定すべき動作モード設定ルールを判定し、この判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末3の動作モードを設定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができる携帯端末動作モード設定方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、例えば、特許文献1に示された従来の携帯用移動端末装置の制御方法説明図であり、発音手段107と、無線信号を受信する受信手段102と、受信した無線信号から特定の信号を検出する検出手段103と、検出手段103の検出結果に応じて発音手段107の発音を禁止する制御を行う制御手段110とを備えた構成となっている。
【0003】
検出手段は103、受信手段102が受信した無線信号のうち発音手段107の動作設定状態を発音許可モードから発音禁止モードに切り替えるための発音禁止信号を検出し、制御手段110は、検出手段103が発音禁止信号を検出すると、発音手段107の動作設定状態が発音禁止モードになるように制御する。その結果、発音禁止モードとすべき場所において、発音を確実に禁止することが可能となっている。
【特許文献1】特開2001−267954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の携帯用移動端末装置の制御方法は、信号検出回路によって、発音禁止信号及び発音許可信号を検出する必要があるため、予め端末側で定められた動作しかできないという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、携帯端末の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることにより、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る携帯端末動作モード設定方式は、携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットが保存され、この動作モード設定ルールセットを送信するルールセット送信装置と、
前記ルールセット送信装置により送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、を有する携帯端末と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、携帯端末がルールセット送信装置により送信された携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定し、この判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定することにより、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができので、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の携帯端末の動作モード設定方式の構成図である。
図において、1は動作モード設定ルールが1つもしくは複数記述された動作モード設定ルールセット、2は動作モード設定ルールセット1を各端末に送信するルールセット送信装置、3は携帯端末、4はルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1を受信するルールセット受信手段、5は動作モード設定ルールセット1に記述された内容に基づき、現在、携帯端末がどの動作モード設定ルールを適用すべきかを判定する適用ルール判定手段、6はこの適用ルール判定手段5から指示されたとおりに携帯端末3の動作モードを設定する動作モード設定手段、7は携帯端末の機能を実現するアプリケーションプログラム、20は携帯端末3内のメモリである。
【0009】
まず、動作モード設定ルールセット1について説明する。
図2は、動作モード設定ルールセット1の説明図である。動作モード設定ルールセット1は、図2に示したように、設定条件及び設定内容を対にした動作モード設定ルールが1つ以上記述されたものである。
設定条件には、例えば、時間条件、場所条件、携帯端末の状態条件などが含まれており、この設定条件が満たされた場合に、設定内容に記述された設定を携帯端末に適用するものとする。
【0010】
ここでいう時間条件とは、例えば、ルールを適用したい開始時刻(日時)と終了時刻(日時)が定義されたものであり、現在時刻が定義された開始時刻と終了時刻の間の時刻であれば、条件を満たすというものである。
また、場所条件とは、例えば、ルールを適用したい位置情報(基地局情報)が定義されたものであり、携帯端末がその位置(その基地局下)に存在するとき、条件を満たすというものである。場所条件の場合には、例えば、GPS(Global Positioning System)などを利用して携帯端末がどの位置に存在するかといった、詳細な場所条件を設定することも可能であるが、本発明では位置を特定するための方法については言及しない。
さらに、携帯端末の状態条件とは、例えば、その携帯電話のバッテリ残量が定義されたものであり、現在のバッテリ残量が残り少ない場合に、条件を満たすというものである。
なお、設定条件は「常時適用」でも構わない。
【0011】
設定内容には、着信音量レベルを小にする、マナーモードをONにする、セルフモード(電話の発着信やメールの送受信などの通信を禁止するモード)をONにする、カメラ撮影を禁止する、照明点灯を禁止するなどが記述される。また、上記のように携帯端末に機能制限を与えるような項目だけでなく、例えば、受信メールを参照した場合にメールの読み上げ機能をONにするなど、携帯端末の動作モードに関わるものであれば、どのような設定内容でも構わないものとする。
【0012】
次に、ルールセット送信装置2について説明する。ルールセット送信装置2は動作モード設定ルールセット1を携帯端末3に対して送信するものであるが、例えば、携帯電話の基地局にその機能を持たせることもできるし、専用の装置を作成し、映画館や図書館といった施設内に配置することもできる。
【0013】
次に動作について説明する。
まず、ルールセット送信装置2は、送信可能なエリア内の携帯端末3の動作モードをどのように設定するかを記述した動作モード設定ルールセット1を保持しており、それをエリア内の携帯端末3に常に送信する、もしくは、定期的に送信する。
動作モード設定ルールセット1を定期的に送信する場合においては、例えば、動作モード設定ルールセット1内にそれ自身の適用有効期間を設け、図3に示すように送信間隔以上の期間を設定しておくようにする(図3では適用有効期間は5分未満である)。このようにすることで、動作モード設定ルールセット1の有効期間が切れる前に同一内容の動作モード設定ルールセット1を受け取ることにより、有効期間が延長され、常に送信されているのと同じ効果を得ることができる。
さらに、このようにすることで、携帯端末がルールセット送信装置2の送信可能なエリア外に出た場合、動作モード設定ルールセット1の有効期間が切れることにより、そのエリア内の動作モード設定ルールセット1を速やかに無効にすることも可能となる。
【0014】
図4は、携帯端末3の動作手順を示すフローチャートである。
次に、図4を用いて携帯端末3の動作について説明する。
携帯端末3がルールセット送信装置2の送信可能エリア内に入ると、携帯端末3内のルールセット受信手段4が、ルールセット送信装置2から送信されたそのエリアの動作モード設定ルールセット1を受信し(ステップS01)、携帯端末3内のメモリ20にそのエリアの動作モード設定ルールセット1を格納する(ステップS02)。次に、動作モード設定ルールセット1に適用有効期限が定義されているかどうか判定し(ステップS03)、有効期限が定義されている場合には、携帯端末3のハードウェアもしくはオペレーティングシステムなどが提供するタイマ機能を設定(S04)し、有効期限を超過したことが通知されるようにしておく。有効期限が超過した場合には、受信した動作モード設定ルールを破棄(メモリ20から削除)する(ステップS05)。
【0015】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1に記述された各動作モード設定ルールの内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する(ステップS06)。即ち、適用ルール判定手段5が、動作モード設定ルールセット1に記述された各動作モード設定ルールの中から、携帯端末3に設定すべき動作モードが記載された動作モード設定ルールを適用すべきものと判定するものである。例えば、図4に示す設定条件の場合、携帯端末が保持している現在時刻が設定条件に記述された時間の範囲(ここでは、9:30〜12:00)の間であれば、設定条件を満たしていると判定する。
【0016】
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する(ステップS07)。
なお、動作モードの変更は、動作モード設定手段6が携帯端末の設定情報を管理しているアプリケーションプログラム7に通知することで行われる。
また、メールなどのアプリケーションプログラム7がその起動時に現在の動作モードを動作モード設定手段6に問い合わせることも可能とする。これにより、例えばメールアプリケーションが起動時に現在メール読み上げ機能をONにする要求が来ているかどうかチェックすることができ、その要求に応じた処理をすることができる。
【0017】
以上のように本実施の形態によれば、携帯端末の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができ、これにより、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することができる。即ち、携帯端末3の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて携帯端末3の動作モードを自動的に切り替えることができるため、例えば、図書館ではマナーモードをONにする、病院ではセルフモードをONにする、書店では(デジタル万引き防止のため)カメラ撮影を使用禁止にする、映画館ではマナーモードをONにし、なおかつ照明点灯を禁止するなど、様々な要求に対応した携帯端末の動作モードにすることが可能となるなど、外部からの様々な要求に対応可能となるように携帯端末2を制御することができる。
なお、適用ルール判定手段5が、動作モード設定ルールセット1を受け取る度に設定条件を満たしているかどうかを判定するのではなく、前回受け取ったルールセットと異なる場合のみ、判定するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0018】
実施の形態2.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末3の外部から供給されるようにしたものであるが、次に携帯端末3のユーザが携帯端末3内に動作モード設定ルールセット1とは別の動作モード設定ルールセットを定義することを可能にする実施の形態について説明する。
図5は、実施の形態2の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、8は携帯端末3のユーザが携帯端末3の動作モード設定ルールセットを定義することを可能にするルールセット定義手段であり、9はユーザが定義した動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセットである。
なお、ルールセット定義手段8は、例えば、GUI(Graphical User Interface)を用いて、携帯端末ユーザに設定条件及びそれに対応する設定内容を複数定義させるものである。
【0019】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが、ルールセット定義手段8を用いてユーザ自身で定義したい設定条件及びそれに対応する設定内容を登録すると、ルールセット定義手段8は、その登録内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のユーザ定義ルールセット9として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
【0020】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とユーザ定義ルールセット9の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。例えば、着信音量を小さくするという設定と、着信音量をゼロにするという設定を適用する場合には、着信音量をゼロにする方を適用する。
【0021】
以上のように本実施の形態によれば、動作モード設定ルールセットをユーザが定義できるため、例えば、携帯端末3を勤務時間帯はマナーモードに設定しておくなど、ユーザの個人的な用件にも容易に対応することが可能となり、ユーザの利便性を向上することができる。
【0022】
実施の形態3.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末3の外部から供給されるようにしたものであるが、次に携帯端末の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットに変換して用いることを可能にする実施の形態について説明する。
図6は、実施の形態3の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、10は携帯端末3の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットに変換する設定情報変換手段であり、11は設定情報変換手段10によって変換された、携帯端末に既定の動作モード設定ルールセットとしての端末既定ルールセットである。
【0023】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが携帯端末3の動作モードの設定や変更を行うと、通常その動作モードの設定情報は携帯端末3内のメモリ20に独自形式で格納される。本実施の形態では、ユーザが携帯端末3の動作モードの設定や変更を行った際に、設定情報変換手段10が呼び出されるようにする。設定情報変換手段10は、設定・変更された携帯端末独自の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットと同一形式の端末既定ルールセット11に変換して生成し、それを携帯電話3内のメモリ20に格納する。
【0024】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1と端末既定ルールセット11の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判断する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0025】
以上のように本実施の形態によれば、設定情報変換手段10がユーザにより設定・変更された携帯端末の動作モードを動作モード設定ルールセットとしての端末既定ルールセット11に変換し、適用ルール判定手段5が設定情報変換手段10により変換された端末既定ルールセット11の中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定するようにしたので、例えば、ユーザが既に着信音量レベルをゼロに設定している状況において、着信音量レベル小などの要求が来た場合に、ユーザの意図に反して着信音が鳴ってしまうといったことを避けることができる。
また、端末既定ルールセット11を参照するようにしたため、ルールセット送信装置2からの動作モード設定ルールセット1の送信が停止した場合(送信可能なエリア外に出た場合)に、元々ユーザが設定していた状態に端末の設定を戻すことができる。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末内に1つのみ格納するようにしたものであるが、次に動作モード設定ルールセット1を携帯端末内に複数格納することを可能にする実施の形態について説明する。
図7は、実施の形態4の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、12は携帯端末内に複数の動作モード設定ルールセット1を格納するルールセット管理手段である。
【0027】
次に動作について説明する。
まず、携帯端末3がルールセット送信装置2の送信可能エリア内に入ると、ルールセット送信装置2からそのエリアの動作モード設定ルールセット1が、ルールセット送信装置2から携帯端末3に送信される。携帯端末3内のルールセット受信手段4は、送信された動作モード設定ルールセット1を受け取り、ルールセット管理手段12に渡す。
ルールセット管理手段12は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能なメモリ領域を保持しており、ルールセット受信手段4から渡された動作モード設定ルールセット1をそのメモリ領域の空き領域に格納する。
このようにして、複数の送信可能エリア内のルールセット送信装置2から、それぞれの送信可能エリアに対応した動作モード設定ルールセット1が携帯端末3に送られ、この送信された動作モード設定ルールセット1がルールセット受信手段4を介してルールセット管理手段12のメモリ領域に格納される。
【0028】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のルールセット管理手段12のメモリ領域に格納された複数の動作モード設定ルールセット1の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0029】
図8は、複数のルールセット送信装置2の送信可能エリアが重なりあっている時の状況説明図である。
動作モード設定ルールセット1を携帯端末2内に複数格納する構成にすれば、図8に示すようにルールセット送信装置2aとルールセット送信装置2bの送信可能エリアが入れ子状態になった場合、例えば、病院などの建物内では携帯端末をマナーモードになるような動作モード設定ルールセットを送信しつつ、病院の集中治療室など建物内の特定の場所では携帯端末をセルフモードになるような動作モード設定ルールセットを送信することができる。
【0030】
以上のように本実施の形態によれば、携帯端末3内に複数の動作モード設定ルールセット1を格納することができるため、外部から複数の動作モード設定ルールセットを同時に受信した場合でも、双方の要求を満たす適切な動作モードに携帯端末の動作モードを移行させることができる。
【0031】
実施の形態5.
実施の形態2では、動作モード設定ルールセット1をユーザが定義できるようにしたものであるが、次にユーザが入力したスケジュール情報から自動的に動作モード設定ルールセット1を作成することを可能にする実施の形態について説明する。
図9は、実施の形態5の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、13はユーザがスケジュールとして登録する用件とそれに対応する設定内容を対にしたスケジュール変換テーブルであり、14はスケジュール変換テーブル13を用いて、携帯端末のスケジュール情報を動作モード設定ルールセットに変換するスケジュール情報変換手段である。15はスケジュール情報変換手段14によって変換されたスケジュールルールセットである。
図10は、スケジュール変換テーブル13の説明図である。
【0032】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが携帯端末3の持つスケジュール機能を用いてスケジュール(日時、用件)を設定すると、スケジュール情報変換手段14が呼び出される。スケジュール情報変換手段14は、スケジュール変換テーブル13を参照し、設定されたスケジュール情報に対応する動作モード設定を決定する。そして、その設定内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のスケジュールルールセット15として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
【0033】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とスケジュールルールセット15の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0034】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが入力したスケジュール情報にしたがって、スケジュール情報変換手段14がスケジュールルールセット15を自動的に生成するため、ユーザは自身のスケジュールを登録するだけで、端末の動作モードの振舞いを指示することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0035】
実施の形態6.
実施の形態5では、スケジュール変換テーブル12は携帯端末内に予め定められているものであるが、次にスケジュール変換テーブル13をユーザが生成することを可能にする実施の形態について説明する。
図11は、実施の形態6の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図9と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、16は携帯端末のユーザがスケジュール変換テーブル13を定義することを可能にするスケジュール変換テーブル定義手段である。
スケジュール変換テーブル定義手段16は、GUIを用いて携帯端末ユーザにスケジュール用件(例えば、図書館、病院など)及びそれに対応する設定内容を複数定義させるものである。
【0036】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
また、携帯端末3のユーザが携帯端末3の持つスケジュール機能を用いてスケジュールを設定した場合の動作についても、実施の形態5と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが自身で定義したいスケジュール用件及びそれに対応する設定内容をスケジュール変換テーブル定義手段16を用いて登録すると、その登録内容がスケジュール変換テーブル13に追加される。
【0037】
スケジュール情報変換手段14は、スケジュール変換テーブル定義手段16によって追加されたスケジュール変換テーブル13を参照し、設定されたスケジュール情報に対応する動作モード設定を決定する。そして、その設定内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のスケジュールルールセット15として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とスケジュールルールセット15の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザがスケジュール変換テーブル13を定義できるため、ユーザ固有のスケジュール用件を登録した場合においても、そのスケジュール用件に対応した端末の動作モードに自動的に移行させることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0039】
実施の形態7.
実施の形態2では、携帯端末のユーザが動作モード設定ルールセットを定義することを可能にしたものであるが、次に一つの携帯端末に複数のユーザの動作モード設定ルールセットを定義することを可能にする実施の形態について説明する。
図12は、実施の形態7の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図5と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、17は複数のユーザ定義ルールセット8の切り替えを実現するルールセット切替手段である。
【0040】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末のユーザが自身で定義したい設定条件及びそれに対応する設定内容をルールセット定義手段8を用いて登録すると、ルールセット定義手段8は、その登録内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のユーザ定義ルールセット9として生成し、それをルールセット切替手段17に渡す。
【0041】
ルールセット切替手段17は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能なメモリ領域を保持しており、ルールセット定義手段8から渡されたユーザ定義ルールセット9をそのメモリ領域の空き領域に格納する。
このように、ルールセット切替手段17は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能であるため、例えば、携帯端末を使用するユーザ毎に端末の動作モードを設定することができる。
さらに、ルールセット切替手段17は、例えば、GUIを用いて、ユーザが選択した1つのユーザ定義ルールセット9のみを有効にし、その他はすべて無効にする手段を持つ。
【0042】
次に、適用ルール判定手段5が、ルールセット切替手段17のメモリ領域に格納された複数のユーザ定義ルールセット9の中から有効である動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセット9の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
【0043】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが複数のユーザ定義ルールセット8を定義できるため、端末を保持しているユーザ(契約者)が一時的に別の人に貸し出す際に、適用するユーザ定義ルールセットを指定することにより、使える機能に簡単に制限を付加することができる。
【0044】
実施の形態8.
実施の形態1では、ルールセット送信装置2が動作モード設定ルールセット1を送信可能なエリア内にあるすべての携帯端末3について、動作モードが変更されるようになっていたが、特定のユーザもしくは携帯端末に限り、動作モードが変更されないようにする実施の形態について説明する。
図13は、実施の形態8の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、18は動作モード設定ルールに解除キーを追加したもの(解除キー付き動作モード設定ルール)が1つもしくは複数記述された解除キー付き動作モード設定ルールセットであり、19は解除キー入力手段である。
図14は、解除キー付き動作モード設定ルールセット18の説明図である。
【0045】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された解除キー付き動作モード設定ルールセット18が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
解除キー入力手段19は、例えば、GUIを用いて、ユーザにパスワードのような解除キーを入力させる。
次に、適用ルール判定手段5が、解除キー入力手段19により入力された解除キーと、ルールセット送信装置2から送信され携帯端末3内のメモリ20に格納された解除キー付き動作モード設定ルールセット18とが一致するか否かを判定する。即ち、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された解除キー付き動作モード設定ルールセット18の内容をすべて参照し、解除キーが入力されておらず(動作モード設定ルールセットが無効になっておらず)、かつ設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと、判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
【0046】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが解除キーを入力することができるため、外部から受信した動作モード設定ルールを無効にすることができる。これにより、例えば、映画館では従業員などが連絡用に端末を制限することなく使いたい場合に、このように制限を解除することができる。
なお、解除キーについては、パスワードではなく、指紋認証など他の認証手段でも同様の効果が得られる。
また、解除キーについては、携帯端末固有の情報もしくはUIM(User Identify Module)固有の情報を使用することにより、あらかじめ登録された端末/UIMは機能制限の対象としないこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図2】実施の形態1における動作モード設定ルールセット1の説明図。
【図3】実施の形態1における適用有効期限が設定された動作モード設定ルールセット1の説明図。
【図4】実施の形態1における携帯端末3の動作手順を示すフローチャート。
【図5】実施の形態2の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図6】実施の形態3の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図7】実施の形態4の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図8】実施の形態4において複数のルールセット送信装置2の送信可能エリアが重なりあっている時の状況説明図。
【図9】実施の形態5の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図10】実施の形態5におけるスケジュール変換テーブル13の説明図。
【図11】実施の形態6の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図12】実施の形態7の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図13】実施の形態8の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図14】実施の形態8における解除キー付き動作モード設定ルールセット18の説明図。
【図15】従来の携帯用移動端末装置の制御方法説明図。
【符号の説明】
【0048】
1 動作モード設定ルールセット、2 ルールセット送信装置、3 携帯端末、4 ルールセット受信手段、5 適用ルール判定手段、6 動作モード設定手段、7 アプリケーションプログラム、20 携帯端末3内のメモリ。
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができる携帯端末動作モード設定方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、例えば、特許文献1に示された従来の携帯用移動端末装置の制御方法説明図であり、発音手段107と、無線信号を受信する受信手段102と、受信した無線信号から特定の信号を検出する検出手段103と、検出手段103の検出結果に応じて発音手段107の発音を禁止する制御を行う制御手段110とを備えた構成となっている。
【0003】
検出手段は103、受信手段102が受信した無線信号のうち発音手段107の動作設定状態を発音許可モードから発音禁止モードに切り替えるための発音禁止信号を検出し、制御手段110は、検出手段103が発音禁止信号を検出すると、発音手段107の動作設定状態が発音禁止モードになるように制御する。その結果、発音禁止モードとすべき場所において、発音を確実に禁止することが可能となっている。
【特許文献1】特開2001−267954号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の携帯用移動端末装置の制御方法は、信号検出回路によって、発音禁止信号及び発音許可信号を検出する必要があるため、予め端末側で定められた動作しかできないという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、携帯端末の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることにより、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る携帯端末動作モード設定方式は、携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットが保存され、この動作モード設定ルールセットを送信するルールセット送信装置と、
前記ルールセット送信装置により送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、を有する携帯端末と、を備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、以上説明したように、携帯端末がルールセット送信装置により送信された携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定し、この判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定することにより、携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができので、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の携帯端末の動作モード設定方式の構成図である。
図において、1は動作モード設定ルールが1つもしくは複数記述された動作モード設定ルールセット、2は動作モード設定ルールセット1を各端末に送信するルールセット送信装置、3は携帯端末、4はルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1を受信するルールセット受信手段、5は動作モード設定ルールセット1に記述された内容に基づき、現在、携帯端末がどの動作モード設定ルールを適用すべきかを判定する適用ルール判定手段、6はこの適用ルール判定手段5から指示されたとおりに携帯端末3の動作モードを設定する動作モード設定手段、7は携帯端末の機能を実現するアプリケーションプログラム、20は携帯端末3内のメモリである。
【0009】
まず、動作モード設定ルールセット1について説明する。
図2は、動作モード設定ルールセット1の説明図である。動作モード設定ルールセット1は、図2に示したように、設定条件及び設定内容を対にした動作モード設定ルールが1つ以上記述されたものである。
設定条件には、例えば、時間条件、場所条件、携帯端末の状態条件などが含まれており、この設定条件が満たされた場合に、設定内容に記述された設定を携帯端末に適用するものとする。
【0010】
ここでいう時間条件とは、例えば、ルールを適用したい開始時刻(日時)と終了時刻(日時)が定義されたものであり、現在時刻が定義された開始時刻と終了時刻の間の時刻であれば、条件を満たすというものである。
また、場所条件とは、例えば、ルールを適用したい位置情報(基地局情報)が定義されたものであり、携帯端末がその位置(その基地局下)に存在するとき、条件を満たすというものである。場所条件の場合には、例えば、GPS(Global Positioning System)などを利用して携帯端末がどの位置に存在するかといった、詳細な場所条件を設定することも可能であるが、本発明では位置を特定するための方法については言及しない。
さらに、携帯端末の状態条件とは、例えば、その携帯電話のバッテリ残量が定義されたものであり、現在のバッテリ残量が残り少ない場合に、条件を満たすというものである。
なお、設定条件は「常時適用」でも構わない。
【0011】
設定内容には、着信音量レベルを小にする、マナーモードをONにする、セルフモード(電話の発着信やメールの送受信などの通信を禁止するモード)をONにする、カメラ撮影を禁止する、照明点灯を禁止するなどが記述される。また、上記のように携帯端末に機能制限を与えるような項目だけでなく、例えば、受信メールを参照した場合にメールの読み上げ機能をONにするなど、携帯端末の動作モードに関わるものであれば、どのような設定内容でも構わないものとする。
【0012】
次に、ルールセット送信装置2について説明する。ルールセット送信装置2は動作モード設定ルールセット1を携帯端末3に対して送信するものであるが、例えば、携帯電話の基地局にその機能を持たせることもできるし、専用の装置を作成し、映画館や図書館といった施設内に配置することもできる。
【0013】
次に動作について説明する。
まず、ルールセット送信装置2は、送信可能なエリア内の携帯端末3の動作モードをどのように設定するかを記述した動作モード設定ルールセット1を保持しており、それをエリア内の携帯端末3に常に送信する、もしくは、定期的に送信する。
動作モード設定ルールセット1を定期的に送信する場合においては、例えば、動作モード設定ルールセット1内にそれ自身の適用有効期間を設け、図3に示すように送信間隔以上の期間を設定しておくようにする(図3では適用有効期間は5分未満である)。このようにすることで、動作モード設定ルールセット1の有効期間が切れる前に同一内容の動作モード設定ルールセット1を受け取ることにより、有効期間が延長され、常に送信されているのと同じ効果を得ることができる。
さらに、このようにすることで、携帯端末がルールセット送信装置2の送信可能なエリア外に出た場合、動作モード設定ルールセット1の有効期間が切れることにより、そのエリア内の動作モード設定ルールセット1を速やかに無効にすることも可能となる。
【0014】
図4は、携帯端末3の動作手順を示すフローチャートである。
次に、図4を用いて携帯端末3の動作について説明する。
携帯端末3がルールセット送信装置2の送信可能エリア内に入ると、携帯端末3内のルールセット受信手段4が、ルールセット送信装置2から送信されたそのエリアの動作モード設定ルールセット1を受信し(ステップS01)、携帯端末3内のメモリ20にそのエリアの動作モード設定ルールセット1を格納する(ステップS02)。次に、動作モード設定ルールセット1に適用有効期限が定義されているかどうか判定し(ステップS03)、有効期限が定義されている場合には、携帯端末3のハードウェアもしくはオペレーティングシステムなどが提供するタイマ機能を設定(S04)し、有効期限を超過したことが通知されるようにしておく。有効期限が超過した場合には、受信した動作モード設定ルールを破棄(メモリ20から削除)する(ステップS05)。
【0015】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1に記述された各動作モード設定ルールの内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する(ステップS06)。即ち、適用ルール判定手段5が、動作モード設定ルールセット1に記述された各動作モード設定ルールの中から、携帯端末3に設定すべき動作モードが記載された動作モード設定ルールを適用すべきものと判定するものである。例えば、図4に示す設定条件の場合、携帯端末が保持している現在時刻が設定条件に記述された時間の範囲(ここでは、9:30〜12:00)の間であれば、設定条件を満たしていると判定する。
【0016】
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する(ステップS07)。
なお、動作モードの変更は、動作モード設定手段6が携帯端末の設定情報を管理しているアプリケーションプログラム7に通知することで行われる。
また、メールなどのアプリケーションプログラム7がその起動時に現在の動作モードを動作モード設定手段6に問い合わせることも可能とする。これにより、例えばメールアプリケーションが起動時に現在メール読み上げ機能をONにする要求が来ているかどうかチェックすることができ、その要求に応じた処理をすることができる。
【0017】
以上のように本実施の形態によれば、携帯端末の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて携帯端末の動作モードを自動的に切り替えることができ、これにより、携帯端末の動作モードを場所、日時、携帯端末の状態などに応じた適切な動作モードに設定することができる。即ち、携帯端末3の外部から送信された動作モード設定ルールに基づいて携帯端末3の動作モードを自動的に切り替えることができるため、例えば、図書館ではマナーモードをONにする、病院ではセルフモードをONにする、書店では(デジタル万引き防止のため)カメラ撮影を使用禁止にする、映画館ではマナーモードをONにし、なおかつ照明点灯を禁止するなど、様々な要求に対応した携帯端末の動作モードにすることが可能となるなど、外部からの様々な要求に対応可能となるように携帯端末2を制御することができる。
なお、適用ルール判定手段5が、動作モード設定ルールセット1を受け取る度に設定条件を満たしているかどうかを判定するのではなく、前回受け取ったルールセットと異なる場合のみ、判定するようにしても、同様の効果を得ることができる。
【0018】
実施の形態2.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末3の外部から供給されるようにしたものであるが、次に携帯端末3のユーザが携帯端末3内に動作モード設定ルールセット1とは別の動作モード設定ルールセットを定義することを可能にする実施の形態について説明する。
図5は、実施の形態2の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、8は携帯端末3のユーザが携帯端末3の動作モード設定ルールセットを定義することを可能にするルールセット定義手段であり、9はユーザが定義した動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセットである。
なお、ルールセット定義手段8は、例えば、GUI(Graphical User Interface)を用いて、携帯端末ユーザに設定条件及びそれに対応する設定内容を複数定義させるものである。
【0019】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが、ルールセット定義手段8を用いてユーザ自身で定義したい設定条件及びそれに対応する設定内容を登録すると、ルールセット定義手段8は、その登録内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のユーザ定義ルールセット9として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
【0020】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とユーザ定義ルールセット9の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。例えば、着信音量を小さくするという設定と、着信音量をゼロにするという設定を適用する場合には、着信音量をゼロにする方を適用する。
【0021】
以上のように本実施の形態によれば、動作モード設定ルールセットをユーザが定義できるため、例えば、携帯端末3を勤務時間帯はマナーモードに設定しておくなど、ユーザの個人的な用件にも容易に対応することが可能となり、ユーザの利便性を向上することができる。
【0022】
実施の形態3.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末3の外部から供給されるようにしたものであるが、次に携帯端末の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットに変換して用いることを可能にする実施の形態について説明する。
図6は、実施の形態3の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、10は携帯端末3の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットに変換する設定情報変換手段であり、11は設定情報変換手段10によって変換された、携帯端末に既定の動作モード設定ルールセットとしての端末既定ルールセットである。
【0023】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが携帯端末3の動作モードの設定や変更を行うと、通常その動作モードの設定情報は携帯端末3内のメモリ20に独自形式で格納される。本実施の形態では、ユーザが携帯端末3の動作モードの設定や変更を行った際に、設定情報変換手段10が呼び出されるようにする。設定情報変換手段10は、設定・変更された携帯端末独自の動作モードの設定情報を動作モード設定ルールセットと同一形式の端末既定ルールセット11に変換して生成し、それを携帯電話3内のメモリ20に格納する。
【0024】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1と端末既定ルールセット11の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判断する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0025】
以上のように本実施の形態によれば、設定情報変換手段10がユーザにより設定・変更された携帯端末の動作モードを動作モード設定ルールセットとしての端末既定ルールセット11に変換し、適用ルール判定手段5が設定情報変換手段10により変換された端末既定ルールセット11の中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定するようにしたので、例えば、ユーザが既に着信音量レベルをゼロに設定している状況において、着信音量レベル小などの要求が来た場合に、ユーザの意図に反して着信音が鳴ってしまうといったことを避けることができる。
また、端末既定ルールセット11を参照するようにしたため、ルールセット送信装置2からの動作モード設定ルールセット1の送信が停止した場合(送信可能なエリア外に出た場合)に、元々ユーザが設定していた状態に端末の設定を戻すことができる。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態1では、動作モード設定ルールセット1は携帯端末内に1つのみ格納するようにしたものであるが、次に動作モード設定ルールセット1を携帯端末内に複数格納することを可能にする実施の形態について説明する。
図7は、実施の形態4の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、12は携帯端末内に複数の動作モード設定ルールセット1を格納するルールセット管理手段である。
【0027】
次に動作について説明する。
まず、携帯端末3がルールセット送信装置2の送信可能エリア内に入ると、ルールセット送信装置2からそのエリアの動作モード設定ルールセット1が、ルールセット送信装置2から携帯端末3に送信される。携帯端末3内のルールセット受信手段4は、送信された動作モード設定ルールセット1を受け取り、ルールセット管理手段12に渡す。
ルールセット管理手段12は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能なメモリ領域を保持しており、ルールセット受信手段4から渡された動作モード設定ルールセット1をそのメモリ領域の空き領域に格納する。
このようにして、複数の送信可能エリア内のルールセット送信装置2から、それぞれの送信可能エリアに対応した動作モード設定ルールセット1が携帯端末3に送られ、この送信された動作モード設定ルールセット1がルールセット受信手段4を介してルールセット管理手段12のメモリ領域に格納される。
【0028】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のルールセット管理手段12のメモリ領域に格納された複数の動作モード設定ルールセット1の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0029】
図8は、複数のルールセット送信装置2の送信可能エリアが重なりあっている時の状況説明図である。
動作モード設定ルールセット1を携帯端末2内に複数格納する構成にすれば、図8に示すようにルールセット送信装置2aとルールセット送信装置2bの送信可能エリアが入れ子状態になった場合、例えば、病院などの建物内では携帯端末をマナーモードになるような動作モード設定ルールセットを送信しつつ、病院の集中治療室など建物内の特定の場所では携帯端末をセルフモードになるような動作モード設定ルールセットを送信することができる。
【0030】
以上のように本実施の形態によれば、携帯端末3内に複数の動作モード設定ルールセット1を格納することができるため、外部から複数の動作モード設定ルールセットを同時に受信した場合でも、双方の要求を満たす適切な動作モードに携帯端末の動作モードを移行させることができる。
【0031】
実施の形態5.
実施の形態2では、動作モード設定ルールセット1をユーザが定義できるようにしたものであるが、次にユーザが入力したスケジュール情報から自動的に動作モード設定ルールセット1を作成することを可能にする実施の形態について説明する。
図9は、実施の形態5の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、13はユーザがスケジュールとして登録する用件とそれに対応する設定内容を対にしたスケジュール変換テーブルであり、14はスケジュール変換テーブル13を用いて、携帯端末のスケジュール情報を動作モード設定ルールセットに変換するスケジュール情報変換手段である。15はスケジュール情報変換手段14によって変換されたスケジュールルールセットである。
図10は、スケジュール変換テーブル13の説明図である。
【0032】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが携帯端末3の持つスケジュール機能を用いてスケジュール(日時、用件)を設定すると、スケジュール情報変換手段14が呼び出される。スケジュール情報変換手段14は、スケジュール変換テーブル13を参照し、設定されたスケジュール情報に対応する動作モード設定を決定する。そして、その設定内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のスケジュールルールセット15として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
【0033】
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とスケジュールルールセット15の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0034】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが入力したスケジュール情報にしたがって、スケジュール情報変換手段14がスケジュールルールセット15を自動的に生成するため、ユーザは自身のスケジュールを登録するだけで、端末の動作モードの振舞いを指示することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0035】
実施の形態6.
実施の形態5では、スケジュール変換テーブル12は携帯端末内に予め定められているものであるが、次にスケジュール変換テーブル13をユーザが生成することを可能にする実施の形態について説明する。
図11は、実施の形態6の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図9と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、16は携帯端末のユーザがスケジュール変換テーブル13を定義することを可能にするスケジュール変換テーブル定義手段である。
スケジュール変換テーブル定義手段16は、GUIを用いて携帯端末ユーザにスケジュール用件(例えば、図書館、病院など)及びそれに対応する設定内容を複数定義させるものである。
【0036】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
また、携帯端末3のユーザが携帯端末3の持つスケジュール機能を用いてスケジュールを設定した場合の動作についても、実施の形態5と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末3のユーザが自身で定義したいスケジュール用件及びそれに対応する設定内容をスケジュール変換テーブル定義手段16を用いて登録すると、その登録内容がスケジュール変換テーブル13に追加される。
【0037】
スケジュール情報変換手段14は、スケジュール変換テーブル定義手段16によって追加されたスケジュール変換テーブル13を参照し、設定されたスケジュール情報に対応する動作モード設定を決定する。そして、その設定内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のスケジュールルールセット15として生成し、それを、携帯端末3内のメモリ20に格納する。
次に、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された動作モード設定ルールセット1とスケジュールルールセット15の双方の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定した動作モード設定ルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
なお、設定条件が重なるものについては、機能制限としてより制限する方を適用するようにする。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザがスケジュール変換テーブル13を定義できるため、ユーザ固有のスケジュール用件を登録した場合においても、そのスケジュール用件に対応した端末の動作モードに自動的に移行させることができ、ユーザの利便性が向上する。
【0039】
実施の形態7.
実施の形態2では、携帯端末のユーザが動作モード設定ルールセットを定義することを可能にしたものであるが、次に一つの携帯端末に複数のユーザの動作モード設定ルールセットを定義することを可能にする実施の形態について説明する。
図12は、実施の形態7の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図5と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、17は複数のユーザ定義ルールセット8の切り替えを実現するルールセット切替手段である。
【0040】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された動作モード設定ルールセット1が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
まず、携帯端末のユーザが自身で定義したい設定条件及びそれに対応する設定内容をルールセット定義手段8を用いて登録すると、ルールセット定義手段8は、その登録内容を動作モード設定ルールセットと同一形式のユーザ定義ルールセット9として生成し、それをルールセット切替手段17に渡す。
【0041】
ルールセット切替手段17は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能なメモリ領域を保持しており、ルールセット定義手段8から渡されたユーザ定義ルールセット9をそのメモリ領域の空き領域に格納する。
このように、ルールセット切替手段17は、動作モード設定ルールセット1を複数格納可能であるため、例えば、携帯端末を使用するユーザ毎に端末の動作モードを設定することができる。
さらに、ルールセット切替手段17は、例えば、GUIを用いて、ユーザが選択した1つのユーザ定義ルールセット9のみを有効にし、その他はすべて無効にする手段を持つ。
【0042】
次に、適用ルール判定手段5が、ルールセット切替手段17のメモリ領域に格納された複数のユーザ定義ルールセット9の中から有効である動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセット9の内容をすべて参照し、設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
【0043】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが複数のユーザ定義ルールセット8を定義できるため、端末を保持しているユーザ(契約者)が一時的に別の人に貸し出す際に、適用するユーザ定義ルールセットを指定することにより、使える機能に簡単に制限を付加することができる。
【0044】
実施の形態8.
実施の形態1では、ルールセット送信装置2が動作モード設定ルールセット1を送信可能なエリア内にあるすべての携帯端末3について、動作モードが変更されるようになっていたが、特定のユーザもしくは携帯端末に限り、動作モードが変更されないようにする実施の形態について説明する。
図13は、実施の形態8の携帯端末の動作モード設定方式の構成図であり、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し説明を省略する。
図において、18は動作モード設定ルールに解除キーを追加したもの(解除キー付き動作モード設定ルール)が1つもしくは複数記述された解除キー付き動作モード設定ルールセットであり、19は解除キー入力手段である。
図14は、解除キー付き動作モード設定ルールセット18の説明図である。
【0045】
次に動作について説明する。
ルールセット送信装置2から送信された解除キー付き動作モード設定ルールセット18が、携帯端末3内のメモリ20に格納される場合については、実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
解除キー入力手段19は、例えば、GUIを用いて、ユーザにパスワードのような解除キーを入力させる。
次に、適用ルール判定手段5が、解除キー入力手段19により入力された解除キーと、ルールセット送信装置2から送信され携帯端末3内のメモリ20に格納された解除キー付き動作モード設定ルールセット18とが一致するか否かを判定する。即ち、適用ルール判定手段5が、携帯端末3内のメモリ20に格納された解除キー付き動作モード設定ルールセット18の内容をすべて参照し、解除キーが入力されておらず(動作モード設定ルールセットが無効になっておらず)、かつ設定条件を満たしていればそのルールを適用すべきものと判定する。
適用ルール判定手段5は、適用すべきと、判定したルールの設定内容に従って、携帯端末3の動作モードを変更するよう動作モード設定手段6に指示をする。動作モード設定手段6は、適用ルール判定手段5からの指示に従って、携帯端末3に動作モードを設定し、携帯端末3の動作モードを変更する。
【0046】
以上のように本実施の形態によれば、ユーザが解除キーを入力することができるため、外部から受信した動作モード設定ルールを無効にすることができる。これにより、例えば、映画館では従業員などが連絡用に端末を制限することなく使いたい場合に、このように制限を解除することができる。
なお、解除キーについては、パスワードではなく、指紋認証など他の認証手段でも同様の効果が得られる。
また、解除キーについては、携帯端末固有の情報もしくはUIM(User Identify Module)固有の情報を使用することにより、あらかじめ登録された端末/UIMは機能制限の対象としないこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図2】実施の形態1における動作モード設定ルールセット1の説明図。
【図3】実施の形態1における適用有効期限が設定された動作モード設定ルールセット1の説明図。
【図4】実施の形態1における携帯端末3の動作手順を示すフローチャート。
【図5】実施の形態2の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図6】実施の形態3の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図7】実施の形態4の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図8】実施の形態4において複数のルールセット送信装置2の送信可能エリアが重なりあっている時の状況説明図。
【図9】実施の形態5の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図10】実施の形態5におけるスケジュール変換テーブル13の説明図。
【図11】実施の形態6の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図12】実施の形態7の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図13】実施の形態8の携帯端末の動作モード設定方式の構成図。
【図14】実施の形態8における解除キー付き動作モード設定ルールセット18の説明図。
【図15】従来の携帯用移動端末装置の制御方法説明図。
【符号の説明】
【0048】
1 動作モード設定ルールセット、2 ルールセット送信装置、3 携帯端末、4 ルールセット受信手段、5 適用ルール判定手段、6 動作モード設定手段、7 アプリケーションプログラム、20 携帯端末3内のメモリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットが保存され、この動作モード設定ルールセットを送信するルールセット送信装置と、
前記ルールセット送信装置により送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、を有する携帯端末と、
を備えたことを特徴とする携帯端末動作モード設定方式。
【請求項2】
前記動作モード設定ルールセットは、携帯端末に動作モードを設定するための条件とこの携帯端末に設定する動作モードの内容とが対になった前記動作モード設定ルールが1又は複数記述されたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項3】
前記携帯端末は、ユーザが前記動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセットを定義するルールセット定義手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット定義手段により定義された前記ユーザ定義ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記ルールセット定義手段により定義された前記ユーザ定義ルールセットを複数のメモリ領域に格納し、この複数の複数のメモリ領域に格納された前記ユーザ定義ルールセットの中からユーザが選択したユーザ定義ルールセットのみを有効するルールセット切替手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット切替手段により有効にされたユーザ定義ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項3記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項5】
前記携帯端末は、ユーザにより前記動作モードが設定又は変更された時に、この設定又は変更された動作モードが記載された前記動作モード設定ルールセットを端末既定ルールセットとして生成する設定情報変換手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記設定情報変換手段により生成された前記端末既定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項6】
前記ルールセット送信装置は、前記動作モード設定ルールセットの送信可能なエリア毎に複数存在し、前記携帯端末にそれぞれ前記動作モード設定ルールセットを送信し、
前記携帯端末は、前記複数のルールセット送信装置により送信された複数の動作モード設定ルールセットを格納するルールセット管理手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット管理手段に格納された前記複数の動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項7】
前記携帯端末は、ユーザが設定したスケジュール情報とこのスケジュール情報に対応した動作モード設定ルールセットとが対になったスケジュール変換テーブルと、前記スケジュール変換テーブルを参照し、前記スケジュール情報に対応した前記動作モード設定ルールセットをスケジュールルールセットとして生成するスケジュール情報変換手段とを備え、
前記適用ルール判定手段は、前記スケジュール情報変換手段により生成された前記スケジュールルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項8】
前記携帯端末は、ユーザが前記スケジュール変換テーブルを定義するスケジュール変換テーブル定義手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項9】
前記ルールセット送信装置は、前記動作モード設定ルールにこの動作モード設定ルールを解除する解除キーを追加した解除キー付き動作モード設定ルールを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、動作モード設定ルールを解除する解除キーを入力する解除キー入力手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記解除キー入力手段により入力された解除キーと前記ルールセット送信装置により送信され前記解除キー付き動作モード設定ルールの解除キーとが一致しない動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項10】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する設定ステップと、
を備えたことを特徴とする携帯端末動作モード設定方法。
【請求項11】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットを受信するルールセット受信手段と、
前記ルールセット受信手段により受信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項1】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットが保存され、この動作モード設定ルールセットを送信するルールセット送信装置と、
前記ルールセット送信装置により送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、を有する携帯端末と、
を備えたことを特徴とする携帯端末動作モード設定方式。
【請求項2】
前記動作モード設定ルールセットは、携帯端末に動作モードを設定するための条件とこの携帯端末に設定する動作モードの内容とが対になった前記動作モード設定ルールが1又は複数記述されたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項3】
前記携帯端末は、ユーザが前記動作モード設定ルールセットとしてのユーザ定義ルールセットを定義するルールセット定義手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット定義手段により定義された前記ユーザ定義ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項4】
前記携帯端末は、前記ルールセット定義手段により定義された前記ユーザ定義ルールセットを複数のメモリ領域に格納し、この複数の複数のメモリ領域に格納された前記ユーザ定義ルールセットの中からユーザが選択したユーザ定義ルールセットのみを有効するルールセット切替手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット切替手段により有効にされたユーザ定義ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項3記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項5】
前記携帯端末は、ユーザにより前記動作モードが設定又は変更された時に、この設定又は変更された動作モードが記載された前記動作モード設定ルールセットを端末既定ルールセットとして生成する設定情報変換手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記設定情報変換手段により生成された前記端末既定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項6】
前記ルールセット送信装置は、前記動作モード設定ルールセットの送信可能なエリア毎に複数存在し、前記携帯端末にそれぞれ前記動作モード設定ルールセットを送信し、
前記携帯端末は、前記複数のルールセット送信装置により送信された複数の動作モード設定ルールセットを格納するルールセット管理手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記ルールセット管理手段に格納された前記複数の動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項7】
前記携帯端末は、ユーザが設定したスケジュール情報とこのスケジュール情報に対応した動作モード設定ルールセットとが対になったスケジュール変換テーブルと、前記スケジュール変換テーブルを参照し、前記スケジュール情報に対応した前記動作モード設定ルールセットをスケジュールルールセットとして生成するスケジュール情報変換手段とを備え、
前記適用ルール判定手段は、前記スケジュール情報変換手段により生成された前記スケジュールルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項8】
前記携帯端末は、ユーザが前記スケジュール変換テーブルを定義するスケジュール変換テーブル定義手段を備えたことを特徴とする請求項7記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項9】
前記ルールセット送信装置は、前記動作モード設定ルールにこの動作モード設定ルールを解除する解除キーを追加した解除キー付き動作モード設定ルールを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、動作モード設定ルールを解除する解除キーを入力する解除キー入力手段を備え、
前記適用ルール判定手段は、前記解除キー入力手段により入力された解除キーと前記ルールセット送信装置により送信され前記解除キー付き動作モード設定ルールの解除キーとが一致しない動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定することを特徴とする請求項1記載の携帯端末動作モード設定方式。
【請求項10】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにより送信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する設定ステップと、
を備えたことを特徴とする携帯端末動作モード設定方法。
【請求項11】
携帯端末の動作モード設定ルールが1又は複数記述された動作モード設定ルールセットを受信するルールセット受信手段と、
前記ルールセット受信手段により受信された前記動作モード設定ルールセットの中から携帯端末に設定すべき動作モード設定ルールを判定する適用ルール判定手段と、前記適用ルール判定手段により判定された動作モード設定ルールに従って携帯端末の動作モードを設定する動作モード設定手段と、
を備えたことを特徴とする携帯端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−197282(P2006−197282A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−7061(P2005−7061)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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