説明

携帯端末装置、移動ガイド方法、及び移動ガイドプログラム

【課題】 ユーザが自分で目標としている移動テンポを正確に認識可能とすると共に、現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度をも認識可能とする。
【解決手段】 移動テンポの目標値の通知専用で、かつ、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度をそれぞれ示す複数種類のガイド音を設ける。そして、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度に対応する種類のガイド音を上記移動テンポの目標値に対応する再生速度で再生し、上記移動テンポの目標値に対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳して出力する。これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及びガイド音の再生速度に基づいて、目標となる移動テンポを明確に認識することができる。また、ガイド音の種類により、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度をも認識することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽再生機能を有する、例えば携帯電話機、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機、ノート型のパーソナルコンピュータ装置、歩数計等の携帯機器に適用して好適な携帯端末装置、移動ガイド方法、及び移動ガイドプログラムに関し、特に、ユーザが自分で目標とする移動テンポを正確に認識できると共に、現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度をも認識可能とした携帯端末装置、移動ガイド方法、及び移動ガイドプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日において、ユーザの歩行時(或いは走行時)の振動を振動センサで検出し、或いは歩行時(或いは走行時)における移動速度を加速度センサで検出して歩数を計測する歩数計機能を備えた携帯電話機が知られている。また、音楽再生機能により、所望の音楽コンテンツが再生可能な携帯電話機も知られている。そして、上記振動センサや加速度センサで検出したユーザの移動状態に基づいて、音楽再生機能で再生している音楽コンテンツの再生速度を変化させる機能を備えた携帯機器も知られている。
【0003】
例えば、特開2005−156641号の公開特許公報(特許文献1)には、ユーザに適した態様で音楽コンテンツや映像コンテンツを再生する再生態様制御装置が開示されている。この再生態様制御装置の場合、携帯型の音楽再生装置のヘッドホンにユーザの上下動を検出する振動センサが設けられている。歩行動作検出部は、振動センサの出力に基づいてユーザの歩行間隔を検出し、再生態様制御部は、この歩行動作検出部により検出されたユーザの歩行間隔に合った再生速度で音楽コンテンツを再生制御する。これにより、ユーザが音楽を聞きながら歩くような場合に、体の動きに合わせて自動的に再生する音楽コンテンツのテンポやリズム等を変化させることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−156641号公報(第5頁〜第6頁、図1、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の特許文献1に開示されている再生態様制御装置の場合、ユーザの歩行時や走行時における移動テンポに対応させて音楽コンテンツの再生速度を変化させることで、ユーザに対して、現在の移動テンポを通知するようになっている。このため、ユーザが、自分で目標としている移動テンポを認識することが困難となる問題があった。すなわち、音楽コンテンツの再生速度は、ユーザの現在の移動テンポを示すものであるため、この再生速度に基づいて、ユーザが自分で目標としている移動テンポを認識することは困難となる問題があった。
【0006】
また、上述の特許文献1に開示されている再生態様制御装置の場合、ユーザは、上記音楽コンテンツの再生速度に基づいて現在の移動テンポを認識することは可能ではあるが、この現在の移動テンポが、自分の目標とする移動テンポに対してどの程度ズレているか、という現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度を認識することができない問題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが自分で目標としている移動テンポを正確に認識することができると共に、現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度をも認識可能とすることができるような携帯端末装置、移動ガイド方法、及び移動ガイドプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯端末装置は、
音楽情報の再生を行う音楽再生手段と、
当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポを検出する移動テンポ検出手段と、
目標移動テンポを示す目標移動テンポ情報が記憶された目標移動テンポ情報記憶手段と、
上記移動テンポ検出手段で検出される当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポと、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段と、
上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で上記音楽情報の再生を行うように上記音楽再生手段を再生制御する音楽再生制御手段と、
上記移動テンポ検出手段で検出される当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポと、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとのテンポ差に対応するガイド音情報を上記ガイド音記憶手段から読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するガイド音再生制御手段と、
上記音楽再生制御手段で再生された上記音楽情報に対して、上記ガイド音再生制御手段で再生された上記ガイド音情報を重畳して出力する重畳手段と
を有する。
【0009】
また、本発明に係る移動ガイド方法は、上述の課題を解決するための手段として、
音楽再生制御手段が、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で音楽情報の再生を行うように音楽再生手段を再生制御するステップと、
移動テンポ検出手段が、当該移動ガイド方法が適用された機器の現在の移動テンポを検出するステップと、
上記ステップで検出される当該移動ガイド方法が適用された機器の現在の移動テンポと、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段から、ガイド音再生制御手段が、上記テンポ差に対応するガイド音情報を読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するステップと、
重畳手段が、上記ステップで再生された上記音楽情報に対して、上記ステップで再生された上記ガイド音情報を重畳して出力するステップと
を有する。
【0010】
また、本発明に係る移動ガイドプログラムは、上述の課題を解決するために、
目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で音楽情報の再生を行うように音楽再生手段を再生制御する音楽再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
当該移動ガイドプログラムが適用された機器の現在の移動テンポを検出するように移動テンポ検出手段を制御する移動テンポ検出制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記移動テンポ検出制御手段としてコンピュータを機能させることで検出される現在の移動テンポと、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段から、上記テンポ差に対応するガイド音情報を読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するガイド音再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記音楽再生制御手段として機能させることで再生された上記音楽情報に対して、コンピュータを上記ガイド音再生制御手段として機能させることで再生された上記ガイド音情報を重畳して出力するように重畳手段を制御する重畳制御手段としてコンピュータを機能させる。
【0011】
このような本発明は、目標移動テンポをユーザに専用に通知し、かつ、目標移動テンポと現在の移動テンポとのテンポ差をそれぞれ示す複数種類のガイド音を設ける。そして、目標移動テンポのと現在の移動テンポとのテンポ差に対応する種類のガイド音を上記目標移動テンポに対応する再生速度で再生し、上記目標移動テンポに対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳して出力する。
【0012】
これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及びガイド音の再生速度に基づいて、目標移動テンポを明確に認識することができる。また、音楽コンテンツに重畳されたガイド音の種類により、目標移動テンポと現在の移動テンポとのテンポ差の程度をも認識することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、ユーザが自分で目標としている移動テンポを正確に認識することができる。また、現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度をも認識可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、携帯電話機に適用することができる。
【0015】
[携帯電話機の構成]
この本発明が適用された実施の形態となる携帯電話機は、図1に示すように基地局との間で音声通話、テレビ電話通話、電子メール、Webデータ(Web:World Wide Web)等の無線通信を行うアンテナ1及び通信回路2と、操作メニュー、電子メール、画像(静止画像及び動画像)等を表示するための表示部3と、所望のメニューやメッセージ等の入力操作や選択操作等を行うための操作部4と、受話音声出力用の受話音声スピーカ部5と、後述する音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて再生される音楽コンテンツの外部出力用の外部出力用スピーカ部6とを有している。
【0016】
また、この携帯電話機は、送話音声等を集音するためのマイクロホン部7と、所望の被写体の動画像或いは静止画像を撮像するためのカメラ部8と、発着信等を光でユーザに通知するための発光部9(LED:Light Emitting Diode)と、当該携帯電話機の筐体を振動させて発着信等をユーザに通知するためのバイブレーションユニット10と、時刻をカウントするタイマ11と、ユーザにより当該携帯電話機が携帯されて移動することで生ずる当該携帯電話機の加速度(=ユーザの移動速度)を検出する加速度センサ12と、上記音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて再生される音楽コンテンツをイヤホン装置を介して出力するためのイヤホン端子13とを有している。
【0017】
また、この携帯電話機は、基地局を介した無線通信処理を行うためのコミュニケーションプログラムや各種アプリケーションプログラムの他、これら各アプリケーションプログラムで取り扱われる各種データ(コンテンツ)等が記憶されたメモリ14と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部15とを有している。
【0018】
メモリ14には、上記コミュニケーションプログラムの他、電子メールの作成や送受信を制御するための電子メール管理プログラムと、カメラ部5,7の撮像制御を行うカメラ制御プログラムと、ユーザのスケジュールが登録されたスケジュール帳の管理を行うためのスケジュール帳管理プログラムと、電話帳の管理を行うための電話帳管理プログラムと、音楽コンテンツの通常再生制御の他、ユーザの移動をガイドする「移動ガイド制御」を行うための音楽再生アプリケーションプログラムと、コミュニケーションネットワークやインターネット等の所定のネットワーク上に設けられたサーバ装置上で公開されているWebページを閲覧するためのWebブラウジングプログラムとが記憶されている。
【0019】
また、メモリ14には、ユーザの所望のスケジュールが登録されるスケジュール帳と、ユーザの知人や友人等のユーザ名、静止画像、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日等が登録された電話帳と、音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて再生される音楽コンテンツと、カメラ制御プログラムのビューワ機能に基づいて再生される静止画像コンテンツ及び動画像コンテンツと、送受信された電子メールコンテンツと、電話及び電子メールの発着信履歴とが記憶されている。
【0020】
また、メモリ14には、上記移動ガイド制御時に用いられるユーザの移動テンポの目標値を示す目標値情報と、この目標値に対する所定範囲のマージンを示す許容差範囲情報と、ユーザの目標とする移動テンポと現在の移動テンポとの差の程度を示す複数種類のガイド音と、上記各音楽コンテンツのオリジナルテンポを示すオリジナルテンポ情報とが記憶されている。
【0021】
[移動ガイド機能]
この実施の形態の携帯電話機は、歩行時や走行時にユーザが目標とする移動テンポに対応する再生速度で音楽コンテンツを再生すると共に、目標とする移動テンポと現在の移動テンポとの差の程度を示すガイド音を、該目標とする移動テンポに対応する再生速度で再生し、上記目標とする移動テンポに対応する再生速度で音楽コンテンツに重畳して出力することで、ユーザの歩行や走行をガイドする移動ガイド機能を有している。
【0022】
具体的には、ユーザにより、音楽再生アプリケーションプログラムの起動操作がなされると、制御部15は、例えば「移動ガイド機能を用いますか?」等の、移動ガイド機能を使用するか否かを問うメッセージを表示部3に表示制御する。このメッセージに対応して、ユーザから移動ガイド機能の利用指示がなされなかった場合、制御部15は、音楽再生アプリケーションプログラムに基づく通常の音楽再生制御を行い、ユーザから移動ガイド機能の利用指示がなされた場合、制御部15は、音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて、以下に説明する移動ガイド制御を行う。
【0023】
〔通常の音楽再生制御〕
まず、上記メッセージに対応して、ユーザから移動ガイド機能の利用指示がなされなかった場合、制御部15は、この起動操作がなされたタイミングでメモリ14に記憶されている音楽再生アプリケーションプログラムを起動制御し、この音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて、メモリ14に記憶されている音楽コンテンツを読み込み、各音楽コンテンツのタイトルやアーティスト名等を表示部3に表示制御する。
【0024】
なお、この例では、制御部15は、当該携帯電話機の内部メモリであるメモリ14に記憶されている音楽コンテンツの読み込みを行うこととしたが、制御部15は、当該携帯電話機に対して着脱自在な外部メモリから音楽コンテンツの読み込みを行うようにしてもよい。
【0025】
ユーザは、操作部4を操作することで、表示部3に表示された音楽コンテンツの中から所望の音楽コンテンツを選択し再生指示を行う。制御部15は、この再生指示操作がなされると、音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて、ユーザにより再生指示がなされた音声コンテンツをメモリ14から読み込んで再生制御する。この再生制御された音楽コンテンツの再生出力は、外部出力用スピーカ部6、又は(及び)イヤホン端子13に接続されているイヤホン装置を介して出力される。
【0026】
〔移動ガイド制御〕
一方、上記メッセージに対応して、ユーザから移動ガイド機能の利用指示がなされた場合、制御部15は、メモリ14に記憶されている音楽再生アプリケーションプログラムに基づいて、図2及び図3のフローチャートに示す移動ガイド制御を行う。なお、この図2及び図3のフローチャートは、移動ガイド制御の一連の流れを示しており、制御部15は、ユーザから移動ガイド機能の利用指示がなされたタイミングで、図2のフローチャートのステップS1から処理を開始する。
【0027】
ステップS1では、制御部15が、メモリ14に記憶されている音楽再生アプリケーションプログラムを起動制御して処理をステップS2に進める。ステップS2では、制御部15が、現在の移動テンポを目標とする移動テンポとみなす範囲の値(=許容差範囲の値)を入力するための入力画面を表示部3に表示制御する。ユーザは、この入力画面に対して、例えば「10%」、「20%」、「25%」、「30%」等の数値で上記許容差範囲の値を入力する。ユーザにより、この許容差範囲の値の入力がなされると、制御部15は、このユーザにより入力された許容差範囲の値を許容差範囲情報としてメモリ14に記憶制御する。
【0028】
なお、後に詳細に説明するが、上記許容差範囲の値として例えば「20%」が設定された場合、制御部15は、加速度センサ12からの検出出力に基づいて算出される現在の移動テンポが、目標とする移動テンポの±20%の範囲内であれば、概ね目標とする移動テンポが維持されているものと認識するようになっている。
【0029】
この許容差範囲は、ユーザが任意に設定することができ、ユーザが、移動中、終始、目標とする移動テンポを維持したい場合には、上記許容差範囲として例えば「3%」や「5%」等の小さな値を設定する。これにより、現在の移動テンポが目標とする移動テンポを少し外れたタイミングで、これをユーザに認識させる移動ガイド制御がなされることとなるため、ユーザが目標とする移動テンポで終始、移動を行うことが可能となる。
【0030】
これに対して、ユーザが、目標とする移動テンポをあまり気にすることなく、しかし、該目標とする移動テンポを大きく外れることなく移動を行いたい場合、上記許容差範囲として例えば「40%」や「50%」等の大きな値を設定する。これにより、現在の移動テンポが目標とする移動テンポを大きく外れた場合に、これをユーザに認識させる移動ガイド制御がなされることとなるため、ユーザが目標とする移動テンポをあまり気にすることなく、かつ、該目標とする移動テンポを大きく外れることなく、移動を行うことが可能となる。こ
次に、このような許容差範囲を示す許容差範囲情報をメモリ14に記憶制御すると、制御部15は、処理をステップS3に進め、実際に移動を行い、これにより検出された移動テンポに基づいて目標値の自動入力を行うか否かを問うメッセージを表示部3に表示制御する。ユーザが、上記目標値の自動入力を行うことを選択した場合、制御部15は、ステップS9及びステップS10において、図1に示す加速度センサ12を起動制御し、ユーザが移動することで加速度センサ12により検出される加速度情報を例えば30秒間取り込み、ユーザの現在の移動テンポの平均値を算出する。
【0031】
一例ではあるが、この移動テンポの平均値は、制御部15が、
1.加速度センサ12により検出された第1番目の加速度情報と第2番目に検出された加速度情報とを加算処理する
2.この加算値を2で除算処理する
3.この除算値と、加速度センサ12により検出された第3番目の加速度情報とを加算処理する
4.この加算値を2で除算処理する
との演算を、上記30秒の間に加速度センサ12で検出された各加速度情報に基づいて繰り返し実行することで算出する。
【0032】
制御部15は、このような演算に基づいて最終的に得られた平均値を、ステップS4において、ユーザの移動テンポの目標値として自動設定する(=最終的に得られた平均値をユーザの移動テンポの目標値としてメモリ14に記憶制御する。)。
【0033】
これに対して、上記目標値の自動入力を行うか否かを問うメッセージを表示することで、ユーザにより、移動テンポの目標値の自動入力を行わないことが選択された場合、制御部15は、ステップS4において、前回の移動ガイド制御時に用いた移動テンポの目標値をメモリ14から検出する。
【0034】
前回の移動ガイド制御時に用いた移動テンポの目標値がメモリ14に記憶されている場合、制御部15は、この前回用いた移動テンポの目標値を該メモリ14から読み出して、今回の目標値として設定する。また、前回の移動ガイド制御時に用いた移動テンポの目標値がメモリ14に記憶されていない場合、制御部15は、一般的に多くのユーザが移動テンポの目標値として設定する、例えば200BPM(BPM:Beat Per Minutes)を移動テンポの目標値として設定して、処理をステップS5に進める。なお、この移動テンポの目標値は、ユーザが所望の値を手動でを入力するようにしてもよい。
【0035】
次に、ステップS5では、制御部15が、ユーザにより再生が指示された音楽コンテンツの再生を開始し、この音楽コンテンツの通常のテンポ(=オリジナルテンポ、上記BPM)を検出して、処理をステップS6に進める。
【0036】
制御部15は、この検出したオリジナルテンポを示すオリジナルテンポ情報を、その音楽コンテンツに関連付けしてメモリ14に記憶制御する。そして、その音楽コンテンツを次回再生する際に、当該音楽コンテンツに関連付けしてメモリ14に記憶しておいた上記オリジナルテンポ情報を該メモリ14から読み出して用いる。これにより、同じ音楽コンテンツのオリジナルテンポを検出する検出動作を、その音楽コンテンツの初回の再生時のみの1回とすることができる。
【0037】
なお、制御部15は、各音楽コンテンツをメモリ14に記憶制御する際に、該各音楽コンテンツのオリジナルテンポを検出して、対応する音楽コンテンツと関連付けてメモリ14に記憶制御してもよい。この場合、ステップS5における音楽コンテンツのオリジナルテンポの検出処理を省略することができる。
【0038】
次に、ステップS6では、制御部15が、上記ステップS4で設定した移動テンポの目標値に対応する再生速度で音楽コンテンツを再生制御して、ステップS7に処理を進める。具体的には、この再生速度を制御する場合、制御部15は、
「A」を上記ステップS5で検出した音楽コンテンツのオリジナルテンポ、
「X」を調整値、
「Y」を所定の数値(例えば「2」)、
「B」を上記ステップS4で設定した移動テンポの目標値とし、
(A+X×Y)÷Bの演算式で割り切れる値が算出されるように、上記調整値「X」を算出する。なお、制御部15は、この調整値「X」の値が、なるべく小さな値となるように、この演算を行う。
【0039】
制御部15は、このように算出した調整値「X」を上記ステップS5で検出した音楽コンテンツのオリジナルテンポに加算した再生速度で、該音楽コンテンツの再生制御を行う。このように再生速度が調整された音楽コンテンツの再生出力は、上述のように図1に示す外部出力用スピーカ部6、或いはイヤホン端子13に接続されたイヤホン装置を介して出力される。これにより、ユーザは、自分が目標とする移動テンポに対応する再生速度で再生された音楽コンテンツを聴取することとなる。
【0040】
次に、ステップS7では、制御部15が、加速度センサ12で検出される加速度情報に基づいてユーザの現在の移動テンポを検出し、処理をステップS8に進める。ステップS8では、制御部15が、ユーザにより音楽再生アプリケーションプログラムの終了操作がなされたか否かを判別し、当該終了操作を検出した場合には、そのタイミングで、この図2及び図3のフローチャートに示す移動ガイド制御の全処理を終了し、当該終了操作を検出しない場合には、図3のフローチャートのステップS11に処理を進める。
【0041】
図3のフローチャートのステップS11では、制御部15が、ユーザにより、移動テンポの目標値の再設定指示操作がなされたか否かを判別し、当該再設定指示操作を検出しない場合には、処理をステップS12に進め、当該再設定指示操作を検出した場合には、図2のフローチャートのステップS9及びステップS10に処理を戻し、上述のように加速度センサ12により30秒の間に検出される各加速度情報の平均値を算出し、ステップS4において、移動テンポの目標値を再設定する。
【0042】
次に、ステップS12に処理を進めると、制御部15は、図2のフローチャートの上記ステップS4で設定した移動テンポの目標値と、上記ステップS7で検出したユーザの現在の移動テンポとを比較し、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が、図2のフローチャートの上記ステップS2で設定した許容差範囲内であるか否かを判別する。
【0043】
具体的には、上記許容差範囲の値として、例えば「20%」の値が設定されていた場合、制御部15は、このステップS12において、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が±20%の範囲内であるか否かを判別し、両者の差が±20%の範囲内である場合は処理をステップS15に進め、両者の差が±20%の範囲外である場合は処理をステップS13に進める。
【0044】
ここで、一例ではあるが、この実施の形態の携帯電話機の場合、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲内(例えば上記±20%内)であることを示す「第1のガイド音」、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲以下(例えば−20%以下)であることを示す「第2のガイド音」、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲以上(例えば+20%以上)であることを示す「第3のガイド音」が、それぞれメモリ14に記憶されている。
【0045】
上記両者の差が±20%の範囲内であるということは、ユーザは、現在、概ね目標とする移動テンポで移動していることを意味する。このため、この場合制御部15は、ステップS15において、現在の移動テンポが、目標として設定された移動テンポの許容差範囲内であることを示す第1のガイド音をメモリ14から読み出し、この第1のガイド音を、上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生制御する。そして、この目標として設定された移動テンポに対応する再生速度とした上記第1のガイド音を、上記ステップS6で上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳し、上記外部出力用スピーカ部6或いはイヤホン端子13に接続されたイヤホン装置を介して出力する。
【0046】
これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及び第1のガイド音の再生速度により、目標となる移動テンポを明確に認識することができるうえ、音楽コンテンツとは別に用意されたガイド音の種類により(この場合、第1のガイド音により)、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲内であることを認識することができる。そして、上記移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲内であることを認識したユーザは、現在の移動テンポを維持するように移動を続けることとなる。
【0047】
次に、上記ステップS12において上記両者の差が±20%の範囲外であると判別することで処理をステップS13に進めると、制御部15は、上記両者の差が例えば−20%以下等の、上記許容差範囲以下であるか否かを判別する。そして、上記両者の差が上記許容差範囲以下ではないものと判別した場合には処理をステップS14に進め、上記両者の差が上記許容差範囲以下であるものと判別した場合には処理をステップS16に進める。
【0048】
上記両者の差が−20%以下であるということは、ユーザは、現在、目標とする移動テンポを下回る移動テンポで移動していることを意味する。このため、この場合制御部15は、ステップS16において、現在の移動テンポが、目標として設定された移動テンポを下回っていることを示す第2のガイド音をメモリ14から読み出し、この第2のガイド音を、上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生制御する。そして、この再生速度とした上記第2のガイド音を、上記ステップS6で上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳し、上記外部出力用スピーカ部6或いはイヤホン端子13に接続されたイヤホン装置を介して出力する。
【0049】
これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及び第2のガイド音の再生速度により、目標となる移動テンポを明確に認識することができるうえ、この音楽コンテンツに重畳された第2のガイド音により、現在の移動テンポが、目標として設定した移動テンポを下回っていることを認識することができる。そして、現在の移動テンポが、目標として設定した移動テンポを下回っていることを認識したユーザは、歩速を速める等して、現在の移動テンポを目標として設定した移動テンポに近づけるように移動を行うこととなる。
【0050】
次に、上記ステップS13において上記両者の差が−20%以下ではないものと判別することで処理をステップS14に進めると、制御部15は、上記両者の差が例えば+20%以上等の、上記許容差範囲以上であるか否かを判別する。そして、上記両者の差が上記許容差範囲以上ではないものと判別した場合には、図2のフローチャートのステップS7に処理を戻し、上記両者の差が上記許容差範囲以上であるものと判別した場合には、処理をステップS17に進める。
【0051】
上記両者の差が+20%以上であるということは、ユーザは、現在、目標とする移動テンポを上回る移動テンポで移動していることを意味する。このため、この場合制御部15は、ステップS17において、現在の移動テンポが、目標として設定された移動テンポを上回っていることを示す第3のガイド音をメモリ14から読み出し、この第3のガイド音を、上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生制御する。そして、この再生速度とした上記第3のガイド音を、上記ステップS6で上記目標として設定された移動テンポに対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳し、上記外部出力用スピーカ部6或いはイヤホン端子13に接続されたイヤホン装置を介して出力する。
【0052】
これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及び第3のガイド音の再生速度により、目標となる移動テンポを明確に認識することができるうえ、この音楽コンテンツに重畳された第3のガイド音により、現在の移動テンポが、目標として設定した移動テンポを上回っていることを認識することができる。そして、現在の移動テンポが、目標として設定した移動テンポを上回っていることを認識したユーザは、歩速を遅くする等して、現在の移動テンポを目標として設定した移動テンポに近づけるように移動を行うこととなる。
【0053】
制御部15は、上記ステップS14〜ステップS17の各処理を行うと、図2のフローチャートのステップS7に処理を戻し、上記ステップS8において、ユーザにより音楽再生アプリケーションプログラムの終了操作がなされたものと判別するまでの間(=音楽再生アプリケーションプログラムを実行している間)、上述のような目標とする移動テンポと現在の移動テンポとの差に対応するガイド音の選択制御及び重畳制御を繰り返し実行する。これにより、音楽再生アプリケーションプログラムを実行している間、ユーザの現在の移動テンポと目標とする移動テンポとの差の程度を示すガイド音が音楽コンテンツに重畳されて再生されることとなる。なお、ガイド音及び音楽コンテンツは、目標とする移動テンポに対応する再生速度で再生されることは、上述のとおりである。
【0054】
ユーザは、ガイド音に基づいて、現在の移動テンポと目標として設定した移動テンポとの差の程度を認識し、現在の移動テンポが目標として設定した移動テンポとなるように歩速等を調整しながら移動を行う。このため、当該実施の形態の携帯電話機は、目標として設定した移動テンポで、ユーザが、終始、移動を行うことを可能とすることができる。
【0055】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の携帯電話機は、移動テンポの目標値の通知専用で、かつ、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度をそれぞれ示す複数種類のガイド音を設ける。そして、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差に対応する種類のガイド音を上記移動テンポの目標値に対応する再生速度で再生し、このガイド音を、上記移動テンポの目標値に対応する再生速度で再生した音楽コンテンツに重畳して出力する。
【0056】
これにより、ユーザは、音楽コンテンツ及びガイド音の再生速度に基づいて、目標となる移動テンポを明確に認識することができる。また、音楽コンテンツに重畳されているガイド音の種類により、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度を認識することができる。
【0057】
[変形例]
上記加速度センサ12としては、2軸の加速度センサを用いてもよいし、3軸の加速度センサを用いてもよい。3軸の加速度センサを用いることで、歩行状態とその場で足踏みしている状態とを判別することができる。制御部15は、3軸の加速度センサの検出出力に基づいて足踏み状態を検出した場合、該3軸の加速度センサからの検出出力をキャンセルする。これにより、ユーザが、真に移動している場合のみ、上述の移動ガイド制御を行うことができ、より正確な移動ガイド制御を可能とすることができる。
【0058】
また、上記ガイド音としては、電子音を用いてもよいし、音声メッセージを用いてもよい。さらに、ガイド音と共に、或いはガイド音の代わりにバイブレーションユニット10の振動を用いて移動ガイド制御を行ってもよい。
【0059】
また、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲内である場合には、音楽コンテンツに重畳するガイド音の音量を例えば10%の音量とし、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲以上である場合には、音楽コンテンツに重畳するガイド音の音量を例えば30%の音量とし、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差が上記許容差範囲以下である場合には、音楽コンテンツに重畳するガイド音の音量を例えば50%の音量とする等のように、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差に応じて、音楽コンテンツに重畳する各ガイド音の音量を変更制御してもよい。これにより、各ガイド音の種類と共に音量によっても、ユーザは、移動テンポの目標値と現在の移動テンポとの差の程度を認識することができるため、より明確な移動ガイド制御を可能とすることができる。
【0060】
また、上述の実施の形態は、本発明を携帯電話機に適用した例であったが、本発明は、この他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、ノート型のパーソナルコンピュータ装置、携帯ゲーム機、歩数計等の他の携帯機器に適用してもよい。いずれの場合でも、上述と同じ効果を得ることができる。
【0061】
最後に、上述の実施の形態は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明を適用した実施の形態となる携帯電話機のブロック図である。
【図2】実施の形態の携帯電話機における移動ガイド制御の前半の流れを示すフローチャートである。
【図3】実施の形態の携帯電話機における移動ガイド制御の後半の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1 アンテナ、2 通信回路、3 表示部、4 操作部、5 受話用スピーカ部、6 外部出力用スピーカ部、7 マイクロホン部、8 カメラ部、9 発光部(LED)、10 バイブレーションユニット、11 タイマ、12 加速度センサ、13 イヤホン端子、14 メモリ、15 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽情報の再生を行う音楽再生手段と、
当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポを検出する移動テンポ検出手段と、
目標移動テンポを示す目標移動テンポ情報が記憶された目標移動テンポ情報記憶手段と、
上記移動テンポ検出手段で検出される当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポと、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段と、
上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で上記音楽情報の再生を行うように上記音楽再生手段を再生制御する音楽再生制御手段と、
上記移動テンポ検出手段で検出される当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポと、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとのテンポ差に対応するガイド音情報を上記ガイド音記憶手段から読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するガイド音再生制御手段と、
上記音楽再生制御手段で再生された上記音楽情報に対して、上記ガイド音再生制御手段で再生された上記ガイド音情報を重畳して出力する重畳手段と
を有する携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置であって、
上記移動テンポ検出手段で検出される上記現在の移動テンポを上記目標移動テンポとみなす範囲である許容差範囲を設定するための許容差範囲設定手段を有し、
上記ガイド音再生制御手段は、上記現在の移動テンポと上記目標移動テンポとのテンポ差が、上記許容差範囲設定手段で設定された上記許容差範囲内である場合には、該両者のテンポ差が上記許容差範囲内であることを示すガイド音情報を上記ガイド音記憶手段から読み出して上記再生し、上記現在の移動テンポと上記目標移動テンポとのテンポ差が上記許容差範囲よりも大きい場合には、該両者のテンポ差が上記許容差範囲よりも大きいことを示すガイド音情報を上記ガイド音記憶手段から読み出して上記再生し、上記現在の移動テンポと上記目標移動テンポとのテンポ差が上記許容差範囲よりも小さい場合には、該両者のテンポ差が上記許容差範囲よりも小さいことを示すガイド音情報を上記ガイド音記憶手段から読み出して上記再生すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の携帯端末装置であって、
上記ガイド音再生制御手段により再生されたガイド音情報の音量を、上記移動テンポ検出手段で検出される当該携帯端末装置が適用された機器の現在の移動テンポと、上記目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとのテンポ差に応じて可変制御する音量制御手段を有し、
上記重畳手段は、上記音量制御手段で制御された音量の上記ガイド音情報を、上記音楽再生制御手段で再生された上記音楽情報に重畳して出力すること
を特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
音楽再生制御手段が、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で音楽情報の再生を行うように音楽再生手段を再生制御するステップと、
移動テンポ検出手段が、当該移動ガイド方法が適用された機器の現在の移動テンポを検出するステップと、
上記ステップで検出される当該移動ガイド方法が適用された機器の現在の移動テンポと、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段から、ガイド音再生制御手段が、上記テンポ差に対応するガイド音情報を読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するステップと、
重畳手段が、上記ステップで再生された上記音楽情報に対して、上記ステップで再生された上記ガイド音情報を重畳して出力するステップと
を有する移動ガイド方法。
【請求項5】
目標移動テンポ情報記憶手段に記憶された目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で音楽情報の再生を行うように音楽再生手段を再生制御する音楽再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
当該移動ガイドプログラムが適用された機器の現在の移動テンポを検出するように移動テンポ検出手段を制御する移動テンポ検出制御手段としてコンピュータを機能させ、
上記移動テンポ検出制御手段としてコンピュータを機能させることで検出される現在の移動テンポと、目標移動テンポ情報記憶手段に記憶されている目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポとの各テンポ差にそれぞれ対応する複数種類のガイド音情報が記憶されたガイド音記憶手段から、上記テンポ差に対応するガイド音情報を読み出し、このガイド音情報を、上記目標移動テンポ情報で示される目標移動テンポに対応する再生速度で再生するガイド音再生制御手段としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記音楽再生制御手段として機能させることで再生された上記音楽情報に対して、コンピュータを上記ガイド音再生制御手段として機能させることで再生された上記ガイド音情報を重畳して出力するように重畳手段を制御する重畳制御手段としてコンピュータを機能させること
を特徴とする移動ガイドプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−86056(P2009−86056A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252747(P2007−252747)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】