説明

携帯端末装置およびその制御方法

【課題】端末操作の影響を考慮した歩行ナビゲーション情報を提供する。
【解決手段】携帯端末装置(1)は、携帯端末装置の現在位置を取得する位置取得手段(2)と、携帯端末装置の操作状況と該操作状況に関連付けられた歩行影響情報を含む操作状況別歩行影響テーブル(6A)を格納する格納手段(6)と、目的地を設定する目的地設定手段(3)と、携帯端末装置の操作状況を検知する操作状況検知手段(5)と、操作状況別歩行影響テーブル(6A)を参照して、検知された操作状況に応じて得られる歩行影響情報、前記位置検出手段で取得された現在位置、および、前記目的地設定手段で設定された目的地、に基づき生成される歩行ナビゲーション情報を報知する報知手段(7)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置およびその制御方法に関し、特に、携帯端末装置を携帯するユーザが歩行時に端末を操作している場合にその操作状況に応じた歩行ナビゲーション情報を提示する技法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車などで経路を表示し、誘導するカーナビゲーションシステムがよく使われている。カーナビゲーションシステムでは、目的地を入力すると経路を探索し、経路だけでなく、道路状況を考慮した目的地までの所要時間もユーザに知らせる。自動車分野以外では、携帯通信端末向けに、歩行者に対し目的地までの経路や現在位置、所要時間を知らせるシステムが存在する。また、歩行者の標準の歩行速度を取得し、前記歩行速度で到着希望時刻に間に合わないと判断するとユーザにどの程度急ぐ必要があるかを伝える技術(特許文献1、2を参照されたい。)も開示されている。
【特許文献1】特開平10-293038号公報
【特許文献2】特開2003-244767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
歩行者の目的地までの所要時間は、自動車とは全く違った要因で変化する。その1つが、歩行者による携帯電話の操作である。携帯電話でメールの作成・閲覧、ウェブサイトの閲覧、通話等の操作を行いながら歩いている場面はよく見られるが、携帯電話の操作内容によって歩行速度は顕著に変化する。ユーザによる端末の操作状況に関係しない一様な最高速度を設定すると、状況に合わない無理な速度で歩くまたは走ることをユーザに求め、転倒や衝突の危険性が高くなる。また、携帯電話操作中は、ユーザが操作に集中しているため、ガイド機能に対してユーザは意した通りに反応できず、有効にガイドすることができない場合がある。このように、従来技術では端末操作の影響を考慮した歩行ナビゲーション情報を提供することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した諸課題を解決すべく、第1の発明による携帯端末装置は、
携帯端末装置の現在位置を取得(測位)する位置取得手段(GPS機能など)と、
前記携帯端末装置の操作状況と該操作状況に関連付けられた歩行影響情報(例えば、メール操作の場合には、当該操作のときの標準速度・最高速度や、その操作が標準速度・最高速度を低下させる、或いは、増加させる割合・数値など)を含む操作状況別歩行影響テーブルを格納する格納手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記携帯端末装置の(歩行中のユーザによる)操作状況を検知する操作状況検知手段と、
前記操作状況別歩行影響テーブルを参照して、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じて得られる歩行影響情報、前記位置検出手段で取得された現在位置、および、前記目的地設定手段で設定された目的地、に基づき生成される歩行ナビゲーション情報(例えば、目的地への予想到着時刻、予想移動速度、歩行速度増減指示などをディスプレイ、スピーカなどで)を報知する報知手段(バイブレータ、ディスプレイ、ランプやダイオードなどの発光手段、スピーカなど)と、
を備えることを特徴とする。
【0005】
また、第2の発明による携帯端末装置は、
前記目的地設定手段が、前記目的地への希望到着時刻をさらに設定し、
前記位置検出手段で取得された現在位置、前記設定された目的地、および、該目的地への希望到着時刻に基づき、該希望到着時刻に到着するために必要な移動速度を算出する必要移動速度算出手段を、さらに備え、
前記報知手段は、
前記必要移動速度算出手段で算出された必要な移動速度が、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じた歩行影響情報に基づき求められる最高速度以下の場合のみ、前記必要な移動速度で歩行するよう報知する(例えば、必要な移動速度の数値自体を報知する、或いは、「もう少し急いでください」、「現行速度維持」などを音声、振動、視覚情報で提示する)、
ことを特徴とする。
【0006】
また、第3の発明による携帯端末装置は、
(前記位置取得手段によって取得されたある時間あたりの移動距離を用いて、)前記携帯端末装置(即ち、これを携行するユーザ)の現在移動速度を算出する現在移動速度算出手段をさらに備え、
前記報知手段が、
前記現在移動速度が前記必要な移動速度よりも小さい場合、前記必要な移動速度で歩行するよう報知する、
ことを特徴とする。
【0007】
また、第4の発明による携帯端末装置は、
前記携帯端末装置を携帯しているユーザの歩数をカウントする歩数カウント手段(万歩計(登録商標)など)と、
前記歩数カウント手段でカウントされた、所定の距離あたりの歩数に基づき、現在の歩幅を算出し、さらに、該歩幅と前記必要な移動速度とから必要な歩調(即ち、一歩あたりの秒数)を算出する歩調算出手段と、をさらに備え、
前記報知手段が、前記歩調算出手段で算出された歩調(例えば、振動パターン、音声情報、フラッシュパターンや文字などの視覚情報で)を報知する、
ことを特徴とする。
【0008】
また、第5の発明による携帯端末装置は、
前記報知手段は、
前記必要な移動速度が、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じた歩行影響情報に基づき求められる最高速度を超える場合、前記希望到着時刻には間に合わない旨を報知する(例えば、3分遅れるなどの数値を提示する)、
ことを特徴とする。
【0009】
また、第6の発明による携帯端末装置は、
前記操作状況検知手段で検知された操作状況、および、該操作状況が検知されている間において、前記位置取得手段によって取得された所定の時間あたりの移動距離(例えば、メール操作などのある操作状況のときの速度に相当する)に基づき、前記操作状況別歩行影響テーブルをカスタマイズ(更新)するカスタマイズ手段、
をさらに備える特徴とする。
【0010】
また、第7の発明による携帯端末装置は、
無線通信手段を使って、(ネットワークを介して例えば気象情報提供サーバなどから)現在の天候を取得する天候情報取得手段をさらに備え、
前記格納手段が、
天候と該天候に関連付けられた歩行影響情報(例えば、雨の場合には、歩きやすさが低下するため、雨の中での標準速度や最高速度、雨が歩行速度を低下させる割合・数値など)を含む天候別歩行影響テーブルを格納し、
前記報知手段が、
前記天候別歩行影響テーブルをさらに参照して、前記天候情報取得手段で取得された天候に応じて得られる歩行影響情報に基づき、前記計算された予想到着時刻および予想移動速度を補正する(そして、該補正された予想到着時刻および予想移動速度を報知する)、
ことを特徴とする。
【0011】
上述したように本発明の解決手段を装置として説明してきたが、本発明はこれらに実質的に相当する方法、プログラム、プログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
例えば、本発明を方法として実現させた第8の発明による携帯端末装置の制御方法は、
測位手段(GPS機能や基地局からのセル番号情報など)を使って前記携帯端末装置の現在位置を取得(測位)する位置取得ステップと、
目的地を設定する目的地設定ステップと、
前記携帯端末装置の操作状況を検知する操作状況検知ステップと、
操作状況と該操作状況に関連付けられた歩行影響情報を含む操作状況別歩行影響テーブルを参照して、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じて得られる歩行影響情報、前記位置検出手段で取得された現在位置、および、前記目的地設定手段で設定された目的地に基づき生成される歩行ナビゲーション情報を報知する報知ステップと、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、携帯端末装置(典型的には携帯電話端末装置)のユーザの操作状況に応じた歩行ナビゲーション情報(予想到着時刻、推定速度、経路設定など)を与えることができるようになうになる。例えば、ある一定時間で携帯電話の操作が終了するメールの閲覧作成の場合において、操作終了時刻を推定し、メール閲覧または作成時とその後の速度を適切に配分し、目的地に到着希望時刻に着くようガイドすることが可能となる。メール閲覧または作成時に急ぐ分が通常のガイドの場合より少なくすることで、転倒や衝突の危険性をより減らすことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。
<実施例1>
図1は、本発明による携帯端末装置の基本的な構成を示すブロック図である。図に示すように、本発明による携帯端末装置1は、位置取得手段(GPS機能)2、目的地設定手段3、ルート決定手段4、操作状況検知手段5、格納手段6、報知手段7、および、カスタマイズ手段8を備える。携帯端末装置1は、さらに、携帯端末装置全体の操作を司る制御手段(CPU)CC、キー、ボタン、マイクなどの入力手段IF、ディスプレイやスピーカなどの出力手段OFを具える。位置取得手段2は、ユーザが携行している携帯端末装置の現在位置を測位し、ディスプレイ上(OFの一機能)に現在位置を表示する。目的地設定手段3が、ユーザにディスプレイ上での目的地を選択を促し、ルート決定手段4は、測位した現在位置から目的地までの最適な歩行ルートを決定し、これによって、現在位置から目的地までの所要距離が決定される。
【0014】
操作状況検知手段5は、自端末の操作状況を制御手段CCから入手する。制御手段CCは、実行中のメール関連プログラム内、ウェブ関連プログラム内、或いはオペレーティングシステム内のコントロールブロックなどに格納されている種々の端末操作関連の情報(例えば、通話中のフラグ、メール閲覧中のフラグ、メール入力中などのフラグ)を操作状況として操作状況検知手段5に渡す。さらには、制御手段CCは、入力手段IFの入力状況(キー入力など)や出力手段OFの出力状況(ウェブの表示、メールの表示など)も操作状況として操作状況検知手段5に渡す。
【0015】
報知手段7は、検知した操作状況(図ではOP1,OP2,OP3など)を検索キーとして格納手段6に格納されている操作状況別歩行影響テーブル6Aを検索して、該当する歩行影響情報を読み出す。例えば、メールやウェブの閲覧をしているときはOP1で検索することによって、歩き易さ(即ち、標準歩行速度および最高歩行速度)が10%低下することを示す歩行影響情報が得られる。同様に、通話をしているときは、OP2で検索することによって、歩き易さ(歩行速度)が5%増加することを示す歩行影響情報が得られ、文字入力をしているときは、OP3で検索することによって、歩き易さ(歩行速度)が20%低下することを示す歩行影響情報が得られる。報知手段7は、下記の式および演算手段を使って、検知された操作状況におけるユーザの予想歩行速度、予想到着時刻などを計算し、これらを歩行ナビゲーション情報としてユーザに報知する。或いは、報知手段とは別に上記歩行ナビゲーション情報を算出する計算手段を設けてもよい。
【0016】
予想歩行速度=ユーザ標準歩行速度×(1−(操作状況OP3:文字入力の影響0.1))
=ユーザ標準歩行速度×0.8
予想到着時刻=現在時刻+予想所要時刻
=現在時刻+設定ルート距離/予想歩行速度
このように、ユーザが文字入力をしている状況では、ユーザの普段の歩行速度の80%の歩行速度になることが推定され、普段の[1/0.8]倍の所要時間がかかることが自動的に算出され、これに基づく歩行ナビゲーション情報がユーザに提供される。
【0017】
操作状況別歩行影響テーブル6Aは、予め、代表的な操作状況の項目と、それに対応した標準的な歩行影響情報(デフォルト値)を設定する。なお、本発明は、必ずしも適正な値や項目が規定された操作状況別歩行影響テーブルを必要としない。本発明による端末は、その操作を実行しているときの歩行への影響を学習するカスタマイズ手段8を持っているため、操作状況毎に歩行影響情報を測定して、それらの操作をしている「当該ユーザに適合させた」操作状況別歩行影響テーブルを構築することが可能であるため、完全な数値や項目を持つテーブルを事前に構築しなくても、カスタマイズ手段8でテーブルをカスタマイズすることによって、ユーザに適応させた歩行ナビゲーション情報を与えることができる。ユーザ16が歩くときにカスタマイズ手段(機能)8を作動させると、操作状況と速度の記憶がたまってゆき、このカスタマイズされた記憶に基づいて、各操作状況における「標準速度や最高速度」などを推測する。しかし、初期状態では前記記憶における操作状況に対応した影響情報が不足し、ユーザ16の実際の歩行の記憶を補うものとしてデフォルト値を速度の推測に使用することが好適である。図の例では、標準歩行速度や最高歩行速度を同列に扱った影響度であるが、標準歩行速度や最高歩行速度の各々に対して影響度を設定してもよい。
【0018】
<実施例2>
本発明を携帯端末装置として最も普及している携帯電話端末に適用した実施例を説明する。図2は、本発明を適用した携帯端末(携帯電話端末)のブロック図である。図に示すように、本発明による携帯端末44は、現在位置を取得する位置取得手段15と、現在時刻を取得する時刻取得手段14と、ユーザ16が移動したい目的地、および目的地までの経路、及び到着希望時刻などの移動条件を設定する移動条件設定手段13と、位置取得手段15によって取得した現在位置、および時刻取得手段14によって取得した現在時刻、および移動条件設定手段13によって設定した移動条件に基づいて、目的地に到着希望時刻までに到着するための適切な歩行速度を決定する必要歩行速度決定手段12と、必要歩行速度決定手段12に基づいて、ユーザ16に必要な歩行速度を知らせる歩行ガイド手段10とを備える。
【0019】
携帯端末44は、さらに、最高歩行速度推定手段20に基づく最高歩行速度と、必要歩行速度決定手段12に基づく必要歩行速度との比較により前記移動条件の達成が可能か否かを判定する移動条件達成判定手段19と、ユーザ16の歩行速度を取得する歩行速度取得手段28と、天候情報を取得する天候情報取得手段21と、ユーザ16の歩行間隔を取得する歩行間隔取得手段24とを備える。
【0020】
携帯端末44は、さらに、歩行速度取得手段28により取得した過去の歩行速度に基づいてユーザ16の標準歩行速度を推定する標準歩行速度推定手段26と、同様に過去の歩行速度に基づいてユーザ16の最高歩行速度を推定する最高歩行速度推定手段20と、外部(インターネット18上のサーバ)と通信する通信手段22とを備える。
【0021】
必要歩行速度決定手段12は、位置取得手段15によって取得した現在位置、および時刻取得手段14によって取得した現在時刻において、移動条件設定手段13によって設定した移動条件に従い、目的地に到着希望時刻までに到着するために必要な速度を計算する。
【0022】
携帯端末44は、携帯端末全体の操作を司る制御手段(CPU)CC、キー、ボタン、マイクなどの入力手段IF、ディスプレイ、スピーカ、バイブレータ、指示ランプなどの出力手段OF、携帯電話状態検知手段30、端末操作影響推定手段31、メール時間推定手段32、メール速度取得手段33ををさらに具える。歩行ガイド手段10は、出力手段OFに含まれる少なくとも1つの機能を用いてユーザ16に歩行ナビゲーション情報を与える。制御手段CCは、コントロールブロックなどに格納されている種々の端末操作関連の情報を操作状況情報として携帯電話状態検知手段30に渡す。さらには、制御手段CCは、入力手段IFの入力状況や出力手段OFの出力状況も操作状況情報として携帯電話状態検知手段30に渡す。
【0023】
携帯電話状態検知手段30は、制御手段CCから与えられた操作状況情報に基づき、現在動作中のメールや通話、ソフトウェアアプリケーション等の機能の種別を検知する。また、携帯電話が開いているかどうか、ボタン入力等の操作がされているかどうか等によって、現在ユーザが操作しているかどうかも検知する。
【0024】
端末操作影響推定手段31は、携帯電話状態検知手段30によって得られる操作状況ごとに、最高歩行速度推定手段20にて得られる第一推定最高歩行速度と実際の最高歩行速度の差、標準歩行速度推定手段26にて得られる第一推定標準歩行速度と実際の標準速度の差を記憶する。歩行ガイド時には、前記記憶から携帯電話状態検知手段30によって得られる現在の端末の操作状況における速度の減少分(操作影響度)を推測する。最高歩行速度推定手段20によって得られる第一推定最高歩行速度を操作影響度分減らし(第二推定最高歩行速度)、移動条件達成判定手段19に渡す。また、標準歩行速度推定手段26によって得られる第一推定標準歩行速度も操作影響度分減らし(第二推定最高歩行速度)、歩行ガイド手段10に渡す。
【0025】
メール時間推定手段32は、メールの作成や閲覧において、1文字を読む、または書くために必要な速度を取得するメール速度取得手段と、メールの作成や閲覧に要する時間を推定する。メール速度取得手段33は、閲覧または作成したメールの文字数をカウントする。また、1つのメールを閲覧または作成した時間もカウントする。2つの受信または送信メールにおいて、時間差を本文の文字数の差で割って、1文字の時間を算出する(添付がある場合のメールでは行わないとする。)。また、メール作成時のメールの文字数の統計をとり、1メールあたりの標準的な文字数を取得する。
【0026】
メール時間推定手段32は、メール速度取得手段33から、1文字にかかる時間を所定の数だけ取得し、メール閲覧時、メール作成時それぞれの統計をもとに標準の時間を割り出し、記憶する。携帯電話状態検知手段から操作状況を取得し、メール閲覧時またはメール作成時の場合に、メール閲覧、または作成の時間を推定する。メール閲覧時の場合は、閲覧しているメールの文字数と閲覧開始時刻とメール閲覧時の1文字にかかる時間に基づいて、閲覧にあとどれだけ時間がかかるかを推定する。メール作成時の場合は、標準文字数がメールに書かれる予定の文字数とし、残り文字数を推定する。また、返信メールである場合には、返信元のメールの文字数をメールに書かれる予定の文字数とし、残りの文字数を推定する。推定した残りの文字数に1文字にかかる時間をかけて、メール作成に要する時間を推定する。
【0027】
また、メール時間推定手段32は、何時、どれだけの時間メールの閲覧と作成が行われたか、いつメールの送受信があったかも所定の時間分記憶する。前期記憶に基づいて、メールの送受信が繰り返し続いていると判断できる場合は、ある所定の時間内で、送信と受信1回ずつが行われる時間間隔と、メール作成、メール閲覧の時間の平均を計算し、記憶する。歩行ガイド中に、メールの送受信を繰り返している状態であれば、時間間隔、メール作成閲覧の時間の平均を歩行ガイド手段に渡す。
【0028】
天候情報取得手段21は、天候影響速度推定手段を具え、天候影響速度推定手段は、天候情報と歩行速度の組み合わせを記憶し、前記記憶と、推定する際の天候情報に基づいて、天候影響速度を推定する。天候情報において、「雨量、風速、気温」の3項目をそれぞれある一定の値で分け、その値での最高歩行速度の平均を計算する。現在の天候情報の入る範囲での平均の最高歩行速度と一番高い平均の最高歩行速度の差分にある値をかけて、天候により推定最高歩行速度へ影響する分の速度とする。このように天候情報で補正した諸速度を端末操作影響推定手段31などに与え、天候情報を考慮した歩行ナビゲーション情報の基礎にする。
【0029】
歩行ガイド手段10は、移動条件達成判定手段19から移動条件が達成可能であると伝えられた場合には、目的地に到着希望時刻に着くため必要な速度をユーザに伝える。メール操作時には、メール時間推定手段32にて得られるメール作成もしくは閲覧に要する時間と、必要歩行速度、第一推定最高歩行速度、第一推定標準歩行速度、第二推定最高歩行速度、第二推定標準歩行速度に基づいて、メール作成または閲覧時の適切な速度を推定し、ユーザに伝える。移動条件達成判定手段19から携帯操作を終了すれば到着希望時刻に着くことが出来ると伝えられた場合には、携帯電話の操作を終了するようユーザに伝える。また、必要歩行速度も伝える。また、移動条件達成判定手段19から携帯電話を操作していなくても間に合わない場合には、到着希望時刻に間に合わないということをユーザに伝える。
【0030】
移動条件達成判定手段19は、端末操作影響推定手段31にて得られる第二推定最高歩行速度と、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度を比較する。必要歩行速度が第二推定最高歩行速度を上回る場合には、このままの状態では到着希望時刻に目的地に到着することは不可能であると判断し、移動条件が達成不可能であることを歩行ガイド手段10に伝える。この時、端末操作影響推定手段31によって得られる操作影響度が0である場合、もしくは、操作影響度で減らした分だけ第二推定最高歩行速度を増やし元に戻した速度を必歩行速度が上回る場合には、移動条件が絶対に達成不可能であると判断したことを歩行ガイド手段10に伝える。操作影響度で減らした分だけ第二推定最高歩行速度を増やし元に戻した速度を必歩行速度が下回る場合には、端末操作を中断或いは終了しなければ移動条件が達成不可能であることを歩行ガイド手段10に伝える。
【0031】
歩行ガイド手段10は、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度が現在の歩行速度を上回る場合に、ユーザに必要歩行速度を伝える。また、移動条件達成判定手段19にて目的地に到着希望時刻に到着することが不可能と伝えられた場合には、間に合わないことをユーザに通知する。端末の操作を中断或いは終了しないと到着希望時刻に到着することが不可能と伝えられた場合には、ユーザに操作を終了するよう通知し、必要歩行速度も伝える。現在の速度では、端末を操作しない時の最高速度で歩くことが必要になるまでにどれだけの時間があるかを計算し、表示・音声を流すなどして前期時間を通知する。必要歩行速度を通知している場合は、第二推定標準歩行速度が必要歩行速度を上回ったときに、必要歩行速度の通知を停止する。以上により、携帯端末操作時の最高歩行速度を越えた速度を要求することによるユーザの転倒・衝突などの危険性を減らすことが可能であり、携帯端末操作時でも希望到着時刻に間に合うかどうかを適切に判別することも可能となる。また、携帯端末を操作していることによって到着希望時刻に間に合わなくなる状況を防ぐことが可能となる。
【0032】
<移動条件設定手段>
図3は、図2に示した移動条件設定手段13の詳細なブロック図である。図に示すように、移動条件設定手段13は、ユーザ16によって設定されたアラーム時間にアラームを鳴らすアラーム手段13Cと、アラーム時間と位置取得手段15によって得られる位置情報と時刻取得手段14にて得られる時刻に基づいて、これから向かう目的地及び経路と目的地への到着を希望する時間を推定する経路推定手段13Aと、経路推定手段13Aにより推定された経路でよいかどうかをユーザ16に確認し、推定された経路で了承が得られない場合にはユーザ16からの変更操作を受付け、経路を確定させる経路登録手段13Bとから構成される。
【0033】
経路推定手段13Aは、常時位置情報と時間を組み合わせて記憶する。記憶した前記位置情報と時間の中で、そのアラーム時間の現在位置を出発地とし、アラーム時間を基準に調べて、頻繁かつ同じ方向に歩いて通る一連の場所を取り出す。一定時間以上移動しない場所や交通機関の停車場等、歩行の終わる場所を目的地として設定し、出発地から目的地までの一連の場所を経路とする。速度と目的地到着までに要した時間に基づいて、経路内の何箇所かの地点の目的地までの距離も計算する。また、毎回各地点を通る時間が近ければ、前記経路の最後の場所(目的地)に到着する標準的な時間(到着予定時間)も取り出す。
【0034】
経路登録手段13Bは、経路推定手段13Aで推定された経路と目的地の時間を表示し、ユーザ16に確認させ、登録する。また、ユーザ16に経路を表示し、選択された経路と目的地での時間を登録する。
【0035】
図4は、本端末で使用する経路情報のデータフォーマットの一例を示す図である。経路推定手段13Aにおいて推定され、経路登録手段13Bによって登録される経路情報の内容は、1経路において図に示すように、「目的地の位置情報と(存在する場合)名称」、「出発地の位置情報と(存在する場合)名称」、「到着希望時刻」、「出発地から目的地までの距離」1つずつと、経路内の何箇所かの地点においての「位置情報(緯度と経度)」、「目的地までの距離」、「信号、階段等の道路状況」である。以上の1ブロックの経路情報が、移動条件として移動条件設定手段13から必要歩行速度決定手段12に渡される。
【0036】
<歩行ガイド手段(1)>
図5は、図2に示した歩行ガイド手段10の詳細なブロック図である。図に示すように、歩行ガイド手段10は、必要歩行速度決定手段12によって得られる必要歩行速度で歩くために必要な歩行間隔を計算する必要歩行間隔計算手段10Aと、ユーザ16への必要歩行速度の報知の開始と終了や、報知すべき内容の判定を行う報知判定手段10Cと、報知判定手段10Cの判定結果に基づき、必要歩行間隔計算手段10Aによって得られる必要歩行間隔、または間に合わないと判断したということを、振動または音または表示でユーザ16に伝える報知手段10Bとから構成される。
【0037】
必要歩行間隔計算手段10Aは、歩行間隔取得手段24によって得られる現在の歩行間隔と、歩行速度取得手段28によって得られる歩行速度に基づいて、現在の歩幅を計算し、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度を前記歩幅で割り、現在の歩幅のままで必要歩行速度で歩くために必要な歩行間隔を計算する。
【0038】
報知判定手段10Cは、歩行速度取得手段28によって得られる現在歩行速度と、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度を比較し、必要歩行速度が現在歩行速度を上回る時、報知手段10Bに必要速度の報知を指示する。報知判定手段10Cは、さらに、報知手段10Bが必要歩行速度を報知している状態で、標準歩行速度推定手段26にて得られる標準歩行速度と、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度を比較し、標準歩行速度が必要歩行速度を上回る場合には、報知手段10Bに必要速度の報知を停止するよう指示する。
【0039】
報知判定手段10Cは、さらに、歩行速度取得手段28にて得られる歩行速度によってユーザ16が歩行停止していると判断した場合には、標準歩行速度推定手段26にて得られる標準歩行速度と、必要歩行速度決定手段12にて得られる必要歩行速度を比較し、必要歩行速度が標準歩行速度を上回る場合に、報知手段10Bに必要速度の報知を指示する。報知判定手段10Cは、さらに、移動条件達成判定手段19によって移動条件を達成出来ないことが判定された場合には、報知手段10Bに間に合わないと判断したことをユーザ16に報知するよう指示する。
【0040】
<歩行ガイド手段(2)>
図6は、図2に示した歩行ガイド手段10のさらなる詳細なブロック図である。図に示すように、歩行ガイド手段10は、どのような内容をユーザに伝えるか判断する報知内容判定手段10Dと、メール作成または閲覧時の最適な速度を計算するメール時速度計算手段10Eと、報知内容判定手段から得られる報知内容を音やバイブ、画面表示等でユーザに伝える報知手段10Bとから構成される。メール時速度計算手段10Eは、メール時間推定手段32から、メール閲覧または作成に要する時間を取得する。また、メールの送受信が繰り返されている場合には、メール送受信の平均時間間隔、メールの閲覧と作成の平均時間を取得する。その他に、第一推定標準歩行速度、第一推定最高歩行速度、第二推定標準歩行速度、第二推定最高歩行速度、移動条件、現在の位置情報、現在時刻を取得し、以上の情報に基づいてメール閲覧中または作成中と、閲覧後または作成後の適切な歩行速度(要求速度)を計算する。
メール閲覧または作成中の場合には、
目的地までの距離:l(エル)
メール閲覧または作成時の要求速度:r1
メール閲覧または作成に要する時間:t1
メール閲覧または作成時の標準歩行速度(第二推定標準歩行速度):s1
メール閲覧または作成時の最高歩行速度(第二推定最高歩行速度):m1
通常時(携帯操作なしの時)の要求速度:r2
希望到着時刻までの時間:t2
通常時の標準歩行速度(第一推定標準歩行速度):s2
通常時の最高歩行速度(第一推定最高歩行速度):m2
【数1】

上式を満たすr1とr2を求める。この式を満たすことが出来ない場合には、出来るだけ
【数2】

に近い値で、r1とr2を求める。
【0041】
メールの送受信が繰り返されている場合には、移動条件、現在時刻、到着までに、何回送信と受信があるかを推定する。
目的地までの距離:l(エル)
メール閲覧回数:n1
メール閲覧時の要求速度:r1
メール閲覧に要する時間:t1
メール閲覧時の標準歩行速度(第二推定標準歩行速度):s1
メール閲覧時の最高歩行速度(第二推定最高歩行速度):m1
メール作成回数:n2
メール作成時の要求速度:r2
メール作成に要する時間:t2
メール作成時の標準歩行速度(第二推定標準歩行速度):s2
メール作成時の最高歩行速度(第二推定最高歩行速度):m2
通常時(携帯操作なしの時)の要求速度:r3
希望到着時刻までの時間:t3
通常時の標準歩行速度(第一推定標準歩行速度):s3
通常時の最高歩行速度(第一推定最高歩行速度):m3
【数3】

上の式を満たすr1,r2,r3を求める。
この式を満たすことが出来ない場合には、出来るだけ
【数4】

に近い値で、r1とr2とr3を求める。計算した結果の速度、また現在のメール閲覧または作成がいつ終わるかの時間を報知内容判定手段に渡す。メール閲覧または作成中でない場合は、報知内容判定手段には何も伝えない。r1,r2,r3全てが最高歩行速度を越えてしまう場合には、適切な速度を求めることが不可能であったことを報知内容判定手段に渡す。
【0042】
報知内容判定手段10Dは、必要歩行速度が現在の歩行速度を下回っている場合には、何も報知しないと判断する。必要歩行速度が現在の歩行速度を上回っており、達成可能であると移動条件達成判定手段から伝えられた場合には、必要歩行速度を伝える。移動条件達成判定手段19から、携帯操作をずっと続けると間に合わないとの判断が渡された場合、操作を終了するよう促すメッセージと必要歩行速度を伝える。また、携帯電話を操作しない通常時の最高速度でも間に合わないとの判断が渡された場合には、到着希望時刻に間に合わないと判断したことを伝える。ただし、メール閲覧または作成の途中である場合には、メール時速度計算手段10Eにて得られるメール作成時またはメール閲覧時適切な速度を伝える。メールの送受信を繰り返している場合には、メール時速度計算手段にて得られるメール作成時、メール閲覧時、通常時の各適切な速度を伝える。移動条件達成判定手段19から、携帯操作をずっと続けると間に合わないとの判断が渡された場合でも、メールの作成または閲覧の推定時間内であれば、適切な速度のみを伝える。メール作成または閲覧の推定時間を越えた場合には、メール閲覧または作成でないときの処理を行う。
【0043】
メール時速度計算手段10Eにおいてメール時の適切な歩行速度を求めることが不可能であったときには、操作を終了するよう促すメッセージと必要歩行速度を伝える。また、移動条件達成判定手段19から携帯電話を操作しない通常時の最高速度でも間に合わないとの判断が渡された場合には、到着希望時刻に間に合わないと判断したことを伝える。以上により、メール閲覧または作成時とその後両方に適切な速度の配分が可能となり、ユーザは歩行ガイド中にメールを閲覧または作成しやすくなる。
【0044】
図7は、メール速度取得手段33でのメールの文字数の計算の例を示す模式図である。この模式図では、2パターンの受信メールにおける文字数と閲覧時間に基づいて、本文の1文字を読むのにかかる時間(0.07秒)とそれ以外の時間(1秒)を計算している。メール速度取得手段33は、受信メールのうち、初めて読み、かつ添付メールのないメールの閲覧時間をカウントする。2つのメールについて時間と文字数のカウントを行い、2つのメールでの差をもとに、1文字増えるごとに閲覧時間がどれだけ増えるかを計算する。同じく、メール速度取得手段33は、メールを作成する際に使用した時間と本文の文字数をカウントし、2つのメールでの差に基づいて、1文字増えるごとに作成時間がどれだけ増えるかを計算する。ただし、作成の際、一度作成を中断し、再度編集したメールは用いないとする。
【0045】
メール時間推定手段32は、メール速度取得手段にて得られる1文字あたりの所要入力時間をある所定の数だけ記憶し、これを平均することによって1文字あたりの標準時間を算出する。また、携帯電話状態検知手段にて得られる操作状況の中の残り文字数や返信元のメールの文字数に基づいて、閲覧する文字数や作成するメールの本文に書く文字数を推定する。1文字あたりの標準時間と残りの文字数に基づいてメールの閲覧や作成に使用すると思われる時間を推定し、歩行ガイド手段に渡す。以上の処理によって、メールの閲覧または作成に使用する時間が推定でき、メールの閲覧や作成時にも適した歩行ガイドが可能となる。
【0046】
図8は、歩行ガイドの処理の流れを示すフローチャートである。図に示すように、ステップS1、S2を繰り返して、到着希望時間の所定の時間前から現在地を取得し続ける。取得した現在地の情報により出発地を出たことがわかれば(ステップS2)、端末操作状況を考慮する前の基本速度である「第一推定標準歩行速度」および「第一推定最高歩行速度」の推定を行う(ステップS3、S4)。この基本速度は、当該端末を使用しているユーザにカスタマイズした、当該ユーザの標準的な速度を格納したテーブルを参照してこれを設定することが好適ではあるが、一般的な成人男性・女性などの速度を格納したテーブルを参照して設定してもよい。その後、現在地を一定時間間隔で取得し(ステップS10)、以下の処理を行うことを繰り返す。
【0047】
取得した現在地の情報により目的地へ到着したことを判定し(ステップS11)、到着したと判定された場合は歩行ガイドを終了する。到着していなければ、現在の歩行速度を取得し(ステップS12)、現在地と移動条件設定手段によって得られる移動条件に基づいて現在の必要歩行速度を計算し(ステップS13)、現在の端末の操作状況を取得し(ステップS14)、第二推定標準歩行速度と第二推定最高歩行速度を推定する(ステップS15、S16)。メール操作中であった場合には、メール閲覧または作成にかかる時間を推定する(ステップS17)。
【0048】
ステップS17の後にステップS20に進み、メールの送受信が繰り返されているか否かを判定する。メールの送受信が繰り返されている場合には、送受信の時間間隔とメール閲覧作成時間の平均を求める(ステップS40)。現在までのメールの閲覧と作成の時間が推定した時間内か否かを判定する(ステップS41)。時間内でない場合は、メール以外の時の歩行ガイドを行う。推定した時間内であればステップS42に進み、メール閲覧時、作成時、通常時の適切な速度を計算する。前記速度がすべて推定最高歩行速度以下で求めることができるか否か判定し(ステップS43)、できない場合は携帯電話の操作を続けたままでは間に合わないとしてメール以外の場合の処理に移る。適切な要求速度を求めることができれば(即ち、要求速度が推定最高独度以下である場合)、現在の速度と比較し、要求速度が現在の速度を上回っていれば、要求速度と到着希望時刻までの残り時間をユーザに伝える(ステップS46)。
【0049】
メールの送受信を繰り返していないとステップS20で判定された場合はステップS21に進み、メールを閲覧または作成中であるか否かを判定する。メールを閲覧または作成中である場合は、現在はメール閲覧または作成の推定時間内かどうかを判別する(ステップS30)。メールの推定時間を過ぎていればメール以外での処理に移る。メールの推定時間内であれば、メール閲覧または作成時の要求速度を計算し(ステップS31)、メール時の速度とメール終了時の速度がそれぞれ推定最高歩行速度以下で求められなければ、携帯電話の操作を続けたままでは間に合わないとしてメール以外の場合の処理に移る。メール時の適切な速度(要求速度)を求めることが出来れば、現在の速度と比較する。要求速度が現在の速度を上回っていれば、要求速度と到着希望時刻までの残り時間をユーザに伝える。
【0050】
メール閲覧または作成中でない場合にはステップS22に進み、現在の歩行速度と必要歩行速度を比較し、現在の速度で遅れるか否か(間に合うかどうか)を判断する(ステップS22)。間に合う場合には、何もせず、ステップS10に戻って現在位置を取得し同じことを繰り返す。遅れると判断した場合には、第二推定最高歩行速度と比較し携帯電話の操作している状態で最高の速度で歩いて間に合うかどうかを判断する(ステップS23)。携帯端末を操作している状態で間に合う場合には必要歩行速度(急ぐリズムを音声やブザーなどを用いて)を通知し(ステップS24)、希望到着時刻までの残り時間を表示(或いは音声で通知)する(ステップS25)。
【0051】
ステップS23にて携帯端末を操作している状態での最高速度では間に合わないと判断した場合には、第一推定最高歩行速度と必要最高速度を比較し、携帯電話を操作しない状態の最高速度で間に合うかどうかを判断する(ステップS26)。間に合うと判断した場合には、必要歩行速度と携帯端末を操作し続けると間に合わないことおよび急ぐリズムを通知し(ステップS27)、目標時刻までの残り時間と、現在の速度で歩き続けた場合に第一推定最高歩行速度で歩くことが必要になるまでの時間(即ち、端末操作を続行可能な残り時間)と、端末操作を続行可能な残り時間がゼロになる前に携帯端末の操作を中止すべきであることをユーザに通知する(ステップS28)。
【0052】
ステップS26にて携帯電話を操作しない状態の最高歩行速度でも間に合わないと判断した場合には、到着時刻に間に合わないと判断したことをユーザに通知し歩行ガイドを終了する。以上の処理により、携帯電話の操作時の速度を推定することで操作をしていることによって間に合わなくなることを防ぎ、またメール使用時には、メール閲覧または作成に要する時間を推測し、よりメール閲覧や作成に適した歩行ガイドを行うことが可能となる。即ち、メール作成・閲覧の作業と目的地への目的時間内での到着とのバランスを適正化を実現するものである。
【0053】
図9は、端末の操作影響度を推測するためのテーブル(操作影響度テーブル)を更新する処理のフローチャートである。図9(a)に示すように、歩行のガイドを行っていない普段の歩行時には、最初に第一推定標準歩行速度、第一推定最高歩行速度、第二推定最高速度を推定する(ステップP1、P2、P3)。その後、実際の歩行速度を取得し(ステップP4)、端末の操作状況の情報を取得する(ステップP6)。端末の操作中であれば、第一推定最高歩行速度と実際の最高歩行速度を取得し(ステップP5)、操作影響度テーブルの最高歩行速度に関する部分を更新する(ステップP7)。また、ステップP7では、さらに、第一推定標準歩行速度と実際の標準歩行速度を比較し、操作影響度テーブルの標準歩行速度に関する部分を更新する。
【0054】
図9(b)に示すように、歩行ガイド処理中には、第一推定最高歩行速度および第二推定最高歩行速度を推定し(ステップP10、P11)、端末操作時に最高速度で歩くようユーザに伝えている時の実際の最高歩行速度を取得する(ステップP12)。端末操作状況を取得し(ステップP13)、第一推定最高歩行速度と前記実際の最高歩行速度に基づいて、操作影響度テーブルの最高歩行速度に関する部分を更新する(ステップP14)。以上の処理より、当該ユーザにカスタマイズされた端末操作影響度テーブルを構築することが可能となる。
【0055】
図10は、操作影響度テーブルの更新の方法を示す図である。図10(a)に示すように、操作影響度テーブルは、第一推定標準歩行速度または第一推定最高歩行速度と実際の歩行速度の差の記憶を元に、各操作時の影響度を推定し、保持する。図10では、一例としてメール作成時の影響度を、複数の影響度の記憶を元に推定している。
【0056】
図10(b)に示すように、標準歩行速度の影響度の記憶は、歩行ガイドを行っていない普段の歩行時の影響度(第一推定標準歩行速度と実際の標準歩行速度の差)を記憶する。所定の数nの影響度を記憶し、平均し、標準歩行速度の影響度とする。新しい影響度を記憶し記憶が所定の数nを超える場合には、一番古い記憶を1つ消す。初期状態では、実際の影響度の記憶が無いため、デフォルトとして一般的な影響度の値を1つ記憶しておく。実際の記憶が1つでも入れば、デフォルトの値は消す。
【0057】
図10(b)に示すように、最高歩行速度影響度の記憶は、歩行ガイドを行っている時と行っていない時の両方の第一推定最高速度と実際の最高速度の差を影響度として記憶する。第二推定最高歩行速度よりも「実際の最高速度が速かった場合」と、歩行ガイド手段が最高速度で歩くようユーザに求めているときの最高速度が第二推定最高歩行速度よりも「遅い場合」とに分けて、それぞれ所定の数o、pだけ記憶する。新しい影響度を記憶し記憶が所定の数nを超える場合には、一番古い記憶を1つ消す。歩行ガイドを行っている時には、第二推定最高歩行速度よりも実際の最高速度が速かった場合と、歩行ガイド手段が最高速度で歩くようユーザに求めているときの最高速度が第二推定最高歩行速度よりも遅い場合の両方の影響度を記憶し、歩行ガイドを行っていない普段の歩行時には、歩行ガイド手段が最高速度で歩くようユーザに求めているときの最高速度が第二推定最高歩行速度よりも遅い場合のみの影響度を記憶する。両方の記憶を合わせた平均を計算し、所定の操作状況時の最高歩行速度の影響度として設定する。初期状態では、実際の影響度の記憶が無いため、デフォルトとして一般的な影響度の値を1つ記憶しておく。実際の記憶が1つでも入れば、デフォルトの値は消す。以上の処理により、個々のユーザにカスタマイズされた携帯端末操作の歩行速度への影響度テーブルを構築することが可能となる。また、デフォルト値の設定によって、実際の影響度の記憶のない初期状態でも歩行ガイドを行うことが可能となる。
【0058】
図11は、通話時の歩行ガイドの例を示す図である。縦軸は歩いた距離、横軸は時間、実線は通話時の実際の歩行、細い破線は通話時の第二推定最高速度、太い破線は第一推定最高速度、白丸Y点は第一推定最高速度で間に合わないと判断する点、灰色の丸X点は第二推定最高速度で間に合わないと判断する点である。ユーザが出発点を出たときに、第一推定最高速度を推定する。携帯電話検知手段で、携帯電話が操作されていれば、検知した操作状況での第二推定最高速度を推定する。また、各時点での必要歩行速度を一定時間の間隔で計算し続ける。図11では、出発した時点で歩行速度が必要歩行速度より下回っているため、必要歩行速度が通知される。そのまま通話状態で同じ速度を保ち続け、Aの時点で必要最高最高速度が通話時の第二推定最高速度と等しくなる。Aを過ぎても同じ速度を保ち続け、必要最高速度が通話時の第二推定最高速度を上回ったため、X点で、「ずっと通話したままでは到着希望時刻に間に合わない」ことと、「現在の速度を保った場合に、あとどれくらいの時間で第一推定最高速度で歩くことが必要になるか」がユーザに伝えられる。X点の後も同じ速度を保ち、Y点で必要歩行速度が第一推定最高速度を上回ると、到着希望時刻に間に合わないと判断したことがユーザに伝えられる。
【0059】
携帯端末をずっと操作したままでは到着希望時刻に間に合わないと通知されるため、携帯端末の使用により到着希望時刻に遅れることを回避することが可能となる。また、逆にユーザは、X点における「ずっと携帯端末を操作したままでは到着希望時刻に間に合わないという通知」の前は、携帯端末を通知して歩行しても間に合うということがわかり、また、伝えられる必要速度で歩行すれば、歩行中ずっと携帯端末を操作しながら歩行し到着希望時刻に目的地に着くことが可能となる。携帯端末をずっと操作したままでは到着希望時刻に間に合わないと通知される時に一緒に通知される、現在の速度を保った場合に、あとどれくらいの時間で第一推定最高速度で歩くことが必要になるかの情報によって、携帯端末をこの後、どのくらいの時間にわたって操作続行可能であるかも、ユーザは認識することが可能となる。
【0060】
図12は、本発明による携帯端末装置の操作時のガイドの例を示す図である。図12(a)が、メール作成時とその後の適切な速度を特に計算しない場合(本発明の適用なし)、図12(b)がメール作成時とその後の適切な速度を計算した場合(本発明の適用あり)である。横軸が時間で各グラフの左側の灰色の部分がメールを作成している時間の領域、縦軸が歩いた距離、実線が歩行ガイド手段からユーザに伝えられる要求歩行速度、細い破線がメール作成時の第二推定標準歩行速度、太い破線が通常時の第一推定標準歩行速度である。
【0061】
図12(a)のグラフの場合は、メール時の適切な速度を計算していないため、要求歩行速度の通りにユーザが歩いた場合、要求歩行速度は出発から到着希望時刻まで一定である。そのため、メール作成中は、要求速度がメール作成時の第二推定標準歩行速度を大きく上回り、メール作成という状況ではかなりのスピードアップを強いられ、ユーザには非常に負担となる要求歩行速度が指示されることになる。一方、メール作成作業を終了した後は、要求歩行速度が第一推定標準速度を下回り、要求速度はユーザに伝えられず、ユーザは普段通り歩いても余裕があるというバランスを欠く歩行ナビゲーション情報が指示されることとなる。
【0062】
図12(b)のグラフの場合は、本発明の適用によってメール時の適切な速度を計算しているため、メール作成中とメール作成後の要求歩行速度は、それぞれの推定標準速度を同程度の割合で上回る速度になっている。ユーザは、出発から到着までずっと普段より少し急げばよく、メール作成中に普段よりも過度に急ぐよう求められることは無い。即ち、メール作成という状況を勘案した適切な歩行ナビゲーション情報が提示されることが分る。これによって、歩行ガイド中でもメール作成がしやすくなり、また急ぎすぎることによる転倒や衝突の危険性を減らすことが可能となる。
【0063】
図13は、本端末がユーザに報知する歩行リズムの一例を示すタイミングチャートである。図に示すように、図13(a)は、比較的遅い速度での歩行感覚を伝える時の振動または音のリズム、図13(b)は比較的速い速度での歩行間隔を伝える時のリズム、図13(c)は間に合わないと判断した時に伝えるリズムの例である。歩行間隔(1歩の間隔)を表すリズムを、振動や音でユーザ16に伝える。現在必要な速度を、歩行速度取得手段28によって得られる現在の歩幅で割った時間間隔(歩行間隔)を表し、歩幅をそのままに前記歩行間隔で歩くと、必要な速度で歩くことが出来、到着希望時刻に目的地へ到着することが可能となる。(a)は比較的長い間隔をあけて振動する、または音を鳴らすため、歩幅を変えずに(a)の振動、音にあわせて歩くと比較的遅い速度で歩くことになる。また(b)の間隔は短く、歩幅を変えずに(b)の振動、音にあわせて歩くと速くなる。このように、歩幅をそのままで、どの程度の歩行間隔で歩けばよいかを伝えることによって、より正確に速度を伝えることが可能となる。携帯端末の画面を見ずに、最適な速度での歩行を可能にすることで、より最適な歩行ガイドが可能となる。最高歩行速度で走っても到着希望時刻に間に合わないと推定される時には、合わせて歩くことの出来ないリズムをユーザ16に伝える。(c)は長い時間の振動または音と短い時間の音が組み合わされていて、振動、音に1歩1歩を合わせて歩くことが出来ず、ユーザ16に急いでも間に合わないということを伝えることが可能となる。
【0064】
図14は、本端末が歩行ナビゲーション情報としてユーザに提示する画面インターフェイスを示す図である。図に示すように、図14(a)は歩行ガイド中で、現在の速度では間に合わず、より速い速度をユーザ16に伝えている時の表示画面の例である。多摩川駅が目的地、7時20分が到着希望時刻として設定されており、残り時間と急がなければいけないことを表示している。図14(b)は、到着希望時刻に間に合わない(移動条件達成が不可能)と判断したときの表示画面の例であり、間に合わないことを表示している。間に合うために必要な速度や、間に合わないということは、振動や音で伝えるため、ユーザ16は表示画面を見なくても知ることが可能であるが、時間を知ることが出来ない。到着希望時刻までの残り時間等の時間情報は、画面に表示することで、確認を可能とする。
【0065】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各手段、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。実施例では、メールの作成・閲覧による操作影響にスポットを当てて詳細に記載してあるが、メールの文字入力や閲覧は操作の一例に過ぎずこれに限定されるものではない。例えば、本願発明は、端末に搭載される各種アプリケーションや諸機能の操作、ウェブ閲覧、blogや掲示板への書き込み、インターネット経由での各種サーバにおける多様な操作(オンラインゲームの操作、オンラインショッピングの操作、株価閲覧や株取引などにおける操作)の歩行への影響を勘案した歩行ナビゲーション情報を提示することが可能である。即ち、文字入力や文字閲覧以外の諸操作には、その操作特有の歩行への影響、および、これら操作に対するユーザ特有の歩行への影響がある。例えば、ウェブサイトにおけるニュース閲覧の操作中は、歩行速度が15%低下し、ウェブサイトにおける株価閲覧の操作中は歩行速度が20%低下するなどの操作別影響テーブルをカスタマイズ手段を用いて構築できれば、このような操作においても適切な歩行ナビゲーション情報を与えることが可能となる。
【0066】
上述したように、本願発明で提供するカスタマイズ手段によれば、文字入力や文字閲覧のみならずどのような操作であっても、各種操作における当該ユーザの歩行速度などの歩行関連のユーザの振る舞いを実測することによって、操作別の歩行影響テーブルを構築することが可能であり、上記のような多様な端末操作への影響を考慮した歩行ナビゲーション情報をユーザに与えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明による携帯端末装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した携帯端末(携帯電話端末)のブロック図である。
【図3】図2に示した移動条件設定手段13の詳細なブロック図である。
【図4】本端末で使用する経路情報のデータフォーマットの一例を示す図である。
【図5】図2に示した歩行ガイド手段10の詳細なブロック図である。
【図6】図2に示した歩行ガイド手段10のさらなる詳細なブロック図である。
【図7】メール速度取得手段33でのメールの文字数の計算の例を示す模式図である。
【図8】歩行ガイドの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】端末の操作影響度を推測するためのテーブル(操作影響度テーブル)を更新する処理のフローチャートである。
【図10】操作影響度テーブルの更新の方法を示す図である。
【図11】通話時の歩行ガイドの例を示す図である。
【図12】本発明による携帯端末装置の操作時のガイドの例を示す図である。
【図13】本端末がユーザに報知する歩行リズムの一例を示すタイミングチャートである。
【図14】本端末が歩行ナビゲーション情報としてユーザに提示する画面インターフェイスを示す図である。
【符号の説明】
【0068】
1 携帯端末装置
2 位置取得手段
3 目的地設定手段
4 ルート決定手段
5 操作状況検知手段
6 格納手段
6A 操作状況別歩行影響テーブル
7 報知手段
8 カスタマイズ手段
CC 制御手段
IF 入力手段
OF 出力手段
10 歩行ガイド手段
12 必要歩行速度決定手段
13 移動条件設定手段
14 時刻取得手段
15 位置取得手段
16 ユーザ
18 インターネット
19 移動条件達成判定手段
20 最高歩行速度推定手段
21 天候情報取得手段
22 通信手段
24 歩行間隔取得手段
26 標準歩行速度推定手段
28 歩行速度取得手段
30 携帯電話状態検知手段
31 端末操作影響推定手段
32 メール時間推定手段
33 メール速度取得手段
44 携帯端末
10A 必要歩行間隔計算手段
10B 報知手段
10C 報知判定手段
10D 報知内容判定手段
10E メール時速度計算手段
13A 経路推定手段
13B 経路登録手段
13C アラーム手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末装置の現在位置を取得する位置取得手段と、
前記携帯端末装置の操作状況と該操作状況に関連付けられた歩行影響情報を含む操作状況別歩行影響テーブルを格納する格納手段と、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記携帯端末装置の操作状況を検知する操作状況検知手段と、
前記操作状況別歩行影響テーブルを参照して、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じて得られる歩行影響情報、前記位置検出手段で取得された現在位置、および、前記目的地設定手段で設定された目的地、に基づき生成される歩行ナビゲーション情報を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の携帯端末装置において、
前記目的地設定手段が、前記目的地への希望到着時刻をさらに設定し、
前記位置検出手段で取得された現在位置、前記設定された目的地、および、該目的地への希望到着時刻に基づき、該希望到着時刻に到着するために必要な移動速度を算出する必要移動速度算出手段を、さらに備え、
前記報知手段が、
前記必要移動速度算出手段で算出された必要な移動速度が、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じた歩行影響情報に基づき求められる最高速度以下の場合のみ、前記必要な移動速度で歩行するよう報知する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項3】
請求項2に記載の携帯端末装置において、
前記携帯端末装置の現在移動速度を算出する現在移動速度算出手段をさらに備え、
前記報知手段が、
前記現在移動速度が前記必要な移動速度よりも小さい場合、前記必要な移動速度で歩行するよう報知する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項4】
請求項3に記載の携帯端末装置において、
前記携帯端末装置を携帯しているユーザの歩数をカウントする歩数カウント手段と、
前記歩数カウント手段でカウントされた、所定の距離あたりの歩数に基づき、現在の歩幅を算出し、さらに、該歩幅と前記必要な移動速度とから必要な歩調を算出する歩調算出手段と、をさらに備え、
前記報知手段が、前記歩調算出手段で算出された歩調を報知する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置において、
前記報知手段は、
前記必要な移動速度が、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じた歩行影響情報に基づき求められる最高速度を超える場合、前記希望到着時刻には間に合わない旨を報知する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯端末装置において、
前記操作状況検知手段で検知された操作状況、および、該操作状況が検知されている間において、前記位置取得手段によって取得された所定の時間あたりの移動距離に基づき、前記操作状況別歩行影響テーブルをカスタマイズするカスタマイズ手段、
をさらに備える特徴とする携帯端末装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の携帯端末装置において、
無線通信手段を使って、現在の天候を取得する天候情報取得手段をさらに備え、
前記格納手段が、
天候と該天候に関連付けられた歩行影響情報を含む天候別歩行影響テーブルを格納し、
前記報知手段が、
前記天候別歩行影響テーブルをさらに参照して、前記天候情報取得手段で取得された天候に応じて得られる歩行影響情報に基づき、前記計算された予想到着時刻および予想移動速度を補正する、
ことを特徴とする携帯端末装置。
【請求項8】
携帯端末装置の制御方法であって、
測位手段を使って前記携帯端末装置の現在位置を取得する位置取得ステップと、
目的地を設定する目的地設定ステップと、
前記携帯端末装置の操作状況を検知する操作状況検知ステップと、
操作状況と該操作状況に関連付けられた歩行影響情報を含む操作状況別歩行影響テーブルを参照して、前記操作状況検知手段で検知された操作状況に応じて得られる歩行影響情報、前記位置検出手段で取得された現在位置、および、前記目的地設定手段で設定された目的地、に基づき生成される歩行ナビゲーション情報を報知する報知ステップと、
を含むことを特徴とする携帯端末装置の制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−315781(P2007−315781A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−142668(P2006−142668)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】