説明

殺菌剤N−シクロプロピル−スルホニルアミド誘導体

本発明は、式(I)


[式中、置換基は、環状基である]で表されるN−シクロプロピル−スルホニルアミド誘導体、それらを調製する方法、殺菌活性剤としてのそれらの使用、特に、殺菌剤組成物の形態における殺菌活性剤としてのそれらの使用、及び、それらの化合物又は組成物を使用して、植物病原性菌類、特に植物の植物病原性菌類を防除する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−シクロプロピル−スルホニルアミド誘導体、それらを調製する方法、殺菌活性剤としてのそれらの使用、特に、殺菌剤組成物の形態における殺菌活性剤としてのそれらの使用、及び、それら化合物又は組成物を使用して、植物病原性菌類、特に植物の植物病原性菌類を防除する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
国際特許出願WO−01/77090には、下記式で表されるイソチアゾール誘導体が開示されている:
【0003】
【化45】

上記式中、Rは、シクロアルキル基を表すことができる。好ましいシクロアルキル基は、C5−6−シクロアルキル基であり、特に、シクロヘキシル基である。そのようなシクロヘキシル基を有する2つの実施例が開示されている。la−88及びla−101の番号が付けられているその2つの実施例は、植物病原性菌類に対しては、活性が不充分であるか又は活性を示さない。
【0004】
日本特許出願JP−931069には、本発明の範囲からは除外されている8種類の特定の(2−ブロモ、又は、2−クロロ)−(4−メチル、又は、4−エチル)−1,3−チアゾール−5−イル−(4−クロロ−フェニル、又は、フェニル)−N−シクロプロピル−スルホニルアミド誘導体が開示されている。実際には、その8種類の化合物は、これまで調製されておらず、また、その活性についても報告されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
活性成分に対する耐性株の発達を回避又は抑制するために新規殺有害生物活性化合物を使用することに関して、農業分野においては常に高い関心が持たれている。さらにまた、既知化合物と少なくとも同等の効力を維持しながら、同時に、活性化合物の使用量を低減するために、既知化合物よりも活性が高い新規化合物を使用することに関しても、高い関心が持たれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記で記載した効果又は有利点を有する化合物の新規ファミリーを見いだした。
【0007】
従って、本発明は、 式(I)
【0008】
【化46】

[式中、
Aは、炭素で結合した置換されているか又は置換されていない5員、6員又は7員の芳香族又は非芳香族のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、同一であるか又は異なっていることが可能な3個以下のヘテロ原子を含んでいる)を表し;
Eは、置換されているか又は置換されていないシクロプロピルを表し;
Lは、置換されているか若しくは置換されていないフェニルを表すか、又は、置換されているか若しくは置換されていない5員、6員若しくは7員の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、同一であるか又は異なっていることが可能な3個以下のヘテロ原子を含んでいる)を表す;
但し、Eが置換されていないシクロプロピルを表す場合、A及びLは、それぞれ、以下のものを同時の表すことはできない:
・ 2−ブロモ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−クロロ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−ブロモ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−クロロ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−ブロモ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−クロロ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−ブロモ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−クロロ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル]
で表されるN−シクロプロピル−スルホニルアミド誘導体、並びに、その塩、N−オキシド、金属錯体、半金属錯体及び光学活性異性体を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の化合物はいずれも、その化合物内の不斉中心の数に応じて、1種類以上の光学異性体形態又はキラル異性体形態で存在し得る。かくして、本発明は、等しく、全ての光学異性体及びそれらのラセミ混合物又はスケールミック混合物(用語「スケールミック(scalemic)」は、異なった比率のエナンチオマーの混合物を意味する)、並びに、可能な全ての立体異性体の全ての比率における混合物に関する。当業者は、自体公知の方法により、ジアステレオ異性体及び/又は光学異性体を分離させることができる。
【0010】
本発明の化合物はいずれも、その化合物内の二重結合の数に応じて、1種類以上の幾何異性体形態でも存在し得る。かくして、本発明は、等しく、全ての幾何異性体及び全ての比率における可能な全ての混合物に関する。当業者は、自体公知の一般的な方法により、幾何異性体を分離させることができる。
【0011】
本発明の化合物に関し、ハロゲンは、フッ素、臭素、塩素又はヨウ素のうちのいずれか1つを意味し、ヘテロ原子は、窒素、酸素又は硫黄であり得る。
【0012】
本発明の式(I)で表される化合物に関して、Eは、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Zで置換されることが可能である:
ハロゲン原子;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子で置換されているフェニル;及び、C−C−アルコキシカルボニル。
【0013】
本発明の式(I)で表される好ましい化合物は、Eが置換されていないシクロプロピルを表す式(I)の化合物である。
【0014】
本発明の式(I)で表される好ましい別の化合物は、Aが下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Rで置換されている式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;ヒドロキシ;アミノ;スルファニル;ペンタフルオロ−λ−スルファニル;ホルミル;ホルミルオキシ;ホルミルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;N−ヒドロキシカルバモイル;カルバメート;(ヒドロキシイミノ)−C−C−アルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;トリ(C−C−アルキル)シリル;C−C−アルキルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルファニル;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルケニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニル;C−C−アルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;C−C−アルキルカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニル;C−C−アルキルカルバモイル;ジ−C−C−アルキルカルバモイル;N−C−C−アルキルオキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルバモイル;N−C−C−アルキル−C−C−アルコキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシカルボニル;C−C−アルキルカルボニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルオキシ;C−C−アルキルカルボニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルアミノ;C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;C−C−アルキルオキシカルボニルオキシ;C−C−アルキルスルフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフェニル;C−C−アルキルスルフィニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフィニル;C−C−アルキルスルホニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルホニル;C−C−アルコキシイミノ;(C−C−アルコキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルケニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルキニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(ベンジルオキシイミノ)−C−C−アルキル;ベンジルオキシ;ベンジルスルファニル;ベンジルアミノ;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシ。
【0015】
本発明のさらに好ましい化合物は、Aが下記のものからなるリスト内で選択され得る同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Rで置換されている式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;C−C−アルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;C−C−アルコキシカルボニル;C−C−アルキルスルファニル;C−C−アルキルアミノ;ジ(C−C−アルキル)アミノ;フェニル;フェノキシ;ベンジル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシ。
【0016】
本発明による好ましい化合物の例は、Aが5員ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Aは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(A
【0017】
【化47】

[式中、
〜Rは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0018】
【化48】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
は、水素;又は、ハロゲン原子を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0019】
【化49】

[式中、
及びRは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0020】
【化50】

[式中、
は、水素;ハロゲン原子;C−C−アルキル;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
10は、水素;又は、ハロゲン原子を表し;
11は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、C−C−アルコキシを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0021】
【化51】

[式中、
12は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;C−C−アルコキシ;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
13は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
14は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0022】
【化52】

[式中、
15は、C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
16は、水素原子;又は、C−C−アルコキシカルボニルを表し;
17及びR18は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0023】
【化53】

[式中、
19は、C−C−アルキルを表し;
20〜R22は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0024】
【化54】

[式中、
23は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
24は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【0025】
【化55】

[式中、
25は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
26は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A10
【0026】
【化56】

[式中、
27は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
28は、水素原子;ハロゲン原子;アミノ;C−C−アルキル;又は、フェニルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A11
【0027】
【化57】

[式中、
29は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
30は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、アミノを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A12
【0028】
【化58】

[式中、
31は、C−C−アルキル;又は、フェニルを表し;
32は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
33は、水素原子;ハロゲン原子;ニトロ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A13
【0029】
【化59】

[式中、
34は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;C−C−シクロアルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルキニルオキシ;又は、フェニルを表し;
35は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;シアノ;C−C−アルコキシ;C−C−アルキルチオ;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ(C−C−アルキル)アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシを表し;
36は、水素原子;C−C−アルキル;又は、フェニルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A14
【0030】
【化60】

[式中、
37及びR38は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
39は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A15
【0031】
【化61】

[式中、
40及びR41は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A16
【0032】
【化62】

[式中、
42は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
43は、水素原子;C−C−アルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;又は、アミノを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A17
【0033】
【化63】

[式中、
44及びR45は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A18
【0034】
【化64】

[式中、
46は、水素原子;C−C−アルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;又は、C−C−アルキルスルファニルを表し;
47は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A19
【0035】
【化65】

[式中、
48は、水素原子;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニルを表し;
49は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A20
【0036】
【化66】

[式中、
50は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A21
【0037】
【化67】

[式中、
51及びR52は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A22
【0038】
【化68】

[式中、
53は、C−C−アルキルを表し;
54は、C−C−アルキル;ベンジル;又は、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0039】
本発明によるさらに好ましい化合物の例は、Aが式(A13)の5員ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、
34は、C−C−アルキルを表し;
35は、フッ素原子を表し;
36は、C−C−アルキルを表す;
又は、
34は、5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
35は、水素原子;又は、フッ素原子を表し;
36は、C−C−アルキルを表す;
又は、
34は、C−C−アルコキシを表し;
35は、水素を表し;
36は、C−C−アルキルを表す。
【0040】
本発明による好ましい化合物の別の例は、Aが6員ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Aは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(A23
【0041】
【化69】

[式中、
55、R56及びR58は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
57は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A24
【0042】
【化70】

[式中、
59〜R62は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A25
【0043】
【化71】

[式中、
63〜R66は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A26
【0044】
【化72】

[式中、
67は、C−C−アルキル;又は、5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
は、硫黄原子;−SO−;−SO−;又は、−CH−を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A27
【0045】
【化73】

[式中、
71は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
72は、水素原子;又は、ハロゲン原子を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A28
【0046】
【化74】

[式中、
73は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0047】
本発明による好ましい化合物のさらに別の例は、Aが縮合ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Aは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(A29
【0048】
【化75】

[式中、
74は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A30
【0049】
【化76】

[式中、
75及びR76は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0050】
本発明の式(I)で表される好ましいさらに別の化合物は、Lが下記のものからなるリスト内で選択され得る同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されているフェニルを表す式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;ヒドロキシ;アミノ;スルファニル;ペンタフルオロ−λ−スルファニル;ホルミル;ホルミルオキシ;ホルミルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;N−ヒドロキシカルバモイル;カルバメート;(ヒドロキシイミノ)−C−C−アルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;トリ(C−C−アルキル)シリル;C−C−アルキルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルファニル;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルケニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニル;C−C−アルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;C−C−アルキルカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニル;C−C−アルキルカルバモイル;ジ−C−C−アルキルカルバモイル;N−C−C−アルキルオキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルバモイル;N−C−C−アルキル−C−C−アルコキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシカルボニル;C−C−アルキルカルボニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルオキシ;C−C−アルキルカルボニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルアミノ;C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;C−C−アルキルオキシカルボニルオキシ;C−C−アルキルスルフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフェニル;C−C−アルキルスルフィニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフィニル;C−C−アルキルスルホニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルホニル;C−C−アルコキシイミノ;(C−C−アルコキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルケニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルキニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(ベンジルオキシイミノ)−C−C−アルキル;ベンジルスルファニル;ベンジルアミノ;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るベンジルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルメチレン;同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニルオキシ。
【0051】
本発明の式(I)で表されるさらに好ましい化合物は、Lが下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されているフェニルを表す式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;トリ(C−C−アルキル)シリル;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニルオキシ。
【0052】
本発明の式(I)で表されるさらに好ましい化合物は、Lが下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されている5員、6員又は7員の芳香族又は非芳香族のヘテロ環を表す式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;トリ(C−C−アルキル)シリル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ。
【0053】
本発明による好ましい化合物の例は、Lが5員ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Lは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(L
【0054】
【化77】

[式中、
〜Xは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0055】
【化78】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、C−C−アルキルオキシカルボニルを表し;
は、水素原子;又は、ハロゲン原子を表し;
は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0056】
【化79】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0057】
【化80】

[式中、
は、C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
10は、C−C−アルキル;又は、フェニルを表し;
11は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0058】
本発明による好ましい化合物の別の例は、Lが6員ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Lは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(L
【0059】
【化81】

[式中、
12、X13及びX15は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、ハロゲン原子を表し;
14は、水素原子;ハロゲン原子;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0060】
【化82】

[式中、
16〜X19は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0061】
本発明による好ましい化合物のさらに別の例は、Lが縮合ヘテロ環を表す化合物であり、ここで、有利には、Lは、下記のものからなるリスト内で選択することができる:
・ 式(L
【0062】
【化83】

[式中、
20〜X22は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
23〜X26は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0063】
【化84】

[式中、
27〜X29は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
30〜X35は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【0064】
【化85】

[式中、
36〜X38は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
39及びX40は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L10
【0065】
【化86】

[式中、
41〜X43は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
44〜X47は、同一であるか又は異なっていることが可能なであって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【0066】
本発明の式(I)で表される好ましいさらに別の化合物は、Qが下記のものからなるリスト内で選択され得る式(I)の化合物である:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルキルスルファニル;ベンジルオキシ;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な1〜5個のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な1〜5個のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;及び、トリ(C−C)アルキルシリル。
【0067】
本発明の化合物の置換基に関して上記で挙げた好ましい態様は、さまざまに組み合わせることができる。好ましい態様についてのそのような組合せは、かくして、本発明による化合物のサブクラスを提供する。本発明による好ましい化合物のそのようなサブクラスの例では、以下のものを組み合わせることができる:
− Eの好ましい態様と、Aの好ましい態様;
− Eの好ましい態様と、Lの好ましい態様;
− Aの好ましい態様と、Lの好ましい態様;
− Lの好ましい態様と、Qの好ましい態様;
− Eの好ましい態様と、A及びLの好ましい態様;
− Eの好ましい態様と、L及びQの好ましい態様;
− Aの好ましい態様と、L及びQの好ましい態様;
− Eの好ましい態様と、A及びL及びQの好ましい態様。
【0068】
本発明による化合物の置換基の好ましい態様についての上記組合せにおいて、当該好ましい態様は、E、A、L及びQのそれぞれのさらに好ましい態様の中で選択して、本発明による化合物の最も好ましいサブクラスを構成させることもできる。
【0069】
本発明は、式(I)で表される化合物を調製する方法にも関する。
【0070】
かくして、本発明のさらなる態様により、式(I)で表される化合物を調製するための方法P1が提供され、その方法は、以下の反応スキームによって例証される:
【0071】
【化87】

ここで
A、E及びLは、上記で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子又はヒドロキシル基を表す。
【0072】
調製方法P1において、段階1は、酸結合剤の存在下、及び、溶媒の存在下で実施することができる。
【0073】
調製方法P1において、段階2は、溶媒の存在下、酸結合剤の存在下、及び、縮合剤の存在下で実施することができる。
【0074】
式(V)で表される塩化スルホニル誘導体は、既知であるか、又は、既知調製方法によって調製することができる(J. Med. Chem., 1983, p1181; JP 11292865; Bioorg. Med. Chem., 2002, p 3649-3661)。
【0075】
式(IV)で表されるアミン誘導体も、既知であるか、又は、既知調製方法によって調製することができる(J. Org. Chem., 1998, p 100402-10044; J. Org. Chem., 2003, p 7134-7136)。
【0076】
式(III)で表されるカルボン酸、酸塩化物、酸臭化物又は酸フッ化物は、既知であるか、又は、既知調製方法によって調製することができる(WO 9311117, p16-20; Nucleosides & Nucleotides, 1987, p 737-759; Bioorg. Med. Chem. Lett., 2002, p 2105-2108)。
【0077】
本発明によれば、式(Ia)で表される化合物は、式(I)[式中、Lは、ハロゲン原子で置換されている]で表される化合物である。式(Ia)で表されるこれらの化合物は、調製方法P1に従って調製することができる。
【0078】
本発明は、式(Ia)で表される化合物から出発して式(I)で表される化合物を調製することを可能とする調製方法2も提供する。
【0079】
調製方法2は、以下の反応スキームによって例証することができる:
【0080】
【化88】

ここで、
A、E、L及びQは、上記で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子であり;
及びYは、それぞれ水素を表すか、又は、一緒になってテトラメチレンを表し;
Qは、上記で定義されているとおりであり;
nは、0、1、2、3又は5である。
【0081】
調製方法P2は、触媒の存在下、酸結合剤の存在下、及び、溶媒の存在下で実施することができる。
【0082】
式(VI)で表されるボロン酸誘導体は、既知化合物である。
【0083】
本発明は、同様に式(Ia)で表される化合物から出発して式(I)で表される化合物を調製することを可能とする調製方法3も提供する。
【0084】
調製方法3は、以下の反応スキームによって例証することができる:
【0085】
【化89】

ここで、
A、E、L及びQは、上記で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子であり;
は、硫黄、酸素又はC−C−アルキルアミノであり;
nは、0、1、2、3又は5である。
【0086】
調製方法P3も、同様に、触媒の存在下、酸結合剤の存在下、及び、溶媒の存在下で実施することができる。
【0087】
式(VII)で表されるフェノール誘導体、チオフェノール誘導体又はアニリン誘導体は、既知化合物である。
【0088】
本発明による調製方法P1、P2及びP3を実施するのに適した酸結合剤は、そのような反応に関して慣習的な無機塩基及び有機塩基であり得る。好ましくは、以下のものを使用する:アルカリ土類金属若しくはアルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、又は、別の水酸化アンモニウム誘導体;アルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム;アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酢酸塩、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム;及び、さらに、第三級アミン、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU)。
【0089】
付加的な酸結合剤の非存在下で実施することも可能であるか、又は、過剰量の当該アミン誘導体を用いて、そのアミン誘導体が同時に酸結合剤としても作用するようにすることも可能である。
【0090】
本発明による調製方法P1、P2及びP3を実施するのに適した溶媒は、慣習的な不活性有機溶媒であり得る。好ましくは、以下のものを使用する:場合によりハロゲン原子化されていてもよい脂肪族、脂環式又は芳香族の炭化水素類、例えば、石油エーテル、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又はトリクロロエタン;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、メチルt−アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン又はアニソール;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−ブチロニトリル、i−ブチロニトリル又はベンゾニトリル;アミド類、例えば、N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド;エステル類、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド;又は、スルホン類、例えば、スルホラン。
【0091】
本発明による調製方法P2及びP3は、金属塩又は金属錯体などの触媒の存在下で実施することができる。この目的に適した金属誘導体は、銅又はパラジウムに基づくものである。この目的に適した金属塩又は金属錯体は、塩化銅、ヨウ化銅、酸化銅、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド又は1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)クロリドである。
【0092】
当該反応にパラジウム塩と錯体配位子(例えば、トリエチルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、2−(ジシクロヘキシルホスフィン)ビフェニル、2−(ジ−t−ブチルホスフィン)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィン)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、トリフェニルホスフィン、トリス−(o−トリル)ホスフィン、3−(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリス−2−(メトキシフェニル)−ホスフィン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィン)−1,1’−ビナフチル、1,4−ビス(ジフェニルホスフィン)ブタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィン)エタン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィン)ブタン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィン)エタン、2−(ジシクロヘキシルホスフィン)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)−ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン又はトリス−(2,4−t−ブチルフェニル)ホスフィトなど)を別々に添加することにより該反応混合物中でパラジウム錯体を生成させることも可能である。
【0093】
本発明による調製方法P1、P2及びP3を実施する場合、その反応温度は、比較的広い範囲内でさまざまであることができる。一般に、該調製方法は、0℃〜160℃の温度、好ましくは、10℃〜120℃の温度で実施する。本発明による調製方法(とりわけ、調製方法P3)についてその温度を制御する方法は、マイクロ波技術を使用するものである。
【0094】
本発明による調製方法P1、P2及びP3は、一般に、大気圧下で実施する。高圧下又は減圧下で実施することも可能である。
【0095】
本発明による調製方法P1の段階1を実施する場合、式(V)で表される塩化スルホニルの1モル当たり、1モル又は過剰量の式(IV)で表されるアミン誘導体及び1〜3モルの酸結合剤を使用することができる。
【0096】
当該反応成分を別の比率で使用することも可能である。後処理は、既知方法で実施する。
【0097】
一般に、当該反応混合物を減圧下に濃縮する。残った残渣から、クロマトグラフィー又は再結晶などの既知方法によって、依然として存在している可能性のある不純物を除去することができる。
【0098】
本発明による調製方法P1の段階2を実施する場合、式(II)で表されるスルホンアミド誘導体の1モル当たり、1モル又は過剰量の式(III)で表される酸ハロゲン化物誘導体及び1〜3モルの酸結合剤を使用することができる。
【0099】
当該反応成分を別の比率で使用することも可能である。
【0100】
後処理は、既知方法で実施する。
【0101】
一般に、当該反応混合物を水で処理し、その有機相を分離し、脱水後、減圧下に濃縮する。適切な場合には、残った残渣から、クロマトグラフィー又は再結晶などの既知方法によって、依然として存在している可能性のある不純物を除去することができる。
【0102】
本発明による調製方法P2を実施する場合、式(Ia)で表されるスルホニルアミドの1モル当たり、1モル又は過剰量の式(VI)で表されるボロン酸誘導体及び1〜5モルの酸結合剤及び0.5〜5モル%の触媒を使用することができる。
【0103】
当該反応成分を別の比率で使用することも可能である。後処理は、既知方法で実施する。
【0104】
一般に、当該反応混合物を水で処理し、その沈澱物を分離し、乾燥させる。適切な場合には、残った残渣から、クロマトグラフィー又は再結晶などの既知方法によって、依然として存在している可能性のある不純物を除去することができる。
【0105】
本発明による調製方法P3を実施する場合、式(Ia)で表されるスルホニルアミドの1モル当たり、1モル又は過剰量の式(VII)で表されるフェノール誘導体、チオフェノール誘導体又はアニリン誘導体及び1〜10モルの酸結合剤及び0.5〜5モル%の触媒を使用することができる。
【0106】
当該反応成分を別の比率で使用することも可能である。後処理は、既知方法で実施する。
【0107】
一般に、当該反応混合物を減圧下に濃縮する。適切な場合には、残った残渣から、クロマトグラフィー又は再結晶などの既知方法によって、依然として存在している可能性のある不純物を除去することができる。
【0108】
本発明の化合物は、上記調製方法に準じて調製することができる。それにもかかわらず、当業者が、自分の一般的な知識及び利用可能な刊行物に基づいて、合成することが望まれる本発明化合物のそれぞれの特性に応じて該方法を適合させることができるということは理解されるであろう。
【0109】
さらに別の態様において、本発明は、有効で且つ植物に対して毒性を示さない量の式(I)で表される活性化合物を含んでいる殺菌剤組成物にも関する。
【0110】
「有効で且つ植物に対して毒性を示さない量」という表現は、作物上に存在しているか又はおそらく出現するであろう菌類を防除又は駆除するのに充分で、且つ、該作物について植物毒性の感知可能などのような症状も引き起こすことのない、本発明組成物の量を意味する。そのような量は、防除対象の菌類、作物の種類、気候条件、及び、本発明の殺菌剤組成物に含まれている化合物に応じて、広い範囲で変動し得る。
【0111】
そのような量は、当業者が実行可能な範囲内にある体系的な圃場試験により決定することが可能である。
【0112】
かくして、本発明により、活性成分としての有効量の上記で定義されている式(I)の化合物、及び、農業上許容される支持体、担体又は増量剤を含んでいる殺菌剤組成物が提供される。
【0113】
本発明によれば、用語「支持体(support)」は、式(I)の活性化合物と組み合わせて又は関連させて、特に植物の一部分に対して、より容易に施用できるようにする、天然又は合成の有機化合物又は無機化合物を意味する。このような支持体は、従って、一般に不活性であり、また、農業上許容されるものであるべきである。支持体は、固体であってもよいし、又は、液体であってもよい。適切な支持体の例としては、クレー、天然又は合成のシリケート、シリカ、樹脂、蝋、固形肥料、水、アルコール(特に、ブタノール)、有機溶媒、鉱油及び植物油、並びに、それらの誘導体などを挙げることができる。このような支持体の混合物を使用することもできる。
【0114】
本発明の組成物には、さらにまた、付加的な成分も含有させることができる。特に、該組成物には、さらに、界面活性剤を含有させることができる。該界面活性剤は、イオン性若しくは非イオン性のタイプの乳化剤、分散剤若しくは湿潤剤であることが可能であるか、又は、そのような界面活性剤の混合物であることが可能である。例えば、以下のものを挙げることができる:ポリアクリル酸塩、リグノスルホン酸塩、フェノールスルホン酸塩若しくはナフタレンスルホン酸塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールの重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪酸の重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪アミンの重縮合物、置換されているフェノール(特に、アルキルフェノール又はアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(特に、アルキルタウレート)、ポリオキシエチル化アルコールのリン酸エステル若しくはポリオキシエチル化フェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、並びに、硫酸官能基、スルホン酸官能基及びリン酸官能基を含んでいる上記化合物の誘導体。該活性化合物及び/又は該不活性支持体が水不溶性である場合、並びに、施用のための媒介物(vector agent)が水である場合、一般に、少なくとも1種類の界面活性剤を存在させることが必要である。好ましくは、界面活性剤の含有量は、該組成物の5重量%〜40重量%であり得る。
【0115】
場合により、さらなる成分、例えば、保護コロイド、粘着剤、増粘剤、揺変剤、浸透剤、安定化剤、金属イオン封鎖剤などを含ませることもできる。さらに一般的には、該活性化合物は、通常の製剤技術に従う固体又は液体の任意の添加剤と組み合わせることが可能である。
【0116】
一般に、本発明の組成物には、0.05〜99重量%の活性化合物、好ましくは、10〜70重量%の活性化合物を含有させることができる。
【0117】
本発明の組成物は、エーロゾルディスペンサー、カプセル懸濁液剤、冷煙霧濃厚剤(cold fogging concentrate)、散粉性粉剤、乳剤、水中油型エマルション剤、油中水型エマルション剤、カプセル化粒剤、細粒剤、種子処理用フロアブル剤、ガス剤(加圧下)、ガス生成剤(gas generating product)、粒剤、温煙霧濃厚剤(hot fogging concentrate)、大型粒剤、微粒剤、油分散性粉剤、油混和性フロアブル剤、油混和性液剤、ペースト剤、植物用棒状剤(plant rodlet)、乾燥種子処理用粉剤、農薬粉衣種子、可溶性濃厚剤(soluble concentrate)、可溶性粉剤、種子処理用溶液剤、懸濁製剤(フロアブル剤)、微量散布用液剤(ultra low volume (ulv) liquid)、微量散布用懸濁液剤(ultra low volume (ulv) suspension)、顆粒水和剤、水分散性錠剤、スラリー処理用水和剤、水溶性顆粒剤、水溶性錠剤、種子処理用水溶性粉剤及び水和剤などのような、さまざまな形態で使用することが可能である。
【0118】
これらの組成物には、処理対象の植物又は種子に対して噴霧装置又は散粉装置のような適切な装置を用いて施用される状態にある組成物のみではなく、作物に対して施用する前に希釈することが必要な商業的な濃厚組成物も包含される。
【0119】
本発明の化合物は、さらにまた、1種類以上の殺虫剤、殺菌剤、殺細菌剤、誘引剤、殺ダニ剤若しくはフェロモン活性物質、又は、生物学的活性を有する別の化合物と混合することもできる。そのようにして得られた混合物は、拡大された活性スペクトルを有する。
【0120】
別の殺菌剤化合物との混合物が特に有利である。適切な混合相手殺菌剤の例は、以下のものからなるリストの中で選択し得る:
(B1) 核酸合成を阻害し得る化合物、例えば、ベナラキシル、ベナラキシル−M、ブピリメート、キララキシル(chiralaxyl)、クロジラコン、ジメチリモール、エチリモール、フララキシル、ヒメキサゾール、メタラキシル−M、オフラセ、オキサジキシル、オキソリン酸;
(B2) 有糸分裂及び細胞分裂を阻害し得る化合物、例えば、ベノミル、カルベンダジム、ジエトフェンカルブ、フベリダゾール、ペンシクロン、チアベンダゾール、チオファネート−メチル、ゾキサミド;
(B3) 呼吸を阻害し得る化合物、例えば、
CI−呼吸阻害薬、例えば、ジフルメトリム;
CII−呼吸阻害薬、例えば、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フルトラニル、フラメトピル、メプロニル、オキシカルボキシン、ペンチオピラド、チフルザミド;
CIII−呼吸阻害薬、例えば、アゾキシストロビン、シアゾファミド、ジモキシストロビン、エネストロビン(enestrobin)、ファモキサドン、フェンアミドン、フルオキサストロビン、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン;
(B4) 脱共役剤として作用し得る化合物、例えば、ジノカップ、フルアジナム;
(B5) ATP産生を阻害し得る化合物、例えば、酢酸トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、水酸化トリフェニルスズ、シルチオファム;
(B6) AA及びタンパク質の生合成を阻害し得る化合物、例えば、アンドプリム(andoprim)、ブラストサイジン−S、シプロジニル、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、メパニピリム、ピリメタニル;
(B7) シグナル伝達を阻害し得る化合物、例えば、フェンピクロニル、フルジオキソニル、キノキシフェン;
(B8) 脂質及び膜の合成を阻害し得る化合物、例えば、クロゾリネート、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン、ピラゾホス、エジフェンホス、イプロベンホス(IBP)、イソプロチオラン、トルクロホス−メチル、ビフェニル、ヨードカルブ(iodocarb)、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩;
(B9) エルゴステロールの生合成を阻害し得る化合物、例えば、フェンヘキサミド、アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジクロブトラゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、エポキシコナゾール、エタコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール、ボリコナゾール、イマザリル、硫酸イマザリル、オキシポコナゾール、フェナリモール、フルルプリミドール、ヌアリモール、ピリフェノックス、トリホリン、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール、ビニコナゾール、アルジモルフ、ドデモルフ、酢酸ドデモルフ、フェンプロピモルフ、トリデモルフ、フェンプロピジン、スピロキサミン、ナフチフィン、ピリブチカルブ、テルビナフィン;
(B10) 細胞壁の合成を阻害し得る化合物、例えば、ベンチアバリカルブ、ビアラホス、ジメトモルフ、フルモルフ(flumorph)、イプロバリカルブ、ポリオキシン、ポリオキソリム、バリダマイシンA;
(B11) メラニンの生合成を阻害し得る化合物、例えば、カルプロパミド、ジクロシメット、フェノキサニル、フタリド、ピロキロン、トリシクラゾール;
(B12) 宿主の防御を誘発し得る化合物、例えば、アシベンゾラル−S−メチル、プロベナゾール、チアジニル;
(B13) 多部位に作用し得る化合物、例えば、カプタホール、キャプタン、クロロタロニル、銅剤、例えば、水酸化銅、ナフテン酸銅、塩基性塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン銅及びボルドー液、ジクロフルアニド、ジチアノン、ドジン、ドジン遊離塩基、ファーバム、フルオロホルペット、ホルペット、グアザチン、酢酸グアザチン、イミノクタジン、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン三酢酸塩、マンカッパー、マンゼブ、マンネブ、メチラム、メチラム亜鉛(metiram zinc)、プロピネブ、硫黄及び硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、チウラム、トリルフルアニド、ジネブ、ジラム;
(B14) 以下のものからなるリストの中で選択される化合物:アミブロムドール(amibromdole)、ベンチアゾール、ベトキサジン、カプシマイシン(capsimycin)、カルボン、キノメチオネート、クロロピクリン、クフラネブ、シフルフェナミド、シモキサニル、ダゾメット、デバカルブ(debacarb)、ジクロメジン、ジクロロフェン、ジクロラン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチル硫酸塩、ジフェニルアミン、エタボキサム、フェリムゾン、フルメトベル、フルスルファミド、ホセチル−アルミニウム、ホセチル−カルシウム、ホセチル−ナトリウム、フルオピコリド、フルオルイミド、ヘキサクロロベンゼン、8−ヒドロキシキノリンスルフェート、イルママイシン、メタスルホカルブ、メトラフェノン、イソチオシアン酸メチル、ミルディオマイシン、ナタマイシン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、ニトロタル−イソプロピル、オクチリノン、オキサモカルブ(oxamocarb)、オキシフェンチイン(oxyfenthiin)、ペンタクロロフェノール及び塩、2−フェニルフェノール及び塩、亜リン酸及びその塩、ピペラリン、プロパノシン−ナトリウム(propanosine-sodium)、プロキナジド、ピロールニトリン、キントゼン、テクロフタラム、テクナゼン、トリアゾキシド、トリクラミド、ザリラミド、並びに、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン、N−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)−N−エチル−4−メチル−ベンゼンスルホンアミド、2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド、3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチルイソオキサゾリジン−3−イル]ピリジン、シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール、1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボン酸メチル、3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル、2−[[[シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)−ベンゼン酢酸メチル、4−クロロ−α−プロピニルオキシ−N−[2−[3−メトキシ−4−(2−プロピニルオキシ)フェニル]エチル]−ベンゼンアセトアミド、(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド、5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、5−クロロ−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−N−[(1R)−1,2,2−トリメチルプロピル][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、5−クロロ−N−[(1R)−1,2−ジメチルプロピル]−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロニコチンアミド、N−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル−2,4−ジクロロニコチンアミド、2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−ベンゾピラノン−4−オン、N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド、N−(3−エチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−ベンズアミド、2−[[[[1−[3(1−フルオロ−2−フェニルエチル)オキシ]フェニル]エチリデン]アミノ]オキシ]メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチル−αE−ベンゼンアセトアミド、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、N−(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド、2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルアセトアミド、1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル−1H−イミダゾール−1−カルボン酸、O−[1−[(4−メトキシフェノキシ)メチル]−2,2−ジメチルプロピル]−1H−イミダゾール−1−カルボチオ酸。
【0121】
殺細菌剤化合物との混合物を含んでいる本発明の組成物も、特に有利であり得る。適切な混合相手殺細菌剤の例は、以下のものからなるリストの中で選択し得る:ブロノポール、ジクロロフェン、ニトラピリン、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイクリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他の銅剤。
【0122】
式(I)で表される化合物及び本発明の殺菌剤組成物を使用して、植物及び作物の植物病原性菌類を治療的又は予防的に防除することができる。かくして、本発明のさらに別の態様により、植物又は作物の植物病原性菌類を治療的又は予防的に防除する方法が提供され、ここで、該方法は、式(I)で表される化合物又は本発明の殺菌剤組成物を、種子、植物若しくは植物の果実に施用するか、又は、植物がそこで成育している土壌若しくは植物を栽培するのが望まれる土壌に施用することを特徴とする。
【0123】
本発明による処置方法は、塊茎又は根茎のような繁殖材料を処置するのにも有用であり得、さらには、種子、実生又は移植実生(seedlings pricking out)及び植物又は移植植物(plants pricking out)を処置するのにも有効であり得る。この処置方法は、根を処置するのにも有効であり得る。本発明による処置方法は、関係している植物の樹幹、茎又は柄、葉、花及び果実のような植物の地上部を処置するのにも有用であり得る。
【0124】
本発明の方法で保護可能な植物の中で、以下のものを挙げることができる:ワタ;アマ;ブドウ;果実又は野菜作物、例えば、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、ピップフルーツ(pip fruit)、例えば、リンゴ及びナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、アーモンド及びモモ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleaceae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木及びプランタン)、アカネ科各種(Rubiaceae sp.)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジ及びグレープフルーツ);マメ科作物、例えば、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科各種(Umbelliferae sp.)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科各種(Cucurbitaceae sp.)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウ)、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、イチゴ);重要作物(big crop)、例えば、イネ科各種(Graminae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、又は、禾穀類、例えば、コムギ、イネ、オオムギ及びライコムギ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)(例えば、ナタネ)、マメ科各種(Fabacae sp.)(例えば、ピーナッツ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、ビートルート(beetroot));園芸作物及び森林作物(forest crops);さらに、これら作物の遺伝子組み換えが行われた相同物。
【0125】
本発明の方法で保護される上記植物又は作物及び該植物又は作物の可能性のある病害の中で、以下のものを挙げることができる:
・ コムギ〔以下に示す種子の病害の防除に関して〕:フザリア(fusaria)(Microdochium nivale、及び、Fusarium roseum)、なまぐさ黒穂病(Tilletia cariesTilletia controversa、又は、Tilletia indica)、セプトリア病(Septoria nodorum)、及び、裸黒穂病;
・ コムギ〔以下に示すコムギ植物の地上部の病害の防除に関して〕:穀類眼紋病(cereal eyespot)(Tapesia yallundaeTapesia acuiformis)、立枯病(Gaeumannomyces graminis)、赤かび病(foot blight)(F.culmorumF.graminearum)、ブラックスペック(black speck)(Rhizoctonia cerealis)、うどんこ病(Erysiphe graminis forma specie tritici)、さび病(Puccinia striiformis、及び、Puccinia recondita)、及び、セプトリア病(Septoria tritici、及び、Septoria nodorum);
・ コムギ及びオオムギ〔細菌病及びウイルス病の防除に関して〕:例えば、オオムギ縞萎縮病(barley yellow mosaic);
・ オオムギ〔以下に示す種子の病害の防除に関して):網斑病(Pyrenophora gramineaPyrenophora teres、及び、Cochliobolus sativus)、裸黒穂病(Ustilago nuda)、及び、フザリア(fusaria)(Microdochium nivale、及び、Fusarium roseum);
・ オオムギ〔以下に示すオオムギ植物の地上部の病害の防除に関して〕:穀類眼紋病(cereal eyespot)(Tapesia yallundae)、網斑病(Pyrenophora teres、及び、Cochliobolus sativus)、うどんこ病(Erysiphe graminis forma specie hordei)、小さび病(Puccinia hordei)、及び、雲形病(Rhynchosporium secalis);
・ ジャガイモ〔塊茎の病害の防除に関して〕:(特に、Helminthosporium solaniPhoma tuberosaRhizoctonia solaniFusarium solani)、べと病(Phytopthora infestans)、及び、特定のウイルス(ウイルスY);
・ ジャガイモ〔以下に示す茎葉部の病害の防除に関して〕:夏疫病(Alternaria solani)、べと病(Phytophthora infestans);
・ ワタ〔種子から生育した幼植物の以下に示す病害の防除に関して〕:立枯病及び地際部腐敗(collar rot)(Rhizoctonia solaniFusarium oxysporum)、及び、黒根腐病(black root rot)(Thielaviopsis basicola);
・ タンパク質産生作物(protein yielding crop)、例えば、エンドウ〔以下に示す種子の病害の防除に関して〕:炭疽病(Ascochyta pisiMycosphaerella pinodes)、フザリア(fusaria)(Fusarium oxysporum)、灰色かび病(Botrytis cinerea)、及び、べと病(Peronospora pisi);
・ 油料作物(oil-bearing crop)、例えば、ナタネ〔以下に示す種子の病害の防除に関して〕:Phoma lingamAlternaria brassicae、及び、Sclerotinia sclerotiorum
・ トウモロコシ〔種子の病害の防除に関して〕:(Rhizopus sp.、Penicillium sp.、Trichoderma sp.、Aspergillus sp.、及び、Gibberella fujikuroi);
・ アマ〔種子の病害の防除に関して〕:Alternaria linicola
・ 森林樹〔立枯病の防除に関して〕:(Fusarium oxysporumRhizoctonia solani);
・ イネ〔以下に示す地上部の病害の防除に関して〕:いもち病(Magnaporthe grisea)、紋枯病(bordered sheath spot)(Rhizoctonia solani);
・ マメ科作物〔種子又は種子から生育した幼植物の以下に示す病害の防除に関して〕:立枯病及び地際部腐敗(collar rot)(Fusarium oxysporumFusarium roseumRhizoctonia solaniPythium sp.);
・ マメ科作物〔以下に示す地上部の病害の防除に関して〕:灰色かび病(Botrytis sp.)、うどんこ病(特に、Erysiphe cichoracearumSphaerotheca fuliginea、及び、Leveillula taurica)、フザリア(fusaria)(Fusarium oxysporumFusarium roseum)、斑点病(Cladosporium sp.)、褐点病(alternaria leaf spot)(Alternaria sp.)、炭疽病(Colletotrichum sp.)、セプトリア斑点病(septoria leaf spot)(Septoria sp.)、ブラックスペック(black speck)(Rhizoctonia solani)、べと病(例えば、Bremia lactucaePeronospora sp.、Pseudoperonospora sp.、Phytophthora sp.);
・ 果樹〔地上部の病害に関して〕:モニリア病(Monilia fructigenaeM.laxa)、瘡痂病(Venturia inaequalis)、うどんこ病(Podosphaera leucotricha);
・ ブドウ〔茎葉部の病害に関して〕:特に、灰色かび病(Botrytis cinerea)、うどんこ病(Uncinula necator)、黒腐病(Guignardia biwelli)、及び、べと病(Plasmopara viticola);
・ ビートルート(beetroot)〔以下に示す地上部の病害に関して〕:サーコスポラ葉枯病(cercospora blight)(Cercospora beticola)、うどんこ病(Erysiphe beticola)、斑点病(Ramularia beticola)。
【0126】
本発明の殺菌剤組成物は、材木の表面又は内部で発生するであろう菌類病に対しても使用することができる。用語「材木(timber)」は、全ての種類の木、そのような木を建築用に加工した全てのタイプのもの、例えば、ソリッドウッド、高密度木材、積層木材及び合板などを意味する。本発明による材木の処理方法は、主に、本発明の1種類以上の化合物又は本発明の組成物を接触させることにより行う。これには、例えば、直接的な塗布、噴霧、浸漬、注入、又は、別の適切な任意の方法が包含される。
【0127】
本発明の処理方法において通常施用される活性化合物の薬量は、茎葉処理における施用では、一般に、また、有利には、10〜800g/ha、好ましくは、50〜300g/haである。種子処理の場合は、活性物質の施用薬量は、一般に、また、有利には、種子100kg当たり2〜200g、好ましくは、種子100kg当たり3〜150gである。
【0128】
上記で示されている薬量が本発明の方法を例証するための例として挙げられているということは、明確に理解される。当業者は、特に処理対象の植物又は作物の種類に応じて、該施用薬量を適合させる方法を理解するであろう。
【0129】
本発明の殺菌剤組成物は、さらにまた、遺伝子組み換え生物の本発明化合物又は本発明農薬組成物による処理においても使用することができる。遺伝子組み換え植物は、興味深いタンパク質をコードする異種の遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。「興味深いタンパク質をコードする異種の遺伝子(heterologous gene encoding a protein of interest)」という表現は、本質的に、形質転換された植物に新しい作物学的特性を付与する遺伝子を意味するか、又は、遺伝子組み換えされた植物の作物学的特性を改善するための遺伝子を意味する。
【0130】
本発明の組成物は、さらにまた、例えば、真菌症、皮膚病、白癬菌性疾患(trichophyton disease)及びカンジダ症、又は、アスペルギルス属種(Aspergillus spp.)(例えば、アスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus))に起因する疾患のようなヒト及び動物の菌類病を治療的又は予防的に処置するのに有用な組成物を調製するのに使用することもできる。
【0131】
本発明のさまざまな態様について、化合物ついての下記表及び実施例を参照して説明する。以下の表は、本発明の殺菌活性化合物の例について非限定的に例証している。
【0132】
下記実施例において、「M+1」(又は、「M−1」)は、それぞれ、質量分析において観察された分子イオンピークプラス1a.m.u.(原子質量単位)又はマイナス1a.m.u.(原子質量単位)を意味し、M(ApcI+)は、質量分析におけるポジティブ大気圧化学イオン化法で見いだされた分子イオンピークを意味する。
【0133】
下記実施例において、logP値は、EEC Directive 79/831 Annex V.A8に従い、下記に記載されている2つの方法を用いて、逆相カラム(C18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)により測定した:
・ 方法A: 温度:43℃; 移動相:0.1%水性リン酸、アセトニトリル;10%アセトニトリルから90%アセトニトリルまでの直線勾配;
・ 方法B: 温度:40℃; 移動相:0.1%水性ギ酸及びアセトニトリル;10%アセトニトリルから90%アセトニトリルまでの直線勾配。
【0134】
校正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン−2−オン(3〜16個の炭素原子含有)を用いて実施した(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間を用いて、保持時間により決定)。
【0135】
ラムダマックス値は、190nm〜400nmの紫外線スペクトルを用いて、クロマトグラフシグナルの最大値で決定した。
【0136】
【表1】










































【0137】
【表2】

【実施例】
【0138】
下記実施例により、本発明の式(I)で表される化合物の調製及び効力について非限定的な方法で例証する。
【0139】
調製実施例1: N−[(4−ブロモフェニル)スルホニル]−N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物232)
4−ブロモ−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミドの調製
DCM(150mL)中の5.02g(88.05mmol)のシクロプロピルアミンの溶液に、室温で、DCM(20mL)中の7.50g(29.35mmol)の4−ブロモベンゼンスルホニルクロリドの溶液を滴下して加える。
【0140】
1時間経過した後、その反応混合物を100mLの塩酸(1N)上に注ぎ、振盪する。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させて、7.27gの所望生成物4−ブロモ−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミドを白色の固体として得る(85%)。
1H NMR(ppm): 0.1(2H, m), 0.2(2H, m), 1.85(1H, m), 7.5(2H, m), 7.62(2H, m), 7.8(1H, s)。
【0141】
N−[(4−ブロモフェニル)スルホニル]−N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドの調製
1.64g(5.96mmol)の4−ブロモ−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミドと7.69g(6.86mmol)のカリウムt−ブトキシドの溶液をTHF(35mL)中で15分間撹拌し、1.25g(7.16mmol)の3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニルクロリドを一度で添加する。その混合物を、6mLのDMFを添加することにより可溶化する。得られた反応混合物を、室温で45分間撹拌する。
【0142】
減圧下にTHFを除去し、残渣を、水性炭酸カリウムと酢酸エチルの間で分配させる。有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させる。得られた白色の固体をジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、1.95gの所望のN−[(4−ブロモフェニル)スルホニル]−N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドを得る(76%)。
質量スペクトル:[M+1]=414。
【0143】
調製実施例2: N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−N−{[3’−(トリメチルシリル)ビフェニル−4−イル]スルホニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物233)
20%水性炭酸カリウム(15mL)とTHF(15mL)の混合物中の0.25g(0.60mmol)のN−[(4−ブロモフェニル)スルホニル]−N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例1で調製したもの)と0.17g(0.90mmol)の[3−(トリメチルシリル)フェニル]ボロン酸と0.014g(0.012mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの懸濁液を、80℃で2時間撹拌する。
【0144】
その反応混合物を水性炭酸カリウムに添加し、ジエチルエーテルで抽出し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を蒸発させる。得られた粗製物質を、溶離液としてジエチルエーテルを用いてシリカカラムで精製して、無色の粘性油状物を得る。この油状物にDIPE/ヘプタン(50:50)溶液(10mL)を添加し、W/E上で蒸発させる。得られた結晶質物質をヘプタンで洗浄し、濾過し、乾燥させて、0.27gの所望のN−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−N−{[3’−(トリメチルシリル)ビフェニル−4−イル]スルホニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドを得る(91%)。
質量スペクトル:[M+1]=484。
【0145】
調製実施例3: N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−N−{[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(化合物266)
N−メチルピロリドン(2mL)中の0.10g(0.24mmol)のN−[(4−ブロモフェニル)スルホニル]−N−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(実施例1で調製したもの)と0.026g(0.24mmol)のチオフェノールと0.0046g(0.024mmol)のヨウ化銅と0.16g(0.48mmol)の炭酸セシウムの懸濁液を、マイクロ波を照射しながら140℃で5分間加熱する。
【0146】
その反応混合物を、溶離液としてヘプタンと酢酸エチルの混合物を用いてシリカカラムで精製して、0.053gの所望のN−シクロプロピル−3−メトキシ−1−メチル−N−{[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニル}−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドを得る(47%)。
質量スペクトル:[M+1]=444。
【0147】
効力実施例A: アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)(トマトの斑点病(Leaf spot))に対するインビボ試験
溶媒: 49重量部のN,N−ジメチルホルムアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
【0148】
幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。その噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani)の胞子の水性懸濁液を用いて接種する。その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に1日間維持する。次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度96%のインキュベーション室内に置く。
【0149】
該試験については、上記接種の7日後に評価する。これらの条件下、以下の化合物を500ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)〜完全な保護が観察される:110、143、160、175、176、178、179、180、186、187、189、192、196、198、203、204、205、209、210、212、214、215及び652。
【0150】
効力実施例B: ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha)(リンゴのうどんこ病)に対するインビボ試験
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
【0151】
幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。その噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、リンゴうどんこ病の病因であるポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha)の胞子の水性懸濁液を用いて接種する。次いで、その植物を、約23℃で相対大気湿度約70%の温室内に置く。
【0152】
該試験については、上記接種の10日後に評価する。これらの条件下、以下の化合物を100ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)〜完全な保護が観察される:104、160、176、177、180、186、187、188、192、194、196、198、203、204、205、207、209、210、211、212、213、218及び446。
【0153】
効力実施例C: エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)(オオムギのうどんこ病)に対するインビボ試験
溶媒: 50重量部のN,N−ジメチルアセトアミド
乳化剤: 1.0重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物又は活性化合物組合せを上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
【0154】
幼植物に、活性化合物又は活性化合物組合せの該調製物を記載されている施用量で噴霧する。その噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、エリシフェ・グラミニス f.sp.ホルデイ(Erysiphe graminis f.sp. hordei)の胞子を振りかける。その植物を、約20℃の温度で相対大気湿度約80%の温室内に置いて、うどんこ病によるいぼ状突起(pustule)の発生を促進する。
【0155】
該試験については、上記接種の7日後に評価する。これらの条件下、以下の化合物を1000ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)〜完全な保護が観察される:104、160、177、178、186、192、194、203、204、205、207、210、212、213及び435。
【0156】
効力実施例D: ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)(オオムギの網斑病)に対するインビボ試験
被験活性成分を、アセトン/Tween/DMSOの混合物中で均質化することにより調製し、次いで、水で希釈して、所望の活性物質濃度とする。
【0157】
50/50の泥炭土−ポゾランの底土に播種し、12℃で生育させたスターターカップ(starter cup)内のオオムギ植物(品種 Express)を、1葉期(草丈10cm)で、上記で記載したように調製した活性成分を噴霧することにより処理する。対照として使用する植物は、活性物質を含んでいないアセトン/Tween/DMSO/水の混合物で処理する。
【0158】
24時間経過した後、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)の胞子の水性懸濁液(1mL当たり12,000胞子)を噴霧することにより、該植物を汚染する。その胞子は、12日間培養したものから採取する。汚染されたオオムギ植物を、約20℃、相対湿度100%で24時間インキュベートし、次いで、相対湿度80%で12日間インキュベートする。
【0159】
上記汚染から12日間経過した後、対照植物と比較して、等級付けを行う。
【0160】
これらの条件下、以下の化合物を500ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)又は完全な保護が観察される:104、160、180、210、244、254、255、258、262、263、266、267、268、269、270、272、274、311、357、374、375、381、387、393、396、398、436、456、492、501、516、517、531、542、546及び673。
【0161】
実施例E: ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)(コムギの斑点病(leaf spot))に対するインビボ試験
被験活性成分を、アセトン/Tween/DMSOの混合物中で均質化することにより調製し、次いで、水で希釈して、所望の活性物質濃度とする。
【0162】
スターターカップ内の50/50の泥炭土−ポゾランの底土に播種し、12℃で生育させたコムギ植物(品種 Scipion)を、1葉期(草丈10cm)で、上記で記載したように調製した活性成分を噴霧することにより処理する。
【0163】
対照として使用する植物は、活性物質を含んでいないアセトン/Tween/DMSO/水の混合物で処理する。
【0164】
24時間経過した後、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)の胞子の水性懸濁液(1mL当たり500,000胞子)を噴霧することにより、該植物を汚染する。その胞子は、7日間培養したものから採取する。汚染されたコムギ植物を、18℃、相対湿度100%で72時間インキュベートし、次いで、相対湿度90%で21〜28日間インキュベートする。
上記汚染から21〜28日間経過した後、対照植物と比較して、等級付け(効力%)を行う。
これらの条件下、以下の化合物を500ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)又は完全な保護が観察される:45、49、244、249、254、255、258、262、263、264、311、316、358、374、375、377、387、392、394、398、438、456、457、488、492、493、494、495、496、497、498、499、500、501、502、504、505、506、507、508、509、510、511、512、514、515、516、517、518、519、521、522、523、524、528、530、531、535、538、539、542、547、550、552、556、559、578、579、583、584、585、673及び675。
【0165】
効力実施例F: プッシニア・レコンジテ f.Sp.トリチシ(Puccinia recondite f. Sp. tritici)(コムギの赤さび病)に対するインビボ試験
被験活性成分を、アセトン/Tween/DMSOの混合物中で均質化することにより調製し、次いで、水で希釈して、所望の活性物質濃度とする。
50/50の泥炭土−ポゾランの底土に播種し、12℃で生育させたスターターカップ内のコムギ植物(品種 Scipion)を、1葉期(草丈10cm)で、上記で記載したように調製した活性成分を噴霧することにより処理する。対照として使用する植物は、活性物質を含んでいないアセトン/Tween/DMSO/水の混合物で処理する。
【0166】
24時間経過した後、その葉にプッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita)の胞子の水性懸濁液(1mL当たり100,000胞子)を噴霧することにより、該植物を汚染する。その胞子は、汚染された10日齢のコムギから採取し、2.5mL/LのTween80(10%)を含んでいる水に懸濁させる。汚染されたコムギ植物を、20℃、相対湿度100%で24時間インキュベートし、次いで、20℃、相対湿度70%で10日間インキュベートする。上記汚染から10日間経過した後、対照植物と比較して、等級付けを行う。
【0167】
これらの条件下、以下の化合物を500ppmの薬量で用いて、良好な保護(少なくとも70%)又は完全な保護が観察される:49、104、160、262、264、266、269、270、272、279、281、308、309、316、318、320、328、336、337、344、366、380、398、448、456、457、493、495、498、502、507、513、514、515、524、528、531、533、539、542、545、546、547、548、550、551、552、554、555、556、557、558及び559。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
Aは、炭素で結合した置換されているか又は置換されていない5員、6員又は7員の芳香族又は非芳香族のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、同一であるか又は異なっていることが可能な3個以下のヘテロ原子を含んでいる)を表し;
Eは、置換されているか又は置換されていないシクロプロピルを表し;
Lは、置換されているか若しくは置換されていないフェニルを表すか、又は、置換されているか若しくは置換されていない5員、6員若しくは7員の芳香族若しくは非芳香族のヘテロ環(ここで、該ヘテロ環は、同一であるか又は異なっていることが可能な3個以下のヘテロ原子を含んでいる)を表す;
但し、Eが置換されていないシクロプロピルを表す場合、A及びLは、それぞれ、以下のものを同時に表すことはできない:
・ 2−ブロモ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−クロロ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−ブロモ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−クロロ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、4−クロロ−フェニル;
・ 2−ブロモ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−クロロ−4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−ブロモ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル;
・ 2−クロロ−4−エチル−1,3−チアゾール−5−イル、及び、フェニル]
で表される化合物。
【請求項2】
Eが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Zで置換されることが可能である、請求項1に記載の化合物:
ハロゲン原子;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子で置換されているフェニル;及び、C−C−アルコキシカルボニル。
【請求項3】
Eが、置換されていないシクロプロピルを表す、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
Aが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Rで置換されている、請求項1から3に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;ヒドロキシ;アミノ;スルファニル;ペンタフルオロ−λ−スルファニル;ホルミル;ホルミルオキシ;ホルミルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;N−ヒドロキシカルバモイル;カルバメート;(ヒドロキシイミノ)−C−C−アルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;トリ(C−C−アルキル)シリル;C−C−アルキルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルファニル;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルケニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニル;C−C−アルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;C−C−アルキルカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニル;C−C−アルキルカルバモイル;ジ−C−C−アルキルカルバモイル;N−C−C−アルキルオキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルバモイル;N−C−C−アルキル−C−C−アルコキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシカルボニル;C−C−アルキルカルボニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルオキシ;C−C−アルキルカルボニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルアミノ;C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;C−C−アルキルオキシカルボニルオキシ;C−C−アルキルスルフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフェニル;C−C−アルキルスルフィニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフィニル;C−C−アルキルスルホニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルホニル;C−C−アルコキシイミノ;(C−C−アルコキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルケニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルキニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(ベンジルオキシイミノ)−C−C−アルキル;ベンジルオキシ;ベンジルスルファニル;ベンジルアミノ;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシ。
【請求項5】
Aが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Rで置換されている、請求項1から4に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;C−C−アルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;C−C−アルコキシカルボニル;C−C−アルキルスルファニル;C−C−アルキルアミノ;ジ(C−C−アルキル)アミノ;フェニル;フェノキシ;ベンジル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシ。
【請求項6】
Aが、5員ヘテロ環を表す、請求項1から5に記載の化合物。
【請求項7】
Aが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項6に記載の化合物:
・ 式(A
【化2】

[式中、
〜Rは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化3】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
は、水素;又は、ハロゲン原子を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化4】

[式中、
及びRは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化5】

[式中、
は、水素;ハロゲン原子;C−C−アルキル;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
10は、水素;又は、ハロゲン原子を表し;
11は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、C−C−アルコキシを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化6】

[式中、
12は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;C−C−アルコキシ;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
13は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
14は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化7】

[式中、
15は、C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
16は、水素原子;又は、C−C−アルコキシカルボニルを表し;
17及びR18は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化8】

[式中、
19は、C−C−アルキルを表し;
20〜R22は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化9】

[式中、
23は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
24は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A
【化10】

[式中、
25は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
26は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A10
【化11】

[式中、
27は、水素原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
28は、水素原子;ハロゲン原子;アミノ;C−C−アルキル;又は、フェニルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A11
【化12】

[式中、
29は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
30は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、アミノを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A12
【化13】

[式中、
31は、C−C−アルキル;又は、フェニルを表し;
32は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
33は、水素原子;ハロゲン原子;ニトロ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A13
【化14】

[式中、
34は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;C−C−シクロアルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルキニルオキシ;又は、フェニルを表し;
35は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;シアノ;C−C−アルコキシ;C−C−アルキルチオ;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ(C−C−アルキル)アミノ;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェノキシを表し;
36は、水素原子;C−C−アルキル;又は、フェニルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A14
【化15】

[式中、
37及びR38は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
39は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A15
【化16】

[式中、
40及びR41は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A16
【化17】

[式中、
42は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
43は、水素原子;C−C−アルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;又は、アミノを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A17
【化18】

[式中、
44及びR45は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A18
【化19】

[式中、
46は、水素原子;C−C−アルキル;同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;又は、C−C−アルキルスルファニルを表し;
47は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A19
【化20】

[式中、
48は、水素原子;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるハロゲノフェニルを表し;
49は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A20
【化21】

[式中、
50は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A21
【化22】

[式中、
51及びR52は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A22
【化23】

[式中、
53は、C−C−アルキルを表し;
54は、C−C−アルキル;ベンジル;又は、C−C−アルコキシ−C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項8】
Aが、式(A13)のヘテロ環を表し、その際、
34が、C−C−アルキルを表し;
35が、フッ素原子を表し;
36が、C−C−アルキルを表す;
又は、
34が、5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
35が、水素原子;又は、フッ素原子を表し;
36が、C−C−アルキルを表す;
又は、
34が、C−C−アルコキシを表し;
35が、水素を表し;
36が、C−C−アルキルを表す;
請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Aが、6員ヘテロ環を表す、請求項1から5に記載の化合物。
【請求項10】
Aが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項8に記載の化合物:
・ 式(A23
【化24】

[式中、
55、R56及びR58は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
57は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A24
【化25】

[式中、
59〜R62は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A25
【化26】

[式中、
63〜R66は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A26
【化27】

[式中、
67は、C−C−アルキル;又は、5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
は、硫黄原子;−SO−;−SO−;又は、−CH−を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A27
【化28】

[式中、
71は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表し;
72は、水素原子;又は、ハロゲン原子を表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A28
【化29】

[式中、
73は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項11】
Aが、縮合ヘテロ環を表す、請求項1から5に記載の化合物。
【請求項12】
Aが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項10に記載の化合物:
・ 式(A29
【化30】

[式中、
74は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(A30
【化31】

[式中、
75及びR76は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項13】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されているフェニルを表す、請求項1から12に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;ヒドロキシ;アミノ;スルファニル;ペンタフルオロ−λ−スルファニル;ホルミル;ホルミルオキシ;ホルミルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;N−ヒドロキシカルバモイル;カルバメート;(ヒドロキシイミノ)−C−C−アルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;トリ(C−C−アルキル)シリル;C−C−アルキルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルファニル;C−C−アルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルケニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニル;C−C−アルコキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキニルオキシ;C−C−シクロアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノシクロアルキル;C−C−アルキルカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニル;C−C−アルキルカルバモイル;ジ−C−C−アルキルカルバモイル;N−C−C−アルキルオキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルバモイル;N−C−C−アルキル−C−C−アルコキシカルバモイル;C−C−アルコキシカルボニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシカルボニル;C−C−アルキルカルボニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルオキシ;C−C−アルキルカルボニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルカルボニルアミノ;C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;ジ−C−C−アルキルアミノカルボニルオキシ;C−C−アルキルオキシカルボニルオキシ;C−C−アルキルスルフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフェニル;C−C−アルキルスルフィニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルフィニル;C−C−アルキルスルホニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルスルホニル;C−C−アルコキシイミノ;(C−C−アルコキシイミノ)−C−C−アルキル;(C−C−アルケニルオキシイミノ)−C−C−アルキル、(C−C−アルキニルオキシイミノ)−C−C−アルキル;(ベンジルオキシイミノ)−C−C−アルキル;ベンジルスルファニル;ベンジルアミノ;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るベンジルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルアミノ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニルオキシ。
【請求項14】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されているフェニルを表す、請求項1から13に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;トリ(C−C−アルキル)シリル;ナフチル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルスルファニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルメチレン;同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニル;及び、同一であるか又は異なっていることが可能な4以下の基Qで置換され得るピリジニルオキシ。
【請求項15】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Xで置換されている5員、6員又は7員の芳香族又は非芳香族のヘテロ環を表す、請求項1から12に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルケニル;C−C−アルキニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;C−C−アルコキシ;C−C−アルケニルオキシ;C−C−アルキニルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;トリ(C−C−アルキル)シリル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニル;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェノキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な5以下の基Qで置換され得るフェニルスルファニル。
【請求項16】
Lが、5員ヘテロ環を表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項16に記載の化合物:
・ 式(L
【化32】

[式中、
〜Xは、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化33】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;C−C−アルキル;又は、C−C−アルキルオキシカルボニルを表し;
は、水素原子;又は、ハロゲン原子を表し;
は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化34】

[式中、
は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
は、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化35】

[式中、
は、C−C−アルキル;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表し;
10は、C−C−アルキル;又は、フェニルを表し;
11は、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項18】
Lが、6員ヘテロ環を表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項19】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項18に記載の化合物:
・ 式(L
【化36】

[式中、
12、X13及びX15は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、ハロゲン原子を表し;
14は、水素原子;ハロゲン原子;又は、同一であるか若しくは異なっていることが可能な5個以下のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化37】

[式中、
16〜X19は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項20】
Lが、縮合ヘテロ環を表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項21】
Lが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項20に記載の化合物:
・ 式(L
【化38】

[式中、
20〜X22は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
23〜X26は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化39】

[式中、
27〜X29は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
30〜X35は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L
【化40】

[式中、
36〜X38は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
39及びX40は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環;
・ 式(L10
【化41】

[式中、
41〜X43は、同一であるか又は異なっていることが可能であって、水素原子;ハロゲン原子;又は、C−C−アルキルを表し;
44〜X47は、同一であるか又は異なっていることが可能なであって、水素原子;又は、C−C−アルキルを表す]
で表されるヘテロ環。
【請求項22】
Qが、下記のものからなるリスト内で選択される、請求項13から21に記載の化合物:
ハロゲン原子;シアノ;ニトロ;C−C−アルキル;C−C−アルキルアミノ;ジ−C−C−アルキルアミノ;C−C−アルコキシ;C−C−アルキルスルファニル;ベンジルオキシ;同一であるか又は異なっていることが可能な1〜5個のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルキル;同一であるか又は異なっていることが可能な1〜5個のハロゲン原子を含んでいるC−C−ハロゲノアルコキシ;及び、トリ(C−C)アルキルシリル。
【請求項23】
請求項1から22に記載の化合物を調製する方法であって、下記段階
【化42】

[ここで、
A、E及びLは、請求項1から22で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子又はヒドロキシル基を表す]
を含んでいる、前記方法。
【請求項24】
請求項1から22に記載の化合物を調製する方法であって、下記段階
【化43】

[ここで、
A、E、L及びQは、請求項1から22で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子であり;
及びYは、それぞれ水素を表すか、又は、一緒になってテトラメチレンを表し;
Qは、請求項1から22で定義されているとおりであり;
nは、0、1、2、3又は5である]
を含んでいる、前記方法。
【請求項25】
請求項1から22に記載の化合物を調製する方法であって、下記段階
【化44】

[ここで、
A、E、L及びQは、請求項1から22で定義されているとおりであり;
は、ハロゲン原子であり;
は、硫黄原子、酸素又はC−C−アルキルアミノであり;
nは、0、1、2、3又は5である]
を含んでいる、前記方法。
【請求項26】
植物又は作物の植物病原性菌類を治療的又は予防的に防除する方法であって、請求項1から22に記載の式(I)で表される化合物を、種子、植物若しくは植物の果実に施用するか、又は、植物がそこで成育している土壌若しくは植物を栽培するのが望まれる土壌に施用することを特徴とする、前記方法。

【公表番号】特表2009−532437(P2009−532437A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503590(P2009−503590)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053387
【国際公開番号】WO2007/113327
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(503325538)バイエル・クロツプサイエンス・エス・アー (73)
【Fターム(参考)】