説明

気体除去方法、気体除去装置、コアの製造方法、コアの製造装置及び積層支持体

【課題】塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して混合物中の気体を除去することで、気体含有率が低い成型品を得ることを課題とする。
【解決手段】シリンダ42の加圧室42Rに塑性流動材料と硬質充填材の混合物片56Aを投入し、加圧室42Rの混合物片56Aを加圧する。これにより、混合物片56Aに含有された気体及び、加圧室42Rに投入された塑性流動材料と硬質充填材の混合物片56Aの間の空気が、加圧室42Rから連通孔50を通って外部へ押し出され、結果として気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された複数の混合物片56Aからなる成型品56が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して混合物中の気体を除去する気体除去方法及び気体除去装置と、積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入されるコアの製造方法及びコアの製造装置と、この製造方法で製造されたコアを用いて構成された積層支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゴムなどの弾性板と金属などの剛性板とを交互に積層した積層支持体が、免震装置の支承等として使用されている。このような積層支持体には、例えば、中心に中空部を形成し、この中空部内に金属製のコアを圧入して構成されたものがある。このような構成により、積層支持体がせん断変形するときに、コアが塑性変形することで、ダンパとして機能するようになっている。
【0003】
ところで、コアとしては、塑性変形の挙動が安定している鉛製のもの(鉛プラグ)が使用されることが多い。しかし、鉛プラグは、廃却時等に要するコストが大きいため、鉛プラグに替えて、塑性流動材料と硬質充填材の混合物が用いられたコアもある(特許文献1参照)。
【0004】
一般的に、塑性流動材料と硬質充填材の混練はニーダーを用いて行われる。ニーダーによって混練された塑性流動材料と硬質充填材の混合物片100Aは、図8(A)に示すような複数の塊状に形成され、これを成型機102に投入して必要に応じて加熱しながら加圧して(図8(B)及び図8(C))、コアの形状に成型する。
【0005】
ここで、ニーダーによる塑性流動材料と硬質充填材との混練時に気体が混入して混合物片100A内に気体が含有されることがある。このような混合物片100Aを用いてコアを成型すると、コア内に気体が混入してしまう。また、複数の塊状の混合物片100Aを成型機102に投入するときに、混合物片100A同士の間に隙間ができることから、この状態で混合物片100Aを加圧して成型しても、コア内に空気(気体)が混入してしまう。コア内の空気含有率が多くなると、コアの塑性変形時の力学特性が不安定になり、安定した減衰性能が得られなくなる。
【特許文献1】特開2006−316990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して混合物中の気体を除去することで、気体含有率が低い成型品を得ることを課題とする。また、この成型品を用いた積層支持体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の気体除去方法は、塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して前記混合物中の気体を除去する気体除去方法であって、加圧室に前記混合物を投入する工程と、前記加圧室に投入された前記混合物を加圧して、前記混合物中の気体を前記加圧室と外部とを連通する連通孔から前記外部へと押し出す工程と、を備えることを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の気体除去方法では、加圧室に塑性流動材料と硬質充填材の混合物が1乃至複数投入されて加圧される。この加圧によって混合物に含有された気体及び複数の混合物間の気体(複数の混合物が投入された場合のみ)が加圧室から外部へと連通孔を通って押し出される。これにより、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物からなる成型品が得られる。
【0009】
請求項2に記載の気体除去装置は、塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して前記混合物中の気体を除去する気体除去装置であって、内部に前記混合物が投入される加圧室を有する型部材と、前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する加圧部材と、前記型部材に設けられ、前記加圧室と外部とを連通し、前記混合物中の気体を前記加圧室から前記外部へと押し出すための連通孔と、を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の気体除去装置では、型部材内の加圧室に塑性流動材料と硬質充填材の混合物が1乃至複数投入され、加圧部材によって加圧される。この加圧によって混合物に含有された気体及び複数の混合物間の気体(複数の混合物が投入された場合のみ)が加圧室から外部へと連通孔を通って押し出される。これにより、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物からなる成型品が得られる。
【0011】
請求項3に記載の気体除去装置は、前記連通孔の前記加圧室側の開口が、前記加圧方向と直交する方向に配置されることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の気体除去装置では、連通孔の加圧室側の開口を加圧方向と直交する方向に配置することで、加圧されて気体が除去された混合物からなる成型品を加圧室から取り出す(引っ張り出す)際に、加圧時に連通孔に侵入した部分(バリ)が本体から除去される。このため、成型品を型部材から取り出した後に、バリなどを除去する必要がない。
【0013】
請求項4に記載のコアの製造方法は、剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される塑性流動材料と硬質充填材の混合物であるコアの製造方法であって、加圧室に前記混合物を投入する工程と、前記加圧室に投入された前記混合物を加圧して、前記混合物中の気体を前記加圧室と外部とを連通する連通孔から前記外部へと押し出す工程と、前記加圧室から前記混合物が加圧して成型されたコアを取り出す工程と、を備えることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載のコアの製造方法では、加圧室に塑性流動材料と硬質充填材の混合物が1乃至複数投入されて加圧される。この加圧によって混合物に含有された気体及び複数の混合物間の気体(複数の混合物が投入された場合のみ)が加圧室から外部へと連通孔を通って押し出される。そして、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物からなる成型品であるコアを加圧室から取り出すことでコアが製造される。
【0015】
請求項5に記載のコアの製造装置は、剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される塑性流動材料と硬質充填材の混合物であるコアの製造装置であって、内部に前記混合物が投入される前記加圧室を有し、前記加圧室が前記コアを成型するための形状とされた型部材と、前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する加圧部材と、前記型部材に設けられ、前記加圧室と外部とを連通し、前記混合物中の気体を前記加圧室から前記外部へと押し出すための連通孔と、を備えることを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載のコアの製造装置では、型部材内の加圧室に塑性流動材料と硬質充填材の混合物が1乃至複数投入され、加圧部材によって加圧される。この加圧によって混合物に含有された気体及び複数の混合物間の気体(複数の混合物が投入された場合のみ)が加圧室から外部へと連通孔を通って押し出されるとともに、1乃至複数の混合物が加圧室の形状(コアの形状)に成型される。これにより、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物からなるコア(成型品)が得られる。
【0017】
請求項6に記載のコアの製造装置は、前記連通孔の前記加圧室側の開口が、前記加圧方向と直交する方向に配置されることを特徴としている。
【0018】
請求項6に記載のコアの製造装置では、連通孔の加圧室側の開口を加圧方向と直交する方向に配置することで、加圧されて気体が除去された混合物からなるコアを加圧室から取り出す(引っ張り出す)際に、加圧時に連通孔に侵入した部分(バリ)が本体から除去される。このため、コアを型部材から取り出した後に、バリなどを除去する必要がない。
【0019】
請求項7に記載の積層支持体では、剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体と、前記積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される請求項4に記載のコアの製造方法で製造されたコアと、を備えることを特徴としている。
【0020】
請求項7に記載の積層支持体は、請求項4に記載のコアの製造方法で製造されたコアが、剛性板と弾性部材とが所定の積層方向に交互に積層されて構成された積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入されて形成される。これにより、積層支持体の中空部には、気体含有率が低く、十分な強度を有するコアが挿入されるので、積層支持体は安定した減衰性能を発揮できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明は上記構成としたので、塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して混合物中の気体を除去することで、気体含有率が低い成型品を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1には、本発明の第1実施形態に係る製造装置40を用いて成型されたコア30が搭載された積層支持体12が示されている。積層支持体12は、複数枚の円盤状の金属板18と、同じく複数枚の円盤状のゴム板20とを厚み方向に交互に積層した(以下この積層方向を「X方向」という)積層弾性体16を備えている。
【0023】
積層弾性体16のX方向両端面には、フランジ板14が固定されている。フランジ板14は、積層弾性体16よりも側方に張り出すフランジ部14Fを備えており、このフランジ部14Fに形成された図示しないボルト孔にボルトを挿通して、積層支持体12が、支持部材(たとえば、建物基礎、土台、地盤等)及び被支持部材(たとえば、オフィスビル、病院、集合住宅、美術館、公会堂、学校、庁舎、神社仏閣、橋梁等)に取り付けられる。取付け状態では、被支持部材が積層支持体12を介して支持部材に支持される。
【0024】
積層弾性体16を構成する金属板18とゴム板20とは加硫接着により(あるいは接着剤により)強固に張り合わされており、これらが不用意に分離したり位置ズレしたりしないようになっている。そして、積層支持体12が水平方向のせん断力を受けると、積層弾性体16も弾性的にせん断変形する。
【0025】
したがって、支持部材と被支持部材とが水平方向に相対移動(振動)すると、積層弾性体16が全体として弾性的にせん断変形する。ここで、上記のように、金属板18とゴム板20とを交互に積層したことで、積層方向に荷重が作用しても、積層弾性体16の圧縮変形(すなわちゴム板20の圧縮)を抑制することができる。
【0026】
積層弾性体16はさらに、金属板18とゴム板20の外側端面を周囲から被覆する被覆材22を有している。被覆材22によって金属板18及びゴム板20に外部から雨や光が作用しなくなり、酸素やオゾン、紫外線などによる劣化が防止される。また、被覆材22は、厚さが一定とされており、その強度にばらつきがでないようにされている。
【0027】
なお、被覆材22はゴム板20と同一の材料によって形成することができる。この場合、ゴム板20と被覆材22とを別体で形成しておき、後工程で加硫接着等によって一体化させることが可能である。あるいは、被覆材22とゴム板20を接着剤等で接着してもよい。
【0028】
積層弾性体16の中央部には、積層弾性体16をX方向に貫通する弾性体中空部28が形成されている。弾性体中空部28は、本実施形態では円柱状の空間とされているが、形状は円柱状に限定されない。
【0029】
弾性体中空部28には、塑性流動材料と硬質充填材の混合物片56Aを加圧成型した後述する成型品56(図4参照)である円筒状のコア30が嵌め込まれている。また、弾性体中空部28の端部には閉塞板24が配置されている。閉塞板24は、弾性体中空部28のX方向の端部を閉塞できるように、弾性体中空部28よりも大径の円盤状に形成されている。閉塞板24をフランジ板14に固定することで、弾性体中空部28を密閉することができる。このような構成とされた第1実施形態の積層支持体12では、支持部材と被支持部材との水平方向への相対移動(振動)により、図2に示されるように積層弾性体16が弾性的にせん断変形し、エネルギーを吸収する。
【0030】
ここで、弾性体中空部28に嵌め込まれるコア30を成型する製造装置40について説明する。図3に示されるように、製造装置40は、型部材としての有底円筒状のシリンダ42と、シリンダ42内を摺動可能な加圧部材44とを備えている。この加圧部材44は、油圧アクチュエータ45を駆動力にしてシリンダ42内へと押し込まれるとともに、引き戻される。シリンダ42は、内側の中空部である加圧室42Rがコア30の形状に成型され、側壁42Aが加圧室42Rと外部とを連通する連通孔50を備えている。この連通孔50は、加圧室42Rから外部へ気体を通すための通路であり、側壁42Aの加圧室42R側の開口がシリンダの軸方向と直交する方向に配置されるとともに、シリンダ42の軸方向に沿って複数配置されている。なお、本実施形態では、型部材として有底円筒状のシリンダ42を用いる構成としたが、本願発明はこの構成に限定されず、四角柱状体に一端が開口する断面円形の中空部を備えた型部材とする構成としてもよい。また、連通孔50の径は、加圧時に後述する混合物片56Aが連通孔50を通って外部へ流出することなく、また、加圧時に塑性流動材料が目詰まりしない大きさに設定されている。
【0031】
次に、上記構成の製造装置40を用いて、コア30を製造する工程について説明する。
図4(A)に示されるように、加圧部材44が挿入されていない状態の加圧室42R内に、塑性流動材料と硬質充填材を混錬した不定形且つブロック状の混合物片56Aを投入する。なお、この混合物片56Aは、予めニーダーを用いて塑性流動材料と硬質充填材を混練することで形成されている。
【0032】
次に、図4(B)に示すように、油圧アクチュエータ45を駆動して、加圧部材44を押し出してシリンダ42に挿入する。そしてさらに加圧部材44を加圧室42Rに押し込んでシリンダ42内に投入された混合物片56Aを加圧する。なお、混合物片56Aに作用させる圧力は、単位面積当たり10MPa〜200MPaとすることが好ましい。加圧部材44の加圧により、混合物片56Aに含有している気体及び、加圧室42Rに投入された複数の混合物片56Aの間の空気(気体)が加圧室42Rから外部へと連通孔50を通って押し出されるとともに、複数の混合物片56Aが加圧室42Rの形状(コア30の形状)に成型される(図4(C)参照)。これにより、気体が除去された、すなわち気体含有率が低減された混合物片56Aからなる成型品56(コア30)が得られる。
【0033】
また、混合物片56Aに混合される塑性流動材料としては、たとえば、せん断降伏応力が0.1MPa〜10MPaである未加硫ゴム、熱可塑性エラストマー等を挙げることができるが、これらに限定される必要はない。未加硫ゴムの主成分(ポリマー)としては、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、スチレン・プロピレンゴム(EPM、EPDM)、シリコーンゴム(Q)等が挙げられる。さらに、未加硫ゴムや熱可塑性エラストマー等にカーボンブラック、炭酸カルシウム、オイル・樹脂等の配合剤を配合したものでもよい。
【0034】
また、混合物片56Aに混合される硬質充填材は、塑性流動材料に対して剛体とみなせる程度の硬さを有する材料であればよい。たとえば、金属、セラミックやエンジニアリングプラスチック等を適用することができるが、これらに限定されない。金属の具体例としては、純鉄、あるいは炭素鋼やステンレス鋼などの鉄を主成分とした粉体を挙げることができる。
【0035】
なお、塑性流動材料のせん断降伏応力が0.1MPaよりも小さいと、塑性流動材料の流動抵抗力が小さいため、大きな減衰力が得られず、塑性流動材料のせん断降伏応力が10MPaよりも大きいと、塑性流動材料を大きく塑性変形させることができない。そこで、せん断降伏応力が0.1MPa〜10MPaである塑性流動材料に硬質充填材を混合(混錬)させることで、塑性変形の挙動が安定した成型品56が得られる。
【0036】
なお、混合物片56Aを単位面積当たり10MPaより小さい力で加圧すると、混合物片56Aに対する加圧力が不十分であることから成型品56(コア30)に含有された気体の除去が不十分となってしまう。また、混合物片56Aを単位面積当たり200MPaより大きい力で加圧すると、混合物片56Aに対する加圧力が過剰となって、成型品56の物性が変化してしまう。したがって、単位面積当たり10MPa〜200MPaの力で混合物片56Aを加圧することで、成型品56の物性を変化させることなく、気体を除去した成型品56を得ることができる。また、加圧室内の混合物片56Aを加圧する際の温度は、40°C〜120°Cとする。なお、この温度を40°Cよりも低くすると、成型品56の流動性が十分に得られず、120°Cよりも高くすると、成型品56の物性が変化してしまう。
【0037】
そして、図4(D)に示されるように、加圧部材44をシリンダ42から引き戻し、シリンダ42内からコア30を取り出す。これにより、気体含有率が低減されたコア30が得られる。また、シリンダ42内からコア30を取り出すときに、加圧時に連通孔50に侵入したコア30の一部(バリ)が本体部分から除去される。このため、コア30をシリンダ42から取り出した後に、バリなどを除去する必要がない。
【0038】
なお、本実施形態では、複数の混合物片56Aを加圧してコア30(成型品)を成型しているが、本発明はこの構成に限定される必要はなく、1個の混合物片56Aを加圧部材44によって加圧してコア30を成型してもよいものとする。
【0039】
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態の積層支持体を変形前において示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態の積層支持体を変形後において示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る製造装置を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る製造装置を示す断面図であり、(A)〜(D)は製造工程を示す図である。
【図5】従来の製造装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0041】
12 積層支持体
16 積層弾性体
18 金属板(剛性板)
20 ゴム板(弾性部材)
28 弾性体中空部(中空部)
30 コア
40 製造装置(コアの製造装置)
42 シリンダ(型部材)
42R 加圧室
44 加圧部材
50 連通孔
56 成型品
56A 混合物片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して前記混合物中の気体を除去する気体除去方法であって、
加圧室に前記混合物を投入する工程と、
前記加圧室に投入された前記混合物を加圧して、前記混合物中の気体を前記加圧室と外部とを連通する連通孔から前記外部へと押し出す工程と、
を備えることを特徴とする気体除去方法。
【請求項2】
塑性流動材料と硬質充填材の混合物を加圧して前記混合物中の気体を除去する気体除去装置であって、
内部に前記混合物が投入される加圧室を有する型部材と、
前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する加圧部材と、
前記型部材に設けられ、前記加圧室と外部とを連通し、前記混合物中の気体を前記加圧室から前記外部へと押し出すための連通孔と、
を備えることを特徴とする気体除去装置。
【請求項3】
前記連通孔の前記加圧室側の開口が、前記加圧方向と直交する方向に配置されることを特徴とする請求項2に記載の気体除去装置。
【請求項4】
剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される塑性流動材料と硬質充填材の混合物であるコアの製造方法であって、
加圧室に前記混合物を投入する工程と、
前記加圧室に投入された前記混合物を加圧して、前記混合物中の気体を前記加圧室と外部とを連通する連通孔から前記外部へと押し出す工程と、
前記加圧室から前記混合物が加圧して成型されたコアを取り出す工程と、
を備えることを特徴とするコアの製造方法。
【請求項5】
剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される塑性流動材料と硬質充填材の混合物であるコアの製造装置であって、
内部に前記混合物が投入される前記加圧室を有し、前記加圧室が前記コアを成型するための形状とされた型部材と、
前記加圧室に投入された前記混合物を加圧する加圧部材と、
前記型部材に設けられ、前記加圧室と外部とを連通し、前記混合物中の気体を前記加圧室から前記外部へと押し出すための連通孔と、
を備えることを特徴とするコアの製造装置。
【請求項6】
前記連通孔の前記加圧室側の開口が、前記加圧方向と直交する方向に配置されることを特徴とする請求項5に記載のコアの製造装置。
【請求項7】
剛性板と、前記剛性板よりも弾性率が低い弾性部材とが交互に積層されて構成された積層弾性体と、
前記積層弾性体の積層方向に形成された中空部に挿入される請求項4に記載のコアの製造方法で製造されたコアと、
を備えることを特徴とする積層支持体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−126003(P2009−126003A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301552(P2007−301552)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】