説明

油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置

【課題】 油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置において、モータのばね調整ケースへの取付部に必要とされる強度を低減すること。
【解決手段】 油圧緩衝器10の懸架スプリング調整装置60において、ばね調整ケース61へのモータ80の取付構造を、モータ80のモータ軸を含む平面視で3点支持構造としたもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置として、シリンダにピストンロッドを挿入し、シリンダの外周にばね調整ジャッキを設け、ばね調整ジャッキがシリンダの外周に固定されるばね調整ケースにジャッキ室を設け、このジャッキ室にプランジャを設け、ジャッキ室に油圧を供給するポンプをばね調整ケースに内蔵し、ポンプを駆動するモータをばね調整ケースに設け、ばね調整ケースに取付けられるケースカバーによりモータを覆い、ばね調整ジャッキのプランジャに支持されるばね受と、ピストンロッドの側に設けられるばね受との間に、懸架スプリングを介装してなるものがある。
【0003】
他方、特許文献1に記載の如く、車高調整装置の圧油給排装置におけるモータ取付構造として、モータのモータ軸方向に沿う一端フランジ部を、複数本のボルトによりギヤハウジングに固定しているものがある。
【特許文献1】特開2001-88528
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置において、ばね調整ケースへのモータ取付構造として、特許文献1に記載のものを採用するときには、モータ軸を含む平面視で、モータを片持ち支持するものになり、モータ取付部に発生する曲げ応力が過大になり易く、モータ取付部に大きな強度を備える必要がある。
【0005】
本発明の課題は、油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置において、モータのばね調整ケースへの取付部に必要とされる強度を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、シリンダにピストンロッドを挿入し、シリンダの外周にばね調整ジャッキを設け、ばね調整ジャッキがシリンダの外周に固定されるばね調整ケースにジャッキ室を設け、このジャッキ室にプランジャを設け、ジャッキ室に油圧を供給するポンプをばね調整ケースに内蔵し、ポンプを駆動するモータをばね調整ケースに設け、ばね調整ケースに取付けられるケースカバーによりモータを覆い、ばね調整ジャッキのプランジャに支持されるばね受と、ピストンロッドの側に設けられるばね受との間に、懸架スプリングを介装してなる油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置において、ばね調整ケースへのモータの取付構造を、モータのモータ軸を含む平面視で3点支持構造としたものである。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記モータの3点支持構造が、モータの先端側に備えた減速機に設けた2個の取付ボスをボルトによりばね調整ケースに固定する構造と、モータの末端側に備えた取付凸部に巻装した取付ホルダをばね調整ケースに立設した取付ステーにねじ止めする構造により構成されるようにしたものである。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記モータの3点支持構造の3点を結ぶ三角形の中に、モータの重心を配置したものである。
【0009】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において更に、前記モータの取付凸部を前記ボルトの締め込み回転方向で取付ステーの取付面に当てることによりモータのX方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダのねじ止め孔をスリットにすることによりモータのY方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダをモータ軸に沿う方向でモータから離隔することによりモータのZ方向の取付誤差を吸収可能にするようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
(請求項1)
(a)ばね調整ケースへのモータの取付構造を、モータのモータ軸を含む平面視で3点支持構造とした。従って、モータのばね調整ケースへの取付部に発生する曲げ応力が低減し、その取付部に必要とされる強度を低減できる。懸架スプリング調整装置の軽量化にもなる。
【0011】
(請求項2)
(b)モータの上述(a)の3点支持構造が、モータの先端側に備えた減速機に設けた2個の取付ボスをボルトによりばね調整ケースに固定する構造と、モータの末端側に備えた取付凸部に巻装した取付ホルダをばね調整ケースに立設した取付ステーにねじ止めする構造により構成される。従って、モータを簡易かつ確実に3点支持できる。
【0012】
(請求項3)
(c)モータの3点支持構造の3点を結ぶ三角形の中に、モータの重心を配置するものとすることにより、上述(a)のモータのばね調整ケースへの取付部に発生する曲げ応力を一層低減できる。
【0013】
(請求項4)
(d)モータの取付凸部を前記ボルトの締め込み回転方向で取付ステーの取付面に当てることによりモータのX方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダのねじ止め孔をスリットにすることによりモータのY方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダをモータ軸に沿う方向でモータから離隔することによりモータのZ方向の取付誤差を吸収可能にする。ばね調整ケースに設ける取付位置の加工誤差等を吸収し、モータを無理なくばね調整ケースに取付け、各取付部に異常な応力の発生がなく、モータに偏荷重等が作用することに起因するモータの性能劣化を防止でき、モータの耐久性が向上する。また、各取付部の加工精度、部品精度が緩和される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1は油圧緩衝器を示す斜視図、図2は油圧緩衝器を示す断面図、図3はばね調整ケースへのモータ取付状態を示す正面図、図4は図3のIV−IV線に沿う断面図、図5は図3のV−V線に沿う断面を模式的に示す断面図、図6はばね調整ケースを示す背面図、図7はモータを示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は背面図、図8はばね調整ケースを示す正面図、図9はばね調整ケースのジャッキ室とポンプ室の連通を示す断面図、図10はばね調整ケースを示す断面図、図11はケースカバーを示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)は背面図、図12はケースカバーのスカート部を示す拡大断面図、図13はばね調整ケースとケースカバーの取付構造を示す断面図、図14はポンプを示す断面図、図15はハーネス組立体を示す平面図、図16はばね調整ケースへのハーネス挿通構造を示す断面図、図17はハーネスガイドを示す断面図、図18はキャップを示す断面図、図19は図3のXIX−XIX線に沿う模式断面図、図20は取付ステーを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図、図21は取付ホルダを示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。
【実施例】
【0015】
油圧緩衝器10は、図1、図2に示す如く、シリンダ11に中空ピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側部に懸架スプリング13を介装している。
【0016】
シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12に車軸側取付部材15を備える。シリンダ11の外周部には後に詳述する懸架スプリング調整装置60のばね調整ジャッキ60Aが設けられ、ばね受17が支持される。ピストンロッド12には車軸側取付部材15にばね受18が固定されており、ばね受17とばね受18の間に懸架スプリング13を介装し、ばね調整ジャッキ60Aにより懸架スプリング13の設定長さを調整可能としている。懸架スプリング13の弾発力が、車両が路面から受ける衝撃力を吸収する。13Aはスプリングカバーである。
【0017】
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド21を備える。尚、シリンダ11は、ロッドガイド21の外側にバンプストッパキャップ22を備え、最圧縮時に、ピストンロッド12が備えるバンプラバー23にこのバンプストッパキャップ22を衝合して最圧縮ストロークを規制可能としている。また、シリンダ11は、ロッドガイド21の内側にリバウンドラバー24を備えている。
【0018】
油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置(圧側及び伸側減衰力発生装置)30を有している。油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30が発生する減衰力により、懸架スプリング13による衝撃力の吸収に伴うシリンダ11とピストンロッド12の伸縮振動を抑制する。
【0019】
ピストンバルブ装置30は、ピストンロッド12の端部にピストン31を固定し、シリンダ11の内部をピストンロッド12が収容されないピストン側油室33Aと、ピストンロッド12が収容されるロッド側油室33Bとに区画し、ピストン31に設けたピストン側油室33Aとロッド側油室33Bを連通する圧側油路と伸側油路のそれぞれにディスク状圧側減衰バルブ34とディスク状伸側減衰バルブ35のそれぞれを備える。
【0020】
ピストンバルブ装置30は、減衰力調整装置40を有している。減衰力調整装置40は、車軸側取付部材15に内蔵したモータ41により、ピストンロッド12の中空部に挿通した調整ロッド42を進退させ、調整ロッド42の先端ニードル弁42Aにより、ピストン側油室33Aとロッド側油室33Bを連通するようにピストンロッド12の中空部に設けたバイパス油路43の開口面積を調整し、伸側減衰力を調整可能にする。
【0021】
油圧緩衝器10は、ベースバルブ装置(圧側減衰力発生装置)50を有している。ベースバルブ装置50は、シリンダ11の内部に隔壁部材51を設け、この隔壁部材51によってピストン側油室33Aと区画されるリザーバ室52を設け、更に、隔壁部材51のリザーバ室52側の外周に嵌合したゴム状ダイヤフラム53により、リザーバ室52の背後にガス室52Aを画成する。ベースバルブ装置50は、隔壁部材51に設けたピストン側油室33Aとリザーバ室52を連通する伸側油路と圧側油路のそれぞれにディスク状伸側減衰バルブ(チェックバルブ)54とディスク状圧側減衰バルブ55のそれぞれを備える。
【0022】
油圧緩衝器10は、ベースバルブ装置50の圧側減衰バルブ55による圧側減衰力に位置依存性を具備させるため、隔壁部材51にピストン側油室33Aとリザーバ室52を連通する連通路56を設け、ピストンロッド12を一定ストローク圧縮した後に連通路56に微小隙間を介して嵌合するコントロールロッド57をピストンロッド12に設ける。
【0023】
従って、油圧緩衝器10の減衰動作は以下の通りになる。
(圧縮時)
(a)ピストンロッド12の移動速度が低速のとき、ピストン側油室33Aの油がピストンロッド12のバイパス油路43経由でロッド側油室33Bに移動し、この間のニードル弁42Aによる絞り抵抗により圧側減衰力を得る。
【0024】
(b)ピストンロッド12の移動速度が中高速のとき、コントロールロッド57が連通路56に未だ嵌合しない小ストローク段階では、上述(a)の減衰力に加え、ピストン側油室33Aの油がピストン31の圧側油路を通ってロッド側油室33Bに移動し、この間の圧側バルブ34の撓み変形による圧側減衰力を得る。
【0025】
(c)ピストンロッド12の移動速度が中高速のとき、コントロールロッド57が連通路56に嵌合した大ストローク段階では、上述(a)、(b)の減衰力に加え、ピストン側油室33Aの油が隔壁部材51の圧側油路を通ってリザーバ室52に移動し、この間の圧側バルブ55の撓み変形による圧側減衰力を得る。
【0026】
尚、上述(a)〜(c)において、シリンダ11に進入したピストンロッド12の進入容積分の油が、ピストン側油室33Aから、連通路56又は隔壁部材51の油路を通ってリザーバ室52に押し出されて補償される。
【0027】
(伸長時)
(a)ピストンロッド12の移動速度が低速のとき、ロッド側油室33Bの油がピストンロッド12のバイパス油路43からピストン側油室33Aに移動し、この間のニードル弁42Aによる絞り抵抗により伸側減衰力を得る。
【0028】
(b)ピストンロッド12の移動速度が中高速のとき、上述(a)の減衰力に加え、ロッド側油室33Bの油がピストン31の伸側油路を通ってピストン側油室33Aに移動し、この間の伸側バルブ35の撓み変形による伸側減衰力を得る。
【0029】
尚、上述(a)、(b)において、シリンダ11から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が、リザーバ室52から、隔壁部材51の油路又は連通路56を通ってピストン側油室33Aに戻されて補償される。
【0030】
以下、油圧緩衝器10の懸架スプリング調整装置60について説明する。懸架スプリング調整装置60は、図1〜図6に示す如く、シリンダ11の外周にばね調整ジャッキ60Aを設ける。ばね調整ジャッキ60Aは、シリンダ11の外周に固定されるばね調整ケース61にジャッキ室62を設け、このジャッキ室62にプランジャ63を摺動可能に設け、ジャッキ室62に油圧を供給するポンプ70をばね調整ケース61に内蔵し、ポンプ70を駆動するモータ80をばね調整ケース61に設け、ばね調整ケース61に取付けられるケースカバー90によりモータ80を覆う。そして前述してある如く、ばね調整ジャッキ60Aのプランジャ63に支持されるばね受17と、ピストンロッド12の側に設けられるばね受18との間に懸架スプリング13を介装し、ばね調整ジャッキ60Aによるプランジャ63及びばね受17の上下動により懸架スプリング13の設定長さを調整し、懸架スプリング13のばね力を調整可能にする。
【0031】
ばね調整ジャッキ60Aは、図2、図3に示す如く、シリンダ11の外周にスリーブ19を嵌合するとともに、止め輪11A(図2)で軸方向に係止する。ばね調整ケース61のジャッキハウジング61Aをスリーブ19にOリング64を介して挿着するとともに、止め輪19A(図3)で軸方向に係止する。プランジャ63が、スリーブ19とジャッキハウジング61Aの間のジャッキ室62に、Oリング63A、63B(図3)を介して摺動可能に嵌合する。19B(図3)はプランジャ63の摺動端規制止め輪である。ばね調整ジャッキ60Aは、プランジャ63にばね受17を備えたものをユニット化して構成される。
【0032】
ばね調整ジャッキ60Aは、図4に示す如く、ばね調整ケース61のポンプハウジング61Bにポンプ70を内蔵する。ポンプ70は、図4、図14に示す如く、筒状ホルダ71をポンプハウジング61Bに螺着されて固定され、ホルダ71に設けたスラスト軸受72によりドライブ軸73を支持する。ドライブ軸73の一端はモータ80に連結される六角軸73Aとされ、他端ねじ軸73Bにはフランジ73Cとの間にリバウンドラバー74Aを挟むようにレベリングナット74が螺着される。ナット74の外周にはピン75が植設され、ピン75をホルダ71の内面の軸方向に設けてある直線ガイド溝71Aに係入する。ポンプハウジング61Bのポンプ室70Aにはレベリングピストン76がOリング76Aを介して摺動自在に挿入され、ピストン76はナット74の先端面に衝合して背面支持される。ばね調整ケース61において、ジャッキハウジング61A内のジャッキ室62と、ポンプハウジング61B内のポンプ室70Aは、図8〜図10に示す如く、連通路70Bにより連通する。図4において、77はプラグ、77AはOリングである。これにより、モータ80がポンプ70のドライブ軸73を正逆転すると、ドライブ軸73に螺合しているレベリングナット74のピン75がホルダ71のガイド溝71Aにガイドされて該ナット74を往復直線動させ、ナット74が背面支持しているレベリングピストン76がポンプ室70A内を進退する結果、ポンプ室70A内の油が連絡路70Bを介してばね調整ジャッキ60Aのジャッキ室62に給排され、ひいてはジャッキ60Aのプランジャ63及びばね受17を上下動する。
【0033】
ばね調整ジャッキ60Aは、ばね調整ケース61におけるケースカバー90との取付合面65の輪郭内に、ポンプ70を駆動するモータ80を取付ける。モータ80は、図7に示す如く、減速機81を先端側に一体に備え、減速機81の出力軸82が備える六角孔82Aに、ポンプ70のドライブ軸73の六角軸73Aを嵌合して連結する。
【0034】
ばね調整ジャッキ60Aは、図2、図4、図5に示す如く、ばね調整ケース61に取付られる有天箱状のケースカバー90によりモータ80を覆う。ばね調整ケース61の取付合面65にケースカバー90の取付合面91を合わせ、図3、図6に示す如く、ばね調整ケース61の取付合面65の5点に外部まで貫通させて設けた取付孔65A(図8〜図10)に挿通させた取付ねじ69を、ケースカバー90の取付合面91に対応させて設けてある取付孔92(図11)に固定する。
【0035】
ばね調整ジャッキ60Aにあっては、図1、図2に示す如く、電源や油圧緩衝器10の制御部に接続される給電線、信号線等の複数本のハーネス101(給電用ハーネス101A、センサ用ハーネス101B)が、ばね調整ケース61に設けたハーネス挿通孔110からばね調整ケース61の内部に挿通されてモータ80のソケット88に接続される。複数本のハーネス101は、図15に示す如くのハーネス組立体100を構成し、それらのハーネス101を単一のチューブ102により被覆して一束状に結束している。図15において、103、104はハーネス101の一端側に予めかしめ固定された車体側接続用ソケット、105はハーネス101の他端側に予めかしめ固定されてモータ80のソケット88に接続可能にされるソケットである。尚、減衰力調整装置40のモータ41に接続されるハーネス44も車軸側取付ブラケット15の内外に延在されている。
【0036】
しかるに、懸架スプリング調整装置60のばね調整ジャッキ60Aにあっては、(A)ばね調整ケース61とケースカバー90の取付構造、(B)ばね調整ケース61とケースカバー90の防水シール構造、(C)ばね調整ケース61のハーネス挿通構造、(D)モータ80の取付構造を以下の如くにしている。
【0037】
(A)ばね調整ケース61とケースカバー90の取付構造(図11、図12)
ばね調整ジャッキ60Aは、ばね調整ケース61の取付合面65にケースカバー90の取付合面91を合せてそれらを取付ねじ69により固定するに際し、図4、図5に示す如く、それらの取付合面65、91を無端周回状のシール材93でシールし、図11、図12に示す如く、ばね調整ケース61とケースカバー90の取付ねじ69をシール材93よりも該ケースカバー90の外側寄りに配置する。シール材93は、ケースカバー90の取付合面91の面内で、取付合面91の輪郭に沿う無端周回状のシール装填溝91Aに装填され、ばね調整ケース61の取付合面65との間で圧縮される。ケースカバー90は、取付ねじ69のための取付孔92まわりの取付合面91を該カバー90の内方側に張り出し成形し、取付合面91のこの張り出し部に取付孔92を囲む円弧状のシール装填溝91Aを設け、この円弧状のシール装填溝91Aが取付合面91の他の部分に設けたシール装填溝91Aと滑らかに連続せしめられる。
【0038】
尚、モータ80に接続されるハーネス101は、後に詳述するシール手段120を介してばね調整ケース61のハーネス挿通孔110に挿通される。
【0039】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ばね調整ケース61とケースカバー90の取付合面65、91を無端周回状のシール材93でシールし、ばね調整ケース61とケースカバー90の取付ねじ69をシール材93よりも該ケースカバー90の外側寄りに配置した。従って、取付ねじ69にポッティングシール又はパッキン等のシール処理を必要とせず、そのシール処理忘れによる品質不良のおそれがないし、ケースカバー90の内部はシール材93によりシールされて防水される。
【0040】
(b)ばね調整ケース61はモータ80に接続されるハーネス101が通るハーネス挿通孔110が設けられるものの、ハーネス101はシール手段120を介してハーネス挿通孔110に挿通され、防水される。
【0041】
(B)ばね調整ケース61とケースカバー90の防水シール構造(図4、図5、図11〜図13)
【0042】
ばね調整ジャッキ60Aは、図4、図5、図13に示す如く、ばね調整ケース61とケースカバー90のシール材93によりシールされる取付合面65、91を平面状に成形し、ケースカバー90の取付合面91まわりの全周に渡る外周縁に、ばね調整ケース61の取付合面65まわりの外周側面を隙間Aを介して囲み、覆い隠す環状スカート部94を一定高さで突設してある(図11、図12)。
【0043】
尚、ばね調整ケース61に設けられるモータ取付用スペーサ68のためのモータ取付座面67は、ケースカバー90のための取付合面65と面一をなす平面状に同時加工される。モータ80は、前述の如く、ばね調整ケース61の取付座面67にスペーサ68を介して取付けられる。ばね調整ケース61に設けられるモータ取付ステー85のための取付座面66も、ケースカバー90のための取付合面65と面一をなす平面状に同時加工される。
【0044】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ケースカバー90の外周縁のスカート部94が、ばね調整ケース61の外周面を覆い隠すことにて、高圧洗浄水がばね調整ケース61とケースカバー90の取付合面65、91の外縁に直接的に当たらず、直接的な浸入水に対するシール材93の負担がなくなり、ケースカバー90の内部の防水シール性を向上できる。
【0045】
(b)ケースカバー90の外周縁のスカート部94は、ばね調整ケース61の外周面と隙間を介しており、ケースカバー90のスカート部94の加工、ばね調整ケース61の外周面の加工は不要となり、金型成形の精度で足りる。従って、ばね調整ケース61とケースカバー90の取付部の加工は、それらの取付合面65、91を平面状にするだけで足り、加工工数を削減し、寸法管理も容易になる。
【0046】
(c)ばね調整ケース61に設けられるモータ80の取付座面67を、ケースカバー90との取付合面65と面一をなす平面状にし、上記取付座面67にスペーサ68を介してモータ80を取付ける。従って、ばね調整ケース61に設けられるモータ80の取付座面67とケースカバー90のための取付合面65とを同時加工でき、加工工数を削減できる。
【0047】
(C)ばね調整ケース61のハーネス挿通構造(図5、図6、図7、図15〜図18)
ばね調整ジャッキ60Aは、図5に示す如く、ハーネス101のソケット105を、シリンダ11の外周に組付けた状態にあるばね調整ケース61に外側から挿通可能にするように、ハーネス組立体100におけるソケット105の外形寸法より大口径のハーネス挿通孔110を該ばね調整ケース61に予め設けてある。ハーネス組立体100のハーネス101はシール手段120を介してハーネス挿通孔110に水密に挿通される。
【0048】
ばね調整ケース61に設けてあるハーネス挿通孔110は、図16に示す如く、ばね調整ケース61の内面の側に設けられてばね調整ケース61の内部に臨む第1孔111と、ばね調整ケース61の外面の側に設けられてばね調整ケース61の外部に臨む第2孔112の2段孔からなる。本実施例では、第1孔111と第2孔112は丸孔で互いに同軸をなす。第1孔111の孔径D1より第2孔112の孔径D2は大きく、第1孔111の孔径D1はソケット105の外形寸法より大きい。
【0049】
シール手段120は、図15、図16に示す如く、ハーネスガイド121とキャップ122からなる。
【0050】
ハーネスガイド121は、図17に示す如く、概ね厚肉円板状をなすゴム体からなり、ばね調整ケース61の第1孔111の外側端外縁に係合するフランジ121Aと、第1孔111の内側端外縁に係止する爪121Bを備え、複数本のハーネス101を挿入し得る複数の孔状ハーネス挿入路121Cを貫通させて備える。ハーネス101を挿入したハーネスガイド121を第1孔111に圧入したとき、ハーネスガイド121は圧縮されてハーネス挿入路121Cを縮径し、環状ひだ121Dをハーネス101に圧接してハーネス101を水密に挿入するものとなる。
【0051】
キャップ122は、図18に示す如く、概ねL字管状をなすゴム体からなり、ばね調整ケース61の第2孔112の奥端内周に弾発的に係着するフランジ122Aを基端側に備え、このフランジ122Aの内部に芯金122Bを備えるとともに、チューブ挿入路122Cを先端部に備える。チューブ挿入路122Cは、ハーネス組立体100のチューブ102の外周に圧接する複数条の環状ひだ122Dを備え、チューブ102の一端を水密に圧入保持可能にする。
【0052】
ハーネス組立体100はばね調整ケース61のハーネス挿通孔110に以下の如くに挿着される。
【0053】
(1)油圧緩衝器10の組立が完了し、シリンダ11の外周に組付けた状態にあるばね調整ケース61のハーネス挿通孔110に、ハーネス組立体100のソケット105を外側から挿入する。ソケット105はモータ80のソケット88に接続される。
【0054】
(2)ハーネス101に挿着してあるハーネスガイド121をハーネス挿通孔110の第1孔111に圧入して固定する。ハーネスガイド121のフランジ121Aを第1孔111の外側端外縁に係合し、爪121Bを第1孔111の内側端外縁に係止させる。
【0055】
(3)チューブ102に挿着してあるキャップ122をハーネス挿通孔110の第2孔112に圧入して固定する。キャップ122のフランジ122Aを第2孔112の奥端内周に係着させる。ハーネスガイド121とキャップ122をばね調整ケース61の第1孔111と第2孔112のそれぞれに圧入した状態で、図16に示す如く、ハーネスガイド121のハーネス挿入路121Cと、キャップ122のハーネス挿入路122Cは互いに概ね直交配置される。
【0056】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)モータ80に接続されるハーネス101に設けた接続用ソケット105を、シリンダ11の外周に組付けた状態にあるばね調整ジャッキ60Aのばね調整ケース61に挿通可能にするように、該ソケット105の外形寸法より大きいハーネス挿通孔110を該ばね調整ケース61に予め設け、該ハーネス101がシール手段120を介してハーネス挿通孔110に挿通される。従って、油圧緩衝器10にばね調整ジャッキ60Aのばね調整ケース61を設けた後に、ハーネス101に設けたソケット105をばね調整ケース61のハーネス挿通孔110からケース61内に通し、既にばね調整ケース61に設けられているモータ80にこのソケット105を接続できる。ハーネス101を後組することにより、油圧緩衝器10の組立作業性を向上できるし、部品流通段階でばね調整ケース61とハーネス101を分離でき、それらの調達、取扱性も向上する。
【0057】
(b)ばね調整ケース61に設けるハーネス挿通孔110が、該ばね調整ケース61の内面の側の第1孔111と、該ばね調整ケース61の外面の側の第2孔112の2段孔からなり、ハーネス101を水密に挿入したハーネスガイド121を第1孔111に圧入し、ハーネス101を被覆したチューブ102を水密に挿入したキャップ122を第2孔112に圧入する。従って、ばね調整ケース61に導入されるハーネス101のシール性等抜け止め性を向上できる。
【0058】
(c)ハーネスガイド121とキャップ122をばね調整ケース61の前記第1と第2の孔のそれぞれに圧入した状態で、ハーネスガイド121のハーネス挿入路121Cと、キャップ122のチューブ挿入路122Cを互いに直交配置した。従って、ばね調整ケース61内に浸入しようとする高圧洗浄水に対する遮蔽性、ハーネス101に作用する外部引抜き力に対する抜け止め性を、ハーネスガイド121とキャップ122により一層向上できる。
【0059】
(D)モータ80の取付構造(図3、図5、図7、図8、図19〜図21)
ばね調整ジャッキ60Aは、ばね調整ケース61へのモータ80の取付構造を、図3、図5に示す如く、モータ80の不図示のモータ軸を含む図3に示す如くの平面視で、モータ80を3点支持構造とするものである。
【0060】
モータ80の3点支持構造は、モータ80の先端側に備えた減速機81に設けた2個の取付ボス84、84を取付ボルト87、ワッシャ87Aにより固定する構造と、モータ80のモータ軸に沿う方向の末端側から外方に突出する取付凸部83に巻装した取付ホルダ86をばね調整ケース61に立設した取付ステー85に止ねじ86Cによりねじ止めする構造により構成される。
【0061】
減速機81はその出力軸82に直交する平面上の2点に上述の取付ボス84、84を備え、一方の取付ボス84にボルト87のための丸孔84A(位置決め基準孔)を設け、他方の取付ボス84にボルト87のための長孔84Bを設けてある(図7)。更に、ばね調整ケース61の取付合面65の2点に設けたモータ取付座面67(図8)に円筒状スペーサ68を立て、モータ80の2点の取付ボス84、84の丸孔84A、長孔84Bに挿通される前述の取付ボルト87、87をスペーサ68の中空部に通してモータ取付座面67の取付孔67Aに螺着する。
【0062】
ばね調整ケース61は、図5、図19に示す如く、取付合面65に設けたステー取付座面66(図8)にステー取付孔66Aとステー回り止め孔66Bを設け、取付ステー85の取付脚85Aをステー取付座面66に着座させ、取付脚85Aに切欠曲げ成形した回り止めピン85Cをステー回り止め孔66Bに係入し、取付脚85Aのねじ孔に挿通した取付ねじ85Dをステー取付孔66Aに螺着する(図20)。そして、モータ80の取付凸部83に巻装した取付ホルダ86の両側取付片86Aを、この取付片86Aに設けたスリット状ねじ止め孔86Bに挿通される止ねじ86Cにより、取付ステー85の立上り取付面85Bに固定する(図21)。
【0063】
ばね調整ジャッキ60Aにあっては、図3に示す如く、モータ80の3点支持構造の3点(取付ボルト87、87及び取付ねじ85D)を結ぶ三角形の中に、モータ80の重心80Gを配置する。
【0064】
従って、モータ80の取付手順は以下の如くになる。
(1)ばね調整ケース61の取付合面65に設けたステー取付座面66に、取付ステー85の取付脚85Aを着座させ、取付ステー85の回り止めピン85Cをステー取付座面66のステー回り止め孔66Bに係入し、取付ステー85の取付ねじ85Dをステー取付座面66のステー取付孔66Aに螺着し、取付ステー85を立設する。
【0065】
(2)ばね調整ケース61の取付合面65の2点のモータ取付座面67に立てたスペーサ68に、モータ80の2点の取付ボス84をセットし、それら2点の取付ボス84の丸孔84A、長孔84Bのそれぞれに挿通したボルト87をスペーサ68の中空部に通してモータ取付座面67の取付孔67Aに仮締めし、モータ80の取付凸部83を取付ステー85の取付面85Bに当てる。
【0066】
(3)取付ボス84の丸孔84Aに挿通したボルト87をモータ取付座面67の取付孔67Aに本締めし、次いで取付ボス84の長孔84Bに挿通したボルト87をモータ取付座面67の取付孔67Aに本締めする。ボルト87の締付回転力により、モータ80の取付凸部83が取付ステー85の取付面85Bに押当てられて密着する。
【0067】
(4)モータ80の取付凸部83に取付ホルダ86を巻装し、取付ホルダ86を止ねじ86Cにより取付ステー85の取付面85Bに固定する。
【0068】
このとき、上述(3)で、モータ80の取付凸部83をボルト87の締め込み回転方向で取付ステー85の取付面85Bに当てることにより、モータ80のX方向の取付誤差を吸収する(図19)。また、上述(4)の取付ホルダ86のねじ止め孔86Bをスリットにすることにより、モータ80のY方向の取付誤差を吸収する(図19)。また、上述(4)の取付ホルダ86をモータ80のモータ軸に沿う方向でモータ80から離隔することにより、モータ80のZ方向の取付誤差を吸収する(図5)。
【0069】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)ばね調整ケース61へのモータ80の取付構造を、モータ80のモータ軸を含む平面視で3点支持構造とした。従って、モータ80のばね調整ケース61への取付部に発生する曲げ応力が低減し、その取付部に必要とされる強度を低減できる。懸架スプリング調整装置60の軽量化にもなる。
【0070】
(b)モータ80の上述(a)の3点支持構造が、モータ80の先端側に備えた減速機81に設けた2個の取付ボス84をボルト87によりばね調整ケース61に固定する構造と、モータ80の末端側に備えた取付凸部83に巻装した取付ホルダをばね調整ケース61に立設した取付ステー85にねじ止めする構造により構成される。従って、モータ80を簡易かつ確実に3点支持できる。
【0071】
(c)モータ80の3点支持構造の3点を結ぶ三角形の中に、モータ80の重心80Gを配置するものとすることにより、上述(a)のモータ80のばね調整ケース61への取付部に発生する曲げ応力を一層低減できる。
【0072】
(d)モータ80の取付凸部83を前記ボルト87の締め込み回転方向で取付ステー85の取付面85Bに当てることによりモータ80のX方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダのねじ止め孔86Bをスリットにすることによりモータ80のY方向の取付誤差を吸収し、前記ホルダをモータ軸に沿う方向でモータ80から離隔することによりモータ80のZ方向の取付誤差を吸収可能にする。ばね調整ケース61に設ける取付位置の加工誤差等を吸収し、モータ80を無理なくばね調整ケース61に取付け、各取付部に異常な応力の発生がなく、モータ80に偏荷重等が作用することに起因するモータ80の性能劣化を防止でき、モータ80の耐久性が向上する。また、各取付部の加工精度、部品精度が緩和される。
【0073】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】図1は油圧緩衝器を示す斜視図である。
【図2】図2は油圧緩衝器を示す断面図である。
【図3】図3はばね調整ケースへのモータ取付状態を示す正面図である。
【図4】図4は図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図5は図3のV−V線に沿う断面を模式的に示す断面図である。
【図6】図6はばね調整ケースを示す背面図である。
【図7】図7はモータを示し、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は背面図である。
【図8】図8はばね調整ケースを示す正面図である。
【図9】図9はばね調整ケースのジャッキ室とポンプ室の連通を示す断面図である。
【図10】図10はばね調整ケースを示す断面図である。
【図11】図11はケースカバーを示し、(A)は断面図、(B)は正面図、(C)は背面図である。
【図12】図12はケースカバーのスカート部を示す拡大断面図である。
【図13】図13はばね調整ケースとケースカバーの取付構造を示す断面図である。
【図14】図14はポンプを示す断面図である。
【図15】図15はハーネス組立体を示す平面図である。
【図16】図16はばね調整ケースへのハーネス挿通構造を示す断面図である。
【図17】図17はハーネスガイドを示す断面図である。
【図18】図18はキャップを示す断面図である。
【図19】図19は図3のXIX−XIX線に沿う模式断面図である。
【図20】図20は取付ステーを示し、(A)は断面図、(B)は側面図、(C)は平面図である。
【図21】図21は取付ホルダを示し、(A)は断面図、(B)は側面図である。
【符号の説明】
【0075】
10 油圧緩衝器
11 シリンダ
12 ピストンロッド
13 懸架スプリング
17、18 ばね受
60 懸架スプリング調整装置
60A ばね調整ジャッキ
61 ばね調整ケース
62 ジャッキ室
63 プランジャ
70 ポンプ
80 モータ
80G 重心
81 減速機
83 取付凸部
84 取付ボス
85 取付ステー
85B 取付面
86 取付ホルダ
86B ねじ止め孔
86C 止ねじ
87 取付ボルト
90 ケースカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダにピストンロッドを挿入し、
シリンダの外周にばね調整ジャッキを設け、
ばね調整ジャッキがシリンダの外周に固定されるばね調整ケースにジャッキ室を設け、このジャッキ室にプランジャを設け、ジャッキ室に油圧を供給するポンプをばね調整ケースに内蔵し、ポンプを駆動するモータをばね調整ケースに設け、ばね調整ケースに取付けられるケースカバーによりモータを覆い、
ばね調整ジャッキのプランジャに支持されるばね受と、ピストンロッドの側に設けられるばね受との間に、懸架スプリングを介装してなる油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置において、
ばね調整ケースへのモータの取付構造を、モータのモータ軸を含む平面視で3点支持構造としたことを特徴とする油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置。
【請求項2】
前記モータの3点支持構造が、モータの先端側に備えた減速機に設けた2個の取付ボスをボルトによりばね調整ケースに固定する構造と、モータの末端側に備えた取付凸部に巻装した取付ホルダをばね調整ケースに立設した取付ステーにねじ止めする構造により構成される請求項1に記載の油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置。
【請求項3】
前記モータの3点支持構造の3点を結ぶ三角形の中に、モータの重心を配置した請求項1又は2に記載の油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置。
【請求項4】
前記モータの取付凸部を前記ボルトの締め込み回転方向で取付ステーの取付面に当てることによりモータのX方向の取付誤差を吸収し、
前記ホルダのねじ止め孔をスリットにすることによりモータのY方向の取付誤差を吸収し、
前記ホルダをモータ軸に沿う方向でモータから離隔することによりモータのZ方向の取付誤差を吸収可能にする請求項2又は3に記載の油圧緩衝器の懸架スプリング調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−168669(P2007−168669A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−370681(P2005−370681)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000146010)株式会社ショーワ (715)
【Fターム(参考)】