説明

治療化合物

本発明は、式I(式中、R1〜R6、X、YおよびBは本明細書に記載される任意の値)の化合物、およびかかる化合物の塩、かかる化合物を含む組成物、ならびにかかる化合物の投与を含む治療方法を提供する。化合物は、MAO-B酵素機能のインヒビターであり、動物において認知機能を改善するためおよび精神障害を治療するために有用である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、非仮特許出願37 C.F.R. §1.53(b)であり、米国仮特許出願の2006年2月28日に出願された第60/777,332号および2007年2月16日に出願された第60/890,455号に対する37 C.F.R. §119(e)の優先権を主張し、その全開示は本明細書に参照によって明白に援用される。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
モノアミンオキシダーゼ(MAO,EC 1.4.3.4)は、内在性のアミン性神経伝達物質および異種間アミンの両方の酸化的脱アミノ化に重要なフラビン依存性代謝酵素である。報告されたMAOの2つのアイソフォームの、MAO-AおよびMAO-Bがあり、2つの独立した遺伝子から生じる(Bach, et. al., Proc. Natl. Acad. Sci. 1988, 85, 4934-4938)。MAOの両形態は体中の様々な組織に様々な量で分布する;ヒトの脳において、MAO-BはMAO-Aよりも多く存在する(Saura, et. al., Neuroscience, 1996, 70, 755-774)。
【0003】
MAO-Aはセロトニンおよびアドレナリンの高い選択性を有し、MAO-Bはチラミンおよびフェネチルアミンに選択的であり、両方のアイソフォームはドーパミンを代謝する。研究によって、脳のMAO-B活性レベルが年齢と共に増大することが示されている(Fowler, et.al., J. Neural Transm., 1980, 49, 1-20)。酸化的脱アミノ化のプロセスは、副産物としてパーオキシドおよびアルデヒドの両方を生成し、また、特にドーパミン性ニューロンに対する脳の酸化的損傷の増大と関連し、アルツハイマー病およびパーキンソン病等の疾患と関連する神経変性を潜在的に悪化させる。また、存在するMAO-B活性のレベルはアルツハイマー病患者の認知障害の増大に関連し得るアルツハイマー病を有する患者でより高いという報告がある(Dostert, et.al, Biochem. Pharmacol., 1989, 38, 555-561; およびEmilsson, et.al., Neuroscience Letters, 2002, 326, 56-60)。酸化的ストレスと神経損傷の進行との間のこの関係は、おそらくは脳におけるモノアミン代謝を妨げることでMAO-Bの阻害がこれらの疾患の両方の変性効果を最小限にすることを示唆する。さらに、代謝阻害によるドーパミンレベルの相対的増加は、可塑性関連認知機能の下流制御に対して効果があり得、これらの疾患の進行を阻害するのではなく修復に役立ち得る。
【0004】
神経学的疾患の選択的MAO-Bインヒビターの使用は以前に公知である(Bentue-Ferrer, et.al., CNS Drugs, 1996, 6, 217-236)。鬱治療の最も初期のMAOインヒビターはMAO-B対MAO-Aの最小選択性を有する不可逆インヒビターであった。このことは、不可逆的阻害酵素が続いて心臓血管事象(「チーズ効果」)と関連する食物アミンを効果的に代謝できない可能性およびMAO-Bによって代謝される他の薬物との薬物間相互作用の潜在性の両方と関連する潜在的な副作用のために問題となり得る。セレジリンおよびラサジリンを含むより最近の薬物は、なお不可逆インヒビターであるが、MAO-Bのより高い選択性を有し、良好な副作用プロフィールを有する(Chen & Swope, J Clin Pharmacol. 2005 45, 878-94)。現在、認知機能の増強ならびにパーキンソン病およびアルツハイマー病における認知悪化の治療に有用な化合物、ならびに正常、疾患、および老化の被験体における認知を一般的に改善し得る化合物に対する必要性がある。好ましくは、かかる薬剤は、現在の治療剤よりも高い効能および/または少ない副作用を有する。
【0005】
(発明の要旨)
本発明は例えば、動物(例えばヒト)において認知機能を増強するために有用なMAO-B阻害化合物を提供する。従って、本発明は、式Iの化合物のMAO阻害有効量を動物に投与する工程を含む、動物において1つ以上のMAO酵素を阻害する方法を提供する。
【0006】
列挙される態様
本発明は以下の列挙される態様を提供する:
1. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはアリールまたはヘテロアリールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、-C(OH)-、または-S(O)Zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される;あるいは
結合している原子と共に2つのR4基は、アリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト(keto)、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Xが-C(=O)である場合、YがHでないことを条件とする)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩のMAO阻害有効量を動物に投与する工程を含む、動物において1つ以上のMAO酵素を阻害する方法。
【0007】
2. Bが6〜12員単環式または二環式ヘテロアリールである、態様1記載の方法。
【0008】
3. Bが1つより多くのヘテロ原子を有するヘテロアリールである、前記態様いずれか記載の方法。
【0009】
4. Bがアリールである、前記態様いずれか記載の方法。
【0010】
5. 前記態様いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物において認知機能を改善する方法。
【0011】
6.動物が健常動物である、前記態様いずれか記載の方法。
【0012】
7.動物が老化動物である、前記態様いずれか記載の方法。
【0013】
8.前記態様いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩のCREB経路活性化有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物においてCREB経路を活性化する方法。
【0014】
9. 前記態様いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物において加齢性記憶障害、認知障害、アルツハイマー病またはパーキンソン病を治療する方法。
【0015】
10.動物が精神障害を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0016】
11. 動物が精神病性障害、神経学的障害、または神経性障害を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0017】
12.動物が中枢神経系の障害を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0018】
13.動物が頭部外傷、脳外傷、または脳血管疾患を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0019】
14.動物が注意欠陥障害を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0020】
15.精神病性障害が統合失調症である、前記態様いずれか記載の方法。
【0021】
16.動物が情動障害を有する、前記態様いずれか記載の方法。
【0022】
17.脳血管疾患が血管性痴呆である、前記態様いずれか記載の方法。
【0023】
18.認知障害が鬱と関連する、前記態様いずれか記載の方法。
【0024】
19. 前記態様いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、治療の必要がある動物に投与する工程を含む、動物において精神障害を治療する方法。
【0025】
20. 精神障害が精神病性障害、神経学的障害、または神経性障害である、前記態様いずれか記載の方法。
【0026】
21. 精神障害が中枢神経系の障害である、前記態様いずれか記載の方法。
【0027】
22.中枢神経系の障害が加齢性記憶障害、軽度認知障害、アルツハイマー病またはパーキンソン病である、前記態様いずれか記載の方法。
【0028】
23. 精神障害が頭部外傷、脳外傷または脳血管疾患と関連する、前記態様いずれか記載の方法。
【0029】
24. 精神障害が注意欠陥障害である、前記態様いずれか記載の方法。
【0030】
25. 精神病性障害が統合失調症である、前記態様いずれか記載の方法。
【0031】
26. 精神障害が情動障害である、前記態様いずれか記載の方法。
【0032】
27. 脳血管疾患が血管性痴呆である、前記態様いずれか記載の方法。
【0033】
28. 精神障害が鬱である、前記態様いずれか記載の方法。
【0034】
29.動物が健常動物である、前記態様いずれか記載の方法。
【0035】
30.動物が老化動物である、前記態様いずれか記載の方法。
【0036】
31. R1が(C1〜C6)アルキル(C1〜C6)ハロアルキル、またはフェニルであり、ハロ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0037】
32. R1がトリフルオロメチル、フェニル、メチル、またはイソプロピルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0038】
33. R2が非存在である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0039】
34. R3が非存在である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0040】
35. R2が(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アリール、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0041】
36. R2が水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、シクロペンチル、2-ピリジル、2-モルホリノエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、または2-ヒドロキシエチルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0042】
37. R3が水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アリール、Het、アリール(C1〜C6)アルキル、またはHet(C1〜C6)アルキルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0043】
38. R3が水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ピリジル、シクロペンチル、フェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、4-クロロフェニル、ベンジル、4-ニトロフェニル、2-モルホリノエチル、またはシクロヘキシルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0044】
39. Bがベンゼン環、チオフェン環、またはピリジン環である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0045】
40. Bがチオフェン環である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0046】
41. Xが-C(=O)である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0047】
42. 各R4が独立して、H、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRbRc、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0048】
43. 各R4が独立して、水素、メチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、2-フルオロフェネチル、2-ピロリジノエチル、2-フリルメチル、4-メチルベンジル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、4-メトキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-ピリジルメチル、4-クロロベンジル、シクロヘキシル、ベンジル、4-メチルフェニル、3-ピロリジン-1-イルプロピル、3-クロロベンジル、3,5-ジメチルベンジル、2-(エチルチオ)エチル、イソブチル、アリル、2-ヒドロキシエチル、フェニル、3-フルオロ-6-メチルベンジル、3-ピリジルメチル、4-フルオロフェネチル、2-フェノキシエチル、5-メチル-フル-2-イルメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-メトキシエチル、2-メチルブチル、2-イミダゾール-4-イルエチル、フェネチル、2-モルホリノエチル、3-メチルブチル、2-ピペリジノエチル、3-メトキシプロピル、3-クロロベンジル、2-フリルメチル、3,5-ジフルオロベンジル、2-(2-フリル)エチル、3-イミダゾール-1-イルプロピル、2-シアノエチル、2-エチルブチル、2-ピリド-3-イルエチル、S-α-ヒドロキシ-β-メチルフェネチル、S-α-メチルフェネチル、4,4-ジメトキシブチル、3-(2-オキソピロリジン-1-イル)プロピル、2,2-ジメトキシエチル、4-メチルフェネチル、シアノメチル、3-エトキシプロピル、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル、3-モルホリノプロピル、2-ヒドロキシプロピル、2-メチルプロピル、エトキシカルボニルメチル、2-メチルフェニル、2-ヒドロキシフェニル、テトラヒドロフラン-2-イルメチル、R-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、S-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、2-アミノエチル、5-アミノペンチル、4-(4-クロロフェニル)ピペラジン、またはN-ピペリジニルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0049】
44. 各R4が独立して水素または(C1〜C6)アルキルである、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0050】
45. 結合している原子と共に両方のR4は、炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または部分的に不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系またはスピロ環式環系を形成し、環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
zは0、1、または2である;
各Rcは独立して、水素、アリール、アミド、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、NRfRg、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;ならびに
各RfおよびRgは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;あるいは結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成する、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0051】
46. 結合している原子と共に両方のR4は、アジリジン、モルホリン、ピペリジン、4-メチルピペリジン、2-ヒドロキシメチルピロリジン、ピロリジン、アゼチジン、3-ピロリン、4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン、3,5-ジメチルモルホリン、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、3,5-ジメチルピペリジン、インドリン、R-3-ヒドロキシピロリジン、1,4-ジオキサ-8-アザ-スピロ[4.5]デカン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロアゼピン、4-ヒドロキシメチルピペリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピペリジン、4-(1-ピロリジニル)ピペリジン、4-フェニルピペリジン、4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン、4-(カルボキサミド)ピペリジン、4-ヒドロキシピペリジン、4-フェニルピペラジン、4-アセチルピペラジン、3-カルボキサミドピペリジン、2-カルボキシピペリジン、4-トリフルオロメチルピペリジン、3-トリフルオロメチルピペリジン、パーヒドロアゾチン、3,6-ジメチルピペラジン、4-アミノピペリジン、4-ヒドロキシ-4-トリフルオロメチルピペリジン、4-メチルホモピペリジン、チオモルホリン1,1ジオキシド、4-(2'-ピリジル)ピペラジン、4-(2'-メトキシ)エチルピペラジン、4-t-ブトキシカルボニルアミノピペリジン、パーヒドロ-1,2-チアジン1,1-ジオキシド、3-アミノピペリジン、ヘキサヒドロ-ピリダジン、4-ジフルオロメチレン-ピペリジン、3-ヒドロキシピペリジン、4-エチルピペラジン、4-フルオロピペリジン、4,4-ジフルオロピペリジン、3-フルオロピペリジン、3,3-ジフルオロピペリジン、4-イソプロピルピペラジン、4-t-ブトキシカルボニルピペラジン、または4-ベンジルピペリジンを形成する、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0052】
47. 結合している原子と共に両方のR4は、ピペリジン環を形成し、任意にハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキルの1つ以上で置換され、任意のフェニルは任意に1つ以上のRdで置換される; 各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;ならびに各RfおよびRgは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;あるいは結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成する、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0053】
48. 結合している原子と共に両方のR4がピペリジン環を形成する、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。
【0054】
49.式Iの化合物が式IIの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0055】
50.式Iの化合物が式IIIの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0056】
51.式Iの化合物が式IIIaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0057】
52. 式Iの化合物が式IVの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0058】
53.式Iの化合物が式IVaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0059】
54.式Iの化合物が式Vの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0060】
55.式Iの化合物が式Vaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0061】
56.式Iの化合物が式Vbの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0062】
57.式Iの化合物が式VIの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0063】
58. 式Iの化合物が式VIaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0064】
59.式Iの化合物が式VIbの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0065】
60.式Iの化合物が式VIIの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0066】
61. 式Iの化合物が式VIIaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0067】
62.式Iの化合物が式VIIIaの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0068】
63.式Iの化合物が式VIIIbの化合物である、前記態様いずれかのいずれか記載の方法。

【0069】
64. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはアリールまたはヘテロアリールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、各アルキル、アリール、またはHetは1つ以上のRdで非置換または置換される;あるいは結合している原子と共に2つのR4基はアリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(cabonyl)または(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdは、ケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(CI〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Bがチオフェンであり、R1がトリフルオロメチルであり、R2がメチルであり、R3およびR6が非存在であり、R5がHであり、XがC(=O)であり、YがN(R4)2である場合、両方のR4がメチルでないことを条件とする)
の化合物。
【0070】
65.



からなる群より選択される、前記態様いずれか記載の化合物。
【0071】
66. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bは6〜12員単環式または二環式ヘテロアリールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される;あるいは結合している原子と共に2つのR4基は、アリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0072】
67.


からなる群より選択される、前記態様いずれか記載の化合物。
【0073】
[00073] 68. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フラン、またはピロールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
Yは-N(R4)2である;
結合しているNと共に両方のR4基は、炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、1つ以上のRdで非置換または置換される、ただし両方のR4基は2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジンを形成するように結合しないことを条件とし、環系が単環式5〜7員環系である場合、ハロまたはアルキル以外の1つ以上のRdで置換される;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0074】
69.



からなる群より選択される、前記態様いずれか記載の化合物。
【0075】
70. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フランまたはピロールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、O、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、アミノ、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRbRc、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、それぞれは1つ以上のRdで非置換または置換される;少なくとも1つのR4はアルケニル、アルキニル、またはアミノであることを条件とする;
各RbおよびRcは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0076】
71. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フラン、またはピロールである;
Xは-C(=S)または-C(R4)2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;ここでXは-C(R4)2である場合、Yは-SR4である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのR4基は、アリール、Hetまたは炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各zは独立して、0、1、または2である;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0077】
72. 式II:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
各Z1、Z2、およびZ3は独立してC(R6)p、N(R6)q、O、またはSであり、Z1はN(R6)q、O、またはSである場合、少なくとも1つのZ1またはZ2はN(R6)q、O、またはSでなければならない;
各pは独立して、0、1、または2である;
各qは独立して、0または1である;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、各アルキル、アリール、またはHetは1つ以上のRdで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのR4基はアリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Xは-C(=O)であり、Yは-N(R4)2であり、Z1はOであり、Z2はNであり、Z3はCHである場合、Yの両方のR4はHでないことを条件とする)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0078】
73. 前記態様いずれかのいずれか記載の化合物、および薬学的に許容され得る希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【0079】
74. a)1つ以上の保護基を含む対応化合物を脱保護して式Iの化合物を得る工程;
b)式Iの化合物から薬学的に許容され得る塩を形成する工程;
c) Xが-C(=O)-である式Iの化合物について、式100の中間体酸を式iのアミンと反応させて


式Iの化合物を得る工程;または
d) R2が非存在である式Iの化合物について、式102の中間体ジケトンを式iiのヒドラジンと反応させて

式Iの化合物を得る工程
を含む、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその塩を製造する方法。
【0080】
75. 医学治療における使用のための、前記態様いずれかのいずれか記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0081】
76. 動物において認知機能を改善するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【0082】
77. 動物が健常動物である、前記態様いずれか記載の使用。
【0083】
78. 動物が老化動物である、前記態様いずれか記載の使用。
【0084】
79. 動物においてMAO酵素を阻害するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【0085】
80. 動物においてCREB経路を活性化するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【0086】
81. 動物において精神障害を治療するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【0087】
82. 動物においてアルツハイマー病を治療するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【0088】
83. 動物においてパーキンソン病を治療するために有用な医薬の製造のための、前記態様いずれかのいずれか記載の式Iの化合物または薬学的に許容され得る塩の使用。
【0089】
84.


















からなる群より選択される化合物。
【0090】
85.式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩が前記態様のいずれかの化合物である、前記態様いずれか記載の方法。
【0091】
86. 式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の一つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bは5〜12員の単環式または二環式Hetである;
Xは-C(=O)である;
Yは-OR4である;
R4は炭素原子および任意にO、S、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む8〜12員の二環式環系であり、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式またはヘテロ環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環またはヘテロ環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【0092】
87.

からなる群より選択される、前記態様いずれか記載の化合物。
【0093】
88.Y=R4である、前記態様いずれか記載の化合物。
【0094】
(発明の詳細な説明)
何らかの説明がない限り、以下の定義が使用される:ハロは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル等は、直鎖および分枝鎖の基の両方を示すが、プロピルなどの個々の基についての参照は、具体的に言及される直鎖基、イソプロピルなどの分枝鎖アイソマーのみを包含する。アリールは、少なくとも1つの環が芳香族である約9〜10個の環原子を有するフェニル基またはオルト融合二環式炭素環基を示す;Hetは、炭素原子および酸素、硫黄、およびN(X)から選択される1つ以上のヘテロ原子などの合計で3〜20の原子を含む、単環式、二環式または三環式環系の基を包含し、ここでXは非存在であるか、またはH、O、(C1〜C4)アルキル、フェニルまたはベンジルであり、Hetの1つ以上の環炭素は必要に応じてオキソ(=O)で置換することができる;ヘテロアリールは、炭素および各々が非ペルオキシドの酸素、硫黄、およびN(X)からなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子からなる5または6の環原子を含む単環式芳香族環の基、ここでXは非存在であるか、またはH、O、(C1〜C4)アルキル、フェニルまたはベンジルである、ならびにオルト融合二環式へテロサイクルの基に由来する約8〜10個の環原子のオルト融合二環式へテロサイクルの基、具体的にはベンズ誘導体またはプロピレン、トリメチレン、もしくはテトラメチレン二端遊離基をそれに融合して派生したものを包含する。用語Hetはヘテロアリールを包含する。
【0095】
本明細書で使用する場合、用語「動物」には、鳥類、爬虫類および哺乳類(例えば、家畜哺乳動物およびヒト)が含まれる。
【0096】
本明細書で使用する場合、用語「選択的に阻害する」とは、化合物が(インビトロまたはインビボで)MAO-Aの活性を阻害するよりも大きな程度でMAO-Bの活性を阻害することを意味する。本発明の一態様において、式Iの化合物は、MAO-Aの活性を阻害するよりも2倍より大きくMAO-Bの活性を阻害する。本発明の別の態様において、式Iの化合物は、MAO-Aの活性を阻害するよりも5倍よりMAO-Bの活性を阻害する。本発明の別の態様において、式Iの化合物は、MAO-Aの活性を阻害するよりも10倍より大きくMAO-Bの活性を阻害する。本発明の別の態様において、式Iの化合物はMAO-Aの活性を阻害するよりも100倍より大きくMAO-Bの活性を阻害する。
【0097】
本明細書で使用する場合、用語「精神障害」には精神病性障害、神経学的障害および神経性障害が含まれる。該用語には統合失調症、加齢性記憶障害(AAMI);軽度認知障害(MCI)、せん妄(急性錯乱状態);うつ、痴呆(しばしばアルツハイマー型または非アルツハイマー型痴呆にさらに分類される);アルツハイマー病;パーキンソン病;ハンチントン病(舞踏病);精神遅滞;(例えば、ルービンステイン-テービ症候群およびダウン症候群);脳血管疾患(例えば、血管性痴呆、心臓手術後);情動障害;精神病性障害;自閉症(カンナー症候群);神経性障害;注意欠陥障害(ADD);硬膜下血腫;通常圧水頭症;脳腫瘍、頭部外傷(脳振盪後の障害)または脳の外傷が挙げられる。
【0098】
キラル中心を有する本発明の化合物は、光学活性かつラセミ形態であり、その状態で単離され得ることが当業者には理解されよう。いくつかの化合物は多型を示し得る。本発明は、本発明の化合物の任意のラセミ体、光学活性体、多型体、立体異性体もしくは位置異性体またはそれらの混合物を包含し、本明細書中に記載される有用な特性を有すること、光学活性体をどのように調製するか(例えば、再結晶化技術によるラセミ体の解像、光学活性開始物質からの合成、キラル合成、またはキラル固定相を使用したクロマトグラフィー分離による)、および本明細書に記載される標準的試験を使用してまたは当該技術分野に周知の他の同様の試験を使用してどのようにしてMAO-B阻害活性を測定するかが当該技術分野に周知であることが理解されよう。
【0099】
基、置換基および範囲について以下に列挙される具体的で好ましい値は例示目的のみであり;基および置換基についての他の規定される値または規定範囲内の他の値を排除することはない。
【0100】
具体的に、(C1〜C6)アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、3-ペンチルまたはヘキシルであり得;(C2〜C6)アルケニルは、ビニル、アリル、1-プロペニル、2-プロペニル、 1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1,-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニルまたは5-ヘキセニルであり得;(C2〜C6)アルキニルは、エチニル、1-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、3-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-ペンチニル、4-ペンチニル、1-ヘキシニル、2-ヘキシニル、3-ヘキシニル、4-ヘキシニルまたは5-ヘキシニルであり得;(C3〜C8)シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルであり得;(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキルはシクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2-シクロプロピルエチル、2-シクロブチルエチル、2-シクロペンチルエチルまたは2-シクロヘキシルエチルであり得;(C1〜C6)アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソ-ブトキシ、sec-ブトキシ、ペントキシ、3-ペントキシまたはヘキシルオキシであり得;シアノ(C2〜C6)アルキルは2-シアノエチル、3-シアノプロピル、2-シアノプロピル(cuanopropyl)または4-シアノブチルであり得;(C1〜C6)アルカノイルはアセチル、プロパノイルまたはブタノイル;ハロ(C1〜C6)アルキルはヨードメチル、ブロモメチル、クロロメチル、フルオロメチル、トリフルオロメチル、2-クロロエチル、2-フルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチルまたはペンタフルオロエチルであり得:ヒドロキシ(C1〜C6)アルキルはヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピルまたは2,4-ヒドロキシブチルであり得;(C1〜C6)アルコキシカルボニルは、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニルまたはヘキシルオキシカルボニルであり得;(C2〜C6)アルカノイルオキシはアセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、イソブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシまたはヘキサノイルオキシであり得;(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキルは2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、2,2-ジメトキシエチル、3-エトキシプロピル、4,4-ジメトキシブチルであり得;シアノ(C1〜C6)アルキルはシアノメチルまたはシアノエチルであり得;(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキルはメトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチルまたはエトキシカルボニルエチルであり得;アリールはフェニル、インデニルまたはナフチルであり得;ならびにヘテロアリールはフリル、イミダゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、オキサゾイル、イソオキサゾイル、チアゾリル、イソチアゾイル、ピラゾリル、ピロリル、ピラジニル、テトラゾリル、ピリジル、(またはそのNオキシド)、チエニル、ピリミジニル(またはそのNオキシド)、インドリル、イソキノリル(またはそのNオキシド)またはキノリル(またはそのNオキシド)であり得る。
【0101】
R1についての具体的な値はトリフルオロメチル、フェニル、メチル、イソプロピル、ジフルオロメチル、クロロジフルオロメチルまたはペンタフルオロエチルである。
【0102】
R2についての具体的な値はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、シクロペンチル、2-ピリジル、2-モルフォリノエチルまたは2-ヒドロキシエチルである。
【0103】
R3についての具体的な値はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ピリジル、シクロペンチル、フェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、4-クロロフェニル、ベンジル、4-ニトロフェニル、水素、2-モルフォリノエチルまたはシクロヘキシルである。
【0104】
好ましい態様において、R3は非存在である。
【0105】
Bについての具体的な値は2,5-チオフェネジイル、1,4-ベンゼンジイル、1,3-ベンゼンジイル、2,4-ピリジンジイルまたは2,6-ピリジンジイルである。
【0106】
Xについての具体的な値は-C(=O)Y、-C(=S)Y、-C(R4)2Yまたは-S(O)2Yである。
【0107】
Yについての具体的な値はR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4または-C(R4)3である。
【0108】
R4についての具体的な値は水素、メチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、2-フルオロフェネチル、2-ピロリジノエチル、2-フリルメチル、4-メチルベンジル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、4-メトキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-ピリジルメチル、4-クロロベンジル、シクロヘキシル、ベンジル、4-メチルフェニル、3-ピロリジン-1-イルプロピル、3-クロロベンジル、3,5-ジメチルベンジル、2-(エチルチオ)エチル、イソブチル、アリル、2-ヒドロキシエチル、フェニル、3-フルオロ-6-メチルベンジル、3-ピリジルメチル、4-フルオロフェネチル、2-フェノキシエチル、5-メチル-フル-2-イルメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-メトキシエチル、2-メチルブチル、2-イミダゾール-4-イルエチル、フェネチル、2-モルフォリノエチル、3-メチルブチル、2-ピペリジノエチル、3-メトキシプロピル、3-クロロベンジル、2-フリルメチル、3,5-ジフルオロベンジル、2-(2-フリル)エチル、3-イミダゾール-1-イルプロピル、2-シアノエチル、2-エチルブチル、2-ピリド-3-イルエチル、S-α-ヒドロキシ-β-メチルフェネチル、S-α-メチルフェネチル、4,4-ジメトキシブチル、3-(2-オキソピロリジン-1-イル)プロピル、2,2-ジメトキシエチル、4-メチルフェネチル、シアノメチル、3-エトキシプロピル、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル、3-モルフォリノプロピル、2-ヒドロキシプロピル、2-メチルプロピル、エトキシカルボニルメチル、2-メチルフェニル、2-ヒドロキシフェニル、テトラヒドロフラン-2-イルメチル、R-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、S-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、2-アミノエチル、5-アミノペンチル、4-(4-クロロフェニル)ピペラジンまたはN-ピペルジニルである。
【0109】
結合しているYと共に両方のR4についての具体的な値は、モルフォリン、ピペリジン、4-メチルピペリジン、2,6-ジメチルモルフォリン、2-ヒドロキシメチルピロリジン、ピロリジン、アゼチジン、3-ピロリン、4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン、3,5-ジメチルモルフォリン、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、3,5-ジメチルピペリジン、インドリン、R-3-ヒドロキシピロリジン、1,4-ジオキサ-8-アザ-スピロ[4.5]デカン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロアゼピン、4-ヒドロキシメチルピペリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピペリジン、4-(1-ピロリジニル)ピペリジン、4-フェニルピペリジン、4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン、4-(カルボキサミド)ピペリジン、4-ヒドロキシピペリジノ、4-フェニルピペラジン、4-アセチルピペラジン、4-ベンジルピペリジン、4-トリフルオロメチルピペリジン、3-トリフルオロメチルピペリジン、3-フルオロピペリジン、4-フルオロピペリジン、4,4-ジフルオロピペリジン、3,3-ジフルオロピペリジン、4-イソプロピルピペリジン、4-t-ブトキシカルボニル-ピペリジン、4-メトキシピペリジン、ピロリジンまたは3-フルオロピロリジンである。
【0110】
結合しているY=炭素と共に両方のR4についての具体的な値はシクロヘキシル、フェニル、4-フルオロフェニルまたは4-トリフルオロメチルフェニルである。
【0111】
化合物の具体的な基は、R4の1つが水素であり、その他が水素、メチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、2-フルオロフェネチル、2-ピロリジノエチル、2-フリルメチル、4-メチルベンジル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、4-メトキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-ピリジルメチル、4-クロロベンジル、シクロヘキシル、ベンジル、4-メチルフェニル、3-ピロリジン-1-イルプロピル、3-クロロベンジル、2-フリルメチル、3,5-ジメチルベンジル、2-(エチルチオ)エチル、イソブチル、アリル、2-ヒドロキシエチル、フェニル、3-フルオロ-6-メチルベンジル、3-ピリジルメチル、4-フルオロフェネチル、2-フェノキシエチル、5-メチル-フル-2-イルメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-メトキシエチル、2-メチルブチル、2-イミダゾール-4-イルエチル、フェネチル、2-モルフォリノエチル、3-メチルブチル、2-ピペリジノエチル、3-メトキシプロピル、3-クロロベンジル、2-フリルメチル、2-エチルチオエチル、3,5-ジフルオロベンジル、2-(2-フリル)エチル、3-イミダゾール-1-イルエチル、2-シアノエチル、2-エチルブチル、2-ピリド-3-イルエチル、S-α-ヒドロキシ-β-メチルフェネチル、S-α-メチルフェネチル、4,4-ジメトキシブチル、3-(2-オキソピロリジン-1-イル)プロピル、2,2-ジメトキシエチル、4-メチルフェネチル、シアノメチル、3-エトキシプロピル、3-(N,N-ジメチル)プロピル、3-モルフォリノプロピル、2-ヒドロキシプロピル、2-メチルプロピル、エトキシカルボニルメチル、2-メチルフェニル、2-ヒドロキシフェニル、テトラヒドロフラン-2-イルメチル、R-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、S-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、2-アミノエチル、5-アミノペンチル、4-(4-クロロフェニル)ピペラジン、またはN-ピペルジニルである化合物である。
【0112】
R5についての具体的な値は、メチル、エチル、ベンジル、プロピルおよびアリルである。
【0113】
R6についての具体的な値はメチルである。
【0114】
Hetについての具体的な値は、1つ以上の炭素原子、ならびに1つまたは2つの酸素、硫黄およびN(X)から選択されるヘテロ原子を含む、合計3〜12の原子を含む単環式または二環式環系の基であり、ここでXは非存在であるか、またはH、O、(C1〜C4)アルキル、フェニルもしくはベンジルである。Hetについての具体的な値としては、ピペリジン、モルフォリン、チオモルフォリン、ピロリジン、イミダゾール、フラン、ピリジン、2-オキソピロリジン、フラン、テトラヒドロフラン、ピペラジンおよびアゼチジンが挙げられる。
【0115】
本発明のさらなる態様として、式Iの化合物を調製するための方法が提供され、他に特定されない限り、一般的な基の値が上述のように与えられる以下の手順によって例示される。
【0116】
式Iの化合物は、以下に例示される一般的な合成スキームを使用して調製することができる。BisアリールまたはHet。例えば、Xが-C(=O)-である式Iの化合物は式100の中間体の酸と式101のアミンを反応させることで調製することができる。

【0117】
適切な溶媒(例えば、DMF)中の酸100の溶液をEDC-HCl、HOBT水和物、およびHunigの塩基で処理して酸を活性化し;活性化した酸に必須(requsite)アミンを添加して式101のアミドが提供される。標準的な水中ワークアップの後に通常の段階を続け、フラッシュクロマトグラフィーにより精製アミドを提供する。アミンはまた、オキサリルクロライドまたはチオニルクロライドによる活性化を介して酸100に結合し得る。
【0118】
式103a/bの化合物は、以下に示されるように、式102の中間体ジケトンと式iiのヒドラジンを反応させることで調製することができる。

【0119】
上記の反応、ならびにピラゾール環の調製または修飾に有用な他の反応により、1つの位置異性体または位置異性体の混合物(例えば、R2が非存在である式Iの化合物とR3が非存在である式Iの化合物の混合物)がもたらされ得ることが理解されよう。結果として混合物が生じる場合、周知であるいくつかの標準的な技術(例えばクロマトグラフィー)を使用して位置異性体を分離することができる。
【0120】
式100aおよび100bの中間体の酸は以下に例示されるように調製することができる。

【0121】
任意の適当な条件(例えば、適当な溶媒中のオキサリルクロライドでの処理、その後アルコールでの処理により)を使用することで、式104の酸を対応するエステルに転換することができる。エステル105のジケトン106への転換の後に必須ヒドラジンによる処理を続けることで、ピラゾール107a/bを生じる。標準的な条件下でのその後のエステルの加水分解により、式100a/bの酸が生じる。式102の中間体ジケトンは、以下に例示のように、式108のケト酸から調製することができる。

【0122】
108の酸の官能性は、標準的な条件下で化合物109の基-XN(R4)2に転換することができる。ケトン109は、標準的な条件下、例えば式R1COOEtのエステルによる処理によりジケトン102に転換することができる。
【0123】
化合物が安定で無毒性の酸性塩または塩基性塩を形成するほどに充分に塩基性または酸性である場合、塩としての化合物の投与が適当であり得る。薬学的に許容され得る塩の例は、生理学的に許容され得るアニオンを形成する酸により形成される有機酸付加塩、例えばトシレート、メタンスルホネート、アセテート、シトレート、マロネート、タルタレート、スクシネート、ベンゾエート、アスコルベート、α-ケトグルタレートおよびα-グリセロホスフェートである。塩酸塩、サルフェート、ニトレート、バイカルボネート、およびカルボネートの塩などの適切な無機塩を形成してもよい。
【0124】
薬学的に許容され得る塩は、例えば、アミンなどの充分に塩基性の化合物と生理学的に許容され得るアニオンを付与する適切な酸を反応させるという当該技術分野に周知の標準的な手法を使用して得ることができる。カルボン酸のアルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウムまたはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えば、カルシウム)の塩を作製することもできる。
【0125】
式Iの化合物は医薬組成物として調製することができ、ヒト患者などの哺乳動物宿主に、選択される投与経路に適合させた種々の形態、即ち、経口または非経口で、静脈内、筋肉内、局所または皮下経路により投与することができる。
【0126】
従って、本発明の化合物は、全身投与、例えば経口で、不活性希釈剤または同化可能食用担体などの薬学的に許容され得るビヒクルと組み合わせて投与してもよい。該化合物は硬性または軟性の被殻ゼラチンカプセルに封入してもよく、錠剤状に圧縮してもよく、または患者の食事の食物中に直接混ぜてもよい。経口の治療投与について、活性化合物を1つ以上の賦形剤と組み合わせて、摂食性の錠剤、口内錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、懸濁物、シロップ、オブラート等の形状で使用してもよい。このような組成物および製剤は、少なくとも0.1%の活性化合物を含有するべきである。組成物および製剤の割合は、当然のこととして、変化してもよく、都合に合わせて、所定の単位投与形態中約2〜約60重量%であり得る。このような治療に有用な組成物中の活性化合物の量は、有効投与レベルが得られる量である。
【0127】
錠剤、トローチ、丸薬、カプセル等はまた、以下のものを含んでもよく:トラガカントガム、アラビアゴム、コーンスターチまたはゼラチンなどの結合剤;リン酸二カルシウムなどの賦形剤;コーンスターチ、ポテトスターチ、アルギン酸等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤;およびスクロース、フルクトース、ラクトースもしくはアスパルテームなどの甘味剤またはペパーミント、冬緑油、もしくはチェリーフレーバーなどの香料が添加されてもよい。単位投与形態がカプセルである場合、上述の種類の材料に加えて、植物油またはポリエチレングリコールなどの液体担体が含まれてもよい。種々の他の材料がコーティングとしてまたは他の方法で固形単位投与形態の物理的な形態を修飾するために存在し得る。例えば、錠剤、丸薬、またはカプセルを、ゼラチン、ワックス、セラックまたは糖などで被覆してもよい。シロップまたはエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてスクロースまたはフルクトース、保存剤としてメチルおよびプロピルパラベン、色素およびチェリーもしくはオレンジフレーバーなどの香料を含んでもよい。当然のこととして、任意の単位投与形態の調製に使用される任意の材料は、使用量において、薬学的に許容され得、実質的に無毒性であるべきである。また、活性化合物は徐放性製剤および持続放出デバイスに組み込まれてもよい。
【0128】
活性化合物はまた、点滴または注射により静脈内または腹腔内に投与され得る。活性化合物またはその塩の溶液は、水中で、必要に応じて無毒性の界面活性剤と組み合わせて調製することができる。また、グリセリン、液体ポリエチレングリコール、トリアセチンおよびそれらの混合物ならびに油中に分散液を調製することもできる。保存や使用の通常の条件下で、これらの製剤は、微生物の増殖を防ぐために保存剤を含む。
【0129】
注射または点滴に適切な医薬投与形態は、活性成分を含む滅菌水溶液もしくは分散液または滅菌粉末を含み、滅菌の注射用または点滴用の溶液もしくは分散液の即時的な調製に適合され必要に応じてリポソームに封入され得る。全ての場合において、最終的な投与形態は、製造および保存の条件下で、滅菌で、液体かつ安定であるべきである。液体担体またはビヒクルは、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール等)、植物油、無毒性グリセリルエステルおよびそれらの適切な混合物を含む溶媒または液体分散媒体であり得る。適当な液体を、例えば、リポソームの形成、分散液の場合に必要な粒径の維持、または界面活性剤の使用により維持することができる。種々の抗細菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等により、微生物の活動を防ぐことができる。多くの場合で、例えば糖、緩衝液、または塩化ナトリウム等の等張化剤を含むことが好ましい。吸収を遅らせる薬剤の組成物、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用により、注射用組成物の長期的な吸収をもたらすことができる。
【0130】
滅菌注射用溶液は、適切な溶媒中の必要量の活性化合物を先に列挙した種々の他の成分と合わせ、必要に応じてその後濾過滅菌することで調製される。滅菌注射用溶液の調製用の滅菌粉末の場合には、調製の好ましい方法は真空乾燥および凍結乾燥技術であり、本活性成分と前記滅菌濾過溶液中に存在する任意のさらなる望ましい成分の粉末を生じる。
【0131】
局所投与について、本化合物を純粋な形態で、即ち液体である場合に、適用してもよい。しかし、通常は、本化合物は固体また液体であり得る組成物または製剤として、皮膚に許容可能な担体と組み合わせて皮膚に投与することが望ましい。
【0132】
有用な固形担体としては、タルク、粘土、微結晶セルロース、シリカ、アルミナ等の細かく分割される固形物が挙げられる。有用な液体担体としては、本発明の化合物を必要に応じて無毒性の界面活性剤の補助により有効レベルで溶解または分散することができる、水、アルコールもしくはグリコールまたは水-アルコール/グリコール混合物が挙げられる。芳香剤およびさらなる抗微生物剤などの補助剤を添加して、所定の使用のための特性を最適化することができる。結果的に生じる液体組成物は、吸着パッドで適用され得るか、包帯および他の外傷用医薬材料を含浸するように使用され得るか、またはポンプ式もしくはエーロゾルスプレーを使用して罹患部に噴霧され得る。
【0133】
合成ポリマー、脂肪酸、脂肪酸塩および脂肪酸エステル、脂肪アルコール、変性セルロース、または変性ミネラル物質などの増粘剤はまた、液体担体と共に使用され、使用者の皮膚に直接塗布されるための伸展可能なペースト、ゲル、軟膏、石鹸等を形成し得る。
【0134】
式Iの化合物の有用な投与量は、動物モデルにおけるインビトロおよびインビボでの化合物の活性を比較することで決定することができる。マウス、およびヒトまでの他の動物における有効投与量の外挿のための方法は当該技術分野に公知であり、例えば米国特許第4,938,949号を参照のこと。
【0135】
治療における使用に必要な化合物、またはそれらの活性な塩または誘導体の量は、選択される特定の塩のみならず、投与経路、治療される症状の性質ならびに患者の年齢および症状によっても変化し、最終的には付き添いの医師または臨床医の裁量による。
【0136】
しかし、一般的には、適切な投与量は、約0.15〜約100mg/kgの範囲、例えば、1日あたり約1〜約75mg/体重kg、例えばレシピエントの体重1キログラム当り1日に0.75〜約50mg、好ましくは1〜90mg/kg/日の範囲、最も好ましくは1〜60mg/kg/日の範囲である。
【0137】
都合上、該化合物は単位投与形態で投与され、例えば、単位投与形態当り1〜1000mg、都合よくは10〜750mg、最も都合よくは5〜500mgの活性成分を含む。
【0138】
理想的には、活性成分は、約0.5〜約75μM、好ましくは約1〜50μM、最も好ましくは約2〜約30μMの活性化合物のピーク血漿濃度を達成するように投与されるべきである。このことは、例えば必要に応じて食塩水中で活性成分の0.05〜5%溶液の静脈内注射により達成され得るか、または約1〜100mgの活性成分を含むボーラスとして経口投与により達成され得る。所望の血液レベルは、約0.01〜5.0mg/kg/時間を提供する連続点滴か、または約0.4〜15mg/kgの(1つ以上の)活性成分を含む断続的な点滴により維持されてもよい。
【0139】
都合により、所望の投与量は単一の投与量中に存在し得るか、または適切な間隔、例えば1日あたり2回、3回、4回またはそれ以上の副投与量のように分割投与量として投与されてもよい。副投与量自体が、例えば複数の漠然とした不連続投与にさらに分割されてもよい。
【0140】
本発明の化合物はまた、必要に応じて、認知の改善に有効な1つ以上の他の治療剤、および/または統合失調症、加齢性記憶障害(AAMI);軽度認知障害(MCI)、せん妄(急性錯乱状態);うつ、痴呆(しばしばアルツハイマー型痴呆または非アルツハイマー型痴呆にさらに分類される);アルツハイマー病;パーキンソン病;ハンチントン病(舞踏病);精神遅滞;(例えば、ルーベンステイン-テービ症候群およびダウン症候群);脳血管疾患(例えば、血管性痴呆、心臓手術後);情動障害;精神病性障害;自閉症(カンナー症候群);神経性障害;注意欠陥障害(ADD);硬膜下血腫;通常圧水頭症;脳腫瘍;頭部外傷(脳振盪後障害)または脳の外傷の治療に有効な1つ以上の治療剤と組み合わせて投与することができる(DSM-IV, APA 1994、参照)。
【0141】
MAO-Bの阻害剤として作用する本発明の化合物の能力は、当該技術分野に周知の薬理学モデルを使用するか、または以下のアッセイを使用して測定することができる。
【0142】
MAO阻害アッセイ
Matsumotoおよび共同研究者により記載された蛍光測定法(Matsumoto, et. al., Clin. Biochem., 1985 18, 126-129)に従って、以下の変更を加え、MAO酵素アッセイを実行した。昆虫細胞におけるヒトの組換え体MAO-AおよびMAO-B発現を使用した。両アッセイについて、試験化合物および/またはビヒクルをリン酸バッファpH 7.4中の精製酵素と37℃で15分間プレインキュベートした。50μMのキヌラミンを添加して反応を開始させた。60分のインキュベーション後、6NのNaOHを添加して反応を終結させた。形成された4-ヒドロキシキノリンの量は、325nm/465nmで分光蛍光的に測定した。結果を阻害%に変換し、IDBS(ID Business Solutions Ltd., 2 Occam Court, Surrey Research Park, Guildford, Surrey, GU2 7QB UK)のXLfitプログラムを使用してIC50を測定した。このアッセイにおいて本発明の代表的な化合物を評価した。典型的に、本発明の化合物は、0.1〜10μMで通常5〜100%のMAO-B阻害特性を示した。好ましい化合物はMAO-Aに対するMAO-Bについての選択性も示した。
【0143】
化合物がCREBを活性化する能力は、以下のアッセイを使用して測定することができる(WO 2004/016227参照)。
【0144】
CREB活性化アッセイ
以下のCRE-Luciアッセイは、CREB経路の機能を増大することで認知を高める化合物を同定するための高出力で良好な方法である。該アッセイでは、CREB経路機能単独に作用するのではなく、CREB機能刺激因子と組み合わせてCREB経路機能を増大する(高める)ように作用する認知エンハンサーの同定が可能である。
【0145】
アッセイは、(a)CREプロモーターに操作可能に連結されたルシフェラーゼ遺伝子を有する宿主細胞(特に神経起源の細胞(例えば、ヒト神経芽腫SK-N-MC細胞)と、試験化合物および最適化用量のCREB機能刺激因子(例えば、フォルスコリン)を接触させる工程;(b)試験化合物およびCREB機能刺激因子と接触させた宿主細胞のルシフェラーゼ活性を測定する工程;ならびに(c)工程(b)で測定したルシフェラーゼ活性と、CREB機能刺激因子と接触させたが試験化合物とは接触させなかった対照細胞(即ち、CREB機能刺激因子のみと接触させた対照細胞)のルシフェラーゼ活性とを比較する工程により行う。
【0146】
CREプロモーターに操作可能に連結されたルシフェラーゼ遺伝子を含む宿主細胞は、CREプロモーターに操作可能に連結されたルシフェラーゼ遺伝子を含むDNA構築物を細胞に導入することで製造することができる。DNA構築物は、当該技術分野に公知の方法(例えば、形質転換、直接取り込み、リン酸カルシウム沈殿、エレクトロポレーション、噴出衝撃(projectile bombardment)、リポソームの使用)に従って、細胞に導入することができる。このような方法は、例えば、Sambrooke et al., Molecular cloning: A laboratory Manual, 第2版 (New York: Cold Spring Harbor University Press) (1989);およびAusubel, et al., Current Protocols in Molecular Biology (New York: John Wiley & Sons) (1998)に、より詳細に記載される。
【0147】
CRE-luc構築物を安定にトランスフェクトされたSK-N-MC細胞を、96ウェル、ホワイトアッセイプレート(PerkinElmer)に、100μL MEM完全培地中20,000細胞/ウェルの濃度で播種する。これらの細胞を、標準的な細胞培養条件下で、CO2インキュベーター内でインキュベートする。インキュベーションの18〜24時間後、細胞を、ビヒクル対照(DMSO, Sigma)、試験化合物(5μM終濃度)、または陽性対照(HT-0712, 5μM終濃度)(各処理について16ウェル)のいずれかで2時間処理する。次いで、フォルスコリン(5μM終濃度、Sigma)を、各処理群の8ウェルに添加し、残り8ウェルに等量のDMSOを添加する。フォルスコリン添加の6時間後、各ウェルに25μLのアッセイ試薬(BriteLiteキット、PerkinElmer)を添加してルシフェラーゼ活性を測定する。室温3分間のインキュベーション後、Wallac Victor5プレートリーダー(PerkinElmer)を使用して発光を検出する。フォルスコリン単独処理に対するフォルスコリン存在下の化合物または陽性対照のルシフェラーゼ活性を標準化することで、転写誘導率が導かれる。化合物単独処理は、化合物自身がCREプロモーターを活性化することができるかどうかを測定するための対照としても使用できる。
【0148】
このアッセイを使用して、本発明の代表的な化合物はCREB経路機能を増大するということが見出された。
【0149】
化合物が認知行動を調節する能力は、状況恐怖条件付け後の記憶を測定するための以下のアッセイを使用して評価することができる。
【0150】
状況記憶アッセイ:恐怖条件付け
状況記憶は、ナイーブマウスを、明白な視覚的、嗅覚的および触覚的合図を含む新しいチャンバー(状況)に置く、パブロフの恐怖条件付けの一形態である。数分間の順応の後に、マウスの足に、短く軽い電気ショックを与える。このネガティブ実験により、マウスはこのチャンバーは危険であるということを数ヶ月間で覚える。訓練の少し後にマウスを同じ状況に戻した場合、マウスの本能的な危険に対する応答は「フリーズ」して、数秒間も石のように座り込むというものである。これは、ヒトが恐怖を経験したときに起こることと類似している。観察の際にマウスがフリーズに費やした時間の割合は、状況の記憶の定量的な測定(記憶スコア)を示す。
【0151】
状況条件付けは、神経物質媒介性の恐怖動機付け学習を調べるために、広範囲にわたって使用されている(Phillips, R. G., LeDoux, J. E., Behav Neurosci, 1992, 106, 274-285;Kim, J. J., et. al., Behav Neurosci, 1993, 107, 1093-1098;Bourtchouladze, R., et .al., Learn Mem, 1998, 5, 365-374;およびBourtchouladze, R et .al., Cell, 1994, 79, 59-68)。状況条件付けはまた、海馬依存的な記憶における種々の変異(Bourtchouladze, R., et .al., Learn Mem, 1998, 5, 365-374;Bourtchouladze, R., et. al., Cell, 1994, 79, 59-68;Silva, A. J., et. al., Curr Biol, 1996, 6, 1509-1518;Kogan J. L. et al., Curr Biol, 1997, 7, 1-11;Abel, T., et. al., Cell, 1997, 88, 615-626;およびGiese K.P., et al., Science, 1998, 279, 870-873);ならびにマウスにおける系統および遺伝的バックグラウンドの差(Logue, S. F., et. al., Behav Neurosci, 1997, 111, 104-113;およびNguyen, P. V., et. al., Learn Mem, 2000, 7, 170-179)の影響を研究するためにも使用されている。数分間の訓練セッションにより強固な記憶を引き起こすことができるので、状況条件付けは、時間的に明白な短期記憶および長期記憶のプロセスの生物学を研究する上で特に有用である(Kim, J.J., et. al., Behav Neurosci, 1993, 107, 1093-1098;Bourtchouladze, R., et. al., Learn Mem, 1998, 5, 365-374;Bourtchouladze, R., et. al., Cell, 1994, 79, 59-68;およびAbel, T., et. al., Cell, 1997, 88, 615-626)。このように、状況条件付けは、海馬依存的記憶において様々な新規薬物化合物の機能を評価するための優れたモデルである。
【0152】
若い成体(10〜12週齡)のC57BL/6雄マウスおよび250〜300gのSprague Dawley雄ラット(Taconic, NY)を使用した。マウスを、標準的実験室ケージで集団飼育し(5匹のマウス)、ラットをつがいで飼育し、12:12の明暗周期を保った。実験は、常に周期の明段階で行なった。試験時間以外で、マウスは自由に食事と水にありつけた。実験は動物保護保証#A3280-01に従って行ない、動物は動物保護法および厚生福祉省の指針に従って維持した。
【0153】
状況記憶を評価するために、CREBノックアウトマウスにおいて記憶を評価するために独自に開発した改変状況恐怖条件付け課題を使用した(Bourtchouladze, R., et. al., Cell, 1994, 79, 59-68)。訓練日に、0.5mA、2秒間の足ショックの無条件刺激(US)の開始前に2分間、マウスを条件付けチャンバー(Med Associates, Inc., VA)に置いた。ショックとショックの間に1分間の試験間隔でUSを2回繰り返した。自動ソフトウェアパッケージ(Med Associates, Inc, VA)で訓練を行なった。最後の訓練試験後、マウスをさらに30秒間条件付けチャンバーに残し、その後飼育ケージに戻した。訓練の24時間後、マウスを同じ訓練チャンバーに置き、フリーズ行動のスコアリングにより状況記憶を評価した(「フリーズ」は記憶スコアとして使用する)。フリーズは5秒間隔の行動の完全な欠如と定義付けた(Kim, J. J., et. al., Behav Neurosci, 1993, 107, 1093-1098;Phillips, R. G., LeDoux, J. E., Behav Neurosci, 1992, 106, 274-285;Bourtchouladze, R., et. al., Learn Mem, 1998, 5, 365-374;Bourtchouladze, R., et. al., Cell, 1994, 79, 59-68;およびAbel, T., et. al., Cell, 1997, 88, 615-626)。試験時間は合計で3分間続けた。それぞれの実験を行なった後、実験装置を75%エタノール、水で完全に洗浄し、乾燥させ、数分間空気にさらした。
【0154】
全ての実験は、釣り合いの取れた様式で設計され、実施されたが、これは(i)各実験条件(例えば特異的な投与量効果)について同数の実験マウスおよび対照マウスを使用した;ならびに(ii)各実験条件を独立して2〜3回繰り返し行い、最終的な被験体数を作成するために数日繰り返したことを意味する。各実験の進行を撮影した。各実験において、訓練および試験中に実験者が、被験体の処理について気がつかないようにした(仮説を知らない)。ソフトウェアパッケージ(Statview 5.0.1; SAS Institute, Inc)を使用して、データをスチューデント非対称t検定により解析した。文脈および図面中の全ての値は平均±SEMで表している。
【0155】
化合物を1%DMSO/PBSに溶解して、訓練の20分前に8ml/kgの容量で腹腔内(I.P.)投与した。対照動物にはビヒクルのみ(1%DMSO/PBS)を与えた。経口投与について、化合物を30%DMSO/70%CMCに溶解した。結果的に、対照動物には30%DMSO/70%CMCを与えた。それぞれの訓練および薬物注射手順について、実験的にナイーブな動物の集団を使用した。
【0156】
化合物162および化合物177の状況記憶における効果を評価するために、マウスに訓練の20分前に化合物またはビヒクルを注射し、2度の訓練試験(US)を行なった。次いで(than)、訓練の24時間後マウスを同じ状況で試験した(図1)。0.01mg/kgの各化合物のI.P.投与により、訓練の24時間後の状況についてフリーズは有意に促進された。また本発明の代表的な化合物を試験して、経口投与した場合にも行動効果を生じるということも見出された。
【0157】
化合物の認知行動を調節する能力はまた、以下の物体認識アッセイを使用しても評価することができる。
【0158】
物体認識アッセイ
げっ歯類について、物体認識は行動生物学的に関連のある課題であり、これはネガティブ強化(足ショック)では生じない。この課題は、げっ歯類がその環境下においてなじみのものよりも新規の物体を探求するという本能的な好奇心に依存する。明白なように、「なじみ」である物体について、動物はそれを以前のものであると注意を払いその経験を思い出すはずであった。そのため、良好な記憶を有する動物は、自身に対してなじみである物体よりも新規の物体に注意を払い探求する。試験の際、動物は訓練物体および第2の新規の物体と共に存在する。訓練物体の記憶はこれを動物にとってなじみのものにし、その後動物はなじみの物体よりも新しい新規の物体を探求することにより多くの時間を費やす(Bourtchouladze, R., et. al., Proc Natl Acad Sci USA, 2003, 100, 10518-10522)。最近のヒトにおける神経画像化研究により、物体認識の記憶は前頭葉前部の皮質(PFC)に依拠することが示された(Deibert, et. al., Neurology, 1999, 52, 1413-1417)。これらの発見に一致して、PFC欠損ラットは、なじみの物体と新規の物体を識別することが必要である場合に、乏しい作業記憶を示す(Mitchell, J.B., Laiacona, J., Behav Brain Res, 1998, 97, 107-113)。サルおよびげっ歯類における他の研究により、新規の物体の認識に海馬が重要であることが示唆されている(Teng, E., et. al., J. Neurosci, 2000, 20, 3853-3863;およびMumby, D. G., Brain Res, 2001, 127, 159-181)。そのため、物体認識は、海馬および皮質の機能に関する認知課題における薬物-化合物の効果を評価するための優れた行動モデルを提供する。
【0159】
訓練の開始の前に、動物を3〜5分間扱うことを5日間行なった。訓練装置の大きさ(マウスについて:L=48cm;W=38cmおよびH=20cmのPlexiglasボックス;ラットについて:L=70cm;W=60cmおよびH=35cmのPlexiglasボックス)以外は、マウスとラットについて同じ訓練および試験を行なった。訓練の前日、個々の動物を、薄暗い部屋に置かれた訓練装置に入れ、15分間かけて環境に慣らした(Pittenger, C., et. al., Neuron, 2002, 34, 447-462;およびBourtchouladze, R., et. al., Proc Natl Acad Sci USA, 2003, 100, 10518-10522も参照のこと)。順応の24時間後に訓練を開始した。2つの同じ物体(例えば、小さな錘形の物体)の入った訓練ボックスに動物を戻し、これらの物体を調べさせた。物体はボックスの中央エリアに置き、物体の空間配置(左右側)は物体間でバランスが取れるようにした。動物は15分間訓練した。記憶の保持について試験するために、訓練24時間後、動物を10分間観察した。げっ歯類を2つの物体と共に置き、1つは訓練中に使用したものであるため「なじみ」となり、もう1つは新規(例えば、小さな円錐形の物体)であった。識別対象の臭いが異ならないようにするために、各実験を行なった後、装置および物体を90%エタノールで完全に洗浄し、乾燥させ、数分間空気にさらした。
【0160】
実験を頭上のビデオカメラシステムでビデオテープに記録した。その後、盲目観察者により種類を検証し、続いて行動パラメーターを決定した:それぞれの物体の探求の時間;両物体の探求の総時間;両物体への接触の回数;および1つの物体への最初の接触の時間(潜在性)。識別指標-記憶スコア-は、上述のように測定した(Ennaceur, A., Aggleton, J.P., Behav Brain Res, 1997, 88, 181-193;およびBourtchouladze, R., et. al., Proc Natl Acad Sci USA, 2003, 100, 10518-10522)。このデータは、ソフトウェアパッケージ(Statview 5.0.1; SAS Institute, Inc)を使用して、スチューデント非対称t検定により解析した。文脈および図面中の全ての値は平均±SEMで表している。
【0161】
以下の実施例は、本発明の化合物の調製に一般的に有用な方法を例示する。
【実施例】
【0162】
実施例1 式中、R1がCF3であり、Xが-C(=O)-であり、Bがチオフェン環である化合物の調製


市販の酸の溶液をDMF中で混合した。この溶液に、EDC-HCl、HOBT水和物およびHunig塩基を添加し、酸を活性化した。活性化された酸に、所望のアミンを添加し、最終生成物を得た。反応物は、標準的な水性調製を受け、続いて、粗生成物を順相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。LC/MSにより最終生成物を純度および実体について確認した。
【0163】
実施例2 式中、R1がCF3であり、Xが-C(=O)-であり、Bがフェニル環である化合物の調製


塩化オキサリルをジクロロメタン中の3-アセチル安息香酸(112)に20℃未満で添加した。反応終了後、混合物を濃縮し、過剰の試薬を除去した。残渣を新鮮なジクロロメタンに溶解し、20℃未満に冷却した後、次いで、第2級アミンおよびトリエチルアミンを添加した。1時間攪拌した反応物を水でクエンチし、次いで、5%HClで洗浄して過剰のトリエチルアミンを除去した。続いて、有機層を5%重炭酸ナトリウムで洗浄して未反応出発物質を除去し、次いで、水で洗浄し、乾燥し、濃縮して3-アセチル-N,N-ジアルキルベンズアミド(113)を75〜80%の収率で得た。
【0164】
ベンゼン中でのNaOMeおよびトリフルオロ酢酸エチルの混合によって調製したエチルメチル-オルト-トリフルオロ酢酸ナトリウムの予備形成した溶液での3-アセチル-ベンズアミド113の処理により、該物質はジケト化合物に効率的に変換された。続く粗反応物の酸性化後、有機溶媒中への抽出により、化合物114を85〜90%の収率で得た。
【0165】
最終ピラゾール化合物(115a/b)は、使用される具体的なヒドラジンに応じてエタノール、酸性化エタノールまたは酢酸中で、化合物114への適切な置換ヒドラジンの添加によって合成した(were synthesize)。
【0166】
実施例3 式中、R1がCF3であり、Xが-C(=O)-であり、Bがフェニル環である化合物の調製


塩化オキサリルを、ジクロロメタンおよびDMF中の4-アセチル-安息香酸に20℃未満で添加し、反応物質を濃縮して過剰の試薬を除去した。残渣を新鮮なジクロロメタンに溶解し、次いで第2級アミンを添加した。さらに20℃未満で、トリエチルアミンを添加し、1時間攪拌した。反応物を水でクエンチし、5%HClで洗浄して過剰のトリエチルアミンを除去し、次いで、5%重炭酸ナトリウムで洗浄して未反応出発物質を除去した。有機層を水で洗浄し、乾燥し、濃縮して4-アセチル-ジアルキルベンズアミド116を85〜90%の収率で得た。
【0167】
ベンゼン中のNaOMeおよびトリフルオロ酢酸エチルからエチルメチル-オルト- トリフルオロ酢酸ナトリウムを予備形成し、予備形成したオルト-アルコキシドを4-アセチル-N,N-ジアルキルベンズアミドと反応させることでベンズアミドを処理し、続いて酸性化の後、抽出により、化合物117を50〜55%の収率で得た。
【0168】
最終ピラゾール化合物118a/bを、使用される具体的なヒドラジンに応じて、エタノール、酸性化エタノールまたは酢酸中で、化合物117への適切な置換ヒドラジンの添加によって合成した。
【0169】
実施例4 式中、R1がCF3であり、Xが-C(=O)-であり、Bがピリジン環である化合物の調製
2,4二置換ピリジン化合物の合成には、2つの方法(AおよびB)を使用した。
方法A:(R3 = 2,2,2 トリフルオロエチル、フェニル、2-ヒドロキシエチル、ベンジル、2-ピリジル)


過酸化水素水溶液(30%、130mL、1.2mmol)をピルビン酸エチル(216g、1.9mol)に、-5℃〜5℃で攪拌しながら滴下した。得られた溶液を、4-アセチルピリジン(15.0g、0.12mmol)の混合物、ジクロロメタン(1.5L)および水 (100mL)中濃硫酸(12.4g、0.12mmol)および硫酸鉄7水和物(345g、0.12mmol)の混合物に、2時間で室温にて滴下した。混合物をさらに30分間攪拌した後、有機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層を合わせ、5%亜硫酸ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄した後、乾燥し、精製して119(5.79g、24%)を得た。
【0170】
NaOMeおよびトリフルオロ酢酸エチルからエチルメチル-オルト-トリフルオロ酢酸ナトリウムの予備形成した溶液を、ベンゼン中の4-アセチルピリジン2-カルボン酸エチルエステルと反応させた。一晩還流反応した後、混合物を酸性化し、有機溶媒で抽出し、120を65〜70%の収率で得た。
【0171】
1当量のジケト化合物120に、1.2当量の一置換ヒドラジンを酢酸媒体中で添加した。反応をTLCによってモニターした。pH=8〜9まで飽和NaHCO3溶液を添加して調製を行なった後、塩化メチレンで抽出した。溶媒を除去し、粗物質を カラムクロマトグラフィーによって精製し、化合物121a/bを40〜50%の収率で得た。
【0172】
化合物121a/bを水中1.5当量のNaOHに溶解し、室温で2時間攪拌した。混合物に20%クエン酸溶液を約pH2まで添加した。生成物を酢酸エチル中に抽出(was extraction)し、濃縮した。DMF中の酸中間体に、1.5当量のEDCI、1.3当量のHOBT、1.3当量のジアルキルアミンおよび4当量のジイソプロピルエチルアミンを添加し、室温で一晩攪拌した。反応の終了をTLCによってモニターした。混合物に水およびエチルを添加し、酢酸エチル層を濃縮して粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィーによって精製し、122a/bの一般構造の化合物を得た。
【0173】
方法B:(R2またはR3 = アルキル)


化合物119を水中1.5当量のNaOHに溶解し、室温で2時間攪拌した。溶液を20%クエン酸溶液でpH=2に酸性化し、酢酸エチル中に抽出した。溶媒の濃縮により、生成物124を45〜50%の収率で得た。
【0174】
化合物124を5容量のTHFおよび5容量のジクロロメタンに溶解した。この溶液に1.1当量のペンタフルオロフェノールを添加した後、1.1当量のDCCを添加した。反応物を室温で2時間攪拌した。次いで、混合物をセライト床によって濾過し、THFおよびジクロロメタンで洗浄した。濾液を真空下で濃縮して褐色固体を得、これを、酢酸エチル/ヘキサンで再結晶させ、純粋なペンタフルオロフェニルエステル125を得た。
【0175】
ジクロロメタン中ペンタフルオロフェニルエステル125の溶液に、1.2当量のジアルキルアミンおよび1.5当量のN-メチルモルホリンを添加し、この溶液を室温で一晩攪拌した。TLCによって反応の終了を確認した後、水を反応物に添加し、層を分離させた。水層をジクロロメタンでもう1回抽出した。有機層を合わせ、ブライン溶液で洗浄し、次いで濃縮し、化合物126を45〜50%の収率で得た。
【0176】
ベンゼン中でのNaOMeおよびトリフルオロ酢酸エチルの混合によって形成したエチルメチルオルトトリフルオロ酢酸ナトリウムを、ベンゼン中の化合物126と反応させ、一晩還流した。得られた混合物を酸性化し、有機溶媒中に抽出し、化合物127を良好な収率(65〜70%)で得た。
【0177】
10容量 エタノール中の化合物127に、数滴の酢酸を添加した後、6〜7当量のヒドラジン水和物(80%)を添加した。この混合物を室温で3〜4時間攪拌しながら、TLCによって反応をモニターした。反応終了後、エタノールを真空下で完全に除去し、水を添加し、室温で激しく攪拌すると、生成物が固体として沈殿した。物質を濾過し、豊富な量の水で洗浄し、次いで乾燥し、化合物128を得た。
【0178】
2〜3mLのTHF中200mgの化合物128の試料に、ヨウ化アルキルおよび1mLの6N KOHを添加した後、臭化テトラブチルアンモニウム(25mg)を添加した。反応物を室温で2〜3時間攪拌した。TLCで測定された反応の終了後、相を分離させた。THF層を濃縮し、Prep TLCプレート上にスポットした。ヘキサン中の30%酢酸エチルを用いて溶出を行なった。10〜15回の溶出後、2種類の幾何異性体(R2が存在しないもの、およびR3が存在しないもの)が分離可能であった。シリカゲルを解体し、酢酸エチルおよびジクロロメタンで抽出し、次いで濃縮し、化合物129の純粋なレギオ異性体(regioisomer)(式中、R2またはR3 = メチルまたはエチル)を得た。
【0179】
実施例5 式中、R1がCF3であり、Xが-C(=O)-であり、Bがピリジン環である化合物の調製


30mLのメタノール中の8gの化合物130に、11.8mlの塩化チオニルをゆっくりと5℃で添加した。混合物を30分間室温で攪拌し、一晩還流した。反応混合物を高真空下で濃縮し、次いで、重炭酸ナトリウム溶液中に溶解した。次いで、化合物をジクロロメタン中に抽出し、次いで乾燥し、濃縮し、70%の収率の化合物131を得た。
【0180】
100mLのベンゼン中の6gの化合物131に、2.6gのNaOMeを添加した。反応物質を80℃まで加熱し、5mlの酢酸エチルを反応に添加し、さらに1時間さらに還流した。反応物をクエン酸で中和し、ジクロロメタンで抽出した。溶媒の除去により、60%の収率の化合物132を得た。
【0181】
4gの化合物132に40mLの20%硫酸を添加し、次いで、これを2時間還流した。次いで、反応混合物を水酸化ナトリウムで中和し、ジクロロメタン中に抽出し、濃縮して60%の収率の所望の化合物133を得た。
【0182】
150mLのDMFを含む1リットルの丸底フラスコに、化合物133を0℃で添加した。反応混合物に過酸化水素および硫酸鉄7水和物を同時に0℃で添加した。反応混合物を一晩攪拌した。反応混合物を水に注入し、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、2%の所望の化合物134を得た。
【0183】
10mLのベンゼン中の1gの化合物134に、0.8gのナトリウムメトキシドを添加した。反応混合物を穏やかに加熱して還流し、2時間攪拌した。反応混合物をクエン酸で中和し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、80%の収率の化合物135を得た。
【0184】
エタノール中の200mgの化合物135にメチルヒドラジンを添加した。混合物を6時間室温で攪拌した。次いで、反応混合物を重炭酸ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。次いで、有機層を乾燥し、濃縮し、50%収率の最終化合物136を得た。
【0185】
実施例6 式中、R1がフェニルであり、Xが-C(=O)-であり、Y = N、およびBがチオフェン環である化合物の調製


-70℃に冷却したTHF (60mL)中のジイソプロピルエチルアミン(3.69g、36.51mmol)の攪拌溶液に、n-BuLi (2.33g、36.51mmol)を40分間で添加した。混合物を-70℃で2時間攪拌した。最小量のTHFに溶解したアミド137を、反応混合物にゆっくりと添加し、攪拌を-70℃で2時間継続した。反応物を-30℃まで加温し、さらに30分間攪拌した。混合物を-70℃に冷却し戻した後、塩化ベンゾイル(5.13g、36.51mmol)の添加を20分間でゆっくりと添加した。反応物を3時間70℃で攪拌し、23mLの1.5N HClでクエンチした。生成物をジクロロメタン(dichoromethane)で抽出し、次いで濃縮し、粗生成物を得、これをシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、所望の生成物138を20〜25%の収率で得た。
【0186】
以下の実施例9に記載の手順を用いて、ジケトン138を式Iの化合物に変換した。
【0187】
実施例7 式中、R1がメチルであり、Xが-C(=O)-であり、Y = N、およびBがチオフェン環である化合物の調製


塩化第2スズ(1.32g、5.07mmol)を、20℃に予め冷却しておいた、アミド137 (0.5g、2.53mmol)および無水酢酸(1.03g、10.14mmol)の攪拌混合物に50分間で滴下した。添加中、温度は100℃を超えなかった。一晩室温で放置後、反応混合物を再度、0〜20℃に冷却し、30%HCl (1mL)とともに7時間攪拌することにより加水分解した。水(20mL)を混合物に添加し、さらに30分間室温で攪拌した。固体を濾過して分離し、クロロホルムおよびメタノールを用いて粗黄褐色固体をカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物139を40〜45%の収率で単離した。
【0188】
以下の実施例9に記載の手順を用いて、ジケトン139を式Iの化合物に変換した。
【0189】
実施例8 式中、R1がイソプロピルであり、Xが-C(=O)-であり、Y = N、およびBがチオフェン環である化合物の調製

【0190】
塩化第2スズ(19.8g、76.06mmol)を、20℃未満に冷却した、アミド139(5g、25.35mmol)と無水イソ酪酸(24.06g、152.12mmol)の攪拌混合物に1時間滴下した。この添加中、温度は絶対に100℃を超えなかった。一晩室温で放置した後、反応混合物を再度0〜20℃に冷却し、30%HCl(25mL)とともに7時間攪拌することにより加水分解した。水(100mL)を添加し、混合物を30分間室温で攪拌した。固形分を濾過して取り出し、クロロホルムおよびメタノールを用いたシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって粗黄褐色固体を精製し、45〜50%の収率の生成物140を得た。
【0191】
以下の実施例10に記載の手順を用いてジケトン140を式Iの化合物に変換した。
【0192】
アシル化剤無水イソ酪酸を以下のようにして調製した。イソ酪酸(50g、562.4mmol)を塩化チオニル(85g、703.03mmol)に45分間でゆっくりと添加した。混合物を30分間還流し、蒸留によって酸塩化物を単離した。ピリジン(40g、506mmol)および乾燥ベンゼン(50mL)の混合物に、塩化イソブチリル(27g、253mmol)を添加した。次いで、イソ酪酸(22.32g、253mmol)を10分間でゆっくりと添加し、反応物を3時間室温で攪拌した。固形分を濾過して除去し、乾燥ベンゼンで洗浄した。濾液を濃縮し、赤みがかった色の粗生成物を得た。
【0193】
実施例9 式中、R1がフェニル、メチル、トリフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、またはイソプロピルであり、Xが-C(=O)-であり、Y = N;およびBがチオフェン環である化合物の調製
B環がチオフェンである場合のピラゾール部分の構築には以下の方法(1〜4)を使用した。
置換ヒドラジンでの環化

【0194】
環化方法
骨格141とモノ置換ヒドラジンの等モル混合物を、数滴の酢酸を含有するエタノール中で一緒に混合した。反応物質を室温で12時間以上攪拌し、TLCによってモニターした。
【0195】
等モル量の骨格141およびモノ置換塩酸ヒドラジン(ベンジルの場合、HCl塩として存在するシクロペンチルおよび4-クロロフェニルヒドラジン)を、エタノール中で一緒に混合し、反応物質を室温で攪拌し、TLCによってモニターした。
【0196】
等モル量の骨格141および2-ヒドラジノピリジンを、酢酸中で一緒に混合した。反応物を還流下で攪拌し、反応の進行をTLCによってモニターした。
【0197】
骨格141とモノアルキルヒドラジンの等モル混合物を、酢酸中で一緒に混合した。反応物質を室温で攪拌し、TLCによってモニターした。
【0198】
マイクロ波を用いた1-H ピラゾールのN-アルキル化

【0199】
合成は、化合物144を過剰のヨウ化アルキルおよび触媒量の臭化テトラブチルアンモニウム(TBAB)と混合することにより行なった。混合物を炭酸カリウム上に吸着させ、家庭用電子レンジ内で開口ガラス瓶(15mL)中で2〜3分間照射し、化合物145a/bを得た。
【0200】
1-H-ピラゾールのN-アルキル化のための相間移動方法
ある場合において、アルキル化を補助するマイクロ波使用は、所望の生成物の完全な変換を妨げるヨウ化メチルおよびヨウ化エチルなどのある種のヨウ化アルキルの揮発性のために制限された。かかる場合は、以下の手順を使用した。

【0201】
1mLのTHFおよび1mLの6N KOH溶液の溶液に、200mgのN-1-Hピラゾール144および触媒量の臭化テトラブチルアンモニウム(TBAB)を添加した。混合物を15分間室温で攪拌した。この混合物に、2当量の必要なアルキルハライドを添加し、続いて、TLCによって測定した場合に反応が終了するまで室温で攪拌した。
【0202】
1-H-ピラゾールのN-アルキル化のための硫酸ジアルキル法
ピラゾールは、非塩基性条件下で硫酸ジアルキルを用いて、良好な位置選択的に有利な生成物111にアルキル化され得る。一般的に、>9:1(111:111a)の比が得られる。

【0203】
トルエン(約10mL/g)中ピラゾール146の懸濁液を硫酸ジメチル(1.5当量)で処理し、90〜100℃で24時間加熱し、この時点でさらに0.125当量の硫酸ジメチルを添加した後、10時間加熱した。次いで、反応混合物を、冷却し、EtOAcで希釈し、水、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、粗固体を得た。2種類のレギオ異性体生成物111および111aは、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーまたはEtOAc/ヘキサンからの再結晶によって精製され、分離され得る。
【0204】
実施例10 式中、R1が、トリフルオロメチルであり、Xが-CH2-であり、Y = N;およびBがチオフェン環である化合物の調製

【0205】
ジクロロメタン(約20mL/g)中アルデヒド147の溶液を、アミン(1.1当量)で処理した後、トリアセトキシボロヒドリドで処理し、16時間攪拌した。次いで、反応混合物を飽和NaHCO3溶液で処理し、15分間攪拌した後、反応混合物をEtOAcと水に分配した。有機層をブライン溶液でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0206】
実施例11 式中、R1がトリフルオロメチルであり、Xが-C(O)-であり、Y = C;およびBがチオフェンまたはフェニル環である化合物の調製
アシル化方法
骨格152のホルミル化および続く0〜10℃での2〜4当量のグリニャール試薬での生成物153の処理後、得られたアルコール154のケトン155への酸化。
【0207】
0〜10℃でのWeinreb アミド骨格158および2〜4当量のグリニャール試薬の処理。過剰のアシルハライドでの骨格160のフリーデル-クラフツアシル化

【0208】
骨格149のアルキル化のための一般手順
DMF(5mL/g NaH)中NaH (1.1当量)の溶液を、ジケトン149で段階的に処理し、ガスの発生がおさまるまで攪拌した。次いで、反応物をアルキルハライド(2.0当量)で処理し、さらなる量のアルキルハライドとともに50〜60℃で16時間加熱し、反応が完了しない場合は加熱した。終了時、反応混合物をEtOAc (50mL/g NaH)と5%硫酸溶液 (50mL/g NaH)に分配した。有機層を水およびブラインでさらに洗浄し、次いでMgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、生成物150を得た。粗生成物は、一般的に使用に充分な純度であるが、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製してもよい。
【0209】
骨格152のカルボニル化のための一般手順
5〜10℃のDMF(10ml/gの152)の溶液を、オキシ塩化リン(10当量)で処理し、室温まで加温した後、チオフェン152を添加した。得られた溶液を反応が終了に達するまで80〜100℃で16〜24時間加熱した。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、K2CO3の飽和水溶液およびEtOAcで慎重に処理した。有機層を水およびブラインでさらに洗浄し、次いでMgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、生成物153を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0210】
骨格153のグリニャール付加のための一般手順
THF (20mL/g)中アルデヒド153の溶液を、グリニャール試薬(1.5当量)の1M THF溶液で処理し、1時間攪拌した。次いで、反応物を塩化アンモニウム飽和水溶液およびEtOAcで処理した。有機層をブラインでさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、生成物154を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0211】
骨格154の酸化のための一般手順
ジクロロメタン(20mL/g)中カルビノール154の溶液を、ジクロロクロム酸ピリジニウム(1.5当量)で処理し、3時間攪拌した。次いで、反応物を1/4容量に蒸発させ、EtOAcで希釈し、セライトプラグによって濾過した。次いで、有機層を、真空下で蒸発させ、粗生成物155を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
2.

【0212】
骨格158を得るためのN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩との157のカップリングのための一般手順
ジクロロメタン(1mL/g)およびDMF(0.1mL/g)中の酸157、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.2当量)、トリエチルアミン(1.2当量)、およびDMAP (触媒量)の0〜5℃の混合物を、DCC (1.2当量) で処理した。反応混合物を室温まで加温し、16時間攪拌した後、反応物をEtOAcの補助とともにセライトによって濾過し、真空下で蒸発させ、粗生成物158を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0213】
骨格159を得るための158へのグリニャール付加のための一般手順
THF (20mL/g)中Weinreb アミド158の溶液を、グリニャール試薬(4.0当量)の1M THF溶液で処理し、2時間攪拌した。次いで、反応物を塩化アンモニウム飽和水溶液およびEtOAcで処理した。有機層をブラインでさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させ、粗生成物159を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。

【0214】
ジクロロメタン(100ml/g)中160の溶液をFeCl3 (1.6当量)で処理した後、カルボン酸塩化物(1.6当量)で処理した。反応物を16時間還流加熱して、続いて水に分配した。次いで、ジクロロメタン部分をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮し、粗生成物161を得た。粗生成物は、EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いたシリカゲル上でのクロマトグラフィーによって精製され得る。
【0215】
実施例12
本発明の化合物の調製
上記に特定した一般手順を使用し、以下の本発明の化合物を調製した。
【0216】

【0217】

【0218】

【0219】

【0220】

【0221】

【0222】

【0223】

【0224】

【0225】

【0226】

【0227】

【0228】

【0229】

【0230】

【0231】

【0232】


【0233】

【0234】


【0235】

【0236】

【0237】

【0238】

【0239】

【0240】

【0241】

【0242】

【0243】

【0244】

【0245】

【0246】

【0247】

【0248】

【0249】

【0250】

【0251】

【0252】

【0253】

【0254】

【0255】

【0256】

【0257】

【0258】

【0259】

【0260】

【0261】

【0262】

【0263】

【0264】

【0265】

【0266】

【0267】

【0268】

【0269】
実施例13.
以下は、ヒトにおける治療的または予防的使用のための、式Iの化合物(「化合物X」)を含有する代表的な医薬投薬形態を例示する。
【0270】




上記の製剤は、医薬分野で周知の従来の手順によって得られ得る。
【0271】
すべての刊行物、特許および特許文献は、参照により個々に援用されているかのように、参照により本明細書に援用される。本発明を、種々の具体的で好ましい態様および技術に関して記載した。しかしながら、本発明の精神および範囲を維持したまま、多くの変形および修正が行なわれ得ることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0272】
【図1】図1は、本明細書上記の状況記憶アッセイにおける本発明の2つの代表的な化合物についてのデータを示す。具体的に、訓練の20分前に注射された化合物162および177は、マウスにおける状況記憶を有意に高めた(「N」は実験に使用される被験体の数を示す。)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:


(式中:
R1は、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはアリールまたはヘテロアリールである;
Xは、-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、-C(OH)-、またはS(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
Yは、R4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される;あるいは結合している原子と共に2つのR4基は、アリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Xが-C(=O)である場合、YがHでないことを条件とする)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩のMAO阻害有効量を動物に投与する工程を含む、動物において1つ以上のMAO酵素を阻害する方法。
【請求項2】
Bが6〜12員の単環式または二環式へテロアリールである、請求項1記載の方法。
【請求項3】
Bが1つより多くのヘテロ原子を有するヘテロアリールである、請求項1記載の方法。
【請求項4】
Bがアリールである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
請求項1記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物において認知機能を改善する方法。
【請求項6】
動物が健常動物である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
動物が老化動物である、請求項5記載の方法。
【請求項8】
請求項1記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩のCREB経路活性化有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物においてCREB経路を活性化する方法。
【請求項9】
請求項1記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、動物に投与する工程を含む、治療を必要とする動物において加齢性記憶障害、認知障害、アルツハイマー病またはパーキンソン病を治療する方法。
【請求項10】
動物が精神障害を有する、請求項5記載の方法。
【請求項11】
動物が精神病性障害、神経学的障害、または神経性障害を有する、請求項5記載の方法。
【請求項12】
動物が中枢神経系の障害を有する、請求項5記載の方法。
【請求項13】
動物が頭部外傷、脳外傷、または脳血管疾患を有する、請求項5記載の方法。
【請求項14】
動物が注意欠陥障害を有する、請求項5記載の方法。
【請求項15】
精神病性障害が統合失調症である、請求項11記載の方法。
【請求項16】
動物が情動障害を有する、請求項5記載の方法。
【請求項17】
脳血管疾患が血管性痴呆である、請求項13記載の方法。
【請求項18】
認知障害が鬱と関連する、請求項9記載の方法。
【請求項19】
請求項1記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の有効量を、治療の必要がある動物に投与する工程を含む、動物において精神障害を治療する方法。
【請求項20】
精神障害が精神病性障害、神経学的障害、または神経性障害である、請求項19記載の方法。
【請求項21】
精神障害が中枢神経系の障害である、請求項19記載の方法。
【請求項22】
中枢神経系の障害が加齢性記憶障害、軽度認知障害、アルツハイマー病またはパーキンソン病である、請求項21記載の方法。
【請求項23】
精神障害が頭部外傷、脳外傷または脳血管疾患と関連する、請求項19記載の方法。
【請求項24】
精神障害が注意欠陥障害である、請求項19記載の方法。
【請求項25】
精神病性障害が統合失調症である、請求項20記載の方法。
【請求項26】
精神障害が情動障害である、請求項19記載の方法。
【請求項27】
脳血管疾患が血管性痴呆である、請求項23記載の方法。
【請求項28】
精神障害が鬱である、請求項19記載の方法。
【請求項29】
動物が健常動物である、請求項1記載の方法。
【請求項30】
動物が老化動物である、請求項1記載の方法。
【請求項31】
R1が(C1〜C6)アルキル(C1〜C6)ハロアルキル、またはフェニルであり、ハロ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから独立して選択される1つ以上の置換基で任意に置換される、請求項1〜30いずれか記載の方法。
【請求項32】
R1がトリフルオロメチル、フェニル、メチル、またはイソプロピルである、請求項1〜31いずれか記載の方法。
【請求項33】
R2が非存在である、請求項1〜31いずれか記載の方法。
【請求項34】
R3が非存在である、請求項1〜31いずれか記載の方法。
【請求項35】
R2が(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アリール、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルである、請求項1〜32および34いずれか記載の方法。
【請求項36】
R2が水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、シクロペンチル、2-ピリジル、2-モルホリノエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、または2-ヒドロキシエチルである、請求項1〜32および34〜35いずれか記載の方法。
【請求項37】
R3が水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アリール、Het、アリール(C1〜C6)アルキル、またはHet(C1〜C6)アルキルである、請求項1〜33いずれか記載の方法。
【請求項38】
R3が水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ピリジル、シクロペンチル、フェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-ヒドロキシエチル、4-クロロフェニル、ベンジル、4-ニトロフェニル、2-モルホリノエチル、またはシクロヘキシルである、請求項1〜33および37いずれか記載の方法。
【請求項39】
Bがベンゼン環、チオフェン環、またはピリジン環である、請求項1〜38いずれか記載の方法。
【請求項40】
Bがチオフェン環である、請求項1〜39いずれか記載の方法。
【請求項41】
Xが-C(=O)である、請求項1〜40いずれか記載の方法。
【請求項42】
各R4が独立して、H、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRbRc、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルである、請求項1〜41いずれか記載の方法。
【請求項43】
各R4が独立して、水素、メチル、エチル、ブチル、プロピル、イソプロピル、2-フルオロフェネチル、2-ピロリジノエチル、2-フリルメチル、4-メチルベンジル、シクロプロピルメチル、シクロヘキシルメチル、4-メトキシベンジル、4-フルオロベンジル、4-ピリジルメチル、4-クロロベンジル、シクロヘキシル、ベンジル、4-メチルフェニル、3-ピロリジン-1-イルプロピル、3-クロロベンジル、3,5-ジメチルベンジル、2-(エチルチオ)エチル、イソブチル、アリル、2-ヒドロキシエチル、フェニル、3-フルオロ-6-メチルベンジル、3-ピリジルメチル、4-フルオロフェネチル、2-フェノキシエチル、5-メチル-フル-2-イルメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-メトキシエチル、2-メチルブチル、2-イミダゾール-4-イルエチル、フェネチル、2-モルホリノエチル、3-メチルブチル、2-ピペリジノエチル、3-メトキシプロピル、3-クロロベンジル、2-フリルメチル、3,5-ジフルオロベンジル、2-(2-フリル)エチル、3-イミダゾール-1-イルプロピル、2-シアノエチル、2-エチルブチル、2-ピリド-3-イルエチル、S-α-ヒドロキシ-β-メチルフェネチル、S-α-メチルフェネチル、4,4-ジメトキシブチル、3-(2-オキソピロリジン-1-イル)プロピル、2,2-ジメトキシエチル、4-メチルフェネチル、シアノメチル、3-エトキシプロピル、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル、3-モルホリノプロピル、2-ヒドロキシプロピル、2-メチルプロピル、エトキシカルボニルメチル、2-メチルフェニル、2-ヒドロキシフェニル、テトラヒドロフラン-2-イルメチル、R-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、S-テトラヒドロフラン-2-イルメチル、2-アミノエチル、5-アミノペンチル、4-(4-クロロフェニル)ピペラジン、またはN-ピペリジニルである、請求項1〜42いずれか記載の方法。
【請求項44】
各R4が独立して水素または(C1〜C6)アルキルである、請求項1〜43いずれか記載の方法。
【請求項45】
結合している原子と共に両方のR4は、炭素原子および任意にO、S(O)、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または部分的に不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系またはスピロ環式環系を形成し、環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
zは0、1、または2である;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、NRfRg、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;ならびに
各RfおよびRgは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;あるいは結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成する、請求項1〜41いずれか記載の方法。
【請求項46】
結合している原子と共に両方のR4は、アジリジン、モルホリン、ピペリジン、4-メチルピペリジン、2-ヒドロキシメチルピロリジン、ピロリジン、アゼチジン、3-ピロリン、4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン、3,5-ジメチルモルホリン、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン、3,5-ジメチルピペリジン、インドリン、R-3-ヒドロキシピロリジン、1,4-ジオキサ-8-アザ-スピロ[4.5]デカン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン、2,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロアゼピン、4-ヒドロキシメチルピペリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピペリジン、4-(1-ピロリジニル)ピペリジン、4-フェニルピペリジン、4-ヒドロキシ-4-フェニルピペリジン、4-(カルボキサミド)ピペリジン、4-ヒドロキシピペリジン、4-フェニルピペラジン、4-アセチルピペラジン、3-カルボキサミドピペリジン、2-カルボキシピペリジン、4-トリフルオロメチルピペリジン、3-トリフルオロメチルピペリジン、パーヒドロアゾチン、3,6-ジメチルピペラジン、4-アミノピペリジン、4-ヒドロキシ4-トリフルオロメチルピペリジン、4-メチルホモピペリジン、チオモルホリン1,1ジオキシド、4-(2'-ピリジル)ピペラジン、4-(2'-メトキシ)エチルピペラジン、4-t-ブトキシカルボニルアミノピペリジン、パーヒドロ-1,2-チアジン1,1-ジオキシド、3-アミノピペリジン、ヘキサヒドロ-ピリダジン、4-ジフルオロメチレン-ピペリジン、3-ヒドロキシピペリジン、4-エチルピペラジン、4-フルオロピペリジン、4,4-ジフルオロピペリジン、3-フルオロピペリジン、3,3-ジフルオロピペリジン、4-イソプロピルピペラジン、4-t-ブトキシカルボニルピペラジン、または4-ベンジルピペリジンを形成する、請求項1〜41いずれか記載の方法。
【請求項47】
結合している原子と共に両方のR4は、ピペリジン環を形成し、任意にハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキルの1つ以上で置換され、任意のフェニルは任意に1つ以上のRdで置換される; 各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;ならびに各RfおよびRgは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;あるいは結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成する、請求項1〜41いずれか記載の方法。
【請求項48】
結合している原子と共に両方のR4がピペリジン環を形成する、請求項1〜41いずれか記載の方法。
【請求項49】
式Iの化合物が式IIの化合物である、請求項1〜33および37〜38いずれか記載の方法。


【請求項50】
式Iの化合物が式IIIの化合物である、請求項1〜32および34〜36いずれか記載の方法。


【請求項51】
式Iの化合物が式IIIaの化合物である、請求項1〜32、34〜36および50いずれか記載の方法。


【請求項52】
式Iの化合物が式IVの化合物である、請求項1〜33、37〜38および49いずれか記載の方法。


【請求項53】
式Iの化合物が式IVaの化合物である、請求項1〜33、37〜38、49および52いずれか記載の方法。


【請求項54】
式Iの化合物が式Vの化合物である、請求項1〜33、37〜38、49および52〜53いずれか記載の方法。


【請求項55】
式Iの化合物が式Vaの化合物である、請求項1〜33、37〜38、49および52〜54いずれか記載の方法。


【請求項56】
式Iの化合物が式Vbの化合物である、請求項1〜33、37〜38、52および54いずれか記載の方法。


【請求項57】
式Iの化合物が式VIの化合物である、請求項1〜32、34〜36、および50〜51いずれか記載の方法。


【請求項58】
式Iの化合物が式VIaの化合物である、請求項1〜32、34〜36、50〜51、55および57いずれか記載の方法。


【請求項59】
式Iの化合物が式VIbの化合物である、請求項1〜32、34〜36、50〜51、55および57〜58いずれか記載の方法。


【請求項60】
式Iの化合物が式VIIの化合物である、請求項1〜32、34〜36、50〜51および57いずれか記載の方法。


【請求項61】
式Iの化合物が式VIIaの化合物である、請求項1〜32、34〜36、50〜51、57および59いずれか記載の方法。


【請求項62】
式Iの化合物が式VIIIaの化合物である、請求項1〜33および37〜38いずれか記載の方法。


【請求項63】
式Iの化合物が式VIIIbの化合物である、請求項1〜32および34〜36いずれか記載の方法。


【請求項64】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはアリールまたはヘテロアリールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、各アルキル、アリール、またはHetは1つ以上のRdで非置換または置換される;あるいは結合している原子と共に2つのR4基はアリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdは、ケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(CI〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Bがチオフェンであり、R1がトリフルオロメチルであり、R2がメチルであり、R3およびR6が非存在であり、R5がHであり、XがC(=O)であり、YがN(R4)2である場合、両方のR4がメチルでないことを条件とする)
の化合物。
【請求項65】




からなる群より選択される、請求項64記載の化合物。
【請求項66】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bは6〜12員単環式または二環式ヘテロアリールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される; あるいは結合している原子と共に2つのR4基は、アリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項67】



からなる群より選択される、請求項66記載の化合物。
【請求項68】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フラン、またはピロールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
Yは-N(R4)2である;
結合しているNと共に両方のR4基は、炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、1つ以上のRdで非置換または置換される、ただし両方のR4基は2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジンを形成するように結合しないことを条件とし、環系が単環式5〜7員環系である場合、ハロまたはアルキル以外の1つ以上のRdで置換される;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項69】




からなる群より選択される、請求項68記載の化合物。
【請求項70】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フランまたはピロールである;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
zはO、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、アミノ、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRbRc、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、それぞれは1つ以上のRdで非置換または置換される;少なくとも1つのR4はアルケニル、アルキニル、またはアミノであることを条件とする;
各RbおよびRcは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項71】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bはチオフェン、フラン、またはピロールである;
Xは-C(=S)または-C(R4)2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である; ここでXは-C(R4)2である場合、Yは-SR4である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、1つ以上のRdで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのR4基は、炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
zは0、1、または2である;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項72】
式II:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の1つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
各Z1、Z2、およびZ3は独立してC(R6)p、N(R6)q、O、またはSであり、Z1はN(R6)q、O、またはSである場合、少なくとも1つのZ1またはZ2はN(R6)q、O、またはSでなければならない;
各pは独立して、0、1、または2である;
各qは独立して、0または1である;
Xは-C(=O)、-C(=S)、-C(R4)2、または-S(O)zである;
各zは独立して、0、1、または2である;
YはR4、-N(R4)2、-OR4、-SR4、または-C(R4)3である;
各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、(C2〜C6)アルキニル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、(C3〜C8)シクロアルキル、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ(C2〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C2〜C6)アルキル、シアノ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキチオ(C2〜C6)アルキル、アリール、アリール(C1〜C6)アルキル、アリールオキシ(C2〜C6)アルキル、ハロ(C2〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル(C1〜C6)アルキル、NRaRb、Het、またはHet(C1〜C6)アルキルからなる群より選択され、各アルキル、アリール、またはHetは1つ以上のRdで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのR4基はアリール、Het、または炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のさらなるヘテロ原子を含む飽和または不飽和の3〜8員単環式環系または8〜12員二環式環系を形成し、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
各RaおよびRbは独立して、水素または(C1〜C6)アルキルである;
各Rcは独立して水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキルである; ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである;
Xは-C(=O)であり、Yは-N(R4)2であり、Z1はOであり、Z2はNであり、Z3はCHである場合、Yの両方のR4はHでないことを条件とする)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項73】
請求項64〜72いずれか記載の化合物、および薬学的に許容され得る希釈剤または担体を含む医薬組成物。
【請求項74】
a)1つ以上の保護基を含む対応化合物を脱保護して式Iの化合物を得る工程;
b)式Iの化合物から薬学的に許容され得る塩を形成する工程;
c)Xが-C(=O)-である式Iの化合物について、式100の中間体酸を式iのアミンと反応させて

式Iの化合物を得る工程;または
d)R2が非存在である式Iの化合物について、式102の中間体ジケトンを式iiのヒドラジンと反応させて

式Iの化合物を得る工程
を含む、請求項64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその塩を製造する方法。
【請求項75】
医学治療における使用のための、請求項64〜72いずれか記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項76】
動物において認知機能を改善するために有用な医薬の製造のための、請求項1、または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項77】
動物が健常動物である、請求項76記載の使用。
【請求項78】
動物が老化動物である、請求項76記載の使用。
【請求項79】
動物においてMAO酵素を阻害するために有用な医薬の製造のための、請求項1または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項80】
動物においてCREB経路を活性化するために有用な医薬の製造のための、請求項1または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項81】
動物において精神障害を治療するために有用な医薬の製造のための、請求項1または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項82】
動物においてアルツハイマー病を治療するために有用な医薬の製造のための、請求項1または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項83】
動物においてパーキンソン病を治療するために有用な医薬の製造のための、請求項1または64〜72いずれか記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用。
【請求項84】



















からなる群より選択される化合物。
【請求項85】
式Iの化合物またはその薬学的に許容され得る塩が請求項84記載の化合物である、請求項1記載の方法。
【請求項86】
式I:


(式中:
R1は(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、またはアリールであり、1つ以上のReで非置換または置換される;
R2およびR3の一つは非存在であり、他は水素、(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、アミノ(C2〜C6)アルキル、またはアリールであり、それぞれはアルキル、ハロ、ハロアルキルまたはニトロ、Het、(C3〜C8)シクロアルキル(C1〜C6)アルキル、アリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)またはHet(C1〜C6)アルキルから選択される1つ以上の基で非置換または置換される;
Bは5〜12員の単環式または二環式Hetである;
Xは-C(=O)である;
Yは-OR4である;
R4は炭素原子および任意にO、S(O)z、およびNRcから選択される1つ以上のヘテロ原子を含む8〜12員の二環式環系であり、各環系は任意に1つ以上のRdで置換される;
zは0、1、または2である;
各Rcは独立して、水素、アリール、S(O)2、(C1〜C6)アルカノイル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル、Het、(C1〜C6)アルコキシカルボニルまたは(C1〜C6)アルキルであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Rdは独立してハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、アミノ、(C1〜C6)アルキルアミノ、アミノ(C1〜C6)アルキル、アミド、(C1〜C6)アルキアミド、アリールアミド、カルボン酸、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、Het、アリール、Het(C1〜C6)アルキル、またはアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートであり、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される、あるいは結合している原子と共に2つのRdはケトンまたはスピロ環式炭素環式環または複素環式環を形成する、あるいは結合している原子と共に2つのRdは二環式炭素環式環または複素環式環を形成する、ここで各スピロ環式環または二環式環はハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、ハロ(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルコキシ、ハロ(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、(C1〜C6)アルカノイルオキシ、NRfRg、RfRgNC(=O)-、フェニル、またはフェニル(C1〜C6)アルキル、スルホニル、スルホンアミド、尿素、カーバメートの1つ以上で非置換または置換され、結合している窒素と共にRfおよびRgはピペリジノ環、ピロリジノ環、モルホリノ環、またはチオモルホリノ環を形成し、1つ以上の置換基Reで非置換または置換される;
各Reは独立して、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アジド、(C1〜C6)アルキル、Het、アリール、(C1〜C6)アルキルHet、(C1〜C6)アルキルアリール、(C1〜C6)アルキルHet(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルキルアリール(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)ハロアルキル、(C1〜C6)アルコキシ、(C1〜C6)ハロアルコキシ、(C1〜C6)アルカノイル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル、カルボキシ、および(C1〜C6)アルカノイルオキシから選択される;
R5はH、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、(C1〜C6)アルキニル、アリール(C1〜C6)アルキルである;ならびに
各R6はH、(C1〜C6)アルキル、アミノ、アミド、ケト、またはアリール(C1〜C6)アルキルである)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
【請求項87】


からなる群より選択される、請求項86記載の化合物。
【請求項88】
Y=R4である、請求項64記載の化合物。


【図1】
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【公表番号】特表2009−528362(P2009−528362A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557344(P2008−557344)
【出願日】平成19年2月27日(2007.2.27)
【国際出願番号】PCT/US2007/005157
【国際公開番号】WO2007/100851
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(508171860)ヘリコン セラピューティクス,インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】