説明

洗浄剤組成物

【課題】 化粧後の洗顔に用いる洗浄剤には、油性のメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤等と通常の皮膚の汚れに対して、油性成分とアニオン界面活性剤を同時に配合する必要があったが、これらの配合では、クレンジング力が弱く、また泡立ちも不十分であり、従来はそれぞれ洗浄するダブル洗顔が主流であった。本発明は、油性のメイクアップ化粧料等と皮膚の汚れを、一回の洗浄で洗い落とすことができ、しかも皮膚に優しい洗浄料を提供することにある。
【解決手段】 組成物中、脂肪酸アルカノールアミド20質量%以上と、油性成分とアニオン界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物とすること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚に施されたマスカラ、ファンデーション、口紅等のメイクアップ化粧料や、サンスクリーン剤を除去すると共に、水を加えて泡立てることにより、皮膚も同時に洗浄できることを特徴とする皮膚に優しい洗浄剤組成物に関し、より詳細には、所定割合の脂肪酸アルカノールアミドと油性成分とアニオン界面活性剤とを含有する洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗顔という行為はダブル洗顔(二度洗い)という方法が行われている。先ず、口紅やマスカラ、ファンデーションなどのメイクアップ化粧料をクレンジングオイルやクレンジングクリーム等のクレンジング料で除去し、次に石鹸や洗顔フォーム等の洗顔料で皮膚の汚れを除去する方法である。クレンジング料は、石鹸などの洗浄料では除去しにくい油性化粧料を除去する為に流動パラフィンやスクワラン・植物油等が主体となっている殆ど泡立たない洗浄料である。一方、洗顔料は石鹸等アニオン界面活性剤を主体にした洗浄料で皮膚に刺激を与えないように、手等に取って水を加え、充分に泡立て、泡で皮膚の汚れを落とすようになっている。
【0003】
上記クレンジング料として、皮膚の細部への浸透性が良好で、風呂場等での使用にも適する(A)親水性ノニオン界面活性剤、(B)両性界面活性剤、(C)水酸基を有する水溶性化合物、(D)液状油及び(E)水を含有する、透明ないし半透明のゲル状又は液状のクレンジング用組成物(例えば、特許文献1)や、泡立ち及び洗浄力を低下することなく、きしみ感及びつっぱり感を改善し、更に洗浄後にしっとり感を与える保湿効果に優れた、N−アシルグリシン又はその塩と高級脂肪酸塩又は脂肪酸アルカノールアミド及び油性成分を含有する洗浄剤組成物(例えば、特許文献2参照)や、安定な透明フォーミングゲルを含有し、または、該ゲルの外観を有する(i)脂肪相、(ii)少なくとも1つのC5−C7炭水化物脂肪エステル、(iii)少なくとも1つのポリオール、および(iv)少なくとも1つのフォーミング界面活性剤(アニオン界面活性剤等)を含有する皮膚洗浄用組成物(例えば、特許文献3参照)が知られている。
【0004】
また、油性の汚れが落とせて且つ簡便にクレンジング料自体も除去できる、多価アルコール1〜70重量%と、特定のポリグリセリンエステルから選ばれる1種乃至は2種以上1〜70重量%と、水1〜50重量%を含有する化粧料(例えば、特許文献4参照)や、皮膚の皮溝への良好な浸透性を示し洗浄効果が高く使用感に優れた、ジアルキルエーテルを1〜80重量%と、HLBが9を超える親水性ノニオン界面活性剤を0.5〜50重量%と、HLBが3〜9の範囲にあるノニオン界面活性剤を0.1〜40重量%とを含有するO/W乳化型のクレンジング化粧料(例えば、特許文献参照5)や、汚れ落とし効果に優れ、より簡単にクレンジングでき、なおかつ、使用後に油性感の残らない、HLB値が10.0〜13.0の非イオン性界面活性剤と、メチルフェニルポリシロキサンとを含有する液状透明皮膚洗浄料(例えば、特許文献6参照)が知られている。
【0005】
ところで、ダブル洗顔の方法は女性の間では定着しているが、二度洗うことが面倒であること、皮膚刺激が起こり易い等の欠点があり、一度でメイクアップ化粧料と皮膚の汚れとを落とせる安全性が高いダブル洗顔料が求められている。このようなダブル洗顔料として、アニオン界面活性剤、HLB値10以下の親油性非イオン界面活性剤、油成分及び水から得られる可溶化状態組成物を基剤とするクレンジング化粧料(例えば、特許文献7参照)等が知られている。
【0006】
一方、脂肪酸アルカノールアミド20質量%以上と、油性成分と、アニオン界面活性剤とを含有する、ダブル洗顔を必要としない洗浄剤組成物は知られていなかった。
【0007】
【特許文献1】特開平06−016524号公報
【特許文献2】特開平8−12993号公報
【特許文献3】特開平10−139626号公報
【特許文献4】特開平10−251124号公報
【特許文献5】特開2000−191438号公報
【特許文献6】特開2004−256474号公報
【特許文献7】特開平6−116118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、泡状やクリーム状等のダブル洗顔料が市販されるようになったが、メイクアップ化粧料を落とす力が弱かったり、泡立ちが不充分等の理由で消費者を満足させるものではなかった。特に、ウォータープルーフタイプのメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤を充分に除去することができないのが現状である。更に、一般に市販されているクレンジング料は水が混入するとクレンジング力が半減するものが大半であり、入浴中に使用できない欠点がある。最近では、皮膚が濡れていても使用できるタイプの洗顔料が見受けられるが、ウォータープルーフタイプのメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤は充分に落とすことができないという問題があった。本発明の課題は、メイクアップ化粧料と皮膚の汚れを一回の洗浄で洗い落とせることを目的とする皮膚に優しい洗浄料組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
メイクアップ化粧料やサンスクリーン剤は、通常、汗等で流れ落ちるのを防ぐため、皮膚に塗布後も親油性を保つように工夫されていることから、石鹸などのアニオン界面活性剤では充分に除去することができない。そこで、一般に、流動パラフィン等の鉱物油やオリーブ油等の植物油の他、パルミチン酸イソプロピル等のエステル、シリコーン類等の油分に溶かしてメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤を除去する方法が採用されている。
【0010】
一方、通常の皮膚の汚れは石鹸等のアニオン界面活性剤で充分取り除くことができるが、皮膚への刺激性が懸念される為、使用前に手等に取って充分泡立て、その泡で皮膚を包み込む様に優しく洗う方法を皮膚科専門医もすすめている。
【0011】
以上のように油性のメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤と、通常の皮膚の汚れとを、皮膚に優しく除去するには油性成分と、充分な泡立ちを得る為のアニオン界面活性剤を同時に配合する必要がある。しかし、油性成分が多いと好ましい泡立ちが得られず、逆に油性成分が少ないと充分なクレンジング力が得られないという技術的な問題があった。
【0012】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドに代表される脂肪酸アルカノールアミドを20質量%以上配合することによりクレンジング力に必要な油性成分と、泡立ちに必要なアニオン界面活性剤とを同時に配合することができ、クレンジング力と皮膚の洗浄に必要な泡立ち力を有する皮膚に優しい洗浄剤組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、(1)脂肪酸アルカノールアミド20〜50質量%と、油性成分と、アニオン界面活性剤とを含有することを特徴とする洗浄剤組成物や、(2)油性成分を、10〜50質量%含有することを特徴とする上記(1)記載の洗浄剤組成物や、(3)油性成分と脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)が、1:1〜1:3であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の洗浄剤組成物や、(4)アニオン界面活性剤を、2〜30質量%含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか記載の洗浄剤組成物や、(5)アニオン界面活性剤と脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)が、1:2〜1:4であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか記載の洗浄剤組成物に関する。
【0014】
また本発明は、(6)アニオン界面活性剤と油性成分との配合比(質量比)が、1:1〜1:3であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか記載の洗浄剤組成物や、(7)脂肪酸アルカノールアミドが、高級脂肪酸モノエタノールアミド、高級脂肪酸ジエタノールアミド、椰子油脂肪酸N−メチルエタノールアミドからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれか記載の洗浄剤組成物や、(8)油性成分が、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン油、及び親油性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか記載の洗浄剤組成物や、(9)アニオン界面活性剤が、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルメチルアラニン塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、アシルイセチオン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか記載の洗浄剤組成物に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の洗浄剤組成物は、皮膚に施されたウォータープルーフタイプのメイクアップ化粧料やサンスクリーン剤等の化粧料をクレンジングすることができ、しかも皮膚が濡れている時に使用しても充分なるクレンジング力を有すると同時に、皮膚の洗浄に必要な泡立ちを有することで、ダブル洗顔をする必要が無い皮膚に優しい洗浄剤としてきわめて有用であり、また、通常のクレンジング料や洗顔料に比し、使用後のうるおい感(しっとり感)が優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の洗浄剤組成物としては、脂肪酸アルカノールアミド20〜50質量%と、油性成分と、アニオン界面活性剤とを含有するものであれば特に制限されるものではなく、特に脂肪酸アルカノールアミドとしては、高級脂肪酸モノエタノールアミドや高級脂肪酸ジエタノールアミド等の高級脂肪酸アルカノールアミド、椰子油脂肪酸N−メチルエタノールアミド等が好ましい。
【0017】
上記高級脂肪酸モノエタノールアミドや高級脂肪酸ジエタノールアミドとして、具体的には、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、パルミチン酸モノエタノールアミド、パルミチン酸ジエタノールアミド、椰子油脂肪酸モノエタノールアミド、椰子油脂肪酸ジエタノールアミド等を挙げることができ、特に椰子油脂肪酸ジエタノールアミド、パルミチン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミドを好適に例示することができ、椰子油脂肪酸N−メチルエタノールアミドとしては、例えば、商標名「アミノーンC−11S」(花王株式会社製)を具体的に例示することができる。
【0018】
本発明における脂肪酸アルカノールアミドの含量としては、20〜50質量%が必要とされるが、好ましくは25〜40質量%である。洗浄剤組成物中の脂肪酸アルカノールアミドの含量が20質量%未満であると、油性成分とアニオン界面活性剤を配合した場合に均一に混合せず、油性成分によるクレンジング力やアニオン界面活性剤による皮膚の洗浄に必要な泡立ち力が低下し、50%を越えると、相対的に油性成分とアニオン界面活性剤の含量が減少し、系が不安定となる。
【0019】
本発明における油性成分としては、化粧品、医薬品などに通常用いられる油性成分であれば特に制限されず、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン油、及び親油性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種の油性成分を挙げることができ、例えば、油脂としては、オリーブ油、ツバキ油、グレープシードオイル、マカデミアナッツ油、ヒマシ油等を挙げることができ、ロウ類として、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリン等を挙げることができ、炭化水素として、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワラン等を挙げることができる。
【0020】
また、高級脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等を挙げることができ、高級アルコールとして、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等を挙げることができ、エステル類として、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル等を挙げることができる。さらに、シリコーン油として、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等を挙げることができ、親油性界面活性剤として、親油型モノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グリセリン、(カプリル/カプリン酸)グリセリン、ステアリン酸ソルビタン等を挙げることができる。
【0021】
例えば、ジェル状洗浄料にスクワランとホホバ油を組み合わせて用い、また、クリーム状洗浄料にオリーブ油を用いるように、これらは単独または2種以上組み合わせて使用してもよい。また、ミツロウ、パラフィン等の固形油を液状油と組み合わせて液状の形態として使用してもよい。油性成分は洗浄剤組成物全体量に対して通常10〜50%、好ましくは15〜30%配合することができる。10%未満では、クレンジング力不足を生じ、また、系が不安定となる場合があり、使用後のしっとり感も不足しがちである。50%を越えると泡立ちが不十分である。また、油性成分と上記脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)は、1:5〜2:1、特に1:1〜1:3であることが好ましい。
【0022】
本発明におけるアニオン界面活性剤としては特に制限されないが、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルメチルアラニン塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、アシルイセチオン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩の群から選択される少なくとも1種を具体的に例示することができ、中でもラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムを好適に例示することができる。また、これらは単独または2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0023】
洗浄剤組成物中のアニオン界面活性剤の含量は特に制限されないが、通常2〜30質量%、好ましくは5〜25質量%、より好ましくは10〜15質量%含有させることが望ましい。2%未満では、泡立ちが不足ぎみとなり、30%を越えると系が不安定(固化する)になる場合がある。また、アニオン界面活性剤と上記脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)は、1:5〜2:1、特に1:2〜1:4であることが好ましい。また、アニオン界面活性剤と上記油性成分との配合比(質量比)は、1:5〜2:1、特に1:1〜1:3であることが好ましい。
【0024】
本発明の洗浄剤組成物は、上記の有効成分の他に、可溶化剤、防腐剤、殺菌剤、湿潤剤、紫外線吸収剤、増粘剤、香料等を必要に応じて組成物調製時または組成物調製後に配合でき、更に、化粧料、洗浄料に慣用されている補助剤を、本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。
【0025】
例えば、可溶化剤、湿潤剤として、各種界面活性剤が挙げられ、また、防腐剤・殺菌剤として、安息香酸、安息香酸塩類、サリチル酸、サリチル酸塩類、フェノール、ソルビン酸及びその塩類、パラベン、メチルパラベン、クロルクレゾール、ヘキサクロロフェン、レゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、オルトフェニルフェノール、塩化ベンザルコニウム等が挙げられる。更に、紫外線吸収剤として、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、その他ウロカニン酸等が挙げられる。
【0026】
増粘剤として、主に水溶性高分子が用いられ、天然高分子(植物系、微生物系動物系)、半合成高分子(セルロース系、デンプン系、アルギン酸系等)、合成高分子(ビニル系等)の有機物と、ベントナイト、微粉酸化ケイ素等の無機物が挙げられ、乳液等の安定性を保つのに用いられ、香料としては、天然に存在する香りある植物や動物から、蒸留、抽出、圧搾等の分離操作により取り出した天然香料、例えば、バラ油、ジャスミン油、ネロリ油、ラベンダー油、クローブ油、ペッパー油、ムスク油等が挙げられ、合成香料として、リモネン、リナノール、シトラール等が挙げられる。
【0027】
液状基材として、エタノール、フェノキシエタノール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリン、精製水等を用いることができる。更に、真珠様光沢を持たせるために、ジアステリン酸エチレングリコール等を添加することができる。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物の形態は、どのような形態をもとり得るが、通常、クリーム状、ジェル状とするのが好ましい。
【0029】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【実施例1】
【0030】
[ジェル状洗浄料]
(配合成分)
1.スクワラン 10.0質量%
2.ホホバ油 10.0質量%
3.ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 25.0質量%
4.ラウロイルサルコシンナトリウム 10.0質量%
5.メチルパラベン 0.2質量%
6.精製水 44.8質量%
(製法)
(1)成分1〜3及び成分5を70〜80℃に加温し溶解させる。
(2)成分4及び成分6を70〜80℃に加温し、均一に溶解させる。
(3)(1)を撹拌しながら(2)を徐々に加え、充分に撹拌した後、30℃まで徐々に冷却し、半透明のジェル状の洗浄料を得る。
【0031】
メイキャップ化粧後の20代〜50代の女性10名により、上記ジェル状洗浄料の洗浄効果を試験した。先ず、ジェル状洗浄料3〜5ml程度を手のひらにのせて顔をマッサージするようにしてクレンジングし、その後適宜の水を加えて泡立てて更に洗顔し、最後に水ですすいでもらったところ、全員が十分にクレンジングと洗顔ができ、使用感も満足できるものであったとの結果が得られた。
【実施例2】
【0032】
[クリーム状洗浄料]
(配合成分)
1.ラウロイルメチルタウリンナトリウム 15.0質量%
2.パルミチン酸モノエタノールアミド 20.0質量%
3.ラウリン酸モノエタノールアミド 10.0質量%
4.ジアステリン酸エチレングリコール 2.0質量%
5.オリーブ油 15.0質量%
6.フェノキシエタノール 0.4質量%
7.安息香酸ナトリウム 0.2質量%
8.精製水 37.4質量%
(製法)
・成分1〜8を70〜80℃に加温し均一に分散させた後、30℃まで冷却し、白色の真珠光沢をもつクリーム状洗浄料を得る。
【0033】
メイキャップ化粧後の20代〜50代の女性10名により、上記クリーム状洗浄料の洗浄効果を試験した。先ず、クリーム状洗浄料3〜5ml程度を手のひらにのせて顔をマッサージするようにしてクレンジングし、その後適宜の水を加えて泡立てて更に洗顔し、最後に水ですすいでもらったところ、全員が十分にクレンジングと洗顔ができ、使用感も満足できるものであったとの結果が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪酸アルカノールアミド20〜50質量%と、油性成分と、アニオン界面活性剤とを含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項2】
油性成分を、10〜50質量%含有することを特徴とする請求項1記載の洗浄剤組成物。
【請求項3】
油性成分と脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)が、1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
【請求項4】
アニオン界面活性剤を、2〜30質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
アニオン界面活性剤と脂肪酸アルカノールアミドとの配合比(質量比)が、1:2〜1:4であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の洗浄剤組成物。
【請求項6】
アニオン界面活性剤と油性成分との配合比(質量比)が、1:1〜1:3であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の洗浄剤組成物。
【請求項7】
脂肪酸アルカノールアミドが、高級脂肪酸モノエタノールアミド、高級脂肪酸ジエタノールアミド、椰子油脂肪酸N−メチルエタノールアミドからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の洗浄剤組成物。
【請求項8】
油性成分が、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン油、及び親油性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の洗浄剤組成物。
【請求項9】
アニオン界面活性剤が、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、N−アシルメチルアラニン塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、アルキルスルホコハク酸塩、アシルイセチオン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、及びポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2007−16109(P2007−16109A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198117(P2005−198117)
【出願日】平成17年7月6日(2005.7.6)
【出願人】(503186560)株式会社ベスビオ (9)
【出願人】(397019287)コスメテックスローランド株式会社 (13)
【Fターム(参考)】