説明

液晶表示装置

【課題】勾配の少ない均一な輝度分布の立体画像を表示することができる液晶表示装置を得ることを目的とする。
【解決手段】第1の光源1aから出射された光を入射する入射端面2aと第2の光源1bから出射された光を入射する入射端面2bを有し、その入射した光を出光する出光面2cを有する導光板2を備え、導光板2の中央部が周辺部より厚くなるよう形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、カーナビゲーション装置などの画像表示システムに適用され、立体画像の表示や複数の画像の同時表示が可能な液晶表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の液晶表示装置は、入射端面から入射した光を出光する出光面を有する導光板と、その導光板の出光面と対向配置されたレンチキュラーシートと、そのレンチキュラーシートから出射された光を透過して視差像を表示する透過型表示パネルとを備えている。
従来の液晶表示装置では、レンチキュラーシートが導光板から出光された光に指向性をもたせるため、立体画像を表示する際にも解像度を低下させることなく表示することができるが、光源の一部を遮光してストライプ状光源を作るため、光利用効率が低下して表示が暗くなることがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そこで、最近では、画像の解像度や明るさの低下を防止するため、レンチキュラーシートの代わりに、導光板の出光面から出光された光を入射する入射面に三角形状プリズム列が形成され、その入射した光を出射する出射面に円筒状レンズ列が形成されている両面プリズムシートを配置する液晶表示装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−107663号公報(段落番号[0012]から[0015]、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の液晶表示装置は以上のように構成されているので、レンチキュラーシートの代わりに、導光板の出光面から出光された光を入射する入射面に三角形状プリズム列が形成され、その入射した光を出射する出射面に円筒状レンズ列が形成されている両面プリズムシートを配置すれば、画像の解像度や明るさの低下を防止することができる。しかし、人の目の幅よりも大きな大画面になると、目の正面の位置に黒い帯が見えて視認性が劣化することがある課題があった。
即ち、円筒状レンズ列における円筒レンズの中心が三角形状プリズム列における三角形状プリズムの頂点の真上にあり、その円筒状レンズの焦点が三角形状プリズムの頂点を結ぶ面上にあるが、三角形状プリズムの頂点は光を反射しないため、画面に対して垂直方向に延びる中心線の上に観察者の眼が位置する場合、その中心線の始まる付近が暗く見えることにより視認性が劣化する。
また、従来の液晶表示装置は、点灯している光源に近い方は明るく、遠い方は暗くなり、輝度むらが発生するという課題があった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、勾配の少ない均一な輝度分布の立体画像を表示することができる液晶表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る液晶表示装置は、円筒状レンズの焦点が三角形状プリズムの頂点を結ぶ面上にあり、かつ、導光板の中央部が周辺部より厚くなるように形成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、円筒状レンズの焦点が三角形状プリズムの頂点を結ぶ面上にあり、かつ、導光板の中央部が周辺部より厚くなるように形成したので、勾配の少ない均一な輝度分布の立体画像を表示することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施の形態1による液晶表示装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施の形態1による液晶表示装置の両面プリズムシートを示す要部断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2による液晶表示装置の導光板を示す要部断面図である。
【図4】導光板の形状をパラメータにして、輝度分布が計算された計算結果を示す説明図である。
【図5】液晶表示装置が表示する画像のカバーエリアを示す説明図である。
【図6】液晶表示装置が表示する画像のカバーエリアを示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態3による液晶表示装置の両面プリズムシートを示す要部断面図である。
【図8】(a)はこの発明の実施の形態4による液晶表示装置のフロントライトを示す平面図、(b)はこの発明の実施の形態4による液晶表示装置の要部を示す側面図、(c)はこの発明の実施の形態4による液晶表示装置の要部を示す分解斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態5による画像表示システムを示す構成図である。
【図10】圧力センサの配置を示す説明図である。
【図11】圧力センサと運転者姿勢判定部間の接続関係を示す説明図である。
【図12】この発明の実施の形態5による画像表示システムにおける運転者姿勢判定部の処理内容を示すフローチャートである。
【図13】この発明の実施の形態5による他の画像表示システムを示す構成図である。
【図14】助手席方向に表示している画像を識別する識別情報を示す説明図である。
【図15】縮小画像が重畳表示されている画像を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態6による画像表示システムを示す構成図である。
【図17】この発明の実施の形態6による画像表示システムにおける助手席判定部の処理内容を示すフローチャートである。
【図18】この発明の実施の形態7による画像表示システムを示す構成図である。
【図19】この発明の実施の形態7による画像表示システムにおける急カーブ判定部の処理内容を示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態8による画像表示システムを示す構成図である。
【図21】この発明の実施の形態8による画像表示システムにおける3D表示判定部の処理内容を示すフローチャートである。
【図22】この発明の実施の形態9による画像表示システムを示す構成図である。
【図23】キー種別とキーコードの対応関係を示す説明図である。
【図24】この発明の実施の形態9による画像表示システムにおける画面生成部の処理内容を示すフローチャートである。
【図25】この発明の実施の形態10による画像表示システムを示す構成図である。
【図26】運転席側音声出力部の設置位置を示す説明図である。
【図27】この発明の実施の形態11による画像表示システムを示す構成図である。
【図28】画面の種類の設定内容を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による液晶表示装置の全体構成を示す断面図であり、図2はこの発明の実施の形態1による液晶表示装置の両面プリズムシートを示す要部断面図である。
ただし、説明の便宜上、図2では、三角形状プリズム列3aのピッチが円筒状レンズ列3bのピッチより大きく形成されている状態を示しているが、図1では、三角形状プリズム列3aのピッチと円筒状レンズ列3bのピッチが同じに形成されている状態を示している。
【0011】
図において、第1の光源である光源1aは導光板2の入射端面2aに向けて発光し、第2の光源である光源1bは導光板2の入射端面2bに向けて発光する。なお、光源1aが発光しているときは、光源1bは消灯し(図1(a)を参照)、光源1bが発光しているときは、光源1aは消灯する(図1(b)を参照)。
【0012】
導光板2は光源1aから出射された光を入射する入射端面2aと光源1bから出射された光を入射する入射端面2bを有し、また、その入射した光を出光する出光面2cを有している。
両面プリズムシート3は導光板2の出光面2cから出光された光を入射する入射面に三角形状プリズム列3aが形成され、その入射した光を出射する出射面に円筒状レンズ列3bが形成されている。ただし、両面プリズムシート3の入射面に形成されている三角形状プリズム列3aのピッチが、両面プリズムシート3の出射面に形成されている円筒状レンズ列3bのピッチより大きく(図2を参照)、三角形状プリズム列3aにおける三角形状プリズムの頂角と円筒状レンズ列3bにおける円筒状レンズの中心を通る中心線が画面の中央部の前方20cm〜100cm付近で集まるように設計されている。
【0013】
透過型表示パネル4は両面プリズムシート3の出射面から出射された光を透過し、LCDドライバ5の制御の下で視差像(立体画像)を表示する。LCDドライバ5は光源1a,1bに同期しながら透過型表示パネル4を制御することにより、視差像を透過型表示パネル4に表示させる。
なお、6aは観測者の右目、6bは観測者の左目である。
【0014】
次に動作について説明する。
透過型表示パネル4に視差像を表示させる場合、光源1aと光源1bを交互に点灯させるが、光源1aが点灯すると、図1(a)に示すように、光源1aから発光された光は、入射端面2aから導光板2に入射する。
導光板2の入射端面2aから入射した光は、導光板2の出光面2cから出光される一方、その一部が出光面2cに反射される。その出光面2cに反射された光は、導光板2の下面に反射されて、再度、出光面2c側に向う。
したがって、導光板2の入射端面2aから入射した光の一部は、導光板2の出光面2cに反射されることなく出光され、その出光面2cに反射された光は、その出光面2cと下面で反射を繰り返しながら図中右側に進行し、最終的には出光面2cから出光される。
【0015】
一方、光源1bが点灯すると、図1(b)に示すように、光源1bから発光された光は、入射端面2bから導光板2に入射する。
導光板2の入射端面2bから入射した光は、導光板2の出光面2cから出光される一方、その一部が出光面2cに反射される。その出光面2cに反射された光は、導光板2の下面に反射されて、再度、出光面2c側に向う。
したがって、導光板2の入射端面2bから入射した光の一部は、導光板2の出光面2cに反射されることなく出光され、その出光面2cに反射された光は、その出光面2cと下面で反射を繰り返しながら図中左側に進行し、最終的には出光面2cから出光される。
【0016】
上記のようにして、導光板2の出光面2cから出光された光は、両面プリズムシート3の入射面から入射されて、両面プリズムシート3の出射面から出射される。
しかし、その入射面には三角形状プリズム列3aが形成され、その出射面には円筒状レンズ列3bが形成されているので、両面プリズムシート3から出射された光は指向性を有することになる。
【0017】
即ち、三角形状プリズム列3aのピッチと円筒状レンズ列3bのピッチが同じであれば、図1に示すように、両面プリズムシート3から出射される全ての光は、同一方向に揃えられるので、人の目の幅よりも大きな大画面になると、上述したように、目の正面の位置に黒い帯が見えて視認性が劣化することがある。図中、矢印の位置に黒い帯が見える。
しかし、この実施の形態1では、図2に示すように、三角形状プリズム列3aのピッチが円筒状レンズ列3bのピッチより大きいので、両面プリズムシート3から出射される全ての光は、画面の中央部の前方20cm〜100cm付近で集まるような向きの指向性を有することになる。
つまり、光源1a,1bから発光される光は、それぞれ左右の視差に対応する角度で透過型表示パネル4から出射されることになる。
【0018】
両面プリズムシート3の出射面から出射された光は透過型表示パネル4を透過するので、LCDドライバ5が光源1a,1bに同期しながら透過型表示パネル4を制御することにより、視差像が透過型表示パネル4に表示される。
これにより、視差像が透過型表示パネル4に表示されるが、図2に示すように、両面プリズムシート3から出射される全ての光が、画面の中央部の前方20cm〜100cm付近に集まるので、その集光点に観測者の目が位置すれば、透過型表示パネル4の全体が黒く見えてしまうが、観測者の目がそれ以外の位置にあれば、黒い帯が見えなくなる。
【0019】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、両面プリズムシート3の入射面に形成されている三角形状プリズム列3aのピッチが、その両面プリズムシート3の出射面に形成されている円筒状レンズ列3bのピッチより大きくなるように構成したので、人の目の幅よりも大きな大画面であっても、黒い帯が画面に存在しない均一な輝度の立体画像を表示することができる効果を奏する。
即ち、三角形状プリズム列3aのピッチと円筒状レンズ列3bのピッチが同じであれば、黒い帯が見えてしまう観測位置が多数存在するが、観測者の目が集光点以外の位置にあれば、黒い帯が見えなくなり、黒い帯が見える領域を大幅に制限することができる効果を奏する。
【0020】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による液晶表示装置の導光板を示す要部断面図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
導光板2は光源1aから出射された光を入射する入射端面2aと光源1bから出射された光を入射する入射端面2bを有し、また、その入射した光を出光する出光面2cを有している。ただし、図3の導光板2の出光面2cは平面であるが、その出光面の反対面である下面は円柱面状の曲面であり、その導光板2の中央部が周辺部より厚くなっている。なお、導光板2の下面には散乱面2dが形成されている。
【0021】
上記実施の形態1における図1の導光板2は、フラットな板であるため、点灯している光源に近い方は明るく、遠い方は暗くなり、輝度むらが発生する。
輝度むらは、右目と左目で勾配が反転するため見づらい表示になり、疲労の原因にもなる。
そこで、この実施の形態2では、輝度むらの発生を防止するため、導光板2の中央部が周辺部より厚くなるようにしている。
【0022】
次に動作について説明する。
光源1aが点灯すると、図1(a)に示すように、光源1aから発光された光は、入射端面2aから導光板2に入射する。
導光板2の入射端面2aから入射した光の一部は、上述したように、導光板2の出光面2cに反射されることなく出光され、その出光面2cに反射された光は、その出光面2cと下面の散乱面2dで反射を繰り返しながら図中右側に進行する。
【0023】
しかし、導光板2の入射端面2aに近い位置では、光が図中右側に進行するにしたがって導光板2の厚さが次第に厚くなるため、光の進行角度(出射角度)が導光板2の出光面2cに対して次第に並行に近い小さい角度に変化する。したがって、下面での散乱による光の取り出し効果は低いものとなる。
逆に、導光板2の入射端面2bに近い位置では、光が図中右側に進行するにしたがって導光板2の厚さが次第に薄くなるため、光の進行方向の上下方向の角度が導光板2の出光面2cに対して次第に大きい角度に変化する。したがって、下面での散乱による光の取り出し効果が高いものとなる。
【0024】
一方、光源1bが点灯すると、図1(b)に示すように、光源1bから発光された光は、入射端面2bから導光板2に入射する。
導光板2の入射端面2bから入射した光の一部は、上述したように、導光板2の出光面2cに反射されることなく出光され、その出光面2cに反射された光は、その出光面2cと下面の散乱面2dで反射を繰り返しながら図中左側に進行する。
【0025】
しかし、導光板2の入射端面2bに近い位置では、光が図中左側に進行するにしたがって導光板2の厚さが次第に厚くなるため、光の進行角度(出射角度)が導光板2の出光面2cに対して次第に並行に近い小さい角度に変化する。したがって、下面での散乱による光の取り出し効果は低いものとなる。
逆に、導光板2の入射端面2aに近い位置では、光が図中左側に進行するにしたがって導光板2の厚さが次第に薄くなるため、光の進行方向の上下方向の角度が導光板2の出光面2cに対して次第に大きい角度に変化する。したがって、下面での散乱による光の取り出し効果が高いものとなる。
【0026】
ここで、図4は導光板2の形状をパラメータにして、輝度分布が計算された計算結果を示す説明図である。
図4から明らかなように、導光板2が平板である場合と比べて、導光板2が適度な曲率半径を有する場合、導光板2の入光側では輝度が低下し、逆に反入光側では輝度が高くなる。このため、勾配の少ない均一な輝度分布になる。
【0027】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、導光板2の出光面2cが平面であって、その出光面の反対面が曲面であり、その導光板2の中央部が周辺部より厚くなるように形成したので、勾配の少ない均一な輝度分布の立体画像を表示することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態2では、導光板2の出光面2cが平面であって、その出光面の反対面が曲面であるものについて示したが、その導光板2の中央部が周辺部より厚くなるように形成されていればよく、導光板2の出光面2cが曲面であって、その出光面の反対面が平面であってもよい。
【0028】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、特に言及していないが、図5に示すように、カーナビゲーション装置におけるモニタとして、上記実施の形態1の液晶表示装置が設置された場合、光の放射の分布が左右対称であるため、運転席方向に表示する画像のカバーエリアと、助手席方向に表示する画像のカバーエリアとが同じになり、後部座席に着座している同乗者(図中、中央や右側に着座している同乗者)が見る画像が、運転者用の画像になることがある。一般的には、後部座席に着座している同乗者には、運転者用の画像ではなく、助手席に着座している同乗者と同じ画像を見せたい場合が多いと考えられる。
【0029】
そこで、この実施の形態3では、助手席方向に表示する画像のカバーエリアが運転席方向に表示する画像のカバーエリアより大きくなるようにするため(図6を参照)、図7に示すように、両面プリズムシート3の入射面に形成されている三角形状プリズム列3aにおける三角形状プリズムの二辺の長さが異なり、その三角形状プリズムの頂点が外側方向にずれるように形成している。
【0030】
具体的には、三角形状プリズム列3aにおける三角形状プリズムの断面形状を2等辺三角形に形成するのではなく、三角形状プリズムの頂点が図中横方向にピッチの5分の1だけずれている不等辺三角形に形成する。
即ち、三角形状プリズム列3aの中央より右側に位置する三角形状プリズムは、図中右側に頂点がピッチの5分の1だけずれるように形成する。
一方、三角形状プリズム列3aの中央より左側に位置する三角形状プリズムは、図中左側に頂点がピッチの5分の1だけずれるように形成する。
運転席方向に表示する画像と助手席方向に表示する画像との境目は、三角形状プリズムの頂点の位置に対応するので、三角形状プリズムの頂点がずれることにより、光の放射領域を非対称に調整することができる。
【0031】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、両面プリズムシート3の入射面に形成されている三角形状プリズム列3aにおける三角形状プリズムの二辺の長さが異なり、その三角形状プリズムの頂点が外側方向にずれるように形成したので、光の放射領域を非対称にして、助手席方向に表示する画像のカバーエリアを運転席方向に表示する画像のカバーエリアより大きくすることができる効果を奏する。
【0032】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4による液晶表示装置の要部を示す説明図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
フロントライト7は両面プリズムシート3と透過型表示パネル4の間に挿入され、光源7aが点灯しているとき所定方向に光を出射する。なお、フロントライト7は透過率の高い10μm程度の微細な三角形状プリズムが50μm程度のピッチで全面に形成されている。
【0033】
上記実施の形態3では、液晶表示装置が2方向に異なる画像を表示するものについて示したが、液晶表示装置が3方向に異なる画像を表示するようにしてもよい。
具体的には次の通りである。
【0034】
この実施の形態4では、図1の液晶表示装置における両面プリズムシート3と透過型表示パネル4の間にフロントライト7を挿入する。
フロントライト7は、透過率の高い10μm程度の微細な三角形状プリズムが50μm程度のピッチで全面に形成されているので、光源7aが点灯しているときは所定方向(両面プリズムシート3から出射される光と異なる方向)に光を出射する。微細な三角形状プリズムの角度を45度付近に設定することにより放射角度を調整することができる。
一方、光源7aが消灯しているときは、フロントライト7は透明であるので、両面プリズムシート3から出射される光の配光特性を乱すことなく、その光を透過させる。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、所定方向に光を出射するフロントライト7が両面プリズムシート3と透過型表示パネル4の間に挿入されているので、光源1a,1b,7aの点灯を適宜切替ながら、LCDドライバ5が透過型表示パネル4を制御すれば、3方向に異なる画像を表示することができる効果を奏する。
【0036】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5による画像表示システムを示す構成図であり、図において、圧力センサ部11は複数の圧力センサA〜Pから構成され、複数の圧力センサA〜Pが運転席の座面に埋め込まれている(図10を参照)。圧力センサA〜Pは運転者が運転席に着座することにより、所定の閾値以上の圧力が加わると“1”の信号を出力し、圧力が閾値未満であれば“0”の信号を出力する。
運転者姿勢判定部12は圧力センサ部11の圧力センサA〜Pの出力信号を監視して、運転席に着座している運転者の姿勢を判定する(図11を参照)。なお、圧力センサ部11及び運転者姿勢判定部12から姿勢判定手段が構成されている。
【0037】
画面生成部13は運転者姿勢判定部12により判定された運転者の姿勢が正しい姿勢であれば、運転席用の画像データと助手席(同乗者席)用の画像データを生成し、その運転者の姿勢が正しい姿勢でなければ、運転席用の画像データのみを生成する。なお、画面生成部13は画像データ生成手段を構成している。
【0038】
画面表示部14は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部14は画面生成部13により運転席用の画像データと助手席用の画像データが生成された場合、運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示し、画面生成部13により運転席用の画像データのみが生成された場合、その画像データにしたがって運転席方向と助手席方向に運転席用画像を表示する。なお、画面表示部14は画像表示手段を構成している。
図12はこの発明の実施の形態5による画像表示システムにおける運転者姿勢判定部12の処理内容を示すフローチャートである。
【0039】
次に動作について説明する。
図9の画像表示システムは、運転席方向に運転席用画像を表示し、助手席方向に助手席用画像を表示するが、運転席に着座している運転者が助手席方向に表示されている助手席用画像を見ようとする場合がある。この場合、助手席用画像を見るために運転者が無理に姿勢を崩している可能性があり、運転中であれば、走行上の安全に支障をきたすことがある。
そこで、この実施の形態5では、運転者が無理に姿勢を崩している場合には助手席用画像が見えないようにして、運転者の正しい姿勢が保たれるようにしている。
具体的には次の通りである。
【0040】
運転席の座面には、図10に示すように、圧力センサ部11を構成する圧力センサA〜Pが埋め込まれており、圧力センサA〜Pは、運転者が運転席に着座することにより、所定の閾値以上の圧力が加わると“1”の信号を出力し、圧力が閾値未満であれば“0”の信号を出力する。
【0041】
運転者が運転席に正しく着座しているときは、通常、圧力センサA〜Pには所定の閾値以上の圧力が一様に加わり、圧力センサA〜Pが“1”の信号を運転者姿勢判定部12に出力する。
一方、運転者が例えば助手席用画像を見るために無理に姿勢を崩しているときは、例えば、座面の左側の圧力センサA,B,E,F,I,J,M,Nに加わる圧力と、座面の右側の圧力センサC,D,G,H,K,L,O,Pに加わる圧力とが異なるため、座面の左側の圧力センサA,B,E,F,I,J,M,Nからは“1”の信号が運転者姿勢判定部12に出力され、座面の右側の圧力センサC,D,G,H,K,L,O,Pからは“0”の信号が運転者姿勢判定部12に出力されることがある。
【0042】
運転者姿勢判定部12は、圧力センサ部11の圧力センサA〜Pの出力信号を監視して、運転席に着座している運転者の姿勢を判定する。
即ち、運転者姿勢判定部12は、圧力センサ部11から所定のタイミングで、圧力センサA〜Pの出力信号を受信する(ステップST1)。
【0043】
運転者姿勢判定部12は、圧力センサA〜Pの出力信号を受信すると、例えば、座面の左側の圧力センサA,B,E,F,I,J,M,Nの出力信号の総和WLを求める。また、座面の右側の圧力センサC,D,G,H,K,L,O,Pの出力信号の総和WRを求める(ステップST2)。
そして、運転者姿勢判定部12は、左側の総和WLと右側の総和WRとの差分Xを求め(ステップST3)、その差分Xが所定の閾値aより小さければ(X<a)、運転者の姿勢が正しいと判定するが(ステップST4,ST5)、その差分Xが所定の閾値以上であれば(X≧a)、運転者の姿勢が正しくないと判定する(ステップST4,ST6)。
【0044】
画面生成部13は、上記のようにして、運転者姿勢判定部12が運転者の姿勢が正しい姿勢であると判定すると、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成する。
一方、運転者姿勢判定部12が運転者の姿勢が正しい姿勢でないと判定すると、運転席用の画像データのみを生成する。
なお、画像データの生成処理は、公知の技術を使用すればよいので、生成処理の詳細は省略する。
【0045】
画面表示部14は、画面生成部13が運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成すると、運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示する。
一方、画面生成部13が運転席用の画像データのみを生成すると、その画像データにしたがって運転席方向と助手席方向に運転席用画像を表示する。
【0046】
以上で明らかなように、この実施の形態5によれば、運転者姿勢判定部12により判定された運転者の姿勢が正しい姿勢であれば、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成して、運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席方向に助手席用画像を表示し、その運転者の姿勢が正しい姿勢でなければ、運転席用の画像データのみを生成して、運転席方向と助手席方向に運転席用画像を表示するように構成したので、運転者が無理に姿勢を崩しても助手席用画像を見ることができず、運転者は無理に姿勢を崩しても助手席用画像を見ることができないことを理解する。その結果、運転者の姿勢が以後正しい姿勢に保たれることが期待できる。
【0047】
なお、この実施の形態5では、運転者姿勢判定部12が左側の総和WLと右側の総和WRとの差分Xを閾値aと比較して、運転者の姿勢が正しいか否かを判定しているが、例えば、圧力センサA〜Pの出力信号の分布を入力して運転者の姿勢を判定するニューラルネットなどを利用してもよい。
また、圧力センサA〜Pが運転席の座面に前後左右対称に設置されているものについて示したが、特に対称である必要はない。
【0048】
また、この実施の形態5では、運転者姿勢判定部12が圧力センサA〜Pの出力信号を入力して運転者の姿勢が正しいか否かを判定するものについて示したが、図13に示すように、運転席を前方から撮像するカメラなどの運転姿勢撮像部15を設置し、運転者姿勢判定部16が運転姿勢撮像部15により撮像された映像を解析して、運転者の姿勢が正しいか否かを判定するようにしてもよい。
運転姿勢撮像部15における姿勢の判定方法としては、運転姿勢撮像部15により撮像された映像と、予め撮像された正常運転時の映像との差分を求め、その差分が所定の閾値より小さければ、正しい姿勢であると判定し、その差分が所定の閾値以上であれば、正しい姿勢でないと判定する。
【0049】
さらに、この実施の形態5では、運転者の姿勢が正しい姿勢であれば、運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席方向に助手席用画像を表示し、その運転者の姿勢が正しい姿勢でなければ、運転席方向と助手席方向に運転席用画像を表示するものについて示したが、助手席方向に表示している画像を識別する識別情報を運転席用画像に重畳表示するようにしてもよい。
【0050】
即ち、画面表示部14は、運転者が現在の表示状況が2画面表示(運転席方向に運転席用画像、助手席方向に助手席用画像)であるのか、1画面表示(運転席方向と助手席方向に運転席用画像)であるのかを区別することができるようにするため、図14に示すように、運転席方向に表示している運転席用画像の左上部に、現在、2画面表示中であれば、「2画面表示中」という文字情報を重畳表示し、現在、1画面表示中であれば、「1画面表示中」という文字情報を重畳表示する。
これにより、運転者は、助手席方向に表示している画像が運転席用画像と同じであるのか、異なるのかを把握することができる。
【0051】
また、画面表示部14は、現在の表示状況が2画面表示であれば、図15に示すように、運転席方向に表示している運転席用画像の左上部には、助手席方向に表示している助手席用画像の縮小画像をスーパインポーズして表示するようにしてもよい。
この場合、運転者は、助手席用画像の縮小画像が運転席用画像に重畳表示されていれば、助手席方向には運転席用画像と異なる画像が表示されていることを把握することができる。
なお、助手席方向に表示している助手席用画像の左上部にも、運転席用画像の縮小画像をスーパインポーズして表示するようにしてもよい。
【0052】
実施の形態6.
図16はこの発明の実施の形態6による画像表示システムを示す構成図であり、図において、圧力センサ部21は図9の圧力センサ部11と同様に、複数の圧力センサA〜Pから構成され、複数の圧力センサA〜Pが同乗者席である助手席(あるいは、後部座席)の座面に埋め込まれている。
助手席判定部22は圧力センサ部21の圧力センサA〜Pの出力信号を監視して、助手席に同乗者が着座しているか否かを判定する。なお、圧力センサ部21及び助手席判定部22から同乗者検知手段が構成されている。
【0053】
画面生成部23は助手席判定部22により同乗者が着座していると判定された場合、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成し、助手席判定部22により同乗者が着座していないと判定された場合、運転席用の画像データのみを生成する。なお、画面生成部23は画像データ生成手段を構成している。
【0054】
画面表示部24は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部24は画面生成部23により運転席用の画像データと助手席用の画像データが生成された場合、運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示し、画面生成部23により運転席用の画像データのみが生成された場合、その画像データにしたがって運転席用画像を表示する。なお、画面表示部24は画像表示手段を構成している。
図17はこの発明の実施の形態6による画像表示システムにおける助手席判定部22の処理内容を示すフローチャートである。
【0055】
次に動作について説明する。
助手席の座面には、図10に示すように、圧力センサ部21を構成する圧力センサA〜Pが埋め込まれており、圧力センサA〜Pは、同乗者が助手席に着座することにより、所定の閾値以上の圧力が加わると“1”の信号を出力し、圧力が閾値未満であれば“0”の信号を出力する。
【0056】
同乗者が助手席に着座しているときは、通常、圧力センサA〜Pには所定の閾値以上の圧力が一様に加わり、圧力センサA〜Pが“1”の信号を運転者姿勢判定部12に出力する。
一方、同乗者が助手席に着座していないときは、圧力センサA〜Pには所定の閾値以上の圧力が加わらず、圧力センサA〜Pが“0”の信号を運転者姿勢判定部12に出力する。ただし、小さな荷物を助手席に載せている場合には、一部の圧力センサが“1”の信号を運転者姿勢判定部12に出力することがある。
【0057】
助手席判定部22は、圧力センサ部21の圧力センサA〜Pの出力信号を監視して、助手席に同乗者が着座しているか否かを判定する。
即ち、助手席判定部22は、圧力センサ部21から所定のタイミングで、圧力センサA〜Pの出力信号を受信する(ステップST11)。
【0058】
助手席判定部22は、圧力センサA〜Pの出力信号を受信すると、圧力センサA〜Pの出力信号の総和Wを求める(ステップST12)。
そして、助手席判定部22は、圧力センサA〜Pの出力信号の総和Wが所定の閾値b以上であれば(W≧b)、助手席に同乗者が着座していると判定し(ステップST13,ST14)、その総和Wが所定の閾値bより小さければ(W<b)、助手席に同乗者が着座していないと判定する(ステップST13,ST15)。
【0059】
画面生成部23は、上記のようにして、助手席判定部22が助手席に同乗者が着座していると判定すると、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成する。
一方、助手席判定部22が助手席に同乗者が着座していないと判定すると、運転席用の画像データのみを生成する。
【0060】
画面表示部24は、画面生成部23が運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成すると、運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示する。
一方、画面生成部23が運転席用の画像データのみを生成すると、その画像データにしたがって運転席方向と助手席方向に運転席用画像を表示する。
【0061】
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、助手席判定部22により同乗者が助手席に着座していると判定された場合、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成して、運転席方向に運転席用画像を表示するとともに、助手席方向に助手席用画像を表示し、助手席判定部22により同乗者が助手席に着座していないと判定された場合、運転席用の画像データのみを生成して、運転席用画像を表示するように構成したので、同乗者が助手席に着座していない場合には、助手席用の画像データを生成する処理が不要になり、消費電力を抑制することができる効果を奏する。
【0062】
なお、この実施の形態6では、助手席判定部22が圧力センサA〜Pの出力信号を入力して同乗者が助手席に着座しているか否かを判定するものについて示したが、助手席を撮像するカメラを設置し、そのカメラにより撮像された映像を参照して、同乗者が助手席に着座しているか否かを判定するようにしてもよい。また、赤外線センサを用いても同乗者の有無を判定するようにしてもよい。
【0063】
また、この実施の形態6では、同乗者が助手席に着座していない場合には、助手席用の画像データの生成処理を行わないものについて示したが、更に、助手席方向に運転席用画像を表示しないようにしてもよい。
この場合、更に消費電力を抑制することができる効果を奏する。
【0064】
また、この実施の形態6では、同乗者が助手席に着座しているか否かを判定するものについて示したが、同乗者が後部座席に着座しているか否かを判定するようにしてもよい。
あるいは、同乗者が助手席に着座しているか否かを判定し、かつ、同乗者が後部座席に着座しているか否かを判定し、その判定結果に応じて運転席方向、助手席方向、あるいは、後部座席方向の画像表示を制御するようにしてもよい。
さらに、運転者が運転席に着座しているか否かを判定し、着座していないときは、運転席方向の画像を表示しないようにしてもよい。
【0065】
実施の形態7.
図18はこの発明の実施の形態7による画像表示システムを示す構成図であり、図において、GPS衛星30は地球上を周回している衛星であり、緯度や経度や高度の情報を含むGPS信号を発信する。現在位置検出部31はGPS衛星30から発信されるGPS信号を受信するGPSアンテナやジャイロなどが搭載され、GPS衛星30から発信されるGPS信号やジャイロの検出信号などから車両の現在位置と進行方向を検出する。なお、現在位置検出部31は位置方向検出手段を構成している。
地図データ蓄積部32は地図データを記憶しているハードディスクなどのメモリであり、地図記憶手段を構成している。
【0066】
急カーブ判定部33は地図データ蓄積部32に記憶されている地図データを参照して、現在位置検出部31により検出された現在位置から進行方向側の道路の曲率を確認し、進行方向側の道路の曲率が所定の閾値(基準曲率)以上であれば前方に急カーブが存在していると判定する。なお、急カーブ判定部33は曲率確認手段を構成している。
3D画像生成部34は急カーブ判定部33が前方に急カーブが存在していないと判定すると、3D画像(立体画像)用の画像データとして、右目用の画像データと左目用の画像データを生成し、急カーブ判定部33が前方に急カーブが存在していると判定すると、平面画像用の画像データとして、右目用又は左目用の画像データを生成する。なお、3D画像生成部34は画像データ生成手段を構成している。
【0067】
画面表示部35は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部35は3D画像生成部34により右目用の画像データと左目用の画像データが生成された場合、双方の画像データにしたがって3D画像を表示し、3D画像生成部34により右目用又は左目用の画像データが生成された場合、その画像データにしたがって平面画像を表示する。なお、画面表示部35は画像表示手段を構成している。
図19はこの発明の実施の形態7による画像表示システムにおける急カーブ判定部33の処理内容を示すフローチャートである。
【0068】
次に動作について説明する。
図18の画面表示システムは、通常、3D画像を液晶表示装置に表示するが、道路が急カーブしている場合、運転者や同乗者の視点がずれてしまうので、3D表示された画像が立体に見えず、不自然な画像に見えることがある。
そこで、この実施の形態7では、運転者や同乗者の視点がずれてしまう状況下では、3D画像の表示をやめて、平面画像を表示するようにしている。
具体的には下記の通りである。
【0069】
現在位置検出部31は、地球上を周回している複数のGPS衛星30から発信されるGPS信号を受信し、複数のGPS信号から車両の現在位置(緯度、経度、高度)を計算する。
また、現在位置検出部31は、前回の計算結果と今回の計算結果を比較して、車両の進行方向を検出する(ステップST31)。
【0070】
急カーブ判定部33は、地図データ蓄積部32に記憶されている地図データの中から、現在位置検出部31により検出された現在位置の周辺の地図データを取得し(ステップST32)、例えば、車両の進行方向側の道路(例えば、現在位置から10m前方の道路)の曲率を確認する。
なお、進行方向側の道路の曲率を算出処理は、最近のカーナビゲーション装置に搭載されている公知の技術を使用すればよいので、その算出処理の詳細は省略する。
【0071】
急カーブ判定部33は、進行方向側の道路の曲率が所定の閾値以上であれば、前方に急カーブが存在していると判定し(ステップST33)、3D画像の表示を禁止する(ステップST34)。
一方、進行方向側の道路の曲率が所定の閾値より小さければ、前方に急カーブが存在していないと判定し(ステップST33)、3D画像の表示を許可する(ステップST35)。
【0072】
3D画像生成部34は、急カーブ判定部33が3D画像の表示を許可する場合、3D画像用の画像データとして、右目用の画像データと左目用の画像データを生成する。
一方、急カーブ判定部33が3D画像の表示を禁止する場合、平面画像用の画像データとして、右目用又は左目用の画像データを生成する。
なお、3D画像用の画像データの生成処理は、公知の技術を使用すればよいので、生成処理の詳細は省略する。
【0073】
画面表示部35は、3D画像生成部34が右目用の画像データと左目用の画像データを生成すると、双方の画像データにしたがって3D画像を表示する。
一方、3D画像生成部34が右目用又は左目用の画像データを生成すると、その画像データにしたがって平面画像を表示する。
【0074】
以上で明らかなように、この実施の形態7によれば、現在位置検出部31により検出された現在位置から進行方向側の道路の曲率を確認し、進行方向側の道路の曲率が所定の閾値以上であれば前方に急カーブが存在していると判定する急カーブ判定部33を設け、急カーブ判定部33が前方に急カーブが存在していないと判定すると、右目用の画像データと左目用の画像データを生成して3D画像を表示し、急カーブ判定部33が前方に急カーブが存在していると判定すると、右目用又は左目用の画像データを生成して平面画像を表示するように構成したので、運転者の視点が横にずれる可能性が高い急カーブ時には、3D画像の表示が禁止されて平面画像が表示されるようになり、その結果、急カーブのときに不自然な画像が見える事態を回避することができる効果を奏する。
【0075】
なお、進行方向側の道路の曲率が徐々に緩やかになる場合には、平面画像から3D画像に徐々に変更するようにしてもよい。例えば、画面の一部を3D画像にして表示し、3D画像の割合を徐々に高めることなどが考えられる。
【0076】
実施の形態8.
図20はこの発明の実施の形態8による画像表示システムを示す構成図であり、図において、垂直方向加速度センサ41は車両の垂直方法の加速度を検出し、横方向加速度センサ42は車両の進行方向に対して横方向の加速度を検出する。なお、垂直方向加速度センサ41及び横方向加速度センサ42から加速度検出手段が構成されている。
3D表示判定部43は垂直方向加速度センサ41により検出された加速度を所定の閾値(基準加速度)と比較するとともに、横方向加速度センサ42により検出された加速度を所定の閾値(基準加速度)と比較し、いずれか一方の加速度が所定の閾値を越えていれば、3D画像の表示を禁止し、双方の加速度が所定の閾値を越えていなければ、3D画像の表示を許可する。
【0077】
3D画像生成部44は3D表示判定部43により3D画像の表示が許可されれば、3D画像用の画像データとして、右目用の画像データと左目用の画像データを生成し、3D表示判定部43により3D画像の表示が禁止されれば、平面画像用の画像データとして、右目用又は左目用の画像データを生成する。なお、3D表示判定部43及び3D画像生成部44から画像データ生成手段が構成されている。
【0078】
画面表示部45は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部45は3D画像生成部44により右目用の画像データと左目用の画像データが生成された場合、双方の画像データにしたがって3D画像を表示し、3D画像生成部44により右目用又は左目用の画像データが生成された場合、その画像データにしたがって平面画像を表示する。なお、画面表示部45は画像表示手段を構成している。
図21はこの発明の実施の形態8による画像表示システムにおける3D表示判定部43の処理内容を示すフローチャートである。
【0079】
次に動作について説明する。
図20の画面表示システムは、通常、3D画像を液晶表示装置に表示するが、車両が急停車や急発進された場合、あるいは、急ハンドルがなされた場合、運転者や同乗者の視点がずれてしまうので、3D表示された画像が立体に見えず、不自然な画像に見えることがある。
そこで、この実施の形態8では、運転者や同乗者の視点がずれてしまう状況下では、3D画像の表示をやめて、平面画像を表示するようにしている。
具体的には下記の通りである。
【0080】
垂直方向加速度センサ41は、車両の垂直方法の加速度を検出する。例えば、車両が急停車や急発進された場合には、車両の垂直方法の加速度が大きくなる。
横方向加速度センサ42は、車両の進行方向に対して横方向の加速度を検出する。例えば、急ハンドルがなされた場合には、車両の横方向の加速度が大きくなる。
【0081】
3D表示判定部43は、垂直方向加速度センサ41が車両の垂直方法の加速度を検出すると(ステップST41)、その垂直方法の加速度と所定の閾値と比較し(ステップST42)、その垂直方法の加速度が所定の閾値を越えていれば、3D画像の表示を禁止する(ステップST43)。
また、3D表示判定部43は、横方向加速度センサ42が車両の横方法の加速度を検出すると(ステップST41)、その横方法の加速度と所定の閾値と比較し(ステップST42)、その横方法の加速度が所定の閾値を越えていれば、3D画像の表示を禁止する(ステップST43)。
3D表示判定部43は、垂直方法の加速度が所定の閾値を越えておらず、かつ、横方法の加速度が所定の閾値を越えていなければ(ステップST42)、3D画像の表示を許可する(ステップST44)。
【0082】
3D画像生成部44は、3D表示判定部43が3D画像の表示を許可すれば、3D画像用の画像データとして、右目用の画像データと左目用の画像データを生成する。
一方、3D表示判定部43が3D画像の表示を禁止すれば、平面画像用の画像データとして、右目用又は左目用の画像データを生成する。
【0083】
画面表示部45は、3D画像生成部44が右目用の画像データと左目用の画像データを生成すると、双方の画像データにしたがって3D画像を表示する。
一方、3D画像生成部44が右目用又は左目用の画像データを生成すると、その画像データにしたがって平面画像を表示する。
【0084】
以上で明らかなように、この実施の形態8によれば、垂直方向加速度センサ41により検出された加速度を所定の閾値と比較するとともに、横方向加速度センサ42により検出された加速度を所定の閾値と比較し、いずれか一方の加速度が所定の閾値を越えていれば、3D画像の表示を禁止し、双方の加速度が所定の閾値を越えていなければ、3D画像の表示を許可する3D表示判定部43を設け、3D画像の表示が許可されていれば、右目用の画像データと左目用の画像データを生成して3D画像を表示し、3D画像の表示が禁止されていれば、右目用又は左目用の画像データを生成して平面画像を表示するように構成したので、運転者の視点がずれる可能性が高い状況下では、3D画像の表示が禁止されて平面画像が表示されるようになり、その結果、例えば、急発進のときに不自然な画像が見える事態を回避することができる効果を奏する。
【0085】
実施の形態9.
図22はこの発明の実施の形態9による画像表示システムを示す構成図であり、図において、リモコン51は運転者が運転席用画像を切り替える際に操作するリモコンであり、リモコン52は同乗者が助手席用画像を切り替える際に操作するリモコンである。
リモコン入力部53はリモコン51,52から出力される操作信号を入力して、その操作信号を画面生成部54に出力する。なお、リモコン51,52及びリモコン入力部53から切替操作受付手段が構成されている。
【0086】
画面生成部54は、リモコン入力部53から出力された操作信号に含まれているリモコン種別情報を参照して、リモコン操作者が運転者であるのか同乗者であるのかを特定し、リモコン操作者が運転者であれば、その操作信号に含まれているキーコードにしたがって運転席用の画像データを更新し、リモコン操作者が同乗者であれば、その操作信号に含まれているキーコードにしたがって助手席用の画像データを更新する。なお、画面生成部54は操作者特定手段及び画像データ更新手段を構成している。
【0087】
画面表示部55は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部55は運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示し、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示する。なお、画面表示部55は画像表示手段を構成している。
図23はキー種別とキーコードの対応関係を示す説明図であり、図24はこの発明の実施の形態9による画像表示システムにおける画面生成部54の処理内容を示すフローチャートである。
【0088】
次に動作について説明する。
運転者が運転席用画像を切り替える際にはリモコン51を操作する。例えば、運転席用画像として簡易地図画面が表示されているとき、地図の表示領域をスクロールするなどの操作が考えられる。
一方、同乗者が助手席用画像を切り替える際にはリモコン52を操作する。例えば、助手席用画像として詳細地図画面が表示されているとき、地図の表示形態を平面画像から3D画像に切り替えるような操作が考えられる。
【0089】
リモコン入力部53は、リモコン51,52から出力される操作信号を入力して、その操作信号を画面生成部54に出力する。
ここで、リモコン51,52から出力される操作信号は、例えば、4バイトからなるコード(値)であり、このコードの下位3バイトは、図23に示すように、リモコン51,52の各ボタンに割り付けられているコードである。
また、このコードの最上位バイトは、リモコン51,52の種別を示しており、例えば、リモコン51に“0”、リモコン52に“1”が割り付けられている。
なお、リモコン51,52とリモコン入力部53間の赤外線通信方法については、カーナビゲーション装置の他、テレビなどのリモコンとリモコン受信部の通信方法と同じである。
【0090】
画面生成部54は、リモコン入力部53から出力された操作信号を受信すると(ステップST51)、その操作信号に含まれている最上位バイトを参照して、リモコン操作者が運転者であるのか同乗者であるのかを特定する(ステップST52)。
画面生成部54は、リモコン操作者が運転者であると特定すると、その操作信号に含まれている下位3バイトを参照して、操作内容を特定する。例えば、下位3バイトが“104”であれば、「→」ボタンが押されたことを認識して、「→」ボタンに割り付けられている操作内容を確認する。
・ボタンの割り付け例
ボタン 操作内容
「↑」 → 上スクロール
「↓」 → 下スクロール
「→」 → 右スクロール
「←」 → 左スクロール
【0091】
画面生成部54は、リモコン操作者が運転者である場合、例えば、運転席用画像として簡易地図画面が表示されていれば、その操作内容にしたがって簡易地図画面の画像データを更新する(ステップST53)。
一方、リモコン操作者が同乗者である場合、例えば、助手席用画像として詳細地図画面が表示されていれば、その操作内容にしたがって詳細地図画面の画像データを更新する(ステップST54)。
【0092】
画面表示部55は、画面生成部54により運転席用画像として簡易地図画面の画像データが更新された場合には、更新後の画像データにしたがって簡易地図画面の表示を切り替える。
一方、画面生成部54により助手席用画像として詳細地図画面の画像データが更新された場合には、更新後の画像データにしたがって詳細地図画面の表示を切り替える。
【0093】
以上で明らかなように、この実施の形態9によれば、リモコン入力部53から出力された操作信号に含まれているリモコン種別情報を参照して、リモコン操作者が運転者であるのか同乗者であるのかを特定し、リモコン操作者が運転者であれば、その操作信号に含まれているキーコードにしたがって運転席用の画像データを更新し、リモコン操作者が同乗者であれば、その操作信号に含まれているキーコードにしたがって助手席用の画像データを更新するように構成したので、運転者の操作によって助手席用画像が誤って切り替えられ、同乗者の操作によって運転席用画像が誤って切り替えられる誤動作を確実に防止することができる効果を奏する。
【0094】
なお、この実施の形態9では、運転席用のリモコン51と助手席用のリモコン52を用意し、どちらのリモコンから操作信号が入力されたかを判定するものについて示したが、リモコン入力部53の赤外線受光部を運転席側と助手席側の2箇所に設置し、2つの赤外線受光部により受光された赤外線強度によって、運転者による操作であるのか、同乗者による操作であるのかを判定するようにしてもよい。運転席側の赤外線強度の方が強い場合には、運転者による操作であると判定し、助手席側の赤外線強度の方が強い場合には、同乗者による操作であると判定する。
この場合、リモコンを1つ用意すればよいので、低コスト化を実現することができる。
【0095】
また、運転席と助手席の間に1つの入力装置(センターコンソール)を設置し、車両内の上部から入力装置を撮像し、画像認識によって、運転席側から伸ばされた手(腕)によって操作されたものであるのか、助手席側から伸ばされた手(腕)によって操作されたものであるのかを判定して、操作者が運転者であるのか同乗者であるのかを特定するようにしてもよい。センターコンソールの代わりに、表示モニタがタッチパネル機能を備えている場合には、タッチパネルへの操作を同様に画像処理して判定してもよい。
【0096】
また、指向性の強い複数のマイクを使って、運転者と同乗者のどちらが話しているかを区別し、話している方の音声入力に対応する画像データを生成するようにしても構わない(話者の特定については、下記の参考文献を参考)。また、音声入力方法については、現状のカーナビで用いられている音声認識方法を使うことで実現可能である。
なお、マイクをヘッドレストに設置し、人間の首からの振動によって、発話を読み取ることも可能であり、この場合、運転席、助手席それぞれのヘッドレスト部分に設置することによって、どちらからの音声入力であるかを認識することができる。
参考文献:
西浦 敬信、山田 武志、中村 哲、鹿野 清宏、“マイクロホンアレーを用いたCSP法による複数音源位置推定”電子情報通信学会論文誌 D−II,Vol.J83−D−II,No.8,pp.1713−1721,Aug.2000
【0097】
実施の形態10.
図25はこの発明の実施の形態10による画像表示システムを示す構成図であり、図において、コンテンツ生成部61は運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成するとともに、運転席用の音声データと助手席用の音声データを生成する。なお、コンテンツ生成部61は画像データ生成手段と音声データ生成手段を構成している。
画面表示部62は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部62はコンテンツ生成部61により生成された運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示し、コンテンツ生成部61により生成された助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示する。なお、画面表示部62は画像表示手段を構成している。
【0098】
運転席側音声出力部63はコンテンツ生成部61により生成された運転席用の音声データにしたがって運転席方向に運転席用音声を出力する。助手席側音声出力部64はコンテンツ生成部61により生成された助手者席用の音声データにしたがって助手席方向に助手席用音声を出力する。なお、運転席側音声出力部63及び助手席側音声出力部64から音声出力手段が構成されている。
【0099】
次に動作について説明する。
コンテンツ生成部61は、運転席用の画像データと助手席用の画像データを生成するとともに、運転席用の音声データと助手席用の音声データを生成する。
例えば、運転席用の画像データとして、ルート案内の案内図データを生成し、運転席用の音声データとして、案内音声データを生成する。
また、助手席用の画像データとして、DVD映像再生時における映像データを生成し、助手席用の音声データとして、DVD映像再生時における音声データを生成する。
【0100】
画面表示部62は、コンテンツ生成部61が運転席用の画像データと助手席の画像データを生成すると、運転席用の画像データにしたがって運転席方向に運転席用画像を表示し、助手席用の画像データにしたがって助手席方向に助手席用画像を表示する。
【0101】
運転席側音声出力部63は、図26に示すように運転席の前に設置されており、例えば、特開平11−234784号公報や特開平11−145915号公報に開示されているような超指向性のスピーカを搭載し、コンテンツ生成部61により生成された運転席用の音声データにしたがって運転者が座っている場所に局所的に運転席用音声を出力する。
助手席側音声出力部64は、助手席の前に設置されており、運転席側音声出力部63と同様の超指向性のスピーカを搭載し、コンテンツ生成部61により生成された助手席用の音声データにしたがって同乗者が座っている場所に局所的に助手席用音声を出力する。
【0102】
以上で明らかなように、この実施の形態10によれば、コンテンツ生成部61により生成された運転席用の音声データにしたがって運転席方向に運転席用音声を出力し、コンテンツ生成部61により生成された助手者席用の音声データにしたがって助手席方向に助手席用音声を出力するように構成したので、運転者は助手席用音声に煩わされることなく、運転席用音声のみを聴くことができ、同乗者は運転席用音声に煩わされることなく、助手席用音声のみを聴くことができる効果を奏する。
これにより、運転者は同乗者が聴いている音に邪魔されずに、例えば、ルート案内音声を聴くことが可能になり、また、助手席の同乗者はルート案内状況によらず、DVDの映像や音声を楽しむことができる。
【0103】
なお、この実施の形態10では、運転席側音声出力部63及び助手席側音声出力部64が超指向性のスピーカを搭載しているものについて示したが、運転席や助手席のヘッドレストにスピーカを設置し、そのスピーカの振動によって運転席用音声や助手席用音声を運転者や同乗者に伝えるようにしてもよい。
【0104】
また、上記実施の形態6と同様にして、助手席や運転席に同乗者や運転者が着座しているか否かを判定し、同乗者や運転者が着座していない場合には、画像表示と同様に、音声出力をしないようにしてもよい。
また、上記実施の形態5と同様にして、運転者の姿勢が正常であるか否かを判定し、運転者の姿勢が正常でない場合には、運転席用音声のみを出力するようにしてもよい。
【0105】
この実施の形態10では、助手席側にDVDの映像と音声を出力するものについて示したが、これに限るものではなく、例えば、詳細のルート案内図と詳細のルート案内音声を出力するようにしてもよい。この際、音声出力のパラメータを運転席側には男性の声のパラメータで出力し、助手席側には女性の声のパラメータで出力するようにしてもよい。
【0106】
実施の形態11.
図27はこの発明の実施の形態11による画像表示システムを示す構成図であり、図において、画面設定部71はキーボードやマウスなどのマンマシンインタフェース機能を搭載しており、車両が走行しているときに運転席方向及び助手席方向に表示する画面の種類の設定を受け付けるとともに、車両が停止しているときに運転席方向及び助手席方向に表示する画面の種類の設定を受け付ける。なお、画面設定部71は画面設定手段を構成している。
走行判定部72は車両の速度計の計測値を参照して、車両が走行しているか否かを判定する。なお、走行判定部72は走行判定手段を構成している。
【0107】
画面生成部73は画面設定部71から走行判定部72の判定結果に対応する設定内容を取得し、その設定内容に応じて画像データを生成する。なお、画面生成部73は画像データ生成手段を構成している。
画面表示部74は例えば上記実施の形態1〜4の液晶表示装置から構成されている表示装置であり、画面表示部74は画面生成部73により生成された画像データにしたがって画像を表示する。なお、画面表示部74は画像表示手段を構成している。
【0108】
次に動作について説明する。
運転者や同乗者は、画面設定部71を操作して、車両走行時に表示する画面の種類を設定するとともに、車両停止時に表示する画面の種類を設定する。
図28は画面の種類の設定内容を示す説明図であり、図28では、例えば、車両走行時においては、運転席側には簡易ナビ地図を表示して、助手席側には詳細ナビ地図を表示し、車両停止時においては、運転席側と助手席側の双方に詳細ナビ地図を表示する設定内容などが示されている。ただし、画面の種類の設定内容は、予めデフォルトで設定されていてもよい。
【0109】
走行判定部72は、車両の速度計の計測値を参照して、車両が走行しているか否かを判定する。
画面生成部73は、画面設定部71から走行判定部72の判定結果に対応する設定内容を取得し、その設定内容に応じて画像データを生成する。
例えば、図28のNO.2の設定内容が有効にされている場合において、走行判定部72の判定結果が車両走行中であることを示していれば、運転席側には簡易ナビ地図の画像データを生成し、助手席側には詳細ナビ地図の画像データを生成する。
一方、走行判定部72の判定結果が車両停止中であることを示していれば、詳細ナビ地図の画像データのみを生成する。
【0110】
画面表示部74は、画面生成部73が運転席用の画像データとして簡易ナビ地図の画像データを生成し、助手席用の画像データとして詳細ナビ地図の画像データを生成すると、運転席方向に簡易ナビ地図を表示し、助手席方向に詳細ナビ地図を表示する。
また、画面生成部73が詳細ナビ地図の画像データのみを生成すると、運転席方向と助手席方向の双方に詳細ナビ地図を表示する。
【0111】
以上で明らかなように、この実施の形態11によれば、画面設定部71から走行判定部72の判定結果に対応する設定内容を取得し、その設定内容に応じて画像データを生成して表示するように構成したので、車両の走行状態に応じて表示内容を適宜切り替えることができる効果を奏する。
【符号の説明】
【0112】
1a 光源(第1の光源)、1b 光源(第2の光源)、2 導光板、2a 入射端面、2b 入射端面、2c 出光面、2d 散乱面、3 両面プリズムシート、3a 三角形状プリズム列、3b 円筒状レンズ列、4 透過型表示パネル、5 LCDドライバ、6a 観測者の右目、6b 観測者の左目、7 フロントライト、11 圧力センサ部(姿勢判定手段)、12 運転者姿勢判定部(姿勢判定手段)、13 画面生成部(画像データ生成手段)、14 画面表示部(画像表示手段)、15 運転姿勢撮像部(姿勢判定手段)、16 運転者姿勢判定部(姿勢判定手段)、21 圧力センサ部(同乗者検知手段)、22 助手席判定部(同乗者検知手段)、23 画面生成部(画像データ生成手段)、24 画面表示部(画像表示手段)、30 GPS衛星、31 現在位置検出部(位置方向検出手段)、32 地図データ蓄積部(地図記憶手段)、33 急カーブ判定部(曲率確認手段)、34 3D画像生成部(画像データ生成手段)、35 画面表示部(画像表示手段)、41 垂直方向加速度センサ(加速度検出手段)、42 横方向加速度センサ(加速度検出手段)、43 3D表示判定部(画像データ生成手段)、44 3D画像生成部(画像データ生成手段)、45 画面表示部(画像表示手段)、51 リモコン(切替操作受付手段)、52 リモコン(切替操作受付手段)、53 リモコン入力部(切替操作受付手段)、54 画面生成部(操作者特定手段、画像データ更新手段)、55 画面表示部(画像表示手段)、61 コンテンツ生成部(画像データ生成手段、音声データ生成手段)、62 画面表示部(画像表示手段)、63 運転席側音声出力部(音声出力手段)、64 助手席側音声出力部(音声出力手段)、71 画面設定部(画面設定手段)、72 走行判定部(走行判定手段)、73 画面生成部(画像データ生成手段)、74 画面表示部(画像表示手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源から出射された光を入射する入射端面と第2の光源から出射された光を入射する入射端面を有し、その入射した光を出光する出光面を有する導光板と、上記導光板の出光面から出光された光を入射する入射面に三角形状プリズム列が形成され、その入射した光を出射する出射面に焦点が三角形状プリズム列の頂点を結ぶ面上にある円筒状レンズ列が形成されている両面プリズムシートと、上記両面プリズムシートの出射面から出射された光を透過して視差像を表示する透過型表示パネルとを備えた液晶表示装置において、
上記円筒状レンズの焦点が三角形状プリズムの頂点を結ぶ面上にあり、上記導光板の中央部が周辺部より厚いことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
導光板の中央部が周辺部より1.0から1.5倍の範囲で厚いことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2010−198021(P2010−198021A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48983(P2010−48983)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【分割の表示】特願2004−78323(P2004−78323)の分割
【原出願日】平成16年3月18日(2004.3.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】