説明

温度制御発振器

【課題】 小型化および低消費電力化を促進しつつ、外気温の変化に対する周波数安定性を向上させる。
【解決手段】 半導体チップ4には、弾性表面波装置11、弾性表面波装置11が組み込まれた発振ループを構成する発振回路12および弾性表面波装置11を含む発振回路12の温度を制御する温度制御回路13が設けられ、発振回路12の定常動作時において、発振回路12からの発熱量と容器1から放出される放熱量とが使用温度範囲内で平衡するように構成された容器1に半導体チップ4を封入するとともに、外気温が下がった時に、発振回路12が発生する発熱量の不足分が補われるようにヒータ13cを動作させることで、発振回路12の温度を一定に保つようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温度制御発振器に関し、特に、発振器の温度制御方法に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の水晶発振器では、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を高める一方で、立ち上がり時間が短く、しかも小型化および低消費電力化を図るために、ケーシングを構成する基台と蓋とを金属で形成するとともに内部を気密構造とし、かつケーシングの外壁に断熱材を部分的かつ分散して貼り付け、この薄い断熱材によりケーシングの等価熱伝達抵抗を調整する方法がある(特許文献1)。
【0003】
また、水晶振動子と発振回路とに対して相対する形態で、膜抵抗が形成されたヒータをプリント基板全体に網羅することにより、水晶振動子と発振回路とを同時に温度制御可能としつつ、周波数安定性を向上させるとともに、金属ブロックを使用することなく、小型・軽量化を図るようにした方法がある(特許文献2)。
【特許文献1】特開平7−50523号公報
【特許文献2】特開2002−208820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の方法では、水晶振動子、発振回路およびヒータ電力制御回路がプリント板を介して別個に実装され、熱伝達効率が悪く、小型化も図れないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、小型化および低消費電力化を促進しつつ、外気温の変化に対する周波数安定性を向上させることが可能な温度制御発振器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、発振回路が形成された半導体チップと、前記半導体チップが収容され、前記発振回路からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする。
これにより、発振回路自体からの発熱によって発振回路の温度を使用温度範囲内に保つことができる。このため、外気温が変動した場合においても、ヒータにて発振回路を加熱することなく、発振回路の温度変動を抑制することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0006】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、使用温度範囲の上限値において発熱量が放熱量と平衡するように設定された発振回路と、前記発振回路の温度を制御する温度制御回路と、前記度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする。
これにより、外気温が下がった時に、発振回路が発生する発熱量の不足分が補われるようにヒータを動作させることで、発振回路の温度を一定に保つことができる。このため、ヒータの動作を最小限に抑えることが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0007】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、発振回路が形成された半導体チップと、前記半導体チップに搭載された温度制御回路と、前記温度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする。
これにより、発振回路、温度制御回路およびヒータを同一の半導体チップ上に搭載することができ、温度制御発振器の小型化を図ることが可能となるとともに、発振回路をヒータにて効率よく加熱することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。また、半導体チップの熱伝導率を向上させることが可能となり、温度制御回路の制御による発振回路の温度追従性を向上させることを可能として、発振回路の温度を精度よく制御することができる。
【0008】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、半導体チップ上に積層された弾性表面波装置と、前記半導体チップに形成され、前記弾性表面波装置が組み込まれた発振器を構成する帰還回路と、前記半導体チップが収容され、前記発振回路からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする。
これにより、発振回路自体からの発熱によって発振回路の温度を使用温度範囲内に保つことが可能となるとともに、発振器の全ての構成要素を半導体チップ上に作り込むことができる。このため、外気温が変動した場合においても、ヒータにて発振回路を加熱することなく、発振回路の温度変動を抑制することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることが可能となるとともに、温度制御発振器の小型化を図ることができる。
【0009】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、半導体チップ上に積層された弾性表面波装置と、前記半導体チップに形成され、前記弾性表面波装置が組み込まれた発振器を構成する帰還回路と、前記半導体チップに形成され、前記発振器の温度を制御する温度制御回路と、温前記度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする。
これにより、発振器の全ての構成要素を半導体チップ上に作り込むことが可能となるとともに、発振器、温度制御回路およびヒータを同一の半導体チップ上に搭載することができる。このため、温度制御発振器の小型化を図ることが可能となるとともに、発振回路をヒータにて効率よく加熱することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。また、半導体チップの熱伝導率を向上させることが可能となるとともに、弾性表面波装置の近傍に発熱体を配置することが可能となり、温度制御回路の制御による発振回路の温度追従性を向上させることを可能として、発振回路の温度を精度よく制御することができる。
【0010】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、前記発振器は、使用温度範囲の上限値において発熱量が放熱量と平衡するように設定されていることを特徴とする。
これにより、ヒータの動作を最小限に抑えることを可能としつつ、発振回路の温度を一定に保つことができ、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、前記半導体チップが収容され、前記発振器からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする。
これにより、発振回路自体からの発熱によって発振回路の温度を使用温度範囲内に保つことができ、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0012】
また、本発明の一態様に係る温度制御発振器によれば、前記弾性表面波装置は2次の温度特性を持ち、頂点温度が前記発振器の使用温度範囲内に設定されていることを特徴とする。
これにより、温度変動に対する弾性表面波装置の周波数偏差が最も少なくなるように弾性表面波装置を動作させることができ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態に係る温度制御発振器について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の概略構成を示す断面図である。
図1において、半導体チップ4には、弾性表面波装置11、弾性表面波装置11が組み込まれた発振ループを構成する発振回路12および弾性表面波装置11を含む発振回路12の温度を制御する温度制御回路13が設けられている。そして、半導体チップ4上には、弾性表面波装置11、発振回路12および温度制御回路13との間で外部配線を行うためのパッド電極5が形成されている。
【0014】
図2は、図1の半導体チップ4のレイアウト構成を示す斜視図である。
図2において、弾性表面波装置11、発振回路12および温度制御回路13が半導体チップ4上にレイアウトすることができる。なお、弾性表面波装置11には、圧電体上に形成されたIDT(インターデジタルトランスデューサ)電極が設けられるとともに、弾性表面波を反射する反射器電極が設けられている。なお、IDT電極は、互いにかみ合うように配置された1組の櫛形電極にて構成することができる。
【0015】
図3は、図1の温度制御回路13の構成例を示すブロック図である。
図3において、温度制御回路13には、発振回路12の温度を検出する温度センサ13a、温度センサ13aの計測値に基づいてヒータ13cの動作を制御する制御部13bおよび発振回路12を加熱するヒータ13cが設けられている。ここで、温度センサ13a、制御部13bおよびヒータ13cは半導体チップ4に作り込むことができ、温度センサ13aとしては、例えば、抵抗またはダイオード、ヒータ13cとしては、例えば、抵抗を用いることができる。なお、温度センサ13aは、半導体チップ4に複数配置するようにしてもよい。
【0016】
そして、図1において、容器1には、半導体チップ4が封入されている。ここで、容器1には、半導体チップ4との間で内部配線を行うための内部電極2、容器1の外部配線を行うための外部電極3、半導体チップ4を支持する支持部7が設けられている。そして、半導体チップ4は、支持部7を介して容器1内に収容され、半導体チップ4のパッド電極5は、ボンディングワイヤ6を介して内部電極2と接続されている。
【0017】
そして、発振回路12の定常動作時において、発振回路12からの発熱量と容器1から放出される放熱量とが使用温度範囲内で平衡するように容器1を構成することができる。なお、発振回路12からの発熱量と容器1から放出される放熱量とを使用温度範囲内で平衡させるために、容器1を断熱性の材料にて構成するとともに、容器1内を負圧にするか、あるいはArやCO2などの空気よりも熱伝導率の低い気体を封入することが好ましい。
【0018】
これにより、発振回路12自体からの発熱によって発振回路12の温度を使用温度範囲内に保つことが可能となるとともに、発振器の全ての構成要素を半導体チップ4上に作り込むことができる。このため、外気温が変動した場合においても、ヒータ13cにて発振回路12を加熱することなく、発振回路12の温度変動を抑制することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることが可能となるとともに、温度制御発振器の小型化を図ることができる。
【0019】
そして、温度センサ13aは、発振回路12の温度を検出し、発振回路12の温度が下がった場合、制御部13bはヒータ13cを駆動することにより、発振回路12の温度を一定に保つことができる。ここで、発振回路12を設計する場合、発振回路12の使用温度範囲の上限値において放熱量と平衡するように発熱量を設定することが好ましい。
これにより、外気温が下がった時に、発振回路12が発生する発熱量の不足分が補われるようにヒータ13cを動作させることで、発振回路12の温度を一定に保つことができる。このため、ヒータ13cの動作を最小限に抑えることが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0020】
また、エポキシ系多層基板の熱伝送率が約3W/m・Kであるのに対し、Siの熱伝送率が約168W/m・Kである。このため、弾性表面波装置11、発振回路12、温度制御回路13を同一の半導体チップ4上に搭載することにより、半導体チップ4で発生した熱を効率よく伝導させることができ、発振回路12をヒータ13cにて効率よく加熱することが可能となるとともに、温度制御回路13の制御による発振回路12の温度追従性を向上させることができる。この結果、温度制御発振器の消費電力の増大を抑制しつつ、発振回路12の温度を精度よく制御することができ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることが可能となる。
【0021】
図4は、温度制御発振器の放熱量と外気温との関係を示す図である。
図4において、図1の容器1、封入気体、ボンディングワイヤ6および支持部7などの半導体チップ4以外の熱伝達係数および熱伝導率を合わせてKとし、外気温をTout、半導体チップ4の温度をTsawとすると、半導体チップ4から外気への放熱量Qoutは、発振回路12の定常動作時では、以下の(1)式のようになる。
【0022】
out=K(Tsaw−Tout) ・・・(1)
そして、発振回路12が発生する発熱量をQIC、ヒータ13cが発生する発熱量をQheaterとすると、平衡状態では、半導体チップ4から外気への放熱量Qoutは、発振回路12が発生する発熱量をQICと、ヒータ13cが発生する発熱量をQheaterとの合計に等しくなる。ここで、発振回路12の使用温度範囲の上限値Tmaxにおいて、半導体チップ4から外気への放熱量Qoutが発振回路12の発熱量QICと平衡するように発振回路12を設計し、外気温が下がった時に、発振回路12が発生する発熱量QICの不足分が補われるようにヒータ13cの発熱量Qheaterを制御することが好ましい。る。これにより、ヒータ13cの動作を最小限に抑えることを可能としつつ、発振回路12の温度を一定に保つことができ、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることができる。
【0023】
また、熱伝達係数Kを小さくすることにより、発振回路12の発熱量QICおよびヒータ13cの発熱量Qheater減らすことが可能となり、消費電力を低減させることができる。ここで、発振回路12の発熱量QICが最小になるように設計した時に、放熱量Qoutと発熱量QICとが平衡する温度が上限値Tmaxに等しくなるように、熱伝達係数Kを調整することが好ましい。
【0024】
さらに、弾性表面波装置11の温度特性を調整することにより、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることもできる。
図5は、一実施形態に係る弾性表面波装置の温度特性の調整方法を示す図である。
図5において、図2の弾性表面波装置11には、2次の温度特性を持たせることができる。そして、弾性表面波装置11の頂点温度が半導体チップ4の温度Tsawと等しくなるように、弾性表面波装置11の温度特性を調整することができる。
【0025】
これにより、温度変化に対する弾性表面波装置11の周波数変動が最も小さくなる範囲内で弾性表面波装置11を動作させることができる。このため、外気温の急激な変化によって弾性表面波装置11の温度が揺らいだ場合においても、温度変化に対する弾性表面波装置11の周波数変動を抑制することができ、弾性表面波装置11の周波数安定性を向上させることが可能となる。
【0026】
図6は、本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第1構成例を示す断面図である。
図6において、半導体基板21の一部の領域には素子形成領域22が設けられ、素子形成領域22にはトランジスタ、抵抗、容量などの素子が形成されている。また、素子形成領域22が設けられた半導体基板21上には層間絶縁膜23が形成され、層間絶縁膜23には、素子形成領域22に接続された配線層24が形成されている。また、層間絶縁膜23上には、配線層24に接続されたパッド電極25が形成されている。そして、素子形成領域22に形成された素子および配線層24にて、図2の発振回路12および温度制御回路13などを構成することができる。なお、半導体基板21の材質としては、例えば、Si、Ge、SiGe、SiC、SiSn、PbS、GaAs、InP、GaP、GaN、ZnSeなどを用いることができる。
【0027】
また、半導体基板21上には、素子形成領域22を避けるようにして、SiO2層26およびZnO層27が順次積層されている。そして、ZnO層27上には、IDT電極28が形成されている。そして、パッド電極25および配線層24を介して、IDT電極28を素子形成領域22に接続することにより、半導体基板21上に弾性表面波装置が形成された発振回路を構成することができる。
【0028】
図7は、本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第2構成例を示す断面図である。
図7において、半導体基板31には素子形成領域32が設けられ、素子形成領域32にはトランジスタ、抵抗、容量などの素子が形成されている。また、素子形成領域32が設けられた半導体基板31上には層間絶縁膜33が形成され、層間絶縁膜33には、素子形成領域32に接続された配線層34が形成されている。また、層間絶縁膜33上には、配線層34に接続されたパッド電極35が形成されている。そして、素子形成領域32に形成された素子および配線層34にて、図2の発振回路12および温度制御回路13などを構成することができる
そして、層間絶縁膜33上には、パッド電極35を避けるようにして、SiO2層36およびZnO層37が順次積層されている。そして、ZnO層37上には、IDT電極38が形成されるとともに、IDT電極38に接続された接続電極39が形成されている。そして、パッド電極35および接続電極39を介してIDT電極38を素子領域32に接続することにより、半導体基板31上に弾性表面波装置が形成された発振回路を構成することができる。
【0029】
ここで、素子形成領域32上にIDT電極38を形成することにより、発振器の全ての構成要素を半導体チップ31上に作り込むことが可能となるとともに、弾性表面波装置の近傍に発熱体を配置することが可能となる。このため、温度制御発振器の小型化を図ることが可能となるとともに、発振回路をヒータにて効率よく加熱することが可能となり、消費電力の増大を抑制しつつ、外気温の変化に対する発振周波数の安定性を向上させることが可能となるとともに、発振回路の温度追従性を向上させることを可能として、発振回路の温度を精度よく制御することができる。
【0030】
図8は、本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第3構成例を示す断面図である。
図8において、半導体基板51には素子形成領域52が設けられ、素子形成領域52にはトランジスタ、抵抗、容量などの素子が形成されている。また、素子形成領域52が設けられた半導体基板51上には層間絶縁膜53が形成され、層間絶縁膜53には、素子形成領域52に接続された配線層54が形成されている。また、層間絶縁膜53上には、配線層54に接続されたパッド電極55が形成されている。そして、素子形成領域52に形成された素子および配線層54にて、図2の発振回路12および温度制御回路13などを構成することができる
一方、半導体基板51の裏面には、SiO2層56およびZnO層57が順次積層されている。そして、ZnO層57上には、IDT電極58が形成されるとともに、IDT電極58に接続された接続電極59が形成されている。そして、パッド電極55および接続電極59を介して、IDT電極58を素子形成領域52に接続することにより、半導体基板51の裏面に弾性表面波装置が形成された発振回路を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の概略構成を示す断面図。
【図2】図1の半導体チップのレイアウト構成を示す斜視図。
【図3】図1の温度制御回路の構成例を示すブロック図。
【図4】温度制御発振器の放熱量と外気温との関係を示す図。
【図5】一実施形態に係る弾性表面波装置の温度特性の調整方法を示す図。
【図6】本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第1構成例を示す断面図。
【図7】本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第2構成例を示す断面図。
【図8】本発明の一実施形態に係る温度制御発振器の第3構成例を示す断面図。
【符号の説明】
【0032】
1 容器、2 内部電極、3 外部電極、4 半導体チップ、5 パッド電極、6 ボンディングワイヤ、7 支持部、11 弾性表面波装置、12 発振回路、13 温度制御回路、13a 温度センサ、13b 制御部、13c ヒータ、21、31、51 半導体基板、22、32、52 素子形成領域、23、33、53 層間絶縁膜、24、34、54 配線層、25、35、55 パッド電極、26、36、56 SiO2層、27、37、57 ZnO層、28、38、58 IDT電極、39、59 接続電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発振回路が形成された半導体チップと、
前記半導体チップが収容され、前記発振回路からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする温度制御発振器。
【請求項2】
使用温度範囲の上限値において発熱量が放熱量と平衡するように設定された発振回路と、
前記発振回路の温度を制御する温度制御回路と、
前記度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする温度制御発振器。
【請求項3】
発振回路が形成された半導体チップと、
前記半導体チップに搭載された温度制御回路と、
前記温度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする温度制御発振器。
【請求項4】
半導体チップ上に積層された弾性表面波装置と、
前記半導体チップに形成され、前記弾性表面波装置が組み込まれた発振器を構成する帰還回路と、
前記半導体チップが収容され、前記発振回路からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする温度制御発振器。
【請求項5】
半導体チップ上に積層された弾性表面波装置と、
前記半導体チップに形成され、前記弾性表面波装置が組み込まれた発振器を構成する帰還回路と、
前記半導体チップに形成され、前記発振器の温度を制御する温度制御回路と、
温前記度制御回路に設けられたヒータとを備えることを特徴とする温度制御発振器。
【請求項6】
前記発振器は、使用温度範囲の上限値において発熱量が放熱量と平衡するように設定されていることを特徴とする請求項5記載の温度制御発振器。
【請求項7】
前記半導体チップが収容され、前記発振器からの発熱量と放熱量とを使用温度範囲内で平衡させる容器とを備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載の温度制御発振器。
【請求項8】
前記弾性表面波装置は2次の温度特性を持ち、頂点温度が前記発振器の使用温度範囲内に設定されていることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項記載の温度制御発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−67080(P2006−67080A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−245191(P2004−245191)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】