説明

熱伝導性基板およびその製造方法

【課題】高い熱伝導度を示すため、より小さい面積のものでも効率よく放熱することが可能な、熱伝導性基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の熱伝導性基板100は、下部ヒートシンク層110と、下部ヒートシンク層110に接触しながら形成される熱伝導体121、および熱伝導体121同士の間を充填する絶縁接着部122を含む熱伝導層120と、熱伝導層120上に形成され、熱伝導体121と接触して下部ヒートシンク層110へ熱を放出する上部層130とを含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導性基板およびその製造方法に係り、より詳しくは、高い熱伝導度を示すため、より小さい面積のものでも効率よく放熱することが可能な熱伝導性基板およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子などの電子部品を搭載した回路基板は、例えば家電製品、自動車、電気装備の電子制御装置に用いられるなど、多様な分野に必須的に使われている。装置の小型化のための急速な進歩により、回路基板の高機能化および高集積化に対する要求が益々増加しており、その結果として、回路などに局部的に発生した熱の量が増加する傾向がある。回路基板は、電気絶縁性などの電気的信頼性以外にも高熱伝導性を有することが要求されるが、発生した熱が外部へ適切に排出されず蓄積されると、回路の耐久性に悪影響をもたらす。
【0003】
放熱のために、高熱伝導性を有する放熱板または金属製フィンと回路基板などを組み立てて互いに接触させることにより、熱転写および熱伝導させる方法が用いられる。ところが、これら2つの部材が継ぎ目で帯電または短絡すると、回路は破壊されるという問題点が発生する。
【0004】
よって、高電気絶縁性の有機ポリマー組成物を含む樹脂組成物層が例えば回路基板と放熱板との間に挟持されることにより、これらの回路基板と前記放熱板との間を絶縁させる。ところが、絶縁のための有機ポリマー組成物は、熱伝導率が低く、単独で使用される場合には高熱伝導性部材としての性能は期待することが難しい。
【0005】
樹脂組成物の熱伝導性問題を解決するために、熱伝導フィラーとして高熱伝導性の無機質粉末を充填して使用する。また、難燃性および電気絶縁性などの機能を与えるフィラーとして無機質粉末を使用する。例えば、高熱伝導率を有する酸化アルミニウム粉末は高熱伝導性フィラーとして使用され、シリカー粉末はそれの高純度により半導体封止剤フィラーとして使用される。
【0006】
ところが、このように無機フィラーを使用する技術の問題点は、無機質フィラーと有機質接着成分をどんな割合で混ぜても、無機質フィラーの外殻を有機質接着成分が取り囲むことである。有機質接着成分は、熱伝導遮断成分なので、無機質熱伝導成分へのフォノン(phonon)または電子の熱伝導を妨害する。このため、上層部と下層部との間に直接的な熱伝導が起こらなくなって熱伝導効率が低くなるという欠点がある。
【0007】
よって、回路基板などの放熱をさらに効率よく行うための放熱基板に対する技術の開発が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第4902857号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためのもので、その目的は、高い熱伝導度を示すため、より小さい面積のものでも効率よく放熱することが可能な熱伝導性基板およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、下部ヒートシンク層と、下部ヒートシンク層に接触しながら形成される熱伝導体および熱伝導体同士の間を充填する絶縁接着部を含む熱伝導層と、熱伝導層上に形成され、熱伝導体と接触して下部ヒートシンク層へ熱を放出する上部層とを含んでなる、熱伝導性基板を提供する。
【0011】
熱伝導体の硬度は、下部ヒートシンク層および上部層の硬度と同一またはそれより高いことが好ましく、熱伝導体は一部が下部ヒートシンク層または上部層の内部に押し込まれ得る。また、熱伝導層内の熱伝導体は単一粒子層を構成することが好ましい。
【0012】
下部ヒートシンク層はアルミニウム基板であり、上部層は圧延銅箔であってもよい。また、熱伝導体はダイヤモンド粒子または窒化ホウ素粒子であってもよい。しかも、絶縁接着部はエポキシ樹脂であってもよく、エポキシ樹脂を硬化させるために、絶縁接着部は速硬性硬化剤をさらに含んでもよい。
【0013】
本発明の他の観点によれば、下部ヒートシンク層上に接触するように熱伝導体単一層を形成する段階と、熱伝導体の上側の一部が露出されるように熱伝導体同士の間を接着物質で充填する段階と、露出された熱伝導体に接触するように上部層を形成する段階とを含んでなる、熱伝導性基板の製造方法を提供する。
【0014】
この際、熱伝導体単一層を形成した後、熱伝導体を上面から加圧して熱伝導体の一部を下部ヒートシンク層の内部に押し込む段階をさらに含んでもよい。また、上部層を形成した後、上部層の上面から加圧して熱伝導体の一部を上部層の内部に押し込む段階をさらに含んでもよい。
【0015】
熱伝導体単一層を形成する段階は静電塗装法を用いて行われてもよく、接着物質で充填する段階はスピンコーティング法で行われてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、放熱のための下部ヒートシンク層と上部層が熱伝導体を介して直接接触しているため、直接的な熱伝導経路の形成が可能である。よって、本発明に係る熱伝導性基板を用いると、直接的な熱伝導経路の形成および熱伝導体の下部ヒートシンク層および上部層内への押し込みによる接触面積の増加により、従来の熱伝導体基板と比較して高い熱伝導度を示すから、より小さい面積の熱伝導性基板でも効率よく放熱することが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施例に係る熱伝導性基板の断面図である。
【図2】本発明の各種実施例によって熱伝導体が異なる方式で位置し或いは相異なる形状を有する熱伝導性基板の断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係る熱伝導性基板の製造方法の説明に提供される図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明するが、本発明の実施形態は、様々な各種形態に変形でき、実施形態により本発明の範囲を限定するものではない。本発明の実施形態は当業界における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0019】
図1は本発明の一実施例に係る熱伝導性基板の断面図である。本発明の一実施例に係る熱伝導性基板100は、下部ヒートシンク層110と、下部ヒートシンク層110に接触した状態で下部ヒートシンク層110上に形成される熱伝導体121、および熱伝導体121同士の間を充填する絶縁接着部122を含む熱伝導層120と、熱伝導層120上に形成され、熱伝導体121と接触して下部ヒートシンク層110へ熱を放出する上部層130とを含んでなる。
【0020】
本発明に使用される非等方性熱伝導技術は、熱伝達素材の上部と下部間の直接的な熱伝導を達成することが可能な技術である。このために、下部ヒートシンク層110と上部層130との間に位置する熱伝導層120における熱伝導体121との接触面積を最大限確保する。
【0021】
下部ヒートシンク層110は、熱伝導性基板100から熱を放出するための基本的な放熱基板であって、高熱伝導性の物質から構成されることが好ましい。例えば、下部ヒートシンク層110は、金属から構成されてもよく、それらの中でも、原料費が高くなくて製造コストに不利な影響を与えない高熱伝導性のアルミニウムAlを含んでなることが好ましい。
【0022】
下部ヒートシンク層110上には、上部層130から放出される熱を下部ヒートシンク層110へ伝達する熱伝導層120が形成される。熱伝導層120は、下部ヒートシンク層110に接触しながら形成される熱伝導体121、およびこれら熱伝導体121同士の間の空間を充填しながら上部層130との接着性を与える絶縁接着部122を含む。
【0023】
熱伝導体121は、上部層130の熱を下部ヒートシンク層110へ伝達するためのもので、好ましくは熱伝導性の高い粒子である。例えば、熱伝導体121は、ダイヤモンド粒子または窒化ホウ素粒子であってもよい。ダイヤモンド粒子または窒化ホウ素粒子は、熱伝導性の高い粒子であるとともに、下部ヒートシンク層110および上部層130より硬度が高いため、物理的に圧力を加えて下部ヒートシンク層110および上部層130への押し込みが可能な粒子である。これについては図2a〜図2cを参照して詳細に説明する。
【0024】
熱伝導層120内の熱伝導体121は単一粒子層を構成することが好ましい。熱伝導体121が単一層ではなければ、熱伝導のために熱伝導体121の上部および下部を一定に露出させることが難しいから、熱放出効率が不利な影響を及ぼすおそれがある。
【0025】
絶縁接着部122は、下部ヒートシンク層110と上部層130とを互いに絶縁させながら接着させるためのもので、好ましくは粘着性のある樹脂である。これは、液状の樹脂を下部ヒートシンク層110と上部層130との間に位置させ、硬化させると、絶縁性と共に増大した接着性を実現することができるためである。よって、絶縁接着部122が樹脂の場合、樹脂を硬化させるために絶縁接着部122は硬化剤をさらに含んでもよい。
【0026】
上部層130は熱伝導層120上に形成される。上部層130は他の回路基板などの放熱対象と接触して熱を下部ヒートシンク層110へ伝達して放出する。上部層130は圧延銅箔であってもよい。上部層130は外部素子などが実装できるなど接触できるようにパターン化できる。
【0027】
図2a〜図2cは本発明の各種実施例によって熱伝導体が異なる方式で位置し或いは相異なる形状を有する熱伝導性基板の断面図である。図2a〜図2cにおいて、下部ヒートシンク層210、210’、210”、上部層230、230’、230”および絶縁接着部222、222’、222”についての説明は、図1を参照した説明と同様なので省略する。
【0028】
まず、図2aを参照すると、熱伝導体221は、上部は上部層120、下部は下部ヒートシンク層210とそれぞれ接触しながら熱伝導層220内に位置する。この場合にも、熱伝導体221は上部層230から放出される熱を下部ヒートシンク層210へ伝達して放熱を補助する。
【0029】
図2bを参照すると、熱伝導体221’は、上部層230’および下部ヒートシンク層210’に上側の一部および下側の一部が押し込まれている。図2aの場合でも熱伝達は可能であるが、熱伝導体221が上部層230および下部ヒットシンク層210と接触する面積が小さいため、熱伝達の面では効率を増強させる必要がある。よって、図2bに示すように、熱伝導体221’を上部層230’および下部ヒートシンク層210’に押し込んで接触面積を増加させると、熱伝達効率が増加する。
【0030】
また、図2bに示すように実現する場合には、熱伝導体221’が上部層230’および下部ヒートシンク層210’に押し込まれているので、図2aの場合より上部層230’および下部ヒートシンク層210’との接着性が向上するという利点がある。
【0031】
図2cの場合は熱伝導体221”の形状が互いに異なる場合を想定したのである。図2cの場合も、熱伝導体221”が上部層230”および下部ヒートシンク層210”に押し込まれている。よって、図2cの場合も図2bの熱伝導性基板と同様に熱伝達効率および接着性が向上するものと予想される。
【0032】
この他にも、図2bの熱伝導体221’のように形状が均一な熱伝導体221’を使用する場合、熱伝導体221’の上部に上部層230’を接合しなければならないので、高さバラツキが小さいことからみて、図2cの場合より製造効率がさらに高い可能性がある。ところが、図2bの熱伝導体221’のように均一な形状の粒子を形成することは、高費用が要求されるので、製造コストの面では好ましくない。
【0033】
よって、図2cのように不均一な熱伝導体221”を使用する場合、熱伝導体221”を下部ヒートシンク層210”に同一の高さで押し込むと、上部層230”と接合するとき、製造効率が高くなりうる。よって、不均一な熱伝導体221”を使用しても、製造効率は高めることができる。
【0034】
図2bおよび図2cの熱伝導体221’、221”は、上部層230’、230”および下部ヒートシンク層210’、210”に押し込まれなければならない。よって、熱伝導体221’、221”は少なくとも上部層230’、230”および下部ヒートシンク層210’、210”の硬度より高い硬度を有することが好ましい。
【0035】
図3a〜図3eは、本発明の一実施例に係る熱伝導性基板の製造方法の説明に提供される図である。
【0036】
熱伝導性基板を製造するために、まず、下部ヒートシンク層310を準備する。下部ヒートシンク層310上には、下部ヒートシンク層310と接触するように単一層の熱伝導体321を形成する(図3a)。図2cと関連して説明したように、熱伝導体321は単一層にすることが好ましい。熱伝導体321を単一層で均一に塗布するためには静電塗装技術を使用することができる。
【0037】
静電塗装技術は、熱伝導体321に高電圧(約1.5kV)を印加しながら空気圧で押し出すと、粒子と粒子間の反発によって熱伝導体層が単一層に制限され、粒子と粒子間の距離も一定の距離以上維持されるから、所望する単一層の均一な熱伝導体層を得ることができる。
【0038】
熱伝導体層が形成されると、熱伝導体321の上側の一部が露出されるように熱伝導体321同士の間を接着物質で充填して絶縁接着部322を形成する(図3c)。接着物質で充填する段階はスピンコーティング法で行われ得る。すなわち、接着物質が液状であれば、これを熱伝導体321の形成された下部ヒートシンク層310に注ぎ、スピンコーティングして熱伝導体321同士の間を充填することができる。
【0039】
この際、接着物質で充填するとき、熱伝導体321の上側の一部が露出されるようにすることが重要である。これは接着物質適用の際に接着剤の全厚が熱伝導体321の粒子の 厚さより厚く適用されると、上部基板を接着するときに粒子との直接接触が生じなくなるためである。このような現象を回避するために、接着物質で充填される絶縁接着部322の厚さは熱伝導体321の厚さより薄く適用されなければならない。図3dを参照すると、熱伝導体321の高さと絶縁接着部322の高さの間にはd1分だけの差異がある。上側の一部が露出された熱伝導体321の上部には上部層330を形成して本発明によって熱伝導性基板を製造する(図3e)。
【0040】
本発明に係る熱伝導性基板の製造方法は、熱伝導体単一層を形成した後、絶縁接着部322を形成する前に、図3bに示すように熱伝導体321を上面から加圧して熱伝導体321の一部を下部ヒートシンク層310の内部に押し込むことができる。これにより、熱伝導体321と下部ヒートシンク層310との接触面積が広くなり、熱伝導体321の上端高さを均一に合わせることができる。
【0041】
これは、前述したように熱伝導体321の上端高さが均一であれば、追って上部層330を接合するとき、高さバラツキを減らして製造効率を高めることができるためである。よって、これは熱伝導体321の硬度が下部ヒートシンク層310の硬度より高い場合であるが、熱伝導体321に上部から適切な圧力を加えて粒子の一部分が下部ヒートシンク層310に食い込まれるようにして上端高さを均一に合わせる。
【0042】
熱伝導体321を下部ヒートシンク層310に押し込む過程は、また、熱伝導体321に接着物質を塗布して絶縁接着部322を形成するとき、均一な単一層で形成された熱伝導体321が移動しないように固定されるようにする利点がある。これにより、熱伝導体321は、均一な離隔距離で単一層として形成され、下部ヒートシンク層310および上部層330と接触しているので、より効率的な放熱が可能である。
【0043】
これと同様に、熱伝導体321同士の間に絶縁接着部322を形成し、上部層330を形成した後、図3dに示すように上部層330の上面から加圧して熱伝導体321の一部を上部層330の内部に押し込むことができる。よって、上部層330の接着の際に、熱伝導体321の露出厚さ分より深く押圧して上部層330と絶縁接着部322とを互いに接触させる。上部層330の接着の際に、熱伝導体321の露出厚さ分より深く押圧すれば上部層330が絶縁接着部322と接触することができるため、接着性が発揮されるうえ、熱伝導体321が上部層330に食い込んで熱伝導効率が増加する。
【実施例】
【0044】
下記の実施例1および実施例2では、本発明に係る熱伝導性基板の製造方法によって熱伝導性基板を製造した。
<実施例1>
下部ヒートシンク層としての厚さ1.0mmのアルミニウム基板に熱伝導体として、20μmの中心値を有するダイヤモンド粒子(ILJIN DIAMOND社製、IMPM(8〜12mesh))を静電塗装してダイヤモンド粒子単一層を形成する。その後、平板プレスを用いて5MPaで加圧してダイヤモンド粒子をアルミニウム基板に打ち込んで上端高さを均一に合わせる。ここに絶縁性接着剤としてのエポキシ樹脂(YD−128M、KUKDO化学社製)と速硬性硬化剤(HX3932HP、アサヒケミカル社製)を当量とおり混ぜた後、2000rpmでスピンコーティングして17μmの厚さに合わせる。その後、上部層として厚さ25μmの圧延銅箔を適用した後、ホットプレスで3MPa、150℃で5分間加圧して熱伝導性基板を製造した。
【0045】
<実施例2>
下部ヒートシンク層としての厚さ1.0mmのアルミニウム基板に熱伝導体として、20μmの中心値を有する窒化ホウ素粒子( ILJIN DIAMOND社製、IMPCA(8〜12メッシュ))を静電塗装して窒化ホウ素単一粒子層を形成する。その後、平板プレスを用いて5MPaで加圧して窒化ホウ素粒子をアルミニウム基板に打ち込んで上端高さを均一に合わせる。ここに絶縁性接着剤としてのエポキシ樹脂(YD−128M、KUKDO化学社製)と速硬性硬化剤(HX3932HP、アサヒケミカル社製)を当量とおり混ぜた後、2000rpmでスピンコーティングして17μmの厚さに合わせる。その後、上部層として厚さ25μmの圧延銅箔を適用した後、ホットプレスで3MPaおよび150℃で5分間加圧して熱伝導性基板を製造した。
【0046】
本発明は、上述した実施形態および添付図面によって限定されるのではなく、請求の範囲によって解釈されなければならない。また、本発明に対して請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内で多様な形態の置換、変形および変更が可能なのは、当該技術分野における通常の知識を有する者には自明であろう。
【符号の説明】
【0047】
100 熱伝導性基板
110 下部ヒートシンク層
120 熱伝導層
121 熱伝導体
122 絶縁接着部
130 上部層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部ヒートシンク層と、
前記下部ヒートシンク層に接触しながら形成される熱伝導体、および前記熱伝導体同士の間を充填する絶縁接着部を含む熱伝導層と、
前記熱伝導層上に形成され、前記熱伝導体と接触して前記下部ヒートシンク層へ熱を放出する上部層とを含んでなることを特徴とする、熱伝導性基板。
【請求項2】
前記熱伝導体の硬度は、前記下部ヒートシンク層および前記上部層の硬度と同一またはそれより高いことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項3】
前記熱伝導体は、一部が前記下部ヒートシンク層または前記上部層の内部に押し込まれたことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項4】
前記熱伝導層内の熱伝導体は単一粒子層を構成することを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項5】
前記下部ヒートシンク層はアルミニウム基板であり、前記上部層は圧延銅箔であることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項6】
前記熱伝導体はダイヤモンド粒子または窒化ホウ素粒子であることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項7】
前記絶縁接着部はエポキシ樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の熱伝導性基板。
【請求項8】
前記絶縁接着部は速硬性硬化剤をさらに含むことを特徴とする、請求項7に記載の熱伝導性基板。
【請求項9】
下部ヒートシンク層上に接触するように熱伝導体単一層を形成する段階と、
前記熱伝導体の上側の一部が露出されるように前記熱伝導体同士の間を接着物質で充填する段階と、
前記露出された熱伝導体に接触するように上部層を形成する段階とを含んでなることを特徴とする、熱伝導性基板の製造方法。
【請求項10】
前記熱伝導体単一層を形成した後、
前記熱伝導体の上面から加圧して前記熱伝導体の一部を前記下部ヒートシンク層の内部に押し込む段階をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法。
【請求項11】
前記上部層を形成した後、
前記上部層の上面から加圧して前記熱伝導体の一部を前記上部層の内部に押し込む段階をさらに含むことを特徴とする、請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法。
【請求項12】
前記熱伝導体単一層を形成する段階は静電塗装法を用いて行われることを特徴とする、請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法。
【請求項13】
前記接着物質で充填する段階はスピンコーティング法で行われることを特徴とする、請求項9に記載の熱伝導性基板の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−35400(P2011−35400A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−171256(P2010−171256)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(599028364)電子部品研究院 (28)
【氏名又は名称原語表記】KOREA ELECTRONICS TECHNOLOGY INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】68 Yatap−dong, Bundang−gu, Seongnam−si, Gyeonggi−do 463−816, Republic of Korea
【Fターム(参考)】