説明

物品入出庫管理システムおよび物品入出庫管理方法

【課題】物品の在庫状況および実施された入出庫作業内容の詳細を遅延無く示す物品入出庫管理システムを提供する。
【解決手段】重量センサ116Aによって測定された、物品114Aとそれを格納する未開封物品パッケージ111Aもしくは開封済み物品パッケージ112Aの総重量と、IDリーダ117により読み取られた、パッケージに取り付けられたIDタグ113Aおよび作業者が携行するIDタグ121の情報とを、記憶部145に記憶されている各種情報と組み合わせることで、物品の入出庫作業状況もしくは在庫状況の遅延無き把握と、計画と実績との整合性の詳細なチェックを実現し、必要な作業指示や警告を作業者や管理者に与え、作業の適正化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の入出庫管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
貯蔵されている物品の在庫数情報を、その種類毎に利用者に提供する機能は、物品の供給と消費とが日常的に繰り返される各種産業で広く必要とされている
特許文献1に、重量測定装置とその装置を使用する物体数計測システムが記載されている。このシステムは、重量センサによって測定された物体重量とIDとを結び付けた情報を重量測定装置が出力し、管理装置に転送された前記重量情報を予め記憶された単位重量で除算することで物体数を管理装置上で算出し表示する機能を有する。物体の種類毎に前記の物体重量とIDとを結び付けた情報が得られることから、物体種類毎に、物体数の現況の通知機能に加え、物体個数に変化があったことを通知する機能が実現される。
【0003】
特許文献2に、RFIDタグを取り付けた自転車及び自転車管理システムならびに自転車管理方法が記載されている。このシステムでは、自転車のフレームに固定されたRFIDタグに、自転車を特定する情報や自転車の所有者等を特定する情報や各種属性情報のいずれか一が記録されている。この情報がRFIDリーダ/ライタにより読み取られ、データベースサーバに予め記録されている情報と比較されることにより、入退場が許可された自転車であるか否かが確認され、駐輪場の入退場ゲートの開閉が制御されるという機能を、この自転車管理システムは有する。
【0004】
【特許文献1】特開2003−344146号公報(第4−8頁,第1図、第3−4図)
【0005】
【特許文献2】特開2003−306186号公報(第4−10頁,第1図、第9図、第14図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、物品の入出庫作業が正当な内容であるか否か、すなわち、予め計画された作業内容と実施された作業内容とが整合するか否か、をリアルタイムに確認する機能も重要である。例えば、電子機器組立工場では、脆弱な精密部品や、高価な部品の取り扱いが所定のトレーニングを修了した作業者のみに許可される事例が多く見られる。また、医療関連産業等においては、例えば劇毒物等の特定の物品の取り扱いには公的な資格が必要とされる事例も散見される。これらは、作業に必要な専門知識や技能を有しない作業者に作業を許可しないことで、作業者の故意または過失による不適切な作業を禁止し、物品の損壊による損失の回避や安全性を高める効果を意図している場合が多い。このような整合性の確認機能を実現するためには、実際に実施された作業内容を検知する手段と、検知された情報と計画された作業内容とをリアルタイムに比較できる手段が必要である。
【0007】
さらに、多品種少量生産の現場においては、物品毎の消費量は日々異なり、物品の入出庫のタイミングや入出庫量が不規則であることが多い。そのため、物品の入出庫状況の正確な把握と、それを確認するための棚卸作業は、事業者にとって、不要在庫の低減や必要な物品の供給不足回避の観点で、重要な役割を演じる。
【0008】
特許文献1に記載の物体数計測システムは、作業工程における物品使用に伴う物品の入出庫管理に適用する場合に、用途が限定される。すなわち、このシステムでは、物品毎の在庫量の測定と入出庫作業実施の有無の観測のみに使用されるものであり、入出庫作業がリアルタイムに計画どおりに実施されたことを確認する機能を有しない。そのため、このシステムの機能のみでは、入出庫対象の物品数や物品を取り扱う作業者が、実施された作業内容と予め計画された作業内容との間で整合するか否かをチェックすることができない。そのため、必要に応じて警告を発する手段や、適切な作業指示を発する手段を提供することはできない。
【0009】
一方、特許文献2に記載の自転車管理システムは、管理対象物品に対して加えられた操作が、予め記録された条件に適合するか否かをチェックする機能を有するものの、物品を取り扱う作業者が、使用する物品を作業工程中に適切に使用しているか、つまり、物品数と作業工程とが合致しているかどうかを判断することができない。さらに、管理対象の物品そのものにID情報保持手段を備えさせており、永続的な資産として供用される物品を管理することを目的としている。そのため、作業工程で消費される物品を管理対象とする場合、個々の物品に対して入庫時にID情報保持手段を付加する工程が必要とされ、また、それら物品を出庫時に原状復帰するためにはID情報保持手段を撤去する工程が必要とされる。これら付加および撤去の工程の存在は、大量の物品を消費する作業工程においては作業全体のコストを著しく増大する原因となる。従って、物品そのものにID情報保持手段を備える方法を避けつつ、物品の入出庫、棚卸等の作業がリアルタイムに物品の在庫量と計画どおり対応していることを把握する手段が必要である。
【0010】
本発明では、上記の問題を解決するために、物品の量を測定することにより在庫量を利用者に通知する機能と、物品の入出庫作業が作業計画に整合することをリアルタイムにチェックする機能とを実現する、物品入出庫管理装置および物品入出庫管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本願で開示する発明の概要を説明すれば以下の通りである。
本発明は、物品の在庫量を測定するセンサと、物品を特定する情報をもつ第1IDタグと、物品を取り扱うことを許可された作業者の情報を示す第2IDタグとを有し、センサから取得される測定値と、第1及び第2IDタグとが保持する情報を、物品を取り扱う作業の工程中に比較する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、作業工程中において適切な作業者が適切な作業を行っているか、をリアルタイムに判定することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を用いて本願で開示する発明の詳細を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のシステム構成を示す図である。
本システムは、製品組立工場において、物品の入出庫状況および在庫状況の情報を管理者が容易に入手し、計画と実績との差異を容易に確認することを実現するシステムの例である。
【0014】
製品組立工場には、検収所100と物品貯蔵棚110がそれぞれ1箇所以上ある。
検収所100には、未使用IDタグ101、IDリーダ102、検収所用情報端末103と重量センサ107がそれぞれ1個以上ずつあり、各重量センサ107の上にケース106が設置されている。全ての検収対象の物品104は、未開封物品パッケージ105にあらかじめ収納されており、検収時の情報処理フロー(後述)に従い、入庫作業の前に、検収所においてIDタグの装着、重量の測定と各種の情報登録が行われる。なお、図1においては物品を固体として示しているが、パッケージに収納された流体状の物品でもよい。
【0015】
物品貯蔵庫110には、物品種類ごとに重量センサが設置されている。図1には、2種類の物品が貯蔵される場合が例示されており、2個の重量センサ116A、116Bが設置されている。重量センサ116Aの上にはケース115Aが設置され、ケース115Aの上に、0個以上の未開封物品パッケージ111Aと、0個または1個の開封済み物品パッケージ112Aが格納されており、各パッケージの中に物品が格納されている。全ての未開封物品パッケージ111Aおよび開封済み物品パッケージ112Aには、IDタグ113Aが必ず装着されている。従って、重量センサ116Aは、物品114Aを含む全ての未開封物品パッケージ111Aおよび開封済み物品パッケージ112Aの重量と、全てのIDタグ113Aとケース115Aの総重量を測定することができる。
【0016】
同様に、重量センサ116Bは、物品114Bを含む全ての未開封物品パッケージ111Bおよび開封済み物品パッケージ112Bの重量と、全てのIDタグ113Bとケース115Bの総重量を測定することができる。
【0017】
物品貯蔵棚110で入出庫作業を行う作業者は、入出庫作業者携行品120を常に携行する。入出庫作業者携行品120には、物品の取り扱いを許可された作業者自身を識別するためのIDタグ121と、IDタグ回収容器122と、入出庫作業者用情報端末123が含まれる。入出庫作業の詳細については後述する。
【0018】
物品貯蔵棚110には、IDリーダ117が1個以上設置されている。これらIDリーダ117は、対応する物品貯蔵棚110の内部にある全てのIDタグ113A、113BのID情報を読み取ることができる。また、これらIDリーダ117は、対応する物品貯蔵棚110の前面の作業者が携行するIDタグ121を読み取ることができる。
【0019】
上記重量センサ107、116A、116Bと、IDリーダ102、117と、検収所用情報端末103と、入出庫作業者用情報端末123は、通信経路150に接続されている。また、通信経路150には、管理者用情報端末130と、情報処理部140も接続されている。通信経路150に接続されている機器は、互いに情報をやり取りすることができる。通信経路150は、例えば有線計算機ネットワークや、無線計算機ネットワークや、それらを組み合わせたものであってもよい。
【0020】
管理者用情報端末130での情報入出力を通じて、管理者は物品の入出庫状況の確認や、計画情報の登録、異常の通知の受信をすることができる。
情報処理部140は、重量・個数変換部141と、計画・実績マッチング部142と、発注処理部143と、作業指示作成部144と、記憶部145を有し、後述するように物品の重量やパッケージのID情報の記憶や、取得した情報等に基づく所定の処理を実行する。
管理者用情報端末130および情報処理部140は、その全てあるいは一部が、物品が納入され消費される製品組立工場とは異なる場所にあってもよい。
【0021】
次に、記憶部145に記憶される情報を説明する。
図2に示すように、記憶部145に記憶される情報は、物品種類毎の定数情報201、パッケージ種類毎の定数情報202、注文番号毎の情報203、パッケージID毎の情報204、物品種類毎の在庫情報205、物品種類毎の入出庫計画情報206を含む。
【0022】
図3に示すように、物品種類毎の定数情報201は、物品種類コード301、物品の単位重量302、対応するパッケージ種類の数303、対応するパッケージ種類コードのリスト304を含む。対応するパッケージ種類コードのリスト304に列挙されるコードは、パッケージ種類毎の定数情報202に含まれるパッケージ種類コード401(後述)と同じコードが用いられる。物品種類毎の定数情報201の具体例として、例399Aおよび例399Bを図3に示す。例399Aでは、物品種類コード”234”、物品の単位重量”1.18g/個”、対応するパッケージ種類の数”4”、パッケージ種類コード”234−A”、”234−B”、”234−C”、”234−D”となっており、例399Bでは、物品種類コード”987”、物品の単位重量”6.34g/個”、対応するパッケージ種類の数”2”、対応するパッケージ種類コード”987−A”、”987−B”となっている。
【0023】
図4に示すように、パッケージ種類毎の定数情報202は、パッケージ種類コード401、対応する物品種類コード402、未開封時の総重量の許容範囲403、未開封時に含まれる物品個数404、消費期限405を含む。対応する物品種類コード402は、物品種類毎の定数情報201に含まれる物品種類コード301と同じコードが用いられる。パッケージ種類毎の定数情報202の具体例として例499Aおよび例499Bを図4に示す。例499Aでは、パッケージ種類コード”234−C”、対応する物品種類コード”234”、未開封時の総重量の許容範囲”147g以上149g以下”、未開封時に含まれる物品個数”100”、消費期限”検収後2年”となっており、例499Bでは、パッケージ種類コード”987−A”、対応する物品種類コード”987”、未開封時の総重量の許容範囲”170g以上173g以下”、未開封時に含まれる物品個数”20”、消費期限”検収後1年”となっている。
【0024】
図5に示すように、注文番号毎の情報203は、注文番号501、検収完了日502、物品種類の数503、注文内容504を含む。注文内容504は、物品種類コードと物品個数の情報の組を含む。この物品種類コードは、物品種類毎の定数情報201に含まれる物品種類コード301と同じコードが用いられる。注文番号毎の情報203の具体例として例599Aおよび例599Bを図5に示す。例599Aでは、注文番号”20041220−15”、検収完了日”2004年12月26日”、物品種類の数”3”、注文内容”(コード101、300個)、(コード234、500個)、(コード987、20個)”となっており、例599Bでは、注文番号”20041220−16”、検収完了日”2004年12月23日”、物品種類の数”1”、注文内容”(コード988、20個)”となっている。
【0025】
図6に示すように、パッケージID毎の情報204は、パッケージID601、パッケージ種類コード602、注文番号603、検収時のパッケージ実測重量604、開封日605、消費期限606など、物品を特定するための情報を含む。パッケージ種類コード602は、パッケージ種類毎の定数情報202に含まれるパッケージ種類コード401と同じコードが用いられる。注文番号603は、注文番号毎の情報203に含まれる注文番号501と同じコードが用いられる。この情報に対応するパッケージが未開封の場合は、開封日605は”未開封”という値で表現する。パッケージID毎の情報204の具体例として例699Aおよび例699Bを図6に示す。例699Aでは、パッケージID”e22d38f9”、パッケージ種類コード”234−C”、注文番号”20041220−15”、検収時のパッケージ実測重量”147.9g”、開封日”未開封”、消費期限”2006年12月26日”となっており、例699Bでは、パッケージID”5c00982d”、パッケージ種類コード”234−B”、注文番号”20041105−04”、検収時のパッケージ実測重量”161.0g”、開封日”2004年11月12日”、消費期限”2006年11月11日”となっている。
【0026】
図7に示すように、物品種類毎の在庫情報205は、物品種類コード701、総重量の実測値702、実測に基づく在庫個数703、計画上の在庫個数704、在庫パッケージ個数705、在庫パッケージのIDのリスト706を含む。物品種類コード701は、物品種類毎の定数情報201に含まれる物品種類コード301と同じコードが用いられる。在庫パッケージのIDのリスト706に列挙されるIDは、パッケージID毎の情報204に含まれるパッケージID601と同じIDが用いられる。物品種類毎の在庫情報205の具体例として例799Aおよび例799Bを図7に示す。例799Aでは、物品種類コード”234”、総重量の実測値”419.3g”、実測に基づく在庫個数”272”、計画上の在庫個数”272”、在庫パッケージ個数”3”、在庫パッケージのIDのリスト”e22d38f9、a8447f03、5c00982d”となっており、例799Bでは、物品種類コード”987”、総重量の実測値”300.6g”、実測に基づく在庫個数”34”、計画上の在庫個数”34”、在庫パッケージ個数”2”、在庫パッケージのIDのリスト”c1d34ff1、2a10dc0b”となっている。
【0027】
図8に示すように、物品種類毎の入出庫計画情報206は、物品種類コード801、作業件数802、作業内容803を含む。作業内容803は、日時と作業者IDと内容と対象個数と完了フラグの組を含む。物品種類コード801は、物品種類毎の定数情報201に含まれる物品種類コード301と同じコードが用いられる。物品種類毎の入出庫計画情報206の具体例として例899Aを図8に示す。例899Aでは、物品種類コード”234”、作業件数”4”、作業内容”(2004年12月25日、作業者NM5、出庫、13個、完了)、(2004年12月26日、作業者KA2、入庫、500個、完了)、(2004年12月26日、作業者NM5、出庫、22個、未完)、(2004年12月27日、作業者KS1、出庫、18個、未完)”となっている。
【0028】
以上、図3から図8を用いて記憶部に入力される情報について示した。以下、図9から図12を用いて検収、入庫、出庫、棚卸のフローと、それぞれの作業工程の整合性の判定方法について示す。
【0029】
図9は、検収所100において納入された物品パッケージの検収作業手順を示すフローチャートである。
まず、納入された未開封物品パッケージ105に未使用IDタグ101を添付しそのIDをIDリーダ102で読み取ることを促す案内文が、検収所用情報端末103に表示され、IDリーダ102で読み取られたIDは、納入物品パッケージIDとして一時記憶される(ステップs901)。
【0030】
これに続き、この未開封物品パッケージ105を重量センサ107上のケース106に静置することを促す案内文が、検収所用情報端末103に表示され、重量センサ107により測定された値は、納入物品パッケージ重量として一時記憶される(ステップs902)。
【0031】
次に、注文番号毎の情報203のリストと、納入された未開封パッケージに対応する注文番号を選択することを促す案内文が、検収所用情報端末103に表示され、選択された注文番号は一時記憶される(ステップs903)。
【0032】
この注文番号を基に、物品種類コードの候補が、記憶部145内の注文番号毎の情報203から検索され、その結果得られたリストと、納入された未開封パッケージが対応する物品種類コードを選択することを促す案内文が、検収所用情報端末103に表示され、作業者により選択された物品種類コードは一時記憶される(ステップs904)。
【0033】
この物品種類コードを基に、パッケージ種類コードの候補とそれに対応する未開封時の総重量の許容範囲が、記憶部145内の物品種類毎の定数情報201とパッケージ種類毎の定数情報202から検索される(ステップs905)。
【0034】
ステップs905で未開封時の総重量の許容範囲が得られない場合、すなわち、まだ記憶部145に登録されていない場合は、後述のステップs909へ処理が移る(ステップs906)。
【0035】
ステップs902で測定された納入物品パッケージ重量が、ステップs905で検索された未開封時の総重量の許容範囲の何れかに整合する場合は、後述のステップs910へ処理が移る(ステップs907)。
【0036】
ステップs907で全く整合しない場合は、ここまでの作業にミスがある可能性も有るため、整合しない旨と作業をやり直すかどうかを問う案内文が、検収所用情報端末103に表示され、やり直しが選択された場合は、ステップs903へ処理が移る(ステップs908)。
【0037】
ステップs909に処理が移った場合、未登録のパッケージ種類が登場したと解釈され、パッケージ種類毎の定数情報が1組新規に生成され、記憶部145に追加登録される。この際、必要に応じて、パッケージ種類毎の定数情報の幾つかの項目が、検収所用情報端末103を通じて作業者により入力される(ステップs909)。
【0038】
ステップs910では、ステップs904で一時記憶された物品種類コードを基に、物品の単位重量が、記憶部145内の物品種類毎の定数情報201から検索される(ステップs910)。
ステップs910で物品の単位重量が得られた場合は、後述のステップs913へ処理が移る(ステップs911)。
【0039】
ステップs910で物品の単位重量得られない場合は、未登録の物品種類が登場したと解釈され、この物品の単位量を重量センサ107上のケース106に静置することを促す案内文が、検収所用情報端末103に表示され、重量センサ107により測定された値は、物品の単位重量として、ステップs904で一時記憶された物品種類コードと結び付けられ、記憶部145内の物品種類毎の定数情報201が更新される(ステップs912)。
【0040】
ステップs913では、パッケージID毎の情報204が1組生成され、記憶部145に追加される。この際、ステップs906で一時記憶された注文番号は、注文番号603として登録され、ステップs902で一時記憶された納入物品パッケージIDはパッケージID601として登録され、ステップs904で一時記憶された納入物品パッケージ重量は検収時のパッケージ実測重量604として登録され、検収作業は終了する。(ステップs913)
図10は、物品貯蔵棚110への未開封物品パッケージの入庫作業手順を示すフローチャートである。
まず、入庫対象の未開封物品パッケージ111Aを所定のケース115Aに収納することを促す案内文が、入出庫作業者用情報端末123に表示され、重量センサ116Aで測定された重量が、総重量の実測値として一時記憶される(ステップs1001)。
記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205に記述されている総重量の実測値702を、ステップs1001で一時記憶された総重量の実測値から減算し、結果が重量増加分として一時記憶される(ステップs1002)。
次に、IDリーダ117がID読み取りを実行し、読み取られた全IDが一時記憶される(ステップs1003)。
【0041】
ステップs1003で一時記憶されたIDの中から、作業者を表すIDのみが選別され、入出庫作業者IDとして一時記憶される(ステップs1004)。
ステップs1003で一時記憶されたIDの中から、記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205の、在庫パッケージIDのリスト706に含まれないID全てが、入庫パッケージIDとして一時記憶される(ステップs1005)。
【0042】
ステップs1005で一時記憶された入庫パッケージIDを基に、パッケージID毎の情報204が記憶部145から検索され、それに記述されている検収時のパッケージ実測重量604の合計が入庫パッケージ総重量として一時記憶される(ステップs1006)。
【0043】
ステップs1006で検索されたパッケージID毎の情報204を基に、パッケージ種類毎の定数情報202が記憶部145から検索され、それに記述されている対応する物品種類コード402が一時記憶されるとともに、そこに記述されている未開封時に含まれる物品個数404の合計が、入庫物品個数として一時記憶される(ステップs1007)。
【0044】
ステップs1004で一時記憶された入出庫作業者IDと、ステップs1007で一時記憶された対応する物品種類コード402および入庫物品個数とが、記憶部145に記憶されている物品種類毎の入出庫計画情報206に記述されている物品種類コード801および作業内容803と整合するか否かが比較される(ステップs1008)。
【0045】
また、ステップ1006で一時記憶された入庫パッケージ総重量と、ステップs1002で一時記憶された重量増加分が比較される(ステップs1009)。
【0046】
ステップs1008およびステップs1009で行われた比較の結果に不整合が無い場合、後述のステップs1013へ処理が移る(ステップs1010)。
ステップs1008あるいはステップs1009で行われた比較の結果に不整合がある場合、作業計画と作業内容に食い違いが有るので、不整合の内容と、作業のやり直しか作業中止を選択することを促す案内文が入出庫作業者用情報端末123に表示され、作業やり直しが作業員により選択された場合はステップs1001へ処理が移る(ステップs1011)。
【0047】
ステップs1011で、作業中止が選択された場合は、物品貯蔵棚を作業開始時の原状に戻すことを促す案内文が入出庫作業者用情報端末123に表示されるとともに、作業が中止された旨を伝える報告文が、管理者用情報端末130に表示され、入庫作業は終了する(ステップs1012)。
【0048】
ステップs1010で不整合が無い場合、記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205の各項目と、物品種類毎の入出庫計画情報206の完了フラグが更新される(ステップs1013)。
【0049】
図10に示すように、本実施例ではリアルタイムに物品の在庫量を提供できる。貯蔵状態におかれた物品が常に重量測定可能な状態であり、測定された重量値を情報処理部に直ちに伝達する通信経路をシステムが備えており、物品個数へ変換するための各種情報は情報処理部内で直ちに参照できるため、物品個数情報が必要とされるときに直ちにその情報を測定・算出できる。
【0050】
なお、図10に示したステップは、この順番で作業を行う必要はなく、例えば、入出庫作業者ID、入庫パッケージIDの選別と一時記憶の順番等を入れ替えてもよい。作業者IDと、物品の入庫個数と計画数と、重量との整合を取ることができる範囲であれば、作業工程は変更可能である。
【0051】
図11は、物品貯蔵棚110からの物品の出庫作業手順を示すフローチャートである。
まず、出庫対象の物品114Aを所定のケース115Aから取り出すことを促す案内文が、入出庫作業者用情報端末123に表示され、重量センサ116Aで測定された重量が、総重量の実測値として一時記憶される(ステップs1101)。
記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205に記述されている総重量の実測値702から、ステップs1101で一時記憶された総重量の実測値を減算し、結果が重量減少分として一時記憶される。また、記憶部145に記憶されている物品種類毎の定数情報201に記述されている物品の単位重量302により、重量減少分を除算し、結果が個数減少分として一時記憶される(ステップs1102)。
【0052】
次に、IDリーダ117がID読み取りを実行し、読み取られた全IDが一時記憶される(ステップs1103)。
ステップs1103で一時記憶されたIDの中から、作業者を表すIDのみが選別され、入出庫作業者IDとして一時記憶される(ステップs1104)。
【0053】
出庫対象の物品種類コードと、ステップs1104で一時記憶された入出庫作業者IDと、ステップs1102で一時記憶された個数減少分とが、記憶部145に記憶されている物品種類毎の入出庫計画情報206に記述されている物品種類コード801および作業内容803と整合するか否かが比較される(ステップs1105)。
【0054】
ステップs1105で行われた比較の結果に不整合が無い場合、後述のステップs1109へ処理が移る(ステップs1106)。
ステップs1105で行われた比較の結果に不整合がある場合、作業計画と作業内容に食い違いが有るので、不整合の内容と、作業のやり直しか作業中止を選択することを促す案内文が入出庫作業者用情報端末123に表示され、作業やり直しが作業員により選択された場合はステップs1101へ処理が移る(ステップs1107)。
【0055】
ステップs1107で、作業中止が選択された場合は、物品貯蔵棚を作業開始時の原状に戻すことを促す案内文が入出庫作業者用情報端末123に表示されるとともに、作業が中止された旨を伝える報告文が、管理者用情報端末130に表示され、出庫作業は終了する(ステップs1108)。
【0056】
ステップs1105で不整合が無い場合、空になったパッケージがあればそれをケース115Aから撤去することと、添付されているIDタグをIDタグ回収容器122の中に回収することを促す案内文が入出庫作業者用情報端末123に表示され、回収作業完了の合図が入力されるのを待ってステップs1110へ処理が移る(ステップs1109)。IDタグをIDタグ回収容器に格納することにより、回収されたIDタグはIDリーダ117からID読み取りが妨げられるようになる。その後、IDリーダ117がID読み取りを実行し、読み取られた全IDが一時記憶される(ステップs1110)。
【0057】
記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205に記述されている在庫パッケージIDのリスト706と、ステップs1110で一時記憶された全IDとを比較し、読み取られなくなったパッケージIDは回収済みパッケージIDとして一時記憶される(ステップs1111)。
【0058】
出庫対象の物品に対応する重量センサ116Aにより重量測定を行い、その測定値が総重量の実測値として一時記憶される(ステップs1112)。
ステップs1111で一時記憶された回収済みパッケージIDと、ステップs1112で一時記憶された総重量の実測値を基に、記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205の各項目が更新され、物品種類毎の入出庫計画情報206の完了フラグが登録される(ステップs1113)。
【0059】
記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205に記述された実測に基づく在庫個数703が、予め指定された閾値を上回る場合、出庫作業は終了する(ステップs1114)。
【0060】
ステップs1114で、実測に基づく在庫個数703が、予め指定された閾値を上回らない場合、在庫量が不充分である旨を伝える報告文と発注作業を促す案内文が、管理者用情報端末130に表示され、管理者により発注の承認の意思が入力された場合は、自動的に発注処理が発注処理部143により実行され、出庫作業は終了する(ステップs1115)。
【0061】
図11に示すように、本実施例では物品の入出庫作業を実施する作業者と作業内容が、計画通りであることをチェックできる。入出庫作業者が携行するIDタグの情報を、作業実施の際にIDリーダが読取ることができ、それらの情報を情報処理部に直ちに伝達する通信経路をシステムが備えており、作業計画情報は情報処理部内で直ちに参照でき、また、前述した物品の在庫量を検知する機能を用いることができるため、作業の計画と実績をマッチングできる。その結果、計画外の状態に陥った場合あるいは陥る恐れが生じた場合にも、早期に適切な対策を実施することが可能となる。
【0062】
なお、図11に示したステップの順番で作業を行う必要はなく、例えば、入出庫作業者のIDの選別と記憶を行ってから出庫物品の重量等の確認を行っても良い。出庫物品の個数の変化と、作業計画と、作業者との整合を取ることができる範囲で変更可能であることはいうまでもない。
【0063】
図12は、ひとつの種類の物品についての、物品貯蔵棚110の棚卸作業手順を示すフローチャートである。
まず、棚卸対象の物品114Aに対応する重量センサ116Aで測定された重量が、総重量の実測値として一時記憶される。(ステップs1201)。
次に、IDリーダ117がID読み取りを実行し、読み取られた全IDが一時記憶される(ステップs1202)。
【0064】
記憶部145に記憶されている物品種類毎の定数情報201から、物品の単位重量302が検索される。また、記憶部145に記憶されている物品種類毎の在庫情報205に記述された在庫パッケージIDのリスト706が検索され、パッケージID毎の情報204から検収時のパッケージ実測重量604とパッケージ種類コード602が検索される。このパッケージ種類コード602を基に、パッケージ種類毎の定数情報202から未開封時に含まれる物品個数404が得られる。各パッケージIDについて、検収時のパッケージ実測重量604から物品の単位重量302と未開封時に含まれる物品個数404の積を減ずることで、空容器の重量が算出される。空容器の重量の合計をステップs1202で一時記憶された総重量の実測値から減じ、その結果を物品の単位重量302で除算することで、実測に基づく在庫個数703が算出され、その値は上記物品種類毎の在庫情報205に登録される(ステップs1203)。
【0065】
ステップs1203で登録された実測に基づく在庫個数703は、上記の物品種類毎の在庫情報205に記述された計画上の在庫個数704と一致するか否かが比較される(ステップs1204)。
【0066】
ステップs1204で数値が一致しない場合には、不一致が検知された旨が、その物品の種類と実測に基づく在庫個数と計画上の個数等の詳細情報と共に、管理者用情報端末130に表示され、棚卸作業は終了する(ステップs1206)。
ステップs1204で数値が一致する場合には、この種類の物品について、在庫個数が実測と計画とで一致する旨が、管理者用情報端末130に表示され、棚卸作業は終了する(ステップs1207)。
【0067】
なお、図12に示すフローでは物品の総重量を測定してから物品のIDの読み取りを行ったが、この順番に限らない。棚卸作業時において実測の在庫数と計画上の在庫数とが一致することが確認できる程度であれば、変更可能であることはいうまでもない。
【0068】
以上、物品の検収、入庫、出庫、棚卸の各作業における処理フローの詳細を述べた。
この実施例に記載のIDタグは、例えばバーコードの様態でID情報が表面に記載されたカード状のタグであっても良いし、タグ自身に内蔵された電波送受信機能によりID情報がリーダとの間で無線通信されるRFIDタグであっても良い。
【0069】
また、この実施例に記載の検収所用情報端末103、入出庫者用情報端末123もしくは管理者用情報端末130は、情報表示機能と利用者の操作内容を入力する機能とを備えるならば、その形状や外部電源の有無や入力手段に制約は無い。
【0070】
さらに、この実施例に記載の通信経路150は、情報を伝達する経路としての機能を有していれば良く、無線や有線や両者の組み合わせであっても良い。
【0071】
図13は、本実施例の通信経路の詳細を示す図である。
物品貯蔵棚1303内では、1個以上の重量センサ1301と1個以上のIDリーダ1302が有線通信ネットワーク1310によって、無線通信ノード1304に接続されている。無線通信ノード1304の通信可能範囲1305は図中の破線で示されている。各物品貯蔵棚1303は中継機能を備えることで、互いにマルチホップ無線通信ネットワーク1306を形成しており、通信可能範囲1305に含まれない無線通信ノード1304とも、他の無線通信ノードを介することで、情報伝達を実現できる。
【0072】
無線通信ネットワーク1306には、有線通信ネットワーク1309と接続している無線通信基地局1307が含まれている。また、有線通信ネットワーク1309には、管理サーバおよび端末1308と、検収所内重量センサおよびIDリーダ1311とが接続されており、有線および無線のネットワークの連携により、ローカルエリアネットワークを形成している。
【0073】
図14は、本実施例の重量センサおよび無線通信ノードの詳細を示す図である。
無線通信ノード1304は、制御部1411、無線部1412、電源部1414からなる。無線部1412にはアンテナ1413がついており、他の無線通信ノードや、無線通信基地局1307と情報の授受をすることができる。電源部1414は、外部から電力を供給する方式であっても、一次電池、二次電池、発電機能などにより独立に電力を供給する方式であってもよい。
【0074】
重量センサ1301は、セレクタ1421、温度センサ1422、DAコンバータ1423、ADコンバータ1424、アンプ1425および1426、ロードセル1427からなる。ロードセルは、重量による外力により変形し、微弱な電圧が出力され、アンプ1425および1426により増幅される。アンプ1425には、DAコンバータ1423の出力がオフセット信号として入力され、この電圧とアンプ1426から得られる信号との差が増幅され、その結果がADコンバータ1424に入力される。
【0075】
測定値をデジタル値として表現するためには、その表現可能な値の範囲は、ADコンバータ1424の量子化ステップと、ADコンバータ1424の出力ビット数の積となる。上記の表現可能な値の範囲が、測定値のとりうる値の範囲より小さく表現不可能の場合は、上記オフセット信号を適切な値に変更することで、表現可能な値の範囲が、測定値を含むように調整することができる。
【0076】
セレクタ1421は、無線通信ノード1304とのインターフェース機能を備えており、制御部1411から伝達されたオフセット信号をDAコンバータに出力し、制御部1411から伝達されたLED点灯・消灯信号をLED1428に出力し、ADコンバータ1424および温度センサ1422から得られた重量測定値および温度を制御部1411へ伝達する。
【0077】
物品が貯蔵されているケースは、通常はロック機構によりロードセル1427に荷重が伝達されない構造となっている。作業者が重量測定を促す案内文に従い、ロック機構を解除するためのボタン操作を行うと、ケースの荷重がロードセルに伝達され、重量測定が開始される。これと同時に、LED点灯信号がLED1428に伝達され、LED1428が点灯開始する。制御部1411に測定値が重量センサ1301から伝達され、測定が完了すると、制御部1411からLED消灯信号がLED1428に伝達され、LED1428が消灯することで、作業者に測定が完了した旨を通知するとともに、再びロック機構を作動するよう促す。
【0078】
本発明では、物品の在庫量を特定するために重量センサを用いたが、本発明はこれに限ったものでなく、本願の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能であることはいうまでもない。例えば、重量センサに代えて、圧力センサ等を用いて物品の在庫量を特定することも可能である。また、物品も固体に限ったものでなく、液体、気体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の一実施形態における物品入出庫管理装置の構成例を示す図。
【図2】本発明の一実施形態における記憶部に記憶される情報の例を示す図。
【図3】本発明の一実施形態における物品種類毎の定数情報の例を示す図。
【図4】本発明の一実施形態におけるパッケージ種類毎の定数情報の例を示す図。
【図5】本発明の一実施形態における注文番号毎の情報の例を示す図。
【図6】本発明の一実施形態におけるパッケージID毎の情報の例を示す図。
【図7】本発明の一実施形態における物品種類毎の在庫情報の例を示す図。
【図8】本発明の一実施形態における物品種類毎の入出庫計画情報の例を示す図。
【図9】本発明の一実施形態における検収作業手順の例を示すフローチャート。
【図10】本発明の一実施形態における入庫作業手順の例を示すフローチャート。
【図11】本発明の一実施形態における出庫作業手順の例を示すフローチャート。
【図12】本発明の一実施形態における棚卸作業手順の例を示すフローチャート。
【図13】本発明の一実施形態における通信経路の詳細を示す図。
【図14】本発明の一実施形態における重量センサおよび無線通信ノードの詳細を示す図。
【符号の説明】
【0080】
100…検収所
101…未使用IDタグ
102…IDリーダ
103…検収所用情報端末
104…物品
105…未開封物品パッケージ
106…ケース
107…重量センサ
110…物品貯蔵棚
111A、111B…未開封物品パッケージ
112A、112B…開封済み物品パッケージ
113A、113B…IDタグ
114A、114B…物品
115A、115B…ケース
116A、116B…重量センサ
117…IDリーダ
120…入出庫作業者携行品
121…IDタグ
122…IDタグ回収容器
123…入出庫作業者用情報端末
130…管理者用情報端末
140…情報処理部
141…重量・個数変換部
142…計画・実績マッチング部
143…発注処理部
144…作業指示作成部
145…記憶部
150…通信経路
201…物品種類毎の定数情報
202…パッケージ種類毎の定数情報
203…注文番号毎の情報
204…パッケージID毎の情報
205…物品種類毎の在庫情報
206…物品種類毎の入出庫計画情報
301…物品種類コード
302…物品の単位重量
303…対応するパッケージ種類の数
304…対応するパッケージ種類コードのリスト
399A、399B…物品種類毎の定数情報の具体例
401…パッケージ種類コード
402…対応する物品種類コード
403…未開封時の総重量の許容範囲
404…未開封時に含まれる物品個数
405…消費期限
499A、499B…パッケージ種類毎の定数情報の具体例
501…注文番号
502…検収完了日
503…物品種類の数
504…注文内容
599A、599B…注文番号毎の情報の具体例
601…パッケージID
602…パッケージ種類コード
603…注文番号
604…検収時のパッケージ実測重量
605…開封日
606…消費期限
699A、699B…パッケージID毎の情報の具体例
701…物品種類コード
702…総重量の実測値
703…実測に基づく在庫個数
704…計画上の在庫個数
705…在庫パッケージ個数
706…在庫パッケージのIDのリスト
799A、799B…物品種類毎の在庫情報の具体例
801…物品種類コード
802…作業件数
803…作業内容
899A…物品種類毎の入出庫計画情報の具体例
1301…重量センサ
1302…IDリーダ
1303…物品貯蔵棚
1304…無線通信ノード
1305…通信可能範囲
1306…マルチホップ無線通信ネットワーク
1307…無線通信基地局
1308…管理サーバおよび端末
1309、1310…有線通信ネットワーク
1311…検収所内重量センサおよびIDリーダ
1411…制御部
1412…無線部
1413…アンテナ
1414…電源部
1421…セレクタ
1422…温度センサ
1423…DAコンバータ
1424…ADコンバータ
1425、1426…アンプ
1427…ロードセル
1428…LED。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1IDタグを付されるパッケージに収納される物品の量を測定する第1センサと、
作業者に携行される第2IDタグと、
前記第1IDタグが保持するパッケージ固有情報と、前記第2IDタグが保持する作業者情報とを読み取るIDリーダと、
作業の計画を記憶する情報処理部と、
を有し、
前記パッケージ固有情報は、前記パッケージに収納された物品を特定する情報であり、
前記作業者情報は、前記物品の取り扱いを許可された作業者であることを示す情報であり、
前記情報処理部は、前記測定された量の値と、読み取られた前記パッケージ固有情報と、前記作業者情報との入力を受け、
前記情報処理部は、前記入力された量の値と前記パッケージ固有情報と前記作業者情報と、前記作業の計画を比較することにより、進行中である作業の整合性を判定する物品入出庫管理システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記情報処理部は、
前記作業の整合性の判定に基づいて、作業指示を作成する物品入出庫管理システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記情報処理部は、
前記量の値と前記パッケージ固有情報とに基づいて、前記物品の在庫量を判定し、
前記物品の在庫量が所定の条件を満たした場合に、前記物品の発注処理を行う物品入出庫管理システム。
【請求項4】
請求項1において、
IDタグ回収容器をさらに有し、
前記IDタグ回収容器に格納されたIDタグは、前記IDリーダによる読み取りを妨げられる物品入出庫管理システム。
【請求項5】
請求項1において、
第2センサをさらに有し、
前記第2センサは、前記物品の入庫に先立ち前記パッケージの重量を測定し、
前記情報処理部は、
前記第2センサで測定されたパッケージの重量と、前記パッケージの固有情報とを対応付けて記憶する物品入出庫管理システム。
【請求項6】
請求項5において、
前記情報処理部は、
前記第2センサで測定されたパッケージの重量が、前記情報処理部で予め記憶された範囲と整合するかを判定する物品入出庫管理システム。
【請求項7】
請求項1において、
前記作業は、前記物品の入庫または出庫である物品入出庫管理システム。
【請求項8】
請求項1において、
前記第1センサが測定する前記量の値は、前記物品と前記パッケージとをあわせた重量である物品入出庫管理システム。
【請求項9】
第1IDタグを付されるパッケージに収納される物品の量の値を測定するステップと、
前記第1IDタグが保持し、前記物品を特定するパッケージ固有情報を読み取るステップと、
作業者に携行される第2IDタグが保持し、前記物品の取り扱いを許可された作業者であることを示す作業者情報を読み取るステップと、
情報処理部に作業の計画を記憶するステップと、
前記情報処理部に、前記測定された量の値と、前記パッケージ固有情報と、前記作業者情報とを入力するステップと、
前記情報処理部が、前記量の値と前記パッケージ固有情報と前記作業者情報と、前記作業の計画とを比較することにより、進行中である前記作業の整合性を判定するステップと、
を有する物品入出庫管理方法。
【請求項10】
請求項9において、
前記情報処理部が、前記作業の整合性の判定に基づいて、作業指示を作成するステップをさらに有する物品入出庫管理方法。
【請求項11】
請求項9において、
前記情報処理部が、前記量の値と前記パッケージ固有情報に基づいて、前記物品の在庫量を判定するステップと、
前記物品の在庫量が所定の条件を満たした場合に、前記物品の発注処理を行うステップと、
をさらに有する物品入出庫管理方法。
【請求項12】
請求項9において、
IDタグ回収容器に格納される前記第1IDタグは、前記IDリーダによる読み取りを妨げられるステップをさらに有する物品入出庫管理方法。
【請求項13】
請求項9において、
前記物品の入庫に先立ち、第2センサで前記パッケージの重量を測定するステップと、
前記情報処理部が、前記第2センサで測定された前記パッケージの重量と、前記パッケージの固有情報とを対応づけて記憶するステップと、
を有する物品入出庫管理方法。
【請求項14】
請求項13において、
前記情報処理部が、前記第2センサで測定されたパッケージの重量が前記情報処理部で予め記憶された範囲と整合するかを判定するステップをさらに有する物品入出庫管理方法。
【請求項15】
請求項9において、
前記作業は、前記物品の入庫または出庫である物品入出庫管理方法。
【請求項16】
請求項9において、
前記第1センサで測定される前記量の値は、前記物品と前記パッケージとをあわせた重量である物品入出庫管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−273527(P2006−273527A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−96706(P2005−96706)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】