説明

画像処理装置およびその制御方法

【課題】 紙文書としての原稿の段階で修正が施されているか否かを、該原稿を読み取って生成された電子データから判断することを可能とし、さらに、該電子データの高画質出力を可能とする。
【解決手段】 原稿画像を読み取って電子データを生成する際に、実行すべき処理段階を特定する(S501)。そして、原稿画像を読み取って得られた原稿画像データに対し、所定の複数段階の画像処理のうち、前記特定された処理段階までの画像処理を実行し(S505)、さらに該処理段階に後続する画像処理についての処理パラメータを取得する(S506)。そして、画像処理後の原稿画像データに対し、特定された処理段階および処理パラメータを付加して(S507)、前記電子データとして保持する。処理パラメータは、該電子データの印刷出力時に画像処理パラメータとして使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像処理装置及びその制御方法に関し、特に、紙文書の状態を忠実に保持しつつ電子データ化する画像処理装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は紙での保存が義務付けられている財務や税務関連の書類・帳票を、電子データとして保存・閲覧することを認める法律(案)である、e−文書法(通称)が制定されようとしている。紙の原稿を電子化データとして保存することが法的に認められることによって、大量の紙文書が電子データに変換され、保管される機会が増加することが想定される。そのため、より忠実に紙文書を電子データに変換する必要性が高まりつつある。
【0003】
しかしながら、従来の画像読み取り装置では、修正液等による修正痕や改竄された書類を読み取った場合、電子化されたデータからは(電子化される前に)修正された書類であるか否かの区別をすることが困難であった(例えば、特許文献1)。したがって、電子化されたデータの信頼性が高いとはいえない、という問題があった。
【0004】
そこで、従来の画像読み取り装置を利用して、電子化データの証拠書類としての信頼性を高める方法として、以下のような方法が考えられる。
【0005】
まず、紙の原稿上の修正痕等を残したまま電子データに変換する方法である。例えば、通常の画像読み取り処理と、修正痕を検出できる画像読み取り処理と、によってそれぞれ取得した2つの電子データを合成する方法が考えられる。
【0006】
次に、読み取った画像に対する各種画像処理(下色除去、裏写り除去等)を実行しないようにする方法である。この方法によればすなわち、通常の画像読み取り処理で読み取った画像よりも画質は劣るものの、紙文書の状態をより鮮明に保存することが可能となり、電子データの証拠能力を向上させることができる。
【特許文献1】特開2004−312118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したように読み取った2つの電子データを合成する手法においては、画像読み取り処理を2度行う必要があるため、効率的でないという問題があった。また、読み取った画像に対する画像処理を制限する手法においては、読み取った電子データを再び紙文書として出力する際には、画質が劣った状態のまま出力されるため、印刷結果として得られる紙文書の画質も劣化してしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、紙文書としての原稿の段階で修正が施されているか否かを、該原稿を読み取って生成された電子データから判断可能とする画像処理装置およびその制御方法を提供することを目的とする。さらに、該電子データの高画質出力を可能とする画像処理装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための一手段として、本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。
【0010】
すなわち、原稿画像を読み取って電子データを生成する画像処理装置であって、前記電子データを生成する際に実行可能な複数段階の画像処理のうち、実行すべき処理段階を特定する特定手段と、前記原稿画像を読み取って原稿画像データを得る読み取り手段と、前記原稿画像データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記特定手段で特定された処理段階までの画像処理を実行する第1の画像処理手段と、前記複数段階の画像処理のうち、前記特定手段で特定された処理段階に後続する画像処理についての処理パラメータを取得するパラメータ取得手段と、前記第1の画像処理手段で処理された原稿画像データに対し、前記特定手段で特定された処理段階および前記パラメータ取得手段で取得した処理パラメータを付加して、前記電子データとして保持する保持手段と、を有することを特徴とする。
【0011】
さらに、前記保持手段に保持された電子データから前記処理段階および前記パラメータを検出する検出手段と、前記電子データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記検出手段で検出された前記処理段階に後続する画像処理を前記パラメータに基づいて実行する第2の画像処理手段と、前記第2の画像処理手段で処理された電子データに基づく可視像を出力する画像出力手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、紙文書としての原稿の段階で修正が施されているか否かを、該原稿を読み取って生成された電子データから判断することが可能となる。さらに、該電子データを高画質出力することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の各実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
【0014】
<第1実施形態>
●従来の画像処理装置
本実施形態における画像処理装置の説明に先立ち、従来の画像読み取りおよび画像出力を行う画像処理装置について説明する。
【0015】
図1に、従来の画像処理装置100のブロック構成を示す。図1に示すように従来の画像処理装置100は、画像読み取り装置200と画像出力装置300から構成されている。更に、画像読み取り装置200と画像出力装置300はインターフェースを介してPCあるいはディスプレイ等の表示装置400に接続されている。
【0016】
図2に、上記従来の画像読み取り装置200のブロック構成を示す。図2に示すように従来の画像読み取り装置200は、撮像部201、操作部202、読み取り画像処理部203、インターフェース部204から構成されている。
【0017】
撮像部201は、原稿画像(以下、原画像)を電気信号に変換する機能を有しており、例えばCCDセンサが利用される。CCDセンサであれば、入力された原画像を微小な画素に分割し、RGBの3原色に色分解して電気信号に変換することができる。
【0018】
操作部202は、撮像機能や読み取った画像の送信先設定について、利用者が操作するためのインターフェースである。
【0019】
読み取り画像処理部203は、撮像部201で撮像された画像データが入力され、その入力された画像データに対し、所定の画像処理(以降、読み取り画像処理)を施し、処理後の画像データを出力する。読み取り画像処理の詳細については後述する。
【0020】
インターフェース部204は、画像データを表示装置400に送信する機能を有している。また、インターフェース部204は、表示装置400を介さずに画像データを直接、画像出力装置に送信することもできる。
【0021】
図3は、上記従来の画像読み取り装置200における、一連の画像読み取り処理を示すフローチャートである。図3に示すように従来の画像読み取り処理では、利用者が電子化したいカラーの原画像を入力すると、該原画像は撮像部201によってRGBの3原色に分解された電気信号に変換される(S101)。
【0022】
続いて電気信号に変換された画像に対して、読み取り画像処理部203が後述するような読み取り画像処理を行う(S102)。読み取り画像処理が終了すると、画像読み取り装置200はインターフェース部204を介して、画像出力装置300あるいは表示装置400に画像データを出力し、画像読み取り処理は終了する。
【0023】
ここで、読み取り画像処理部203で行われる読み取り画像処理(S102)について、詳細に説明する。図4は、従来の読み取り画像処理の具体例を示すフローチャートである。尚、ここで示す読み取り画像処理はあくまでも一例にすぎず、他の読み取り画像処理を行うことも可能である。
【0024】
読み取り画像処理部203においては、まずはじめに、撮像部201でRGBの3原色に色分解されて電気信号に変換された原画像が、不図示のAD変換部によってディジタルデータに変換される(S201)。ここでは、撮像部201で読み取った連続的なアナログ値信号を、1/0で表されるディジタル符号信号値に変換する。
【0025】
次に読み取り画像処理部203は、シェーディング補正(S202)、下地とばし(S203)、裏写り除去(S204)といった順に画像処理を実行する。なお、シェーディング補正とは、同じ明るさの原画像の読み取り時に各画素で明るさのレベルが異なる場合にこれらを補正し、各画素の明るさを同レベルで出力する処理である。また、下地とばしとは、読み取られた画像の色のヒストグラムを作成し、原稿の大部分を占める下地のレベルを判定して下地部分を除去する処理である。また裏写り除去とは、両面印刷された原画像を読み取る際に裏面の画像が透けて写ることを防ぐために、各画素に対する裏写り補正量(RGB色成分補正量)を計算し、補正量に基づいて裏写りを除去する処理である。
【0026】
これらの処理が終了すると、読み取り画像処理部203は、色空間変換を実行する(S205)。ここで色空間変換とは、入力された画像の色空間を任意の色空間に変換する、或いは入力系の色味に関する補正処理を行う処理である。
【0027】
そして読み取り画像処理部203は最後に、γ補正を行う(S206)。ここでγ補正とは、画像を忠実に再現するために、画像読み取り装置200や画像出力装置300が持つ固有のγ値に対して、画像入力から最終出力までの全体のγ値が1になるように補正する処理である。
【0028】
図5に、上記従来の画像出力装置300のブロック構成を示す。図5に示すように従来の画像出力装置300は、インターフェース部301、出力画像処理部302、プリンタ部303、から構成されている。
【0029】
図6は、上記従来の画像出力装置300における、一連の画像出力処理を示すフローチャートである。図6に示すように従来の画像出力処理では、まず画像出力装置300が、インターフェース部301を介して画像読み取り装置200あるいは表示装置400から送信された画像データを受信する。画像データを受信すると、出力画像処理部302が出力画像処理を行う(S301)。なお、この出力画像処理の詳細については後述する。出力画像処理が終了するとプリンタ部303は、出力画像処理部302によって画像処理が施された画像データを紙文書として出力し(S302)、画像出力処理を終了する。
【0030】
ここで、出力画像処理部302で行われる出力画像処理(S301)について、詳細に説明する。図7は、従来の出力画像処理の具体例を示すフローチャートである。尚、ここで示す出力画像処理はあくまでも一例にすぎず、他の出力画像処理を行うことも可能である。
【0031】
出力画像処理部302は、対数変換(S401)、黒抽出(S402)、色補正(S403)、フィルタ処理(S404)、γ補正(S405)、中間調補正(S406)といった、一般的な画像処理を行う。なお、上述した出力画像処理としての対数変換、黒抽出、色補正、フィルタ処理、γ補正、及び中間調補正については周知であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
【0032】
従来の画像処理装置100を構成する画像読み取り装置200及び画像出力装置300は、以上説明したような機能を有している。
【0033】
●本実施形態の画像処理装置
続いて、本実施形態における画像処理装置について説明する。本実施形態の画像処理装置は、図1に示した従来の画像入出力装置100の構成と同様に、画像読み取り装置500と画像出力装置600からなるが、その機能が従来の画像読み取り装置200および画像出力装置300とは異なる。
【0034】
●画像読み取り処理
図8に、本実施形態における画像読み取り装置500のブロック構成を示す。図8に示すように、本実施形態の画像読み取り装置500は、画像処理段階特定部501、撮像部502、操作部503、読み取り画像処理部504、撮像パラメータ取得部505、保存部506、インターフェース部507、から構成されている。以下、従来の画像読み取り装置200と同様の機能を有する構成要素については説明を省略し、異なる機能について説明する。
【0035】
画像処理段階特定部501は、利用者が所望する画像処理段階を特定する。ここで画像処理段階とは、画像読み取り装置500における画像読み取り時に、実行済み処理と未実行処理を特定するための情報であり、すなわち、画像読み取り時における一連の画像処理のうち、どこまで(どの段階まで)実行するかを決定するものである。(「画像処理段階」について、説明を補足しました(「すなわち」以降))。本実施形態では、画像入力装置500の利用者が所望の画像処理モードを指定し、該指定された画像処理モードに応じて、画像処理段階が特定されるとする。
【0036】
ここで、画像処理モードについて説明する。本実施形態の画像処理モードとしてはまず、図4に示すような従来通りの下地飛ばしや裏写り除去等の画像処理を実行する「通常の読み取り画像処理モード」がある。また、AD変換後に下地とばしや裏写り除去等の全ての画像処理を実行しない「全て非実行の読み取り画像処理モード」がある。また、下地飛ばしのみを実行して他の画像処理を実行しない「下地飛ばしのみの読み取り画像処理モード」等、複数の画像処理の中から、撮像された画像データに対して実行される画像処理を指定するものがある。そして、このように分類された画像処理モードをそれぞれ、「第1の画像処理モード」、「第2の画像処理モード」、「第3の画像処理モード」と称する。
【0037】
図4を用いて、ここに例示した各画像処理モードの違いについて説明する。利用者が通常の読み取り画像処理を実行する「第1の画像処理モード」を指定すると、画像読み取り装置500では、図4に示す従来の読み取り画像処理と全く同様の画像処理を実行する。また、利用者が下地とばしや裏写り除去等の各種画像処理を全て実行しない「第2の画像処理モード」を指定すると、画像読み取り装置500は図4に示すAD変換(S201)のみを実行する。そして、残りのシェーディング補正、下地とばし、裏写り除去、色空間変換、γ補正(S202〜S206)については、後に画像出力装置600で実行できるように、撮像パラメータを取得する処理を行う。なお、この撮像パラメータ取得処理の詳細については後述する。また、利用者がAD変換、下地飛ばしのみの画像処理を実行し、他の画像処理を実行しない「第3の画像処理モード」を指定すると、画像読み取り装置500は図4に示す各画像処理の中から、AD変換(S201)と下地飛ばし(S203)のみを行う。そして、残りのシェーディング補正(S202)、裏写り除去、色空間変換、γ補正(S204〜S206)については、後に画像処理装置600で実行できるように、撮像パラメータを取得することも可能である。
【0038】
本実施形態においては、上記以外の画像処理モードを用意することも可能である。例えば、AD変換、シェーディング補正、裏写り除去のみを実行し、他の画像処理を実行しない読み取り画像処理を「第4の画像処理モード」とすることができる。また、AD変換、裏写り除去のみを実行し、他の画像処理を実行しない読み取り画像処理を「第5の画像処理モード」とすることも可能である。つまり、本実施形態における画像処理モードは、図4に示すような、従来の読み取り画像処理を構成する複数の画像処理の中から、種々の画像処理の選択、組み合わせとして適用することができる。
【0039】
以下、上述した従来通りの画像読み取り処理を指定する「第1の画像処理モード」と、AD変換以外の画像処理を非実行とする「第2の画像処理モード」を例として説明する。
【0040】
本実施形態では、画像処理段階特定部501において「第1の画像処理モード」或いは「第2の画像処理モード」の何れか一方を特定することを想定する。画像処理モードの特定方法としては、画像処理モードを選択するスイッチを設け、該スイッチを利用者が切り替えることによってモードを選択するようにすれば良い。
【0041】
操作部503は、従来の画像読み取り装置200における操作部202の機能に加え、上述した画像処理モードの選択を行う機能が追加されている。
【0042】
読み取り画像処理部504は、入力された画像データに対し、画像処理段階特定部501で特定された画像処理段階に応じた読み取り画像処理を施し、処理後の画像データを出力する。そのため、本実施形態における読み取り画像処理は従来とは異なり、選択された「第1の画像処理モード」及び「第2の画像処理モード」に対してそれぞれ異なる2種類の読み取り画像処理が存在する。なお、これらの読み取り画像処理の詳細については後述する。
【0043】
撮像パラメータ取得部505は、利用者が「第2の画像処理モード」を選択した場合に、読み取り画像処理部504で施されなかった画像処理を、画像出力装置600において実行できるように、撮像時に撮像パラメータを取得する機能を有している。
【0044】
保存部506は、画像処理段階特定部501で特定された画像処理段階と、撮像パラメータ取得部505で取得された撮像パラメータを、読み取り画像処理部504から出力された画像データに付加して保存する機能を有している。画像データへの付加方法としては、図9に示すように画像データのヘッダ部に格納してもよいし、電子透かしを利用して画像に埋め込んでもよい。
【0045】
以下、本実施形態の画像読み取り装置500における画像読み取り処理について説明する。
【0046】
図10は、画像読み取り装置500における画像読み取り処理を示すフローチャートである。図10に示すように、利用者はまず、画像処理段階特定部501において、実行すべき画像処理段階を特定する(S501)。本実施形態においてはすなわち、利用者が第1または第2の画像処理モードのいずれによる読み取りを行うかを選択する。
【0047】
利用者が画像処理段階を特定した後、画像読み取り装置500に対して利用者が電子化したいカラーの原画像を入力すると、撮像部502は原画像を電気信号に変換する(S502)。
【0048】
次に画像読み取り装置500は、画像処理段階特定部501において特定された画像処理段階が、「第1の画像処理モード」であるか「第2の画像処理モード」であるかを判定する(S503)。
【0049】
画像処理段階を特定すると、読み取り画像処理部504が読み取り画像処理を実行する。ここでの読み取り画像処理は、特定された画像処理段階に応じて、「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理と、「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理の2種類に区別される。
【0050】
以降、第1および第2の画像処理モードに応じた画像読み取り処理について、それぞれ説明する。
【0051】
●「第1の画像処理モード」による画像読み取り
ステップS503で判定された画像処理段階が「第1の画像処理モード」である場合、読み取り画像処理部504は「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理を実行する(S504)。
【0052】
この「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理については、図4に示した従来の読み取り画像処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0053】
「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理が終了すると、保存部506は該画像処理後の画像に対し、画像処理段階特定部501で特定された画像処理段階を付加して保存する(S507)。例えば、画像処理段階を「第1の画像処理モード」として画像データに付加する。このように画像処理段階が「第1の画像処理モード」である場合は、撮像パラメータの取得は行わないため、撮像パラメータを保存する必要はない。画像データへの付加方法としては上記図9に示すように、画像データのヘッダ部に格納してもよいし、電子透かしを利用して埋め込んでもよい。
【0054】
最後に、画像読み取り装置500はインターフェース部507から画像出力装置600あるいは表示装置400に画像データを送信して、画像読み取り処理を終了する(S508)。
【0055】
●「第2の画像処理モード」による画像読み取り
ステップS503で判定された画像処理段階が「第2の画像処理モード」である場合、読み取り画像処理部504は「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理を実行する(S505)。続いて、撮像パラメータ取得部505において撮像パラメータ取得処理を実行する(S506)。図4に示した従来の読み取り画像処理を例にすると、「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理はAD変換(S201)のみである。したがって、その他のシェーディング補正、下地飛ばし、裏写り除去、色空間変換、γ補正(S202〜S206)について、後に画像出力装置600で処理を行えるように、撮像パラメータを取得する。
【0056】
ここで図11に、「第1の画像処理モード」および「第2の画像処理モード」による読み取り画像処理および出力画像処理を対比させた処理イメージを示す。
【0057】
図11に示すように、「第1の画像処理モード」すなわち従来の画像入出力装置では、AD変換〜γ補正までの処理を画像読み取り装置200で行い、対数変換〜中間調補正までの処理を画像出力装置300で行っていた。しかし、利用者が「第2の画像処理モード」を選択した場合には、AD変換のみを画像読み取り装置500で行い、シェーディング補正〜γ補正までの処理については画像出力装置600で行われる。この場合、画像読み取り装置500では、後に画像出力装置600においてシェーディング補正等の画像処理を行えるように、輝度レベル、ヒストグラム、裏写り補正量、色空間、γ値といった撮像パラメータの取得処理を行っている。
【0058】
このように、本実施形態において「第2の画像処理モード」が選択された場合には、従来は画像読み取り装置で行っていたほとんどの処理が、画像出力装置において行われる。なお、「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理、および撮像パラメータ取得処理の詳細については後述する。
【0059】
ステップS506における撮像パラメータ取得処理が終了すると、保存部506は「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理で生成された画像データを保存する。このとき、画像処理段階特定部501で特定された画像処理段階と、撮像パラメータ取得部505において取得された撮像パラメータが、画像データに付加される(S507)。例えば、画像処理段階を「第2の画像処理モード」として付加し、また、撮像パラメータとしては後述するシェーディング補正の輝度レベル等を付加する。画像データに付加する方法としては上述したように、図9に示すように画像データのヘッダ部に格納してもよいし、電子透かしを利用して埋め込んでもよい。
【0060】
そして最後に、画像読み取り装置500はインターフェース部507から画像出力装置600あるいは表示装置400に画像データを送信して、画像読み取り処理を終了する(S508)。
【0061】
●撮像パラメータ取得処理
以下、本実施形態の「第2の画像処理モード」選択時に実行される、画像読み取り装置500における読み取り画像処理および撮像パラメータ取得処理について説明する。「第2の画像処理モード」選択時の処理イメージは上記図11に示した通りであるが、これを図12を用いてさらに詳細に説明する。
【0062】
「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理および撮像パラメータ取得処理は、画像処理モードが「第2の画像処理モード」である場合に実行される処理であり、従来の画像読み取り装置における処理とは異なる。「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理としては、一部の画像処理(本実施形態ではAD変換)のみが行われる。また、撮像パラメータ取得処理としては、後に画像出力装置600において各種画像処理を実行可能とするために、画像読み取り装置500で必要な情報を抽出(検出)する処理が行われる。本実施形態における撮像パラメータ取得処理としては、撮像パラメータ取得部505において、輝度レベルの抽出、ヒストグラム作成、裏写り補正量抽出、色空間抽出、γ値検出、の処理を行う。なお、上述した「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理と同様に、ここで例示した処理はあくまでも一例に過ぎず、必要に応じてその他の処理を適用することも可能である。
【0063】
図12においてはまず、上述した「第1の画像処理モード」における読み取り画像処理と同様に、撮像部502でRGBの3原色に色分解され電気信号に変換された原画像がAD変換部によってディジタルデータに変換される(S601)。
【0064】
本実施形態においては、「第2の画像処理モード」による読み取り画像処理として、ステップS601のAD変換のみが行われる。このように、読み取り画像に対して施す画像処理を制限することによって、原画像の状態をより鮮明に保存することが可能となる。
【0065】
ステップS601におけるAD変換が終了すると、撮像パラメータ部505は後の画像処理に必要な情報の抽出を開始する。まず、シェーディング補正の処理に必要な輝度レベルの抽出を行う(S602)。つまり、同じ明るさの原画像の読み取り時に、各画素で明るさのレベルが異なるという情報を抽出する。次に、下地とばしの処理に必要なヒストグラムを作成し(S603)、裏写り除去の処理に必要な裏写り補正量を計算する(S604)。さらに、色空間変換の処理に必要な色空間をCCDから取得する(S605)。そして、γ補正の処理を行うために、画像読み取り装置500が持つ固有のγ値を検出する(S606)。
【0066】
このように「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理では、読み取った原画像データに対する画像処理をAD変換のみとし、他の画像処理を施さないようにすることにより、紙文書の状態をより鮮明に保持することが可能となる。したがって、紙文書の段階で例えば修正液等による修正が施されたか否かを読み取った画像データから判断可能とする等、電子データの証拠能力が向上する。
【0067】
また、本実施形態の「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理の際には、撮像パラメータ取得処理も併せて行うことにより、後述する画像出力処理において最適な画像処理を施した高画質出力を可能とする。
【0068】
●画像出力処理
以下、画像出力装置600における画像出力処理について説明する。図13に、画像出力装置600のブロック構成を示す。図13に示すように、本実施形態における画像出力装置600はインターフェース部601、画像処理段階検出部602、出力画像処理部603、プリンタ部604から構成されている。以下、従来の画像出力装置300と同様の機能を有する構成要素については説明を省略し、異なる機能について説明する。
【0069】
画像処理段階検出部602は、インターフェース部601で受信した画像データに対して付加された画像処理段階を検出する。
【0070】
出力画像処理部603には、インターフェース部601で受信した画像データが入力され、該入力された画像データに対し、画像処理段階検出部602で検出された画像処理段階に応じた出力画像処理を施す。そのため、本実施形態における出力画像処理は従来とは異なり、検出された「第1の画像処理モード」及び「第2の画像処理モード」に対してそれぞれ異なる2種類の出力画像処理が存在する。また、画像処理段階検出部602が「第2の画像処理モード」を検出した場合、出力画像処理部603は画像データに付加された撮像パラメータを利用した画像処理を行う。なお、この出力画像処理の詳細については後述する。
【0071】
図14は、画像出力装置600における画像出力処理を示すフローチャートである。図14に示すように、画像出力装置600はまず、インターフェース部601を介して画像データを受信する(S701)。すると画像処理段階検出部602は、受信した画像データに付加されている画像処理段階を検出する(S702)。
【0072】
次に画像出力装置600は、画像処理段階検出部602において検出された画像処理段階が「第1の画像処理モード」であるか「第2の画像処理モード」であるかを判定する(S703)。
【0073】
画像処理段階を判定すると、出力画像処理部603が出力画像処理を実行する。ここでの出力画像処理は、判定された画像処理段階に応じて、「第1の画像処理モード」における出力画像処理と、「第2の画像処理モード」における出力画像処理の2種類に区別される。
【0074】
以降、第1および第2の画像処理モードに応じた画像出力処理について、それぞれ説明する。
【0075】
●「第1の画像処理モード」による画像出力
ステップS703で検出された画像処理段階が「第1の画像処理モード」である場合は、出力画像処理部603が「第1の画像処理モード」における出力画像処理を実行する(S704)。
【0076】
この「第1の画像処理モード」における出力画像処理については、画像読み取り装置500で画像データに撮像パラメータは付加されていないため、図7に示した従来の画像出力処理と同様である。したがって、詳細な説明を省略する。
【0077】
そして最後にプリンタ部604において、出力画像処理部603で出力画像処理が施された画像データを紙文書として出力し(S706)、画像出力処理を終了する。
【0078】
●「第2の画像処理モード」による画像出力
ステップS703で検出された画像処理段階が「第2の画像処理モード」である場合は、出力画像処理部603が「第2の画像処理モード」における出力画像処理を実行する(S705)。この「第2の画像処理モード」における出力画像処理の詳細については後述する。
【0079】
そして最後にプリンタ部604において、出力画像処理部603で出力画像処理が施された画像データを紙文書として出力し(S706)、画像出力処理を終了する。
【0080】
以下、「第2の画像処理モード」における出力画像処理(S705)について、図15を用いて説明する。
【0081】
「第2の画像処理モード」における出力画像処理は、画像読み取り装置500において画像データに付加された撮像パラメータを用いて、画像読み取り装置500で実行されなかった画像処理を画像出力装置600で行うことを特徴とする。なお、画像出力装置600においては、画像読み取り装置500で実行されなかった画像処理に加えて、従来の画像出力装置300で実行される画像処理も行う。
【0082】
図15において、出力画像処理部603はまず、画像に付加された輝度レベルの情報を利用して、シェーディング補正処理を行う(S801)。そして、シェーディング補正処理と同様に、画像に付加されたヒストグラム、裏写り補正量、色空間、γ値の情報を利用して、それぞれ下地とばし(S802)、裏写り除去(S803)、色空間変換(S804)、γ補正(S805)といった画像処理を行う。なお、この下地とばし、裏写り除去、色空間変換、及びγ補正は、上述した読み取り画像処理部504で実行される下地とばし、裏写り除去、色空間変換、及びγ補正と同様の処理であるため、詳細な説明は省略する。ここまでの処理が、画像読み取り装置500で実行されなかった画像処理の部分である。
【0083】
そして出力画像処理部603は更に、対数変換(S806)、黒抽出(S807)、色補正(S808)、フィルタ処理(S809)、γ補正(S810)、中間調補正(S811)といった、一般的な画像出力処理を行う。なお、これら対数変換、黒抽出、色補正、フィルタ処理、γ補正、及び中間調補正については周知であるため、詳細な説明は省略する。
【0084】
このように「第2の画像処理モード」における出力画像処理では、読み取り時に行わなかった画像処理を、撮像パラメータに基づいて適切に施すことができるため、出力画像の画質を向上させることができる。
【0085】
以上説明したように本実施形態によれば、利用者が「第2の画像処理モード」を選択することによって、紙文書の段階で修正が施されたか否かを、読み取られた画像データから判断することが可能となる。
【0086】
そしてさらに、「第2の画像処理モード」で読み取られた画像データを印刷する際に、印刷結果としての紙文書の画質を向上させることができる。
【0087】
なお、本実施形態では利用者が「第1の画像処理モード」と「第2の画像処理モード」のいずれかを選択する例について説明したが、本発明はもちろんこの例に限定されるものではない。上述した「第3の画像処理モード」や「第4の画像処理モード」等についても、「第2の画像処理モード」と同様の思想で実現することが可能である。すなわち、特定される画像処理段階、言い換えれば画像読み取り処理において実行する画像処理の制限の度合い(画像処理の種類)が異なるのみであり、読み取り時に施さなかった画像処理についての撮像パラメータを画像データに埋め込むようにすれば良い。
【0088】
<他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0089】
尚本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したプログラムである。
【0090】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0091】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0092】
プログラムを供給するための記録媒体としては、以下に示す媒体がある。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などである。
【0093】
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0094】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
【0095】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0096】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】一般的な画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】一般的な画像読み取り装置の構成を示すブロック図である。
【図3】一般的な画像読み取り装置における処理を示すフローチャートである。
【図4】一般的な画像読み取り処理を示すフローチャートである。
【図5】一般的な画像出力装置の構成を示すブロック図である。
【図6】一般的な画像出力装置における処理を示すフローチャートである。
【図7】一般的な画像出力処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る一実施形態における画像読み取り装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態における画像ファイルの構成例を示す図である。
【図10】本実施形態の画像読み取り装置における処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態において「第2の画像処理モード」選択時の処理の概念を示す図である。
【図12】本実施形態の「第2の画像処理モード」における読み取り画像処理を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態における画像出力装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本実施形態の画像出力装置における処理を示すフローチャートである。
【図15】本実施形態の「第2の画像処理モード」における出力画像処理を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿画像を読み取って電子データを生成する画像処理装置であって、
前記電子データを生成する際に実行可能な複数段階の画像処理のうち、実行すべき処理段階を特定する特定手段と、
前記原稿画像を読み取って原稿画像データを得る読み取り手段と、
前記原稿画像データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記特定手段で特定された処理段階までの画像処理を実行する第1の画像処理手段と、
前記複数段階の画像処理のうち、前記特定手段で特定された処理段階に後続する画像処理についての処理パラメータを取得するパラメータ取得手段と、
前記第1の画像処理手段で処理された原稿画像データに対し、前記特定手段で特定された処理段階および前記パラメータ取得手段で取得した処理パラメータを付加して、前記電子データとして保持する保持手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
さらに、前記保持手段に保持された電子データから前記処理段階および前記パラメータを検出する検出手段と、
前記電子データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記検出手段で検出された前記処理段階に後続する画像処理を前記パラメータに基づいて実行する第2の画像処理手段と、
前記第2の画像処理手段で処理された電子データに基づく可視像を出力する画像出力手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
原稿画像を読み取って生成された電子データに基づく可視像を出力する画像出力装置であって、
前記電子データは、予め定められた複数段階の画像処理のうち、特定の処理段階までの画像処理が施され、該処理段階と、該処理段階に後続する画像処理についての処理パラメータが付加されており、
前記電子データから前記処理段階および前記パラメータを検出する検出手段と、
前記電子データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記検出手段で検出された前記処理段階に後続する画像処理を前記パラメータに基づいて実行する画像処理手段と、
前記画像処理手段で処理された電子データに基づく可視像を出力する画像出力手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
前記特定手段は、操作者指示に基づいて前記処理段階を特定することを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記操作者指示は、複数の処理モードのいずれかを選択する指示であることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像出力手段は、前記可視像を記録媒体上に形成することを特徴とする請求項2または3記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記複数段階の画像処理は、その第1段階がAD変換処理であり、
前記特定手段は、前記処理段階として前記AD変換処理を特定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
原稿画像を読み取って電子データを生成する画像処理装置の制御方法であって、
前記電子データを生成する際に実行可能な複数段階の画像処理のうち、実行すべき処理段階を特定する特定ステップと、
前記原稿画像を読み取って原稿画像データを得る読み取りステップと、
前記原稿画像データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記特定ステップにおいて特定された処理段階までの画像処理を実行する第1の画像処理ステップと、
前記複数段階の画像処理のうち、前記特定ステップにおいて特定された処理段階に後続する画像処理についての処理パラメータを取得するパラメータ取得ステップと、
前記第1の画像処理ステップにおいて処理された原稿画像データに対し、前記特定ステップにおいて特定された処理段階および前記パラメータ取得ステップにおいて取得した処理パラメータを付加して、前記電子データとして保持手段に格納する保持ステップと、
を有することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項9】
さらに、前記保持手段に保持された電子データから前記処理段階および前記パラメータを検出する検出ステップと、
前記電子データに対し、前記複数段階の画像処理のうち、前記検出ステップにおいて検出された前記処理段階に後続する画像処理を前記パラメータに基づいて実行する第2の画像処理ステップと、
前記第2の画像処理ステップにおいて処理された電子データに基づく可視像を出力する画像出力ステップと、
を有することを特徴とする請求項8記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項10】
コンピュータ上で実行されることによって、該コンピュータを請求項1乃至7のいずれかに記載された画像処理装置として動作するように制御することを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項10記載のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−201827(P2007−201827A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18013(P2006−18013)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】