説明

画像処理装置及び方法

【課題】データフォーマットの互換性がないことによって生じるメモリの浪費を解決した画像処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置及びその方法を提供する。この画像処理装置は、メモリデバイス、及び第1及び第2画像データ変換部を含む。第1画像データをメモリデバイスに書き込み、メモリデバイスから読み出す。各画素値は第1データフォーマットを有する。第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。第1画像データ変換部は、第2画像データを第1画像データに変換する。第2画像データは、各々が第2データフォーマットを有する複数の画素値を含む。第2データフォーマットは、上記専用フォーマットと互換性がない。第2画像データ変換部は、第1画像データを第3画像データに変換する。第3画像データは、各々が第3データフォーマットを有する複数の画素値を含む。第3データフォーマットは、上記専用フォーマットと互換性がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、画像処理装置及びその方法に関するものであり、特に、画像圧縮(符号化)及び画像伸張(復号化)用の画像処理装置、及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
マルチメディア及びコンシューマ・エレクトロニクス(民生用電子機器)のうち、画像処理は通常、デジタルフォトフレーム、表示カード、及びデジタルカメラ上で実行される。現在の市場では、画像圧縮規格JPEGが最も多く採用されている。技術の進歩と共に、ジョイント・フォトグラフィック・エキスパーツ・グループ(JPEG:Joint Photographic Experts Group:カラー静止画圧縮符号化方式標準化組織)は、次世代画像圧縮規格JPEG−XR(JPEGエクステンデッド・レンジ(Extended Range))を標準化することを考えている。画像圧縮規格JPEG−XRでは、種々の色空間、例えばsRGB色空間またはscRGBの画像データをサポートしている。
【0003】
sRGB色空間では、画像データを構成する画素値のデータフォーマットは8ビット・データフォーマットとすることができる。scRGB色空間では、画像データを構成する画素値のデータフォーマットは、16ビット・データフォーマットとすることができる。詳細には、画像圧縮規格JPEG−XRに基づく画像処理中に”Scaled_Flag”を調整することができ、このため画像圧縮規格JPEG−XRに基づいて処理する画素値のデータフォーマットは必ずしも8ビットの倍数のデータフォーマットと互換性がない。その代わりに、画素値のデータフォーマットは、11ビット・データフォーマット、12ビット・データフォーマット、19ビット・データフォーマット、または20ビット・データフォーマット、等とすることができる。
【0004】
従って、画像圧縮規格JPEG−XRに基づく画像処理中には、こうした特別なデータフォーマットにより、メモリデバイスを効率的にアクセスすることができない。即ち、こうした特別なデータフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がなく、このため画像処理中にメモリの浪費が生じる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、関連技術における欠点を解決した画像処理装置及びその方法を提供する。本発明は、メモリデバイス、第1画像データ変換部、及び第2画像データ変換部を含む画像処理装置を提供する。複数の第1画素値から成る第1画素値をメモリデバイスに書き込み、メモリデバイスから読み出す。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。第1画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第1画像データ変換部は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して第1変換処理を行って、メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成されている。これに加えて、第2画素値の各々は第2データフォーマットを有し、第2データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。
【0006】
第2画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第2画像データ変換部は、第1画像データをメモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第3画素値を含む第3画像データを得るように構成されている。第3画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。これに加えて、第2画素値は第3画素値にほぼ相当する。
【0007】
本発明は、次のステップを含む画像処理方法を提供する。まず、第1画像データを用意し、第1画像データは複数の第1画素値を有する。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない。次に、第1画像データに対して第1変換を実行し、これにより、メモリデバイスに書き込む第2画像データが得られる。第2画像データの各々は複数の第2画素値を有する。第2画素値の各々は第2データフォーマットを有し、第2データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がある。
【0008】
最後に、第2画像データをメモリデバイスから読み出す際に、第2画像データに対して第2変換を実行し、これにより、複数の第3画素値を含む第3画像データが得られる。第3画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第1画素値は第3画素値にほぼ相当する。
【0009】
本発明はさらに、他の画像処理装置を提供し、この画像処理装置は、メモリデバイス、画像データ演算変換部、及び第2画像データ変換部を含む。画像データ演算変換部は、第1演算器及び第1画像データ変換部を含む。複数の第1画素値を含む第1画素値をメモリデバイスに書き込み、メモリデバイスから読み出す。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0010】
第1演算器は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して補正処理を行うように構成されている。こうして、複数の第3画素値を含む第3画像データが得られ、第3画素値の各々は第1所定範囲内にある。第2画素値の各々は第2データフォーマットを有し、第2データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第1画像データ変換部は第1演算器に結合されている。これに加えて、第1画像データ変換部は、第3画像データを受信して第1変換処理を行って、メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成されている。
【0011】
第2画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第2画像データ変換部は、第1画像データをメモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第4画素値を含む第4画像データを得るように構成されている。第4画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。これに加えて、第2画素値は第4画素値にほぼ相当する。
【0012】
本発明は、次のステップを含む他の画像処理方法を提供する。まず、第1画像データを用意し、第1画像データは複数の第1画素値を含む。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない。次に、第1画像データに対して補正処理を実行し、これにより、複数の第2画素値を含む第2画像データが得られ、第2画素値の各々は所定範囲内にある。
【0013】
そして、第2画像データに対して第1変換を実行し、これにより、メモリデバイスに書き込む第3画像データが得られる。第3画像データの各々は複数の第3画素値を有する。第3画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用データフォーマットと互換性がある。最後に、第3画像データをメモリデバイスから読み出す際に、第3画像データに対して第2変換を実行し、これにより、複数の第4画素値を含む第4画像データが得られる。第4画素値の各々は第4データフォーマットを有し、第4データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第1画素値は第4画素値にほぼ相当する。
【0014】
本発明はさらに、他の画像処理装置を提供し、この画像処理装置は、メモリデバイス、第1画像データ変換部、第2画像データ変換部、画像データ演算変換部、及び第4画像データ変換部を含み、画像データ演算変換部は、第1演算器及び第3画像データ変換部を含む。複数の第1画素値を含む第1画素値をメモリデバイスに書き込み、メモリデバイスから読み出す。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0015】
第1画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第1画像データ変換部は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して第1変換処理を行うように構成されている。これに加えて、第2画素値の各々は第2データフォーマットを有し、第2データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第2画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第2画像データ変換部は、第1画像データをメモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第3画素値を含む第3画像データを得るように構成されている。第3画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。これに加えて、第2画素値は第3画素値にほぼ相当する。
【0016】
第1演算器は、複数の第4画素値を含む第4画素データを受信して補正処理を行うように構成されている。こうして、複数の第5画素値を含む第5画像データが得られ、第5画素値の各々は第1所定範囲内にある。第4画素値の各々は第4データフォーマットを有し、第4データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第3画像データ変換部は第1演算器に結合されている。これに加えて、第3画像データ変換部は、第5画像データを受信して第3変換処理を行って、メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成されている。
【0017】
第4画像データ変換部はメモリデバイスに結合されている。第4画像データ変換部は、第1画像データをメモリデバイスから読み出して第5変換処理を行って、複数の第6画素値を含む第6画像データを得るように構成されている。第6画素値の各々は第6データフォーマットを有し、第6データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。これに加えて、第4画素値は第6画素値にほぼ相当する。
【0018】
従って、本発明の画像処理装置及び方法は、画像データの画素値のデータフォーマットがメモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない際に、画像データのデータフォーマットがこの専用フォーマットに変換されるように、画像データに対する変換を実行する。そして、専用フォーマットを有する画像データを書き込むか読み出した後に、専用フォーマットを有するこの画像データに対して他の変換を実行し、これにより、変換後の画像データのデータフォーマットは変換前のデータフォーマットにほぼ相当する。
【0019】
なお、以上の一般的説明及び以下の実施例は説明用であり、例として提示するに過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0020】
図面は、本発明のさらなる理解を与えるために含め、本明細書に含まれ、その一部を構成する。これらの図面は本発明の実施例を例示し、その説明と共に本発明の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。
【図2】図2Aは、図1の画像データ処理部のブロック図であり、図2Bは、図1の画像データ処理部の他のブロック図であり、図2Cは、図1の画像データ処理部のブロック図である。
【図3】図1の画像エンコーダのブロック図である。
【図4】本発明の好適な実施例による画像処理方法のフローチャートである。
【図5】本発明の他の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。
【図6】図6Aは、図5の画像データ処理部510のブロック図であり、図6Bは、図5の画像データ処理部510の他のブロック図である。
【図7】図5の画像デコーダ502のブロック図である。
【図8】本発明の他の好適な実施例による画像処理方法のフローチャートである。
【図9】本発明の他の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
画像処理装置及びその方法の実現形式によれば、本発明の好適な実施例は、画像圧縮(符号化)装置、画像圧縮方法、画像伸張(復号化)装置、画像伸張方法、及び画像圧縮/伸張装置を含む。これらの実現形式の各々によるいくつかの実施例を以下のように説明する。
【0023】
図1は、本発明の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。図1を参照すれば、画像処理装置100は、画像データ処理部102、画像データ変換部104及び108、メモリデバイス106(例えばDRAMであるが、本発明はこれに限定されない)、及び画像エンコーダ(符号化器)110(例えばJPEG−XRエンコーダであるが、本発明はこれに限定されない)を含む。画像データDA1は、メモリデバイス106に書き込むことができ、そしてメモリデバイスから読み出すことができ、画像データDA1は複数の画素値を含む。
【0024】
本発明の好適な実施例は、3つの画素値DA1Y、DA1U、及びDA1Vを例として用い、画素値DA1Y、DA1U、及びDA1Vの各々のデータフォーマットは専用フォーマットであり、この専用データフォーマットはメモリデバイス106によってアクセス可能であり、例えば8ビット・データフォーマット、16ビット・データフォーマット、あるいは8ビットの倍数のデータフォーマットである。
【0025】
他方では、画像処理製品(例えばデジタルカメラであるが、本発明はこれに限定されない)は通常、画像データ処理部102を有する。画像データ処理部102は、画像データDA4を受信して画像データ処理を行って、画像データDA2を出力するように構成されている。画像データDA2は複数の画素値を含む。本発明の好適な実施例は、3つの画素値DA2Y、DA2U、及びDA2Vを例として用いる。画像データ処理部102によって行われる画像データ処理は、色変換またはこれに関係する他の演算処理を含むことができ、画素値DA2Y、DA2U、及びDA2Vのデータフォーマットは通常、上記専用データフォーマットに適合しない。
【0026】
上述した関連技術によれば、書き込むデータのデータフォーマットがメモリデバイス106によってアクセス可能なデータフォーマットと互換性がない際に、画像データ処理中にメモリの浪費が発生し得る。メモリの浪費を防ぐために、画像データDA2をメモリデバイス106に書き込む際に、画像データDA2の各画素値を、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットに変換する。そして、画像データDA2をメモリデバイス106に書き込む。詳細には、画像データ変換部104は画像データDA2に対して第1変換を行い、これにより画像データDA1が得られる。画素値DA1Y、DA1U、及びDA1Vのデータフォーマットは、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0027】
これに加えて、画像データ変換部104は画像データDA2に対する第1変換を完了しているので、画像データDA1をメモリデバイス106から読み出す際に、メモリデバイス106に記憶された画像データDA1のデータフォーマットを復元する必要がある。具体的には、画像データ変換部108は、メモリデバイス106から画像データDA1を読み出した後に、画像データDA1に対して第2変換処理を行い、これにより画像データDA3が得られる。画像データDA3は複数の画素値を含み、本発明の好適な実施例は、3つの画素値DA3Y、DA3U、及びDA3Vを例として用いる。各画素値DA3Y、DA3U、及びDA3Vのデータフォーマットは、上記専用データフォーマットと互換性がない。特に、画像データDA2に対して第1変換及び第2変換を実行した後に、画像データDA2の画素値は画像データDA3の画素値にほぼ相当する。
【0028】
他方では、画像処理装置100によって得られた画像データDA3に追加的処理を行うことができ、これらの処理は例えば、スクリーン上に表示する、記憶装置に書き込む、あるいは符号化処理である。好適な実施例の画像処理装置100は画像エンコーダ110を含む。画像エンコーダ110は画像データDA3を符号化して、ビットストリームSTR1を出力する。
【0029】
従って、画像データ処理部102は画像データDA4を受信し、画像データ処理を行って画像データDA2を出力する。メモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部104は、画像データDA2に対して第1変換を行って画像データDA1を得る。画像データDA1の各画素値のデータフォーマットは、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0030】
これに加えて、画像データDA2に対して第1変換を実行しているので、画像データDA1を画像データ変換部108から読み出した後に第2変換を実行する必要があり、これにより、復元された画像データDA3が得られる。画像データDA2の画素値は画像データDA3の画素値にほぼ相当する。詳細には、画像データDA2のデータフォーマットと画像データDA4のデータフォーマットとは、異なる種類のデータフォーマットを含み得る。異なる種類のデータフォーマットを適合させるために、画像データ変換部104によって行う第1変換処理もこれに応じて調整する。
【0031】
図2Aは、図1の画像データ処理部のブロック図である。図1及び図2Aを共に参照すれば、画像データ処理部102は、演算器ADJ1、演算器ADJ2、及び色変換器(カラー・トランスデューサ)CT1を含む。画像データ処理部102が受信した画像データDA4は、複数の画素値、即ち画素値DA4R、DA4G、及びDA4Bを含む。本発明の好適な実施例では、画素値DA4R、DA4G、及びDA4Bのデータフォーマットはすべて8ビット・データフォーマットであるものと仮定する。メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットも8ビット・データフォーマットである。
【0032】
従って、画像圧縮中に、画像圧縮規格JPEG−XRによりScaled_Flagを調整し、例えばScaled_Flag=1にすれば、処理する画素値のデータフォーマットは8ビットの倍数のデータフォーマットではない。特に、画像データDA4は演算器ADJ1によって処理するので、これにより画像データDA5が得られる。画像データDA5の各データ値は8ビットの倍数のデータフォーマットではなく、例えば11ビットまたは12ビット・データフォーマット等である。
【0033】
好適な実施例では、演算器ADJ1は、画像データDA4の各画素値に第1比率値を乗算して画像データDA5を得る。第1比率値は8とすることができ、画像データDA5の各画素値のデータフォーマットは11ビット・フォーマットである。次に、演算器ADJ2は、画像データDA5の各画素値から第1の値を減算して画像データDA6を得る。この第1の値は1024とすることができる。そして、色変換器CT1は、画像データDA6に対して色変換処理を行って画像データDA2を得る。この色変換では、RGB色空間をYUV色空間に変換する。この時点では、画素値DA2Yは11ビット・データフォーマットであり、画素値DA2U及びDA2Vは共に12ビット・データフォーマットである。
【0034】
画像データDA2をメモリデバイス106に書き込む際のメモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部104は画像データDA2に対して第1変換処理を行う。この第1変換は、次の説明に従って行うことができる。例えば、第1変換では、処理する画素値を第2比率値で除算し、例えばDA1Y=DA2Y/8、DA1U=DA2U/16、及びDA1V=DA2V/16とする。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を丸めることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値を切り上げることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を切り捨てることができる。第1変換では、処理する画素値のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることができる。例えば、画素値DA1Yは画素値DA2Yの3つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA1Uは画素値DA2Uの4つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA1Vは画素値DA2Vの4つのLSBを切り捨てた結果である。従って、画素値DA1Y、DA1U、及びDA1Vのデータフォーマットは8ビット・フォーマットであり、上記専用フォーマットと互換性がある。他方では、メモリデバイス106から読み出した画像データDA1を復元するために、画像データ変換部108は画像データDA1に対して第2変換処理を行って、画像データDA3を得る。この第2変換は、次の説明に従って行うことができる。例えば第2変換では、処理する画素値に第2比率値を乗算し、例えばDA3Y=DA1Y×8、DA3U=DA1U×16、及びDA3V=DA1V×16とする。従って、画像データDA2の各画素値は画像データDA3の画素値にほぼ相当する。
【0035】
図2Bは、図1の画像データ処理部の他のブロック図である。図1及び図2Bを共に参照すれば、画像データ処理部102は、演算器ADJ1及び色変換器CT1を含む。本発明の好適な実施例では、画素値DA4R、DA4G、及びDA4Bはすべて16ビット・データフォーマットであるものと仮定する。メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットも16ビット・データフォーマットである。
【0036】
従って、”Scaled_Flag”=1であれば、画像処理中には、画像データDA5の各画素値は8ビット・データフォーマットの倍数ではない。詳細には、演算器ADJ1は、画像データDA4の各画素値に第3比率値を乗算して画像データDA5を得る。この第3比率値は8とすることができ、画像データDA5の各画素値のデータフォーマットは19ビット・データフォーマットである。そして、色変換器CT1は画像データDA5に対して色変換処理を行って、画像データDA2を得る。この色変換では、RGB色空間をYUV色空間に変換する。この時点では、画素値DA2Yは19ビット・データフォーマットであり、画素値DA2U及びDA2Vは共に20ビット・データフォーマットである。
【0037】
メモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部104は、画像データDA2に対して第1変換処理を行い、第1変換の実現は前述した通りである。換言すれば、画素値DA1Y、DA1U及びDA1Vのデータフォーマットは16ビット・データフォーマットであり、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。具体的には、メモリデバイス106から読み出した画像データDA1を復元するために、画像データ変換部108は、画像データDA1に対して第2変換処理を行って画像データDA3を得る。この第2変換の実現は、上述した説明を参照することができる。その結果、画像データDA2の各画素値は画像データDA3の画素値にほぼ相当する。
【0038】
図2Cは、図1Cの画像データ処理部の他のブロック図である。図1及び図2Cを共に参照すれば、画像データ処理部102は、演算器ADJ2及び色変換器CT1を含む。好適な実施例では、”Scaled_Flag”=0であり、画素値DA4R、DA4G、及びDA4Bのデータフォーマットはすべて8ビット・データフォーマットであるものと仮定する。これに加えて、上記専用フォーマットも8ビット・データフォーマットである。
【0039】
従って、演算器ADJ2は、画像データDA4の各画素値から第1の値を減算して画像データDA6を得る。この第1の値は128とすることができる。そして、色変換器CT1は画像データDA6に対して色変換処理を行って、画像データDA2を得る。この色変換では、RGB色空間をYUV色空間に変換する。この時点では、画素値DA2Yは8ビット・データフォーマットであり、画素値DA2U及びDA2Vは共に9ビット・データフォーマットである。
【0040】
メモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部104は、画像データDA2に対して第1変換処理を行い、この第1変換の実現は、次の説明に従って行うことができる。例えば、第1変換では、処理する画素値を第2比率値で除算することができ、例えばDA1U=DA2U/2、DA1V=DA2V/2、及びDA1Y=DA2Yとする。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を丸めることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値を切り上げることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を切り捨てることができる。第1変換では、処理する画素値のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることができる。例えば、画素値DA1Uは画素値DA2Uの1つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA1Vは画素値DA2Vの1つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA1Yは画素値DA2YのLSBを切り捨てない結果である。
【0041】
従って、画素値DA1Y、DA1U及びDA1Vのデータフォーマットは8ビット・データフォーマットであり、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0042】
他方では、メモリデバイス106から読み出した画像データDA1を復元するために、画像データ変換部108は画像データDA1に対して第2変換処理を行って、画像データDA3を得る。この第2変換は、次の説明に従って行うことができる。例えば第2変換では、処理する画素値に第2比率値を乗算することができ、例えばDA3U=DA1U×2、DA3Y=DA1Y×2、及びDA3Y=DA1Yとする。詳細には、画像データDA2の画素値は画像データDA3の画素値にほぼ相当する。
【0043】
画像処理装置100によって得られた画像データDA3に追加的処理を行うことができ、これらの処理は例えば、スクリーン上に表示する、記憶装置に書き込む、あるいは符号化である。好適な実施例では、画像エンコーダ110は種々の画像圧縮規格で実現することができる。この画像エンコーダはJPEG−XRエンコーダとすることができる。
【0044】
図3は、図1の画像エンコーダのブロック図である。図1及び図3を共に参照すれば、画像エンコーダ110は、色変換器CT2、重複(オーバーラップ)変換器302、量子化器304、予測器306、及びエントロピーエンコーダ(エントロピー符号化器)308を含む。色変換器CT2は、画像データDA3に対して色変換処理を行って符号化データEnD4を出力する。重複変換器302は、符号化データEnD4に対して2レベルの重複変換処理を行って符号化データEnD1を出力する。量子化器304は、符号化データEmD1に対して量子化処理を行って符号化データEnD2を出力する。予測器306は、符号化データEnD2に対して予測処理を行って符号化データEnD3を出力する。エントロピーエンコーダ308は、符号化データEnD3に対してエントロピー符号化処理を行ってビットストリームを出力する。本発明の他の好適な実施例では、画像エンコーダ110の色変換器CT2は、実際の設計上の要求に基づいて省略することができる。ビットストリームSTR1は、画像データDA3に対して符号化処理を行うことによって同様に得ることができる
【0045】
図1の実施例の説明に基づいて、図4は、本発明の好適な実施例による画像処理方法のフローチャートである。図1及び図4を参照すれば、好適な実施例の画像処理方法は次のステップを含む。まず、画像データDA2を用意し(ステップS400)、画像データDA2は複数の第2画素値を有する。第2画素値の各々は第2データフォーマットを有し、第2データフォーマットは、メモリデバイス106によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない。次に、画像データDA2に対して第1変換を実行し、これにより、メモリデバイス106に書き込む画像データDA1が得られる(ステップS402)。各画像データDA1は複数の第1画素値を有する。第1画素値の各々は第1データフォーマットを有し、第1データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。
【0046】
そして、画像データDA1をメモリデバイス106から読み出すと、画像データDA1に対して第2変換を実行し、これにより複数の第3画素値を含む画像データDA3が得られる(ステップS404)。第3画素値の各々は第3データフォーマットを有し、第3データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第1画素値は第3画素値にほぼ相当する。最後に、画像データDA3を画像エンコーダ110に対して出力する(ステップS406)。
【0047】
好適な実施例では、それぞれステップS402及びS404で述べた上記第1及び第2変換の実現は、上述した実施例を参照することができる。従って、以下ではそれ以上の説明は提供しない。
【0048】
図5は、本発明の他の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。図5を参照すれば、画像処理装置500は、画像デコーダ(復号化器)502(例えばJPEG−XRデコーダであるが、本発明はこれに限定されない)、画像データ演算変換部504、メモリデバイス506(例えばDRAMであるが、本発明はこれに限定されない)、画像データ変換部508、及び画像データ処理部510を含み、画像データ演算変換部504は、演算器ADJ3及び画像データ変換部512を含む。
【0049】
画像データDA7は、メモリデバイス506に書き込み、メモリデバイス506から読み出すことができ、画像データDA7は複数の画素値を含む。本発明の好適な実施例は、3つの画素値DA7Y、DA7U、及びDA7Vを例として用い、各画素値DA7Y、DA7U、及びDA7Vのデータフォーマットは専用フォーマットであり、この専用フォーマットはメモリデバイス506によってアクセス可能であり、例えば8ビット・データフォーマット、16ビット・データフォーマット、あるいは8ビットの倍数のデータフォーマットである。
【0050】
画像処理製品(例えばデジタルカメラであるが、本発明はこれに限定されない)は通常、画像でコーダ502を有する。これに加えて、画像でコーダ502は、ビットストリームSTR2を受信して画像復号化処理を行って、画像データDA8を得るように構成されている。画像データDA8は、複数の画素値、例えば画素値DA8Y、DA8U及びDA8Vを含む。画像デコーダ502は、画像圧縮規格JPEG−XRに基づく画像伸張技術を用い、画像データDA8の各画素値のデータフォーマットは通常、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない。上述した関連技術によれば、書き込むデータのデータフォーマットがメモリデバイス506によってアクセス可能なデータフォーマットと互換性がない際に、画像データ処理中にメモリの浪費が発生し得る。画像データDA8をメモリデバイス506に書き込む際のメモリの浪費を防ぐために、画像データ演算変換部504は画像データDA8を事前に画像データDA7に変換する。画像データDA7のデータフォーマットは、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0051】
規格JPEG−XRに基づく画像伸張中には、量子化または逆量子化により、画像データDA8は色空間に対応しないことがある。従って、好適な実施例では、演算器ADJ3によって画像データDA8に対して補正処理を実行して、画像データDA11を得る。この補正処理は飽和処理とすることができる。換言すれば、画像データDA8の画素値が第1所定範囲外にある際に、これらの画素値に対して補正プロセスを実行し、これにより画像データDA11の各画素値は第1所定範囲内になる。
【0052】
演算器ADJ3が実行する補正処理に関しては、より具体的には、画像データDA8の画素値DA8Yは19ビット・データフォーマットであり、画素値DA8Yは正(非負)の整数であり、0≦DA8Y≦524287である。0以上かつ524287以下である正の整数が上記第1所定範囲内である。好適な実施例では、画像デコーダ502によって得られる画素値DA8Yは0より小さいか524287より大きいことがある。この時点では、演算器ADJ3は、第1所定範囲外にある画素値に対して補正処理を行い、これにより、演算器ADJ3が出力する画像データDA11の各画素値は第1所定範囲内に入る。しかし、第1所定範囲は0以上かつ524287以下である正(非負)の整数に限定されない。
【0053】
詳細には、補正処理後に、画像データDA11の各画素値のデータフォーマットは通常、上記専用フォーマットと互換性がない。従って、画像データ変換部512は、画像データD11に対して第1変換処理を行って画像データDA7を得る。各画素値DA7Y、DA7U及びDA7Vは上記専用フォーマットである。
【0054】
これに加えて、好適な実施例では、画像データDA7に対して補正処理及び第1変換を実行しているので、画像データDA7をメモリデバイス506から読み出した後に、画像データDA7に対して復元処理を実行する。具体的には、画像データ変換部508は、メモリデバイス506から読み出した画像データDA7に対して第2変換処理を行って画像データDA9を得る。
【0055】
本発明の好適な実施例における画素値は、例えばDA9Y、DA9U及びDA9Vであり、画像データDA9の画素値は画像データDA8の画素値にほぼ相当する。特に、画像データ変換部508によって得られた画像データDA9に追加的処理を行うことができ、これらの処理は例えば、スクリーン上に表示する、記憶装置に書き込む、あるいは他の処理である。好適な実施例では、画像処理装置500は画像データ処理部510を含み、画像データ処理部510は、画像データDA9を受信して画像データ処理を行って、画像データDA10を出力するように構成されている。
【0056】
従って、画像デコーダ502はビットストリームSTR2を受信して画像復号化処理を行い、これにより画像データDA8が得られる。メモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部504は画像データDA8に対して補正処理及び第1変換処理を行い、これにより画像データDA7が得られる。画像データDA7の各画素のデータフォーマットは、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0057】
これに加えて、画像データDA8に対して第1変換を実行しているので、画像データ変換部508が画像データDA7をメモリデバイス506から読み出した後に、画像データDA7に対して第2変換を実行する必要があり、これにより、復元された画像データDA9が得られる。従って、画像データDA9の画素値は画像データDA8の画素値にほぼ相当する。これに加えて、異なる種類のデータフォーマットに適合するために、画像デコーダ502は、画像データを異なるデータフォーマットで出力することができ、画像データ変換部504によって行う第1変換処理もこれに応じて調整する。
【0058】
図6Aは、図5の画像データ処理部510のブロック図である。図5及び図6を共に参照すれば、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットは8ビット・データフォーマットである。画素値DA8Yのデータフォーマットは11ビット・データフォーマットであり、画素値DA8U及びDA8Vのデータフォーマットは12ビット・データフォーマットであり、上記専用ドーマットと互換性がない。メモリの浪費を防ぐために、画像データDA8をメモリデバイス506に書き込む際に、画像データ変換部512は画像データDA11に対して第1変換処理を行う。この第1変換は、次の説明に従って行うことができる。例えば、第1変換では、処理する画素値を第2比率値で除算し、例えばDA7Y=DA11Y/8、DA7U=DA11U/16、及びDA7V=DA11V/16とする。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を丸めることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値を切り上げることができる。第1変換では、第2比率値で除算して処理した画素値の結果を切り捨てることができる。第1変換では、処理する画素値のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることができる。例えば、画素値DA7Yは画素値DA11Yの3つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA7Uは画素値DA11Uの4つのLSBを切り捨てた結果であり、画素値DA7Vは画素値DA11Vの4つのLSBを切り捨てた結果である。
【0059】
従って、画素値DA7Y、DA7U及びDA7Vのデータフォーマットは8ビット・データフォーマットであり、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0060】
メモリデバイス506から読み出した画像データDA7を復元するために、画像データ変換部508は画像データDA7に対して第2変換処理を行う。この第2変換は、次の説明に従って行うことができる。例えば第2変換では、処理する画素値に第1比率値を乗算することができ、例えばDA9Y=DA7Y×8、DA9U=DA7U×16、及びDA9Y=DA7Y×16とする。この時点では、画素値DA9Yのデータフォーマットは11ビット・データフォーマットであり、画素値DA9U及びDA9Vのデータフォーマットは12ビット・データフォーマットであり、画像データDA9の画素値は画像データDA8の画素値にほぼ相当する。
【0061】
好適な実施例では、画像データDA9の各画素値のデータフォーマットに応じて、画像データDA9に追加的処理を行うことができ、これらの処理は例えば、スクリーン上に表示する、記憶装置に書き込む、あるいは他の処理である。図6Aを参照すれば、画像データ処理部510は色変換器CT3及び演算器ADJ4〜ADJ6を含む。色変換器CT3は画像データDA9に対して色変換処理を行って画像データDA12を出力する。この色変換では、YUV色空間をRGB色空間に変換することができる。好適な実施例では、画像データDA12葉複数の画素値、例えば画素値DA12R、DA12G及びDA12Bを含む。画素値DA12R、DA12G、及びDA12Bのデータフォーマットはすべて11ビット・データフォーマットである。
【0062】
演算器ADJ4は、画像データDA12の各画素値に第1の値を加算して画像データDA13を出力し、ここで第1の値は1024とすることができる。演算器ADJ5は画像データDA13に対して補正処理を行い、これにより画像データDA14の各画素値は第2所定範囲内に入る。演算器ADJ6は、画像データDA4の各画素値を第3比率値で除算して画像データDA10を得る。この第3比率値は8とすることができる。
【0063】
演算器ADJ15が実行する補正処理に関しては、より具体的には、画像データDA13は複数の画素値、例えば3つの画素値DA13R、DA13G、及びDA13Bを含むものと仮定する。これに加えて、画素値DA13Rのデータフォーマットは11ビット・データフォーマットであり、画素値DA13Rは正(非負)の整数であり、0≦DA13R≦2047であるものと仮定する。これに加えて、0以上かつ2047以下の正の整数は第2所定範囲内である。好適な実施例では、演算器ADJ4によって得られる画素値DA13Rは0より小さいか2047より大きいことがある。この時点では、演算器ADJ5は画素値DA13Rに対して補正処理を行い、これにより、演算器ADJ5が出力する画像データDA14の各画素値は第2所定範囲内に入る。しかし、第2所定範囲は0以上かつ2047以下である正の整数に限定されない。
【0064】
図6Bは、図5の画像データ処理部510の他のブロック図である。図5及び図6Bを共に参照すれば、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットは16ビット・データフォーマットである。画素値DA8Yのデータフォーマットは19ビット・データフォーマットであり、画素値DA8U及びDA8Vのデータフォーマットは共に20ビット・データフォーマットであり、上記専用フォーマットと互換性がない。
【0065】
画像データDA8をメモリデバイス506に書き込む際にメモリの浪費を防ぐために、画像データ変換部512は画像データDA11に対して第1変換処理を行い、この第1変換は前述した説明に従って行うことができる。換言すれば、画素値DA7Y、DA7U及びDA7Vはすべて16ビット・データフォーマットであり、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がある。
【0066】
より具体的には、メモリデバイス506から読み出した画像データDA7を復元するために、画像データ変換部508は画像データDA7に対して第2変換処理を行う。この第2変換処理の実現は、前述した説明を参照することができる。この時点では、画素値DA9Yのデータフォーマットは19ビット・データフォーマットであり、画素値DA9U及びDA9Vのデータフォーマットは20ビット・データフォーマットであり、画像データDA9の画素値は画像データDA8の画素値にほぼ相当する。
【0067】
さらに、画像データDA9の各画素値のデータフォーマットに応じて、画像データDA9に追加的処理を行うことができる。図6Bを参照すれば、画像データ処理部510は、色変換器CT3、演算器ADJ5、及び演算器ADJ6を含む。色変換器CT3は画像データDA9に対して色変換処理を行って画像データDA12を出力する。この色変換では、YUV色空間をRGB色空間に変換することができる。画素値DA12R、DA12G、及びDA12Bのデータフォーマットはすべて19ビット・データフォーマットである。さらに、演算器ADJ5は画像データDA12に対して補正処理を行い、これにより画像データDA14の画素値は第3所定範囲内に入る。演算器ADJ6は、画像データDA14の各画素値を第3比率値で除算して画像データDA10を得る。この第3比率値は8とすることができる。
【0068】
演算器ADJ5が実行する補正処理に関しては、より具体的には、画素値DA12Rのデータフォーマットは19ビット・データフォーマットであり、画素値DA12Rは整数であり、−262144≦DA12R≦262143である。−262144以上かつ262143以下である整数は第3所定範囲内である。好適な実施例では、色変換VT3によって得られる画素値DA12Rは、−262144より小さいか262143より大きいことがある。この時点では、演算器ADJ5は、第3所定範囲外にある画素値DA12Rに対して補正処理を行い、これにより、演算器ADJ5が出力する画像データDA12の各画素値は第3所定範囲内に入る。しかし、第3所定範囲は、−262144以上かつ262143以下である整数に限定されない。
【0069】
画像処理装置500の画像データ502は、種々の画像圧縮規格を採用して画像復号化を達成することができる。画像デコーダ502はJPEG−XRでコーダとすることができる。図7は、図5の画像デコーダ502のブロック図である。図7を参照すれば、画像デコーダ502は、エントロピーデコーダ(エントロピー復号化器)702、逆予測器704、逆量子化器706、逆重複変換器708、及び色変換器CT4を含む。エントロピーデコーダ702は、ビットストリームSTR2に対してエントロピー復号化処理を行って復号化データDeD1を出力する。
【0070】
逆予測器704は、復号化データDeD1に対して逆予測処理を行って、復号化データDeD2を出力する。逆量子化器706は、復号化データDeD2に対して逆量子化処理を行って復号化データDeD3を出力する。逆重複変換器708は、復号化データDeD3に対して2レベルの逆重複変換処理を行って復号化データDeD4を出力する。色変換器CT4は復号化データDeD4に対して色変換処理を行って画像データDA8を出力する。
【0071】
本発明の好適な実施例では、実際の設計上の要求に基づいて、画像デコーダ502の色変換器CT4を省略することができる。ビットストリームSTR2は、復号化データDA8に対して復号化処理を行うことによって同様に得られる。
【0072】
(画像伸張方法)
図5に対応する実施例の説明によれば、図8は、本発明の他の好適な実施例による画像処理方法のフローチャートである。図5及び図8を参照すれば、本発明の画像処理方法は次のステップを含む。まず、画像デコーダ502によって画像データDA8を供給し(ステップS800)、画像データDA8は複数の第8画素値を有する。第8画素値の各々は第8データフォーマットを有し、第8データフォーマットは、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない。次に、画像データDA8に対して補正処理を実行し、これにより、複数の第11画素値を含む画像データDA11が得られ(ステップS802)、第11画素値の各々は所定範囲内である。そして、画像データDA11に対して第1変換を実行し、これにより、メモリデバイス506に書き込む画像データDA7が得られる(ステップS804)。画像データDA7の各々は複数の第7画素値を有する。第7画素値の各々は第7データフォーマットを有し、第7データフォーマットは、メモリデバイス506によってアクセス可能な専用データフォーマットと互換性がある。
【0073】
最後に、画像データDA7をメモリデバイス506から読み出す際に、画像データDA7に対して第2変換を実行し、これにより、複数の第9画素値を含む画像データDA9が得られる(ステップS806)。第9画素値の各々は第9データフォーマットを有し、第9データフォーマットは上記専用フォーマットと互換性がない。第8画素値は第9画素値にほぼ相当する。
【0074】
好適な実施例では、ステップS804及びS806におけるそれぞれ第1及び第2変換の実現は、上述した実施例を参照することができる。以下ではその詳細を繰り返さない。
【0075】
(画像圧縮/伸張装置)
画像処理製品は通常、エンコーダ、デコーダ、及び複数の画像データ処理部を含み、これにより種々の機能を有する。図9は、本発明の他の好適な実施例による画像処理装置のブロック図である。図9を参照すれば、画像圧縮用の画像処理装置900は、画像データ処理部102、画像データ変換部104、画像データ変換部108、画像エンコーダ110、及びメモリデバイス106を含む。これに加えて、画像伸張用の画像処理装置900は、画像デコーダ502、画像データ演算変換部504、画像データ変換部508、画像データ処理部510、及びメモリデバイス106を含む。画像データ演算変換部504はさらに、演算器ADJ3及び画像データ変換部512を含む。換言すれば、メモリデバイス106は一般に、画像圧縮のアプリケーション及び画像伸張のアプリケーションによって共用される。
【0076】
従って、画像処理装置900を画像圧縮に用いる際には、画像データ処理部102、画像データ変換部104及び108、画像エンコーダ110、メモリデバイス106、画像データDA1〜DA3及びDA7、及びビットストリームSTR1の実現は、図1に対応する実施例の説明を参照することができる。以下では詳細な説明を繰り返さない。
【0077】
他方では、画像処理装置900を画像伸張に用いる際には、画像デコーダ502、画像データ演算変換部504、画像データ変換部508及び510、メモリデバイス106、画像データDA1、DA4〜DA6及びDA8、及びビットストリームSTR2は、図5に対応する実施例の説明を参照することができる。以下では詳細な説明を繰り返さない。
【0078】
画像処理装置900は、画像圧縮(符号化)及び画像伸張(復号化)装置を含み、画像処理装置900によって実行される画像圧縮及び画像伸張の関連するステップは、図4及び図8に対応する実施例の説明を参照することができる。従って、その関連する説明は省略する。
【0079】
要約すれば、本発明が提供する画像処理装置は、複数の画像データ変換部を含む。画像データの画素値のフォーマットが、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がない際は、画像データ変換部が画像データのデータフォーマットを、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットに変換する。従って、画像データをメモリデバイスに書き込む際のメモリの浪費が回避される。これに加えて、メモリデバイスに記憶された画像データを読み出した後に、読み出した画像データに対して他の変換を実行し、この変換後の各画像データのデータフォーマットは、この変換前のデータフォーマットにほぼ相当する。本発明は上述した実施例を参照して説明しているが、本発明の範囲を逸脱することなしに、説明した実施例に変更を加え得ることは、当業者にとって明らかである。従って、本発明の範囲は、以上の詳細な説明ではなく請求項によって規定される。
【符号の説明】
【0080】
100 画像処理装置
102 画像データ処理部
104 画像データ変換部
106 メモリデバイス
108 画像データ変換部
110 画像エンコーダ
302 重複変換器
304 量子化器
306 予測器
308 エントロピーエンコーダ
500 画像処理装置
502 画像デコーダ
504 画像データ演算変換部
506 メモリデバイス
508 画像データ変換部
510 画像データ処理部
512 画像データ変換部
702 エントロピーデコーダ
704 逆予測器
706 逆量子化器
708 逆重複変換器
900 画像処理装置
ADJ1〜ADJ6 演算器
CT1〜CT4 色変換器
DA1〜DA14 画像データ
STR1、STR2 ビットストリーム
EnD1〜EnD4 符号化データ
DeD1〜DeD4 復号化データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスと;
このメモリデバイスに結合された第1画像データ変換部と;
前記メモリデバイスに結合された第2画像変換部とを具え、
複数の第1画素値から成る第1画素値を前記メモリデバイスに書き込み、前記メモリデバイスから読み出し、前記第1画素値の各々が第1データフォーマットを有し、この第1データフォーマットは、前記メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性があり、
前記第1画像データ変換部は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して第1変換処理を行って、前記メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成され、前記第2画素値の各々が第2データフォーマットを有し、この第2データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、
前記第2データ変換部は、前記第1画像データを前記メモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第3画素値を含む第3画素データを得て、前記第3画素値の各々が第3データフォーマットを有し、この第3フォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第2画素値は前記第3画素値にほぼ相当する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1変換処理が、前記第2画素値の各々のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0以上の整数であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
pが0、1、3または4であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1変換処理が、前記第2画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第2変換処理が、前記第1画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
さらに、前記第1画像データ変換部に結合された画像データ処理部を具え、この画像データ処理部は、複数の第4画素値を含む第4画像データを受信して画像データ処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記画像データ処理部が、
第1演算器と;
この第1演算器に結合された第2演算器と;
この第2演算器に結合された色変換器とを具え、
前記第1演算器は、前記第4画像データを受信し、前記第4画素の各々に第1比率値を乗算して、複数の第5画素値を含む第5画像データを得るように構成され、
前記第2演算器は、前記第5画像データを受信し、前記第5画素値の各々から第1の値を減算して、複数の第6画素値を含む第6画像データを得るように構成され、
前記色変換器は、前記第6画像データを受信して色変換処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記第1比率値が8であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記第1の値が128または1024であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記画像データ処理部が、
演算器と;
この演算器に結合された色変換器とを具え、
前記演算器は、前記第4画像データを受信し、前記第4画素の各々に第1比率値を乗算して、複数の第5画素値を含む第5画像データを得るように構成され、
前記色変換器は、前記第5画像データを受信して色変換処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記第1比率値が8であることを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
【請求項14】
前記画像データ処理部が、
演算器と;
この演算器に結合された色変換器とを具え、
前記演算器は、前記第4画像データを受信し、前記第4画素の各々から第1の値を減算して、複数の第5画素値を含む第5画像データを得るように構成され、
前記色変換器は、前記第5画像データを受信して色変換処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記第1の値が128であることを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
【請求項16】
さらに、前記第2画像変換部に結合された画像エンコーダを具え、前記画像エンコーダは、前記第3画像データを受信し符号化して、ビットストリームを得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項17】
前記画像エンコーダが、
前記第2画像データ変換部に結合された重複変換器と;
この重複変換器に結合された量子化器と;
この量子化器に結合された予測器と;
この予測器に結合されたエントロピーエンコーダとを具え、
前記重複変換器は、前記第3画像データに対して、2レベルの重複変換処理を行って、第1符号化データを得るように構成され、
前記量子化器は、前記第1符号化データを量子化して、第2符号化データを得るように構成され、
前記予測器は、前記第2符号化データに対して予測処理を行って第3符号化データを得るように構成され、
前記エントロピーエンコーダは、前記第3符号化データに対してエントロピー符号化処理を行って、前記ビットストリームを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項18】
前記画像エンコーダが、
前記第2画像変換部に結合された色変換器と;
この色変換器に結合された重複変換器と;
この重複変換器に結合された量子化器と;
この量子化器に結合された予測器と;
この予測器に結合されたエントロピーエンコーダとを具え、
前記色変換器は、前記第3画像データに対して色変換処理を行って、第4符号化データを得るように構成され、
前記重複変換器は、前記第4符号化データに対して2レベルの重複変換処理を行って、第1符号化データを得るように構成され、
前記量子化器は、前記第1符号化データを量子化して第2符号化データを得るように構成され、
前記予測器は、前記第2符号化データに対して予測処理を行って、第3符号化データを得るように構成され、
前記エントロピーエンコーダは、前記第3符号化データに対してエントロピー符号化処理を行って、前記ビットストリームを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項19】
前記画像エンコーダがJPEG−XRエンコーダであることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
【請求項20】
複数の第1画素値を有する第1画像データを用意するステップであって、前記第1画素値の各々が第1データフォーマットを有し、この第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がないステップと;
前記第1画像データに対して第1変換を実行して、前記メモリデバイスに書き込む第2画像データを得るステップであって、前記第2画像データの各々が複数の第2画素値を有し、前記第2画素値の各々が第2データフォーマットを有し、この第2データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性があるステップと;
前記第2画像データを前記メモリデバイスから読み出す際に、前記第2画像データに対して第2変換を実行して、複数の第3画素値を含む第3画像データを得るステップであって、前記第3画素値の各々が第3データフォーマットを有し、この第3データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第1画素値は前記第3画素値にほぼ相当するステップと
を具えていることを特徴とする画像処理方法。
【請求項21】
前記第1変換が、前記第1画素値のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0以上の整数であることを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。
【請求項22】
pが0、1、3または4であることを特徴とする請求項21に記載の画像処理方法。
【請求項23】
前記第1変換が、前記第1画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。
【請求項24】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項23に記載の画像処理方法。
【請求項25】
前記第2変換が、前記第2画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。
【請求項26】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項25に記載の画像処理方法。
【請求項27】
さらに、第3画像データを画像エンコーダに供給するステップを具えていることを特徴とする請求項20に記載の画像処理方法。
【請求項28】
メモリデバイスと;
第1演算器、及びこの第1演算器に結合された第1画像変換部を具えた画像データ演算変換部と;
前記メモリデバイスに結合された第2画像データ変換部とを具え、
複数の第1画素値から成る第1画素値を前記メモリデバイスに書き込み、前記メモリデバイスから読み出し、前記第1画素値の各々が第1データフォーマットを有し、この第1データフォーマットは、前記メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性があり、
前記第1演算器は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して補正処理を行って、複数の第3画素値を含む第3画像データを得るように構成され、前記第3画素値の各々が第1所定範囲内にあり、前記第2画素値の各々が第2データフォーマットを有し、この第2データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、
前記第1画像データ変換部は、前記第3画像データを受信して第1変換処理を行って、前記メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成され、
前記第2画像データ変換部は、前記第1画像データを前記メモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第4画素値を含む第4画像データを得るように構成され、前記第4画素値の各々が第3データフォーマットを有し、この第3データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第2画素値は前記第4画素値にほぼ相当する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項29】
前記第1変換処理が、前記第3画素値の各々のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0以上の整数であることを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項30】
pが3または4であることを特徴とする請求項29に記載の画像処理装置。
【請求項31】
前記第1変換処理が、前記第3画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項32】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項31に記載の画像処理装置。
【請求項33】
前記第2変換処理が、前記第1画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項34】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項33に記載の画像処理装置。
【請求項35】
さらに、前記第2画像データ変換部に結合された画像データ処理部を具え、この画像データ処理部は、前記第4画像データを受信して画像データ処理を行って、複数の第5画素値を含む第5画像データを得るように構成されていることを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項36】
前記画像データ処理部が、
色変換器と;
この色変換器に結合された第2演算器と;
この第2演算器に結合された第3演算器と;
この第3演算器に結合された第4演算器とを具え、
前記色変換器は、前記第4画像データを受信して色変換処理を行って、複数の第6画素値を含む第6画像データを得るように構成され、
前記第2演算器は、前記第6画像データを受信し、前記第6画素値の各々に第1の値を加算して、複数の第7画素値を含む第7画像データを得るように構成され、
前記第3演算器は、前記第7画像データを受信して補正処理を行って、複数の第8画素値を含む第8画像データを得るように構成され、前記第8画素値の各々が第2所定範囲内にあり、
前記第4演算器は、前記第8画像データを受信し、前記第8画素値の各々を第1比率値で除算して、前記第5画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項35に記載の画像処理装置。
【請求項37】
前記第1の値が1024であることを特徴とする請求項36に記載の画像処理装置。
【請求項38】
前記第1比率値が8であることを特徴とする請求項36に記載の画像処理装置。
【請求項39】
前記画像データ処理部が、
色変換器と;
この色変換器に結合された第2演算器と;
この第2演算器に結合された第3演算器とを具え、
前記色変換器は、前記第4画像データを受信して色変換処理を行って、複数の第6画素値を含む第6画像データを得るように構成され、
前記第2演算器は、前記第6画像データを受信して補正処理を行って、複数の第7画素値を含む第7画像データを得るように構成され、前記第7画素値の各々が第2所定範囲内にあり、
前記第3演算器は、前記第7画像データを受信し、前記第7画素値の各々を第1比率値で除算して第5画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項35に記載の画像処理装置。
【請求項40】
前記第1比率値が8であることを特徴とする請求項39に記載の画像処理装置。
【請求項41】
さらに、前記画像データ演算変換部に結合された画像デコーダを具え、この画像デコーダは、ビットストリームを復号化して前記第2画像データを得るように構成されていることを特徴とする請求項28に記載の画像処理装置。
【請求項42】
前記画像デコーダが、
エントロピーデコーダと;
このエントロピーデコーダに結合された逆予測器と;
この逆予測器に結合された逆量子化器と;
この逆量子化器に結合された逆重複変換器とを具え、
前記エントロピーデコーダは、前記ビットストリームに対してエントロピー復号化処理を行って第1復号化データを得るように構成され、
前記逆予測器は、前記第1復号化データに対して逆予測処理を行って、第2復号化データを得るように構成され、
前記逆量子化器は、前記第2復号化データに対して逆量子化処理を行って、第3復号化データを得るように構成され、
前記逆重複変換器は、前記第3復号化データに対して2レベルの逆重複変換処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項41に記載の画像処理装置。
【請求項43】
前記画像デコーダが、
エントロピーデコーダと;
このエントロピーデコーダに結合された逆予測器と;
この逆予測器に結合された逆量子化器と;
この逆量子化器に結合された逆重複変換器と;
この逆重複変換器に結合された色変換器とを具え、
前記エントロピーデコーダは、前記ビットストリームに対してエントロピー復号化処理を行って第1復号化データを得るように構成され、
前記逆予測器は、前記第1復号化データに対して逆予測処理を行って、第2復号化データを得るように構成され、
前記逆量子化器は、前記第2復号化データに対して逆量子化処理を行って、第3復号化データを得るように構成され、
前記逆重複変換器は、前記第3復号化データに対して2レベルの逆重複変換処理を行って、第4復号化データを得るように構成され、
前記色変換器は、前記第4復号化データに対して色変換処理を行って、前記第2画像データを得るように構成されている
ことを特徴とする請求項41に記載の画像処理装置。
【請求項44】
前記画像デコーダがJPEG−XRデコーダであることを特徴とする請求項41に記載の画像処理装置。
【請求項45】
複数の第1画素値を有する第1画像データを用意するステップであって、前記第1画素値の各々が第1データフォーマットを有し、この第1データフォーマットは、メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性がないステップと;
前記第1画像データに対して補正処理を行って、複数の第2画素値を含む第2画像データを得るステップであって、前記第2画素値の各々が所定範囲内にあるステップと;
前記第2画像データに対して第1変換を実行して、前記メモリデバイスに書き込む第3画像データを得るステップであって、前記第3画像データの各々が複数の第3画素値を有し、前記第3画素値の各々が第3データフォーマットを有し、この第3データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性があるステップと;
前記第3画像データを前記メモリデバイスから読み出す際に、前記第3画像データに対して第2変換を実行して、複数の第4画素値を含む第4画像データを得るステップであって、前記第4画素値の各々が第4データフォーマットを有し、この第4データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第1画素値は前記第4画素値にほぼ相当するステップと
を具えていることを特徴とする画像処理方法。
【請求項46】
前記第1変換が、前記第2画素値のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0より大きい整数であることを特徴とする請求項45に記載の画像処理方法。
【請求項47】
pが3または4であることを特徴とする請求項46に記載の画像処理方法。
【請求項48】
前記第1変換が、前記第2画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項45に記載の画像処理方法。
【請求項49】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項48に記載の画像処理方法。
【請求項50】
前記第2変換が、前記第3画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項45に記載の画像処理方法。
【請求項51】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項50に記載の画像処理方法。
【請求項52】
さらに、画像デコーダを通して前記第1画像データを供給するステップを具えていることを特徴とする請求項45に記載の画像処理方法。
【請求項53】
メモリデバイスと;
このメモリデバイスに結合された第1画像データ変換部と;
前記メモリデバイスに結合された第2画像データ変換部と;
第1演算器、及びこの第1演算器に結合された第3画像データ変換部を具えた画像データ演算変換部と;
前記メモリデバイスに結合された第4データ変換部とを具え、
複数の第1画素値から成る第1画素値を前記メモリデバイスに書き込み、前記メモリデバイスから読み出し、前記第1画素値の各々が第1データフォーマットを有し、この第1データフォーマットは、前記メモリデバイスによってアクセス可能な専用フォーマットと互換性があり、
前記第1画像データ変換部は、複数の第2画素値を含む第2画像データを受信して第1変換処理を行って、前記メモリデバイスに書き込む第1画像データを得るように構成され、前記第2画素値の各々が第2データフォーマットを有し、この第2データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、
前記第2画像データ変換部は、前記第1画像データを前記メモリデバイスから読み出して第2変換処理を行って、複数の第3画素値を含む第3画像データを得るように構成され、前記第3画素値の各々が第3データフォーマットを有し、この第3データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第2画素値は前記第3画素値にほぼ相当し、
前記第1演算器は、複数の第4画素値を含む第4画像データを受信して補正処理を行って、複数の第5画素値を含む第5画像データを得るように構成され、前記第5画素値の各々が第1所定範囲内にあり、前記第4画素値の各々が第4データフォーマットを有し、この第4データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、
前記第3画像データ変換部は、前記第5画像データを受信して第3変換処理を行って、前記メモリデバイスに書き込む前記第1画像データを得るように構成され、
前記第4画像データ変換部は、前記第1画像データを前記メモリデバイスから読み出して第4変換処理を行って、複数の第6画素値を含む第6画像データを得るように構成され、前記第6画素値の各々が第6データフォーマットを有し、この第6データフォーマットは前記専用フォーマットと互換性がなく、前記第4画素値は前記第6画素値にほぼ相当する
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項54】
前記第1変換処理が、前記第2画素値の各々のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0以上の整数であることを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項55】
pが0、1、3または4であることを特徴とする請求項54に記載の画像処理装置。
【請求項56】
前記第1変換処理が、前記第2画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項57】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項56に記載の画像処理装置。
【請求項58】
前記第2変換処理が、前記第1画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項59】
前記第1比率値が1、2、8または16であることを特徴とする請求項58に記載の画像処理装置。
【請求項60】
前記第3変換処理が、前記第5画素値の各々のp個の最下位ビット(LSB)を切り捨てることを含み、ここにpは0より大きい整数であることを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項61】
pが3または4であることを特徴とする請求項60に記載の画像処理装置。
【請求項62】
前記第3変換処理が、前記第5画素値の各々を第1比率値で除算することを含むことを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項63】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項62に記載の画像処理装置。
【請求項64】
前記第4変換処理が、前記第1画素の各々に第1比率値を乗算することを含むことを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。
【請求項65】
前記第1比率値が8または16であることを特徴とする請求項53に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−4383(P2011−4383A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−237142(P2009−237142)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(506248579)聯詠科技股▲ふん▼有限公司 (23)
【Fターム(参考)】