説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、プログラム及び記録媒体

【課題】画像形成装置が備える動作設定手段の設定違いを通知して設定確認を促し、設定違いに対して適切かつ迅速に対処できるようにする。
【解決手段】画像形成装置1に設けられたコントローラボード20に、動作設定手段であるディップスイッチ5と、その設定を予め記憶する不揮発メモリ6を設ける。起動時に、CPU21により、ディップスイッチ5の設定を検知するとともに、不揮発メモリ6に記憶された設定を取得して、これら検知した設定と記憶された設定とを比較する。その結果、比較した設定同士に異なる設定が有ると判定されたときには、操作部ボード10に接続された表示部12やスピーカ13を作動させ、異なる設定が有ることを通知して設定の確認を促す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置や画像形成装置の制御方法に関し、特に、動作モード等を設定するための動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置と、この画像形成装置の制御方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、一般に、その各種動作に関して設定するための動作設定手段を備え、ユーザ等の操作により動作設定手段に設定された条件に応じて、画像形成や印刷処理等の動作を実行する。また、このような動作設定手段としては、従来、複数のスイッチが設けられたディップ(DIP)スイッチが広く使用されており、その各スイッチのオン(ON)/オフ(OFF)により、動作モードや定数値、演算係数等が可変的に設定される(特許文献1参照)。
【0003】
ところで、画像形成装置で使用されるディップスイッチは、装置内部のプリント基板等の回路基板に実装されるのが一般的であり、所望の動作モード等に応じて、その各スイッチのオン/オフを切り換えることで、動作条件が決定されて動作の設定がなされる。これにより、画像形成装置は、例えば印刷時のデフォルトが両面印刷モードに設定され、又は、省エネモードへ移行する時間の設定値の変更が禁止される等、通常使用時の各種動作が設定される。
【0004】
また、このディップスイッチは、サービスマンが装置の故障診断や特定の動作確認をするときにも使用されることがあり、それぞれに応じて設定が変更された後、その設定に基づいて画像形成装置を動作させる。その際、ディップスイッチの設定は、サービスマンにより、変更使用後に再び元の設定に戻されることが前提となっており、通常は、戻し忘れ等の設定異常が発生したときの対応は図られておらず、変更使用後に元の状態に戻し忘れた場合には、次の起動時に、画像形成装置が正常に動作しないことがある。また、ユーザがディップスイッチの設定を一旦変更した後、設定の戻し忘れや設定ミスをしたときにも同様の事態が生じるとともに、元の設定を忘れた場合には、画像形成装置の使用ができなくなり、或いは異常画像が発生する恐れもある。
【0005】
このように、従来の画像形成装置では、ディップスイッチ等の動作設定手段に対する設定ミスや戻し忘れ等により異常が生じても、その設定違いを把握して原因を明確にするのが難しく、動作設定手段の設定違いに適切かつ迅速に対処するのが困難である。これに伴い、画像形成装置の起動や画像形成処理を含む各動作の正確、確実な実行が妨げられて、装置の信頼性や動作の正確性が低下する恐れもある。
【0006】
【特許文献1】特許第3233560号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、画像形成装置が備える動作設定手段の設定違いを通知して設定確認を促し、設定違いに対して適切かつ迅速に対処できるようにするとともに、画像形成装置の各動作を正確、確実に実行させて、装置の信頼性や動作の正確性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置であって、動作設定手段の設定を記憶する設定情報記憶手段と、起動時に動作設定手段の設定を検知する検知手段と、動作設定手段の記憶された設定と検知した設定とを比較する比較手段と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置であって、動作設定手段の設定を記憶する外部装置から記憶された設定を取得する取得手段と、起動時に動作設定手段の設定を検知する検知手段と、動作設定手段の取得した設定と検知した設定とを比較する比較手段と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする。
更に、本発明は、動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置の制御方法であって、動作設定手段の設定を記憶する工程と、起動時に動作設定手段の設定を検知する工程と、動作設定手段の記憶された設定と検知した設定とを比較する工程と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する工程と、判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する工程と、を有することを特徴とする。
更にまた、本発明は、動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置の制御方法であって、動作設定手段の設定を記憶する外部装置から記憶された設定を取得する工程と、起動時に動作設定手段の設定を検知する工程と、動作設定手段の取得した設定と検知した設定とを比較する工程と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する工程と、判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する工程と、を有することを特徴とする。
加えて、本発明は、これら画像形成装置の制御方法の各工程をコンピュータで実行させるためのプログラム及び、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像形成装置が備える動作設定手段の設定違いを通知して設定確認を促し、設定違いに対して適切かつ迅速に対処できるとともに、画像形成装置の各動作を正確、確実に実行させて、装置の信頼性や動作の正確性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の画像形成装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
この画像形成装置は、例えばコピー、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ又は、それら複数の機能を併せ持つMFP(Multi Function Peripheral)等、実装された動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の各設定が変更可能な画像を形成するための装置である。また、この画像形成装置には、各機能に応じた回路基板からなるボードが互いに接続される等して複数設けられ、それらが取り外して交換可能になっている。
【0011】
なお、動作設定手段は、画像形成装置に1以上設けられて、ユーザやサービスマン等により、画像形成装置の稼動条件や動作モード等の動作に関する各種設定に使用される手段であり、例えばスライド形、ロッカー形、又はロータリー形のディップスイッチや、ジャンパスイッチ等からなる。以下、動作設定手段として、オン/オフの切り替え操作により画像形成装置の動作を設定及び変更するスイッチを複数有し、回路基板に実装されたディップスイッチを例に採り説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図であり、その要部を模式的にブロックで示している。
この画像形成装置1は、図示のように、2つのボード10、20を備え、それらが互いに、及び、その内外の各構成が、それぞれバス等を介して接続されている。また、画像形成装置1は、動作や処理に必要なデータ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)や、画像の処理や形成等に必要な各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、画像データやアプリケーション等を格納するハードディスクドライブ(HDD)、及び、スキャナ部や印刷部等の画像形成に関する各手段(それぞれ図示せず)を備えている。
【0013】
ボード10は、画像形成装置1の操作部(図示せず)を主に制御する操作部ボードであり、画像形成装置1への指示の入力等に使用されるタッチパネル、テンキー、及び操作ボタン等を制御し、それらを介して入力や指示を受ける。また、操作部ボード10には、各種データ処理や演算等を行うCPU(Central Processing Unit)11が実装され、CPU11により、接続された各部の制御等を行う。加えて、このCPU11には、画像形成装置1の動作状態やメッセージを表示する表示パネル等からなる表示部12と、アラームや音声等を発生するスピーカ13、及び、他方のボード20が備えるCPU21も接続されている。
【0014】
ボード20は、例えば、主に装置全体を制御して画像形成に関する制御等も司る主制御回路を構成するコントローラボードや、画像形成装置1の画像形成部や光学系を含むエンジン部を主に制御するエンジン制御回路を構成するエンジンボード等、画像形成装置1に設けられた任意の回路基板である。ここでは、ボード20は、コントローラボードであり、CPU21と、CPU21に接続された動作設定手段であるディップスイッチ5及び不揮発メモリ6とが実装されている。
【0015】
不揮発メモリ6は、ディップスイッチ5の設定を記憶する設定情報記憶手段であり、ディップスイッチ5に設定された画像形成装置1の基準状態の設定情報や、前回の起動時や終了時の設定情報等、ディップスイッチ5の設定に対して行われる後述する比較の基準となる設定を記憶する。この不揮発メモリ6は、データの消去と書き込みが可能な例えばフラッシュメモリであり、CPU21により制御されて、ディップスイッチ5の複数の設定情報の書き込みや消去等が行われる。これにより、不揮発メモリ6には、例えばディップスイッチ5の各スイッチ(設定)がオンのときには「1」、オフのときには「0」と書き込まれて、画像形成装置1の動作モードを設定するためのスイッチ(オン/オフ)状態の情報等が予め記憶される。
【0016】
この画像形成装置1では、装置起動時に、CPU21が、同じコントローラボード20に実装されたディップスイッチ5のオン/オフ状態を読み取って、設定された各種設定を検知し、その設定情報をレジスタに一旦格納する。併せて、不揮発メモリ6から、予め記憶されたディップスイッチ5のオン/オフ情報を読み込み、記憶された各設定を取得して、その設定情報もCPU21のレジスタに格納し、これらディップスイッチ5の記憶された設定と検知した設定とを比較して、それぞれ対応する設定同士を対比する。
【0017】
また、これら複数の設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定し、この判定結果に基づいて、異なる設定が有るときには、CPU21から、操作部ボード10のCPU11に、所定の信号やディップスイッチ5の異なる設定を送信し、或いは、予め設定された動作の実行命令を出力する。これを受けて、CPU11は、表示部12に、異なる設定があることを通知するメッセージや情報を表示させ、又はスピーカ13に警報信号を出力してアラームや音声等により警報を発生させる等して、異なる設定が有ることを周囲に通知する。
【0018】
このように、この画像形成装置1では、コントローラボード20のCPU21等により、ディップスイッチ5のオン/オフ状態や設定を検知する検知手段や、その実際の設定と不揮発メモリ6に記憶された設定とを比較する比較手段、及び、異なる設定の有無を判定する判定手段を構成している。また、操作部ボード10のCPU11と、表示部12又はスピーカ13等により、異なる設定が有ることを通知する通知手段を構成している。ただし、この通知手段は、画像や音以外に、光や振動等の他の手段により通知する手段であってもよい。
【0019】
次に、以上説明した画像形成装置1の起動時の動作や処理手順及び、制御方法について説明する。
図2は、この画像形成装置1による起動時の動作手順を示すフローチャートである。
なお、以下の各動作や手順は、所定のプログラムや予め設定された条件等に基づき、各CPU11、21により、それぞれ接続された各部を制御して作動等させて実行される。
【0020】
画像形成装置1は、図示のように、電源のオン操作により電力供給を開始し(S101)、まず、ハードウェアー(H/W)の診断処理を行い(S102)、その完了後に、ROMから各種データを読み出して、OS(Operating System)の起動や装置の初期化を実行する(S103)。続いて、OS起動後に、ディップスイッチ5の診断処理を開始して(S104)、その設定が合っているか否かを判定する(S105)。具体的には、上記したように、起動時のディップスイッチ5の設定を検知するとともに、不揮発メモリ6に記憶したディップスイッチ5の設定を取得し、これら記憶された設定と検知した設定とを比較して、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する。
【0021】
その結果、異なる設定が有ると判定され、両設定同士が合わずに設定違いが発生しているときには(S105、NO)、表示部12にメッセージを表示する(S106)。このように、判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する一方、設定が合っているときには(S105、YES)、続いて、所定の診断プログラムに基づき、サービスマンコール(SC)処理(以下、SC処理という)を行う(S107)。このSC処理は、画像形成装置1に異常や故障が発生し、又は消耗部品の交換を要する等して、サービスマンを呼ぶ必要があるか否かを診断する処理であり、SCが発生しているときには(S108、YES)、表示部12に、その旨を表示(SC表示)する(S109)。これに対し、SCが発生していないときには(S108、NO)、通常通り、操作部や画像形成機構、又は撮像機構等の画像形成装置1の各部を制御するアプリケーションプログラムをロードし(S110)、各アプリケーションを起動する(S111)。その後、以上の処理が完了したタイミングでシステムスタンバイとなり(S112)、起動処理が完了して、画像形成装置1が画像形成動作可能な状態になる。
【0022】
ここで、図3に、従来の起動時の動作手順(フローチャート)の例を、図2に対応させて、同じステップには同じ符号を付して示す。
従来は、図示のように、ディップスイッチ診断処理(図2のS104〜S106)は行わず、例えば、OSの起動や初期化を行った後に(S103)、SC処理(S107)を実行(以降の処理は、図2と同じ)する。そのため、ディップスイッチ5の設定が原因でSCが発生しても、その原因を明確にするのが困難であり、SC表示されずに起動した場合であっても、設定違いにより、通常の画像形成動作が行えないこともある。
【0023】
これに対し、この画像形成装置1では、ディップスイッチ診断処理により、起動時に検知したディップスイッチ5の設定と、不揮発メモリ6に記憶された設定とを比較する等して、異なる設定が有ることを通知するため、上記した各問題に対処できる。即ち、例えばサービスマンやユーザ等により、ディップスイッチ5の設定が一旦変更された後に、設定の戻し忘れや設定ミス等が発生しても、その状態での起動時に、異なる設定が有ることを通知でき、ディップスイッチ5の設定確認を促して、設定の間違いや異常等の設定違いを把握させて異常の原因を明確にできる。その結果、ディップスイッチ5の設定違いに適切かつ迅速に対処でき、画像形成装置1をより正確な状態で起動させて、画像形成動作を正確に実行させることができる。これに伴い、画像形成装置1が使用できなくなる不具合や、異常画像の発生も抑制できる。
【0024】
従って、この画像形成装置1によれば、ディップスイッチ5の設定違いを通知して設定確認を促し、設定違いに対して適切かつ迅速に対処できるとともに、装置の起動や画像形成処理を含む各動作を正確、確実に実行させて、装置の信頼性や動作の正確性を向上させることができる。
【0025】
次に、本発明の他の実施形態の画像形成装置1について順に説明するが、以下の各実施形態では、以上説明した画像形成装置1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0026】
(第2の実施形態)
まず、本発明の第2の実施形態について説明する。
図4は、第2の実施形態の画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、図示のように、第1の実施形態と同様に構成される操作部ボード10とコントローラボード20に加えて、操作部ボード10のCPU11に操作部14が接続されている。操作部14は、ユーザの操作に使用される操作ボタンや、表示を変更可能なタッチパネル等からなり、CPU11により制御されて操作情報の表示や、CPU11への操作結果の出力等を行う、ディップスイッチ5の設定に関する操作に使用される専用の操作及び表示手段である。
【0027】
ここでは、画像形成装置1は、上記と同様に、ディップスイッチ5の検知した設定と不揮発メモリ6に記憶された設定とを比較し、異なる設定が有ると判定されたときには、操作部14に、ディップスイッチ5のどのビット(スイッチ)の設定が異なるのかを表示させる。このように、判定手段の判定結果に基づいて、操作部14に、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示して確認させ、ディップスイッチ5による設定を、検知した設定に更新するか否かを判断させる。その結果、実際のディップスイッチ5のオン/オフ状態が所望の設定に合っており、操作部14の操作ボタンにより、ディップスイッチ5による設定の更新が選択された場合には、この設定更新の選択に応じて、CPU11からCPU21へ更新指令を出力する。これに応じて、CPU21により、不揮発メモリ6に記憶された設定を、起動時に検知したディップスイッチ5の設定に変更して設定情報を更新した後、画像形成装置1を通常通りに起動させる。
【0028】
図5は、この画像形成装置1による起動時の動作手順を示すフローチャートであり、その設定変更手順を含む制御手順や方法を示している。
この画像形成装置1では、図示のように、ディップスイッチ5の診断処理により、検知した設定と不揮発メモリ6に記憶された設定が異なると判定されたときには、まず、操作部14に、ディップスイッチ5の設定が異なっている旨と、確認ボタンを表示させる(S201)。この確認ボタンが押下(接触を含む)されると、操作部14に、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示する。
【0029】
その際、ここでは、操作部14に、検知した実際のディップスイッチ5の状態(設定)と、不揮発メモリ6に記憶された設定すべき動作モード等に関するディップスイッチ5の状態、及び確認ボタンを表示させる(S202)。続いて、確認ボタンの押下に伴い操作部14の表示を変更し、「実際のディップスイッチの設定は合っていますか?」のメッセージと、「はい」及び「いいえ」のボタンを表示させ(S203)、実際のディップスイッチ5の設定が合っているか否かを判断させる(S204)。
【0030】
この判断の結果、検知した設定にミス等があり、実際のディップスイッチ5の設定が、所望の設定に合わずに正しくないときには(S204、NO)、操作部14の「いいえ」ボタンの押下により(S205)、「ディップスイッチを再設定してください」とのメッセージと確認ボタンを、操作部14に表示させる(S206)。この確認ボタンが押下されると、画像形成装置1を自動的にシャットダウンし(S207)、ディップスイッチ5の正しい設定への再設定後に(S208)、電源のオンにより(S209)、再び画像形成装置1を起動する。その後、ディップスイッチ5の検知した設定と記憶した設定とが合っている場合には、ディップスイッチ5の診断処理をクリアして、通常通り起動してシステムスタンバイとなる(S210)。
【0031】
一方、判断の結果、検知した設定が所望の設定と合っているときには(S204、YES)、操作部14の「はい」ボタンの押下により(S211)、操作部14に、「設定を更新しますか?」とのメッセージと、「はい」及び「いいえ」ボタンを表示させる(S212)。これにより、動作モード等の設定を更新するか否かを判断させ、設定を更新せずに(S213、NO)、「いいえ」ボタンが押下されると(S214)、再度、操作部14に、ディップスイッチ5の設定が異なっている旨等を表示して確認を促す(S201)。
【0032】
これに対し、設定を更新すべく(S213、YES)、「はい」ボタンが押下されると(S215)、ディップスイッチ5による設定を更新する処理を実行し、実際のディップスイッチ5の設定情報を、不揮発メモリ6に上書きして設定情報を更新する(S216)。その際、操作部14の「はい」ボタンが押下された信号を、操作部ボード10のCPU11が受信すると、CPU11からコントローラボード20のCPU21へ更新命令が出力され、CPU21により、検知した設定情報が不揮発メモリ6の記憶された設定情報に上書きされる。このように、設定更新に応じて、不揮発メモリ6に記憶されたディップスイッチ5の設定を、起動時に検知したディップスイッチ5の設定に変更した後、通常の起動動作を継続して、システムをスタンバイ状態にする(S217)。
【0033】
以上のように、この実施形態の画像形成装置1では、実際にディップスイッチ5に設定されている設定を使用して画像形成装置1を動作させたいときには、検知した設定で、そのまま不揮発メモリ6に記憶させて設定情報を変更し、画像形成装置1を通常起動させることができる。その結果、第1の実施形態で説明した各効果に加えて、煩雑な操作を回避してユーザ等の利便性を高めることができ、画像形成装置1の各動作を所望通りに実行させて、装置の信頼性や動作の正確性を向上させることができる。
【0034】
ここで、ディップスイッチ5の検知した設定と記憶された設定とが一致等して、画像形成装置1が問題の発生なく通常起動した場合であっても、その設定が、必ずしも、ユーザが希望する動作モード等の設定と一致した適正な設定であるとは限らない。このような場合には、所望の動作が実行されないことがあり、起動中に、現在の設定を確認する必要が生じる。また、設定変更の参考や現在の設定の記録等のために、ディップスイッチ5の設定を確認したいこともある。しかしながら、ディップスイッチ5の設定を確認するためには、画像形成装置1の外カバーやコントローラボード20を取り外して、ディップスイッチ5の各スイッチを実際に確認する必要がある等、多大な手間や時間が掛かる。
【0035】
従って、画像形成装置1が通常起動してシステムスタンバイ状態になった後に、ディップスイッチ5の起動時等に検知した設定、又は不揮発メモリ6に記憶された設定を、例えば確認ボタンの押下により、操作部14に表示させるようにしてもよい。この場合には、操作部14の操作により、接続されたCPU11を介してコントローラボード20のCPU21に命令を出力し、ディップスイッチ5の設定を検知し、又は不揮発メモリ6から読み出す等して、現在の設定を操作部14に表示させる。このように、画像形成装置1の起動後に、ディップスイッチ5の設定を表示する手段を設けることで、ディップスイッチ5の設定、及び各ビット情報やスイッチ状態等を、操作部14上等で、起動中に容易に確認でき、確認に要する手間や時間を削減することができる。
【0036】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6は、第3の実施形態の画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、図示のように、第1の実施形態と同様に、表示部12とスピーカ13が接続された操作部ボード10と、コントローラボード20とを備えている。
【0037】
ただし、ここでは、コントローラボード20に、設定情報を記憶する不揮発メモリ6を設けずに、CPU21とディップスイッチ5とを実装している。また、画像形成装置1は、これら各ボード10、20に加えて、上記したエンジンボード30を備え、エンジンボード30に、互いに接続されたCPU31と不揮発メモリ6とを実装するとともに、CPU31を、コントローラボード20のCPU21と接続している。
【0038】
この画像形成装置1では、エンジンボード30内の不揮発メモリ6に、コントローラボード20のディップスイッチ5の設定を、CPU21、31を介して記憶させる。起動時には、ディップスイッチ5のオン/オフ状態を、同じボード20内のCPU21が読み取って設定を検知し、その設定情報をレジスタに一旦格納する。併せて、CPU21により、エンジンボード30のCPU31へ命令を出力し、CPU31を介して、不揮発メモリ6に記憶された設定を読み込んでレジスタに格納する。以降は第1の実施形態と同様であり、例えば、CPU21により、取得した設定同士を比較し、異なる設定が有ると判定されたときには、操作部ボード10のCPU11を介して表示部12やスピーカ13を動作させて、異なる設定が有ることを通知等する。
【0039】
以上のように、この実施形態の画像形成装置1では、ディップスイッチ5の設定情報を記憶する不揮発メモリ6を、ディップスイッチ5の実装ボードと異なるボードであるエンジンボード30に設けている。そのため、ディップスイッチ5の戻し忘れや設定ミス等により設定違いが発生したときに加えて、例えばサービスマンがコントローラボード20を交換した際に、ディップスイッチ5を間違えて設定したときでも、不揮発メモリ6に記憶された設定情報と比較する等して、設定ミス等を把握できる。従って、画像形成装置1の起動や印刷等を含む各動作を正確、確実に実行させることができ、装置の信頼性や動作の正確性を、より向上させることができる。
【0040】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
図7は、第4の実施形態の画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、図示のように、第3の実施形態の画像形成装置1の構成に加えて、エンジンボード30に、CPU31に接続されたディップスイッチ5Bが実装されている。
【0041】
この画像形成装置1では、コントローラボード20側のディップスイッチ5Aの設定とともに、エンジンボード30側のディップスイッチ5Bの設定も、エンジンボード30の不揮発メモリ6に記憶させる。起動時には、コントローラボード20のCPU21が、同じボード20内のディップスイッチ5Aの設定及び、CPU31を介してエンジンボード30のディップスイッチ5Bの設定を検知して取得する。また、CPU21により、CPU31を介して、不揮発メモリ6に記憶されたディップスイッチ5A、5Bの両設定を取得し、それぞれ実際に検知した設定と比較し、比較した設定同士に異なる設定が有るときには、第3の実施形態と同様に、異なる設定があることを通知する。従って、この画像形成装置1では、コントローラボード20側のディップスイッチ5Aに加えて、エンジンボード側のディップスイッチ5Bの設定ミスや戻し忘れ等も把握して防止できる。
【0042】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
図8は、第5の実施形態の画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、図示のように、第4の実施形態の画像形成装置1の構成に加えて、コントローラボード20に、CPU21に接続された不揮発メモリ6Aが実装されている。即ち、ここでは、コントローラボード20は、ディップスイッチ5Aと不揮発メモリ6Aを、エンジンボード30は、ディップスイッチ5Bと不揮発メモリ6Bを、それぞれ備えている。
【0043】
この画像形成装置1では、ディップスイッチ5A、5Bの両設定を、各ボード20、30の不揮発メモリ6A、6Bの両方に各々記憶させる。起動時には、コントローラボード20のCPU21が、ディップスイッチ5A、5Bの両設定を取得し、かつ不揮発メモリ6A、6Bのいずれか一方から、記憶されたディップスイッチ5A、5Bの両設定を取得する。その際、CPU21は、まず、同じボード20内の不揮発メモリ6Aから設定情報を読み出すが、例えば、起動前にコントローラボード20を交換する等して、その不揮発メモリ6Aに設定情報が記憶されていないときには、読み出しを中止し、CPU31を介して他方の不揮発メモリ6Bから設定情報を取得する。
【0044】
続いて、CPU21により、取得した対応する設定同士を比較し、比較した設定同士に異なる設定が有るときには、第4の実施形態と同様に、異なる設定があることを通知する。また、ここでは、いずれか一方の不揮発メモリ6A、6Bに、ディップスイッチ5A、5Bの設定が記憶されていないときには、CPU21により制御して、記憶された一方の設定情報や検知した設定を、他方の不揮発メモリ6A、6Bに書き込んでバックアップする。
【0045】
このように、不揮発メモリ6A、6Bを画像形成装置1の複数の回路基板(ここでは、2つのボード20、30)に設けて、それぞれにディップスイッチ5A、5Bの設定を記憶させることで、その情報を確実に保持して取得することができる。これに伴い、例えば、エンジンボード30とコントローラボード20のどちらが交換されても、ディップスイッチ5A、5Bの診断処理が行え、装置の信頼性や動作の正確性を一層向上させることができる。
【0046】
なお、ディップスイッチ5と不揮発メモリ6は、操作部ボード10等の他のボードに実装して、上記と同様の処理を実行するようにしてもよい。また、ディップスイッチ5をエンジンボード30に、不揮発メモリ6をコントローラボード20に設け、或いは、ディップスイッチ5と不揮発メモリ6を、コントローラボード20とエンジンボード30の一方のみに、又は両方に、それぞれ複数設ける等、それらを任意に組み合わせて実装させてもよい。このように、不揮発メモリ6を、コントローラボード20及び/又はエンジンボード30に、ディップスイッチ5を、コントローラボード20及び/又はエンジンボード30に設けても、上記と同様の各効果が得られる。
【0047】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
図9は、第6の実施形態の画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
この画像形成装置1は、図示のように、第5の実施形態の画像形成装置1と異なり、コントローラボード20とエンジンボード30に不揮発メモリを設けず、ディップスイッチ5A、5Bの設定を記憶する外部装置であるネットワークサーバ40と接続されている。
【0048】
ネットワークサーバ40は、コントローラボード20のCPU21に接続され、ネットワーク等を介して互いに通信してデータを送受信し、予め送信されたディップスイッチ5A、5Bの設定を記憶する。画像形成装置1の起動時には、コントローラボード20のCPU21が、ディップスイッチ5A、5Bの両設定を検知して取得し、かつネットワークサーバ40から、記憶されたディップスイッチ5A、5Bの両設定を取得して、それぞれの設定を互いに比較する。その結果、比較した設定同士に異なる設定が有るときには、上記と同様に、異なる設定があることを通知する。
【0049】
このように、ネットワーク上の装置に設定情報を記憶させておくことで、内部メモリの情報がリセットされる等して、内部に記憶された設定情報に基づく比較がうまくいかず、又は比較ができなくなった場合であっても、ディップスイッチ5A、5Bの診断処理を確実に行うことができる。ただし、この設定情報は、ネットワークを介さずに接続された外部記憶装置に記憶する等、ネットワークサーバ40以外の通信可能な外部装置に記憶して使用するようにしてもよい。
【0050】
また、この実施形態の画像形成装置1でも、第2の実施形態(図4、図5参照)と同様に、ディップスイッチ5A、5Bの設定を表示する手段を設けて、ユーザからの指示等により、その際の設定を表示させるようにしてもよい。同様に、比較した設定同士が異なる場合に、その設定を表示するとともに、ユーザの選択による設定更新に応じて、CPU21から更新命令を出力し、ネットワークサーバ40に記憶された設定を検知した実際の設定に変更させるようにしてもよい。
【0051】
なお、本発明は、以上の各実施形態で説明した画像形成装置1の制御方法の各工程(手順)を、コンピュータで実行させるためのプログラムとして、汎用のプログラム言語により記述することでも実現することができる。併せて、このプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、又はMO等、任意のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、これをコンピュータで読み取らせることでも実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】第1の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態の画像形成装置による起動時の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】従来の起動時の動作手順の例を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施形態の画像形成装置による起動時の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】第3の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】第4の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】第5の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図9】第6の実施形態の画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0053】
1・・・画像形成装置、5・・・ディップスイッチ、6・・・不揮発メモリ、10・・・操作部ボード、11・・・CPU、12・・・表示部、13・・・スピーカ、14・・・操作部、20・・・コントローラボード、21・・・CPU、30・・・エンジンボード、31・・・CPU、40・・・ネットワークサーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置であって、
動作設定手段の設定を記憶する設定情報記憶手段と、起動時に動作設定手段の設定を検知する検知手段と、動作設定手段の記憶された設定と検知した設定とを比較する比較手段と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
判定手段の判定結果に基づいて、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示する手段と、動作設定手段による設定の更新を選択する手段と、設定更新の選択に応じて、設定情報記憶手段に記憶された設定を検知手段が検知した設定に変更する手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
設定情報記憶手段が、複数の回路基板に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載された画像形成装置において、
設定情報記憶手段が、コントローラボード、及び/又は、エンジンボードに設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4に記載された画像形成装置において、
動作設定手段が、コントローラボード、及び/又は、エンジンボードに設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置であって、
動作設定手段の設定を記憶する外部装置から記憶された設定を取得する取得手段と、起動時に動作設定手段の設定を検知する検知手段と、動作設定手段の取得した設定と検知した設定とを比較する比較手段と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する通知手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6に記載された画像形成装置において、
判定手段の判定結果に基づいて、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示する手段と、動作設定手段による設定の更新を選択する手段と、設定更新の選択に応じて、外部装置に記憶された設定を検知手段が検知した設定に変更させる手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載された画像形成装置において、
動作設定手段の設定を表示する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置の制御方法であって、
動作設定手段の設定を記憶する工程と、起動時に動作設定手段の設定を検知する工程と、動作設定手段の記憶された設定と検知した設定とを比較する工程と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する工程と、判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載された画像形成装置の制御方法において、
判定結果に基づいて、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示する工程と、動作設定手段による設定を更新する工程と、設定更新に応じて、記憶された動作設定手段の設定を起動時に検知した動作設定手段の設定に変更する工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載された画像形成装置の制御方法において、
動作設定手段の設定を記憶する工程が、複数の回路基板に設けられた設定情報記憶手段のそれぞれに設定を記憶する工程であることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
動作設定手段の設定に基づいて動作するとともに、動作設定手段の設定が変更可能な画像形成装置の制御方法であって、
動作設定手段の設定を記憶する外部装置から記憶された設定を取得する工程と、起動時に動作設定手段の設定を検知する工程と、動作設定手段の取得した設定と検知した設定とを比較する工程と、設定同士の比較結果に基づいて、異なる設定の有無を判定する工程と、判定結果に基づいて、異なる設定が有ることを通知する工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項13】
請求項12に記載された画像形成装置の制御方法において、
判定結果に基づいて、比較した設定同士の異なる設定を少なくとも表示する工程と、動作設定手段による設定を更新する工程と、設定更新に応じて、外部装置に記憶された設定を起動時に検知した動作設定手段の設定に変更させる工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項14】
請求項9ないし13のいずれかに記載された画像形成装置の制御方法において、
動作設定手段の設定を表示する工程を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
請求項9ないし14のいずれかに記載された画像形成装置の制御方法の各工程をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項15に記載されたプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−290834(P2009−290834A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144276(P2008−144276)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】