画像形成装置に関する押し当て接触部材内蔵装置、画像形成装置に関する押し当て圧力減少部材および画像形成装置
【課題】押し当て圧力減少部材を容易に取り外すこと。
【解決手段】部材間挿入部(11e)が被接触部材支持部材(F1)と接触部材支持部材(2)との間に挿入された場合に付勢部材(6)による付勢力に抗して被接触部材(Fh)に対する接触部材(Fp)の押し当て圧力を減少させると共に、操作部(11b)を付勢部材(6)による付勢方向に沿った方向に操作部(11b)を操作することで部材間挿入部(11e)を傾斜させて付勢部材(6)の付勢力に抗して被接触部材支持部材(F1)と接触部材支持部材(2)との間隔を広げ且つ付勢部材(6)の付勢力を利用して部材間挿入部(11e)の傾斜方向に移動して取り外される押し当て圧力減少部材(11)、を備えた押し当て接触部材内蔵装置(F)。
【解決手段】部材間挿入部(11e)が被接触部材支持部材(F1)と接触部材支持部材(2)との間に挿入された場合に付勢部材(6)による付勢力に抗して被接触部材(Fh)に対する接触部材(Fp)の押し当て圧力を減少させると共に、操作部(11b)を付勢部材(6)による付勢方向に沿った方向に操作部(11b)を操作することで部材間挿入部(11e)を傾斜させて付勢部材(6)の付勢力に抗して被接触部材支持部材(F1)と接触部材支持部材(2)との間隔を広げ且つ付勢部材(6)の付勢力を利用して部材間挿入部(11e)の傾斜方向に移動して取り外される押し当て圧力減少部材(11)、を備えた押し当て接触部材内蔵装置(F)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被接触部材に接触部材が押し当てられた押し当て接触部材内蔵装置、接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材および前記押し当て圧力減少部材を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置では、被接触部材に対して所定の圧力で押し当てられる接触部材が配置されている。例えば、定着装置では、被接触部材としての加熱用回転部材(いわゆる、加熱ロールや加熱ベルト)に押し当てられる接触部材としての加圧用回転部材(いわゆる、加圧ロール等)や、被接触部材としての像保持体(感光体等)に押し当てられる接触部材としての清掃部材(いわゆる、クリーニングブレードやクリーニングブラシ)あるいは接触部材としての帯電器(いわゆる、帯電ロール)がある。
【0003】
このような技術として、特許文献1(特開平7−92846号公報)には、輸送、保管等で、加圧ローラ(3)が停止した状態で一部が加熱ローラ(2)に圧接された状態が長期間続くと加圧ローラ(3)外周の弾性部材に歪みが残ることを解消するために、保管、輸送時には加熱ローラ(2)の軸部と、加圧ローラ(3)の可動軸受(6)との間に、加圧ローラ(3)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としての加圧ローラ変形防止用スペーサ(14)を挿入し、画像形成装置使用時には、加圧ローラ変形防止用スペーサ(14)をスプリング(12)による付勢力の付勢方向に垂直な方向に抜き取る技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2(特開2002−229373号公報)には、定着ローラ(1)と加圧ローラ(2)とが所定の圧力で接触しないようにして出荷するために、定着装置(T)内の固定部(9)と、加圧ローラ(2)を支持するフレーム(6)の間に、加圧ローラ(2)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としてのシッピングスペーサ(8)を挟む技術が記載されている。前記シッピングスペーサ(8)は、使用時にはバネ(7)の付勢方向に垂直な方向に引き抜いて取り外される。
また、特許文献2には、シッピングスペーサの取外し忘れを防止するために、加圧ローラ(2)を保持するフレーム(16)に、加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)とを接触、離隔させるレバー(17)を設け、レバー(17)にテープ(19)付のシッピングスペーサ(18)を組付けておき、出荷時には加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)を離隔させ、使用時にテープ(19)を引張ることで、シッピングスペーサ(18)を介してレバー(17)を回転させて、加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)とを接触させる技術も記載されている。
【0005】
さらに、特許文献3(特開2006−139035号公報)には、長期間不使用状態が続く場合に、加圧ローラ(52)が加熱ローラ(54)に圧接しないようにするために、加圧ローラ(52)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としてのスペーサ(70)を設け、スペーサ(70)を、荷重スプリング(64)の押圧方向に垂直な開口(41)内側に抜き出すことで、スペーサ(70)を取り外す技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−92846号公報(「0004」、「0008」〜「0014」、図1)
【特許文献2】特開2002−229373号公報(「0003」〜「0019」、「0032」〜「0037」、「0041」〜「0044」、図2、図5、図6、図11)
【特許文献3】特開2006−139035号公報(「0048」〜「0053」、図5〜図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、被接触部材に押し当てられる接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を容易に取り外せるようにすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が前記接触部材の長手方向と交わる方向のうちの所定方向に操作されることで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする。
【0009】
また、前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が所定の方向に操作されることで、前記押し当て圧力減少部材は前記付勢部材の付勢力を利用して取り外されること
を特徴とする。
【0010】
さらに、前記技術的課題を解決するために、請求項3に記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記操作部が操作された際に移動する側に配置された支点部と、を有する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の押し当て接触部材内蔵装置発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
内部に加熱用ヒータが収容されて回転する加熱用回転部材により構成された前記被接触部材と、
前記加熱用回転部材に押し当てられて回転する加圧用回転部材により構成された前記接触部材と、
を備え、未定着トナー像を定着する定着装置により構成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記転写材に転写後の前記像保持体表面に付着したトナーを除去する清掃部材により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記像保持体表面を帯電させる帯電器により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される方向とは交わる方向に延びた過挿入防止部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記過挿入防止部は、前記操作部が操作された際に移動する側に延在し、前記延在方向の先端部に前記支点部を有することを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし9のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
被係止部を有する前記押し当て圧力減少部材と、
前記被接触部材支持部材または前記接触部材支持部材に設けられ、前記被係止部に係合して前記押し当て圧力減少部材が前記付勢部材による付勢力が作用する方向に垂直な方向に抜けることを防止する抜け止め用係止部と、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし10のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
回転する前記被接触部材と、
前記被接触部材の回転軸方向の両端部に配置された一対の前記押し当て圧力減少部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項11に記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
連結部材装着部を有する前記一対の押し当て圧力減少部材と、
前記一対の押し当て圧力減少部材の前記連結部材装着部にそれぞれ装着されて、前記一対の押し当て圧力減少部材を連結する連結部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項13記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項12に記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記押し当て圧力減少部材の取外し方法の説明が記載された説明書を有する前記連結部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0021】
前記技術的課題を解決するために、請求項14記載の押し当て圧力減少部材は、
被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、前記被接触部材に対向して配置された接触部材を支持する接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、
前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、
を有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されることを特徴とする。
【0022】
前記技術的課題を解決するために、請求項15記載の画像形成装置は、
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする。
【0023】
請求項16記載の画像形成装置は、請求項15に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記前記押し当て圧力減少部材の前記操作部を操作する操作部材操作用開口と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記操作部材操作用開口を開閉する開閉扉と、
を備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項17記載の画像形成装置は、請求項16に記載の画像形成装置において、
前記操作部材操作用開口が開放された状態で、前記操作部材操作用開口の外方から前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
前述の本発明は、下記の効果(E01)〜(E017)を奏する。
(E01)請求項1記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
(E02)請求項2記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
(E03)請求項3記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
【0026】
(E04)請求項4記載の発明によれば、定着装置の加熱用回転部材と加圧用回転部材との圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
(E05)請求項5記載の発明によれば、トナー像形成装置の像保持体に接触する清掃部材の接触圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
(E06)請求項6記載の発明によれば、トナー像形成装置の像保持体に接触する帯電器の接触圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
【0027】
(E07)請求項7記載の発明によれば、一方向のみに操作部を移動させるだけで押し当て圧力減少部材を取り外すことができる。
(E08)請求項8記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、押し当て圧力減少部材の装着が容易となる。
(E09)請求項9記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、操作部の操作の初動を軽くすることができる。
【0028】
(E010)請求項10記載の発明によれば、輸送中の衝撃等で外力が作用した場合に、押
し当て圧力減少部材が誤って外れてしまうことを防止できる。
(E011)請求項11記載の発明によれば、回転軸方向の両端部で押し当て圧力を減少さ
せることができる。
(E012)請求項12記載の発明によれば、取り外された押し当て圧力減少部材が落下等
して紛失等することを防止できる。
(E013)請求項13記載の発明によれば、利用者が説明書の取り外し方法を参照しなが
ら押し当て圧力減少部材を取り外すことができる。また、目立ちやすい説明書により押し当て力減少部材の取り外し忘れを防止することもできる。
【0029】
(E014)請求項14記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力
を利用して容易に取り外し可能な押し当て圧力減少部材を提供できる。
(E015)請求項15記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、押し当
て圧力減少部材が容易に取り外せて、画像形成装置を使用可能にする作業を容易に行うことができる。
(E016)請求項16記載の発明によれば、開口を通じて押し当て圧力減少部材を取り出
し、回収することができる。また、画像形成装置内部に押し当て接触部材内蔵装置に収容されているので、押し当て接触部材内蔵装置を別梱包にする必要がなくなり、保管スペースを減少でき、輸送も容易にできる。
(E017)請求項17記載の発明によれば、外方から一方向に押すだけなので、画像形成
装置を小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0031】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1、図2において、実施例1の画像形成装置Uは、画像形成装置本体U1と、画像が記録される記録媒体が収容される第1給紙容器TR1と第2給紙容器TR2と、を有する。
図1、図2において、画像形成装置本体U1はマイクロコンピュータにより構成された主制御手段Cと、主制御手段Cにより作動を制御される作像手段CI、レーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、後述の帯電器CR、現像器Gaおよび転写器Tr等にバイアス電圧を印加する。
前記作像手段CIは、外部の印刷画像情報送信装置の一例としてのホストコンピュータ等から入力された印字データを潜像形成用の画像データに変換して所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号を潜像形成装置URに出力する。
【0032】
前記潜像形成装置URの左方(+X方向)には、トナー像形成装置の一例としてのプロセスカートリッジU2が装着されている。前記プロセスカートリッジU2は、像保持体ユニット部U2aおよび現像器の一例としての現像ユニット部U2bを有しており、前記画
像形成装置本体U1から像保持体PRの回転軸方向(Y軸方向)に着脱可能に構成されている。前記プロセスカートリッジU2の像保持体ユニット部U2aは、像保持体PR、帯電器の一例としての帯電ロールCRおよびそれらを回転可能に支持する現像剤回収容器CLを有している。現像ユニット部U2bは、現像容器Vを有しており、現像容器V内部には現像ロールGaおよび現像剤攪拌部材Gbが回転可能に支持されている。前記現像容器Vには現像剤補給容器の一例としての現像剤カートリッジKが着脱可能に装着されている。前記現像剤カートリッジK内部には現像剤を攪拌しながら前記現像剤撹拌部材Gbに搬送する攪拌搬送部材Gcが回転可能に支持されている。
【0033】
回転する像保持体PRの表面は、帯電領域Q1において前記帯電ロールCRにより帯電され、潜像書込位置Q2において前記潜像書込装置URから出射するレーザビームLにより静電潜像が書き込まれる。前記静電潜像は現像領域Q3において現像ユニット部U2bの現像ロールGaによりトナー像に現像され、像保持体PR及び転写器の一例としての転写ロールTrとの圧接領域により形成される転写領域Q4において転写ロールTrにより記録シートSに転写される。像担持体PR表面の残留現像剤は、転写領域Q4の下流側の清掃領域としてのクリーニング領域Q5において清掃部材の一例としてのクリーニングブレードCBにより除去され(擦り取られ)、現像剤回収容器CLに回収される。
なお、前記クリーニングブレードCBの対向する側にはフィルムシールFSが設けられており、フィルムシールFSは前記トナー回収容器CL内に回収されたトナーが外にこぼれ出るのを防止する。
【0034】
前記画像形成装置本体U1の下部に着脱可能に装着された前記給紙容器TR1,TR2から、取出部材Rpにより取り出された記録媒体の一例としての記録シートSは、給紙部材の一例としての給紙ロールRs1および分離部材の一例としてのリタードロールRs2を有するさばきロールRsにより1枚づつ分離されて、シート搬送路SHに沿って配置された搬送部材の一例としてのシート搬送ロールRaにより搬送され、転写領域Q4のシート搬送方向の上流側に配置されたレジストレーションロールRrにより所定のタイミングで、前記転写領域Q4に搬送される。なお前記シート搬送路SHの一部分は前記第1給紙トレイTR1に形成されている。
前記ピックアップロールRpおよびさばきロールRsにより、給紙装置KSが構成されている。
【0035】
前記主制御手段Cにより動作が制御される電源装置Eから所定のタイミングで転写バイアスが印加される転写器の一例としての転写ロールTrは、前記転写領域Q4を通過する記録シートSに像保持体PR上のトナー像を転写する。
前記転写領域Q4においてトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着装置Fに搬送される。前記定着装置Fは、定着部材の一例としての一対の定着ロールFh,Fpを有し、前記一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって定着領域Q6が形成される。なお、本発明の押し当て接触部材内蔵装置の一例としての定着装置Fについては、後で詳述する。
前記定着領域Q6に搬送された記録シートSは、定着領域Q6において定着装置Fの一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、案内部材SG1,SG2によってガイドされ、排出部材の一例としての排出ロールR1から画像形成装置本体U1上面に形成された排出部TRhに排出される。
【0036】
(定着装置の説明)
図3は図1において定着装置操作用の開閉扉を開放した状態の説明図である。
図4は押し当て圧力減少部材が装着された状態の実施例1の定着装置の斜視説明図である。
図1〜図3において、実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成装置本体U1の左側面
上部には、定着装置Fで紙詰まり等が発生した場合に定着装置Fを操作するための開閉扉U1aが、図1に示す閉鎖位置と図3に示す開放位置との間で開閉可能に支持されている。前記開閉扉U1aを開放した状態で開放される操作部材操作用開口の一例としての開口U1bには、着脱可能なユニット化された前記定着装置Fが装着されている。
図4において、実施例1の定着装置Fは、開口U1bを通じて着脱可能に構成されており、上部には前記案内部材SG2を有している。
【0037】
図5は図4のV−V線断面図であり、図5Aは圧力解除部材が圧力作用位置に移動した状態の説明図、図5Bは圧力解除部材が圧力解除位置に移動した状態の説明図である。
図2,図5において、実施例1の定着装置Fの内部には、加熱回転部材の一例としての加熱ロールFhと、前記加熱ロールFhに対向し且つ所定の圧力で押し当てられる加圧回転部材としての加圧ロールFpとからなる前記定着ロールFh,Fpが収容されている。図5において、被接触部材の一例としての加熱ロールFhは、内部に図示しない加熱用ヒータが収容されており、その軸方向(長手方向)両端部が被接触部材支持部材の一例としての固定枠体F1に回転可能に支持されている。前記固定枠体F1の軸方向両端部の上端部右方には付勢部材一端支持部の一例としての付勢部材一端支持孔1(図5参照)が形成されている。前記固定枠体F1の上部左端には、回転部材対向部F1aが形成されており、回転部材対向部F1aの上面には支点部係合面F1bが形成されている。
【0038】
図5において、また、接触部材の一例としての前記加圧ロールFpは、その軸Fpaが軸方向(長手方向)両端部で、接触部材支持部材の一例としての一対の回転支持部材2に支持されている。前記回転支持部材2は、一端部(下端部)が前記固定枠体F1に支持された回転軸3に回転可能に支持されており、固定枠体F1の回転部材対向部F1aに接近、離隔可能に回転できる。前記回転支持部材2の加圧ロールFpの上方(他端側)には、固定枠体F1に対向する枠体対向部2aが形成されており、枠体対向部2aと固定枠体F1の回転部材対向部F1aとの間には、減少部材挿入用空間SPが形成されている。前記減少部材挿入用空間SPの上方の枠体対向部2aには、減少部材挿入用空間SP側に入り込む形状の抜け止め用係止部2bが形成されている。
【0039】
図6は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の前側部分の要部拡大図である。
図7は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の後側部分の要部拡大図である。
図5において、前記回転部材2の他端部(上端部)には圧力解除部材4が回転中心4aを中心として回転可能に支持されている。図4〜図7において、前記圧力解除部材4は、回転中心4aから離れた位置に圧力解除用操作部4bが設けられており、回転中心4aから偏心した位置に付勢部材他端支持部4cが形成されている。
前記付勢部材一端支持孔1と付勢部材他端支持部4cとの間には、付勢部材の一例としての引張りバネ6が装着されている。
【0040】
したがって、前記圧力解除部材4が、図5Aに示す圧力作用位置に移動した状態では、引張りバネ6による付勢力により、回転支持部材2が回転軸3を中心として加熱ロールFh側に付勢される。この結果、加圧ロールFpが加熱ロールFhに所定の圧力で押し当てられ、定着領域Q6を通過する記録シートS表面の未定着トナー像が加圧されながら加熱されて定着される。
定着領域Q6等で紙詰まりが発生した場合、利用者が開閉扉U1aを開け、圧力解除用操作部4bを操作して、圧力解除部材4を回転させて、図5Bに示す圧力解除位置に移動させると、付勢部材一端支持孔1と付勢部材他端支持部4cとの距離が、図5Aに示す圧力作用位置の場合の距離に比べて短くなる。したがって、引張りバネ6による付勢力が弱くなり、加圧ロールFpが加熱ロールFhに押し当てられる圧力が弱くなる。したがって、定着領域Q6に挟まれた記録シートSを容易に除去することができる。
【0041】
なお、実施例1では、前記圧力作用位置において、付勢部材他端支持部4cは、回転中心4aと付勢部材一端支持孔1とを結ぶ仮想線(図示せず)よりも下方に位置しているので、圧力作用位置から圧力解除位置側への移動開始時には、付勢部材他端支持部4cが前記仮想線上に来るまでは引張りバネ6が延び、付勢力が高まる。即ち、実施例1では、圧力作用位置から圧力解除位置側への移動には、移動開始時に付勢力に抗して圧力解除部材4を回転させる所定の力が必要となるため、圧力作用位置から圧力解除位置側へ自然に移動してしまうことが防止される。同様に、圧力解除位置から圧力作用位置に自然に移動してしまうことも防止される。
【0042】
(押し当て圧力減少部材の説明)
図8は右側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Aの矢印VIIIC方向から見た図、図8Dは図8Cの矢印VIIID方向から見た図、図8Eは図8Cの矢印VIIIE方向から見た図、図8Fは図8Cの矢印VIIIF方向から見た図、図8Gは図8Cの矢印VIIIG方向から見た図である。
図4、図6,図7において、画像形成装置Uを保管、輸送する際には、定着装置Fには、左右一対の押し当て圧力減少部材11,12が装着される。図4、図6、図8において、右側の押し当て圧力減少部材11は、鉛直方向に延びる部材本体11aを有する。部材本体11aの上端部には、前方(+X方向)に延びる側面視L字形の操作部11bが形成されている。実施例1の操作部11bの大きさは、保管時や輸送時等でも押し当て力減少部材11を定着装置Fに取り付けた状態で画像形成装置本体U1内部に収容でき、定着装置Fを別梱包にすることなく保管等できるように、圧力減少部材11が定着装置Fに装着された状態で、定着装置Fの上部にある案内部材SG2よりも突出しない長さ、定着装置Fの長手方向の幅から突出しない幅に設定されている。
【0043】
前記操作部11bの前端面には、操作案内表示部11c(図8Eの「PUSH」参照)が一体的に形成されており、操作案内表示部11cの右側には、連結部材装着部の一例としての連結部材装着孔11dが形成されている。前記部材本体11aの下端部には、部材間挿入部11eが形成されている。前記部材間挿入部11eの上部には、後方向(−X方向)に延びる過挿入防止部11fが形成されており、前記固定枠体F1の支点部係合面F1bに係止されることで押し当て圧力減少部材11の挿入しすぎによる外し難さや挿入させなさすぎによる外れ易さを防止する。前記過挿入防止部11fの先端部には支点部11gが設けられている。さらに、前記部材間挿入部11eの前側には、前記抜け止め用係止部2bに係合可能な被係止部11hが形成されている。
【0044】
図9は左側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向から見た図、図9Cは図9Aの矢印IXC方向から見た図、図9Dは図9Cの矢印IXD方向から見た図、図9Eは図9Cの矢印IXE方向から見た図、図9Fは図9Cの矢印IXF方向から見た図、図9Gは図9Cの矢印IXG方向から見た図である。
図4,図7、図9において、左側の押し当て圧力減少部材12は、右側の押し当て圧力減少部材11とほぼ左右対称に形成されており、右側の押し当て圧力減少部材11と同様に、部材本体12a、操作部12b、操作案内表示部12c、連結部材装着孔12d、部材間挿入部12e、過挿入防止部12f、支点部12gおよび被係止部12hを有する。
【0045】
図10は使用前の画像形成装置の斜視説明図である。
図4において、前記左右一対の押し当て圧力減少部材11,12の連結部材装着孔11d,12dには、押し当て圧力減少部材11,12を連結する連結部材13が連結されている。前記連結部材13は、前記連結部材装着孔11d,12dを介して押し当て圧力減少部材11,12に一端部が結び付けられる紐部13a,13bと、紐部13a,13b
の他端部が結び付けられた説明書13cとを有する。前記説明書13cには、押し当て圧力減少部材11,12の取外し方法の説明が記載されている。
図10において、実施例1の画像形成装置Uでは、工場出荷時等の画像形成装置Uが使用される前の状態では、連結部材13の紐部13a,13bが開閉扉U1aの隙間から外側に導き出され、説明書13cを利用者が認識しやすいように、説明書13cが画像形成装置本体U1の上面に設置されている。
【0046】
(実施例1の作用)
図11は実施例1の作用説明図であって、図11Aは押し当て圧力減少部材が装着された状態の説明図、図11Bは押し当て圧力減少部材の操作部が押されて傾斜した状態の説明図、図11Cは図11Bの状態から押し当て圧力減少部材の操作部がさらに押された状態の説明図である。
図12は実施例1の続きの作用説明図であって、図12Aは図11Cの状態から付勢部材の付勢力により押し当て圧力減少部材が押し出された状態の説明図、図12Bは押し当て圧力減少部材が取り外された状態の説明図である。
【0047】
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成装置Uが倉庫で保管されたり、輸送される際には、加熱ロールFhに加圧ロールFpを押し当てる圧力を減少させ、定着ロールFh,Fpの接触領域の変形を防止するために、図11Aに示すように、押し当て力減少部材11,12が装着される。図11Aにおいて、押し当て圧力減少部材11,12は、圧力解除部材4を圧力作用位置に保持した状態で、引張りバネ6の付勢力に抗して部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPに挿入されて装着される。この結果、枠体対向部2aと回転部材対向部F1aとの間隔が広げられ、加圧ロールFpの加熱ロールFhに対する押し当て圧力が減少される。前記押し当て圧力減少部材11,12が装着される際には、過挿入防止部11f,12fが支点部係合面F1bに係合して過挿入が防止されると共に、被係止部11hが抜け止め用係止部2bに係合して輸送中等で外力が作用した時に押し当て圧力減少部材11,12が引張りバネ6の付勢力に垂直な方向に抜けてしまうことが防止される。
【0048】
図11A、図11Bにおいて、画像形成装置Uが設置され、使用可能とする場合、図11Aに示す状態から図11Bに示すように、押し当て圧力減少部材11,12の操作部11b,12bが引張りバネ6の付勢方向に沿って一方向に押される。前記操作部11b,12bが押されると、テコの原理により、支点部係合面F1bに接触する支点部11g,12gを支点として回転し、部材間挿入部11e,12eの先端部が枠体対向部2aに接触して、減少部材挿入用空間SPを広げる方向に枠体対向部2aを押す。この結果、引張りバネ6が延び、付勢力が一時的に高まる。なお、このとき、操作部11b,12bと支点部11g,12gとが、部材本体11a,12aに対して前後逆方向に配置されており、操作部11b,12b、すなわち、テコの力点が、支点部11g,12gから離れた位置に配置されているので、回転させる際の初期の力が比較的少なくて済む。
【0049】
図11B、図11Cにおいて、図11Bの状態からさらに操作部11b,12bが押されると、図11Cに示すように、押し当て圧力減少部材11,12が支点部11g,12gを支点として回転するが、引張りバネ6の付勢力に押されて、支点部11g,12gが支点部係合面F1bを滑るように後方(−X方向)に移動する。
図11C、図12A、図12Bにおいて、押し当て圧力減少部材11,12がある程度傾斜すると、操作部11b,12bを利用者が押さなくても、引張りバネ6の付勢力により、図12Aに示すように、部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPから自然に押し出される。そして、押し当て圧力減少部材11,12が押し出されて、取り外されると、図12Bに示すように、引張りバネ6の付勢力により、加圧ロールFpが加熱ロールFhに所定の押し当て圧力で押し当てられる。したがって、内部に操作部を操作す
るための特別な空間を設けなくても、すなわち、画像形成装置を大型化しなくても、開口U1bから画像形成装置本体U1内部に向かって、押し当て圧力減少部材11,12が一方向に押されることで取り外される。
取り外された押し当て圧力減少部材11,12は、連結部材13により連結されているため、画像形成装置U内部に落下することなく、開口U1bから取り出され、廃棄または回収される。
【実施例2】
【0050】
図13は本発明の実施例2の説明図であり、実施例1の図11Bに対応する図である。
次に本発明の実施例2の画像形成装置Uの説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13において、実施例2の押し当て圧力減少部材11′,12′では、操作部11b′,12b′には、上端部から前方に延びる突出操作部11b1′,12b1′が形成されている。
【0051】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、押し当て圧力減少部材11′,12′は、突出操作部11b1′,12b1′を下方から上方に押すことにより、実施例1の場合と同様に、支点部11g,12gを中心として回転し、取り外される。したがって、実施例2の押し当て圧力減少部材11′,12′も、実施例1の押し当て圧力減少部材11,12と同様の作用効果を有する。
【実施例3】
【0052】
図14は本発明の実施例3の説明図であり、実施例1の図11Aに対応する図である。
次に本発明の実施例3の画像形成装置Uの説明を行うが、この実施例3の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1,2と相違しているが、他の点では前記実施例1,2と同様に構成されている。
図14において、実施例3の押し当て圧力減少部材11′,12′は、実施例2と同様に構成されている。
【0053】
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の画像形成装置Uでは、押し当て圧力減少部材11′,12′は、突出操作部11b1′,12b1′を上方から下方に押すことにより、抜け止め用係止部2bに係合する被係止部11hを支点として回転する。これに伴い、部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPを一時的に押し広げ、付勢力が高まる。さらに、押し当て圧力減少部材11′,12′が回転すると、高まった付勢力や係合部分の摩擦等の関係により、抜け止め用係止部2bと被係止部11bの係合が解除されて、付勢力により押し当て圧力減少部材11′,12′が自然に取り外される。したがって、実施例3の押し当て圧力減少部材11′,12′も、実施例1の押し当て圧力減少部材11,12と同様の作用効果を有する。
【0054】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H010)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてのプリンタを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可
能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式等、任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。
【0055】
(H02)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12の形状は、実施例に例示した形状に限定されず、任意の形状とすることが可能である。例えば、過挿入防止部や支点部、被係止部等を省略し、操作部や支点部を部材本体や部材間挿入部に設けて、押し当て圧力減少部材を平板形状にすることも可能である。
(H03)前記実施例において、被接触部材の一例として加熱ロールFh、接触部材の一例として加圧ロールFp、押し当て接触部材内蔵装置の一例として定着装置Fを例示したが、これに限定されず、非接触部材に押し当てられる接触部材を有する任意の構成に適用可能である。例えば、被接触部材として像保持体PR、被接触部材としてクリーニングブレードCB、押し当て接触部材内蔵装置としてトナー像形成装置(プロセスカートリッジU2)の組み合わせ、被接触部材として像保持体PR、被接触部材として帯電ロールCR、、押し当て接触部材内蔵装置としてトナー像形成装置(プロセスカートリッジU2)の組み合わせ、被接触部材として像保持体PR、被接触部材として転写ロールTr、押し当て接触部材内蔵装置として転写機構の組み合わせ等に適用可能である。その他、転写ロールTrにクリーニングブレードが接触している構成や、清掃部材の一例としてのクリーニングブラシが接触している構成、中間転写体と像保持体、中間転写体と清掃部材、中間転写体と転写器、シート搬送ベルトと像保持体等にも適用可能である。また、画像形成装置以外の装置において、被接触部材に接触部材が押し当てられる構成にも採用可能である。
【0056】
(H04)前記実施例において、加熱用回転部材および加圧用回転部材として、加熱ロールや加圧ロールを例示したが、これに限定されず、加熱ベルトや加圧ベルトの定着装置にも適用可能である。
(H05)前記実施例において、連結部材13は設けることが望ましいが、省略することも可能である。また、連結部材13は、2つの押し当て圧力減少部材11,12に連結したが、これに限定されず、1つの押し当て圧力減少部材にそれぞれ、紐部や説明書を有する連結部材を連結することも可能である。
(H06)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12は、左右一対設けたが、押し当て圧力減少部材が装着される部材の構成によっては、一カ所のみとしたり、3カ所以上装着することも可能である。
【0057】
(H07)前記実施例において、付勢部材の一例として引張りバネ6を例示したが、これに限定されず、例えば、特許文献3のような定着装置Fの構成では、圧縮バネを採用することも可能である。
(H08)前記実施例において、抜け止め用係止部2bは回転部材2に設けたが、固定枠体F1に設けることも可能である。
(H09)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12により、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触圧力を減少させるように構成したが、加熱ロールFhと加圧ロールFpとを離隔させる、すなわち、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触圧力を0とすることも可能である。
(H010)前記実施例において、押し当て接触部材内蔵装置の一例としての定着装置は、
画像形成装置本体U1内部に収容した状態で小型、省スペースで保管、輸送されたが、別梱包とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図3】図3は図1において定着装置操作用の開閉扉を開放した状態の説明図である。
【図4】図4は押し当て圧力減少部材が装着された状態の実施例1の定着装置の斜視説明図である。
【図5】図5は図4のV−V線断面図であり、図5Aは圧力解除部材が圧力作用位置に移動した状態の説明図、図5Bは圧力解除部材が圧力解除位置に移動した状態の説明図である。
【図6】図6は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の前側部分の要部拡大図である。
【図7】図7は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の後側部分の要部拡大図である。
【図8】図8は右側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Aの矢印VIIIC方向から見た図、図8Dは図8Cの矢印VIIID方向から見た図、図8Eは図8Cの矢印VIIIE方向から見た図、図8Fは図8Cの矢印VIIIF方向から見た図、図8Gは図8Cの矢印VIIIG方向から見た図である。
【図9】図9は左側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向から見た図、図9Cは図9Aの矢印IXC方向から見た図、図9Dは図9Cの矢印IXD方向から見た図、図9Eは図9Cの矢印IXE方向から見た図、図9Fは図9Cの矢印IXF方向から見た図、図9Gは図9Cの矢印IXG方向から見た図である。
【図10】図10は使用前の画像形成装置の斜視説明図である。
【図11】図11は実施例1の作用説明図であって、図11Aは押し当て圧力減少部材が装着された状態の説明図、図11Bは押し当て圧力減少部材の操作部が押されて傾斜した状態の説明図、図11Cは図11Bの状態から押し当て圧力減少部材の操作部がさらに押された状態の説明図である。
【図12】図12は実施例1の続きの作用説明図であって、図12Aは図11Cの状態から付勢部材の付勢力により押し当て圧力減少部材が押し出された状態の説明図、図12Bは押し当て圧力減少部材が取り外された状態の説明図である。
【図13】図13は本発明の実施例2の説明図であり、実施例1の図11Bに対応する図である。
【図14】図14は本発明の実施例3の説明図であり、実施例1の図11Aに対応する図である。
【符号の説明】
【0059】
2…接触部材支持部材、
2b…抜け止め用係止部、
6…付勢部材、
11,12…押し当て圧力減少部材、
11b,12b…操作部、
11d,12d…連結部材装着部、
11e,12e…部材間挿入部
11h,12h…被係止部、
13…連結部材、
CB…清掃部材、
CR…帯電器、
F…押し当て接触部材内蔵装置、
F…定着装置、
F1…被接触部材支持部材、
Fh…被接触部材、
Fh…加熱用回転部材、
Fp…接触部材、
Fp…加圧用回転部材、
PR…像保持体、
S…転写材、
U…画像形成装置、
U1a…開閉扉、
U1b…操作部材操作用開口、
U2…トナー像形成装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、被接触部材に接触部材が押し当てられた押し当て接触部材内蔵装置、接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材および前記押し当て圧力減少部材を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置では、被接触部材に対して所定の圧力で押し当てられる接触部材が配置されている。例えば、定着装置では、被接触部材としての加熱用回転部材(いわゆる、加熱ロールや加熱ベルト)に押し当てられる接触部材としての加圧用回転部材(いわゆる、加圧ロール等)や、被接触部材としての像保持体(感光体等)に押し当てられる接触部材としての清掃部材(いわゆる、クリーニングブレードやクリーニングブラシ)あるいは接触部材としての帯電器(いわゆる、帯電ロール)がある。
【0003】
このような技術として、特許文献1(特開平7−92846号公報)には、輸送、保管等で、加圧ローラ(3)が停止した状態で一部が加熱ローラ(2)に圧接された状態が長期間続くと加圧ローラ(3)外周の弾性部材に歪みが残ることを解消するために、保管、輸送時には加熱ローラ(2)の軸部と、加圧ローラ(3)の可動軸受(6)との間に、加圧ローラ(3)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としての加圧ローラ変形防止用スペーサ(14)を挿入し、画像形成装置使用時には、加圧ローラ変形防止用スペーサ(14)をスプリング(12)による付勢力の付勢方向に垂直な方向に抜き取る技術が記載されている。
【0004】
また、特許文献2(特開2002−229373号公報)には、定着ローラ(1)と加圧ローラ(2)とが所定の圧力で接触しないようにして出荷するために、定着装置(T)内の固定部(9)と、加圧ローラ(2)を支持するフレーム(6)の間に、加圧ローラ(2)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としてのシッピングスペーサ(8)を挟む技術が記載されている。前記シッピングスペーサ(8)は、使用時にはバネ(7)の付勢方向に垂直な方向に引き抜いて取り外される。
また、特許文献2には、シッピングスペーサの取外し忘れを防止するために、加圧ローラ(2)を保持するフレーム(16)に、加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)とを接触、離隔させるレバー(17)を設け、レバー(17)にテープ(19)付のシッピングスペーサ(18)を組付けておき、出荷時には加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)を離隔させ、使用時にテープ(19)を引張ることで、シッピングスペーサ(18)を介してレバー(17)を回転させて、加圧ローラ(2)と定着ローラ(1)とを接触させる技術も記載されている。
【0005】
さらに、特許文献3(特開2006−139035号公報)には、長期間不使用状態が続く場合に、加圧ローラ(52)が加熱ローラ(54)に圧接しないようにするために、加圧ローラ(52)を押し当てる圧力を減少させる押し当て圧力減少部材としてのスペーサ(70)を設け、スペーサ(70)を、荷重スプリング(64)の押圧方向に垂直な開口(41)内側に抜き出すことで、スペーサ(70)を取り外す技術が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−92846号公報(「0004」、「0008」〜「0014」、図1)
【特許文献2】特開2002−229373号公報(「0003」〜「0019」、「0032」〜「0037」、「0041」〜「0044」、図2、図5、図6、図11)
【特許文献3】特開2006−139035号公報(「0048」〜「0053」、図5〜図7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、被接触部材に押し当てられる接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を容易に取り外せるようにすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が前記接触部材の長手方向と交わる方向のうちの所定方向に操作されることで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする。
【0009】
また、前記技術的課題を解決するために、請求項2に記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が所定の方向に操作されることで、前記押し当て圧力減少部材は前記付勢部材の付勢力を利用して取り外されること
を特徴とする。
【0010】
さらに、前記技術的課題を解決するために、請求項3に記載の押し当て接触部材内蔵装置は、
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記操作部が操作された際に移動する側に配置された支点部と、を有する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の押し当て接触部材内蔵装置発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
内部に加熱用ヒータが収容されて回転する加熱用回転部材により構成された前記被接触部材と、
前記加熱用回転部材に押し当てられて回転する加圧用回転部材により構成された前記接触部材と、
を備え、未定着トナー像を定着する定着装置により構成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記転写材に転写後の前記像保持体表面に付着したトナーを除去する清掃部材により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記像保持体表面を帯電させる帯電器により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし7のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される方向とは交わる方向に延びた過挿入防止部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項9記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記過挿入防止部は、前記操作部が操作された際に移動する側に延在し、前記延在方向の先端部に前記支点部を有することを特徴とする。
【0017】
請求項10記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし9のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
被係止部を有する前記押し当て圧力減少部材と、
前記被接触部材支持部材または前記接触部材支持部材に設けられ、前記被係止部に係合して前記押し当て圧力減少部材が前記付勢部材による付勢力が作用する方向に垂直な方向に抜けることを防止する抜け止め用係止部と、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項11記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項1ないし10のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
回転する前記被接触部材と、
前記被接触部材の回転軸方向の両端部に配置された一対の前記押し当て圧力減少部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項12記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項11に記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
連結部材装着部を有する前記一対の押し当て圧力減少部材と、
前記一対の押し当て圧力減少部材の前記連結部材装着部にそれぞれ装着されて、前記一対の押し当て圧力減少部材を連結する連結部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項13記載の押し当て接触部材内蔵装置は、請求項12に記載の押し当て接触部材内蔵装置において、
前記押し当て圧力減少部材の取外し方法の説明が記載された説明書を有する前記連結部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0021】
前記技術的課題を解決するために、請求項14記載の押し当て圧力減少部材は、
被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、前記被接触部材に対向して配置された接触部材を支持する接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、
前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、
を有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されることを特徴とする。
【0022】
前記技術的課題を解決するために、請求項15記載の画像形成装置は、
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする。
【0023】
請求項16記載の画像形成装置は、請求項15に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記前記押し当て圧力減少部材の前記操作部を操作する操作部材操作用開口と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記操作部材操作用開口を開閉する開閉扉と、
を備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項17記載の画像形成装置は、請求項16に記載の画像形成装置において、
前記操作部材操作用開口が開放された状態で、前記操作部材操作用開口の外方から前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
前述の本発明は、下記の効果(E01)〜(E017)を奏する。
(E01)請求項1記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
(E02)請求項2記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
(E03)請求項3記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力を利用して押し当て圧力減少部材を容易に取り外すことができる。
【0026】
(E04)請求項4記載の発明によれば、定着装置の加熱用回転部材と加圧用回転部材との圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
(E05)請求項5記載の発明によれば、トナー像形成装置の像保持体に接触する清掃部材の接触圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
(E06)請求項6記載の発明によれば、トナー像形成装置の像保持体に接触する帯電器の接触圧力を減少させる押し当て圧力減少部材を、本発明を適用しない場合と比較して容易に取り外すことができる。
【0027】
(E07)請求項7記載の発明によれば、一方向のみに操作部を移動させるだけで押し当て圧力減少部材を取り外すことができる。
(E08)請求項8記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、押し当て圧力減少部材の装着が容易となる。
(E09)請求項9記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、操作部の操作の初動を軽くすることができる。
【0028】
(E010)請求項10記載の発明によれば、輸送中の衝撃等で外力が作用した場合に、押
し当て圧力減少部材が誤って外れてしまうことを防止できる。
(E011)請求項11記載の発明によれば、回転軸方向の両端部で押し当て圧力を減少さ
せることができる。
(E012)請求項12記載の発明によれば、取り外された押し当て圧力減少部材が落下等
して紛失等することを防止できる。
(E013)請求項13記載の発明によれば、利用者が説明書の取り外し方法を参照しなが
ら押し当て圧力減少部材を取り外すことができる。また、目立ちやすい説明書により押し当て力減少部材の取り外し忘れを防止することもできる。
【0029】
(E014)請求項14記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、付勢力
を利用して容易に取り外し可能な押し当て圧力減少部材を提供できる。
(E015)請求項15記載の発明によれば、本発明を適用しない場合と比較して、押し当
て圧力減少部材が容易に取り外せて、画像形成装置を使用可能にする作業を容易に行うことができる。
(E016)請求項16記載の発明によれば、開口を通じて押し当て圧力減少部材を取り出
し、回収することができる。また、画像形成装置内部に押し当て接触部材内蔵装置に収容されているので、押し当て接触部材内蔵装置を別梱包にする必要がなくなり、保管スペースを減少でき、輸送も容易にできる。
(E017)請求項17記載の発明によれば、外方から一方向に押すだけなので、画像形成
装置を小型化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【実施例1】
【0031】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
図1、図2において、実施例1の画像形成装置Uは、画像形成装置本体U1と、画像が記録される記録媒体が収容される第1給紙容器TR1と第2給紙容器TR2と、を有する。
図1、図2において、画像形成装置本体U1はマイクロコンピュータにより構成された主制御手段Cと、主制御手段Cにより作動を制御される作像手段CI、レーザ駆動回路DL、および電源装置E等を有している。電源装置Eは、後述の帯電器CR、現像器Gaおよび転写器Tr等にバイアス電圧を印加する。
前記作像手段CIは、外部の印刷画像情報送信装置の一例としてのホストコンピュータ等から入力された印字データを潜像形成用の画像データに変換して所定のタイミングでレーザ駆動回路DLに出力する。レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号を潜像形成装置URに出力する。
【0032】
前記潜像形成装置URの左方(+X方向)には、トナー像形成装置の一例としてのプロセスカートリッジU2が装着されている。前記プロセスカートリッジU2は、像保持体ユニット部U2aおよび現像器の一例としての現像ユニット部U2bを有しており、前記画
像形成装置本体U1から像保持体PRの回転軸方向(Y軸方向)に着脱可能に構成されている。前記プロセスカートリッジU2の像保持体ユニット部U2aは、像保持体PR、帯電器の一例としての帯電ロールCRおよびそれらを回転可能に支持する現像剤回収容器CLを有している。現像ユニット部U2bは、現像容器Vを有しており、現像容器V内部には現像ロールGaおよび現像剤攪拌部材Gbが回転可能に支持されている。前記現像容器Vには現像剤補給容器の一例としての現像剤カートリッジKが着脱可能に装着されている。前記現像剤カートリッジK内部には現像剤を攪拌しながら前記現像剤撹拌部材Gbに搬送する攪拌搬送部材Gcが回転可能に支持されている。
【0033】
回転する像保持体PRの表面は、帯電領域Q1において前記帯電ロールCRにより帯電され、潜像書込位置Q2において前記潜像書込装置URから出射するレーザビームLにより静電潜像が書き込まれる。前記静電潜像は現像領域Q3において現像ユニット部U2bの現像ロールGaによりトナー像に現像され、像保持体PR及び転写器の一例としての転写ロールTrとの圧接領域により形成される転写領域Q4において転写ロールTrにより記録シートSに転写される。像担持体PR表面の残留現像剤は、転写領域Q4の下流側の清掃領域としてのクリーニング領域Q5において清掃部材の一例としてのクリーニングブレードCBにより除去され(擦り取られ)、現像剤回収容器CLに回収される。
なお、前記クリーニングブレードCBの対向する側にはフィルムシールFSが設けられており、フィルムシールFSは前記トナー回収容器CL内に回収されたトナーが外にこぼれ出るのを防止する。
【0034】
前記画像形成装置本体U1の下部に着脱可能に装着された前記給紙容器TR1,TR2から、取出部材Rpにより取り出された記録媒体の一例としての記録シートSは、給紙部材の一例としての給紙ロールRs1および分離部材の一例としてのリタードロールRs2を有するさばきロールRsにより1枚づつ分離されて、シート搬送路SHに沿って配置された搬送部材の一例としてのシート搬送ロールRaにより搬送され、転写領域Q4のシート搬送方向の上流側に配置されたレジストレーションロールRrにより所定のタイミングで、前記転写領域Q4に搬送される。なお前記シート搬送路SHの一部分は前記第1給紙トレイTR1に形成されている。
前記ピックアップロールRpおよびさばきロールRsにより、給紙装置KSが構成されている。
【0035】
前記主制御手段Cにより動作が制御される電源装置Eから所定のタイミングで転写バイアスが印加される転写器の一例としての転写ロールTrは、前記転写領域Q4を通過する記録シートSに像保持体PR上のトナー像を転写する。
前記転写領域Q4においてトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着装置Fに搬送される。前記定着装置Fは、定着部材の一例としての一対の定着ロールFh,Fpを有し、前記一対の定着ロールFh,Fpの圧接領域によって定着領域Q6が形成される。なお、本発明の押し当て接触部材内蔵装置の一例としての定着装置Fについては、後で詳述する。
前記定着領域Q6に搬送された記録シートSは、定着領域Q6において定着装置Fの一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、案内部材SG1,SG2によってガイドされ、排出部材の一例としての排出ロールR1から画像形成装置本体U1上面に形成された排出部TRhに排出される。
【0036】
(定着装置の説明)
図3は図1において定着装置操作用の開閉扉を開放した状態の説明図である。
図4は押し当て圧力減少部材が装着された状態の実施例1の定着装置の斜視説明図である。
図1〜図3において、実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成装置本体U1の左側面
上部には、定着装置Fで紙詰まり等が発生した場合に定着装置Fを操作するための開閉扉U1aが、図1に示す閉鎖位置と図3に示す開放位置との間で開閉可能に支持されている。前記開閉扉U1aを開放した状態で開放される操作部材操作用開口の一例としての開口U1bには、着脱可能なユニット化された前記定着装置Fが装着されている。
図4において、実施例1の定着装置Fは、開口U1bを通じて着脱可能に構成されており、上部には前記案内部材SG2を有している。
【0037】
図5は図4のV−V線断面図であり、図5Aは圧力解除部材が圧力作用位置に移動した状態の説明図、図5Bは圧力解除部材が圧力解除位置に移動した状態の説明図である。
図2,図5において、実施例1の定着装置Fの内部には、加熱回転部材の一例としての加熱ロールFhと、前記加熱ロールFhに対向し且つ所定の圧力で押し当てられる加圧回転部材としての加圧ロールFpとからなる前記定着ロールFh,Fpが収容されている。図5において、被接触部材の一例としての加熱ロールFhは、内部に図示しない加熱用ヒータが収容されており、その軸方向(長手方向)両端部が被接触部材支持部材の一例としての固定枠体F1に回転可能に支持されている。前記固定枠体F1の軸方向両端部の上端部右方には付勢部材一端支持部の一例としての付勢部材一端支持孔1(図5参照)が形成されている。前記固定枠体F1の上部左端には、回転部材対向部F1aが形成されており、回転部材対向部F1aの上面には支点部係合面F1bが形成されている。
【0038】
図5において、また、接触部材の一例としての前記加圧ロールFpは、その軸Fpaが軸方向(長手方向)両端部で、接触部材支持部材の一例としての一対の回転支持部材2に支持されている。前記回転支持部材2は、一端部(下端部)が前記固定枠体F1に支持された回転軸3に回転可能に支持されており、固定枠体F1の回転部材対向部F1aに接近、離隔可能に回転できる。前記回転支持部材2の加圧ロールFpの上方(他端側)には、固定枠体F1に対向する枠体対向部2aが形成されており、枠体対向部2aと固定枠体F1の回転部材対向部F1aとの間には、減少部材挿入用空間SPが形成されている。前記減少部材挿入用空間SPの上方の枠体対向部2aには、減少部材挿入用空間SP側に入り込む形状の抜け止め用係止部2bが形成されている。
【0039】
図6は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の前側部分の要部拡大図である。
図7は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の後側部分の要部拡大図である。
図5において、前記回転部材2の他端部(上端部)には圧力解除部材4が回転中心4aを中心として回転可能に支持されている。図4〜図7において、前記圧力解除部材4は、回転中心4aから離れた位置に圧力解除用操作部4bが設けられており、回転中心4aから偏心した位置に付勢部材他端支持部4cが形成されている。
前記付勢部材一端支持孔1と付勢部材他端支持部4cとの間には、付勢部材の一例としての引張りバネ6が装着されている。
【0040】
したがって、前記圧力解除部材4が、図5Aに示す圧力作用位置に移動した状態では、引張りバネ6による付勢力により、回転支持部材2が回転軸3を中心として加熱ロールFh側に付勢される。この結果、加圧ロールFpが加熱ロールFhに所定の圧力で押し当てられ、定着領域Q6を通過する記録シートS表面の未定着トナー像が加圧されながら加熱されて定着される。
定着領域Q6等で紙詰まりが発生した場合、利用者が開閉扉U1aを開け、圧力解除用操作部4bを操作して、圧力解除部材4を回転させて、図5Bに示す圧力解除位置に移動させると、付勢部材一端支持孔1と付勢部材他端支持部4cとの距離が、図5Aに示す圧力作用位置の場合の距離に比べて短くなる。したがって、引張りバネ6による付勢力が弱くなり、加圧ロールFpが加熱ロールFhに押し当てられる圧力が弱くなる。したがって、定着領域Q6に挟まれた記録シートSを容易に除去することができる。
【0041】
なお、実施例1では、前記圧力作用位置において、付勢部材他端支持部4cは、回転中心4aと付勢部材一端支持孔1とを結ぶ仮想線(図示せず)よりも下方に位置しているので、圧力作用位置から圧力解除位置側への移動開始時には、付勢部材他端支持部4cが前記仮想線上に来るまでは引張りバネ6が延び、付勢力が高まる。即ち、実施例1では、圧力作用位置から圧力解除位置側への移動には、移動開始時に付勢力に抗して圧力解除部材4を回転させる所定の力が必要となるため、圧力作用位置から圧力解除位置側へ自然に移動してしまうことが防止される。同様に、圧力解除位置から圧力作用位置に自然に移動してしまうことも防止される。
【0042】
(押し当て圧力減少部材の説明)
図8は右側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Aの矢印VIIIC方向から見た図、図8Dは図8Cの矢印VIIID方向から見た図、図8Eは図8Cの矢印VIIIE方向から見た図、図8Fは図8Cの矢印VIIIF方向から見た図、図8Gは図8Cの矢印VIIIG方向から見た図である。
図4、図6,図7において、画像形成装置Uを保管、輸送する際には、定着装置Fには、左右一対の押し当て圧力減少部材11,12が装着される。図4、図6、図8において、右側の押し当て圧力減少部材11は、鉛直方向に延びる部材本体11aを有する。部材本体11aの上端部には、前方(+X方向)に延びる側面視L字形の操作部11bが形成されている。実施例1の操作部11bの大きさは、保管時や輸送時等でも押し当て力減少部材11を定着装置Fに取り付けた状態で画像形成装置本体U1内部に収容でき、定着装置Fを別梱包にすることなく保管等できるように、圧力減少部材11が定着装置Fに装着された状態で、定着装置Fの上部にある案内部材SG2よりも突出しない長さ、定着装置Fの長手方向の幅から突出しない幅に設定されている。
【0043】
前記操作部11bの前端面には、操作案内表示部11c(図8Eの「PUSH」参照)が一体的に形成されており、操作案内表示部11cの右側には、連結部材装着部の一例としての連結部材装着孔11dが形成されている。前記部材本体11aの下端部には、部材間挿入部11eが形成されている。前記部材間挿入部11eの上部には、後方向(−X方向)に延びる過挿入防止部11fが形成されており、前記固定枠体F1の支点部係合面F1bに係止されることで押し当て圧力減少部材11の挿入しすぎによる外し難さや挿入させなさすぎによる外れ易さを防止する。前記過挿入防止部11fの先端部には支点部11gが設けられている。さらに、前記部材間挿入部11eの前側には、前記抜け止め用係止部2bに係合可能な被係止部11hが形成されている。
【0044】
図9は左側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向から見た図、図9Cは図9Aの矢印IXC方向から見た図、図9Dは図9Cの矢印IXD方向から見た図、図9Eは図9Cの矢印IXE方向から見た図、図9Fは図9Cの矢印IXF方向から見た図、図9Gは図9Cの矢印IXG方向から見た図である。
図4,図7、図9において、左側の押し当て圧力減少部材12は、右側の押し当て圧力減少部材11とほぼ左右対称に形成されており、右側の押し当て圧力減少部材11と同様に、部材本体12a、操作部12b、操作案内表示部12c、連結部材装着孔12d、部材間挿入部12e、過挿入防止部12f、支点部12gおよび被係止部12hを有する。
【0045】
図10は使用前の画像形成装置の斜視説明図である。
図4において、前記左右一対の押し当て圧力減少部材11,12の連結部材装着孔11d,12dには、押し当て圧力減少部材11,12を連結する連結部材13が連結されている。前記連結部材13は、前記連結部材装着孔11d,12dを介して押し当て圧力減少部材11,12に一端部が結び付けられる紐部13a,13bと、紐部13a,13b
の他端部が結び付けられた説明書13cとを有する。前記説明書13cには、押し当て圧力減少部材11,12の取外し方法の説明が記載されている。
図10において、実施例1の画像形成装置Uでは、工場出荷時等の画像形成装置Uが使用される前の状態では、連結部材13の紐部13a,13bが開閉扉U1aの隙間から外側に導き出され、説明書13cを利用者が認識しやすいように、説明書13cが画像形成装置本体U1の上面に設置されている。
【0046】
(実施例1の作用)
図11は実施例1の作用説明図であって、図11Aは押し当て圧力減少部材が装着された状態の説明図、図11Bは押し当て圧力減少部材の操作部が押されて傾斜した状態の説明図、図11Cは図11Bの状態から押し当て圧力減少部材の操作部がさらに押された状態の説明図である。
図12は実施例1の続きの作用説明図であって、図12Aは図11Cの状態から付勢部材の付勢力により押し当て圧力減少部材が押し出された状態の説明図、図12Bは押し当て圧力減少部材が取り外された状態の説明図である。
【0047】
前記構成を備えた実施例1の画像形成装置Uでは、画像形成装置Uが倉庫で保管されたり、輸送される際には、加熱ロールFhに加圧ロールFpを押し当てる圧力を減少させ、定着ロールFh,Fpの接触領域の変形を防止するために、図11Aに示すように、押し当て力減少部材11,12が装着される。図11Aにおいて、押し当て圧力減少部材11,12は、圧力解除部材4を圧力作用位置に保持した状態で、引張りバネ6の付勢力に抗して部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPに挿入されて装着される。この結果、枠体対向部2aと回転部材対向部F1aとの間隔が広げられ、加圧ロールFpの加熱ロールFhに対する押し当て圧力が減少される。前記押し当て圧力減少部材11,12が装着される際には、過挿入防止部11f,12fが支点部係合面F1bに係合して過挿入が防止されると共に、被係止部11hが抜け止め用係止部2bに係合して輸送中等で外力が作用した時に押し当て圧力減少部材11,12が引張りバネ6の付勢力に垂直な方向に抜けてしまうことが防止される。
【0048】
図11A、図11Bにおいて、画像形成装置Uが設置され、使用可能とする場合、図11Aに示す状態から図11Bに示すように、押し当て圧力減少部材11,12の操作部11b,12bが引張りバネ6の付勢方向に沿って一方向に押される。前記操作部11b,12bが押されると、テコの原理により、支点部係合面F1bに接触する支点部11g,12gを支点として回転し、部材間挿入部11e,12eの先端部が枠体対向部2aに接触して、減少部材挿入用空間SPを広げる方向に枠体対向部2aを押す。この結果、引張りバネ6が延び、付勢力が一時的に高まる。なお、このとき、操作部11b,12bと支点部11g,12gとが、部材本体11a,12aに対して前後逆方向に配置されており、操作部11b,12b、すなわち、テコの力点が、支点部11g,12gから離れた位置に配置されているので、回転させる際の初期の力が比較的少なくて済む。
【0049】
図11B、図11Cにおいて、図11Bの状態からさらに操作部11b,12bが押されると、図11Cに示すように、押し当て圧力減少部材11,12が支点部11g,12gを支点として回転するが、引張りバネ6の付勢力に押されて、支点部11g,12gが支点部係合面F1bを滑るように後方(−X方向)に移動する。
図11C、図12A、図12Bにおいて、押し当て圧力減少部材11,12がある程度傾斜すると、操作部11b,12bを利用者が押さなくても、引張りバネ6の付勢力により、図12Aに示すように、部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPから自然に押し出される。そして、押し当て圧力減少部材11,12が押し出されて、取り外されると、図12Bに示すように、引張りバネ6の付勢力により、加圧ロールFpが加熱ロールFhに所定の押し当て圧力で押し当てられる。したがって、内部に操作部を操作す
るための特別な空間を設けなくても、すなわち、画像形成装置を大型化しなくても、開口U1bから画像形成装置本体U1内部に向かって、押し当て圧力減少部材11,12が一方向に押されることで取り外される。
取り外された押し当て圧力減少部材11,12は、連結部材13により連結されているため、画像形成装置U内部に落下することなく、開口U1bから取り出され、廃棄または回収される。
【実施例2】
【0050】
図13は本発明の実施例2の説明図であり、実施例1の図11Bに対応する図である。
次に本発明の実施例2の画像形成装置Uの説明を行うが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
図13において、実施例2の押し当て圧力減少部材11′,12′では、操作部11b′,12b′には、上端部から前方に延びる突出操作部11b1′,12b1′が形成されている。
【0051】
(実施例2の作用)
前記構成を備えた実施例2の画像形成装置Uでは、押し当て圧力減少部材11′,12′は、突出操作部11b1′,12b1′を下方から上方に押すことにより、実施例1の場合と同様に、支点部11g,12gを中心として回転し、取り外される。したがって、実施例2の押し当て圧力減少部材11′,12′も、実施例1の押し当て圧力減少部材11,12と同様の作用効果を有する。
【実施例3】
【0052】
図14は本発明の実施例3の説明図であり、実施例1の図11Aに対応する図である。
次に本発明の実施例3の画像形成装置Uの説明を行うが、この実施例3の説明において、前記実施例1,2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1,2と相違しているが、他の点では前記実施例1,2と同様に構成されている。
図14において、実施例3の押し当て圧力減少部材11′,12′は、実施例2と同様に構成されている。
【0053】
(実施例3の作用)
前記構成を備えた実施例3の画像形成装置Uでは、押し当て圧力減少部材11′,12′は、突出操作部11b1′,12b1′を上方から下方に押すことにより、抜け止め用係止部2bに係合する被係止部11hを支点として回転する。これに伴い、部材間挿入部11e,12eが減少部材挿入用空間SPを一時的に押し広げ、付勢力が高まる。さらに、押し当て圧力減少部材11′,12′が回転すると、高まった付勢力や係合部分の摩擦等の関係により、抜け止め用係止部2bと被係止部11bの係合が解除されて、付勢力により押し当て圧力減少部材11′,12′が自然に取り外される。したがって、実施例3の押し当て圧力減少部材11′,12′も、実施例1の押し当て圧力減少部材11,12と同様の作用効果を有する。
【0054】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H010)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例としてのプリンタを例示したが、これに限定されず、複写機、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可
能である。また、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式やサーマルヘッド方式等、任意の画像形成方式の画像形成装置に適用可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。
【0055】
(H02)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12の形状は、実施例に例示した形状に限定されず、任意の形状とすることが可能である。例えば、過挿入防止部や支点部、被係止部等を省略し、操作部や支点部を部材本体や部材間挿入部に設けて、押し当て圧力減少部材を平板形状にすることも可能である。
(H03)前記実施例において、被接触部材の一例として加熱ロールFh、接触部材の一例として加圧ロールFp、押し当て接触部材内蔵装置の一例として定着装置Fを例示したが、これに限定されず、非接触部材に押し当てられる接触部材を有する任意の構成に適用可能である。例えば、被接触部材として像保持体PR、被接触部材としてクリーニングブレードCB、押し当て接触部材内蔵装置としてトナー像形成装置(プロセスカートリッジU2)の組み合わせ、被接触部材として像保持体PR、被接触部材として帯電ロールCR、、押し当て接触部材内蔵装置としてトナー像形成装置(プロセスカートリッジU2)の組み合わせ、被接触部材として像保持体PR、被接触部材として転写ロールTr、押し当て接触部材内蔵装置として転写機構の組み合わせ等に適用可能である。その他、転写ロールTrにクリーニングブレードが接触している構成や、清掃部材の一例としてのクリーニングブラシが接触している構成、中間転写体と像保持体、中間転写体と清掃部材、中間転写体と転写器、シート搬送ベルトと像保持体等にも適用可能である。また、画像形成装置以外の装置において、被接触部材に接触部材が押し当てられる構成にも採用可能である。
【0056】
(H04)前記実施例において、加熱用回転部材および加圧用回転部材として、加熱ロールや加圧ロールを例示したが、これに限定されず、加熱ベルトや加圧ベルトの定着装置にも適用可能である。
(H05)前記実施例において、連結部材13は設けることが望ましいが、省略することも可能である。また、連結部材13は、2つの押し当て圧力減少部材11,12に連結したが、これに限定されず、1つの押し当て圧力減少部材にそれぞれ、紐部や説明書を有する連結部材を連結することも可能である。
(H06)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12は、左右一対設けたが、押し当て圧力減少部材が装着される部材の構成によっては、一カ所のみとしたり、3カ所以上装着することも可能である。
【0057】
(H07)前記実施例において、付勢部材の一例として引張りバネ6を例示したが、これに限定されず、例えば、特許文献3のような定着装置Fの構成では、圧縮バネを採用することも可能である。
(H08)前記実施例において、抜け止め用係止部2bは回転部材2に設けたが、固定枠体F1に設けることも可能である。
(H09)前記実施例において、押し当て圧力減少部材11,12により、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触圧力を減少させるように構成したが、加熱ロールFhと加圧ロールFpとを離隔させる、すなわち、加熱ロールFhと加圧ロールFpとの接触圧力を0とすることも可能である。
(H010)前記実施例において、押し当て接触部材内蔵装置の一例としての定着装置は、
画像形成装置本体U1内部に収容した状態で小型、省スペースで保管、輸送されたが、別梱包とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の全体説明図である。
【図3】図3は図1において定着装置操作用の開閉扉を開放した状態の説明図である。
【図4】図4は押し当て圧力減少部材が装着された状態の実施例1の定着装置の斜視説明図である。
【図5】図5は図4のV−V線断面図であり、図5Aは圧力解除部材が圧力作用位置に移動した状態の説明図、図5Bは圧力解除部材が圧力解除位置に移動した状態の説明図である。
【図6】図6は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の前側部分の要部拡大図である。
【図7】図7は実施例1の画像形成装置に装着された定着装置の後側部分の要部拡大図である。
【図8】図8は右側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図8Aは斜視図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Aの矢印VIIIC方向から見た図、図8Dは図8Cの矢印VIIID方向から見た図、図8Eは図8Cの矢印VIIIE方向から見た図、図8Fは図8Cの矢印VIIIF方向から見た図、図8Gは図8Cの矢印VIIIG方向から見た図である。
【図9】図9は左側の押し当て圧力減少部材の説明図であり、図9Aは斜視図、図9Bは図9Aの矢印IXB方向から見た図、図9Cは図9Aの矢印IXC方向から見た図、図9Dは図9Cの矢印IXD方向から見た図、図9Eは図9Cの矢印IXE方向から見た図、図9Fは図9Cの矢印IXF方向から見た図、図9Gは図9Cの矢印IXG方向から見た図である。
【図10】図10は使用前の画像形成装置の斜視説明図である。
【図11】図11は実施例1の作用説明図であって、図11Aは押し当て圧力減少部材が装着された状態の説明図、図11Bは押し当て圧力減少部材の操作部が押されて傾斜した状態の説明図、図11Cは図11Bの状態から押し当て圧力減少部材の操作部がさらに押された状態の説明図である。
【図12】図12は実施例1の続きの作用説明図であって、図12Aは図11Cの状態から付勢部材の付勢力により押し当て圧力減少部材が押し出された状態の説明図、図12Bは押し当て圧力減少部材が取り外された状態の説明図である。
【図13】図13は本発明の実施例2の説明図であり、実施例1の図11Bに対応する図である。
【図14】図14は本発明の実施例3の説明図であり、実施例1の図11Aに対応する図である。
【符号の説明】
【0059】
2…接触部材支持部材、
2b…抜け止め用係止部、
6…付勢部材、
11,12…押し当て圧力減少部材、
11b,12b…操作部、
11d,12d…連結部材装着部、
11e,12e…部材間挿入部
11h,12h…被係止部、
13…連結部材、
CB…清掃部材、
CR…帯電器、
F…押し当て接触部材内蔵装置、
F…定着装置、
F1…被接触部材支持部材、
Fh…被接触部材、
Fh…加熱用回転部材、
Fp…接触部材、
Fp…加圧用回転部材、
PR…像保持体、
S…転写材、
U…画像形成装置、
U1a…開閉扉、
U1b…操作部材操作用開口、
U2…トナー像形成装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が前記接触部材の長手方向と交わる方向のうちの所定方向に操作されることで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項2】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が所定の方向に操作されることで、前記押し当て圧力減少部材は前記付勢部材の付勢力を利用して取り外されること
を特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項3】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記操作部が操作された際に移動する側に配置された支点部と、を有する
ことを特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項4】
内部に加熱用ヒータが収容されて回転する加熱用回転部材により構成された前記被接触部材と、
前記加熱用回転部材に押し当てられて回転する加圧用回転部材により構成された前記接触部材と、
を備え、未定着トナー像を定着する定着装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項5】
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記転写材に転写後の前記像保持体表面に付着したトナーを除去する清掃部材により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項6】
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記像保持体表面を帯電させる帯電器により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項7】
前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項8】
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される方向とは交わる方向に延びた過挿入防止部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項9】
前記過挿入防止部は、前記操作部が操作された際に移動する側に延在し、前記延在方向の先端部に前記支点部を有することを特徴とする請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項10】
被係止部を有する前記押し当て圧力減少部材と、
前記被接触部材支持部材または前記接触部材支持部材に設けられ、前記被係止部に係合して前記押し当て圧力減少部材が前記付勢部材による付勢力が作用する方向に垂直な方向に抜けることを防止する抜け止め用係止部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項11】
回転する前記被接触部材と、
前記被接触部材の回転軸方向の両端部に配置された一対の前記押し当て圧力減少部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項12】
連結部材装着部を有する前記一対の押し当て圧力減少部材と、
前記一対の押し当て圧力減少部材の前記連結部材装着部にそれぞれ装着されて、前記一対の押し当て圧力減少部材を連結する連結部材と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項13】
前記押し当て圧力減少部材の取外し方法の説明が記載された説明書を有する前記連結部材と、
を備えたことを特徴とする請求項12に記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項14】
被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、前記被接触部材に対向して配置された接触部材を支持する接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、
前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、
を有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されることを特徴とする押し当て圧力減少部材。
【請求項15】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
前記画像形成装置本体に設けられ、前記前記押し当て圧力減少部材の前記操作部を操作する操作部材操作用開口と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記操作部材操作用開口を開閉する開閉扉と、
を備えたことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記操作部材操作用開口が開放された状態で、前記操作部材操作用開口の外方から前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【請求項1】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が前記接触部材の長手方向と交わる方向のうちの所定方向に操作されることで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項2】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部が所定の方向に操作されることで、前記押し当て圧力減少部材は前記付勢部材の付勢力を利用して取り外されること
を特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項3】
被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記操作部が操作された際に移動する側に配置された支点部と、を有する
ことを特徴とする押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項4】
内部に加熱用ヒータが収容されて回転する加熱用回転部材により構成された前記被接触部材と、
前記加熱用回転部材に押し当てられて回転する加圧用回転部材により構成された前記接触部材と、
を備え、未定着トナー像を定着する定着装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項5】
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記転写材に転写後の前記像保持体表面に付着したトナーを除去する清掃部材により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項6】
表面にトナー像を保持して回転し、表面に保持したトナー像が転写材に転写される像保持体により構成された前記被接触部材と、
前記像保持体に接触して、前記像保持体表面を帯電させる帯電器により構成された前記接触部材と、
を備え、トナー像を形成するトナー像形成装置により構成されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項7】
前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項8】
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、前記部材間挿入部と前記操作部との間であって前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される方向とは交わる方向に延びた過挿入防止部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項9】
前記過挿入防止部は、前記操作部が操作された際に移動する側に延在し、前記延在方向の先端部に前記支点部を有することを特徴とする請求項8記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項10】
被係止部を有する前記押し当て圧力減少部材と、
前記被接触部材支持部材または前記接触部材支持部材に設けられ、前記被係止部に係合して前記押し当て圧力減少部材が前記付勢部材による付勢力が作用する方向に垂直な方向に抜けることを防止する抜け止め用係止部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項11】
回転する前記被接触部材と、
前記被接触部材の回転軸方向の両端部に配置された一対の前記押し当て圧力減少部材と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項12】
連結部材装着部を有する前記一対の押し当て圧力減少部材と、
前記一対の押し当て圧力減少部材の前記連結部材装着部にそれぞれ装着されて、前記一対の押し当て圧力減少部材を連結する連結部材と、
を備えたことを特徴とする請求項11に記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項13】
前記押し当て圧力減少部材の取外し方法の説明が記載された説明書を有する前記連結部材と、
を備えたことを特徴とする請求項12に記載の押し当て接触部材内蔵装置。
【請求項14】
被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、前記被接触部材に対向して配置された接触部材を支持する接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、
前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部と、
を有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されることを特徴とする押し当て圧力減少部材。
【請求項15】
画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に設けられ、被接触部材に対向して配置された接触部材と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記被接触部材を支持する被接触部材支持部材と、
前記接触部材を支持し且つ前記被接触部材支持部材に接近離隔可能な接触部材支持部材と、
前記接触部材を前記被接触部材に押し当てる付勢力を作用させる付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させる押し当て圧力減少部材とを備え、
前記押し当て圧力減少部材は、前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入される部材間挿入部と、前記部材間挿入部に対して外方に配置された操作部とを有し、前記部材間挿入部が前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間に挿入された場合には前記付勢部材による付勢力に抗して前記被接触部材に対する前記接触部材の押し当て圧力を減少させると共に、前記部材間挿入部が挿入された状態で前記操作部を前記接触部材の長手方向と交わる方向に操作することで前記部材間挿入部を傾斜させて前記付勢部材の付勢力に抗して前記被接触部材支持部材と前記接触部材支持部材との間隔を広げ且つ前記付勢部材の付勢力を利用して前記部材間挿入部の傾斜方向に移動して取り外されること、
を特徴とする画像形成装置。
【請求項16】
前記画像形成装置本体に設けられ、前記前記押し当て圧力減少部材の前記操作部を操作する操作部材操作用開口と、
前記画像形成装置本体に設けられ、前記操作部材操作用開口を開閉する開閉扉と、
を備えたことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記操作部材操作用開口が開放された状態で、前記操作部材操作用開口の外方から前記接触部材の長手方向と交わる一方向のみに前記操作部を移動させることで取外し可能な前記押し当て圧力減少部材、
を備えたことを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−83176(P2008−83176A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−260711(P2006−260711)
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月26日(2006.9.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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