説明

画像形成装置及び、画像形成装置に搭載される走査光学装置

【課題】走査光学装置と支持フレームの位置規制の不安定性に起因する振動による画質の劣化や異音の発生を抑制し、安価で容易な構成で光学性能の高い走査光学装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】走査光学装置8と、走査光学装置8を支持する支持フレーム9とが備えられており、筐体31には位置決め部31aと位置決め板31eとが一体成形されている。支持フレーム9における位置決めピン9aが筐体31の位置決め部31aに圧入されるとともに、位置決めピン9bが位置決め板31eに挟まれることによって、各々の位置決め用部材の側面同士が圧接する。このことで走査光学装置8が支持フレーム9において位置規制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光を走査して感光体を露光する走査光学装置および走査光学装置が搭載される画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置においては、走査光学装置が画像形成装置の構造体である支持フレームにねじ締結などで固定され、走査光学装置からレーザが出射されて感光体上を走査することによって画像が形成される。従って、走査光学装置と感光体との相対的な位置決めは正確に行なわれる必要があり、走査光学装置と支持フレームにそれぞれ設けられる位置決め用の部材若しくは構造を係合させることによって位置決めされることが多い。
【0003】
一方、画像形成装置においては、走査光学装置に搭載された偏向装置(例えば、ポリゴンミラー装置)の回転に起因する振動が走査光学装置における光学部品または筐体、あるいは支持フレームに伝播する場合があった。また、逆に、走査光学装置の外部における他の駆動源からの振動が支持フレームを経由して走査光学装置に伝播する場合もあった。この振動により、感光体上のレーザ光の走査位置精度が悪化し、画像形成装置の画質が劣化したり、異音が発生したりする不都合が生じるおそれがあった。
【0004】
また、この振動伝播による画質劣化や異音発生に影響を及ぼす要因の一つとして、上述した走査光学装置と支持フレームの間の固定(係合)の状態が挙げられる。すなわち、走査光学装置と支持フレームとの間の位置規制が、安定して強固に行なわれている場合には画質劣化や異音発生を抑制することができ、位置規制が不安定な場合には、逆に画質劣化や異音発生が生じ易い。
【0005】
このような問題の対策として、走査光学装置の支持フレームへの固定のための台座と位置決めピンとを同軸に構成する技術が公知である。これにより、走査光学装置の支持フレームへの固定のための固定部と位置決め部とが離れて構成されている場合の、位置決め部と支持フレームの接触状態に起因して発生する振動による変位量を低減させることができる(特許文献1)。また、走査光学装置と支持フレームとの位置決め部周囲に弾性体を構成することで、振動を低減させる技術が公知である(特許文献2)。
【特許文献1】特開2004−212591号公報
【特許文献2】特開2005−059380号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特開2004−212591号公報と特開2005−59380号公報とに記載された発明は、いずれも走査光学装置と支持フレームの位置決め部の接触状態を安定させるものではない。すなわち、上記の従来例は、走査光学装置と支持フレームの位置決めの不安定性に起因して発生する振動自体を必ずしも低減させる構成ではない。
【0007】
また、特開2004−212591号公報に記載の発明では、走査光学装置と支持フレームの各位置決め部の形状寸法精度や位置精度を厳しく管理する必要があり、筐体や支持フレームの材質が限定され、構成や構造が複雑になる。また、走査光学装置の支持フレームへの固定が支持フレーム側からの固定になり、組立性や保守性が低下する。特開2005−59380号公報に記載の発明は、位置決め部周囲に弾性体を挿入して振動を吸収するもので、低減しようとする振動周波数のばらつきを考慮する必要があり、弾性体の材質
選定や形状寸法の高精度化が必要となる。
【0008】
本発明は、上記の従来技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものである。本出願に係る発明の目的は、走査光学装置と支持フレームの位置規制の不安定性に起因する振動による画質の劣化や異音の発生を抑制し、安価で容易な構成で光学性能の高い走査光学装置および画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本出願は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわち、レーザ光を出射する光源手段及び、前記レーザ光を感光体上に偏向走査する偏向手段及び、前記レーザ光を前記感光体上に結像させる結像手段が筐体に搭載されて構成される走査光学装置と、
前記走査光学装置を支持するとともに、該走査光学装置の前記感光体に対する位置を規制する複数の位置規制部を有する支持フレームと、を備えた画像形成装置において、
前記筐体には前記支持フレームにおける前記位置規制部の各々に係合する複数の位置決め部が設けられ、
前記複数の前記位置決め部のうち少なくとも一つは、その側面が、前記位置規制部の側面に圧接された状態で該位置規制部と係合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にあっては、走査光学装置の位置決め部と支持フレームの位置規制部とは必ず一箇所以上において、互いに側面が圧接し合うことによって係合する構成なので、位置決め部と位置規制部との係合部における接触状態を安定化させ、振動の発生を抑制できる。また、その際、材質や構成および走査光学装置の組付け性や保守性を制約することが抑えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
【実施例1】
【0012】
本発明の特徴を最もよく表わす図画として、図1に本実施例に係る画像形成装置の断面図を、図2〜4に本実施例に係る走査光学装置の斜視図と断面図を示す。
【0013】
図1を用いて、本実施例に係る画像形成装置の概略構成を説明する。画像形成装置1の外郭には、開閉されるドア3を含む外装部2が形成されている。このドア3を開閉することで、プロセスカートリッジ6(後述)が画像形成装置1に着脱可能となっている。画像形成装置1の底部には、画像を形成するシート材Sを収納するカセット4が設けられている。カセット4の近傍には5a〜5cのローラ群等から成る搬送手段5が備えられており、カセット4から排出されたシート材Sをプロセスカートリッジ6近傍まで搬送することが可能となっている。
【0014】
プロセスカートリッジ6は、電子写真感光体6aに画像を形成するためのデバイスである。このプロセスカートリッジ6の電子写真感光体6aへは、走査光学装置8から、画像情報に対応するレーザ光Jが照射される。すなわち、走査光学装置8から照射されるレーザ光Jが電子写真感光体6aの軸方向に走査されつつ照射されるとともに、電子写真感光体6aが回転することによって電子写真感光体6a上に静電潜像が形成される。
【0015】
走査光学装置8は、画像形成装置1の枠体(不図示)の一部である支持フレーム9に固定されている。その際、走査光学装置8と電子写真感光体6aとの相対位置が適切になるように位置決めされた上で固定されている。
【0016】
次に、上記構成における画像形成装置1の基本的動作を説明する。カセット4内に積載収納されるシート材Sは順次上位から搬送手段5により画像形成部であるプロセスカートリッジ6の方向に搬送される。プロセスカートリッジ6に内蔵される電子写真感光体6aの表面は帯電装置(不図示)により一様に帯電される。帯電された電位写真感光体6aの表面上には、走査光学装置8から画像情報に対応して出射されたレーザ光Jが照射され静電潜像を形成される。現像手段(不図示)によって静電潜像はトナー像として現像された後、転写手段7によってシート材S上に転写される。
【0017】
次にシート材Sは定着手段10まで搬送され、シート材S上のトナー像は定着手段10によって加熱処理されシート材に定着される。そして、シート材Sは搬送手段11aにより排紙積載部11に排出され画像形成工程が終了する。
【0018】
次に図2〜4を用いて、走査光学装置8及びその位置規制の詳細について説明する。走査光学装置8においては、光源として半導体レーザ(不図示)を有する光源手段としての光源装置21が備えられている。光源装置21から出射されたレーザ光は、22はコリメータレンズ22及びシリンドリカルレンズ23を通過した後、ポリゴンミラー24に照射される。
【0019】
偏向走査装置25においてポリゴンミラー24が回転することにより、ポリゴンミラー24によるレーザ光の反射方向が偏向する。ポリゴンミラー24により反射したレーザ光は、結像レンズ26及び27を通過し、反射ミラー28によりさらに方向が変えられ、前述の電子写真感光体6a上に照射される。なお、29は走査開始信号検出器であり、30は走査開始信号検出器にレーザ光を導く反射ミラーである。ここで説明した各光学素子により構成される光学系は、本実施例における結像手段に相当する。また、偏向走査装置25は、偏向手段に相当する。
【0020】
走査光学装置8は、これらの光学素子や電子素子が樹脂で成型される筐体31上に配置固定されることで構成されている。この筐体31にはフタ32が取り付けられることにより走査光学装置8内への塵埃の侵入を抑制している。また、この筐体31における、前述の光学素子や電子素子が配置された面の裏側には、位置決め口31bを有する位置決め部31aと位置決め板31eとが設けられている。この位置決め部31aは概略円筒状の形状を有しており、円筒の軸方向に4箇所のスリット31cが約90度間隔で形成されている。このスリット31cは本実施例におけるスリット部である。
【0021】
走査光学装置8は支持フレーム9上に固定ネジ33によって4箇所で固定されている。支持フレーム9には、2つの位置決めピン9aと9bが設けられている。この位置決めピン9a、9bは支持フレーム9に一体的に構成されており、位置決め部31a及び位置決め板31eと係合することで、走査光学装置8の支持フレーム9における位置規制がされる。これにより、同時に走査光学装置8の電子写真感光体6aへの位置規制もされる。また、支持フレーム9には、走査光学装置8から出射したレーザ光が通過する開口部9cが形成されている。ここで、2つの位置決めピン9aと9bは本実施例において複数の位置規制部及びピン部に相当する。また、位置決め部31a及び位置決め板31eは本実施例における位置決め部に相当する。そして、本実施例では、位置決め部と位置規制部のうちの一方に相当し略円筒状の形状及びスリット部を有するのは位置決め部31aである。また、位置決め部と位置規制部のうち他方に相当し凸形状のピン部を有するのは、位置決めピン9aである。
【0022】
次に、走査光学装置8における基本的な調整及び組立について説明する。光源装置21は予め半導体レーザ(不図示)とコリメータレンズ22の光学調整が完了した状態で筐体
31に取り付けられ、シリンドリカルレンズ23は筐体31上に仮配置される。ポリゴンミラー24を搭載する偏向走査装置25と結像レンズ26と27、反射ミラー28、走査開始信号検出器29が筐体31上の所定位置に位置決めされ図示しないねじや固定具などにより固定される。
【0023】
シリンドリカルレンズ23をコリメータレンズ22透過後のレーザ光の光軸方向に移動することで、レーザ光Jの焦点位置調整が行われる。また、ポリゴンミラー24で偏向走査されたレーザ光が走査開始信号検出器29に入射されるように反射ミラー30を調整して固定する。以上により、走査光学装置8の光学調整が完了し、フタ32により筐体31を密閉し走査光学装置8が構成される。
【0024】
次に走査光学装置8の支持フレーム9への位置規制と固定を説明する。支持フレーム9には、前述のように電子写真感光体6aの基準位置に対する走査光学装置8の相対位置を規制する位置決めピン9aと9bが一体的に構成されている。位置決めピン9aと9bが走査光学装置8の位置決め部31aと2つの位置決め板31eの間にそれぞれ係合して、走査光学装置8の電子写真感光体6aに対する位置決めが行われる。このとき、位置決めピン9aと9bの外径に対して、位置決め部31aの位置決め口31bの内径と2つ位置決め板31eの間隔は僅かに小さい寸法に設定されている。したがって、位置決め部31aの4つの切片31dと2つの位置決め板31eが確実に位置決めピン9aと9bに接触する状態になる。そして、固定ネジ33にて走査光学装置8は支持フレーム9に固定される。
【0025】
以上、説明したように、本実施例によれば、位置決めピン9a、9bに係合する位置決め部31aと2つの位置決め板31eは樹脂製の筐体に弾性変形可能に形成されているので、位置決めピン9a、9bに確実に当接させることができる。具体的には、位置決めピン9aと位置決め部31aとは、位置決めピン9aの側面と位置決め部31aの位置決め口31bの内壁(側面)が、スリット31cの間の4つの切片31dにおいて、少なくとも4箇所以上(従って2箇所以上)で圧接している。また、位置決めピン9bと位置決め板31eとは、位置決めピン9bの側面と、位置決め板31eの側面が、少なくとも2箇所において圧接している。
【0026】
従って、少なくとも位置決めピン9a、9bに係合する位置決め部31aと2つの位置決め板31eとの係合を安定させることができるので、樹脂部の磨耗及び損傷を抑制できる。さらに、位置決め部31aと2つの位置決め板31eは走査光学装置8の樹脂製の筐体31と一体的に構成可能なので、設計自由度が高く、また低コストで構成することができる。
【0027】
なお、本実施例において、位置決めピン9aを位置決め口31bに係合させる際及び、位置決めピン9bを位置決め板31eに係合させる際には、間に制振ゴムなどの弾性部材を介するようにしてもよい。そうすれば、より確実に振動の発生を抑制することが可能となる。
【0028】
また、本実施例においては、位置決め部31aには、円筒の軸方向に伸延する4箇所のスリット31cが約90度間隔で形成されるようにしたが、スリットの形態及び数はこれに限らない。円筒の軸に垂直方向に伸延するスリットを形成してもよいことはもちろんである。
【実施例2】
【0029】
次に図5〜図8を用いて本発明における実施例2について説明する。図5は走査光学装置の説明図、図6は走査光学装置の組立説明図、図7は走査光学装置の位置決め部の詳細
図、図8は固定キャップの詳細図である。実施例1における構成と同一な構成と作用は、実施例1と同一の符号を付してその説明は省略する。
【0030】
本実施例における走査光学装置8において、筐体31の、光学素子や電子素子が配置された面の裏側には、第2位置決め口51bを有する第2位置決めピン51aが形成された第2位置決め部51と、第3位置決めピン52が設けられている。ここで第2位置決めピン51aは概略円筒状の形状を有しており、円筒の軸方向に2箇所スリット51cが形成されている。なお、本実施例における第2位置決めピン51aの周囲には、第2位置決めピン51aより若干低く形成された円筒形状の円筒台51dが形成されている。また、第2位置決めピン51aの穴51bの底部には、おねじと螺合可能なめねじ部51eが形成されている。ここで第2位置決めピン51aは本実施例にいて円筒部に相当する。円筒台51dは第2円筒部に相当する。
【0031】
一方、本実施例における支持フレーム9には、円形の第1位置決め穴61と長穴形状の第2位置決め穴62が形成されている。また、本実施例においては、走査光学装置8を支持フレーム9に位置決め固定するための固定キャップ70が準備されている。この固定キャップ70は、キャップ部70aと、第2位置決め口51bに圧入されるべき挿入軸70bと、挿入軸70bの先端に設けられ、めねじ部51eに螺合するおねじ部70cが設けられている。また、挿入軸70bの周囲には、内径側が、挿入軸70bを円筒状に包囲する第2円筒台70dが形成されている。ここで、第1位置決め穴61は本実施例における位置規制孔に相当する。固定キャップ70は固定部材に相当する。第2円筒台70dは略円筒形状の固定用円筒部に相当する。
【0032】
上記構成において走査光学装置8の支持フレーム9に対する位置の規制時には、第2位置決め部51の第2位置決めピン51aが支持フレーム9の第1位置決め穴61に係合する。また、第3位置決めピン52が支持フレーム9の第2位置決め穴62に係合する。これにより、走査光学装置8が支持フレーム9に対して位置決めされる。そして、走査光学装置8は固定ねじ(不図示)によって支持フレーム9に固定される。次に第2位置決め部51の第2位置決め口51bに対して固定キャップ70の挿入軸70bを圧入させる。そうすると、固定キャップ70の挿入軸70bによって第2位置決めピン51aはスリット51cの両側が外径側に変形させられ、その側面が支持フレーム9の第1位置決め穴61の側面に圧接される。
【0033】
さらに、第2位置決め部51のめねじ部51eと固定キャップ70のおねじ部70cによって、第2位置決め部51と固定キャップ70とが支持フレーム9を挟んだ状態で固定される。このとき、より具体的には第2位置決め部51の円筒台51dと固定キャップ70の第2円筒台70dがねじ締結力により協働して、支持フレーム9における第1位置決め穴61の周辺部を強固に挟持する状態になる。
【0034】
以上、説明したように本実施例においては、走査光学装置8の第2位置決め部51は固定キャップ70により支持フレーム9に対する水平(平行)方向に加え垂直方向にも強固に位置規制される。これにより、より確実に第2位置決め部51における振動を抑制できるとともに、走査光学装置8の筐体31自体の振動を抑制することができる。
【0035】
なお、本実施例において、第2位置決めピン51aを第1位置決め穴61に係合させる際には、間に制振ゴムなどの弾性部材を介するようにしてもよい。そうすれば、より確実に振動の発生を抑制することが可能となる。
【0036】
また、本実施例においては、第2位置決めピン51aには、円筒の軸方向に伸延する2箇所のスリット51cが形成されるようにしたが、スリットの形態及び数はこれに限らな
い。円筒の軸に垂直方向に伸延するスリットを形成してもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施例1における画像形成装置の側面から見た断面図。
【図2】本発明の実施例1における走査光学装置の上面から見た断面図。
【図3】本発明の実施例1における走査光学装置の斜視図。
【図4】図4(a)は、本発明の実施例1における走査光学装置の側面から見た断面図。図4(b)は、本発明の実施例1における走査光学装置と支持フレームとの係合部を支持フレーム側から見た断面図。
【図5】図5(a)は、本発明の実施例2における走査光学装置の側面から見た断面図。図5(b)は、本発明の実施例2における走査光学装置と支持フレームとの係合部の拡大図。
【図6】本発明の実施例2における走査光学装置の斜視図。
【図7】本発明の実施例2における走査光学装置の第2位置決め部の拡大図。
【図8】本発明の実施例2における固定キャップの拡大図。
【符号の説明】
【0038】
1・・・画像形成装置
6a・・・電子写真感光体
8・・・走査光学装置
9・・・支持フレーム
9a、9b・・・位置決めピン
21・・・光源装置
26、27・・・結像レンズ
31・・・筐体
31a・・・位置決め部
31b・・・位置決め口
31c・・・スリット
31d・・・切片
31e・・・位置決め板
51・・・第2位置決め部
51a・・・第2位置決めピン
51b・・・第2位置決め口
51c・・・スリット
51d・・・円筒台
51e・・・めねじ部
52・・・第3位置決めピン
61・・・第1位置決め穴
62・・・第2位置決め穴
70・・・固定キャップ
70a・・・キャップ部
70b・・・挿入軸
70c・・・おねじ部
70d・・・第2円筒台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ光を出射する光源手段及び、前記レーザ光を感光体上に偏向走査する偏向手段及び、前記レーザ光を前記感光体上に結像させる結像手段が筐体に搭載されて構成される走査光学装置と、
前記走査光学装置を支持するとともに、該走査光学装置の前記感光体に対する位置を規制する複数の位置規制部を有する支持フレームと、を備えた画像形成装置において、
前記筐体には前記支持フレームにおける前記位置規制部の各々に係合する複数の位置決め部が設けられ、
前記複数の前記位置決め部のうち少なくとも一つは、その側面が、前記位置規制部の側面に圧接された状態で該位置規制部と係合することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記側面が圧接された状態で係合する前記位置決め部と前記位置規制部とのうち一方は円筒状の形状を有するとともに、該円筒の軸に平行あるいは垂直方向に伸延するスリット部を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記側面が圧接された状態で係合する前記位置決め部と前記位置規制部とのうち他方は凸形状のピン部を有し、前記スリット部を有する円筒に前記ピン部が圧入されることで前記位置決め部と前記位置規制部とが係合することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数の前記位置決め部のうち少なくとも一つは、その側面が、前記位置規制部の側面に2箇所以上において圧接された状態で該位置規制部と係合することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
側面が前記位置規制部の側面に圧接された状態で該位置規制部と係合する前記位置決め部には、
円筒状の形状を有するとともに、該円筒の軸に平行あるいは垂直方向に伸延するスリット部が形成された円筒部と、
前記円筒部の周囲を包囲するように、前記円筒部より高さが低く設けられるとともに、円筒状の形状を有する第2円筒部と、が設けられ、
該位置決め部と係合する前記位置規制部は前記支持フレームに設けられた位置規制孔であり、
前記走査光学装置の位置の規制時に、前記位置決め部の円筒部が前記位置規制部の位置規制孔に挿入された状態で、前記円筒部に圧入される固定部材がさらに備えられ、
該固定部材は、前記円筒部に圧入されることにより前記円筒部を広げて、該円筒部の側面と前記位置決め孔の側面とを圧接させるとともに、前記円筒部に圧入された際に前記第2円筒部の先端と協働して前記支持フレームにおける前記位置規制孔の周辺部を挟持する円筒形状の固定用円筒部を有することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記位置決め部の側面と前記位置規制部の側面とは、弾性部材を介して互いに圧接されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
請求項1〜6までのいずれか1項に記載の画像形成装置に搭載される走査光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−69304(P2009−69304A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235815(P2007−235815)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】